JP4026738B2 - パターン認識方法及び装置、並びに記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字パターン、その他のパターンの認識技術の分野に係り、特に、学習データとその認識結果に基づいて新しいパターン辞書を作成し、この作成した辞書を用いてパターンを認識する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
パターン認識装置の認識精度を高めるための従来技術として、特開昭55−138180号公報、特開昭61−193282号公報、特開昭60−237583号公報、特開平03ー214286号公報などに述べられているような、認識できなかった文字パターン又は特徴を辞書項目として追加し、パターン辞書の弱点を補強する方式(従来技術1)や、特開昭57−187781号公報に述べられているような、認識できなかった文字パターン又は特徴を、標準の辞書とは別の拡張辞書に格納し標準辞書の弱点を補強する方式(従来技術2)が知られている。さらに、特開平05−210763号号公報などに見られるような、ニューラルネットワークを利用するパターン認識装置において、認識できなかった文字パターンを再学習してニューラルネットワーク内の荷重データを更新する方式(従来技術3)、特開昭52−112235号公報に述べられているような、各標準パターンに、入力文字パターンとの類似度又は相違度の判定のための固有の閾値を持たせる方式(従来技術4)、これと同様な特開昭59−77579号公報に述べられている従来技術5などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術1及び従来技術2は、一定の効果は期待できるものの、辞書項目追加による副作用があるため大幅な精度向上を期待することは困難である。従来技術3も同様の問題がある。従来技術4は、標準パタ−ン毎に固有の関値を持たせることで副作用を抑えて精度の向上を狙っているが、肝心の固有閾値の決め方が開示されておらず、固有値の決定が不適切であると所望の効果を期待できない。また、同様の従来技術5は、固有閾値の値がカテゴリによらず一定であるため、十分な精度向上を期待できない。
【0004】
本発明は、上述のごとき実状に鑑みてなされたもので、副作用が少なく、大幅な精度向上(正読向上または誤読低減)をもたらすパターン辞書作成し、この作成されたパターン辞書を利用し、高精度のパターン認識を行う方法及び装置を提供することである。もう一つの目的は、そのようなパターン認識のための処理量の削減を図ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のパターン認識方法及び装置は、所定のパターン辞書を用いて認識されたパターンの認識結果である誤認データ又は拒否データに基づいて作成された追加辞書によるパターン認識を行い、前記追加辞書によるパターン認識の後、該パターン認識の結果を受けて前記パターン辞書によりパターン認識を行うようにする。
【0006】
ここで、前記追加辞書によるパターン認識は、所定のパターンの認識結果と特徴ベクトルの組合わせから各特徴ベクトルを代表としたベクトル集合を各特徴ベクトル毎に生成すると共に、夫々のベクトル集合において誤読データまたは拒否データを特定し、該特定された誤読データ又は拒否データと組合されている特徴ベクトルと前記ベクトル集合の代表とされた特徴ベクトルとの近似値に基づき算出されたパターン認識用の閾値、および前記所定の特徴ベクトルを項目として有する追加辞書を用いてパターン認識を行うことを特徴とする。
【0007】
また、前記追加辞書は、前記所定のパターン辞書を用いて認識されたパターンの構造特徴に基づき、該パターンをクラス分類することにより作成された辞書をさらに含むことを特徴とする。
【0008】
また、前記構造特徴は、パターンの輪郭に対する準位相的構造表現を用いることを特徴とする。
【0009】
具体的には、認識対象パターンについて、構造特徴を抽出して、追加辞書の構造特徴を用いたパターン認識を行い、認識できなかったなら、ベクトル特徴を抽出して、前記追加辞書によるベクトル特徴を用いたパターン認識を行い、前記追加辞書によるパターン認識の後、該パターン認識の結果を受けて、前記パターン辞書によりパターン認識を行うようにする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明によるパターン辞書作成装置の構成の一例を示すブロック図であり、図2は図1中の空間学習部における特徴ベクトルの空間的学習のための構成の一例を示すブロック図である。図3は、図1及び図2に示す構成のパターン辞書作成装置における処理を示すフローチャートである。図6は本発明によるパターン認識装置の構成の一例を示すブロック図であり、図7はその処理の流れを示すフローチャートである。
【0011】
図6に示すパターン認識装置は、パターン認識のための辞書として、通常の辞書(既存の辞書)205に加えて追加辞書206を有する。この追加辞書206は、通常の辞書205のみを利用した場合の弱点を補強するために追加された辞書であり、図1及び図2に示した辞書105に対応するものである。後述のように、この追加辞書206を作成するために、図1のパターン認識辞書作成装置に対し、学習対象パターンデータの認識結果が入力されるが、この認識結果を得る際に用いられたパターン辞書が通常の辞書205に相当する。
【0012】
図1に示すパターン辞書作成装置は、作成される辞書105と、学習対象パターンデータとその認識結果を入力する入力部101と、入力された学習対象パターンデータから構造特徴と特徴べクトルを含む特徴を抽出する特徴抽出部102と、学習対象パターンデータ(およびその特徴)を、その構造特徴の同一性に基づいてクラス分類するクラス分類部103と、クラス別に特徴べクトルの空間的学習(特徴ベクトルを識別するための学習)を行って辞書情報を作成し、それを辞書105に書き込む空間学習部104とから構成されている。
【0013】
また、空間学習部104は、クラス別の特徴ベクトルの空間的学習のために、図2に示すような学習対象パターンデータの特徴べクトルと認識結果を取り込む入力部111と、入力された各特徴べクトルを中心とする近傍領域を算出する近傍領域算出部112と、近傍領域のうち最大のものを検出する最大近傍領域検出部113と、最大近傍領域から辞書項目を決定する辞書項目決定部114と、決定された辞書項目を辞書情報として辞書105に書き込む出力部115と、検出された最大近傍領域に属する特徴べクトルを除いて次の最大近傍領域を最大近傍領域検出部113に検出させるための制御を行う領域検出制御部116とを具備している。
【0014】
次に、このパターン辞書作成装置におけるパターン辞書作成処理の内容を図3のフローチャートに沿って説明する。このフローチャート中の主要処理部分(ステップS11〜S19)について説明し、その後に、図2に示した構成に関連したクラス別の特徴ベクトルの空間的学習の処理部分(ステップS21〜S27)について説明する。
【0015】
まず、入力部101により、全ての学習対象パターンデータと、それぞれの認識結果とを入力する(ステップSl1)。
【0016】
次に、特徴抽出部102において、入力された全ての学習対象パターンデータに関して、人間の直感にあったパターンの幾何的・位相的特徴の表現である構造特徴を抽出(Sl2)する。ここで抽出される構造特徴の一例として、特許第2719202号(特開平03‐108079号)の請求項2記載の線図形特徴抽出方法によるところの準位相的構造表現を輪郭に適用してものを考える。この表現は、その詳細については特許第2719202号公報に譲るが、概略を述べれば、輪郭を構成する境界点列を多角形近似し、それらを単純な曲線構成要素(プリミティブと呼ばれる)の連鎖よりなるプリミティブ系列とし、その系列要素の組み合わせと系列要素の2項関係を求めて輪郭近似結果を特徴付けた表現である。この表現の利点は、線図形(特に文字)の変形を吸収するうえで柔軟な表現であり、マッチングにおける計算量が少なく処理の高精度化と高速化に有利であることである。もちろん、これ以外の構造特徴を抽出することも可能である。なお、ここで構造特徴を抽出するのは、構造特徴のマッチングが距離計算などの算術演算ではなく論理演算で実現できるため、高速化に有利であるからである。
【0017】
次に、クラス分類部103において、学習対象パターンデータを、その構造特徴の同一性に基づいてクラスに分類する(ステップS13)。ここでいうクラスとは、同一構造を持つ学習対象パターンデータの集合である。このクラス分類を行う主たる目的は、特徴ベクトルの空間的学習(特徴べクトルを識別するための学習)の対象を構造特徴が同一のクラス単位に制限することで、空間学習のための処理量の削減と副作用の影響の低減を図るためである。また、構造特徴のみで認識可能なパターンについては、その特徴ベクトルを用いたマッチングを行うことなく認識可能にするパターン辞書を作成するためである。
【0018】
構造特徴に基づいたクラス分類が終わると、空間学習部104の処理が開始する。空間学習部104において、まず未処理のクラスを一つ取り出す(ステップS14)。未処理のクラスがなければ(ステップSl5、No)、全てのクラスに対する処理が終わったので、辞書作成処理は終了となる。
【0019】
一方、未処理のクラスがあれば(ステップSl5、Yes)、その取り出したクラス(カレント・クラスと呼ぶ)に所属している全ての学習対象パターンデータが同一カテゴリであるか否かを調べる(ステップS16)。これは、カレントクラスに属している学習対象パターンデータに関し、その特徴ベクトルの空間的学習が必要であるか否かの判断(構造特徴に基づく大分類)である。
【0020】
同一カテゴリでないならば(ステップSl6、No)、カレントクラスに属する学習対象パターンデータは、その構造特徴のみではカテゴリを特定することが困難である。このようなカレントクラスについては、特徴べクトルの空間的学習処理(ステップS21〜S27)を行うが、これについては後述する。
【0021】
カレントクラスに属する全ての学習対象パターンデータが同一カテゴリであるならば(ステップSl6、Yes)、このカレントクラスに属する学習対象パターンデータは構造特徴のみに基づいてカテゴリを一意に特定することができる。そこで、カレントクラスの構造特徴とカテゴリ名とを合わせて辞書項目とし(ステップS17)、その辞書項目を辞書情報として辞書105に出力し(ステップS18)、カレントクラスを処理済みとする(ステップS19)。そして、ステップS14に戻り、別のクラスに関する処理を続ける。
【0022】
なお、ステップS16の判定(大分類)を行わず、全てのクラスを空間的学習処理(ステップS21〜S27)の対象とすることも可能である。しかし、上に述べたように、クラスに含まれる全ての学習対象パターンデータが同一カテゴリにある場合に、その学習対象パターンデータの空間的学習処理を省略してカテゴリ名を付与するようにすれば、処理量を一層削滅できるため、処理の高速化に有利である。
【0023】
次に空間的学習処理(ステップS21〜S29)について、図2に示した構成を参照しつつ説明する。空間学習部104は、処理対象となったカレントクラス内の全ての学習対象パターンデータに関し、特徴抽出部102で特徴ベクトルの抽出を行わせ、抽出された特徴ベクトルと認識結果(これは入力部101で入力されたもの)を入力部111で取り込む(ステップS21)。なお、ここでいう特徴ベクトルは、文字等のパターンの認識分野で周知の方向コード特徴やペリフェラル特徴などの統計的特徴量のべクトルである。
【0024】
次に、近傍領域算出部112において、入力された全ての特徴ベクトルの近傍領域の算出を行う(ステップS22)。近傍領域とは、対象とする特徴べクトルを代表とする領域に包含される特徴べクトルの集合である。この包含の条件として、
(a)近傍領域内の特徴べクトルはすべて誤読データである
(b)近傍領域内の特徴べクトルはすべて誤読データまたは拒否データである
(c)近傍領域内の特徴べクトルはすべて同一カテゴリである
などを定めることができる。同一カテゴリであればその近傍領域に含まれるものをそのカテゴリと判定することで、正読にすることができる。あるいは、近傍領域に含まれるものを拒否と判定することで、誤読を避けることができる。このように、その要素が共通のカテゴリ判定対象となるような、特徴べクトルの集合を近傍領域と呼ぶ。
【0025】
近傍領域算出の様子を図4に示す。同図において、黒塗りの丸、四角、三角のような記号は、誤読パターンデータの特徴ベクトルを示す。また、白塗りの丸、四角、三角のような記号は、正読パターンデータの特徴ベクトルを表す。また、同じ形状の記号は、同じカテゴリの特徴ベクトルであることを示す。
【0026】
近傍領域の算出においては、まず対象とする特徴べクトルに近い順に全ての特徴べクトルを順序付けた表現を求める。図4に対してこの表現を求めると、図5のようになる。同図において各特徴ベクトル(記号)の下に示した数値は、その特徴ベクトルから対象とする特徴ベクトルまでの距離を表している。最も左にあるのが領域中心となる特徴べクトルであり、他の特徴ベクトルは距離の近い順に並べられている。ここでは、上記(a)の包含条件を採用するものとして領域境界を定め、領域境界を挟んで隣り合う2つの特徴べクトルのそれぞれの距離値の平均値を領域半径とする。図4の特徴べクトルAについては、図5から分かるように、距離55の正読の特徴ベクトルと、その左隣の誤読の特徴ベクトルとの間が領域境界となり、領域半径は(45+55)/2=50となる。同様に、図4の特徴ベクトルBについては、同特徴ベクトルと、距離22の正読の特徴ベクトルとの間が領域境界となり、領域半径は(0+22)/2=11となる。こうした処理が入力された全ての特徴べクトルに対して行われ、その全ての特徴ベクトルを領域中心とする近傍領域が算出される。
【0027】
なお、入力された全ての特徴ベクトルの近傍領域を求めるのではなく、誤読の特徴ベクトルのみを領域中心とする近傍領域表現だけを求めたり、又は、誤読と拒否の特徴ベクトルのみを領域中心とする近傍領域表現だけを求めたりすることも可能である。このようにすれば、全ての特徴ベクトルを領域中心とする近傍領域表現を求める場合に比べ、図5の行の数が大幅に削減されるため(ただし、列の数は変わらない)、処理量を削減できるという利点がある。また、近傍領域の包含条件として上記(b)又は(c)の条件を採用することも可能である。
【0028】
次に、最大近傍領域検出部113において、得られた近傍領域の中から最大の近傍領域を検出する(ステップS23)。このときの検出基準となるのは、ここでは領域半径である。すなわち、領域半径が最大の近傍領域を最大近傍領域とする。なお、最大近傍領域の算出基準として、領域半径に代えて、領域内に含まれる特徴べクトル数(学習対象パターンデータ数)を用いることも可能である。
【0029】
続いて、領域検出制御部116において、最大近傍領域が検出されたか否かを調べる(ステップS24)。検出されない場合は、すべての特徴べクトルが既に登録済みの近傍領域に含まれた場合であるので、カレントクラスに対する空間学習処理を終了し、ステップS19以降の処理に戻る。
【0030】
一方、最大近傍領域が検出されたならば、辞書項目決定部114で、その近傍領域の辞書項目の内容を決定する(ステップS25)。この辞書項目には、少なくとも
(1)領域中心の特徴べクトル
(2)領域半径
(3)カテゴリ名(リジェクトコードの場合もある)
が含まれる。カテゴリ名の決定に関しては、領域中心の特徴ベクトルのカテゴリ名を無条件に辞書項目のカテゴリ名に採用するような様々な方法が可能であるが、その近傍領域内の特徴ベクトルが全て同一カテゴリであるときにのみ、そのカテゴリ名を辞書項目のカテゴリ名に採用する方法によれば、誤読の削減のみならず、正読の向上を図ることができる。また、その領域半径がきわめて小さい場合には、正読データと誤読データとが密集していると考えられるため、未学習データに対して正読のみならず誤読をも増やすことが懸念される。これを避けるために、領域半径があらかじめ定められた閾値以下の場合に、辞書項目のカテゴリ名を拒否(リジェクト)とするのが有効である。
【0031】
次に、図6に示すパターン認識装置について説明する。このパターン認識装置は、パターン認識辞書として、元々備えている通常の辞書205に加えて、図1乃至図5に関連して説明したような本発明のパターン認識辞書作成装置により作成された追加辞書206を有し、また、認識対象であるパターンデータを入力する入力部201と、入力されたパターンデータの構造特徴及び特徴べクトルを抽出する特徴抽出部202と、抽出された構造特徴又は特徴べクトルに関し追加辞書206又は通常の辞書205との間でマッチングを行って入力パターンデータを認識する識別部203と、この識別部203の認識結果を出力する出力部204とを有する構成である。
【0032】
このパターン認識装置における処理を、図7のフローチャートに沿って説明する。まず、入力部201により読み取り対象となるパターンデータを入力し(ステップS31)、特徴抽出部202で入力パターンデータから構造特徴を抽出する(ステップS32)。続いて、抽出された構造特徴と追加辞書206内の構造特徴とのマッチングを識別部203で行う(ステップS33)。マッチングの取れた全てのクラスが同一カテゴリであれば(ステップS34、Yes)、特徴べクトルを抽出することなく入力パターンデータのカテゴリを一意に決定することができるので、そのクラスのカテゴリ名を認識結果として出力部204により出力する(ステップS39)。このように構造特徴のみで認識が可能な入力パターンデータについて、特徴ベクトルの抽出とそのマッチングを行わないようにすると、処理量の削減に有利である。
【0033】
構造特徴のマッチングがとれたクラス中にカテゴリの異なるクラスが含まれている場合には(ステップS34、No)、この段階ではカテゴリを一位に決定できないため、特徴抽出部202によって入力パターンデータから特徴べクトルを抽出する(ステップS35)。続いて、識別部203において、特徴ベクトルのマッチングを行うが、最初に追加辞書206との間でマッチングを行う(ステップS36)。追加辞書206に登録されている辞書項目は、前述のように少なくとも中心となる特徴べクトルと、その領域半径と、カテゴリ名とからなる。このマッチングでは、入力パターンデ−タから抽出された特徴べクトルと、各辞書項目の特徴べクトルとの距離を算出し、その値が、その辞書項目の領域半径以下であればマッチしたと見なし、いずれの辞書項目の特徴ベクトルとの距離もその領域半径以下でなければマッチしないと見なす。追加辞書206との特徴ベクトルのマッチングでマッチした場合には(ステップS37、Yes)、出力部204は該当辞書項目のカテゴリ名を認識結果として出力する(ステップS39)。
【0034】
特徴ベクトルを用いた追加辞書206とのマッチングで、どの辞書項目ともマッチしない場合には(ステップS37、No)、識別部203は、通常の辞書205との間で特徴ベクトルのマッチングを行って入力パターンを認識し(ステップS38)、その結果を出力部204より出力し(ステップS39)、処理を終了する。
【0035】
このように、図6に示す本発明のパターン認識装置は、全体としては一般的なパターン認識装置の構成に類似するが、違いは本発明により作成された追加辞書206を用いることにある。これにより、追加辞書206を用いない、それまでのパターン認識装置で苦手としたケースのみを特別扱いし、学習対象パターンデータに対して厳密に学習した結果に置き換えることができる。したがって、従来のパターン認識装置に対してわずかな変更を施すだけで、従来技術のような単純な学習を行う場合に問題となった副作用を抑え、大幅な精度向上(正読増加、誤読減少)を達成でき、また処理量も削減できる。
【0036】
本発明は、例えば図8に示すCPU302、記憶装置303、補助記憶装置304、CD−ROMなどの記録媒体307を読み書きするためのドライブ306、入力インターフェース301、出力インターフェース305などをバス310で接続したような一般的な構成のコンピュータを利用し、ソフトウェアにより実施することも可能である。図1及び図2に関連して説明したような本発明によるパターン辞書作成装置の各手段をコンピュータのハードウエアを利用して実現するためのプログラム、図3に示したような本発明によるパターン認識辞書作成のための各処理ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム、図6に関連して説明したような本発明によるパターン認識装置の各手段をコンピュータのハードウエアを利用して実現するためのプログラム、又は、図7に示したような本発明によるパターン認識のための各処理ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムは、例えば、同プログラムが記録された記録媒体307からドライブ306を通じて補助記憶装置303に読み込まれ、CPU302が補助記憶装置304や記憶装置303との間で情報をやり取りしながら、同プログラムの各ステップを実行する。学習データに基づいて作成された辞書(図1及び図2に示す辞書107)は例えば補助記憶装置304に保存され、また、必要に応じて記録媒体307に出力される。パターン認識のための通常の辞書及び追加辞書(図6に示す辞書205及び追加辞書206)は、例えばプログラムが記録された記録媒体307又は別の記録媒体307から補助記憶装置304に読み込まれ、パターン認識処理に利用される。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、既存の辞書の弱点を補強するための、副作用が少なく大幅な精度向上をもたらすパターン辞書を用い、パターンの変形に強く、かつ高速のパターン認識処理が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるパターン辞書作成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】 特徴ベクトルの空間的学習のための構成の一例を示すブロック図である。
【図3】 図1のパターン辞書作成装置における処理のフローチャートである。
【図4】 近傍領域算出の様子を示す図である。
【図5】 近傍領域算出のために、対象とする特徴べクトルに近い順に特徴べクトルを順序付けた表現を示す図である。
【図6】 本発明によるパターン認識装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図7】 図6のパターン認識装置における処理のフローチャートである。
【図8】 本発明を実施するためのコンピュータの一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
101 入力部
102 特徴抽出部
103 クラス分類部
104 空間学習部
105 辞書
111 入力部
112 近傍領域算出部
113 最大近傍領域検出部
114 辞書項目決定部
115 出力部
116 領域検出制御部
117 新しく作成される辞書
201 入力部
202 特徴抽出部
203 識別部
204 出力部
205 通常の辞書(既存の辞書)
206 追加辞書

Claims (9)

  1. 所定のパターン辞書を用いて認識されたパターンの認識結果である誤認データ又は拒否データに基づいて作成された追加辞書によるパターン認識を行うステップと、
    前記追加辞書によるパターン認識の後、該パターン認識の結果を受けて前記パターン辞書によりパターン認識を行うステップと、
    有し、
    前記追加辞書によるパターンを認識するステップは、所定のパターンの認識結果と特徴ベクトルの組合わせから各特徴ベクトルを代表としたベクトル集合を各特徴ベクトル毎に生成すると共に、夫々のベクトル集合において誤読データまたは拒否データを特定し、該特定された誤読データ又は拒否データと組合されている特徴ベクトルと前記ベクトル集合の代表とされた特徴ベクトルとの近似値に基づき算出されたパターン認識用の閾値、および前記所定の特徴ベクトルを項目として有する追加辞書を用いてパターン認識を行うことを特徴とするパターン認識方法。
  2. 前記追加辞書は、前記所定のパターン辞書を用いて認識されたパターンの構造特徴に基づき、該パターンをクラス分類することにより作成された辞書をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のパターン認識方法。
  3. 前記構造特徴は、パターンの輪郭に対する準位相的構造表現を用いることを特徴とする請求項2に記載のパターン認識方法。
  4. 認識対象パターンについて、構造特徴を抽出して、前記追加辞書の構造特徴を用いたパターン認識を行い、認識できなかったなら、ベクトル特徴を抽出して、前記追加辞書によるベクトル特徴を用いたパターン認識を行うステップと、
    前記追加辞書によるパターン認識の後、該パターン認識の結果を受けて、前記パターン辞書によりパターン認識を行うステップと、
    を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のパターン認識方法。
  5. 所定のパターン辞書を用いて認識されたパターンの認識結果である誤認データ又は拒否データに基づいて作成された追加辞書によるパターン認識を行う手段と、
    前記追加辞書によるパターン認識の後、該パターン認識の結果を受けて前記パターン辞書によりパターン認識を行う手段と、
    を有し、
    前記追加辞書によるパターンを認識する手段は、所定のパターンの認識結果と特徴ベクトルの組合わせから各特徴ベクトルを代表としたベクトル集合を各特徴ベクトル毎に生成すると共に、夫々のベクトル集合において誤読データまたは拒否データを特定し、該特定された誤読データ又は拒否データと組合されている特徴ベクトルと前記ベクトル集合の代表とされた特徴ベクトルとの近似値に基づき算出されたパターン認識用の閾値、および前記所定の特徴ベクトルを項目として有する追加辞書を用いてパターン認識を行うことを特徴とするパターン認識装置。
  6. 前記追加辞書は、前記所定のパターン辞書を用いて認識されたパターンの構造特徴に基づき、該パターンをクラス分類することにより作成された辞書をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のパターン認識装置。
  7. 前記構造特徴は、パターンの輪郭に対する準位相的構造表現を用いることを特徴とする請求項6に記載のパターン認識装置。
  8. 認識対象パターンについて、構造特徴を抽出して、前記追加辞書の構造特徴を用いたパターン認識を行い、認識できなかったなら、ベクトル特徴を抽出して、前記追加辞書によるベクトル特徴を用いたパターン認識を行う手段と、
    前記追加辞書によるパターン認識の後、該パターン認識の結果を受けて、前記パターン辞書によりパターン認識を行う手段と、
    を有することを特徴とする請求項6又は7に記載のパターン認識装置。
  9. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のパターン認識方法の各ステッ プをコンピュータに実行させるためのプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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