JP4014278B2 - Treatment method for wastewater containing phosphate ions - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排水、とくに家庭排水または集合住宅の排水などのリン酸イオンを含む生活排水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
川や湖の富栄養化の原因の1つにリン化合物の存在があることは周知である。また、このリン化合物は一般家庭の生活排水中に多く存在するが、浄化処理が困難なものであり、有効な対策がとれないのが現状である。
【0003】
リン化合物の処理装置は種々提案されているが、家庭排水については鉄の電解溶出法が知られている(特開平3−89998号公報、C02F 3/12)。この技術は、排水中のリン酸イオンを鉄イオンと反応させ水不溶性の塩、たとえばFePO4やFe(OH)x(PO4)yとして凝集沈殿させて除去しようとする技術であり、電解槽中に設置された鉄製の電極に通電して排水中に鉄イオンを溶出させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電解槽に流入する浮遊物が電極間に接触し、電流がリークするばあいがある。また、電解槽内に設けられている撹拌端子やバッキなどの撹拌機構が停止したり、または電極の極性反転機構が停止すると、電極表面に金属化合物が堆積し、電極間の電流のリークが発生するばあいがある。これらのばあい、リン除去効率が低下し、安定したリン除去性能を持続することができない。そこで、電極間を広げることが一応考えられるが、電極間の距離を広げると、25V以上(電気用品取締法では25V以下である)に電圧を上げないと所定の電解効率を達成できない惧れがある。
【0005】
本発明は、叙上の事情に鑑み、リン酸イオンの除去効率を長期間高効率に持続させることができるリン酸イオン含有排水の処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のリン酸イオン含有排水の処理方法は、鉄および/またはアルミニウムを含む少くとも一対の電極を取手を挟んで所定の間隔だけ離れるようにすることにより構成された電極ユニットを有し、この電極ユニットの一対の電極を用いてリン酸イオンを含む排水中に鉄イオンおよび/またはアルミニウムイオンを電気化学的に溶出させリン酸イオンを鉄イオンおよび/またはアルミニウムイオンとの反応により不溶性塩の形で凝集沈殿させる排水の処理方法であって、排水処理装置に設置される電解槽への流入水の電導度が0.3〜1.5mS/cm、電流密度が0.5〜1mA/cm2である場合、一対の電極間の距離を1〜55cmに設定することを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明のリン酸イオン含有排水の処理方法を説明する。
【0010】
図1は本発明の一実施の形態にかかわる排水処理装置を示す説明図、図2は図1における電解槽を示す一部切欠斜視図、図3は電極ユニットを示す説明図、図4は最大電圧25Vを基準として、電極間の距離L、電流密度iおよび電導度Sの関係を示す図である。
【0011】
本発明は、たとえば合併浄化槽などの排水処理装置に用いられる。かかる排水処理装置は、図1に示すように、第1嫌気ろ床槽Aと、第2嫌気ろ床槽Bと、生物ろ過槽Cと、処理水槽Dと、消毒槽Eとからなり、前記第1嫌気ろ床槽Aに流入した排水を各槽にて処理したのち、消毒槽Eから排出するようにされている。そして電解槽1が、前記処理水槽DからエアポンプFにより揚水された処理水を第1嫌気ろ床槽Aへ戻す循環経路Lに設置されている。
【0012】
前記電解槽1は、図1〜3に示すように、排水の流入口2と流出口3を有する排水処理室4と、該処理室4内の排水中に少なくとも一部が浸漬するように配置されている電極5、6と、該電極5、6に通電するための電源7と、電極5、6の極性を所定の時間ごとに切り換えるための極性反転回路および電極5、6に通電する電流を制御するための電流制御回路を有するコントローラ8と、前記排水処理室4内の排水中に空気を供給する空気ばっ気装置9を備えている。
【0013】
前記電極5、6は、鉄、鉄合金、アルミニウム、アルミニウム合金または鉄−アルミニウム合金などの鉄イオンおよび/またはアルミニウムイオン発生源から製作することができる。
【0014】
前記電極5、6は、図2〜3に示すように、仕切りケース10内に取手11を挟んで所定の間隔だけ離れて収納される電極ユニット12として、電解槽1内に、たとえば仕切り棒13により4セット組み込まれる。また該電極5、6には、端子14がネジ止またはハンダ付などにより固着されており、該端子14から引き出されたリード線15がコネクター16に接続されている。また前記仕切りケース10には、排水の流入口10aと流出口10bが形成されているとともに、空気流入口10cが形成されている。
【0015】
前記空気ばっ気装置9は、排水処理室4の底中央に設置される多孔質の散気管17または散気板と、該散気管17に圧縮空気を吸き込むための、図示しないエアポンプとから構成されており、前記散気管17とエアポンプはパイプ18により接続されている。
【0016】
本実施の形態では、前記散気管17は排水処理室4の底中央に設置されているが、本発明においては、とくにこれに限定されるものではなく、排水を撹拌し、排水の流出とともに、排水中のリン酸イオンと電極から溶出した鉄イオン(アルミニウムイオン)との反応生成物である水不溶性の塩を流出させやすい位置を適宜選定して設置することができる。また、散気管を処理室内の排水中で上下方向に動かすことで排水の対流を生じやすくすることもできる。なお、本実施の形態では、前記排水の撹拌により、鉄イオンとリン酸イオンとの反応性を向上させることもできる。
【0017】
鉄(アルミニウム)の電解溶出法には、従来公知の方法が採用でき、電極への通電は連続的でも断続的、パルス的でもよい。しかし通電量は、リン酸や他のイオンの濃度、排水の流量などによって異なるが、鉄イオンおよび/またはアルミニウムイオンの排水中の濃度/リン濃度のモル比(以下、「Fe/P」と略す)が1.0〜4.0、好ましくは1.5〜2.5となるように調節すればよい。すなわち、排水中のリンはリン酸イオンとして存在し、そのリン酸イオンと鉄イオンとを反応させ、FePO4またはFe(OH)x(PO4)yを生成し、沈降させるため、たとえば、FePO4のばあい、FeとPのモル比は1で充分であるが、反応効率を考慮すると、モル比が1以上でないと70〜80%以上の高いリン除去効率はえられない。一方、モル比が4以上になると、リン除去率が99%以上となり(すなわち、効率は限界に達し)、これ以上モル比をあげても、余分の鉄が流出側へ放流されランニングコストの上昇や環境汚染にもつながる惧れがあるからである。
【0018】
また電解槽への流入水の電導度は、排水処理装置における各槽の処理能力により異なるが、通常1mS/cm以下であり、高いときでも1.5mS/cmである。ところで、一定の電導度のときに、電極間の距離を大きくすると、電圧が上昇し、一定の距離にある電極間に一定の電流を通電しているばあいに、水の電導度が低下すると、電圧が上昇するため、最大電圧25Vを基準として、電極間の距離L、電流密度iおよび電導度Sの関係を予め求める必要がある。図4より、電流密度iに対する電極間の距離Lは、水の電導度Sが1.41(S1)、0.72(S2)、0.29(S3)および0.19(S4)へと低下すると、小さくしなければならないことがわかる。なお、各電導度S1〜S4に対する回帰直線は、それぞれL=−56.5i+81.4、L=−35.5i+5.8、L=−19.5i+23.6およびL=−13.8i+16.6である。
【0019】
したがって、本発明においては、水の導電度Sが0.3mS/cm以下の低いばあいには、電流密度iの依存度が小さいことから、まず、電流密度Sを0.05〜1mA/cm2に設定するとともに、電極間の距離Lを約1〜24cmに設定する。ここで、距離Lの下限値を1cmとしたのは、たとえば電解槽内のバッキが停止したとき、電極表面に最大約0.5cmの付着物が堆積するため、両極間が1cm未満のばあい、電極の導通が発生し、鉄の溶出が起らなくなるからである。ついで電導度Sが0.3〜1.5mS/cmのばあいには、電流密度iの依存度が大きく、たとえば電解槽に配置する電極対数を、汚水処理装置を使用する人数の変化により4対から2対に変えたとき、電流密度が約2倍に変化するため、電流密度Sの平均的な値0.5を境界として、0.05〜0.5mA/cm2と0.5〜1mA/cm2の2つの範囲に区画すると、それぞれの電極間の距離Lは1〜60cmおよび1〜55cmに設定する必要がある。なお、前記電流密度Sが0.05〜0.5mA/cm2であるばあい、計算上距離Lは約81cmではあるが、最大距離Lを60cmとしたのは、処理装置のマンホールの径が通常約60cm位なので、たとえば一対の電極の設置作業およびメンテナンスのときにマンホールからの搬出作業を容易に行なうためである。
【0020】
本発明では、前記水の電導度の範囲に基づいて、電流密度と電極間の距離を設定したのち、鉄電極に通電させる電流をコントローラで制御し、ファラデーの法則により、必要な鉄イオンの溶出量を制御する。これにより、リン除去効率を70〜80%以上安定して維持することができる。
【0021】
なお、本発明における、リン酸イオン含有排水の鉄(アルミニウム)の電解溶出法による処理は、電極から溶出した鉄イオン(アルミニウムイオン)が排水中のリン酸イオンと反応して水不溶性のリン酸と鉄(アルミニウム)との塩を生成させる反応(反応A)を利用するものであるが、排水中は水酸化物イオンが存在しており、溶出した鉄イオン(アルミニウムイオン)は水酸化物イオンとも反応する(反応B)。反応Bは反応Aよりも速いので、リン酸イオンを捕捉するためには電流量を多くして鉄イオン(アルミニウムイオン)の溶出量を増す必要がある。
【0022】
しかしながら、排水中にカルシウムイオンまたはマグネシウムイオンが存在すると、それらのイオンは水酸化物イオンと反応する(反応D)。この反応Dは鉄イオン(アルミニウムイオン)と水酸化物イオンとの反応Bに優先するため、反応Bが抑制され、鉄イオン(アルミニウムイオン)はリン酸イオンとの反応Aに有効に利用される。さらに、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンもリン酸イオンと反応して水不溶性の塩を形成するので、リン酸イオンの除去に貢献する。
【0023】
このため、本発明では、カルシウムイオンまたはマグネシウムイオンを添加し、鉄イオン(アルミニウムイオン)と水酸化物イオンの反応Bを抑制し、鉄イオン(アルミニウムイオン)とリン酸イオンの反応Aを効率よく行なわせることもできる。これにより、通電量を低減することができ、節電できるとともに鉄やアルミニウムの溶出量を低減できる。
【0024】
本発明の排水の処理装置は前述のように一般家庭排水にとくに有利に利用できる。したがって、単独で使用してもよいが、他の浄化システム、たとえば活性汚泥法、膜分離法、嫌気・好気循環法などと組合せて家庭用、集合住宅用の総合排水浄化システムとすることができる。また、大規模処理システム(し尿処理場)にも利用できる。
【0025】
つぎに本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0026】
実施例
図1に示す鉄の電解溶出排水処理装置において、排水中に浸漬させる4対の電極としては、高純度の鉄板を用いるとともに、電解槽への流入水の電導体が約1mS/cmであったので、電極間の距離をそれぞれ25cmに設定した。また電圧を常時監視しながら、電極の電解を両極で行なうように極性反転時間を1時間に制御した。
【0027】
そして流入口からリン濃度5mg/リットルを含む生活排水を1200リットル/日で流入させるとともに、処理装置内の循環流量を6000リットル/日とする。各処理槽で生物処理されて、電解槽に流入するときの処理水中のリン濃度は1〜3mg/リットルになる。このとき、Fe/Pを1.5〜2.5に設定すると鉄の溶出量は、つぎの式(1)により(1〜3/31)×(1.5〜2.5)×55.847=2.7〜13.5mg/リットルとなる。
【0028】
(リン濃度/リン原子量)×(モル比)×(鉄原子量) (1)
【0029】
したがって、鉄の溶出量が2.7〜13.5mg/リットルで、循環量が6000リットル/日であるため、1日の鉄の溶出量を16.2〜81g確保するための電解電流値は、つぎの式(2)により(16.2〜81/55.847)×2×96500/(24×60×60)=0.65〜3.24Aとなる。
【0030】
(1日の溶出量/鉄原子量)×(グラム当量)×(電荷量)/(1日の秒数) (2)
【0031】
このため、電流値を0.65〜3.24Aに設定するための電極の浸水表面積は、1625〜8100cm2になる。ここで、電流密度が小さいとカソード側電極からの水素ガス発生が少なくなり、不動態皮膜の除去が低下し、皮膜の生成が増すため、電流密度を0.4mA/cm2に設定している。したがって、電極の浸水表面積を1625〜8100cm2にして、Fe/Pが1.5〜2.5になるように電解電流値を0.65〜3.24Aに制御した。
【0032】
そして電極の電気分解により、溶出した鉄イオンはリン酸イオンと反応して水不溶性の塩が生成される。生成された塩は流入水とともに、散気管から発生する空気(2リットル/min)で撹拌され、流出側へと流れ出る。したがって、水不溶性の塩の堆積はほとんどなかった。
【0033】
ついで流出口で採取した排水を孔径0.45μmのフィルターで濾過した濾液をJIS K 0102に規格された全リン分析法(46.3)に準拠して調べた結果、リンの除去効率が70〜80%以上であることがわかった。
【0034】
なお、本実施の形態では、排水処理装置の循環経路に設置される電解槽について説明したが、本発明においては、これの限定されるものではなく、たとえば回分式排水処理装置の回分槽などの小規模浄化槽に設置したものについても行なうことができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、流入してくる浮遊物や電極表面に形成される金属化合物などの堆積による電流のリークが回避できるとともに、安定したリン除去ができるため、高効率のリン除去性能を長期間持続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかわる排水処理装置を示す説明図である。
【図2】図1における電解槽を示す一部切欠斜視図である。
【図3】電極ユニットを示す説明図である。
【図4】最大電圧25Vを基準として、電極間の距離L、電流密度iおよび電導度Sの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 電解槽
2 流入口
3 流出口
4 処理室
5、6 電極
7 電源
8 コントローラ
9 空気ばっ気装置
10 仕切りケース
11 取手
12 電極ユニット
13 仕切り棒
14 端子
15 リード線
16 コネクター
17 散気管
18 パイプ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for treating wastewater, particularly domestic wastewater containing phosphate ions, such as household wastewater or apartment house wastewater.
[0002]
[Prior art]
It is well known that the presence of phosphorus compounds is one of the causes of eutrophication of rivers and lakes. Moreover, although this phosphorus compound exists abundantly in the domestic household wastewater, the present condition is that the purification process is difficult and an effective measure cannot be taken.
[0003]
Various treatment apparatuses for phosphorus compounds have been proposed, but an electrolysis method for iron is known for domestic wastewater (Japanese Patent Laid-Open No. 3-89998, C02F 3/12). This technique is a technique in which phosphate ions in waste water are reacted with iron ions to coagulate and remove them as water-insoluble salts such as FePO 4 and Fe (OH) x (PO 4 ) y. An iron electrode installed inside is energized to elute iron ions into the waste water.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, there is a case where the floating substance flowing into the electrolytic cell contacts between the electrodes and current leaks. Also, when the stirring mechanism such as the stirring terminal or the back provided in the electrolytic cell is stopped or the polarity reversal mechanism of the electrode is stopped, the metal compound is deposited on the electrode surface, and current leakage between the electrodes occurs. There is a case to do. In these cases, the phosphorus removal efficiency is lowered, and stable phosphorus removal performance cannot be maintained. Therefore, it is conceivable to increase the distance between the electrodes. However, if the distance between the electrodes is increased, the predetermined electrolytic efficiency may not be achieved unless the voltage is increased to 25 V or more (25 V or less in the Electrical Appliance and Material Control Law). is there.
[0005]
In view of the above circumstances, an object of the present invention is to provide a method for treating phosphate ion-containing wastewater that can maintain the removal efficiency of phosphate ions with high efficiency for a long period of time.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The phosphate ion-containing wastewater treatment method of the present invention has an electrode unit configured by separating at least a pair of electrodes containing iron and / or aluminum by a predetermined distance with a handle interposed therebetween. Using a pair of electrodes of the electrode unit , iron ions and / or aluminum ions are electrochemically eluted in wastewater containing phosphate ions, and phosphate ions are reacted with iron ions and / or aluminum ions to form insoluble salts. in a method of treating wastewater for coagulating sedimentation, electric conductivity 0.3~1.5mS / cm of influent water into the electrolytic cell is installed in the waste water treatment apparatus, the current density is 0.5 ~1mA / cm 2 In this case , the distance between the pair of electrodes is set to 1 to 55 cm.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the processing method of the phosphate ion containing waste_water | drain of this invention is demonstrated based on an accompanying drawing.
[0010]
1 is an explanatory view showing a wastewater treatment apparatus according to an embodiment of the present invention, FIG. 2 is a partially cutaway perspective view showing an electrolytic cell in FIG. 1, FIG. 3 is an explanatory view showing an electrode unit, and FIG. It is a figure which shows the relationship between the distance L between electrodes, the current density i, and the electrical conductivity S on the basis of the voltage 25V.
[0011]
The present invention is used in a wastewater treatment apparatus such as a combined septic tank. As shown in FIG. 1, the waste water treatment apparatus comprises a first anaerobic filter bed tank A, a second anaerobic filter bed tank B, a biological filtration tank C, a treated water tank D, and a disinfection tank E, After the waste water flowing into the first anaerobic filter bed tank A is treated in each tank, it is discharged from the disinfection tank E. And the
[0012]
As shown in FIGS. 1 to 3, the
[0013]
The
[0014]
As shown in FIGS. 2 to 3, the
[0015]
The
[0016]
In the present embodiment, the
[0017]
A conventionally known method can be adopted as the electrolytic elution method for iron (aluminum), and the electrode may be energized continuously, intermittently, or pulsed. However, the energization amount varies depending on the concentration of phosphoric acid and other ions, the flow rate of the waste water, etc., but the molar ratio of the iron ion and / or aluminum ion concentration in the waste water / phosphorus concentration (hereinafter abbreviated as “Fe / P”). ) Is adjusted to 1.0 to 4.0, preferably 1.5 to 2.5. That is, phosphorus in the waste water exists as phosphate ions, and the phosphate ions and iron ions react to generate FePO 4 or Fe (OH) x (PO 4 ) y and precipitate. For example, FePO 4 In the case of 4 , the molar ratio of Fe and P is sufficient to be 1, but considering the reaction efficiency, a high phosphorus removal efficiency of 70 to 80% or more cannot be obtained unless the molar ratio is 1 or more. On the other hand, when the molar ratio is 4 or more, the phosphorus removal rate becomes 99% or more (that is, the efficiency reaches the limit), and even if the molar ratio is increased further, excess iron is discharged to the outflow side and the running cost increases. It may also lead to environmental pollution.
[0018]
Moreover, although the electric conductivity of the inflow water to an electrolytic vessel changes with the processing capacities of each tank in a waste water treatment apparatus, it is 1 mS / cm or less normally, and is 1.5 mS / cm even if it is high. By the way, when the distance between the electrodes is increased at a certain conductivity, the voltage increases, and the conductivity of water decreases when a certain current is passed between the electrodes at a certain distance. Since the voltage rises, it is necessary to obtain in advance the relationship between the distance L between the electrodes, the current density i, and the conductivity S with reference to the maximum voltage 25V. From FIG. 4, the distance L between the electrodes with respect to the current density i is such that the water conductivity S is 1.41 (S1), 0.72 (S2), 0.29 (S3), and 0.19 (S4). When it falls, it turns out that it must be made small. In addition, the regression line with respect to each conductivity S1-S4 is L = -56.5i + 81.4, L = -35.5i + 5.8, L = -19.5i + 23.6 and L = -13.8i + 16.6, respectively. is there.
[0019]
Therefore, in the present invention, when the conductivity S of water is as low as 0.3 mS / cm or less, since the dependence of the current density i is small, first, the current density S is set to 0.05 to 1 mA / cm. 2 and the distance L between the electrodes is set to about 1 to 24 cm. Here, the lower limit value of the distance L is set to 1 cm because, for example, when the inside of the electrolytic cell is stopped, a deposit of about 0.5 cm at maximum is deposited on the electrode surface. This is because electrode conduction occurs and iron elution does not occur. Next, when the electrical conductivity S is 0.3 to 1.5 mS / cm, the dependence of the current density i is large. For example, the number of electrode pairs arranged in the electrolytic cell is changed to 4 by changing the number of people using the sewage treatment apparatus. When the pair is changed to two pairs, the current density changes about twice, so 0.05 to 0.5 mA / cm 2 and 0.5 to When divided into two ranges of 1 mA / cm 2 , the distance L between the electrodes needs to be set to 1 to 60 cm and 1 to 55 cm. When the current density S is 0.05 to 0.5 mA / cm 2 , the calculated distance L is about 81 cm, but the maximum distance L is set to 60 cm because the manhole diameter of the processing apparatus is Since it is usually about 60 cm, for example, it is easy to carry out the work from the manhole at the time of installing and maintaining a pair of electrodes.
[0020]
In the present invention, after setting the current density and the distance between the electrodes based on the electric conductivity range of the water, the current to be passed through the iron electrode is controlled by the controller, and the elution of necessary iron ions is performed according to Faraday's law. Control the amount. Thereby, phosphorus removal efficiency can be stably maintained by 70 to 80% or more.
[0021]
In the present invention, the treatment by the electrolytic elution method of iron (aluminum) of phosphate ion-containing wastewater is carried out by reacting the iron ions (aluminum ions) eluted from the electrode with phosphate ions in the wastewater to form water-insoluble phosphoric acid. It uses a reaction (reaction A) that forms a salt of iron and aluminum (aluminum), but hydroxide ions are present in the waste water, and the eluted iron ions (aluminum ions) are hydroxide ions. Also react (reaction B). Since reaction B is faster than reaction A, in order to capture phosphate ions, it is necessary to increase the amount of current and increase the elution amount of iron ions (aluminum ions).
[0022]
However, if calcium ions or magnesium ions are present in the waste water, these ions react with hydroxide ions (Reaction D). Since this reaction D has priority over reaction B between iron ions (aluminum ions) and hydroxide ions, reaction B is suppressed, and iron ions (aluminum ions) are effectively used for reaction A with phosphate ions. . Furthermore, calcium ions and magnesium ions also react with phosphate ions to form water-insoluble salts, thus contributing to the removal of phosphate ions.
[0023]
For this reason, in this invention, calcium ion or magnesium ion is added, reaction B of iron ion (aluminum ion) and hydroxide ion is suppressed, and reaction A of iron ion (aluminum ion) and phosphate ion is efficiently performed. It can also be done. Thereby, the amount of energization can be reduced, power can be saved, and the elution amount of iron and aluminum can be reduced.
[0024]
As described above, the wastewater treatment apparatus of the present invention can be used particularly advantageously for general household wastewater. Therefore, it may be used alone, but it can be combined with other purification systems such as activated sludge method, membrane separation method, anaerobic / aerobic circulation method, etc. to make a comprehensive wastewater purification system for households and collective housing. it can. It can also be used in large-scale processing systems (human waste treatment plants).
[0025]
Next, the present invention will be described based on examples, but the present invention is not limited to such examples.
[0026]
EXAMPLE In the electrolysis elution wastewater treatment apparatus shown in FIG. 1, as the four pairs of electrodes immersed in the wastewater, high-purity iron plates are used, and the electric current flowing into the electrolytic cell is about 1 mS / cm. Therefore, the distance between the electrodes was set to 25 cm. In addition, while constantly monitoring the voltage, the polarity inversion time was controlled to 1 hour so that the electrodes were electrolyzed at both electrodes.
[0027]
Then, domestic wastewater containing a phosphorus concentration of 5 mg / liter is introduced from the inlet at 1200 liter / day, and the circulation flow rate in the processing apparatus is set to 6000 liter / day. The biological concentration in each treatment tank and the concentration of phosphorus in the treated water when flowing into the electrolytic tank is 1 to 3 mg / liter. At this time, when Fe / P is set to 1.5 to 2.5, the elution amount of iron is (1-3 / 31) × (1.5 to 2.5) × 55. 847 = 2.7 to 13.5 mg / liter.
[0028]
(Phosphorus concentration / phosphorus atomic weight) x (molar ratio) x (iron atomic weight) (1)
[0029]
Therefore, since the elution amount of iron is 2.7 to 13.5 mg / liter and the circulation amount is 6000 liter / day, the electrolysis current value for securing 16.2 to 81 g of iron elution amount per day is From the following equation (2), (16.2 to 81 / 55.847) × 2 × 96500 / (24 × 60 × 60) = 0.65 to 3.24A.
[0030]
(Amount of dissolution per day / Atom of iron) x (gram equivalent) x (amount of charge) / (seconds per day) (2)
[0031]
For this reason, the submerged surface area of the electrode for setting the current value to 0.65 to 3.24 A is 1625 to 8100 cm 2 . Here, when the current density is small, the generation of hydrogen gas from the cathode side electrode is reduced, the removal of the passive film is reduced, and the production of the film is increased. Therefore, the current density is set to 0.4 mA / cm 2 . . Therefore, the immersion surface area of the electrode was set to 1625 to 8100 cm 2 , and the electrolysis current value was controlled to 0.65 to 3.24 A so that Fe / P was 1.5 to 2.5.
[0032]
Then, by electrolysis of the electrode, the eluted iron ions react with phosphate ions to produce water-insoluble salts. The generated salt is stirred together with the inflowing water by the air (2 liter / min) generated from the air diffuser and flows out to the outflow side. Therefore, there was almost no accumulation of water-insoluble salts.
[0033]
Next, as a result of examining the filtrate obtained by filtering the waste water collected at the outlet with a filter having a pore diameter of 0.45 μm in accordance with the total phosphorus analysis method (46.3) standardized in JIS K 0102, the removal efficiency of phosphorus was 70 to It was found to be 80% or more.
[0034]
In addition, in this Embodiment, although the electrolytic cell installed in the circulation path of a waste water treatment apparatus was demonstrated, in this invention, this is not limited, For example, such as a batch tank of a batch type waste water treatment apparatus It can also be performed for those installed in a small septic tank.
[0035]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to avoid leakage of current due to deposition of inflowing floating substances and metal compounds formed on the electrode surface, and stable phosphorus removal can be achieved. The removal performance can be maintained for a long time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view showing a waste water treatment apparatus according to an embodiment of the present invention.
2 is a partially cutaway perspective view showing the electrolytic cell in FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is an explanatory view showing an electrode unit.
FIG. 4 is a diagram showing a relationship among a distance L between electrodes, a current density i, and an electrical conductivity S with a maximum voltage of 25V as a reference.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (1)
排水処理装置に設置される電解槽への流入水の電導度が0.3〜1.5mS/cm、電流密度が0.5〜1mA/cm2である場合、一対の電極間の距離を1〜55cmに設定するリン酸イオン含有排水の処理方法。It has an electrode unit constructed by separating at least a pair of electrodes containing iron and / or aluminum by a predetermined distance with a handle interposed therebetween, and phosphate ions are produced using the pair of electrodes of this electrode unit. A method for treating wastewater, in which iron ions and / or aluminum ions are electrochemically eluted in the wastewater, and phosphate ions are agglomerated and precipitated in the form of insoluble salts by reaction with iron ions and / or aluminum ions,
Electric conductivity 0.3~1.5mS / cm of influent water into the electrolytic cell is installed in the waste water treatment apparatus, if the current density is 0.5 ~1mA / cm 2, the distance between the pair of electrodes 1 The processing method of the waste water containing a phosphate ion set to 55 cm.
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