JP4019408B2 - control unit - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両における電動パワーステアリング装置のコントロールユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電動パワーステアリング装置(EPS)は、ハンドル操作によりステアリングシャフトに発生する操舵トルクをトルクセンサにより検出し、それに応じてステアリングシャフト等に取り付けられたアシストモータ(以下、場合により単にモータという)に車両のバッテリーから電流を流して操舵補助トルクを発生させるものである。この電動パワーステアリング装置は、油圧式のものに比べ、大きな操舵補助トルクを発生させることが困難なため、従来では主に軽自動車に使用されてきたが、電子制御が容易である、或いは油圧ポンプや油配管が不要で構造が簡素になるなどの各種利点があり、近年では排気量が1800CCレベルの小型車両にも適用が検討されており、将来はさらに大型な車両にも適用される可能性がある。
なお、この電動パワーステアリング装置におけるアシストモータの電流制御には、通常四つ(又は四組)のFET(電界効果トランジスタ)で構成されるHブリッジ回路よりなる駆動回路を用い、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を含む制御回路の制御で、この駆動回路を介してアシストモータをPWM(パルス幅変調)方式で駆動する。
また一般的に、この種の装置では、車両のバッテリーから前記駆動回路に電力供給する高電位電源ラインには、電源バックアップ用コンデンサ(通常は、電解コンデンサ)やチョークコイルが接続され、リップル電流の問題や、大電流時の配線抵抗による一時的な電源電圧降下の問題、或いはノイズの問題を解消するようにしている。また、モータ電流を検出するために、例えば低電位電源ラインにシャント抵抗が接続される。また場合により、電源ライン或いはモータの通電ラインを開閉するパワーリレーも設けられる。
そして、上記駆動回路や制御回路、或いは上記電源バックアップ用コンデンサなどの大電流回路部品は、コントロールユニットなどと呼ばれる一つのユニット内の回路基板に実装されて設けられ、このコントロールユニット(以下、場合により単にユニットという)は、例えば車室内の搭乗者からは見えない隙間などに配置されていた。
【0003】
ところで、従来の電動パワーステアリング装置のコントロールユニットは、一枚の回路基板を金属製のケース内に収納してなる構造であり、その回路基板は、例えば図9に示すような構成となっていた。即ち、基本構造は、いわゆるプリント基板と同様であり、絶縁性を有する樹脂製の基板上に、印刷配線技術よりなる導体パターンによって回路導体や受動素子などを形成し、前述のFETや電源バックアップ用コンデンサ等、或いは前述の制御回路を構成するICチップやパワーリレーなどの部品を実装してなるものである。
ちなみに、図9に示した回路基板1では、符号2で示すものが樹脂でモールドされたFETのチップであり、符号3で示すものが電源バックアップ用コンデンサであり、符号4で示すものが前述の制御回路を構成するマイコンのICチップ(以下、マイコンチップという)である。また、符号5で示すものは、モータの通電ライン等の大電流が流れる回路導体を構成するブスバ(導電板)であり、符号6で示すものは主にFET2で発生する熱を放熱する放熱器であり、符号7で示すものはマイコンチップ4の制御でモータの通電ラインを開閉するパワーリレーである。
【0004】
なお、アシストモータには、軽自動車の場合でも最大35A程度の電流が流れるので、厚さに限界のある回路基板1上の導体パターンによってアシストモータの通電ライン等を構成するのは、発熱や基板上スペース等の面から実用上不可能であった。このため、回路基板1上の導体パターンに比較して幅及び厚さが格段に大きな上述のブスバ5が回路基板1上に取り付けられることにより、前記通電ライン等が構成されていた。また、FET2で発生する熱量は、稼働状態によっては非常に大きく、仮に放置すれば短時間で数百℃程度にまで昇温してしまう。そのため、上記放熱器6は、熱導電性の高いアルミなどより製作され、FET2の裏面に接合された状態で、回路基板1の端に各FET2と並列状態に設置されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の電動パワーステアリング装置のコントロールユニットは、特に比較的大型な車両(アシストモータの電流を例えば60〜80Aとする必要があるもの)への適用性や搭載性などに関して、以下のような問題を有していた。
(イ)即ち従来の構成では、比較的大型な車両への適用によってモータ電流が増大すると、自己発熱によるプリント基板の温度上昇に加え、スイッチング素子やシャント抵抗やパワーリレーなどの自己発熱部品の半田接続部への熱ストレスが大きく自己発熱による熱衝撃性の点で十分な耐性が得られなくなる。さらに、大電流の連続通電では、半田が溶融し部品(例えば前述したシャント抵抗など)の接続不良を引き起こす可能性がある。
(ロ)また、一枚のプリント基板上に平面的に部品を配置する構成であったため、特に回路基板の面方向の大きさが大型になり、重量も重くなる。特に、例えば小型自動車などの比較的大型な車両の場合には、アシストモータの電流が例えば最大80Aとなるので、放熱器や前述したブスバが極めて大型化し、その分がそのままユニット全体の大きさや重量に反映して、ユニット全体が極めて大きくかつ重くなってしまう。そして、小型自動車等の場合には、アシストモータの電流の増大により、ユニットとモータ間などの配線抵抗による電圧降下の問題が無視できなくなり、配線をコスト面等から太くできない状況では実用上コントロールユニットをアシストモータ近く(即ち、エンジンルーム内)に配置せざるを得ないが、上述したようにユニットが大型化するとエンジンルーム内の隙間への配置が極めて困難になり、小型自動車等への装置の適用自体がコスト面やスペースの面などから困難になる。
【0006】
なお、図8に示すコントロールユニットは、上述した大電流化に対応するため、出願人が提案したものである。このユニット10は、ベース基板11の下面に金属基板12を取り付け、次いでこの中間組立品を、放熱板15(ヒートシンク)を予め取り付けた樹脂ケース13に対して組み付け、その後絶縁基板14(プリント基板)をベース基板11の上面に取り付けた後、カバー部材16をベース基板11及び絶縁基板14の上面を覆うように樹脂ケース13に取り付けてなるものである。
ベース基板11は、金属基板12や絶縁基板14が重ねて取り付けられる支持部材であるとともに、前述の電源バックアップ用コンデンサやパワーリレーなどの大電流が流れる回路部品(大電流部品)を実装するための回路基板でもある。このベース基板11は、金属製の複数の金具よりなる回路導体構成部材が、インサート成形により樹脂製の基材と一体化されてなる。
【0007】
金属基板12は、FETを含むHブリッジ回路とシャント抵抗を実装したアルミ製の基板であり、ベース基板11の下面側に接着等により取り付けられ、ベース基板11との回路接続はワイヤボンディングで実現される。この金属基板12の裏面(下面)は放熱板15に接合し、Hブリッジ回路等で発生した熱が効率良く放熱される構成となっている。
樹脂ケース13は、ベース基板11等が収納可能な大きさの全体として枠状の形状のもので、ユニット10の側面の外壁を構成する部材であるとともに、外部配線のためのコネクタ17,18,19が一体的に設けられた部材である。
絶縁基板14(プリント基板)は、マイコンチップなどの小電流部品を実装したものである。
この絶縁基板14とベース基板11又は樹脂ケース13との間の回路接続は、ベース基板11又は樹脂ケース13に設けられたリード端子20,21(プレスフィット端子)を、組立時に絶縁基板14のスルーホール22,23に圧入することで実現されている。
【0008】
この図8に示すコントロールユニットの構成であれば、各回路部品が機能毎に最適な基板に実装され、しかも各基板がベース基板11を中心に積層配置されているため、電流増による熱衝撃性の問題を解消できるとともに、ユニットの小型化が可能となり、車両への搭載性が向上する。
しかしこの場合、ユニット内部は三つの基板が積層配置された3ピース構造となるため、組立工数や部品点数が増えることによって、相当のコストアップが避けられないという問題が新たに発生する。
そこで本発明は、上述した課題が解決されて、特にモータ電流が増大する大型な車両への適用性や搭載性などが格段に向上するとともに、コスト面でも優れた電動パワーステアリング装置のコントロールユニットを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願の各発明(第1発明及び第2発明)に係る電動パワーステアリング装置のコントロールユニットは、共通の特徴として次の構成を備える。即ち、車両の操舵系に連結されたアシストモータにより操舵補助トルクを発生させる電動パワーステアリング装置のコントロールユニットであって、
前記アシストモータの各コイル端子を高電位電源ライン又は低電位電源ラインに切り替え可能に接続するスイッチング素子を含む駆動回路と、
前記操舵系の操舵トルクに応じて前記スイッチング素子を作動させて、前記操舵補助トルクが前記操舵トルクに応じた値になるように、前記アシストモータの電流を所定の目標電流値に制御する制御回路と、
基材が金属よりなり、前記駆動回路、この駆動回路を介して前記アシストモータに流れる電流を検出するためのシャント抵抗、及び温度検出用のサーミスタが実装された金属基板と、
基材が絶縁性材料よりなり、前記制御回路が実装された絶縁基板と、
前記金属基板と絶縁基板が相互に重なるように取り付けられ、ユニットの外壁を構成する金属製の放熱ケースとを備え、
前記制御回路は、
前記金属基板の回路要素(主に前記スイッチング素子)の温度を許容温度以下に保持すべく、前記サーミスタによる検出温度に基づいて、前記アシストモータの電流を、所定の電流制限値以下になるように必要に応じて前記目標電流値よりも低下させる第1電流制限機能と、
前記アシストモータ及び前記絶縁基板の回路要素の温度を許容温度以下に保持すべく、前記シャント抵抗による検出電流に基づいて、前記アシストモータの電流を、所定の電流制限値以下になるように必要に応じて前記目標電流値よりも低下させる第2電流制限機能とを有するものである。
【0010】
ここで、金属基板に実装される「駆動回路」としては、アシストモータをPWM駆動する場合のブリッジ回路を含む回路があり得る。また、「スイッチング素子」には、アシストモータをPWM駆動する場合のブリッジ回路を構成するFETが含まれる。また、絶縁基板に実装される「制御回路」とは、例えばマイコンやその周辺回路(大電流が流れない周辺回路)を含む回路である。なお、外部接続用のコネクタは、例えば絶縁基板に実装すればよい。また、電源バックアップ用コンデンサ(通常は、電解コンデンサ)、ノイズ対策用のチョークコイル、モータ通電ライン等を開閉するパワーリレー、或いは電流検出用のシャント抵抗などの大電流部品は、絶縁基板又は金属基板の何れかに実装すればよい。但し、放熱性を考慮すれば、これら大電流部品のうち発熱が特に問題となる部品(例えば、シャント抵抗)は金属基板に実装すべきである。
【0011】
上述した本願のコントロールユニットの構成によれば、ユニット内部の構成が、二つの基板(金属基板と絶縁基板)が積層配置された2ピース構造となるため、組立工数や部品点数が少なくなり、生産性が向上してコストアップが回避される。
しかも、各回路部品が機能毎に最適な基板に実装され、各基板が積層配置されている。このため、ユニットの大幅な小型化が可能となり、車両への搭載性が格段に向上する。
即ち、まずアシストモータの通電状態を切り替えるスイッチング素子を含み発生熱量の多い駆動回路は、熱伝導性の良い金属基板に実装されて高い放熱性が確保される。これにより、この駆動回路の回路導体を構成する金属基板上の導体パターンの幅や間隔を従来よりも狭く設定可能となり、駆動回路実装部分の面積、ひいては金属基板全体の面積が縮小できる。
また、流れる電流が少ない制御回路は、通常の絶縁基板に実装され必要最小限の面積内に配設できる。このため、金属基板上の実装部品と絶縁基板上の実装部品の干渉を避けて、二つの基板間距離を小さくし、各基板とその実装部品の配置スペースを厚さ方向に小さくすることが可能となる。
しかも、金属基板と絶縁基板が積層配置されることにより、全体として面方向の大きさが大幅に縮小される。
したがって、ユニットの面方向の大きさが大幅に縮小されるとともに、ユニットの厚さ方向の大きさも従来と同程度とすることができ、それにともなって重量も軽減できる。
【0012】
さらに前述した本願のコントロールユニットによれば、金属基板に実装されたサーミスタによる検出温度に基づく第1電流制限機能と、シャント抵抗による検出電流に基づく第2電流制限機能によって、操舵トルクに対応する目標電流値よりも必要に応じてモータ電流が強制的に低下するように制御され(即ち、前記検出温度等に基づいて所定の電流制限値以下にモータ電流が制限され)、これによって金属基板の回路要素(主に前記スイッチング素子)の温度と、アシストモータ及び絶縁基板の回路要素の温度が、それぞれ許容温度以下に確実に保持される。
このため、電流増による熱衝撃性の問題(半田溶融による接続不良を含む)をより信頼性高く解消できるとともに、このような過熱防止機能がない場合に比して、例えば各基板の導体パターンの幅や間隔がより狭く設定可能となり、また実装部品の容量を比較的小さくすることも可能となって、単にツーピース構造とした場合よりもさらなる小型化が可能となる。
したがって、アシストモータの電流量が多い大型な車両についても、ユニットの高い適用性や搭載性が得られる。
【0013】
なお、前記金属基板の裏面は、前記放熱ケースの内面に接合されている構成が好ましい。
このような構成であると、部品点数の増加を回避しつつ、金属基板で発生する熱の放熱性を高く確保できる。というのは、放熱部材である放熱ケースが外壁を構成する構造であるので、放熱部材が設けられる部分の外壁を構成する部材(カバー部材)が不要になり、さらに金属基板に接合した放熱部材の外面が外気にさらされることになるので、高い放熱性が得られる。
【0014】
そして本願の第1発明は、前述した共通の特徴に加えて次のような特徴を有する。即ち、前記金属基板上において、前記スイッチング素子や前記シャント抵抗の実装領域の外側に、当該金属基板と前記絶縁基板間の信号ラインの接続のための信号端子が設けられており、前記サーミスタが、前記金属基板上の発熱部品である前記スイッチング素子や前記シャント抵抗から離れた前記信号端子のさらに外側位置に実装されているものである。
このため、金属基板上の発熱部品(スイッチング素子やシャント抵抗)の過渡的な温度変化に影響されないで、金属基板上の回路要素の過熱保護のために最適な金属基板の温度、即ち、過熱に最も弱いスイッチング素子等の接続部(ジャンクション)のベース温度が、前記検出温度として高精度に測定できる。この結果、過渡的な温度上昇によって不必要に前記第1電流制限機能が働いて、操舵補助トルクが不必要に低下する弊害が回避できるようになる。
【0015】
一方、本願の第2発明は、前述した共通の特徴に加えて次のような特徴を有する。即ち、前記サーミスタによる検出温度が第1しきい値を越えると、前記第1電流制限機能における電流制限値が前記サーミスタによる検出温度の増加に応じて段階的又は連続的に減少し、前記サーミスタによる検出温度が第2しきい値に到達すると、前記第1電流制限機能における電流制限値がゼロ又はその近傍値となるものである。
このような構成であると、例えば、金属基板の高温状態の程度が、それ程緊急性を有しないような比較的低いレベルのときには、電流を制限する度合いを少なくして、なるべく大きな操舵補助トルクを確保するといった柔軟な制御が可能となる。特に、連続的に電流制限値を減少させる場合には、金属基板の高温状態の程度に応じたきめの細かい電流制限が可能となり、なるべく必要最小限の電流制限で金属基板の過熱(特に、スイッチング素子の接続部の溶融等を引き起こす高温状態)を確実に回避し、一方ではできる限りの操舵補助トルクを発生させることが、より緻密に可能となる。
【0016】
また本願の第2発明は、さらに次の特徴も有する。即ち、前記第1電流制限機能における第1しきい値と第2しきい値が、電源電圧(車両のバッテリ電圧に応じた電圧)の検出値に応じて段階的又は連続的に増減するものである。即ち、電源電圧が高ければ、比較的温度上昇が起き難いので、前記第1しきい値と第2しきい値を比較的大きな値に変化(段階的変化又は連続的変化)させ、逆に電源電圧が低い場合には、スイッチング素子(例えば、FET)などの損失が増加して比較的温度上昇が起き易いので、前記第1しきい値と第2しきい値を比較的小さな値に変化させるものである。
このような構成であると、前記第1電流制限機能による電流制限(いいかえると、操舵補助トルク制限)が、電源電圧の変動に応じた必要最小限の程度で実行されることになり、電源電圧の変動マージン分だけ余裕をもって不必要に操舵補助トルクを低下させる必要がなくなり、有害な高温状態を回避しつつできる限りの操舵補助トルクを発生させることが、さらに緻密に可能となる。
【0017】
また、上述した第2発明のより好ましい構成は、前記制御回路が、前記シャント抵抗による検出電流からジュール熱による温度上昇分を算出し、この温度上昇分に初期温度を加算することで、前記アシストモータ又は前記絶縁基板の推定温度を求める機能を有し、前記推定温度が第1しきい値を越えると、前記第2電流制限機能における電流制限値が前記推定温度の増加に応じて段階的又は連続的に減少し、前記推定温度が第2しきい値に到達すると、前記第2電流制限機能における電流制限値がゼロ又はその近傍値となるものである。
ここで、「初期温度」とは、アシストモータ又は絶縁基板の推定温度を求めるための基礎的な温度であり、例えば、前記サーミスタによる検出温度の初期値をこの初期温度として用いることができるし、或いは、なんらかのセンサより得られた外気温のデータをこの初期温度として使用してもよい。
このような構成であると、例えば、アシストモータ或いは絶縁基板の高温状態の程度が、それ程緊急性を有しないような比較的低いレベルのときには、電流を制限する度合いを少なくして、なるべく大きな操舵補助トルクを確保するといった柔軟な制御が可能となる。特に、連続的に電流制限値を減少させる場合には、上記高温状態の程度に応じたきめの細かい電流制限が可能となり、なるべく必要最小限の電流制限でアシストモータ及び絶縁基板の過熱(特に、絶縁基板上の大電流回路部品の接続部の溶融等を引き起こす高温状態)を確実に回避し、一方ではできる限りの操舵補助トルクを発生させることが、より緻密に可能となる。
なお、以上説明した第2発明の特徴を前述した第1発明に組み合わせてもよく、このような態様も本願に含まれる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、電動パワーステアリング装置の回路構成の一形態例を、図4により説明する。本装置は、車両の操舵系に連結されて操舵補助トルクを発生するアシストモータ31(以下、場合により単にモータ31という)と、このモータ31を駆動回路32(Hブリッジ回路)を介して制御する制御回路33と、車両の電源(バッテリー)34の出力をもとにこの制御回路33に所定電力を供給する電源回路35と、前記操舵系の操舵トルクを検出するトルクセンサ36とを備える。なお図6において、符号30で示すものが、電動パワーステアリング装置のコントロールユニット(以下、場合により単にユニット30という)である。
【0019】
また図4において、符号37で示すものは、車両のイグニションスイッチであり、本装置においては制御回路33の起動スイッチとして機能する。
また、符号38で示すものは、モータ31の電流(以下、場合により単にモータ電流という)が増大したときに電源をバックアップする電解コンデンサである。
また、符号38a,38bで示すものは、電磁リレー(正確には電磁リレーの接点)であり、図示省略した回路を介してこれら電磁リレー(パワーリレー)のコイルが制御回路33によって駆動制御される構成となっている。
電磁リレー38aは、ユニット30の通電ラインL1(高電位電源ライン)と電源の正極間を開閉する電源リレーであり、電磁リレー38bは、駆動回路32とモータ31間の通電ラインL3を開閉するモータリレーである。
これら電磁リレーは、装置の非稼働状態において開状態に維持されて、例えばバッテリー逆接(車両のバッテリーを反対の極性で接続すること)による大電流の発生等を回避している。また、装置の稼働時に地絡故障などが起きた場合には、この故障に起因する大電流の発生やモータの誤動作、或いは回生ロックの回避のために、上記リレーをやはり開状態に切り換えて各通電ラインを遮断する構成となっている。
なお、ここでいう回生ロックとは、駆動回路32(Hブリッジ回路)を構成する後述のFETの短絡故障(オン故障)などによって、モータのコイルの両端子が接続された状態となり、モータにいわゆる回生制動力が発生して、モータに連結されたハンドルが回転操作困難になるか又は回転操作不能になる現象をいう。そして、このような回生ロックの問題をリレーによって解決しようとすれば、上記電磁リレー38bのように、Hブリッジ回路とモータ間の通電ラインにリレーを設ける必要がある。
【0020】
また、符号39で示すものは、駆動回路32のグランド側に接続されたシャント抵抗であり、この抵抗39の電圧降下分に相当する電圧が入力ライン40によって制御回路33に入力されている。なお、この入力ライン40から入力される電圧値は、当然にモータ電流に比例するため、制御回路33ではこの電圧値からモータ電流値を検知可能であり、抵抗39や入力ライン40は、モータ電流の電流検出手段を実質的に構成している。
また、符号41で示すものは、ノイズ発生を抑制するためのチョークコイルであり、通電ラインL1に直列に接続されている。また、符号42で示すものは、駆動回路32やシャント抵抗39などの発熱部に関連する温度を検出するためのサーミスタである。
なお、駆動回路32、制御回路33、電源回路35、電解コンデンサ38、電磁リレー38b、シャント抵抗39、チョークコイル41、サーミスタ42などは、ユニット30内に設けられるユニット部品である。電磁リレー38aは、この場合ユニット30外(即ち、車両側)に設けられているが、ユニット30内に設けられる場合もある。
【0021】
ここで、駆動回路32は、この場合4個の電界効果トランジスタSW1〜SW4(以下、FETSW1〜SW4という)をモータ31に対してHブリッジ形に接続してなるHブリッジ回路よりなり、このHブリッジ回路を構成するスイッチング素子である各FETSW1〜SW4は、制御回路33から出力されるPWM駆動信号によって動作する。各FETSW1〜SW4のこの動作により、モータ31の各コイル端子は、前記PWM駆動信号に応じたデューティ比で、通電ラインL1(高電位電源ライン)又は通電ラインL2(低電位電源ライン)に断続的に接続される。
なお、各FETSW1〜SW4は、この場合、Nチャンネルエンハンスメント型MOSFETであり、その構造上ダイオードD1〜D4(寄生ダイオード)がドレイン・ソース間に作り込まれている。
【0022】
また、制御回路33は、マイコンを含む回路で構成され、トルクセンサ36の検出信号から検知される操舵トルクの値に応じた操舵補助トルクを発生させるべく、前記操舵トルクに応じたモータ電流の目標値(目標電流値)を実現するデューティ比のPWM駆動信号を生成して駆動回路32を制御する通常状態(異常状態でない正常な運転状態)での制御機能の他、例えば地絡故障を検出して、故障対応制御(FETSW1〜SW4を全てオフにしたり、電磁リレー38a又は38bを開状態とする処理)を実行して過電流によるFETの焼損等を回避するフェールセーフ機能も実現する。
また制御回路33は、サーミスタ42や入力ライン40からの信号を読み取ることによって、ユニット30内の温度状態を監視し、必要に応じて上記目標電流値よりもモータ電流を強制的に低下させる(所定の電流制限値以下にする)ことで、ユニット30内の過熱を防止する過熱防止機能(第1電流制限機能及び第2電流制限機能)も実現する。なお、この過熱防止機能の詳細については、後述する。
また制御回路33は、必要に応じて別途設けられた図示しない電源電圧検出回路からの信号を読み取ることによって、電源電圧Vb(この場合、バッテリー34の出力電圧)の値をリアルタイムで認識可能となっている。
ここで、上記電源電圧検出回路は、例えば通電ラインL1に接続された分圧抵抗(図示省略)によって構成することができる。或いは、電源回路35が、電源電圧Vbに比例した信号を制御回路33に対して出力する機能を備え、上記電源電圧検出回路として機能する構成でもよい。
なお、目標電流値は、操舵トルクに応じた(例えば、比例した)目標の操舵補助トルクを発生させるためのモータ電流値であるが、操舵トルク以外のパラメータ(例えば、車速)も考慮してこの目標電流値を求めるようにしてもよい。例えば、操舵トルクが同じでも、車速によって目標電流値を異ならせ、車速に応じて操舵補助トルクを若干異ならせるような構成が一般的となっている。
【0023】
また、電源回路35は、バッテリー34の電圧(例えば、定格で12V程度)を所定電圧(例えば、5V)に変換して制御回路33に供給するものである。
なお、電磁リレー38aは、駆動回路12と電源34の負極(即ち、グランド)との間の通電ラインL2に設けられていてもよく、また、電磁リレー38bは、駆動回路12とモータ31間の他方の通電ラインL4に設けられていてもよい。
また、図示省略しているが、制御回路33内又はその周辺には、駆動回路32の各スイッチング素子(FETSW1〜SW4)を制御回路33内のCPUの指令で駆動するためのトランジスタよりなるFET駆動回路や、入力ライン40などから入力される信号を平滑化するフィルタ回路、或いは、入力ライン40やサーミスタ42などからの入力信号(アナログ信号)をデジタル化するA/Dコンバータ(図示省略)などが必要に応じて設けられる。また通常は、PWM駆動信号の設定に使用される車速検出信号が、車両に設けられた車速センサから制御回路33に入力される。
また、電磁リレー38bは必ずしも必要ではなく、前述した回生ロックが問題とならない場合(例えば、モータ31と操舵系との間にクラッチが設けられ、モータ31と操舵系の連結が適宜解除できる場合等)には、不要である。
【0024】
次に、ユニット30の構造の一形態例について説明する。
図1は、ユニット30の要部分解斜視図である。また、図2(a)はユニット30の斜視図(カバー取り外し状態)であり、図2(b)はユニット30の斜視図(完成状態)である。図1及び図2(a)に示すように、本形態例のユニット30は、大きく分けて、放熱ケース50と、金属基板60と、絶縁基板70と、カバー80(図2(a)に示す)とよりなる。また、その組立手順は、次のとおり極めて簡単である。即ち、まず図1の如く、放熱ケース50に金属基板60と絶縁基板70をネジ91,92によって順次取り付け、次いで図2(a)のように、カバー80をネジ93によって放熱ケース50に取り付けて完成となる。
【0025】
以下、各構成要素を説明する。
まず、放熱ケース50は、上面が開口した箱形のもので、例えばアルミ(アルミ合金含む)のダイカストよりなり、金属基板60や絶縁基板70が重ねて取り付けられる支持部材であるとともに、ユニット30の一面側を覆うカバー部材、さらには放熱用のヒートシンクとしても機能する部材である。図1に示すように、この放熱ケース50内には、金属基板60の下面(裏面)が接合する接合面51が設けられ、この接合面51の所定位置には、前述のネジ91をねじ込むためのネジ穴52が形成されている。また、この放熱ケース50内の四隅位置には、絶縁基板70の四隅に当接して絶縁基板70を支持する支持部53が形成され、この支持部53の上面には、前述のネジ92をねじ込むためのネジ穴54が形成されている。また、この放熱ケース50の一側端部には、後述するコネクタ71〜74をユニット外に露出状態に配置するための切り欠き部55が形成されている。
【0026】
次に、金属基板60について説明する。金属基板60は、基材であるアルミ板の表面(実装面側)に絶縁層を形成し、さらにその上に回路導体としての導体パターンを印刷配線技術により形成し、この導体パターンの所定の部位に対して駆動回路32を構成するスイッチング素子等の部品を実装したものである。なお、図1においては、上面側がこの金属基板60の実装面となっている。またこの場合、金属基板60に実装される回路要素としては、図6において一点鎖線で囲まれたもの、即ち、スイッチング素子(FETSW1〜SW4)と、シャント抵抗39と、サーミスタ42が含まれる。
なお図1において、符号61で示すものが、スイッチング素子(FETSW1〜SW4)に相当するFETチップであり、この場合2個ずつ並んで表面実装されている。シャント抵抗39とサーミスタ42については、煩雑を避けるため、図1では図示省略している。
この金属基板60の上面には、図1に示すように、パワー端子62と信号端子63(いわゆるバラ端子)が、クリーム半田による表面実装によって各々一列に並んで取り付けられている。
【0027】
このうちパワー端子62は、金属基板60と絶縁基板70との間の四つのパワーライン(前述した電源ラインL1,L2及び通電ラインL3,L4)の接続を実現するパワー接続部を構成するものである。
また、信号端子63は、金属基板60と絶縁基板70との間の複数の信号ライン(各FETSW1〜SW4の駆動ラインや、前述の電流検出信号の入力ライン40やサーミスタ42からの温度信号入力ラインなど)の接続を実現する信号接続部を構成するものである。
なお図3(b)は、金属基板60上の回路要素の配置を示す図である。この図3(b)に示すように、金属基板60上には、FETチップ61やシャント抵抗39の実装領域の外側に、信号端子63の実装領域が設けられており、前述のサーミスタ42は、金属基板60上の発熱部品であるFETチップ61(スイッチング素子)やシャント抵抗39から離れた信号端子63のさらに外側位置に実装されている。
【0028】
次に、絶縁基板70について説明する。
絶縁基板70は、例えば合成樹脂製の基板に印刷配線技術により所定の導体パターンを形成し、制御回路33を構成する回路部品(例えばマイコンチップや、その入出力回路を構成するトランジスタなど)や、金属基板60に実装されないその他の回路要素(例えば、図4に示す電源回路35、電解コンデンサ38、電磁リレー38b、及びチョークコイル41)、さらには外部配線のためのコネクタ71,72,73,74(図1及び図2に示す)を実装してなるもので、基本的には一般のプリント基板と同様の構成である。
コネクタ71,72,73,74は、基板とは別部品のコネクタ部材が絶縁基板70の一端縁にネジ止めされてなる。ここで、コネクタ71は、モータ31の各コイル端子に接続された通電ラインの配線が接続されるコネクタであり、コネクタ72は、バッテリー34の正極又はグランドに接続された電源配線が接続されるコネクタであり、コネクタ73,74は、イグニションスイッチ(起動スイッチ37)やトルクセンサ36などの各種信号線(制御回路33のユニット外部に対する入出力信号の信号線)が接続されるコネクタである。
【0029】
この絶縁基板70において、前述の金属基板60のバラ端子(パワー端子62及び信号端子63)に対向する位置には、図1に示すように、前記バラ端子が嵌合するスルーホール75,76が各々一列に並んで形成され、図1に示すように絶縁基板70を放熱ケース50(金属基板60が取り付けられたもの)に取り付ける際の平行移動によって、前記バラ端子の先端部がこれらスルーホール内にいっせいに嵌合する構成となっている。即ち、前記バラ端子の前記スルーホール内への挿入作業は、絶縁基板70を取り付ける際の通常の動作(図1では、絶縁基板70を位置決めて水平に保ちつつ下降させて放熱ケース50等に対して押し付ける動作)で全て実現でき、この動作で絶縁基板70の取り付け(ネジ92のねじ込み作業除く)と電気的接続のための端子接合が完了する。
ここで、スルーホール76は、信号端子63に対応する個数(この場合、7個)設けられ、各信号端子63の先端部が上記取付時に容易に挿入可能な形状寸法となっている。
また、スルーホール75は、パワー端子62に対応する個数(即ち、4個)設けられ、各パワー端子62の先端部が上記取付時に容易に挿入可能な形状寸法となっている。
【0030】
なお、絶縁基板70の回路部品の実装面は、組み付け状態において、この場合ユニット内側の面(図1では下面)とされ、この絶縁基板70上の回路部品は、金属基板60上の回路部品と略同一平面上に配置されている。このため、金属基板60、及び絶縁基板70の何れかに実装される全ての回路部品が、結局、ユニット30の厚さ方向において必要最小限のスペース内(一枚基板の場合と同程度の厚さ内)に全て収まっている。さらにいえば、ユニット30全体の厚さ方向(図1及び図2では上下方向)の大きさは、各基板に実装される大型部品(例えば、電解コンデンサ38等)の厚さ寸法に、放熱ケース50の比較的少ない厚さとカバー80の僅かな厚さを加えた程度のものとなっている。
【0031】
次に、カバー80について説明する。
カバー80は、例えば鋼製の板材のプレス加工等よりなるもので、図2に示すように、放熱ケース50の開口側(絶縁基板70の裏面側)を覆うカバー本体部81に、車体への固定用の脚部材82,83を例えばスポット溶接等によって固定してなるものである。このカバー本体部81の周縁は、放熱ケース50の開口側の周縁(コネクタ71〜74の配置部分を除く)に、取付状態において接合しており、この接合部分には必要に応じて接着剤が塗布されて、いわゆる接着シールが施される。
【0032】
次に、前述した制御回路33の過熱防止機能(第1電流制限機能及び第2電流制限機能)の詳細について説明する。
制御回路33は、例えば図5(a),(b)に示す処理をPWM駆動信号を更新するタイミングで毎回行って、第1電流制限機能と第2電流制限機能をそれぞれ実現する。
ここで、第1電流制限機能は、金属基板60の回路要素(特に表面実装されたFETチップ61の半田付け接続部)の温度を許容温度以下に保持すべく、サーミスタ42による検出温度TAに基づいて、モータ電流を電流制限値ImaxA以下になるように必要に応じて目標電流値よりも低下させる機能である。
また、第2電流制限機能は、モータ31及び絶縁基板70の回路要素の温度を許容温度以下に保持すべく、シャント抵抗39による検出電流Imに基づいて、モータ電流を電流制限値ImaxB以下になるように必要に応じて目標電流値よりも低下させる機能である。
【0033】
第1電流制限機能の処理が開始されると、まず、図5(a)のステップS1で、サーミスタ42の出力電圧値(A/D変換値)から検出温度TAのデータ(前記出力電圧値そのものでもよい)をサンプリングするとともに、前述した電源電圧検出回路によって検出されている電源電圧Vbの現在値を読み取る。なお、ハンチングを防止するとともに、操舵性への悪影響を回避するため、サーミスタ42による検出温度TAや電源電圧Vbの測定値の分解能は極力小さくすることが望ましい。
次にステップS2で、ステップS1で読み込んだ最新の検出温度TAや電源電圧Vbのデータに基づいて、図6(a)に示す温度と最大電流の関係から、電流制限値ImaxAの値を決定する。
ここで、第1電流制限機能における電流制限値ImaxAは、図6(a)に示すように、検出温度TAが検出しきい値KA1(第1しきい値)を越えるまでは最大値(この場合、60A)とされ、検出温度TAが検出しきい値KA1を越えると、検出温度TAの増加に応じて連続的かつ直線的に減少し、検出温度TAが0Aしきい値KA2(第2しきい値)に到達すると、ゼロとなるように設定されている。また、上記検出しきい値KA1と0Aしきい値KA2は、例えばFETチップ61の半田付け接続部(ジャンクション部)の温度が許容温度を超えないことを考慮して、55〜85℃或いは90〜120℃の範囲で、電源電圧Vbに応じて段階的に増減する(電源電圧Vbが例えば減少すれば各しきい値が減少する)ようになっている。
【0034】
具体的には、例えば電源電圧Vbが9.0V以下の場合、検出しきい値KA1が55℃で0Aしきい値KA2が90℃とされ、電源電圧Vbが9.0Vを超えて9.1V以下の場合、検出しきい値KA1が59℃で0Aしきい値KA2が94℃とされ、途中を省略して、電源電圧Vbが11.5V以上の場合、検出しきい値KA1が85℃で0Aしきい値KA2が120℃とされるといったように、電源電圧Vbの各範囲に対する検出しきい値KA1と0Aしきい値KA2の値が例えばテーブルデータとして制御回路33のメモリに登録されている。そして制御回路33は、ステップS1で読み込んだ最新の電源電圧Vbのデータに基づいて、このテーブルデータから該当する検出しきい値KA1と0Aしきい値KA2のデータを読み込み、図6(a)の特性における検出しきい値KA1のポイントと0Aしきい値KA2のポイント間を直線補間する演算を行うことで、図6(a)の特性を確定し、こうして確定した電流制限値の特性とステップS1で読み込んだ最新の検出温度TAのデータに基づいて、電流制限値ImaxAの値を決定する。
【0035】
次いでステップS3では、操舵トルクや車速によって設定されている最新の目標電流値(電流指令)が、ステップS2で決定された電流制限値ImaxAの値以上か否か判定し、電流制限値ImaxAの値以上であれば、電流制限を行うべくステップS4に進み、そうでなければ、電流制限値未満であるので電流制限の必要はないとして、1シーケンスの処理を終了する。
そしてステップS4では、目標電流値を電流制限値ImaxAの値に更新して下方修正するか、目標電流値に応じてPWM駆動信号を出力する出力信号伝達系におけるゲインを低下させて、モータ電流が電流制限値ImaxAになるように調整する(つまり結果としては、電流制限値ImaxAの値以下にモータ電流を制限する)。
なお、ステップS4を経ると、1シーケンスの処理を終了する。
【0036】
次に、第2電流制限機能の処理が開始されると、まず、図5(b)のステップS21で、シャント抵抗39の入力ライン40の出力電圧値(A/D変換値)から検出電流Imのデータ(前記出力電圧値そのものでもよい)を複数回サンプリングするとともに、この検出電流Imのデータから例えば図3(a)に示す演算処理によってモータ31や絶縁基板70の推定温度TBを求める。
具体的には、検出電流Imの二乗を計算し、この計算結果に監視対象の抵抗値R(例えば、モータ31の抵抗値)を乗算することによって、監視対象において発生するジュール熱の発熱量RIm2を逐次求める。さらに、このように求められた発熱量RIm2の最新のデータ列に対して、監視対象の温度特性(予め、実験又は計算により求めた特性)を考慮したローパスフィルタ処理(データ列を積分し、高周波ノイズ成分を除去する処理)を実行することによって、この発熱量による温度上昇値ΔT(例えば、図3(a)に示すTX+TY)を求める。そして、このようにして得られた最新の温度上昇値ΔTと予め測定された初期温度TZとを加算することで、その時点における監視対象の推定温度TB(=TZ+ΔT)を求める。
【0037】
なお、図3(a)は、推定温度TBとしてモータ31の温度を求める例を示している。この場合、発熱量RIm2に対して、モータ31のブラシ温度特性を考慮したローパスフィルタ処理(LPF1)を実行することによって、モータ31のブラシでの発熱による温度上昇TXを求め、さらに、この温度上昇TXに対して、モータ31のケース温度特性を考慮したローパスフィルタ処理(LPF2)を実行することによって、モータ31のケースでの発熱による温度上昇TYを求めている。そして、これら温度上昇TX及びTYを加算することでモータ31全体の温度上昇値ΔTを求めている。
また、初期温度TZは、監視対象の初期温度(装置の運転前の温度であり、外気温と略同じ)であり、この初期温度TZとしては、例えば制御回路33が起動時の図示しない処理においてサンプリングして記憶しておいたサーミスタ42による検出温度を使用することができる。
なお、推定温度TBの推算方法は、上記のような態様に限定されず、監視対象の特性等に応じて、好ましい各種の態様が採用しうることはいうまでもない。
【0038】
次にステップS22では、ステップS21で算出された最新の推定温度TBのデータに基づいて、図6(b)に示す温度と最大電流の関係から、電流制限値ImaxBの値を決定する。
ここで、第2電流制限機能における電流制限値ImaxBは、図6(b)に示すように、推定温度TBが検出しきい値KB1(第1しきい値)を越えるまでは最大値(この場合、60A)とされ、推定温度TBが検出しきい値KB1を越えると、推定温度TBの増加に応じて連続的かつ直線的に減少し、推定温度TBが0Aしきい値KB2(第2しきい値)に到達すると、ゼロとなるように設定されている。但しこの場合、推定温度TBが通常状態(KB1未満の状態)から増加してゆく場合と、推定温度TBが0Aしきい値KB2に一旦到達した後にKB1未満まで減少してゆく場合とでは、各しきい値KB1,KB2の値に差が設けられており、良好なヒステリシスが得られる特性となっている。
【0039】
具体的には、推定温度TBが通常状態から増加してゆく場合、検出しきい値KB1が例えば160℃とされ、0Aしきい値KB2が190℃とされている。また、推定温度TBが0Aしきい値KB2(190℃)に一旦到達した後にKB1未満(140℃未満)に復帰するまでの間では、検出しきい値KB1が140℃で0Aしきい値が170℃とされており、このような増加時と復帰時の検出しきい値KB1と0Aしきい値KB2の値が制御回路33のメモリに登録されている。そして制御回路33は、ステップS21で算出された過去の推定温度TBの変動状況に基づいて増加時か復帰時かを判断し、上記メモリから該当する検出しきい値KB1と0Aしきい値KB2のデータを読み込み、図6(b)の特性における検出しきい値KB1のポイントと0Aしきい値KB2のポイント間を直線補間する演算を行うことで、図6(b)の特性を確定し、こうして確定した電流制限値の特性とステップS21で求めた最新の推定温度TBのデータに基づいて、電流制限値ImaxBの値を決定する。
【0040】
次いでステップS23では、操舵トルクや車速によって設定されている最新の目標電流値(電流指令)が、ステップS22で決定された電流制限値ImaxBの値以上か否か判定し、電流制限値ImaxBの値以上であれば、電流制限を行うべくステップS24に進み、そうでなければ、電流制限値未満であるので電流制限の必要はないとして、1シーケンスの処理を終了する。
そしてステップS24では、目標電流値の値を電流制限値ImaxBの値に更新して下方修正するか、目標電流値に応じてPWM駆動信号を出力する出力信号伝達系におけるゲインを低下させて、モータ電流が電流制限値ImaxBになるように調整する(つまり結果的に、電流制限値ImaxBの値以下にモータ電流を制限する)。
なお、ステップS24を経ると、1シーケンスの処理を終了する。
【0041】
以上説明した図5の処理によれば、監視対象(各基板の回路要素やモータ)の温度が許容温度近くに上昇し前述の温度TA又はTBが検出しきい値以上になると、モータ電流が最大電流60Aよりも小さい各電流制限値以下に制限される(即ち、ImaxAとImaxBのうちの小さい方を超えないように制限される)。このため、操舵補助トルクがその分低減されて、ハンドル操作がその分重くなるものの、過熱により各基板の回路要素やモータが劣化又は損傷することが、積極的かつ確実に回避できる。さらにいえば、発熱の源である電流を制限するので、放熱ケース50や回路要素の容量を大型化することなく、ユニット全体及びモータを過熱から確実に保護することができ、装置の大型化を回避しつつ、高信頼性を確保することができる。
【0042】
以上説明したユニット30であると、以下のような実用上優れた各種の効果が得られる。
(1)即ちユニット30は、ユニット内部の構成が、二つの基板(金属基板60と絶縁基板70)が積層配置された2ピース構造となるため、組立工数や部品点数が少なくなり、生産性が向上してコストアップが回避される(図8に示した構成に比較すれば、大幅にコスト低減できる)。
しかも、各回路部品が機能毎に最適な基板に実装され、各基板が積層配置されている。このため、ユニットの大幅な小型化が可能となり、車両への搭載性が格段に向上する。
【0043】
即ち、まず発生熱量の多い駆動回路32やシャント抵抗39は、熱伝導性の良い金属基板60に実装されて高い放熱性が確保される。これにより、この駆動回路32の回路導体を構成する金属基板60上の導体パターンの幅や間隔を従来よりも狭く設定可能となり、駆動回路実装部分の面積、ひいては金属基板60全体の面積が縮小できる。
また、流れる電流が少ない制御回路33は、通常のプリント基板である絶縁基板70に実装され必要最小限の面積内に配設できる。このため、金属基板60上の実装部品と絶縁基板70上の実装部品の干渉を避けて、二つの基板間距離(積層距離)を小さくし、各基板60,70とその実装部品の配置スペースを厚さ方向に小さくすることが可能となる(この場合、一枚基板の場合と同程度の厚さ寸法となっている)。
しかも、金属基板60と絶縁基板70が積層配置されることにより、全体として面方向の大きさが大幅に縮小される。
したがって、ユニットの面方向の大きさが大幅に縮小されるとともに、ユニットの厚さ方向の大きさも従来と同程度とすることができ、それにともなって重量も軽減できる。
【0044】
さらにこの発明によれば、金属基板60に実装されたサーミスタ42による検出温度TAに基づく第1電流制限機能と、シャント抵抗39による検出電流Imに基づく第2電流制限機能によって、操舵トルクや車速に対応する目標電流値よりも必要に応じてモータ電流が強制的に低下するように制御され(即ち、検出温度TAや前述の推定温度TBに基づく電流制限値以下にモータ電流が制限され)、これによって金属基板60の回路要素(主に前記スイッチング素子、特にFETチップ61の半田接続部)の温度と、モータ31及び絶縁基板70の回路要素の温度が、それぞれ許容温度以下に確実に保持される。
このため、電流増による熱衝撃性の問題(半田溶融による接続不良を含む)をより信頼性高く解消できるとともに、このような過熱防止機能がない場合に比して、例えば各基板の導体パターンの幅や間隔がより狭く設定可能となり、また実装部品の容量を比較的小さくすることも可能となって、単にツーピース構造とした場合よりもさらなる小型化が可能となる。
したがって本例によれば、モータ電流が多い大型な車両についても、ユニットの高い適用性や搭載性が得られる。
【0045】
(2)またユニット30は、この場合図1における下面側の外壁を構成するように配置された放熱ケース50を備え、この放熱ケース50の内面に金属基板60の裏面が接合されている。
このため、部品点数の増加を回避しつつ、駆動回路32等で発生する熱の高い放熱性を確保できる。というのは、放熱部材である放熱ケース50が外壁を構成する構造であるので、放熱部材が設けられる部分の外壁を構成する部材(カバー部材)が不要になり、さらに金属基板60に接合した放熱部材の外面が外気にさらされることになるので、高い放熱性が得られる。
【0046】
(3)またユニット30では、サーミスタ42が、金属基板60上の発熱部品であるスイッチング素子(FETチップ61)やシャント抵抗39から離れた信号端子63のさらに外側位置に実装されている(図3(b)参照)。このため、金属基板60上の発熱部品(スイッチング素子やシャント抵抗39)の過渡的な温度変化に影響されないで、金属基板60上の回路要素の過熱保護のために最適な金属基板60の温度、即ち、過熱に最も弱いスイッチング素子等の接続部(ジャンクション部)のベース温度が、検出温度TAとして高精度に測定できる。この結果、過渡的な温度上昇によって不必要に第1電流制限機能が働いて、操舵補助トルクが不必要に低下する弊害が回避できるようになる。
【0047】
(4)またユニット30では、検出温度TAが検出しきい値KB1(第1しきい値)を越えると、第1電流制限機能における電流制限値ImaxAが検出温度TAの増加に応じて最大電流60Aから減少し、検出温度TAが0Aしきい値KB2(第2しきい値)に到達すると、電流制限値ImaxAがゼロとなる。このため、例えば、金属基板60の高温状態の程度が、それ程緊急性を有しないような比較的低いレベルのときには、電流を制限する度合いを少なくして、なるべく大きな操舵補助トルクを確保するといった柔軟な制御が可能となる。特にこの場合には、連続的に電流制限値ImaxAを減少させるので、金属基板60の高温状態の程度に応じたきめの細かい電流制限が可能となり、なるべく必要最小限の電流制限で金属基板60の過熱(特に、スイッチング素子の接続部の溶融等を引き起こす高温状態)を確実に回避し、一方ではできる限りの操舵補助トルクを発生させることが、より緻密に可能となる。
【0048】
(5)またユニット30では、電源電圧Vbが高ければ、比較的温度上昇が起き難いので、第1電流制限機能における検出しきい値KA1と0Aしきい値KA2を比較的大きな値に変化させ、逆に電源電圧が低い場合には、スイッチング素子などの損失が増加して比較的温度上昇が起き易いので、検出しきい値KA1と0Aしきい値KA2を比較的小さな値に変化させている。
このため、第1電流制限機能による電流制限(いいかえると、操舵補助トルク制限)が、電源電圧Vbの変動に応じた必要最小限の程度で実行されることになり、電源電圧Vbの変動マージン分だけ余裕をもって不必要に操舵補助トルクを低下させる必要がなくなり、有害な高温状態を回避しつつできる限りの操舵補助トルクを発生させることが、さらに緻密に可能となる。
【0049】
(6)またユニット30では、推定温度TBが検出しきい値KB1(第1しきい値)を越えると、推定温度TBの増加に応じて第2電流制限機能における電流制限値ImaxBが最大電流60Aから減少し、推定温度TBが0Aしきい値KB2(第2しきい値)に到達すると、電流制限値ImaxBがゼロになる。
このため、例えば、モータ31或いは絶縁基板70の高温状態の程度が、それ程緊急性を有しないような比較的低いレベルのときには、電流を制限する度合いを少なくして、なるべく大きな操舵補助トルクを確保するといった柔軟な制御が可能となる。特にこの場合には、連続的に電流制限値ImaxBを減少させるので、上記高温状態の程度に応じたきめの細かい電流制限が可能となり、なるべく必要最小限の電流制限でモータ31及び絶縁基板70の過熱(特に、絶縁基板70上の大電流回路部品の接続部の溶融等を引き起こす高温状態)を確実に回避し、一方ではできる限りの操舵補助トルクを発生させることが、より緻密に可能となる。
【0050】
以上を総括すると、本形態例のユニット30は、大電流化に対応でき、しかも小型かつ軽量で車両への搭載性が高く、さらに構成が簡素で生産性が高く比較的安価となる。なお発明者らは、前述した過熱防止機能を実施することで、モータ電流が例えば最大60A〜80A程度となる大型な車両に対しても、上述したようなユニット30の構造が実用可能であり、小型化等の点で図9に示した従来の構成(或いは、図8に示した構成)に対して格段に優位性があることを試作品の試験等で確認している。
【0051】
なお、本発明は以上説明した形態例に限定されないことはいうまでもない。例えば上記形態例では、図3(a)に示すように、第2電流制限機能における推定温度TBとしてモータ温度を算出しており、このモータ温度を指標として第2電流制限機能を働かすことで絶縁基板70上の回路要素の過熱防止をも実現している。これは、モータ温度と絶縁基板70の温度が略同様に取り扱えるためである。しかし、モータ温度の代わりに絶縁基板70の温度を推定してもよいし、モータ温度と絶縁基板70の温度をそれぞれ別個に推定し、第2電流制限機能の処理をモータ温度と絶縁基板70の温度について、それぞれ別個に実行する態様でもよい。
また上記形態例では、第1しきい値を超える温度増加に応じて電流制限値を直線的に減少させているが、曲線的(非線形)に変化させてもよいし、段階的に(階段状に)変化させてもよい。また、電源電圧に対する電流制限値の変化を例えば比例計算を行って連続的に行うようにしてもよい。
【0052】
また上記形態例では、温度TAやTBが第1しきい値を超えると、即座に電流制限機能が働いて最大電流が通常値(例えば60A)よりも減少するアルゴリズムとなっているが、例えば温度TAやTBが第1しきい値を超えている時間が規定時間(例えば1秒〜数秒)以上となったときに初めて、電流制限機能が働いて最大電流が減少する構成でもよい。
また上記形態例では、第1電流制限機能と第2電流制限機能を図5に示した別個の処理で実現しているが、例えば図7に示すような一連の処理によって、両方の電流制限機能を実現することもできる。ここで、図7におけるステップS31,S32は、図5のステップS1,S2と同じ処理であり、図7におけるステップS33,S34は、図5のステップS21,S22と同じ処理である。また、図7におけるステップS35は、ステップS32,S34で決定した電流制限値ImaxAとImaxBのうちの小さい方を、電流制限値Imaxとして決定する処理である。また、図7におけるステップS36,S37は、図5のステップS3,S4或いはS23,S24と同様に、電流制限値Imax以下にモータ電流を制限するための処理である。
【0053】
【発明の効果】
この発明によれば、ユニット内部の構成が、二つの基板(金属基板と絶縁基板)が積層配置された2ピース構造となるため、組立工数や部品点数が少なくなり、生産性が向上してコストアップが回避される。
しかも、各回路部品が機能毎に最適な基板に実装され、各基板が積層配置されている。このため、ユニットの大幅な小型化が可能となり、車両への搭載性が格段に向上する。
即ち、まずアシストモータの通電状態を切り替えるスイッチング素子を含み発生熱量の多い駆動回路は、熱伝導性の良い金属基板に実装されて高い放熱性が確保される。これにより、この駆動回路の回路導体を構成する金属基板上の導体パターンの幅や間隔を従来よりも狭く設定可能となり、駆動回路実装部分の面積、ひいては金属基板全体の面積が縮小できる。
また、流れる電流が少ない制御回路は、通常の絶縁基板に実装され必要最小限の面積内に配設できる。このため、金属基板上の実装部品と絶縁基板上の実装部品の干渉を避けて、二つの基板間距離を小さくし、各基板とその実装部品の配置スペースを厚さ方向に小さくすることが可能となる。
しかも、金属基板と絶縁基板が積層配置されることにより、全体として面方向の大きさが大幅に縮小される。
したがって、ユニットの面方向の大きさが大幅に縮小されるとともに、ユニットの厚さ方向の大きさも従来と同程度とすることができ、それにともなって重量も軽減できる。
【0054】
さらにこの発明によれば、金属基板に実装されたサーミスタによる検出温度に基づく第1電流制限機能と、シャント抵抗による検出電流に基づく第2電流制限機能によって、操舵トルクに対応する目標電流値よりも必要に応じてモータ電流が強制的に低下するように制御され(即ち、前記検出温度等に基づいて所定の電流制限値以下にモータ電流が制限され)、これによって金属基板の回路要素(主に前記スイッチング素子)の温度と、アシストモータ及び絶縁基板の回路要素の温度が、それぞれ許容温度以下に確実に保持される。
このため、電流増による熱衝撃性の問題(半田溶融による接続不良を含む)をより信頼性高く解消できるとともに、このような過熱防止機能がない場合に比して、例えば各基板の導体パターンの幅や間隔がより狭く設定可能となり、また実装部品の容量を比較的小さくすることも可能となって、単にツーピース構造とした場合よりもさらなる小型化が可能となる。
したがって本発明によれば、アシストモータの電流量が多い大型な車両についても、ユニットの高い適用性や搭載性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コントロールユニットの要部分解斜視図である。
【図2】コントロールユニットの斜視図(カバー外し状態及び完成状態)である。
【図3】推定温度の算出処理と、金属基板上の要素の配置を示す図である。
【図4】コントロールユニットの回路構成を示す図である。
【図5】電流制限機能の処理を示すフローチャートである。
【図6】電流制限値の特性を示す図である。
【図7】電流制限機能の処理(別例)を示すフローチャートである。
【図8】コントロールユニットの比較例を示す図である。
【図9】コントロールユニットの従来例を示す図である。
【符号の説明】
30 コントロールユニット
31 アシストモータ
32 駆動回路
33 制御回路
39 シャント抵抗
50 放熱ケース
60 金属基板
63 信号端子
70 絶縁基板
71〜74 コネクタ
TA サーミスタによる検出温度
TB アシストモータ又は絶縁基板の推定温度
ImaxA,ImaxB 電流制限値
KA1,KB1 検出しきい値(第1しきい値)
KA2,KB2 0Aしきい値(第2しきい値)
Vb 電源電圧[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a control unit for an electric power steering apparatus in a vehicle.
[0002]
[Prior art]
In general, an electric power steering device (EPS) detects a steering torque generated in a steering shaft by a steering operation using a torque sensor, and in response to an assist motor (hereinafter simply referred to as a motor in some cases) attached to the steering shaft or the like. A steering assist torque is generated by supplying a current from a vehicle battery. Since this electric power steering device is difficult to generate a large steering assist torque as compared with a hydraulic type, it has been conventionally used mainly in light vehicles, but it is easy to electronically control or a hydraulic pump. There are various advantages such as no need for oil pipes and simplified structure, and in recent years, application to a small vehicle with a displacement of 1800 CC level has been studied, and there is a possibility that it will be applied to larger vehicles in the future. There is.
In addition, for the current control of the assist motor in this electric power steering apparatus, a drive circuit consisting of an H bridge circuit, which is normally composed of four (or four) FETs (field effect transistors), is used. Under the control of a control circuit including a microcomputer), the assist motor is driven by a PWM (pulse width modulation) system via this drive circuit.
In general, in this type of device, a power backup capacitor (usually an electrolytic capacitor) and a choke coil are connected to a high potential power line that supplies power to the drive circuit from a vehicle battery, and ripple current is reduced. The problem, the problem of temporary power supply voltage drop due to wiring resistance at a large current, or the problem of noise are solved. In order to detect the motor current, for example, a shunt resistor is connected to the low potential power supply line. In some cases, a power relay for opening and closing the power supply line or the energization line of the motor is also provided.
A large current circuit component such as the drive circuit, the control circuit, or the power backup capacitor is mounted on a circuit board in a single unit called a control unit, and this control unit (hereinafter, depending on the case) For example, the unit is simply disposed in a gap that is not visible to the passenger in the passenger compartment.
[0003]
By the way, the control unit of the conventional electric power steering apparatus has a structure in which one circuit board is housed in a metal case, and the circuit board has a structure as shown in FIG. 9, for example. . In other words, the basic structure is the same as that of a so-called printed circuit board, and circuit conductors, passive elements, etc. are formed on a resin-made substrate having insulating properties by a conductive pattern made of printed wiring technology. A capacitor or the like, or a component such as an IC chip or a power relay constituting the control circuit described above is mounted.
Incidentally, in the
[0004]
In addition, since a current of about 35 A at the maximum flows through the assist motor even in the case of a light vehicle, a conductive pattern on the
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The control unit of the above-described conventional electric power steering apparatus has the following problems with respect to applicability and mountability particularly to a relatively large vehicle (the assist motor needs to have a current of 60 to 80 A, for example). Had.
(I) That is, in the conventional configuration, when the motor current increases due to application to a relatively large vehicle, in addition to the temperature rise of the printed circuit board due to self-heating, the solder of self-heating components such as switching elements, shunt resistors, power relays, etc. Thermal stress on the connection is large, and sufficient resistance cannot be obtained in terms of thermal shock due to self-heating. Further, in continuous energization with a large current, the solder may melt and cause a connection failure of a component (for example, the shunt resistor described above).
(B) Further, since the components are arranged in a plane on a single printed board, the size in the surface direction of the circuit board is particularly large and the weight is also heavy. In particular, in the case of a relatively large vehicle such as a small automobile, the current of the assist motor is, for example, 80 A at the maximum, so that the radiator and the above-mentioned bus bar become extremely large, and the corresponding amount is the size and weight of the entire unit. As a result, the entire unit becomes extremely large and heavy. In the case of small cars, the problem of voltage drop due to wiring resistance between the unit and the motor cannot be ignored due to the increase in the current of the assist motor. Must be placed near the assist motor (that is, in the engine room). However, as described above, when the unit is enlarged, it is very difficult to place the unit in the gap in the engine room. Application itself becomes difficult in terms of cost and space.
[0006]
Note that the control unit shown in FIG. 8 has been proposed by the applicant in order to cope with the large current described above. In this
The
[0007]
The
The
The insulating substrate 14 (printed substrate) is mounted with a small current component such as a microcomputer chip.
The circuit connection between the
[0008]
With the configuration of the control unit shown in FIG. 8, each circuit component is mounted on an optimal board for each function, and each board is laminated with the
However, in this case, since the inside of the unit has a three-piece structure in which three substrates are stacked and arranged, a problem arises that a considerable increase in cost cannot be avoided due to an increase in the number of assembly steps and the number of parts.
Accordingly, the present invention solves the above-described problems, and particularly improves the applicability and mountability of a large vehicle in which the motor current increases, and provides a control unit for an electric power steering device that is excellent in cost. It is intended to provide.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The control unit of the electric power steering apparatus according to each invention of the present application (the first invention and the second invention) has the following configuration as a common feature. That is,A control unit of an electric power steering device that generates a steering assist torque by an assist motor connected to a steering system of a vehicle,
A drive circuit including a switching element that connects each coil terminal of the assist motor to a high-potential power line or a low-potential power line in a switchable manner;
A control circuit for controlling the current of the assist motor to a predetermined target current value by operating the switching element according to the steering torque of the steering system so that the steering assist torque becomes a value corresponding to the steering torque. When,
The base material is made of metal, a metal substrate on which the driving circuit, a shunt resistor for detecting a current flowing through the assist motor through the driving circuit, and a thermistor for temperature detection are mounted,
An insulating substrate on which the base material is made of an insulating material and the control circuit is mounted;
The metal substrate and the insulating substrate are attached so as to overlap each other, and comprise a metal heat dissipation case constituting the outer wall of the unit,
The control circuit includes:
In order to keep the temperature of the circuit element (mainly the switching element) of the metal substrate below the allowable temperature, the current of the assist motor is made to be below a predetermined current limit value based on the temperature detected by the thermistor. A first current limiting function for lowering the target current value as necessary;
In order to keep the temperature of the circuit element of the assist motor and the insulating substrate below an allowable temperature, the current of the assist motor is required to be below a predetermined current limit value based on the current detected by the shunt resistor. Accordingly, it has a second current limiting function for lowering the target current value.
[0010]
Here, as the “drive circuit” mounted on the metal substrate, there may be a circuit including a bridge circuit when the assist motor is PWM-driven. Further, the “switching element” includes an FET that forms a bridge circuit when the assist motor is PWM-driven. The “control circuit” mounted on the insulating substrate is a circuit including, for example, a microcomputer and its peripheral circuit (peripheral circuit through which a large current does not flow). The external connection connector may be mounted on an insulating substrate, for example. Large current components such as power backup capacitors (usually electrolytic capacitors), choke coils for noise countermeasures, power relays that open and close motor energization lines, and shunt resistors for current detection are insulated substrates or metal substrates. It may be mounted on either. However, if heat dissipation is taken into consideration, a component (for example, shunt resistor) in which heat generation is particularly problematic among these large current components should be mounted on a metal substrate.
[0011]
Configuration of the control unit of the present application described aboveTherefore, the internal structure of the unit is a two-piece structure in which two substrates (metal substrate and insulating substrate) are stacked and arranged, reducing the number of assembly steps and the number of parts, improving productivity and increasing costs. Avoided.
In addition, each circuit component is mounted on an optimum substrate for each function, and the respective substrates are stacked. For this reason, the unit can be significantly reduced in size, and the mounting property on the vehicle is remarkably improved.
That is, first, a drive circuit that includes a switching element that switches the energization state of the assist motor and generates a large amount of heat is mounted on a metal substrate having good thermal conductivity, and high heat dissipation is ensured. As a result, the width and interval of the conductor pattern on the metal substrate constituting the circuit conductor of the drive circuit can be set narrower than before, and the area of the drive circuit mounting portion and hence the entire area of the metal substrate can be reduced.
In addition, a control circuit with a small amount of flowing current can be mounted on a normal insulating substrate and disposed within a minimum necessary area. For this reason, it is possible to avoid interference between the mounting parts on the metal board and the mounting parts on the insulating board, reduce the distance between the two boards, and reduce the placement space between each board and its mounting parts in the thickness direction. It becomes.
In addition, since the metal substrate and the insulating substrate are stacked, the overall size in the plane direction is greatly reduced.
Therefore, the size in the surface direction of the unit is greatly reduced, and the size in the thickness direction of the unit can be made comparable to the conventional one, and the weight can be reduced accordingly.
[0012]
furtherAccording to the control unit of the present application described above,The first current limiting function based on the temperature detected by the thermistor mounted on the metal substrate and the second current limiting function based on the current detected by the shunt resistance allow the motor current to be adjusted as necessary from the target current value corresponding to the steering torque. The motor current is controlled to be forcibly lowered (that is, the motor current is limited to a predetermined current limit value or less based on the detected temperature or the like), whereby the temperature of the circuit element (mainly the switching element) of the metal substrate is reduced. In addition, the temperatures of the circuit elements of the assist motor and the insulating substrate are surely held below the allowable temperature.
For this reason, the problem of thermal shock due to an increase in current (including poor connection due to solder melting) can be solved more reliably, and, for example, the conductor pattern of each board can be compared with the case without such an overheat prevention function. The width and interval can be set narrower, the capacity of the mounted component can be made relatively small, and further downsizing can be achieved as compared with the case of simply using the two-piece structure.
ThereforeThe large applicability and mountability of the unit can be obtained even for a large vehicle having a large amount of current of the assist motor.
[0013]
In addition, the structure by which the back surface of the said metal substrate is joined to the inner surface of the said heat radiating case is preferable.
With such a configuration, it is possible to ensure high heat dissipation of heat generated in the metal substrate while avoiding an increase in the number of components. This is because the heat radiating case, which is a heat radiating member, has a structure that constitutes the outer wall, so that a member (cover member) that constitutes the outer wall of the portion where the heat radiating member is provided becomes unnecessary, and further, the heat radiating member bonded to the metal substrate Since the outer surface is exposed to the outside air, high heat dissipation is obtained.
[0014]
In addition to the common features described above, the first invention of the present application has the following features. That is,On the metal substrate, a signal terminal for connection of a signal line between the metal substrate and the insulating substrate is provided outside a mounting region of the switching element or the shunt resistor, and the thermistor It is mounted at a further outer position of the signal terminal away from the switching element and the shunt resistor which are heat generating components on the substrate.
For this reason,The metal substrate temperature that is optimal for overheating protection of circuit elements on the metal substrate, that is, the weakest switching to overheating, without being affected by transient temperature changes of heat-generating components (switching elements and shunt resistors) on the metal substrate The base temperature of a connection part (junction) such as an element can be measured with high accuracy as the detected temperature. As a result, it is possible to avoid the adverse effect that the steering current torque is unnecessarily lowered due to the first current limiting function unnecessarily operating due to a transient temperature rise.
[0015]
On the other hand, the second invention of the present application has the following features in addition to the common features described above. That is,When the temperature detected by the thermistor exceeds a first threshold value, the current limit value in the first current limiting function decreases stepwise or continuously in accordance with the increase in the temperature detected by the thermistor, and the temperature detected by the thermistor When the value reaches the second threshold value, the current limit value in the first current limit function becomes zero or a value in the vicinity thereof.
With such a configuration, for example, when the level of the high temperature state of the metal substrate is at a relatively low level that is not so urgent, the degree of limiting the current is reduced and a steering assist torque as large as possible is obtained. Flexible control such as securing is possible. In particular, when the current limit value is continuously reduced, it is possible to finely control the current according to the degree of the high temperature state of the metal substrate, and overheating of the metal substrate (especially switching) It is possible to precisely avoid the high temperature state that causes melting of the connection portion of the element) and to generate the steering assist torque as much as possible.
[0016]
The second invention of the present application further has the following characteristics. That is,The first threshold value and the second threshold value in the first current limiting function increase or decrease stepwise or continuously according to the detected value of the power supply voltage (voltage corresponding to the battery voltage of the vehicle). That is, if the power supply voltage is high, the temperature rise is relatively difficult to occur. Therefore, the first threshold value and the second threshold value are changed to relatively large values (step change or continuous change), and conversely the power supply When the voltage is low, the loss of the switching element (eg, FET) etc. increases and the temperature rises relatively easily. Therefore, the first threshold value and the second threshold value are changed to relatively small values. Is.
With such a configuration, the current limitation by the first current limiting function (in other words, steering assist torque limitation) is executed to the minimum necessary level according to the fluctuation of the power supply voltage. It is no longer necessary to unnecessarily reduce the steering assist torque with a margin corresponding to the fluctuation margin, and it is possible to generate the steering assist torque as much as possible while avoiding a harmful high temperature state.
[0017]
In addition, the second invention described aboveIn a more preferred configuration, the control circuit calculates a temperature rise due to Joule heat from the current detected by the shunt resistor, and adds an initial temperature to the temperature rise, thereby estimating the estimated temperature of the assist motor or the insulating substrate. When the estimated temperature exceeds the first threshold value, the current limit value in the second current limiting function decreases stepwise or continuously as the estimated temperature increases, and the estimated When the temperature reaches the second threshold value, the current limit value in the second current limit function becomes zero or a value in the vicinity thereof.
Here, the “initial temperature” is a basic temperature for obtaining the estimated temperature of the assist motor or the insulating substrate, for example, the initial value of the temperature detected by the thermistor can be used as this initial temperature, Alternatively, external temperature data obtained from some sensor may be used as the initial temperature.
With such a configuration, for example, when the degree of the high temperature state of the assist motor or the insulating substrate is at a relatively low level that is not so urgent, the degree of limiting the current is reduced and the steering is as large as possible. Flexible control such as securing auxiliary torque becomes possible. In particular, when the current limit value is continuously reduced, a fine current limit according to the degree of the high temperature state becomes possible, and the assist motor and the insulating substrate are overheated (particularly, with the minimum necessary current limit). It is possible to precisely avoid the high temperature state that causes melting or the like of the connection portion of the high-current circuit component on the insulating substrate, and to generate the steering assist torque as much as possible.
The features of the second invention described above may be combined with the first invention described above, and such aspects are also included in the present application.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
First, an example of the circuit configuration of the electric power steering apparatus will be described with reference to FIG. The apparatus controls an assist motor 31 (hereinafter, simply referred to as a
[0019]
In FIG. 4, what is indicated by
What is indicated by
Reference numerals 38a and 38b denote electromagnetic relays (more precisely, contacts of the electromagnetic relays), and the coils of these electromagnetic relays (power relays) are driven and controlled by the
The electromagnetic relay 38a is a power supply relay that opens and closes the energization line L1 (high potential power supply line) of the
These electromagnetic relays are maintained in an open state when the apparatus is not in operation, and avoid, for example, generation of a large current due to reverse battery connection (connecting a vehicle battery with the opposite polarity). Also, if a ground fault occurs during the operation of the device, the relay is also switched to the open state in order to avoid the occurrence of a large current due to this failure, malfunction of the motor, or regenerative lock. The power line is cut off.
Here, the regenerative lock is a state in which both terminals of the motor coil are connected by a short circuit failure (ON failure) of an FET, which will be described later, constituting the drive circuit 32 (H bridge circuit), and so-called in the motor. This is a phenomenon in which a regenerative braking force is generated and the handle connected to the motor becomes difficult or impossible to rotate. And if it is going to solve such a problem of regenerative lock with a relay, it is necessary to provide a relay in the energization line between an H bridge circuit and a motor like the above-mentioned electromagnetic relay 38b.
[0020]
Reference numeral 41 denotes a choke coil for suppressing noise generation, and is connected in series to the energization line L1. What is indicated by reference numeral 42 is a thermistor for detecting a temperature related to a heat generating part such as the
The
[0021]
In this case, the
In this case, each of the FETs SW1 to SW4 is an N-channel enhancement type MOSFET, and diodes D1 to D4 (parasitic diodes) are formed between the drain and the source due to their structure.
[0022]
The
The
Further, the
Here, the power supply voltage detection circuit can be configured by, for example, a voltage dividing resistor (not shown) connected to the energization line L1. Alternatively, the power supply circuit 35 may have a function of outputting a signal proportional to the power supply voltage Vb to the
Note that the target current value is a motor current value for generating a target steering assist torque corresponding to (for example, proportional to) the steering torque, but this parameter is also considered in consideration of parameters other than the steering torque (for example, vehicle speed). A target current value may be obtained. For example, even when the steering torque is the same, a configuration in which the target current value is made different depending on the vehicle speed and the steering assist torque is made slightly different depending on the vehicle speed is common.
[0023]
The power supply circuit 35 converts the voltage of the battery 34 (for example, about 12V at a rating) into a predetermined voltage (for example, 5V) and supplies it to the
The electromagnetic relay 38 a may be provided in the energization line L <b> 2 between the
Although not shown in the figure, in the
Further, the electromagnetic relay 38b is not necessarily required, and the above-described regenerative lock is not a problem (for example, a clutch is provided between the
[0024]
Next, an example of the structure of the
FIG. 1 is an exploded perspective view of the main part of the
[0025]
Hereinafter, each component will be described.
First, the
[0026]
Next, the
In FIG. 1, what is indicated by
As shown in FIG. 1,
[0027]
Among these, the
The signal terminal 63 includes a plurality of signal lines between the
FIG. 3B is a diagram showing the arrangement of circuit elements on the
[0028]
Next, the insulating
The insulating
The
[0029]
In the insulating
Here, the number of through
Further, the through
[0030]
In the assembled state, the mounting surface of the circuit component on the insulating
[0031]
Next, the
The
[0032]
Next, details of the overheat prevention function (first current limiting function and second current limiting function) of the
The
Here, the first current limiting function is based on the detected temperature TA by the thermistor 42 in order to keep the temperature of the circuit element of the metal substrate 60 (particularly, the soldered connection portion of the surface-mounted FET chip 61) below the allowable temperature. Thus, the motor current is reduced below the target current value as necessary so as to be equal to or less than the current limit value ImaxA.
The second current limiting function reduces the motor current to a current limit value ImaxB or less based on the detected current Im by the
[0033]
When the processing of the first current limiting function is started, first, in step S1 of FIG. 5A, data of the detected temperature TA (the output voltage value itself) from the output voltage value (A / D conversion value) of the thermistor 42. The current value of the power supply voltage Vb detected by the power supply voltage detection circuit described above is read. In order to prevent hunting and to avoid adverse effects on steering performance, it is desirable to reduce the resolution of the measured values of the detected temperature TA and power supply voltage Vb by the thermistor 42 as much as possible.
Next, in step S2, the current limit value ImaxA is determined from the relationship between the temperature and the maximum current shown in FIG. 6A based on the latest detected temperature TA and power supply voltage Vb data read in step S1. .
Here, the current limit value ImaxA in the first current limit function is the maximum value (in this case, as shown in FIG. 6A) until the detected temperature TA exceeds the detection threshold KA1 (first threshold). 60A), and when the detection temperature TA exceeds the detection threshold value KA1, the detection temperature TA decreases continuously and linearly as the detection temperature TA increases, and the detection temperature TA becomes the 0A threshold value KA2 (second threshold). The value is set to zero when the value is reached. Further, the detection threshold value KA1 and the 0A threshold value KA2 are 55 to 85 ° C. or 90 to 90 ° C. considering that the temperature of the soldering connection portion (junction portion) of the
[0034]
Specifically, for example, when the power supply voltage Vb is 9.0 V or less, the detection threshold KA1 is 55 ° C., the 0A threshold KA2 is 90 ° C., and the power supply voltage Vb exceeds 9.0 V to 9.1 V. In the following cases, when the detection threshold KA1 is 59 ° C. and the 0A threshold KA2 is 94 ° C., the middle is omitted and the power supply voltage Vb is 11.5V or more, the detection threshold KA1 is 85 ° C. The values of the detection threshold value KA1 and the 0A threshold value KA2 for each range of the power supply voltage Vb are registered in the memory of the
[0035]
Next, in step S3, it is determined whether or not the latest target current value (current command) set by the steering torque and the vehicle speed is equal to or greater than the current limit value ImaxA determined in step S2, and the value of the current limit value ImaxA is determined. If it is above, the process proceeds to step S4 to limit the current. Otherwise, it is less than the current limit value, and it is not necessary to limit the current.
In step S4, the target current value is updated to the current limit value ImaxA and corrected downward, or the gain in the output signal transmission system that outputs the PWM drive signal is reduced according to the target current value, so that the motor current is reduced. The current limit value ImaxA is adjusted (that is, as a result, the motor current is limited to a value equal to or smaller than the current limit value ImaxA).
Note that after step S4, the processing of one sequence is completed.
[0036]
Next, when the processing of the second current limiting function is started, first, in step S21 of FIG. 5B, the detected current Im is determined from the output voltage value (A / D conversion value) of the
Specifically, by calculating the square of the detection current Im and multiplying the calculation result by the resistance value R of the monitoring target (for example, the resistance value of the motor 31), the heating value RIm of Joule heat generated in the monitoring target.2Are obtained sequentially. Further, the calorific value RIm thus determined.2Low-pass filter processing (processing that integrates the data string and removes high-frequency noise components) that takes into account the temperature characteristics of the monitoring target (characteristics obtained in advance through experiments or calculations) Thus, a temperature rise value ΔT (for example, TX + TY shown in FIG. 3A) due to the heat generation amount is obtained. Then, the estimated temperature TB (= TZ + ΔT) to be monitored at that time is obtained by adding the latest temperature rise value ΔT thus obtained and the initial temperature TZ measured in advance.
[0037]
FIG. 3A shows an example in which the temperature of the
The initial temperature TZ is the initial temperature to be monitored (the temperature before the operation of the apparatus and is substantially the same as the outside air temperature). As the initial temperature TZ, for example, in a process (not shown) when the
Needless to say, the estimation method of the estimated temperature TB is not limited to the above-described mode, and various preferable modes can be adopted according to the characteristics of the monitoring target.
[0038]
Next, in step S22, the current limit value ImaxB is determined from the relationship between the temperature and the maximum current shown in FIG. 6B based on the latest estimated temperature TB data calculated in step S21.
Here, the current limit value ImaxB in the second current limit function is a maximum value (in this case, as shown in FIG. 6B) until the estimated temperature TB exceeds the detection threshold KB1 (first threshold). 60A), and when the estimated temperature TB exceeds the detection threshold value KB1, the estimated temperature TB decreases continuously and linearly as the estimated temperature TB increases, and the estimated temperature TB decreases to the 0A threshold value KB2 (second threshold). The value is set to zero when the value is reached. However, in this case, when the estimated temperature TB increases from the normal state (state less than KB1) and when the estimated temperature TB once reaches the 0A threshold KB2 and decreases to less than KB1, A difference is provided between the values of the threshold values KB1 and KB2, so that a good hysteresis can be obtained.
[0039]
Specifically, when the estimated temperature TB increases from the normal state, the detection threshold KB1 is set to 160 ° C., for example, and the 0A threshold KB2 is set to 190 ° C. Further, until the estimated temperature TB once reaches the 0A threshold KB2 (190 ° C.) and then returns to less than KB1 (less than 140 ° C.), the detection threshold KB1 is 140 ° C. and the 0A threshold is 170. The detection threshold value KB1 and the 0A threshold value KB2 at the time of increase and recovery are registered in the memory of the
[0040]
Next, in step S23, it is determined whether or not the latest target current value (current command) set by the steering torque and the vehicle speed is equal to or greater than the current limit value ImaxB determined in step S22, and the value of the current limit value ImaxB. If so, the process proceeds to step S24 to limit the current. Otherwise, it is less than the current limit value, and it is not necessary to limit the current.
In step S24, the target current value is updated to the current limit value ImaxB and corrected downward, or the gain in the output signal transmission system that outputs the PWM drive signal is reduced in accordance with the target current value, so that the motor Adjustment is made so that the current becomes the current limit value ImaxB (that is, the motor current is limited to the current limit value ImaxB or less as a result).
Note that after step S24, the processing of one sequence is completed.
[0041]
According to the process of FIG. 5 described above, when the temperature of the monitoring target (circuit elements and motors of each board) rises near the allowable temperature and the above-described temperature TA or TB exceeds the detection threshold value, the motor current is maximized. It is limited to each current limit value smaller than the current 60A (that is, limited so as not to exceed the smaller one of ImaxA and ImaxB). For this reason, although the steering assist torque is reduced correspondingly and the steering wheel operation is increased correspondingly, it is possible to positively and reliably avoid the deterioration or damage of the circuit elements and motors of each board due to overheating. Furthermore, since the current that is the source of heat generation is limited, the entire unit and the motor can be reliably protected from overheating without increasing the capacity of the
[0042]
With the
(1) That is, since the
In addition, each circuit component is mounted on an optimum substrate for each function, and the respective substrates are stacked. For this reason, the unit can be significantly reduced in size, and the mounting property on the vehicle is remarkably improved.
[0043]
That is, first, the
In addition, the
In addition, by arranging the
Therefore, the size in the surface direction of the unit is greatly reduced, and the size in the thickness direction of the unit can be made comparable to the conventional one, and the weight can be reduced accordingly.
[0044]
Furthermore, according to the present invention, the steering current and the vehicle speed can be reduced by the first current limiting function based on the detected temperature TA by the thermistor 42 mounted on the
For this reason, the problem of thermal shock due to an increase in current (including poor connection due to solder melting) can be solved more reliably, and, for example, the conductor pattern of each board can be compared with the case without such an overheat prevention function. The width and interval can be set narrower, the capacity of the mounted component can be made relatively small, and further downsizing can be achieved as compared with the case of simply using the two-piece structure.
Therefore, according to this example, high applicability and mountability of the unit can be obtained even for a large vehicle with a large motor current.
[0045]
(2) In this case, the
For this reason, it is possible to ensure high heat dissipation of heat generated in the
[0046]
(3) In the
[0047]
(4) In the
[0048]
(5) In the
For this reason, the current limitation by the first current limiting function (in other words, the steering assist torque limitation) is executed to the minimum necessary level according to the fluctuation of the power supply voltage Vb, and the fluctuation margin of the power supply voltage Vb. It is not necessary to reduce the steering assist torque unnecessarily with sufficient margin, and it becomes possible to generate the steering assist torque as much as possible while avoiding a harmful high temperature state.
[0049]
(6) In the
For this reason, for example, when the degree of the high temperature state of the
[0050]
Summarizing the above, the
[0051]
Needless to say, the present invention is not limited to the embodiments described above. For example, in the above-described embodiment, as shown in FIG. 3A, the motor temperature is calculated as the estimated temperature TB in the second current limiting function, and the motor temperature is used as an index to activate the second current limiting function. The overheating prevention of the circuit element on the board |
In the above-described embodiment, the current limit value is linearly decreased in response to the temperature increase exceeding the first threshold value. However, the current limit value may be changed in a curvilinear (non-linear) manner or stepwise (step-like). To). Further, the change of the current limit value with respect to the power supply voltage may be continuously performed by performing proportional calculation, for example.
[0052]
In the above embodiment, when the temperature TA or TB exceeds the first threshold, the current limiting function is immediately activated and the maximum current is reduced from the normal value (for example, 60 A). It may be configured that the maximum current is reduced only when the time during which TA or TB exceeds the first threshold becomes a specified time (for example, 1 second to several seconds) or more, and the current limiting function is activated.
Further, in the above embodiment, the first current limiting function and the second current limiting function are realized by separate processing shown in FIG. 5, but both current limiting functions are performed by a series of processing as shown in FIG. Can also be realized. Here, steps S31 and S32 in FIG. 7 are the same processes as steps S1 and S2 in FIG. 5, and steps S33 and S34 in FIG. 7 are the same processes as steps S21 and S22 in FIG. Step S35 in FIG. 7 is a process for determining the smaller one of the current limit values ImaxA and ImaxB determined in steps S32 and S34 as the current limit value Imax. Steps S36 and S37 in FIG. 7 are processes for limiting the motor current to be equal to or less than the current limit value Imax, similarly to steps S3 and S4 or S23 and S24 in FIG.
[0053]
【The invention's effect】
According to the present invention, since the internal structure of the unit is a two-piece structure in which two substrates (metal substrate and insulating substrate) are stacked, the number of assembly steps and the number of parts are reduced, productivity is improved, and cost is increased. Up is avoided.
In addition, each circuit component is mounted on an optimum substrate for each function, and the respective substrates are stacked. For this reason, the unit can be significantly reduced in size, and the mounting property on the vehicle is remarkably improved.
That is, first, a drive circuit that includes a switching element that switches the energization state of the assist motor and generates a large amount of heat is mounted on a metal substrate having good thermal conductivity, and high heat dissipation is ensured. As a result, the width and interval of the conductor pattern on the metal substrate constituting the circuit conductor of the drive circuit can be set narrower than before, and the area of the drive circuit mounting portion and hence the entire area of the metal substrate can be reduced.
In addition, a control circuit with a small amount of flowing current can be mounted on a normal insulating substrate and disposed within a minimum necessary area. For this reason, it is possible to avoid interference between the mounting parts on the metal board and the mounting parts on the insulating board, reduce the distance between the two boards, and reduce the placement space between each board and its mounting parts in the thickness direction. It becomes.
In addition, since the metal substrate and the insulating substrate are stacked, the overall size in the plane direction is greatly reduced.
Therefore, the size in the surface direction of the unit is greatly reduced, and the size in the thickness direction of the unit can be made comparable to the conventional one, and the weight can be reduced accordingly.
[0054]
Furthermore, according to the present invention, the first current limiting function based on the temperature detected by the thermistor mounted on the metal substrate and the second current limiting function based on the current detected by the shunt resistor are used to achieve a target current value corresponding to the steering torque. The motor current is controlled to be forcibly reduced as necessary (that is, the motor current is limited to a predetermined current limit value or less based on the detected temperature or the like). The temperature of the switching element) and the temperature of the circuit elements of the assist motor and the insulating substrate are surely kept below the allowable temperature.
For this reason, the problem of thermal shock due to an increase in current (including poor connection due to solder melting) can be solved more reliably, and, for example, the conductor pattern of each board can be compared with the case without such an overheat prevention function. The width and interval can be set narrower, the capacity of the mounted component can be made relatively small, and further downsizing can be achieved as compared with the case of simply using the two-piece structure.
Therefore, according to the present invention, high applicability and mountability of the unit can be obtained even for a large vehicle with a large amount of current of the assist motor.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view of a main part of a control unit.
FIG. 2 is a perspective view of a control unit (a cover removed state and a completed state).
FIG. 3 is a diagram showing an estimated temperature calculation process and an arrangement of elements on a metal substrate.
FIG. 4 is a diagram showing a circuit configuration of a control unit.
FIG. 5 is a flowchart showing processing of a current limiting function.
FIG. 6 is a diagram illustrating a characteristic of a current limit value.
FIG. 7 is a flowchart showing a current limiting function process (another example).
FIG. 8 is a diagram showing a comparative example of a control unit.
FIG. 9 is a diagram illustrating a conventional example of a control unit.
[Explanation of symbols]
30 Control unit
31 Assist motor
32 Drive circuit
33 Control circuit
39 Shunt resistance
50 Heat dissipation case
60 Metal substrate
63 Signal terminal
70 Insulating substrate
71-74 connector
Temperature detected by TA thermistor
Estimated temperature of TB assist motor or insulating substrate
ImaxA, ImaxB Current limit value
KA1, KB1 detection threshold (first threshold)
KA2, KB2 0A threshold (second threshold)
Vb Power supply voltage
Claims (4)
前記アシストモータの各コイル端子を高電位電源ライン又は低電位電源ラインに切り替え可能に接続するスイッチング素子を含む駆動回路と、
前記操舵系の操舵トルクに応じて前記スイッチング素子を作動させて、前記操舵補助トルクが前記操舵トルクに応じた値になるように、前記アシストモータの電流を所定の目標電流値に制御する制御回路と、
基材が金属よりなり、前記駆動回路、この駆動回路を介して前記アシストモータに流れる電流を検出するためのシャント抵抗、及び温度検出用のサーミスタが実装された金属基板と、
基材が絶縁性材料よりなり、前記制御回路が実装された絶縁基板と、
前記金属基板と絶縁基板が相互に重なるように取り付けられ、ユニットの外壁を構成する金属製の放熱ケースとを備え、
前記制御回路は、
前記金属基板の回路要素の温度を許容温度以下に保持すべく、前記サーミスタによる検出温度に基づいて、前記アシストモータの電流を、所定の電流制限値以下になるように必要に応じて前記目標電流値よりも低下させる第1電流制限機能と、
前記アシストモータ及び前記絶縁基板の回路要素の温度を許容温度以下に保持すべく、前記シャント抵抗による検出電流に基づいて、前記アシストモータの電流を、所定の電流制限値以下になるように必要に応じて前記目標電流値よりも低下させる第2電流制限機能とを有し、
前記金属基板上には、前記スイッチング素子や前記シャント抵抗の実装領域の外側に、当該金属基板と前記絶縁基板間の信号ラインの接続のための信号端子が設けられており、
前記サーミスタは、前記金属基板上の発熱部品である前記スイッチング素子や前記シャント抵抗から離れた前記信号端子のさらに外側位置に実装されていることを特徴とするコントロールユニット。A control unit of an electric power steering device that generates a steering assist torque by an assist motor connected to a steering system of a vehicle,
A drive circuit including a switching element that connects each coil terminal of the assist motor to a high-potential power line or a low-potential power line in a switchable manner;
A control circuit for controlling the current of the assist motor to a predetermined target current value by operating the switching element according to the steering torque of the steering system so that the steering assist torque becomes a value corresponding to the steering torque. When,
The base material is made of metal, a metal substrate on which the driving circuit, a shunt resistor for detecting a current flowing through the assist motor through the driving circuit, and a thermistor for temperature detection are mounted,
An insulating substrate on which the base material is made of an insulating material and the control circuit is mounted;
The metal substrate and the insulating substrate are attached so as to overlap each other, and comprise a metal heat dissipation case constituting the outer wall of the unit,
The control circuit includes:
Based on the temperature detected by the thermistor, the current of the assist motor is set to the target current as necessary so that the current of the assist motor is not more than a predetermined current limit value in order to keep the temperature of the circuit element of the metal substrate below the allowable temperature. A first current limiting function for lowering than the value;
In order to keep the temperature of the circuit element of the assist motor and the insulating substrate below an allowable temperature, the current of the assist motor is required to be below a predetermined current limit value based on the current detected by the shunt resistor. Correspondingly have a second current limit function to lower than the target current value,
On the metal substrate, a signal terminal for connection of a signal line between the metal substrate and the insulating substrate is provided outside the mounting region of the switching element and the shunt resistor,
The control unit, wherein the thermistor is mounted at a further outer position of the signal terminal away from the switching element and the shunt resistor, which are heat generating components on the metal substrate .
前記サーミスタによる検出温度が第1しきい値を越えると、前記サーミスタによる検出温度の増加に応じて段階的又は連続的に減少し、前記サーミスタによる検出温度が第2しきい値に到達すると、ゼロ又はその近傍値となり、
前記第1しきい値と第2しきい値は、電源電圧の検出値に応じて段階的又は連続的に増減することを特徴とする請求項1に記載のコントロールユニット。 The current limit value in the first current limit function is:
When the temperature detected by the thermistor exceeds the first threshold value, it decreases stepwise or continuously as the temperature detected by the thermistor increases, and when the temperature detected by the thermistor reaches the second threshold value, zero. Or its neighborhood value,
2. The control unit according to claim 1, wherein the first threshold value and the second threshold value increase or decrease stepwise or continuously according to a detected value of the power supply voltage .
前記アシストモータの各コイル端子を高電位電源ライン又は低電位電源ラインに切り替え可能に接続するスイッチング素子を含む駆動回路と、 A drive circuit including a switching element that connects each coil terminal of the assist motor to a high-potential power line or a low-potential power line in a switchable manner;
前記操舵系の操舵トルクに応じて前記スイッチング素子を作動させて、前記操舵補助トルクが前記操舵トルクに応じた値になるように、前記アシストモータの電流を所定の目標電流値に制御する制御回路と、 A control circuit for controlling the current of the assist motor to a predetermined target current value by operating the switching element according to the steering torque of the steering system so that the steering assist torque becomes a value corresponding to the steering torque. When,
基材が金属よりなり、前記駆動回路、この駆動回路を介して前記アシストモータに流れる電流を検出するためのシャント抵抗、及び温度検出用のサーミスタが実装された金属基板と、 The base material is made of metal, a metal substrate on which the driving circuit, a shunt resistor for detecting a current flowing through the assist motor through the driving circuit, and a thermistor for temperature detection are mounted,
基材が絶縁性材料よりなり、前記制御回路が実装された絶縁基板と、 An insulating substrate on which the base material is made of an insulating material and the control circuit is mounted;
前記金属基板と絶縁基板が相互に重なるように取り付けられ、ユニットの外壁を構成する金属製の放熱ケースとを備え、 The metal substrate and the insulating substrate are attached so as to overlap each other, and comprise a metal heat dissipation case constituting the outer wall of the unit,
前記制御回路は、 The control circuit includes:
前記金属基板の回路要素の温度を許容温度以下に保持すべく、前記サーミスタによる検出温度に基づいて、前記アシストモータの電流を、所定の電流制限値以下になるように必要に応じて前記目標電流値よりも低下させる第1電流制限機能と、 Based on the temperature detected by the thermistor, the current of the assist motor is set to the target current as necessary so that the current of the assist motor is not more than a predetermined current limit value in order to keep the temperature of the circuit element of the metal substrate below the allowable temperature. A first current limiting function for lowering than the value;
前記アシストモータ及び前記絶縁基板の回路要素の温度を許容温度以下に保持すべく、前記シャント抵抗による検出電流に基づいて、前記アシストモータの電流を、所定の電流制限値以下になるように必要に応じて前記目標電流値よりも低下させる第2電流制限機能とを有し、 In order to keep the temperature of the circuit element of the assist motor and the insulating substrate below an allowable temperature, the current of the assist motor is required to be below a predetermined current limit value based on the current detected by the shunt resistor. And a second current limiting function to reduce the target current value below the target current value,
前記第1電流制限機能における電流制限値は、 The current limit value in the first current limit function is:
前記サーミスタによる検出温度が第1しきい値を越えると、前記サーミスタによる検出温度の増加に応じて段階的又は連続的に減少し、前記サーミスタによる検出温度が第2しきい値に到達すると、ゼロ又はその近傍値となり、 When the temperature detected by the thermistor exceeds the first threshold value, it decreases stepwise or continuously as the temperature detected by the thermistor increases, and when the temperature detected by the thermistor reaches the second threshold value, zero. Or its neighborhood value,
前記第1しきい値と第2しきい値は、電源電圧の検出値に応じて段階的又は連続的に増減することを特徴とするコントロールユニット。 The control unit according to claim 1, wherein the first threshold value and the second threshold value are increased or decreased stepwise or continuously according to a detected value of the power supply voltage.
前記シャント抵抗による検出電流からジュール熱による温度上昇分を算出し、この温度上昇分に初期温度を加算することで、前記アシストモータ又は前記絶縁基板の推定温度を求める機能を有し、
前記第2電流制限機能における電流制限値は、
前記推定温度が第1しきい値を越えると、前記推定温度の増加に応じて段階的又は連続的に減少し、前記推定温度が第2しきい値に到達すると、ゼロ又はその近傍値となることを特徴とする請求項2又は3に記載のコントロールユニット。The control circuit includes:
A function of calculating an estimated temperature of the assist motor or the insulating substrate by calculating a temperature increase due to Joule heat from a detected current due to the shunt resistance and adding an initial temperature to the temperature increase,
The current limit value in the second current limit function is:
When the estimated temperature exceeds the first threshold value, it decreases stepwise or continuously as the estimated temperature increases, and when the estimated temperature reaches the second threshold value, it becomes zero or a value near it. The control unit according to claim 2 or 3, wherein
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