JP4020861B2 - カプセル型医療装置及びカプセル型医療装置システム - Google Patents

カプセル型医療装置及びカプセル型医療装置システム Download PDF

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Description

本発明は、生体内の観察に用いられ、生体組織に電気刺激を与えて体内を移動し、所望する部位を観察することができるカプセル型医療装置と、このようなカプセル型医療装置を含んで構成されるカプセル型医療装置システムに関する。
従来より、被験者が自己の健康状態を確認する方法として、内視鏡観察や、人間ドッグ等で行われる各種検査が知られている。また、カプセル状に形成された検査体を飲み込んで、体内に投入することにより、健康状態の検査を容易に行えるカプセル型医療装置を用いた検査方法も知られている。この種のカプセル型医療装置としては、電極を介して生体組織に局所的な電気刺激を与え、電気刺激された生体組織の収縮作用を利用して生体内を移動するような電気推進型のカプセル型医療装置がある(例えば、特許文献1参照)。
通常、カプセル型医療装置は、体内に投入されると、例えば、小腸の蠕動運動により消化管内を自然に移動するが、この電気推進型のカプセル型医療装置は、生体組織に局所的な電気刺激を与えて、蠕動運動とは別の収縮動作を行わせることによって、進行方向への移動を促したり、進行方向とは逆方向に移動させたりする。これにより、観察を希望する部位に早く到達させたり、同一位置に留まらせて詳細な観察を行ったりできる。
国際公開第 01/08548号明細書
しかしながら、電極と生体組織との接触状態は常に変化するので、生体組織に電気刺激を与えようとしても、電極と生体組織とが接触していないことがある。このような場合には、カプセル型医療装置に推進力を与えることができないので、所望の部位を観察することができない。
また、この種のカプセル型医療装置は、その大きさに制約があるため、小さいバッテリを搭載し、適切な電流で電気刺激を与えて、少ない電力消費で効率良く移動できるようにすることが望まれている。
この発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、効率良く、安定して、必要な電気刺激を生体組織に与えることができるカプセル型医療装置システム及びカプセル型医療装置を提供することである。
上記の課題を解決する本発明の請求項1に係る発明は、生体内に投入可能なカプセル状の筐体と、生体組織に電流を付加する複数の電極と、前記複数の電極に接続された電流発生手段と、前記生体組織に接触している電極を検出する接触検出手段と、前記電流発生手段、前記接触検出手段の少なくとも一方を制御する制御部と、を有するカプセル型医療装置とした。
このカプセル型医療装置では、接触検出手段が、電極が生体組織に接触していることを電気的に検出し、制御部が所定の接触状態にある電極を選択する。そして、制御部により選択された電極に対して、電気発生手段が電流を供給し、生体組織に電気刺激を付加する。したがって、生体組織に接触している電極にのみ通電を行い、確実に生体組織に電気刺激を付加することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のカプセル型医療装置において、前記複数の電極から電流を付加する電極を選択する電極選択手段を有し、前記制御部が前記接触検出手段の出力に基づき前記電極選択手段を制御することを特徴とすることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のカプセル型医療装置において、前記電流発生手段は、所定の電圧波形を発生する波形発生器と、前記波形発生器で発生した電圧波形のゲインを調整するゲイン調整回路と、電圧波形を電流に変換する変換回路と、前記電極に流す電流を制御する制限回路と、前記電流を検出する電流センサと、を有し、前記制御部が、前記電流センサの出力に応じて、前記ゲイン調整回路のゲインを調整することを特徴とする。
このカプセル型医療装置では、所定の電圧波形を作成し、これに基づいた電流を発生させる。この際に、実際に流れる電流値に応じて制限回路でゲイン調整を行い、適切な電流値に調整する。このため、適切な電流を生体組織に流すことができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載のカプセル型医療装置において、前記電流発生手段は、前記変換回路と、前記電極の間に抵抗器を有することを特徴とする。
このカプセル型医療装置では、抵抗器により、電流値を制限し、過電流の発生を防止するので、電源となる波形発生器などの機器や、生体組織を保護することができる。
請求項5に係る発明は、請求項3に記載のカプセル型医療装置において、前記波形発生器は、略方形状で、連続した曲線からなる電流波形を発生させることを特徴とする。
このカプセル型医療装置では、電圧波形からエッジ部分がなくなるので、高周波成分が発生しなくなり、安定した電気刺激を生体組織に与えることができる。
請求項6に係る発明は、請求項3に記載のカプセル型医療装置において、前記波形発生器が、階段状の三角波の電圧波形を発生することを特徴とする。
このカプセル型医療装置では、高周波成分が発生した場合でも、そのパワーが小さくなるので、安定した電気刺激を生体組織に与えることができる。
請求項8に係る発明は、請求項1に記載のカプセル型医療装置において、前記接触検出手段は、力覚検出手段であることを特徴とする。
このカプセル型医療装置では、力覚検出手段によって、電極と生体組織との接触圧を電気的に検出して、電気刺激を付加する電極を選択する。
請求項に係る発明は、請求項1に記載のカプセル型医療装置において、前記接触手段は、前記電極間のインピーダンスを測定することを特徴とする。
このカプセル型医療装置では、電極間のインピーダンスを測定することで、生体組織に対して所定の接触面積を有する電極を選択し、この電極を用いて生体組織に電気刺激を付加する。生体組織に電気刺激を付加できる電極を確実に選択することが可能になる。
請求項に係る発明は、請求項に記載のカプセル型医療装置において、前記筐体の長手方向に沿った軸線に略直交する断面の外周上に前記電極を等間隔に配置したことを特徴とする。
このカプセル型医療装置では、筐体の外周上に電極がそれぞれ等間隔に配置されるので、電極が生体組織に接触する可能性が高くなり、生体組織に電気刺激を付加しやすくなる。また、これにより、カプセル型医療装置を効率良く移動させることができる。
請求項1に係る発明は、請求項に記載のカプセル型医療装置において、前記筐体の長手方向の一端から他端に至るまでの間に、前記筐体の外面に沿って前記電極を多段に配置したことを特徴とする。
このカプセル型医療装置では、筐体の長手方向に沿って電極が多段に配置されているので、電極が生体組織に接触する可能性が高くなり、生体組織に電気刺激を付加しやすくなる。また、これにより、カプセル型医療装置を効率良く移動させることができる。
請求項1に係る発明は、請求項に記載のカプセル型医療装置において、前記筐体の長手方向に沿った軸線に対して傾斜する傾斜部を含んで構成される突出部を設け、前記傾斜面に前記電極を配置したことを特徴とする。
このカプセル型医療装置では、筐体の長手方向と略直交する方向に膨出させた突出部に傾斜面を設けることで、生体組織と筐体とを接触しやすくしている。さらに、この傾斜面に一方の電極及び他方の電極を配置したので、一方の電極及び他方の電極と生体組織とが接触しやくなり、カプセル型医療装置を移動させやすい。
請求項1に係る発明は、請求項に記載のカプセル型医療装置において、前記筐体の長手方向に沿った軸線に対して一端側に向かって傾斜する前記傾斜部と、前記筐体の長手方向に沿った軸線に対して他端側に向かって傾斜する前記傾斜部とを有し、前記両方の傾斜部に前記電極を配置したことを特徴とする。
このカプセル型医療装置では、一端側に向かって傾斜する傾斜面に配置した電極に通電すると、他端を先頭にしてカプセル型医療装置を推進させるように生体組織を収縮運動させることができる。また、他端側に向かって傾斜する傾斜面に配置した電極に通電すると、一端を先頭にしてカプセル型医療装置を推進させるように生体組織を収縮運動させることができる。
請求項1に係る発明は、請求項1に記載のカプセル型医療装置において、前記筐体の移動を検出する加速度センサ又は速度センサの少なくとも一方を備えることを特徴とする。
このカプセル型医療装置では、自己が前進又は後退したことを、加速度又は速度の変化により確認し、必要に応じて電気刺激を付加するなどして、カプセル型医療装置を所望の位置に効率良く移動させることができる。
請求項1に係る発明は、生体内に投入可能なカプセル型医療装置と、生体外に配される体外装置とを備え、前記カプセル型医療装置が、カプセル状の筐体と、生体情報を取得する取得手段と、前記体外装置との間で情報を送受信する体内側通信手段と、生体組織に電流を付加する電極と、前記電極に接続された電流発生手段と、前記生体組織に接触している前記電極を検出する接触検出手段と、前記電流発生手段、前記接触検出手段の少なくとも一方を制御する制御部と、を備え、前記体外装置が、前記カプセル型医療装置との間で情報を送受信する体外側通信手段と、前記生体情報を蓄積する記憶手段と、これら各手段を制御する体外制御部とを備えることを特徴とするカプセル型医療装置システムとした。
このカプセル型医療装置システムでは、接触検出手段が、電極が生体組織に接触していることを電気的に検出し、制御部が所定の接触状態にある電極を選択する。そして、制御部により選択された電極に対して、電気発生手段が電流を供給し、生体組織に電気刺激を付加する。したがって、電極から確実に生体組織に電気刺激を付加することができる。また、カプセル型医療装置で取得した生体情報を、体外装置において蓄積することができる。
請求項1に係る発明は、請求項1に記載のカプセル型医療装置システムにおいて、記取得手段は、前記生体情報として生体内の画像を取得する手段であり、前記体外制御部は、前記カプセル型医療装置から送信される複数の前記画像の変化から前記カプセル型医療装置の体腔内での移動量を推定し、前記カプセル型医療装置に前記電気発生手段の稼動を指令する信号を出力することを特徴とする。
このカプセル型医療装置システムでは、カプセル型医療装置が前進又は後退したことを、所定の時間間隔をおいて撮影された生体内の画像の変化から体外装置が判定する。体外装置は、画像の変化に基づいてカプセル型医療装置の移動が必要と判断した場合に、体外通信手段を用いてカプセル型医療装置に指令信号を出力する。これを受け取ったカプセル型医療装置は、所定の電極を用いて生体組織に電気刺激を付加する。このようにすることで、カプセル型医療装置を所望の位置に効率良く移動させることができる。
請求項1に係る発明は、請求項1に記載のカプセル型医療装置システムにおいて、前記カプセル型医療装置と前記体外装置は、加速度センサ及び/又は速度センサをそれぞれ備え、前記カプセル型医療装置に設けられた前記加速度センサ及び/又は前記速度センサの出力と、前記体外装置に設けられた前記加速度センサ及び/又は前記速度センサの出力の差を検出し、この差を基に前記体外制御部及び/又は前記制御部が前記カプセル型医療装置に前記電流発生手段の稼動を指令することを特徴とする。
本発明に係るカプセル型医療装置又はカプセル型医療装置システムによれば、生体組織に電気刺激を与える電極と、生体組織との接触を電気的に測定するので、生体組織に実際に接触している電極を特定することができる。したがって、そのような電極を使用することで、生体組織に電気刺激を安定して与えることができる。さらに、生体組織に電気刺激を安定して与えることで、カプセル型医療装置を少ない電力消費で確実に移動させることができる。
この発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1には、第1の実施の形態におけるカプセル型装置システムの構成を示してある。図1に示すように、カプセル型医療装置システム1は、体外に配される体外装置2と、体内(生体内)に投入可能なカプセル型医療装置3とを備えている。
体外装置2は、本体ケース4内に、カプセル型医療装置3との間で情報を送受信する無線送受信部(体外側通信手段)5と、入力装置6と、表示装置7と、これら各構成品(手段)を制御する体外制御部8と、これら各構成品に電力を供給するバッテリ9と、その他の操作用のスイッチ10とを備えている。
無線送受信部5は、無線回路11とアンテナ12とから構成されており、カプセル型医療装置3から無線送信されてくる生体情報である撮像画像を受信し、体外制御部8に送る機能を有している。
入力装置6は、データ入力及び操作を受け付けるキーボード、マウス、ジョイスティック、タッチパネル、スイッチ等である。
表示装置7は、現在のカプセル型医療装置3の情報を表示したり、カプセル型医療装置3から受信した生体情報を表示したりする。また、入力操作を支援するGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)も表示される。
体外制御部8は、CPU(中央演算装置)13と、生体情報やデータを記憶するメモリ(記憶手段)14と、体外装置の制御を行うプログラムを格納するプログラム格納用メモリ15と、通信インターフェース(バス)とを含んで構成されている。
被験者に投入されるカプセル型医療装置3は、プラスチック等で内部を密閉した筐体であるカプセル21を有し、その内部に、体外装置2との間で情報を送受信する無線送受信部(体内側通信手段)22と、生体情報を取得する取得手段23と、所定の波形を有する電流を発生させる電流発生手段24と、生体組織に接触するプラス電極部25及びマイナス電極部26と、プラス電極部25及びマイナス電極部26の電極が生体組織に接触する接触圧を測定する力覚センサ27(接触検出手段)と、取得手段23で取得した画像データを一時的に保存するメモリ28(記憶手段)と、これら各構成品(手段)を制御する制御回路29(制御部)と、これら各構成品に電力を供給するバッテリ30と、電源をON又はOFFするスイッチ31とを備えている。なお、電流発生手段24とプラス電極部25及びマイナス電極部26が、生体組織に電気刺激を付加する電気刺激手段を構成している。
無線送受信部22は、アンテナ32と、無線回路33とから構成され、生体情報を体外装置2に送信したり、体外装置2が出力する信号を受信したりする。
取得手段23は、カプセル21の一端側に設けられた透明カバー(不図示)内に設けられたCCD(Charge Coupled Device)34と、LED(Light Emitting Diode)35とから構成される。CCD34は、体内の各部を撮影して撮像画像を得るために用いられる。LED35は、CCD34の視野範囲を照明する。なお、CCD34の代わりに、pHセンサなど、生体をモニタするセンサを設けても良い。また、取得手段23に代わりに、生体組織の採取を行う生体採取部や、生体組織の治療を行う生体治療部を備えても良い。さらに、取得手段23、生体採取部、生体治療部の少なくとも2つを同時に搭載しても良い。
電流発生手段24は、発振器(波形発生器)36と、ゲイン調整回路37と、ドライバ38と、抵抗器39と、電流センサ40とからなる。
発振器36は、数Hzから数十Hzの周波数の交流信号を発生する。また、制御回路29からの情報により、DC出力、方形波、正弦波、のこぎり波など、任意の波形パターンを発生させることができる。さらに、方形波の場合には、振幅がHIghの状態と、Lowの状態の時間の比(デューティ比)を変更することができる。のこぎり波においては、電圧が上昇する時間と減少する時間の比を調整することができる。なお、発振器36における波形パターンの選択、及び出力の有無は、制御回路29によりコントロールされている。
ゲイン調整回路37は、発振器36の出力を増幅する。増幅率は、制御回路29によってコントロールされる。また、ゲイン調整回路37は、電流センサ40の出力もモニタしており、設定値より大きな電流が流れた場合には、ゲインを下げて電流値を制限する制限回路としても機能する。
ドライバ38は、ゲイン調整回路37の出力に接続されており、生体組織に付加する電気刺激を電流値で制御するために電圧‐電流変換を行う回路である。
抵抗器39は、生体に流れる電流を制御し、過電流を防止するもので、一端がドライバ38の出力に接続され、他端が電流センサ40を介してプラス電極部25に接続されている。
電流センサ40は、抵抗器39からプラス電極部25に供給される電流値、つまり生体に付加する電流値を測定する。この電流センサ40の出力は、制御回路29とゲイン調整回路37とに接続されている。
図2に示すように、プラス電極部25は、電流センサ40に接続されたスイッチング素子41(第一切替手段)と、スイッチング素子41に接続されるプラス電極42とから構成されている。プラス電極42は、高電位側に接続される一方の電極であり、この実施の形態においてはプラス電極42aからプラス電極42fまで6つある。各プラス電極42a〜42fは、後述するように、それぞれの一部がカプセル21の外側に露出している。スイッチング素子41は、6つの接点を有し、その各々がプラス電極42a〜42fに1つずつ接続されている。このようなスイッチング素子41における接点は、制御回路29からの指令信号に基づいて切り替えられる。
マイナス電極部26は、カプセル型医療装置3内の他の回路のグランド(基準電位)と同電位になるように接続されたスイッチング素子43(第二切替手段)と、スイッチング素子43に接続されるマイナス電極44とから構成されている。マイナス電極44は、低電位側に接続される他方の電極であり、この実施の形態ではプラス電極42の数に応じて、マイナス電極44aからマイナス電極44fまで6つある。各マイナス電極44a〜44fは、後述するように、一部がカプセル21の外側に露出している。スイッチング素子43は、6つの接点を有し、その各々にマイナス電極44a〜44fが1つずつ接続されている。このようなスイッチング素子43における接点は、制御回路29からの指令信号に基づいて切り替えられる。
図3に示すように、力覚センサ27は、プラス電極42a〜42f(図2参照)、及びマイナス電極44a〜44f(図2参照)のそれぞれに取り付けられる歪ゲージ45a〜45f,46a〜46f,47a〜47f,48a〜48fと、歪ゲージ45a〜48fが形成するブリッジ回路49a〜49fの電圧を検出する歪ゲージ用アンプ50と、歪ゲージ用アンプ50で電圧を検出するブリッジ回路49a〜49fを切り替える歪ゲージ用切替回路51とから構成されている。
歪ゲージ用アンプ50は、生体組織に対する電極42a〜42f,44a〜44fの接触圧をモニタするもので、ブリッジ回路49a〜49fに所定の電圧を印加する電圧源52と、ブリッジ回路49a〜49fの電圧を測定する電圧計53と、電圧計53に接続された電圧‐力量変換器54とを有している。電圧‐力量変換機54は、電圧計53で検出した電圧を力量(圧力)に換算する。そして、電圧‐力量変換機54の出力は、制御回路29に接続されている。
歪ゲージ用切替回路51は、歪ゲージ用アンプ50の電圧源52の高電位側に接続された切替回路51aと、電圧源52の低電位側に接続された切替回路51bと、電圧計53の入力に接続された切替回路51c及び切替回路51dとからなる。各切替回路51a〜51dは、電極42a〜42f,44a〜44fの数に応じて、それぞれ6つの接点を有している。切替回路51a及び切替回路51bは、制御回路29によって、一つのブリッジ回路49a〜49fに電圧が印加されるように接点が接続される。さらに、切替回路51c及び切替回路51dは、制御回路29によって、電圧が印加されているブリッジ回路49a〜49fで発生する電圧が測定できるように接点が接続される。
ブリッジ回路49a〜49fは、4つの歪ゲージから構成される。例えば、ブリッジ回路49aは、4つの歪ゲージ45a,46a,47a,48aから構成される。歪ゲージ45aの一端と、歪ゲージ47aの一端とが切替回路51aの同じ接点に接続され、歪ゲージ46aの一端と、歪ゲージ48aの一端とが切替回路51bの同じ接点に接続されている。また、歪ゲージ47aの他端と、歪ゲージ48aの他端とが切替回路51cの同じ接点に接続され、歪ゲージ45aの他端と、歪ゲージ46aの他端とが切替回路51dの同じ接点に接続されている。なお、後述するように、歪ゲージ45aと歪ゲージ46aとは、プラス電極42aに取り付けられている。歪ゲージ47aと歪ゲージ48aとは、プラス電極42aに隣接配置されるマイナス電極44aに取り付けられている。
以下、各ブリッジ回路49b〜49fも、ブリッジ回路49aと同様の構成を有している。
ここで、カプセル型医療装置3のカプセル21の形状と、プラス電極42及びマイナス電極44の配置の一例について、図4、図5、図6を用いて説明する。なお、図4はカプセル型医療装置の外観図である。図5は後部の外観を示す図であり、図6は後部付近の断面図である。
図4に示すように、カプセル21は、図中左側に位置する一端である先端部55が、半球に近い曲面を有する円筒形状を有している。この先端部55には、透明部分を有し、その内部に前記取得手段23などが配置されている。また、図中右側に位置する他端である後部56は、先端部55よりも直線的に外径が減少し、その最後端は丸みを帯びている。なお、以下において、先端部55が、カプセル型医療装置3の進行方向前側として説明するが、体腔内ではカプセル型医療装置3の前後が逆転することもある。
図5に示すように、後部56には、等間隔に6つの開口57が放射状に形成されている。開口57は、中心からカプセル21の側面(図5において周縁)に向かって細長形状を有し、その各々には、プラス電極42a〜42fとマイナス電極44a〜44fが、平行に、かつそれぞれの先端の一部を外部に突出させるように配置されている。具体的には、各開口57には、電極42aと電極44a、電極42bと電極44b、電極42cと電極44c、電極42dと電極44d、電極42eと電極44e、電極42fと電極44fが、それぞれ平行に配置されている。なお、電極42,44を挿入した状態で開口57に形成される隙間は、軟性の接着剤58で埋めてあり、水密構造になっている。軟性の接着剤58を使用することにより、電極42,44と生体組織との接触圧を歪ケージ45a〜48fで測定することが可能になっている。
図6に示すように、カプセル21の内部には、電気回路基板59が固定されている。この電気回路基板59には、プラス電極42(図6にはプラス電極42aのみ図示)、及びマイナス電極44(図6にはマイナス44dのみ図示)と、スイッチング素子41,43と、力覚センサ27の歪ゲージ用アンプ50及び歪ゲージ用切替回路51が実装されている。
さらに、電気回路基板59の一端には、フレキシブル基板60が取付けられている。フレキシブル基板60は、電気回路基板59上の各回路からの信号を、制御回路29との間でやり取りするために用いられる。また、電気回路基板59上の各回路への電源の供給や、電流センサ40とプラス電極部25とを電気的に接続する役割も担う。
ここで、プラス電極42は、一部がカプセル21から突出する接触部61と、接触部61から延出する基部62とから構成されており、基部62が電気回路基板59に実装されている。
接触部61は、長方体の一部を、カプセル21の傾斜に近似した曲面形状にしてあり、この曲面の部分をカプセル21の外側に露出させている。具体的には、中心軸Cに沿った底面と、底面の先端部55(図4参照)側からカプセル21の半径方向の外側に延びる平面とを有し、平面の先端(半径方向の外側)の辺から、底面の先端(中心軸Cに沿った後側)の辺に向かって曲面を形成してある。
基部62は、接触部61の前記平面から中心軸Cに沿って延び、接触部61よりも細長い形状を有している。さらに、接触部61から電気回路基板59に実装されている部分に至るまでの間に、V溝64,65が形成されている。V溝64は、カプセル21の長手方向に沿った中心軸Cに向かう面66において、電気回路基板59寄りに、中心軸Cに沿った長さ方向と直交するように設けられている。また、V溝65は、面66とは反対側の面67において、V溝64よりも接触部61寄りに、中心軸Cに沿った長さ方向と直交するように設けられている。V溝64は、基部62を、中心軸C方向に向かって曲がりやすくし、V溝65は、基部62を中心軸C方向とは反対方向に向かって曲がりやすくしている。このため、プラス電極42の接触部61に、中心軸C方向の力や、それとは反対向きの力が作用した場合には、基部62がV溝64,65近傍で曲がって、そのような力を許容するように変形する。そして、このようなプラス電極42において、面66のV溝64よりも接触部61側の部位には、力覚センサ27の歪ゲージ45aが取り付けられている。さらに、面67のV溝65よりも電気回路基板59側の部位には、力覚センサ27の歪ゲージ46aが取り付けられている。
また、マイナス電極44も、同様の構成を有している。すなわち、基部62の面66側にV溝64が形成され、面67側にV溝65が形成されており、接触部61に中心軸C方向、又はこれと反対の方向の力が作用した場合には、基部62のV溝64,65近傍が曲がる。そして、面66のV溝64よりも接触部61側の部位には、力覚センサ27の歪ゲージ48dが取り付けられている。さらに、面67のV溝65よりも電気回路基板59側の部位には、力覚センサ27の歪ゲージ47dが取り付けられている。
なお、1つのブリッジ回路49a〜49fを形成する4本の歪ゲージを、隣り合う1組みのプラス電極42とマイナス電極44とに振り分けて取り付けているのは、このように隣り合う1組のプラス電極42とマイナス電極44とは、ほぼ一体の挙動を示し、生体組織に対しても同様な接触状態になるからである。
このように構成されたカプセル型医療装置システム1により、被験者の体内を観察する場合について、以下に説明する。
まず、被験者を絶縁し、体外装置2をベルト等で体部に装着させる。次に、被験者にカプセル型医療装置3を経口投入する。カプセル型医療装置3は、体外装置2からの指令により、又は制御回路29に設けられたタイマ回路や動作プログラムの指令により、LED35を発光させると共に、CCD34を作動させ、体内の画像を撮影する。撮影により取得される画像データは、デジタル化され、必要に応じて圧縮された状態でメモリ28に一時的に記憶される。そして、メモリ28に記憶された画像データは、無線送受信部22を介して体外装置2に送信される。
体外装置2では、無線送受信部5で受信した画像データを、体外制御部8内のCPU13でデータ処理し、メモリ14に保存する。体外装置2のメモリ14には、カプセル型医療装置3が撮影した、体内の画像が蓄積される。また、必要に応じて、画像を表示装置7に出力する。
ここで、体外制御部8は、異なる時刻にカプセル型医療装置3が撮影した2つの画像を比較し、カプセル型医療装置3の体腔内での移動量を推定する。移動量を推測する手法としては、例えば、画像処理の相関法が用いられる。体外制御部8には、予め相関係数の閾値が設定されており、時間的に前後する2つの画像の相関係数が閾値よりも大きい場合には、カプセル型医療装置3の移動量が少ないと判定する。一方、相関係数が閾値よりも小さい場合には、カプセル型医療装置3が体腔内を移動していると判定する。
カプセル型医療装置3の移動量が小さいと判定し、かつカプセル型医療装置3の移動が必要な場合には、カプセル型医療装置3を推進させる。具体的には、体外装置2が、無線送受信部5から電気刺激を促す指令を送信し、これを受信したカプセル型医療装置3が、プラス電極42a〜42fから、生体組織を介してマイナス電極44a〜44fに電流を流し、生体組織に電気刺激を与え、管腔組織を収縮させる。
カプセル型医療装置3が電流を流す際には、最初に力覚センサ27を作動させて、電流を流すプラス電極42a〜42fとマイナス電極44a〜44fとを選択する。
すなわち、図3に示すように、力覚センサ27は、歪ゲージ用切替回路51が備える切替回路51a,51b,51c,51dの接点を、同期を取りながら順番に切り替えて、歪ゲージ45a〜45f,46a〜46f,47a〜47f,48a〜48fで構成されたブリッジ回路49a〜49fの抵抗値の変化を電圧として取得し、電圧‐力量変換器54で接触圧に変換する。
このようにして検出された接触圧は、制御回路29に入力される。そして、制御回路29では、力覚センサ27で検出した接触圧が、予め設定されている所定値を超えるか否かを判定する。
接触圧が所定値よりも小さいときには、制御回路29は、プラス側とマイナス側とでそれぞれ1つ以上の電極42,44が有効に生体組織に接触していないと判定し、それぞれ1つ以上の電極42,44が接触状態になるまで、接触圧のモニタを続ける。なお、接触圧のモニタは、連続して行っても良く、間欠的に行っても良い。
一方、力覚センサ27で検出した接触圧が、所定値以上であれば、そのブリッジ回路49a〜49fが取り付けられている電極42a〜42f,44a〜44fは、生体組織と十分に接触しており、その電極42a〜42f,44a〜44fから電流を生体組織に通電できると判定する。
そして、プラス側とマイナス側とでそれぞれ1つ以上の電極42,44が有効に接触していると判定した場合に、制御回路29は、プラス電極部25のスイッチング素子41を切り替えて、所定の接触圧が得られているプラス電極42a〜42fを電流発生手段24に接続する。また、マイナス電極部26のスイッチング素子43を切り替えて、所定の接触圧が得られているマイナス電極44a〜44fをカプセル型医療装置2内の他の回路のグランドに接続する。なお、図2では、プラス電極42fからマイナス電極44cに電流が流れるようにスイッチング素子41,43をセットした状態が示してある。
次に、制御回路29は、電流発生手段24の発振器36の発振波形と、ゲイン調整回路37のゲインとをセットする。ここで、ゲインの設定値は、予め設定した値でも良いが、選択した電極42,44と生体組織との接触圧から接触インピーダンスを推定してゲインを設定しても良い。この場合は、接触圧が大きい場合には、接触インピーダンスが小さくなるので、ゲインを小さく設定する。接触圧が小さい場合には、接触インピーダンスが大きくなるので、ゲインを大きく設定する。また、電流を生体組織に流した際の電流センサ40の値をモニタし、ゲイン調整回路37のゲインの設定にフィードバックすると、安定した電流を生体組織に付加できる。
上記の設定が終了したら、制御回路29は、電流発生手段24で発生させた電流をプラス電極部25に供給させる。具体的には、発振器36を作動させて、所定の波形の信号を発生させ、この信号をゲイン調整回路37で増幅し、ドライバ38で電流に変換する。そして、この電流を、電流センサ40を経て、プラス電極部25に供給し、前記のプラス電極42とマイナス電極44との間に生体組織を介して電流を流す。
このように、発振器36の電圧波形に応じた電流信号が、生体組織に付加されると、管腔組織が収縮する。この収縮動作は、電極42,44が配置されているカプセル21の後部56(図4参照)の斜面を押し出すように作用するので、カプセル型医療装置3が、先端部55を前側にして、推進させられる。カプセル型医療装置3を連続して前進させる際には、同じプラス電極42及びマイナス電極44に電流を流し続けるか、力覚センサ27で接触圧を検出し、最適な電極42,44の組み合わせに順次選択し、電流を流しても良い。
なお、電流発生手段24における電流の制御について、図1及び図7を用いて説明する。図7は、ゲイン調整回路から出力される電圧波形の時間変化を示している。
最初に、発振器36が、台形波を生成し、この台形波をゲイン調整回路37が予め設定されているゲインで増幅して、例えば、図7に示すような、最大電圧がV1の電圧波形f1を出力する。この電圧波形f1は、ドライバ38において、電流値に変換され、変換により得られた電流は、抵抗器39、電流センサ40を介して、プラス電極部25から生体組織に流され、マイナス電流部26から帰還される。
このとき、制御回路29は、所定の電流値IL以上の電流が生体組織に付加されないように、電流センサ40の値を監視している。そして、電流値がIL以下であれば、電圧波形f1に従って電流を流し続ける。一方、電流値ILを越えた場合には、発振器36を停止するか、ゲイン調整回路37のゲインを低下させるか、又はその両方を行い、その周期における電気刺激の付加を中止する。このため、このような場合の出力電圧の波形は、実線に示す電圧波形f2のようになる。
次に、制御回路29は、ゲイン調整回路37から出力される電圧波形を、電圧波形f3のように、電圧V1よりも低い電圧V2になるようにゲインを設定する。電圧V2の値は、予め設定しておいても良いし、電圧V1に相当する電流を生体に付加してから電流値ILを越えるまでの時間から、制御回路29で推定しても良い。そして、このようにゲインを低くしても電流値ILを越える場合には、出力波形は、再び電圧波形f2のようになり、以降は上記の処理が繰り返される。
つまり、制御回路29は、ゲイン調整回路37から出力される電圧波形を、電圧V2よりも低い電圧V3になるようにゲインを設定する。そして、このゲインで、電流が電流値IL以下になれば、そのままのゲインで電流を供給する。このようにしてゲインを制御することにより、電流を制限し、適切な電気刺激を生体に与えることができるので、カプセル型医療装置3は、安定した推進力を得ることができる。
なお、このような制御では、予め設定された電流値IL以上の電流が生体に付加されることがないので、抵抗器39を省略することができる。
また、電流値の制御を、応答性良く行うために、電流センサ40の値をコンパレータ(不図示)等で制限値を判断し、直接に出力を中心するように構成しても良い。
この実施の形態によれば、複数の電極42a〜42f,44a〜44fを有し、力覚センサ27で生体組織と電極42a〜42f,44a〜44fとの接触状態を確認してから電流を流すようにしたので、電流を安定して流すことが可能になる。また、生体組織に電流を確実に流すことが可能になる。したがって、カプセル型医療装置3の推進を安定させることができる。ここで、電極42a〜42f,44a〜44fを複数設け、複数の電極42a〜42f,44a〜44fを順番に切り替えて、電流を流す電極を選択するようにしたので、生体組織に電気刺激を与えやすくなり、カプセル型医療装置3を安定して、かつ確実に推進させることができる。
また、電流値をフィードバックすることによりゲインを調整するので、電流値を所定値以下に制限できる。したがって、安定した電気刺激を生体組織に与えることができる。また、バッテリ30を長寿命化できる。
なお、図8に示す電圧波形f4のように、ゲイン調整回路37から出力される電圧波形を、エッジ部分を緩やかに変形させた、角が丸い方形波にしても良い。
このような電圧波形f4を用いると、方形波からエッジ部分をなくすことにより、高周波成分が発生しなくなるため、意図しない高周波電流を、生体組織に付加することがなくなる。したがって、安定した電気刺激を付加することができる。
また、図9に示す電圧波形f5のように、ゲイン調整回路37から出力される電圧波形を、段階状に上げ下げするような三角波形としても良い。
このような電圧波形を用いることにより、高周波成分が発生したとしても、そのパワーを低くすることができるので、意図しない高周波電流が、意図しない強度で、生体組織に付加されることを防止できる。したがって、安定した電気刺激を生体に付加することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付している。また、第1の実施の形態と重複する説明は省略する。
この実施の形態におけるカプセル型医療装置は、細長のカプセルが進退方向に沿って細長形状を有し、その長手方向に沿って複数の電極を多段に配置したことを特徴とする。
図10に示すように、カプセル型医療装置80のカプセル81は、先端部85から後部86に至る側面に、長手方向(図10において中心軸C)に沿って、3つの突出部87,88,89を中心軸Cに対して対称なのこぎり波状に形成している。この突出部87,88,89は、最も突出する部分から先端部85側に向かって傾斜する傾斜部分87a,88a,89aと、後部86側に向かって傾斜する傾斜部分であるスロープ状部分87b,88b,89bとを有している。スロープ状部分87b,88b,89bの傾斜は、傾斜部分87a,88a,89aよりも緩やかで、相対的に生体組織に接触しやすくなっている。さらに、このスロープ状部分87b,88b,89bには、それぞれ、ブラス電極42及びマイナス電極44を配置している。プラス電極42とマイナス電極44とは、1つの突出部87,88,89に少なくとも1組ずつ配置されている。
このカプセル型医療装置80は、図3に示すような力覚センサ27を用いて、それぞれの突出部87,88,89に配置されているプラス電極42及びマイナス電極44と生体組織との接触圧を検出する。そして、制御回路29で、所定の接触圧を有するプラス電極42とマイナス電極44とを選択し、生体組織に電気刺激を付加する。このときの電流は、ゲイン調整回路37などを用いて制御される。
この実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。さらに、カプセル81の長手方向に直交する断面の外周であって、先端部85側の突出部87に1段目の電極42,44を配置し、突出部88よりも後部86寄りの突出部88に2段目の電極42,44を配置し、最も後部86側の突出部89に3段目の電極42,44を配置したので、生体組織に電気刺激を与えられる箇所を増加させることができる。したがって、カプセル型医療装置80を効率良く推進させることができる。
なお、図10には、カプセル型医療装置80のカプセル81の両側面に電極42,44を多段に配置した構成を示しているが、カプセル81の長手方向に直交する断面の外周を一周するように突出部87,88,89を設けると、さらに多くのプラス電極42及びマイナス電極44を配置することができる。
また、各突出部87,88,89から1組ずつ電極42,44を選択し、最大で、3組のプラス電極42とマイナス電極44との間に生体組織を介して電流を流すようにしても良い。
さらに、本発明の第3の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、第1、第2の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付している。また、第1、第2の実施の形態と重複する説明は省略する。
この実施の形態は、カプセル型医療装置を前後進できるように電極を配置したことを特徴とする。
図11に示すように、カプセル型医療装置90のカプセル91は、先端部95から後部96に至る間に、細長のカプセル91の長手方向に沿った中心軸Cと略直交する方向に外径が増大するような大径部97を有している。大径部97は、先端部95に向かって傾斜する傾斜部であるスロープ状部分97aと、後部96に向かって傾斜する傾斜部であるスロープ状部分97aとを有し、スロープ状部分97a,97bには、それぞれプラス電極42とマイナス電極44とが少なくとも1組ずつ配置されている。さらに、カプセル91の後部96にも、プラス電極42とマイナス電極44とが少なくとも1組配置されている。
電極42,44は、先端がカプセル91から生体組織に向かって突出している。スロープ状部分97aに配置されている電極42,44は、進行方向(先端部95側)に向かって突出している。スロープ状部分97bに配置されている電極42,44は、進行方向と反対(後部96)側に向かって突出している。
このように配置されているプラス電極42は、図2に示すような、プラス電極部25を構成し、電流発生手段24(図1参照)に接続されている。ここで、スイッチング素子41は、全てのプラス電極42の通電状態を切り替るようにしても良い。また、スロープ状部分97aに配置されたプラス電極42を切り替えるスイッチ素子と、スロープ状部分97b及び後部96に配置されたプラス電極42を切り替えるスイッチング素子とを別体で構成し、それぞれのスイッチング素子で、独立にプラス電極42を切り換えるようにしても良い。マイナス電極44についても同様である。
次に、このカプセル型医療装置90の動作を説明する。
先端部95が進行方向に向いている場合に、カプセル型医療装置90を前進させるときには、スロープ状部分97bの電極42,44と、後部96の電極42,44とから生体組織との接触圧を検出する。そして、接触圧に基づいて制御回路29で選択されたプラス電極42とマイナス電極44に対して、電流が供給され、生体組織に電気刺激を付加する。一方、カプセル型医療装置90を後退させるときには、スロープ状部分97aの電極42,44のうち、接触圧に基づいて選択されるプラス電極42とマイナス電極44とに、生体組織を介して電流を流す。
また、先端部95が進行方向と逆方向、つまり後部96が進行方向に向いている場合には、前進時にスロープ状部分97bの電極42,44及び後部96の電極42,44から選択した電極を用い、後退時にスロープ状部分97aの電極42,44から選択した電極を用いる。
この実施の形態によれば、第1、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。さらに、通電する電極を選択することにより、電気刺激によるカプセル型医療装置90の進行方向を切り換えることができる。
なお、本発明は、前記の各実施の形態に限定されずに、広く応用することができる。
例えば、力覚センサ27で電極42,44を選択する代わりに、プラス電極部25の入力側と、マイナス電極部26の出力側との間に設けた電圧計を用いて電極42,44を選択するようにしても良い。具体的には、電極42,44を切り替えながら、電流発生手段24から微弱な電流を生体組織に付加し、選択したプラス電極42と、選択したマイナス電極44との間の電圧を測定して、制御回路29が電極間のインピーダンスを演算し、インピーダンスが所定値以下となるような電極42,44を選択し、電気刺激を与えても良い。ここで、インピーダンスを測定する際に、一定の電圧を印加し、そのときに電極42,44間に流れる電流値を測定するようにしても、同様の効果が得られる。
また、CCD34で撮影した画像の変化により、カプセル型医療装置3,80,90の動きを推定したが、カプセル型医療装置3,80,90に加速度センサ(より好ましくは、3次元加速度センサ)を設け、長時間にわたって加速度が検出されないときには、カプセル型医療装置3,80,90の位置変化がないものと判定し、電気刺激を付加する処理に移行するように制御しても良い。この場合、加速度センサの出力のみでカプセル型医療装置3,80,90の動きを検出するため、体外装置2との通信を行った上で電気刺激の付加の要否を判断する必要がなく、制御が簡便になるという効果がある。なお、加速度センサの代わりに、速度センサを用いても良い。
さらに、体外装置2にも、加速度センサを設け、カプセル型医療装置3,80,90と体外装置2とに設けた2つの加速度センサの出力値に差がなくなったときに、カプセル型医療装置3,80,90が管腔に対して動きがなくなったと判定しても良い。これにより、被験者が動いた場合でも、その動作をキャンセルしてカプセル型医療装置3,80,90の管腔に対する動きを推定できる。なお、加速度センサの出力に基づく移動の有無の判定は、カプセル型医療装置3,80,29の制御回路29で行っても良いし、体外装置の体外制御部8で行っても良い。
本発明の実施形態におけるカプセル型医療装置のシステムの概略構成図である。 プラス電極部とマイナス電極部の構成を示す図である。 力覚センサの構成を示す図である。 カプセル型医療装置の外観図である。 カプセル型医療装置の後部の外観を示す図である。 カプセル型医療装置の後部の断面図である。 ゲイン調整回路から出力される電圧波形の時間変化を示す図である。 ゲイン調整回路から出力される電圧波形の時間変化を示す図である。 ゲイン調整回路から出力される電圧波形の時間変化を示す図である。 カプセル型医療装置の外観図である。 カプセル型医療装置の外観図である。
符号の説明
1 カプセル型医療装置システム
2 体外装置
3 カプセル型医療装置
5 無線送受信部(体外側通信手段)
8 体外制御部
14 メモリ(記憶手段)
21 カプセル(筐体)
22 無線送受信部(体内側通信手段)
23 取得手段
24 電流発生手段(電気刺激手段)
25 プラス電極部(電気刺激手段)
26 マイナス電極部(電気刺激手段)
27 力覚センサ(接触検出手段、力覚検出手段)
29 制御回路(制御部)
36 発振器(波形発生器)
37 ゲイン調整回路(制限回路)
38 ドライバ(変換回路)
39 抵抗器
40 電流センサ
41 スイッチング素子(電極選択手段、第一切替手段)
42 プラス電極(一方の電極)
43 スイッチング素子(電極選択手段、第二切替手段)
44 マイナス電極(他方の電極)
45a〜45f,46a〜46f,47a〜47f,48a〜48f 歪ゲージ(接触検出手段、力覚検出手段)

Claims (16)

  1. 生体内に投入可能なカプセル状の筐体と、
    生体組織に電流を付加する複数の電極と、
    前記複数の電極に接続された電流発生手段と、
    前記生体組織に接触している電極を検出する接触検出手段と、
    前記電流発生手段、前記接触検出手段の少なくとも一方を制御する制御部と、
    を有するカプセル型医療装置。
  2. 前記複数の電極から電流を付加する電極を選択する電極選択手段を有し、
    前記制御部が前記接触検出手段の出力に基づき前記電極選択手段を制御することを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置。
  3. 前記電流発生手段は、
    所定の電圧波形を発生する波形発生器と、
    前記波形発生器で発生した電圧波形のゲインを調整するゲイン調整回路と、
    電圧波形を電流に変換する変換回路と、
    前記電極に流す電流を制御する制限回路と、
    前記電流を検出する電流センサと、を有し、
    前記制御部が、前記電流センサの出力に応じて、前記ゲイン調整回路のゲインを調整することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカプセル型医療装置。
  4. 前記電流発生手段は、前記変換回路と、前記電極の間に抵抗器を有することを特徴とする請求項3に記載のカプセル型医療装置。
  5. 前記波形発生器は、略方形状で、連続した曲線からなる電流波形を発生させることを特徴とする請求項3に記載のカプセル型医療装置。
  6. 前記波形発生器が、階段状の三角波の電圧波形を発生することを特徴とする請求項3に記載のカプセル型医療装置。
  7. 前記接触検出手段が、力覚検出手段であることを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置。
  8. 前記接触手段は、前記電極間のインピーダンスを測定することを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置。
  9. 前記筐体の長手方向に沿った軸線に略直交する断面の外周上に前記電極を等間隔に配置したことを特徴とする請求項2に記載のカプセル型医療装置。
  10. 前記筐体の長手方向の一端から他端に至るまでの間に、前記筐体の外面に沿って前記電極を多段に配置したことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置。
  11. 前記筐体の長手方向の沿った軸線に対して傾斜する傾斜部を含んで構成される突出部を設け、前記傾斜部に前記電極を配置したことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置。
  12. 前記筐体の長手方向に沿った軸線に対して一端側に向かって傾斜する前記傾斜部と、前記筐体の長手方向に沿った軸線に対して他端側に向かって傾斜する前記傾斜部とを有し、
    前記両方の傾斜部に前記電極を配置したことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型医療装置。
  13. 前記筐体の移動を検出する加速度センサ又は速度センサの少なくとも一方を備える請求項1に記載のカプセル型医療装置。
  14. 生体内に投入可能なカプセル型医療装置と、生体外に配される体外装置とを備え、
    前記カプセル型医療装置が、
    カプセル状の筐体と、
    生体情報を取得する取得手段と、
    前記体外装置との間で情報を送受信する体内側通信手段と、
    生体組織に電流を付加する電極と、
    前記電極に接続された電流発生手段と、
    前記生体組織に接触している前記電極を検出する接触検出手段と、
    前記電流発生手段、前記接触検出手段の少なくとも一方を制御する制御部と、
    を備え、
    前記体外装置が、前記カプセル型医療装置との間で情報を送受信する体外側通信手段と、前記生体情報を蓄積する記憶手段と、これら各手段を制御する体外制御部とを備えることを特徴とするカプセル型医療装置システム。
  15. 記取得手段は、前記生体情報として生体内の画像を取得する手段であり、前記体外制御部は、前記カプセル型医療装置から送信される複数の前記画像の変化から前記カプセル型医療装置の体腔内での移動量を推定し、前記カプセル型医療装置に前記電気発生手段の稼動を指令する信号を出力することを特徴とする請求項14に記載のカプセル型医療装置システム。
  16. 前記カプセル型医療装置と前記体外装置は、加速度センサ及び/又は速度センサをそれぞれ備え、前記カプセル型医療装置に設けられた前記加速度センサ及び/又は前記速度センサの出力と、前記体外装置に設けられた前記加速度センサ及び/又は前記速度センサの出力の差を検出し、この差を基に前記体外制御部及び/又は前記制御部が前記カプセル型医療装置に前記電流発生手段の稼動を指令することを特徴とする請求項14に記載のカプセル型医療装置システム。
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