JP4026516B2 - 画像処理装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理装置及び方法に係り、特に画像記録機能を備えたデジタルカメラやビデオカメラなどに好適な、画像記録の際に光源か物体色かを判別してホワイトバランス制御を行う技術を備えた画像処理装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタルカメラやビデオカメラなどに使用するオート系ホワイトバランス制御は、広範囲な色温度への追従性を保持させたい要請があり、これにより、画像に最適なホワイトバランス制御を得ようとしていた。しかし、広範囲な色温度への追従性を保持しようとすれば副作用として物体色を光源と誤って判別することがあり、これによってカラーフェリア現象がおきてしまうことがあった。このようなオートホワイトバランス制御において追従性を上げることは、同時に光源を誤って判別してしまう確率も高くなってしまうという、いわゆるトレードオフの関係が成り立っている。
【0003】
このようなトレードオフの関係が成立する広範囲な色温度領域の中で、赤黄系の光源領域である低色温度領域においてホワイトバランス破綻を防止することが重要である。赤黄系の物体色は低色温度のタングステンなどの光源とRGB分布上で非常に酷似しており、物体色シーンか光源シーンかを判別することが難しく、物体色優先にして補正をかけない方がよいのか(この場合は、タングステン光源が補正しきれず犠牲となる)、光源優先にして物体色のカラーフェリア現象(物体色を光源と誤判別するので物体色が白く補正されてしまう)に目をつぶるのかでカメラ設計上の思想が大きく分岐していた。
【0004】
下記特許文献1は、そのような問題を解決するために、光源が低彩度である確率が多いことに着目して、低彩度の部分でホワイトバランスをとる方法を用いたが、シーン合格率は低いものがあった。つまり、物体色シーンなどは、ほぼ過補正なく救うことができるが、青色の物体色シーンにおいてタングステン光源下で青色物体色を撮影すると、タングステン光源よりも青色の物体色の方が低彩度になってしまうというものである。
【0005】
また、光源シーンにおいても2つ以上の光源が混ざり合った光源などの場合、低彩度の光源のみのホワイトバランスしかかからずに補正が足りなくなってしまうという問題もある。例えば、タングステン光源レストランなどで窓から夜景、ネオンサインなどが見えていた場合、ネオンサインの方が低彩度とみなされて、ホワイトバランスゲイン補正量が足りなくなりタングステン光源が残りすぎた画像になってしまう。このようなシーンは撮影頻度としては決して少なくはない。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−98335号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の事実を考慮し、物体色シーンか光源シーンかを可能な限り判別してトータル的に適切なホワイトバランス制御を行うことができる画像処理装置及び方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の本発明は、光学像を電気信号に変換する撮像手段を用いて被写体を撮影して得られた画像の画像データを処理する画像処理装置であって、
被写体が撮像された画面を複数のエリアに分割し、各エリアごとに色情報を取得する色情報取得手段と、
少なくとも光源種に対応する色分布の範囲を示す検出枠を設定し、前記取得した各エリアごとの色情報を前記検出枠に分布させる分布作動手段と、
前記分布された色情報のうち低彩度領域に分布する色情報を光源による色情報と推定し、光源による色情報と推定された色情報から光源による色情報と推定された色情報の検出枠以外の検出枠の色情報までの色分布上の距離に応じて重み付けした評価値を算出する評価値算出手段と、
前記算出した評価値に基づいてホワイトバランスゲイン値を演算する演算手段と、
からなる画像処理装置、からなる。
【0009】
請求項1の本発明によれば、光源による色情報と推定された色情報から光源による色情報と推定された色情報の検出枠以外の検出枠の色情報までの色分布上の距離が近ければ光源らしいと判断して重み付けした評価値を算出し、前記距離が遠ければもともと持っている色の影響力が強い物体色として重み付けを小さくした又は重み付けしない評価値を算出して、算出した評価値に基づいてホワイトバランスゲイン値を演算する。これによって、物体色の過補正が防止できる。
【0010】
請求項3の本発明は、光学像を電気信号に変換する撮像手段を用いて被写体を撮影して得られた画像の画像データを処理する画像処理装置であって、
被写体が撮像された画面を複数のエリアに分割し、各エリアごとに彩度情報を取得する彩度情報取得手段と、
少なくとも光源種に対応する彩度分布の範囲を示す検出枠を設定し、前記取得した各エリアごとの彩度情報を前記検出枠に分布させる分布作動手段と、
前記検出枠に分布された彩度情報の、前記検出枠毎に所定の彩度基準に基づいた平均値を算出する平均値算出手段と、
前記算出した各検出枠の平均値のうち、前記彩度基準の最も低彩度のものを光源による彩度情報平均値と定義する定義手段と、
前記光源による彩度情報平均値と定義された平均値の属する検出枠の彩度情報から平均値の属する他の検出枠の彩度情報までの前記彩度基準上での距離を求める距離算出手段と、
前記距離算出手段によって算出した距離が短いときは光源らしいと認定して重み付けした評価値を得て、前記算出した距離が長いときは物体色らしいと認定して重み付けしない評価値を得る評価値獲得手段と、
前記評価値獲得手段で重み付けした評価値を得た場合には、当該評価値に基づいて重み付け加算をしてホワイトバランスゲイン補正を行い、前記評価値獲得手段で重み付けしない評価値を得た場合には、ホワイトバランスゲイン補正を行なわない補正手段と、
からなる画像処理装置、からなる。
【0011】
請求項3の本発明によれば、光源による彩度情報平均値と定義された彩度情報から光源による彩度情報平均値と定義された彩度情報の検出枠以外の検出枠の彩度情報までの彩度基準上での距離が短ければ光源らしいと認定して重み付けした評価値を得て、前記距離が長ければもともと持っている色の影響力が強い物体色として重み付けしない評価値を得て、得られた評価値に基づいてホワイトバランスゲイン補正を行う。これによって、物体色の過補正が防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る画像処理装置として機能するデジタルカメラの好ましい実施の形態について説明する。
【0015】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置として機能するデジタルカメラのブロック図である。
【0016】
このカメラ10は、画像の記録および再生機能を備えたデジタルカメラであり、カメラ10全体の動作は中央処理装置(CPU)12によって統括制御される。 CPU12は、所定のプログラムに従って本カメラシステムを制御する制御手段として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、自動ホワイトバランス調節(AWB)演算など、各種演算を実施する演算手段として機能する。
【0017】
なお、自動露出、自動焦点調節および自動ホワイトバランス調節はそれぞれAE、AF、AWBと記載することがある。
【0018】
バス14を介してCPU12と接続されたROM16には、CPU12が実行するプログラムおよび制御に必要な各種データ等が格納されている。なお、不揮発性記憶手段であるROM16は書き換え不能なものであってもよいし、EEPROMのように書き換え可能なものでもよい。
【0019】
また、メモリ(SDRAM)18は、プログラムの展開領域およびCPU12の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データや音声データの一時記憶領域として利用される。VRAM20は画像データ専用の一時記憶メモリであり、A領域20AとB領域20Bが含まれている。メモリ18とVRAM20は共用することが可能である。
【0020】
カメラ10にはモード選択スイッチ22、撮影ボタン24、その他、メニュー/OKキー、十字キー、キャンセルキーなどの操作手段26が設けられている。これら各種の操作部(22〜26)からの信号はCPU12に入力され、CPU12は入力信号に基づいてカメラ10の各回路を制御し、例えば、レンズ駆動制御、撮影動作制御、画像処理制御、画像データの記録/再生制御、画像表示装置28の表示制御などを行う。
【0021】
モード選択スイッチ22は、静止画撮影モード、動画撮影モードと再生モードとを切り換えるための操作手段である。モード選択スイッチ20を操作して可動接片22Aを接点aに接続させると、その信号がCPU12に入力され、カメラ10は静止画撮影モードに設定され、可動接片22Aを接点bに接続させると、カメラ10は動画撮影モードに設定される。また、可動切片22Aを接点cに接続させると、カメラ10は記録済みの画像を再生する「再生モード」に設定される。
【0022】
再生される画像データが静止画である場合には、画像表示装置28には静止画像が表示される。また、再生される画像が動画である場合には、まず、ファイルの代表画像が表示され、インデックスを表示させるか否かを選択する。インデックスを表示させない場合にはファイルの先頭から再生が開始され、インデックスを表示させる場合には、所望のインデックス画像を選択し、再生開始操作を行うと、画像表示装置28には選択されたインデックス画像に対応した画像から動画が再生される。
【0023】
撮影ボタン24は、撮影開始の指示を入力する操作ボタンであり、動画撮影においては録画開始(スタート)/停止(ストップ)ボタンとして機能し、静止画撮影においてはレリーズボタンとして機能する。撮影ボタン24は、半押し時にONするS1スイッチと、全押し時にONするS2スイッチとを有する二段ストローク式のスイッチで構成されている。
【0024】
メニュー/OKキーは、画像表示装置28の画面上にメニューを表示させる指令を行うためのメニューボタンとしての機能と、選択内容の確定および実行などを指令するOKボタンとしての機能とを兼備した操作キーである。十字キーは、上下左右の4方向の指示を入力する操作部であり、メニュー画面から項目を選択したり、各メニューから各種設定項目の選択を指示したりするボタン(カーソル移動操作手段)として機能する。また、十字キーの上/下キーは撮影時のズームスイッチあるいは再生時の再生ズームスイッチとして機能し、左/右キーは再生モード時のコマ送り(順方向/逆方向送り)ボタンとして機能する。キャンセルキーは、選択項目など所望の対象の消去や指示内容の取消し、あるいは1つ前の操作状態に戻らせる時などに使用される。
【0025】
画像表示装置28は、カラー表示可能な液晶ディスプレイで構成されている。画像表示装置28は、撮影時に画角確認用の電子ファインダーとして使用できるとともに、記録済み画像を再生表示する手段として利用される。また、画像表示装置28は、ユーザインターフェース用表示画面としても利用され、必要に応じてメニュー情報や選択項目、設定内容などの情報が表示される。液晶ディスプレイに代えて、有機ELなど他の方式の表示装置(表示手段)を用いることも可能である。
【0026】
デジタルカメラ10は、メディアソケット(メディア装着部)30を有し、メディアソケット30には記録メディア32を装着することができる。記録メディアの形態は特に限定されず、XD-PictureCard(登録商標)、スマートメディア(登録商標)に代表される半導体メモリカード、可搬型小型ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなど、種々の媒体を用いることができる。
【0027】
本発明の実施に際しては、メディアソケットの個数は特に限定されず、複数でもよい。また、画像データを記録する手段はリムーバブルメディアに限らず、デジタルカメラ10に内蔵された記録媒体(内部メモリ)であってもよい。
【0028】
メディアコントローラ34は、メディアソケット30に装着される記録メディア32に適した入出力信号の受渡しを行うために所要の信号変換を行う。
【0029】
また、デジタルカメラ10はパソコンその他の外部機器と接続するための通信手段としてUSBインターフェース部36を備えている。図示せぬUSBケーブルを用いてデジタルカメラ10を外部機器と接続することにより、外部機器との間でデータの受渡しが可能となる。もちろん、通信方式はUSBに限らず、IEEE1394やBluetooth その他の通信方式を適用してもよい。
【0030】
次に、デジタルカメラ10の撮影機能について説明する。
【0031】
モード選択スイッチ22によって静止画撮影モードまたは動画撮影モードが選択されると、CCD固体撮像素子(以下CCDと記載)38を含む撮像部に電源が供給され、撮影可能な状態になる。
【0032】
レンズユニット40は、フォーカスレンズを含む撮影レンズ42と絞り兼用メカシャッター44とを含む光学ユニットである。レンズユニット40は、CPU12によって制御されるレンズ駆動部46、絞り駆動部48によって電動駆動され、ズーム制御、フォーカス制御およびアイリス制御が行われる。
【0033】
レンズユニット40を通過した光は、CCD38の受光面に結像される。CCD38の受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が二次元的に配列されており、各フォトダイオードに対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造(ベイヤー、Gストライプなど)で配置されている。また、CCD38は、各フォトダイオードの電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する電子シャッター機能を有している。CPU12は、タイミングジェネレータ50を介してCCD38での電荷蓄積時間を制御する。なお、CCD38に代えてMOS型など他の方式の撮像素子を用いてもよい。
【0034】
CCD38の受光面に結像された被写体像は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU12の指令に従いタイミングジェネレータ50から与えられる駆動パルスに基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。
【0035】
CCD38から出力された信号はアナログ処理部(CDS/AMP)52に送られ、ここで画素ごとのR、G、B信号がサンプリングホールド(相関二重サンプリング処理)され、増幅された後、A/D変換器54に加えられる。A/D変換器54は、順次入力するR、G、B信号をデジタル信号に変換して画像入力コントローラ56に出力する。
【0036】
画像信号処理回路58は、画像入力コントローラ56を介して入力するデジタルの画像信号をCPU12の指令に従って処理する。すなわち、画像信号処理回路58は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、輝度・色差信号生成回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、ホワイトバランス補正回路等を含む画像処理手段として機能し、CPU12からのコマンドに従ってメモリ18を活用しながら所定の信号処理を行う。
【0037】
なお、画像入力コントローラ56には、メモリ18およびVRAM20のデータ読み出し制御、書き込み制御を行うメモリコントローラが含まれている。
【0038】
画像信号処理回路58に入力されたRGBの画像データは、画像信号処理回路58において輝度信号(Y信号)および色差信号(Cr,Cb 信号)に変換されるとともに、ガンマ補正等の所定の処理が施される。画像信号処理回路58で処理された画像データはVRAM20に格納される。
【0039】
撮影画像を画像表示装置28にモニタ出力する場合、VRAM20から画像データが読み出され、バス14を介してビデオエンコーダ60に送られる。ビデオエンコーダ60は、入力された画像データを表示用の所定方式の信号(例えば、NTSC方式のカラー複合映像信号)に変換して画像表示装置28に出力する。
【0040】
CCD38から出力される画像信号によって、1コマ分の画像を表す画像データがA領域20AとB領域20Bとで交互に書き換えられる。VRAM20のA領域20AおよびB領域20Bのうち、画像データが書き換えられている方の領域以外の領域から、書き込まれている画像データが読み出される。このようにしてVRAM20内の画像データが定期的に書き換えられ、その画像データから生成される映像信号が画像表示装置28に供給されることにより、撮像中の映像がリアルタイムに画像表示装置28に表示される。撮影者は、画像表示装置28に表示される映像(スルームービー画)によって撮影画角を確認できる。
【0041】
撮影ボタン24が半押しされ、S1がオンすると、デジタルカメラ10はAEおよびAF処理を開始する。すなわち、CCD38から出力された画像信号はA/D変換後に画像入力コントローラ56を介してAF検出回路62並びにAE/AWB検出回路64に入力される。
【0042】
AE/AWB検出回路64は、1画面を複数のエリア(例えば、8×8、16×16)に分割し、分割エリアごとにRGB信号を積算する回路を含み、その積算値をCPU12に提供する。CPU12は、AE/AWB検出回路64から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出する。求めた露出値と所定のプログラム線図に従い、絞り値とシャッタースピードが決定され、これに従いCPU12はCCD38の電子シャッターおよびアイリスを制御して適正な露光量を得る。
【0043】
また、AE/AWB検出回路64は、分割エリアごとにRGB信号の色別の平均積算値を算出し、その算出結果をCPU12に提供する。CPU12は、Rの積算値、Bの積算値、Gの積算値を得て、R/GおよびB/Gの比を求め、これらR/G、B/Gの値から後述する方法でホワイトバランス調整値を算出し、その算出したホワイトバランス調整値に従って、ホワイトバランス調整回路のアンプゲインを制御し、各色チャンネルの信号に補正をかける。なお、ホワイトバランス制御の詳細は後述する。
【0044】
本カメラ10におけるAF制御は、例えば映像信号のG信号の高周波成分が極大になるようにフォーカシングレンズ(撮影レンズ42を構成するレンズ光学系のうちフォーカス調整に寄与する移動レンズ)を移動させるコントラストAFが適用される。すなわち、AF検出回路62は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面内(例えば、画面中央部)に予め設定されているフォーカス対象エリア内の信号を切り出すAFエリア抽出部、およびAFエリア内の絶対値データを積算する積算部から構成される。
【0045】
AF検出回路62で求めた積算値のデータはCPU12に通知される。CPU12は、レンズ駆動部46を制御してフォーカシングレンズを移動させながら、複数のAF検出ポイントで焦点評価値(AF評価値)を演算し、評価値が極大となるレンズ位置を合焦位置として決定する。そして、求めた合焦位置にフォーカシングレンズを移動させるようにレンズ駆動部46を制御する。なお、AF評価値の演算はG信号を利用する態様に限らず、輝度信号(Y信号)を利用してもよい。
【0046】
撮影ボタン24が半押しされ、S1オンによってAE/AF処理が行われ、撮影ボタン24が全押しされ、S2オンによって記録用の撮影動作がスタートする。S2オンに応動して取得された画像データは画像信号処理回路58において輝度/色差信号(Y/C信号)に変換され、ガンマ補正等の所定の処理が施された後、メモリ18に格納される。
【0047】
メモリ18に格納されたY/C信号は、圧縮伸張回路66によって所定のフォーマットに従って圧縮された後、メディアコントローラ34を介して記録メディア32に記録される。例えば、静止画についてはJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式、動画についてはモーションJPEG形式で記録される。
【0048】
モーションJPEG方式では、CCD38から取得した画像データを一旦、内部のメモリ18に記憶した後、画像信号処理回路58において輝度/色差信号(Y/C信号)に変換し、1画像内でJPEG圧縮しながら、外部の記録メディア32に一定のフレームレート(例えば、30フレーム/秒)で静止画を連続的に保存していく。
【0049】
動画のファイル形式はモーションJPEGに限定されず、MPEGなど他のファイル形式を適用してもよい。また、静止画ファイルの記録形式もJPEG形式に限定されず、TIF 形式やBMP 形式など他の形式を用いてもよい。MPEG方式の場合は、フレーム内圧縮およびフレーム間圧縮を行いながら外部の記録メディア32に連続的に記録する。
【0050】
動画撮影中には、いわゆる「山登り方式」の連続的なAF処理(コンティニアスAF)を行う。すなわち、フォーカシングレンズを光軸に沿って前後に微小移動させて、焦点評価値の増減方向をチェックしながら、AF評価値の極大点まで、徐々にフォーカシングレンズを移動させる。
【0051】
動画撮影時の音声はマイク(図1には不図示)によって検出され、その検出信号(音声信号)は、A/D変換器(図1には不図示)によってデジタル信号に変換され、音声信号処理回路(図1には不図示)に送られる。音声信号処理回路はバス14に接続されており、メモリ18を利用しながらCPU12の指令に従い音声データを所定の信号形式に変換する。こうして生成された音声データは、メモリ18に記憶され、画像データとともに圧縮伸張回路66で圧縮された後、記録メディア32に記録される。
【0052】
録画開始後に、もう一度撮影ボタン24を押下(S1オン)すると録画動作が停止する。なお、撮影ボタン24を押下継続している期間、録画動作を行い、押下解除により録画を停止させる態様や、録画開始後の一定時間で録画を自動停止させる態様などもある。
【0053】
モード選択スイッチ22により再生モードが選択されると、記録メディア32に記録されている最終の画像ファイル(最後に記録されたファイル)の圧縮データが読み出される。最後の記録に係るファイルが静止画ファイルの場合、この読み出された画像圧縮データは、圧縮伸張回路66を介して非圧縮のYC信号に伸張され、画像信号処理回路58およびビデオエンコーダ60を介して表示用の信号に変換された後、画像表示装置28に出力される。これにより、当該ファイルの画像内容が画像表示装置28の画面上に表示される。
【0054】
再生対象ファイルが動画ファイルの場合には、インデックス画像が表示され、動画再生開始の指示を受け付ける画面になる。表示されているインデックス画像から所望のインデックス画像を選択し、操作部から所定の操作(例えば、十字キーの下キー押下)を行うと、選択されたインデックス画像に対応した動画ファイルの再生処理がスタートし、画像表示装置28に動画映像が表示されるとともに、音声信号処理回路において再生処理された音声データがD/A変換器を介してスピーカ(図1には不図示)に出力され、動画とともに記録した音声も再生される。
【0055】
静止画の一コマ再生中(動画の先頭フレーム再生中も含む。)に、十字キーの右キー又は左キーを操作することによって、再生対象のファイルを切り換えること(順コマ送り/逆コマ送り)ができる。コマ送りされた位置の画像ファイルが記録メディア32から読み出され、上記と同様にして静止画像や動画が画像表示装置28に再生表示される。
【0056】
次に、図2乃至6を用いて、上記の如く構成されたデジタルカメラ10のオートホワイトバランス調節機能について説明する。
【0057】
図2は、本実施形態に係るデジタルカメラ10のオートホワイトバランス処理に関連する部分のブロック図である。図2中、図1と同一または類似するする部分には同一の符号を付しその説明は省略する。
【0058】
図2のデジタル信号処理回路100は図1中、画像信号処理回路58の一部であり、同時化回路102、ホワイトバランス調整回路104、ガンマ補正回路106、YC信号作成回路108、およびメモリ110から構成されている。ここで、メモリ110は図1のメモリ18と同一であるが、本発明の理解を容易にするために図2ではメモリ18とメモリ110とが別々に記載されている。なお、図1ではメモリ18とメモリ110を合わせてメモリ18と記載されている。
【0059】
A/D変換器54から出力されたR、G、B信号は画像入力コントローラ56を介して一旦メモリ18に格納される。同時化回路102は、メモリ18から読み出された点順次のR、G、B信号を同時式に変換し、R、G、B信号を同時にホワイトバランス調整回路104に出力する。ホワイトバランス調整回路104は、R、G、B信号のデジタル値をそれぞれ増減するための乗算器104R、104G、104Bから構成されており、R、G、B信号は、それぞれ乗算器104R、104G、104Bに加えられる。
【0060】
乗算器104R、104G、104Bの他の入力には、CPU12からホワイトバランス制御するためのホワイトバランス補正値(ゲイン値)Rg、Gg、Bgが加えられており、乗算器104R、104G、104Bはそれぞれ2入力を乗算し、この乗算によってホワイトバランス調整されたR’、G’、B’信号をガンマ補正回路106に出力する。
【0061】
ホワイトバランス補正値をRg、Gg、Bg、補正する前の信号をR、G、Bとし、ホワイトバランス調整回路104での補正結果をR’、G’、B’とすると、補正結果R’、G’、B’は次式 によって表される。
【0062】
【数1】
R’=Rg×R
G’=Gg×G
B’=Bg×B
ガンマ補正回路106は、ホワイトバランス調整されたR’、G’、B’信号が所望のガンマ特性となるように入出力特性を変更し、YC信号作成回路108に出力する。YC信号作成回路108は、ガンマ補正されたR、G、B信号から輝度信号Yと色差信号であるクロマ信号Cr、Cbとを作成する。これらの輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cbは、メモリ110に格納される。メモリ110内のYC信号を読み出し、画像表示装置28に出力することにより、動画または静止画を画像表示装置28に表示させることができる。
【0063】
次に、オートホワイトバランス(AWB)制御の流れを説明する。
【0064】
図6は、オートホワイトバランス制御の流れを示したフローチャートである。
【0065】
撮影ボタン全押し(S2オン)に応動してオートホワイトバランス制御が開始され(ステップ200)、CCD38より取得された1画面分のRGBデータはメモリ18に記憶される。撮像画面は複数のエリア(例えば8×8、16×16など)に分割され、エリアごとにR、G、B信号の色別の平均積算値が算出される(ステップ202)。
【0066】
得られた色別の積算値からR信号とG信号との比R/G、およびB信号とG信号との比B/Gが求められる(ステップ204)。
【0067】
なお、エリアごとのR、G、B信号の色別平均積算値は、図2に示した積算回路112によって算出され、CPU12に送られる。また積算回路112とCPU12との間には乗算器112R、112G、112Bが設けられており、乗算器112R、112G、112Bには、機器のばらつきを調整するため調整ゲインが加えられるようになっている。なお、図2に示した積算回路112は図1に示したAE/AWB検出回路64に含まれている。
【0068】
ここで、ホワイトバランスゲイン補正量を算出するためには、色評価値HCLiを算出する必要がある。色評価値HCLiは、低彩度のものを光源とするAWB計算の重み付き係数であり、低彩度のものを光源と推定する彩度評価値HSi及び明るさの要素から計算された係数である。すなわち、
【0069】
【数2】
F(色評価値HCLi)=F(彩度評価値HSi)×F(明るさの要素)
である。明るさの要素は、撮影露出値から算出されるEV値によって決定され、被写体の明るさによって重み付けされる関数である。ここで、各エリアの輝度(EV値Evi)は、次式によって求められる。
【0070】
【数3】
Evi=Ev+log2 (Gi/45)
但し、Ev:撮影EV値
Gi:各エリアのGの平均積算値
に基づいて計算する。なお、上記式中の45は、A/D変換後の値の中での適正値である。
【0071】
彩度評価値HSiは、以下の手順で算出される。
【0072】
彩度評価値は、低彩度を光源とするシステムを用いた距離判別アルゴリズムを用いて物体色と光源とを分離するものである。すなわち、このアルゴリズムは、以下に述べる色温度別に枠が用意された軸上において、最も彩度が低い検出枠の分布とその他検出枠の分布との距離を求め、その他検出枠の分布が前記最も彩度が低い検出枠の分布に近ければ近いほど最も彩度が低い検出枠の分布は光源らしいと判断して評価値を高くする評価値換算法である。
【0073】
まず、前記エリアごとに求められる色情報(R/G、B/G)が、それぞれのエリアが図3の表色座標300上に表された検出枠のうち何れの検出枠に入るかを判別するために使用される。なお、図3における日陰検出枠や昼白色検出枠等の検出枠は、横軸をR/G×50、たて軸をB/G×100とする表色座標300上に表された枠であり、検出枠ごとに光源種などの色分布の範囲を規定するものである。
【0074】
図3では、青空検出枠、日陰検出枠、昼光色検出枠、晴れ検出枠、緑検出枠、昼白色検出枠、タングステン1検出枠、タングステン2検出枠、タングステン3検出枠が示されている。ただし、検出枠の種類や数、設定範囲などについては本例に限定されず、多様な設計が可能である。
【0075】
図3に示した検出枠を用い、撮像画面の各エリアに対応する256点の分布を得て、256点の分布を検出枠ごとに平均化する。即ち、各検出枠に出力された点のみに関して、各検出枠に入った個数と各検出枠での平均座標(Ri/Gi,Bi/Gi)とが算出される(図6のステップ206)。
【0076】
図3の表色座標300の原点(グレー)から、分布が生じた各検出枠の上記平均座標(Ri/Gi,Bi/Gi)までの距離ΔSiを求め(図6のステップ208)、最も彩度(R/G軸,B/G軸での距離)が原点に近いものを光源らしいとして定義し(ステップ210、212)、最も彩度の低い検出枠を光源とする。
【0077】
すなわち、ΔSiは以下の式によって求められる。
【0078】
【数4】
ΔSi={(1−Ri/Gi)2 +(1−Bi/Gi)2 }1/2
次に、光源らしいと定義された検出枠の平均座標から他の検出枠の平均座標までの彩度距離ΔDi(R/G軸、B/G軸上のもの)を求める(ステップ214)。ここで、光源の平均座標(Ri/Gi,Bi/Gi)を(Xn、Yn)と置き換える。(Xn、Yn)は低彩度検出枠平均値であるので、この低彩度検出枠平均値(Xn、Yn)から各枠座標平均(Xi,Yi)の距離ΔDiは、以下の式によって求められる。
【0079】
【数5】
ΔDi={(Xn−Xi)2 +(Yn−Yi)2 }1/2
次に、光源からの距離に応じて、分布の存在する各検出枠での色情報の補正量を変えるために、図4の関数を用いて彩度評価値HSiを決定する(ステップ216)。図4の関数は、平均座標が低彩度検出枠から近い位置の分布には彩度評価値を大きくして光源らしいと補正し、平均座標が低彩度検出枠から遠くなるにしたがってその分布はもともと持っている色の影響力が強い物体色として彩度評価値を徐徐に下げるようにするものである。
【0080】
つまり、R/G軸,B/G軸上でみると、図5のようになる。図5において、第一近隣円400にあるものは、低彩度検出枠からの距離も近く、極めて光源らしいと判断できる。第二近隣円402の外側にあるものは、この円から離れれば離れるほど物体色の確率が高いと判定され、彩度評価値は低くなる。
【0081】
以上の処理により、彩度評価値HSiが出力される(ステップ218)。
【0082】
その後、上記[数2]の式により、色評価値HCLiが算出される(ステップ220)。
【0083】
算出された色評価値HCLiを用いてホワイトバランスゲイン補正量を求める。
【0084】
まず、それぞれの検出枠の座標平均値をグレーにもっていくようなR/G軸,B/G軸ゲイン補正量Gri,Gbiを求める(ステップ222)。そして、下記の式により、色評価値HCLiとの重み付け処理によって、最終R/G,B/GゲインGr’、Gb’が算出される(ステップ224)。
【0085】
【数6】
Gr’=Σ(Gri×HCLi)/ΣHCLi
Gb’=Σ(Gbi×HCLi)/ΣHCLi
このようにして、ホワイトバランスゲインGr’、Gb’が算出されるとオートホワイトバランス制御は終了する。
【0086】
第1の実施の形態により、低彩度領域を光源と推定し、光源からのR/G軸、B/G軸上の色の距離に応じて重み付けした評価値を算出し、その評価値に基づいてホワイトバランスゲイン補正値を演算することにより、物体色の過補正を防止することができ、カメラの画質が改善される。
【0087】
次に、第2の実施の形態に係る画像処理装置として機能するデジタルカメラについて図7〜9を用いて説明する。
【0088】
第2の実施の形態は、シーンによって光源の色味を生かした補正量を好む場合と、例えばグレーのものはグレーに撮って欲しい場合とがあることに着目し、光源らしさを生かすホワイトバランスゲイン補正をする場合と、シーン依存で完全追従するホワイトバランスゲイン補正をする場合との比重を切り替えて補正できる機能を持つことを特徴としている。これによって、シーン合格率をより高いものにすることができる。
【0089】
第2の実施形態に係る画像処理装置として機能するデジタルカメラの構成は第1の実施形態のものと同様であるので説明を省略する。
【0090】
ホワイトバランス補正値をRg、Gg、Bg、補正する前の信号をR、G、Bとし、ホワイトバランス調整回路104での補正結果をR’、G’、B’とすると、補正結果R’、G’、B’が上記〔数1〕の式によって表されることも第1の実施形態と同様である。ホワイトバランスゲイン補正量の算出方法が第1の実施形態と異なるのでそれを説明する。
【0091】
第2の実施の形態によるオートホワイトバランス(AWB)制御の流れを説明する。
【0092】
図9は、第2の実施の形態に係るオートホワイトバランス制御の流れを示したフローチャートである。
【0093】
撮影ボタン全押し(S2オン)に応動してオートホワイトバランス制御が開始され(ステップ230)、CCD38より取得された1画面分のRGBデータはメモリ18に記憶される。撮像画面は複数のエリア(例えば8×8、16×16など)に分割され、エリアごとにR、G、B信号の色別の平均積算値が算出される(ステップ232)。
【0094】
得られた色別の積算値からR信号とG信号との比R/G、およびB信号とG信号との比B/Gが求められる(ステップ234)。
【0095】
なお、エリアごとのR、G、B信号の色別平均積算値は、図2に示した積算回路112によって算出され、CPU12に送られる。また積算回路112とCPU12との間には乗算器112R、112G、112Bが設けられており、乗算器112R、112G、112Bには、機器のばらつきを調整するため調整ゲインが加えられるようになっている。なお、図2に示した積算回路112は図1に示したAE/AWB検出回路64に含まれている。
【0096】
ここで、ホワイトバランスゲイン補正量を算出するためには、重み付け評価値HCLi’を算出する必要がある。重み付け評価値HCLi’は、AWB計算の重み付き係数であり、色評価値HCLi及び明るさの要素から計算された係数である。すなわち、
【0097】
【数7】
F(重み付き評価値HCLi’)=F(色評価値HCLi)×F(明るさの要素)
である。明るさの要素は、撮影露出値から算出されるEV値によって決定され、被写体の明るさによって重み付けされる関数である。ここで、各エリアの輝度(EV値Evi)は、次式によって求められる。
【0098】
【数8】
Evi=Ev+log2 (Gi/45)
但し、Ev:撮影EV値
Gi:各エリアのGの平均積算値
に基づいて計算する。なお、上記式中の45は、A/D変換後の値の中での適正値である。
【0099】
色評価値HCLiは、シーンによって完全にグレーになる評価値(追従評価値HCi)を算出したり彩度評価値HSiに切り替えたりできる関数である。色評価値HCLiは、追従評価値HCiと彩度評価値HSiとを用いて以下の式で表される。
【0100】
【数9】
α=α’×β
HCLi=HSi×α+HCi×(1−α) (α<=1)
α’は各色温度別光源ごとにもつ値であるので、光源によって彩度評価値を重視することも可能である。αを形成する補正量βは図7の関数を用いて決定される。
【0101】
図7の関数では、低彩度を光源とした場合の低彩度の分布の個数(画面の面積比率)が少ないときは本当に光源であると判断できないため、彩度評価値の比重を減らすものである。これによって、全体のシーン重視の色評価値が算出される。
【0102】
追従評価値HCiは、次の計算で算出される(ステップ236)。
【0103】
【数10】
F(追従評価値HCi)=F(分布の個数)×F(明るさの要素)
追従評価値HCiは、図8に示すように、R/G軸、B/G軸上において画面中の色の分布の中にある色の集団(かたまり)を検出し、それぞれのかたまりの個数から算出される評価値であり、分布の個数による関数である。つまり、追従評価値は画面の面積比率と明るさから算出されるものである。図8のようなR/G軸、B/G軸分布上で検出個数が多いものを中心に重み付けして追従評価値が決定される。
【0104】
上記〔数9〕の式では、光源らしさをみる彩度評価値HSiに画面の色支配率をみる追従評価値HCiを混合させているが、これにより、彩度評価値の副作用ともいえるMIX光などの、光源判別がうまくいかず補正量が足りなくなった場合の不具合を緩和させる効果をもつ。
【0105】
この後、追従評価値HCiが出力される(ステップ238)。
【0106】
彩度評価値HSiは第1の実施の形態と同様に算出される(ステップ240)。
【0107】
そして、色評価値HCLiが〔数9〕の式により算出され(ステップ242)、出力される(ステップ244)。
【0108】
その後、上記方法により重み付き評価値HCLi’が算出されて(ステップ246)、最終的なオートホワイトバランスゲインは、以降、第1の実施の形態と同様な方法で算出される(ステップ248,250)。
【0109】
第2の実施の形態により、広範囲追従アルゴリズムと光源の色味を残す低彩度アルゴリズムとの間をとるような切り替えがシーンによって自動ででき、カメラの画質が改善される。完全色温度追従型アルゴリズムと低彩度光源アルゴリズムとの比率は、シーンによって変化し、主要光源確率に依存する。
【0110】
上記第1、第2の実施形態では、表色座標にR/G、B/G座標系を用いたが、表色座標系にはR、G、B座標系等、他の座標系を用いてもよい。
【0111】
【発明の効果】
請求項1〜3の本発明によれば、画面中低彩度領域のところだけでなく他の部分も重み付け処理を行うのでトータル的にホワイトバランスゲイン値を算出することができ、画質が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るデジタルカメラのブロック図。
【図2】本実施形態に係るデジタルカメラのホワイトバランス処理関連部分のブロック図。
【図3】表色座標上の光源種検出枠を示した図。
【図4】光源までの距離を基にして彩度評価値を算出する関数を示した図。
【図5】R/G軸,B/G軸上において光源から他の検出枠の平均座標値までの距離を示した図。
【図6】第1の実施形態のオートホワイトバランス制御の流れを示したフローチャート。
【図7】低彩度の分布の個数を基にして補正量βを算出する関数を示した図。
【図8】R/G軸、B/G軸上において画面中の色の分布の中にある色の集団を検出する模式図。
【図9】第2の実施形態のオートホワイトバランス制御の流れを示したフローチャート。
【符号の説明】
10…デジタルカメラ、12…CPU、18…メモリ、24…撮影ボタン、58…画像信号処理回路、64…AE/AWB検出回路、104…ホワイトバランス調整回路、112…積算回路、300…表色座標
Claims (3)
- 光学像を電気信号に変換する撮像手段を用いて被写体を撮影して得られた画像の画像データを処理する画像処理装置であって、
被写体が撮像された画面を複数のエリアに分割し、各エリアごとに色情報を取得する色情報取得手段と、
少なくとも光源種に対応する色分布の範囲を示す検出枠を設定し、前記取得した各エリアごとの色情報を前記検出枠に分布させる分布作動手段と、
前記分布された色情報のうち低彩度領域に分布する色情報を光源による色情報と推定し、光源による色情報と推定された色情報から光源による色情報と推定された色情報の検出枠以外の検出枠の色情報までの色分布上の距離に応じて重み付けした評価値を算出する評価値算出手段と、
前記算出した評価値に基づいてホワイトバランスゲイン値を演算する演算手段と、
からなる画像処理装置。 - 光学像を電気信号に変換する撮像手段を用いて被写体を撮影して得られた画像の画像データを処理する画像処理方法であって、
被写体が撮像された画面を複数のエリアに分割し、各エリアごとに色情報を取得するステップと、
少なくとも光源種に対応する色分布の範囲を示す検出枠を設定し、前記取得した各エリアごとの色情報を前記検出枠に分布させるステップと、
前記分布された色情報のうち低彩度領域に分布する色情報を光源による色情報と推定し、光源による色情報と推定された色情報から光源による色情報と推定された色情報の検出枠以外の検出枠の色情報までの色分布上の距離に応じて重み付けした評価値を算出するステップと、
前記算出した評価値に基づいてホワイトバランスゲイン値を演算するステップと、
からなる画像処理方法。 - 光学像を電気信号に変換する撮像手段を用いて被写体を撮影して得られた画像の画像データを処理する画像処理装置であって、
被写体が撮像された画面を複数のエリアに分割し、各エリアごとに彩度情報を取得する彩度情報取得手段と、
少なくとも光源種に対応する彩度分布の範囲を示す検出枠を設定し、前記取得した各エリアごとの彩度情報を前記検出枠に分布させる分布作動手段と、
前記検出枠に分布された彩度情報の、前記検出枠毎に所定の彩度基準に基づいた平均値を算出する平均値算出手段と、
前記算出した各検出枠の平均値のうち、前記彩度基準の最も低彩度のものを光源による彩度情報平均値と定義する定義手段と、
前記光源による彩度情報平均値と定義された平均値の属する検出枠の彩度情報から平均値の属する他の検出枠の彩度情報までの前記彩度基準上での距離を求める距離算出手段と、
前記距離算出手段によって算出した距離が短いときは光源らしいと認定して重み付けした評価値を得て、前記算出した距離が長いときは物体色らしいと認定して重み付けしない評価値を得る評価値獲得手段と、
前記評価値獲得手段で重み付けした評価値を得た場合には、当該評価値に基づいて重み付け加算をしてホワイトバランスゲイン補正を行い、前記評価値獲得手段で重み付けしない評価値を得た場合には、ホワイトバランスゲイン補正を行なわない補正手段と、
からなる画像処理装置。
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