JP4020302B2 - 情報埋め込み装置および情報抽出装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データ中に別な情報を視覚的にわからないように埋め込む電子透かし技術に関し、より特定的には、画像データの周波数成分に情報を埋め込む電子透かし技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの高性能化、低価格化が急激に進行したのに加え、記録メディアの大容量化、インターネットの爆発的普及等の要因が重なり、誰もが容易にデジタル画像、デジタル映像をパソコンに取り込み、流通させることができるようになってきた。一方、産業界においても、デジタル放送が開始され、また、インターネットのブロードバンド化にともない、デジタル映像やデジタル音声の家庭への配信事業が開始される等、コンテンツ・ビジネスへの注目度が急速に高まっている。
【0003】
このような情勢の下、映画産業においても、コンテンツの制作から保存まで、すべてをデジタル化し、ブロードバンドインターネット経由で映画館や家庭に配信する動きが出てきている(「デジタルシネマ」,映像情報メディア学会誌,Vol.55,No.7(2001−7))。
【0004】
デジタル・データには、品質劣化しないという特徴があるため、不正に二次利用される場合がある。特に、著作物としての価値が高いものほど、その危険性は高い。実際、音楽業界においては、不正コピーによるCD売上減少が指摘されており、これまでのビジネス構造の根幹を揺るがす大きな問題となっている。デジタルシネマにおいても、本質的に同じ問題を内包しており、コンテンツの不正利用をいかに防ぐかが大きな課題になっている。この問題を解決するための手段として注目されているのが、画像データ中に視覚的にわからないようにID等のデジタル情報を埋め込む電子透かし技術である。
【0005】
動画にID等のデジタル情報を埋め込む場合、非圧縮の動画像データにデジタル情報を埋め込むのが現在の主流である(例えば、荒木他:「ウェーブレット変換を用いた動画像向け電子透かし方式」,映像情報メディア学会誌,Vol.54,No.11(2000−11))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
デジタルシネマにおいては、従来の放送よりも高い品質の画像が求められるため、映像は、必然的に高解像度(例えば1920×1080)になる。そのデータ量は膨大であるので、通常、画像データは、MPEG等の圧縮符号化を施した後に保存、配信される。したがって、デジタルシネマ・コンテンツは、圧縮された状態で保存されることとなる。
【0007】
そのため、非圧縮画像にデジタル情報を埋め込む方式では、MPEG符号化された動画像データをいったん復号して非圧縮データにし、この非圧縮データに対してデジタル情報を埋め込むこととなる。また、情報抽出の際、この方式では、MPEG符号化された動画像データをいったん復号して非圧縮データにし、この非圧縮データから情報を抽出することとなる。したがって、この方式では、情報の埋め込み・抽出の際、再度の復号化および符号化を要することとなるので、埋め込み・抽出の処理に時間がかかるという問題がある。さらに、この方式では、デジタル情報の埋め込みによる画質劣化の他、MPEG再符号化処理による画質劣化も発生する。
【0008】
それゆえ、本発明の第1の目的は、MPEG符号化された動画データに対し、品質劣化を最小限に抑えつつ、かつ高速に情報の埋め込みおよび抽出を行なうことができる装置を提供することである。
【0009】
上記目的を達成するために、MPEG信号に電子透かし情報を直接埋め込む手法が存在する。その代表例は、画像の動きベクトルを操作することにより、情報を埋め込む方式や、DCT係数行列における交流成分の係数(AC係数)を操作することによって情報を埋め込む方式である。
【0010】
しかし、動きベクトルを操作する方式では、再符号化処理により、簡単にデジタル情報が除去されるという問題がある。また、AC係数を操作する方式では、画像データの幾何学的変換により、デジタル情報が除去されてしまうという問題がある。
【0011】
それゆえ、本発明の第2の目的は、解像度変換や回転変換など通常の画像処理で起こりうる幾何学的処理に対しても情報が消失せず残るように、情報を埋め込む装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、複数のフレームからなる圧縮符号化された動画像データにデジタル情報を埋め込むための装置であって、
他のフレームから独立して一枚の静止画となっている静止画フレームを複数のフレームから抽出する静止画フレーム抽出手段と、
静止画フレーム抽出手段が抽出した静止画フレームを復号化して、この復号化で得られたデータを所定の画素数で構成される2次元DCT係数行列に複数分割し、分割された複数の2次元DCT係数行列一つの2次元DCT係数行列群として求める復号化手段と、
隣接するx×y個の2次元DCT係数行列を一単位として、2次元DCT係数行列群を複数のブロックに分割する分割手段と、
2次元DCT係数行列上におけるu=0またはv=0とならないK種類の周波数成分(u,v)について、K種類の周波数成分(u,v)における各成分の絶対値の和を特徴量として算出する特徴量算出手段と、
特徴量に基づいて、2次元DCT係数行列上のDC成分を修正するためのDC成分修正値を決定する修正値決定手段と、
x×y個の2次元DCT係数行列のDC成分を、互いに隣接するブロックを一組として、埋め込むべきデジタル情報に基づいて、互いに隣接するブロックの組単位でDC成分修正値を加算または減算して変化させるDC成分変化手段と、
DCが変化された2次元DCT係数行列を符号化して静止画フレームを作成し、それ以外のフレームと合わせてデジタル情報が埋め込まれた動画像データを出力する動画像データ出力手段とを備え、
埋め込むべきデジタル情報は、互いに隣接するブロックに含まれる2次元DCT係数行列におけるDC成分間の大小関係によって定められることを特徴とする。
【0013】
上記第1の発明によれば、圧縮符号化された動画データ中、静止画フレームのみを復号化してデジタル情報を埋め込み、この静止画フレームのみを符号化するので、全てのフレームを復号化、符号化する必要がない。したがって、高速に電子透かし情報を埋め込むことが可能な情報埋め込み装置が提供できる。また、全てのフレームを再復号化しなくてよいので、デジタル情報の埋め込みによる画質劣化を最低限に抑えることができる。また、互いに隣接するブロックに含まれる複数の2次元DCT係数行列の成分を変化させることによって、ブロック間の相対関係を決め、デジタル情報を定義することとなる。したがって、解像度変換等の幾何学的変換が施されたとしても、ブロック単位でデジタル情報が残ることとなり、埋め込んだ情報が除去されにくいという効果が生まれる。また、画像的な特徴を示す特徴量に基づいて、隣接するブロック上のDC成分を変化させることとなるので、画質劣化をさらに抑圧することが可能となる。さらに、u=0またはv=0となる周波数以外の周波数成分をK種類の周波数成分とし、エッジに関する周波数成分を考慮せずに特徴量を算出してDC成分を変化させるので、画質劣化をさらに抑圧することが可能となる。
【0014】
第2の発明は、第1の発明において、動画像データは、MPEG方式による動画像データであり、静止画フレームは、Iピクチャフレームである。
【0015】
上記第2の発明によれば、広く用いられているMPEG動画データに応用することが可能となり、著作権の保護など、実用面において、非常に有効である。
【0020】
の発明は、第の発明において、修正値決定手段は、特徴量があるしきい値以上の場合のDC成分修正値を、特徴量が当該しきい値未満の場合のDC成分修正値よりも大きな値とすることを特徴とする。
【0021】
特徴量があるしきい値以上である場合、複雑な領域であることを意味する。複雑な領域では、複雑でない領域に比べDC成分を大きく変化させることとなるが、複雑な領域でのDC成分の変化は、視覚的には影響が少ない。
上記第の発明によれば、複雑な領域では、DC成分の変化を大きくしているので、幾何学的変換が施されてもデジタル情報が残りやすくなる。
【0022】
の発明は、第の発明において、1ビットの情報を埋め込む場合において、DC成分変化手段は、互いに隣接する二つのブロックを選択し、一方のブロックに含まれる2次元DCT係数行列のDC成分にDC成分修正値を加算し、方のブロックにおける2次元DCT係数行列のDC成分にDC成分修正値を減算して、埋め込みビットに応じてDC成分の大小関係を定める。
【0023】
上記第の発明によれば、1ビットの埋め込みに隣接する二つのブロックを用いることとなるので、解像度変換をはじめとする幾何学的変換が施されても、デジタル情報が残りやすくなる。
【0024】
の発明は、第の発明において
特徴量算出手段が算出した特徴量に基づいて、ブロックに含まれる2次元DCT係数行列におけるDC成分以外の周波数成分を修正するための修正行列を決定する修正行列決定手段と、
埋め込むべきデジタル情報に基づいて、隣接するブロックの組ごとに修正行列を2次元DCT係数行列に加算または減算して、2次元DCT係数行列の特徴を変化させる特徴量変化手段とをさらに備え
埋め込むべきデジタル情報は、さらに、隣接するブロックに含まれる2次元DCT係数行列における特徴量の大小関係によっても定められることを特徴とする。
【0025】
上記第の発明によれば、さらにDC成分以外の周波数成分を変化させて、隣接するブロックにおける特徴量の大小関係によってデジタル情報を定義する。したがって、DC成分の変化によるデジタル情報の埋め込みに加え、DC成分以外の周波数成分の変化によるデジタル情報の埋め込みも行われることとなるので、埋め込むことができる情報量を増やすことが可能となる。また、画像的な特徴を示す特徴量に基づいて、隣接するブロック上のDC成分以外の周波数成分を変化させることとなるので、画質劣化をさらに抑圧することが可能となる。
【0028】
の発明は、第の発明において、修正行列決定手段によって決定される修正行列は、特徴量があるしきい値未満の場合、修正行列上、少なくとも解像度変換処理や回転変換処理によるデジタル情報の消失が生じない周波数成分に値が設定されており、特徴量があるしきい値以上の場合、修正行列上、少なくとも解像度変換処理や回転変換処理によるデジタル情報の消失が生じない周波数成分に、あるしきい値未満の場合における値よりも大きな値が設定されている。
【0029】
特徴量があるしきい値以上である場合、複雑な領域であることを意味する。複雑な領域では、複雑でない領域に比べDC成分以外の周波数成分を大きく変化させることとなるが、複雑な領域でのこの周波数成分の変化は、視覚的には影響が少ない。
上記第の発明によれば、複雑な領域では、DC成分以外の周波数成分の変化を大きくしているので、幾何学的変換が施されてもデジタル情報が残りやすくなる。
【0030】
の発明は、第の発明において、1ビットの情報を埋め込む場合において、特徴量変化手段は、互いに隣接する二つのブロックを選択し、一方のブロック上における2次元DCT係数行列に修正行列を加算し、方のブロック上における2次元DCT係数行列に修正行列を減算して、埋め込みビットに応じて特徴量の大小関係を定める。
【0031】
上記第の発明によれば、1ビットの埋め込みに隣接する二つのブロックを用いることとなるので、解像度変換をはじめとする幾何学的変換が施されても、デジタルデータが残りやすくなる。
【0032】
の発明は、第1の発明において、DC成分変化手段は、2次元DCT係数行列中、DC成分を変化させてデジタル情報を埋め込む2次元DCT係数行列と、DC成分を変化させて回転変換処理に対抗するためのキャリブレーション用情報を埋め込む2次元DCT係数行列とを区別し、
埋め込むべきデジタル情報は、デジタル情報を埋め込む2次元DCT係数行列のDC成分間の大小関係によって定められることを特徴とする。
【0033】
上記第の発明によれば、幾何学的回転に対抗するためのキャリブレーション用の情報が埋め込まれることとなるので、回転等の幾何学変換が行われたとしても、このキャリブレーション用の情報を参照して、ブロックを正しい位置に戻すことができる。したがって、正しい位置に戻ったブロックからデジタル情報を取り出すことが可能となる。
【0046】
の発明は、複数のフレームからなる圧縮符号化された動画像データにデジタル情報を埋め込むための方法であって、
他のフレームから独立して一枚の静止画となっている静止画フレームを複数のフレームから抽出するステップと、
抽出した静止画フレームを復号化して、その復号化で得られたデータを所定の画素数で構成される2次元DCT係数行列に複数分割し、分割された複数の2次元DCT係数行列一つの2次元DCT係数行列群として求めるステップと、
隣接するx×y個の2次元DCT係数行列を一単位として、2次元DCT係数行列群を複数のブロックに分割するステップと、
2次元DCT係数行列上におけるu=0またはv=0とならないK種類の周波数成分(u,v)について、K種類の周波数成分(u,v)における各成分の絶対値の和を特徴量として算出するステップと、
特徴量に基づいて、2次元DCT係数行列上のDC成分を修正するためのDC成分修正値を決定するステップと、
x×y個の2次元DCT係数行列のDC成分を、互いに隣接するブロックを一組として、埋め込むべきデジタル情報に基づいて、互いに隣接するブロックの組単位でDC成分修正値を加算または減算して変化させるステップと、
DC成分が変化された2次元DCT係数行列を符号化して静止画フレームを作成し、それ以外のフレームと合わせてデジタル情報が埋め込まれた動画像データを出力するステップとを備え、
埋め込むべきデジタル情報は、互いに隣接するブロックに含まれる2次元DCT係数行列におけるDC成分間の大小関係によって定められることを特徴とする。
【0050】
10の発明は、複数のフレームからなる圧縮符号化された動画像データにデジタル情報を埋め込むためコンピュータ装置で実行されるプログラムであって、
他のフレームから独立して一枚の静止画となっている静止画フレームを複数のフレームから抽出するステップと、
抽出した静止画フレームを復号化して、その復号化で得られたデータを所定の画素数で構成される2次元DCT係数行列に複数分割し、分割された複数の2次元DCT係数行列一つの2次元DCT係数行列群として求めるステップと、
隣接するx×y個の2次元DCT係数行列を一単位として、2次元DCT係数行列群を複数のブロックに分割するステップと、
2次元DCT係数行列上におけるu=0またはv=0とならないK種類の周波数成分(u,v)について、K種類の周波数成分(u,v)における各成分の絶対値の和を特徴量として算出するステップと、
特徴量に基づいて、2次元DCT係数行列上のDC成分を修正するためのDC成分修正値を決定するステップと、
x×y個の2次元DCT係数行列のDC成分を、互いに隣接するブロックを一組として、埋め込むべきデジタル情報に基づいて、互いに隣接するブロックの組単位でDC成分修正値を加算または減算して変化させるステップと、
DC成分が変化された2次元DCT係数行列を符号化して静止画フレームを作成し、それ以外のフレームと合わせてデジタル情報が埋め込まれた動画像データを出力するステップとを備え、
埋め込むべきデジタル情報は、互いに隣接するブロックに含まれる2次元DCT係数行列におけるDC成分間の大小関係によって定められることを特徴とする。
【0054】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る情報埋め込み装置100の構成を示す図である。図1において、情報埋め込み装置100は、MPEGデータ入力制御部120と、MPEGデータ出力制御部130と、埋め込み部140と、復号化部150と、符号化部160と、埋め込み行列選択部113と、特徴量算出部114と、埋め込み情報入力制御部119と、修正値定義部170とを備える。復号化部150は、可変長符号復号化部111と、逆量子化部112とを含む。埋め込み部140は、DC成分修正部115と、特徴量修正部116とを含む。符号化部160は、量子化部117と、可変長符号符号化部118とを含む。
【0055】
MPEGデータ入力制御部120は、デジタル情報(以下、埋め込みデータという)が埋め込まれる前のMPEGデータを読み込む。MPEGデータ入力制御部120は、MPEGデータ中、Iピクチャフレームを可変長符号復号化部111に与え、BおよびPピクチャフレームをMPEGデータ出力部130に与える。埋め込み情報入力制御部119は、埋め込みデータを読み込む。MPEGデータ出力制御部130は、埋め込みデータが埋め込まれたMPEGデータを出力する。
【0056】
可変長符号復号化部111は、MPEGデータ入力制御部120が読み込んだMPEGデータの内、Iピクチャフレームのみを可変長復号化して出力する。逆量子化部112は、可変長符号復号化部111が出力したデータを逆量子化して出力する。埋め込み行列選択部113は、逆量子化部112が出力したデータを8×8単位に分割して複数の2次元DCT係数行列を求め、それを2次元DCT係数行列群とする。さらに、埋め込み行列選択部113は、2次元DCT係数行列群の中から埋め込みデータを埋め込むべき2次元DCT係数行列を選択する。
【0057】
特徴量算出部114は、埋め込み行列選択部113が選択した2次元DCT係数行列におけるエッジ成分を除いたAC成分に基づいて、2次元DCT係数行列の特徴量を算出する。ここでエッジ成分とは、2次元DCT係数行列の周波数成分を(u,v)とした場合、u=0またはv=0となる周波数成分のことをいう。特徴量は、2次元DCT係数行列によって得られる8×8画素の画像上の複雑さを示す量である。特徴量については、後で詳述する。
【0058】
修正値定義部170には、特徴量と対応して、2次元DCT係数行列におけるDC成分の修正値(以下、DC成分修正値という)およびエッジ成分を除いたAC成分の修正行列(以下、AC成分修正行列という)が定義されている。DC成分修正値およびAC成分修正行列は、予め実験的に求めておき、修正値定義部170に登録しておく。DC成分修正値およびAC成分修正行列については、後で詳述する。
【0059】
DC成分修正部115は、修正値定義部170を参照して、特徴量算出部114が算出した特徴量に対応するDC成分修正値を取得する。さらに、DC成分修正部115は、2次元DCT係数行列群を複数のブロックに分割し、互いに隣接するブロックに含まれる2次元DCT係数行列におけるDC成分にDC成分修正値を加算または減算する。DC成分修正部115は、DC成分が変化された2次元DCT係数行列群を特徴量修正部116に送る。
【0060】
特徴量修正部116は、修正値定義部170を参照して、特徴量算出部114が算出した特徴量に対応するAC成分修正行列を取得する。さらに、特徴量修正部116は、DC成分修正部115から送られてくる2次元DCT係数行列群上、互いに隣接するブロックに含まれる2次元DCT係数行列のAC成分(エッジ成分を除く)にAC成分修正行列を加算あるいは減算する。特徴量修正部116は、AC成分が変化された2次元DCT係数行列群を量子化部117に送る。
【0061】
量子化部117は、特徴量修正部116から送られてくる2次元DCT係数行列を量子化して出力する。可変長符号符号化部118は、量子化部117が出力する量子化後の2次元DCT係数行列を可変長符号化してMPEGデータのIピクチャフレームを作成し、MPEGデータ出力部130に送る。MPEGデータ出力制御部130は、MPEG入力制御部120および可変長符号符号化部118から入力されるMPEGデータのフレームを合わせてピクチャグループを作成し、埋め込みデータが埋め込まれたMPEGデータを出力する。
【0062】
次に、情報埋め込み装置100の動作について説明する。以下に示す動作は、コンピュータ装置を用いてソフトウエア的に行っても良いし、各機能部の処理を行うハードウエア回路によって実現しても良い。
【0063】
図2は、情報埋め込み装置100の動作を示すフローチャートである。図3は、情報埋め込み装置100の動作を具体的に説明するためにMPEGデータおよび2次元DCT係数行列群の構成を模式的に示した図である。以下、図2および図3を参照しながら、情報埋め込み装置100の動作について説明する。まず、MPEGデータ入力制御部120は、MPEGデータを読み込んでおく。また、埋め込み情報入力制御部119は、埋め込みデータを読み込んでおく(ステップS101)。
【0064】
次に、MPEGデータ入力制御部120は、読み込んだMPEGデータを先頭から順番にフレーム単位で認識し、認識したフレームがIピクチャであるか否かを判断する(ステップS102)。
Iピクチャでない場合、MPEGデータ入力制御部120は、認識したフレームをMPEGデータ出力制御部130に送り(ステップS112)、ステップS102の動作に戻って次のフレームを認識する。
【0065】
一方、Iピクチャである場合、MPEGデータ入力制御部120は、当該フレームを可変長符号復号化部111に送る。フレームを受け取った可変長符号復号化部111は、Iピクチャフレームを可変長復号化して、逆量子化部112に送る。逆量子化部112は、可変長復号化後のデータを逆量化して輝度に関する2次元DCT係数行列群を取得して、埋め込み行列選択部113に送る(ステップS103)。
【0066】
次に、埋め込み行列選択部113は、2次元DCT係数行列群に含まれる2次元DCT係数行列を一つ一つ認識して、埋め込みデータを埋め込むべき2次元DCT係数行列であるか否かを判断する(ステップS104)。この判断は、以下のようにして行う。例えば、2次元DCT係数行列が、1フレームの左上端から数えて、水平方向にi番目、垂直方向にj番目に位置する場合、埋め込み行列選択部113は、(i+j)が奇数であれば当該行列に埋め込みデータを埋め込むと判断し、偶数であれば当該行列に埋め込みデータを埋め込まないと判断する。このような場合、図3に示すように、1枚の2次元DCT係数行列群上、情報を埋め込むべき2次元DCT係数行列と埋め込まない2次元DCT係数行列とは、市松模様状に分布されることとなる。
【0067】
ステップS104の判断において、埋め込みを行うべき行列でないと判断した場合、埋め込み行列選択部113は、当該行列をDC成分修正部115に送り、ステップS106の動作に進む。一方、埋め込みを行うべき行列であると判断した場合、埋め込み行列選択部113は、当該行列を特徴量算出部114に送る。特徴量算出部114は、送られてきた2次元DCT係数行列の特徴量算出係数(エッジ成分を除くAC成分のこと、図3参照)を参照して、特徴量を算出し、2次元DCT係数行列と共にDC成分修正部115に送り(ステップS105)、ステップS106の動作に進む。
【0068】
エッジ成分は、画面上のエッジ部分に関連することが多い。したがって、特徴量算出係数は、エッジに関係しないK種類の係数からなる。ここでは、K=49である。特徴量は、K種類の特徴量算出係数の絶対値の和で定義される。したがって、特徴量は、領域内のエッジに関係しない輝度変化の大きさの指標といえる。特徴量が大きい場合、すなわち、8×8ピクセル上の輝度変化が大きい場合、8×8ピクセルは、複雑な画像となる。一方、特徴量が小さい場合、すなわち、8×8ピクセル上の輝度変化が小さい場合、8×8ピクセルは、複雑でない単純な画像となる。
【0069】
ステップS106の動作において、埋め込み行列選択部113は、1フレーム上の2次元DCT係数行列群について、埋め込み行列の当否判断が終了したか否かを判断する。終了していない場合、埋め込み行列選択部113は、ステップS104の動作に戻り、埋め込み行列の当否判断を続ける。一方、終了した場合、情報埋め込み装置100は、ステップS107の動作に進む。
【0070】
ステップS107の動作において、DC成分修正部115は、修正値定義部170を参照して、各2次元DCT係数行列の特徴量に対応するDC成分修正値を取得する。DC成分修正部115は、2次元DCT係数行列群を複数のブロックに分割して、上下に隣接する二つのブロックに含まれる2次元DCT係数行列のDC成分にDC成分修正値を加算または減算し、上下のDC成分の大小関係を設定する。DC成分修正部115は、DC成分が変化した2次元DCT係数行列群を特徴量修正部116に送る。
【0071】
次に、特徴量修正部116は、修正値定義部170を参照して、各2次元DCT係数行列の特徴量に対応するAC成分修正行列を取得する。特徴量修正部116は、上下に隣接する二つのブロックに含まれる2次元DCT係数行列における特徴量算出係数に、AC成分修正行列を加算または減算し、上下の特徴量の大小関係を設定する。特徴量修正部116は、特徴量算出係数が変化した2次元DCT係数行列群を量子化部117に送る(ステップS108)。
【0072】
次に、量子化部117は、特徴量修正部116から送られてくる1フレーム分の2次元DCT係数行列群を量子化して、可変長符号符号化部118に送る(ステップS109)。次に、可変長符号符号化部118は、送られてくる2次元DCT係数行列群を可変長符号化してMPEGデータ出力制御部130に送る(ステップS110)。
【0073】
次に、MPEGデータ出力制御部130は、全てのIピクチャフレームについて、埋め込みデータが埋め込まれたか否か判断する(ステップS111)。埋め込みが終了していない場合、情報埋め込み装置100は、ステップS102の動作に戻り、Iピクチャフレームへの埋め込みを続ける。一方、埋め込みが終了している場合、MPEGデータ出力制御部130は、MPEGデータ入力制御部120および可変長符号符号化部118から取得した複数のフレームをまとめて、MPEGデータを完成させて出力し、処理を終了する。
【0074】
図4は、ステップS107におけるDC成分修正処理の詳細を示したフローチャートである。以下、図4を参照しながら、DC成分修正部115の動作について詳述する。まず、DC成分修正部115は、mx×my個の2次元DCT係数行列を一つのブロック(以下、DC成分修正ブロックという)として、2次元DCT係数行列群を複数のDC成分修正ブロックに分割する(ステップS201)。図5は、2次元DCT係数行列群上でのDC成分修正ブロックを模式的に示す図である。図5では、mx=my=3とし、3×3個の2次元DCT係数行列を一つのDC成分修正ブロックとしている。
【0075】
次に、DC成分修正部115は、修正値定義部170を参照して、2次元DCT係数行列群上の各2次元DCT係数行列の特徴量に対応するDC成分修正値を求める(ステップS202)。修正値定義部170には、しきい値Tが設定されており、特徴量がしきい値Tより小さければ、当該特徴量に対応するDC成分修正値をw1とし、特徴量がしきい値Tより大きければDC成分修正値をw2(w1<w2)とするようにDC成分修正値が定義されている。先述のように、特徴量は、領域内のエッジに関係しない輝度変化の大きさを示す。したがって、DC成分修正値は、エッジに関係しない輝度変化が大きいほど(すなわち、特徴量が大きいほど)、大きくなる。
【0076】
次に、DC成分修正部115は、各DC成分修正ブロック上の2次元DCT係数行列について、情報を埋め込む2次元DCT係数行列のDC成分の平均値と、埋め込まない2次元DCT係数行列のDC成分の平均値との差Dを求める(ステップS203)。
【0077】
次に、DC成分修正部115は、上下に隣接するDC成分修正ブロックを一組とする(図5参照)。さらに、DC成分修正部115は、一組とした上側のDC成分修正ブロックにおけるDC成分の平均値の差をD1とし、下側のDC成分修正ブロックにおけるDC成分の平均値の差をD2とする。さらに、DC成分修正部115は、D1−D2の絶対値がしきい値T1より大きいか否かを判断する(ステップS204)。
【0078】
T1より大きい場合、DC成分修正部115は、D1とD2との大小関係を判断する(ステップS208)。D2>D1の場合、DC成分修正部115は、上側のDC成分修正ブロックにおける各2次元DCT係数行列のDC成分からDC成分修正値を引き、下側のDC成分修正ブロックにおける各2次元DCT係数行列のDC成分にDC成分修正値を加え(ステップS210)、ステップS211の動作に進む。一方、D2≦D1の場合、DC成分修正部115は、上側のDC成分修正ブロックにおける各2次元DCT係数行列のDC成分にDC成分修正値を加え、下側のDC成分修正ブロックにおける各2次元DCT係数行列のDC成分からDC成分修正値を引き(ステップS209)、ステップS211の動作に進む。
【0079】
一方、ステップS204の判断において|D1−D2|がT1以下であると判断した場合、DC成分修正部115は、次に埋め込む埋め込みデータのビットが“0”であるか“1”であるかを判断する(ステップS205)。“0”である場合、DC成分修正部115は、上側のDC成分修正ブロックにおける各2次元DCT係数行列のDC成分からDC成分修正値を引き、下側のDC成分修正ブロックにおける各2次元DCT係数行列のDC成分にDC成分修正値を加え(ステップS207)、ステップS211の動作に進む。一方、“1”である場合、DC成分修正部115は、上側のDC成分修正ブロックにおける各2次元DCT係数行列のDC成分にDC成分修正値を加え、下側のDC成分修正ブロックにおける各2次元DCT係数行列のDC成分からDC成分修正値を引き(ステップS206)、ステップS211の動作に進む。
【0080】
ステップS211の動作において、DC成分修正部115は、1フレーム上の全ての上下組DC成分修正ブロックに対して、ステップS204の処理が終了したか否かを判断する。終了していない場合、DC成分修正部115は、ステップS204の動作に戻り、別の上下の組に対して、DC成分を修正する。一方、終了している場合、DC成分修正部115は、処理を終了する。
【0081】
情報を埋め込む2次元DCT係数行列における特徴量の平均値と埋め込まない2次元DC係数行列における特徴量の平均値とは、通常近い値をとる。したがって、D1,D2の値は小さい。したがって、D1−D2の値も小さい。
【0082】
|D1−D2|がしきい値T1より大きい場合、ステップS204、208〜S210の動作によって、D1とD2との差は、より広がる。したがって、修正値の加算または減算によってもD1とD2との大小関係は、維持される。DC成分を修正することは、輝度変化の小さな領域については平均輝度値をあまり変化させず、輝度変化の大きな領域については平均輝度値を大きく変えることになる。輝度変化の大きな領域の平均輝度値を大きく変えても、人間の目には、ほとんど気にならない。
【0083】
DC成分修正値は、少なくとも(T1)/2以上であるように設定されている。したがって、ステップS206の動作によって、埋め込みビットが“1”の場合、元の2次元DCT係数行列におけるD2とD1との大小に関係なく、修正値の加算または減算によって、必ずD2<D1となるようにDC成分が修正される。また、埋め込みビットが“0”の場合、元の2次元DCT係数行列におけるD2とD1との大小に関係なく、修正値の加算または減算によって、必ずD2≧D1となるようにDC成分が修正される。
【0084】
図6は、ステップS108における特徴量修正処理の詳細を示すフローチャートである。以下、図6を参照しながら、特徴量修正部116の動作について詳述する。まず、特徴量修正部116は、nx×ny個の2次元DCT係数行列を一つのブロック(以下、特徴量修正ブロックという)として、2次元DCT係数行列群を複数の特徴量修正ブロックに分割する(ステップS301)。図7は、2次元DCT係数行列群上での特徴量修正ブロックを模式的に示す図である。図7では、nx=ny=3として、3×3個の2次元DCT係数行列を一つの特徴量修正ブロックとしている。
【0085】
次に、特徴量修正部116は、修正値定義部170を参照して、各2次元DCT係数行列の特徴量に対応するAC成分修正行列を求める(ステップS302)。図8は、特徴量が小さい場合のAC成分修正行列の一例を示す図である。図9は、特徴量が大きい場合のAC成分修正行列の一例を示す図である。図8および図9に示すAC成分修正行列は、実験的に求めることができる。たとえば、図8におけるAC成分a1,a2は、幾何学的操作による劣化が少ないことが実験的に分かる。そのため、特徴量があるしきい値Tよりも小さい場合のAC成分修正行列では、a1,a2を視覚的にほとんど影響を及ぼすことのない最大限の大きさに設定すればよい。また、図9におけるAC成分b1〜b4は、特徴量があるしきい値Tよりも大きい場合、幾何学的操作による劣化が少ないことが実験的に分かった。そのため、特徴量があるしきい値Tよりも大きい場合のAC成分修正行列では、b1〜b4を積極的に大きい値(b1>a1、b2>a2)に取るようにすればよい。
【0086】
次に、特徴量修正部116は、上下に隣接する特徴量修正ブロックを一組とし、埋め込みを行う2次元DCT係数行列について、上側の特徴量修正ブロックにおける特徴量の平均値をS1とし、下側の特徴量修正ブロックにおける特徴量の平均値の平均値をS2とする(ステップS303)。
【0087】
次に、特徴量修正部116は、埋め込むべきビットが“1”であるか“0”であるか判断する(ステップS304)。“1”である場合、特徴量修正部116は、上側の特徴量修正ブロックにおける各2次元DCT係数行列の特徴量算出係数にAC成分修正行列を加え、下側の特徴量修正ブロックにおける各2次元DCT係数行列の特徴量算出係数からAC成分修正行列を差し引いて(ステップS305)、ステップS307の動作に進む。一方、“0”である場合、特徴量修正部116は、上側の特徴量修正ブロックにおける各2次元DCT係数行列の特徴量算出係数からAC成分修正行列を差し引き、下側の特徴量修正ブロックにおける各2次元DCT係数行列の特徴量算出係数に対してAC成分修正行列を加え(ステップS305)、ステップS307の動作に進む。
【0088】
ステップS307の動作において、特徴量修正部116は、1フレーム上の特徴量修正ブロックに対して、ステップS303〜S306の動作が終了したか否かを判断する。終了していない場合、特徴量修正部116は、ステップS303の動作に戻り、別の上下の組を構成して、特徴量の修正を続ける。一方、終了している場合、特徴量修正部116は、処理を終了する。
【0089】
通常、上側の特徴量の平均値と下側の特徴量の平均値とは、非常に近い値である。したがって、ステップS304〜306の処理を施すことによって、埋め込みビットが“1”である場合は、上側の特徴量の平均値の方が必ず大きくなり、埋め込みビットが“0”である場合は、下側の特徴量の平均値の方が必ず大きくなる。
【0090】
このように、本発明の第1の実施形態によれば、MPEG動画データ中、Iピクチャフレームのみを復号化してデジタル情報を埋め込み、このIピクチャフレームのみを符号化するので、全てのフレームを復号化、符号化する必要がない。したがって、高速に電子透かし情報を埋め込むことが可能な情報埋め込み装置が提供できる。
【0091】
また、全てのフレームを再復号化しなくてよいので、デジタル情報の埋め込みによる画質劣化を最低限に抑えることができる。
【0092】
また、互いに隣接する上下のDC成分修正ブロックおよび特徴量修正ブロックに含まれる複数の2次元DCT係数行列のDC成分および特徴量算出係数を変化させることによって、周波数成分の大小関係を決め、この大小関係によってデジタル情報を定義することとなる。したがって、解像度変換等の幾何学的変換が施されたとしても、ブロック単位でデジタル情報が残ることとなり、埋め込んだ情報が除去されにくいという効果が生まれる。
【0093】
また、DC成分および特徴量算出係数の両方を変化させることに埋め込みデータを埋め込むこととなるので、DC成分の変化単独の場合に比べ、埋め込むべき情報量を増やすことが可能となる。
【0094】
なお、上記実施形態では、埋め込まれているデジタル情報を定義するために、上下に隣接した二つのブロックを用いることとしたが、この二つのブロックは、上下に限るものではなく、左右であってもよい。また、三つ以上のブロックの相対関係をDC成分の大きさなどによって決め、埋め込むべきデジタル情報を定義するようにしてもよい。
【0095】
なお、情報埋め込みを行わない2次元DCT係数行列に、幾何学的回転に対抗するためのキャリブレーション用の電子透かし情報(米国特許:USP5636292、特開2001−78010等参照)を埋め込むようにしてもよい。この場合、情報抽出装置は、回転等の幾何学変換が行われたとしても、このキャリブレーション用の情報を参照して、ブロックを正しい位置に戻すことができる。したがって、デジタル情報を抽出する場合、情報抽出装置は、正しい位置に戻ったブロックからデジタル情報を取り出すことが可能となる。
【0096】
なお、情報埋め込みを行わない2次元DCT係数行列に対する埋め込みは、キャリブレーション用の電子透かし情報以外の他方式の電子透かし情報であってもよい。
【0097】
なお、第1の実施形態では、埋め込みデータをDC成分および特徴量算出係数に埋め込むようにしたが、埋め込み情報量が少なくてよいのなら、どちらか一方への埋め込みでよい。
【0098】
なお、第1の実施形態では、埋め込みを行なう2次元DCT係数行列と行なわない2次元DCT係数行列を市松模様状に設定することとしたが、別の方法で設定しても構わない。
【0099】
また、DC成分や特徴量の修正値の設定方法も別の方法でもよく、埋め込みブロック毎に設定方法を変えても構わない。
【0100】
また、特徴量の算出に用いる周波数成分の選択方法、算出方法も実施例以外でもよい。
【0101】
(第2の実施形態)
図10は、本発明の第2の実施形態に係る情報抽出装置200の構成を示す図である。図10において、情報抽出装置200は、MPEGデータ入力制御部220と、抽出情報出力部230と、抽出部240と、復号化部250と、抽出行列選択部213と、特徴量算出部214とを備える。復号化部250は、可変長符号復号化部211と、逆量子化部212とを含む。抽出部240は、特徴量比較抽出部215と、DC成分比較抽出部216とを含む。
【0102】
MPEGデータ入力制御部220は、埋め込みデータが格納されたMPEGデータを読み込み、Iピクチャフレームのみを可変長符号復号化部211に送る。可変長符号復号化部211は、MPEGデータ入力制御部220が読み込んだIピクチャフレームを可変長復号化して出力する。逆量子化部212は、可変長符号復号化部211が可変長復号化したデータを逆量子化して出力する。
【0103】
抽出行列選択部213は、逆量子化部212が出力するデータを8×8の2次元DCT係数行列に分割し、2次元DCT係数行列群を得る。抽出行列選択部213は、各2次元DCT係数行列に対して、埋め込みデータが埋め込まれているか否かを判断する。抽出行列選択部213は、埋め込みデータが埋め込まれている2次元DCT係数行列を特徴量算出部214に送る。また、抽出行列選択部213は、埋め込みデータの有無に関係なく、全ての2次元DCT係数行列をDC成分比較抽出部216に送る。
【0104】
特徴量算出部214は、各2次元DCT係数行列の特徴量を算出して、特徴量比較抽出部215に送る。特徴量比較抽出部215は、nx×nyの2次元DCT係数行列を一つの特徴量抽出ブロックとして、2次元DCT係数行列群を複数のブロックに分割し、上下組を構成する。特徴量比較抽出部215は、上下の特徴量抽出ブロックにおける特徴量平均値の大小関係に基づいて、埋め込みビットを認識して、抽出情報出力部230に送る。
【0105】
DC成分比較抽出部216は、mx×myの2次元DCT係数行列を一つのDCT成分抽出ブロックとして、2次元DCT係数行列群を複数のブロックに分割し、上下組を構成する。DC成分比較抽出部216は、上下のDCT成分抽出ブロックにおけるDC成分の大小関係に基づいて、埋め込みビットを認識して、抽出情報出力部230に送る。
【0106】
抽出情報出力部230は、特徴量比較抽出部215およびDC成分比較抽出部216から送られてくるビットに基づいて、埋め込みデータを認識して出力する。
【0107】
次に、情報抽出装置200の動作について説明する。図11は、第2の実施形態に係る情報抽出装置200の動作を示すフローチャートである。以下、図11を参照しながら、情報抽出装置200の動作について説明する。まず、MPEGデータ入力制御部220は、MPEGデータを読み込む(ステップS401)。
【0108】
次に、MPEGデータ入力制御部220は、フレームがIピクチャであるか否かを判断する(ステップS402)。Iピクチャでない場合、MPEGデータ入力制御部220は、ステップS402の動作を繰り返す。
【0109】
一方、Iピクチャである場合、MPEGデータ入力制御部220は、当該フレームを復号化部250に送る。復号化部250は、当該フレームを可変長復号化して逆量子化して、輝度に関する2次元DCT係数行列群を求め、抽出行列選択部213に送る(ステップS403)。
【0110】
抽出行列選択部213は、輝度に関する2次元DCT係数行列群に含まれる各2次元DCT係数行列が埋め込み行列であるか否かを判断する(ステップS404)。埋め込み行列である場合、抽出行列選択部213は、特徴量算出部214に特徴量を算出させる。特徴量算出部214は、算出した特徴量を特徴量比較抽出部215に送り(ステップS405)、ステップS406の動作に進む。一方、埋め込み行列でない場合、抽出行列選択部213は、2次元DCT係数行列をDC成分比較抽出部216に送り、ステップS406の動作に進む。
【0111】
ステップS406の動作において、抽出行列選択部213は、2次元DCT係数行列群上の全ての2次元DCT係数行列に対して、埋め込み行列の可否判断が終了したか否かを判断する。終了していない場合、抽出行列選択部213は、ステップS403の動作に戻る。一方、終了している場合、情報抽出装置200は、ステップS407の動作に進む。
【0112】
ステップS407の動作において、DC成分比較抽出部216は、上下のDC成分抽出ブロックのDC成分を比較して、埋め込みビットを抽出する(ステップS407)。次に、特徴量比較抽出部215は、上下の特徴量抽出ブロックの特徴量平均値を比較して、埋め込みビットを抽出し(ステップS408)、ステップS410の動作に進む。
【0113】
ステップS410の動作において、抽出情報出力部230は、全てのフレームについて埋め込み情報を抽出したか否かを判断する。抽出が終了していない場合、情報抽出装置200は、ステップS402の動作に戻る。一方、抽出が終了している場合、抽出情報出力部230は、抽出されたビットをまとめて埋め込みデータとして出力し、処理を終了する。
【0114】
図12は、ステップS407におけるDC成分からの埋め込みビット抽出処理の詳細を示すフローチャートである。以下、図12を参照しながら、DC成分比較抽出部216の動作について詳述する。まず、DC成分比較抽出部216は、1フレームをmx×my個の2次元DCT係数行列からなるDC成分抽出ブロックに分割する(ステップS501)。
【0115】
次に、DC成分比較抽出部216は、隣接する上下のDC成分抽出ブロックを一組とする。DC成分比較抽出部216は、各DC成分抽出ブロックに対して、埋め込みが行われている2次元DCT係数行列のDC成分の平均値と、埋め込みが行われていない2次元DCT係数行列のDC成分の平均値との差Dを求める(ステップS502)。
【0116】
次に、DC成分比較抽出部216は、上側の抽出ブロックの平均値の差をD1とし、下側の抽出ブロックの平均値の差をD2とし、D1−D2の絶対値がT2より小さいか否かを判断する(ステップS503)。大きい場合、DC成分比較抽出部216は、埋め込みビットが抽出されていないと判断して、ビット抽出を行うことなく(ステップS507)、ステップS508の動作に進む。一方、小さい場合、DC成分比較抽出部216は、D1とD2の大小関係を判断する(ステップS504)。
【0117】
D1がD2以上の場合、DC成分比較抽出部216は、埋め込みビットとして、“1”を抽出して抽出情報出力部230に送り(ステップS505)、ステップS507の動作に進む。一方、D1がD2よりも小さい場合、DC成分比較抽出部216は、埋め込みビットとして、“0”を抽出して抽出情報出力部230に送り(ステップS506)、ステップS508の動作に進む。
【0118】
ステップS508の動作において、DC成分比較抽出部216は、2次元DCT係数行列群におけるDC成分抽出ブロックの上下組について、DC成分による埋め込みビットの抽出が終了したか否かを判断する。終了していない場合、ステップS503の動作に戻り、別の上下組についての判断を続け、DC成分による埋め込みビットの抽出を続ける。一方、終了している場合、DC成分比較抽出部216は、処理を終了する。
【0119】
図13は、ステップS408における特徴量からからの埋め込みビット抽出処理の詳細を示すフローチャートである。以下、図13を参照しながら、特徴量比較抽出部215の動作について説明する。まず、特徴量比較抽出部215は、2次元DCT係数行列群をnx×ny個の2次元DCT係数行列からなる特徴量抽出ブロックに分割する(ステップS601)。
【0120】
特徴量比較抽出部215は、各特徴量抽出ブロックに対して、埋め込みが行われている2次元DCT係数行列の特徴量の平均値を求める(ステップS602)。
【0121】
次に、特徴量比較抽出部215は、隣接する上下の特徴量抽出ブロックを一組とする。特徴量比較抽出部215は、上側の抽出ブロックの特徴量の平均値をS1とし、下側の抽出ブロックの特徴量の平均値をS2とする。特徴量比較抽出部215は、S1がS2より大きいか否かを判断する(ステップS603)。
【0122】
大きい場合、特徴量比較抽出部215は、埋め込みビットとして“1”が埋め込まれていると判断して、抽出結果を抽出情報出力部230に送り(ステップS604)、ステップS606の動作に進む。一方、大きくない場合、特徴量比較抽出部215は、埋め込みビットとして“0”が埋め込まれていると判断して、抽出結果を抽出情報出力部230に送り(ステップS605)、ステップS606の動作に進む。ステップS606の動作は、図12におけるステップS508の動作と同様である。
【0123】
このように、本発明の第2の実施形態では、Iピクチャフレームのみを復号化してデジタル情報を抽出することとなるので、抽出に要する処理を高速に行うことが可能となる。
【0124】
また、互いに隣接する上下の二つのブロックに含まれる2次元DCT係数行列のDC成分および特徴量の大小関係によってデジタル情報を定義することとなるので、解像度変換等の幾何学的変換が施されたとしても、ブロック単位でデジタル情報が残ることとなる。したがって、幾何学的変換が施されたとしても、埋め込まれている情報を抽出することが可能となる。
【0125】
さらに、上記実施形態では、埋め込みに用いた2次元DCT係数行列すべてを抽出に用いているが、一部だけを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る情報埋め込み装置100の構成を示す図である。
【図2】情報埋め込み装置100の動作を示すフローチャートである。
【図3】情報埋め込み装置100の動作を具体的に説明するためにMPEGデータおよび2次元DCT係数行列群の構成を模式的に示した図である。
【図4】ステップS107におけるDC成分修正処理の詳細を示したフローチャートである。
【図5】2次元DCT係数行列群上でのDC成分修正ブロックを模式的に示す図である。
【図6】ステップS108における特徴量修正処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】2次元DCT係数行列群上での特徴量修正ブロックを模式的に示す図である。
【図8】特徴量が小さい場合のAC成分修正行列の一例を示す図である。
【図9】特徴量が大きい場合のAC成分修正行列の一例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る情報抽出装置200の構成を示す図である。
【図11】情報抽出装置200の動作を示すフローチャートである。
【図12】ステップS407におけるDC成分からの埋め込みビット抽出処理の詳細を示すフローチャートである。
【図13】ステップS408における特徴量からからの埋め込みビット抽出処理の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 情報埋め込み装置
200 情報抽出装置
111,211 可変長符号復号化部
112,212 逆量子化部
113 埋め込み行列選択部
114,214 特徴量算出部
115 DC成分修正部
116 特徴量修正部
117 量子化部
118 可変長符号符号化部
119 埋め込み情報入力制御部
120,220 MPEGデータ入力制御部
130 MPEGデータ出力制御部
140 埋め込み部
150,250 復号化部
160 符号化部
170 修正値定義部
213 抽出行列選択部
215 特徴量比較抽出部
216 DC成分比較抽出部
230 抽出情報出力部
240 抽出部

Claims (10)

  1. 複数のフレームからなる圧縮符号化された動画像データにデジタル情報を埋め込むための装置であって、
    他のフレームから独立して一枚の静止画となっている静止画フレームを前記複数のフレームから抽出する静止画フレーム抽出手段と、
    前記静止画フレーム抽出手段が抽出した静止画フレームを復号化して、当該復号化で得られたデータを所定の画素数で構成される2次元DCT係数行列に複数分割し、当該分割された複数の2次元DCT係数行列一つの2次元DCT係数行列群として求める復号化手段と、
    隣接するx×y個の2次元DCT係数行列を一単位として、前記2次元DCT係数行列群を複数のブロックに分割する分割手段と、
    2次元DCT係数行列上におけるu=0またはv=0とならないK種類の周波数成分(u,v)について、当該K種類の周波数成分(u,v)における各成分の絶対値の和を特徴量として算出する特徴量算出手段と、
    前記特徴量に基づいて、2次元DCT係数行列上のDC成分を修正するためのDC成分修正値を決定する修正値決定手段と、
    前記x×y個の2次元DCT係数行列のDC成分を、互いに隣接するブロックを一組として、埋め込むべきデジタル情報に基づいて、当該互いに隣接するブロックの組単位で前記DC成分修正値を加算または減算して変化させるDC成分変化手段と、
    前記DC成分が変化された2次元DCT係数行列を符号化して静止画フレームを作成し、それ以外のフレームと合わせてデジタル情報が埋め込まれた動画像データを出力する動画像データ出力手段とを備え、
    前記埋め込むべきデジタル情報は、前記互いに隣接するブロックに含まれる2次元DCT係数行列におけるDC成分間の大小関係によって定められることを特徴とする、情報埋め込み装置。
  2. 前記動画像データは、MPEG方式による動画像データであり、前記静止画フレームは、Iピクチャフレームである、請求項1に記載の情報埋め込み装置。
  3. 前記修正値決定手段は、前記特徴量があるしきい値以上の場合のDC成分修正値を、前記特徴量が当該しきい値未満の場合のDC成分修正値よりも大きな値とすることを特徴とする、請求項に記載の情報埋め込み装置。
  4. 1ビットの情報を埋め込む場合において、前記DC成分変化手段は、前記互いに隣接する二つのブロックを選択し、一方のブロックに含まれる2次元DCT係数行列のDC成分に前記DC成分修正値を加算し、方のブロックにおける2次元DCT係数行列のDC成分に前記DC成分修正値を減算して、埋め込みビットに応じてDC成分の大小関係を定める、請求項に記載の情報埋め込み装置。
  5. 記特徴量算出手段が算出した特徴量に基づいて、前記ブロックに含まれる2次元DCT係数行列におけるDC成分以外の周波数成分を修正するための修正行列を決定する修正行列決定手段と、
    前記埋め込むべきデジタル情報に基づいて、前記隣接するブロックの組ごとに前記修正行列を前記2次元DCT係数行列に加算または減算して、前記2次元DCT係数行列の特徴を変化させる特徴量変化手段とをさらに備え
    前記埋め込むべきデジタル情報は、さらに、前記隣接するブロックに含まれる2次元DCT係数行列における特徴量の大小関係によっても定められることを特徴とする、請求項に記載の情報埋め込み装置。
  6. 前記修正行列決定手段によって決定される修正行列は、特徴量があるしきい値未満の場合、前記修正行列上、少なくとも解像度変換処理や回転変換処理によるデジタル情報の消失が生じない周波数成分に値が設定されており、特徴量があるしきい値以上の場合、前記修正行列上、少なくとも解像度変換処理や回転変換処理によるデジタル情報の消失が生じない周波数成分に、前記あるしきい値未満の場合における値よりも大きな値が設定されている、請求項に記載の情報埋め込み装置。
  7. 1ビットの情報を埋め込む場合において、前記特徴量変化手段は、前記互いに隣接する二つのブロックを選択し、一方のブロック上における2次元DCT係数行列に前記修正行列を加算し、方のブロック上における2次元DCT係数行列に前記修正行列を減算して、埋め込みビットに応じて特徴量の大小関係を定める、請求項に記載の情報埋め込み装置。
  8. 前記DC成分変化手段は、前記2次元DCT係数行列中、DC成分を変化させてデジタル情報を埋め込む2次元DCT係数行列と、DC成分を変化させて回転変換処理に対抗するためのキャリブレーション用情報を埋め込む2次元DCT係数行列とを区別し、
    前記埋め込むべきデジタル情報は、前記デジタル情報を埋め込む2次元DCT係数行列のDC成分間の大小関係によって定められることを特徴とする、請求項1に記載の情報埋め込み装置。
  9. 複数のフレームからなる圧縮符号化された動画像データにデジタル情報を埋め込むための方法であって、
    他のフレームから独立して一枚の静止画となっている静止画フレームを前記複数のフレームから抽出するステップと、
    抽出した静止画フレームを復号化して、当該復号化で得られたデータを所定の画素数で構成される2次元DCT係数行列に複数分割し、当該分割された複数の2次元DCT係数行列一つの2次元DCT係数行列群として求めるステップと、
    隣接するx×y個の2次元DCT係数行列を一単位として、前記2次元DCT係数行列群を複数のブロックに分割するステップと、
    2次元DCT係数行列上におけるu=0またはv=0とならないK種類の周波数成分(u,v)について、当該K種類の周波数成分(u,v)における各成分の絶対値の和を特徴量として算出するステップと、
    前記特徴量に基づいて、2次元DCT係数行列上のDC成分を修正するためのDC成分修正値を決定するステップと、
    前記x×y個の2次元DCT係数行列のDC成分を、互いに隣接するブロックを一組として、埋め込むべきデジタル情報に基づいて、当該互いに隣接するブロックの組単位で前記DC成分修正値を加算または減算して変化させるステップと、
    DC成分が変化された2次元DCT係数行列を符号化して静止画フレームを作成し、それ以外のフレームと合わせてデジタル情報が埋め込まれた動画像データを出力するステップとを備え、
    前記埋め込むべきデジタル情報は、前記互いに隣接するブロックに含まれる2次元DCT係数行列におけるDC成分間の大小関係によって定められることを特徴とする、情報埋め込み方法。
  10. 複数のフレームからなる圧縮符号化された動画像データにデジタル情報を埋め込むためコンピュータ装置で実行されるプログラムであって、
    他のフレームから独立して一枚の静止画となっている静止画フレームを前記複数のフレームから抽出するステップと、
    抽出した静止画フレームを復号化して、当該復号化で得られたデータを所定の画素数で構成される2次元DCT係数行列に複数分割し、当該分割された複数の2次元DCT係数行列一つの2次元DCT係数行列群として求めるステップと、
    隣接するx×y個の2次元DCT係数行列を一単位として、前記2次元DCT係数行列群を複数のブロックに分割するステップと、
    2次元DCT係数行列上におけるu=0またはv=0とならないK種類の周波数成分(u,v)について、当該K種類の周波数成分(u,v)における各成分の絶対値の和を特徴量として算出するステップと、
    前記特徴量に基づいて、2次元DCT係数行列上のDC成分を修正するためのDC成分修正値を決定するステップと、
    前記x×y個の2次元DCT係数行列のDC成分を、互いに隣接するブロックを一組と して、埋め込むべきデジタル情報に基づいて、当該互いに隣接するブロックの組単位で前記DC成分修正値を加算または減算して変化させるステップと、
    DC成分が変化された2次元DCT係数行列を符号化して静止画フレームを作成し、それ以外のフレームと合わせてデジタル情報が埋め込まれた動画像データを出力するステップとを備え、
    前記埋め込むべきデジタル情報は、前記互いに隣接するブロックに含まれる2次元DCT係数行列におけるDC成分間の大小関係によって定められることを特徴とする、情報埋め込みプログラム。
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