JP4032546B2 - Organic silver salt dispersion manufacturing method, manufacturing apparatus, photothermographic material, and image forming method using the same - Google Patents
Organic silver salt dispersion manufacturing method, manufacturing apparatus, photothermographic material, and image forming method using the same Download PDFInfo
- Publication number
- JP4032546B2 JP4032546B2 JP00115699A JP115699A JP4032546B2 JP 4032546 B2 JP4032546 B2 JP 4032546B2 JP 00115699 A JP00115699 A JP 00115699A JP 115699 A JP115699 A JP 115699A JP 4032546 B2 JP4032546 B2 JP 4032546B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silver salt
- organic silver
- organic
- photothermographic material
- silver
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
- Colloid Chemistry (AREA)
- Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザー・イメージャまたはレーザー・イメージセッター用熱現像材料または熱現像感光材料を製造するための有機銀塩分散物の製造方法および装置、画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱現像材料に用いる銀供給体としての有機銀塩の調製法は、様々な方法が公知となっている。例えば、特開昭49−93310号、特開昭49−94619号、及び特開昭53−68702号のような水と水難溶性溶媒の共存液中にて有機銀塩を調製する方法、特開昭57−186745号、特開昭47−9432号及び米国特許第3,700,458号記載のような、有機溶媒中で有機銀塩を調製する方法、特開昭53−31611号、特開昭54−4117号、特開昭54−46709号、及び米国特許第5,434,043号のような、水溶液中にて有機銀塩を調製する方法等である。
【0003】
一方、熱現像材料に感光性を持たせるためには、ハロゲン化銀を熱現像材料に含有させる方法が広く公知であるが、このハロゲン化銀は、常用の水性ハロゲン化銀ゼラチン乳剤法をベースとして調製されたものを使用することが、そのサイズ制御、晶壁制御、不純物ドーピング、化学熟成等の技術導入のしやすさの観点で非常に有利である。
【0004】
しかしながら、有機銀塩調製時に有機溶剤を共存、もしくは有機溶剤中で有機銀塩を調製する場合において、このようなゼラチンにより親水的となったハロゲン化銀を有機銀塩中に均一に分散させることは困難であり、写真特性の上で、所望のDmax、感度を得ることが非常に困難である。
【0005】
従って一般的には有機銀塩を水溶液で調製する段階でハロゲン化銀を添加する方法が採られる。この意味で、有機銀塩は、水溶液中で調製される方が有利である。水溶液中で有機銀塩分散物を調製する方法としては、有機脂肪酸をその融点以上で水に溶解させそこで水酸化アルカリと反応させ、その後温度を下げたところで乳剤を添加し、更に水溶性銀塩を添加して有機銀塩分散物を形成させる方法が知られている。ところが、水酸化アルカリ添加後に温度を下げた際に分散液の粘度が急激に上昇し、水溶性銀塩の添加時には更に粘度が増加するため、その際の分散液の均一性が保たれず、形成される有機銀粒子が不均一になり、カブリ上昇を引き起こす原因となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、熱現像感光材料に用いる有機銀塩分散物を均一に形成する方法および装置を提供することであり、更には、感度、カブリの良化された熱現感光材料および画像形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は以下3〜9の手段によって達成される。尚、1及び2は参考とされる手段である。
【0008】
1.有機酸のアルカリ塩水溶液または懸濁液と水溶性銀塩を反応槽内で反応させ有機銀塩分散物を製造する方法であって、該反応槽内に少なくとも1つの攪拌部材を有し、その近傍に設置されたノズルを介して水溶性銀塩を添加することを特徴とする有機銀塩分散物の製造方法。
【0009】
2.有機酸のアルカリ塩水溶液または懸濁液と水溶性銀塩を反応させ有機銀塩分散物を形成する反応槽を有する製造装置であって、該製造装置内に少なくとも1つの攪拌部材を有し、その近傍に水溶性銀塩を添加するためのノズルを具備することを特徴とする有機銀塩分散物の製造装置。
【0010】
3.長鎖(炭素原子数10〜30)脂肪族カルボン酸のアルカリ塩水溶液または懸濁液に水溶性銀塩を添加する事で反応槽内において有機銀塩分散物を製造する方法であって、該反応槽において、内壁又は底部に沿った攪拌と、少なくとも1つの高速回転する高速攪拌部材による攪拌が同時に実施され、該高速攪拌部材の近傍に設置されたノズルを介して水溶性銀塩を添加する事を特徴とする有機銀塩分散物の製造方法。
【0011】
4.長鎖(炭素原子数10〜30)脂肪族カルボン酸のアルカリ塩水溶液または懸濁液に水溶性銀塩を添加する事で有機銀塩分散物を形成する反応槽を有する製造装置であって、該反応槽内に、内壁又は底部に沿った攪拌を行う部材と、少なくとも1つの高速回転する高速攪拌部材及び該高速攪拌部材の近傍に水溶性銀塩を添加するノズルを具備した事を特徴とする有機銀塩分散物の製造装置。
【0012】
5.長鎖(炭素原子数10〜30)脂肪族カルボン酸のアルカリ塩水溶液または懸濁液に水溶性銀塩を添加する事で反応槽内において有機銀塩分散物を製造する方法であって、該反応槽において、内壁又は底部に沿った攪拌と、少なくとも1つの高速回転する高速攪拌部材による攪拌が同時に実施され、該高速攪拌部材の近傍に設置されたノズルを介して有機酸1モル当たり0.9乃至0.97モルに相当する硝酸銀を添加する事を特徴とする有機銀塩分散物の製造方法。
【0013】
6.支持体上に感光性ハロゲン化銀、有機銀塩、還元剤及びバインダーを含有する光感光層と保護層を有する熱現像感光材料であって、該有機銀塩分散物が前記3又は5に記載の方法によって形成されたことを特徴とする熱現像感光材料。
【0014】
7.前記6に記載された熱現像感光材料の露光面と走査レーザー光のなす角度が実質的に垂直になることがない露光装置により露光することを特徴とする画像形成方法。
【0015】
8.前記6に記載された熱現像感光材料が溶剤を5〜1000mg/m2含有している状態において加熱現像することを特徴とする画像形成方法。
【0016】
9.前記6に記載された感光材料の保護層と加熱されたドラムを接触させ現像することを特徴とする画像形成方法。
【0017】
有機銀塩の製造については、前記した特許等に記載があるが、上記の様に有機銀塩調製時に分散液が高粘度化する問題があり、均一な有機銀塩の調製が難しく、製造上の問題となっている。
【0018】
従って上記のように比較的粘度の高い媒体中でにおいても均一な有機銀塩製造を行うことの出来る方法が望まれている。
【0019】
又、これを使用した熱現像感光材料の現像性やカブリ特性などの基本特性に大きい影響があり、例えば、有機銀塩の粒径は細かく均一で粒径のそろっていることが写真特性上は好ましい。特に熱現像による銀イオン源として有機銀塩は迅速にバラツキなく溶解し銀イオンを現像サイトに供給しなければならず、これが溶解に時間がかかる大きい粒子が混ざっていると、現像の進行が遅れるために、現像の進行とカブリの進行との競争反応である熱現像系においては好ましくない。一旦調製した有機銀塩を別途分散粉砕し粒径を細かくそろえた上で使用する事も行われているが、そのためには高剪断力の分散機やミキサー等を用いても分散時間が長くなったりする事が避けられず、やはり銀塩の調製時に均一な有機銀塩粒子を得ることが重要である。
【0020】
上記の事情に鑑みて、均一な粒径をもった粗大粒子の少ない有機銀塩、中でも長鎖脂肪酸銀の調製方法について鋭意検討の結果、上記の製造方法並びに製造装置により本発明の上記目的は達成される事を本発明者らは見いだした。
【0021】
前述したように、水溶液中で有機銀塩分散物を調製する方法としては、一般的には有機脂肪酸をその融点以上で水に溶解させそこで水酸化アルカリと反応させ、有機酸アルカリ金属塩とした後、ハロゲン化銀乳剤を添加し、更に水溶性銀塩を添加して有機銀塩分散物を形成させる方法が知られている。
【0022】
これらの方法においては有機銀塩形成成分である有機酸アルカリ金属、またはアンモニウム塩等の有機酸成分と、水溶性銀塩である例えば硝酸銀等の成分を均一に反応させるために局所的な不均一を解消することが必要である。そのために二つの成分(或いはシングルジェットの場合には一方の成分)の消費が速やかに起こり、未反応成分の局所的な蓄積が起こらないようにすることが必要である。
【0023】
そのためには反応成分の素早い混合が必要であり、加えられた反応成分は直ちに混合される必要がある。
【0024】
そのために反応成分は液表面に添加するよりも、液中、それも撹拌、混合機のすぐ近傍に添加されることが必要である。添加された成分はここで直ちに混合され反応する。通常の撹拌の場合でも、ふつうは液体中に渦が形成され撹拌されるがこの反応成分の添加口が撹拌部材の近傍においてその渦流に巻き込まれるような位置にあることが必要であり、これが近傍にという意味である。特に反応媒体の粘度が高い場合には、この効果が大きい。
【0025】
通常の撹拌機においてはこれらの渦流は弱いので、本発明をより効果的に実施しようとするならば高速遠心放射型撹拌機(ディゾルバミクサ)のようなより強い渦流を生じ成分を巻き込むタイプのものが好ましい。これは丸鋸の刃を交互に上下に折り曲げたような歯付き円盤形インペラを高速回転させ渦流を生じさせるものである。この渦流により、生成した粉体及び反応各成分を強く巻き込むので、反応がより均一に行われ剪断力も強いので出来た粉体の分散にも効果を発揮する。
【0026】
さらに好ましいのは、高速回転剪断型撹拌機を用いるもので、単位撹拌翼を高速回転させるのみでなく、撹拌翼の外周近傍の過度なキャビテーションを生じないように固定環(ステイタ)を組み合わせたものを用いるものである。この場合回転翼と固定環の間で起こる強力な剪断効果や衝撃を利用できるのと、撹拌の回転軸に沿った、強力な軸流が形成されるので、有機銀塩粒子の核形成が短時間に効率よく軸流に沿って行われるため、反応がより均一に進行する。又、軸流により回転軸方向の均一性も向上し、流体の粘度等がある程度ある媒体中においても均一性の確保がより容易である。これらの撹拌いずれの場合においても反応成分添加は撹拌翼近傍(すなわち反応成分が渦流に吸引されてゆく位置)に反応成分添加口を設置する。
【0027】
反応成分添加口の形状は上記の効果を妨げないものであればどの様なものでもよく、単なるノズルや、ノズル先端が多孔性の形状になっているもの等でもよい。
【0028】
本発明は、例えばダブルジェット方式の場合には二つの成分を、撹拌翼の近傍に同時に添加するための添加口を二つ、又反応容器中に反応の一方の成分を入れておき、ここにもう一方の成分を混合する際には撹拌翼近傍に添加する成分を供給するための添加口を一つもうけたものにより行う事もできる。
【0029】
又、本発明は上記のようないろいろな撹拌翼を組み合わせて上記の効果を高めたもので実施するのが好ましく、添加ノズルを近傍に備えた高速回転撹拌機を用いるのと同時に反応容器中での全体の均一性を確保するために少なくとも、もう一つの補助的な撹拌機を併用するのが好ましい。例えば高速回転遠心放射型撹拌機またより好ましくは高速回転剪断型撹拌機の近傍に反応成分をノズルにて供給し反応を行わせる傍ら、容器全体の均一性が十分に確保される程度に例えば通常の撹拌機例えばプロペラ羽根やタービン羽根等を有する撹拌機を組み合わせることが好ましい。この補助に用いる撹拌機は反応系の均一性を確保するのが目的であり反応容器の形状や大きさ等によって変わってくる。後述するように大きな反応容器を用いる場合には反応容器全体の撹拌を効率よく行うための補助撹拌機として単純なプロペラ羽根をもったものに加え高速回転遠心放射型撹拌機等を組み合わせて用いてもよい。
【0030】
本発明で特に好ましく用いられる高速回転剪断型撹拌機の例としては以下に示すものがあげられる。T.K.コンビミックス(特殊機化工業株式会社製)、サタケハイブリッドミクサ(佐竹化学機械工業株式会社製)、真空乳化攪拌装置(みづほ工業株式会社製)、真空乳化分散装置フリミックス(神鋼パンテック株式会社製)等。
【0031】
本発明に好ましい一つの態様として図1に撹拌機を複数組み合わせた本発明の有機銀塩を調製するための装置の一例を示した。
【0032】
図1において、反応時の加熱、冷却や反応温度を維持するためのジャケット釜6が設置されている反応槽1には、特に容器の壁に近いところの反応溶液の停滞による不均一を防止するために、通常は反応のための撹拌翼に比べゆっくりとした回転で使用されるアンカー翼2が設置されている。本発明の反応を行うための撹拌翼は高回転剪断型撹拌機器であるホモミクサ5で表される。これはこのホモミクサ5の回転軸に沿った軸流がこの場合は撹拌翼の下から上に形成されるのでAgNO3水溶液の添加ノズル4がホモミクサ5のごく近傍である撹拌翼のすぐ下に設けられている。反応槽中の有機酸アルカリ金属塩等のもう一方の反応成分にホモミクサ5の直ぐ近傍から硝酸銀水溶液がノズル4を通して供給され高回転剪断型撹拌機ホモミクサ5を通り均一に混合され反応する。この場合生ずる軸流により上下方向の撹拌も効率が上がるためより均一な製造が可能となる。
【0033】
このホモミクサ部分の拡大図が同じ図1に示されているが、高速回転する回転軸9により高速回転する撹拌翼7と、撹拌翼の外周に設けられた固定環8(ステータ)を組み合わせる構造になっている。10は軸流の生ずる様子を示したものである。
【0034】
又この製造装置には別途高速回転遠心放射型撹拌機ディゾルバミクサ3が設けられているが、これはアンカー翼のみで反応槽内の均一性を確保を行うのが困難な、大きな反応槽を用いる場合にやはり局所的な反応成分の濃度の偏りをなくすためである。高速回転遠心放射型撹拌機の使用により渦流の形成を通して反応系の均一性が向上する。上記装置においてMは各攪拌機のためのモータを表す。
【0035】
上記のアンカー翼の周速としては、0.1m/sec〜10m/secが好ましく、更に好ましくは、0.1m/sec〜1.5m/secであり、特に好ましくは0.1m/sec〜3m/secである。
【0036】
又、上記に記載のデイスパーミクサやホモミクサの撹拌部材の周速としては、1m/sec〜100m/secが好ましく、更に好ましくは1m/sec〜15m/secであり、特に好ましくは1m/sec〜30m/secである。
【0037】
有機銀塩は熱現像感光材料に使用される。製造した有機銀塩粒子は濾過乾燥後または適当な方法にて、例えば凝集させたりして分離した後、洗浄したりした後、水に代えて熱現像感光材料で用いられるポリビニルブチラール等のバインダーの有機溶剤溶液に分散される。その前後に、必要ならばボールミルやサンドミル等の各種メディア型分散機や、コロイドミル等の各種ホモジナイザーにより再度分散された後、熱現像感光材料を構成する各種成分例えば、ハロゲン化銀やハロゲン化形成成分、還元剤、色調剤等を混合してポリエチレンテレフタレート等のベースや紙支持体上に塗布されこれに通常保護膜が塗設され熱現像感光材料とされる。
【0038】
本発明の方法及び製造装置により製造された有機銀塩は微粒子及び粒径が均一である事により現像性が高くカブリの低く抑えられ写真特性上好ましい特性を示す。
【0039】
水溶液中で有機銀塩分散物を調製する方法としては、前述のように有機脂肪酸をその融点以上で水に溶解させそこで水酸化アルカリと反応させ、その後温度を下げたところでハロゲン化銀乳剤を添加し、更に水溶性銀塩を添加して有機銀塩分散物を形成させる方法が知られている。例えば有機酸としてベヘン酸を用いて上記方法にて調製されるベヘン酸銀は遊離ベヘン酸を一部有することが知られている。通常は遊離の有機酸濃度は一定に保たれているのが好ましい。有機酸濃度が高いと熱現像感光層の失透性が悪化する為、特にベース上に熱現像感光層を有する感光材料の場合には、遊離有機酸の比率は低く設定される。従って左記含有率を一定に保ち高い画像濃度を与える為に、有機酸銀塩を作製する為には通常は有機銀塩は硝酸銀が過剰な状態で調製される。
【0040】
本発明の方法及び装置によれば混合の効率が向上する事から、有機酸と硝酸銀の反応効率が向上し、製造される有機銀塩の上記有機酸含有率も一定に安定化される。従って従来よりも有機酸に比べて硝酸銀の比率が少ない処方により製造された有機銀塩においても低い有機酸含有率の有機銀塩を得ることができ、これを用いて十分に高濃度を与える熱現像感光材料を得ることが出来る。又、反応せずに残留する銀イオンの量が少なくなり、この方法を用いて得られた有機銀塩を含有する熱現像感光材料の特性にもカブリが減少するという好ましい効果をもたらす。感光材料中に含まれる反応に用いられなかった余分な銀にオンが減少した為と思われる。又有機銀塩調製時の廃液という観点からも排出される銀イオンが少なくなり排水処理の負荷の点や、洗浄の工数低減上も好ましい。本反応装置によれば有機酸1モル当たり0.9乃至0.97モルに相当する硝酸銀を添加し、反応させることで十分な有機銀塩への転化が達成され、通常の撹拌装置を用い調製したものよりも高い濃度をもった残留有機酸比の低い有機銀塩が得られる。
【0041】
前記の本発明の装置の好ましい形態である、複数の撹拌部材を有する製造装置、内壁又は底部に沿った撹拌を行う部材と、少なくとも1つの高速回転する高速撹拌部材及び該高速撹拌部材の近傍に水溶性銀塩を添加するノズルを具備した製造装置事を特徴とする有機酸銀塩分散物の製造装置を用いた場合上記の効果は大きく、図1で説明した本発明の製造装置を用いた場合特にその効果が大きく好ましい。
【0042】
以下、本発明の方法、及び装置により製造された有機銀塩用いる熱現像感光材料の詳細について述べる。
【0043】
本発明において上述のように有機銀塩は還元可能な銀源であり、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸及びヘテロ有機酸の銀塩、特に長鎖(10〜30、好ましくは15〜25の炭素原子数)の脂肪族カルボン酸及び含窒素複素環が好ましい。配位子が、4.0〜10.0の銀イオンに対する総安定定数を有する有機又は無機の銀塩錯体も有用である。好適な銀塩の例は、Research Disclosure(以後RDと略す)第17029及び29963に記載されており、次のものがある:有機酸の銀塩(例えば、没食子酸、シュウ酸、ベヘン酸、アラキジン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等の銀塩);銀のカルボキシアルキルチオ尿素塩(例えば、1−(3−カルボキシプロピル)チオ尿素、1−(3−カルボキシプロピル)−3,3−ジメチルチオ尿素の銀塩);アルデヒドとヒドロキシ置換芳香族カルボン酸とのポリマー反応生成物の銀錯体(例えば、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド等)及びヒドロキシ置換酸類(例えば、サリチル酸、安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、5,5−チオジサリチル酸)との反応生成物の銀錯体;チオエン類の銀塩又は錯体(例えば、3−(2−カルボキシエチル)−4−ヒドロキシメチル−4−チアゾリン−2−チオエン、及び3−カルボキシメチル−4−チアゾリン−2−チオエンの銀塩又は錯体);イミダゾール、ピラゾール、ウラゾール、1,2,4−チアゾール及び1H−テトラゾール、3−アミノ−5−ベンジルチオ−1,2,4−トリアゾール及びベンゾトリアゾールから選択される窒素酸と銀との錯体また塩;サッカリン、5−クロロサリチルアルドキシム等の銀塩;及びメルカプチド類の銀塩。好ましい銀源としてはベヘン酸銀、アラキジン酸銀および/またはステアリン酸銀である。
【0044】
有機銀塩化合物は、前述のように通常、有機脂肪酸をその融点以上で水に溶解させそこで水酸化アルカリと反応させ、その後温度を下げたところで乳剤を添加し、更に水溶性銀塩を添加して有機銀塩分散物を形成させるが、これらの方法で得られる有機銀塩は一部遊離の有機酸を含んでいることが知られている。この含有比率を一定に保ち、高い画像濃度を与える有機銀塩を製造するため通常これまでの方法によれば、硝酸銀が過剰の状態で調製される。あまり過剰な有機酸を含有する有機銀塩の場合には失透性の問題が起きることからも特に有機銀塩中の有機酸含量が少ない安定した有機銀塩を調製する際には、有機銀塩反応率を高くとる為に硝酸銀を過剰に用い有機銀塩を調製する。
【0045】
本発明の装置を用いて有機銀塩を調製する場合には有機銀塩生成反応の反応効率がよく、添加される硝酸銀が十分に有機銀塩に転化されるため、過剰な硝酸銀を用いずに安定な高い画像濃度を与える有機銀塩を製造できることが判った。又、洗浄残として感光材料中に残った銀イオンはカブリの原因となる為、これから調製した熱現像感光材料のカブリが減るという利点が生ずる。反応に用いられなかった余分な銀イオンがすくないために洗浄によって除くことが容易になり又、廃棄される余分な銀イオンが減る利点もある。
【0046】
本発明においては有機銀塩は平均粒径が2μm以下でありかつ単分散であることが好ましい。有機銀塩の平均粒径とは、有機銀塩の粒子が例えば球状、棒状、或いは平板状の粒子の場合には、有機銀塩粒子の体積と同等な球を考えたときの直径をいう。平均粒径は好ましくは0.05μm〜1.5μm、特に0.05μm〜1.0μmが好ましい。また単分散とは、ハロゲン化銀の場合と同義であり、好ましくは単分散度が1〜30である。
【0047】
有機銀調製後、前記有機銀結晶をバインダーや界面活性剤などをボールミルなどで分散粉砕することで得られる。この範囲にすることで濃度の高く、かつ画像保存性に優れた感光材料が得られる。
【0048】
本発明において有機銀塩は、支持体1m2当たり銀量に換算して0.1g乃至4g、好ましくは0.2g乃至2.5gの範囲で用いられる。これは適度な濃度を与えるに必要十分な量の範囲であって、この範囲より少ない場合画像濃度が不足になり、又この濃度より多くを用いても画像濃度は増加せず、かえってコスト高になる。
【0049】
ハロゲン化銀粒子は光センサーとして機能するものであり、画像形成後の白濁を低く抑えるため、及び良好な画質を得るために平均粒子サイズが小さい方が好ましく、平均粒子サイズが0.1μm以下、より好ましくは0.01μm〜0.1μm、特に0.02μm〜0.08μmが好ましい。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲン化銀粒子が立方体或いは八面体のいわゆる正常晶である場合には、ハロゲン化銀粒子の稜の長さをいう。又、正常晶でない場合、例えば球状、棒状、或いは平板状の粒子の場合には、ハロゲン化銀粒子の体積と同等な球を考えたときの直径をいう。またハロゲン化銀は単分散であることが好ましい。ここでいう単分散とは、下記式で求められる単分散度が40以下をいう。更に好ましくは30以下であり、特に好ましくは0.1%以上20%以下となる粒子である。
【0050】
単分散度=(粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100
ハロゲン化銀粒子の形状については、特に制限はないが、ミラー指数〔100〕面の占める割合が高いことが好ましく、この割合が50%以上、更には70%以上、特に80%以上であることが好ましい。ミラー指数〔100〕面の比率は感光色素の吸着における〔111〕面と〔100〕面との吸着依存性を利用したT.Tani,J.Imaging Sci.,29,165(1985)により求めることができる。
【0051】
また、もう一つの好ましいハロゲン化銀の形状は,平板粒子である。ここでいう平板粒子とは、投影面積の平方根を粒径rμmとして垂直方向の厚みhμmとした場合のアスペクト比=r/hが3以上のものをいう。その中でも好ましくはアスペクト比が3以上50以下である。また粒径は0.1μm以下であることが好ましく、さらに、0.01μm〜0.08μmが好ましい。これらは米国特許第5,264,337号、第5,314,798号、第5,320,958号等に記載されており、容易に目的の平板状粒子を得ることができる。本発明においてこれらの平板状粒子を用いた場合、さらに画像の鮮鋭性も向上する。ハロゲン組成としては特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化銀のいずれであってもよい。
【0052】
本発明に用いられる写真乳剤は、P.Glafkides著Chimie et Physique Photographique(Paul Montel社刊、1967年)、G.F.Duffin著 Photographic Emulsion Chemistry(The Focal Press刊、1966年)、V.L.Zelikman et al著Making andCoating Photographic Emulsion(The Focal Press刊、1964年)等に記載された方法を用いて調製することができる。即ち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、又可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形成としては、片側混合法、同時混合法、それらの組合せ等のいずれを用いてもよい。このハロゲン化銀はいかなる方法で画像形成層に添加されてもよく、このときハロゲン化銀は還元可能な銀源に近接するように配置する。又、ハロゲン化銀は有機酸銀とハロゲンイオンとの反応による有機酸銀中の銀の一部又は全部をハロゲン化銀に変換することによって調製してもよいし、ハロゲン化銀を予め調製しておき、これを前記の有機銀塩を調製するための溶液に添加してもよく、又はこれらの方法の組み合わせも可能であるが、後者が好ましい。一般にハロゲン化銀は有機銀塩に対して0.75〜30重量%の量で含有することが好ましい。
【0053】
本発明に用いられるハロゲン化銀には、照度不軌改良や改良調整のために、元素周期律表の6族から10族に属する遷移金属のイオンを含有することが好ましい。上記の金属としては、W、Fe、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Re、Os、Ir、Pt、Auが好ましく、これらの金属イオンは金属塩をそのままハロゲン化銀に導入してもよいが、金属錯体又は錯体イオンの形でハロゲン化銀に導入できる。これらの、移金属錯体及び金属錯体イオンとしては、下記一般式で表される6配位錯体イオンが好ましい。
【0054】
一般式〔ML6〕m
式中、Mは元素周期表の6〜10族の元素から選ばれる遷移金属、Lは架橋配位子、mは0、1−、2−、3−又は4−を表す。Lで表される配位子の具体例としては、ハロゲン化物(弗化物、塩化物、臭化物及び沃化物)、シアン化物、シアナート、チオシアナート、セレノシアナート、テルロシアナート、アジド及びアコの各配位子、ニトロシル、チオニトロシル等が挙げられ、好ましくはアコ、ニトロシル及びチオニトロシル等である。アコ配位子が存在する場合には、配位子の一つ又は二つを占めることが好ましい。Lは同一でもよく、また異なっていてもよい。
【0055】
Mとして特に好ましい具体例は、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)及びオスミウム(Os)である。
【0056】
以下に遷移金属配位錯イオンの具体例を示す。
【0057】
1:〔RhCl6〕3-
2:〔RuCl6〕3-
3:〔ReCl6〕3-
4:〔RuBr6〕3-
5:〔OsCl6〕3-
6:〔IrCl6〕4-
7:〔Ru(NO)Cl5〕2-
8:〔RuBr4(H2O)〕2-
9:〔Ru(NO)(H2O)Cl4〕-
10:〔RhCl5(H2O)〕2-
11:〔Re(NO)Cl5〕2-
12:〔Re(NO)(CN)5〕2-
13:〔Re(NO)Cl(CN)4〕2-
14:〔Rh(NO)2Cl4〕-
15:〔Rh(NO)(H2O)Cl4〕-
16:〔Ru(NO)(CN)5〕2-
17:〔Fe(CN)6〕3-
18:〔Rh(NS)Cl5〕2-
19:〔Os(NO)Cl5〕2-
20:〔Cr(NO)Cl5〕2-
21:〔Re(NO)Cl5〕-
22:〔Os(NS)Cl4(TeCN)〕2-
23:〔Ru(NS)Cl5〕2-
24:〔Re(NS)Cl4(SeCN)〕2-
25:〔Os(NS)Cl(SCN)4〕2-
26:〔Ir(NO)Cl5〕2-
27:〔Ir(NS)Cl5〕2-
28:〔IrCl6〕2-
これらの金属錯体又は錯体イオンは一種類でもよいし、同種の金属及び異種の金属を二種以上併用してもよい。
【0058】
これらの金属のイオン、金属錯体及び錯体イオンの含有量としては、一般的にはハロゲン化銀1モル当たり1×10-9〜1×10-2モルが適当であり、好ましくは1×10-8〜1×10-4モルである。これらの金属のイオン又は錯体イオンを提供する化合物は、ハロゲン化銀粒子形成時に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好ましく、ハロゲン化銀粒子の調製、つまり核形成、成長、物理熟成、化学増感の前後のどの段階で添加してもよいが、特に核形成、成長、物理熟成の段階で添加するのが好ましく、更には核形成、成長の段階で添加するのが好ましく、最も好ましくは核形成の段階で添加する。添加に際しては、数回に渡って分割して添加してもよく、ハロゲン化銀粒子中に均一に含有させることもできるし、特開昭63−29603号、特開平2−306236号、同3−167545号、同4−76534号、同6−110146号、同5−273683号等に記載されている様に粒子内に分布をもたせて含有させることもできる。これらの金属化合物は、水或いは適当な有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類)に溶解して添加することができるが、例えば金属化合物の粉末の水溶液もしくは金属化合物とNaCl、KClとを一緒に溶解した水溶液を、粒子形成中の水溶性銀塩溶液又は水溶性ハライド溶液中に添加しておく方法、或いは銀塩溶液とハライド溶液が同時に混合されるとき第3の水溶液として添加し、3液同時混合の方法でハロゲン化銀粒子を調製する方法、粒子形成中に必要量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入する方法、或いはハロゲン化銀調製時に予め金属のイオン又は錯体イオンをドープしてある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させる方法等がある。特に、金属化合物の粉末の水溶液もしくは金属化合物とNaCl、KClとを一緒に溶解した水溶液を水溶性ハライド溶液に添加する方法が好ましい。粒子表面に添加する時には、粒子形成直後又は物理熟成時途中もしくは終了時又は化学熟成時に必要量の金属化合物の水溶液を反応容器に投入することもできる。
【0059】
感光性ハロゲン化銀粒子はヌードル法、フロキュレーション法等、当業界で知られている方法の水洗により脱塩することができるが、本発明においては脱塩してもしなくてもよい。
【0060】
本発明における感光性ハロゲン化銀粒子は化学増感されていることが好ましい。好ましい化学増感法としては当業界でよく知られているように硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法、金化合物や白金、パラジウム、イリジウム化合物等の貴金属増感法や還元増感法を用いることができる。硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法に好ましく用いられる化合物としては公知の化合物を用いることができるが、特開平7−128768号等に記載の化合物を使用することができる。貴金属増感法に好ましく用いられる化合物としては例えば塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオーリチオシアネート、硫化金、金セレナイド、あるいは米国特許第2,448,060号、英国特許第618,061号などに記載されている化合物を好ましく用いることができる。還元増感法の具体的な化合物としてはアスコルビン酸、二酸化チオ尿素の他に例えば、塩化第一スズ、アミノイミノメタンスルフィン酸、ヒドラジン誘導体、ボラン化合物、シラン化合物、ポリアミン化合物等を用いることができる。また、乳剤のpHを7以上またはpAgを8.3以下に保持して熟成することにより還元増感することができる。また、粒子形成中に銀イオンのシングルアディション部分を導入することにより還元増感することができる。
【0061】
本発明の熱現像感光材料に用いられる還元剤としては、一般に知られているものが挙げられ、例えば、フェノール類、2個以上のフェノール基を有するポリフェノール類、ナフトール類、ビスナフトール類、2個以上の水酸基を有するポリヒドロキシベンゼン類、2個以上の水酸基を有するポリヒドロキシナフタレン類、アスコルビン酸類、3−ピラゾリドン類、ピラゾリン−5−オン類、ピラゾリン類、フェニレンジアミン類、ヒドロキシルアミン類、ハイドロキノンモノエーテル類、ヒドロオキサミン酸類、ヒドラジド類、アミドオキシム類、N−ヒドロキシ尿素類等があり、さらに詳しくは例えば、米国特許第3,615,533号、同第3,679,426号、同第3,672,904号、同第3,751,252号、同第3,782,949号、同第3,801,321号、同第3,794,488号、同第3,893,863号、同第3,887,376号、同第3,770,448号、同第3,819,382号、同第3,773,512号、同第3,839,048号、同第3,887,378号、同第4,009,039号、同第4,021,240号、英国特許第1,486,148号若しくはベルギー特許第786,086号各明細書及び特開昭50−36143号、同50−36110号、同50−116023号、同50−99719号、同50−140113号、同51−51933号、同51−23721号、同52−84727号若しくは特公昭51−35851号各公報に具体的に例示された還元剤があり、本発明はこのような公知の還元剤の中から適宜選択して使用することが出来る。選択方法としては、実際に熱現像感光材料をつくってみてその写真性能を評価する事により使用した還元剤の優劣を調べる方法が最も簡便である。
【0062】
上記の還元剤の中で、有機銀塩として脂肪族カルボン酸銀塩を使用する場合に好ましい還元剤としては、2個以上のフェノール基がアルキレン基又は硫黄によって連結されたポリフェノール類、特にフェノール基のヒドロキシ置換位置に隣接した位置の少なくとも一つにアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等)又はアシル基(例えばアセチル基、プロピオニル基等)が置換したフェノール基の2個以上がアルキレン基又は硫黄によって連結されたポリフェノール類、例えば1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)メタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)メタン、2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、6,6′−ベンジリデン−ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)、6,6′−ベンジリデン−ビス(2−t−ブチル−4−メチルフェノール)、6,6′−ベンジリデン−ビス(2,4−ジメチルフェノール)、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−メチルプロパン、1,1,5,5−テトラキス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2,4−エチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロパン等の米国特許第3,589,903号、同第4,021,249号若しくは英国特許第1,486,148号各明細書及び特開昭51−51933号、同50−36110号、同50−116023号、同52−84727号若しくは特公昭51−35727号公報に記載されたポリフェノール化合物)、米国特許第3,672,904号明細書に記載されたビスナフトール類、例えば、2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル、6,6′−ジブロモ−2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル、6,6′−ジニトロ−2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル、ビス(2−ヒドロキシ−1−ナフチル)メタン、4,4′−ジメトキシ−1,1′−ジヒドロキシ−2,2′−ビナフチル等、更に米国特許第3,801,321号明細書に記載されているようなスルホンアミドフェノール又はスルホンアミドナフトール類、例えば、4−ベンゼンスルホンアミドフェノール、2−ベンゼンスルホンアミドフェノール、2,6−ジクロロ−4−ベンゼンスルホンアミドフェノール、4−ベンゼンスルホンアミドナフトール等を挙げることが出来る。
【0063】
本発明の熱現像感光材料に使用される還元剤の量は、有機銀塩や還元剤の種類、その他の添加剤によって変化するが、一般的には有機銀塩1モル当たり0.05モル乃至10モル好ましくは0.1モル乃至3モルが適当である。又この量の範囲内において、上述した還元剤は2種以上併用されてもよい。
【0064】
本発明の熱現像感光材料において、上述した各成分と共に色調剤、色調付与剤若しくは付活剤トーナーと称せられる添加剤(以下色調剤と呼ぶ)が使用される事が望ましい。色調剤は有機銀塩と還元剤の酸化還元反応に関与して、生ずる銀画像を濃色、特に黒色にする機能を有する。色調剤としては、既に多種の化合物が公知であるが、この殆どのものはイミノ基、メルカプト基又はチオン基を有する化合物である。この中から使用する有機銀塩及び還元剤の種類にあわせて適当な色調剤を選択すればよい。本発明の熱現像感光材料において好ましい色調効果を与える色調剤としては、フタラジノン類(例えばフタラジノン、2−アセチルフタラジノン、2−カルバモイルフタラジノン等)、2−ピラゾリン−5−オン類(例えば3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン等)、キナゾリン類(例えばキナゾリン、4−メチルキナゾリン等)、ピリミジン類(例えば6−メチル−2,4−ジヒドロキシピリミジン等)、1,2,5−トリアジン類(例えば3−メチル−4,6−ジヒドロキシ−1,2,5−トリアジン等)、フタラジンジオン類(例えばフタラジンジオン等)、環状イミド類(例えばサクシンイミド類、フタルイミド類、ウラゾール類、ベンゾオキサジンジオン類、ナフタルイミド類)等のイミノ基を有する複素環式化合物が挙げられる。これらの色調剤は2種以上併用してもよく、例えば特開昭53−1020号及び同53−55115号各公報に記載されているようにフタラジノンと組み合わせてベンゾオキサジンジオン類、ベンゾチアジンジオン類若しくはフタルイミド類を併用することにより高温高湿下での貯蔵に由来する色調効果の劣化を防止したりすることが出来る。
【0065】
又米国特許第3,847,612号及び同第3,994,732号各明細書に記載されているようにフタル酸、ナフトエ酸若しくはフタルアミド酸とイミダゾール類若しくはフタラジン類を併用して色調剤として用いることもできる。
【0066】
色調剤を用いる場合、その使用量は有機銀塩1モル当たり0.0001モル乃至2モル、特に0.0005モル乃至1モルの範囲が好適である。
【0067】
本発明の熱現像感光材料中にはカブリ防止剤が含まれて良い。有効なカブリ防止剤として例えば米国特許第3,589,903号などで知られている水銀化合物がある。しかしながらこれら水銀化合物は環境的に好ましくない為に、非水銀系カブリ防止剤の検討が古くから行われてきた。好ましい非水銀系カブリ防止剤としては例えば米国特許第4,546,075号及び同第4,452,885号及び特開昭59−57234号に開示されている様なカブリ防止剤が挙げられる。
【0068】
特に好ましい非水銀系カブリ防止剤は、米国特許第3,874,946号及び同第4,756,999号に開示されているような化合物、−C(X1)(X2)(X3)(ここでX1及びX2はハロゲン原子でX3は水素原子又はハロゲン原子)で表される1以上の置換基を有するヘテロ環状化合物である。これら好適なカブリ防止剤の例としては、特開平9−288328号段落番号〔0030〕〜〔0036〕に記載されている化合物等が挙げられる。
【0069】
またもう一つの好ましいカブリ防止剤の例としては特開平9−90550号段落番号〔0062〕〜〔0063〕に記載されている化合物がある。さらに、その他の好適なカブリ防止剤は米国特許第5,028,523号及び欧州特許第600,587号、同第605,981号、同第631,176号に開示されている。
【0070】
本発明の熱現像感光材料には例えば特開昭63−159841号、同60−140335号、同63−231437号、同63−259651号、同63−304242号、同63−15245号、米国特許第4,639,414号、同第4,740,455号、同第4,741,966号、同4,751,175号、同第4,835,096号に記載された増感色素が使用できる。本発明に使用される有用な増感色素は例えばRD17643 IV−A項(1978年12月p.23)に記載若しくは引用された文献に記載されている。特に各種スキャナー光源の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に選択する事ができる。例えばアルゴンイオンレーザー光源に対しは、特開昭60−162247号、特開平2−48635号、米国特許第2,161,331号、西独特許第936,071号、特開平5−11389号等に記載のシンプルメロシアニン類、ヘリウムネオンレーザー光源に対しては、特開昭50−62425号、同54−18726号、同59−102229号に示された三核シアニン色素類、特開平7−287338号に記載されたメロシアニン類、LED光源及び赤外半導体レーザー光源に対しては特公昭48−42172号、同51−9609号、同55−39818号、特開昭62−284343号、特開平2−105135号に記載されたチアカルボシアニン類、赤外半導体レーザー光源に対しては特開昭59−191032号、特開昭60−80841号に記載されたトリカルボシアニン類、特開昭59−192242号、特開平3−67242号の一般式(IIIa)、(IIIb)に記載された4−キノリン核を含有するジカルボシアニン類等が有利に選択される。更に赤外レーザー光源の波長が750nm以上更に好ましくは800nm以上である場合このような波長域のレーザーに対応する為には、特開平4−182639号、同5−341432号、同7−13295号、特公平6−52387号、同3−10931号、米国特許第5,441,866号等に記載されている増感色素が好ましく用いられる。
【0071】
これらの増感色素は単独で用いてもよく、増感色素の組み合わせは特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増感色素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色素或いは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増感を示す物質を乳剤中に含んでいてもよい。本発明の熱現像感光材料の露光は、アルゴンイオンレーザー(488nm)、He−Neレーザー(633nm)、赤色半導体レーザー(670nm)、赤外半導体レーザー(780nm、820nm)等が好ましく用いられるが、レーザーパワーがハイパワーである事や、感光材料を透明にできる等の点から、赤外半導体レーザーがより好ましく用いられる。
【0072】
その他、熱現像処理後の未露光部のプリントアウトによる変色を防止するプリントアウト防止剤や各種の添加剤、例えば、界面活性剤、酸化防止剤、安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を本発明の熱現像感光材料に用いても良く、これらの添加剤及び上述したその他の添加剤はRD17029(1978年6月p.9〜15)に記載されている化合物を好ましく用いることができる。これらの添加剤は又、熱現像感光層、非感光性層、又はその他の層のいずれに添加しても良い。
【0073】
本発明の熱現像感光材料に用いられるバインダーとしては、天然、合成のポリマー及びコポリマーを用いる事が出来、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性ポリマー、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、コポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリビニルアセタール類、例えば、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテート類、セルロースエステル類等の非水溶性ポリマーがある。しかしながら、これらのバインダーの中でも特に好ましいのは、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリビニルブチラールのような非水溶性のポリマーであり、この中で特に好ましいのはポリビニルブチラールである。
【0074】
本発明においては、感光層のバインダー量が1.5〜6g/m2であることが好ましい。更に好ましくは1.7〜5g/m2である。1.5g/m2未満では未露光部の濃度が大幅に上昇し、使用に耐えない場合がある。
【0075】
本発明の熱現像感光材料に用いられる各成分はバインダーとして少なくとも一種のコロイド中に分散させられる。好適なバインダーとしては前述の疎水性の高分子材料を挙げることが出来るが、前述のようにポリビニルブチラールが感光層に用いられるバインダーとしては最も好ましい。又必要によってこれらの高分子材料を2種以上併用してもよい。かかる高分子材料の使用量はその中に分散、或いは溶解させた成分を担持せしめるに十分な量、即ちバインダーとして有効な量の範囲で用いられる。その範囲は当業者によって適宜決定できるものであるが、一例として少なくとも有機銀塩を分散担持せしめる場合は、有機銀塩に対し重量比で10対1乃至1対10、特に4対1乃至1対4の範囲で用いられる。
【0076】
本発明の熱現像感光材料の各成分を含む組成物は、通常上記バインダーに担持された状態で、広範な材料から選択された各種の支持体上に1層又は2層以上に分割されて塗布される。支持体の素材としては各種高分子材料、ガラス、ウール布、コットン布、紙、金属(例えばアルミニウム)等が挙げられるが、情報記録材料としての取り扱い上は可撓性のあるシート又はロールに加工できるものが好適である。従って本発明の熱現像感光材料における支持体としては、プラスチックフィルム(例えばセルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、セルローストリアセテートフィルム又はポリカーボネートフィルム等)が好ましく、前述のように本発明においては2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
【0077】
本発明の感光材料の各層を塗布する方法には特に制限はなく、バーコーター法、カーテンコート法、浸漬法、エアーナイフ法、ホッパー塗布法等の公知の方法を用いることが出来る。より好ましくはエクストルージョン法と呼ばれる前計量タイプの塗布方式が好ましい。
【0078】
又、本発明の感光材料は上記熱現像感光層の他、保護層やバックコート層を設ける事が好ましく、又必要に応じ熱現像感光層を互いに感度の異なる2層構成にしたり、この間に中間層を設けたり出来る。
【0079】
保護層のバインダーとしてはセルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリビニルブチラールのような非水溶性のポリマーが好ましく、特にセルロースアセテートやセルロースアセテートブチレートが好ましい。
【0080】
本発明のハロゲン化銀を含有する熱現像感光層の好ましい厚みは、1層あたり0.2〜40μm、より好ましくは2〜30μmである。
【0081】
表面保護層の好ましい厚みは1層あたり0.2〜10μm、より好ましくは1〜5μmである。
【0082】
バックコート層の好ましい厚みは、1層あたり0.2〜10μm、より好ましくは1〜5μmである。
【0083】
本発明においては熱現像感光材料の熱現像時に少量用材が含まれていることが有利である。これらの溶剤としては熱現像感光層や保護層等の塗布溶剤として用いたものが少量残留したものでもよく、又別途溶剤を塗布する、スプレーする等の方法により少量含ませたものでもよい。これにより熱現像特性が改良され、より高いガンマ、より低いカブリを達成でき、好ましい。
【0084】
これらの溶剤としては、例えば、ケトン類としてアセトン、イソフォロン、エチルアミルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。アルコール類としてメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等があげられる。グリコール類としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等が挙げられる。エーテルアルコール類としてエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。エーテル類としてエチルエーテル、ジオキサン、イソプロピルエーテル等が挙げられる。エステル類として酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸イソプロピル等が挙げられる。炭化水素類としてn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。塩化物類として塩化メチル、塩化メチレン、クロロフォルム、ジクロルベンゼン等が挙げられる。アミン類としてモノメチルアミン、ジメチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。その他として水、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ニトロメタン、ピリジン、トルイジン、テトラヒドロフラン、酢酸等が挙げられる。但しこれらに限定されるものではない。又、これらの溶剤は、単独、又は、数種類組み合わせる事が出来る。
【0085】
尚、感光材料中の上記溶剤の含有量は塗布工程後の乾燥工程等における温度条件等の条件変化によって調整できる。又、当該溶剤の含有量は含有させた溶剤を検出するために適した条件下におけるガスクロマトグラフィーで測定できる。
【0086】
本発明に係わる感光材料中に含有される溶剤の量はは感光材料1m2あたりの合計量(重量基準)で5〜1000mg/m2であるように調整することが必要である。
【0087】
当該含有量が上記範囲においては、高感度でありながら、カブリ濃度が低い熱現像感光材料にすることが出来る。
【0088】
本発明において、上記熱現像感光材料に画像データを書き込むには、露光はレーザー走査露光により行うことが好ましいが、感光材料の露光面と走査レーザー光のなす角度が実質的に垂直になることがないレーザー走査露光機を用いることが好ましい。
【0089】
ここで「実質的に垂直になる事がない」とはレーザー走査中にもっとも垂直に近い角度として好ましくは55度以上88度以下、より好ましくは60度以上86度以下、更に好ましくは65度以上84度以下、最も好ましくは70度以上82度以下である事をいう。
【0090】
レーザー光が、感光材料に走査されるときの感光材料露光面でのビームスポット直径は、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下である。これはスポット径が小さい方がレーザー入射角度の垂直からのずらし角度を減らせる点で好ましい。尚、ビームスポット直径の加減は10μmである。この様なレーザー走査露光を行うことにより干渉縞様のムラの発生等のような反射光に係わる画質劣化を減じることが出来る。
【0091】
又、本発明における露光は縦マルチである走査レーザー光を発するレーザー走査露光機を用いて行うことも好ましい。縦単一モードの走査レーザー光に比べて干渉縞様のムラの発生等の画質劣化が減少する。
【0092】
縦マルチ化するには、合波による、戻り光を利用する、高周波重畳をかける等の方法がよい。尚、縦マルチとは、露光波長が単一でない事を意味し、通常露光波長の分布が5nm以上、好ましくは10nm以上になるとよい。露光波長の分布の上限には特に制限はないが、通常60nm程度である。
【0093】
これらの書き込み手段により、ムラが少なく、かつ鮮鋭性等が良好な画像が得られる。
【0094】
本発明の熱現像感光材料の現像条件は、使用する材料の組成や構成、構造等に依存して変化するが、典型的には、感光材料を露光後に、これに適した温度で加熱することによって行う。露光により形成された潜像は、中程度の高温(例えば約80℃〜250℃、好ましくは約100℃〜200℃)で十分な時間(一般には約1秒〜約2分間)加熱されることにより銀画像となり可視化(現像)する。加熱は、ホットプレート、アイロン、ヒートローラー、炭素又は白色チタン等を用いた熱発生器等の典型的な加熱手段で行ってよい。これらの中、ヒートローラーに接触させながら搬送し加熱現像する方法が、熱効率、作業性の点から見て好ましい。
【0095】
又、熱現像感光材料の加熱は保護層側から行うのが熱伝達の効率上好ましく、支持体側からの加熱による加熱の不均一や、熱伝達に時間を要する等の欠点を回避できる。
【0096】
これにより全くの加熱のみで高画質な銀画像を得ることが出来る。
【0097】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
【0098】
【実施例】
実施例1
〈支持体の作製〉
濃度0.170(コニカ(株)製デンシトメータPDA−65)に青色着色した、厚み175μmのPETフィルムの両面に8W/m2・分のコロナ放電処理を施した。
【0099】
〈感光性ハロゲン化銀乳剤Aの調製〉
水900ml中に平均分子量10万のオセインゼラチン7.5g及び臭化カリウム10mgを溶解して温度35℃、pHを3.0に合わせた後、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと(98/2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウムを硝酸銀と等量及び塩化イリジウムを銀1モル当たり1×10-4モル含む水溶液370mlを、pAg7.7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で10分間かけて添加した。その後4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン0.3gを添加しNaOHでpHを5に調整して平均粒子サイズ0.06μm、粒子サイズの変動係数12%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒子を得た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降させ脱塩処理した後、フェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.9、pAg7.5に調整して、感光性ハロゲン化銀乳剤Aを得た。
【0100】
〈有機銀塩Aの調製〉
特殊機化工業株式会社製のコンビミックスSL−10型をもとに改造した図1に示す装置を用いて以下のように有機銀塩の調製を行った。
【0101】
アンカー翼2の回転数を100rpm、ディゾルバミクサ3及びホモミクサ5の加点数を各々1500rpmとして反応容器内で4720mlの純粋にベヘン酸111.4g、アラキジン酸83.8g、ステアリン酸54.9gを80℃で溶解した。その際、ディゾルバミクサ3とホモミクサ5の回転方向は互いに逆回転方向になるように設定した。次に1.5M水酸化ナトリウム水溶液540.2mlを添加した。次に濃硝酸6.9mlを加えた後、55℃に冷却して有機酸ナトリウム液を得た。
【0102】
蒸気の有機酸ナトリウム溶液の温度を55℃に保ったまま、アンカー翼2の回転数を100rpmでディゾルバミクサ3及びホモミクサ5の回転数を各々5000rpmにし、1Mの硝酸銀水溶液780.6mlを反応槽内の有機酸ナトリウム表面に2分間かけて添加した。さらにディゾルバミクサ3及びホモミクサ5の回転数を各々4500rpmにし、10分間撹拌し、有機銀塩分散物を得た。
【0103】
その後、得られた有機酸銀塩分散物を水洗容器に移し、脱イオン水を加えて撹拌後、静置させて有機銀塩分散物を浮上分離させ、家宝の水溶性塩類を除去した。その後、排水の電導度が2μS/cmになるまで脱イオン水による水洗、排水を繰り返し、遠心脱水を実施した後、40℃にて重量減がなくなるまで温風循環乾燥を行い、粉末の有機銀塩Aを得た。
【0104】
〈有機銀塩Bの調製〉
有機銀塩Aの調製において、硝酸銀溶液を有機酸ナトリウム溶液表面ではなく代わりに図1におけるホモミクサ5の近傍に開口したAgNO3水溶液添加ノズル4を介して添加する以外は全く同様にして粉末有機銀塩Bを調製した。
【0105】
〈感光性乳剤分散液1,2の調製〉
ポリビニルブチラール(Monsanto社 Butvar B−79)14.57gをメチルエチルケトン(MEKと以後略す)1457gに溶解し、ディゾルバー型ホモジナイザにて撹拌しながら粉末有機銀塩A500gを徐々に添加して十分に混合した。その後1mm径のZrビーズ(東レ製)を80%充填したメディア型分散機(gettzmann社製)にて周速13m、ミル内滞留時間3分間にて分散を行ない感光性乳剤分散液1を調製した。
【0106】
感光性乳剤分散液1の調製において有機銀塩Aに代えて有機銀塩Bを用いる以外は全く同様にして感光性乳剤分散液2を得た。
【0107】
〈赤外増感色素液の調製〉
赤外増感色素1を350mg、2−クロロ−安息香酸13.96g、および5−メチル−2−メルカプトベンズイミダゾール2.14gをメタノール73.4mlに暗所にて溶解し赤外増感色素液を調製した。
【0108】
〈安定剤液の調製〉
安定剤1を1.0g、酢酸カリウム0.5gをメタノール8.5gに溶解し安定剤液を調製した。
【0109】
〈現像剤液の調製〉
現像剤として1,1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−メチルプロパン17.74gをMEKに溶解し、100mlに仕上げ、現像剤液とした。
【0110】
〈カブリ防止剤液の調製〉
カブリ防止剤2を5.81g、MEKに溶解して100mlに仕上げた。
【0111】
《感光層塗布液の調製》
前記感光性乳剤分散液1を50gおよびMEK15.11gを撹拌しながら21℃に保温し、カブリ防止剤1(10%メタノール溶液)を390μl加え、1時間撹拌した。さらに臭化カルシウム(10%メタノール溶液)889μlを添加して30分撹拌した。
【0112】
13℃に保温したまま、ポリビニルブチラール(Monsanto社 Butvar B−79)13.31gを添加して30分撹拌してから、さらに撹拌を続けながら以下の添加物を15分間隔で添加した。
【0113】
フタラジン 305mg
テトラクロロフタル酸 102mg
4−メチルフタル酸 137mg
赤外染料1 37mg
上記を添加し15分撹拌した後、
カブリ防止剤液 5.47ml
現像剤溶液 14.06ml
DesmodurN300
(モーベイ社、脂肪族イソシアネート)10%MEK溶液1.60ml
を順次添加し撹拌することにより感光層塗布液1を得た。
【0114】
感光性乳剤2についても同様な調製を行い感光層塗布液2とした。
【0115】
支持体上に以下の各層を順次形成し、表1のように感光材料1、2を作製した。尚、乾燥は各々75℃、5分間で行った。
【0116】
【化1】
【0117】
【化2】
【0118】
〈感光層面側塗布〉
感光層:前記の組成の液をそれぞれ塗布銀量2g/m2になる様に塗布した。
【0119】
表面保護層:以下の組成の液を感光層の上に塗布した。
【0120】
《フィルム中溶剤含有量の測定》
フィルム面積として46.3cm2を切り出し、これを5mm程度に細かく刻んで専用バイアル瓶に収納しセプタムとアルミキャップで密閉した後、ヒューレット・パッカード社製ヘッドスペースサンプラーHP7694にセットした。ヘッドスペースサンプラーと接続したガスクロマトグラフィー(GC)は検出器として水素炎イオン化検出器(FID)を装着したヒューレットパッカード社製5971型であった。主な測定条件として、ヘッドスペースサンプラー加熱条件:120℃、20分であり、GC導入温度:150℃、カラム:J&W社製DB−624、昇温:45℃、3分から100℃(8℃/分)を用いてガスクロマトグラムを得た。測定対象溶媒は、MEK、メタノールとし、左記溶剤の各々のブタノールにて希釈された一定量を専用バイアル瓶に収納した後、上記と同様に測定して得られたクロマトグラムのピーク面積を用いて作成した検量線を使用してフィルム中溶剤含有量を得た。
【0121】
《露光及び現像処理》
上記のように作製した感光材料の乳剤面側から、高周波重畳にて波長800nm〜820nmの縦マルチモード化された半導体レーザーを露光源とした露光機によりレーザー走査による露光を与えた。この際に、感光材料の露光面と露光レーザー光の角度を75度として画像を形成した。(なお、当該角度を90度とした場合に比べムラが少なく、かつ予想外に鮮鋭性等が良好な画像が得られた。)その後 ヒートドラムを有する自動現像機を用いて感光材料の保護層とドラム表面が接触するようにして、110℃で15秒熱現像処理した。その際、露光及び現像は23℃、50%RHに調湿した部屋で行った。得られた画像の評価を濃度計により行った。測定の結果は、感度(未露光部分よりも1.0高い濃度を与える露光量の比の逆数)およびカブリで評価し、感度は感光材料1の感度を100とし相対値で、カブリは実測値で示した。結果を表1に示した。
【0122】
【表1】
【0123】
実施例2
実施例1と同じ装置を用いて以下のように有機銀塩を調製した。
【0124】
有機銀塩C:有機銀塩Aの処方と同じで硝酸銀添加ノズルは液表面に設置し、撹拌はアンカー翼のみで行い、使用する1M硝酸銀の量を811mlとした。硝酸銀量は有機酸に対し3モル%過剰。
【0125】
有機銀塩D:有機銀塩Aの処方と同じで硝酸銀添加ノズルは液表面に設置し、同じく撹拌はアンカー翼のみで行い、使用する1M硝酸銀の量を717mlとした。硝酸銀量は有機酸に対し91モル%量。
【0126】
有機銀塩E:有機銀塩Bの処方と同じで硝酸銀添加ノズルはホモミクサ近傍に設置し、ただし、使用する1M硝酸銀の量を747mlとした。有機酸に対し95モル%量。
【0127】
有機銀塩F:有機銀塩Eの処方と同じ。ただし、使用する1M硝酸銀の量を717mlとした。有機酸に対し91モル%量。
【0128】
上記の有機銀塩B〜Eを用いて実施例1と全く同様の方法により感光材料3〜6を作製し同様にして露光、熱現像を行いカブリ最大濃度を評価した結果を表2に示した。但し最大濃度は感光材料3の最大濃度を100としたときの相対値で示した。
【0129】
【表2】
【0130】
本発明の方法にて調製された有機銀塩を用いた感光材料はカブリが低く抑えられ最大濃度も高いことが判る。
【0131】
【発明の効果】
熱現像感光材料に用いる有機銀塩分散物を均一に形成でき、性能の安定した高い感度、カブリの低いた熱現感光材料および画像形成方法を得ることが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機銀塩分散物の製造装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 反応槽
2 アンカー翼
3 ディゾルバミクサ
4 添加ノズル
5 ホモミクサ
6 ジャケット釜
7 撹拌翼
8 固定環
9 回転軸
10 軸流の方向
M モータ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method and apparatus for producing an organic silver salt dispersion and an image forming method for producing a photothermographic material or photothermographic material for a laser imager or laser imagesetter.
[0002]
[Prior art]
As a method for preparing an organic silver salt as a silver supplier used for the heat developing material, various methods are known. For example, a method for preparing an organic silver salt in a coexisting solution of water and a poorly water-soluble solvent, such as JP-A-49-93310, JP-A-49-94619, and JP-A-53-68702, A method for preparing an organic silver salt in an organic solvent, as described in JP-A-57-186745, JP-A-47-9432 and US Pat. No. 3,700,458, JP-A-53-31611, And a method of preparing an organic silver salt in an aqueous solution, such as JP 54-4117, JP 54-46709, and US Pat. No. 5,434,043.
[0003]
On the other hand, in order to impart photosensitivity to the heat-developable material, a method of incorporating silver halide into the heat-developable material is widely known, but this silver halide is based on a conventional aqueous silver halide gelatin emulsion method. It is very advantageous from the viewpoint of ease of introduction of techniques such as size control, crystal wall control, impurity doping, chemical ripening and the like.
[0004]
However, when preparing an organic silver salt in the presence of an organic solvent, or when preparing an organic silver salt in an organic solvent, the silver halide rendered hydrophilic by such gelatin must be uniformly dispersed in the organic silver salt. Is difficult, and it is very difficult to obtain desired Dmax and sensitivity in terms of photographic characteristics.
[0005]
Therefore, generally, a method of adding silver halide at the stage of preparing an organic silver salt in an aqueous solution is employed. In this sense, the organic silver salt is advantageously prepared in an aqueous solution. An organic silver salt dispersion in an aqueous solution is prepared by dissolving an organic fatty acid in water at a temperature equal to or higher than its melting point, then reacting with alkali hydroxide, adding an emulsion when the temperature is lowered, and further adding a water-soluble silver salt. A method is known in which an organic silver salt dispersion is formed by adding. However, when the temperature is lowered after the alkali hydroxide addition, the viscosity of the dispersion rapidly increases, and when the water-soluble silver salt is added, the viscosity further increases, so the uniformity of the dispersion at that time is not maintained, The formed organic silver particles became non-uniform and caused an increase in fog.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a method and an apparatus for uniformly forming an organic silver salt dispersion used in a photothermographic material, and further, a photothermographic material having improved sensitivity and fog and image formation. It is to provide a method.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The object of the present invention is as follows.3-9It is achieved by
[0008]
1. A method for producing an organic silver salt dispersion by reacting an aqueous alkali salt solution or suspension of an organic acid with a water-soluble silver salt in a reaction vessel, the reaction vessel comprising at least one stirring member, A method for producing an organic silver salt dispersion, comprising adding a water-soluble silver salt through a nozzle installed in the vicinity.
[0009]
2. A production apparatus having a reaction vessel for reacting an aqueous solution or suspension of an organic acid alkali salt with a water-soluble silver salt to form an organic silver salt dispersion, comprising at least one stirring member in the production apparatus, An apparatus for producing an organic silver salt dispersion, comprising a nozzle for adding a water-soluble silver salt in the vicinity thereof.
[0010]
3.Long chain (10-30 carbon atoms) aliphatic carvoneA method for producing an organic silver salt dispersion in a reaction tank by adding a water-soluble silver salt to an aqueous alkali salt solution or suspension of an acid, in the reaction tank, stirring along the inner wall or bottom, Stirring by at least one high-speed stirring member that rotates at a high speed is performed simultaneously, and a water-soluble silver salt is added via a nozzle installed in the vicinity of the high-speed stirring member. .
[0011]
4).Long chain (10-30 carbon atoms) aliphatic carvoneA manufacturing apparatus having a reaction tank for forming an organic silver salt dispersion by adding a water-soluble silver salt to an aqueous alkali salt solution or suspension of an acid, and stirring in the reaction tank along the inner wall or bottom An apparatus for producing an organic silver salt dispersion, comprising: a member that performs the above operation; at least one high-speed stirring member that rotates at a high speed; and a nozzle that adds a water-soluble silver salt in the vicinity of the high-speed stirring member.
[0012]
5.Long chain (10-30 carbon atoms) aliphatic carvoneA method for producing an organic silver salt dispersion in a reaction tank by adding a water-soluble silver salt to an aqueous alkali salt solution or suspension of an acid, in the reaction tank, stirring along the inner wall or bottom, Agitation by at least one high-speed agitating member rotating at high speed is simultaneously performed, and silver nitrate corresponding to 0.9 to 0.97 mol per mol of organic acid is added through a nozzle installed in the vicinity of the high-speed agitating member. A method for producing an organic silver salt dispersion characterized by the above.
[0013]
6). A photothermographic material having a photosensitive layer containing a photosensitive silver halide, an organic silver salt, a reducing agent and a binder and a protective layer on a support, wherein the organic silver salt dispersionNote 3Or a photothermographic material formed by the method described in 5.
[0014]
7. 7. An image forming method, wherein the exposure is performed by an exposure apparatus in which an angle formed by the scanning laser beam and the exposure surface of the photothermographic material described in 6 is not substantially perpendicular.
[0015]
8). 5. The photothermographic material described in 6 above contains 5 to 1000 mg / m of solvent.2An image forming method comprising heat-developing in a contained state.
[0016]
9. 7. An image forming method, wherein the protective layer of the photosensitive material described in 6 and a heated drum are brought into contact with each other for development.
[0017]
The production of the organic silver salt is described in the above-mentioned patents and the like, but there is a problem that the dispersion becomes highly viscous at the time of preparing the organic silver salt as described above, and it is difficult to prepare a uniform organic silver salt. It has become a problem.
[0018]
Therefore, a method capable of producing a uniform organic silver salt even in a medium having a relatively high viscosity as described above is desired.
[0019]
In addition, there is a great influence on the basic characteristics such as developability and fog characteristics of the photothermographic material using this, and for example, the photographic characteristics are that the organic silver salt has a fine and uniform particle size. preferable. In particular, as a silver ion source by heat development, the organic silver salt must be dissolved quickly and supply silver ions to the development site. If large particles that take time to dissolve are mixed, the progress of development is delayed. For this reason, it is not preferable in a thermal development system in which a development reaction and a fogging reaction are competitive. The organic silver salt once prepared is separately dispersed and pulverized and used after finely grading the particle size, but for this purpose, the dispersion time becomes longer even if a high shearing force disperser or mixer is used. It is important to obtain uniform organic silver salt particles when preparing the silver salt.
[0020]
In view of the above circumstances, as a result of intensive studies on a method for preparing an organic silver salt having a uniform particle size and a small number of coarse particles, especially a long-chain fatty acid silver, the above object of the present invention is achieved by the above manufacturing method and manufacturing apparatus. The inventors have found that this is achieved.
[0021]
As described above, as a method for preparing an organic silver salt dispersion in an aqueous solution, generally an organic fatty acid is dissolved in water at a melting point or higher and reacted with an alkali hydroxide to obtain an organic acid alkali metal salt. Thereafter, a method is known in which a silver halide emulsion is added, and a water-soluble silver salt is further added to form an organic silver salt dispersion.
[0022]
In these methods, an organic acid alkali metal, which is an organic silver salt-forming component, or an organic acid component, such as an ammonium salt, and a water-soluble silver salt, for example, a component such as silver nitrate, are locally inhomogeneous. It is necessary to eliminate For this reason, it is necessary to quickly consume two components (or one component in the case of a single jet) and to prevent local accumulation of unreacted components.
[0023]
This requires quick mixing of the reaction components and the added reaction components need to be mixed immediately.
[0024]
Therefore, rather than adding the reaction component to the liquid surface, it is necessary to add it in the liquid, in the vicinity of the agitator and mixer. The added ingredients are immediately mixed and reacted here. Even in normal stirring, vortexes are usually formed in the liquid and stirred, but the reaction component addition port needs to be located in the vicinity of the stirring member so as to be caught in the vortex. It means that. This effect is particularly great when the viscosity of the reaction medium is high.
[0025]
Since these vortex flows are weak in a normal stirrer, if the present invention is to be carried out more effectively, a stronger vortex flow such as a high-speed centrifugal radiant stirrer (dissolver mixer) is generated and the components are involved. Those are preferred. In this method, a toothed disk-shaped impeller, in which circular saw blades are alternately bent up and down, is rotated at a high speed to generate a vortex. Since the generated powder and each component of the reaction are strongly entrained by this vortex, the reaction is performed more uniformly and the shearing force is strong, so that it is effective for dispersing the resulting powder.
[0026]
More preferably, a high-speed rotating shear type stirrer is used, which not only rotates the unit stirring blade at a high speed but also combines a stationary ring (stater) so as not to cause excessive cavitation in the vicinity of the outer periphery of the stirring blade. Is used. In this case, the strong shearing effect and impact that occur between the rotor blade and the stationary ring can be used, and the strong axial flow along the rotation axis of stirring is formed, so the nucleation of organic silver salt particles is short. Since the reaction is performed along the axial flow efficiently in time, the reaction proceeds more uniformly. Also, the axial flow improves the uniformity in the direction of the rotation axis, and it is easier to ensure the uniformity even in a medium having a certain degree of fluid viscosity. In any of these stirring operations, the reaction component addition port is provided in the vicinity of the stirring blade (that is, the position where the reaction component is sucked into the vortex).
[0027]
The reaction component addition port may have any shape as long as it does not interfere with the above effects, and may be a simple nozzle or a nozzle having a porous tip.
[0028]
In the present invention, for example, in the case of the double jet system, two addition ports for adding two components at the same time in the vicinity of the stirring blade, and one component of the reaction are placed in a reaction vessel. When the other component is mixed, it can also be carried out with one addition port for supplying the component to be added in the vicinity of the stirring blade.
[0029]
In addition, the present invention is preferably carried out with a combination of various stirring blades as described above to enhance the above effects, and in the reaction vessel at the same time as using a high-speed rotary stirrer provided with an addition nozzle in the vicinity. It is preferable to use at least another auxiliary stirrer in order to ensure the uniformity of the whole. For example, the reaction component is supplied to the vicinity of the high-speed rotating centrifugal radiation type stirrer or more preferably the high-speed rotating shear type stirrer, and the reaction is performed, while the uniformity of the entire container is sufficiently ensured, for example. It is preferable to combine a stirrer having, for example, a propeller blade or a turbine blade. The stirrer used for this assistance is intended to ensure the uniformity of the reaction system, and varies depending on the shape and size of the reaction vessel. When using a large reaction vessel as will be described later, in addition to a simple propeller blade in addition to an auxiliary stirrer for efficiently stirring the entire reaction vessel, use a combination of a high-speed rotary centrifugal radiation type agitator, etc. Also good.
[0030]
Examples of the high-speed rotary shear type stirrer particularly preferably used in the present invention include the following. T.A. K. Combimix (manufactured by Koki Kogyo Kogyo Co., Ltd.), Satake Hybrid Mixer (manufactured by Satake Chemical Machinery Co., Ltd.), vacuum emulsification stirring device (manufactured by Mizuho Kogyo Co., Ltd.), vacuum emulsification dispersion device Frimix (manufactured by Shinko Pantech Co., Ltd.) )etc.
[0031]
As one preferred embodiment of the present invention, FIG. 1 shows an example of an apparatus for preparing the organic silver salt of the present invention in which a plurality of stirrers are combined.
[0032]
In FIG. 1, in the reaction tank 1 in which a
[0033]
An enlarged view of the homomixer portion is shown in FIG. 1, but the structure is such that a
[0034]
In addition, this manufacturing apparatus is provided with a separate high-speed rotating centrifugal radiation
[0035]
The peripheral speed of the anchor blade is preferably 0.1 m / sec to 10 m / sec, more preferably 0.1 m / sec to 1.5 m / sec, and particularly preferably 0.1 m / sec to 3 m. / Sec.
[0036]
Further, the peripheral speed of the stirring member of the above-described disperser or homomixer is preferably 1 m / sec to 100 m / sec, more preferably 1 m / sec to 15 m / sec, and particularly preferably 1 m / sec to 30 m / sec.
[0037]
The organic silver salt is used for a photothermographic material. The produced organic silver salt particles are filtered and dried or separated by an appropriate method, for example, agglomerated and washed, and then washed with a binder such as polyvinyl butyral used in a photothermographic material instead of water. Dispersed in organic solvent solution. Before and after that, if necessary, it is dispersed again by various media type dispersers such as a ball mill and a sand mill, and various homogenizers such as a colloid mill, and then various components constituting the photothermographic material such as silver halide and halogenation formation. Ingredients, reducing agents, toning agents and the like are mixed and applied onto a base such as polyethylene terephthalate or a paper support, and a protective film is usually applied thereto to form a photothermographic material.
[0038]
The organic silver salt produced by the method and production apparatus of the present invention has high developability and low fog due to the uniform fine particles and particle size, and exhibits favorable characteristics in terms of photographic characteristics.
[0039]
To prepare an organic silver salt dispersion in an aqueous solution, the organic fatty acid is dissolved in water above its melting point as described above, and then reacted with alkali hydroxide, and then the silver halide emulsion is added when the temperature is lowered. Further, a method is known in which a water-soluble silver salt is further added to form an organic silver salt dispersion. For example, it is known that silver behenate prepared by the above method using behenic acid as an organic acid has a part of free behenic acid. Usually, it is preferable that the concentration of the free organic acid is kept constant. When the organic acid concentration is high, the devitrification property of the photothermographic layer is deteriorated. Therefore, particularly in the case of a photosensitive material having a photothermographic layer on the base, the ratio of the free organic acid is set low. Accordingly, in order to keep the content ratio on the left constant and to give a high image density, the organic silver salt is usually prepared with an excess of silver nitrate in order to produce an organic acid silver salt.
[0040]
According to the method and apparatus of the present invention, since the mixing efficiency is improved, the reaction efficiency between the organic acid and silver nitrate is improved, and the organic acid content of the produced organic silver salt is also stabilized at a constant level. Therefore, an organic silver salt having a low organic acid content can be obtained even in an organic silver salt produced by a formulation having a lower ratio of silver nitrate than an organic acid, and this can be used to produce a sufficiently high concentration of heat. A development photosensitive material can be obtained. Further, the amount of silver ions remaining without reacting is reduced, and a favorable effect that fog is reduced also in the characteristics of the photothermographic material containing an organic silver salt obtained by using this method. This seems to be due to a decrease in the amount of excess silver that was not used for the reaction contained in the photosensitive material. Also, from the viewpoint of the waste liquid at the time of preparing the organic silver salt, the amount of silver ions to be discharged is reduced, which is preferable from the viewpoint of wastewater treatment load and reduction in the number of washing steps. According to this reactor, 0.9 to 0.97 mole of silver nitrate per mole of organic acid is added and reacted to achieve sufficient conversion to an organic silver salt. An organic silver salt with a lower concentration of residual organic acid having a higher concentration than that obtained is obtained.
[0041]
A manufacturing apparatus having a plurality of stirring members, a member that performs stirring along the inner wall or the bottom, at least one high-speed stirring member that rotates at a high speed, and the vicinity of the high-speed stirring member, which are preferable embodiments of the above-described apparatus of the present invention In the case of using an apparatus for producing an organic acid silver salt dispersion characterized by a production apparatus equipped with a nozzle for adding a water-soluble silver salt, the above effect is significant, and the production apparatus of the present invention described in FIG. 1 was used. In particular, the effect is large and preferable.
[0042]
Details of the photothermographic material using the organic silver salt produced by the method and apparatus of the present invention will be described below.
[0043]
In the present invention, the organic silver salt is a reducible silver source as described above, and silver salts of organic acids and heteroorganic acids containing a reducible silver ion source, particularly long chains (10-30, preferably 15- An aliphatic carboxylic acid having 25 carbon atoms) and a nitrogen-containing heterocyclic ring are preferred. Also useful are organic or inorganic silver salt complexes in which the ligand has a total stability constant for silver ions of 4.0-10.0. Examples of suitable silver salts are described in Research Disclosure (hereinafter abbreviated as RD) 17029 and 29963, and include the following: silver salts of organic acids (eg, gallic acid, oxalic acid, behenic acid, arachidin) Acid, stearic acid, palmitic acid, silver salt such as lauric acid); silver carboxyalkylthiourea salt (for example, 1- (3-carboxypropyl) thiourea, 1- (3-carboxypropyl) -3,3-dimethylthio Silver salt of urea); silver complex of polymer reaction product of aldehyde and hydroxy-substituted aromatic carboxylic acid (for example, aldehydes (formaldehyde, acetaldehyde, butyraldehyde, etc.) and hydroxy-substituted acids (for example, salicylic acid, benzoic acid, 3 , 5-dihydroxybenzoic acid, 5,5-thiodisalicylic acid) Product silver complexes; silver salts or complexes of thioenes such as 3- (2-carboxyethyl) -4-hydroxymethyl-4-thiazoline-2-thioene, and 3-carboxymethyl-4-thiazoline-2- A silver salt or complex of thioene); a nitrogen acid selected from imidazole, pyrazole, urazole, 1,2,4-thiazole and 1H-tetrazole, 3-amino-5-benzylthio-1,2,4-triazole and benzotriazole And silver complexes and salts; silver salts such as saccharin and 5-chlorosalicylaldoxime; and silver salts of mercaptides.Preferred silver sources are silver behenate, silver arachidate and / or silver stearate.
[0044]
As described above, an organic silver salt compound is usually prepared by dissolving an organic fatty acid in water at the melting point or higher, allowing it to react with alkali hydroxide, and then adding an emulsion when the temperature is lowered, and further adding a water-soluble silver salt. It is known that organic silver salts obtained by these methods partially contain free organic acids. In order to produce an organic silver salt that keeps this content ratio constant and gives a high image density, silver nitrate is usually prepared in an excess state according to conventional methods. In the case of an organic silver salt containing an excessive amount of organic acid, devitrification problems may occur. Therefore, when preparing a stable organic silver salt having a low organic acid content in the organic silver salt, In order to obtain a high salt reaction rate, an organic silver salt is prepared using an excessive amount of silver nitrate.
[0045]
In the case of preparing an organic silver salt using the apparatus of the present invention, the reaction efficiency of the organic silver salt formation reaction is good, and the added silver nitrate is sufficiently converted to an organic silver salt. It has been found that an organic silver salt that provides a stable high image density can be produced. Further, since silver ions remaining in the photosensitive material as a washing residue cause fogging, there arises an advantage that fogging of the photothermographic material prepared from this is reduced. Since excess silver ions that have not been used in the reaction are small, they can be easily removed by washing, and there is also an advantage that extra silver ions that are discarded are reduced.
[0046]
In the present invention, the organic silver salt preferably has an average particle size of 2 μm or less and is monodispersed. The average particle diameter of the organic silver salt refers to the diameter when a sphere equivalent to the volume of the organic silver salt particle is considered when the organic silver salt particle is, for example, a spherical, rod-like, or tabular particle. The average particle diameter is preferably 0.05 μm to 1.5 μm, particularly preferably 0.05 μm to 1.0 μm. Moreover, monodispersion is synonymous with the case of silver halide, Preferably monodispersion degree is 1-30.
[0047]
After the organic silver is prepared, the organic silver crystal can be obtained by dispersing and grinding a binder, a surfactant or the like with a ball mill or the like. By setting it within this range, a photosensitive material having a high density and excellent image storability can be obtained.
[0048]
In the present invention, the organic silver salt is a support 1 m.2It is used in the range of 0.1 g to 4 g, preferably 0.2 g to 2.5 g in terms of the amount of silver per hit. This is a range of an amount necessary and sufficient to give an appropriate density, and if it is less than this range, the image density will be insufficient, and if it is used more than this density, the image density will not increase, and the cost will be increased. Become.
[0049]
The silver halide grains function as an optical sensor, and in order to suppress white turbidity after image formation, and to obtain good image quality, it is preferable that the average grain size is small, the average grain size is 0.1 μm or less, More preferably, it is 0.01 μm to 0.1 μm, particularly 0.02 μm to 0.08 μm. The grain size here refers to the length of the edge of the silver halide grain when the silver halide grain is a so-called normal crystal of a cube or octahedron. In the case of non-normal crystals, for example, in the case of spherical, rod-like or tabular grains, it means the diameter when a sphere equivalent to the volume of silver halide grains is considered. The silver halide is preferably monodispersed. The monodispersion here means that the monodispersity obtained by the following formula is 40 or less. More preferred is a particle of 30 or less, and particularly preferred is a particle of 0.1% or more and 20% or less.
[0050]
Monodispersity = (standard deviation of particle size) / (average value of particle size) × 100
The shape of the silver halide grains is not particularly limited, but the ratio occupied by the Miller index [100] plane is preferably high, and this ratio is 50% or more, further 70% or more, particularly 80% or more. Is preferred. The ratio of the Miller index [100] plane is calculated by using the adsorption dependency between the [111] plane and the [100] plane in the adsorption of the photosensitive dye. Tani, J .; Imaging Sci. 29, 165 (1985).
[0051]
Another preferred silver halide shape is tabular grains. The tabular grains referred to here are those having an aspect ratio = r / h of 3 or more when the square root of the projected area is the grain size r μm and the thickness in the vertical direction is h μm. Among them, the aspect ratio is preferably 3 or more and 50 or less. Moreover, it is preferable that a particle size is 0.1 micrometer or less, Furthermore, 0.01 micrometer-0.08 micrometer are preferable. These are described in US Pat. Nos. 5,264,337, 5,314,798, 5,320,958, etc., and the desired tabular grains can be easily obtained. When these tabular grains are used in the present invention, the sharpness of the image is further improved. The halogen composition is not particularly limited, and may be any of silver chloride, silver chlorobromide, silver chloroiodobromide, silver bromide, silver iodobromide, and silver iodide.
[0052]
The photographic emulsion used in the present invention is P.I. Chifie et Physique Photographic (published by Paul Montel, 1967) by Glafkides. F. Duffin's Photographic Emission Chemistry (published by The Focal Press, 1966), V.C. L. It can be prepared using the method described in Making and Coating Photographic Emulsion (published by The Focal Press, 1964) by Zelikman et al. That is, any of an acidic method, a neutral method, an ammonia method, etc. may be used, and the formation of reacting a soluble silver salt and a soluble halogen salt may be any one of a one-side mixing method, a simultaneous mixing method, and a combination thereof. Good. The silver halide may be added to the image forming layer by any method, and at this time, the silver halide is disposed in the vicinity of the reducible silver source. Further, the silver halide may be prepared by converting a part or all of silver in the organic acid silver to silver halide by the reaction between the organic acid silver and the halogen ion, or the silver halide is prepared in advance. This may be added to the solution for preparing the organic silver salt, or a combination of these methods is possible, but the latter is preferred. In general, the silver halide is preferably contained in an amount of 0.75 to 30% by weight based on the organic silver salt.
[0053]
The silver halide used in the present invention preferably contains ions of transition metals belonging to
[0054]
General formula [ML6]m
In the formula, M represents a transition metal selected from
[0055]
Specific preferred examples of M are rhodium (Rh), ruthenium (Ru), rhenium (Re), iridium (Ir) and osmium (Os).
[0056]
Specific examples of transition metal coordination complex ions are shown below.
[0057]
1: [RhCl6]3-
2: [RuCl6]3-
3: [ReCl6]3-
4: [RuBr6]3-
5: [OsCl6]3-
6: [IrCl6]Four-
7: [Ru (NO) ClFive]2-
8: [RuBrFour(H2O)]2-
9: [Ru (NO) (H2O) ClFour]-
10: [RhClFive(H2O)]2-
11: [Re (NO) ClFive]2-
12: [Re (NO) (CN)Five]2-
13: [Re (NO) Cl (CN)Four]2-
14: [Rh (NO)2ClFour]-
15: [Rh (NO) (H2O) ClFour]-
16: [Ru (NO) (CN)Five]2-
17: [Fe (CN)6]3-
18: [Rh (NS) ClFive]2-
19: [Os (NO) ClFive]2-
20: [Cr (NO) ClFive]2-
21: [Re (NO) ClFive]-
22: [Os (NS) ClFour(TeCN)]2-
23: [Ru (NS) ClFive]2-
24: [Re (NS) ClFour(SeCN)]2-
25: [Os (NS) Cl (SCN)Four]2-
26: [Ir (NO) ClFive]2-
27: [Ir (NS) ClFive]2-
28: [IrCl6]2-
One kind of these metal complexes or complex ions may be used, or two or more kinds of the same and different metals may be used in combination.
[0058]
The content of these metal ions, metal complexes and complex ions is generally 1 × 10 5 per mole of silver halide.-9~ 1x10-2Molar is suitable, preferably 1 × 10-8~ 1x10-FourIs a mole. The compounds providing these metal ions or complex ions are preferably added at the time of silver halide grain formation and incorporated into the silver halide grains. Preparation of silver halide grains, that is, nucleation, growth, physical ripening , May be added at any stage before or after chemical sensitization, but is preferably added at the stage of nucleation, growth and physical ripening, more preferably at the stage of nucleation and growth, most preferably Preferably, it is added at the stage of nucleation. In addition, it may be divided and added several times, or it can be uniformly contained in the silver halide grains. JP-A-63-29603, JP-A-2-306236, 3 As described in JP-A Nos. 167545, 4-76534, 6-110146, 5-273683, etc., it can be contained in a particle with a distribution. These metal compounds can be added by dissolving in water or an appropriate organic solvent (for example, alcohols, ethers, glycols, ketones, esters, amides). A method in which an aqueous solution or an aqueous solution in which a metal compound and NaCl, KCl are dissolved together is added to a water-soluble silver salt solution or a water-soluble halide solution during particle formation, or the silver salt solution and the halide solution are mixed simultaneously. When adding a third aqueous solution, a method of preparing silver halide grains by a method of simultaneous mixing of three liquids, a method of introducing an aqueous solution of a required amount of a metal compound into a reaction vessel during grain formation, or a silver halide preparation There is a method of adding and dissolving another silver halide grain that has been previously doped with metal ions or complex ions. In particular, a method of adding an aqueous solution of a metal compound powder or an aqueous solution in which a metal compound and NaCl, KCl are dissolved together is added to the water-soluble halide solution. When added to the particle surface, a necessary amount of an aqueous solution of a metal compound can be charged into the reaction vessel immediately after the formation of the particle, during or after the physical ripening, or at the chemical ripening.
[0059]
The photosensitive silver halide grains can be desalted by washing with water known in the art, such as a noodle method or a flocculation method, but in the present invention, it may or may not be desalted.
[0060]
The photosensitive silver halide grains in the present invention are preferably chemically sensitized. Preferred chemical sensitization methods are sulfur sensitization, selenium sensitization, tellurium sensitization, noble metal sensitization methods such as gold compounds, platinum, palladium, and iridium compounds, as well known in the art, and reduction sensitization. Sensitive methods can be used. As the compound preferably used in the sulfur sensitization method, selenium sensitization method and tellurium sensitization method, known compounds can be used, but compounds described in JP-A-7-128768 can be used. Compounds preferably used for the noble metal sensitization include, for example, chloroauric acid, potassium chloroaurate, potassium aurithiocyanate, gold sulfide, gold selenide, US Pat. No. 2,448,060, British Patent 618,061, etc. Can preferably be used. As specific compounds of the reduction sensitization method, for example, stannous chloride, aminoiminomethanesulfinic acid, hydrazine derivatives, borane compounds, silane compounds, polyamine compounds, etc. can be used in addition to ascorbic acid and thiourea dioxide. . Further, reduction sensitization can be performed by ripening the emulsion while maintaining the pH at 7 or higher or the pAg at 8.3 or lower. Further, reduction sensitization can be performed by introducing a single addition portion of silver ions during grain formation.
[0061]
Examples of the reducing agent used in the photothermographic material of the invention include generally known reducing agents such as phenols, polyphenols having two or more phenol groups, naphthols, bisnaphthols, and two. Polyhydroxybenzenes having the above hydroxyl groups, polyhydroxynaphthalenes having two or more hydroxyl groups, ascorbic acids, 3-pyrazolidones, pyrazolin-5-ones, pyrazolines, phenylenediamines, hydroxylamines, hydroquinone mono Ethers, hydroxamic acids, hydrazides, amide oximes, N-hydroxyureas and the like, and more specifically, for example, U.S. Pat. Nos. 3,615,533, 3,679,426, 3,672,904, 3,751,252, 3,78 No. 949, No. 3,801,321 No. 3,794,488 No. 3,893,863 No. 3,887,376 No. 3,770,448 3,819,382, 3,773,512, 3,839,048, 3,887,378, 4,009,039, 4,021, No. 240, British Patent No. 1,486,148 or Belgian Patent No. 786,086 and JP-A-50-36143, No. 50-36110, No. 50-11623, No. 50-99719, There are reducing agents specifically exemplified in JP-A-50-140113, JP-A-51-51933, JP-A-51-23721, JP-A-52-84727, and JP-B-51-35851. Of known reducing agents It can be appropriately selected for use from. As the selection method, the simplest method is to examine the superiority or inferiority of the reducing agent used by actually producing a photothermographic material and evaluating its photographic performance.
[0062]
Among the above reducing agents, when an aliphatic carboxylic acid silver salt is used as the organic silver salt, a preferable reducing agent is a polyphenol in which two or more phenol groups are linked by an alkylene group or sulfur, particularly a phenol group. An alkyl group (for example, a methyl group, an ethyl group, a propyl group, a t-butyl group, a cyclohexyl group, etc.) or an acyl group (for example, an acetyl group, a propionyl group, etc.) is substituted at at least one position adjacent to the hydroxy substitution position of Polyphenols in which two or more of the phenol groups are linked by an alkylene group or sulfur, such as 1,1-bis (2-hydroxy-3,5-dimethylphenyl) -3,5,5-trimethylhexane, 1,1- Bis (2-hydroxy-3-tert-butyl-5-methylphenyl) methane, 1,1-bis (2-hydroxy-) , 5-Di-tert-butylphenyl) methane, 2-hydroxy-3-tert-butyl-5-methylphenyl)-(2-hydroxy-5-methylphenyl) methane, 6,6′-benzylidene-bis (2 , 4-di-tert-butylphenol), 6,6′-benzylidene-bis (2-tert-butyl-4-methylphenol), 6,6′-benzylidene-bis (2,4-dimethylphenol), 1, 1-bis (2-hydroxy-3,5-dimethylphenyl) -2-methylpropane, 1,1,5,5-tetrakis (2-hydroxy-3,5-dimethylphenyl) -2,4-ethylpentane, US Pat. Nos. 3,5 such as 2,2-bis (4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl) propane and 2,2-bis (4-hydroxy-3,5-di-t-butylphenyl) propane No. 9,903, No. 4,021,249 or British Patent No. 1,486,148 and JP-A-51-51933, No. 50-36110, No. 50-11603, No. 52- Polyphenol compounds described in US Pat. No. 84727 or JP-B-51-35727), bisnaphthols described in US Pat. No. 3,672,904, for example, 2,2′-dihydroxy-1,1 ′ -Binaphthyl, 6,6'-dibromo-2,2'-dihydroxy-1,1'-binaphthyl, 6,6'-dinitro-2,2'-dihydroxy-1,1'-binaphthyl, bis (2-hydroxy -1-naphthyl) methane, 4,4′-dimethoxy-1,1′-dihydroxy-2,2′-binaphthyl and the like, and further described in US Pat. No. 3,801,321. Sulfonamidophenols or sulfonamidonaphthols such as 4-benzenesulfonamidophenol, 2-benzenesulfonamidophenol, 2,6-dichloro-4-benzenesulfonamidophenol, 4-benzenesulfonamidonaphthol, etc. Can be mentioned.
[0063]
The amount of the reducing agent used in the photothermographic material of the present invention varies depending on the type of organic silver salt, reducing agent, and other additives, but generally 0.05 mol to 1 mol per mol of organic silver salt. 10 mol, preferably 0.1 mol to 3 mol is appropriate. In addition, within the range of this amount, two or more of the reducing agents described above may be used in combination.
[0064]
In the photothermographic material of the present invention, it is desirable to use an additive (hereinafter referred to as a color tone agent) called a color tone, a color tone imparting agent or an activator toner together with the above-described components. The toning agent participates in the oxidation-reduction reaction between the organic silver salt and the reducing agent, and has a function of making the resulting silver image dark, particularly black. As the color toning agent, various compounds are already known, but most of them are compounds having an imino group, a mercapto group or a thione group. An appropriate colorant may be selected from among the organic silver salt and reducing agent used. Examples of the color tone agent that gives a preferable color tone effect in the photothermographic material of the present invention include phthalazinones (for example, phthalazinone, 2-acetylphthalazinone, 2-carbamoylphthalazinone), and 2-pyrazolin-5-ones (for example, 3-methyl-2-pyrazolin-5-one etc.), quinazolines (eg quinazoline, 4-methylquinazoline etc.), pyrimidines (eg 6-methyl-2,4-dihydroxypyrimidine etc.), 1,2,5- Triazines (such as 3-methyl-4,6-dihydroxy-1,2,5-triazine), phthalazinediones (such as phthalazinedione), cyclic imides (such as succinimides, phthalimides, urazoles), Heterocyclic compounds having an imino group such as benzoxazinediones and naphthalimides) . These colorants may be used in combination of two or more. For example, as described in JP-A Nos. 53-1020 and 53-55115, benzoxazinediones and benzothiazinediones are combined with phthalazinone. In combination with phthalimides or phthalimides, it is possible to prevent deterioration of the color tone effect resulting from storage under high temperature and high humidity.
[0065]
Further, as described in U.S. Pat. Nos. 3,847,612 and 3,994,732, phthalic acid, naphthoic acid or phthalamic acid and imidazoles or phthalazines are used as a color toning agent. It can also be used.
[0066]
When using a color toning agent, the amount used is preferably in the range of 0.0001 mol to 2 mol, particularly 0.0005 mol to 1 mol, per mol of the organic silver salt.
[0067]
The photothermographic material of the present invention may contain an antifoggant. Examples of effective antifoggants include mercury compounds known from US Pat. No. 3,589,903. However, since these mercury compounds are environmentally unfavorable, non-mercury antifoggants have been studied for a long time. Preferred non-mercury antifoggants include antifoggants as disclosed in U.S. Pat. Nos. 4,546,075 and 4,452,885 and JP-A-59-57234.
[0068]
Particularly preferred non-mercury antifoggants are compounds such as those disclosed in U.S. Pat. Nos. 3,874,946 and 4,756,999, -C (X1) (X2) (XThree) (Where X1And X2Is a halogen atom and XThreeIs a heterocyclic compound having one or more substituents represented by a hydrogen atom or a halogen atom. Examples of these suitable antifoggants include compounds described in paragraphs [0030] to [0036] of JP-A-9-288328.
[0069]
Another example of the antifoggant is a compound described in paragraph Nos. [0062] to [0063] of JP-A-9-90550. In addition, other suitable antifoggants are disclosed in US Pat. No. 5,028,523 and European Patent Nos. 600,587, 605,981 and 631,176.
[0070]
Examples of the photothermographic material of the present invention include JP-A-63-159841, JP-A-60-140335, JP-A-63-231437, JP-A-63-259651, JP-A-63-304242, and JP-A-63-15245. Nos. 4,639,414, 4,740,455, 4,741,966, 4,751,175, and 4,835,096. Can be used. Useful sensitizing dyes used in the present invention are described, for example, in the literature described or cited in Section RD17643 IV-A (December 1978, p. 23). In particular, a sensitizing dye having spectral sensitivity suitable for the spectral characteristics of various scanner light sources can be advantageously selected. For example, for an argon ion laser light source, see JP-A-60-162247, JP-A-2-48635, US Pat. No. 2,161,331, West German Patent 936,071, JP-A-5-11389, etc. For the simple merocyanines and helium neon laser light sources described, trinuclear cyanine dyes disclosed in JP-A-50-62425, JP-A-54-18726, and JP-A-59-102229, JP-A-7-287338. Nos. 48-42172, 51-9609, 55-39818, JP-A-62-284343, JP-A-2-28443, and the like. JP-A-59-191032, JP-A-59-191032, JP-A-59-191032 and the thiacarbocyanines described in 105135 Tricarbocyanines described in 0-80841, dicarbocycles containing 4-quinoline nuclei described in general formulas (IIIa) and (IIIb) of JP-A-59-192242 and JP-A-3-67242 Cyanines and the like are advantageously selected. Further, in the case where the wavelength of the infrared laser light source is 750 nm or more, more preferably 800 nm or more, Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 4-18239, 5-341432, and 7-13295 disclose such a wavelength region. No. 6-52387, JP-A-3-10931, US Pat. No. 5,441,866 and the like are preferably used.
[0071]
These sensitizing dyes may be used alone, and the combination of sensitizing dyes is often used for the purpose of supersensitization. Along with the sensitizing dye, the emulsion itself may contain a dye having no spectral sensitizing action or a substance that does not substantially absorb visible light and exhibits supersensitization. For the exposure of the photothermographic material of the present invention, an argon ion laser (488 nm), a He—Ne laser (633 nm), a red semiconductor laser (670 nm), an infrared semiconductor laser (780 nm, 820 nm) or the like is preferably used. An infrared semiconductor laser is more preferably used from the viewpoint that the power is high power and the photosensitive material can be transparent.
[0072]
In addition, printout inhibitors and various additives that prevent discoloration due to printout of unexposed areas after heat development processing, such as surfactants, antioxidants, stabilizers, plasticizers, UV absorbers, coatings Auxiliaries and the like may be used in the photothermographic material of the present invention, and the compounds described in RD17029 (June 1978, p.9-15) are preferably used as these additives and the other additives described above. be able to. These additives may be added to any one of the heat-developable photosensitive layer, the non-photosensitive layer, and other layers.
[0073]
As the binder used in the photothermographic material of the present invention, natural and synthetic polymers and copolymers can be used. For example, water-soluble polymers such as gelatin, polyvinyl alcohol and hydroxyethyl cellulose, cellulose acetate, cellulose acetate butyrate, Polyvinyl pyrrolidone, polymethyl methacrylate, polyvinyl chloride, copoly (styrene-maleic anhydride), copoly (styrene-acrylonitrile), copoly (styrene-butadiene), polyvinyl acetals such as polyvinyl formal, polyvinyl butyral, polyvinyl acetates, There are water-insoluble polymers such as cellulose esters. However, among these binders, water-insoluble polymers such as cellulose acetate, cellulose acetate butyrate, and polyvinyl butyral are particularly preferable, and polyvinyl butyral is particularly preferable.
[0074]
In the present invention, the binder amount of the photosensitive layer is 1.5 to 6 g / m.2It is preferable that More preferably 1.7 to 5 g / m2It is. 1.5g / m2If it is less than 1, the density of the unexposed area will be significantly increased, and it may be unusable.
[0075]
Each component used in the photothermographic material of the present invention is dispersed in at least one colloid as a binder. Examples of suitable binders include the above-described hydrophobic polymer materials. As described above, polyvinyl butyral is most preferable as the binder used in the photosensitive layer. If necessary, two or more of these polymer materials may be used in combination. The polymer material is used in an amount sufficient to support the component dispersed or dissolved therein, that is, an amount effective as a binder. The range can be appropriately determined by those skilled in the art. For example, when at least an organic silver salt is dispersedly supported, the weight ratio with respect to the organic silver salt is 10: 1 to 1:10, particularly 4: 1 to 1 pair. 4 is used.
[0076]
The composition containing each component of the photothermographic material of the present invention is usually applied in the state of being supported on the binder and divided into one layer or two or more layers on various supports selected from a wide range of materials. Is done. The material of the support includes various polymer materials, glass, wool cloth, cotton cloth, paper, metal (for example, aluminum), etc., but it is processed into a flexible sheet or roll for handling as an information recording material. What can be done is preferred. Accordingly, the support in the photothermographic material of the present invention is preferably a plastic film (for example, cellulose acetate film, polyester film, polyethylene terephthalate film, polyethylene naphthalate film, polyamide film, polyimide film, cellulose triacetate film or polycarbonate film). As mentioned above, a biaxially stretched polyethylene terephthalate film is particularly preferred in the present invention.
[0077]
The method for applying each layer of the light-sensitive material of the present invention is not particularly limited, and known methods such as a bar coater method, a curtain coating method, a dipping method, an air knife method, and a hopper coating method can be used. More preferably, a pre-weighing type coating method called an extrusion method is preferred.
[0078]
The photosensitive material of the present invention is preferably provided with a protective layer and a backcoat layer in addition to the above-mentioned heat-developable photosensitive layer. If necessary, the heat-developable photosensitive layer may have a two-layer structure having different sensitivities or an intermediate between them. It is possible to provide a layer.
[0079]
As the binder for the protective layer, water-insoluble polymers such as cellulose acetate, cellulose acetate butyrate, and polyvinyl butyral are preferable, and cellulose acetate and cellulose acetate butyrate are particularly preferable.
[0080]
The preferred thickness of the photothermographic layer containing silver halide of the present invention is 0.2 to 40 μm, more preferably 2 to 30 μm per layer.
[0081]
The preferred thickness of the surface protective layer is 0.2 to 10 μm, more preferably 1 to 5 μm per layer.
[0082]
The preferable thickness of the backcoat layer is 0.2 to 10 μm, more preferably 1 to 5 μm per layer.
[0083]
In the present invention, it is advantageous that a small amount of material is contained during the heat development of the photothermographic material. As these solvents, a small amount of a solvent used as a coating solvent for the heat-developable photosensitive layer or protective layer may be left, or a small amount may be added by a method such as separately applying a solvent or spraying. This improves the heat development characteristics and can achieve higher gamma and lower fog, which is preferable.
[0084]
Examples of these solvents include ketones such as acetone, isophorone, ethyl amyl ketone, methyl ethyl ketone, and methyl isobutyl ketone. Examples of alcohols include methyl alcohol, ethyl alcohol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, isobutyl alcohol, diacetone alcohol, cyclohexanol, and benzyl alcohol. Examples of glycols include ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, propylene glycol, and hexylene glycol. Examples of ether alcohols include ethylene glycol monomethyl ether and diethylene glycol monoethyl ether. Examples of ethers include ethyl ether, dioxane, isopropyl ether and the like. Examples of the esters include ethyl acetate, butyl acetate, amyl acetate, isopropyl acetate and the like. Examples of hydrocarbons include n-pentane, n-hexane, n-heptane, cyclohexane, benzene, toluene, xylene and the like. Examples of chlorides include methyl chloride, methylene chloride, chloroform, dichlorobenzene and the like. Examples of amines include monomethylamine, dimethylamine, triethanolamine, ethylenediamine, and triethylamine. Other examples include water, formamide, dimethylformamide, nitromethane, pyridine, toluidine, tetrahydrofuran, and acetic acid. However, it is not limited to these. These solvents can be used alone or in combination of several kinds.
[0085]
The content of the solvent in the photosensitive material can be adjusted by changing conditions such as temperature conditions in the drying step after the coating step. Further, the content of the solvent can be measured by gas chromatography under conditions suitable for detecting the contained solvent.
[0086]
The amount of the solvent contained in the photosensitive material according to the present invention is 1 m of the photosensitive material.25 to 1000 mg / m in total amount (weight basis)2It is necessary to adjust so that it is.
[0087]
When the content is in the above range, a photothermographic material having a low fog density while having high sensitivity can be obtained.
[0088]
In the present invention, in order to write image data on the photothermographic material, the exposure is preferably performed by laser scanning exposure. However, the angle formed between the exposure surface of the photosensitive material and the scanning laser beam may be substantially perpendicular. It is preferable to use no laser scanning exposure machine.
[0089]
Here, “substantially non-vertical” is preferably 55 ° to 88 °, more preferably 60 ° to 86 °, and even more preferably 65 ° or more as the angle closest to the vertical during laser scanning. 84 degrees or less, most preferably 70 degrees or more and 82 degrees or less.
[0090]
The beam spot diameter on the exposure surface of the photosensitive material when the laser beam is scanned on the photosensitive material is preferably 200 μm or less, more preferably 100 μm or less. This is preferable in that the smaller the spot diameter, the smaller the angle of deviation of the laser incident angle from the vertical. The beam spot diameter is 10 μm. By performing such laser scanning exposure, it is possible to reduce image quality deterioration related to reflected light such as generation of interference fringe-like unevenness.
[0091]
The exposure in the present invention is also preferably performed using a laser scanning exposure machine that emits scanning laser light that is a vertical multi. Compared with a single longitudinal mode scanning laser beam, image quality degradation such as generation of interference fringe-like unevenness is reduced.
[0092]
In order to make a vertical multiplex, methods such as using return light by combining and applying high-frequency superposition are preferable. Note that the vertical multi means that the exposure wavelength is not single, and the distribution of the exposure wavelength is usually 5 nm or more, preferably 10 nm or more. The upper limit of the exposure wavelength distribution is not particularly limited, but is usually about 60 nm.
[0093]
By these writing means, an image with little unevenness and good sharpness can be obtained.
[0094]
The development conditions of the photothermographic material of the present invention vary depending on the composition, configuration, structure, etc. of the material used. Typically, the photosensitive material is heated at a temperature suitable for this after exposure. Do by. The latent image formed by exposure is heated at a moderately high temperature (for example, about 80 ° C. to 250 ° C., preferably about 100 ° C. to 200 ° C.) for a sufficient time (generally about 1 second to about 2 minutes). As a result, a silver image is visualized (developed). The heating may be performed by a typical heating means such as a hot plate, an iron, a heat roller, a heat generator using carbon, white titanium, or the like. Among these, the method of carrying out heat development while contacting the heat roller is preferable from the viewpoint of thermal efficiency and workability.
[0095]
In addition, it is preferable to heat the photothermographic material from the protective layer side in terms of heat transfer efficiency, and it is possible to avoid disadvantages such as uneven heating due to heating from the support side and time required for heat transfer.
[0096]
As a result, a high-quality silver image can be obtained with only complete heating.
[0097]
Hereinafter, the present invention will be described specifically by way of examples.
[0098]
【Example】
Example 1
<Production of support>
Concentration of 0.170 (Konica Densitometer PDA-65) colored blue, 8 W / m on both sides of a 175 μm thick PET film2・ Corona discharge treatment was performed for a minute.
[0099]
<Preparation of photosensitive silver halide emulsion A>
After dissolving 7.5 g of ossein gelatin having an average molecular weight of 100,000 and 10 mg of potassium bromide in 900 ml of water, adjusting the temperature to 35 ° C. and pH to 3.0, 370 ml of an aqueous solution containing 74 g of silver nitrate (98/2) Equimolar ratio of potassium bromide and potassium iodide to silver nitrate and iridium chloride to 1 × 10 5 per mole of silver-FourWhile maintaining a pAg of 7.7, 370 ml of a molar aqueous solution was added over 10 minutes by the controlled double jet method. Thereafter, 0.3 g of 4-hydroxy-6-methyl-1,3,3a, 7-tetrazaindene was added and the pH was adjusted to 5 with NaOH to obtain an average particle size of 0.06 μm, a particle size variation coefficient of 12%, Cubic silver iodobromide grains having a [100] face ratio of 87% were obtained. The emulsion was coagulated and precipitated using a gelatin flocculant and desalted, and 0.1 g of phenoxyethanol was added to adjust the pH to 5.9 and pAg 7.5 to obtain a photosensitive silver halide emulsion A.
[0100]
<Preparation of organic silver salt A>
An organic silver salt was prepared as follows using the apparatus shown in FIG. 1 modified based on the combination mix SL-10 manufactured by Tokushu Kika Kogyo Co., Ltd.
[0101]
The number of rotations of the
[0102]
While maintaining the temperature of the vapor organic acid sodium solution at 55 ° C., the rotation speed of the
[0103]
Thereafter, the obtained organic acid silver salt dispersion was transferred to a water-washing container, deionized water was added and stirred, and then allowed to stand to float and separate the organic silver salt dispersion to remove heirloom water-soluble salts. Thereafter, washing with deionized water and drainage were repeated until the electrical conductivity of the drainage reached 2 μS / cm, and after centrifugal dehydration, hot air circulation drying was performed at 40 ° C. until there was no weight loss. Salt A was obtained.
[0104]
<Preparation of organic silver salt B>
In the preparation of the organic silver salt A, the silver nitrate solution was not the surface of the organic acid sodium solution, but instead of AgNOG opened near the
[0105]
<Preparation of
14.57 g of polyvinyl butyral (Monsanto Butvar B-79) was dissolved in 1457 g of methyl ethyl ketone (hereinafter abbreviated as MEK), and 500 g of powdered organic silver salt A was gradually added while stirring with a dissolver type homogenizer and sufficiently mixed. Thereafter, dispersion was performed at a peripheral speed of 13 m and a residence time in the mill of 3 minutes using a media type dispersing machine (gettzmann) filled with 80% of 1 mm diameter Zr beads (manufactured by Toray) to prepare photosensitive emulsion dispersion 1. .
[0106]
[0107]
<Preparation of infrared sensitizing dye solution>
350 mg of infrared sensitizing dye 1, 13.96 g of 2-chloro-benzoic acid, and 2.14 g of 5-methyl-2-mercaptobenzimidazole are dissolved in 73.4 ml of methanol in the dark to obtain an infrared sensitizing dye solution. Was prepared.
[0108]
<Preparation of stabilizer solution>
Stabilizer solution was prepared by dissolving 1.0 g of Stabilizer 1 and 0.5 g of potassium acetate in 8.5 g of methanol.
[0109]
<Preparation of developer solution>
As a developer, 17.74 g of 1,1- (2-hydroxy-3,5-dimethylphenyl) -2-methylpropane was dissolved in MEK and finished to 100 ml to obtain a developer solution.
[0110]
<Preparation of antifoggant solution>
[0111]
<< Preparation of photosensitive layer coating solution >>
50 g of the photosensitive emulsion dispersion 1 and 15.11 g of MEK were kept at 21 ° C. with stirring, 390 μl of antifoggant 1 (10% methanol solution) was added, and the mixture was stirred for 1 hour. Further, 889 μl of calcium bromide (10% methanol solution) was added and stirred for 30 minutes.
[0112]
While keeping the temperature at 13 ° C., 13.31 g of polyvinyl butyral (Monsanto Butvar B-79) was added and stirred for 30 minutes, and then the following additives were added at intervals of 15 minutes while further stirring was continued.
[0113]
Phthalazine 305mg
Tetrachlorophthalic acid 102mg
4-methylphthalic acid 137mg
Infrared dye 1 37mg
After adding the above and stirring for 15 minutes,
Antifoggant solution 5.47ml
Developer solution 14.06ml
Desmodur N300
(Movey, aliphatic isocyanate) 1.60 ml of 10% MEK solution
Were sequentially added and stirred to obtain photosensitive layer coating solution 1.
[0114]
The same preparation was made for
[0115]
The following layers were sequentially formed on the support to prepare
[0116]
[Chemical 1]
[0117]
[Chemical formula 2]
[0118]
<Photosensitive layer side coating>
Photosensitive layer: The amount of silver applied is 2 g / m for each of the above compositions2It applied so that it might become.
[0119]
Surface protective layer: A solution having the following composition was coated on the photosensitive layer.
[0120]
<< Measurement of solvent content in film >>
46.3cm as film area2Was cut into 5 mm pieces, stored in a special vial, sealed with a septum and an aluminum cap, and then set on a headspace sampler HP7694 manufactured by Hewlett-Packard. The gas chromatography (GC) connected to the headspace sampler was a Hewlett-Packard 5971 model equipped with a flame ionization detector (FID) as a detector. As main measurement conditions, headspace sampler heating condition: 120 ° C., 20 minutes, GC introduction temperature: 150 ° C., column: DB-624 manufactured by J & W, temperature increase: 45 ° C., 3 minutes to 100 ° C. (8 ° C./8° C.) Gas chromatogram was obtained. The solvent to be measured is MEK, methanol, and after storing a fixed amount diluted with each butanol of the above solvent in a dedicated vial, using the peak area of the chromatogram obtained by measuring in the same manner as described above. The prepared calibration curve was used to obtain the solvent content in the film.
[0121]
<< Exposure and development process >>
From the emulsion surface side of the photosensitive material produced as described above, exposure by laser scanning was given by an exposure machine using a semiconductor laser having a longitudinal multimode wavelength of 800 nm to 820 nm by high frequency superposition as an exposure source. At this time, an image was formed by setting the angle between the exposure surface of the photosensitive material and the exposure laser beam to 75 degrees. (Note that an image with less unevenness and unexpectedly good sharpness and the like was obtained compared to the case where the angle was 90 degrees.) Thereafter, a protective layer of the photosensitive material using an automatic processor having a heat drum Was subjected to heat development at 110 ° C. for 15 seconds so that the surface of the drum contacted. At that time, exposure and development were performed in a room adjusted to 23 ° C. and 50% RH. The obtained image was evaluated with a densitometer. The measurement result is evaluated by sensitivity (reciprocal of the ratio of the exposure amount giving a density higher by 1.0 than the unexposed portion) and fog. The sensitivity is a relative value with the sensitivity of the photosensitive material 1 being 100, and the fog is an actual measurement It showed in. The results are shown in Table 1.
[0122]
[Table 1]
[0123]
Example 2
Using the same apparatus as that of Example 1, an organic silver salt was prepared as follows.
[0124]
Organic silver salt C: Same as the prescription of organic silver salt A, the silver nitrate addition nozzle was installed on the liquid surface, stirring was performed only with the anchor blade, and the amount of 1M silver nitrate used was 811 ml. The amount of silver nitrate is 3 mol% excess relative to the organic acid.
[0125]
Organic silver salt D: Same as the prescription of organic silver salt A, the silver nitrate addition nozzle was installed on the liquid surface, and the stirring was similarly performed only with the anchor blade, and the amount of 1M silver nitrate used was 717 ml. The amount of silver nitrate is 91 mol% with respect to the organic acid.
[0126]
Organic silver salt E: Same as the prescription of organic silver salt B, the silver nitrate addition nozzle was installed in the vicinity of the homomixer, provided that the amount of 1M silver nitrate used was 747 ml. 95 mol% amount based on organic acid.
[0127]
Organic silver salt F: Same as the formula for organic silver salt E. However, the amount of 1M silver nitrate used was 717 ml. An amount of 91 mol% based on the organic acid.
[0128]
Table 2 shows the results of producing
[0129]
[Table 2]
[0130]
It can be seen that the light-sensitive material using the organic silver salt prepared by the method of the present invention has low fog and a high maximum density.
[0131]
【The invention's effect】
The organic silver salt dispersion used for the photothermographic material can be uniformly formed, and a photothermographic material and an image forming method with high sensitivity, low fog and stable performance can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing an example of an apparatus for producing an organic silver salt dispersion of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 reaction tank
2 Anchor wing
3 Dissolver Mixer
4 Additive nozzle
5 Homomixer
6 Jacket pot
7 Stirring blade
8 Fixed ring
9 Rotating shaft
10 Direction of axial flow
M motor
Claims (7)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00115699A JP4032546B2 (en) | 1999-01-06 | 1999-01-06 | Organic silver salt dispersion manufacturing method, manufacturing apparatus, photothermographic material, and image forming method using the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00115699A JP4032546B2 (en) | 1999-01-06 | 1999-01-06 | Organic silver salt dispersion manufacturing method, manufacturing apparatus, photothermographic material, and image forming method using the same |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000198757A JP2000198757A (en) | 2000-07-18 |
JP4032546B2 true JP4032546B2 (en) | 2008-01-16 |
Family
ID=11493585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00115699A Expired - Fee Related JP4032546B2 (en) | 1999-01-06 | 1999-01-06 | Organic silver salt dispersion manufacturing method, manufacturing apparatus, photothermographic material, and image forming method using the same |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4032546B2 (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100510153C (en) * | 2001-06-13 | 2009-07-08 | 三菱重工业株式会社 | Method of repairing a Ni-based alloy part |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006159184A (en) * | 2004-11-11 | 2006-06-22 | Konica Minolta Medical & Graphic Inc | Micro-particle dispersion having hydrophobic protective colloid and method of manufacture thereof, and photothermographic dry imaging material |
-
1999
- 1999-01-06 JP JP00115699A patent/JP4032546B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100510153C (en) * | 2001-06-13 | 2009-07-08 | 三菱重工业株式会社 | Method of repairing a Ni-based alloy part |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000198757A (en) | 2000-07-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6297001B1 (en) | Photothermographic material | |
US6468725B2 (en) | Photothermographic material | |
JP4032546B2 (en) | Organic silver salt dispersion manufacturing method, manufacturing apparatus, photothermographic material, and image forming method using the same | |
JP3951478B2 (en) | Process for producing organic silver salt dispersion and photothermographic material | |
US6800431B2 (en) | Photothermographic material | |
JP3760684B2 (en) | Photothermographic material | |
JP2001312024A (en) | Method for preparing dispersion of organic silver salt, heat developable photosensitive material, image recording method using the same and image forming method | |
JP4000712B2 (en) | Photothermographic material, image recording method and image forming method | |
JP2002250983A (en) | Method for producing organic silver salt dispersion, apparatus therefor, heat developable photosensitive material, image recording method and image forming method both using the same | |
JP2003114494A (en) | Heat-developable photosensitive material | |
JP2002023299A (en) | Method for preparing organic silver salt dispersion, heat developing photosensitive material, image recording method using the same and image-forming method | |
JP4202631B2 (en) | Photothermographic material and image forming method | |
JP2007212741A (en) | Heat developable photosensitive material and image forming method | |
JP3807122B2 (en) | Photothermographic material | |
JP3817985B2 (en) | Method for producing photothermographic material | |
JP3815091B2 (en) | Photothermographic material, image recording method and image forming method | |
JP3893430B2 (en) | Photothermographic material and image forming method using the same | |
JP2000002962A (en) | Heat developable photosensitive material | |
JP2003295396A (en) | Heat-developable photosensitive material and method for developing the same | |
JP2003015251A (en) | Heat developable photographic material, method for preparing organic silver salt dispersion, photosensitive liquid for heat developable photographic material and image recording method | |
JP2000356835A (en) | Heat developable photosensitive material | |
JP2000284403A (en) | Recording material with photo-decolorable colored layer and heat developable photosensitive material | |
JP2007212515A (en) | Heat developable photographic sensitive material and image forming method | |
JP2001215654A (en) | Heat developable photosensitive material and its image forming method | |
JP2001330919A (en) | Photographic sensitive material, heat developable photosensitive material and image forming method |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060711 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060905 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070717 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070830 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071002 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071015 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |