JP4027184B2 - Method for producing anion exchange membrane - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、陰イオン交換膜の製造方法、特には拡散透析、電気透析、または電解に用いられ、電池用の隔膜として使用できる陰イオン交換膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
実用的で有益な陰イオン交換体として、クロルメチル化スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体をアミノ化して得られた陰イオン交換体、またはビニルピリジンとジビニルベンゼンとの共重合体を4級ピリジニウム化して得られた陰イオン交換体がある。これらの陰イオン交換体は、耐薬品性、耐熱性、イオン交換性に優れ、かつ、架橋剤となるジビニルベンゼンの含有量を変えることによりイオン交換特性や選択透過性を制御できることから、様々な用途に用いられ、多様な品種が合成されてきた。
【0003】
フッ酸や硝酸等の酸化性の高い酸の効率的な回収、酸化性金属を含有する酸の回収、アルミニウム工業におけるエッチング廃液からのリン酸の回収、工業塩並みの安価な食塩を製造するための海水濃縮、電解質や有機物を含有する水溶液の電解等、新しい用途においては、イオン交換膜は低い電気抵抗で水移動量が少なく、耐蝕性を有することが要求される。
【0004】
しかし、従来のジビニルベンゼン系共重合体からなるイオン交換膜では上記の要求に対応できない問題があった。すなわち、電気抵抗を低下させるためにはイオン交換容量を増大させ含水率を増加させる必要があるが、そのためにクロロメチル化スチレンまたはビニルピリジンの含有量を増加させ、架橋剤となるジビニルベンゼンの含有量を低減させると、得られるイオン交換膜は機械的強度の低下に加え、選択透過性および耐蝕性が低下し、水の移動量が増大する。また、電気抵抗を低下させる別の手段としては膜厚を薄くする方法があるが、スチレン−ジビニルベンゼン系共重合体からなるイオン交換膜は、機械的強度、特に脆さの点から厚さを100μm以下にするのが困難である。
【0005】
一方、限外濾過膜、逆浸透膜やガス分離膜等の分離膜においては、機械的強度および加工性の優れたエンジニアリングプラスチック系の材料が使用されている。特に耐薬品性が優れたポリスルホン系重合体からなる膜については、イオン交換基が導入されたものは限外濾過膜や逆浸透膜での透過性の改良に用いられ、イオン選択透過性が付与されたものはイオン交換膜への適用が検討されてきた。例えば、式(a)からなる繰り返し単位を有するポリスルホンのクロロメチル化物から合成された陰イオン交換膜が、J.Membrane Science,22(1985)325〜332に記載されている。しかし、このポリスルホン系重合体からなるイオン交換膜は、イオン交換容量を増加させて電気抵抗を低下させようとすると、イオン選択透過性、機械的強度および耐久性が低下する問題があった。
【0006】
【化2】
【0007】
また、式(a)からなる繰り返し単位を有するポリスルホンとそのブロモメチル化物との混合物から作製された陰イオン交換膜が、[繊維と工業]44巻1号11頁(1988)に記載されているが、この膜はイオン交換容量を一定に制御できる効果はあるものの、実用面で従来のスチレン−ジビニルベンゼン系共重合体からなる陰イオン交換膜に代替できるものではなかった。
【0008】
これらの問題を解決する方法として、ポリスルホン系のブロック共重合体を使用し、イオン交換基をブロック的に導入した陰イオン交換体(特開平2−211257号)が提案され、そのような陰イオン交換体を使用した実用的な陰イオン交換膜(特開平2−265929号、特開平2−269745号)が提案された。また、ポリスルホン系重合体のクロロメチル化物をポリアミンで反応させた架橋構造を有する陰イオン交換体(特開平2−68146号)が提案され、この架橋構造を有する耐蝕性に優れた陰イオン交換膜(特開平6−80799号、特開平6−172559号、特開平6−271688号)が提案された。
【0009】
これらの陰イオン交換膜は優れたイオン選択透過性および耐薬品性を有し、従来のスチレン−ジビニルベンゼン系共重合体からなる陰イオン交換膜では使用できなかった用途にも使用できるようになった。しかし、過マンガン酸やペルオキシバナジン酸等の酸化性の高い酸や、高濃度のアルカリ等を含有する溶液からの酸またはアルカリの回収の用途については、耐久性が充分ではなく、更なる耐久性の高い陰イオン交換膜が要望されていた。また、イオン交換基および架橋構造をブロック的に導入した特定の共重合体を使用するため、製造コストが高く、安価な商品として提供できない問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、イオン選択透過性が高く、酸化性の高い水溶液中における耐久性に優れ、かつ安価で製造できる陰イオン交換膜の製造方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、陰イオン交換基または陰イオン交換基に変換できる活性基を有し、芳香族環を含む下記式1で示される繰り返し単位からなる重合体(以下重合体1という)25〜95質量%と、陰イオン交換基または陰イオン交換基に変換できる活性基を有しない下記式2で示される重合体(以下重合体2という)5〜75質量%とを混合し、得られた組成物を膜状に成形する陰イオン交換膜の製造方法であって、重合体1を構成する式1で示される繰返し単位におけるWの−(CH 2 ) s Xと、重合体1を構成する式1で示される別の繰返し単位におけるWの−(CH 2 ) s Xとをポリアミンで架橋させる工程、および重合体1が陰イオン交換基に変換できる活性基を有する重合体の場合は、該活性基を陰イオン交換基に変換する工程を含む陰イオン交換膜の製造方法を提供する。
【化3】
式1において、WはPh、Ph−Ph、またはPh−C(CH 3 ) 2 −Phであり、Phはフェニレン基である。ただし、Wにおいて芳香族環に結合した水素原子の少なくとも1個は−(CH 2 ) s X(sは1〜5の整数、XはCl、Br、I、ヒドロキシル基)で置換されてなる。ここで、R 1 およびR 2 は互いに同一または異なる水素、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基である。Q 1 およびQ 2 は互いに同一または異なる炭素数1〜8の炭化水素基またはフッ素原子を示す。a、bは0〜4の整数、a+bは0〜8である。
式2において、YおよびZは互いに異なるO、O−Ph−O、O−Ph−Ph−O、O−Ph−C(CH 3 ) 2 −Ph−O、Sであり、Phはフェニレン基である。mは10〜100であり、nは0〜100である。
【0012】
本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜は、単独で膜にしたときにイオンを選択的に透過する重合体1とイオンを透過しない重合体2との混合物からなり、重合体1と重合体2とが均一に混合され、重合体1を構成する繰返し単位の芳香族環と、重合体1を構成する別の繰返し単位の芳香族環または重合体2の架橋部位とが架橋されることにより、均一な混合状態が安定に保たれ、高いイオン選択透過性と高い耐久性を発現すると考えられる。ここで、重合体2が芳香族炭化水素化合物である場合は、芳香族環が架橋部位となる(芳香族環に結合した水素が置換される。)。
【0013】
また、本発明により得られる陰イオン交換膜は、重合体1と重合体2とが混合されたものであるので、従来使用されてきた共重合体からなる膜と比べ使用できる重合体の種類が多く、安価で製造できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法においては、重合体1の25〜95質量%と重合体2の5〜75質量%とを混合する。重合体1が25質量%未満である場合はイオン選択透過性が低く、95%を超える場合は機械的性質や耐久性が不充分である。特には重合体1の40〜90質量%と重合体2の10〜60質量%とを混合することが好ましく、さらには重合体1の50〜80質量%と重合体2の20〜50質量%とを混合することが好ましい。
【0015】
重合体1と重合体2は均一に混合させる必要があることから、相溶性のよいものを用いる。例えば、重合体1と重合体2の組み合わせとしては、ハロアルキル化したスチレン系共重合体とハロアルキル化していないスチレン系共重合体、ハロアルキル化したスチレン系共重合体と塩化ビニル系重合体、ビニルピリジン系共重合体とスチレン系共重合体、ビニルピリジン系共重合体と塩化ビニル系共重合体、ビニルイミダゾール系共重合体とスチレン系共重合体、ビニルアニリン共重合体とスチレン系共重合体、ハロアルキル化したポリスルホン系重合体とハロアルキル化していないポリスルホン系重合体が挙げられる。
【0016】
重合体1としては、耐熱性、機械的強度および耐薬品性が優れている観点から、主鎖が芳香族環と連結基で結合された構造単位を有する重合体であって、主鎖の芳香環の少なくとも1個の水素原子が、陰イオン交換基または陰イオン交換基に変換できる活性基で置換されたものが好ましい。上記連結基としては、以下のものが挙げられる。
【0017】
【化4】
【0018】
このような重合体としては、ポリスルホン系重合体、ポリフェニレンオキシド系重合体、ポリアリレート系重合体、ポリエーテルケトン系重合体、ポリイミド系重合体が挙げられる。なかでもポリスルホン系重合体はイオン交換基を導入しやすく、耐薬品性に優れることから特に好ましい。
【0019】
ポリスルホン系重合体としては、特には式1で示される繰り返し単位を有する重合体が好ましい。重合体1として式1で示される繰返し単位を有する重合体を用いる場合は、相溶性、機械的性質、耐薬品性の点から重合体2として式2で示される重合体を用いるのが好ましい。
【0020】
【化5】
【0021】
式1において、WはPh、Ph−Ph、またはPh−C(CH3)2−Phであり、Phはフェニレン基である。ただし、Wにおいて芳香族環に結合した水素原子の少なくとも1個は−(CH2)sX(sは1〜5の整数、XはCl、Br、I、ヒドロキシル基または−NR1R2)で置換されてなる。ここで、R1〜R5は互いに同一または異なる水素、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基である。Q1およびQ2は互いに同一または異なる炭素数1〜8の炭化水素基またはフッ素原子を示す。a、bは0〜4の整数、a+bは0〜8である。
なお、式1において、Xの一部は−NR3R4R5+A−で置換されていてもよい。ここで、R3〜R5は互いに同一または異なる水素、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、Aはアニオンである。
【0022】
式2において、YおよびZは互いに異なるO、O−Ph−O、O−Ph−Ph−O、O−Ph−C(CH3)2−Ph−O、Sであり、Phはフェニレン基である。mは10〜100であり、nは0〜100である。
【0023】
重合体1として、式1で示される繰返し単位を有する重合体であって、XがCl、Br、Iまたはヒドロキシル基であるものは、後の架橋反応の際の反応性がよいことから好ましく用いられる。なかでもXがCl、BrまたはIであるもの、すなわち芳香族環にハロアルキル基が導入された式1で示される繰返し単位を有する重合体1は、この架橋反応の反応性が優れることから特に好ましい。具体的には以下の繰返し単位を有する重合体のハロアルキル化物が好ましい。
【0024】
(1)−Ph−SO2−Ph−O−Ph−O−、
(2)−Ph−SO2−Ph−O−Ph−Ph−O−、
(3)−Ph−SO2−Ph−O−Ph−C(CH3)2−Ph−O−、
(4)−(Ph−SO2−Ph−O−Ph−Ph−O)−(Ph−SO2−Ph−S)−、
(5)−(Ph−SO2−Ph−O−Ph−Ph−O)−(Ph−SO2−Ph−O)−、
(6)−(Ph−SO2−Ph−O−Ph−C(CH3)2−Ph−O)−(Ph−SO2−Ph−S)−、
(7)−(Ph−SO2−Ph−O−Ph−C(CH3)2−Ph−O)−(Ph−SO2−Ph−O)−。
【0025】
また、(1)〜(7)の繰返し単位を有するハロアルキル化された重合体1に対し、重合体2として以下の式で示される重合体を混合するのが好ましい。これら重合体1と重合体2の組み合わせは任意に選択できる。
【0026】
(8)−(Ph−SO2−Ph−O)m−、
(9)−(Ph−SO2−Ph−S)m−、
(10)−(Ph−SO2−Ph−O−Ph−O)m−、
(11)−(Ph−SO2−Ph−O−Ph−Ph−O)m−、
(12)−(Ph−SO2−Ph−O−Ph−C(CH3)2−O)m−、
(13)−(Ph−SO2−Ph−O−Ph−Ph−O)m−(Ph−SO2−Ph−S)n−、
(14)−(Ph−SO2−Ph−O−Ph−Ph−O)m−(Ph−SO2−Ph−O)n−、
(15)−(Ph−SO2−Ph−O−Ph−C(CH3)2−Ph−O)m−(Ph−SO2−Ph−S)n−、
(16)−(Ph−SO2−Ph−O−Ph−C(CH3)2−Ph−O)m−(Ph−SO2−Ph−O)n−。
【0027】
なかでも重合体1が(2)で示される繰り返し単位を有し、XがClである重合体であり、重合体2が(8)で示される重合体である場合は、原料の入手が容易であり、イオン選択透過性および耐久性に優れた膜を安価に製造できることから特に好ましい。このときXの一部は−NR3R4R5+A−で置換されていてもよく、具体的には90mol%以下の範囲で置換されていてもよい。
【0028】
上記のように重合体1が、式1で示される繰り返し単位を有し、XがCl、BrまたはIである重合体である場合は、重合体1と重合体2との混合物における−(CH2)SX基の含有量を1.0〜4.0mmol/gとするのが好ましい。−(CH2)SX基の含有量がこの範囲である場合はポリアミンとの反応性が高く、得られる膜のイオン選択透過性および耐久性が良好である。−(CH2)SX基の含有量は特には1.2〜3.8mmol/g、さらには1.5〜3.0mmol/gであるのが好ましい。
【0029】
本発明においては、重合体1と重合体2とを均一に混合することが重要である。均一に混合する方法としては、加熱混練や溶液混合等が採用できるが、陰イオン交換基および陰イオン交換基に変換できる活性基は一般的に熱分解しやすいことから、常温で溶液混合することが好ましく、特には重合体1と重合体2とをそれらの共通の溶媒に溶解して混合する方法が好ましい。
【0030】
本発明においては、重合体1と重合体2との混合物を膜状に成形するが、この成形方法としてはキャスト製膜が好ましい。なお、膜状への成形は架橋する前に行ってもよく、後に行ってもよい。
【0031】
本発明においては、重合体1を構成する繰り返し単位の芳香族環と重合体1を構成する別の繰り返し単位の芳香族環とを架橋させる。例えば、重合体1が式1で示される繰返し単位を有する重合体であって、XがCl、Br、Iまたはヒドロキシルである場合は、以下の方法により架橋反応と陰イオン交換基の導入を行うことができる。
(1)加熱処理またはフリーデルクラフト反応により上記置換基の一部を架橋させ、次いで、残りの置換基をアミンと反応させて陰イオン交換基を導入する方法。
(2)上記置換基をポリアミンと反応させ、陰イオン交換基の導入とともに架橋する方法。
【0032】
(1)の方法において、重合体2が芳香族炭化水素化合物である場合は、重合体1を構成する繰り返し単位の芳香族環は重合体1を構成する別の繰り返し単位の芳香族環と架橋するだけでなく、重合体2を構成する繰り返し単位の芳香族環とも架橋する。
【0033】
また、重合体1が式1で示される繰返し単位を有する重合体であって、Xが−NR1R2である場合は、ジハロゲン化アルキレン等で4級アンモニウム塩基に変換するとともに架橋する方法が用いられる。
【0034】
重合体1が式1で示される繰り返し単位を有する重合体であって、XがCl、BrまたはIであり、重合体2が式2で示される重合体であるときは、ポリアミンを用いて架橋させるのが好ましい。ここで、ポリアミンとしては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、フェニレンジアミン等の第1〜第2アミンからなる化合物、N,N,N′N′−テトラメチルジアミノメタン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,2−ジアミノエタン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N,N′,N′−テトラメチルベンジジン、N,N,N′,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、ポリビニルピリジン、ポリクロロメチレンの第1〜第2アミノ化物等が使用される。
【0035】
なかでも、アミノ化の反応性が高いこと、メチレン基の数を変えることにより膜物性の制御を容易に行えること、入手が容易なことから式3で示される、第1〜第3アミンを分子末端に2個有するポリアミン(式3においてtは1〜5の整数、Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基またはヒドロキシアルキル基。)を用いるのが、特に好ましい。
(R)2N−(CH2)t−N(R)2 ・・・式3。
【0036】
以下に本発明の陰イオン交換膜の製造方法の具体例を示す。
(1)式4で示される繰り返し単位を有する重合体(式1で示される繰り返し単位を有する重合体の前駆体。式4において、W、Q1、Q2、aおよびbは式1と同じである。ただし、Wの芳香族環は−(CH2)sX基を有しない。以下、式4の重合体という)の芳香族環にハロアルキル基を導入した後、重合体2と混合し、ハロアルキル基をモノアミンおよびポリアミンと反応させる方法。
(2)式4の重合体と、式2におけるYがOまたはSである重合体2とを混合した後、式4の重合体の芳香族環に選択的にハロアルキル基を導入し、ハロアルキル基をモノアミンおよびポリアミンと反応させる方法。
【0037】
【化6】
【0038】
(1)および(2)の方法における重合体1と重合体2の混合物の固有粘度は、0.1〜3dL/g、特には0.2〜2dL/g、さらには0.4〜1.5dL/gが適当である。
【0039】
ここで、ハロアルキル基としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、3−ブロモプロピル基、4−ブロモブチル基、5−ブロモペンチル基等が挙げられるが、反応が容易である点でクロロメチル基が好ましい。クロロメチル基を導入する場合は、例えばトリクロロエタン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素の溶媒中で、式4の重合体と、(クロロメチル)メチルエーテル、1,4−ビス(クロロメトキシ)ブタン、1−クロロメトキシ−4−クロロブタン、またはホルマリン−塩化水素系、パラホルムアルデヒド−塩化水素系等の求核性クロロメチル化剤とを反応させる。このとき触媒として塩化スズ等を用いることができる。
【0040】
上記のようにして得られたハロアルキル化が導入された、重合体1である式4の重合体と重合体2との混合物をモノアミンおよびポリアミンと反応させ、このアミノ化の前または後にキャスト製膜することにより陰イオン交換膜が得られる。この方法の具体例を以下に挙げる。
(1)ハロアルキル基が導入された式4の重合体(重合体1)と重合体2とを溶媒に溶解し、モノアミンを一定量添加してハロアルキル基の所定量と反応させた後キャスト製膜し、得られた膜をポリアミン溶液中に浸漬して残部のハロアルキル基をポリアミンと反応させる方法。
【0041】
(2)ハロアルキル基が導入された式4の重合体(重合体1)を溶媒に溶解し、モノアミンを一定量添加してハロアルキル基の所定量と反応させた溶液と、重合体2を溶解させた溶液とを混合した後、キャスト製膜し、得られた膜をポリアミン溶液中に浸漬して残部のハロアルキル基をポリアミンと反応させる方法。
(3)ハロアルキル基が導入された式4の重合体(重合体1)と重合体2とを溶媒に溶解し、モノアミンとポリアミンの混合溶液を一定量添加してハロアルキル基と反応させた後、キャスト製膜する方法。
【0042】
(4)ハロアルキル基が導入された式4の重合体(重合体1)と重合体2とを溶媒に溶解し、キャスト製膜した後、得られた膜をモノアミンとポリアミンの混合溶液中に浸漬してハロアルキル基と反応させる方法。
なかでも、モノアミンと反応させるハロルキル基と、ポリアミンと反応させるハロアルキル基の比率を精度よくコントロールする必要がある場合は、(1)または(2)の方法が好ましい。
【0043】
ここで、モノアミンとしては第1〜第3アミンが使用できるが、反応性やイオン交換基としての化学的安定性の点で第3アミンが好ましい。具体的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどのトリアルキルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピロールなどの芳香族アミン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリンなどの複素環アミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、N,N−ジメチル−N−エタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルコールアミンが挙げられる。なかでも、トリメチルアミンは低い電気抵抗の膜が得られることから好ましく用いられる。なお、好ましいポリアミンについては前述した通りである。
【0044】
本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜の好ましいイオン交換容量は、用途により異なるが、1.0〜3.5ミリ当量/g乾燥樹脂となるように選定するのが好ましい。イオン交換容量が1.0ミリ当量/g乾燥樹脂より小さいと電気抵抗が高くなり、3.5ミリ当量/g乾燥樹脂より大きいとイオン選択透過性が低下し、水移動量が増加する。
【0045】
また、本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜を陽イオン交換膜の少なくとも片面に積層させた積層膜は、水素イオン選択透過膜として有効であり、電気透析により水素イオンおよびその他の陽イオンを含有する酸水溶液から酸を選択的に濃縮回収する場合に好ましく用いられる。上記積層膜における陽イオン交換膜としては、イオン交換容量が1.0〜3.8ミリ当量/g乾燥樹脂であり、膜厚が10〜200μmであるものが好ましい。また、積層させる陰イオン交換膜の膜厚は0.1〜10μmとするのが好ましい。
【0046】
また、本発明の製造方法によって得られる陰イオン交換膜としては、25℃の0.5mol/L硫酸中における比抵抗が50〜6000Ω・cmであるものが好ましい。上記比抵抗がこの範囲である場合は、イオン選択透過性が優れる。したがって、拡散透析による酸の回収においては、金属イオン等の不純物イオンのリークが少なく酸を高純度で回収できる。また、電気透析や電解においても不純物のリークが少なく、電流効率の低下が起こりにくい。イオン透過選択性および耐久性を重視する用途については、上記比抵抗が300〜3000Ω・cmである陰イオン交換膜が好ましく、イオン選択透過性を特に重視する用途については、上記比抵抗が60〜300Ω・cmである陰イオン交換膜が好ましい。
【0047】
また、本発明の製造方法によって得られる陰イオン交換膜としては、25℃の0.5mol/L硫酸中における面積抵抗が0.1〜20Ω・cm2であるものが好ましい。面積抵抗は陰イオン交換膜の比抵抗に応じて膜厚を変えることにより上記範囲内にできる。ここで、面積抵抗は膜を0.5mol/Lの硫酸中で平衡にし、1000Hzの交流でLCRメータによって測定した値である。面積抵抗が上記範囲である膜を用いた場合は、電気透析による電解質の濃縮において、高い電流効率で運転でき、得られる電解質の濃度を高くできる。また、電解においても高い電流効率で運転できる。
【0048】
上記面積抵抗は、イオンの透過性を重視する用途については0.1〜2Ω・cm2であるのが好ましく、イオン選択性や少ない水移動量を重視する用途については1〜10Ω・cm2であるのが好ましく、水素イオンの低い透過性を重視する用途については5〜20Ω・cm2であるのが好ましい。
【0049】
本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜は、上記範囲の面積抵抗とすることにより、低い電気抵抗と、高いイオン選択性、少ない水移動量、優れた耐蝕性、高い機械的強度という相反する特性を両立させることができる。面積抵抗を上記範囲とするためには陰イオン交換膜の膜厚を薄くすることが有効である。好ましい膜厚は陰イオン交換膜の用途および使用条件等により異なるが、0.1〜50μm、特には1〜25μmである。この膜厚の範囲内で上記面積抵抗を0.1〜20Ω・cm2とするのが好ましい。
【0050】
本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜はイオン交換膜単独でも使用できるが、膜厚が薄く、使用膜面積が大きい場合は、取り扱いの点から陰イオン交換膜を基材と積層して用いることが好ましい。積層させる基材、積層方法としては、特開平2−265929号、特開平6−80799号に記載の多孔性基材、積層方法等が好ましい。例えば、多孔性基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン等の不織布や、延伸展開法によって得られる微多孔膜が好ましく、積層方法としては、陰イオン交換体の前駆体からなる溶液を接着剤として使用し、あらかじめ作製した陰イオン交換膜と多孔性基材とを。いわゆるウエットラミネート法で接着する方法が好ましい。
【0051】
本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜は、陰イオン交換膜の一方の面に酸を含有する水溶液(以下、酸水溶液)を接触させ、もう一方の面に水または上記酸水溶液より濃度の低い酸水溶液を接触させて、拡散透析により酸を回収する酸の回収方法に好ましく使用できる。本発明の陰イオン交換膜を用いることにより、高純度の酸を安定して効率よく回収できる。特に、面積抵抗が0.2〜2.0Ω・cm2である本発明の陰イオン交換膜は酸の透過性が大きく、金属イオンのリークが低いので酸の拡散透析に好ましく使用される。
【0052】
具体的には、陰イオン交換膜と厚さ0.5〜5mmのスペーサーネットを交互に配置し、酸を含有する原液が供給される室と、水が供給される室とが交互に区画されるようにし、酸を含有する原液と水とを、各室に膜有効面積1m2に対して0.7〜5L/hの速度で供給して酸を回収することが好ましい。このとき運転温度は25〜60℃が好ましい。25℃より低い場合は酸の透過速度が低下する。60℃より高い場合は、室枠やスペーサーの材質に耐熱性が必要となり高価になるので特殊の用途以外には好ましくない。
【0053】
また、本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜は、陰極と陽極との間に陽イオン交換膜または水素イオン選択透過膜と、陰イオン交換膜とを交互に配置し、電解質溶液を通液しながら電圧を印加して電気透析により電解質を濃縮する方法に好ましく使用できる。
【0054】
具体的には、例えば、陽極を備える陽極室と陰極を備える陰極室との間に、複数の陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを交互に配置し、陽極側が陰イオン交換膜で区画され陰極側が陽イオン交換膜で区画された脱塩室と、陽極側が陽イオン交換膜で区画され陰極側が陰イオン交換膜で区画された濃縮室とを交互に2〜300組程度配置する。脱塩室には電解質を含有する原液を原液タンクから循環させ、濃縮室には濃縮された電解質を回収するための電解質液を循環しながら電流を流すことにより濃縮回収を行う。各脱塩室および各濃縮室には、限界電流密度以下の電流値となるように0.2〜2V程度の電圧を印加することが好ましい。
【0055】
また、本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜は、陰極と陽極との間に陽イオン交換膜および陰イオン交換膜を、陰極側が陽イオン交換膜となるように配置し、電解質溶液、または有機物を含有する水溶液を通液しながら電圧を印加して電解する電解方法、または、陰極と陽極との間に陰イオン交換膜のみを配置して、電解質溶液、または有機物を含有する水溶液を通液しながら電圧を印加して電解する電解方法に好ましく使用できる。本発明の陰イオン交換膜を用いることにより、高い電流効率で安定して運転できる。
【0056】
具体的には、例えば、陰極と陽極との間に陽イオン交換膜および陰イオン交換膜を、陰極側が陽イオン交換膜となるように配置してなる場合は、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜で区画された中間室に、陰極と陽極との間に陰イオン交換膜のみを配置してなる場合は陰極室に、電解質溶液または有機物を含有する水溶液を通液しながら電圧を印加して電解する。このとき好ましい電圧は、電解反応により異なるが、電解反応が充分に起こる0.2〜10Vが好ましい。
【0057】
さらに本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜は、耐蝕性に優れることから、正極と負極が隔膜により分離され、正極と負極に正極液と負極液を通液して酸化還元反応を行い、充放電するレドックスフロー電池用の隔膜としても使用できる。
【0058】
【実施例】
以下に本発明の実施例(例1、例3)および比較例(例2、例4)を説明する。
例1
重合体1の前駆体として、式5で示される芳香族ポリスルホン重合体(アモコジャパン社商品名:レーデルR5000NT)を準備した。この重合体の固有粘度は0.65dL/gであった。
【0059】
【化7】
【0060】
上記重合体75gを1,1,2,2−テトラクロロエタン1020mLに溶解し、クロロメチルメチルエーテル400gおよび無水塩化スズ4.5gを添加し、80℃にて6時間かけてクロロメチル化反応を行った。反応終了後、メタノール5000mLを用いて反応生成物を沈殿させ、これを洗浄し、クロロメチル化重合体(1)を得た。このクロロメチル化重合体(1)におけるクロロメチル基の含有量は3.84ミリ当量/gであり、クロロメチル基をすべてトリメチルアミンで反応させた場合のイオン交換容量は3.1ミリ当量/g乾燥樹脂であった。
【0061】
このクロロメチル化重合体(1)71質量部と、重合体2であるポリエーテルスルホン(住友化学工業社商品名:PES5200P)29質量部からなる重合体の混合物をN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFという)に溶解し、該重合体の混合物を15質量%含有する溶液を調整した。なお、この重合体の混合物におけるクロロメチル基の含有量は2.7mmol/gであり、クロロメチル基をすべてトリメチルアミンで反応させた場合のイオン交換容量は2.3ミリ当量/g乾燥樹脂であった。
【0062】
次いで、上記溶液を0℃にて撹拌しながら、1mol/LのトリメチルアミンのDMF溶液と、2−メトキシエタノールとの混合物(混合比率は質量比で、1mol/LのトリメチルアミンのDMF溶液/2−メトキシエタノール=97/3)をゆっくりと滴下した。このようにして、クロロメチル基の40mol%がトリメチルアミンと反応したアミノ化溶液Aを得た。
【0063】
アミノ化溶液Aをガラス板状に流延し、60℃にて2時間乾燥し、厚さ20μmのキャスト膜Aを作製した。次いで、キャスト膜Aを0.75mol/LのN,N,N′,N'−テトラメチル−1,2−ジアミノプロパンのメタノール溶液に55℃で24時間浸漬して、残存するクロロメチル基をこのジアミン化合物と反応させた。ジアミン処理膜Aの25℃の0.5mol/L硫酸中における比抵抗は200Ω・cmであり、面積抵抗は0.5Ω・cm2であった。
【0064】
例2
ポリエーテルスルホン(住友化学工業社商品名:PES5200P)29質量部を使用しない以外、例1と同様にしてクロロメチル化重合体(1)のみからなる、クロロメチル基の40mol%がトリメチルアミンと反応したアミノ化溶液Bを作製し、厚さ20μmのキャスト膜Bを作製した。次いで、例1と同様にしてキャスト膜Bよりジアミン処理膜Bを得た。ジアミン処理膜は脆く、25℃の0.5mol/L硫酸中における比抵抗は150Ω・cmであり、面積抵抗は0.3Ω・cm2であった。
【0065】
例3
4,4′−ジフェノール0.36molと4,4′−ジクロロジフェニルスルホン0.324molとを反応させ、芳香族ポリスルホンのユニットからなるp=10のプリカーサー0.36molを合成し、次いで該プリカーサー0.36molと4,4′−ジクロロジフェニルスルホン0.235molと4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン0.18molとを反応させ、式6で示される芳香族ポリスルホン−ポリエーテルスルホンのブロック共重合体215gを得た。ただし、p=qである。このブロック共重合体の固有粘度は0.53dL/gであった。
【0066】
【化8】
【0067】
上記ブロック共重合体を例1と同様にしてクロロメチル化し、クロロメチル化共重合体(2)を得た。このクロロメチル化共重合体(2)におけるクロロメチル基の含有量は2.7mmol/gであり、クロロメチル基をすべてトリメチルアミンで反応させた場合のイオン交換容量は2.3ミリ当量/g乾燥樹脂であった。次に、このクロロメチル化重合体(2)90質量部と、重合体2であるポリエーテルスルホン(住友化学工業社商品名:PES5200P)10質量部からなる重合体の混合物をDMFに溶解し、該重合体の混合物を15質量%含有する溶液を調整した。なお、この重合体の混合物におけるクロロメチル基の含有量は2.4mmol/gであり、クロロメチル基を全てトリメチルアミンで反応させた場合のイオン交換容量は2.1ミリ当量/g乾燥樹脂であった。
【0068】
次いで、例1と同様にしてクロロメチル基の43mol%がトリメチルアミンと反応したアミノ化溶液Cを得、厚さ20μmのキャスト膜Cを作製し、ジアミン処理膜Cとした。ジアミン処理膜Cの25℃の0.5mol/L硫酸中における比抵抗は200Ω・cmであり、面積抵抗は0.5Ω・cm2であった。
【0069】
例4
ポリエーテルスルホン(住友化学工業社商品名:PES5200P)10質量部を使用しない以外、例3と同様にしてクロロメチル化重合体(2)のみからなる、クロロメチル基の40mol%がトリメチルアミンと反応したアミノ化溶液Dを得、厚さ20μmのキャスト膜Dを作製し、ジアミン処理膜Dとした。ジアミン処理膜Dの25℃の0.5mol/L硫酸中における比抵抗は200Ω・cmであり、面積抵抗は0.5Ω・cm2であった。
【0070】
[評価結果]
例1〜4で得られたジアミン処理膜を用意した。また、これらのジアミン処理膜を、メタバナジン酸アンモニウムの飽和液100部と、30質量%の過酸化水素水5部との混合液中にて25℃で1日浸漬した後、充分に水洗したもの(ジアミン処理膜A’、B’、C’、D’)を用意した。
【0071】
これらのジアミン処理膜を用いて、以下のようにして拡散透析による酸の回収を行った。膜を各々2室セルに組み、膜の一方に0.5mol/Lのアルミニウムイオンを含有する3mol/Lの硫酸を仕込み、もう一方に水を仕込んだ。水側に拡散した酸とアルミニウムイオンの濃度を測定し、酸の透過係数(mol・m−2・h−1・(mol/L)−1)、アルミニウムイオンの透過係数(mol・m−2・h−1・(mol/L)−1)、透過係数比(アルミニウムイオン/酸)を求めた。結果を表1に示す。
【0072】
表1より本発明のジアミン処理膜AおよびCは、他のジアミン処理膜と比べてイオン選択透過性が高く、耐酸化性に優れていることがわかる。
【0073】
【表1】
【0074】
【発明の効果】
本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜は、イオン選択透過性、耐薬品性および機械的性質に優れる。また、使用する重合体の入手が容易なことから膜を安価に供給できる。さらに、比較的高い比抵抗を有し、特定の面積抵抗を有する膜とすることにより、拡散透析による酸の回収においては高純度の酸を効率よく回収でき、電気透析や電解による電解質の濃縮においては、濃縮濃度および電流効率の向上が図られる。また、本発明の製造方法により得られる陰イオン交換膜は、耐蝕性に優れることから酸化還元反応を利用したレドックスフロー電池の隔膜としても有効である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing an anion exchange membrane, and more particularly to a method for producing an anion exchange membrane that can be used for diffusion dialysis, electrodialysis, or electrolysis and used as a diaphragm for batteries.
[0002]
[Prior art]
As a practical and useful anion exchanger, an anion exchanger obtained by amination of a copolymer of chloromethylated styrene and divinylbenzene, or a copolymer of vinylpyridine and divinylbenzene is quaternized pyridiniumized. There is an anion exchanger obtained. These anion exchangers have excellent chemical resistance, heat resistance and ion exchange properties, and can control ion exchange characteristics and permselectivity by changing the content of divinylbenzene as a crosslinking agent. Various varieties have been synthesized for use.
[0003]
Efficient recovery of highly oxidative acids such as hydrofluoric acid and nitric acid, recovery of acids containing oxidizing metals, recovery of phosphoric acid from etching wastewater in the aluminum industry, and production of low-priced salt similar to industrial salts In new applications such as concentration of seawater and electrolysis of aqueous solutions containing electrolytes and organic substances, ion exchange membranes are required to have low electrical resistance, low water transfer, and corrosion resistance.
[0004]
However, conventional ion exchange membranes made of divinylbenzene-based copolymers have a problem that cannot meet the above requirements. That is, in order to reduce the electrical resistance, it is necessary to increase the ion exchange capacity and increase the water content. For this purpose, the content of chloromethylated styrene or vinylpyridine is increased, and the content of divinylbenzene as a crosslinking agent is increased. When the amount is reduced, the resulting ion exchange membrane has a decrease in mechanical strength, a decrease in permselectivity and corrosion resistance, and an increase in the amount of water transferred. As another means for reducing the electrical resistance, there is a method of reducing the film thickness. However, the ion exchange membrane made of a styrene-divinylbenzene copolymer has a mechanical strength, particularly in terms of brittleness. It is difficult to make it 100 μm or less.
[0005]
On the other hand, for separation membranes such as ultrafiltration membranes, reverse osmosis membranes and gas separation membranes, engineering plastic materials having excellent mechanical strength and processability are used. In particular, for membranes made of polysulfone polymers with excellent chemical resistance, those with ion exchange groups introduced are used to improve permeability in ultrafiltration membranes and reverse osmosis membranes, giving ion selective permeability. The applied ones have been studied for application to ion exchange membranes. For example, an anion exchange membrane synthesized from a chloromethylated polysulfone having a repeating unit of the formula (a) is disclosed in J. Org. Membrane Science, 22 (1985) 325-332. However, the ion exchange membrane made of this polysulfone polymer has a problem that the ion selective permeability, mechanical strength, and durability are lowered when the ion exchange capacity is increased to reduce the electric resistance.
[0006]
[Chemical 2]
[0007]
An anion exchange membrane prepared from a mixture of a polysulfone having a repeating unit of the formula (a) and a bromomethylated product thereof is described in [Fiber and Industry] vol. 44, No. 11, page 11 (1988). Although this membrane has the effect of controlling the ion exchange capacity to be constant, it has not been practically replaceable by a conventional anion exchange membrane made of a styrene-divinylbenzene copolymer.
[0008]
As a method for solving these problems, an anion exchanger (Japanese Patent Laid-Open No. 2-211257) in which an ion exchange group is introduced in a block manner using a polysulfone block copolymer has been proposed. Practical anion exchange membranes using exchangers (JP-A-2-265929 and JP-A-2-269745) have been proposed. Further, an anion exchanger having a cross-linked structure obtained by reacting a chloromethylated polysulfone polymer with a polyamine (Japanese Patent Laid-Open No. 2-68146) has been proposed, and the anion exchange membrane having this cross-linked structure and excellent corrosion resistance is proposed. (JP-A-6-80799, JP-A-6-172559, JP-A-6-271688) have been proposed.
[0009]
These anion exchange membranes have excellent ion permselectivity and chemical resistance, and can be used for applications that could not be used with conventional anion exchange membranes made of styrene-divinylbenzene copolymer. It was. However, it is not durable enough for recovering acids or alkalis from highly oxidative acids such as permanganic acid and peroxyvanadic acid and solutions containing high concentrations of alkalis. High anion exchange membranes have been demanded. In addition, since a specific copolymer into which an ion exchange group and a crosslinked structure are introduced in a block form is used, there is a problem that the production cost is high and cannot be provided as an inexpensive product.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a method for producing an anion exchange membrane having high ion selective permeability, excellent durability in an aqueous solution having high oxidizability, and capable of being produced at low cost.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has an anion exchange group or an active group that can be converted into an anion exchange group, and contains an aromatic ringConsists of repeating units represented by the following formula 1.25 to 95% by mass of polymer (hereinafter referred to as polymer 1) and no anion exchange group or an active group that can be converted into an anion exchange groupIt is shown by the following formula 2A method for producing an anion exchange membrane in which 5 to 75% by mass of a polymer (hereinafter referred to as polymer 2) is mixed, and the resulting composition is formed into a membrane, which constitutes polymer 1Shown in Equation 1Repeat unit-(CH of W 2 ) s XAnd constitutes polymer 1Shown in Equation 1Another repeating unit-(CH of W 2 ) s X and polyamineProvided is a method for producing an anion exchange membrane comprising a step of crosslinking and a step of converting the active group into an anion exchange group when the polymer 1 is a polymer having an active group capable of being converted into an anion exchange group. .
[Chemical 3]
In Formula 1, W is Ph, Ph-Ph, or Ph-C (CH 3 ) 2 -Ph, where Ph is a phenylene group. However, at least one hydrogen atom bonded to the aromatic ring in W is — (CH 2 ) s Substituted with X (s is an integer of 1 to 5, X is Cl, Br, I, hydroxyl group). Where R 1 And R 2 Are the same or different hydrogen, a C1-C5 alkyl group, or a C1-C5 hydroxyalkyl group. Q 1 And Q 2 Represents the same or different hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms or fluorine atom. a and b are integers of 0 to 4, and a + b is 0 to 8.
In Formula 2, Y and Z are different from each other O, O—Ph—O, O—Ph—Ph—O, O—Ph—C (CH 3 ) 2 -Ph-O, S, and Ph is a phenylene group. m is 10-100 and n is 0-100.
[0012]
The anion exchange membrane obtained by the production method of the present invention comprises a mixture of a polymer 1 that selectively permeates ions when made into a membrane alone and a polymer 2 that does not permeate ions. The polymer 2 is uniformly mixed, and the aromatic ring of the repeating unit constituting the polymer 1 and the aromatic ring of another repeating unit constituting the polymer 1 or the crosslinking site of the polymer 2 are crosslinked. Therefore, it is considered that a uniform mixed state is stably maintained and high ion selective permeability and high durability are expressed. Here, when the polymer 2 is an aromatic hydrocarbon compound, the aromatic ring becomes a crosslinking site (hydrogen bonded to the aromatic ring is replaced).
[0013]
In addition, since the anion exchange membrane obtained by the present invention is a mixture of the polymer 1 and the polymer 2, there are different types of polymers that can be used in comparison with conventionally used membranes made of copolymers. Many can be manufactured at low cost.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the production method of the present invention, 25 to 95% by mass of the polymer 1 and 5 to 75% by mass of the polymer 2 are mixed. When the polymer 1 is less than 25% by mass, the ion selective permeability is low, and when it exceeds 95%, the mechanical properties and durability are insufficient. In particular, it is preferable to mix 40 to 90% by mass of the polymer 1 and 10 to 60% by mass of the polymer 2, and further 50 to 80% by mass of the polymer 1 and 20 to 50% by mass of the polymer 2. Are preferably mixed.
[0015]
Since the polymer 1 and the polymer 2 need to be mixed uniformly, those having good compatibility are used. For example, the combination of the polymer 1 and the polymer 2 includes a haloalkylated styrene copolymer and a non-haloalkylated styrene copolymer, a haloalkylated styrene copolymer and a vinyl chloride polymer, and vinylpyridine. Copolymer and styrene copolymer, vinyl pyridine copolymer and vinyl chloride copolymer, vinyl imidazole copolymer and styrene copolymer, vinyl aniline copolymer and styrene copolymer, Examples include haloalkylated polysulfone polymers and non-haloalkylated polysulfone polymers.
[0016]
The polymer 1 is a polymer having a structural unit in which a main chain is bonded to an aromatic ring and a linking group from the viewpoint of excellent heat resistance, mechanical strength, and chemical resistance, It is preferable that at least one hydrogen atom of the ring is substituted with an anion exchange group or an active group that can be converted into an anion exchange group. Examples of the linking group include the following.
[0017]
[Formula 4]
[0018]
Examples of such polymers include polysulfone polymers, polyphenylene oxide polymers, polyarylate polymers, polyetherketone polymers, and polyimide polymers. Among these, a polysulfone polymer is particularly preferable because it easily introduces an ion exchange group and has excellent chemical resistance.
[0019]
As the polysulfone-based polymer, a polymer having a repeating unit represented by Formula 1 is particularly preferable. When the polymer having a repeating unit represented by the formula 1 is used as the polymer 1, it is preferable to use the polymer represented by the formula 2 as the polymer 2 from the viewpoint of compatibility, mechanical properties, and chemical resistance.
[0020]
[Chemical formula 5]
[0021]
In Formula 1, W is Ph, Ph-Ph, or Ph-C (CH3)2-Ph, where Ph is a phenylene group. However, at least one hydrogen atom bonded to the aromatic ring in W is — (CH2)sX (s is an integer of 1 to 5, X is Cl, Br, I, hydroxyl group or -NR1R2). Where R1~ R5Are the same or different hydrogen, a C1-C5 alkyl group, or a C1-C5 hydroxyalkyl group. Q1And Q2Represents the same or different hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms or fluorine atom. a and b are integers of 0 to 4, and a + b is 0 to 8.
In Formula 1, a part of X is —NR3R4R5+A−May be substituted. Where R3~ R5Are the same or different from each other, an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms or a hydroxyalkyl group having 1 to 5 carbon atoms, and A is an anion.
[0022]
In Formula 2, Y and Z are different from each other O, O—Ph—O, O—Ph—Ph—O, O—Ph—C (CH3)2-Ph-O, S, and Ph is a phenylene group. m is 10-100 and n is 0-100.
[0023]
As the polymer 1, a polymer having a repeating unit represented by the formula 1, wherein X is Cl, Br, I or a hydroxyl group is preferably used because of its good reactivity during the subsequent crosslinking reaction. It is done. Among them, those in which X is Cl, Br or I, that is, the polymer 1 having a repeating unit represented by the formula 1 in which a haloalkyl group is introduced into an aromatic ring are particularly preferable because of excellent reactivity of the crosslinking reaction. . Specifically, haloalkylated polymers having the following repeating units are preferred.
[0024]
(1)-Ph-SO2-Ph-O-Ph-O-,
(2)-Ph-SO2-Ph-O-Ph-Ph-O-,
(3)-Ph-SO2-Ph-O-Ph-C (CH3)2-Ph-O-,
(4)-(Ph-SO2-Ph-O-Ph-Ph-O)-(Ph-SO2-Ph-S)-,
(5)-(Ph-SO2-Ph-O-Ph-Ph-O)-(Ph-SO2-Ph-O)-,
(6)-(Ph-SO2-Ph-O-Ph-C (CH3)2-Ph-O)-(Ph-SO2-Ph-S)-,
(7)-(Ph-SO2-Ph-O-Ph-C (CH3)2-Ph-O)-(Ph-SO2-Ph-O)-.
[0025]
Moreover, it is preferable to mix the polymer shown by the following formula | equation as the polymer 2 with respect to the haloalkylated polymer 1 which has a repeating unit of (1)-(7). The combination of the polymer 1 and the polymer 2 can be arbitrarily selected.
[0026]
(8)-(Ph-SO2-Ph-O)m−,
(9)-(Ph-SO2-Ph-S)m−,
(10)-(Ph-SO2-Ph-O-Ph-O)m−,
(11)-(Ph-SO2-Ph-O-Ph-Ph-O)m−,
(12)-(Ph-SO2-Ph-O-Ph-C (CH3)2-O)m−,
(13)-(Ph-SO2-Ph-O-Ph-Ph-O)m-(Ph-SO2-Ph-S)n−,
(14)-(Ph-SO2-Ph-O-Ph-Ph-O)m-(Ph-SO2-Ph-O)n−,
(15)-(Ph-SO2-Ph-O-Ph-C (CH3)2-Ph-O)m-(Ph-SO2-Ph-S)n−,
(16)-(Ph-SO2-Ph-O-Ph-C (CH3)2-Ph-O)m-(Ph-SO2-Ph-O)n-.
[0027]
In particular, when the polymer 1 is a polymer having a repeating unit represented by (2) and X is Cl, and the polymer 2 is a polymer represented by (8), it is easy to obtain raw materials. It is particularly preferable because a membrane excellent in ion selective permeability and durability can be produced at low cost. At this time, a part of X is -NR3R4R5+A−It may be substituted with, specifically, may be substituted in the range of 90 mol% or less.
[0028]
As described above, when the polymer 1 is a polymer having a repeating unit represented by the formula 1 and X is Cl, Br, or I, — (CH in the mixture of the polymer 1 and the polymer 22)SThe X group content is preferably 1.0 to 4.0 mmol / g. -(CH2)SWhen the content of the X group is within this range, the reactivity with the polyamine is high, and the ion selective permeability and durability of the resulting membrane are good. -(CH2)SThe content of the X group is particularly preferably 1.2 to 3.8 mmol / g, more preferably 1.5 to 3.0 mmol / g.
[0029]
In the present invention, it is important to uniformly mix the polymer 1 and the polymer 2. As a method of uniformly mixing, heat kneading, solution mixing, etc. can be adopted, but since an anion exchange group and an active group that can be converted into an anion exchange group are generally easily decomposed by heat, mixing the solution at room temperature Particularly preferred is a method in which the polymer 1 and the polymer 2 are dissolved in a common solvent and mixed.
[0030]
In the present invention, the mixture of the polymer 1 and the polymer 2 is formed into a film shape, and cast film formation is preferable as this forming method. In addition, you may perform shaping | molding to film | membrane form before bridge | crosslinking, and may carry out after it.
[0031]
In the present invention, the aromatic ring of the repeating unit constituting the polymer 1 and the aromatic ring of another repeating unit constituting the polymer 1 are crosslinked. For example, when the polymer 1 is a polymer having a repeating unit represented by the formula 1 and X is Cl, Br, I or hydroxyl, a crosslinking reaction and an anion exchange group are introduced by the following method. be able to.
(1) A method in which a part of the substituent is crosslinked by heat treatment or Friedel-Craft reaction, and then the remaining substituent is reacted with an amine to introduce an anion exchange group.
(2) A method in which the above substituent is reacted with a polyamine and crosslinked together with the introduction of an anion exchange group.
[0032]
In the method (1), when the polymer 2 is an aromatic hydrocarbon compound, the aromatic ring of the repeating unit constituting the polymer 1 is cross-linked with the aromatic ring of another repeating unit constituting the polymer 1. In addition, the aromatic ring of the repeating unit constituting the polymer 2 is also crosslinked.
[0033]
Further, the polymer 1 is a polymer having a repeating unit represented by the formula 1, wherein X is —NR1R2In this case, a method of converting to a quaternary ammonium base with an alkylene dihalide or the like and crosslinking is used.
[0034]
When the polymer 1 is a polymer having a repeating unit represented by the formula 1, wherein X is Cl, Br or I and the polymer 2 is a polymer represented by the formula 2, crosslinking is performed using a polyamine. It is preferable to do so. Here, as the polyamine, compounds composed of primary and secondary amines such as ethylenediamine, diethylenetriamine, triethylenetetramine, tetraethylenepentamine, polyethyleneimine, and phenylenediamine, N, N, N′N′-tetramethyldiaminomethane N, N, N ′, N′-tetramethyl-1,2-diaminoethane, N, N, N ′, N′-tetramethyl-1,3-diaminopropane, N, N, N ′, N ′ -Tetramethyl-1,6-diaminohexane, N, N, N ', N'-tetramethylbenzidine, N, N, N', N'-tetramethyl-4,4'-diaminodiphenylmethane, polyvinylpyridine, poly Chloromethylene primary and secondary aminations are used.
[0035]
Among them, the first to third amines represented by Formula 3 are molecules because they have high amination reactivity, can easily control film properties by changing the number of methylene groups, and are easily available. It is particularly preferable to use a polyamine having two terminals (in formula 3, t is an integer of 1 to 5, R is a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms or a hydroxyalkyl group).
(R)2N- (CH2)t-N (R)2 ... Formula 3.
[0036]
The specific example of the manufacturing method of the anion exchange membrane of this invention is shown below.
(1) A polymer having a repeating unit represented by formula 4 (a precursor of a polymer having a repeating unit represented by formula 1. In formula 4, W, Q1, Q2, A and b are the same as in Formula 1. However, the aromatic ring of W is — (CH2)sDoes not have X group. Hereinafter, a method in which a haloalkyl group is introduced into an aromatic ring of formula 4), and then mixed with the polymer 2 to react the haloalkyl group with a monoamine and a polyamine.
(2) After mixing the polymer of formula 4 and the polymer 2 in which Y in formula 2 is O or S, a haloalkyl group is selectively introduced into the aromatic ring of the polymer of formula 4, Process of reacting with monoamines and polyamines.
[0037]
[Chemical 6]
[0038]
The intrinsic viscosity of the mixture of polymer 1 and polymer 2 in the methods (1) and (2) is 0.1 to 3 dL / g, particularly 0.2 to 2 dL / g, and further 0.4 to 1. 5 dL / g is suitable.
[0039]
Here, examples of the haloalkyl group include a chloromethyl group, a bromomethyl group, a 3-bromopropyl group, a 4-bromobutyl group, a 5-bromopentyl group, and the like, and a chloromethyl group is preferable because the reaction is easy. In the case of introducing a chloromethyl group, for example, in a halogenated hydrocarbon solvent such as trichloroethane or tetrachloroethane, a polymer of formula 4, (chloromethyl) methyl ether, 1,4-bis (chloromethoxy) butane, 1-chloromethoxy-4-chlorobutane or a nucleophilic chloromethylating agent such as formalin-hydrogen chloride, paraformaldehyde-hydrogen chloride, or the like is reacted. At this time, tin chloride or the like can be used as a catalyst.
[0040]
Casting film formation before or after the amination is carried out by reacting a mixture of the polymer of the formula 4 which is the polymer 1 and the polymer 2 introduced with the haloalkylation obtained as described above with a monoamine and a polyamine. By doing so, an anion exchange membrane is obtained. Specific examples of this method are given below.
(1) The polymer of formula 4 having a haloalkyl group introduced therein (polymer 1) and the polymer 2 are dissolved in a solvent, a certain amount of monoamine is added and reacted with a predetermined amount of haloalkyl groups, and then cast film formation Then, the obtained film is immersed in a polyamine solution, and the remaining haloalkyl group is reacted with the polyamine.
[0041]
(2) A polymer of formula 4 (polymer 1) having a haloalkyl group introduced therein is dissolved in a solvent, a fixed amount of monoamine is added and reacted with a predetermined amount of haloalkyl groups, and the polymer 2 is dissolved. After mixing with the solution, cast film formation, the obtained film is immersed in a polyamine solution, and the remaining haloalkyl group is reacted with the polyamine.
(3) After dissolving the polymer of formula 4 (polymer 1) having the haloalkyl group introduced therein and the polymer 2 in a solvent and adding a certain amount of a mixed solution of monoamine and polyamine to react with the haloalkyl group, Cast film forming method.
[0042]
(4) The polymer of formula 4 (polymer 1) having a haloalkyl group introduced therein and polymer 2 are dissolved in a solvent, cast into a film, and the resulting film is immersed in a mixed solution of monoamine and polyamine. And reacting with a haloalkyl group.
In particular, when it is necessary to accurately control the ratio of the haloalkyl group to be reacted with the monoamine and the haloalkyl group to be reacted with the polyamine, the method (1) or (2) is preferable.
[0043]
Here, primary amines and tertiary amines can be used as monoamines, but tertiary amines are preferred in terms of reactivity and chemical stability as ion exchange groups. Specifically, trialkylamines such as trimethylamine, triethylamine and tributylamine, aromatic amines such as N, N-dimethylaniline and N-methylpyrrole, heterocyclic amines such as N-methylpyrrolidine and N-methylmorpholine, N -Alcohol amines such as methyl-N, N-diethanolamine, N, N-dimethyl-N-ethanolamine, and triethanolamine. Among these, trimethylamine is preferably used because a film having low electric resistance can be obtained. Preferred polyamines are as described above.
[0044]
The preferable ion exchange capacity of the anion exchange membrane obtained by the production method of the present invention varies depending on the use, but is preferably selected so as to be 1.0 to 3.5 meq / g dry resin. When the ion exchange capacity is less than 1.0 meq / g dry resin, the electrical resistance increases, and when it is greater than 3.5 meq / g dry resin, the ion selective permeability decreases and the amount of water transfer increases.
[0045]
Further, a laminated membrane obtained by laminating an anion exchange membrane obtained by the production method of the present invention on at least one surface of a cation exchange membrane is effective as a hydrogen ion selective permeable membrane, and hydrogen ions and other cations are obtained by electrodialysis. It is preferably used when the acid is selectively concentrated and recovered from the acid aqueous solution containing. The cation exchange membrane in the laminated membrane is preferably one having an ion exchange capacity of 1.0 to 3.8 meq / g dry resin and a thickness of 10 to 200 μm. The thickness of the anion exchange membrane to be laminated is preferably 0.1 to 10 μm.
[0046]
Moreover, as an anion exchange membrane obtained by the manufacturing method of this invention, what is 50-6000 ohm * cm in specific resistance in 0.5 mol / L sulfuric acid of 25 degreeC is preferable. When the specific resistance is within this range, the ion selective permeability is excellent. Therefore, in the acid recovery by diffusion dialysis, the acid can be recovered with high purity with little leakage of impurity ions such as metal ions. In electrodialysis and electrolysis, there is little leakage of impurities, and current efficiency is unlikely to decrease. For applications that place importance on ion permeation selectivity and durability, an anion exchange membrane with a specific resistance of 300 to 3000 Ω · cm is preferred, and for uses that place particular importance on ion selective permeability, the specific resistance is 60 to An anion exchange membrane of 300 Ω · cm is preferred.
[0047]
The anion exchange membrane obtained by the production method of the present invention has an area resistance of 0.1-20 Ω · cm in 0.5 mol / L sulfuric acid at 25 ° C.2Are preferred. The sheet resistance can be within the above range by changing the film thickness in accordance with the specific resistance of the anion exchange membrane. Here, the sheet resistance is a value measured by an LCR meter at an alternating current of 1000 Hz with the membrane equilibrated in 0.5 mol / L sulfuric acid. When a membrane having a sheet resistance in the above range is used, the electrolyte can be operated with high current efficiency in the concentration of the electrolyte by electrodialysis, and the concentration of the obtained electrolyte can be increased. Also, electrolysis can be operated with high current efficiency.
[0048]
The sheet resistance is 0.1 to 2 Ω · cm for applications that place importance on ion permeability.21 to 10 Ω · cm for applications in which ion selectivity and a small amount of water transfer are important2It is preferably 5 to 20 Ω · cm for applications that emphasize low hydrogen ion permeability.2Is preferred.
[0049]
The anion exchange membrane obtained by the production method of the present invention has a contradiction of low electrical resistance, high ion selectivity, small water transfer amount, excellent corrosion resistance, and high mechanical strength by setting the sheet resistance within the above range. It is possible to achieve both properties. In order to make the sheet resistance within the above range, it is effective to reduce the thickness of the anion exchange membrane. The preferred film thickness varies depending on the application and use conditions of the anion exchange membrane, but is 0.1 to 50 μm, particularly 1 to 25 μm. Within the range of this film thickness, the sheet resistance is 0.1 to 20 Ω · cm.2Is preferable.
[0050]
The anion exchange membrane obtained by the production method of the present invention can be used alone, but if the film thickness is thin and the membrane area used is large, the anion exchange membrane is laminated with a substrate from the viewpoint of handling. It is preferable to use it. As the base material to be laminated and the lamination method, porous substrates and lamination methods described in JP-A-2-265929 and JP-A-6-80799 are preferable. For example, the porous substrate is preferably a non-woven fabric such as polyethylene, polypropylene, polytetrafluoroethylene, or a microporous membrane obtained by a stretch development method, and the laminating method is a solution comprising a precursor of an anion exchanger. An anion exchange membrane and a porous substrate prepared in advance, used as an adhesive. A method of bonding by a so-called wet laminating method is preferable.
[0051]
In the anion exchange membrane obtained by the production method of the present invention, an aqueous solution containing an acid (hereinafter referred to as an aqueous acid solution) is brought into contact with one surface of the anion exchange membrane, and the other surface has a concentration higher than that of water or the aqueous acid solution. It can be preferably used in an acid recovery method in which an acid aqueous solution having a low acid concentration is contacted and acid is recovered by diffusion dialysis. By using the anion exchange membrane of the present invention, high-purity acid can be recovered stably and efficiently. In particular, the sheet resistance is 0.2 to 2.0 Ω · cm2Since the anion exchange membrane of the present invention has high acid permeability and low metal ion leakage, it is preferably used for acid diffusion dialysis.
[0052]
Specifically, an anion exchange membrane and a spacer net having a thickness of 0.5 to 5 mm are alternately arranged, and a chamber to which an acid-containing stock solution is supplied and a chamber to which water is supplied are alternately partitioned. The stock solution containing acid and water are placed in each chamber with an effective membrane area of 1 m.2The acid is preferably recovered by supplying at a rate of 0.7 to 5 L / h. At this time, the operating temperature is preferably 25 to 60 ° C. When the temperature is lower than 25 ° C., the permeation rate of the acid decreases. When the temperature is higher than 60 ° C., heat resistance is required for the material of the chamber frame and the spacer, which is expensive.
[0053]
The anion exchange membrane obtained by the production method of the present invention has a cation exchange membrane or hydrogen ion selective permeable membrane and an anion exchange membrane alternately arranged between the cathode and the anode, and allows the electrolyte solution to pass therethrough. It can be preferably used in a method of concentrating an electrolyte by electrodialysis by applying a voltage while liquid.
[0054]
Specifically, for example, a plurality of cation exchange membranes and anion exchange membranes are alternately arranged between an anode chamber having an anode and a cathode chamber having a cathode, and the anode side is partitioned by an anion exchange membrane. About 2 to 300 pairs of desalting chambers, the cathode side of which is partitioned by a cation exchange membrane, and the concentration chambers, of which the anode side is partitioned by a cation exchange membrane and the cathode side is partitioned by an anion exchange membrane, are alternately arranged. The stock solution containing the electrolyte is circulated from the stock solution tank in the desalting chamber, and the concentration is recovered by flowing an electric current while circulating the electrolyte solution for collecting the concentrated electrolyte in the concentration chamber. It is preferable to apply a voltage of about 0.2 to 2 V to each desalting chamber and each concentrating chamber so that the current value is less than the limit current density.
[0055]
Further, the anion exchange membrane obtained by the production method of the present invention has a cation exchange membrane and an anion exchange membrane arranged between the cathode and the anode so that the cathode side becomes a cation exchange membrane, and an electrolyte solution, Alternatively, an electrolytic method in which a voltage is applied while passing an aqueous solution containing an organic substance to perform electrolysis, or an anion exchange membrane is disposed between the cathode and the anode, and an electrolytic solution or an aqueous solution containing an organic substance is prepared. It can be preferably used in an electrolysis method in which a voltage is applied while flowing and electrolysis is performed. By using the anion exchange membrane of the present invention, stable operation can be achieved with high current efficiency.
[0056]
Specifically, for example, when the cation exchange membrane and the anion exchange membrane are arranged between the cathode and the anode so that the cathode side becomes a cation exchange membrane, the cation exchange membrane and the anion exchange are arranged. When only an anion exchange membrane is arranged between the cathode and the anode in the intermediate chamber partitioned by the membrane, a voltage is applied to the cathode chamber while passing an electrolyte solution or an aqueous solution containing an organic substance. Electrolyze. The preferable voltage at this time varies depending on the electrolytic reaction, but is preferably 0.2 to 10 V at which the electrolytic reaction sufficiently occurs.
[0057]
Furthermore, since the anion exchange membrane obtained by the production method of the present invention is excellent in corrosion resistance, the positive electrode and the negative electrode are separated by a diaphragm, and the positive electrode solution and the negative electrode solution are passed through the positive electrode and the negative electrode to perform a redox reaction. It can also be used as a diaphragm for a redox flow battery that is charged and discharged.
[0058]
【Example】
Examples of the present invention (Examples 1 and 3) and comparative examples (Examples 2 and 4) will be described below.
Example 1
As a precursor of the polymer 1, an aromatic polysulfone polymer represented by Formula 5 (Amoco Japan trade name: Radel R5000NT) was prepared. The intrinsic viscosity of this polymer was 0.65 dL / g.
[0059]
[Chemical 7]
[0060]
75 g of the above polymer is dissolved in 1020 mL of 1,1,2,2-tetrachloroethane, 400 g of chloromethyl methyl ether and 4.5 g of anhydrous tin chloride are added, and a chloromethylation reaction is performed at 80 ° C. for 6 hours. It was. After completion of the reaction, the reaction product was precipitated using 5000 mL of methanol and washed to obtain a chloromethylated polymer (1). The chloromethyl group content in this chloromethylated polymer (1) is 3.84 meq / g, and the ion exchange capacity when all chloromethyl groups are reacted with trimethylamine is 3.1 meq / g. It was a dry resin.
[0061]
A mixture of 71 parts by mass of the chloromethylated polymer (1) and 29 parts by mass of polyethersulfone (trade name: PES5200P), which is the polymer 2, was mixed with N, N-dimethylformamide (hereinafter referred to as “N, N-dimethylformamide”). And a solution containing 15% by mass of the polymer mixture. The chloromethyl group content in the polymer mixture was 2.7 mmol / g, and the ion exchange capacity when all chloromethyl groups were reacted with trimethylamine was 2.3 meq / g dry resin. It was.
[0062]
Next, while stirring the above solution at 0 ° C., a mixture of 1 mol / L trimethylamine in DMF and 2-methoxyethanol (mixing ratio is 1 mol / L trimethylamine in DMF / 2-methoxy in mass ratio). Ethanol = 97/3) was slowly added dropwise. In this way, an amination solution A in which 40 mol% of the chloromethyl group was reacted with trimethylamine was obtained.
[0063]
The amination solution A was cast into a glass plate and dried at 60 ° C. for 2 hours to produce a cast film A having a thickness of 20 μm. Next, the cast film A was immersed in a methanol solution of 0.75 mol / L N, N, N ′, N′-tetramethyl-1,2-diaminopropane at 55 ° C. for 24 hours to remove the remaining chloromethyl groups. The diamine compound was reacted. The specific resistance of the diamine-treated film A in 0.5 mol / L sulfuric acid at 25 ° C. is 200 Ω · cm, and the sheet resistance is 0.5 Ω · cm.2Met.
[0064]
Example 2
Polyethersulfone (Sumitomo Chemical Co., Ltd., trade name: PES5200P) 40 mol% of the chloromethyl group consisting of only the chloromethylated polymer (1) was reacted with trimethylamine in the same manner as in Example 1 except that 29 parts by mass was not used. An amination solution B was prepared, and a cast film B having a thickness of 20 μm was prepared. Next, a diamine-treated film B was obtained from the cast film B in the same manner as in Example 1. The diamine-treated film is brittle, the specific resistance in 0.5 mol / L sulfuric acid at 25 ° C. is 150 Ω · cm, and the sheet resistance is 0.3 Ω · cm.2Met.
[0065]
Example 3
0.36 mol of 4,4′-diphenol and 0.324 mol of 4,4′-dichlorodiphenylsulfone are reacted to synthesize 0.36 mol of p = 10 precursor comprising aromatic polysulfone units, and then the precursor 0 .36 mol, 0.24 mol of 4,4′-dichlorodiphenylsulfone and 0.18 mol of 4,4′-dihydroxydiphenylsulfone are reacted to give 215 g of an aromatic polysulfone-polyethersulfone block copolymer represented by the formula 6 Obtained. However, p = q. The intrinsic viscosity of this block copolymer was 0.53 dL / g.
[0066]
[Chemical 8]
[0067]
The block copolymer was chloromethylated in the same manner as in Example 1 to obtain a chloromethylated copolymer (2). The chloromethyl group content in this chloromethylated copolymer (2) is 2.7 mmol / g, and the ion exchange capacity when all chloromethyl groups are reacted with trimethylamine is 2.3 meq / g dry. It was a resin. Next, a mixture of 90 parts by mass of the chloromethylated polymer (2) and 10 parts by mass of polyethersulfone (Sumitomo Chemical Co., Ltd. product name: PES5200P) as the polymer 2 is dissolved in DMF, A solution containing 15% by mass of the polymer mixture was prepared. The chloromethyl group content in the polymer mixture was 2.4 mmol / g, and the ion exchange capacity when all chloromethyl groups were reacted with trimethylamine was 2.1 meq / g dry resin. It was.
[0068]
Next, in the same manner as in Example 1, an amination solution C in which 43 mol% of chloromethyl groups had reacted with trimethylamine was obtained, and a cast film C having a thickness of 20 μm was produced. The specific resistance of the diamine-treated film C in 0.5 mol / L sulfuric acid at 25 ° C. is 200 Ω · cm, and the sheet resistance is 0.5 Ω · cm.2Met.
[0069]
Example 4
40 mol% of chloromethyl groups consisting of only the chloromethylated polymer (2) reacted with trimethylamine in the same manner as in Example 3 except that 10 parts by mass of polyethersulfone (trade name: PES5200P) was not used. An amination solution D was obtained, and a cast film D having a thickness of 20 μm was prepared and used as a diamine-treated film D. The specific resistance of the diamine-treated membrane D in 0.5 mol / L sulfuric acid at 25 ° C. is 200 Ω · cm, and the sheet resistance is 0.5 Ω · cm.2Met.
[0070]
[Evaluation results]
The diamine-treated film obtained in Examples 1 to 4 was prepared. These diamine-treated membranes were immersed in a mixed solution of 100 parts of a saturated solution of ammonium metavanadate and 5 parts of 30% by mass of hydrogen peroxide for 1 day at 25 ° C., and then thoroughly washed with water. (Diamine-treated films A ′, B ′, C ′, D ′) were prepared.
[0071]
Using these diamine-treated membranes, acid was recovered by diffusion dialysis as follows. The membranes were each assembled in a two-chamber cell, and 3 mol / L sulfuric acid containing 0.5 mol / L aluminum ions was charged in one of the membranes, and water was charged in the other. The concentration of acid and aluminum ions diffused to the water side was measured, and the acid permeability coefficient (mol · m-2・ H-1・ (Mol / L)-1), Aluminum ion transmission coefficient (mol · m)-2・ H-1・ (Mol / L)-1) And the permeability coefficient ratio (aluminum ion / acid). The results are shown in Table 1.
[0072]
From Table 1, it can be seen that the diamine-treated membranes A and C of the present invention have higher ion selective permeability and superior oxidation resistance than other diamine-treated membranes.
[0073]
[Table 1]
[0074]
【The invention's effect】
The anion exchange membrane obtained by the production method of the present invention is excellent in ion permselectivity, chemical resistance and mechanical properties. Further, since the polymer to be used is easily available, the membrane can be supplied at a low cost. Furthermore, by using a membrane having a relatively high specific resistance and a specific area resistance, high-purity acid can be efficiently recovered in the recovery of acid by diffusion dialysis, and in the concentration of the electrolyte by electrodialysis or electrolysis. The concentration and current efficiency are improved. Moreover, since the anion exchange membrane obtained by the production method of the present invention is excellent in corrosion resistance, it is also effective as a diaphragm for a redox flow battery utilizing an oxidation-reduction reaction.
Claims (5)
式2において、YおよびZは互いに異なるO、O−Ph−O、O−Ph−Ph−O、O−Ph−C(CH 3 ) 2 −Ph−O、Sであり、Phはフェニレン基である。mは10〜100であり、nは0〜100である。 An anion exchange group or a polymer having an active group that can be converted into an anion exchange group and comprising a repeating unit represented by the following formula 1 containing an aromatic ring (hereinafter referred to as polymer 1) in an amount of 25 to 95% by mass; A polymer represented by the following formula 2 having no active group that can be converted into an ion exchange group or an anion exchange group (hereinafter referred to as polymer 2) is mixed in an amount of 5 to 75% by mass, and the resulting composition is formed into a film. A method for producing an anion exchange membrane to be molded, wherein — (CH 2 ) s X of W in a repeating unit represented by formula 1 constituting polymer 1 and another represented by formula 1 constituting polymer 1 A step of cross-linking W of — (CH 2 ) s X in the repeating unit with a polyamine , and in the case where the polymer 1 is a polymer having an active group that can be converted into an anion exchange group, the active group is anion-exchanged An anion containing a step of converting to a group Manufacturing method of the exchange membrane.
In Formula 2, Y and Z are different from each other O, O—Ph—O, O—Ph—Ph—O, O—Ph—C (CH 3 ) 2 —Ph—O, S, and Ph is a phenylene group is there. m is 10-100 and n is 0-100.
(R)2N−(CH2)t−N(R)2 ・・・式3
式3においてtは1〜5の整数。Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、または炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基。The method for producing an anion exchange membrane according to any one of claims 1 to 3, wherein the polyamine is a compound represented by the formula 3.
(R) 2 N- (CH 2 ) t -N (R) 2 ··· Equation 3
In Formula 3, t is an integer of 1-5. R is a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, or a hydroxyalkyl group having 1 to 5 carbon atoms.
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