JP4024118B2

JP4024118B2 - Airbag

Info

Publication number: JP4024118B2
Application number: JP2002272507A
Authority: JP
Inventors: 康洋内田; 史子飯沼
Original assignee: Nihon Plast Co Ltd
Current assignee: Nihon Plast Co Ltd
Priority date: 2002-09-19
Filing date: 2002-09-19
Publication date: 2007-12-19
Anticipated expiration: 2022-09-19
Also published as: JP2004106711A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の衝突時等に膨張展開して乗員を確実に且つ効果的に保護できるエアバッグに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、車両に所定以上の大きな衝撃を受けたとき、その衝撃を感知してインフレータからの高圧ガスをエアバッグの内部に導入し、同エアバッグを瞬時に膨張展開させ、同エアバッグにより乗員の上半身を緩衝支持して人体に加わる衝撃力を大幅に緩和する各種のエアバッグ装置が実用化されている。
【０００３】
通常、このエアバッグ装置のエアバッグは、インフレータからの高圧ガスを導入するガス導入開口を有すると共に、エアバッグに外圧が働いたときに、同エアバッグ内の高圧ガスを外部へと流出するベントホールを有している。インフレータからエアバッグの内部に導入された高圧ガスはエアバッグ展開方向に向けて作用し、そのガスの流れ方向に形成されたベントホールから外部へ急激に放出される。このベントホールの周囲は、直接、噴射するガス圧やエアバッグに作用する膨張圧等を受けるため、このベントホールの開口周辺部の強度を確保すべく従来から各種のエアバッグが提案されている。
【０００４】
この種のエアバッグの一例が、例えば特開平８−２６８２１３号公報に開示されている。同公報に開示されたエアバッグは、エアバッグ本体形成基布と、その左右両側部の一部に一体に連設された帯状のホール形成基布とを有する織布から構成されており、その織布を二枚重ね合わせてエアバッグ本体形成基布の外周縁部の一部とホール形成基布の先端部とを残して互いに縫着して袋状に一体化されている。この外周縁部の一部に形成された非縫製部はガス導入口とされており、前記ホール形成基布により形成されたチューブ状のホール形成部材はベントホールとされている。この従来のエアバッグは、袋状のエアバッグ本体とチューブ状のホール形成部材とが相互に一体に形成されるため、ベントホールの強度を確保することができると共に、部品点数の削減や構造の簡略化が図れるというものである。
【０００５】
また、エアバッグの他の一例として、例えば特開平９ー１１８４５号公報に開示されたエアバッグは、織布を二枚重ね合わせて外周縁部を互いに縫着して縫製部を有すると共に、その外周縁部の一部に非縫製部を有している。このエアバッグは、インフレータ対向側基布の一部に開口したガス導入口を有する袋状に縫着一体化されており、前記非縫製部をベントホールとしている。この縫製部の縫製端は、縫製部分と交差する外方向に向けて屈曲する返し縫い部を形成して止め縫いを行っており、エアバッグ展開時には、前記縫製端に大きな圧力が作用しても縫糸がほつれないようにしている。この従来のエアバッグは、格別にベントホールを形成する必要がないため、エアバッグの製作が簡単になり、前記縫製端に返し縫い部を形成することにより、その縫製端の強度を向上することができるという利点がある。
【０００６】
【特許文献１】
特開平８−２６８２１３号公報
【特許文献２】
特開平９ー１１８４５号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献１に開示されたエアバッグは、袋状のエアバッグ本体にチューブ状のホール形成部材を一体に形成しているため、ベントホールの強度を確保することはできるものの、チューブ状ホール形成部材の先端部を残して外周縁部に沿って延びる縫製部により構成基布同士を密着させ、その基布が部分的に伸びにくくなる。
【０００８】
エアバッグの膨張展開時において、エアバッグはインフレータからの大量のガスを瞬時に受け入れて膨張展開するため、エアバッグの基布に瞬間的に過大な張力が加わり、その基布を外方に向けて強く引っ張る。前記チューブ状ホール形成部材は、既述のように、直接に過大なガス圧やエアバッグに作用する膨張圧等を受ける。その応力はチューブ状ホール形成部材の縫製部分に局部的に集中する。
このため、その縫製部の縫製端に綻びや目ずれが発生したり、或いはその縫製端部分の基布が裂断するのを防止することが肝要である。
【０００９】
一方、上記特許文献２に開示されたエアバッグは、エアバッグの膨張展開時において、上記特許文献１と同様にエアバッグの縫製端部分に局部的な応力が加わることになり、その部分に前記応力が集中することになる。このような状態に対処するため、上述のように縫製部の縫製端にほつれを防止するための戻し縫いの付加的な対策を行っている。しかし、煩雑な縫合工程が増えて縫製作業が円滑に行えず、作業効率を低下させるばかりでなく製造コストも上昇する。
【００１０】
また、前記縫製部の縫製端に戻し縫いを行うと、その縫製部の基布が局部的に伸びにくくなり、前記縫製端部分が粗硬になる。このため、エアバッグの膨張展開時における引張り応力が前記縫製端部分に局部的に集中し、その構成基布の強度が不均衡になりやすく、その引張り応力を分散させることができなくなり、その縫製端が施された基布部分が破断又は損傷してしまうことがある。
【００１１】
本発明は、かかる従来の課題を解消すべくなされたものであり、その具体的な目的は、構造が簡単であり、膨張展開するときにベントホール周辺部の局所的な応力集中と強弱分布とを緩和して乗員を安定して的確に緩衝支持できる膨張展開形態を得ることを可能にしたエアバッグを提供することにある。
【００１２】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
本発明の基本的な構成は、対向基布の外周縁部を縫製により形成されるエアバッグにおいて、その縫製部の一部に非縫製部を有し、同非縫製部がガス供給源から発生するガスの排気部を構成しており、前記排気部を構成する対向基布が重ね合わされる開口周縁部の重ね合わせ端の隅角端部をガス排気方向に向けて延設して舌片状の延設縁部を形成し、この延設縁部に排気部の上記縫製部を延長してなることを特徴とするエアバッグにある。
【００１３】
本発明に係るエアバッグは、従来と同様に対向基布の外周縁部の一部を残して袋状に縫着一体化され、その非縫製部により形成された開口が、エアバッグ内のガス排出量やエアバッグ内圧を調整する排気部を構成している。
【００１４】
車両の衝突時等において、インフレータからの大量の高圧縮ガスがエアバッグの内部に瞬時に侵入して膨張展開するとき、エアバッグの対向基布に瞬間的に強力な膨張圧がかかり、その力が対向基布に作用して、同対向基布を外方に向けて強く引っ張る。このため、前記対向基布の排気部分、つまり対向基布が重合した部分の開口端縁に形成された縫製端に局部的な応力が加わり、その部分に前記応力が集中する。
【００１５】
本発明は、前記対向基布の少なくとも一方の基布の排気部分にガス排気方向に向けて延設した延設縁部を有し、前記対向基布の外周縁部に沿って延びる縫製部を少なくとも前記延設縁部まで延長している。このため、前記排気部分は前記縫製部による拘束が低減され、前記延設縁部に良好な柔軟性を与え、同延設縁部に前記排気部の内方への動きを許容する。
【００１６】
従来のように前記縫製部の縫製端に戻し縫いをすると、その縫製部分の基布同士が密着されて局部的に伸びにくくなり、縫製端部分が粗硬になる。そのため、エアバッグの膨張展開時における引張り応力が前記縫製端部分に局部的に集中しやすくなり、その引張り応力を分散させることはできず、基布を裂断させてしまうことがある。
【００１７】
本発明によれば、前記排気部を構成する布材が重ね合わされる開口端縁部の一部をガス排気方向に向けて延設することにより延設縁部を形成し、この延設縁部に前記縫製部の縫製端部を延長しているため、エアバッグが膨張展開するとき、前記延設縁部が排気部先端で独自に動き得るようになり、膨張展開時における引張り応力も排気部先端から延設縁部へと逃げるようになり、その引張り応力が分散されて緩和されるため局部的な集中が抑えられ、前記排気部分の基布や縫着糸の破損がなくなる。
【００１８】
その結果、前記排気部の開口周辺部に補強布や戻し縫い等をする必要がなくなり、簡単な構造で前記排気部の強度を安定化することができ、前記排気部の前記縫製端部の目ずれや綻びを生じることはなく、前記排気部の開口面積を一定に維持させることができるようになる。従って、前記排気部からのガス排出量やバッグ内圧を極めて安定化することができるようになり、良好な排気特性が得られるばかりでなくエアバッグの良好な展開バランスが得られる。
【００１９】
更に本発明にあっては、対向基布により形成される前記排気部が筒部から構成され、同筒部の開口周縁の一部に前記延設縁部を有していることが好ましい。
エアバッグ本体となる対向基布の外周縁部を互いに縫着して、その一部に非縫製部を形成して袋部周縁の一部に直接開口する排気部を構成してもよいが、同排気部は前記対向基布の外周縁部から延びる筒状に形成する。
【００２０】
前記筒状排気部と袋状のエアバッグ本体から一体に延びる矩形状基布片の先端部を残して、その左右両縁部に沿ってエアバッグ本体の縫製に連続させて縫製する。本発明における前記筒状排気部の先端開口部周縁の一部に、例えば舌片状の延設縁部を延設する。しかも、前記対向基布の外周縁部に沿って延びる縫製部を延長させて、前記延設縁部の中間部、端縁部又はその端縁部を越えて縫製するため、例えば前記筒状排気部開口の一部が損傷することがあっても、その基端部まで損傷することはなく、本体の排気部である開口部の面積が変化しないため、排気部からのガス排出量やバッグ内圧を変化させることなく、良好な排気特性が維持されるばかりでなく、エアバッグの良好な展開バランスが得られる。これは、インフレータからの供給ガスの損失をなくし、所要量のガスがエアバッグ本体の膨張のために効率的に使われることを意味とする。
【００２１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。
図１は本発明の代表的な実施形態であるエアバッグの裏面図、図２は同エアバッグの排気部を模式的に示す部分拡大図である。なお、本実施形態ではステアリングホイールに装着されるエアバッグ、助手席前方のインスツルメントパネル、後部座席の前方の前方座席やドアパネル等の内部に取り付けられるエアバッグなどに効果的に使用できる。
【００２２】
図１において、符号１は本実施形態であるステアリングホイールに装着されるエアバッグを示している。このエアバッグ１はインフレータ対向側の略円形状をなすインフレータ対向基布２と乗員対向側の略円形状をなす乗員対向基布３とを有している。これらの対向基布２，３の外周縁部の一部には、図示せぬガス供給源から発生するガスの排気孔（ベントホール）を形成するための短冊状をなす構成布２ａ，３ａがそれぞれ一体に延設されている。前記インフレータ対向基布２の略中央部には、円形をなす単一のガス導入開口４が形成されると共に、同ガス導入開口４の周辺部には図示せぬモジュールベースに取り付けるための等間隔に配された４つの取付孔５，…，５が穿設されている。
【００２３】
これらの対向基布２，３は、例えば３１５デニールのナイロン６６糸を用いた目付け量２００ｇ／ｍ²の一枚の織布から構成されており、その織布を二枚重ね合わせて、前記構成布２ａ，３ａの先端部を残して外周縁部を相互に縫着して袋状に一体化されている。従って、前記構成布２ａ，３ａは筒部形をなす排気部６とされ、同構成布２ａ，３ａの内周面が、エアバッグ１に外圧が働いたときバッグ内の高圧ガスを抜気するためのベントホールとして機能する。
【００２４】
本発明の最も特徴とするところは排気部６の開口部構造にある。エアバッグ膨張展開時において、エアバッグ本体となる対向基布２，３に瞬間的に過大な張力が加わり、その対向基布２，３が引っ張られると、排気部６となる構成布２ａ，３ａは直接に過大なガス圧やエアバッグ１に作用する膨張圧等を受けて、その力は排気部６の開口周縁の縫製端部分に局部的に集中して過大な応力が加わることになる。このため、その排気部６の構成布２ａ，３ａの強度が不均衡になりやすくなり、構成布２ａ，３ａの縫製部７の縫製端に綻びや目ずれが発生するか、或いはその縫製端部分の構成布２ａ，３ａが破断しやすくなる。本発明は、排気部分を構成する布材の外周縁部の一部をガス排気方向に向けて延設して延設縁部を形成し、この延設縁部に排気部分の外周縁部に沿って延びる縫製部を延長している。
【００２５】
本実施形態にあっては、図２に示すように前記構成布２ａの先端部両側の隅角部にガス排気方向に向けて延在する半円形をなす舌片８，８が一体に形成されている。一方、前記構成布３ａも同様に、前記構成布２ａと対応する部位に半円形をなす舌片８，８が一体に延設されており、これらの構成布２ａ，３ａは同一外形をなしている。前記対向基布２，３の外周縁部に沿って円状に延びる縫製部７は、前記構成布２ａ，３ａの外周縁部に沿って向きを変えて前記舌片８の円弧端縁まで延長されて縫製されており、これらの舌片８は重合して縫着一体化されている。従って、前記構成布２ａ，３ａにより形成される排気部６の開口周縁の分割基布部分に本発明の特徴部の一部である延設縁部を有することになる。
【００２６】
図３はエアバッグ１の膨張展開時における排気部６の状態を模式的に示している。エアバッグ１が膨張展開するとき、前記縫製部７による拘束が低減され、前記排気部６の舌片８に自由な挙動を与える。このため、この舌片８の一部は排気口の内方に自由に移動できるようになり、膨張展開時における引張り応力Ｆが前記排気部６の先端部から舌片８へと逃げ、その引張り応力Ｆの局部的な集中を抑え、その引張り応力Ｆを分散して緩和することができる。
【００２７】
その結果、前記排気部６の重合部分の開口周縁に破断や損傷等が発生するのを防止することができると共に、排気部６の外周縁部に沿って延びる縫製部７の縫製端の縫糸の綻びや裂断等を完全に防止することができる。従って、前記構成布２ａ，３ａの開口による強度低下が防止できるばかりでなく前記排気部６の開口面積を一定に維持させることができ、インフレータからの供給ガスの損失を防止してバッグ内圧を極めて安定化することができるようになり、良好な排気特性が得られ、エアバッグ１が穏やかに且つ安全に膨張展開する。
【００２８】
上記実施形態では、前記対向基布２，３の排気部分に、それぞれ延設縁部である舌片８が一体に形成されているが、この舌片８は、前記対向基布２，３の少なくとも一方の基布の排気部分に延設されていればよい。その一例を図４に示している。図４は排気部６の変形例を示す部分拡大斜視図である。なお、同図において、上記実施形態と実質的に同じ部材には同一の符号と部材名を付している。
【００２９】
同図に示すエアバッグ１が円形状の対向基布２，３と筒状の排気部６とを有している点は上記実施形態と格別に変わるところはないが、排気部６の基布半部を構成する構成布２ａの先端部にあって、その一側の隅角部に半円形をなす舌片８を有すると共に、その相手方の構成布３ａの先端部にあって、前記構成布２ａとは反対側の隅角部に同一形状をなす舌片８を有している点が上記実施形態と異なっている。
【００３０】
この舌片８には、構成布２ａ，３ａの外周縁部に沿って延びる図示せぬ縫製部が少なくとも舌片８の円弧端縁まで延長される。この変形例にあっても、前記排気部６の重ね合わされた部分の開口周縁は、膨張展開時における引張り応力Ｆの局部的な集中を受けないため、上記実施形態と同様に、その開口周縁の破れや前記縫製部７の縫製端の綻び等を発生して前記排気部６の開口面積が変化することがなくなり、バッグ内圧を所要の大きさに保つことができるようになる。
【００３１】
上記各図示例にあっては、前記延設縁部は半円形をなす舌片８により構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば矩形その他多角形などであってもよい。その大きさ、長さや配置数などは、上記各図示例に限定されるものではなくエアバッグの大きさ、形態、材質等に応じて適宜に設定できる。勿論、対向基布２，３の接合形態、エアバッグ１や排気部６の形態なども上記各図示例に限定されるものではない。
【００３２】
図５を参照すると、本発明に適用されるエアバッグ１における排気部６の他の変形例を示している。図５はエアバッグ１の排気部６を構成する基布片の一方の縫製部分を拡大して示している。なお、同図において、上記実施形態と実質的に同じ部材には同一の符号と部材名を付している。上記実施形態にあっては、インフレータ対向基布２と乗員対向基布３との外周縁部の内面同士を拝み形態で重ね合わせていたものを、この変形例では、インフレータ対向基布２の内面と乗員対向基布３の外面との外周縁部を重合して、その外周縁部を相互に縫着して袋状に一体化している。
【００３３】
同図において、インフレータ対向基布２の構成布２ａの先端部の隅角部には、ガス排気方向に向けて延在する略台形をなす舌片８が一体に形成されている。相手方の構成布３ａにも、前記構成布２ａと対応する部位に同一外形をなす舌片８が一体に形成されている。この舌片８の中央部分には、構成布２ａ，３ａの外周縁部に沿って延びる縫製部７に連続して直線状の縫製部７が舌片８の先端縁を越えて延長されている。なお、縫製部７は舌片８の領域内の中間部まで延長され、その舌片８の端縁部側に非縫製部分を形成してもよい。また、構成布２ａ，３ａの外周縁部を縫着一体化する縫製部７の終端部に新たな縫製部７を有するステッチが連続的に縫着されてもよい。
【００３４】
この変形例にあっても、上記実施形態と同様に、前記排気部６の重合部分の開口周縁は、膨張展開時における引張り応力Ｆを集中的に受けることはない。このため、前記縫製部７の縫製端が綻びたり、或いは前記縫製部７の縫糸により排気部６の開口周縁部を破断又は損傷することはない。
【００３５】
図６は本発明に適用されるエアバッグ１の変形例を示し、図７は同エアバッグ１の排気部６の変形例を示している。なお、これらの図にあっても、上記実施形態と実質的に同じ部材には同一の符号と部材名を付している。
【００３６】
これらの図において、図示によるエアバッグ１は、インフレータ対向基布２と乗員対向基布３とによりエアバッグ本体を有している点では上記実施形態と同様であるが、構成布２ａ，３ａを排除している点が異なっている。図示例にあっては、エアバッグ本体となる対向基布２，３を二枚重ね合わせて外周縁部を互いに縫着して縫製部７を形成し、そのエアバッグ本体の外周縁部の一部を縫合せずに残して非縫製部９を形成することにより袋状に縫着一体化されている。この非縫製部９は、エアバッグ本体の外周縁部の一部に直接開口する排気部６を構成しており、膨張時に乗員を受け止めて衝撃を緩和するためにバッグ内部の気体を逃がすベントホールとして機能する。
【００３７】
この変形例において主要な構成は、前記対向基布２，３の少なくとも一方の基布の排気部分をガス排気方向に向けて延設して延設縁部である半円形をなす舌片８を形成し、前記縫製部７を舌片８の端縁まで延長していることにある。この変形例にあっても、上述のように排気部６の開口周辺部の破断や前記縫製部７の縫製端の綻びや目ずれなどを完全に防止することができ、インフレータからのガスの損失を減らし、前記排気部６からのガス排出量やバッグ内圧を極めて安定化することができるようになり、良好な排気特性が得られ、エアバッグ１の良好な展開バランスが得られる。
【００３８】
また、前記対向基布２，３の外周縁部の一部を縫合せずに残して非縫製部９を形成しているため、インフレータ対向基布２に開口を形成する工程を排除することができ、その対向基布２の開口による強度低下を防ぐことができる。更に、排気部６の開口周縁部の補強布やステッチ等の補強工程が不要となり、縫着作業に要する時間を短縮して作業能率を向上させることができると共に、材料費や製造コストが低減できる。
【００３９】
なお、上記実施形態や変形例にあっては、エアバッグ１は対向基布２，３の外周縁部を互いに縫着した二枚の布片からなっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば対向基布２，３の頂辺に連結して一体となった一枚の布片からなっていてもよく、エアバッグ本体の左右両側面を構成する二枚の側面布と、その左右側面布を縫合する一枚の中央布とを立体状に縫製して、二枚の側面布と一枚の中央布との三枚の布材から構成することができる。
【００４０】
以上の説明からも明らかなように、本実施形態に係るエアバッグ１は、排気部６を構成する対向基布２，３が重ね合わされる開口周縁部の一部をガス排気方向に向けて延設して舌片状の延設縁部８を形成し、この延設縁部８に排気部６の縫製部７を延長している。このため、膨張展開時に、前記延設縁部８が自由に動くことができると共に、膨張展開時における引張り応力Ｆが前記排気部６の先端部から延設縁部へと逃げるようになり、引張り応力Ｆを分散して緩和することができ、引張り応力Ｆの局部的な集中を抑えて、縫製部７の縫糸による排気部６の基布の破断や損傷を完全になくすことができる。
【００４１】
その結果、前記排気部６の開口周辺部に補強布や戻し縫い等の付加的な処置を施す必要がなくなり、簡単な構造で排気部６の強度を安定化することができ、その排気部分の縫製部７に綻びや破断を生じることなく前記排気部６の開口を所要の開口面積に維持することができるようになり、その排気部６からのガス排出量やバッグ内圧を極めて安定化して排気特性を向上することができると共に、乗員が受ける衝撃を緩和するのに理想的な膨張展開形態等が効果的に得られる。なお、本発明は上記実施形態などに限定されるものではなく、それらの実施形態から当業者が容易に変更可能な技術的な範囲をも当然に包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の代表的な実施形態であるエアバッグの裏面図である。
【図２】同エアバッグの排気部を模式的に示す部分拡大図である。
【図３】同エアバッグ膨張展開時における排気部の状態を模式的に示す説明図である。
【図４】同排気部の変形例を示す部分斜視図である。
【図５】同排気部の他の変形例を示す部分拡大図である。
【図６】同エアバッグの変形例を示す部分拡大図である。
【図７】同エアバッグの排気部の変形例を示す部分拡大図である。
【符号の説明】
１エアバッグ
２インフレータ対向基布
２ａ，３ａ構成布
３乗員対向基布
４ガス導入開口
５取付孔
６排気部
７縫製部
８舌片（延設縁部）
９非縫製部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an airbag that can be inflated and deployed in a vehicle collision or the like to reliably and effectively protect an occupant.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when a vehicle receives a large impact exceeding a predetermined level, the impact is detected and high-pressure gas from the inflator is introduced into the airbag, and the airbag is inflated and deployed instantaneously. Various types of airbag devices have been put into practical use that cushion and support the upper body of the body and greatly reduce the impact force applied to the human body.
[0003]
Usually, the airbag of this airbag apparatus has a gas introduction opening for introducing a high-pressure gas from an inflator, and a vent that flows out the high-pressure gas in the airbag to the outside when an external pressure is applied to the airbag. Has a hall. The high-pressure gas introduced into the airbag from the inflator acts in the direction of airbag deployment, and is suddenly discharged to the outside from a vent hole formed in the gas flow direction. Since the periphery of the vent hole is directly subjected to the gas pressure to be injected, the inflation pressure acting on the airbag, and the like, various airbags have been proposed in order to ensure the strength of the periphery of the vent hole opening. .
[0004]
An example of this type of airbag is disclosed, for example, in JP-A-8-268213. The airbag disclosed in the publication is composed of a woven fabric having an airbag body forming base fabric and a belt-shaped hole forming base fabric integrally connected to a part of both the left and right sides thereof. Two pieces of woven fabric are overlapped, and a part of the outer peripheral edge of the airbag body forming base fabric and the tip of the hole forming base fabric are sewn together to be integrated into a bag shape. A non-sewn part formed in a part of the outer peripheral edge is a gas inlet, and a tube-shaped hole forming member formed by the hole forming base fabric is a vent hole. In this conventional airbag, since the bag-shaped airbag body and the tube-shaped hole forming member are integrally formed with each other, the strength of the vent hole can be secured, and the number of parts can be reduced and the structure can be reduced. It can be simplified.
[0005]
As another example of the airbag, an airbag disclosed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-11845 has two woven fabrics overlapped with each other and sewed on the outer peripheral edge portion, and has a sewing portion. A part of the part has a non-sewn part. This airbag is sewn and integrated into a bag shape having a gas inlet opening in a part of the base fabric facing the inflator, and the non-sewn portion is used as a vent hole. The sewing end of this sewing portion forms a reverse stitching portion that bends in an outward direction that intersects with the sewing portion, and performs back-stitching. When the airbag is deployed, the sewing thread is not affected even if a large pressure is applied to the sewing end. To prevent fraying. Since this conventional airbag does not require any special vent holes, the manufacture of the airbag is simplified, and the strength of the sewing end can be improved by forming a reverse stitched portion at the sewing end. There is an advantage that you can.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-8-268213 [Patent Document 2]
JP-A-9-11845 [0007]
[Problems to be solved by the invention]
The airbag disclosed in Patent Document 1 has a tubular hole forming member formed integrally with a bag-shaped airbag body, so that the strength of the vent hole can be ensured, but the tubular hole is formed. The constituent base fabrics are brought into close contact with each other by the sewing portion extending along the outer peripheral edge portion while leaving the tip portion of the member, and the base fabrics are not easily stretched partially.
[0008]
When the airbag is inflated and deployed, the airbag instantly receives a large amount of gas from the inflator and inflates and deploys, so excessive tension is momentarily applied to the airbag fabric and the fabric is directed outward. Pull strongly. As described above, the tubular hole forming member is directly subjected to an excessive gas pressure, an inflation pressure acting on the airbag, or the like. The stress is concentrated locally on the sewn portion of the tubular hole forming member.
For this reason, it is important to prevent breakage and misalignment at the sewing end of the sewing portion, or to prevent the base fabric at the sewing end portion from tearing.
[0009]
On the other hand, in the airbag disclosed in Patent Document 2, when the airbag is inflated and deployed, local stress is applied to the sewing end portion of the airbag, as in Patent Document 1, and Stress will be concentrated. In order to cope with such a state, as described above, additional measures are taken for back-stitching to prevent fraying at the sewing end of the sewing portion. However, the complicated sewing process is increased, and the sewing operation cannot be performed smoothly, which not only lowers the work efficiency but also increases the manufacturing cost.
[0010]
Further, when back-sewing is performed at the sewing end of the sewing portion, the base fabric of the sewing portion is not easily stretched locally, and the sewing end portion becomes coarse. For this reason, the tensile stress at the time of inflating and deploying the airbag is concentrated locally on the sewing end portion, the strength of the constituent base fabric tends to be unbalanced, and the tensile stress cannot be dispersed, and the sewing The base fabric portion to which the ends are applied may be broken or damaged.
[0011]
The present invention has been made to solve such conventional problems, and its specific purpose is that the structure is simple and local stress concentration and strength distribution around the vent hole when inflated and deployed. It is an object of the present invention to provide an airbag that can obtain an inflated and deployed configuration that can relax the vehicle occupant and can stably cushion and support the passenger.
[0012]
[Means for solving the problems and effects]
The basic structure of the present invention is an airbag formed by sewing the outer peripheral edge portion of the opposing base fabric. The airbag has a non-sewn portion at a part of the sewn portion, and the non-sewn portion is generated from a gas supply source. A gas exhaust part, and the corner end part of the overlapping edge of the opening peripheral edge part where the opposing base fabric constituting the exhaust part is overlaid is extended toward the gas exhaust direction to form a tongue-like shape The airbag is characterized in that an extended edge portion is formed, and the sewing portion of the exhaust portion is extended to the extended edge portion .
[0013]
The airbag according to the present invention is sewn and integrated into a bag shape, leaving a part of the outer peripheral edge of the opposing base fabric, as in the prior art, and the opening formed by the non-sewn portion is a gas in the airbag. An exhaust section for adjusting the discharge amount and the airbag internal pressure is configured.
[0014]
When a large amount of highly compressed gas from the inflator instantaneously enters the airbag and inflates and deploys in the event of a vehicle collision, a strong inflation pressure is instantaneously applied to the opposing fabric of the airbag. Acts on the opposing base fabric and pulls the opposing base fabric strongly outward. For this reason, local stress is applied to the exhaust portion of the opposing base fabric, that is, the sewing end formed at the opening edge of the portion where the opposing base fabric is overlapped, and the stress concentrates on that portion.
[0015]
The present invention has an extended edge portion extending in the gas exhaust direction at an exhaust portion of at least one base fabric of the opposing base fabric, and a sewing portion extending along an outer peripheral edge portion of the opposing base fabric. It extends at least to the extended edge. For this reason, the restraint by the sewing portion is reduced in the exhaust portion, the extension edge portion is given good flexibility, and the extension edge portion is allowed to move inwardly of the exhaust portion.
[0016]
When back-stitching is performed at the sewing end of the sewing portion as in the prior art, the base fabrics of the sewing portion are brought into close contact with each other and are not easily stretched locally, and the sewing end portion becomes coarse. Therefore, the tensile stress at the time of inflating and deploying the airbag tends to concentrate locally on the sewing end portion, and the tensile stress cannot be dispersed and the base fabric may be torn.
[0017]
According to the present invention, the extended edge is formed by extending a part of the opening edge that overlaps the cloth material constituting the exhaust toward the gas exhaust direction, and this extended edge Since the sewing end of the sewing part is extended to the airbag, when the airbag is inflated and deployed, the extended edge can move independently at the exhaust part tip. It escapes from the tip to the extended edge, and the tensile stress is dispersed and relaxed, so that local concentration is suppressed, and the base fabric and sewing thread in the exhaust portion are not damaged.
[0018]
As a result, it is no longer necessary to reinforce the periphery of the opening of the exhaust part, and the strength of the exhaust part can be stabilized with a simple structure, and the stitches of the sewing end of the exhaust part can be stabilized. There is no shift or breakage, and the opening area of the exhaust part can be kept constant. Accordingly, the amount of gas discharged from the exhaust section and the bag internal pressure can be extremely stabilized, so that not only good exhaust characteristics can be obtained but also a good development balance of the airbag can be obtained.
[0019]
Furthermore, in the present invention, it is preferable that the exhaust portion formed by the opposing base fabric is constituted by a cylindrical portion, and has the extended edge portion at a part of the opening peripheral edge of the cylindrical portion.
The outer peripheral edge portions of the opposing base fabric that becomes the airbag body may be sewn together, and a non-sewn portion may be formed in a part thereof to constitute an exhaust part that directly opens to a part of the bag peripheral edge. The exhaust part is formed in a cylindrical shape extending from the outer peripheral edge of the opposed base fabric.
[0020]
The rectangular base cloth piece extending integrally from the tubular exhaust portion and the bag-shaped airbag body is left, and the airbag body is sewn continuously along the left and right edges of the airbag body. In the present invention, for example, a tongue-like extending edge is extended on a part of the peripheral edge of the tip opening of the cylindrical exhaust part. In addition, since the sewing portion extending along the outer peripheral edge portion of the opposed base fabric is extended and sewn beyond the intermediate portion, the end edge portion or the end edge portion of the extended edge portion, for example, the cylindrical exhaust Even if part of the opening is damaged, the base end is not damaged and the area of the opening that is the exhaust part of the main body does not change, so the amount of gas discharged from the exhaust part and the bag internal pressure In addition to maintaining good exhaust characteristics, it is possible to obtain a good deployment balance of the airbag. This eliminates the loss of the supply gas from the inflator and means that the required amount of gas is efficiently used for inflation of the airbag body.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Preferred embodiments of the present invention will be specifically described below with reference to the accompanying drawings.
FIG. 1 is a rear view of an airbag as a typical embodiment of the present invention, and FIG. 2 is a partially enlarged view schematically showing an exhaust part of the airbag. In addition, in this embodiment, it can be effectively used for an airbag mounted on a steering wheel, an instrument panel in front of a passenger seat, an airbag attached to the front seat in front of a rear seat, a door panel, and the like.
[0022]
In FIG. 1, the code | symbol 1 has shown the airbag with which the steering wheel which is this embodiment is mounted | worn. The airbag 1 includes an inflator-facing base fabric 2 having a substantially circular shape on the inflator-facing side and an occupant-facing base fabric 3 having a substantially circular shape on the occupant-facing side. In a part of the outer peripheral edge of these opposed base fabrics 2 and 3, there are strip-shaped constituent fabrics 2a and 3a for forming exhaust holes (vent holes) for gas generated from a gas supply source (not shown). Each extends integrally. A single gas introduction opening 4 having a circular shape is formed in a substantially central portion of the inflator facing base fabric 2, and a peripheral portion of the gas introduction opening 4 is equidistant to be attached to a module base (not shown). Four mounting holes 5,...
[0023]
These opposing base fabrics 2 and 3 are composed of a single woven fabric having a basis weight of 200 g / m ² using, for example, 315 denier nylon 66 yarn, and the two woven fabrics are overlapped to form the constituent fabric 2a. , 3a, and the outer peripheral edge portions are sewn together and integrated into a bag shape. Therefore, the constituent fabrics 2a and 3a are formed as exhaust portions 6 having a cylindrical shape, and the inner peripheral surfaces of the constituent fabrics 2a and 3a evacuate high-pressure gas in the bag when an external pressure is applied to the airbag 1. It functions as a vent hole for.
[0024]
The most characteristic feature of the present invention is the opening structure of the exhaust part 6. When the airbag is inflated and deployed, excessive tension is momentarily applied to the opposing base fabrics 2 and 3 serving as the airbag body, and when the opposing base fabrics 2 and 3 are pulled, the constituent fabrics 2a and 3a serving as the exhaust portion 6 are formed. Directly receives an excessive gas pressure, an inflating pressure acting on the airbag 1, etc., and the force is concentrated locally on the sewing end portion of the opening edge of the exhaust portion 6 and an excessive stress is applied. For this reason, the strength of the constituent fabrics 2a and 3a of the exhaust portion 6 is likely to be unbalanced, and the sewing ends of the sewing portions 7 of the constituent fabrics 2a and 3a are broken or misaligned, or the sewing end portions thereof The constituent fabrics 2a and 3a are easily broken. In the present invention, a part of the outer peripheral edge of the cloth material constituting the exhaust part is extended in the gas exhaust direction to form an extended edge, and the extended edge is formed on the outer peripheral edge of the exhaust part. The sewing part extending along the line is extended.
[0025]
In the present embodiment, as shown in FIG. 2, the semi-circular tongue pieces 8 and 8 extending in the gas exhaust direction are integrally formed at the corners on both sides of the tip of the component cloth 2a. ing. On the other hand, the component cloth 3a is similarly provided with a semi-circular tongue piece 8, 8 extending integrally at a portion corresponding to the component cloth 2a, and these component cloths 2a, 3a have the same outer shape. Yes. The sewing portion 7 extending in a circular shape along the outer peripheral edge portions of the opposing base fabrics 2 and 3 changes its direction along the outer peripheral edge portions of the constituent cloths 2a and 3a and extends to the arc edge of the tongue piece 8. These tongue pieces 8 are overlapped and integrated with each other by sewing. Accordingly, the split base cloth portion around the opening edge of the exhaust portion 6 formed by the constituent fabrics 2a and 3a has an extended edge portion that is a part of the characteristic portion of the present invention.
[0026]
FIG. 3 schematically shows the state of the exhaust part 6 when the airbag 1 is inflated and deployed. When the airbag 1 is inflated and deployed, restraint by the sewing portion 7 is reduced, and the tongue piece 8 of the exhaust portion 6 is allowed to freely move. For this reason, a part of the tongue piece 8 can freely move inward of the exhaust port, and the tensile stress F at the time of inflating and expanding escapes from the distal end portion of the exhaust portion 6 to the tongue piece 8, and the tension is applied. The local concentration of the stress F can be suppressed, and the tensile stress F can be dispersed and relaxed.
[0027]
As a result, it is possible to prevent breakage, damage or the like from occurring at the opening peripheral edge of the overlapped portion of the exhaust portion 6, and the sewing thread at the sewing end of the sewing portion 7 extending along the outer peripheral edge portion of the exhaust portion 6. Breakage and tearing can be completely prevented. Therefore, not only can the strength decrease due to the openings of the constituent fabrics 2a and 3a be prevented, but also the opening area of the exhaust part 6 can be kept constant, the loss of the supply gas from the inflator can be prevented, and the bag internal pressure can be extremely reduced. It becomes possible to stabilize, good exhaust characteristics are obtained, and the airbag 1 is inflated and deployed gently and safely.
[0028]
In the embodiment described above, the tongue pieces 8 that are extended edges are integrally formed on the exhaust portions of the opposing base fabrics 2 and 3, respectively. It only has to be extended to the exhaust part of at least one base fabric. An example is shown in FIG. FIG. 4 is a partially enlarged perspective view showing a modification of the exhaust part 6. In the figure, members substantially the same as those in the above embodiment are given the same reference numerals and member names.
[0029]
Although the airbag 1 shown in the figure has circular opposing base fabrics 2 and 3 and a cylindrical exhaust portion 6, there is no particular difference from the above embodiment, but the base fabric of the exhaust portion 6 is not different. At the tip of the component cloth 2a constituting the half, the tongue piece 8 having a semicircular shape is formed at one corner, and at the tip of the counterpart component cloth 3a, the component cloth 2a The point which has the tongue piece 8 which makes the same shape in the corner part on the opposite side to 2a differs from the said embodiment.
[0030]
In the tongue piece 8, a sewing portion (not shown) extending along the outer peripheral edge portions of the constituent fabrics 2 a and 3 a is extended to at least the arc edge of the tongue piece 8. Even in this modified example, the opening peripheral edge of the overlapped portion of the exhaust part 6 is not subjected to local concentration of the tensile stress F during expansion and deployment. The opening area of the exhaust part 6 does not change due to tearing, breakage of the sewing end of the sewing part 7 or the like, and the bag internal pressure can be kept at a required magnitude.
[0031]
In each of the above illustrated examples, the extending edge portion is formed by a semi-circular tongue piece 8, but the present invention is not limited to this, for example, a rectangular or other polygonal shape. Also good. The size, length, number of arrangements, and the like are not limited to the above examples, and can be set as appropriate according to the size, form, material, and the like of the airbag. Of course, the joining form of the opposing base fabrics 2 and 3 and the form of the airbag 1 and the exhaust part 6 are not limited to the above examples.
[0032]
Referring to FIG. 5, there is shown another modification of the exhaust part 6 in the airbag 1 applied to the present invention. FIG. 5 is an enlarged view of one sewn portion of the base fabric piece constituting the exhaust portion 6 of the airbag 1. In the figure, members substantially the same as those in the above embodiment are given the same reference numerals and member names. In the above embodiment, the inner surfaces of the outer peripheral edges of the inflator-facing base fabric 2 and the occupant-facing base fabric 3 are overlapped in the form of worship. In this modification, the inner surface of the inflator-facing base fabric 2 And the outer peripheral edge portion of the occupant-facing base fabric 3 are superposed, and the outer peripheral edge portions are sewn together to be integrated into a bag shape.
[0033]
In the figure, a substantially trapezoidal tongue piece 8 extending in the gas exhaust direction is integrally formed at the corner of the tip of the constituent fabric 2a of the inflator facing base fabric 2. A tongue piece 8 having the same outer shape is also formed integrally with the other component cloth 3a at a portion corresponding to the component cloth 2a. In the central portion of the tongue piece 8, a linear sewing portion 7 is extended beyond the tip edge of the tongue piece 8 continuously to the sewing portion 7 extending along the outer peripheral edge portion of the constituent fabrics 2 a and 3 a. . The sewing portion 7 may be extended to an intermediate portion in the region of the tongue piece 8, and a non-sewn portion may be formed on the end edge portion side of the tongue piece 8. Moreover, the stitch which has the new sewing part 7 may be continuously sewn on the terminal part of the sewing part 7 which sews and integrates the outer peripheral edges of the constituent fabrics 2a and 3a.
[0034]
Even in this modification, the opening peripheral edge of the overlapped portion of the exhaust part 6 does not receive the tensile stress F during expansion and expansion in a concentrated manner as in the above embodiment. For this reason, the sewing end of the sewing part 7 does not break, or the opening peripheral edge of the exhaust part 6 is not broken or damaged by the sewing thread of the sewing part 7.
[0035]
FIG. 6 shows a modification of the airbag 1 applied to the present invention, and FIG. 7 shows a modification of the exhaust part 6 of the airbag 1. In these drawings, the same reference numerals and member names are assigned to substantially the same members as those in the above embodiment.
[0036]
In these drawings, the illustrated airbag 1 is the same as the above embodiment in that it has an airbag body with an inflator-facing base fabric 2 and an occupant-facing base fabric 3, but the constituent fabrics 2a, 3a are The point of exclusion is different. In the illustrated example, two opposing base fabrics 2 and 3 serving as an airbag body are overlapped and the outer peripheral edge portions are sewn together to form a sewing portion 7, and a part of the outer peripheral edge portion of the airbag main body is formed. The non-sewn portion 9 is formed without being sewn, and is sewn and integrated into a bag shape. This non-sewing part 9 constitutes an exhaust part 6 that opens directly to a part of the outer peripheral edge of the airbag body, and vent holes that allow the gas inside the bag to escape in order to receive the occupant and mitigate the impact during inflation. Function as.
[0037]
In this modified example, the main structure is that the exhaust piece of at least one of the opposed base fabrics 2 and 3 is extended in the gas exhaust direction to form a semi-circular tongue piece 8 that is an extended edge portion. The sewing part 7 is formed to extend to the end edge of the tongue piece 8. Even in this modification, it is possible to completely prevent breakage of the peripheral portion of the opening of the exhaust portion 6 and breakage or misalignment of the sewing end of the sewing portion 7 as described above, and loss of gas from the inflator. As a result, the amount of gas discharged from the exhaust section 6 and the bag internal pressure can be extremely stabilized, a good exhaust characteristic can be obtained, and a good development balance of the airbag 1 can be obtained.
[0038]
Further, since the non-sewn portion 9 is formed by leaving a part of the outer peripheral edge of the opposing base fabrics 2 and 3 without stitching, the step of forming an opening in the inflator opposing base fabric 2 can be eliminated. It is possible to prevent a decrease in strength due to the opening of the facing base fabric 2. Furthermore, a reinforcing process such as a reinforcing cloth or stitches at the opening peripheral edge of the exhaust part 6 is not required, and the time required for sewing work can be shortened to improve work efficiency, and material costs and manufacturing costs can be reduced. .
[0039]
In the above-described embodiment and modification, the airbag 1 is composed of two pieces of cloth obtained by sewing the outer peripheral edge portions of the opposing base fabrics 2 and 3 together, but the present invention is not limited to this. For example, it may consist of a single piece of cloth connected to the top sides of the opposing base fabrics 2 and 3, and the two side cloths constituting the left and right sides of the airbag body And a single central cloth for sewing the right and left side cloths in a three-dimensional manner, and can be constituted by three cloth materials of two side cloths and one central cloth.
[0040]
As is clear from the above description, the airbag 1 according to the present embodiment extends a part of the peripheral edge of the opening where the opposed base fabrics 2 and 3 constituting the exhaust portion 6 are overlapped in the gas exhaust direction. A tongue-shaped extended edge portion 8 is formed, and the sewing portion 7 of the exhaust portion 6 is extended to the extended edge portion 8. Therefore, the extended edge 8 can freely move during expansion and deployment, and the tensile stress F during expansion and expansion can escape from the distal end of the exhaust portion 6 to the extended edge. The stress F can be dispersed and relaxed, the local concentration of the tensile stress F can be suppressed, and the breakage and damage of the base fabric of the exhaust portion 6 due to the sewing thread of the sewing portion 7 can be completely eliminated.
[0041]
As a result, there is no need to perform additional measures such as a reinforcing cloth or back stitching on the periphery of the opening of the exhaust part 6, and the strength of the exhaust part 6 can be stabilized with a simple structure. The opening of the exhaust part 6 can be maintained at a required opening area without causing the sewing part 7 to break or break, and the exhaust amount of the gas from the exhaust part 6 and the bag internal pressure are extremely stabilized. In addition to improving the characteristics, an ideal inflated and deployed configuration and the like can be effectively obtained for reducing the impact received by the occupant. In addition, this invention is not limited to the said embodiment etc., Of course, the technical range which those skilled in the art can change easily from those embodiment is also included.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a rear view of an airbag as a representative embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a partially enlarged view schematically showing an exhaust part of the airbag.
FIG. 3 is an explanatory view schematically showing the state of the exhaust part during the inflation and deployment of the airbag.
FIG. 4 is a partial perspective view showing a modification of the exhaust part.
FIG. 5 is a partially enlarged view showing another modification of the exhaust part.
FIG. 6 is a partially enlarged view showing a modification of the airbag.
FIG. 7 is a partially enlarged view showing a modification of the exhaust part of the airbag.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Air bag 2 Inflator opposing base fabric 2a, 3a Structure cloth 3 Crew | occupant opposing base fabric 4 Gas introduction opening 5 Mounting hole 6 Exhaust part 7 Sewing part 8 Tongue piece (extension edge)
9 Non-sewing part

Claims

In the airbag (1) formed by sewing the outer peripheral edge of the opposing base fabric (2, 3),
The sewing part (7) has a non-sewing part (9) in a part thereof, and the non-sewing part (9) constitutes an exhaust part (6) for gas generated from a gas supply source,
Extending the corner end of the overlapping edge of the peripheral edge of the opening where the opposing base fabrics (2, 3) constituting the exhaust part (6) are overlapped in the gas exhaust direction, extending in a tongue-like shape Forming the edge (8) ,
The extended edge (8) is formed by extending the sewing part (7) of the exhaust part (6) .
An airbag characterized by that.

The exhaust part formed by the opposing base fabric is composed of a cylindrical part,
The airbag according to claim 1, wherein the extended edge portion is provided at a part of the opening periphery of the cylindrical portion.