JP4031099B2 - 廃プラスチックの油化還元装置 - Google Patents

廃プラスチックの油化還元装置 Download PDF

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は廃プラスチックを再資源化するための廃プラスチックの油化還元装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、廃プラスチック(高分子廃棄物)を加熱して熱分解した後、重油(A重油相当)に還元する油化還元装置は知られている。
【0003】
この種の油化還元装置は、ポリエチレン,ポリステロール,塩化ビニル等の固形の廃プラスチックを比較的低温となる250℃(塩化ビニルは70℃)前後で加熱する溶解槽により溶解させ、この後、400℃(塩化ビニルは170℃)前後の高温に加熱した熱分解槽によって溶解した廃プラスチックを熱分解させるとともに、気化した分解ガスを冷却して重油を得る。なお、固形の廃プラスチックを熱分解槽に直接投入した場合には、廃プラスチックが炭化し、還元効率が大きく低下するのみならず、炭化物の処理が大変となるため、溶解槽を設けることにより、最初に固形の廃プラスチックを溶解させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来における廃プラスチックの油化還元装置は、次のような解決すべき課題が存在した。
【0005】
第一に、熱分解槽に加えて別途の溶解槽が必要になるため、装置全体の複雑化及び大型化、さらには大幅なコストアップを招くとともに、メンテナンス性においても著しく不利になる。
【0006】
第二に、廃プラスチックに対する処理速度が遅くなり、重油の生産性が低下するとともに、生産時の経済性に劣る。
【0007】
尚、上方の熱分解部分と下方の溶解部分との間には、廃プラスチックが溶解状態から熱分解状態に移行する中間状態に相応する部分が存在することになる。
【0008】
本発明はこのような従来の技術に存在する課題を解決したものであり、装置全体の単純化及び小型コンパクト化を実現し、大幅なコストダウンとメンテナンスの容易化を図るとともに、生産性及び経済性を飛躍的に高めることができる廃プラスチックの油化還元装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】
以上の課題を解決するため、本発明の構成は、廃プラスチックを加熱して熱分解させる廃プラスチックの油化還元装置において、廃プラスチックを投入するホッパーを有する槽本体と、この槽本体の内部に、当該槽本体内にて相互に連通し合う上下方向に複数段の加熱管を設け、かつ上部に位置している加熱管が、熱風発生装置と接続し、下部に位置している加熱管が、槽本体の外部に連通している煙突と接続することにより、槽本体が、上方の熱分解部分と下方の溶解部分とを備えており、槽本体の上側から下側になるに従って、水平方向幅が順次狭くなっていることに基づく廃プラスチックの油化還元装置からなる。
【0010】
【作用】
図1は、本発明の基本構成を示すが、当該図面に示すように、本発明では、加熱管を槽本体3の上下方向に複数段設け、かつ上部の加熱管が、熱風発生装置21と接続し、下部の加熱管が、外部に連通している煙突22に接続していることを特徴としている。
【0011】
これによって、上側の加熱管に対し、下側の加熱管の温度は低い温度に設定することが可能であり、更には、下側の加熱管を廃プラスチックが溶解する温度(塩化ビニルの場合には約70℃、他のプラスチックの場合には約250℃)とし、上側の加熱管について、溶解した廃プラスチックLが、熱分解する温度(塩化ビニルの場合には約170℃、他のプラスチックの場合には約400℃)となるように設定することができる。なお、図1では、最上部の加熱管が熱風発生装置21と接続し、最下部の加熱管が、煙突22と接続しているが、本発明においては、必ずしも前記接続は最上部及び最下部であることは必要ではなく、前記のように、槽本体3内において、プラスチックの溶解温度及び熱分解温度が得られるように、上部の加熱管及び下部の加熱管について、前記各接続を行えばよい。
【0012】
前記の如き熱分解による分解ガスは、途中の中和工程及び冷却工程に向けて、重油に変化することになる。
【0013】
このような作用を伴う本発明においては、前記の如き従来技術の欠点を克服し、かつ単純及び小型コンパクトな装置を設定することが可能であり、ひいては、プラスチックの油化還元工程の生産性及び経済性を飛躍的に高めることができる。
【0014】
本願発明においては、槽本体の上側から下側となるに従って、水平方向幅が狭くなっている形状を採用しているが、これは、油化還元装置全体が作動していない段階においても、溶解した廃プラスチックLを底面部下側から保温する場合、底面部の面積を小さく設計することによって、保温に要する熱量を小さくすること、
及び、装置が作動している段階において、溶解した廃プラスチックLが、溶解状態から熱分解状態と化すに従って、比重が低下し、上昇して行く際、体積が膨張してゆくことを考慮したことに由来している。
以下実施例に従って、本発明の具体的構成について説明する。
【0015】
【実施例1】
図1は、廃プラスチックを投入するホッパー12を、槽本体の上側に設けた構成による実施例を示す。
【0016】
実施例1では上側から下側となるに従って、水平方向幅が狭くなっている形状として、図2に示すように、半円形の両端面3s、3tを有する半円筒形に形成している。
【0017】
そして、下方に配した加熱管4c…の温度は、廃プラスチックP…を溶解させる温度に設定するとともに、上方に配した加熱管4a…の温度は、溶解した廃プラスチックLを熱分解させる温度に設定する。
【0018】
実施例1では、複数の加熱管4a…、4b…、4c…は、一本の連続管6…をジグザグ状に折曲することによって形成される複数の直線部により構成し、最上部に配した加熱管4a…に熱風を供給するとともに、最下部に配した加熱管4c…から排風する。
【0019】
この連続管6は、図2に示すように、左右方向に複数本も設けているが、より小型の槽本体の場合には、左右方向に一本とする設計も当然に可能である。
【0020】
実施例1においては、ホッパー12から落下して来た廃プラスチックPを円滑に槽本体に一様に配置し、かつ下方に落下させて、溶解を行わせるために、ホッパー21の下方から他方に廃プラスチックを搬送するスクリューコンベア7を設けている。
【0021】
特に実施例1においては、落下した廃プラスチックPが熱分解による分解ガスと接した状態にて、他の位置に移転させるために、スクリューコンベア7を槽本体の上端側に位置している供給部8と異物回収部9との間に横架し、これによって、スクリューコンベア7の下部7dが熱分解状態にあるはプラスチックLと接した状態となるように設計している。
【0022】
このようなスクリューコンベア7を設けることによって、ホッパー12を介して供給部8に投入された固形の廃プラスチックPは、槽本体3の内部に供給され、かつ下方に落下し、かつ下方に配した比較的低温の加熱管4c…により加熱されて溶解する。
【0023】
一方、溶解した廃プラスチックLが増加し、その上面が上方に配した高温の加熱管4a…に達すれば、当該加熱管4a…により加熱され、熱分解により気化する。
なお、気化した分解ガスは冷却されることにより、重油(A重油相当)に液化される。
【0024】
また、スクリューコンベア7により溶解した廃プラスチックLの上面に浮遊する炭化物等の異物は異物回収部9により回収されるとともに、廃プラスチックLの上面の攪拌と浄化が行われ、分解ガスの発生効率が高められる。
【0025】
尚、実施例1において設けられている細部の具体的な構成について、図1、図2に即して説明するに、スクリューコンベア7は、回転駆動部11により回転する。
【0026】
また、槽本体3における端面3sの上部には外方に延出した供給部8を一体に設けるとともに、端面3tの上部には外方に延出した異物回収部9を一体に設け、スクリューコンベア7の一側と他側は、それぞれ供給部8及び異物回収部9に収容する。この際、スクリューコンベア7の下部7dは溶解した廃プラスチックLに浸かるように配する。
【0027】
さらに、供給部8の上部には固形の廃プラスチックP…を投入するホッパー12を設けるとともに、異物回収部9の上部には回収した異物を取出すための取出口13を設ける、なお、13cは、取出口13を開閉する開閉蓋である。
【0028】
また、槽本体3における外面のほぼ全面を外板14により囲み、外板14と槽本体3間に密閉された空間Sを有する保温部32を設ける。この保温部32には後述する加熱装置31から保温用オイルCが供給される。この場合、槽本体3の周面3fと外板14間の空間Sは保温用オイルCを満たせばよいため、比較的狭くてよいが、槽本体3の端面3s、3tと外板14間の空間Sは、保温用オイルCを満たすことに加え、後述する連続管6…の湾曲部を収容するため、当該湾曲部を収容できる間隔を確保する。また、15は槽本体3の上面を覆うカバーであり、カバー15の中央上端には分解ガスを回収するダクト16を接続する。このダクト16は後述するスクラバー52に接続される。
【0029】
さらに、槽本体3には加熱機構5を付設する。加熱機構5は槽本体3の内部に設けた複数の水平な加熱管4a、4b、4cを有する。各加熱管4a、4b、4cは、当該槽本体3の内面に沿って上下方向に所定間隔毎、望ましくは10〜15cm間隔毎に配する。この場合、各加熱管4a、4b、4cは一本の連続管6をジグザグ状に折曲することによって形成される複数の直線部により構成する。即ち、ジグザグ状に折曲した連続管6における複数の直線部を槽本体3の内部に配し、かつ湾曲部を上述した外板14と槽本体3間の空間Sに収容する。なお図2では、連続管6を、左右一対の2本配設しているが、このような左右方向の連続管の個数については、特に限定されない点は既に述べた通りである。
【0030】
一方、最上部に配した加熱管4a、4aの先端開口は、熱風発生装置21に接続するとともに、最下部に配した加熱管4c、4cの先端開口は、ブロアー23…を付設した煙突22、22に接続する。これにより、熱風発生装置21から供給される熱風は、最上部の加熱管4a…に供給された後、中間部の加熱管4b…を通り、この後、最下部の加熱管4c…から外部に排出される。この際、上方に配した加熱管4a…の温度に対して下方に配した加熱管4c…の温度は、熱風が連続管6…を通る際の放熱によって次第に低くなる。したがって、最上部に配した加熱管4a…の温度が、溶解した廃プラスチックLを熱分解させる温度になった際に、下方に配した加熱管4c…の温度が、廃プラスチックP…を溶解させる温度になるように、連続管6…の径及び長さ(加熱管4a…の本数)等の条件を選定する。
【0031】
なお、加熱管4a…の外周面、槽本体3の内面及びスクリューコンベア7の外面等の溶解した廃プラスチックL及び分解ガスが接触する壁面は、耐熱性を有する液状化ガラス(常温ガラス)を塗布する。加熱管4a…、槽本体3及びスクリューコンベア7等は、通常、スチール等の金属材料により製造されるため、腐食が発生しやすい。特に、廃プラスチックとして塩化ビニルを用いた場合には、発生する塩素により金属の腐食及び酸化がかなりの速度で進行する。このため、加熱管4a等の表面を液状化ガラス25a…によりコーティングし、耐薬性、耐食性、耐久性等を高める。この場合、図3に示すように、例えば、加熱管4aの表面に液状化ガラス25a、25b…を重ね塗りし、多層のガラス層を設けることが望ましい。
【0032】
また、熱分解槽2には図5に示す保温装置30を付設する。保温装置30は加熱装置31を備える。加熱装置31には加熱部33を備え、この加熱部33の吐出部は図2及び図5に示すように、バルブ34を有する配管35を介して前記保温部32の上部一側に接続するとともに、加熱部33の吸入部はバルブ36を有する配管37を介して前記保温部32の上部他側に接続する。これにより、保温用オイルCは、加熱部33により加熱された後、配管35を介して保温部32を構成する外板14と槽本体3間の空間Sに供給されるとともに、空間S内の保温用オイルCは配管37を介して加熱部33に戻される加熱循環回路が構成される。なお、38はバルブ39を介して加熱部33に接続したオイルタンク、40は加熱部33の運転及び加熱温度等の各種制御を司る制御部、41は気化した保温用オイルを液化する機能を含むエクステンション部である。
【0033】
図4は、実施例を含め、熱分解槽2を備える典型的な油化還元装置1の全体構成を示す。同図中、51は形状の大きな廃プラスチックを小さく砕くためのクラッシャ、52は塩素ガスを中和するためのスクラバー、53はスクラバーに付設したPH調整槽、54は分解ガスを液化するためのコンデンサー、55はコンデンサー54を冷却するための冷却機(クーリングタワー)、56はポンプ、57は得られた重油と水を分離するための油水分離槽、58はフィルター、59は重油の貯蔵タンクである。
【0034】
実施例の要部を構成する熱分解槽2の機能を含む油化還元装置1の全体動作について、各図を参照して説明する。
【0035】
まず、熱風発生装置21により最上部に配した加熱管4a、4aに熱風を供給する。これにより、加熱管4a、4aは400℃(塩化ビニルは170℃)前後に加熱される。また、最下部に配した加熱管4c、4cは250℃(塩化ビニルの場合は70℃)前後に加熱さ…の本数)等が選定されている。そして、熱風は煙突22、22から外部に排出される。この際、ブロアー23によっても吸気される。
【0036】
一方、固形の廃プラスチック(ポリエチレン、ポリステロール、塩化ビニル等)P…はホッパー12に投入される。この際、大きな廃プラスチックはクラッシャ51により小さく砕かれる。また、回転駆動部11を作動させてスクリューコンベア7を回転させる。これにより、ホッパー12に投入された固形の廃プラスチックP…はスクリューコンベア7により移送され、槽本体2の内部に供給される。スクリューコンベア7の回転速度は任意に制御することにより槽本体2に対する廃プラスチックP…の供給量を調整できる。
【0037】
また、槽本体2の内部に供給された廃プラスチックP…は、槽本体2の底部に落下し、槽本体2の最下部に配した比較的低温の加熱管4c、4cにより加熱され、溶解する。溶解した廃プラスチックLは槽本体2の内部に備えられるとともに、増加に伴って溶解した廃プラスチックLの液面が上昇する。そして、上昇した液面が最上部の加熱管4a、4aに達すれば、高温の加熱管4b、4aにより加熱され、廃プラスチックLは熱分解することにより気化する。なお、廃プラスチックLの上面に浮遊する炭化物等の異物は、スクリューコンベア7により異物回収部9により回収されるとともに、廃プラスチックLの上面の攪拌と浄化が行われ、分解ガスの発生効率が高められる。
【0038】
他方、気化した分解ガスはダクト16を通ってスクラバー52に供給され、混在する塩素ガスが中和される。さらに、分解ガスはスクラバー52からコンデンサー54に供給され、冷却されることにより、重油(A重油相当)に液化される。コンデンサー54は冷却機55から送られる冷却液により常時冷却される。そして、得られた重油は油水分解槽57に供給される。油水分解槽57では水と重油が分離され、重油はフィルター58により不純物の除去が行われた後、貯蔵タンク59に供給されて貯蔵されるとともに、一部は熱風発生装置21に供給されて熱風発生装置21の燃料に使用される。
【0039】
なお、夜間等において液化還元装置1の運転を停止している期間では、保温装置30により、熱分解槽2を保温する。この場合、保温用オイルCは、加熱部33により70〜400℃の温度に加熱され、配管35を介して保温部32を構成する外板14と槽本体3間の空間Sに供給されるとともに、空間S内の保温用オイルCは配管37を介して加熱部33に戻される。これにより、槽本体3内に残留する廃プラスチックLは保温され、運転再開時の立上げ時間を大幅に短縮することができる。
【0040】
【実施例2】
実施例2においては、図6に示すように、ホッパー12を、槽本体3の側面と接続させた状態にて設けている。このような構成によって、廃プラスチックP…は、実施例1の場合と異なり、当初から槽本体3の熱分解部分に投入することができる。尚、図6では、ホッパー12が、槽本体3の側面に斜方向に接続されているが、実施例2の構成は必ずしもこのような構成に限定される訳ではなく、入口を垂直方向とし、槽本体3との接続部分を水平方向とするような構成も当然に可能である。実施例2においては、溶解した廃プラスチックLは、ホッパー12の中途部位まで及んでおり、投入した廃プラスチックP…を速やかに槽本体3に挿入するためには、ホッパー12から槽本体3に向かって設けられた(図6の場合には、斜方向に沿って設けられ)スクリューコンベア71によって実現することができる。
【0041】
実施例2では、前記のように、槽本体3の溶解部分に側部から挿入されるが、このような挿入された廃プラスチックP…を、槽本体内部に移転するためには、図1の場合と同様、スクリューコンベア7を設けるが、その位置は、ホッパー12の槽本体3に対する入口付近から、当該入口と相対する側面方向に設けることになる。
【0042】
このようなスクリューコンベア7を設けることに代えて、図7に示すように、ホッパー12の槽本体3に対する入口付近を回転通過し、かつ回転方向が凹型に湾曲している回転翼7を設け、これによって、槽本体3に投入された廃プラスチックP…を、溶解部分全体にわたって配置することが可能である。
【0043】
実施例2においても、高温の上部の加熱管と、これより低温の下部の加熱管とを連通状態とするための構成としては、図6に示すように、槽本体3に対し、熱風発生装置21が配置されている側及びその反対側にそれぞれ加熱管の入口及び出口が存在し、かつ槽本体の外側に位置し、しかも外板14によって囲まれている保温部32を設け、加熱管4a、4b、4cの入口及び出口を、保温部32と連通状態としている。
【0044】
このような構成によって、熱風は、概略
上側の加熱管4a→保温部32→加熱管4b→保温部32→加熱管4c及び加熱管4d→保温部32→煙突
の順序にて移動し、かつ移動の順序に従って、順次温度が低下することになる。
なお、加熱管4a…の外周面に対する液体ガラス槽の塗布、油化還元装置1の全体構成及び全体動作については、実施例1の場合と同様なので、その説明は省略する。
【0045】
【実施例3】
一般に、プラスチックP…の溶解段階よりも、溶解したプラスチックLの熱分解段階の方が、多量の熱量を消費する。
【0046】
実施例3では、このような状況に即して、上側の熱分解部分の加熱管4aの径を、溶解部分の加熱管4b、4cの各径よりも大きく設計している。
【0047】
尤も、中間位置にある加熱管4bを、加熱管4aと加熱管4c及び4dとの各径に対し、中間程度の大きさに設計することによって、順次速やかな溶解状態から熱分解状態への移行を促進することも可能である。
【0048】
さらには、前記の如き、必要な熱容量の相違に応じて、熱分解部分に位置している上側の加熱管4aを水平方向にジグザグ状に折曲させる設計も可能である。
【0049】
このように、熱分解部分の上側の加熱管4aを太く設計するかジグザグ状態とすることによって、特に実施例1の場合のように、下側の幅に対し上側の幅を広く設計する構成においては、加熱管4aからの熱の輻射を、熱分解部分において、速やかに均一に実現することが可能となる。
【0050】
【発明の効果】
以上の如き構成による本発明においては、以下の如き顕著な効果を奏する。
【0051】
(1)熱分解槽は溶解槽を兼用するため、装置全体の単純化及び小型コンパクト化を実現できるとともに、大幅なコストダウンとメンテナンスの容易化を図ることができる。
【0052】
(2)廃プラスチックに対する処理速度が速められるため、重油の生産性及び生産時の経済性を飛躍的に高めることができる。
【0053】
(3)実施例1、同2に示すように、槽本体内にスクリューコンベアを設けることによって、廃プラスチック槽本体内における均一な配置、さらには、溶解並びに熱分解を効率的に行うことができ、就中、実施例1のように、スクリューコンベアを槽本体の上側に設けた場合には、溶解した廃プラスチックの上面の攪拌と浄化が行われることにより分解ガスの発生効率を高めることができる。
【0054】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来における廃プラスチックの油化還元装置は、次のような解決すべき課題が存在した。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例1に係る油化還元装置の要部を構成する熱分解槽の断面側面図。
【図2】 同熱分解槽の断面正面図。
【図3】 同熱分解槽における加熱管の一部断面図。
【図4】 同油化還元装置の全体構成を示すブロック系統図。
【図5】 同油化還元装置に備える保温装置のブロック系統図。
【図6】 本実施例2に係る油化還元装置の要部を構成する熱分解槽の構成を示す断面側面図。
【図7】 実施例2において、槽本体内に回転翼を設けた状況を示す断面上面図。
【符合の説明】
1 油化還元装置
14 外板
2 熱分解槽
3 槽本体
32 保温部
3s 槽本体の前面部
3t 槽本体の底面部
4a 加熱管
4b 加熱管
4c 加熱管
5 加熱機構
6 連続管
7 スクリューコンベア又は回転翼
7d スクリューコンベアの下部
71 ホッパー内のスクリューコンベア
8 供給部
9 異物回収部
P… 廃プラスチック

Claims (15)

  1. 廃プラスチックを加熱して熱分解させる廃プラスチックの油化還元装置において、廃プラスチックを投入するホッパーを有する槽本体と、この槽本体の内部に、当該槽本体内にて相互に連通し合う上下方向に複数段の加熱管を設け、かつ上部に位置している加熱管が、熱風発生装置と接続し、下部に位置している加熱管が、槽本体の外部に連通している煙突と接続することにより、槽本体が、上方の熱分解部分と下方の溶解部分とを備えており、槽本体の上側から下側になるに従って、水平方向幅が順次狭くなっていることに基づく廃プラスチックの油化還元装置。
  2. 廃プラスチックを投入するホッパーを槽本体の上側に設けたことを特徴とする請求項1記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  3. ホッパーの下位から他の位置に搬送プラスチックを搬送するスクリューコンベアを設けたことを特徴とする請求項2記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  4. 廃プラスチックを投入するホッパーを、槽本体の側面と接続させた状態にて設けていることを特徴とする請求項1記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  5. ホッパーから槽本体に向けて廃プラスチックを搬送するスクリューコンベアを設けたことを特徴とする請求項4記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  6. 槽本体内において、ホッパーの入口付近から、当該入口と相対する側面方向に向けて、廃プラスチックを搬送するスクリューコンベアを設けたことを特徴とする請求項2記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  7. 槽本体内において、ホッパーの入口付近を通過し、投入された廃プラスチックを、槽本体内に搬送する回転翼を設けたことを特徴とする請求項2記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  8. 1本の連続管を、上下方向にジグザグ状に折曲することによって、槽本体内に、複数段の加熱管を設けることを特徴とする請求項1記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  9. 槽本体に対し、熱風発生装置が配置されている側及びその反対側に、夫々加熱管の入口及び出口が存在し、かつ槽本体の外側に位置し、しかも外板によって囲まれている保温部による空間と前記入口及び出口とが連通していることを特徴とする請求項1記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  10. 煙突が、塩素ガスを中和するスクラバーに接続し、該スクラバーは、冷却装置と連動するコンデンサーに接続し、該コンデンサーは、油水分離槽に接続していることを特徴とする請求項1記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  11. 油水分離槽がフィルターを介して、貯蔵タンク及び熱風発生装置と接続していることを特徴とする請求項10記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  12. 熱分解によって発生した分解ガスが接触する壁面を耐熱性を有する液状化ガラスによりコーティングしたことを特徴とする請求項1記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  13. 液状化ガラスを重ね塗りし、多層のガラス槽を設けることによりコーティングすることを特徴とする請求項12記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  14. 上側における熱分解部分の加熱管の径を他の部分の加熱管の径よりも大きく設計したことを特徴とする請求項1記載の廃プラスチックの油化還元装置。
  15. 上側における熱分解部分において加熱管を水平方向にジグザグ状に折曲させていることを特徴とする請求項1記載の廃プラスチックの油化還元装置。
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