JP4026689B2 - タペットクリアランス自動調整装置及びタペットクリアランス調整方法 - Google Patents

タペットクリアランス自動調整装置及びタペットクリアランス調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、スプリングによって閉じられたバルブをロッカーアーム先端のアジャストスクリューで押圧することにより開口させるエンジンに対して用いられ、バルブとアジャストスクリューとの隙間を調整するタペットクリアランス自動調整装置及びタペットクリアランス調整方法に関する。
バルブ機構部にロッカーアームを有する型式のエンジンでは、カムにより駆動されたロッカーアームの先端に設けられたアジャストスクリューでバルブエンドを押圧して開口させ、燃料ガス又は排気ガスの吸排気を行っている。また、ロッカーアームが原位置に戻ることにより、スプリングの弾発作用によってバルブは再び閉じる。
ところで、ロッカーアームが原位置に戻る際にバルブが完全に閉じるようにバルブエンドとアジャストスクリューとの間には隙間(以下、タペットクリアランスという)が設けられている。このタペットクリアランスは狭すぎると高温時の熱膨張によってなくなるおそれがあり、また広すぎると接触時の音が大きく騒音となる。したがって、タペットクリアランスは、設計上予め設定された適正値(又は適正範囲)となるように精度良く調整されなければならない。特に、多種・多量のエンジンを製造する工程では、調整精度を高精度に維持させながら1台あたりの調整時間の短縮を図る必要があり、調整のばらつきを防止するためにも自動的に調整可能であることが好ましい。
タペットクリアランスを調整する方法としては、特許文献1〜3に記載された方法を挙げることができる。このうち、特許文献1に記載された方法で用いる調整装置は、ドライバを回転させるアクチュエータと、バルブの開閉方向の変位を測定する変位測定装置と、ロッカーアームに係合してロッカーアームのパッド面をカム面に押し付ける手段とを有する。該手段は、パッド面をカム面に対して強い力で押し付ける押付レバー要素を備えており、パッド面をカム面に確実に接触させて調整精度の向上を図っている。
また、特許文献2に記載された方法によれば、燃焼室内に高圧空気を供給した状態で該燃焼室内の圧力を監視しながら調整することにより、ほとんど習熟を要することなく正確な調整が可能となり好適である。さらに、特許文献3に記載された方法によれば、ロッカーアームの変位量が基準量だけ減少した点から調整原点を求められる。
特公昭62−8609号公報 特開平11−153007号公報 特開2001−27106号公報
前記特許文献1に記載された方法で用いる押付レバー要素は、駆動のためのエアマイクロシリンダやレバー機構としての回転枢軸が必要であって構成が複雑化する。また、押付レバー要素は変位測定装置とは別に設けられており、装置が大型化する。
前記特許文献2に記載された方法では、燃焼室内は比較的高圧であることから空気の流れが乱れやすいため、圧力状態が安定するまで正確な計測をすることができない場合があり、迅速な調整が困難となることがある。また、この方法では作業員がドライバでアジャストスクリューの螺入量を調整しているため、作業員の負担を軽減するとともに一層高精度且つ短時間で調整を行うための自動化が望まれている。
さらに、前記特許文献3に記載された方法では、作業員がロッカーアームの変位量に基づいて調整原点を求めており、該変位量を検出するためのセンサを要するとともにこのセンサ信号を調整装置と連動させる必要があり、且つ求められた変位の基準量をアジャストスクリューのピッチとリードの関係より、回転角と進行量を換算し、最終的な完了ポイントを求める設定作業を伴う。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、バルブとアジャストスクリューとの隙間を一層迅速に且つ高精度に調整することができ、簡便な構成、手段によるタペットクリアランス自動調整装置及びタペットクリアランス調整方法を提供することを目的とする。
本発明に係るタペットクリアランス自動調整装置は、スプリングによって閉じられたバルブをロッカーアーム先端のアジャストスクリューで押圧することにより開口させるエンジンにおける前記バルブと前記アジャストスクリューとの隙間を調整するタペットクリアランス自動調整装置において、
前記ロッカーアーム先端から前記アジャストスクリューを進退させて突出量を調整する調整ユニットと、
前記アジャストスクリューを回転させるトルクを検出するトルク検出部と、
前記トルク検出部が計測するトルク値に基づいて、前記調整ユニットを制御する制御機構部と、
を有し、
前記制御機構部は、前記バルブを開いた状態から前記アジャストスクリューを後退させて前記バルブが閉じる際の前記トルク値を連続的に計測し、前記トルク値の微分値が変化する変曲点を中心とした直前の区間を近似する第1近似線と直後の区間を近似する第2近似線との交点を基準点として検出し、次に、前記アジャストスクリューを、前記基準点よりも前記隙間に基づく設定量だけ後退させることを特徴とする。
このように、アジャストスクリューを後退させてバルブが閉じる際のトルク値を連続的に計測するため、トルク値の微分値が変化する時刻を確実に特定することができる。また、この時刻を中心とした直後の区間を近似する第1近似直線と直前の区間を近似する第2近似直線から交点を求めことにより、トルク値が曲線状に変化する場合であっても、第1近似直線及び第2近似直線は変曲点の近傍に設定されて、前記変曲点に対応する基準点を正確に特定することができる。したがって、この基準点よりも前記隙間に基づく設定量だけ後退させることにより、バルブとアジャストスクリューとの隙間を迅速に且つ高精度に調整することができる。
この場合、前記制御機構部は、前記バルブのバルブヘッドが前記エンジンのバルブシートに接触して前記トルク値の絶対値が減少し始める変曲点を基準点として検出する。また、前記制御機構部は、前記バルブのバルブヘッドが前記エンジンのバルブシートに接触した後に前記アジャストスクリューが前記バルブのエンド部から離間して前記トルク値が一定値となる変曲点を基準点として検出してもよい。
このように、バルブを後退させる際のトルク値の変曲点を基準点として特定することにより、調整ユニットに設けられた工具とアジャストスクリューの係合部とのがたや、駆動系のバックラッシュ等の影響を受けることなく、基準点を高精度に特定することができる。
さらに、前記トルク検出部は、回転駆動源に接続された駆動部と、
前記アジャストスクリューを回転させる工具と連結され、前記駆動部と同軸状の受動部と、
前記駆動部の両方向の回転を前記受動部に伝える駆動力伝達係合部と、
前記駆動力伝達係合部に設けられ、一方の周方向の力を検出するロードセルと、
を有し、
前記ロードセルは、弾性体によって前記一方の周方向に予圧が加えられているとよい。
このようなトルク検出部によれば、ロードセルに対して弾性体により予圧を与えておくことにより隙間がなくなり、不感帯のないトルク計測が可能となるとともに、1つのロードセルを用いた簡便な構成で、双方向のトルクを検出することができる。
さらに、前記ロッカーアームの変位量を検出するロッカーアーム計測部と、
プログラム動作により前記調整ユニットの位置及び向きを設定可能な移動機構部とを備え、
前記移動機構部は、前記ロッカーアーム計測部により計測されたロッカーアームの変位量に基づいて前記調整ユニットの位置及び向きを設定して、前記アジャストスクリューに係合させるようにしてもよい。これにより、調整ユニットとアジャストスクリューとを確実に係合させることができる。
また、本発明に係るタペットクリアランス調整方法は、スプリングによって閉じられたバルブをロッカーアーム先端のアジャストスクリューで押圧することにより開口させるエンジンにおける前記バルブと前記アジャストスクリューとの隙間を調整するタペットクリアランス調整方法において、
前記ロッカーアーム先端から前記アジャストスクリューを進退させて突出量を調整する調整ユニットと、
前記アジャストスクリューを回転させるトルクを検出するトルク検出部と、
前記トルク検出部が計測するトルク値に基づいて、前記調整ユニットを制御する制御機構部と、
を用い、
前記制御機構部は、前記バルブを開いた状態から前記アジャストスクリューを後退させて前記バルブが閉じる際の前記トルク値を連続的に計測し、前記トルク値の微分値が変化する変曲点を中心とした直前の区間を近似する第1近似線と直後の区間を近似する第2近似線との交点を基準点として検出し、次に、前記アジャストスクリューを、前記基準点よりも前記隙間に基づく設定量だけ後退させることを特徴とする。
本発明に係るタペットクリアランス自動調整装置及びタペットクリアランス調整方法によれば、簡便な構成により、バルブとアジャストスクリューとの隙間を一層迅速に且つ高精度に調整することができるという効果を達成することができる。
また、トルク検出部の駆動力伝達係合部に設けられた1つのロードセルに対して、弾性体によって周方向に予圧を加えておくことにより簡便、廉価な構成で、双方向のトルクを検出することができる。
以下、本発明に係るタペットクリアランス自動調整装置及びタペットクリアランス調整方法について実施の形態を挙げ、添付の図1〜図13を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るタペットクリアランス自動調整装置10は、エンジン12におけるバルブ14のバルブエンド16とアジャストスクリュー18との隙間(以下、タペットクリアランスという)Cを調整する装置である。アジャストスクリュー18は細目の右ねじであって、時計方向に回転させることにより下方に進出する。
図2に示すように、アジャストスクリュー18は、上端部にマイナス溝18aを備えたスクリュー部がロッカーアーム22の先端部に螺入されており、アジャストナット23によってダブルナット方式で固定されている。ここで、エンジン12は、スプリング20によって閉じられたバルブ14のバルブエンド16をロッカーアーム22先端のアジャストスクリュー18で押圧することにより開口させる型式のものである。つまり、ロッカーアーム22はカム24により駆動され、アジャストスクリュー18でバルブエンド16を押圧してバルブ14を開口させ、燃料ガス又は排気ガスの吸排気を行っている。また、ロッカーアーム22が原位置に戻ることにより、スプリング20の弾発作用によってバルブ14は再び閉じる。
タペットクリアランスCを調整する際、カム24は凸部が下方に指向するように設定されており、ロッカーアーム22は原位置に戻っている。したがって、吸気側及び排気側ともバルブ14は吸気管及び排気管を閉じる位置に設定されているとともに、カム24に連動したピストン26は上死点まで上昇した位置にあって燃焼室28は狭い空間となっている。
アジャストスクリュー18は、アジャストナット23を緩めた状態で背面のマイナス溝18aにドライバ(工具)72を差し込んで回すことにより進退し、タペットクリアランスCが変化し、適値となったところでアジャストナット23を締めて固定される。
図1に戻り、タペットクリアランス自動調整装置10は、アジャストナット23を緩めた後にアジャストスクリュー18を進退させる調整ユニット34と、プログラム動作により該調整ユニット34を任意の位置及び向きに移動させることのできるロボット(移動機構部)36と、アジャストスクリュー18を回転させるトルクを検出するトルク検出部38と、トルク検出部38が計測するトルク値Tに基づいて、調整ユニット34を制御する制御機構部54とを有する。
制御機構部54は、PLC(Programmable Logic Controller)62とロボットコントローラ64とを有する。PLC62は、トルク値Tを連続的に所定のデータレジスターに保存し、確実な微分値の演算処理を行い、該演算処理の結果等に基づいて調整ユニット34を制御するとともにロボットコントローラ64に所定のタイミング信号を送信する。ロボットコントローラ64は、受信したタイミング信号に基づいてロボット36に所定の動作を行わせ、該ロボット36の動作によって先端部がアジャストスクリュー18に当接するように移動させる。ロボット36は多軸型の産業用ロボットである。
図3及び図4に示すように、調整ユニット34はロボット36の先端部に設けられており、アジャストスクリュー18及びアジャストナット23を操作する円柱状の作業部70と、作業部70の軸心部先端に設けられたドライバ72と、該ドライバ72を駆動するドライバ駆動部74と、ドライバ72の周囲に同軸状に設けられたソケット76と、該ソケット76を駆動するナットランナ78と、ソケット76の進退量を計測するために板片80aを検出座76aに当接させる空気圧シリンダ80と、板片80aに連結されて検出座76aの位置を計測することによりロッカーアーム22の変位量をリアルタイムで検出するマグネスケール(ロッカーアーム計測部)82とを有する。空気圧シリンダ80及びマグネスケール82は、ロボット36に対する接続ブラケット84に設けられている。空気圧シリンダ80は計測を目的に供せられるものであって大きな出力は必要なく、小型軽量のもので足りる。
ドライバ駆動部74は、作業部70と同軸状で、接続ブラケット84の上面にケーシング86を介して設けられている。ナットランナ78はドライバ駆動部74と隣接平行に設けられておりケーシング86の上面から上方に延在している。
作業部70は、接続ブラケット84から下方に突出するように設けられており、先端部に前記ドライバ72及び前記ソケット76が設けられている。作業部70は、さらに、前記ソケット76の上部孔に先端部がスプライン形状で嵌合する回動筒体90と、ケーシング86内で回動筒体90に固定された同軸状の受動ギア92と、回動筒体90の軸孔部に嵌通するように設けられてドライバ72における上部穴72aに先端部がスプライン形状で嵌合する連結ロッド94とを有する。
回動筒体90はケーシング86内のベアリング94a及び接続ブラケット84から下面に突出する支持筒84a内のベアリング94bにより回動自在に支持されており、受動ギア92が回転駆動されることにより回動筒体90が一体的に回転し、スプラインにより回転が伝達されてソケット76が回転する。連結ロッド94は、回動筒体90の内面に設けられた2つのベアリング96a及び96bにより回動自在に支持されており、連結ロッド94の上端部に設けられたカップリング98が回転駆動されることにより連結ロッド94が一体的に回転し、スプラインにより回転が伝達されてドライバ72が回転する。
回動筒体90の側面段差部90aとソケット76の上端面との間にはスプリング100が設けられており、回動筒体90は下方に向けて弾発付勢されている。また、ソケット76の上部には外輪76bが設けられており、該外輪76bが支持筒84aの内径環状溝に係合して抜け止めとして作用している。
連結ロッド94の下端面とドライバ72における上部穴72aの底部との間にはスプリング102が設けられており、ドライバ72は下方に向けて弾発付勢されている。また、ドライバ72の外径段差部72bがソケット76の内径段差部76cに係合して抜け止めとして作用している。
ドライバ72の下方先端部はマイナス溝18aに係合するマイナス形状となっており、ソケット76の下方先端部の内周部はアジャストナット23に係合する六角のソケット形状である。
ドライバ駆動部74は回動量Rを検出可能なサーボモータ110と、該サーボモータ110の回転を減速してカップリング98に伝達する減速器111と、前記のトルク検出部38とを有し、上方から順に直列的に配列されている。
ナットランナ78はモータ114と、該モータ114の回転を前記受動ギア92に減速して伝達する駆動ギア116と、駆動ギア116の軸部を支持するベアリング118a、118bとを有する。モータ114の回転軸と駆動ギア116との間にはカップリング120が設けられている。これらのモータ114、駆動ギア116、カップリング120、受動ギア92及びベアリング118a、118bは、前記受動ギア92及びベアリング94bとともにケーシング86内に設けられている。
前記のとおりマグネスケール82によれば、ロッカーアーム22の変位量をリアルタイムで検出ことができるため、ロボット36は、計測されたロッカーアーム22の変位量に基づいて調整ユニット34の位置及び向きを設定して、ソケット76とアジャストナット23との係合及びドライバ72とアジャストスクリュー18との係合を確実に行うことができる。
トルク検出部38は、段付き円柱状の駆動部130と、該駆動部130と同軸状で下方に設けられた円筒状の受動部132と、駆動部130の回転を受動部132に伝える駆動力伝達係合部134と、駆動力伝達係合部134に設けられ、一方の周方向の力を検出するロードセル136と、該ロードセル136に対して周方向に予圧を加えるスプリング(弾性体)138とを有する。
駆動部130の下方突出円柱部130aと受動部132の内径部との間にはベアリング140が設けられており、いわゆるフローティグされた状態となっている。受動部132は、カップリング98及び連結ロッド94を介してドライバ72と連結されている。駆動部130及び受動部132はそれぞれ略同外径である。
図5に示すように、駆動力伝達係合部134は、駆動部130の側面に設けられ下方(図5中右下方向)に向けて突出する2つの固定ドグ142及び144と、受動部132の側面に設けられて固定ドグ142、144の間に配置された係合片146とを有する。係合片146から見て、固定ドグ142は側面視左方に配置され、固定ドグ144は側面視右方に配置されている。
スプリング138の一端は、固定ドグ142の右側面に設けられた有底丸穴142aに挿入され、他端は係合片146の左側面に設けられた有底丸穴146aに挿入され、やや圧縮されている。ロードセル136は係合片146の右側面に設けられており、固定ドグ144に設けられた押圧調整ボルト148の端部に当接している。押圧調整ボルト148は、左方向への突出量が調整可能であって、スプリング138の圧縮量を調整できる。実際上、ロードセル136の計測レンジが100Nである場合、押圧調整ボルト148を介してスプリング138の圧縮量を調整することにより、無負荷時に50N(=100N÷2)の予圧をロードセル136に加えておく。これにより、受動部132に加わる一方向のトルクはロードセル136により50N以上の力として比例的に検出され、逆方向のトルクは50N以下の力として比例的に検出される。ロードセル136によって検出された力はPLC62に供給され、50Nの予圧を減算しオフセット量を相殺した後、受動部132の径を考慮してトルク値Tに換算される。
ところで、歪みゲージにより周方向の歪みを計測する一般的なトルク検出方法では、微小トルク時は歪みが小さく、ドライバ72を回転させるような微小トルクを検出するのに不適であってしかも直線性に劣る。
一方、前記のトルク検出部38によれば、1つのロードセル136を用いた簡便、廉価な構成で、双方向のトルク値Tを検出することができる。また、スプリング138により予圧を与えておくことにより、ロードセル136と押圧調整ボルト148との隙間がなくなり不感帯のないトルク計測が可能である。さらに、駆動部130と受動部132はベアリング140によりフローティングされていることから、微小トルクであっても摩擦の影響がない高精度なトルク計測が可能であり、しかも直線性に優れる。
なお、図6に示すように、エンジン12は製造ライン上を順次搬送されて所定のステーションで停止してタペットクリアランス自動調整装置10によってタペットクリアランスCの調整がなされ、調整後に次ステーションに搬送される。このステーションにはタペットクリアランス自動調整装置10が2台設けられており、複数のバルブ14に対応したアジャストスクリュー18を分担して調整する。タペットクリアランス自動調整装置10は1つのステーションに3台以上設けられていてもよい。実際上、複数のタペットクリアランス自動調整装置10のうち、制御機構部54は共有化が可能である。
次に、このように構成されるタペットクリアランス自動調整装置10を用いて、エンジン12におけるタペットクリアランスCを調整する方法について、図7を参照しながら説明する。
先ず、ステップS1において、ロボットコントローラ64の作用下にロボット36を動作させて、調整ユニット34をエンジン12に対して接近させ、作業部70(図4参照)のソケット76をアジャストナット23に嵌めあわせる。このとき、調整ユニット34は、ロボットコントローラ64のプログラム動作により自由度の高いロボット36を動作させることにより移動するため、エンジン12の種類によって、ロッカーアーム22やアジャストスクリュー18の位置及び向きが異なる場合であっても、柔軟に対応可能である。また、多気筒型のエンジン12において各気筒のタペットクリアランスCを1台のタペットクリアランス自動調整装置10で調整することも可能である。
この際、ソケット76の先端部がフローティングしながらアジャストナット23に当節し、その後勘合してロッカーアーム22に着座する。この後、ソケット76はスプリング100を弾性圧縮させながら回動筒体90にやや接近し、確実にアジャストナット23に嵌合する。すなわち、ロボット36はスプリング100が弾性変形する変位量範囲内の任意の位置でソケット76をアジャストナット23に嵌合させることができる。このとき、ロボット36はマグネスケール82により計測されたロッカーアーム22の変位量に基づいて調整ユニット34の位置及び向きを設定することができ、これによりソケット76をアジャストスクリュー18に一層確実に係合させることができる。
なお、この際、スプリング102を弾性圧縮させながらドライバ72がアジャストスクリュー18のマイナス溝18aに係合する。
これ以降ステップS11までの処理においては、ロッカーアーム22の変位量に基づいてロボット36をリアルタイムで同期させ、ドライバ72とマイナス溝18aが正確に係合するように制御する。
ステップS2において、ナットランナ78のモータ114を回転駆動させることにより回動筒体90及びソケット76を回転させてアジャストナット23を緩め、アジャストナット23とアジャストスクリュー18とのダブルナット締結が解除される。これにより、アジャストスクリュー18が回転可能となり、ドライバ72による調整を開始することができる。
この際、一旦アジャストナット23を締める方向に回転させ、ソケット76に加わるトルクの上昇をトルク検出部38で検出することによって、ソケット76とアジャストナット23との嵌合を確認するようにしてもよい。
ステップS3において、ドライバ駆動部74のサーボモータ110を回転駆動させることにより連結ロッド94、ドライバ72を回転させてアジャストスクリュー18を時計方向に回転させる。また、PLC62においてロードセル136の計測に基づくトルク値T及びサーボモータ110の回動量Rの計測を開始し、所定の微少時間間隔で連続的に計測を行う。なお、スプリング102(図3参照)によりドライバ72はアジャストスクリュー18に付勢、係合していることから、ドライバ72の回動量Rはアジャストスクリュー18の進退量と比例的に対応している。したがって、回動量Rを計測、制御することはアジャストスクリュー18の進退量を計測、制御することと等価である。
この時点の時刻をt0として、PLC62において計測されたトルク値T及びサーボモータ110の回動量Rをグラフとして図8に示す。また、図9にトルク値Tの変動とバルブ14の状態とを対比して示す。
図10に示すように、このステップS3においては、マグネスケール82により検出されたロッカーアーム22の変位量に基づいて、調整ユニット34が適正な位置及び向きとなるように同期動作させるようにすると、アジャストスクリュー18をスムーズに回転させることができて好適である。具体的には、アジャストスクリュー18とドライバ72が同軸状となるように同期させればよい。
すなわち、従来のタペットクリアランス調整装置では、調整ユニット34に相当する部分が固定式であったため、ドライバ72とアジャストスクリュー18のマイナス溝18aとの嵌合、及びソケット76とアジャストナット23との嵌合が必ずしも精確になされていない場合がある。これに対して、タペットクリアランス自動調整装置10においては、マグネスケール82によりロッカーアーム22の変位量をリアルタイムで検出可能であるとともに、動作の自由度が高いロボット36に調整ユニット34が設けられていることから、ロボット36をロッカーアーム22の変位量に同期させながらアプローチ角度を変化させ、確実且つスムーズな調整動作を行うことができる。
ステップS4において、アジャストスクリュー18の回転及びロードセル136のトルク値Tの計測を続行してバルブ14が開いたことを検出する。つまり、図8において、アジャストスクリュー18がバルブエンド16に最初に接触した時刻t1からトルク値Tは上昇を開始し、各部品同士のたわみ、伸び及びがたがなくなった時刻t2においてバルブ14が開いたこととなり、以降、トルク値Tはスプリング20のたわみに応じて緩やかに上昇する。ステップS4はサブルーチン処理として行われる(図11参照)。バルブ14が開いたことを検出した後ステップS5に移る。
ステップS5において、ドライバ駆動部74の作用下にドライバ72を逆方向に回転させてアジャストスクリュー18を反時計方向への回転を開始する。この時刻をt3として示す。
これによりトルク値Tは急速に減少して極性が反転し、絶対値で反転前の値と略等しい値となる時刻t4まで減少する。時刻t4以降、トルク値Tはスプリング20のたわみに応じて緩やかに上昇(絶対値が減少)する。
また、時刻t5においてバルブヘッド150がバルブシート152に接触した後、トルク値Tは急速に上昇(絶対値が減少)し、各部品同士にたわみ、伸び及びがたが生じ、時刻t6においてバルブ14が完全に閉じて、アジャストスクリュー18がバルブエンド16から離間することとなる。時刻t6以降、トルク値Tは略0となる。
ステップS6において、前記時刻t3の位置を基準として予め設定された規定回転量だけドライバ72を回転させ、トルク値Tが略0となったときにドライバ72を停止させる。この規定回転量はトルク値Tが略0であって、且つタペットクリアランスCが適正値となる以前の箇所として設定されている。図8において、この箇所における回動位置を一時停止位置R0として表す。また、時刻t3から時刻t7までの間のトルク値T及び回動量Rは微小間隔毎に記録されており、実質的には連続的に記録されている。
ステップS7において、バルブヘッド150がバルブシート152に接触した時刻t5をサブルーチン処理によって求め、該時刻t5に対応する回動基準位置R1を基準点として特定する。このサブルーチン処理については後述する(図12参照)。
ステップS8において、ドライバ72の回転速度をVbとして、一時停止位置R0と回動基準位置R1との差回動量ΔRαを、ΔRα←Vb×(t7−t5)として求める。差回動量ΔRαは、時刻t5及びt7に対応して記録された一時停止位置R0と回動基準位置R1から、ΔRα←R1−R0として求めてもよい。
ステップS9において、規定回動量Raと差回動量ΔRαとの差回動量ΔRβを、ΔRβ←Ra−ΔRαとして求める。規定回動量Raは、バルブヘッド150がバルブシート152に接触する時点(つまり、時刻t5)の位置からタペットクリアランスCの設計上規定された適正値(例えば、0.3mm)となる位置にバルブ14が移動するまでの回動量とし、計算又は実験によって求められて予め記録されている。
理論上、規定回動量Raは、時刻t5〜時刻t6に対応する第1規定回動量Ra1と、時刻t6〜時刻t7に対応する第2規定回動量Ra2との和として表され、第1規定回動量Ra1及び第2規定回動量Ra2を個別に求めてもよい。
第1規定回動量Ra1は時刻t5に対応する回動基準位置R1と時刻t6に対応する回動基準位置R2との差であり、部品同士にたわみや伸びに基づいて求められる。第2規定回動量Ra2はタペットクリアランスCの設計上規定された適正値をアジャストスクリュー18のピッチ長さで割った値として求め、又は実験的に求められる。
ステップS10において、前記ステップS9の処理が終了した時刻t8(図8参照)後、ドライバ72によりアジャストスクリュー18を基準点からさらに反時計方向に差回動量ΔRβだけ回転させる。これにより、アジャストスクリュー18は基準点から後退して、タペットクリアランスCが設計上規定された適正値に極めて近い値となり、この時点でドライバ72の回転駆動を停止させる。
ステップS11において、ナットランナ78の作用下にアジャストナット23を締めてアジャストスクリュー18を固定する。
ステップS13において、ロボット36の動作により調整ユニット34を一旦待避させ、未調整のアジャストスクリュー18が残っている場合には、当該アジャストスクリュー18に対してステップS1〜S11を繰り返して実行する。
次に、バルブ14が開いたことを検出するためのステップS4のサブルーチン処理(図7参照)について、図11を参照しながら説明する。
先ず、ステップS101において、初期判定として、連続して検出されたトルク値TをTn及びTn+1として表すとき(図9参照)、Tn+1−Tn<K1(K1及び後述するK2〜K5は所定の閾値)である状態が3回以上連続するときは、トルク値Tが安定した初期域と判断され、ステップS103へ移る。該条件が不成立であるときは、対応する時間を1サンプル分ずらして(ステップS102)、ステップS101を再実行する。
ステップS103において、前記ステップS101で求めた初期域以降で、Tn+1−Tn>K2である状態が2回以上連続するときは、トルク値Tの上昇域と判断され、ステップS105へ移る。該条件が不成立であるときは、対応する時間を1サンプル分ずらして(ステップS104)、ステップS103を再実行する。
ステップS105において、前記ステップS103で求めた上昇域以降で、Tn+1−Tn<K3である状態が2回以上連続するときは、トルク値Tが上昇を終了したことから、バルブ14が開いたことが検出され、図11に示す処理が終了する。該条件が不成立であるときは、対応する時間を1サンプル分ずらして(ステップS106)、ステップS105を再実行する。
このステップS105の処理は、実質的には微分に基づく処理であり、微分値が所定閾値を下回る状態が所定回数以上連続したときにバルブ14が開いたと判定することになる。
このような処理によれば、アジャストスクリュー18がバルブエンド16に接触した後に、バルブ14のたわみ等に基づいてトルク値Tが上昇する上昇域を確実に検出することができ、それ以前の初期域とそれ以後にバルブ14が開いた区間とを区別して検出することができる。また、ステップS105の処理により、バルブ14が開くまで該バルブ14を確実に進出させることができる。
次に、時刻t5に対応する回動基準位置R1を基準点として特定するための前記ステップS7におけるサブルーチン処理について、図12及び図13を参照しながら説明する。
先ず、ステップS201において、記憶されたトルク値Tを順に検索し、検索する対応時間X0とその時点のトルクT0を基準とし、以降連続的に5つの時間X1、X2、X3、X4及びX5を仮特定するとともにこれらの各時間に対応するトルクT1、T2、T3、T4及びT5を仮に特定する。
ステップS202において、T1−T0>K4、T2−T1>K4、T3−T2>K4であるか否かを確認する。該条件が満たされるときには、トルク値Tの曲線が確実に上昇していると判断され、時刻t5を超えた区間であることが確認されて、ステップS204へ移る。該条件が不成立であるときには、対応する時間X0を1サンプル分ずらして(ステップS203)、ステップS201へ戻り再検索する。
このようにして特定された時間X0〜時間X5は時刻t5の近傍であって、時刻t5〜時刻t6のうち、例えば、略前半の区間として特定される。
このステップS202における処理は、実質的に微分に基づく処理であり、時間X0は、トルク値Tの微分値が変化する変曲点に対応する。
ステップS204において、時間X0〜時間X5におけるトルク値Tの平均の傾きaを求める。つまり、前記ステップS201の処理に基づいて6つの点(X0、T0)、(X1、T1)、(X2、T2)、(X3、T3)、(X4、T4)及び(X5、T5)が得られることから、隣接する各点間の5つの傾きa1、a2、a3、a4、a5を求めた後、これらの平均の傾きaを、a←(a1+a2+a3+a4+a5)/5として求める。このうち、例えば点(X0、T0)と点(X1、T1)との間の傾きa1は、a1←(T1−T0)/(X1−X0)として求められる。
ステップS205において、時間X0〜時間X5におけるトルク値Tの平均値Taを、Ta←(T1+T2+T3+T4+T5)/5として求める。この平均値Taは、時間X0〜時間X5におけるトルク値Tの代表的な値であって、中間時刻である時間X3に対応する。
ステップS206において、時間X0〜時間X5の間におけるトルク値Tを示す第1近似直線L1を求める。この第1近似直線L1は、T=a・t+b1として表される。ここで、Tはトルク値、tは時間のパラメータであり、aは前記ステップS204で求めた傾きである。b1はオフセット量であり、前記ステップS205で求めた平均値Taを用いて、b1←Ta−a・X3として求められる。
ステップS207において、時間X0よりも以前で順に5つの時間X-1、X-2、X-3、X-4及びX-5におけるトルク値T-1、T-2、T-3、T-4、T-5を読み出す。
ステップS208において、時間X-5〜時間X0の間におけるトルク値Tを示す第2近似直線L2を求める。この第2近似直線L2は、時間tに無関係で一定値の、T=b2として表される。ここで、b2はオフセット量であって、b2←(T-1+T-2+T-3+T-4+T-5)/5として求める。第1近似直線L1と同様に第2近似直線L2を所定の傾斜を有する直線として近似してもよいことはもちろんである。また、第1近似直線L1及び第2近似直線L2に代えて、最小二乗法等に基づく2次以上の2つの近似曲線を用いてもよい。
ステップS209において、第1近似直線L1と第2近似直線L2との交点q1を求めて、対応する時間をバルブヘッド150がバルブシート152に接触する時刻t5として特定する。
ステップS210において、交点q1及び時刻t5に対応する回動基準位置R1を記憶部から検索、又は所定の補間により求めて基準点として特定する。この後、求められた回動基準位置R1に基づいて前記ステップS8以降の処理(図7参照)が行われ、タペットクリアランスCの調整がなされる。
上述したように、本実施の形態に係るタペットクリアランス自動調整装置10によれば、アジャストスクリュー18を後退させてバルブ14が閉じる際のトルク値Tを連続的に計測するため、トルク値Tの微分値が変化する時間X0を確実に特定することができる。また、この時間X0を中心とした直後の区間を近似する第1近似直線L1と直前の区間を近似する第2近似直線L2から交点q1を求めることから、第1近似直線L1及び第2近似直線L2はそれぞれ変曲点の近傍に設定される。したがって、例えば時刻t5〜時刻t6の間のトルク値Tが曲線状に変化する場合(図13参照)であっても、該曲線の後半部分は第1近似直線L1に無関係となり、バルブヘッド150がバルブシート152に接触する時刻t5に対応する交点q1を正確に求めることができ、結果として回動基準位置R1を正確に特定することができる。
また、アジャストスクリュー18をバルブ14に接触させる際のポイントを基準点として特定する方法では、アジャストスクリュー18のねじ部の個体差の影響があり、基準点を高精度に特定することが困難となる場合があるが、本実施の形態に係るタペットクリアランス自動調整装置10によれば、バルブ14を後退させる際のトルク値Tの変曲点に対応する回動基準位置R1を基準点として特定することから、ドライバー72とアジャストスクリュー18のマイナス溝18aとの係合のがたや、駆動系のバックラッシュ等の影響を受けることなく、基準点を高精度に特定することができる。
タペットクリアランス自動調整装置10による調整においては、全ての処理は制御機構部54の作用下に自動的に行われるため数名分の作業の省人化が図られ、しかも作業者が行う場合と比較して迅速且つ高精度な調整が可能である。また、プログラム動作により複数の動作を選択的且つ柔軟に行うことができるため、多種・多量のエンジン12を調整する場合に好適である。
さらに、タペットクリアランス自動調整装置10が調整するエンジン12は、シリンダヘッド部、ピストン26及びクランクケース部等の主要部品が組み立てられた完成品である。つまり、エンジン12の組み立て工程が終わった後に独立した工程として調整を行うことができ、しかも後の組み立て工程が不要であって、一度行った調整がずれてしまうことがない。また、事前の分解工程等が不要であって手順が簡便である。
さらにまた、タペットクリアランス自動調整装置10には、ロッカーアーム22を固定する手段が設けられていないため、調整時に該ロッカーアーム22は多少変位することがある。しかしながら、タペットクリアランス自動調整装置10では、トルク値Tを連続的に計測し、該トルク値Tの微分値に基づいて基準点を特定するため、ロッカーアーム22の変位に影響されない調整が可能であり、しかもロッカーアーム22の固定手段が不要で簡便な構成で調整可能である。
なお、前記の例では、バルブヘッド150がバルブシート152に接触した時刻t5に基づいて交点q1を求め、該交点q1に対応する回動基準位置R1を基準点としたが、アジャストスクリュー18がバルブエンド16から離間する時刻t6に基づく交点q2(図13参照)を求め、該交点q2に対応する回動基準位置R2を基準点としてもよい。この場合、前記ステップS202において、T1−T0<K5、T2−T1<K5、T3−T2<K5であるか否かを確認する。該条件が満たされるときには、トルク値Tが一定値に収束していると判断され、時刻t6を超えた区間であることが確認される。また、前記ステップS204〜S206における時間X0〜時間X5に関する処理を、時間X0〜時間X-5に関する処理に置き換えればよい。これにより、時刻t6の直前の区間を近似する第3近似直線L3(図13参照)を示す式が求められる。
さらに、前記ステップS208における時間X0〜時間X-5に関する処理を時間X1〜時間X5に関する処理に置き換えることにより、時刻t6の直後の区間を近似する第4近似直線L4(図13参照)を示す式が求められる。実際上、第4近似直線L4は時間tに無関係で一定値であって、時刻t6以降、トルク値Tが略0であることが明らかである場合には、第4近似直線L4を、T=0と近似してもよい。
この後、前記ステップS209に相当する処理において、第3近似直線L3と第4近似直線L4との交点q2を求めることにより時刻t6が特定される。次いで、時刻t6に対応した回動基準位置R2と一時停止位置R0との差回動量ΔRγ(=R2−R0)を求めるとともに、第2規定回動量Ra2と差回動量ΔRγとの差回動量ΔRβを、ΔRβ←Ra2−ΔRγとして求める。前記のとおり、第2規定回動量Ra2はタペットクリアランスCの設計上規定された適正値をアジャストスクリュー18のピッチ長さで割った値として求め、又は実験的に求められる。
このように、タペットクリアランスCを調整するための基準点としての回動基準位置R1、R2は、時刻t5及びt6に対応した交点q1及びq2に基づいて求めることができるが、いずれの箇所を基準点とするかは、エンジン12の種類毎に実験して検討し、最適となる箇所に基づく方法を選択すればよい。
トルク検出部38は、ロードセル136が1つである型式のものとして説明したが(図5参照)、時計方向回転及び反時計方向回転のトルク値Tをそれぞれ個別に検出する2つのロードセル136を設けてもよい。この場合、予圧を与えるスプリング138を省略してもよい。
本発明に係るタペットクリアランス自動調整装置及びタペットクリアランス調整方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
本実施の形態に係るタペットクリアランス自動調整装置のブロック図である。 エンジンの断面図である。 調整ユニットの正面断面図である。 調整ユニットの側面図である。 トルク検出部の一部断面斜視図である。 タペット調整を行うステーションの概略斜視図である。 本実施の形態に係るタペットクリアランス調整方法の手順を示すフローチャートである。 タペットクリアランスを調整する際のトルク値及び回動量のグラフである。 トルク値の変動とバルブの状態とを対比する模式図である。 ロッカーアームの変位量に同期して調整ユニットの向きを変更させる様子を示す模式図である。 バルブが開いたことを検出するためのサブルーチン処理のフローチャートである。 基準点を特定するサブルーチン処理のフローチャートである。 バルブが閉じる際のトルク値を拡大したグラフである。
符号の説明
10…タペットクリアランス自動調整装置
14…バルブ 18…アジャストスクリュー
20、138…スプリング 22…ロッカーアーム
23…アジャストナット 34…調整ユニット
36…ロボット 38…トルク検出部
54…制御機構部 62…PLC
64…ロボットコントローラ 70…作業部
72…ドライバ 74…ドライバ駆動部
76…ソケット 78…ナットランナ
80…空気圧シリンダ 82…マグネスケール
130…駆動部 132…受動部
134…駆動力伝達係合部 136…ロードセル
94a、94b、96a、96b、118a、118b、140…ベアリング
142、144…固定ドグ 146…係合片
148…押圧調整ボルト C…タペットクリアランス
L1〜L4…近似直線 R…回動量
R0…一時位置 R1、R2…回動基準位置(基準点)
Ra、Ra1、Ra2…規定回動量 T、T1〜T5…トルク値
1、q2…交点

Claims (6)

  1. スプリングによって閉じられたバルブをロッカーアーム先端のアジャストスクリューで押圧することにより開口させるエンジンにおける前記バルブと前記アジャストスクリューとの隙間を調整するタペットクリアランス自動調整装置において、
    前記ロッカーアーム先端から前記アジャストスクリューを進退させて突出量を調整する調整ユニットと、
    前記アジャストスクリューを回転させるトルクを検出するトルク検出部と、
    前記トルク検出部が計測するトルク値に基づいて、前記調整ユニットを制御する制御機構部と、
    を有し、
    前記制御機構部は、前記バルブを開いた状態から前記アジャストスクリューを後退させて前記バルブが閉じる際の前記トルク値を連続的に計測し、前記トルク値の微分値が変化する変曲点を中心とした直前の区間を近似する第1近似線と直後の区間を近似する第2近似線との交点を基準点として検出し、次に、前記アジャストスクリューを、前記基準点よりも前記隙間に基づく設定量だけ後退させることを特徴とするタペットクリアランス自動調整装置。
  2. 請求項1記載のタペットクリアランス自動調整装置において、
    前記制御機構部は、前記バルブのバルブヘッドが前記エンジンのバルブシートに最初に接触して前記トルク値の絶対値が減少し始める箇所を基準点として検出することを特徴とするタペットクリアランス自動調整装置。
  3. 請求項1記載のタペットクリアランス自動調整装置において、
    前記制御機構部は、前記バルブのバルブヘッドが前記エンジンのバルブシートに接触した後に前記アジャストスクリューが前記バルブのエンド部から離間して前記トルク値が一定値となる箇所を基準点として検出することを特徴とするタペットクリアランス自動調整装置。
  4. 請求項1記載のタペットクリアランス自動調整装置において、
    前記トルク検出部は、回転駆動源に接続された駆動部と、
    前記アジャストスクリューを回転させる工具と連結され、前記駆動部と同軸状の受動部と、
    前記駆動部の両方向の回転を前記受動部に伝える駆動力伝達係合部と、
    前記駆動力伝達係合部に設けられ、一方の周方向の力を検出するロードセルと、
    を有し、
    前記ロードセルは、弾性体によって前記一方の周方向に予圧が加えられていることを特徴とするタペットクリアランス自動調整装置。
  5. 請求項1記載のタペットクリアランス自動調整装置において、
    さらに、前記ロッカーアームの変位量を検出するロッカーアーム計測部と、
    プログラム動作により前記調整ユニットの位置及び向きを設定可能な移動機構部とを備え、
    前記移動機構部は、前記ロッカーアーム計測部により計測されたロッカーアームの変位量に基づいて前記調整ユニットの位置及び向きを設定して、前記アジャストスクリューに係合させることを特徴とするタペットクリアランス自動調整装置。
  6. スプリングによって閉じられたバルブをロッカーアーム先端のアジャストスクリューで押圧することにより開口させるエンジンにおける前記バルブと前記アジャストスクリューとの隙間を調整するタペットクリアランス調整方法において、
    前記ロッカーアーム先端から前記アジャストスクリューを進退させて突出量を調整する調整ユニットと、
    前記アジャストスクリューを回転させるトルクを検出するトルク検出部と、
    前記トルク検出部が計測するトルク値に基づいて、前記調整ユニットを制御する制御機構部と、
    を用い、
    前記制御機構部は、前記バルブを開いた状態から前記アジャストスクリューを後退させて前記バルブが閉じる際の前記トルク値を連続的に計測し、前記トルク値の微分値が変化する変曲点を中心とした直前の区間を近似する第1近似線と直後の区間を近似する第2近似線との交点を基準点として検出し、次に、前記アジャストスクリューを、前記基準点よりも前記隙間に基づく設定量だけ後退させることを特徴とするタペットクリアランス調整方法。
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