JP4025070B2 - 不等形状の炭素及び/又はグラファイト粒子、液状サスペンション及びそのフィルム及びそれらを含む光バルブ - Google Patents
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Description
発明の分野
本発明は、光バルブ及び光バルブサスペンションで使用するための不等形状の炭素及び/又はグラファイト粒子を包含する安定性が改良された粒子に関する。
【0002】
背景
光バルブは、60年以上光の調節用として知られている。ここで使用する場合、光バルブは、小距離で隔てられた2つの壁で形成されたセルとして述べられ、少なくとも1つの壁は透明であり、通常壁は透明の伝導性被膜の形態で電極を有している。セルは、光調節要素を含んでおり、それは粒子の液状サスペンションか又は中で粒子の液状サスペンションの液滴が分布して被包されているプラスチックフィルムでありうる。
液状サスペンション(時には「液状光バルブサスペンション」という)は、液状懸濁媒体中に懸濁している小さい粒子を含む。電場を掛けない場合、液状サスペンション中の粒子はランダムなブラウン運動を示し、それゆえセル中を通過する光束は、セルの構造、粒子の性質や濃度及び光のエネルギー含量によって、反射され、透過され或いは吸収される。このように、OFF状態では光バルブは相対的に暗い。しかし、光バルブ内の液状光バルブサスペンションを通して電場が掛けられると、粒子が整列するようになり、多くのサスペンションでは、大部分の光がセルを通過できる。このように、光バルブはON状態で相対的に透明である。
【0003】
光バルブの使用は、例えば、文字数字式ディスプレイ、テレビジョンディスプレイ、窓、サンルーフ、サンバイザー、鏡、接眼鏡等を含む多くの用途で、それらを通過する光の量を調節するために提案されている。ここで述べるタイプの光バルブは、「懸濁粒子デバイス又はSPDs」としても知られている。
多くの用途のために、この活性化可能な物質、すなわち光調節要素は、液状サスペンションよりもプラスチックフィルムであることが好ましい。例えば、可変性の光透過窓として使用される光バルブでは、中で液状サスペンションの液滴が分布されているプラスチックフィルムの方が液状サスペンションのみよりも好ましく、これは、例えば高カラムの液状サスペンションに伴う膨隆のような静水圧効果がフィルムの使用によって回避でき、かつ漏出の可能性の危険をも回避できるからである。プラスチックフィルムを使用することの別の利点は、プラスチックフィルム内で、粒子は通常非常に小さい液滴内にのみ存在するので、フィルムが電圧によって繰返し活性化されるときに顕著には凝集しないことである。
【0004】
ここで、「光バルブフィルム」は、該フィルム内に分布された粒子の液状サスペンションの液滴を有するフィルムを意味する。
米国特許第5,409,734号は、均一溶液からの相分離によって製造されるタイプの光バルブフィルムを例示している。架橋エマルジョンによって製造される光バルブフィルムも公知である。両方とも本発明の譲受人に譲渡されている、米国特許第5,463,491号及び第5,463,492号を参照されたい。ここに、上記特許はすべて、他の特許及びここで或いは本明細書の別のところで引用される参照文献も含め、参照によってこの出願に取り込まれる。
【0005】
時には「シート偏光子」と呼ばれる偏光シートのような、切り刻まれて偏光型サングラスレンズに形成され或いはフィルターとして使用されうる硬化サスペンションで使用するためには、偏光粒子は酢酸セルロース若しくはポリビニルアルコール等のような適切なフィルム形成材料のシート全体に分散又は分布されうる。シート偏光子用の固定サスペンションの製造方法は、先行技術で周知である。しかし、上述の偏光粒子は動かない、すなわち固定されていることに注意することが重要である。例えば、米国特許第2,178,996号及び第2,041,138号を参照されたい。
【0006】
液状光バルブサスペンション
1.液状懸濁媒体及び安定剤
液状光バルブサスペンションは、技術的に公知のいずれの液状光バルブサスペンションでもよく、当業者に公知の技術に従って調製することができる。ここで用いられる場合、用語「液状光バルブサスペンション」は、その中で多数の小さい粒子が分散されている「液状懸濁媒体」を意味する。「液状懸濁媒体」は、好ましくは粒子が凝集する傾向を減じ、かつ粒子を分散させて懸濁状態に保つように作用する少なくとも1種類の高分子安定剤が溶解されている、1種以上の非水系の電気的に抵抗性の液体を含有する。
本発明で有用な液状光バルブサスペンションには、粒子を懸濁させるために光バルブ用に以前提案されたいずれの液状懸濁媒体も含まれる。ここで有用な技術的に公知の液状懸濁媒体としては、限定するものではないが、米国特許第4,247,175号及び第4,407,565号で開示されている液状懸濁媒体が挙げられる。一般に、重力平衡で懸濁粒子が維持されるように、液状懸濁媒体又はその中に溶解される高分子安定剤のうちの1つ又は両方が選択される。
【0007】
高分子安定剤を使用する場合、粒子の表面に結合されるだけでなく、液状懸濁媒体の非水系液体中に溶解する単一タイプの固体ポリマーでよい。代わりに、高分子安定剤系として作用する2種以上の固体高分子安定剤でもよい。例えば、実施されて粒子に平坦な表面被膜を与えるニトロセルロースのような第1タイプの固体高分子安定剤と、その第1タイプの固体高分子安定剤と結合し或いは一体にし、かつ液状懸濁媒体にも溶解して粒子の分散と立体保護を与える1種類以上のさらなる固体高分子安定剤とで粒子を被覆することもできる。また、米国特許第5,463,492号に記載されているように、液体高分子安定剤を使用して、特にSPD光バルブフィルムに利益をもたらすことができる。
【0008】
2.粒子
光バルブサスペンションでは無機及び有機粒子を使用でき、かつこのような粒子は光吸収性又は光反射性のいずれかでよい。
従来のSPD光バルブは、通常コロイドサイズのポリハライド粒子を利用しており、すなわち粒子は通常平均約1ミクロン以下の最大寸法を有している。好ましくは、多くのポリハライド粒子の最大寸法は、光散乱を極端に低く保つために、青色光の波長の1/2未満、すなわち2000オングストローム又はそれ未満である。
先行技術のポリハライド粒子の詳細なレビューは、The Journal of General Chemistry,U.S.S.R.第20巻,1005-1016ページ(1950)に発表されたD.A.Godina及びG.P.Faermanによる「ポリハライドの光学特性と構造」に記載されている。
【0009】
例えば、ヘラパタイトは二硫酸キニーネポリヨウ化物として定義され、その式は、メルクインデックス,第10版(Merck & Co.,Inc.,Rahway,N.J.)に表題「キニーネヨードサルフェート」のもと、4C20H24N2O2.3H2SO4.2HI.I4.6H2Oとして与えられている。ポリヨウ素化合物では、ヨウ素アニオンは鎖を形成すると考えられており、この化合物は強い偏光子である。米国特許第4,877,313号及びTeitelbaumらのJACS 100(1978),3215-3217ページを参照されたい。ここで、用語「ポリハライド」は、ポリヨウ化物のような化合物を意味するが、少なくともいくつかのヨウ素アニオンは他のハライドアニオンと置き換えることができる。さらに最近では、米国特許第4,877,313号、第5,002,701号、第5,093,041号及び第5,516,463号で光バルブ用の改良されたポリハライド粒子が提案されている。これら「ポリハライド粒子」は、通常窒素を含有する有機化合物を、元素のヨウ素及びハロゲン化水素酸若しくはアンモニウム若しくはアルカリ金属ハライド若しくはアルカリ土類金属ハライドと反応させることによって生成される。このような有機化合物は、ここでは「前駆体」と呼ばれる。
【0010】
しかしながら、商業的に有用な粒子については、液状光バルブサスペンションに使用される粒子は、フィルム中に取り込まれるか否かにかかわらず、高い化学的及び環境的安定性を有することが必要である。高い環境安定性の粒子を得るためには、光バルブサスペンション及びフィルムに、特に粒子を構成する材料の安定性が優れていると公知の非ポリハライド粒子を使用することもまた望ましい。
光バルブでグラファイト粒子を使用することは、まず米国特許第1,963,496号で提案された。しかし、従来のグラファイト粒子を光バルブサスペンション又はフィルムで使用することに伴う欠点は、グラファイト粒子の光バルブサスペンションが活性化されると急速にグラファイト粒子が凝集しやすいことである。さらに、先行技術のグラファイト粒子は、許容できない大量の光を散乱させると共に重力の引力によって沈降することも知られている。
【0011】
塗料、ニス及びインクの着色剤として多種類の公知の顔料が使用されている。一般に、このような顔料は0.1〜10ミクロンの範囲の平均粒径を有するが、通常は1ミクロン以上である。これら小さいサイズの粒子を得るため、しばしば機械装置を用いて固体粒子をより細かい粒子に粉砕する。このような目的には、一般にボールミル、磨砕機、及びビードミルやロールミルが使用される。
しかし、このような機械的方法で生成された粒子を光バルブサスペンションに使用することは、いくつかの重要な理由から実際的でない。第1に、これら粒子は通常大きすぎ、一般に1ミクロン以上の平均サイズ(直径)を有する。第2に、サブミクロンサイズの粒子が生成されても、その粉砕及び細分化プロセスは、このような球形状又は無定形の粒子のアスペクト比を減少させ或いは実質的に無くしてしまう傾向がある。光バルブサスペンションで使用するには、不等形状の粒子が重要であり;それゆえに針、ロッド又はプレート等のような形状をした粒子が好ましく、かつそれらの不等形状が電場又は磁場内での配向を促進するので、一般的に不等形状の粒子が必要である。第3に、機械的粉砕の元来の欠点は大きなサイズ分布があり、平均粒径が1ミクロン未満でも、通常1ミクロン以上の大きさの粒子が存在することになってしまう。0.2ミクロン(青色光の1/2波長)より大きい粒子は光を散乱する傾向にあり、かつこのような散乱は粒径によって指数関数的に増加する。この事実及び相対的に大きい粒子がアグロメレーションを促進するという事実が、このような粉砕粒子が光バルブサスペンションでの使用に望ましくないさらなる理由である。従って、本技術では超微細粒子の光バルブサスペンションを含有する光バルブが要望されている。
【0012】
さらに、種々のタイプの粒子が光バルブ用途の先行技術で提案されているが、以前は、ポリヨウ化物粒子を除き、サブミクロンサイズで不等形状かつ良い光学特性の粒子を得ることは実用的でなかった。しかし、時にはポリヨウ化物粒子は紫外線に対して十分に安定でなく、かつこのようなポリヨウ化物粒子の光バルブサスペンションは、長期間強い紫外線にさらされる場合、光バルブサスペンション若しくはフィルム中にUV吸収剤を含有すること、又はUVフィルターを使用して該SPDに紫外線が当たる前に紫外線を妨害することのような紫外線に対して保護するための特別の手段をとらなければ、色及び性能の点で劣化しうる。また、青でないオフ状態の色を有する光バルブサスペンションを得ることも望ましいのに、ほとんどすべてのポリヨウ化物粒子は青色に限定される。従って、光バルブサスペンション用の適度に小さくかつ不等形状で、有意な劣化もなく長期間高レベルの紫外線に耐え、及び/又は種々のオフ状態の色を有する新しいタイプの粒子が要望されている。
【0013】
米国特許第5,650,872号は、光バルブ又は電気泳動ディスプレイのような電気光学デバイスであって、対向するセル壁と、前記セル壁間の液状懸濁媒体中に懸濁している不等粒子を含有するサスペンションを含む光調節ユニットと、前記サスペンションを横切って電場をかけるための、前記セル壁と作用的に一体にした対向する電極手段とから形成されるセルを含み、前記不等粒子が約0.2ミクロン以下、好ましくは約0.1ミクロン以下の平均粒径を有するデバイスを提供している。
米国特許第5,650,872号で開示されている別の実施形態では、対向するセル壁と、前記セル壁間の液状懸濁媒体中に懸濁している不等粒子を含有する液状光バルブサスペンションを含む光調節ユニットと、前記サスペンションを横切って電場をかけるための、前記セル壁と作用的に一体にした対向する電極手段とから形成されるセルを含み、前記不等粒子が蒸発分散法で調製され、かつ前記液状光バルブサスペンションが、電場が前記サスペンションを横切ってかけられたときにそこを通過する光の透過を減少させることができる光バルブが提供されている。
【0014】
米国特許第5,650,872号で使用された液状光調節サスペンションは、広い配列のオフ状態の色を有しており、かつ重大な劣化なしで長期間高レベルの紫外線に耐える能力という点でポリヨウ化物粒子より優れた材料を含むことができる。しかし、米国特許第5,650,872号に従って作られる粒子はすべて蒸発分散で製造しなければならず、この方法は、十分に小さい不等形状の炭素又はグラファイトを生成することを明らかにしていない。
本発明は、光バルブサスペンションに従来の炭素及び/又はグラファイト粒子を使用することの欠点を克服することを試みており、その達成は後述する議論から明らかになるだろう。
【0015】
発明の説明
本発明は、適切な大きさの不等炭素及び/又はグラファイト粒子が製造でき、かつ液状光バルブサスペンション、フィルム及び光バルブの粒子として使用できるという発見に基づいている。本光バルブで用いる粒子は、種々の幾何学的形状をとりうる。粒子が不等である限り、粒子の幾何学的形状は重要でない。不等粒子の非限定的な例としては原繊維が挙げられる。
炭素原繊維は、約3.0〜約66ナノメートルの範囲の実質的に一定な平均直径、この直径の少なくとも約3倍の平均長、及び該原繊維の長さが平均約200ナノメートル未満であることを特徴とする基本的に円筒形のばらばらの炭素粒子である。好ましくは、炭素原繊維は、該原繊維の円筒軸の周りに実質的に同心的に整然と配列された炭素原子の、複数の基本的に連続した層の少なくとも1つの外部領域を含む。同様に、原繊維全体に熱的な炭素のオーバーコートが実質的に無いことが好ましい。ここで、用語「炭素原繊維」は、約200ナノメートル以下の平均長を有する炭素及び/又はグラファイトフィラメントを意味する。
【0016】
本発明は無定形炭素と結晶性炭素(グラファイト)粒子の両者を含むが、所定サイズの粒子について一般的に電気伝導度が高いので、グラファイト粒子が好ましい。従って、本発明で有用な不等粒子は、全体的に無定形炭素、若しくは全体的にグラファイトで構成され、又は別個のコアを有する不等粒子を包含し、それは中空であり或いはグラファイトの1層又は複数の層によって重畳された無定形炭素で構成されていてよい。例えば、原繊維のような不等粒子が別個のコアを有する場合、粒子又は原繊維の壁厚は、粒子又は原繊維の外径の約0.1〜0.4倍である。
【0017】
炭素原繊維の製造方法は技術的に公知である。例えば、米国特許第4,663,230号を参照されたい。この特許は参照によって本明細書にその全体が取り込まれる。
原繊維のような炭素及び/又はグラファイト粒子を液体中に分散させる方法は技術的に公知である。一般に、分散系の液体に可溶なポリマーは、該ポリマーがその構造内に十分な数の低極性又は非極性の基を有する場合、本発明の炭素粒子に結合し、かつ炭素分子を分散させる。低極性又は非極性の基の非限定的な例としては、アルキル及びアリール炭化水素基が挙げられ、高極性の基としては、アイオノマー、ヒドロキシル、カルボキシル又はエチレンオキシドのようなアルキレンオキシドのような基が挙げられる。炭素粒子用の界面活性剤及び分散剤は技術的に公知である。本発明の譲受人に譲渡され、かつ光バルブサスペンション用に好適なコポリマー及びポリマー分散系について述べている米国特許第4,164,365号、第4,273,422号及び第5,279,773号も参照されたい。
【0018】
実用的問題として、約3.0ナノメートル未満の直径を有する炭素原繊維は、容易には製造できない。光バルブサスペンション内で光散乱を非常に低く保つため、原繊維の長さは平均約200ナノメートル(青色光の1/2波長)未満でなければならない。好ましくは、200ナノメートル以上の長さを有するのは、本発明のサスペンション中の粒子の多くとも5パーセントである;さらに好ましくは、200ナノメートル以上の長さを有するのは、1パーセント以下の粒子であり;最も好ましくは、200ナノメートル以上の長さを有するのは、0.2%以下の粒子である。
【0019】
他方、原繊維のような粒子の長さが小さすぎると、別の問題が生じる。より長い粒子は大きなトルクのため、あまり大きな電圧を必要としないのに対し、非常に小さい長さの粒子のサスペンションは、配向させるためにかなり大量の電圧を必要とする。それゆえ、実際的な問題として、粒子の平均長は、好ましくは約50ナノメートル以上であるべきである。不等炭素粒子のサスペンションは、好ましくは、50ナノメートル未満の長さの粒子は5パーセント以下であり;さらに好ましくは、50ナノメートル未満の長さの粒子は1パーセント以下であり;最も好ましくは、50ナノメートル未満の長さの粒子は0.2%以下であるべきである。
【0020】
本発明では、アスペクト比、すなわち幅に対する長さの比が約3:1以上、好ましくは約10:1以上、さらに好ましくは約20:1以上の不等物質が得られるような方法で調製される炭素及び/又はグラファイト粒子が有用である。粒子が、該粒子の長さ又は幅より実質的に薄い厚さを有することが好ましい。
本発明で有用な粒子は、可能な最大寸法が平均200ナノメートル以下であるような寸法に作られるべきである。好ましくは、可能な最大平均寸法は、約50〜200ナノメートルの範囲、さらに好ましくは平均約75〜約180ナノメートルであるべきである。
【0021】
粉砕は、粉砕される粒子のアスペクト比を減少させるので、一般的には有害であるが、粒子の3つの空間寸法のうち2つが極端に小さい場合は粉砕法を使用しうる。例えば、円筒形状の原繊維が非常に小さい平均径、例えば10ナノメートル及び1ミクロン以上の平均長を有する場合、原繊維は先行技術の公知の方法で粉砕して、その粒径に有意に影響を与えることなく200ナノメートル未満の平均径を得ることができる。
異なったサイズ又はサイズ範囲の粒子は、ろ過及び遠心分離のような公知の方法で相互に分離できる。
析出のキラリティーが、チューブが金属か半導体であるかを決定する。カーボンナノチューブは、そのキラリティーによって金属又は半導体でありうる。
【0022】
本発明の炭素粒子の分散系は、原繊維のような不等粒子を、いずれかの適宜の光バルブ液体、例えばイソペンチルアセテート又はトリ−ペンチルトリメリテート中に、先行技術で述べられているような分散剤として作用するいずれかの適宜のポリマーの存在下で、迅速にミキシングすることによって容易に調製できる。
原繊維のような不等炭素粒子の分散系が光バルブ内に置かれ、かつAC電圧で活性化されると、セルを貫く光透過が直ちに増加するのが観察される。
本発明の一局面の説明として意図された例示的実施形態によって本発明の範囲は限定されず、かつ機能的に等価な実施形態及び方法は、本発明の範囲内であることは理解されるべきである。実際、本明細書で述べた実施形態に加え、本発明の種々の変形が前述の説明から当業者には明白になるだろう。
Claims (20)
- 電気光学デバイスであって、対向するセル壁と、前記セル壁間の液状懸濁媒体中に懸濁している本質的に元素炭素からなる円筒形の原繊維を含有するサスペンションを含む光調節ユニットと、前記サスペンションを横切って電場をかけるための、前記セル壁と作用的に一体にした対向する電極手段とから形成されるセルを含み、前記円筒形の炭素原繊維が200ナノメートル未満の平均長及び少なくとも3ナノメートルの平均直径を有し、前記長さが前記直径の少なくとも3倍であり、前記炭素原繊維が蒸発分散法を用いて形成されるものでない前記デバイス。
- 前記電気光学デバイスが光バルブであり、かつ前記サスペンションが光バルブサスペンションである請求項1に記載のデバイス。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、50〜200ナノメートルの平均長を有する請求項2に記載のデバイス。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、75〜180ナノメートルの平均長を有する請求項2に記載のデバイス。
- 前記光バルブサスペンションが、液状サスペンション又はフィルムである請求項2に記載のデバイス。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、無定形又は結晶性炭素である請求項2に記載のデバイス。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、配列した炭素原子の複数の連続した層の外部領域を有する請求項6に記載のデバイス。
- 前記炭素原繊維が、3.0〜60ナノメートルの平均直径を有する請求項7に記載のデバイス。
- 粒子サスペンションを含有するセルを含む光バルブであって、前記サスペンションは光バルブの光調節要素として役立つように適合し、前記サスペンションは液状懸濁媒体中に懸濁している本質的に元素炭素からなる円筒形の原繊維を含み、前記円筒形の炭素原繊維が、200ナノメートル未満の平均長及び少なくとも3ナノメートルの平均直径を有し、前記長さが前記直径の少なくとも3倍であり、前記炭素原繊維が蒸発分散法を用いて形成されるものでない前記光バルブ。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、50〜200ナノメートルの平均長を有する請求項9に記載の光バルブ。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、75〜180ナノメートルの平均長を有する請求項9に記載の光バルブ。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、無定形又は結晶性炭素である請求項9に記載の光バルブ。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、配列した炭素原子の複数の連続した層の外部領域を有する請求項9に記載の光バルブ。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、3.0〜60ナノメートルの平均直径を有する請求項9に記載の光バルブ。
- 液状懸濁媒体中に本質的に元素炭素からなる多数の円筒形の原繊維を含有する光調節ユニットを含む光バルブであって、前記炭素原繊維は200ナノメートル未満の平均長及び少なくとも3ナノメートルの平均直径を有し、前記長さが前記直径の少なくとも3倍であり、前記炭素原繊維が蒸発分散法を用いて形成されるものでない前記光バルブ。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、50〜200ナノメートルの平均長を有する請求項15に記載の光バルブ。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、75〜180ナノメートルの平均長を有する請求項15に記載の光バルブ。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、無定形又は結晶性炭素である請求項15に記載の光バルブ。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、配列した炭素原子の複数の連続した層の外部領域を有する請求項15に記載の光バルブ。
- 前記円筒形の炭素原繊維が、3.0〜60ナノメートルの平均直径を有する請求項15に記載の光バルブ。
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