JP4019149B2 - 電波到来方向特定システム - Google Patents

電波到来方向特定システム Download PDF

Info

Publication number
JP4019149B2
JP4019149B2 JP2004061729A JP2004061729A JP4019149B2 JP 4019149 B2 JP4019149 B2 JP 4019149B2 JP 2004061729 A JP2004061729 A JP 2004061729A JP 2004061729 A JP2004061729 A JP 2004061729A JP 4019149 B2 JP4019149 B2 JP 4019149B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radio wave
platform
array antenna
arrival direction
antenna element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004061729A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005249629A (ja
Inventor
龍 三浦
宏之 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Information and Communications Technology
Original Assignee
National Institute of Information and Communications Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Information and Communications Technology filed Critical National Institute of Information and Communications Technology
Priority to JP2004061729A priority Critical patent/JP4019149B2/ja
Publication of JP2005249629A publication Critical patent/JP2005249629A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4019149B2 publication Critical patent/JP4019149B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

本発明は、電波の到来方向を特定する電波到来方向特定システムに関するものである。
近年、位置の不明な電波源が送信する電波の到来方向を特定する場合に、高々度を飛行あるいは滞空する高々度プラットフォームを利用して行う電波到来方向特定システムがコンセプトとして提案されている。
上記の電波の到来方向を特定する技術はいくつか提案されており、第1の従来技術として、下記の特許文献1に開示されている、「フェーズドアレイアンテナ装置及びフェーズドアレイアンテナのビーム指向方向校正方法」がある。この技術は、アレイアンテナを構成するアンテナパネルと、形状が変形しない基準板と、アンテナパネルと基準板の間の歪み量を測定する複数のセンサーから構成され、センサーにより得られる基準板からみたアンテナパネルの機械的歪みによる形状の変化量を測定することにより、各アンテナ素子の移相量を制御するものである。
特開2002−171115号公報
上述した第1の従来技術においては、アレイアンテナの形状が何らかの原因で歪んでも、その歪みを補償するための移相量が各アンテナ素子で設定できるためアンテナの歪みによる特性劣化とビーム指向方向の誤差を軽減することができるという特徴をもっている。
次に第2の従来技術として、下記の特許文献2に開示されている「アレーアンテナの較正方法」がある。この技術は、受信用アレーアンテナの各アンテナ素子の系統間で振幅および位相の不均一性が存在する場合に、既知の方向にある較正用基準局からの信号をアレーアンテナで受信し、各アンテナ素子による受信信号出力に所定のディジタル信号処理演算を行うことにより、上記振幅および位相の不均一性を相殺するための較正係数を求めるものある。
特許第3138728号公報
上述した第2の従来技術においては、アレーアンテナを構成する各アンテナ素子に接続された回路内部の振幅と位相が未知の誤差をもっていても、これを相殺するための複素ウェイトが得られるため、アンテナの特性劣化とビーム指向方向の誤差を軽減することができるというという特徴をもっている。
また第3の従来技術として、下記の非特許文献1に開示されている「既知の波源を用いたスーパーレゾリューションアレー校正法について」がある。この技術は、電波到来方向を高精度に測定するためのスーパーレゾリューション手法を適用するアレーアンテナにおいて、方向測定精度を劣化させる原因となる未知パラメータである各アンテナ素子の振幅、位相の誤差およびアンテナ素子間結合による影響の度合いを、複数の既知の方向に設置した波源からの受信データベクトルを用いて作られる連立方程式を解くことにより、同時に推定するものである。
新井他、「既知の波源を用いたスーパーレゾリューションアレー校正法について」 電子情報通信学会論文誌B、Vol.J86−B、No.3、pp.527−535、2003年3月
上述した第3の従来技術においては、アンテナ素子ごとの振幅や位相の誤差・ばらつきだけではなく、アンテナ素子間の電磁結合がある場合でもこれらのパラメータを同時に推定して補償することにより、スーパーレゾリューション手法を適用して電波到来方向を測定する場合の誤差を低減することができるという特徴をもっている。
しかしながら、上記第1の従来技術は、形状の変化しない固い基準板という構造物を必要とし、またセンサー出力の変化がアレイアンテナを構成する各アンテナ素子の位置のずれに1対1で対応するように厳密な較正をあらかじめしておく必要がある、という問題点があった。また、センサーの数が少ない場合には、アンテナパネルが比較的柔らかい構造であるとセンサーから離れた場所にあるアンテナ素子の位置誤差測定の誤差が大きくなり、また、センサーの数を増加すれば、センサーデータを吸い上げるためのデータ回線の量とともに、システムは複雑化かつ重量化するという問題点があった。さらに、この技術は各アンテナ素子に接続された回路内部での振幅や位相の誤差を補正するものではなく、これらを補正するには別途これらの補正技術を提供する必要があるという問題点があった。
また、第2の従来技術は、アレーアンテナの各アンテナ素子に接続された回路内部の振幅と位相の誤差は補正できるが、各アンテナ素子の位置の誤差は補正できないという問題点があった。
また、第3の従来技術は、アレーアンテナの各アンテナ素子に接続された回路内部の振幅と位相の誤差およびアンテナ素子間結合は補正できるが、各アンテナ素子の位置の誤差は補正できず、また必要な既知波源は、Nをアンテナ素子数、電波到来方向の測定対象となる波源数を1とした場合、{(N/2+1)N−1}/(N−1)で表される以上の個数が必要となり、アンテナ素子数が多くなるほど多くの既知波源が必要となるという問題点があった。
さらに、上記第1、第2、第3の従来技術では、アンテナ素子が密に配置されているため、アンテナ素子間の相互結合の影響を考慮する必要があり、電波到来方向特定のための演算が煩雑化する一因となっていた。
この発明は上記に鑑み提案されたもので、電波源位置を特定できる精度を広範囲にわたり高くすることができ、またアンテナ素子間の相互結合の影響を考慮する必要がなく、電波到来方向を特定する場合には、形状の変化しない固い基準板や歪み量測定用のセンサが不要となり、また、アレーアンテナを構成する各アンテナ素子の位置の誤差を補正することができ、さらには各アンテナ素子に接続された回路内部の振幅と位相の誤差の補正を少数の既知電波源で行うことができる電波到来方向特定システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、電波の到来方向を特定する電波到来方向特定システムにおいて、高々度を飛行あるいは停留する高々度プラットフォームと、上記高々度プラットフォームに設置され、位置の不明な1つあるいは複数の電波源から送信された、所定の周波数範囲にある任意の形式の電波を受信しその受信信号を出力するアレーアンテナと、上記アレーアンテナの受信信号から取得した振幅および位相の情報に対して所定の信号処理を施し、上記位置の不明な電波源から送信された電波の到来方向を所定の誤差以内で特定する到来方向特定手段と、を備え、上記アレーアンテナの受信信号はアレーアンテナを構成する各アンテナ素子が受信した信号であって、その各アンテナ素子を、高々度プラットフォームの設置可能な場所の中の可能な限り広い範囲にわたって必要十分な数だけ、その高々度プラットフォームの形状に合わせて直線状、曲線状、平面状あるいは曲面状に設置してアレーアンテナの開口面を広くとり、上記到来方向特定手段は、アレーアンテナを構成する各アンテナ素子の位置および各アンテナ素子に接続された受信回路内部の振幅や位相が時間とともに変動する場合、アレーアンテナで受信した、当該アレーアンテナから離れた場所にありかつ既知の位置に設置されかつ所定の形式で変調された電波を送信する1つあるいは複数の較正用基準局からの受信信号に所定の信号処理を施すことにより、各アンテナ素子の位置および各アンテナ素子に接続された受信回路内部の振幅と位相の変動を考慮したアレーアンテナのステアリングベクトルを求め、そのステアリングベクトルを走査させて到来方向推定演算を行うことにより、上記各アンテナ素子の位置および各アンテナ素子に接続された受信回路内部の振幅と位相の変動がある場合においても、それらの影響を除去し、上記位置の不明な電波源から送信された電波の到来方向を所定の誤差以内で特定する、ことを特徴としている。
また、請求項に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の構成に加えて、上記到来方向特定手段は高々度プラットフォームに設けられ、到来方向特定手段で得られた電波到来方向の情報だけを地上局に送信する、ことを特徴としている。
さらに、請求項に記載の発明は、上記した請求項1または2に記載の発明の構成に加えて、上記到来方向特定手段は地上局に設けられ、高々度プラットフォームのアレーアンテナからは受信信号が多重化して地上局に送信され、地上局の到来方向特定手段は、多重化された受信信号を分離した後、電波到来方向の特定を行う、ことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、上記した請求項1からの何れかに記載の発明の構成に加えて、上記高々度プラットフォームの位置が時間とともに変化する場合、上記到来方向特定手段は高々度プラットフォームが複数の異なる既知の位置にある場合のそれぞれにおいて電波到来方向特定を行い、その各電波到来方向を用いて、電波源の3次元的な位置を高精度に求める、ことを特徴としている。
請求項に記載の発明は、上記した請求項1からの何れかに記載の発明の構成に加えて、上記高々度プラットフォームが2機以上で互いに異なる既知の位置にある場合、上記到来方向特定手段は、その高々度プラットフォームの各々が特定した電波到来方向を用いて、電波源の3次元的な位置をより高精度に求める、ことを特徴としている。
また請求項に記載の発明は、上記した請求項1からの何れかに記載の発明の構成に加えて、上記高々度プラットフォームは、有人または無人操縦の固定翼航空機、ヘリコプター、気球、飛行船、および人工衛星の何れかである、ことを特徴としている。
この発明の請求項では、位置の不明な電波源からの電波の到来方向を特定する場合に、その電波を高々度プラットフォームに設けたアレーアンテナで受信するようにしたので、電波源位置を特定できる精度を広範囲にわたり高くすることができる。また、形状の変化しない固い基準板や歪み量測定用のセンサが不要となり、簡単な構成で電波の到来方向を特定することができる。
また、アレーアンテナの各アンテナ素子を、高々度プラットフォームの設置可能な場所の中の可能な限り広い範囲にわたって直線状、曲線状、平面状あるいは曲面状に設置してアレーアンテナの開口面を広くとるようにしたので、電波の到来方向を所定の誤差以内で1次元的あるいは2次元的に高い精度で特定することができる。
また、高々度プラットフォームに搭載したアレーアンテナの各アンテナ素子間の距離は波長に比べて十分長くとれるため、アンテナ素子間の相互結合の影響をほとんど考慮する必要がない。
また、較正用基準局からの電波を受信して各アンテナ素子の位置および各アンテナ素子に接続された受信回路内部の振幅と位相の変動影響分を求め、その変動影響分で電波到来方向を較正するようにしたので、アレーアンテナを構成する各アンテナ素子の位置の誤差を補正することができ、また各アンテナ素子に接続された回路内部の振幅と位相の誤差の補正を少数の既知電波源(較正用基準局)で行うことができる。
また高々度プラットフォーム上に設置するアレーアンテナの各アンテナ素子の位置を厳密に固定しなくても、高い精度で位置不明の電波源(目標電波源)の方向を特定することができる。
また、高々度プラットフォーム上に設置するアレーアンテナの各アンテナ素子の位置が時間的に変動し、それが未知であっても、十分な演算速度があれば、高い精度かつ実時間で目標電波源の方向を特定することができる。
また高々度プラットフォーム上に設置するアレーアンテナの配列方法がどんな配列であっても、また、それが未知であっても、高い精度で目標電波源の方向を特定することができる。
さらに高々度プラットフォーム上に設置するアレーアンテナの各アンテナ素子に接続された回路内部の振幅と位相に未知のばらつきがあり、かつそれらが時間的に変化する場合であっても、十分な演算速度があれば、高い精度かつ実時間で目標電波源の方向を特定することができる。
また位置の既知な較正用基準局のうちの適当な少なくとも1つの局の送信信号に対して電波到来方向特定を行って相対測位手法を適用すれば、高々度プラットフォームの位置や姿勢の情報に誤差があっても、その誤差の影響を相殺し、目標電波源の方向を特定することができる。
この発明の請求項では、到来方向特定手段を高々度プラットフォームに設け、電波到来方向の情報だけを地上局に送信するようにしたので、高々度プラットフォームからのフィーダリンクのデータ量を低減でき、かつ地上局のハードウェア構成を簡略化することができる。
この発明の請求項では、到来方向特定手段を地上局に設け、高々度プラットフォームのアレーアンテナからは受信信号を多重化して地上局に送信するようにしたので、高々度プラットフォームに搭載するシステムを軽量化かつ単純化することができ、また複雑なシステムとなる信号処理装置が地上に設置されるためメンテナンスを容易に行うことができるようになる。
この発明の請求項では、高々度プラットフォームの位置を時間とともに変化させ、それぞれの位置において電波到来方向特定を行い、その各電波到来方向を用いて、目標電波源の位置を求めるようにしたので、目標電波源の位置を3次元的に特定することができる。また目標電波源の位置をある1ヶ所に停留する1機の高々度プラットフォームにより特定する場合よりも高精度に特定することができる。さらにその場合、必要な高々度プラットフォームの数は1機ですますことができる。
この発明の請求項では、高々度プラットフォームが2機以上で互いに異なる既知の位置にある場合、その高々度プラットフォームの各々が特定した電波到来方向を用いて、目標電波源の位置を求めるようにしたので、目標電波源の位置を3次元的に特定することができる。また目標電波源の位置をある1ヶ所に停留する1機の高々度プラットフォームにより特定する場合よりも高精度に特定することができる。さらにその場合、高々度プラットフォームは移動している必要はない。
この発明の請求項では、高々度プラットフォームとして、有人または無人操縦の固定翼航空機、ヘリコプター、気球、飛行船、および人工衛星の何れかを用いるようにしたので、ある所定の範囲にある高度の低い電波源の位置を高い精度で緊急に特定する必要がある場合には、有人操縦の航空機、ヘリコプターあるいは気球を用いることができる。またある所定の範囲にある低い高度から高い高度までの電波源の位置を高い精度で天候に左右されずに長時間連続して特定する必要がある場合には、高々度に旋回あるいは停留することが可能な無人操縦の航空機あるいは飛行船を用いることができる。さらに、地球規模にわたる広い範囲にある低い高度から高々度までの電波源の位置を、上記の航空機や飛行船等からの位置特定ほどの精度は不要だが、従来の人工衛星による電波源位置特定よりは高い精度が連続して必要な場合、人工衛星のできるだけ広い領域、たとえば、太陽電池パネル上などにアレーアンテナを設置することにより、電波源の位置特定システムを構築することができる。
以下にこの発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示す実施例1は、本発明に係る高々度プラットフォームによる電波到来方向特定システムの構成を示す図である。本発明の構成は、地上、航空機、船舶などの位置の不明な場所にある電波源10と、高々度を飛行あるいは停留する高々度プラットフォーム11と、高々度プラットフォーム11の所定の範囲に設置された受信用アレーアンテナ12と、を有している。高々度プラットフォーム11としては、有人操縦あるいは無人操縦の固定翼航空機、ヘリコプター、気球、飛行船あるいは人工衛星などを用いることができる。
本実施例1では、受信用アレーアンテナ12は電波源10の発信する所定の周波数範囲にある任意の形式の電波を受信し、その受信信号から得られる振幅および位相の情報に、所定の信号処理を施すことにより、位置の不明な電波源10から発せられる電波の高々度プラットフォーム11からみた到来方向を所定の誤差以内で特定する機能をもつ。なお、高々度プラットフォーム11自身の位置や姿勢は、GPSやジャイロなど別の手段により既知であることを前提としている。上記所定の信号処理としては、例えば、MUSIC法などすでに公知のスーパーレゾリューション法が適用できる。
このように、位置の不明な電波源(目標電波源)からの電波の到来方向を特定する場合に、その電波を高々度プラットフォームに設けたアレーアンテナで受信するようにしたので、電波源位置を特定できる範囲を広範囲なものとすることができる。
図2は実施例1において高々度プラットフォームとして、大型飛行船と無人操縦ソーラープレーンを用いた場合のアレーアンテナの設置方法の例を示した図である。図2(a)が大型飛行船の場合で、その左側は正面図、右側は側面図である。図2(b)がソーラープレーンの場合で、主翼の正面視を示している。
大型飛行船の場合は、飛行船20の本体外皮表面にアンテナ素子21および22を分散して設置し、アレーアンテナを構成する。飛行船は通常長軸方向だけでなく短軸方向にも、広くアンテナ素子の配置範囲が確保できるため、例えば図2にあるようにアンテナ素子21,22を十字状に配置すれば、目標電波源の方向を2次元特定する機能を備えることとなる。
また、無人操縦ソーラープレーンの場合は、主翼23の表面にアンテナ素子24を分散して配置し、アレーアンテナを構成する。いずれの場合も、高々度プラットフォームは十分な浮力あるいは揚力を高々度で得るために大型の機体となることが多いため、これを積極的に利用し、機体上のアンテナ素子が設置可能な場所の中の可能な限り広い範囲にわたって必要十分な数だけ、高々度プラットフォームの形状に合わせて直線状、曲線状、平面状、あるいは曲面状にアンテナ素子を配置し、アレーアンテナの開口面を広くとることにより、高い精度で電波の到来方向を1次元あるいは2次元的に特定することができる。
アンテナ素子の配置方法としては、電波到来方向の不確定性が生じないように、不等間隔で配列することにより、必要なアンテナ素子の数を減らすことができる。
なお、通常アレーアンテナには各アンテナ素子に接続された回路内部の振幅および位相、ならびにアンテナ素子の位置の変位のほか、アンテナ素子間の相互結合の影響があり、これら全ての未知パラメータを較正しなければ、電波到来方向の推定精度は劣化する。しかし、本実施例においては、可能な限り高い分解能を得るため、高々度プラットフォーム上の広い領域にわたって、半波長以上の間隔をおいてアンテナ素子を配列する場合を想定しているため、アンテナ素子間の相互結合の影響はほぼ無視できるという特徴をもっており、相互結合の較正は不要となる。
図3は、実施例1における高々度プラットフォーム上のアンテナ素子に未知の位置変位が生じ、かつアンテナ素子に接続される回路内部にも未知の位相変位が生じた場合の較正方法を示すための各パラメータを示した図である。本較正方法は、高々度プラットフォーム上に設置されたアンテナ素子30が30’の位置に変位し、この位置変位ベクトルが未知の場合、地上のあらかじめ既知の位置に分散して設置した4つの較正用基準局31,32,33,34が送信する較正信号を上記アンテナ素子30,30’で受信することにより、任意方向から信号が到来すると仮定した場合の受信位相変位を計算し、これを全アンテナ素子で計算して各アンテナ素子ごとに未知の位置変位と位相変位をともなう高々度プラットフォーム上のアレーアンテナの任意方向のステアリングベクトルを求めることにより、アレーアンテナを較正する。
なお、ここでステアリングベクトルとは、電波の到来方向あるいはアレーアンテナのビーム方向をアレーアンテナの各アンテナ素子間の位相差を用いて表現したアンテナ素子数分の要素からなるベクトルのことをいう。
以下、図3に基づいて、アレーアンテナを構成する1つのアンテナ素子に着目し、これが未知の位置変位と位相変位をともなう場合において、任意方向から信号が到来した場合の受信位相変位を計算する式を導出する。
最初に図3に示された各パラメータを定義する。アンテナ素子30が30’の位置に変位した場合の位置変位ベクトルをベクトルd、アンテナ素子に接続された受信回路内部の位相変位をφとし、これらの量はともに未知であるとする。次に、アンテナ素子30からみた4つの較正用基準局31,32,33,34の各方向の単位ベクトルをそれぞれ、単位ベクトルe1、e2、e3、e4とおく。また、探知目標電波源の方向を推定するためのステアリングベクトル走査における角度パラメータをθとし、任意の方位角度θの方向35の単位ベクトルをeθとおく。なお角度θの走査方向は任意でよいが、アレーアンテナの最も大きい開口の方向とすることにより、θに関しては高い分解能で目標電波源の方向を推定できる。図3では、任意の方向36の極座標表示のための角度パラメータとして、37で示す方向をθとし、それと直交する38で示す方向をψとしている。また同時に、アレーアンテナの最も大きい開口の方向をx軸、真下に向かう鉛直方向をy軸、x軸とy軸に直交する方向をz軸とおくものとする。このとき、上記各単位ベクトルe1、e2、e3、e4はそれぞれx成分、y成分、z成分を用いて次式で表される。
Figure 0004019149
また、未知パラメータであるアンテナ素子30から30’への位置変位ベクトルdについては、
Figure 0004019149
で表されるものとする。
さらに、位置変位ベクトルdに関する各単位ベクトルe1、e2、e3、e4およびeθの方向への射影ベクトルをそれぞれ、ベクトルδ1、δ2、δ3、δ4およびδθとおき、その大きさをそれぞれ位相変位で表現し、これをδ1、δ2、δ3、δ4およびδθとおく。なお、アンテナ素子の受信信号を検波することにより実際に観測される位相変位は、上記δ1、δ2、δ3、δ4およびδθに、どの方向から入射した信号に対しても共通に寄与する回路内部の位相変位φを加えたものとなり、これを以下のように表現するものとする。
Figure 0004019149
ここで、高々度プラットフォーム上のアンテナ開口長に比較してアンテナから目標電波源までの距離が十分大きい場合、アンテナ素子位置の変位によるアンテナ素子からみた目標電波源の方向の変位はほぼ無視できるほど十分小さいため、数1のパラメータのうち、4つの較正用基準局と高々度プラットフォームの相対的位置関係が常に既知であるとすれば、これらの較正用基準局にかかわるパラメータであるベクトルe1、e2、e3、e4の値は全て既知としておくことができ、また、δ’1、δ’2、δ’3およびδ’4はアンテナ素子での各較正用基準局が送信する較正信号の受信位相変位をそれぞれ測定して知ることができる。
次に、これら既知のパラメータから、ベクトルdおよびφが未知であるという条件のもとで、δθとφの和δ’θ=δθ+φを求める式を導出する。はじめに、δ1〜δ4およびδθはそれぞれベクトルdの単位ベクトルe1〜e4およびeθ方向への射影だから、次式がなりたつ。
Figure 0004019149
Figure 0004019149
ただし、( ・ )は内積、Tは転置を表す。回路内部の位相変位φが存在する場合、実際に観測される各方向の位相変位は数1ないし数5から、次式で表される。
Figure 0004019149
Figure 0004019149
ここで、行列Er’およびベクトルδr’、ベクトルd’を次のように定義する。
Figure 0004019149
数8を用いて数6を書き換えると次式が得られる。
Figure 0004019149
また数7は次式で与えられる。
Figure 0004019149
ただし、
Figure 0004019149
とおいている。
したがって、数9と数10よりδ’θを求めるための次式が得られる。
Figure 0004019149
すなわち、異なる既知の場所に設置された少なくとも4つの較正用基準局の信号を高々度プラットフォーム上の各アンテナ素子で受信し、それらの受信位相を測定すれば、数12を用いて受信回路内部の位相変位とアンテナ素子の位置変位による位相変位も含めた任意方向θの位相変位δ’θを求めることができる。
なお、各アンテナ素子で受信した信号の中から、ある1つの較正用基準局の信号を選択し、その位相と振幅を測定するには、特許第3096733号「アレーアンテナのビーム形成方法」に記載してある方法と同様な以下の公知の方法を用いることができる。
各較正用基準局より互いに異なる既知の較正用データ系列をそれぞれ変調して送信することとし、高々度プラットフォーム上において選択するi番目(i=1, 2, 3, …)の較正用基準局が送信するある所定のサンプル数nの複素データ系列をri(n)とおき、少なくとも4つの較正用基準局すべての送信する信号を高々度プラットフォーム上で同時に受信し、これをベースバンドまで検波した信号からサンプル数nだけ抽出した複素系列をs(n)とおく。なお、検波のおける局部発信信号の位相は全てのアンテナ素子で完全に同期しているものとする。このとき、受信系列s(n)からi番目の較正用基準局から送信された信号のみを選択してその位相変位δi’と振幅aiを求めるには、受信複素系列s(n)と既知のデータ系列ri(n)の間で以下の複素相関演算を行う。
Figure 0004019149
ここで ̄はnサンプル分の平均値、*は複素共役を表す。受信複素系列s(n)と既知のデータ系列ri(n)の間でタイミングを1サンプルずつずらしながら演算し、wiが最大値wi,peakとなったとき、次式を計算する。
Figure 0004019149
ここでargは複素数の偏角、| |は複素数の絶対値を表す。
以上述べた数12〜数14の演算を全てのアンテナ素子の受信信号と全ての較正用基準局からの較正用データ系列ならびにアレーアンテナからみた全ての方向に対して行うことにより、アレーアンテナからみた任意の各方向のステアリングベクトルが計算され、ステアリングベクトルの方向を走査するスーパーレゾリューション法による角度検出が可能となる。ステアリングベクトルを走査して電波到来方向を特定するスーパーレゾリューション法としては、すでに公知のMUSIC法などが知られている。この場合、アンテナ素子数をm、第k番目(1≦k≦m)のアンテナ素子に関して数12〜数14により計算されるθ方向に対応した位相変位をδθ’(k)、数14により計算される任意のi番目の較正用基準局から計算される第k番目のアンテナ素子での受信信号振幅をai(k)とすれば、θ方向に対応したステアリングベクトルAθは次式で計算される。
Figure 0004019149
上記較正用基準局から送信される較正用データは所定の周期で繰り返し送信し、上記演算を繰り返し実行することにより、アンテナ素子の位置変位、ならびに回路内部の位相変位、振幅が動的に変化する場合でも、十分な演算速度があれば実時間でステアリングベクトルを求めることができる。
次にシミュレーションにより上記実施例1の性能例を示す。
図4はシミュレーションのためのモデルを示す図である。以下にこのモデルを説明する。高度20kmの上空に高々度プラットフォームが停留していると仮定し、プラットフォームの表面にアレーアンテナ40のアンテナ素子が開口径70mにわたって曲線状に不等間隔配列されていると想定する。各アンテナ素子はたて、よこ方向にランダムな位置変位をしており、かつ各アンテナ素子に接続された回路内部にもランダムな位相変位があるものとする。ただし、各回路内部の振幅変位はここではないものとする。地上にはアレーアンテナを較正するため既知の位置に較正用基準局41ないし43が3局設置されているとし、2つの探知目標電波源44が地上の近接した位置にあって、900MHz帯の同一周波数で任意波形の電波を発信しているものとする。なお、2つの電波源のプラットフォームからみた角度差は0.03度であるとする。この角度差は距離にすると約10mに相当する。なお、シミュレーションでは、単純化するためにアレーアンテナの各アンテナ素子、3つの較正用基準局、ならびに2つの探知目標電波源は全て、同一平面状に存在すると仮定する。この場合、アンテナ素子位置変位が通常の3次元から2次元になるため、未知変数が1つ減るため、較正用基準局の数は3つあれば十分となる。シミュレーションモデルの主な諸元を表1に示す。
Figure 0004019149
図5はシミュレーションの結果を示す図である。図5(a)は、アンテナ素子の位置や回路内部の位相の変位に対する較正を行わないで、MUSIC法を適用し、MUSICスペクトルを求めた結果である。2つの目標電波源の方向、すなわち、10.00度と10.03度の方向に全くピークが現れておらず、電波源の方向が測定不能であることがわかる。一方、図5(b)は、較正用基準局の信号を用いて較正を行い、MUSICスペクトルを求めた結果であり、2つの目標電波源の方向にそれぞれピークが現れ、各方向が正確に特定できているとともに、それら2つの方向がはっきりと分解できていることがわかる。
なお、シミュレーションは上記のように平面上のモデルを用いたため、較正用基準局は3つで十分であったが、3次元空間の場合には、もう1つ較正用基準局を加えることでアレーアンテナの較正ができる。
また、シミュレーションではアレーアンテナの各アンテナ素子に接続される回路内部の振幅変位はないものとしたが、これがランダムに存在する場合でも数13および数14の手段によりこれを較正し、目標電波源の方向を精度よく特定することができる。
上記ステアリングベクトルの走査により目標電波源の方向を求める手段は、4つの較正用基準局のうちの適当な少なくとも1つの局の送信信号に対しても同時に適用し、目標電波源の方向を既知の位置にあるその較正用基準局の方向からの相対座標として求めるすでに公知の相対測位手法を適用すれば、高々度プラットフォームの位置や姿勢の情報に誤差があっても、その誤差の影響を相殺し、目標電波源の方向を特定できる。
このように、較正用基準局からの電波を受信して各アンテナ素子の位置および各アンテナ素子に接続された受信回路内部の振幅と位相の変動影響分を求め、その変動影響分で電波到来方向を較正するようにしたので、アレーアンテナを構成する各アンテナ素子の位置の誤差を補正することができ、また各アンテナ素子に接続された回路内部の振幅と位相の誤差の補正を少数の既知電波源(較正用基準局)で行うことができる。
また高々度プラットフォーム上に設置するアレーアンテナの各アンテナ素子の位置を厳密に固定しなくても、高い精度で位置不明の電波源(目標電波源)の方向を特定することができる。
また、高々度プラットフォーム上に設置するアレーアンテナの各アンテナ素子の位置が時間的に変動し、それが未知であっても、十分な演算速度があれば、高い精度かつ実時間で目標電波源の方向を特定することができる。
また高々度プラットフォーム上に設置するアレーアンテナの配列方法がどんな配列であっても、また、それが未知であっても、高い精度で目標電波源の方向を特定することができる。
さらに高々度プラットフォーム上に設置するアレーアンテナの各アンテナ素子に接続された回路内部の振幅と位相に未知のばらつきがあり、かつそれらが時間的に変化する場合であっても、十分な演算速度があれば、高い精度かつ実時間で目標電波源の方向を特定することができる。
上記したアレーアンテナのステアリングベクトルは、最も開口径の大きい方向に沿って走査するのと同時に他の方向に沿って走査することにより、目標電波源の方向を2次元的に求めることができる。当然、アレーアンテナの開口面が2次元的な広がりがあり、複数の方向で大きな開口径がとれる場合には、目標電波源の方向の2次元特定精度が上昇する。
図6は、高々度プラットフォーム上のアレーアンテナの開口が1次元的な広がりしかもたない場合に地上の目標電波源の方向を2次元的に所定の誤差の範囲内で特定する手段を示している。この手段は高々度プラットフォームに設置されたアレーアンテナ60と、地上の未知の場所にある目標電波源61と、から構成される。アレーアンテナ60の最も大きな開口が得られる方向62に沿って63で示されるステアリングベクトルの走査を行うことによりMUSIC法で得られる目標電波源の方向がθ1±Δθ1の範囲内であるとする。ただし、Δθ1は方向特定誤差である。このとき、目標電波源の地上における位置は、ある帯状の領域64に含まれこととなり、これだけでは目標電波源の位置を1つの場所に特定することができない。次に方向62から水平方向にある所定の角度γだけ回転させた別の方向65に沿って66で示されるステアリングベクトルの走査を行うことによりMUSIC法で得られる目標電波源の方向がθ2±Δθ2の範囲内であるとする。このとき、目標電波源の地上における位置は、ある別の帯状の領域67に含まれることとなる。したがって、上記2つの異なる方向でのステアリングベクトルの走査を行うことにより、目標電波源の方向は2つの帯状の領域64および67の交わる領域68の方向に存在することが特定される。
このようにアレーアンテナのステアリングベクトルを、最も開口径の大きい方向に沿って走査するのと同時に他の方向に沿って走査することにより、2次元的に広がりのあるアレーアンテナを用いた場合だけでなく、1次元的な広がりしかもたないアレーアンテナを用いた場合においても目標電波源の方向を2次元的に求めることができる。
以上、本実施例1により、高々度プラットフォームに設置されるアレーアンテナの各アンテナ素子の位置および各アンテナ素子に接続された受信回路内部の振幅や位相が時間とともにそれぞれ任意の変動する場合においても、上記各アンテナ素子の位置および各アンテナ素子に接続された受信回路内部の振幅と位相の変動の影響を同時に除去あるいは軽減し、精度の高い電波到来方向特定ができる。また、基本的にアンテナ素子の位置変位の影響を考慮した計算方法を含んでいるため、アンテナ素子の配列方法は任意でよく、等間隔配列、不等間隔配列、曲面上の配列、十字型配列、円形配列など、どんな配列にも適用でき、かつ各アンテナ素子の位置はあらかじめ正確に把握しておく必要はない。
図7に示す実施例2は、高々度プラットフォーム上の搭載センサーシステムから地上の基地局への信号伝送方法の一例を示す図である。本実施例は、高々度プラットフォーム70に設置されたアレーアンテナ71と、アレーアンテナの各アンテナ素子における受信信号をプラットフォーム70上でそれぞれサンプリングしてデジタル化するA/Dコンバータ72と、それぞれデジタル化された信号をデジタル信号処理してアレーアンテナの較正ならびに目標電波源79の方向を計算するプラットフォーム70上のデジタル信号処理装置73と、計算された目標電波源の方向データを多重化ならびに所定の無線周波数に変調するプラットフォーム70上の多重化・送信装置74と、変調された信号を地上に向けて送信するプラットフォーム70上の送信アンテナ75と、送信された信号を地上で受信するための地上に設置された受信アンテナ76と、受信された信号を復調して各目標電波源の方向データをそれぞれ分離・復元して方向特定結果を得る地上に設置された受信・分離装置77と、から構成される。
本実施例2では、高々度プラットフォーム70上のアレーアンテナ71の各アンテナ素子で受信される信号をプラットフォーム上でそれぞれAD変換し、アレーアンテナの較正および電波到来方向を求める演算を行い、求められた目標電波源の方向データのみを多重化かつ無線信号に変調して地上の受信局に送信することにより、高々度プラットフォームに搭載する機器の重量が増え、かつ複雑化するものの、プラットフォームと地上の間の無線データ回線は、多くの帯域を必要とせず、地上設備も簡単なものですむという特徴がある。
図8に示す実施例3は、高々度プラットフォーム上の搭載センサーシステムから地上の基地局へ信号伝送方法のもう1つの例を示している。本実施例は、高々度プラットフォーム80に設置されたアレーアンテナ81と、アレーアンテナの各アンテナ素子における受信信号をプラットフォーム80上でそれぞれサンプリングしてデジタル化するA/Dコンバータ82と、デジタル化された各アンテナ素子の受信信号をそのまま多重化して地上に向けて送信する多重化・送信装置84と、多重化された信号を地上に向けて送信するプラットフォーム80上の送信アンテナ85と、送信された信号を地上で受信するための地上に設置された受信アンテナ86と、受信された信号を分離してプラットフォーム80上の各アンテナ素子による受信信号を地上において復元する受信・分離装置87と、分離・復元された信号を用いてアレーアンテナの較正および電波到来方向を求める演算を行い目標電波源の方向特定結果を得るデジタル信号処理装置83と、で構成される。
本実施例3では、高々度プラットフォーム上ではアレーアンテナの較正や電波到来方向を求める演算を行わず、各アンテナ素子の受信信号をAD変換したデジタル信号をそのまま多重化して地上に送り、地上においてアレーアンテナの較正や電波到来方向を求める演算を行うことにより、プラットフォーム搭載機器が単純化し重量が軽減されるという特徴がある。また、プラットフォームから地上への無線データ回線に全てのアンテナ素子の受信信号を多重化して伝送するのに必要な帯域が要求され、かつ地上での装置が複雑化・大規模化するものの、地上にあるためにそのメンテナンスが容易になるという特徴がある。なお、本実施例では、プラットフォームから地上への多重化信号の伝送においては、プラットフォーム上の各アンテナ素子での受信信号の振幅と位相の情報が正確に保存される必要がある。プラットフォーム上での各アンテナ素子の受信信号の多重化の方法としては、各アンテナ素子の受信信号をサンプルしたデジタル信号を並列/直列変換するなどの方法が使用できる。
図9に示す実施例4は、高々度プラットフォームがある所定の範囲を旋回飛行して時間とともに位置を変える場合、その位置の変化を利用して目標電波源の位置を高度方向も含めて3次元的に特定する手段を示している。本実施例は、アレーアンテナを搭載した1機の高々度プラットフォームが順に位置P1から位置P4まで時間とともに移動しながら、同時にそれぞれの位置P1,P2,P3,P4において目標電波源92の方向を順に911から914に示すように所定の誤差の範囲で特定し、それぞれのプラットフォームの位置情報と、それぞれの目標電波源の方向の特定結果とから、目標電波源が存在する位置の範囲93を計算して求める手段を与える。
ある1ヶ所の高々度プラットフォーム上のアレーアンテナのみでは目標電波源のプラットフォームから見た方向が特定できるだけで、3次元上の位置を特定することはできず、あらかじめ目標電波源の高さが別の手段により既知の場合のみ、3次元上の位置を特定できるが、この実施例4では、プラットフォームの移動を利用して複数の位置から目標電波源の方向を特定することにより、目標電波源の高さがあらかじめ未知でもその3次元上の位置をある所定の誤差の範囲内で特定できるという特徴を備える。
また、上記1機の移動する高々度プラットフォームの代わりに、あらかじめ少なくとも2機の高々度プラットフォームがあり、それらのプラットフォームで目標電波源の送信電波が受信できれば、これらを用いても同様に目標電波源の位置を3次元的に特定することができる。この場合、上記1機のプラットフォームが移動する場合よりも迅速な位置特定が可能となるとともに、プラットフォームが必ずしも移動せずに、それぞれ所定の位置に停留していてもよいという特徴を備えている。
本発明に係る高々度プラットフォームによる電波到来方向特定システムの構成を示す図である。 高々度プラットフォームとして、大型飛行船と無人操縦ソーラープレーンを用いた場合のアレーアンテナの設置方法の例を示す図である。 高々度プラットフォーム上のアンテナ素子に未知の位置変位が生じ、かつアンテナ素子に接続される回路内部にも未知の位相変位が生じた場合の較正方法を示すための各パラメータを示す図である。 シミュレーションのためのモデルを示す図である。 シミュレーションの結果を示す図である。 高々度プラットフォーム上のアレーアンテナの開口が1次元的な広がりしかもたない場合に地上の目標電波源の方向を2次元的に所定の誤差の範囲内で特定する手段を示す図である。 高々度プラットフォーム上の搭載センサーシステムから地上の基地局へ信号伝送方法の1例を示す図である。 高々度プラットフォーム上の搭載センサーシステムから地上の基地局へ信号伝送方法のもう1つの例を示す図である。 高々度プラットフォームがある所定の範囲を旋回飛行して時間とともに位置を変える場合、その位置の変化を利用して目標電波源の位置を高度方向も含めて3次元的に特定する手段を示す図である。
符号の説明
10,44,61,79,92 電波源
11,70,80 高々度プラットフォーム
12,40,60,71,81 アレーアンテナ
20 飛行船
21,22,24,30,30’ アンテナ素子
23 主翼
31,32,33,34 較正用基準局
35,36,62,65 方向
41,42,43 較正用基準局
44 電波源
60 アレーアンテナ
61 電波源
64,67,68 領域
72,82 A/Dコンバータ
73,83 デジタル信号処理装置
74,84 多重化・送信装置
75,85 送信アンテナ
76,86 受信アンテナ
77,87 受信・分離装置
93 範囲
911,912,913,914 方向
P1,P2,P3,P4 高々度プラットフォームの位置

Claims (6)

  1. 電波の到来方向を特定する電波到来方向特定システムにおいて、
    高々度を飛行あるいは停留する高々度プラットフォームと、
    上記高々度プラットフォームに設置され、位置の不明な1つあるいは複数の電波源から送信された、所定の周波数範囲にある任意の形式の電波を受信しその受信信号を出力するアレーアンテナと、
    上記アレーアンテナの受信信号から取得した振幅および位相の情報に対して所定の信号処理を施し、上記位置の不明な電波源から送信された電波の到来方向を所定の誤差以内で特定する到来方向特定手段と、を備え、
    上記アレーアンテナの受信信号はアレーアンテナを構成する各アンテナ素子が受信した信号であって、その各アンテナ素子を、高々度プラットフォームの設置可能な場所の中の可能な限り広い範囲にわたって必要十分な数だけ、その高々度プラットフォームの形状に合わせて直線状、曲線状、平面状あるいは曲面状に設置してアレーアンテナの開口面を広くとり、
    上記到来方向特定手段は、アレーアンテナを構成する各アンテナ素子の位置および各アンテナ素子に接続された受信回路内部の振幅や位相が時間とともに変動する場合、アレーアンテナで受信した、当該アレーアンテナから離れた場所にありかつ既知の位置に設置されかつ所定の形式で変調された電波を送信する1つあるいは複数の較正用基準局からの受信信号に所定の信号処理を施すことにより、各アンテナ素子の位置および各アンテナ素子に接続された受信回路内部の振幅と位相の変動を考慮したアレーアンテナのステアリングベクトルを求め、そのステアリングベクトルを走査させて到来方向推定演算を行うことにより、上記各アンテナ素子の位置および各アンテナ素子に接続された受信回路内部の振幅と位相の変動がある場合においても、それらの影響を除去し、上記位置の不明な電波源から送信された電波の到来方向を所定の誤差以内で特定する、
    ことを特徴とする電波到来方向特定システム。
  2. 上記到来方向特定手段は高々度プラットフォームに設けられ、到来方向特定手段で得られた電波到来方向の情報だけを地上局に送信する、請求項1に記載の電波到来方向特定システム。
  3. 上記到来方向特定手段は地上局に設けられ、高々度プラットフォームのアレーアンテナからは受信信号が多重化して地上局に送信され、地上局の到来方向特定手段は、多重化された受信信号を分離した後、電波到来方向の特定を行う、請求項1または2に記載の電波到来方向特定システム。
  4. 上記高々度プラットフォームの位置が時間とともに変化する場合、上記到来方向特定手段は高々度プラットフォームが複数の異なる既知の位置にある場合のそれぞれにおいて電波到来方向特定を行い、その各電波到来方向を用いて、電波源の3次元的な位置を高精度に求める、請求項1から3の何れかに記載の電波到来方向特定システム。
  5. 上記高々度プラットフォームが2機以上で互いに異なる既知の位置にある場合、上記到来方向特定手段は、その高々度プラットフォームの各々が特定した電波到来方向を用いて、電波源の3次元的な位置をより高精度に求める、請求項1から4の何れかに記載の電波到来方向特定システム。
  6. 上記高々度プラットフォームは、有人または無人操縦の固定翼航空機、ヘリコプター、気球、飛行船、および人工衛星の何れかである、請求項1から5の何れかに記載の電波到来方向特定システム。
JP2004061729A 2004-03-05 2004-03-05 電波到来方向特定システム Expired - Lifetime JP4019149B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004061729A JP4019149B2 (ja) 2004-03-05 2004-03-05 電波到来方向特定システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004061729A JP4019149B2 (ja) 2004-03-05 2004-03-05 電波到来方向特定システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005249629A JP2005249629A (ja) 2005-09-15
JP4019149B2 true JP4019149B2 (ja) 2007-12-12

Family

ID=35030233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004061729A Expired - Lifetime JP4019149B2 (ja) 2004-03-05 2004-03-05 電波到来方向特定システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4019149B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103135556A (zh) * 2013-01-25 2013-06-05 北京航空航天大学 一种提高太阳能无人机应用性能的飞行方法

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4794416B2 (ja) * 2006-11-09 2011-10-19 三菱電機株式会社 目標位置標定装置
JP5759676B2 (ja) * 2010-03-17 2015-08-05 株式会社東芝 伝搬経路推定システム及び伝搬経路推定方法
US9188657B2 (en) * 2013-12-03 2015-11-17 The Boeing Company Systems and methods of transmitter location detection
US10205491B2 (en) 2015-09-28 2019-02-12 Futurewei Technologies, Inc. System and method for large scale multiple input multiple output communications
US20170126296A1 (en) * 2015-11-04 2017-05-04 Futurewei Technologies, Inc. System and Method for Large Scale Multiple Input Multiple Output Beamforming
JP6742589B2 (ja) * 2016-02-29 2020-08-19 国立研究開発法人情報通信研究機構 位置推定システム
JP7301621B2 (ja) * 2019-06-20 2023-07-03 日本無線株式会社 位置標定装置、位置標定プログラム及び位置標定システム
CN112083406B (zh) * 2020-09-17 2022-05-17 电子科技大学 一种对目标高度稳健的外辐射源二维定位方法
IL277536B2 (en) * 2020-09-23 2023-09-01 Elta Systems Ltd Systems and methods for determining the location and/or direction of a radiating element
JP7380779B1 (ja) 2022-08-19 2023-11-15 沖電気工業株式会社 移動体、方法およびプログラム
IL302187B2 (en) * 2023-04-17 2024-03-01 Elta Systems Ltd Systems and methods for determining the location and/or direction of a radiating element

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103135556A (zh) * 2013-01-25 2013-06-05 北京航空航天大学 一种提高太阳能无人机应用性能的飞行方法
CN103135556B (zh) * 2013-01-25 2015-01-28 北京航空航天大学 一种提高太阳能无人机应用性能的飞行方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005249629A (ja) 2005-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6242794B2 (ja) アンチジャミングアンテナを含むgnssポジションニングシステムおよび位相中心補正搬送波の利用
DK3123197T3 (en) METHODS AND APPARATUS FOR DETERMINING THE ARRANGEMENT (AOA) OF A RADAR WARNING RECEIVER
US11454702B2 (en) Synthetic aperture radar method and synthetic aperture radar device
US5457466A (en) Emitter azimuth and elevation direction finding using only linear interferometer arrays
JP3656575B2 (ja) 衛星追尾用アンテナ制御装置
US9024812B2 (en) Systems and methods for providing antenna calibration
JP4592506B2 (ja) アップリンク干渉源位置特定装置及びその方法
EP2572545B1 (en) Determining the geographic locaton of a portable electronic device
EP2293104A2 (en) System and method for correcting global navigation satellite system carrier phase measurements in receivers having controlled reception pattern antennas
JP4019149B2 (ja) 電波到来方向特定システム
CN110058204B (zh) 一种基于方向图匹配的星载天线波束中心定标方法
CN103746757A (zh) 一种基于星载多波束天线的单星干扰源定位方法
CN110068817B (zh) 一种基于激光测距和InSAR的地形测图方法、仪器和系统
EP2310872B1 (en) Radar tracking system
CN111812642B (zh) 一种圆柱孔径mimo阵列天线、成像方法及补偿方法
CN105403887A (zh) 基于ins的机载sar实时运动补偿方法
JP2010060303A (ja) 測位装置
US7547870B2 (en) Precision spacecraft payload platforms
US7515104B2 (en) Structured array geolocation
JPH07199804A (ja) 干渉型合成開口レーダ装置から得た3次元情報を用いる地形図作成装置
CN102656747A (zh) 天线波束指向装置和天线波束指向方法
US20230009535A1 (en) Active mills cross arrangement systems and methods
JP5730506B2 (ja) 到来方向標定装置および位置標定装置
CN116165599A (zh) 一种超短波测向系统及集成式超短波测向设备
KR101957291B1 (ko) 전자전 지원 시스템(Warfare Support System)의 신호도래방위각 측정 장치 및 그 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070821

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4019149

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term