JP4026401B2 - Fixing apparatus and image forming apparatus using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着ベルトを用いて記録用紙等の記録媒体に担持されるトナー像の定着を行う定着装置とこの定着装置を装備するプリンタ、複写機、複合機等に代表される画像形成装置とに係り、特に、定着ベルトに透明トナー層を形成してそれを記録媒体のトナー像担持面に転写定着させる場合に、その透明トナー層に気泡溜りが発生して画質が低下することを防止し得る定着装置等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真法等を利用したカラー画像形成装置が普及している。この種の画像形成装置では、一般に次のようにしてカラー画像の形成が行われる。
【0003】
まず回転するドラム形態等の感光体上に画像情報に基づいて各色成分ごとに分解して変調したレーザ光等を照射して各色成分用の静電潜像をそれぞれ形成した後、その各静電潜像に対し、熱可塑性の結着用樹脂(バインダー)に顔料等を混合して微粒子状に形成してなるイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のトナーをそれぞれ付着させて上記各色のトナー像を形成する。次いで、かかる各色のトナー像を記録用紙に直接又は中間転写体を介して重ね合わせるような状態で転写した後、その記録用紙上のトナー像を定着装置により加熱加圧して記録用紙に定着させる。これにより記録用紙上にカラー画像が形成される。
【0004】
また、この種の画像形成装置における定着装置としては、主に、回転する加熱ロールと加圧ロールとを圧接させた状態で配置してその圧接部に定着対象の記録用紙を通過させるように構成したロール単独式のものや、加熱ロール側に張架して回転させる定着ベルトを挟むような状態で加圧ロールと加圧ロールとを圧接させた状態で配置して定着ベルトと加圧ロールの間の圧接部に定着対象の記録用紙を通過させるように構成したベルト併用式のものなどが使用されている。
【0005】
ところで、このようなカラー画像形成装置では、例えば写真調のカラー画像を形成する場合、特に光沢感に優れたカラー画像を形成するため、その使用するトナーの材質や定着条件等を適宜選択することにより高光沢な写真調のカラー画像を形成する技術が提案されている(特開平5−142963号公報、特開平3−2765号公報、特開昭63−259575号公報など)。
【0006】
しかし、この提案技術によれば、トナー像で構成される画像部の光沢度については高くすることができるものの、その画像部ではない非画像部の光沢度については高くすることができず、画像部と非画像部の双方の領域における光沢度について均一にすることができない。また、その画像部の表面は、トナー粒子による微細な凹凸が残ったものとなり、銀塩写真や印刷物における画像表面のように平滑なものとならず滑らかな質感が得られない。
【0007】
そこで、従来においても、光沢感に優れた画像を形成するための手段として例えば以下のような装置が提案されている。
【0008】
すなわち、カラー画像を形成する有色トナーのトナー像に加えて透明トナーからなる透明トナー層を形成できるよう構成し、かかる透明トナー層を有色トナー像が形成された記録用紙に転写して定着させる画像形成装置(特開平4−278967号公報、特開平5−232841号公報、特開平7−72696号公報など)や、画像が形成された用紙に透明樹脂層を形成するクリアコート装置(特開平3−130791号公報)や、画像が形成された用紙に透明トナー層を転写してベルト定着する光沢画像形成装置(特開平5−232841号公報)などである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記各装置で得られる画像はいずれも、透明トナー層や透明樹脂層を形成するために画像部と非画像部の双方の領域における光沢度を均一にすることが可能になるが、画像部にトナー像の高さ(パイルハイト)の差が大きい部分(具体的には画像濃度が大幅に異なる部分など)があり、その部分が定着圧接部の通過時に空気の移動する進路を遮るような状態で存在していると、そのトナー像部分に相応する透明トナー層等の部分に気泡が溜まる現象(気泡溜まり)が発生するという問題がある。この気泡溜まりが発生する現象は、定着時の記録用紙を圧接部通過後に定着ベルトに密着させた状態で搬送して冷却した後にそのベルトから剥離するベルト併用式の定着装置において発生しやすく、しかも、その際に記録用紙として厚紙や樹脂などがコーティングされた用紙などを使用した場合には、その各用紙の裏面から空気が逃げにくくなるためより一層発生しやすくなる。そして、直径が100μmを超える気泡溜まりが発生した場合には、その気泡が目視可能となるため画質が大幅に低下してしまうことになる。
【0010】
このような気泡溜まりは以下のメカニズムで発生しているものと推測される。つまり、図9に示すように、定着ベルト200に形成された透明トナー層210のトナー粒子間や記録用紙100に担持された有色トナー像300のトナー粒子間や記録用紙100と透明トナー層210の間に存在する空気が、定着装置の定着用圧接部(定着ニップ部)Nに突入する際、記録用紙100と定着ベルト200等との間に挟まれた状態で加圧され始めることにより、記録用紙100の送り方向(通過方向)Eの後方側に向けて搾り出されるように移動する(図9a中の点線矢印)。このときの空気は、大きな気泡の塊として成長しながら移動するようになるが、そのなかにはトナー像300の高低差が大きい部分300aでその高低差による段差を乗り越えて移動することができず当該部分の送り方向Eの上流側に位置するわずかな空間S内に残留したままで定着ニップ部Nを通過してしまうものがあり、かかる空気が透明トナー層210等の中に閉じ込められて溜まった状態で残存し、それが気泡溜まりになっている。
【0011】
このような気泡溜まりの発生を防止する対策としては、定着ニップ部におけるニップ圧力を高めることや定着ニップ部における記録用紙の通過速度(定着速度)を遅くすることが考えられる。しかし、それらは、ニップ圧力を高める場合には加圧付与機構が大掛かりなものとなって装置の大型化を招き、また、定着速度を遅くする場合には生産性の低下を招く等の問題があり、適当ではない。
【0012】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、定着ベルトに透明トナー層を形成してそれを記録媒体のトナー像担持面に転写定着させる場合に、その透明トナー層に気泡溜まりが発生して画質が低下することを防止できる定着装置や画像形成装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成し得る本発明の定着装置は、熱源を備えた加熱ロールと、この加熱ロールから所定の間隔をあけて配置される支持ロールと、この加熱ロールと支持ロールとに少なくとも張架されて回転する無端状の定着ベルトと、この定着ベルトを挟んで前記加熱ロールに圧接して配置される加圧ロールとを備え、その加圧ロールと定着ベルトの圧接部に、定着対象のトナー像を担持する記録媒体をそのトナー像担持面が定着ベルト側に位置する姿勢で導入して通過させる定着装置において、前記記録媒体のトナー像担持面に重ね合わせて転写定着させる透明トナーからなる透明トナー層を前記定着ベルトに形成する透明トナー層形成装置を設置し、この透明トナー層形成装置により形成する透明トナー層は、前記記録媒体のトナー像担持面と重ね合わせられる側にその記録媒体の送り方向に対して平行する方向に又は斜め後方に向けて透明トナー層の一端部側から他端部まで貫かれる直線状の溝が複数並んだ状態で存在している層であることを特徴とするものである。
【0014】
図1に、上記透明トナー層5における溝6の代表的な形成パターンを示す。図中の矢印Eは記録媒体の送り方向、矢印Jは加熱ロールの軸方向、符号7は溝6の折り曲げ部を示す。図1aの溝6は記録媒体と重ね合わせられた際に記録媒体の送り方向Eに対して平行する方向に向いたパターン、図1bの溝6はその送り方向Eに対して斜め右側後方に向いたパターン、図1cの溝6は同じく斜め左側後方に向いたパターン、図1dの溝6は記録媒体の送り方向Eの下流側で1度折り曲げられたパターンであって斜め右側後方に向く溝6aのパターン領域と斜め左側後方に向く溝6bのパターン領域からなるものをそれぞれ示している。図2は、図1の図1a,b等のII−II線(記録媒体の送り方向と直交する方向)に沿う一部断面図である。図2中の符号8は溝6と溝6の間の部位となる凸条部を示す。図3は溝6の構成を示す概略説明図である。図3中のNは圧接部(定着ニップ部)を示す。
【0015】
透明トナー層5は、記録媒体の片面全面を被覆するように記録媒体の大きさ(平面積)に相応する面積で形成されるもの、あるいは、記録媒体の一部領域に形成されたトナー像のある特定領域のみを被覆するように記録媒体よりも狭い面積で形成されるもののいずれであってもよい。
【0016】
透明トナー層5における溝6は、透明トナー層全体の或る一端部側から他の端部に貫いたように連続した溝である。そして、その溝6は、図1に例示するように、万線模様(スクリーン模様)のごとく一定のピッチで平行に並べられた規則的(周期的)なものであることが好ましいが、必要に応じてピッチを異ならせるように(ランダムに)形成してもよい。また、溝6は完全な直線であることが好ましいが、例えば透明トナー層の形成精度の制約などにより途中で緩やかに湾曲又は屈曲していても全体的にみて直線に近似した状態のものであれば構わない。さらに、溝6の断面形状については特に制約されないが、なめらかな曲線からなる形状であることが好ましい。そして、この溝6は、図3に示すように記録媒体の送り方向Eとのなす角度(斜め交差角度)θが0〜60°となるように設定することが好ましい。
【0017】
透明トナー層形成装置は、無色の透明トナー(樹脂微粒子)からなるとともに上記特定の溝を有した未定着の透明トナー層を形成することができるものであれば特に制約されるものではなく、例えば、電子写真方式を利用したトナー像形成装置(主に感光体、帯電装置、露光装置、透明トナーの現像装置等を備えた装置)として構成したものが使用できる。透明トナーは、光吸収や光散乱による着色を目的とした色材(着色顔料、着色染料、黒色カーボン粒子など)を含まない透明な樹脂にて作成されるトナー粒子である。また、この透明トナーは無色透明なものであり、そのトナー粒子に含有させる流動化剤、離型剤等の種類や量によって透明度が若干低くなるような場合も実質的に無色透明であるとする。
【0018】
このような定着装置によれば、定着ベルトと加圧ロールの圧接部で定着ベルトに形成された透明トナー層が記録媒体のトナー像担持面と重ね合わせられて転写定着される際、その透明トナー層における溝が圧接部で搾り出される空気(気泡)の移動を誘導案内する溝(抜け道)として機能する。これにより、記録媒体のトナー像にパイルハイト差の大きい部位があっても、その部位を通過しなければならない空気がその部位と透明トナー層の間に存在する溝によって形成される隙間を通して良好に移動し、残留することがなくなる。なお、溝は圧接部を通過することによりつぶされて消失することなるとともに加熱溶融されて記録媒体側に転写定着される。
【0019】
また、透明トナー層の溝は、トナー層の一端部から他端部に貫かれたものであるため、その溝に沿って移動する気泡が最終的にはトナー層の或る端部から確実に排出されやすい。そして特に、その溝が記録媒体の送り方向に対して斜め後方に向けて貫かれた状態のものである場合には、圧接部に突入する際に搾り出されるように溝を通して移動する空気が記録媒体の送り方向下流側に位置する溝から順次、記録媒体又は透明トナー層の端部を通して排出されるようになる。これにより、記録媒体が圧接部に突入して通過する際に空気が少しずつしかも効率よく排出されるようになることから、記録媒体が圧接部に突入してから通過し終わるまでの長い距離を搾り出されるように移動する空気がなくなり、大きな塊となって残留するおそれがなくなる。
【0020】
透明トナー層における溝6は、100〜300μmの幅Wからなる溝であることが好ましい。この溝幅Wが100μm未満であると、視認されやすい外径100μm以上となる空気の塊(気泡)を排除できないおそれがある。反対に300μmを超える溝幅Wになると、圧接部で溝6をつぶして消失させきれず溝6による凹凸が定着後に残り均一な光沢を得られなくなる等の不具合がある。この溝6の(定着前における)深さdは特に制約されるものではないが、定着の圧接部で溝6をつぶして消失させきれず溝6による凹凸が定着後に残り均一な光沢を得られなくなる等の不具合を回避する等の観点からすると、50μmよりも小さい値に設定することが好ましい。
【0021】
また、透明トナー層における溝は、図1dに例示するように、そのすべてが記録媒体の送り方向の下流側で1度折り曲げられて相反する斜め後方にそれぞれ向いた状態で形成される溝にすることが好ましい。このような折り曲げ部6を有する溝にした場合には、圧接部に突入する際に搾り出される空気が記録媒体の送り方向における左右両側に分割されて搾り出されるようにして排出される。これにより、効率のよい空気の排出が可能となる。折り曲げ部6が2箇所以上になると、各溝6の折り曲げ部6はすべて、記録媒体の送り方向に沿う1つの直線上に位置するように構成することが好ましい。
【0022】
さらに、溝6は、図2に例示するように一様な層厚からなる下地層5aの上方に存在するように形成される溝であることが好ましい。この場合、下地層5a自体の厚さは20〜100μm程度にするとよい。このように下地層の上方に溝が位置するような透明トナー層とした場合には、その溝6が形成された部位で空気の排出を行うことと、下地層の部位で透明トナー層による光沢感の付与効果を発揮させることを確実に実現できるというメリットがある。
【0023】
このような溝を有した透明トナー層を形成するには、透明トナー層形成装置として前記した電子写真方式を利用した装置を適用する場合、例えば、露光装置のパワー変調やパルス幅変調を行うことで形成することができる。また、露光装置の焦点を正規位置からずらして(デスフォーカスして)感光体上で露光プロファイルの重なり(合成光)を形成することもできる。後者の場合には、前者のような上記各変調を行う必要がなく、また解像度の低い安価な露光装置を使用することが可能になる。
【0024】
ここで、定着装置における上記熱源は、第1発明及び第2発明の両定着装置における上記熱源は、加熱ロールを所定の温度(定着加熱温度など)に一様に加熱保持できるものが使用される。この熱源は、必要に応じて加圧ロール側にも配置してもよい。
【0025】
記録媒体は、基本的に、定着対象のトナー像を担持させることができるとともに定着圧接部を通過させて定着処理を行うことできるものであれば特に制約されるものではない。例えば、記録用紙、厚紙、印画紙、OHPシートなどが使用可能である。また、記録媒体としては、少なくともトナー像が担持される面に無色透明の透明樹脂層を形成した記録媒体を使用することも可能である。
【0026】
以上のような定着装置は、画像情報に応じたトナー像を形成し、そのトナー像を記録媒体に転写して定着することにより画像の形成を行う画像形成装置において、前記トナー像を記録媒体に定着する定着装置として使用することが有効である。この場合、定着装置は、画像形成装置の本体内部に装備させた状態で使用するように構成したり、あるいは、画像形成装置とは別体でその本体外部に連結接続された状態で使用するように構成することが可能である。
【0027】
また、画像形成装置は、カラー画像を形成し得るものが好ましいが、白黒画像のみを形成するものであっても構わない。また、この画像形成装置は、感光体等の像担持体上に形成するトナー像をベルト形態又はドラム形態の中間転写体を介して記録媒体に転写する中間転写方式を利用するものであっても、あるいは、その中間転写方式を利用せず、像担持体上のトナー像を記録媒体に直接転写するものであってもよい。像担持体としては1つ使用するものでも、あるいは複数使用するものでもよい。
【0028】
特に、上記のような定着装置を装備する画像形成装置によれば、透明トナー層に気泡が発生しない光沢感に優れた高画質な画像を形成することが可能となる。また、このような定着装置を装備する画像形成装置は、デジタルスチルカメラ等の写真画像データの出力用機器として好適な装置である。
【0029】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図4は、本発明の実施の形態1に係るカラー画像形成装置1及び定着装置2を示すものである。この画像形成装置1は、カラープリンタとして使用可能なものであるほか、カラー複写機、ファクシミリ等や、各種機能(プリント機能、コピー機能、ファクシミリ機能等)を兼備させた複合機等の作像部(出力部)として使用可能なものである。
【0030】
<画像形成装置全体の構成など>
まず、カラー画像形成装置1は、その装置本体10の内部に中間転写方式を採用した作像手段が装備されている。作像手段は、矢印A方向に所定の速度で回転する1つの感光ドラム11と、この感光ドラム11の周囲に配置される帯電装置12、潜像書き込み装置13、現像装置14、一次転写装置15等とでその主要部が構成されている。
【0031】
感光ドラム11としては、中空構造のドラム基体の周面に有機感光材料等からなる感光層を形成したものを使用している。潜像書き込み装置13としては、例えば入力される画像情報に基づいて変調されたレーザビームLBを光学レンズ等の各種光学部品を介して感光ドラム11に導いて照射するレーザビームスキャナを使用している。現像装置14としては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(B)の各色のトナー(現像剤)が1色ずつ収容される現像器14Y,14M,14C,14Kを回転支持体16の周面にそってほぼ等間隔で配置してなるロータリー式の現像装置を使用している。各現像器は(有色)トナーとキャリアからなる二成分現像剤を使用する二成分現像器である。このトナーとしては、好ましくは平均粒径が4〜8μmの範囲内のものを使用する。一次転写装置15としては、トナーの帯電極性と逆極性の1次転写バイアス電圧が図示しない電源装置から印加される一次転写ロールを配置するロール方式のものを使用している。
【0032】
このような作像手段による作像は、矢印A方向に回転する感光ドラム11の感光表面を帯電装置12により所定の電位に一様に帯電した後、その表面に対して潜像書き込み装置13により画像情報に応じた各色成分ごとの静電潜像を形成し、しかる後、かかる静電潜像を対応する色のトナーが収容された現像器を感光ドラム11と対向する現像位置まで移動させて対向した状態で現像することにより、感光ドラム11上にトナー像が形成されるようになっている。この際、1色のトナー像からなる単色画像を形成する場合には以上の作像工程が1回実行されるだけであるのに対し、複数色のトナー像を重ね合わせてなるカラー画像を形成する場合には以上の作像工程がその色成分の数だけ同様に繰り返される。
【0033】
この作像手段で形成された感光ドラム11上のトナー像は、中間転写ベルト20を介して記録用紙Pに転写される。中間転写ベルト20は、感光ドラム11の一次転写装置15が配置される一次転写位置となる表面に当接するような状態で図示しない支持部材により支持されて、矢線B方向へ所定の速度で回転するように配設されている。また、この中間転写ベルト20の二次転写位置となる部位には、そのベルトの内周面側にバックアップロール25が、そのベルトの外周側にバックアップロール25と中間転写ベルト20を挟んで圧接する二次転写ロール26が設置されている。中間転写ベルト20としては、例えばそのベルト表面を−500Vに一様に帯電したときの電位半減時間が0.05秒以上かつ1.0秒以下である特性を示すものが使用される。
【0034】
中間転写ベルト20としては、カーボンブラック等の導電化剤を含有させたポリイミド等の合成樹脂を用いて無端状のベルト形態に成形してなるものを使用している。バックアップロール25には、トナーの帯電極性と同極性の二次転写バイアス電圧が図示しない電源装置から印加されるようになっている。二次転写ロール26は、中間転写ベルト20に対して接離可能に配設されており、複数色のトナー像を重ね合わせたカラー画像を形成する場合には、中間転写ベルト20上のトナー像を記録用紙Pに転写する二次転写時期に合わせてベルト20に当接するが、それ以外の時期には離間するようになっている。
【0035】
また、装置本体10の内部下部側には、上記した作像手段の二次転写位置に記録用紙Pを供給するための給紙手段が装備されている。この給紙手段は、記録用紙Pをそのサイズ別、送り方向別等の条件に応じて収容することができる複数の収容トレイ30と、この各トレイ30から記録用紙Pをそれぞれ送り出す送出機構31と、この各送出機構31により各収容トレイ30から送り出される記録用紙Pを二次転写位置まで導いて搬送する複数の搬送ロール対や搬送ガイド部材にて構成される給紙路等でその主要部が形成されている。図中の一点破線は記録用紙Pが搬送される経路を示す。
【0036】
さらに、装置本体10の内部には、定着装置2、二次転写後の記録用紙Pを定着装置2まで搬送する用紙搬送装置36、定着後の記録用紙Pを装置本体10の外に排出する排出ロール対37等が装備されている。図中の符号38は、排出される記録用紙Pを積載して収容する排出トレイである。
【0037】
感光ドラム11に形成されたトナー像は、一次転写位置で中間転写ベルト20に静電的に一次転写される。この際、単色画像を形成する場合には、中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像が二次転写位置で直ちに記録用紙Pへ静電的に二次転写される。これに対し、カラー画像を形成する場合には、作像手段で順次形成される複数色のトナー像が中間転写ベルト20に順次一次転写されて重ねあわされた後に、二次転写位置で記録用紙Pに一括して二次転写される。
【0038】
次いで、トナー像が転写された記録用紙Pは、中間転写ベルト20から剥離された後に用紙搬送装置36により定着装置2に送り込まれて定着処理され、かかる定着後に排出ロール対37により搬送されて排出トレイ38に排出される。このような一連の画像形成プロセスを経て単色画像又はカラー画像の形成が行われる。
【0039】
<定着装置の構成など>
このカラー画像形成装置1における定着装置2は以下のような構成になっている。
【0040】
すなわち、定着装置2は、図4や図5に示すようにベルト併用式の定着装置であり、加熱ロール40と、加圧ロール45と、定着ベルト50と、剥離用ロール48と、冷却器55とでその主要部が構成されている。また、この定着装置2では、定着ベルト50の剥離用ロール48から加熱ロール40までに至る間に、その定着ベルト50に透明トナー層を形成するための透明トナー層形成装置3が配置されている。
【0041】
加熱ロール40は、金属材料からなる円筒状のロール芯材41の中空内部に加熱用のハロゲンランプ42を配置してなるロール構造のものである。この加熱ロール40は、必要に応じて、ロール芯材41の外周面にシリコーンゴム等からなる弾性層を設けることや、最表面にフッ素系樹脂(PFA等)等からなる表面層を設けることが可能である。ハロゲンランプ42は、その加熱動作が加熱ロール40の表面温度の検知情報に基づいて所定の温度の加熱ができるようにフィードバック制御されている。また、加熱ロール40は、そのロール芯材が回転可能に支持されているとともに、図示しない駆動モータの回転力がギア列を介して伝達されることにより所定の速度で矢印C方向に回転駆動するようになっている。
【0042】
加圧ロール45は、ロール芯材46の外周面にシリコーンゴム等からなる弾性層47を設けたものであり、そのロール芯材46が回転自在に支持されているとともに、図示しない加圧機構により加熱ロール40に定着ベルト50を介して所定の圧力で圧接されるようになっている。この加圧ロール45の圧接により定着ベルト50との間に圧接部(定着ニップ部)Nが形成される。上記加圧機構による加圧力については、定着ニップ部の圧力が1〜2MPaとなるように設定されている。
【0043】
剥離ロール48は、定着ベルト50を所定の曲率で曲げた状態で張架することによりそのベルト50に密着した状態で搬送される定着対象のトナー像を有する記録用紙Pが剥がれることを促すための従動回転ロールである。この剥離ロール60は、そのベルト50の磨耗を少なくする観点からアルミニウム、ステンレス、鉄、真鍮等の金属材料にて形成されている。また、定着ベルト50を曲げた状態にすることにより上記剥離促進作用を確実に発揮させるという観点から、そのロールの直径を望ましくは50mm以下にしている。
【0044】
定着ベルト50は、記録用紙P上のトナー像との密着性を高める観点から、ベルト基材の外周面に耐熱性弾性層を設けたベルト構造のものであり、加熱ロール40及び剥離用ロール48に張架されて加熱ロール40の回転駆動により矢印D方向に回転走行するようになっている。
【0045】
ベルト基材としては、耐熱性や強度及び表面平滑性を考慮して、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等の耐熱性樹脂やアルミニウム、ステンレス等の金属材料等を用いて無端ベルト形状に形成したものが使用される。その基材の厚さは15〜250μm程度にすることが好ましい。耐熱性樹脂からなるベルト基材を使用する場合には、その樹脂中にカーボンブラック、金属酸化物粉末、グラファイト粉体等の導電率調整剤を含有させて導電性を付与してもよい。一方、耐熱性弾性層としては、トナー及び記録用紙(特に透明樹脂層)に対する離型性とトナー像における凹凸に対する追従性を確保することを考慮して、シリコーンゴム、フッ素ゴム等にて塗布形成するものが使用される。その層厚については5〜300μm程度に設定することが好ましい。定着ベルト50の全体の厚さは、20〜400μm、好ましくは50〜200μmの範囲であることが好ましい。また、定着ベルト50の表面は、平滑性の観点から、75度光沢度計で計ったときの表面光沢度が60度以上となるように設定することが好ましい。
【0046】
冷却器55は、定着ベルト50に密着した状態で搬送される間における記録用紙Pを迅速に冷却する(例えば50〜90℃の温度になるまで冷却する)ためのものである。この冷却器55としては、ヒートシンク(放熱板)、ヒートパイプ、冷却ファン等が使用可能であるが、好ましくはヒートシンクが使用される。このヒートシンクとしては、例えば、その上面側に複数枚の放熱フィンが定着ベルト50の幅方向(その回転方向と直交する方向)に沿ってほぼ平行に並んだ状態で形成され、その底面が定着ベルト50の内周面を当接する当接(吸熱)面として形成されたアルミニウム製のものが使用される。また、このようなヒートシンクを使用する場合には、そのシンクがもつ熱を排除するため、そのシンクに対して風を送るファンを併設するとよい。
【0047】
このような定着装置2は、画像形成時になると、加熱ロール40が回転駆動することにより定着ベルト50が矢印C方向に回転走行し、その定着ベルト50を挟んで加熱ロール40に圧接される加圧ロール45が従動回転する。この際、加熱ロール40に張架される部分の定着ベルト50と加圧ロール45との間に所定の幅からなる圧接部(定着用ニップ部)Nが形成される。また、加熱ロール40及び加圧ロール45がハロゲンヒータ42により加熱されることにより、上記定着用ニップ部Nの温度が所定の加熱温度(定着温度:例えば100〜200℃)に維持される。
【0048】
透明トナー層形成装置3は、図5等に示すように矢印方向に回転する感光ドラム61と、この感光ドラム61の周囲に配置される帯電装置62、潜像書き込み装置63、現像装置64、転写装置65等とでその主要部が構成されている。
【0049】
このうち感光ドラム61、帯電装置62及び転写装置65としては、画像形成装置1における作像手段における感光ドラム11、帯電装置12及び一次転写装置15とほぼ同じものが使用される。
【0050】
また、潜像書き込み装置63は、複数の発光ダイオード素子(LED)を感光ドラム61の軸方向に沿って1列状に並べた露光部(例えば解像度400dpiのLEDアレイ)と、その各発光ダイオード素子からの光を感光ドラム61にビーム光BHとして導いて照射する光学レンズ部品等が配置されたものである。この潜像書き込み装置63により、感光ドラム61上に図1に例示したような各種パターンの溝6を有する透明トナー層5を形成するための静電潜像が書き込まれる。透明トナー層5の潜像パターンデータは、予め図示しない画像処理部の記憶部等に格納されている。透明トナー層5は通常、記録用紙Pの片面全面に相当する面積からなる層として形成されるが、光沢感を発揮させたいような記録用紙Pの一部(トナー像が形成された画像部領域)に相当する面積の層として形成するようにしてもよい。この潜像書き込み装置63としては、前記作像手段の潜像書き込み装置13と同様にレーザビームスキャナを使用することも可能であるが、装置の大型化を回避する観点からは上記LEDを使用する装置を使用することが望ましい。
【0051】
現像装置64は、無色の透明トナーとキャリアからなる二成分現像剤を収容する二成分現像器である。この現像装置64としては、透明トナーのみからなる一成分現像剤を使用する非接触方式の一成分現像装置を使用してもよい。透明トナーとしては後述するようなものが使用される。
【0052】
そして、このような透明トナー層形成装置3を備えた定着装置2では以下のような定着が行われる。
【0053】
まず画像形成動作が開始されると、前記したように定着装置2が始動し始めるとともに、定着が開始される時期に合わせて透明トナー層形成装置3による透明トナー層5の形成が開始される。
【0054】
透明トナー層形成装置3では、矢印方向に回転する感光ドラム61の感光層表面を帯電装置62により所定の電位に一様に帯電した後、その表面に対して潜像書き込み装置63により透明トナー層を形成するための静電潜像を形成し、次に、その静電潜像を現像装置64で現像することにより、感光ドラム61上に透明トナーからなる透明トナー層5(図1、図2)が形成される。この透明トナー層5は図1や図2に示すような溝6を有する像構造のものである。
【0055】
感光ドラム61上に形成された透明トナー層5は、転写装置65により定着ベルト50に静電的に転写された後、定着ベルト50の回転に伴って定着ニップ部Nに搬送される。この定着ベルト50に形成された未定着状態の透明トナー層5は、その表面側(定着ベルトとは反対側の面)に、図1や図2に例示するような溝6が存在する層になっている。
【0056】
そして、定着段階では、図5に示すように定着対象となるトナー像Tが転写された記録用紙Pをそのトナー像Tの担持面が定着ベルト側に位置する姿勢で定着用ニップNに導き入れて通過させる。一方、図6に示すように、この定着ニップ部Nに突入する記録用紙Pのトナー像Tをトナー担持面担持する面に対しては、定着ベルト50に形成された透明トナー層5がその溝6を有する面から重ね合わせられる。そして、この記録用紙Pと透明トナー層5は重ね合わされた状態で定着ニップ部Nに突入し、この定着ニップ部Nを通過することによりトナー像T及び透明トナー層5が加熱加圧されて溶融される。
【0057】
この定着ニップ部Nへの突入に際しては、トナー像T及び透明トナー層5のトナー粒子間や記録用紙Pと定着ベルトの間に存在する空気が、最終的には透明トナー層5に形成された溝6を通して効率よくかつ確実に排出されるようになり、ニップ部Nの通過後に残留することはない。この結果、定着後の透明トナー層5内に気泡が発生することが防止される。
【0058】
また、定着ニップ部Nを通過した記録用紙Pは、定着ベルト50の外周面に密着した状態のままで搬送され、剥離用ロール48に到達した時点で定着ベルト50から剥離される。
【0059】
この定着ニップ部Nの通過から剥離されるまでの過程では、記録用紙Pが定着ベルト50から直ぐに剥がれることなく密着した状態のままで搬送されるとともに、溶融されたトナー像Tと透明トナー層5が冷却器55を通過する時点で定着ベルト50に密着した状態のままで冷却固化される。これにより、透明トナー層5及びトナー像Tは、図7に例示するように定着ベルト50の平な表面にならい表面の平滑性に優れたものとなる。この際、透明トナー層5の溝6は消失した状態となる。その後、剥離用ロール48を通過する時点では、記録用紙Pが、ロール48の周面の曲率に沿って曲げられた定着ベルト50による剥離力と記録用紙P自体の剛性とにより、定着ベルト50から自力で剥離される。
【0060】
以上のような定着処理後に得られる記録用紙P上のトナー画像は、例えその画像内に濃度差が大きいような部分が存在するような場合があっても、視認されるような気泡の発生のない透明トナー層5で被覆された均一な光沢感をもつ高画質のものである。
【0061】
<定着試験>
次に、この定着装置2を用いて以下の定着試験を行った。
【0062】
定着試験では、定着装置2の加熱ロール40として外径50mmのロール芯材41のみからなるものを使用し、加圧ロール45としてロール芯材46に2mm厚の弾性層47を形成してロール外径を50mmとしたものを使用した。また、定着装置2における定着ニップ圧力を1.5MPaに設定し、加熱ロールの回転駆動速度を50mm/sec(定着速度)に設定し、加熱ロール40及び加圧ロール45の表面温度をいずれもハロゲンランプ42により150℃に加熱するように設定した。この際、定着ニップ部Nの記録用紙の送り方向Eの幅は平均で5.5mmであった。定着ベルト50としては、80μm厚のポリイミド基材にフッ素ゴムを35μmの厚さになるようにコーティングし、ベルト全体の厚さが115μm、ベルト幅が330mmとなる無端状ベルトを使用した。
【0063】
記録用紙Pとしては、アート紙(新王子製紙製:OK特アート紙)を使用した。この記録用紙Pにテスト画像(人物画像)を画像信号のCin=100%部分が0.5mg/cm2となる条件下で形成した。現像装置14には、複写機(富士ゼロックス製:A−Calor)用の前記4色の二成分現像剤(トナーの平均粒径:7μm)を使用した。
【0064】
透明トナー層形成装置3においては、潜像書き込み装置63として解像度400dpiのLED式の書き込みヘッドを使用し、図8に示すように露光強度を最大で100%、最小で50%となるようなサイクルで繰り返すように変調するとともに、その最小50%の部分でも層厚が60μm程度になるよう設定して潜像を形成したうえで、その潜像を現像量が2.0mg/cm2となる現像条件で現像することで透明トナー層5を形成した。上記露光強度の繰り返し単位(周期)は、表1に示すように2、4、6、8のピクセル単位とした。これは、溝6を有さない透明トナー層を形成して定着を行った場合に、直径が約250μmからなる気泡が発生する事実に基づいて設定した。このときの透明トナー層5に形成した溝6は、図1bに例示する斜め右側後方に向くパターンのものであり、その断面形状は正弦波における湾曲した凹部形状のものである。また、透明トナー層5は、溝6の斜め交差角度θが表1に示すような各角度からなるものに形成した。
【0065】
透明トナーとしては、テレフタル酸/ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物/シクロヘキサンジメタノールから得た線状ポリエステル(モル比=5:4:1、Tg=62度、Mn=4500、Mw=10000)からなる結着樹脂をジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級することで、平均粒径(d=50)11μmの透明微粒子を作製した。この透明微粒子100重量部に下記の2種類の無機微粒子A及びBを高速混合機で付着させた。無機微粒子AはSiO2 (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.05μm、添加量1.0重量部)である。無機微粒BはTiO2 (シランカップリング剤で表面を疎水化処理、平均粒径0.02μm、屈折率2.5、添加量1.0重量部)である。
【0066】
比較のため、溝6のない透明トナー層(現像量:2.0mg/cm2)を形成した場合についても同様の試験を行った(比較例)。
以上の条件下で各透明トナー層を形成しつつ定着を行った。このときに得られる人物のテスト画像について、20人の評価者により、そのテスト画像の元になる人物写真と見比べた場合の官能評価を以下の5段階評価基準で行った。
【0067】
1:多くの気泡の存在が認められ画質も非常に悪い。
2:わずかな気泡の存在が認められ画質が少し悪い。
3:気泡がごく僅かに存在するが画質は許容レベル。
4:気泡がほとんど認められず画質は良好。
5:気泡がまったく認められず画質は非常に良好。
【0068】
上記評価者による官能評価の各結果について平均値を求め、その平均値を以下の基準で最終的に評価した。結果を表1に示す。表中の「(200線)」とは「溝の周期が200線/インチに相当するものであること」を示す。他の数値入りの括弧書きも同じ意味である。
○:4以上である場合。
△:2以上4未満である場合
×:2未満の場合。
【0069】
【表1】
【0070】
表1の結果から、透明トナー層5の溝の周期(溝幅Wに相当)を4ピクセル周期(溝幅Wに換算すると約250μmになる)に設定し、かつ斜め交差角度θを30°、45°に設定した場合に、目視されるような気泡の発生がない良好な定着を行うことができることが確認された。
【0071】
[他の実施の形態]
実施の形態1では、透明トナー層5の形成に際して、透明トナー層形成装置3における潜像書き込み装置63の露光強度を変調することで溝6を有する透明トナー層5を形成する場合について例示したが、この他にも、例えば、その潜像書き込み装置63として低解像度のLEDアレイを使用し、そのアレイから発するビーム光BHの焦点が感光ドラム61の表面よりも上方の位置となるように当該アレイからなる潜像書き込み装置63をずらして取り付け、そのアレイの発光ダイオード(の一部を交互に)ON/OFF動作させるように構成して対応するようにしてもよい。この場合には、感光ドラム61上でON動作した発光ダイオードから発するビーム光BHの露光プロファイルの重なり(合成光)が形成されて波状の濃度諧調(オフセットしたような正弦波のような断面構造)を有するような潜像が形成され、溝6を有する透明トナー層5の形成が可能となる。また、この場合には、パワー変調用の回路が不要となるためコスト的に有利である。
【0072】
また、実施の形態1では、定着装置2を画像形成装置1の装置本体10の内部に装備して使用する場合について例示したが、かかる定着装置2は、画像形成装置1とは別体の定着装置2として構成したうえで、画像形成装置1の装置本体10の外部に連結接続する、いわゆる外付けタイプの定着装置として使用するようにしてもよい。
【0073】
さらに、本発明における透明トナーとしては以下のようなものが使用できる。そのトナー粒子を構成する結着樹脂としては、実質的に透明なものであればよく、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、その他のビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレア系樹脂などの一般トナー用に用いられる公知の樹脂とその共重合体が使用される。これらの中でも、低温定着性、定着強度、保存性などのトナー特性を同時に満足し得る点でポリエステル系樹脂が好ましい。また、熱ロール定着器と併用することを考慮すると、結着樹脂は、重量平均分子量:Mw=50000〜12000のポリエステルが好ましい。また、透明トナーの粒径は、特に限定する必要はないが、有色トナー像を乱さないという観点からは8μm以上、20μm以下が望ましい。粒径が8μm未満の場合、現像装置と感光体の間に高い電界を印加する必要がある。20μmを超えると一様な像ができない。
【0074】
透明トナーにおいて、高い光沢度をムラなく均一に得るためには、トナーの流動性と帯電性の制御が必要になる。透明トナーの流動性と帯電性を制御する観点から、透明トナーのトナー粒子表面に、無機微粒子と樹脂微粒子の一方又は双方を外添又は付着させることが好ましい。上記無機微粒子としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、外添剤として用いられている公知の微粒子の中から目的に応じて適宜選択することができるが、その材質として例えば、シリカ、二酸化チタン、酸化すず、酸化モリブデンなどが上げられる。また、帯電性などの安定性を考慮し、これらの無機微粒子に対して、シランカップリング剤、チタンンカップリング剤等を用いて疎水化処理したものも使用できる。上記有機微粒子としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、外添剤として用いられている公知の微粒子の中から目的に応じて適宜選択することができるが、その材質として例えば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレア系樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。上記無機微粒子及び有機微粒子の平均粒径は0.005〜1μmであるのが特に好ましい。前記平均粒径が0.005μm未満であると、透明トナーの表面に無機微粒子と樹脂微粒子の一方又は双方を付着させたときに凝集がおこり所望の効果が得られないことがある。反対に1μmを越えたときにはより高光沢な画像を得ることが困難になる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の定着装置及び画像形成装置によれば、定着ベルトに透明トナー層を形成してそれを記録媒体のトナー像担持面に転写定着させる場合でも、その透明トナー層として特定の溝が存在するものを形成するため、かかる透明トナー層に気泡溜まりが発生して画質が低下してしまうことを防止することができる。この結果、画像中に画像濃度の条件等が大幅に異なる部分があっても、そのような条件等に依存することなく光沢感が均一で滑らかな高画質の画像を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 透明トナー層における溝の形成パターン例を示す平面説明図。
【図2】 図1a,bのII−II線に沿う断面図。
【図3】 透明トナー層における溝の構成を示す概略説明図。
【図4】 実施の形態1に係る画像形成装置及び定着装置の要部を示す概略構成図。
【図5】 定着装置を拡大して示す概略構成図。
【図6】 透明トナー層を重ね合わせる定着の状態を示す要部説明図。
【図7】 透明トナー層を転写定着して得られる画像を示す一部断面図。
【図8】 定着試験で形成した透明トナー層を示す断面説明図。
【図9】 気泡溜まりの発生のメカニズムを示す概略説明図。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…定着装置、3…透明トナー層形成装置、5…透明トナー層、6…溝、40…加熱ロール、42…ハロゲンランプ(熱源)、45…加圧ロール、50…定着ベルト、P…記録用紙(記録媒体)、T…トナー像、N…定着ニップ部(圧接部)、E…記録用紙の送り方向。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fixing device that fixes a toner image carried on a recording medium such as a recording sheet by using a fixing belt, and an image forming apparatus represented by a printer, a copying machine, a multifunction peripheral, and the like equipped with the fixing device. In particular, when a transparent toner layer is formed on the fixing belt and is transferred and fixed on the toner image carrying surface of the recording medium, it is possible to prevent the image quality from being deteriorated due to bubble accumulation in the transparent toner layer. The present invention relates to a fixing device to be obtained.
[0002]
[Prior art]
In recent years, color image forming apparatuses using electrophotography or the like have become widespread. In this type of image forming apparatus, a color image is generally formed as follows.
[0003]
First, an electrostatic latent image for each color component is formed by irradiating a rotating drum form or the like with a laser beam or the like that is decomposed and modulated for each color component based on the image information, and then each electrostatic component is formed. Toner images of the above-mentioned colors are prepared by adhering toners of four colors, yellow, magenta, cyan and black, which are formed into fine particles by mixing pigment or the like with a thermoplastic binder resin (binder). Form. Next, after transferring the toner images of the respective colors onto the recording paper in a state of being superimposed directly or via an intermediate transfer member, the toner image on the recording paper is heated and pressed by a fixing device and fixed on the recording paper. As a result, a color image is formed on the recording paper.
[0004]
In addition, the fixing device in this type of image forming apparatus is mainly configured so that a rotating heating roll and a pressure roll are placed in pressure contact with each other, and a recording sheet to be fixed is passed through the pressure contact portion. It is arranged in a state where the pressure roll and the pressure roll are pressed against each other with the roll alone and the fixing belt which is stretched and rotated on the side of the heating roll sandwiched between them. A belt-combined type or the like configured to pass a recording sheet to be fixed to the press-contact portion between them is used.
[0005]
By the way, in such a color image forming apparatus, for example, when forming a photographic color image, in order to form a color image particularly excellent in glossiness, the material of the toner to be used, fixing conditions, etc. are appropriately selected. Techniques for forming high-gloss photographic color images have been proposed (Japanese Patent Laid-Open Nos. 5-142963, 3-2765, 63-259575, etc.).
[0006]
However, according to this proposed technique, the glossiness of the image portion composed of the toner image can be increased, but the glossiness of the non-image portion that is not the image portion cannot be increased. The glossiness in both the area and the non-image area cannot be made uniform. Further, the surface of the image portion is left with fine irregularities due to toner particles, and is not as smooth as the image surface in a silver salt photograph or printed matter, and a smooth texture cannot be obtained.
[0007]
Therefore, conventionally, for example, the following apparatuses have been proposed as means for forming an image having excellent gloss.
[0008]
In other words, an image is formed so that a transparent toner layer made of a transparent toner can be formed in addition to a color toner image forming a color image, and the transparent toner layer is transferred and fixed to a recording sheet on which the color toner image is formed. Forming apparatus (JP-A-4-278967, JP-A-5-2322841, JP-A-7-72696, etc.) and clear coat apparatus (JP-A-3 No. -130791), and a glossy image forming apparatus (Japanese Patent Laid-Open No. 5-2322841) for transferring a transparent toner layer to a sheet on which an image is formed and fixing the belt.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, in any of the images obtained by the above apparatuses, it is possible to make the glossiness uniform in both the image area and the non-image area in order to form the transparent toner layer and the transparent resin layer. There is a part with a large difference in the height (pile height) of the toner image (specifically, a part where the image density is greatly different, etc.), and that part obstructs the path of air movement when passing through the fixing pressure contact part. If it exists in a state, there is a problem that a phenomenon (bubble accumulation) in which bubbles accumulate in a portion such as a transparent toner layer corresponding to the toner image portion occurs. This phenomenon of bubble accumulation is likely to occur in a belt-type fixing device in which the recording paper at the time of fixing passes through the press contact portion and is transported in close contact with the fixing belt and then cooled and then peeled off from the belt. In this case, when recording paper or the like coated with thick paper or resin is used as recording paper, air is more difficult to escape from the back surface of each paper. When a bubble pool having a diameter exceeding 100 μm is generated, the bubble can be visually observed, so that the image quality is greatly deteriorated.
[0010]
Such bubble accumulation is presumed to have occurred by the following mechanism. That is, as shown in FIG. 9, between the toner particles of the
[0011]
As measures for preventing the occurrence of such bubble accumulation, it is conceivable to increase the nip pressure in the fixing nip portion or to reduce the passing speed (fixing speed) of the recording paper in the fixing nip portion. However, there is a problem that when the nip pressure is increased, the pressurizing mechanism becomes large and the size of the apparatus is increased, and when the fixing speed is decreased, the productivity is decreased. Yes, not appropriate.
[0012]
The present invention has been made to solve the above-described problems. When a transparent toner layer is formed on a fixing belt and transferred and fixed on a toner image carrying surface of a recording medium, bubbles are formed in the transparent toner layer. It is an object of the present invention to provide a fixing device and an image forming apparatus that can prevent image quality from being deteriorated due to accumulation.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The fixing device of the present invention capable of achieving the above object is at least stretched between a heating roll provided with a heat source, a support roll disposed at a predetermined interval from the heating roll, and the heating roll and the support roll. A rotating endless fixing belt, and a pressure roll disposed in pressure contact with the heating roll with the fixing belt interposed therebetween, and a toner image to be fixed on the pressure contact portion of the pressure roll and the fixing belt. In a fixing device for introducing and passing a recording medium carrying toner in a posture in which the toner image carrying surface is located on the fixing belt side, a transparent toner comprising a transparent toner that is transferred and fixed on the toner image carrying surface of the recording medium A transparent toner layer forming device for forming a layer on the fixing belt is installed, and the transparent toner layer formed by the transparent toner layer forming device is a toner image carrying surface of the recording medium. There are a plurality of linear grooves lined up from one end side to the other end of the transparent toner layer in a direction parallel to the feeding direction of the recording medium or obliquely rearward on the overlapping side. It is the layer which is characterized by the above-mentioned.
[0014]
FIG. 1 shows a typical formation pattern of the
[0015]
The
[0016]
The
[0017]
The transparent toner layer forming apparatus is not particularly limited as long as it is made of colorless transparent toner (resin fine particles) and can form an unfixed transparent toner layer having the specific groove. A toner image forming apparatus using an electrophotographic method (mainly a photosensitive member, a charging device, an exposure device, a developing device for transparent toner, etc.) can be used. The transparent toner is a toner particle made of a transparent resin that does not contain a coloring material (color pigment, coloring dye, black carbon particles, etc.) for the purpose of coloring by light absorption or light scattering. Further, this transparent toner is colorless and transparent, and it is substantially colorless and transparent even when the transparency is slightly lowered depending on the kind and amount of a fluidizing agent, a release agent and the like contained in the toner particles. .
[0018]
According to such a fixing device, when the transparent toner layer formed on the fixing belt at the press contact portion between the fixing belt and the pressure roll is transferred and fixed while being superimposed on the toner image carrying surface of the recording medium, the transparent toner The groove in the layer functions as a groove (exit path) for guiding and guiding the movement of air (bubbles) squeezed out at the press contact portion. As a result, even if there is a part with a large pile height difference in the toner image of the recording medium, the air that must pass through the part moves well through the gap formed by the groove existing between the part and the transparent toner layer. And will not remain. The groove is crushed and disappears by passing through the press contact portion, and is heated and melted and transferred and fixed on the recording medium side.
[0019]
Further, since the groove of the transparent toner layer is penetrated from one end portion of the toner layer to the other end portion, the bubbles moving along the groove are finally surely formed from a certain end portion of the toner layer. Easily discharged. In particular, when the groove is penetrated obliquely rearward with respect to the feeding direction of the recording medium, the air moving through the groove is recorded so as to be squeezed out when entering the press contact portion. Media feed direction under The ink is sequentially discharged from the groove located on the flow side through the end of the recording medium or the transparent toner layer. As a result, when the recording medium enters the pressure contact portion and passes through, the air is gradually and efficiently discharged. Therefore, a long distance from the time when the recording medium enters the pressure contact portion to the end of the passage is obtained. There is no air moving so as to be squeezed out, and there is no possibility of remaining as a large lump.
[0020]
The
[0021]
Further, the grooves in the transparent toner layer are all in the feed direction of the recording medium as illustrated in FIG. under It is preferable that the grooves are formed in a state where they are bent once on the flow side and face each other diagonally backward. When the groove having such a
[0022]
Further, the
[0023]
In order to form a transparent toner layer having such a groove, when applying the above-described electrophotographic apparatus as the transparent toner layer forming apparatus, for example, power modulation or pulse width modulation of an exposure apparatus is performed. Can be formed. It is also possible to form an overlap (exposure light) of exposure profiles on the photoreceptor by shifting the focus of the exposure apparatus from the normal position (by defocusing). In the latter case, it is not necessary to perform each modulation as in the former, and an inexpensive exposure apparatus with a low resolution can be used.
[0024]
Here, as the heat source in the fixing device, the heat source in both the fixing devices of the first invention and the second invention is one that can uniformly heat and hold the heating roll at a predetermined temperature (fixing heating temperature or the like). . This heat source may be arranged on the pressure roll side as necessary.
[0025]
The recording medium is basically not particularly limited as long as it can carry a toner image to be fixed and can perform a fixing process through a fixing pressure contact portion. For example, recording paper, cardboard, photographic paper, OHP sheet, etc. can be used. As the recording medium, it is also possible to use a recording medium in which a colorless and transparent transparent resin layer is formed on at least the surface on which the toner image is carried.
[0026]
The fixing device as described above forms a toner image according to image information, and transfers the toner image to a recording medium to fix the toner image on the recording medium. It is effective to use as a fixing device for fixing. In this case, the fixing device is configured to be used in a state of being mounted inside the main body of the image forming apparatus, or used in a state of being connected and connected to the outside of the main body separately from the image forming apparatus. It is possible to configure.
[0027]
The image forming apparatus is preferably capable of forming a color image, but may be one that forms only a black and white image. Further, this image forming apparatus may utilize an intermediate transfer system in which a toner image formed on an image carrier such as a photoconductor is transferred to a recording medium via an intermediate transfer member in the form of a belt or drum. Alternatively, the toner image on the image carrier may be directly transferred to the recording medium without using the intermediate transfer method. One image carrier or a plurality of image carriers may be used.
[0028]
In particular, according to the image forming apparatus equipped with the fixing device as described above, it is possible to form a high-quality image excellent in glossiness without generating bubbles in the transparent toner layer. Further, an image forming apparatus equipped with such a fixing device is a device suitable as an apparatus for outputting photographic image data such as a digital still camera.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Embodiment 1]
FIG. 4 shows the color
[0030]
<Configuration of entire image forming apparatus>
First, the color
[0031]
As the
[0032]
In such image forming means, the photosensitive surface of the
[0033]
The toner image on the
[0034]
As the
[0035]
In addition, a paper feeding means for supplying the recording paper P to the secondary transfer position of the image forming means described above is provided on the lower side inside the apparatus
[0036]
Further, inside the apparatus
[0037]
The toner image formed on the
[0038]
Next, the recording paper P onto which the toner image has been transferred is peeled off from the
[0039]
<Configuration of fixing device, etc.>
The fixing
[0040]
That is, the fixing
[0041]
The
[0042]
The
[0043]
The peeling
[0044]
The fixing
[0045]
In consideration of heat resistance, strength, and surface smoothness, the belt base material is formed into an endless belt shape using a heat-resistant resin such as polyimide, polyamide, polyamideimide, or a metal material such as aluminum or stainless steel. used. The thickness of the substrate is preferably about 15 to 250 μm. When a belt base material made of a heat resistant resin is used, conductivity may be imparted by adding a conductivity adjusting agent such as carbon black, metal oxide powder, or graphite powder in the resin. On the other hand, the heat-resistant elastic layer is formed by coating with silicone rubber, fluorine rubber, etc. in consideration of ensuring releasability from toner and recording paper (especially transparent resin layer) and conformity to unevenness in the toner image. What to do is used. The layer thickness is preferably set to about 5 to 300 μm. The total thickness of the fixing
[0046]
The cooler 55 is for quickly cooling the recording paper P while being conveyed in close contact with the fixing belt 50 (for example, cooling to a temperature of 50 to 90 ° C.). As the cooler 55, a heat sink (heat radiating plate), a heat pipe, a cooling fan, or the like can be used, but a heat sink is preferably used. As the heat sink, for example, a plurality of heat radiating fins are formed on the upper surface side thereof in a state of being arranged substantially in parallel along the width direction of the fixing belt 50 (direction orthogonal to the rotation direction thereof), and the bottom surface of the heat sink is formed. The thing made from aluminum formed as a contact (heat absorption) surface which
[0047]
In such a
[0048]
As shown in FIG. 5 and the like, the transparent toner
[0049]
Among these, as the
[0050]
The latent image writing device 63 includes an exposure unit (for example, an LED array having a resolution of 400 dpi) in which a plurality of light emitting diode elements (LEDs) are arranged in a line along the axial direction of the
[0051]
The developing
[0052]
The fixing
[0053]
First, when the image forming operation is started, the fixing
[0054]
In the transparent toner
[0055]
The
[0056]
Then, in the fixing stage, as shown in FIG. 5, the recording paper P onto which the toner image T to be fixed is transferred is introduced into the fixing nip N in such a posture that the carrying surface of the toner image T is located on the fixing belt side. And let it pass. On the other hand, as shown in FIG. 6, the
[0057]
Upon entering the fixing nip portion N, air existing between the toner image T and the toner particles of the
[0058]
The recording paper P that has passed through the fixing nip N is conveyed while being in close contact with the outer peripheral surface of the fixing
[0059]
In the process from passing through the fixing nip portion N to peeling, the recording paper P is conveyed without being peeled off immediately from the fixing
[0060]
The toner image on the recording paper P obtained after the fixing process as described above may generate bubbles that are visible even if there is a portion where the density difference is large in the image. It has a high image quality with a uniform glossiness coated with a
[0061]
<Fixing test>
Next, the following fixing test was performed using the
[0062]
In the fixing test, the
[0063]
As the recording paper P, art paper (manufactured by Shin-Oji Paper: OK special art paper) was used. A test image (person image) is recorded on this recording paper P with a Cin = 100% portion of the image signal of 0.5 mg / cm. 2 Formed under the following conditions. As the developing device 14, the four-component two-component developer (average particle diameter of toner: 7 μm) for a copying machine (manufactured by Fuji Xerox: A-Color) was used.
[0064]
In the transparent toner
[0065]
The transparent toner is composed of a linear polyester obtained from terephthalic acid / bisphenol A ethylene oxide adduct / cyclohexanedimethanol (molar ratio = 5: 4: 1, Tg = 62 degrees, Mn = 4500, Mw = 10000). The pulverized resin was pulverized with a jet mill and then classified with a wind classifier to produce transparent fine particles having an average particle diameter (d = 50) of 11 μm. The following two types of inorganic fine particles A and B were adhered to 100 parts by weight of the transparent fine particles with a high speed mixer. Inorganic fine particle A is SiO 2 (The surface is hydrophobized with a silane coupling agent, the average particle size is 0.05 μm, and the addition amount is 1.0 part by weight). Inorganic fine particle B is TiO 2 (The surface is hydrophobized with a silane coupling agent, the average particle size is 0.02 μm, the refractive index is 2.5, and the addition amount is 1.0 part by weight).
[0066]
For comparison, a transparent toner layer having no groove 6 (development amount: 2.0 mg / cm 2 The same test was also performed for the case of forming) (Comparative Example).
Fixing was performed while forming each transparent toner layer under the above conditions. The test images of the person obtained at this time were subjected to sensory evaluation by 20 evaluators when compared with the person image that was the basis of the test image based on the following five-step evaluation criteria.
[0067]
1: The presence of many bubbles is recognized and the image quality is very poor.
2: The presence of slight bubbles is recognized and the image quality is a little bad.
3: Although there are very few bubbles, the image quality is acceptable.
4: Almost no bubbles are observed, and the image quality is good.
5: No image bubbles are observed and the image quality is very good.
[0068]
The average value was calculated | required about each result of the sensory evaluation by the said evaluator, and the average value was finally evaluated on the following references | standards. The results are shown in Table 1. “(200 lines)” in the table indicates that “the groove period corresponds to 200 lines / inch”. Other parentheses with numerical values have the same meaning.
○: When 4 or more.
Δ: 2 or more and less than 4
X: When less than 2.
[0069]
[Table 1]
[0070]
From the results in Table 1, the groove period (corresponding to the groove width W) of the
[0071]
[Other embodiments]
In the first embodiment, when the
[0072]
In the first embodiment, the fixing
[0073]
Further, as the transparent toner in the present invention, the following can be used. The binder resin constituting the toner particles may be substantially transparent, for example, polyester resins, polystyrene resins, polyacrylic resins, other vinyl resins, polycarbonate resins, polyamide resins. Known resins and copolymers thereof used for general toners such as resins, polyimide resins, epoxy resins and polyurea resins are used. Among these, polyester resins are preferable because they can satisfy toner characteristics such as low-temperature fixability, fixing strength, and storage stability at the same time. In consideration of the combined use with a heat roll fixing device, the binder resin is preferably a polyester having a weight average molecular weight: Mw = 50000 to 12000. The particle size of the transparent toner is not particularly limited, but is preferably 8 μm or more and 20 μm or less from the viewpoint of not disturbing the colored toner image. When the particle size is less than 8 μm, it is necessary to apply a high electric field between the developing device and the photoreceptor. If it exceeds 20 μm, a uniform image cannot be obtained.
[0074]
In the transparent toner, in order to obtain a high gloss level uniformly, it is necessary to control the fluidity and chargeability of the toner. From the viewpoint of controlling the fluidity and chargeability of the transparent toner, it is preferable to add or attach one or both of inorganic fine particles and resin fine particles to the toner particle surfaces of the transparent toner. The inorganic fine particles are not particularly limited as long as they do not impair the effects of the present invention, and can be appropriately selected from known fine particles used as external additives according to the purpose. Examples include silica, titanium dioxide, tin oxide, and molybdenum oxide. Further, in consideration of stability such as charging property, those obtained by subjecting these inorganic fine particles to a hydrophobic treatment using a silane coupling agent, a titanium coupling agent, or the like can also be used. The organic fine particles are not particularly limited as long as the effects of the present invention are not impaired, and can be appropriately selected according to the purpose from known fine particles used as external additives. Examples include polyester resins, polystyrene resins, polyacrylic resins, vinyl resins, polycarbonate resins, polyamide resins, polyimide resins, epoxy resins, polyurea resins, and fluorine resins. The average particle size of the inorganic fine particles and organic fine particles is particularly preferably 0.005 to 1 μm. When the average particle diameter is less than 0.005 μm, aggregation may occur when one or both of inorganic fine particles and resin fine particles are adhered to the surface of the transparent toner, and a desired effect may not be obtained. On the contrary, when it exceeds 1 μm, it becomes difficult to obtain a higher gloss image.
[0075]
【The invention's effect】
As described above, according to the fixing device and the image forming apparatus of the present invention, even when the transparent toner layer is formed on the fixing belt and is transferred and fixed on the toner image carrying surface of the recording medium, the transparent toner layer is used as the transparent toner layer. Since the groove having a specific groove is formed, it is possible to prevent the image quality from being deteriorated due to bubble accumulation in the transparent toner layer. As a result, even if there are portions where the image density conditions and the like are significantly different in the image, it is possible to obtain a high-quality image with a uniform gloss and smoothness without depending on such conditions.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory plan view showing an example of a groove formation pattern in a transparent toner layer.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line II-II in FIGS.
FIG. 3 is a schematic explanatory diagram illustrating a configuration of grooves in a transparent toner layer.
FIG. 4 is a schematic configuration diagram illustrating a main part of the image forming apparatus and the fixing device according to the first embodiment.
FIG. 5 is a schematic configuration diagram illustrating an enlarged fixing device.
FIG. 6 is a main part explanatory view showing a fixing state in which a transparent toner layer is overlaid.
FIG. 7 is a partial cross-sectional view showing an image obtained by transferring and fixing a transparent toner layer.
FIG. 8 is an explanatory cross-sectional view showing a transparent toner layer formed in a fixing test.
FIG. 9 is a schematic explanatory diagram showing the mechanism of bubble accumulation.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (5)
前記記録媒体のトナー像担持面に重ね合わせて転写定着させる透明トナーからなる透明トナー層を前記定着ベルトに形成する透明トナー層形成装置を設置し、この透明トナー層形成装置により形成する透明トナー層は、前記記録媒体のトナー像担持面と重ね合わせられる側にその記録媒体の送り方向に対して平行する方向に又は斜め後方に向けて透明トナー層の一端部側から他端部まで貫かれる直線状の溝が複数並んだ状態で存在している層であることを特徴とする定着装置。A heating roll provided with a heat source, a support roll disposed at a predetermined interval from the heating roll, a fixing belt that is at least stretched and rotated between the heating roll and the support roll, and sandwiching the fixing belt A pressure roll disposed in pressure contact with the heating roll, and a recording medium carrying a toner image to be fixed on the pressure contact portion of the pressure roll and the fixing belt, the toner image carrying surface facing the fixing belt In a fixing device that is introduced and passed in a position,
A transparent toner layer forming device for forming a transparent toner layer made of a transparent toner to be transferred and fixed on a toner image carrying surface of the recording medium on the fixing belt is installed, and the transparent toner layer formed by the transparent toner layer forming device Is a straight line penetrating from one end of the transparent toner layer to the other end in a direction parallel to the feeding direction of the recording medium or obliquely rearward on the side of the recording medium that is superposed on the toner image carrying surface. A fixing device, wherein the fixing device is a layer in which a plurality of groove-shaped grooves are arranged.
前記トナー像を記録媒体に定着する定着装置として、請求項1〜4のいずれかに記載の定着装置を装備していることを特徴とする画像形成装置。An apparatus for forming an image by forming a toner image according to image information and transferring and fixing the toner image to a recording medium,
An image forming apparatus comprising the fixing device according to claim 1 as a fixing device for fixing the toner image to a recording medium.
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