JP4030274B2 - dishwasher - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食器洗い機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、食器洗い機において、洗浄槽内に溜めた洗浄水(洗剤が溶けた水)をヒータによって所定の洗い温度まで加熱するとともに、この加熱した洗浄水をポンプによってノズルへ送り、ノズルによって食器に洗浄水を噴きつけて食器を洗い、すすぐとともに、すすぎは複数回行い、複数回のすすぎの最後のすすぎでは、洗浄槽内に溜めたすすぎ水(水道水)を所定の高温すすぎ温度まで加熱して、この加熱水を食器にかける構成のものが知られている。
【0003】
また、このような食器洗い機において、運転開始の操作がなされると、直ちにポンプの動作による洗いを開始する通常のコースとは別に、洗浄運転コースの1つとして、運転開始の操作がなされてから数時間後に洗いを開始する予約コースを備えたものも知られている。この予約コースを備えることにより、例えば、電気代の安い深夜電力を利用して洗浄運転を行うことができる。
【0004】
この予約コースにおいては、待機している期間中に食器に付着した汚れが乾燥してこびりつかないよう、次のような動作を行っている。即ち、運転開始の操作がなされると、給水を直ちに行い、この給水が終わると、ポンプを短時間(例えば数十秒間)動作して食器に水を噴きかけ食器を濡らす。その後、待機期間中、所定の時間(例えば、数十分)が経過するたびにポンプを短時間動作して食器を濡らす。
【0005】
さらに、このような食器洗い機では、給湯器などの給湯設備に接続し、洗浄槽内にお湯を供給することが考えられる。この場合、給湯器から食器洗い機までの配管内の残水(冷えてしまった水)を捨てるために、まず、給排水動作を行い、この後給水を行って給湯器からのお湯を洗浄槽内に溜めるようにする。
【0006】
さらに、このような食器洗い機では、洗浄運転中、洗浄運転が終了するまでの残り時間を表示することが考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の食器洗い機にあっては、以下のような課題を有している。
【0009】
給湯設備に接続する構成とした場合、上記のような給排水動作が適所で行われないと、時間と水を無駄にしてしまう虞がある。
【0011】
本発明は、食器洗い機に関し、このような課題を解決することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明の請求項1に係る食器洗い機は、給湯設備に接続され、この給湯設備から導入し洗浄槽の底部に溜めた温水を洗浄手段の動作によって食器に噴きつけ、食器の洗いを行うものであって、給水手段の動作による前記洗浄槽内への前記給湯設備からの給水を行う給水行程の後、直ちに前記洗浄手段を動作させて食器の洗いを開始する通常コースと、前記洗浄槽内へ前記給湯設備から給水する給水行程から所定の待機期間だけ待機した後、前記食器の洗いを開始するとともに、前記待機期間における所定時点において、前記洗浄手段を短時間動作して食器を濡らす予約コースとが選択的に実行できる食器洗い機において、
前記洗浄槽からの排水を行う排水手段と、
前記通常コースにおける洗いのための前記洗浄槽への前記給湯設備からの給水を行う給水行程の前には、前記給水手段及び前記排水手段を動作させて、前記洗浄槽内への前記給湯設備からの給水及び前記洗浄槽内からの排水を行い、前記給湯設備と食器洗い機との間の配管内に溜まっている残水を捨てる準備行程を実行し、前記予約コースにおける洗いのための前記洗浄槽への前記給湯設備からの給水を行う給水行程の前には、前記給水手段及び前記排水手段を動作させず、前記洗浄槽内への前記給湯設備からの給水及び前記洗浄槽内からの排水を行わない、すなわち前記準備行程を実行しない給排水制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0016】
この構成では、給湯設備が接続され、洗浄槽内に温水が導入されるよう構成されていても、すべて洗浄槽内へ最初に給水を行う前に、給・排水を行って給湯設備と食器洗い機との間の配管に溜まった残水を捨てるようなことはしない。適所において給・排水を行うようにしている。
【0017】
即ち、通常コースにおいては、最初の給水である洗いのための給水に先立って給・排水を行い、配管内の残水を捨てるようにしている。したがって、確実に洗いに温水を利用でき、高い洗浄効果を得ることができる。
【0018】
一方、予約コースにおいては、最初の給水である待機期間の前の給水に先立って、給・排水は行わない。これは、待機期間における洗浄手段の動作は、食器を濡らして汚れのこびりつきをふせぐためのものであり、食器に付着した汚れに水分が含まれればよく、食器に掛けられる水は温水でなくても差し支えないからである。このように、予約コースにおいては、給・排水を行わないので、時間と水の無駄をなくすることができる。
【0019】
なお、給水と排水は同時に行われても同時でなくてもどちらでもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による食器洗い機の一実施形態について、各図面を参照して説明する。なお、左右の表現は食器洗い機の正面視によるものとする。
【0034】
図1に示すように、本実施形態の食器洗い機1は、いわゆる卓上型であり、流し台100のシンク101の横のスペースA(壁とシンクとの間)に設置される。
且つ、食器洗い機1の前面、即ち扉2が、流し台100の正面を向くように設置されており、使用者が食器洗い機1への食器の出し入れを容易に行なうことができる。
【0035】
この食器洗い機1は、外形寸法が従来の卓上型の食器洗い機と異なり、横幅の寸法が奥行の寸法に比べてかなり小さく、横幅:奥行=1:1.5以上となっている。具体的には、横幅Wが約335mm、奥行Dが約520mm、高さHが約520mmである。(図1から図3を参照)
キャビネット3の底面には前後左右に4つの脚4が設けられている。左右の脚4の幅Xは約190mmである。また、キャビネット3の一側面とこの一側面に遠い側の脚4の底面の一番外側との寸法Y(以下、側面−脚寸法という)は約280mmである。
【0036】
一般に、市販されている流し台においては、シンク横のスペースAで一番狭いものは150mmである。食器洗い機では270mmの大皿が洗浄できる必要があるため、このスペースに設置できる食器洗い機の実現は極めて難しい。シンク横のスペースAで次に狭いものは300mmである。したがって、片側が壁となる300mmのスペースに設置できるためには、上述の側面−脚寸法を300mm以下とする必要がある。
【0037】
横幅Wを大きくすれば、側面−脚寸法との関係から左右の脚4の幅Xが縮まってきて、食器洗い機1を安定して支持できなくなる。したがって、安定した支持を確保するため、横幅Wは350mm以下とするのが好ましい。さらに、270mmの大皿を収容するためには、設計上、横幅Wは300mm以上にする必要がある。したがって、本発明の卓上型の食器洗い機1では、横幅Wは300mm以上350mm以下とするのが好ましい。
【0038】
上記のような寸法構成とすることにより、シンク101の横のスペースAが十分にない流し台においても、扉2が流し台100の正面を向いた(同方向を向いた)状態で設置することが可能となる。
【0039】
キャビネット3内には洗浄タンク5が配置されている。この洗浄タンク5は、前面に食器投入口6が形成された樹脂タンク7と、樹脂タンク7の上部内壁を覆うように取り付けられた、耐腐食性の金属、例えばステンレス製のパネル8とからなる。
【0040】
前記樹脂タンク7は、前面及び下面が開放する上タンク7aと上面が開放する下タンク7bとを結合して作られている。前記パネル8は、天面及びこの天面の後縁から垂下した後面及び天面の両側縁から垂下した側面を有している。パネル8の下端8aは上タンク7aと下タンク7bとの継ぎ目部よりも下方に位置する。即ち、継ぎ目部はパネル8によって覆われており、洗浄時に継ぎ目部から水が漏れ難いようにしている。前記洗浄タンク5は、キャビネット3の外形に合わせて、やはり奥行の寸法に比べて横幅の寸法が小さくなっている。具体的には、横幅が約290mm、奥行が約450mm、高さ約460mmである
前記洗浄タンク5の底面には、一部の底を深くして貯水槽9を形成している。この貯水槽9は底面前部の左寄りに形成されている。この貯水槽9は、洗浄兼排水ポンプ10(以後、洗浄ポンプと略す)につながっている。この貯水槽9の上部には食器から出た残滓を回収する残滓フィルタ11が着脱可能に備えられている。残滓フィルタ11の前側には取っ手11aが設けられている。
【0041】
前記洗浄タンク5の底面において、前記貯水槽9の後方部分、即ち右側の中央から後方にかけての部分は、左側の部分に比べて高く隆起させ、隆起部12を形成している。この隆起部12には、長尺なノズルベース13を長手方向(前後方向)に配置している。ノズルベース13は、流路を構成するために中空となっており、前記洗浄ポンプ10の吐出し側につながっている。なお、前記洗浄ポンプ10は洗浄タンク5の外底面であって隆起部12の裏面に取り付けられている。
【0042】
前記ノズルベース13の先端部の上面には前ノズル軸14が形成されており、この前ノズル軸14には前ノズルアーム15が回転自在に支持されている。また、ノズルベース13の中央やや後ろ側の上面には後ノズル軸16が形成されており、この後ノズル軸16には後ノズルアーム17が回転自在に支持されている。前ノズルアーム15は、主に前記洗浄タンク5内の前側に収容された食器を洗浄するためのものであり、上面には噴射口を備えたノズル15aが複数設けられている。後ノズルアーム17は、主に洗浄タンク5内の後側に収容された食器を洗浄するためのものであり、上面には噴射口を備えたノズル17aが複数設けられている。
【0043】
こうして、洗浄時、洗浄ポンプ10が洗浄動作を行うと、洗浄タンク5底部に溜められた水は、洗浄ポンプ10によって、ノズルベース13へ送られ、ノズルベース13を通って前ノズルアーム15及び後ノズルアーム17へと送られる。これにより、ノズルアーム15、17は回転しながら上方に向かって水を噴射し、食器カゴ(後述する)に収容された食器に水が掛けられ、食器が洗浄される。
【0044】
また、排水時、洗浄ポンプ10が排水動作を行うと、洗浄タンク5底部の水が排水ホース18を通って機外へ排出される。卓上型の食器洗い機の場合には、排水ホース18の先はシンク101内に入れられるので、シンク101内に排水されることになる。
【0045】
さて、前記ノズルベース13の先端部13aは少し中央側に曲がっており、後ノズル軸が形成されている部位13bは少し中央側に張り出している。これにより、前ノズルアーム15の中心(前ノズル軸14)及び後ノズルアーム17の中心(後ノズル軸16)を前記洗浄タンク5内の左右方向における中心部に位置するようにしている。また、ノズルベース13の先端部13aは、残滓フィルタ11の上方に張り出している。且つ、残滓フィルタ11とノズルベース13との間には、残滓フィルタ11を取り外すための空間Bを開けている。より具体的には、前記隆起部12にノズルベース13を配置することで前記空間Bが確保されている。
【0046】
縦長であり横幅が狭い洗浄タンク5の場合、横幅で規制されるためノズルアーム15、17はあまり長くできない。このため、前ノズルアーム15を十分に前に配置しないと前側の食器を十分に洗浄できない。また、残滓フィルタ11の着脱のしやすさを考えると、貯水槽9は洗浄タンク5の前部に配置しなければならない。上記構成では、ノズルベース13を、残滓フィルタ11の取り外し空間Bを確保した上で、残滓フィルタ11、即ち貯水槽9の上方まで張り出させているので、前ノズル軸14を、即ち前ノズルアーム15を十分前側に配置させることができ、前側の食器を十分に洗浄することができる。しかも、残滓フィルタ11を容易に着脱することができる。
【0047】
前記隆起部12において、前記ノズルベース13の後端部の左隣には給水ノズル19が設けられている。この給水ノズル19は、前記洗浄タンク5と一体成形された給水口20と、給水口20を覆う給水カバー21とからなる。この給水ノズル19は、給水ホース22に接続されており、給水ホース22から送られてきた水はこの給水ノズル19から洗浄タンク5内へ供給される。これにより、洗浄タンク5内に水が溜められる。
【0048】
前記洗浄タンク5の底部における、右側の部分(ノズルベース13の右隣の位置)には、後部から中央やや前部にかけて、前後方向に長く延びたヒータ23(シーズヒータ)が配置さている。このヒータ23は、洗浄時には前記洗浄タンク5の底部に貯められた水を温める。また、乾燥時には洗浄タンク5内、及び送風装置(後述する)よって洗浄タンク5内に送られてきた風を温める。このヒータ23は、加熱面積を大きくするため、外ループ23aと内ループ23bとからなる二重ループ形状をなし、後端部23cは右に曲げられており、端子部23dは洗浄タンク5の後部側壁からタンク外に出るようにしている。横幅が狭い洗浄タンク5では、後壁側に比べて側壁側のほうがスペースに余裕があり、余裕のある側壁側に端子部23dを出しているので、端子部23dが他の構成部材の邪魔になりにくい。
【0049】
前記ヒータ23の後方であって前記洗浄タンク5の後壁下部近傍には、吸気室24が設けられている。この吸気室24の前面下部には、洗浄タンク5内への吸気口24aが設けられている。洗浄タンク5の外底面における右側後部の位置(洗浄ポンプの隣)には、送風ファン25aを備えた送風装置25が設けられている。送風装置25の動作によって外気が取り込まれて吸気室24へと送られ、乾燥風として吸気口24aから洗浄タンク5内へ送出される。吸気室24の内天面24bは球面状をなし、下方から上方に向かって吸気室24内に吹出した風がスムーズに吸気口24aに送られる(図7参照)。また、外天面24cも球面状に形成されているので、洗浄後にこの外天面24cに水が残りにくい。なお、前記ヒータ23の端子部23dは、上述したように、洗浄タンク5の側壁からタンク外へ出ているので、ヒータ23の後方に吸気室24があっても邪魔にならない。
【0050】
前記ヒータ23の上方及び前方はヒータカバー26で覆われている。このヒータカバー26の材質は、耐腐食性の金属、例えば、ステンレスとする。ヒータカバー26の後端は、前記吸気口24aに接続されている。ヒータカバー26の上面26aには、下側に張り出すルーバー27が2列になって多数設けられている。また、ヒータカバー26の前面26bには小さな丸孔28が多数開いている。従来、ヒータカバー26の上面26aには、前面26bと同様の小さな丸孔が多数形成されていたが、箸の先端部分などが丸孔からヒータカバー26内に入ってしまいヒータ23と接触してしまう虞があった。ここでは、ルーバー27を形成することにより箸の先端部分などの侵入を防止することができる。
【0051】
乾燥時には、送風装置25及びヒータ23が動作する。送風装置25の動作によって、洗浄タンク5内に送り込まれた風は、ヒータ23を通って温められて上昇し、上方にある食器に当たって、食器から水分を奪った後、扉2に設けた排気口(後述する)から機外へ排出される。
【0052】
前記ルーバー27の開口方向は、吸気口24aからの風の流れ方向と同じ方向としている。即ちルーバー27の開口が風の流れ方向に向かないようにしている。ルーバー27の開口方向が風の流れ方向に向いていると、ルーバー27に沿って風が流れ、風の前方への勢いが増し、暖かい風が洗浄タンク5内の食器に当たらずに前面の排気口(後述する)から排気されてしまう。この点、ルーバー27の開口が風の流れ方向に向かないようにしているので、上記のような現象を防止することができる。
【0053】
前記洗浄タンク5の前側において、右壁面の外側には水位検知室29が設けられている。この水位検知室29は、接続ホース(図示せず)を介して前記貯水槽9につながっている。この水位検知室29内には、フロート(図示せず)が配置されており、洗浄タンク5内の水位上昇に伴うフロートの水位上昇を検知することにより、洗浄タンク5内の水位を検知される。横幅が狭い洗浄タンク5の場合には、後壁側に比べて側壁側のほうがスペースに余裕があり、余裕のある側壁側に水位検知室29を設けているので、水位検知室29が他の構成部材の邪魔になりにくい。また、この水位検知室29は、貯水槽9から遠い方の壁面の外側に設けているので、洗浄タンク5内で発生した泡が水位検知室29に侵入し難く、泡の影響による水位検知精度の低下を防止できる。
【0054】
さて、前記洗浄タンク5内に収容された食器は、食器カゴ30にて保持される。この食器カゴ30は、複数の線材にてカゴ状に形成されたものである。食器カゴ30は、主に皿や碗を保持する下カゴ31と、下カゴ31の後部の上方に設け、主にコップ、湯のみなどを保持する上カゴ32(棚状になっている)とから構成される。この食器カゴ30は、洗浄タンク5の外形に合わせてスリム形状となっている。即ち、奥行の寸法に比べ横幅の寸法がかなり小さくなっている。
【0055】
本実施形態の食器洗い機1のように、奥行に対してかなり横幅の狭い、スリム型の食器洗い機の場合、上カゴ32を下カゴ33の後部上方に設けるのが好ましい。即ち、食器カゴ30は、後部の一部をキャビネット3内に残した状態で大部分が扉2の裏面に引き出されるが、食器カゴ30が縦長の場合には、後の方まで食器を入れやすくするために引き出し量が多くなるので、食器の重みで食器洗い機1本体が前に転倒しやすくなる。ここでは、上カゴ32を後部に配置することにより、食器が収容された状態の食器カゴ30の重心をより後にすることができ、食器を収容した状態で食器カゴ30を引き出したときの食器洗い機1本体の転倒を防止できる。また、上カゴ32が設置状態のままであっても、下カゴ31に食器を入れやすい。
【0056】
下カゴ31には、食器の種類に対応して各種保持部が設けられている。前部中央には大皿保持部33が設けられている。大皿保持部33は、上部が逆ハの字に拡がった一対のピン34を前後方向に複数並べたものであり、隣接する一対のピン34の間に皿を挟むことにより、皿を立設保持する。大皿保持部33の後方右寄りには茶碗保持部35が設けられている。茶碗保持部は、中央部を椀形にかたどったゲート36を前後方向に複数並べたものであり、隣接するゲート36間に茶碗を挟んで立設保持する。この茶碗保持部35は、通常は茶碗を保持するが、どんぶりも保持できるよう構成されている。大皿保持部33の後方左寄りには汁椀保持部37が設けられている。この汁椀保持部37は、やや後方に傾いた方形のゲート38を前後方向に複数並べたものであり、隣接するゲート38間に汁椀を挟んで立設保持する。大皿保持部33の前方及び側方、即ち下カゴにおけるの前部周縁部は、小皿保持部39となっている。小皿保持部39には、カゴの外枠との間で小皿を保持するゲート40が備えられている。
【0057】
大皿保持部33と汁椀保持部37との間には、箸やスプーンなどを収容する樹脂製のスタンド41が着脱可能に取り付けられる。このスタンド41の左側面は、下カゴ31の左の外枠に近接しており、この外枠には、スタンド41に対応してスタンド41よりも背が高く、スタンド41の奥行よりも若干幅が広いゲート42を形成している。このゲート42により、スタンド41に収容した箸などが下カゴ31の外に倒れるのを防止している。
【0058】
前記下カゴ31の後部には、上カゴ32の後部を囲むように枠体43が設けられている。枠体43は、右枠43a、左枠43b及び後枠43cからなる。上カゴ32は、上カゴ32の前部を構成する前カゴ44と後部を構成する後カゴ45とからなる。後カゴ45は、後枠43cから形成された支持部材46により、設置状態では後ろ側が低くなるようやや傾いた状態で支持される。また支持部材46を支点にして設置状態から上方へ回動可能である。前カゴ44は、後カゴ45の前端に設けられた支持部47によって支持され、設置状態では後カゴ45と同じように後ろ側が低くなるようやや傾いた状態となる。また、支持部47を支点にして上方に回動可能である。
【0059】
前記上カゴ32の下方に大きな食器を入れるときには、上カゴ32が邪魔になる場合がある。この場合には上カゴ32をしまうことができる。即ち、まず、前カゴ44を回動させて後カゴ45の上に重ねる。次に前カゴ44が重なった状態で後カゴ45を回動させ後枠43cにもたれさせる。このように、上カゴ32を二つに折りたたんだ後、後枠43cへもたれさせて立設保持するのである。
【0060】
前記上カゴ32の右端と右の外枠(右枠43a)との間には、隙間Cが設けられている。この隙間Cは、下カゴ31の右端にまな板を立てた状態で収容したときに、まな板の上部を逃がすものである。
【0061】
上カゴのうち、後カゴ45には、コップが2列にして並べられ、1列に4個の標準的なコップが並べられる。後カゴ45には合計8個の標準的なコップを収容できる。各列の一番右端のコップは、コップの一部が隙間Cにはみ出す状態となるが、コップの側面部を右枠43aで支えることができるので、安定的に支えられる。なお、隙間Cにまな板が収容された場合は、一番右端のコップは置くことができず、収容できるコップは6個になる。
【0062】
一方、前カゴ44の左右には枠体43がないため、前カゴ44の両側端に枠部48を設けている。このため、この前カゴ44では、まな板が収容されてなくても隙間Cは利用できない。よって、このままでは後カゴ45と同じようにコップを4つ置くことができない。ここでは、前カゴ44の右端部を前側に少し張り出すように延長させ、張出部49を設けている。そして、一番右側のコップを左隣りのコップよりも少し前にずらして収容できるようにしている(図4参照)。こうして、隙間C部分を使わなくてもコップを4つ並べられるようにしている。
【0063】
本実施形態の食器洗い機1では、前記扉2を開いた状態で、扉2の裏側へ前記食器カゴ30を引き出せる構造としている。このため、前記下カゴ31の底部の四隅にはローラ50が設けられている。また、前記洗浄タンク5の両側壁下部には、食器カゴ30を洗浄タンク5内に支持すると共に、ローラ50が転がるレール部51が設けられている。扉2側の構造については後述する。
【0064】
さて、下カゴ31において、汁椀保持部37には、食器が比較的密な状態で収容されている。これは、汁椀保持部37では、底の深い汁椀が隙間少なく並べられるためである。一方、茶碗保持部35には食器が比較的疎な状態で収容されている。これは、汁椀に比べて底の浅い茶碗がある程度余裕(隙間)を持った状態で並べられているからである。茶碗保持部35では、どんぶりを収容することを考慮し、余裕を持たせているのである。
【0065】
よって、上カゴ32において、茶碗保持部35の上方、即ち右側に収容されたコップには、後ノズルアーム17から噴射された水が十分に届くが、汁椀保持部37の上方、即ち左側に収容されたコップには水が十分に届かない虞がある。
【0066】
本実施形態の食器洗い機1では、上カゴ32の左側に収容されたコップを洗浄すべく、洗浄タンク5の左側壁の内面下部に補助ノズル体52を設けている。この補助ノズル体52は前後方向に延びた長尺な形状を有し、前面には噴射口を有する4つのノズル52aが設けられている。これらノズル52aは上カゴ32の左側に収容されたコップに向かって水を噴射する。この補助ノズル体52の後端部には接続口53が設けられており、送水管54の一端が接続される。この送水管54の他端は前記ノズルベース13の後端上面に接続されている。この送水管54は、ノズルベース13との接続口から洗浄タンク5の後壁内面に沿って一旦上方へ延びた後、左方向に水平に延び、洗浄タンク5の左後コーナー部分で補助ノズル体52の接続口53に接続される構成となっている。
【0067】
こうして、下カゴ31の食器の収納状態が密であり、この領域の上方であるがために後ノズルアーム17からの水が当たりにくい上カゴ32の領域(左側の領域)に補助ノズル体52によって水を噴射するようにしているので、この部分に配置されたコップを十分に洗浄することができる。
【0068】
また、送水管54は、洗浄タンク5内に配置されているので、万一、補助ノズル体52やノズルベース13との接続やシールが不十分で、この部分から水が漏れ出したとしても、洗浄タンク5内に漏れるだけであり、機外に漏れることはない。しかも、洗浄タンク5の側壁にある補助ノズル体52に対して、送水管54を洗浄タンク5の後壁から回し込むようにして接続しているので、送水管54が前記レール51を横切るようなことがなく、送水管54によって食器カゴ30の引き出しや収納の動作を妨げられることがない。
【0069】
なお、送水管54のノズルベース13との接続位置は、前記給水ノズルの近傍になるようにすると共に、送水管54と前記給水カバー21とを共に樹脂製として一体成形している。
【0070】
キャビネット3の前面、即ち前記食器投入口6を覆う前記扉2は、下端が開閉自在に支持されており、下端を軸に前方に開く。この扉2の前面の上部中央には取っ手55が設けられており、取っ手55の両側には、排気口56が設けられている。
【0071】
前記扉2の裏面における両端部分には、扉の開放時に前記食器カゴ30を扉2の裏面に引き出した際、前記ローラ51を受けるローラ受け57が設けられている。このローラ受け57は、扉2の上下方向に延びている。このローラ受け57は扉2の端部の裏面を中央部よりも後方に隆起させて形成している。
【0072】
図12に示すように、食器カゴ30を完全に引き出した状態では、食器カゴ30の前のローラ50がローラ受け57に載っており、後のローラ50はレール部51上に載っている。
【0073】
前記扉2の裏面上部には、扉2の裏面と排気カバー58とにより前記排気口56への排気風路59を形成している。この排気風路59は、両方の排気口56を結ぶ略U字型をなし、中央下面には洗浄タンク5からの風の導出口60が設けられている。洗浄タンク5内からの排気は、この導出口60から排気風路59内に入り、排気風路59内を通って両方の排気口56から機外へ排出される。
【0074】
ここで、排気口56からは、乾燥時に高温の蒸気が排出されるため、安全性の面から排気口56と取っ手55との間にはある程度の距離を設けなければならない。このため、横幅が狭い本実施形態の食器洗い機1の場合、扉2の横幅が狭いため、排気口56がどうしても扉2の端部に寄ってしまう。こうなると、図11に示すように、扉2の裏面では、排気カバー58の両端58aはローラ受け57の部分にはみだしてしまう。本実施形態では、排気カバー58の表面とローラ受けの表面とが略面一になるようにし、排気カバー58の端部58aがローラ受け57を兼ねるようにしたので、食器カゴ30の扉2の裏面への引き出しに支障をきたさない。
【0075】
前記洗浄タンク5の右側壁下部の外面であって前記水位検知室29の後方の位置には、温度センサ61が配置されている(図5参照)。この温度センサ61は、例えばサーミスタであり、洗いやすすぎ時に洗浄タンク5の底部に溜められた水の温度を検知するためのものである。また、乾燥時に洗浄タンク5内の雰囲気温度を検知するためのものでもある。
【0076】
図13はこの食器洗い機1の扉2の下方に設けられている操作パネル62の平面図である。この操作パネル62には、電源スイッチ63、スタートキー64、コース選択キー65、乾燥コース選択キー66が備えられている。また、コース選択キー65で選択された洗浄運転コースを示す複数のコース表示灯67、乾燥コース選択キー66で選択された乾燥運転コースを示す複数の乾燥コース表示灯68、残時間を数値として表示するための表示器69、給湯又は給水の選択を示す給湯表示灯70が備えられている。この図13では表示器69はセグメント表示器になっているが、ドットマトリクスなどによる他の表示器であってもよい。また、スタートキー64は一時停止のキーを兼ねており、運転動作中にスタートキー64が押されるとその時点で運転を一時中断し、その状態から再度このスタートキー64が押されると、先に中断した時点での続きから運転を再開するようになっている。
【0077】
洗浄運転コースは洗いから乾燥までを行うコースであり、「標準」「スピーディ」「高温80℃」「蒸気」「予約」の5つのコースが用意されている。ここで、「予約」以外のコースが本発明の通常コースに相当する。乾燥運転コースは、乾燥のみを行うコースであり、「乾燥60分」「乾燥20分」「カラッと仕上げ」の3つのコースが用意されている。
【0078】
コース選択キー65は、洗浄運転コースを選択するものであると同時に、食器洗い機1が水道栓に接続されているか、給湯器に接続されているかを設定するものでもある。即ち、使用者は、このコース選択キー65を操作して、洗浄運転コースを選択するとともに、食器洗い機1が給湯器に接続されている場合には、給湯設定して、給湯器が接続されていることを食器洗い機1に対して知らせる。このとき、給湯表示灯70が点灯する。
【0079】
図14は本実施形態の食器洗い機1の要部の電気系構成図である。制御部71は、CPU72、ROM73、RAM74、タイマー75などを含むマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROM73には後述のような動作を行うための制御プラグラムが格納されている。この制御プラグラムに従ってCPU72が各種演算や処理を実行することにより後述の機能が達成される。制御部71には前記電源スイッチ63、スタートキー64、コース選択キー65、乾燥コース選択キー66などから操作信号が入力されると共に、扉2の開閉を検知する開閉検知スイッチ76、前記温度センサ61、前記洗浄タンク5内の水位を検知する水位スイッチ77から検知信号が入力されるようになっている。なお、本実施形態では、温度センサ61は0.5℃ステップで温度を検知するものとなっている。制御部71は、表示器69に対して所定の表示を行わせると共に、コース表示灯67、乾燥コース表示灯68、給湯表示灯70を点灯制御する。また、必要に応じてブザー78を鳴動させる。更に、制御部71は、負荷駆動部79を介して、給水弁80、洗浄ポンプ10及び送風ファン25aの動作を制御する。
【0080】
さて、本実施形態の食器洗い機1は、洗浄運転において、洗浄行程、すすぎ行程、高温すすぎ行程、乾燥行程を順次実行するものであり、これら行程の基本的な動作について説明する。
【0081】
洗浄行程では、ヒータ23を動作させて、洗浄タンク5内の洗浄水を加熱し、洗浄ポンプ10を洗浄動作させて、前ノズルアーム15、後ノズルアーム17、補助ノズル体52からこの洗浄水を食器に噴きつけて食器を洗う。そして、洗浄水の温度が所定の洗い温度(例えば58℃)に到達すると、ヒータ23及び洗浄ポンプ10を停止して洗いを終了する。但し、最低洗い時間(例えば9分)よりも早く洗い温度に到達した場合には、最低洗い時間になるまで洗いが行われる。
【0082】
すすぎ行程では、ヒータ23を動作させずに、洗浄ポンプ10を洗浄動作させて、すすぎ水を食器に噴きつけ食器をすすぐ。そして、所定時間(例えば1分)が経過すると洗浄ポンプ10を停止してすすぎを終了する。
【0083】
高温すすぎ行程では、ヒータ23を動作させて、洗浄タンク5内のすすぎ水を加熱し、洗浄ポンプ10を洗浄動作させてこのすすぎ水を食器に噴きつけて食器をすすぐ。そして、洗浄水の温度が所定の高温すすぎ温度(例えば70℃)に到達すると、ヒータ23及び洗浄ポンプ10を停止して高温すすぎを終了する。但し、最低すすぎ時間(例えば5分)よりも早く高温すすぎ温度に到達した場合には、最低すすぎ時間になるまで高温すすぎが行われる。
【0084】
乾燥行程では、送風装置25を動作させて、洗浄タンク5内へ外気を送り込み、この空気をヒータ23の動作によって加熱し、これを食器に当てて食器を乾燥させる。そして、所定の乾燥時間(例えば20分)が経過すると、送風装置25及びヒータ23を停止して、乾燥を終了する。
【0085】
次に、本発明実施形態の食器洗い機1の特徴的な動作について説明する。
【0086】
食器洗い機1が給湯器に接続されており、洗浄タンク5内に温水が供給される状態にある場合、給湯器と食器洗い機1との間の配管に冷えた水が残っていると、運転後最初の給水でこの冷えた水が洗浄タンク5内に供給されることになるため、十分に高温の水を洗いに利用できなくなる。このため、給水に先立って、給・排水を行い、このような残水を捨てる必要がある。
【0087】
本実施形態の食器洗い機1では、このような残水処理を適切に行うよう制御しており、以下、この制御動作について、図15のフローチャートに従って説明する。
【0088】
スタートキー64が押され運転が開始されると、制御部71は、予約コースが設定されているか否かを判定する(ステップS1)。予約コースが設定されていない、即ち予約コース以外のコースが設定されていると判定すると、次に、給水設定されているのか給湯設定されているのかを判定する(ステップS2)。
【0089】
給水設定されている場合にはそのまま給水行程へ移行する。一方、給湯設定されている場合には、給水行程へ移行する前に準備行程を実行する(ステップS3)。
【0090】
即ち、この準備行程では、制御部71は、給水弁80を開いて、所定時間給水する。同時に、洗浄ポンプ10を排水動作させて洗浄タンク5内に供給した水を排出する。例えば、給水弁80は52秒間連続して開き、洗浄ポンプ10は、給水開始15秒後から15秒排水動作−10秒停止−12秒排水動作の間欠排水動作をさせる。この準備行程により、給湯器と食器洗い機1との間の配管内に溜まっていた残水が捨てられる。
【0091】
次に、給水行程を実行する(ステップS4)。制御部71は、給水弁80を開いて(給湯設定の場合は給水弁80を引き続き開いて)、洗浄タンク5内に水(温水)を供給する。そして、所定の洗浄水位になったことが水位スイッチ77により検知されると給水弁80を閉じる。洗浄タンク5内には、使用者により、運転に際して洗剤が投入されており、この給水行程により、洗浄タンク5内には洗剤が溶け込んだ水(洗浄水)が溜められる。
【0092】
給水行程が完了すると、洗浄行程を実行する(ステップS6)。洗浄行程では、上述のように、ヒータ23及び洗浄ポンプ10を動作させて食器を洗う。以降、排水行程、すすぎ行程、高温すすぎ行程、乾燥行程を順次実行していく(ステップS7、S8)。
【0093】
さて、先のステップS1で、予約コースが設定されていると判定された場合、制御部71は、給水設定か給湯設定かに関わらず、準備行程を実行せずに給水行程へ移行する。そして、給水行程を完了すると、待機行程を実行する(ステップS9)。
【0094】
この待機行程は、給水行程の後にすぐに洗浄行程へ移行せず、所定の待機期間(例えば4時間)だけ待機するものである。制御部71は、待機行程中、所定時間(例えば30分)おきに洗浄ポンプ10を短時間(例えば、20秒)洗浄動作させ、食器に洗浄水を掛けて食器を濡らす。これにより、食器に付着した汚れが待機期間中に乾燥して食器にこびりつくのを防止する。
【0095】
そして、制御部71は、待機期間が経過すると、待機行程を終えて洗浄行程へ移行する。
【0096】
このようにして、給水行程での給水後すぐに洗浄行程で洗いを開始する通常のコース(予約以外のコース)においては、給水行程に先立って給・排水を行い、配管内の残水を捨てるようにしている。したがって、確実に洗浄行程での食器の洗いに十分な高温水を利用でき、高い洗浄効果を得ることができる。
【0097】
一方、予約コースにおいては、待機行程における洗浄ポンプ10の洗浄動作は、食器を濡らして汚れのこびりつきをふせぐためのものであり、食器に掛けられる水の温度は低くてもよく、よって、給水行程に先立って給・排水を行わないようにしている。したがって、時間と水の無駄をなくすることができる。
【0098】
さて、本発明実施形態の食器洗い機1では、上述した予約コースにおける待機行程中に使用者により食器が追加された場合に、追加した食器の汚れが待機行程中に乾燥してしまわないようにする制御を行っている。この制御動作について図16のフローチャートに従って説明する。
【0099】
まず、待機行程(待機期間)に入ると、制御部71は、洗浄ポンプ10の洗浄動作を指示するフラグをセットするとともに、タイマー2、トータルタイマーをリセットした後、タイマー2、トータルタイマーを始動する(ステップS11)。なお、図16では、セットは「1」、リセットは「0」と表している。
【0100】
次に、食器の追加などのために扉2が開かれなければ、ステップS17でのフラグかセットされているとの判定に基づき、洗浄ポンプ10を洗浄動作させる(ステップS18)。そしてタイマー1をリセットして始動する(ステップS19)。さらに、フラグをリセットする(ステップS20)。そして、タイマー1により20秒がカウントされると、制御部71は、洗浄ポンプ10を停止させる(ステップS21、S22)。また、タイマー1を停止する。
【0101】
こうして、洗浄ポンプ10が短時間洗浄動作し、この動作によって前ノズルアーム15、後ノズルアーム17、補助ノズル体52から洗浄水が噴射され、食器に掛けられて、食器に付着した汚れが濡らされる。
【0102】
その後、タイマー2、トータルタイマーのカウントを続けたまま、しばらくの間待機する。そして、タイマー2が30分をカウントすると、制御部71は、フラグをセットするとともに、タイマー2をリセットして再び0からカウントを始める(ステップS23、S24)。
【0103】
すると、ステップ17でのフラグがセットされているとの判定に基づき、制御部71は、洗浄ポンプ10を20秒間洗浄動作させる(ステップS18〜S22)。
【0104】
このようにして、待機行程の間、所定時間(30分)おきに洗浄ポンプ10が短時間(20秒間)洗浄動作する。これによって、待機行程において待機している間、食器が定期的に濡らされるので、食器に付着した汚れのこびりつきを防止できる。
【0105】
こうして、トータルタイマーによって4時間がカウントされると(ステップS25)、制御部71は、この待機行程を終了し、次行程である洗浄行程を実行する。
【0106】
さて、この待機工程中は、使用者によって食器が追加されることが多い。このとき、使用者が食器を追加するために扉2を開けると、開閉検知スイッチ76により検知される。すると、ステップS12において、扉2が開いたと判定され、制御部71は、フラグをセットする(ステップS13)。そして、運転を一時的に停止し、待機する(ステップS14)。即ち、洗浄ポンプ10が洗浄動作している場合には、その動作を停止する。また、すべてのタイマーを止める。
【0107】
使用者によって、食器が追加されて扉2が閉められ、スタートキー64が再び押されるなどして運転再開の指示が出されたと判断すると(ステップS15)、制御部71は運転を再開する。即ち、まず、タイマー2、トータルタイマーのカウントを再開する(ステップS16)。そして、ステップS17でのフラグがセットされているとの判定に基づき、洗浄ポンプ10を短時間洗浄動作させる。これにより追加されてまもない食器に水が掛けられ、追加された食器が濡らされる。したがって、追加した食器に汚れが強くへばりつくのを防止でき、洗浄時に汚れが落ちやすくなる。
【0108】
さらに、本発明実施形態の食器洗い機1は、予約コースにおいて洗浄運転の残時間の表示する制御に特徴を有しており、この制御動作を図17及び図18に従って説明する。
【0109】
予約コースの洗浄運転が開始されると、まず、給水行程が実行され、洗浄タンク5内へ給水される(ステップS101)。
【0110】
給水行程が終了すると、待機行程を実行する。制御部71は、待機時間を表示器69に表示させる(ステップS102)。本実施形態では、待機時間を4時間としており、「4H」と表示させる。
【0111】
次に、待機行程に入ってから、即ち給水が終了してから3分になったかを判定し(ステップS103)、3分になったと判定すると、温度センサ61により初期水温T0を検知する(ステップS104)。この初期水温T0は供給された水の温度に相当するものであり、給水の後期の時点や給水直後(待機行程に入ってすぐに)検知してもよい。ここでは、給水温度が洗浄タンク5の壁を通って温度センサ61に伝わる時間を考慮し、給水してから少し時間が経過した3分後としている。
【0112】
初期水温T0が検知されると、制御部71は、給水設定がされているか否かを判定する(ステップS105)。そして、給水設定がなされていなければ、ROM73内に予め格納されているテーブルAを参照して高温すすぎ行程の所要時間(高温すすぎ時間)の推定所要時間を求める(ステップS106)。ここでは、図19に示すテーブルが利用されている。図19に示すように、高温すすぎ時間を算出するには、パラメータとして初期水温T0が用いられる。即ち、高温すすぎ時間は、上述したように高温すすぎ温度まで到達する時間によって決まるが、この到達時間は、給水された水の温度が変動することにより変動する。高温すすぎの給水温度は、初期水温T0に略等しくなるので、この初期水温T0を検知することにより高温すすぎ時間が推定できる。テーブルAの推定所要時間は、給水温度を変えて実験などを行うことにより決定したものである。
【0113】
一方、ステップS105で給湯設定がなされていると判定された場合、次に、初期水温T0が基準水温40℃よりも低いか否かが判定される(ステップS107)。
【0114】
給湯器と食器洗い機1との間の配管内の残水が冷えておらず、正常に給湯が行われた場合には、初期水温は40℃以上の温度となる。これにより、ステップS107で40℃以上であると判定されると、上述のステップS106移行し、初期水温T0に基づいて高温すすぎ行程の推定所要時間を求める。
【0115】
これに対し、配管内に冷えた残水がある場合には、この残水の影響によって給水された水の温度が低くなる場合がある。この場合、高温すすぎのときには、残水の影響はなくなるので、正常に給湯が行われ、高い温度の水が供給されることになり、この低い温度の初期水温T0で高温すすぎ行程の所要時間を推定してしまうと残時間に大きな狂いが生じる虞がある。
【0116】
そこで、ステップS107で初期水温T0が40℃より低いと判定された場合には、初期水温T0に替えて規定水温TK(例えば、40℃)を採用し(ステップS108)、この規定水温TKに基づいてテーブルAを参照して高温すすぎ行程の推定所要時間を求める(ステップS109)。
【0117】
このようにして、高温すすぎ行程の推定所要時間が得られると、制御部71は、洗浄行程、すすぎ行程、乾燥行程などの固定の所要時間とを加算することにより待機行程終了後の残時間、即ち洗浄行程から洗浄運転が終了するまで残時間を計算する(ステップS110)。
【0118】
ここで、洗浄行程の所要時間(洗い時間)は、上述したように洗い温度まで到達する時間によって決まるが、この到達時間は、洗いを開始するときの水温に依存する。この予約コースにおいては、給水後、4時間の待機期間を設けているので、給水温度がどのような温度であっても、待機期間中に食器洗い機1が設置された場所の室温になじんでくる。室温は給水温度に比べて大きく変動しないので、洗いを開始するときの水温も略一定(20℃前後)となる。よって、ここでは、給水した後にすぐに洗いを行うその他のコースと異なり、洗浄行程の所要時間も固定時間とし、メモリ容量が小さくなるようにしている。
【0119】
さて次に、制御部71は、待機時間の表示から1時間が経過したかを判定し(ステップS111)、経過したと判定すると、待機時間を1時間減算して、表示を更新する(ステップS112、S113)。即ち、表示器69に「3H」と表示させる。このようにして、待機行程中、1時間が経過する度に、表示を「2H」「1H」と更新していく。
【0120】
そして、待機行程中、上述したような待機運転に必要な処理を行い(ステップS114)、待機時間4時間が経過して(ステップS115)、待機行程が終了すると、洗浄行程へ移行する。
【0121】
洗浄行程に入ると、制御部71は、先に算出した残時間を表示器69に表示させる(ステップS116)。この残時間は、洗浄行程中、1分ごとに減算され、表示器69で更新表示される(ステップS117〜S119)。こうして、洗浄ポンプ10やヒータ23の動作など洗い運転に必要な処理を行い、洗いが終了するとすすぎ行程へと移行していく(ステップS120、S121)。
【0122】
なお、残時間は、高温すすぎ行程での給水の後に再び算出されるが、これについては、出願人がすでに特願平11−109967号で開示の通りであり、ここでは説明を省略する。
【0123】
このように、高温すすぎ行程における給水完了時の水温に略等しくなる初期水温を検知して高温すすぎ行程の所要時間を推定し、洗浄行程から洗浄運転終了までの残時間を求めるようにしているので、洗い開始時に精度よく残時間を表示させることができる。
【0124】
次に、残時間表示に関する他の実施形態について、図20に従って説明する。この実施形態は、洗浄行程の所要時間も推定するようにしたものであり、先に示した実施形態のステップS106及びステップS109での高温すすぎ行程の推定所要時間の算出とステップS110での残時間の算出とを行わず、洗浄行程における動作ステップS116に替えて図20の動作を行うものである。
【0125】
即ち、待機行程を終えて洗浄行程に入ると、制御部71は、その後の所要時間として予め定めた初期予定所要時間を残時間として表示器69に表示させる(ステップS201)。そして、洗浄行程を開始してから、即ち洗浄ポンプ10とヒータ23とを動作してから1分後に温度センサ61により第1洗い開始水温T1を検知し、3分後に第2洗い開始水温T2を検知する(ステップS202〜S205)。そして、初期温度勾配DT=T2−T1を求める(ステップS206)。
【0126】
次に、ROM73内に予め格納された洗浄行程のためのテーブルB(図21)を参照して第2洗い開始水温T2と初期温度勾配DTとから洗浄行程の推定所要時間を求めるともに、テーブルC(図22)を参照して初期水温T0(規定水温TK)と初期温度勾配DTとから高温すすぎ行程の推定所要時間を求める(ステップS207)。そして、求めた2つの推定所要時間にすすぎ行程、乾燥行程などの固定の所要時間を加算し、残時間を計算する(ステップS208)。
【0127】
こうして、残時間が求まると、制御部71は、初期予定所要時間に替えて残時間を表示器69に表示させる(ステップS209)。
【0128】
この実施形態では、洗いが開始される時点の水温を検知して洗浄行程の所要時間を推定し、残時間を求めるようにしているので、洗い開始時に一層精度よく残時間を表示できる。また、ヒータの動作による水温の上昇度合いも加味して、洗浄行程及び高温すすぎ行程の所要時間を推定しているので、さらに一層精度よく残時間を表示できる。
【0129】
最後に、この食器洗い機1における蒸気コースについて説明する。この蒸気コースは、洗い行程において高温の蒸気で食器をむらし、食器にこびりついたご飯粒を十分にとかすことにより、ノズルアームから噴射した水によって十分にご飯粒を洗い流すことができるようにした洗浄コースである。
【0130】
即ち、この食器洗い機1は、食器を収容する洗浄タンク5(洗浄槽)と、洗浄タンク5の底部に溜めた水を食器に噴きつけるための洗浄ポンプ10(水噴射手段)と、洗浄タンク5内へ給水するための給水弁80(給水手段)と、洗浄タンク5の底部に溜めた水を加熱するヒータ23(加熱手段)と、洗浄ポンプ10及びヒータ23の動作を制御して、食器を洗う洗い行程、食器をすすぐすすぎ行程を順次行う制御部71(制御手段)とを備え、制御部71の制御の下、洗い行程において、給水弁80の動作により蛋白質の凝固温度よりも低い温度の水を供給して洗浄タンク5の底部に溜め、溜めた水を、ヒータ23の動作により米の澱粉の糊化がすすむ約75℃以上のむらし温度まで加熱し、この温度の水から出た蒸気によって食器をむらし、洗浄ポンプ10の動作によりむらした食器に水を噴きつけて食器を洗うとことを特徴としている。さらに、ヒータ23により洗浄タンク5底部の水が前記むらし温度まで加熱される過程における洗浄タンク5底部の水が蛋白質の凝固温度に至るまでの段階において、洗浄ポンプ10の動作により蛋白質の凝固温度よりも低い温度の水を食器に噴きつけて食器を洗う、ことを特徴としている。さらに、蒸らし温度まで加熱した水を、この水温との間でヒートショックが生じない程度の温度までに低下させ、この水を洗浄ポンプ10の動作により食器に噴きつけて食器の温度を低下させることを特徴としている。水の温度を低下させる具体的手段としては、例えば、後述するように、給水弁80と洗浄ポンプ10(排水手段)とを制御して洗浄タンク5内に給・排水を行うことにより洗浄タンク5内の水を入れ替えるものが考えられる。
【0131】
以下のこの蒸気コースにおける動作を、図23のフローチャートに従って説明する。使用者により蒸気コースが選ばれた後、スタートキー64が押されると、蒸気コースが開始される。
【0132】
最初に洗い行程を実行する。制御部71は、まず、給水弁80を動作して所定の洗浄水位まで洗浄タンク5内に給水する(ステップS1)。このとき、供給される水は、通常、蛋白質の凝固温度(約60℃)よりも低い温度である。洗浄タンク5内には、使用者によって予め洗剤が投入されており、供給された水に洗剤がとけ込んで洗剤を含んだ水(洗浄水)となる。
【0133】
次に、給水が完了すると、制御部71は、ヒータ23を動作するとともに、洗浄ポンプ10を洗浄動作する(ステップS2、S3)。洗浄タンク5内の水が加熱されるとともに、前ノズルアーム15及び後ノズルアーム17から水が食器に噴きつけられ、食器が洗われる。制御部62は、温度センサ61によって洗浄タンク5内の水の温度を検知しており、水温が60℃に達したことを検知すると、ヒータ23及び洗浄ポンプ10を停止する(ステップS4〜S6)。
【0134】
食器に付着した蛋白質汚れは、水温が60℃に到達するまでの洗い(初期洗い)によって十分に落とされる。しかし、この初期洗いでは、乾いて固まり食器にこびりついたご飯粒を落としきることはできない。このため、以降にむらし洗浄を行う。
【0135】
まず、5分間(予備むらし時間)、ヒータ23及び洗浄ポンプ10を停止したままにし、洗浄タンク5内に溜められた60℃の水から出た蒸気を洗浄タンク5内に充満させて食器の予備むらしを行う。
【0136】
次に、本むらし洗浄に入る。停止から5分後、ヒータ23及び洗浄ポンプ10を再び動作し、ヒータ23によってさらに洗浄タンク5内の水を加熱しながら、前ノズルアーム15及び後ノズルアーム17から食器に水を噴射する(ステップS7〜S9)。こうして、洗浄タンク5内の水の温度が80℃(むらし温度)に到達すると、ヒータ23を停止する(ステップS10、S11)。洗浄ポンプ10は引き続き動作させ、その後5分間(むらし時間)が経過すると、洗浄ポンプ10を停止する(ステップS12、S13)。
【0137】
洗浄タンク5内の水の温度を80℃まで上げることで洗浄タンク5内には80℃あるいはそれに近い温度の蒸気が充満することになり、この蒸気によって食器がむらされる。また、前ノズルアーム15及び後ノズルアーム17から80℃の水が噴きつけられることによっても食器がむらされる。米に加えた水の温度が75℃以上であれば米の澱粉の糊化がすすむので、この場合、食器に付着したご飯粒は十分にとける。とけたご飯粒は、前ノズルアーム15及び後ノズルアーム17から水が噴きつけられることによって洗い流される。
【0138】
このようにして、上記のようなむらし洗浄が行われることにより食器にこびりついたご飯粒がきれいに落とされる。なお、80℃の水での洗いにより、食器にこびりついた油汚れもよくとけてよく落ちる。
【0139】
こうして、制御部71は、むらし洗浄を終えると、ヒートショックの防止動作を行う。即ち、7秒間洗浄ポンプ10を排水動作させて洗浄タンク5内の水の一部を排出した後、給水弁80を動作して排出した分だけ給水を行う(ステップS14、S15)。これにより、洗浄タンク5内の水温を60℃程度にまで低下させる。次に、1分間洗浄ポンプ10を洗浄動作させ、食器にこの水をかけて食器の温度を低下させる(ステップS16〜S18)。
【0140】
そして、ヒートショック防止動作を終えると、制御部71は、洗い行程を終了し、すすぎ行程に移行する。このすすぎ行程では、ヒータ23によって加熱しない水を食器に噴きつけるすすぎを2回行った後、ヒータ23で70℃まで水を加熱してこの加熱水を食器に噴きつける加熱すすぎを行う。
【0141】
ここでは、洗浄行程の終わりに、上記のようなヒートショック防止動作を行っているので、最初のすすぎによって、ヒータ23で加熱されていない冷水が食器に掛けられたとしても、ヒートショックよる食器の破損を防止できる。
【0142】
そして、すすぎ行程が終了すると、乾燥行程に移行する。乾燥行程では、ヒータ23及び送風装置25を動作させて、ヒータ23によって温めた風を食器に当て食器を乾燥させる。この乾燥行程が終了すると、蒸気コースの洗浄運転を終了する。
【0143】
以上、本発明の実施形態の食器洗い機1の構成について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の変更を施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態よる食器洗い機の流し台への設置状態を示す図である。
【図2】 食器洗い機の側面図である。
【図3】 食器洗い機の正面図である。
【図4】 食器洗い機の内部構成を示す側面縦断面図である。
【図5】 食器洗い機の内部構成を示す平面横断面図である。
【図6】 食器洗い機の内部構成を示す正面縦断面図である。
【図7】 ヒータカバー、吸気室及び乾燥装置の構成を示す要部の断面図である。
【図8】 食器カゴの平面図である。
【図9】 食器カゴの側面図である。
【図10】 上カゴをしまった状態を示す食器カゴの要部の側面図である。
【図11】 扉の裏面の構成を示す扉を開いた状態の要部の平面図である。
【図12】 食器カゴを引き出した状態を示す食器洗い機の概略図である。
【図13】 操作パネルの構成を示す操作パネルの平面図である。
【図14】 本実施形態の食器洗い機の電気系構成図である。
【図15】 給湯器と食器洗い機の間の配管に溜まった残水の初期排水制御の動作を示すフローチャートである。
【図16】 予約コースの待機行程での制御動作を示すフローチャートである。
【図17】 予約コースにおける残時間表示制御の動作を示すフローチャートである。
【図18】 同じく図17に続くフローチャートである。
【図19】 高温すすぎ行程の推定所要時間を求めるためのテーブルAの一例を示す図である。
【図20】 予約コースにおける残時間表示制御の他の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図21】 他の実施形態において、洗浄行程の推定所要時間を求めるためのテーブルBの一例を示す図である。
【図22】 他の実施形態において、高温すすぎ行程の推定所要時間を求めるためのテーブルCの一例を示す図である。
【図23】 蒸気コースにおける制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 扉
5 洗浄タンク(洗浄槽)
10 洗浄兼排水ポンプ(洗浄手段、排水手段)
15 前ノズルアーム(洗浄手段)
17 後ノズルアーム(洗浄手段)
23 ヒータ(加熱手段)
52 補助ノズル体(洗浄手段)
61 温度センサ(温度検知手段)
69 表示器(残時間表示手段)
71 制御部(制御手段、駆動制御手段、給排水制御手段、状態判定手段、水温判定手段)
76開閉検知スイッチ(検知手段)
80 給水弁(給水手段)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a dishwasher.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in a dishwasher, washing water (water in which detergent is dissolved) stored in a washing tank is heated to a predetermined washing temperature by a heater, and the heated washing water is sent to a nozzle by a pump, and the dishes are washed by the nozzle. Wash the dishes by spraying water, rinse with multiple rinses, and at the last rinse of multiple rinses, heat the rinse water (tap water) stored in the washing tank to a predetermined high temperature rinse temperature. A configuration is known in which this heated water is applied to tableware.
[0003]
In addition, in such a dishwasher, when an operation to start operation is performed, the operation start operation is performed as one of the washing operation courses separately from the normal course in which washing is immediately started by the operation of the pump. Some with a reserved course that starts washing after several hours are also known. By providing this reservation course, for example, cleaning operation can be performed using midnight power with a low electricity bill.
[0004]
In this reservation course, the following operation is performed so that the dirt attached to the tableware does not dry and stick during the waiting period. That is, when an operation for starting operation is performed, water is supplied immediately, and when the water supply is finished, the pump is operated for a short time (for example, several tens of seconds) to spray water on the dishes to wet the dishes. Then, during a waiting period, every time a predetermined time (for example, several tens of minutes) elapses, the pump is operated for a short time to wet the dishes.
[0005]
Furthermore, in such a dishwasher, it is conceivable to connect hot water supply equipment such as a water heater to supply hot water into the washing tank. In this case, in order to throw away the remaining water (cooled water) in the pipe from the water heater to the dishwasher, first, the water supply / drainage operation is performed, and then water is supplied to bring the hot water from the water heater into the washing tank. Try to accumulate.
[0006]
Furthermore, in such a dishwasher, during the washing operation, it is conceivable to display the remaining time until the washing operation is completed.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The above dishwasher has the following problems.
[0009]
Salary When it is set as the structure connected to a hot water installation, there exists a possibility of wasting time and water, if the above water supply / drainage operations are not performed at an appropriate place.
[0011]
The present invention relates to a dishwasher and aims to solve such problems.
[0012]
[Means for Solving the Problems and Effects of the Invention]
The dishwasher according to
Drainage means for draining from the washing tank;
To the washing tank for washing in the normal course A water supply process for supplying water from the hot water supply facility Before, the water supply means and the drainage means are operated to enter the cleaning tank. From the water heater Drain water from the water supply and the washing tank, Performing a preparatory step of throwing away the remaining water accumulated in the pipe between the hot water supply facility and the dishwasher; To the washing tank for washing in the reservation course A water supply process for supplying water from the hot water supply facility Before, without operating the water supply means and the drainage means, into the cleaning tank From the water heater Do not supply water or drain water from the washing tank That is, do not perform the preparation process And a water supply / drainage control means.
[0016]
In this configuration, even if the hot water supply equipment is connected and hot water is introduced into the washing tub, before supplying water to the washing tub for the first time, water is supplied and drained, and the hot water supply equipment and dishwasher are used. Don't throw away the water remaining in the piping between the two. Supplying and draining water at appropriate places.
[0017]
That is, in the normal course, water is supplied and drained prior to the first water supply for washing, and the remaining water in the pipe is discarded. Therefore, warm water can be reliably used for washing, and a high washing effect can be obtained.
[0018]
On the other hand, in the reserved course, water supply / drainage is not performed prior to water supply before the standby period, which is the first water supply. This is because the operation of the cleaning means during the waiting period is to wet the tableware to prevent the dirt from sticking to it, and it is sufficient that the dirt attached to the tableware contains moisture, and the water applied to the tableware is not hot water. This is because there is no problem. In this way, in the reservation course, since no water supply / drainage is performed, time and water can be eliminated.
[0019]
The water supply and drainage may be performed simultaneously or not simultaneously.
[0033]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a dishwasher according to the present invention will be described with reference to the drawings. The left and right expressions are based on the front view of the dishwasher.
[0034]
As shown in FIG. 1, the
Moreover, the front of the
[0035]
The
Four
[0036]
Generally, in a commercially available sink, the narrowest space A next to the sink is 150 mm. Since a dishwasher needs to be able to wash a 270 mm platter, it is extremely difficult to realize a dishwasher that can be installed in this space. The next narrowest space A next to the sink is 300 mm. Therefore, in order to be able to install in a 300 mm space where one side is a wall, the above-mentioned side surface-leg size needs to be 300 mm or less.
[0037]
If the width W is increased, the width X of the left and
[0038]
By adopting the dimensional configuration as described above, even in a sink that does not have sufficient space A next to the
[0039]
A
[0040]
The
On the bottom surface of the
[0041]
On the bottom surface of the
[0042]
A front nozzle shaft 14 is formed on the top surface of the tip of the
[0043]
Thus, when the cleaning
[0044]
Further, when the cleaning
[0045]
The
[0046]
In the case of the
[0047]
In the raised
[0048]
A heater 23 (seeds heater) extending in the front-rear direction from the rear part to the front part of the center is disposed in the right part (position adjacent to the right side of the nozzle base 13) at the bottom of the
[0049]
An
[0050]
An upper portion and a front portion of the
[0051]
When drying, the
[0052]
The opening direction of the
[0053]
A water
[0054]
Now, the tableware stored in the
[0055]
In the case of a slim dishwasher having a considerably narrow width with respect to the depth, such as the
[0056]
The
[0057]
Between the
[0058]
A
[0059]
When putting a large tableware under the
[0060]
A gap C is provided between the right end of the
[0061]
Among the upper baskets, the
[0062]
On the other hand, since there is no
[0063]
In the
[0064]
Now, in the
[0065]
Therefore, in the
[0066]
In the
[0067]
Thus, the storage state of the tableware of the
[0068]
In addition, since the
[0069]
The connection position of the
[0070]
The lower end of the
[0071]
At both ends of the back surface of the
[0072]
As shown in FIG. 12, when the
[0073]
An
[0074]
Here, since high-temperature steam is discharged from the
[0075]
A
[0076]
FIG. 13 is a plan view of the
[0077]
The washing operation course is a course from washing to drying, and five courses of “standard”, “speedy”, “
[0078]
The
[0079]
FIG. 14 is an electric system configuration diagram of a main part of the
[0080]
Now, the
[0081]
In the cleaning process, the
[0082]
In the rinsing process, the
[0083]
In the high temperature rinsing process, the
[0084]
In the drying process, the
[0085]
Next, a characteristic operation of the
[0086]
When the
[0087]
In the
[0088]
When the
[0089]
If the water supply is set, the process proceeds to the water supply process. On the other hand, when the hot water supply is set, the preparation process is executed before shifting to the water supply process (step S3).
[0090]
That is, in this preparation process, the
[0091]
Next, a water supply stroke is executed (step S4). The
[0092]
When the water supply process is completed, a cleaning process is executed (step S6). In the washing process, as described above, the
[0093]
Now, when it determines with the reservation course being set by previous step S1, the
[0094]
This standby process does not immediately shift to the cleaning process after the water supply process, but waits for a predetermined standby period (for example, 4 hours). During the standby process, the
[0095]
Then, when the standby period elapses, the
[0096]
In this way, in a normal course (course other than reservation) that starts washing immediately after water supply in the water supply process, water is supplied and drained prior to the water supply process, and the remaining water in the piping is discarded. I am doing so. Therefore, high-temperature water sufficient for washing dishes in the washing process can be used reliably, and a high washing effect can be obtained.
[0097]
On the other hand, in the reserved course, the washing operation of the
[0098]
Now, in the
[0099]
First, when entering a standby stroke (a standby period), the
[0100]
Next, if the
[0101]
In this way, the cleaning
[0102]
After that, the
[0103]
Then, based on the determination that the flag is set in step 17, the
[0104]
In this way, during the standby process, the cleaning
[0105]
Thus, when 4 hours are counted by the total timer (step S25), the
[0106]
Now, during this standby process, tableware is often added by the user. At this time, when the user opens the
[0107]
If it is determined by the user that tableware has been added, the
[0108]
Furthermore, the
[0109]
When the cleaning operation of the reserved course is started, first, a water supply process is executed, and water is supplied into the cleaning tank 5 (step S101).
[0110]
When the water supply process ends, the standby process is executed. The
[0111]
Next, it is determined whether it has become 3 minutes after entering the standby process, that is, after the water supply has ended (step S103), and if it is determined that it has become 3 minutes, the
[0112]
When the initial water temperature T0 is detected, the
[0113]
On the other hand, if it is determined in step S105 that the hot water supply setting has been made, it is next determined whether or not the initial water temperature T0 is lower than the
[0114]
When the residual water in the pipe between the water heater and the
[0115]
On the other hand, when there is cold residual water in the pipe, the temperature of the supplied water may be lowered due to the influence of the residual water. In this case, since there is no influence of residual water at the time of high temperature rinsing, hot water is normally supplied and high temperature water is supplied, and the time required for the high temperature rinsing process is reduced at the initial low water temperature T0. If it is estimated, there is a risk that the remaining time will be greatly deviated.
[0116]
Therefore, when it is determined in step S107 that the initial water temperature T0 is lower than 40 ° C., a specified water temperature TK (for example, 40 ° C.) is adopted instead of the initial water temperature T0 (step S108), and based on this specified water temperature TK. Then, the estimated time required for the high temperature rinsing process is obtained with reference to Table A (step S109).
[0117]
Thus, when the estimated required time of the high temperature rinsing process is obtained, the
[0118]
Here, the time required for the washing process (washing time) is determined by the time to reach the washing temperature as described above, and this arrival time depends on the water temperature at the start of washing. In this reservation course, since a waiting period of 4 hours is provided after water supply, whatever temperature the water supply temperature is, it will become familiar with the room temperature of the place where the
[0119]
Next, the
[0120]
Then, during the standby process, the processing necessary for the standby operation as described above is performed (step S114), and after the standby time of 4 hours has elapsed (step S115), the process proceeds to the cleaning process.
[0121]
When the cleaning process starts, the
[0122]
The remaining time is calculated again after the water supply in the high temperature rinsing process. This has already been disclosed by the applicant in Japanese Patent Application No. 11-109967 and will not be described here.
[0123]
In this way, the initial water temperature that is substantially equal to the water temperature at the completion of water supply in the high temperature rinsing process is detected to estimate the time required for the high temperature rinsing process, and the remaining time from the cleaning process to the end of the cleaning operation is obtained. The remaining time can be accurately displayed at the start of washing.
[0124]
Next, another embodiment relating to the remaining time display will be described with reference to FIG. In this embodiment, the time required for the cleaning process is also estimated, and the calculation of the estimated time required for the high temperature rinsing process in steps S106 and S109 of the above-described embodiment and the remaining time in step S110 are performed. The calculation of FIG. 20 is performed instead of the operation step S116 in the cleaning process.
[0125]
That is, when the standby process is completed and the cleaning process is started, the
[0126]
Next, referring to the table B (FIG. 21) for the cleaning process stored in advance in the
[0127]
When the remaining time is found in this way, the
[0128]
In this embodiment, since the time required for the washing process is estimated by detecting the water temperature when washing is started and the remaining time is obtained, the remaining time can be displayed more accurately at the start of washing. In addition, since the time required for the cleaning process and the high temperature rinsing process is estimated in consideration of the increase in the water temperature due to the heater operation, the remaining time can be displayed with higher accuracy.
[0129]
Finally, the steam course in the
[0130]
That is, the
[0131]
The following operation in this steam course will be described with reference to the flowchart of FIG. After the steam course is selected by the user, when the
[0132]
Perform the washing process first. First, the
[0133]
Next, when the water supply is completed, the
[0134]
The protein soil adhering to the tableware is sufficiently removed by washing (initial washing) until the water temperature reaches 60 ° C. However, with this initial washing, it is not possible to remove the rice grains that have dried and hardened and stuck to the dishes. For this reason, uneven cleaning is performed thereafter.
[0135]
First, the
[0136]
Next, the main spot cleaning is started. After 5 minutes from the stop, the
[0137]
By raising the temperature of the water in the
[0138]
In this way, the rice grains stuck to the tableware are neatly dropped by performing the above-described uneven cleaning. In addition, washing with water at 80 ° C. also removes and removes oil stains stuck to the dishes.
[0139]
In this way, the
[0140]
When the heat shock prevention operation is finished, the
[0141]
Here, since the heat shock prevention operation as described above is performed at the end of the cleaning process, even if cold water that has not been heated by the
[0142]
And when a rinse process is complete | finished, it transfers to a dry process. In the drying process, the
[0143]
As mentioned above, although the structure of the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an installation state of a dishwasher on a sink according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a side view of the dishwasher.
FIG. 3 is a front view of the dishwasher.
FIG. 4 is a side longitudinal sectional view showing the internal configuration of the dishwasher.
FIG. 5 is a plan cross-sectional view showing the internal configuration of the dishwasher.
FIG. 6 is a front longitudinal sectional view showing the internal configuration of the dishwasher.
FIG. 7 is a cross-sectional view of a main part showing the configuration of a heater cover, an intake chamber, and a drying device.
FIG. 8 is a plan view of a tableware basket.
FIG. 9 is a side view of a tableware basket.
FIG. 10 is a side view of a main part of the tableware basket showing a state in which the upper basket is closed.
FIG. 11 is a plan view of the main part in a state where the door is opened, showing the configuration of the back surface of the door.
FIG. 12 is a schematic view of a dishwasher showing a state in which the dish basket is pulled out.
FIG. 13 is a plan view of the operation panel showing the configuration of the operation panel.
FIG. 14 is an electrical system configuration diagram of the dishwasher according to the present embodiment.
FIG. 15 is a flowchart showing an operation of initial drainage control of residual water accumulated in a pipe between a water heater and a dishwasher.
FIG. 16 is a flowchart showing a control operation in a standby process of a reserved course.
FIG. 17 is a flowchart showing an operation of remaining time display control in a reserved course.
FIG. 18 is a flowchart following FIG. 17 in the same manner.
FIG. 19 is a diagram showing an example of a table A for obtaining an estimated required time for a high temperature rinsing process.
FIG. 20 is a flowchart showing the operation of another embodiment of remaining time display control in a reserved course.
FIG. 21 is a diagram showing an example of a table B for obtaining an estimated required time for a cleaning process in another embodiment.
FIG. 22 is a diagram showing an example of a table C for obtaining an estimated required time for a high temperature rinsing process in another embodiment.
FIG. 23 is a flowchart showing a control operation in a steam course.
[Explanation of symbols]
2 doors
5 Washing tank (washing tank)
10 Cleaning and drainage pump (cleaning means, drainage means)
15 Front nozzle arm (cleaning means)
17 Rear nozzle arm (cleaning means)
23 Heater (heating means)
52 Auxiliary nozzle body (cleaning means)
61 Temperature sensor (temperature detection means)
69 Display (remaining time display means)
71 Control unit (control means, drive control means, water supply / drainage control means, state determination means, water temperature determination means)
76 open / close detection switch (detection means)
80 Water supply valve (water supply means)
Claims (1)
前記洗浄槽からの排水を行う排水手段と、
前記通常コースにおける洗いのための前記洗浄槽への前記給湯設備からの給水を行う給水行程の前には、前記給水手段及び前記排水手段を動作させて、前記洗浄槽内への前記給湯設備からの給水及び前記洗浄槽内からの排水を行い、前記給湯設備と食器洗い機との間の配管内に溜まっている残水を捨てる準備行程を実行し、前記予約コースにおける洗いのための前記洗浄槽への前記給湯設備からの給水を行う給水行程の前には、前記給水手段及び前記排水手段を動作させず、前記洗浄槽内への前記給湯設備からの給水及び前記洗浄槽内からの排水を行わない、すなわち前記準備行程を実行しない給排水制御手段と、を備えたことを特徴とする食器洗い機。Connected to a hot water supply facility, the hot water introduced from the hot water supply facility and stored at the bottom of the cleaning tank is sprayed on the tableware by the operation of the cleaning means, and the dishes are washed. After the water supply process of supplying water from the hot water supply facility to the normal course of immediately starting the washing of dishes by operating the cleaning means, and a predetermined standby from the water supply process of supplying water from the hot water supply system into the cleaning tank In the dishwasher that can start the washing of the dishes after waiting for a period of time, and at a predetermined time in the waiting period, the reservation course for operating the washing means for a short time to wet the dishes can be selectively executed.
Drainage means for draining from the washing tank;
Before the water supply process for supplying water from the hot water supply equipment to the washing tub for washing in the normal course, the water supply means and the drainage means are operated, from the hot water supply equipment into the cleaning tank. The washing tank for washing in the reserved course , performing a preparatory step of draining water from the washing tank and draining water from the washing tank and discarding the remaining water accumulated in the piping between the hot water supply equipment and the dishwasher Before the water supply process for supplying water from the hot water supply facility, the water supply means and the drainage means are not operated, and the water supply from the hot water supply facility to the cleaning tank and the wastewater from the cleaning tank are discharged. A dishwasher comprising: a water supply / drainage control unit that does not perform, that is, does not execute the preparation process .
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