JP4021166B2

JP4021166B2 - Automotive seat belt retractor

Info

Publication number: JP4021166B2
Application number: JP2001241030A
Authority: JP
Inventors: 明児玉; 元昭木村; 徳和赤松; 雅之久保元
Original assignee: SANCALL CORPORATION; Tokai Rika Co Ltd
Current assignee: SANCALL CORPORATION; Tokai Rika Co Ltd
Priority date: 2001-08-08
Filing date: 2001-08-08
Publication date: 2007-12-12
Anticipated expiration: 2021-08-08
Also published as: JP2003054362A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車用シートベルトの巻取り装置に関し、特に、シートベルト装着状態で乗員に作用する拘束力を軽減する為の副ゼンマイばねが巻締まり状態から解放状態に移行する際に座屈しないように構成したものに関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車用シートベルトは乗員を衝突事故から保護する為に乗員の身体を座席に拘束するものである。シートベルトの巻取り装置は、シートベルトの巻取りを行うゼンマイばねを有し、シートベルトの装着時には、ゼンマイばねのばね力に抗してシートベルトを引き出し、タングをバックルに挿入する。その状態で、ゼンマイばねのばね力でシートベルトは巻取り方向へ付勢されているため乗員の胸部が締めつけられ、乗員はシートベルトによる圧迫感を覚える。そのため、シートベルト装着状態におけるシートベルトの巻取り力を軽減して胸部の締め付けを緩和し、乗員の圧迫感を軽減してシートベルト装着フィーリングを改善する必要がある。
【０００３】
そこで、シートベルト巻取り力を軽減するため、種々の自動車用シートベルトの巻取り装置が提案されているが、例えば、本願出願人は次のような巻取り装置を開発中である。即ち、図１２に示すように、この自動車用シートベルトの巻取り装置１００は、シートベルト巻取軸（図示略）に連動する巻軸１０１と、巻軸１０１に巻心部が固定され巻軸１０１を巻取り方向（図１２の矢印方向）に付勢する主ゼンマイばね（図示略）と、巻軸１０１に外嵌されたクラッチばね１０２とリング１０３とを有しシートベルト引き出し方向（図１２の矢印方向と逆方向）への巻軸１０１の回転をリング１０３に伝達するばねクラッチ１０４と、主ゼンマイばねと逆方向の回転付勢力を発生可能な副ゼンマイばね１０５とを備えている。副ゼンマイばね１０５の一端はリング１０３に固定され、他端はラチェットホイール１０６に固定されている。シートベルトを装着している状態（シートベルトのタングがバックルに連結されている状態）ではラチェットホイール１０６の回転はラチェット爪１０７により規制され、シートベルトを装着していない状態ではラチェットホイール１０６は自由に回転可能である。
【０００４】
乗員がシートベルトを装着していない状態から主ゼンマイばねの付勢力に抗してシートベルトが引き出されると、巻軸１０１が引き出し方向に回転するが、ラチェットホイール１０６は回転可能であるので、ばねクラッチ１０４により巻軸１０１の回転が伝達されて副ゼンマイばね１０５とラチェットホイール１０６も引き出し方向に回転し、巻軸１０１には副ゼンマイばね１０５による回転付勢力は作用しない。シートベルトが装着されるとラチェットホイール１０６の回転がラチェット爪１０７により規制されるため、主ゼンマイばねの回転付勢力により副ゼンマイばね１０５は巻締まり状態になり、副ゼンマイばね１０５により主ゼンマイばねと逆方向の回転付勢力が巻軸１０１に作用する。また、副ゼンマイばね１０５が巻締められた後、主ゼンマイばねと逆方向にクラッチばね１０２と巻軸１０１間に滑りが発生し、その摩擦力が巻軸１０１に作用する。従って、シートベルト装着時には、主ゼンマイばねによる巻取り力（乗員に対する拘束力）は副ゼンマイばね１０５及びクラッチばね１０２により軽減されて乗員に作用することになる。
【０００５】
シートベルトを装着した状態、つまり副ゼンマイばね１０５の巻締まり状態からシートベルトを外すと、巻軸１０１が主ゼンマイばねにより巻取り方向に回転すると共に、ラチェットホイール１０６の回転規制が解除されるため、副ゼンマイばね１０５は蓄えられた弾性エネルギーを解放して解放状態へ移行し、この弾性エネルギーによりラチェットホイール１０６がリング１０３に対して相対的に巻取り方向に回転する。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
前記の自動車用シートベルトの巻取り装置において、副ゼンマイばね１０５が巻締まり状態から解放状態に移行する際に、副ゼンマイばね１０５の内端側部分が図１２に鎖線で示すような状態でラチェットホイール１０６が回転すれば問題ないが、実際には、副ゼンマイばね１０５に蓄えられた弾性エネルギーが一気に解放されるためラチェットホイール１０６に急激な回転が生じ、リングに固定された副ゼンマイばね１０５の内端の近傍部が図１２に実線で示すように座屈に近い状態に変形する。従って、シートベルトの装着を繰り返すと短期間のうちにこの一端近傍部において副ゼンマイばね１０５が折損して故障状態になり、シートベルト装着時の拘束力軽減効果が消滅してしまうことになる。
本発明の目的は、副ゼンマイばねが巻締まり状態から解放状態に移行する際に座屈しないようにすること、副ゼンマイばねの耐久性を向上させること、等である。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
請求項１に記載の自動車用シートベルトの巻取り装置は、自動車用シートベルト巻取軸に連動する巻軸と、この巻軸に巻心部が固定され巻軸を巻取り方向へ付勢する主ゼンマイばねと、前記巻軸に外嵌されたクラッチばねとリングとを有しシートベルト引き出し方向への巻軸の回転をリングに伝達するばねクラッチと、前記リングの外周近傍部に一端が固定され且つ主ゼンマイばねと逆向きの回転付勢力を発生可能な副ゼンマイばねと、前記副ゼンマイばねの他端が固定され且つシートベルトの巻取り方向へ回転しないように規制手段で規制可能なラチェットホイールとを備えた自動車用シートベルトの巻取り装置において、前記リングの外周側部分に、径方向に突出した突出部が形成され、前記副ゼンマイばねの前記一端が、前記突出部の先端部に固定されたことを特徴とするものである。
【０００８】
シートベルトを乗員に装着する（タングをバックルに連結する）までは、規制手段が作動せず、ラチェットホイールが自由に回転できるため、副ゼンマイばねには巻締まりが生じておらず、副ゼンマイばねはその弾性エネルギーを全て解放した解放状態にある。タングをバックルに連結すると、規制手段によりラチェットホイールが巻取り方向へ回転しないように規制される。この状態で、シートベルトの余りの部分を巻取らせる時に、ばねクラッチの摩擦伝達作用を介して巻軸の回転がリングに伝達されてリングが回転し、副ゼンマイばねは巻締まり状態になる。こうして、乗員に作用する主ゼンマイばねによる巻取り力（拘束力）は、副ゼンマイばねによる主ゼンマイばねと逆方向（引き出し方向）の回転付勢力により軽減される。
【０００９】
シートベルト装着状態からタングとバックルの連結を解除してシートベルトを乗員から外したときには、ラチェットホイールの回転規制が解除され、副ゼンマイばねは蓄えられた弾性エネルギーを解放しつつ巻締まり状態から解放状態に移行する。このとき、主ゼンマイばねによる巻軸の巻取り方向への回転がばねクラッチの摩擦伝達作用によりリングに伝達されてリングが回転すると共に、副ゼンマイばねに蓄えられていた弾性エネルギーによりラチェットホイールがリングに対して相対的に巻取り方向に回転する。そのため、リングに固定された副ゼンマイばねの一端の近傍部が径方向外側に座屈する虞があるが、リングの外周側部分に突出部が形成され、この突出部の先端部に副ゼンマイばねの一端が固定されているので、副ゼンマイばねの一端の近傍部とラチェットディスクの内周面との隙間が小さくなり、この一端近傍部が座屈しにくくなる。
【００１０】
副ゼンマイばねの一端が固定されている突出部の先端部においては、ラチェットホイールの内周面とリングの外周面との隙間は小さいが、他の部分においては、ラチェットホイールの内周面とリングの外周面との隙間が十分確保されており、シートベルト装着時に副ゼンマイばねが十分に巻締められるので、拘束力軽減のために必要な回転付勢力を確保することができる。
【００１１】
請求項２に記載の自動車用シートベルトの巻取り装置は、自動車用シートベルト巻取軸に連動する巻軸と、この巻軸に巻心部が固定され巻軸を巻取り方向へ付勢する主ゼンマイばねと、前記巻軸に外嵌されたクラッチばねとリングとを有しシートベルト引き出し方向への巻軸の回転をリングに伝達するばねクラッチと、前記リングの外周近傍部に一端が固定され且つ主ゼンマイばねと逆向きの回転付勢力を発生可能な副ゼンマイばねと、前記副ゼンマイばねの他端が固定され且つシートベルトの巻取り方向へ回転しないように規制手段で規制可能なラチェットホイールとを備えた自動車用シートベルトの巻取り装置において、前記リングの外周面は、その軸心が巻軸の軸心から偏心した偏心円筒面に形成され、前記副ゼンマイばねの前記一端は、前記リングのうちの前記巻軸の軸心から離れた部位に固定されたことを特徴とするものである。
【００１２】
請求項２により得られる作用は、請求項１により得られる作用と基本的に同様であるので、異なる作用についてのみ説明する。ラチェットホイールが巻締まり状態から解放状態に移行するときには、リングに固定された副ゼンマイばねの一端の近傍部が径方向外側に座屈する虞があるが、リングの外周面はその軸心が巻軸の軸心から偏心した偏心円筒面に形成され、このリングのうちの、巻軸の軸心から離れた部位に副ゼンマイばねの一端を固定することで、副ゼンマイばねの一端の近傍部とラチェットディスクの内周面との隙間が小さくなり、この一端近傍部が座屈しにくくなる。
【００１３】
請求項３に記載の自動車用シートベルトの巻取り装置は、請求項２の発明において、前記リングのうちの前記巻軸の軸心から離れた部位は、前記巻軸の軸心から最も離れた部位であることを特徴とするものである。従って、副ゼンマイばねの一端の近傍部とラチェットディスクの内周面との隙間が非常に小さくなるため、この一端近傍部が座屈しにくくなる。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態は、自動車に装備される乗員拘束用のシートベルトを巻取る巻取り装置に本発明を適用した場合の一例である。尚、図１の前後左右を前後左右として説明する。
【００１５】
図１に示すように、シートベルト装置１は、巻取り装置２、ハウジング３、ハウジング３に収容されてシートベルト４を巻取り可能なリール５、リール５に内嵌状に固定され且つリール５を貫通してハウジング３に回転自在に支持されたシートベルト巻取軸６（以下、巻取軸６という）等を備えている。ここで、図１の矢印ａはシートベルト４を巻取る際の巻軸１６（巻取軸６）の回転方向（巻取り方向）を示し、矢印ｂはシートベルト４を引出す際の巻軸１６の回転方向（引出し方向）を示している。
【００１６】
図１〜図４に示すように、巻取り装置２は、主ゼンマイばね１０、ディスク１１、ラチェットホイール１２、副ゼンマイばね１３、本願特有のリング１４、クラッチばね１５、巻軸１６、ラチェット爪１７、捩じりばね１８、ソレノイドアクチュエータ１９を備え、これらの部材１０〜１９はハウジング３の右側壁に固定されるカバー部材２０の内部に収容されている。
【００１７】
カバー部材２０の右部のキャップ部２０ａに主ゼンマイばね１０が収容され、主ゼンマイばね１０の左側にディスク１１と環状のラチェットホイール１２が配設されている。ディスク１１とラチェットホイール１２とは一体形成されており、ラチェットホイール１２の内側に副ゼンマイばね１３が収容されている。副ゼンマイばね１３の内側には合成樹脂製のリング１４が配設され、リング１４の内側にクラッチばね１５が配設されている。図５〜図８に示すように、リング１４の外周面は、その軸心１４ｄが巻軸１６の軸心１６ｆから偏心した偏心円筒面に形成されている。カバー部材２０にはディスク１１が回転自在に収容されて、ラチェットホイール１２が軸心１６ｆ回りに回転可能である。
【００１８】
巻軸１６は、第１軸部１６ａと、その右側の第２軸部１６ｂ（第１軸部１６ａよりも小径）と、第１軸部１６ａの左端付近のフランジ部１６ｃとを一体形成した構造である。第１軸部１６ａに形成された矩形孔１６ｄに巻取軸６の右端部の方形連結部６ａが嵌合され、巻軸１６が巻取軸６に連動連結されている。
【００１９】
第１軸部１６ａがクラッチばね１５とリング１４の内側に配設され、第２軸部１６ｂがディスク１１の挿通孔１１ａを挿通して主ゼンマイばね１０の内側に配設され、フランジ部１６ｃがリング１４の左面に略当接している。尚、巻軸１６の右端部に右方へ突出する軸部（図示略）が形成され、この軸部がカバー部材２０の中心部の凹部（図示略）に回転可能に支持されている。
【００２０】
主ゼンマイばね１０は巻心部１０ａから外側に巻取り方向ａに向かって巻かれた構造であり、その内端部を第１軸部１６ｂに形成されたスリット１６ｅに係合させて巻心部１０ａが巻軸１６に固定され、その外端部がカバー部材２０の内部に形成された係合部２０ｂに係合して固定されている。シートベルト４がリール５に略全て巻取られている状態から引出され、巻軸１６が引出し方向ｂへ回転すると主ゼンマイばね１０が巻締められ、その付勢力により巻取軸６とともに巻軸１６が巻取り方向ａへ付勢される。
【００２１】
副ゼンマイばね１３は内側から外側に引出し方向ｂに向かって例えば３〜１０回巻かれた構造であり、内端部がリング１４のうちの、軸心１６ｆから最も離れた部位に形成されたスリット１４ａに係合して固定され、その外端部がラチェットホイール１２に形成されたスリット１２ａに係合して固定されている。この副ゼンマイばね１３は、巻軸１６に対して引出し方向ｂ（主ゼンマイばね１０と逆向き）の回転付勢力を発生可能である。
【００２２】
クラッチばね１５は、弾性のある線材を略コイル状に複数回（例えば、２回）密に巻いて構成されたトーションばねからなり、巻軸１６の第１軸部１６ａに摩擦結合可能に圧嵌状に外嵌されている。このクラッチばね１５は内端部１５ａから巻取り方向ａに向かって巻かれ、外端部１５ｂが上方へ屈曲してリング１４の内周側部分に形成された係合溝１４ｂに係合固定されている。
【００２３】
前記巻軸１６とクラッチばね１５とリング１４は、シートベルト引出し方向ｂへの巻軸１６の回転をリング１４に伝達するばねクラッチ２５を構成している。即ち、巻軸１６が引出し方向ｂへ回転するとき、巻軸１６との間に作用する摩擦力によりクラッチばね１５に巻締まりが生じてばねクラッチ２５が締結状態となり、クラッチばね１５と巻軸軸１６がトルク伝達可能に強力に結合されて、引出し方向ｂへの巻軸１６の回転をリング１４に確実に伝達する。一方、巻軸１６が巻取り方向ａへ回転するときは、このばねクラッチ２５の摩擦伝達作用を介して、巻軸１６の巻取り方向ａの回転力がリング１４に伝達される。ここで、主ゼンマイばね１０の回転付勢力をＴ１、副ゼンマイばね１３の回転付勢力をＴ２、ばねクラッチ２５の摩擦伝達作用を介してスリップなしに伝達されるトルクをＴ３とした場合、Ｔ１＞Ｔ３＞Ｔ２の関係が成立している。
【００２４】
また、前記ラチェット爪１７と捩じりばね１８とソレノイドアクチュエータ１９等は、ラチェットホイール１２を巻取り方向ａへ回転させないように規制可能な回転規制機構２６を構成している。ラチェット爪１７は、枢支部１７ａとアーム部１７ｂとレバー部１７ｃを一体形成した構造であり、枢支部１７ａがラチェットホイール１２の略下側においてカバー部材２０の支軸部２０ｃに揺動可能に支持され、この枢支部１７ａからアーム部１７ｂが後方へ延びレバー部１７ｃが下側へ延びている。
【００２５】
捩じりばね１８はカバー部材２０のピン部２０ｄに装着され、この捩じりばね１８によりアーム部１７ｂがラチェットホイール１２の歯に係合する方向に付勢されている。ソレノイドアクチュエータ１９は、レバー部１７ｃの後側においてカバー部材２０に固定され、その出力部１９ａでレバー部１７ｃを前方へ押動し、アーム部１７ｂとラチェットホイール１２との係合を解除可能である。
【００２６】
このシートベルト装置１には、図示していないが、シートベルト４に取付けられたタングと、車体側に固定的に設けられたバックルが設けられ、このタングがバックルに連結されるとシートベルト４が乗員に装着された状態となる。そして、このバックルの連結状態を検出する検出スイッチとソレノイドアクチュエータ１９は制御装置（図示略）に電気的に接続され、この制御装置により、タングとバックルの連結状態に応じてソレノイドアクチュエータ１９が駆動制御される。
【００２７】
シートベルト４を装着するまでは、図８に示すように、ソレノイドアクチュエータ１９がＯＦＦで、ラチェット爪１７がラチェットホイール１２から係合解除されてラチェットホイール１２が自由に回転できる状態になる。シートベルト４を装着すると（タングがバックルに連結された状態では）、図７に示すように、ソレノイドアクチュエータ１９がＯＮとされ、ラチェット爪１７がラチェットホイール１２に係合してラチェットホイール１２が巻取り方向ａへ回転しないように規制される。
【００２８】
ラチェットホイール１２が自由に回転できる状態では、副ゼンマイばね１３に巻締りが生じていないため、巻軸１６に対する回転付勢力が発生していない。一方、シートベルト４が乗員に装着され、回転規制機構２６によりラチェットホイール１２が巻取り方向ａへ回転しないように規制された状態で、主ゼンマイばね１０の回転付勢力により巻軸１６が巻取り方向ａに回転するとき、ばねクラッチ２５の摩擦伝達作用を介してリング１４も巻取り方向ａに回転するため副ゼンマイばね１３が巻締められ、巻軸１６に対して引出し方向ｂへの回転付勢力を発生する。
【００２９】
尚、巻軸１６に対して副ゼンマイばね１３による引出し方向ｂへの回転付勢力が発生した場合でも、その回転付勢力は主ゼンマイばね１０による巻取り方向ａへの回転付勢力よりも小さくなるように構成されている。つまり、ラチェットホイール１２が巻取り方向ａへ回転しないように規制された状態で、巻軸１６とともにリング１４が巻取り方向ａに過剰に回転した場合でも、副ゼンマイばね１３が所定の回転付勢力（主ゼンマイばね１０よりも少し小さな付勢力）を発生させる状態にまで巻締められると、クラッチばね１５と巻軸１６との間に滑りが生じ、これ以上副ゼンマイばね１３が巻締って回転付勢力が大きくなることはない。
【００３０】
次に、本願特有のリング１４について説明する。
図５〜図８に示すように、リング１４の外周面は、その軸心１４ｄが巻軸１６の軸心１６ｆから偏心した偏心円筒面に形成されている。このリング１４のうちの軸心１６ｆから最も離れた部位にスリット１４ａが形成され、このスリット１４ａに副ゼンマイばね１３の内端側部分が固定されている。リング１４の内周側部分には、クラッチばね１５の外端部１５ｂが係合固定される係合溝１４ｂが形成されている。リング１４の外周側部分には、スリット１４ａから周方向に延び副ゼンマイばね１３の内端近傍部を収容する収容部１４ｃが形成されている。
【００３１】
図７に示すように、シートベルト４が乗員に装着された状態では、前述のように、副ゼンマイばね１３は主ゼンマイばね１０の巻取り方向ａの回転付勢力により巻締められた巻締まり状態にある。この状態からシートベルト４の装着を解除すると、図８に示すように、ラチェットホイール１２の回転規制が解除される。このとき、主ゼンマイばね１０による巻軸１６の巻取り方向ａの回転がリング１４に伝達されてリング１４が回転すると共に、副ゼンマイばね１３は蓄えた弾性エネルギーを解放して解放状態に移行するので、この弾性エネルギーによりラチェットホイール１２は巻取り方向ａに付勢されてリング１４に対して相対的に巻取り方向ａに回転する。
【００３２】
このラチェットホイール１２の回転により、副ゼンマイばね１３の内端近傍部が径方向外側に座屈する虞があるが、図８に示すように、副ゼンマイばね１３の内端側部分は、リング１４のうち軸心１６ｆから最も離れた部位に固定されているため、副ゼンマイばね１３の内端近傍部とラチェットホイール１２の内周面との隙間が小さくなり、副ゼンマイばね１３の内端近傍部は座屈しにくくなる。
【００３３】
ここで、副ゼンマイばね１３の内端側部分が固定されている部位では、ラチェットホイール１２の内周面とリング１４の外周面との隙間は小さいが、他の部分においては、ラチェットホイール１２の内周面とリング１４の外周面との隙間が十分確保されており、シートベルト装着時に副ゼンマイばね１３が十分に巻締められるので、拘束力軽減のために必要な回転付勢力を確保することができる。
【００３４】
次に、巻取り装置２の作用を図９，図１０により説明する。
１）シートベルト４を乗員に装着する際にシートベルト４を引出す場合、巻取り軸６とともに巻軸１６が引出し方向ｂに回転するため、ばねクラッチ２５が締結状態となり、巻軸１６と一体的にリング１４と副ゼンマイばね１３を介してラチェットホイール１２が引出し方向ｂに回転する。ラチェットホイール１２は自由に回転できる状態であるため、副ゼンマイばね１３は解放状態であり、巻軸１６には副ゼンマイばね１３による引出し方向ｂへの回転付勢力は作用していない。つまり、シートベルト４の引出し力は、主ゼンマイばね１０の回転付勢力（トルク）だけが作用する図９の曲線〔Ｉ〕の特性となる。
【００３５】
２）シートベルト４を乗員に装着した後にシートベルト４の余分な弛み部分を巻取らせる場合、主ゼンマイばね１０により巻軸１６が巻取り方向ａに回転するため、ばねクラッチ２５の摩擦伝達作用を介して巻軸１６の回転がリング１４に伝達され、リング１４が巻取り方向ａに回転する。回転規制機構２６によりラチェットホイール１２が巻取り方向ａへ回転規制された状態であるため、リング１４が巻取り方向ａに回転すると、副ゼンマイばね１３は巻締まり状態となり、巻軸１６に対して引出し方向ｂへの回転付勢力を発生する。
【００３６】
つまり、シートベルト４を巻取る巻軸１６の巻取り力は、副ゼンマイばね１３の巻締りにより軽減されて図９の曲線[II]の特性となり、乗員に対してシートベルト４から弱い拘束力しか作用しない。但し、図９の曲線[II]に示すように、巻取り開始後点Ｐまではクラッチばね１５と巻軸１６の間に滑りが生じず、また、この間において副ゼンマイばね１３の巻締りが略完了する。点Ｐ以降の巻取りにおいては、クラッチばね１５と巻軸１６の間に滑りが発生してブレーキ作用が得られる。
【００３７】
３）シートベルト４が乗員にフィットした状態では、副ゼンマイばね１３の巻締まりが大きくなり、巻軸１６の巻取り力が小さくなり図９の点Ｑで止まっており、シートベルト４は弱い拘束力で乗員に優しくフィットした状態となる。
【００３８】
ここで、図９の曲線[IIa],曲線[IIb] は、曲線[II]の場合よりもシートベルト４を多く引出して装着した後にシートベルト４の余分な弛み部分を巻取らせる場合の特性を示している。この場合も、シートベルト４を装着した直後から、副ゼンマイばね１３が巻締められるため、巻軸１６の巻取り力は軽減され曲線[II]と略同様の特性となる。但し、曲線[II]の場合よりも巻軸１６が巻取り方向ａに多く回転するが、副ゼンマイばね１３が所定の回転付勢力を発生させる状態にまで巻締められると、クラッチばね１５と巻軸１６との間に滑りが生じ、これ以上副ゼンマイばね１３が巻締められて回転付勢力が大きくなることはないため、シートベルト４が乗員にフィットした場合の拘束力も、曲線[II]を経て収束した拘束力と略同じになる。
【００３９】
４）シートベルト４を乗員に装着した状態でシートベルト４を引出す場合、副ゼンマイばね１３に巻締まりが生じている範囲内、例えば、シートベルト４が 200ｍｍ以内において引出される場合、巻軸１６が引出し方向ｂに回転するためばねクラッチ２５が締結（伝達）状態となり、副ゼンマイばね１３による引出し方向ｂへの回転付勢力がばねクラッチ２５を介して巻軸１６に伝達される。つまり、巻軸１６の巻取り力は、副ゼンマイばね１３の解放弾性力でアシストされて軽減され、図９の曲線[III],[IV]の特性となり、乗員に対してシートベルト４から弱い拘束力しか作用しない。但し、副ゼンマイばね１３に巻締まりがなくなるまで、例えば、シートベルト４が 200ｍｍ以上引出される場合には、図９の曲線〔Ｉ〕の特性に移行し、主ゼンマイばね１０の回転付勢力に抗してシートベルト４を引出すことになる。
【００４０】
５）シートベルト４を乗員に装着した状態で、シートベルト４を引出した後に、再度シートベルト４を巻取らせる場合、前述のように、ばねクラッチ２５の摩擦伝達作用を介して副ゼンマイばね１３が巻締められ、巻軸１６の巻取り力が副ゼンマイばね１３の巻締めにより軽減されて、図９の曲線[II]，曲線[IIa] ，曲線[IIb] 等の同等の特性となり、乗員に対してシートベルト４から弱い拘束力しか作用しない。
【００４１】
６）シートベルト４の装着を解除してシートベルト４を巻取らせる場合、先ず、シートベルト４の解除とともに、回転規制機構２６によるラチェットホイール１２の巻取り方向ａへの回転規制も解除され自由に回転できる状態になるため、副ゼンマイばね１３が巻締まり状態から解放状態に移行し、巻締まりにより蓄えられていた弾性エネルギーが解放される。つまり、シートベルト４の解除直後に、巻軸１６に主ゼンマイばね１０による巻取り方向ａへの回転付勢力だけが作用するため、巻軸１６の巻取り力が急激に上昇して図９の曲線[V] の特性となり、シートベルト４は急速に巻取られる。
【００４２】
シートベルト４の装着を解除して副ゼンマイばね１３が巻締まり状態から解放状態へ移行する際に、副ゼンマイばね１３に蓄えられていた弾性エネルギーにより、ラチェットホイール１２はリング１４に対して相対的に巻取り方向に回転するため、副ゼンマイばね１３の内端近傍部が径方向外側に座屈する虞があるが、図７、図８に示すように、副ゼンマイばね１３の内端側部分は、リング１４のうち軸心１６ｆから最も離れた部位に固定されているため、副ゼンマイばね１３の内端近傍部とラチェットホイール１２の内周面との隙間が小さくなり、副ゼンマイばね１３の内端近傍部は座屈しにくくなる。
【００４３】
以上の巻取り装置２によれば、シートベルト４の装着を解除したときには副ゼンマイばね１３が巻締まり状態から解放状態に移行するが、副ゼンマイばね１３の内端近傍部とラチェットホイール１２の内周面との隙間が小さくなり、副ゼンマイばね１３の内端近傍部が座屈しにくくなるので、シートベルト４の装着を繰り返してもこの内端近傍部が折損することがない。従って、副ゼンマイばねの耐久性を向上させることができ、シートベルト４の拘束力軽減効果が損なわれることがない。
【００４４】
リング１４の外周面は、その軸心が巻軸１６の軸心から偏心した偏心円筒面に形成されたので、副ゼンマイばね１３の内端側部分が固定されている部位では、ラチェットホイール１２の内周面とリング１４の外周面との隙間は小さいが、他の部分においては、ラチェットホイール１２の内周面とリング１４の外周面との隙間が十分確保されており、シートベルト装着時に副ゼンマイばね１３が十分に巻締められるので、拘束力軽減のために必要な回転付勢力を確保することができる。
【００４５】
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。
図１１に示すように、リング１４Ａの外周側部分に、径方向に突出した突出部３０を形成し、この突出部３０の先端部に副ゼンマイばね１３の内端側部分を固定してもよい。この変更形態では、前記実施形態と同様に、副ゼンマイばね１３の内端近傍部とラチェットホイール１２の内周面との隙間が小さくなるため、副ゼンマイばね１３が巻締まり状態から解放状態に移行する際に、副ゼンマイばね１３の内端近傍部は座屈しにくくなる。その他の作用・効果は前記実施形態と同様であるので、その説明を省略する。尚、突出部３０は、副ゼンマイばね１３の内端近傍部をラチェットホイール１２の内周面に近づけることが可能なものであれば種々の形状を採用できるが、突出部３０の外周面は滑らかに形成されていることが望ましい。
【００４６】
【発明の効果】
請求項１の発明によれば、シートベルトの装着を解除したときには、副ゼンマイばねが巻締まり状態から解放状態に移行するが、リングの外周側部分に突出部が形成され、この突出部の先端部に副ゼンマイばねの一端が固定されているので、副ゼンマイばねの一端部近傍とラチェットディスクの内周面との隙間が小さくなり、副ゼンマイばねが巻締まり状態から解放状態に移行する際に、副ゼンマイばねの一端近傍部が座屈しにくくなるため、シートベルトの装着を繰り返してもこの一端近傍部が折損することがない。従って、副ゼンマイばねの耐久性を向上させることができ、シートベルト装着時の拘束力軽減効果が損なわれることがない。
【００４７】
副ゼンマイばねの一端が固定されている突出部の先端部においては、ラチェットホイールの内周面とリングの外周面との隙間は小さいが、他の部分においては、ラチェットホイールの内周面とリングの外周面との隙間が十分確保されており、シートベルト装着時に副ゼンマイばねが十分に巻締められるので、拘束力軽減のために必要な回転付勢力を確保することができる。
【００４８】
請求項２の発明によれば、リングの外周面はその軸心が巻軸の軸心から偏心した偏心円筒面に形成されているので、このリングのうちの、巻軸の軸心から離れた部位に副ゼンマイばねの一端を固定することで、固定された副ゼンマイばねの一端の近傍部とラチェットディスクの内周面との隙間が小さくなるため、副ゼンマイばねが巻締まり状態から解放状態に移行する際に、この一端近傍部が座屈しにくくなるため、シートベルトの装着を繰り返しても一端近傍部が折損することがない。従って、副ゼンマイばねの耐久性を向上させることができ、シートベルト装着時の拘束力軽減効果が損なわれることがない。
【００４９】
請求項３の発明によれば、副ゼンマイばねの一端は、リングのうちの、巻軸の軸心から最も離れた部位に固定されたので、固定された副ゼンマイばねの一端の近傍部とラチェットディスクの内周面との隙間が非常に小さくなるため、この一端近傍部が座屈しにくくなる。その他、請求項２と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実発明の実施形態に係るシートベルト装置の分解斜視図である。
【図２】巻取り装置の斜視図である。
【図３】巻取り装置の要部の斜視図である。
【図４】巻取り装置の要部の分解縦断面図である。
【図５】リング（主ゼンマイばね側）の斜視図である。
【図６】リング（主ゼンマイばねと反対側）の斜視図である。
【図７】巻取り装置（ラチェットホイール回転規制時）の側面図である。
【図８】巻取り装置（ラチェットホイール回転規制解除時）の側面図である。
【図９】巻取り装置による巻取り力／引出し力の特性図である。
【図１０】各動作における種々の部材の状態を示す図表である。
【図１１】変更形態の図８相当図である。
【図１２】従来の巻取り装置の図８相当図である。
【符号の説明】
２巻取り装置
４シートベルト
６シートベルト巻取軸
１０主ゼンマイばね
１２ラチェットホイール
１３副ゼンマイばね
１４リング
１５クラッチばね
１６巻軸
１６ｆ軸心
２５ばねクラッチ
２６回転規制機構
３０突出部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a seat belt retractor for an automobile, and in particular, an auxiliary spring for reducing a restraining force acting on an occupant in a seat belt mounted state so as not to buckle when shifting from a tightened state to a released state. It relates to what is configured.
[0002]
[Prior art]
An automobile seat belt restrains an occupant's body to a seat in order to protect the occupant from a collision accident. The seat belt retractor includes a spring for winding the seat belt. When the seat belt is mounted, the seat belt is pulled out against the spring force of the spring and the tongue is inserted into the buckle. In this state, the seat belt is biased in the winding direction by the spring force of the mainspring spring, so that the chest of the occupant is tightened, and the occupant feels a feeling of pressure by the seat belt. Therefore, it is necessary to reduce the seat belt retracting force in the seat belt wearing state to relieve the tightening of the chest, reduce the feeling of pressure on the occupant, and improve the seat belt wearing feeling.
[0003]
In order to reduce the seat belt retracting force, various seat belt retractors for automobiles have been proposed. For example, the applicant of the present application is developing the following retractor. That is, as shown in FIG. 12, the seat belt retractor 100 for an automobile has a winding shaft 101 that is interlocked with a seat belt winding shaft (not shown), and a winding core that is fixed to the winding shaft 101. A mainspring spring (not shown) for urging the winding 101 in the winding direction (the arrow direction in FIG. 12), a clutch spring 102 and a ring 103 fitted on the winding shaft 101, and a seat belt pulling direction (FIG. 12). A spring clutch 104 that transmits the rotation of the winding shaft 101 in the direction opposite to the arrow direction to the ring 103, and a secondary spring 105 that can generate a rotational biasing force in the direction opposite to that of the main spring. One end of the auxiliary spring 105 is fixed to the ring 103, and the other end is fixed to the ratchet wheel 106. The rotation of the ratchet wheel 106 is restricted by the ratchet pawl 107 when the seat belt is worn (the seat belt tongue is connected to the buckle), and the ratchet wheel 106 is free when the seat belt is not worn. Can be rotated.
[0004]
When the seat belt is pulled out against the urging force of the main spring spring from the state where the occupant is not wearing the seat belt, the winding shaft 101 rotates in the pull-out direction, but the ratchet wheel 106 is rotatable. The rotation of the winding shaft 101 is transmitted by the clutch 104 and the auxiliary spring 105 and the ratchet wheel 106 are also rotated in the pulling direction, and the rotation biasing force by the auxiliary spring 105 does not act on the winding shaft 101. When the seat belt is attached, the rotation of the ratchet wheel 106 is restricted by the ratchet pawl 107, so that the secondary spring 105 is tightened by the rotational urging force of the primary spring, and the secondary spring 105 is connected to the primary spring. A reverse rotation biasing force acts on the winding shaft 101. Further, after the auxiliary spring 105 is tightened, a slip occurs between the clutch spring 102 and the winding shaft 101 in the direction opposite to the main spring, and the friction force acts on the winding shaft 101. Therefore, when the seat belt is mounted, the winding force (restraint force on the occupant) by the main spring is reduced by the auxiliary spring 105 and the clutch spring 102 and acts on the occupant.
[0005]
When the seat belt is removed from the state in which the seat belt is mounted, that is, from the tightened state of the auxiliary spring 105, the winding shaft 101 is rotated in the winding direction by the main spring, and the rotation restriction of the ratchet wheel 106 is released. The auxiliary spring 105 releases the stored elastic energy and shifts to the released state, and the ratchet wheel 106 rotates relative to the ring 103 in the winding direction by the elastic energy.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the above-described automobile seat belt retractor, when the secondary spring 105 is shifted from the tightened state to the released state, the inner end side portion of the secondary spring 105 is in a state as shown by a chain line in FIG. If the wheel 106 rotates, there is no problem, but in reality, the elastic energy stored in the auxiliary spring 105 is released at a stroke, so that the ratchet wheel 106 is suddenly rotated and the auxiliary spring 105 fixed to the ring The vicinity of the inner end is deformed into a state close to buckling as shown by a solid line in FIG. Therefore, if the seat belt is repeatedly worn, the secondary spring 105 breaks in the vicinity of the one end in a short period of time and breaks down, and the effect of reducing the binding force when the seat belt is worn disappears.
An object of the present invention is to prevent the secondary spring from buckling when shifting from the tightened state to the released state, to improve the durability of the secondary spring.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
According to a first aspect of the present invention, there is provided an automotive seat belt retractor, and a winding shaft interlocked with the automotive seat belt winding shaft, and a winding core is fixed to the winding shaft to bias the winding shaft in the winding direction. A spring clutch that has a main spring, a clutch spring and a ring that are externally fitted to the winding shaft, and transmits the rotation of the winding shaft in the seat belt pull-out direction to the ring, and one end fixed to the outer periphery of the ring And a secondary spring that is capable of generating a rotational biasing force opposite to that of the main spring, and a ratchet that is fixed by the regulating means so that the other end of the secondary spring is fixed and does not rotate in the seat belt winding direction In an automotive seat belt retractor comprising a wheel, a projecting portion projecting in a radial direction is formed on an outer peripheral side portion of the ring, and the one end of the auxiliary spring is connected to the projecting portion. It is characterized in that fixed to an end.
[0008]
Until the seat belt is attached to the occupant (the tongue is connected to the buckle), the regulating means does not operate and the ratchet wheel can rotate freely. Is in a released state with all its elastic energy released. When the tongue is connected to the buckle, the ratchet wheel is restricted by the restricting means from rotating in the winding direction. In this state, when the excess part of the seat belt is wound up, the rotation of the winding shaft is transmitted to the ring through the frictional transmission action of the spring clutch, the ring is rotated, and the auxiliary spring is wound. In this way, the winding force (restraint force) due to the main spring acting on the occupant is reduced by the rotational biasing force in the direction opposite to the main spring (subtracting direction) due to the auxiliary spring.
[0009]
When the tongue and buckle are disconnected from the seat belt and the seat belt is removed from the occupant, the ratchet wheel rotation restriction is released, and the secondary spring is released from the tightened state while releasing the stored elastic energy. Transition to the state. At this time, rotation in the winding direction of the winding shaft by the main spring is transmitted to the ring by the frictional transmission action of the spring clutch to rotate the ring, and the ratchet wheel is rotated by the elastic energy stored in the auxiliary spring. Rotate relative to the winding direction. Therefore, there is a possibility that the vicinity of one end of the secondary spring spring fixed to the ring may buckle radially outward, but a protruding portion is formed on the outer peripheral side portion of the ring, and the auxiliary spring spring is formed at the tip of the protruding portion. Since the one end is fixed, the gap between the vicinity of one end of the auxiliary spring and the inner peripheral surface of the ratchet disk is reduced, and the vicinity of the one end is less likely to buckle.
[0010]
The gap between the inner peripheral surface of the ratchet wheel and the outer peripheral surface of the ring is small at the tip of the protrusion to which one end of the auxiliary spring is fixed, but the inner peripheral surface of the ratchet wheel and the ring are the other portions. A sufficient clearance from the outer peripheral surface is secured, and the auxiliary spring is sufficiently wound when the seat belt is mounted, so that it is possible to secure a rotational biasing force necessary for reducing the restraining force.
[0011]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a vehicle seat belt retractor, and a winding shaft interlocked with the vehicle seat belt winding shaft, and a winding core is fixed to the winding shaft to bias the winding shaft in the winding direction. A spring clutch that has a main spring, a clutch spring and a ring that are externally fitted to the winding shaft, and transmits the rotation of the winding shaft in the seat belt pull-out direction to the ring, and one end fixed to the outer periphery of the ring And a secondary spring that is capable of generating a rotational biasing force opposite to that of the main spring, and a ratchet that is fixed by the regulating means so that the other end of the secondary spring is fixed and does not rotate in the seat belt winding direction In an automotive seat belt winding device comprising a wheel, the outer peripheral surface of the ring is formed as an eccentric cylindrical surface whose axis is eccentric from the axis of the winding shaft, The one end of the auxiliary spring is fixed to a part of the ring away from the axis of the winding shaft. It is characterized by this.
[0012]
Since the action obtained by claim 2 is basically the same as the action obtained by claim 1, only different actions will be described. When the ratchet wheel shifts from the tightened state to the released state, the vicinity of one end of the secondary spring fixed to the ring may be buckled radially outward. It is formed on an eccentric cylindrical surface that is eccentric from the shaft center of the ring, and by fixing one end of the secondary spring to a part of the ring that is away from the axial center of the winding shaft, the vicinity of one end of the secondary spring and the ratchet The gap with the inner peripheral surface of the disk is reduced, and the vicinity of one end is less likely to buckle.
[0013]
The vehicle seat belt retractor according to claim 3 is the invention of claim 2, The part of the ring away from the axis of the winding shaft is The part farthest from the axis of the winding shaft Is It is characterized by this. Therefore, the gap between the vicinity of one end of the auxiliary spring and the inner peripheral surface of the ratchet disk is very small, and the vicinity of this one end is less likely to buckle.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below.
The present embodiment is an example of a case where the present invention is applied to a winding device that winds up an occupant restraint seat belt equipped in an automobile. In addition, front and rear, right and left of FIG.
[0015]
As shown in FIG. 1, the seat belt device 1 includes a winding device 2, a housing 3, a reel 5 that is accommodated in the housing 3 and can wind up the seat belt 4, and is fixed to the reel 5 so as to be fitted into the reel 5. And a seat belt winding shaft 6 (hereinafter referred to as the winding shaft 6) that is rotatably supported by the housing 3 and the like. 1 indicates the rotation direction (winding direction) of the winding shaft 16 (winding shaft 6) when the seat belt 4 is wound, and arrow b indicates the winding shaft 16 when the seat belt 4 is pulled out. The direction of rotation (drawing direction) is shown.
[0016]
As shown in FIGS. 1 to 4, the winding device 2 includes a main spring 10, a disk 11, a ratchet wheel 12, a secondary spring 13, a ring 14 unique to the present application, a clutch spring 15, a winding shaft 16, and a ratchet pawl 17. The torsion spring 18 and the solenoid actuator 19 are provided, and these members 10 to 19 are accommodated in a cover member 20 fixed to the right side wall of the housing 3.
[0017]
A main spring spring 10 is accommodated in a cap portion 20 a on the right side of the cover member 20, and a disk 11 and an annular ratchet wheel 12 are disposed on the left side of the main spring spring 10. The disk 11 and the ratchet wheel 12 are integrally formed, and a secondary spring 13 is accommodated inside the ratchet wheel 12. A synthetic resin ring 14 is disposed inside the auxiliary spring 13, and a clutch spring 15 is disposed inside the ring 14. As shown in FIGS. 5 to 8, the outer peripheral surface of the ring 14 is formed as an eccentric cylindrical surface whose axis 14 d is eccentric from the axis 16 f of the winding shaft 16. The disk 11 is rotatably accommodated in the cover member 20, and the ratchet wheel 12 is rotatable around the axis 16f.
[0018]
The winding shaft 16 has a structure in which a first shaft portion 16a, a right second shaft portion 16b (smaller diameter than the first shaft portion 16a), and a flange portion 16c near the left end of the first shaft portion 16a are integrally formed. It is. A rectangular connecting portion 6a at the right end of the winding shaft 6 is fitted into a rectangular hole 16d formed in the first shaft portion 16a, and the winding shaft 16 is interlocked and connected to the winding shaft 6.
[0019]
The first shaft portion 16a is disposed on the inner side of the clutch spring 15 and the ring 14, the second shaft portion 16b is disposed on the inner side of the main spring 10 through the insertion hole 11a of the disk 11, and the flange portion 16c is disposed. The ring 14 is substantially in contact with the left surface. A shaft portion (not shown) protruding rightward is formed at the right end portion of the winding shaft 16, and this shaft portion is rotatably supported by a concave portion (not shown) at the center of the cover member 20.
[0020]
The main spring 10 has a structure wound outwardly from the winding core portion 10a in the winding direction a, and its inner end is engaged with a slit 16e formed in the first shaft portion 16b so that the winding core portion is engaged. 10 a is fixed to the winding shaft 16, and its outer end is engaged and fixed to an engaging portion 20 b formed inside the cover member 20. When the seat belt 4 is withdrawn from the state where the seat belt 4 is almost entirely wound on the reel 5 and the winding shaft 16 rotates in the pulling-out direction b, the main spring 10 is tightened. Is urged in the winding direction a.
[0021]
The auxiliary spring 13 has a structure wound, for example, 3 to 10 times in the drawing direction b from the inside to the outside, and the inner end portion is a slit formed in a portion of the ring 14 farthest from the axis 16f. 14a is engaged and fixed, and its outer end is engaged and fixed to a slit 12a formed in the ratchet wheel 12. The auxiliary spring 13 can generate a rotational biasing force with respect to the winding shaft 16 in the drawing direction b (opposite direction to the main spring 10).
[0022]
The clutch spring 15 is formed of a torsion spring that is formed by winding an elastic wire material closely in a substantially coil shape a plurality of times (for example, twice), and is press-fit so as to be frictionally coupled to the first shaft portion 16a of the winding shaft 16. It is fitted externally. The clutch spring 15 is wound from the inner end portion 15a toward the winding direction a, and the outer end portion 15b is bent upward to be engaged and fixed in an engagement groove 14b formed in the inner peripheral side portion of the ring 14. ing.
[0023]
The winding shaft 16, the clutch spring 15, and the ring 14 constitute a spring clutch 25 that transmits the rotation of the winding shaft 16 in the seat belt pull-out direction b to the ring 14. That is, when the winding shaft 16 rotates in the pull-out direction b, the clutch spring 15 is tightened by the frictional force acting between the winding shaft 16 and the spring clutch 25 is engaged, and the clutch spring 15 and the winding shaft are engaged. 16 is strongly coupled so that torque can be transmitted, and the rotation of the winding shaft 16 in the pull-out direction b is reliably transmitted to the ring 14. On the other hand, when the winding shaft 16 rotates in the winding direction a, the rotational force in the winding direction a of the winding shaft 16 is transmitted to the ring 14 through the frictional transmission action of the spring clutch 25. Here, when the rotational biasing force of the main spring 10 is T1, the rotational biasing force of the auxiliary spring 13 is T2, and the torque transmitted without slipping through the frictional transmission action of the spring clutch 25 is T3, T1> The relationship T3> T2 is established.
[0024]
The ratchet pawl 17, the torsion spring 18, the solenoid actuator 19, and the like constitute a rotation restricting mechanism 26 that can restrict the ratchet wheel 12 from rotating in the winding direction a. The ratchet pawl 17 has a structure in which a pivot part 17a, an arm part 17b, and a lever part 17c are integrally formed, and the pivot part 17a is swingably supported on the support shaft part 20c of the cover member 20 substantially below the ratchet wheel 12. The arm portion 17b extends backward from the pivot portion 17a, and the lever portion 17c extends downward.
[0025]
The torsion spring 18 is attached to the pin portion 20 d of the cover member 20, and the torsion spring 18 biases the arm portion 17 b in a direction to engage with the teeth of the ratchet wheel 12. The solenoid actuator 19 is fixed to the cover member 20 on the rear side of the lever portion 17c, and the lever portion 17c is pushed forward by the output portion 19a so that the engagement between the arm portion 17b and the ratchet wheel 12 can be released. .
[0026]
Although not shown, the seat belt device 1 is provided with a tongue attached to the seat belt 4 and a buckle fixedly provided on the vehicle body side. When the tongue is connected to the buckle, the seat belt 4 is provided. Will be attached to the occupant. The detection switch for detecting the connection state of the buckle and the solenoid actuator 19 are electrically connected to a control device (not shown). The control device drives and controls the solenoid actuator 19 according to the connection state of the tongue and the buckle. Is done.
[0027]
Until the seat belt 4 is mounted, as shown in FIG. 8, the solenoid actuator 19 is OFF, the ratchet pawl 17 is disengaged from the ratchet wheel 12, and the ratchet wheel 12 can freely rotate. When the seat belt 4 is attached (when the tongue is connected to the buckle), as shown in FIG. 7, the solenoid actuator 19 is turned on, the ratchet pawl 17 engages with the ratchet wheel 12, and the ratchet wheel 12 is wound. It is regulated not to rotate in the taking direction a.
[0028]
In the state in which the ratchet wheel 12 can freely rotate, the secondary spring spring 13 is not tightened, so that no rotational urging force is applied to the winding shaft 16. On the other hand, in a state where the seat belt 4 is attached to the occupant and the ratchet wheel 12 is regulated not to rotate in the winding direction a by the rotation regulating mechanism 26, the winding shaft 16 is taken up by the rotational biasing force of the main spring 10. When rotating in the direction a, the ring 14 also rotates in the winding direction a through the frictional transmission action of the spring clutch 25, so that the secondary spring 13 is wound and the winding shaft 16 is rotated in the drawing direction b. Generate power.
[0029]
Even when a rotational urging force in the pull-out direction b by the auxiliary spring 13 is generated on the winding shaft 16, the rotational urging force is smaller than the rotational urging force in the winding direction a by the main spring 10. It is configured as follows. In other words, even when the ring 14 is excessively rotated in the winding direction a together with the winding shaft 16 in a state where the ratchet wheel 12 is regulated so as not to rotate in the winding direction a, the auxiliary spring 13 has a predetermined rotational biasing force. When the coil spring is tightened to a state in which (a biasing force slightly smaller than that of the main spring 10) is generated, a slip occurs between the clutch spring 15 and the winding shaft 16, and the auxiliary spring 13 is further wound and rotated. The energizing power does not increase.
[0030]
Next, the ring 14 unique to the present application will be described.
As shown in FIGS. 5 to 8, the outer peripheral surface of the ring 14 is formed as an eccentric cylindrical surface whose axis 14 d is eccentric from the axis 16 f of the winding shaft 16. A slit 14a is formed in a portion of the ring 14 farthest from the axis 16f, and an inner end side portion of the auxiliary spring 13 is fixed to the slit 14a. An engagement groove 14 b in which the outer end portion 15 b of the clutch spring 15 is engaged and fixed is formed in the inner peripheral side portion of the ring 14. An accommodation portion 14 c that extends in the circumferential direction from the slit 14 a and accommodates the vicinity of the inner end of the auxiliary spring 13 is formed on the outer peripheral side portion of the ring 14.
[0031]
As shown in FIG. 7, in the state where the seat belt 4 is mounted on the occupant, as described above, the secondary spring 13 is tightened by the rotational biasing force of the main spring 10 in the winding direction a. It is in. If the seat belt 4 is released from this state, the rotation restriction of the ratchet wheel 12 is released as shown in FIG. At this time, the rotation in the winding direction a of the winding shaft 16 by the main spring 10 is transmitted to the ring 14 and the ring 14 rotates, and the auxiliary spring 13 releases the stored elastic energy and shifts to the released state. Therefore, the ratchet wheel 12 is urged in the winding direction a by this elastic energy and rotates in the winding direction a relative to the ring 14.
[0032]
The rotation of the ratchet wheel 12 may cause the vicinity of the inner end of the auxiliary spring 13 to buckle radially outward. However, as shown in FIG. Of these, since it is fixed at the part farthest from the shaft center 16f, the gap between the inner end vicinity of the auxiliary spring 13 and the inner peripheral surface of the ratchet wheel 12 is reduced, and the vicinity of the inner end of the auxiliary spring 13 is It becomes difficult to buckle.
[0033]
Here, the gap between the inner peripheral surface of the ratchet wheel 12 and the outer peripheral surface of the ring 14 is small in the portion where the inner end side portion of the auxiliary spring 13 is fixed, but in other portions, the ratchet wheel 12 A sufficient clearance between the inner peripheral surface and the outer peripheral surface of the ring 14 is ensured, and the secondary spring 13 is sufficiently tightened when the seat belt is mounted, so that a rotational biasing force necessary for reducing the restraining force is ensured. Can do.
[0034]
Next, the operation of the winding device 2 will be described with reference to FIGS.
1) When the seat belt 4 is pulled out when the seat belt 4 is mounted on the occupant, the winding shaft 16 and the winding shaft 16 rotate in the pulling-out direction b, so that the spring clutch 25 is engaged and integrated with the winding shaft 16. The ratchet wheel 12 rotates in the pull-out direction b through the ring 14 and the auxiliary spring 13. Since the ratchet wheel 12 is in a freely rotatable state, the secondary spring 13 is in a released state, and no rotational biasing force in the drawing direction b by the secondary spring 13 acts on the winding shaft 16. That is, the pull-out force of the seat belt 4 has the characteristic of the curve [I] in FIG. 9 in which only the rotation biasing force (torque) of the main spring 10 is applied.
[0035]
2) When the extra slack portion of the seat belt 4 is wound after the seat belt 4 is mounted on the occupant, the winding shaft 16 is rotated in the winding direction a by the main spring 10, so that the friction transmission action of the spring clutch 25 is achieved. , The rotation of the winding shaft 16 is transmitted to the ring 14, and the ring 14 rotates in the winding direction a. Since the ratchet wheel 12 is restricted in the winding direction “a” by the rotation restricting mechanism 26, when the ring 14 rotates in the winding direction “a”, the secondary spring 13 is in a tight-tightened state, and the winding shaft 16 is in a tightened state. A rotational biasing force in the drawing direction b is generated.
[0036]
That is, the winding force of the winding shaft 16 that winds up the seat belt 4 is reduced by the tightening of the auxiliary spring 13 and becomes the characteristic of the curve [II] in FIG. Only works. However, as shown by the curve [II] in FIG. 9, no slip occurs between the clutch spring 15 and the winding shaft 16 until the point P after the start of winding, and the secondary spring 13 is substantially tightened during this time. Complete. In the winding after the point P, a slip occurs between the clutch spring 15 and the winding shaft 16 to obtain a braking action.
[0037]
3) When the seat belt 4 is fitted to the occupant, the tightening of the auxiliary spring 13 is increased, the winding force of the winding shaft 16 is decreased, and is stopped at the point Q in FIG. It will be in a state that fits gently to the occupant with force.
[0038]
Here, the curves [IIa] and [IIb] in FIG. 9 are characteristics when the extra slack portion of the seat belt 4 is wound after the seat belt 4 is pulled out and attached more than the curve [II]. Is shown. Also in this case, since the auxiliary spring 13 is tightened immediately after the seat belt 4 is mounted, the winding force of the winding shaft 16 is reduced and the characteristic is substantially the same as that of the curve [II]. However, the winding shaft 16 rotates more in the winding direction a than in the case of the curve [II]. However, when the auxiliary spring 13 is tightened to a state where a predetermined rotational biasing force is generated, the clutch spring 15 and the winding spring 16 are wound. Since slip does not occur between the shaft 16 and the auxiliary spring 13 is further tightened and the rotational biasing force does not increase, the restraining force when the seat belt 4 fits the occupant also follows the curve [II]. It becomes almost the same as the constraining force converged after that.
[0039]
4) When the seat belt 4 is pulled out with the seat belt 4 attached to the occupant, when the seat belt 4 is pulled out within a range where the secondary spring 13 is tightened, for example, within 200 mm, the winding shaft 16 Rotates in the pull-out direction b, and the spring clutch 25 is engaged (transmitted), and the rotational biasing force in the pull-out direction b by the auxiliary spring 13 is transmitted to the winding shaft 16 via the spring clutch 25. That is, the winding force of the winding shaft 16 is assisted and reduced by the release elastic force of the auxiliary spring 13 and becomes the characteristics of the curves [III] and [IV] in FIG. Only binding force acts. However, for example, when the seat belt 4 is pulled out by 200 mm or more until the secondary spring 13 is tightened, the characteristic shifts to the curve [I] in FIG. The seat belt 4 is pulled out against it.
[0040]
5) When the seat belt 4 is retracted after the seat belt 4 is pulled out with the seat belt 4 attached to the occupant, as described above, the auxiliary spring 13 is provided via the frictional transmission action of the spring clutch 25. Is wound, and the winding force of the winding shaft 16 is reduced by the tightening of the auxiliary spring 13 so that the characteristics of the curve [II], curve [IIa], curve [IIb], etc. in FIG. On the other hand, only a weak restraining force acts from the seat belt 4.
[0041]
6) When the seatbelt 4 is unwound and the seatbelt 4 is wound up, first, the rotation restriction of the ratchet wheel 12 in the winding direction a by the rotation restricting mechanism 26 is also released and released freely. Thus, the secondary spring 13 is shifted from the tightened state to the released state, and the elastic energy stored by the tightening is released. That is, immediately after the seat belt 4 is released, only the rotational biasing force in the winding direction a by the main spring 10 is applied to the winding shaft 16, so that the winding force of the winding shaft 16 is rapidly increased as shown in FIG. 9. The curve [V] is obtained, and the seat belt 4 is rapidly wound.
[0042]
When the seat spring 4 is released and the auxiliary spring 13 shifts from the tightened state to the released state, the ratchet wheel 12 is relatively moved relative to the ring 14 by the elastic energy stored in the auxiliary spring 13. However, as shown in FIG. 7 and FIG. 8, the inner end side portion of the auxiliary spring spring 13 may be buckled outward in the radial direction. Since the ring 14 is fixed to a part of the ring 14 that is farthest from the shaft center 16f, the gap between the inner end vicinity of the auxiliary spring 13 and the inner peripheral surface of the ratchet wheel 12 is reduced. The vicinity of the end is less likely to buckle.
[0043]
According to the winding device 2 described above, when the seat belt 4 is released, the auxiliary spring 13 is shifted from the tightened state to the released state. Since the gap with the peripheral surface is reduced and the vicinity of the inner end of the auxiliary spring 13 is less likely to buckle, the vicinity of the inner end is not broken even if the seat belt 4 is repeatedly mounted. Therefore, the durability of the auxiliary spring can be improved, and the restraining force reduction effect of the seat belt 4 is not impaired.
[0044]
Since the outer peripheral surface of the ring 14 is formed as an eccentric cylindrical surface whose axis is eccentric from the axis of the winding shaft 16, the portion of the ratchet wheel 12 at the portion where the inner end side portion of the auxiliary spring 13 is fixed. The clearance between the inner peripheral surface and the outer peripheral surface of the ring 14 is small, but in other parts, a sufficient clearance is ensured between the inner peripheral surface of the ratchet wheel 12 and the outer peripheral surface of the ring 14. Since the mainspring spring 13 is sufficiently tightened, it is possible to secure the rotational biasing force necessary for reducing the restraining force.
[0045]
Next, modified embodiments obtained by adding various modifications to the embodiment will be described.
As shown in FIG. 11, a protruding portion 30 protruding in the radial direction may be formed on the outer peripheral side portion of the ring 14 </ b> A, and the inner end side portion of the auxiliary spring 13 may be fixed to the tip portion of the protruding portion 30. . In this modified form, the gap between the inner end vicinity of the auxiliary spring 13 and the inner peripheral surface of the ratchet wheel 12 is reduced as in the above-described embodiment, so that the auxiliary spring 13 shifts from the tightened state to the released state. In doing so, the vicinity of the inner end of the auxiliary spring 13 is less likely to buckle. Since other operations and effects are the same as those of the above-described embodiment, description thereof is omitted. Various shapes can be adopted as the protrusion 30 as long as the vicinity of the inner end of the auxiliary spring 13 can be brought close to the inner peripheral surface of the ratchet wheel 12, but the outer peripheral surface of the protrusion 30 is smooth. It is desirable to be formed.
[0046]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, when the seat belt is released, the auxiliary spring is shifted from the tightened state to the released state, but the protrusion is formed on the outer peripheral side portion of the ring, and the tip of the protrusion Since the one end of the secondary spring is fixed to the part, the gap between the vicinity of the one end of the secondary spring and the inner peripheral surface of the ratchet disk is reduced, and the secondary spring is moved from the tightened state to the released state. Since the vicinity of one end of the secondary spring is less likely to buckle, the vicinity of the one end is not broken even if the seat belt is repeatedly attached. Accordingly, the durability of the auxiliary spring can be improved, and the effect of reducing the binding force when the seat belt is worn is not impaired.
[0047]
The gap between the inner peripheral surface of the ratchet wheel and the outer peripheral surface of the ring is small at the tip of the protrusion to which one end of the auxiliary spring is fixed, but the inner peripheral surface of the ratchet wheel and the ring are the other portions. A sufficient clearance from the outer peripheral surface is secured, and the auxiliary spring is sufficiently wound when the seat belt is mounted, so that it is possible to secure a rotational biasing force necessary for reducing the restraining force.
[0048]
According to the invention of claim 2, since the outer peripheral surface of the ring is formed in an eccentric cylindrical surface whose axis is eccentric from the axis of the winding shaft, the ring is separated from the axis of the winding shaft. By fixing one end of the secondary spring to the part, the gap between the vicinity of one end of the fixed secondary spring and the inner peripheral surface of the ratchet disk is reduced, so that the secondary spring is released from the tightened state to the released state. When shifting, the vicinity of the one end is unlikely to buckle, so that the vicinity of the one end is not broken even if the seat belt is repeatedly attached. Accordingly, the durability of the auxiliary spring can be improved, and the effect of reducing the binding force when the seat belt is worn is not impaired.
[0049]
According to the invention of claim 3, since one end of the secondary spring is fixed to a part of the ring farthest from the axis of the winding shaft, the vicinity of one end of the fixed secondary spring and the ratchet Since the gap with the inner peripheral surface of the disk is very small, the vicinity of one end is less likely to buckle. In addition, the same effect as that of claim 2 can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view of a seat belt device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of a winding device.
FIG. 3 is a perspective view of a main part of the winding device.
FIG. 4 is an exploded longitudinal sectional view of a main part of the winding device.
FIG. 5 is a perspective view of a ring (main spring spring side).
FIG. 6 is a perspective view of a ring (on the side opposite to the main spring).
FIG. 7 is a side view of the winding device (when the ratchet wheel rotation is restricted).
FIG. 8 is a side view of the winding device (when the ratchet wheel rotation restriction is released).
FIG. 9 is a characteristic diagram of winding force / drawing force by the winding device.
FIG. 10 is a chart showing states of various members in each operation.
FIG. 11 is a diagram corresponding to FIG.
FIG. 12 is a view corresponding to FIG. 8 of a conventional winding device.
[Explanation of symbols]
2 Winding device
4 Seat belt
6 Seat belt take-up shaft
10 Main spring
12 Ratchet wheel
13 Deputy mainspring
14 rings
15 Clutch spring
16 reel
16f shaft center
25 Spring clutch
26 Rotation restriction mechanism
30 Protrusion

Claims

A winding shaft interlocked with a seat belt winding shaft for an automobile, a mainspring spring having a winding core fixed to the winding shaft and biasing the winding shaft in the winding direction, and a clutch spring externally fitted to the winding shaft; A spring clutch that has a ring and transmits the rotation of the winding shaft in the seat belt pull-out direction to the ring, and one end of which is fixed in the vicinity of the outer periphery of the ring and can generate a rotational biasing force in the opposite direction to the main spring. In an automotive seat belt winder comprising: a secondary spring, and a ratchet wheel that is fixed at the other end of the secondary spring and that can be regulated by regulating means so as not to rotate in the seat belt winding direction. A seatbelt for automobiles, wherein a projecting portion projecting in a radial direction is formed on an outer peripheral side portion of the ring, and the one end of the auxiliary spring is fixed to a tip portion of the projecting portion. Winding device of.

A winding shaft interlocking with a seat belt winding shaft for an automobile, a mainspring spring having a winding core fixed to the winding shaft and biasing the winding shaft in the winding direction, and a clutch spring externally fitted to the winding shaft; A spring clutch that has a ring and transmits the rotation of the winding shaft in the seat belt pull-out direction to the ring, and one end of which is fixed in the vicinity of the outer periphery of the ring and can generate a rotational biasing force opposite to the main spring. In an automotive seat belt retractor, comprising: a secondary spring, and a ratchet wheel that is fixed at the other end of the secondary spring and can be regulated by regulating means so as not to rotate in the seat belt winding direction. The outer peripheral surface of the ring is formed as an eccentric cylindrical surface whose axis is eccentric from the axis of the winding shaft,
The one end of the auxiliary spring is fixed to a part of the ring away from the axis of the winding shaft;
A seat belt retractor for an automobile.

The seat belt retractor for an automobile according to claim 2 , wherein a portion of the ring that is farthest from the axis of the winding shaft is a portion that is farthest from the shaft of the winding shaft.