JP4013031B2 - Method for producing recovered polyethylene terephthalate recycled product - Google Patents
Method for producing recovered polyethylene terephthalate recycled product Download PDFInfo
- Publication number
- JP4013031B2 JP4013031B2 JP2001293698A JP2001293698A JP4013031B2 JP 4013031 B2 JP4013031 B2 JP 4013031B2 JP 2001293698 A JP2001293698 A JP 2001293698A JP 2001293698 A JP2001293698 A JP 2001293698A JP 4013031 B2 JP4013031 B2 JP 4013031B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyethylene terephthalate
- phase polymerization
- recovered
- product
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、回収ポリエチレンテレフタレートを用いたポリエチレンテレフタレート再生品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂の成形品は、強度が大きく、耐薬品性、耐光性、耐摩耗性等の耐久性が優れており、シート状や各種形態の容器等に成形して、飲料、液体食品の容器や食品トレー等として広く用いられている。また、この様なPET製品の内で、使用済みとして回収されたPET製品の再生利用方法についても各種分野で検討されている。
【0003】
しかしながら、回収されたPET製品では樹脂の品質劣化が進行しており、回収品をそのまま又はペレット化して溶融押出や射出成形の原料として用いる場合には、新しい樹脂を用いた場合と比較すると、成形性や得られる製品の品質低下が避けられない。このため、回収PET樹脂の再生品は、繊維製品、フィルム、シートなどの一部の用途には使用可能な場合があるものの、高い重合度が要求される高品質のPET製品の製造原料としては不適切である。
【0004】
従来、回収PET樹脂の品質を向上させる方法として、回収PET樹脂をペレット状、フレーク状等とした後、窒素などの不活性ガス雰囲気中で固相重合によって固有粘度を向上させる方法が知られている(特開平7−316919号公報、特開2000−219728号公報等)。
【0005】
しかしながら、従来の再利用方法では、固相重合に長時間を要し、また、ペレット化や乾燥等の効率の悪い工程を余分に設ける必要がある。しかも、これらの方法では、回収製品に付着して外部から持ち込まれる汚染物質やリサイクルの過程で生成する望ましくない物質を十分に除去することができない。また、洗浄などの方法でこれらの汚染物質等を高度に除去して安全衛生性の高いものとすることは難しい。このため、食品包装の分野では、回収ポリエチレンテレフタレートの再生製品の使用は控えられているのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主な目的は、回収ポリエチレンテレフタレートを再生利用する方法であって、安全衛生性が高く、しかも優れた品質を有する製品を、効率よく生産し得る方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、回収ポリエチレンテレフタレートを薄いフレーク状又は微細な粉砕粒とした後、減圧下で固相重合によってIV値を向上させた後、押出し成形で特定の特性を持つシート状、フィルム状などに成形する方法によれば、不純物が少なく、物性の改善されたポリエチレンテレフタレート樹脂を比較的短時間で得ることができることを見出した。そして、このようにして得られたシート又はフィルムを所定の形状に熱成形する場合には、熱成形性が良好であって、優れた物性を有し、しかも食品包装の分野でも有効に利用できる安全衛生性の高いポリエチレンテレフタレート製品を得ることが可能となることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、下記の回収ポリエチレンテレフタレート再生品の製造方法を提供するものである。
1. 下記(1)及び(2)の工程を含むことを特徴とするポリエチレンテレフタレート再生品の製造方法:
(1)最小厚さ部分が1mm以下のフレーク又は粉砕粒の形状のポリエチレンテレフタレートを80重量%以上含む回収ポリエチレンテレフタレートを原料として、圧力7kPa以下、温度200℃以上で固相重合を行い、固有粘度(IV)値を0.7〜2とする工程:
(2)上記(1)工程で得られた固相重合後の回収ポリエチレンテレフタレートを押出成形して、下記(i)及び(ii)の条件を満足するシート状又はフィルム状の非発泡体とする工程、
(i)示差熱走査熱量計を用いて該非発泡体を10℃/分の昇温速度で加熱した際に、最初の加熱時の放熱曲線のピークを示す温度が115℃以上であること;
(ii)該非発泡体の結晶化度が20%以下であること。
2. 回収ポリエチレンテレフタレートが飲料用ボトルの回収品を50重量%以上含むものである請求項1に記載のポリエチレンテレフタレート再生品の製造方法。
3. 固相重合反応後、乾燥工程を経ることなく、乾燥機構を有さない押出機を用いて押出成形を行う請求項1又は2に記載の方法。
4. 下記(1)及び(2)の工程を含むことを特徴とするポリエチレンテレフタレート再生品の製造方法:
(1)最小厚さ部分が1mm以下のフレーク又は粉砕粒の形状のポリエチレンテレフタレートを80重量%以上含む回収ポリエチレンテレフタレートを原料として、圧力7kPa以下、温度200℃以上で固相重合を行い、固有粘度(IV)値を0.7〜2とする工程:
(2)上記(1)工程で得られた固相重合後の回収ポリエチレンテレフタレートを押出成形して、下記(i)及び(ii)の条件を満足する層を多層構造を有するシート状又はフィルム状の非発泡体体の少なくとも一層として形成する工程、
(i)示差熱走査熱量計を用いて10℃/分の昇温速度で加熱した際に、最初の加熱時の放熱曲線のピークを示す温度が115℃以上であること;
(ii)該非発泡体の結晶化度が20%以下であること。
5. 上記項1〜4のいずれかの方法で得られたシート状又はフィルム状の非発泡体を熱成形して得られるポリエチレンテレフタレート成形品。
6. 食品包装用容器である上記項5に記載のポリエチレンテレフタレート成形品。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明の製造方法について、構成要件毎に具体的に説明する。
回収ポリエチレンテレフタレート
本発明方法では、原料としては、回収ポリエチレンテレフタレートを用いる。使用できる回収ポリエチレンテレフタレートの種類については特に限定はなく、各種ポリエチレンテレフタレート製品の使用済み品の他、ポリエチレンテレフタレート製品の製造時に発生する不良品や成形屑等も使用できる。この様な回収ポリエチレンテレフタレートの内で、ポリエチレンテレフタレート製品の使用済み品は、通常、汚染されていることに加えて、樹脂の品質劣化が進行している。その結果、比較的低分子量となり、極限粘度(IV)が0.5〜0.75程度の範囲となっており、そのまま溶融押出しや射出成形の原料として用いると、得られる成形品も強度、耐熱性等の物性が劣るものとなる。更に押出成形されたシートあるいはフイルムを熱成形するときは、予備加熱の段階でシートが自重で伸びて垂れ下がる現象であるドローダウンが生じて成形に支障を来しやすい。又熱成形品が白濁化してしまうこともしばしばある。このため熱成形の条件幅も小さく、熱成形品の品質や製造効率が劣るなどして好ましくない。
【0010】
本発明方法は、この様な回収ポリエチレンテレフタレートを原料として、安全衛生性が高く、しかも優れた品質を有する製品を効率よく生産できる方法である。
【0011】
回収ポリエチレンテレフタレートの内で、特に、飲料用ボトルは、配向結晶により高透明度を保ちながら、強度、耐熱性、ガスや液体に対するバリア性の向上等を目的とした樹脂特性となっており、同様の性質が要求される再生品の製造原料として適したものである。
【0012】
ポリエチレンテレフタレート(PET)ボトルの生産方式には、ストレッチブロー方式とダイレクトブロー方式があり、飲料食品用を始め殆どのものはストレッチブロー方式で生産されている。
【0013】
ストレッチブロー方式で得られるPETボトルは、一度射出成形されたプリフォームを延伸配向効果が発揮されるような温度条件でブロー成形するため、実質的に延伸配向効果がないような高温で成形されるダイレクトブロー方式のものよりも透明性、ガスバリヤ性、剛性、耐衝撃強度などの物性が優れている。さらにはストレッチブロー方式に用いられる樹脂は、液状重合に続いて固相重合を経て製造されたものであり、固相重合に好適な分子構成となっている。後述する様に、本発明の製造方法は、回収ポリエチレンテレフタレートを、再度固相重合させた後、シート又はフィルム状に成形し、その後延伸を伴う熱成形を行う方法であり、この方法はストレッチブロー方式と類似した方法と考えることができる。従って、ストレッチブロー方式で製造されたポリエチレンテレフタレートの回収品は、本発明方法における原料として特に好適に用いることができる。もちろんダイレクトブロー方式で製造された回収ポリエチレンテレフタレートも、固相重合可能であり、共重合化されたものもあり、効率が落ちることがあっても用いることができ、混在する程度ではなんら問題はない。
【0014】
従って、本発明では、飲料用ボトルからの回収樹脂を特に好適に用いることができ、原料として用いる回収ポリエチレンテレフタレート中に、飲料用ボトルの回収品が50重量%以上含まれることが好ましい。この様に、飲料用ボトルの回収品を多量に用いる場合には、後述する押出成形時や熱成形時に配向結晶を任意に進行させやすく、透明性、強靱性、耐熱性、バリヤ性等に優れたポリエチレンテレフタレート製品を得ることが可能であり、特に、食品包装用容器として好適なものが得られる。又、ドローダウン性が小さく、熱成形条件幅の大きなシート又はフイルムを能率的に作りやすく、従って良好な熱成形品を効率に得ることができる。
【0015】
なお、ポリエチレンテレフタレート製品には様々のものがあり、繊維製品のように始めからIV値の小さなものあるが、本発明では、この様な繊維製品も原料として用いることができる。また固相重合し難い共重合樹脂、あるいは結晶化促進剤を含む樹脂もあるが、これらも問題とならない範囲で混合されていてもよい。
原料調製
本発明の方法では、回収ポリエチレンテレフタレートは、固相重合に先立ち、通常、必要に応じて、選別、粉砕、洗浄等が行われる。これらの工程は必ずしもこの順序とは限らず、任意に順序を変えたり、繰返しを行ったり、あるいは一部を省略することもできる。
【0016】
選別は回収品からポリエチレンテレフタレート樹脂以外の成分を除去するために行うものであり、選別処理方法については特に限定はない。例えば、目視による手選別、風力選別、比重差を利用する選別等の他に、赤外線分光分析、ラマン分光分析、X線分光分析などの各種分析手段を用いて選別しても良い。なお、ボトルのような回収品は、目視選別やこれらの分析手段を利用した機械選別を行い、更に粉砕後、風力選別、比重差(浮遊)選別などを行うのが普通である。
【0017】
本発明の方法では、回収ポリエチレンテレフタレートは、フレーク又は粉砕粒の形状として固相重合反応を行う。この際、フレーク又は粉砕粒の最小厚さ部分の厚さは1mm以下、好ましくは0.5mm以下とする。この場合、粉砕粒の最小厚さ部分とは、粉砕粒が球形の場合にはその直径、紡錘形のような場合にはその短径をいい、不定形な粒状の場合には、その最小厚さ部分をいう。
【0018】
原料とする回収ポリエチレンテレフタレート中、最小厚さ部分が1mm以下のフレーク又は粉砕粒の形状の回収ポリエチレンテレフタレートは、80重量%程度以上含まれていればよく、90重量%以上含まれることが好ましい。
【0019】
フレーク状又は粉砕粒とするための手段については特に限定はなく、単に打撃による粉砕のみならず裁断であってもよく、公知の各種の裁断装置、圧縮装置、粉砕装置、摩擦造粒装置、溶融造粒装置などを用いてもよい。フレーク又は粉砕粒の長辺の長さについては、押出機に投入可能な大きさであれば良いが、一般的には、20mm程度以下、好ましくは10mm程度以下とすればよい。なお、打撃粉砕品や摩擦溶融品は、熱履歴による劣化が少く、かつ比表面積が大きく固相重合が効率的であることから、溶融造粒品などよりも好ましい。
【0020】
この様なフレーク状又は粉砕粒として用いることによって、固相重合反応速度が向上して、比較的短い重合時間で所定の固有粘度の樹脂とすることができ、更に、固相重合の際に揮発分や水分の除去速度や除去量が大きくなる。
【0021】
尚、固相重合反応を行う前に、回収ポリエチレンテレフタレートを洗浄することが好ましい。洗浄方法は、リサイクル製品の用途に応じて適宜選択すればよいが、通常は、アルカリ及び界面活性剤を使用した洗浄を行うことが好ましい。
【0022】
上記した選別処理及び洗浄処理は、回収ポリエチレンテレフタレートを所定の形状のフレーク又は粉砕粒とする前又は後の任意の時点で行うことができる。
固相重合
上記した回収ポリエチレンテレフタレートについて、減圧下又は真空下で固相重合反応を行い、固有粘度(IV)値を0.7〜2まで上昇させる。通常は、反応装置中の圧力を7kPa程度以下、好ましくは、2kPa程度以下として固相重合を行えばよい。
【0023】
従来の方法では、一般的に、常圧の窒素ガス等の不活性ガス雰囲気中で固相重合反応を行い、IV値の向上と、環状オリゴマーやグリコール等のような成分を再重合反応等により少なくしていた。
【0024】
本発明では、7kPa程度以下という減圧下で固相重合反応を行うことによって、従来の方法の効果に加え、樹脂表面に付着したり、内部に含まれる水分や低分子量不純物がより高度に揮発除去され、低分子量不純物の少ない高品質の再生樹脂とすることができる。これらの低分子量不純物としては、水、グリコール、アルデヒド等があり、この他にも使用済み品の回収物であるために予期しないものが含まれる可能性もあるが、これらが高度に除去されて安全衛生性上好ましいものとすることができる。又、環状オリゴマーのような成形金型を汚染する物質も減少させて、生産性を向上させる点でも好ましいものとすることができる。
【0025】
また、上記した減圧下又は真空下で固相重合を行う場合には、水分や遊離したグリコールの除去が促進されることによって、重合速度や重合度を容易に向上させることができ、IV値が1.5以上という通常の固相重合法では達成が困難であった高いIV値を有するポリエチレンテレフタレート樹脂を容易に得ることができる。
【0026】
固相重合装置としては、回分式、連続式の何れの装置を用いても良い。
【0027】
固相重合の際の重合温度は、原料の種類、反応時の圧力などに応じて変わり得るが、200℃程度以上とすることが必要である。これを下回る温度で固相重合を行うと、不純物を十分に除去することができず、しかも重合速度も遅くなり過ぎるので好ましくない。反応温度の上限は、原料とする回収ポリエチレンテレフタレートの融着が生じない温度とすればよく、通常、上限温度は250℃程度とすればよい。本発明では、重合反応と揮発分除去、脱水乾燥をできるだけ速くするために、上記した温度範囲において、材料の融着が問題とならない限りで出来るだけ速く、出来るだけ高い温度とすることが好ましい。但し、反応時間が短すぎると揮発分除去が不十分となるか、あるいは重合不足となるので好ましくなく、通常、30分〜100時間程度の範囲の固相重合時間とすればよい。この程度の重合時間範囲においてポリエチレンテレフタレート樹脂のIV値が0.7〜2程度となるように具体的な加熱条件等を適宜設定すればよい。
【0028】
尚、固相重合の際には、必要に応じて、公知の架橋剤、重合触媒などを適宜添加しても良い。
【0029】
本発明では、減圧下又は真空下で固相重合反応を行うために、回収ポリエチレンテレフタレートを所定の重合温度まで加熱する際に加熱効率が悪くなりやすい。このため、原料を所定の重合反応温度まで迅速に加熱できるように、例えば、投入材料に対する反応容器の器壁伝熱面積比を極力大きくし、撹拌を十分に行う等の工夫をすることが好ましい。また、液体又は気体の熱媒体を用いて原料を所定の重合温度まで加熱し、その後熱媒体を排出して、所定の圧力まで減圧して重合反応を行っても良く、更に、電磁波あるいは赤外線照射を利用して原料を加熱しても良い。原料を所定の重合反応温度まで加熱する際には、上記した各処理を加圧下で行ってもよい。
【0030】
尚、減圧下又は真空下で200℃以上で固相重合反応を行うことに先立って、固相重合時における原料の融着を防止するために、通常、回収ポリエチレンテレフタレートを110〜200℃程度に加熱して結晶化を進行させておくことが好ましい。但しこの場合も用いる原料によっては、やはり融着しないように徐々に昇温結晶化を進めなければならない場合もある。この際、この工程の加熱時間は、実際に採用する固相重合工程において原料の融着が問題とならない程度まで結晶化が進行するように適宜設定すればよい。通常は、1〜4時間程度の加熱時間とすればよい。加熱雰囲気については特に限定はなく、大気雰囲気、不活性ガス雰囲気、真空雰囲気等を適宜採用でき、その際の圧力も、常圧、加圧、減圧の何れでも良い。又気体を用いる場合は乾燥気体であることが好ましいが必ずしも乾燥気体でなくても良い。
押出成形
固相重合反応終了後、押出成形によってシート状又はフィルム状の非発泡体とする。この場合の押出成形では、得られるシート状又はフィルム状の非発泡体について、適当な切片を採取し、これを示差熱走査熱量計(DSC)を用いて10℃/分の昇温速度で加熱した際に、最初の加熱時の放熱曲線のピークを示す温度(以下、「示差熱ピーク値」という場合がある)が115℃以上となるように成形することが必要である。
【0031】
この様な示差熱ピーク値は、押出成形で得られた非発泡体が熱成形を経て良好な品質の成形品となり得るかの指標として本発明において新たに導入した概念であり、従来のポリエチレンテレフタレート再生品の製造方法では全く考慮されていなかったものである。尚、本発明において採用する示差熱ピーク値は、最初の昇温過程で測定した値であり、昇温、降温を繰返した後、測定した値は、熱成形性を評価する指標として不適切である。
【0032】
本発明では、示差熱ピーク値が115℃以上、好ましくは125℃以上となるように押出成形することが必要である。示差熱ピーク値が115℃未満では、熱成形時に球晶化が進行して透明度が低下する、いわゆる白化現象(白濁)が発生しやすくなり、又、ドローダウンが大きくなり、これを避けるために熱成形温度を少し下げると、無理に材料を展延して成形することになる。すなわち厚みバラツキの小さな成形品とすることができず、あるいは深物成形が困難となる。このため、成形出来る温度条件幅が小さく、また熱成形品の品質が劣るものとなりやすい。更に、延伸効果を発揮させる適正な条件幅が少ないか或いは殆どなく、延伸効果により優れた特性をのものを得ることは難しくなる。
【0033】
また、押出成形によって得られるシート状又はフィルム状の非発泡体は、結晶化度が20%以下であることが必要である。ポリエチレンテレフタレートの結晶には、配向をあまり伴わない球晶と、配向を伴う配向結晶と称される棒晶がある。これらの内で、球晶については、結晶化が進み過ぎると結晶サイズが大きくなりシート又はフイルムの透明性が低下し、又熱成形に際し展延性が少なくなるので好ましくない。また、配向結晶(棒晶)については、結晶化の程度が高くなるとドローダウンが少なくなる点で好ましい面もあるが、結晶化が進み過ぎると熱成形に際して展延性が少なくなるという弊害がある。
【0034】
この様な観点から、押出成形によって得られるシート状又はフィルム状の非発泡体は、結晶化度が20%以下であることが必要である。尚、本発明では、結晶化度は、シート状又はフィルム状の非発泡体の密度の測定値より算出した値とする。具体的には、試料の密度が1.3330g/ccの場合に結晶化度0%とし、密度が1.3913の場合に結晶化度50%として、下記式に基づいて比例計算により密度の測定値から結晶化度を求める。
【0035】
結晶化度(%)=50×(密度(g/cc)−1.3330)/(1.3913−1.3330)
上記した示差熱ピーク値が115℃以上となる非発泡体を製造するには、樹脂のIV値が大きいほうが示差熱ピーク値が高いものを得やすいので、前記した固相重合において、固有粘度(IV)値を0.7〜2まで上昇させたものを用いて押出成形することが重要である。
【0036】
更に、シート状又はフィルム状の非発泡体とする際に生じる配向や結晶化度も示差熱ピーク値に影響を与える。即ち、配向が大きくなると示差熱ピーク値が小さくなる傾向がある。また、本発明の要件である結晶化度20%以下の範囲内では、概ね、結晶化度が大きくなると示差熱ピーク値が小さくなる傾向がある。
【0037】
これらの配向や結晶化度には、金型内剪断履歴、延伸率、延伸時間、樹脂温度とその保持時間などの各種の要素が影響を与える。通常、金型内部での一定方向(通常は流れ方向)の剪断履歴が大きい程よく配向する。具体的なプロセスでは、金型の排出口間隙を小さくして薄い製品を得ようとする場合には、配向が大きくなる。又、金型排出後の引き伸しが大きい程よく配向する。
【0038】
また、結晶化度に関しては、配向させた後急冷して固化させれば結晶化度は小さくなり、徐冷して固化させれば結晶化度は大きくなる。また、急延伸して急冷却すれば結晶化度が小さくなり、ゆっくり延伸して徐冷すれば結晶化度が大きくなる。更に、延伸冷却したたものを短時間再加熱すれば、結晶化度が大きくなる。配向をあまり伴わない場合、即ち、球晶が形成される場合にも、金型から排出された樹脂を急冷すれば結晶化は少なくなり、徐冷又は再加熱すれば結晶化が進行する。更に、回収ポリエチレンテレフタレートには、結晶促進剤が含まれていることもあるので、この点も考慮する必要がある。
【0039】
上記した点を考慮して、押出成形の際に、非発泡体の配向や結晶化度を適宜調節することによって、上記した示差熱ピーク値115℃以上、結晶化度20%以下という要件を満足するシート状又はフィルム状の非発泡体を得ることができる。実際の製造工程では、生産を継続しながら、示差熱ピーク値及び結晶化度の測定値をフィードバックして、適切な製造条件を設定することによって、効率の良い製造が可能となる。
【0040】
尚、一般に、配向や結晶化が大きいと、後述する熱成形時にドローダウンが少なくなるので、上記した示差熱ピーク値115℃以上、結晶化度20%以下という条件を満足する範囲内において、配向及び結晶化度が大きいことが好ましい。
【0041】
押出成形によって上記した条件を満足するシート状又はフィルム状の非発泡体を製造する場合に、押出成形機としては、特に限定はなく、1軸押出機、2軸押出機、多軸押出機、ロータリー式等何れの形式のものも使用できる。
【0042】
ポリエチレンテレフタレート樹脂は、成形加工に際して、非常に僅かな水分にも影響を受けて分解劣化し易く、通常は、含有水分を50ppm程度以下とすることが必要である。このため、通常、高度の乾燥処理を行った後、押出機に投入するか、高度の乾燥機能を持つ押出機を用いて成形されており、例えば、高度の脱水を可能とするスクリュー機能と脱気ベントを備えた2軸押出機で押出成形が行われている。
【0043】
これに対して、上記した方法で固相重合を行った樹脂は、固相重合反応と同時に、水分や揮発分が除去されているために、水分含有量が非常に少なく、通常の押出機に直接供給してシート又はフィルムとすることができる。このため、乾燥工程を省略でき、処理時間を短縮できる。
【0044】
また、脱気ベント等の乾燥機構を持たない押出成形機も使用できるので、高価な押出装置が不要となり、また効率よく押出成形できる。押出機にはサーキュラーダイを連結してインフレーション方式で成形してもよく、又フラットダイを連結してキャスティング方式で成形しても良い。金型から押出されたフィルム又はシートの冷却や引き伸し、あるいは延伸の条件等も限定するものでない。いわゆる延伸効果を発揮した配向結晶の進むような条件も設定できる。
【0045】
実際の工程においては、固相重合容器から外気に接触させることなく、押出機に直接供給することが望ましいが、乾燥空気、窒素等の乾燥気体を接触させながら供給しても良い。また、一時的に外気に接触した場合でも、乾燥気体により連続的に簡易な乾燥をしながら押出機に供給してもよい。
【0046】
押出機には、ポリエチレンテレフタレート樹脂の他に、必要に応じて、着色剤、架橋改質剤、滑剤、結晶促進剤、帯電防止剤など通常の押出成形に用いられる添加剤を供給してもよい。これらの添加剤の供給方法についても特に限定はなく、例えば、固相重合したポリエチレンテレフタレート樹脂にブレンドして供給する方法、あるいは押出機の同じポート又は異なるポートに、各材料を計量供給する方法などを採用できる。
【0047】
尚、上記した示差熱ピーク値115℃以上、結晶化度20%以下という条件は、後述する熱成形で非発泡体を使用する際に満足することが必要である。通常、示差熱ピーク値は水分の影響を受け易く、湿気の多い場所で保管や熱成形を行うと、実際に熱成形に用いる際には、押出成形時と比べて示差熱ピーク値が低下する傾向がある。このため、吸湿条件などを考慮して、押出成形時の示差熱ピーク値を設定する必要がある。
【0048】
押出成形によって得られるシート状又はフィルム状の非発泡体の厚さは、通常、0.05〜5mm程度の範囲とすることが望ましい。この様にして得られるシート又はフィルムは、熱成形に際しては、ドローダウン性が小さく、熱成形条件幅が広く熱成形性が良好であり、又そのまま用いても、強度、強靱性、耐熱性などにも優れ、また、汚染物や揮発分などの付着量が少なく食品衛生性が良好であり、特に食品包装材の材料として有用性が高いものとなる。特に、原料として用いる回収ポリエチレンテレフタレートに、飲料用ボトルの回収品が50重量%以上含まれる場合には、形成されるシート又はフィルムは、特に、透明性、強靱性、熱性、バリヤ性が良好で、熱成形にも優れたものとなる。
【0049】
また、上記した条件を満足するシート状又はフィルム状の非発泡体は、多層体の少なくとも一層として形成してもよい。
【0050】
例えば、押出機を複数台用い、多層成形ダイを付加して多層体とすることができる。多層成形ダイは、サーキュラーダイ、フラットダイの何れでもよく、通常使われるダイの直前に合流部品を付加する方式、金型の排出スリットの上流で合流させる方式、このスリットから排出直後に合流させる方式の何れにもすることができる。又、多層成形ダイを用いた方法ではなく、個別に製造されたシート又はフイルムを別工程で積層して多層体としても良い。
【0051】
多層体の層数は、特に限定的ではないが、通常は2〜6層程度とすることができる。多層体の各層の構成については特に限定はなく、上記した条件を満足する非発泡体により多層体の少なくとも一層が形成されていればよい。特に、上記した固相重合によって得られる再生ポリエチレンテレフタレートは、不純物が少なく食品衛生性が良好であることから、食品と接触する面をこの再生ポリエチレンテレフタレートで形成することが好ましい。その他の層については、例えば、未改質の回収ポリエチレンテレフタレートや新規なポリエチレンテレフタレート樹脂によって形成することができる。また、必要に応じて、各層に着色剤等の添加剤を加えてもよい。更に、他種類の樹脂層や、熱シール層、ガスバリヤ層等を設けてもよい。この様な多層成形体とする場合には、全体の厚さを、0.05〜5mm程度とすればよい。
熱成形
次いで、上記した押出成形で得られたシート状又はフィルム状の非発泡体を熱成形することによって、各種のポリエチレンテレフタレート製品を得ることができる。
【0052】
熱成形の方法については特に限定はなく、例えば、枚葉成型機、連続成型機等を用いて、真空成形、圧空成形、マッチドダイ成形、プラグアシスト成形等の各種の成形方法を利用し、任意に条件設定して目的とする製品を生産することができる。
【0053】
上記した条件を満足するシート状又はフィルム状の非発泡体を用いて熱成形を行う場合は、熱成形のための適正温度条件幅が大きく、ドローダウン性が小さく、均一な厚みで展延しやすく、透明度低下を招く球晶成長を排除でき、又、適度に配向ないしは配向結晶し易いという特性により機械的特性等の優れたものとすることができ、優れた熱成形品を効率良く生産することが可能となる。即ち、大きな適正条件幅と小さなドローダウン性により、例えば1〜2mm程度の比較的肉厚の大きなシートも表面と内部の温度差を許容し、表面に熱成形を損うような結晶化を進行させることなく加熱を行うことができ、成形機内での温度バラツキや加熱時間バラツキも許容して良品生産の効率を上げることができる。更にドローダウンが小さく且つ、均一な厚みで展延し易いという性質により、いわゆる絞り比率の大きな深物成形ができ、あるいは精密度の高い成形が可能となる。
【0054】
加熱温度時間条件や冷却速度は成形の可能範囲で任意であるが、本発明では、上記した条件を満足する非発泡体を用いることにより、熱成形のための適正温度条件幅が大きくなり、配向結晶化に適する範囲も包含するものとなる。このため、配向結晶が生じる条件で熱成形することにより、延伸効果をよく発現させることができ、特に、強度、靱性、耐衝撃性が高く、ガスバリヤ性、耐熱寸法安定性が良好で、しかも透明性の非常に優れた成形品を得ることが可能となる。なお、本発明の目的の1つである透明度が高く、機械特性の優れた熱成形品とするには、熱成形品の結晶化度は球晶が生成するような場合は20%以下であることが必要であるが、配向結晶のみが成長する場合はこれより遙かに越えてもよく、例えば30%あるいは40%に達してもよい。
【0055】
又、本発明の方法で得られる成形品は、固相重合を減圧下で行ったことにより、樹脂に吸着した有害物、汚染物等や重合反応に際して生じた不純物などが除去されており、安全衛生性が高い製品となる。このため、例えば、卵、野菜、漬け物等のパック、あるいは野菜、ミート等に用いられる各種トレー等の食品包装容器として好適に使用することができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明方法によれば、回収ポリエチレンテレフタレートを原料として、効率良い製造方法によって、優れた物性を有する高品質の再生ポリエチレンテレフタレート製品を得ることができる。特に、本発明の方法によれば、不純物等が少なく、安全衛生性に優れた高品質の熱成形製品を効率良く製造できるので、回収ポリエチレンテレフタレートを食品包装容器の原料として有効に利用することが可能となる。
【0057】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
【0058】
実施例1
回収されたポリエチレンテレフタレート(PET)製の無色の飲料用ボトルを孔径8mmのパンチングメタルスクリーンを有する粉砕機で粉砕選別し、スクリーン通過品をラベル類とポリオレフィン類とに風力分類した。次いで、アルカリ水洗浄と濯ぎ洗いを行い、ハイドロサイクロンでポリオレフィン類を比重分離した。その後、PET成分について脱水機で水切りの後、空気乾燥してPET薄片を得た。水分率は0.4%であった。薄片の平均厚みは0.47mm、IV値は0.743であった。
【0059】
こうして得られたPET薄片500kgを再乾燥することなく、容量1500リットルのダブルコーン形固相重合機に投入した。使用した固相重合機は、熱媒ジャケットを有し、熱媒油(バーレルサーム#200)の循環による加熱冷却を可能とした構造である。投入したPET薄片を毎分5回転の回転スピードで撹拌しながら、器壁加熱と加熱乾燥空気により毎分約2℃の割合で130℃まで昇温してそのまま2時間保持し、乾燥と結晶化を進行させた。次いで高温設定(230℃)に切り替えて同様速度で昇温するようにし、その設定とほぼ同時に減圧を開始して0.7kPa以下の圧力にした。最終到達圧力は、133Paであった。この間も器壁加熱と回転は維持した。なお、200℃以上の処理時間設定は10時間とした。反応終了後窒素で常圧に戻し、冷却して内容物を取り出した。
【0060】
取り出したPETフレークには融着した塊は無く、装置内にも融着した塊は無かった。IV値は0.99、水分は20 ppmであった。
【0061】
上記方法で改質された樹脂を、窒素気流を補助的に流しながら、実質外気に接触させることなく、口径100mm、L/D=40のベントのない、同方向回転の2軸押出機に供給し、この押出機に接続した有効幅1200mmのTダイから、毎時550kgの割合で押出して、キャスティング成形した。なお金型の開口間隙は0.4mmであった。
【0062】
得られたシートは、幅1160mm、厚み0.2mm、示差熱ピーク値130℃、結晶化度1%の無色で透明性が非常に良好なものであった。また、清潔であり、積層材あるいはそのまま食品包装材と適するものであり、熱成形材料としても適するものであった。
【0063】
この材料について、プラグアシスト真空成形法による連続熱成形機を用いて、外形が約220×245mm、深さ40mmの二つ折り10個収容の卵パック容器を1ショット16個取りの熱成形を行った。
【0064】
熱成形に際してはドローダウンは少なく、しわなどの不良品発生もなく、精密な温度設定をすることなく、このような深絞り成型品を効率良く生産できた。しかも、得られた成形品は細部まで精密に成形され、各部分の厚みの均一性も高く、透明性も高く清潔感のあるものであり、安全衛生性も高く食品包装に適するものとなった。又、成形物の剛性及び強度は高く、脆性も低くく、バージン樹脂を使用した市販の同様のものと較べても遜色のないものであった。なお、熱成形品の結晶化度は1〜6%と部位により違いがあった。
【0065】
実施例2
実施例1と同様にして固相重合した材料を用い、金型間隙を広げて引き取り速度を下げる他は実施例1と同様の方法で押出成形を行い、厚さ0.4mm、有効幅950mm、示差熱ピーク値131℃、結晶化度0%のシートを成形した。
【0066】
このシートについて、プラグアシスト真空成形により、外形130mm、絞り深さ60mmの模様つき食品容器を、1ショット36個どりの熱成形を行った。
【0067】
得られた成形品は、実施例1と同様に優れたものであり、模様付き深絞り成形が特に精密に成形されたものであった。
【0068】
実施例3
A−PETシートを成形した卵パックの使用済み回収品について、孔径8mmのパンチングメタルスクリーンを有する粉砕機で粉砕と粒度選別を行い、スクリーン通過品をアルカリ水洗浄し、次いで濯ぎ洗いと空気乾燥を行った。粉砕品の厚さは0.19mm、IV値は0.69であった。
【0069】
こうして得られたPET薄片500kgを、実施例1と同じ固相重合機に投入し、実施例1と同様の条件で固相重合を行った。
【0070】
得られたものは、IV値1.05、水分20ppmであり、固相重合工程は時間あたりのIV値増加の割合からみて高能率なものであつた。
【0071】
得られた固相重合樹脂を用い、実施例1と同様の装置を用い、同様にして押出成形することにより、示差熱ピーク132℃、結晶化度0%で高度の透明シートを容易に得ることができた。
【0072】
実験例1
実施例3と同様の粉砕粒を用い、固相重合時間を変える他は全く同様に処理を行った。また、比較実験として、減圧下で固相重合を行うことに代えて、常圧の窒素雰囲気下で固相重合を行った。
【0073】
重合時間に対する固有粘度(IV)の変化を下記表1に示す。この結果から、減圧下で固相重合を行う場合に、重合速度が速くなることが確認できた。
【0074】
【表1】
【0075】
比較例1
実施例1とは別のソースから得た回収品を粗粉砕し、実施例1と同様に洗浄して得たものを、2つの真空ベントを有する造粒機(エレマ社製)でペレットに造粒した。得られたペレットは、径3.0×2.0mmで、IV値0.64、水分率0.5%であった。
【0076】
こうして得られたPETペレットを、実施例1と同様の固相重合機で同様にして固相重合した。固得られたものは、IV値0.79、水分20ppmであり、固相重合工程は時間あたりのIV値増加の割合からみて非能率なものであつた。
【0077】
比較例2
比較例1で得られた、固相重合前のペレットの一部を用い、単に加熱乾燥空気を用い、180℃、3時間乾燥を行うのみで、固相重合を行うことなく、実施例1と同様の装置で同様にして、押出シート化した。得られたシートは厚み0.2mm、示差熱ピーク112℃、結晶化度16%の透明ものであった。このシートを用い、実施例1と同様の装置を用い、同様にして熱成形を行った。このものは、形状としては辛うじて良好な成形はなされていたが、大部分が白濁し透明度が低下しており、又簡単に脆性破損するなど、製品としては好ましいものではなかった。この白濁部分の結晶化度は34%であった。[0001]
[Technical field to which the invention belongs]
The present invention relates to a method for producing a polyethylene terephthalate recycled product using recovered polyethylene terephthalate.
[0002]
[Prior art]
Polyethylene terephthalate (PET) resin molded products have high strength and excellent durability such as chemical resistance, light resistance, and wear resistance, and are molded into sheets and various forms of containers, beverages, liquids Widely used as food containers and food trays. Among such PET products, methods for recycling the PET products collected as used are also being studied in various fields.
[0003]
However, in the collected PET product, the quality of the resin has been deteriorated. When the collected product is used as it is or as a pellet and used as a raw material for melt extrusion or injection molding, compared with the case where a new resin is used, it is molded. It is inevitable that the quality and quality of the resulting product will deteriorate. For this reason, recycled PET resin products may be used for some applications such as textiles, films, and sheets, but as a raw material for producing high-quality PET products that require a high degree of polymerization. It is inappropriate.
[0004]
Conventionally, as a method for improving the quality of recovered PET resin, a method of improving the intrinsic viscosity by solid-phase polymerization in an inert gas atmosphere such as nitrogen after making the recovered PET resin into pellets, flakes, etc. is known. (Japanese Patent Laid-Open No. 7-316919)News, specialNo. 2000-219728).
[0005]
However, in the conventional recycling method, it takes a long time for solid-phase polymerization, and it is necessary to provide an extra inefficient step such as pelletization or drying. In addition, these methods cannot sufficiently remove contaminants that are attached to the recovered product and are brought in from the outside or undesirable substances that are generated in the recycling process. In addition, it is difficult to highly remove these pollutants by a method such as washing so as to have high safety and hygiene. For this reason, in the field of food packaging, the use of recycled products of recovered polyethylene terephthalate has been refrained.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The main object of the present invention is to provide a method for reusing recovered polyethylene terephthalate, which can efficiently produce a product having high safety and health and excellent quality.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above-mentioned object, the present inventor made the recovered polyethylene terephthalate into thin flakes or fine pulverized particles, and then improved the IV value by solid-phase polymerization under reduced pressure. It has been found that a polyethylene terephthalate resin with few impurities and improved physical properties can be obtained in a relatively short time according to a method of forming into a sheet or film having specific characteristics by extrusion molding. When the sheet or film thus obtained is thermoformed into a predetermined shape, it has good thermoformability, excellent physical properties, and can be effectively used in the field of food packaging. It has been found that a polyethylene terephthalate product with high safety and hygiene can be obtained, and the present invention has been completed here.
[0008]
That is, the present invention provides the following method for producing a recycled polyethylene terephthalate recycled product.
1. A method for producing a recycled polyethylene terephthalate product comprising the following steps (1) and (2):
(1) Using a recovered polyethylene terephthalate containing 80% by weight or more of flakes having a minimum thickness of 1 mm or less in the form of flakes or crushed grains as a raw material, solid-phase polymerization is performed at a pressure of 7 kPa or less and a temperature of 200 ° C. or more, and an intrinsic viscosity (IV) Step of setting the value to 0.7-2:
(2) The recovered polyethylene terephthalate obtained after the solid phase polymerization obtained in the step (1) is extruded to obtain a sheet-like or film-like non-foamed material satisfying the following conditions (i) and (ii). Process,
(I) When the non-foamed material is heated at a rate of temperature increase of 10 ° C./min using a differential thermal scanning calorimeter, the temperature showing the peak of the heat radiation curve during the first heating is 115 ° C. or higher;
(Ii) The crystallinity of the non-foamed material is 20% or less.
2. The method for producing a polyethylene terephthalate recycled product according to claim 1, wherein the recovered polyethylene terephthalate contains 50% by weight or more of a beverage bottle recovered product.
3. The method according to claim 1 or 2, wherein after the solid-phase polymerization reaction, extrusion is performed using an extruder having no drying mechanism without passing through a drying step.
4). A method for producing a recycled polyethylene terephthalate product comprising the following steps (1) and (2):
(1) Using a recovered polyethylene terephthalate containing at least 80% by weight of polyethylene terephthalate in the form of flakes having a minimum thickness of 1 mm or less or pulverized grains as a raw material, solid-phase polymerization is performed at a pressure of 7 kPa or less and a temperature of 200 ° C. or more, and intrinsic viscosity (IV) Step of setting the value to 0.7-2:
(2) The recovered polyethylene terephthalate obtained after the solid phase polymerization obtained in the step (1) is extruded, and a layer satisfying the following conditions (i) and (ii) is formed into a sheet or film having a multilayer structure. Forming a non-foamed body as at least one layer,
(I) When heating at a rate of temperature increase of 10 ° C./min using a differential thermal scanning calorimeter, the temperature showing the peak of the heat release curve during the first heating is 115 ° C. or higher;
(Ii) The crystallinity of the non-foamed material is 20% or less.
5. A polyethylene terephthalate molded article obtained by thermoforming a sheet-like or film-like non-foamed material obtained by any one of the above items 1 to 4.
6). Item 6. The polyethylene terephthalate molded product according to Item 5, which is a food packaging container.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the manufacturing method of the present invention will be described in detail for each component.
Recovered polyethylene terephthalate
In the method of the present invention, recovered polyethylene terephthalate is used as a raw material. There are no particular limitations on the type of recovered polyethylene terephthalate that can be used, and in addition to used products of various polyethylene terephthalate products, defective products and molding waste generated during the production of polyethylene terephthalate products can also be used. Among such recovered polyethylene terephthalates, used products of polyethylene terephthalate products are usually contaminated and the quality of the resin is deteriorated. As a result, the molecular weight is relatively low, and the intrinsic viscosity (IV) is in the range of about 0.5 to 0.75. When used as a raw material for melt extrusion and injection molding, the resulting molded product has strength and heat resistance. The physical properties such as properties are inferior. Further, when the extruded sheet or film is thermoformed, drawdown, which is a phenomenon in which the sheet stretches and hangs down by its own weight at the preheating stage, tends to hinder the forming. Also, the thermoformed product often becomes clouded. For this reason, the condition width of thermoforming is also small, which is not preferable because the quality and production efficiency of the thermoformed product are inferior.
[0010]
The method of the present invention is a method capable of efficiently producing a product having high safety and hygiene and excellent quality using such recovered polyethylene terephthalate as a raw material.
[0011]
Among recovered polyethylene terephthalate, in particular, beverage bottles have resin properties aimed at improving strength, heat resistance, barrier properties against gases and liquids, etc. while maintaining high transparency with oriented crystals. It is suitable as a raw material for producing recycled products that require properties.
[0012]
There are two types of polyethylene terephthalate (PET) bottle production methods, the stretch blow method and the direct blow method, and most of them, including those for beverages, are produced by the stretch blow method.
[0013]
The PET bottle obtained by the stretch blow method is molded at a high temperature so that there is substantially no stretch orientation effect because the preform once injection-molded is blow molded at a temperature condition that exerts the stretch orientation effect. It has better physical properties such as transparency, gas barrier properties, rigidity, and impact strength than direct blow type. Furthermore, the resin used for the stretch blow method is manufactured through liquid polymerization followed by solid phase polymerization, and has a molecular configuration suitable for solid phase polymerization. As will be described later, the production method of the present invention is a method in which the recovered polyethylene terephthalate is solid-phase polymerized again, then formed into a sheet or film, and then subjected to thermoforming with stretching. It can be considered as a method similar to the method. Therefore, the polyethylene terephthalate recovered product produced by the stretch blow method can be particularly suitably used as a raw material in the method of the present invention. Of course, the recovered polyethylene terephthalate produced by the direct blow method can also be solid-phase polymerized, some of which are copolymerized, and can be used even if efficiency is reduced. .
[0014]
Therefore, in the present invention, a resin recovered from a beverage bottle can be particularly preferably used, and the recovered polyethylene terephthalate used as a raw material preferably contains 50% by weight or more of a recovered product of a beverage bottle. In this way, when using a large amount of beverage bottles recovered, it is easy to arbitrarily advance the oriented crystals during extrusion molding or thermoforming, which will be described later, and is excellent in transparency, toughness, heat resistance, barrier properties, etc. A polyethylene terephthalate product can be obtained, and in particular, a product suitable as a food packaging container is obtained. Further, it is easy to efficiently produce a sheet or film having a small draw-down property and a large range of thermoforming conditions, and therefore a good thermoformed product can be obtained efficiently.
[0015]
There are various types of polyethylene terephthalate products, and some of them have a small IV value from the beginning, such as fiber products. In the present invention, such fiber products can also be used as raw materials. In addition, there are copolymer resins that are difficult to solid-phase polymerize or resins that contain a crystallization accelerator, but these may be mixed within a range that does not cause a problem.
Raw material preparation
In the method of the present invention, the recovered polyethylene terephthalate is usually subjected to sorting, pulverization, washing, etc., as necessary, prior to solid phase polymerization. These steps are not necessarily in this order, and the order may be arbitrarily changed, repeated, or part of them may be omitted.
[0016]
Sorting is performed to remove components other than the polyethylene terephthalate resin from the recovered product, and the sorting method is not particularly limited. For example, in addition to visual hand sorting, wind sorting, sorting using specific gravity difference, etc., sorting may be performed using various analysis means such as infrared spectroscopic analysis, Raman spectroscopic analysis, and X-ray spectroscopic analysis. In general, a collected product such as a bottle is subjected to visual sorting or machine sorting using these analysis means, and after pulverization, wind sorting, specific gravity difference (floating) sorting, or the like is usually performed.
[0017]
In the method of the present invention, the recovered polyethylene terephthalate undergoes a solid phase polymerization reaction in the form of flakes or crushed grains. At this time, the thickness of the minimum thickness portion of the flakes or crushed grains is 1 mm or less, preferably 0.5 mm or less. In this case, the minimum thickness part of the pulverized grain means the diameter when the pulverized grain is spherical, the short diameter when it is spindle-shaped, and the minimum thickness when the pulverized grain is irregular. Say part.
[0018]
In the recovered polyethylene terephthalate used as a raw material, the recovered polyethylene terephthalate in the form of flakes or pulverized particles having a minimum thickness of 1 mm or less may be contained in an amount of about 80% by weight or more, preferably 90% by weight or more.
[0019]
There is no particular limitation on the means for making flakes or pulverized grains, and it may be not only pulverization but also cutting. Various known cutting devices, compression devices, pulverization devices, friction granulation devices, melting A granulator or the like may be used. The length of the long side of the flakes or pulverized grains may be of a size that can be charged into the extruder, but is generally about 20 mm or less, preferably about 10 mm or less. In addition, the impact pulverized product and the friction melt product are preferable to the melt granulated product and the like because they are less deteriorated due to thermal history, have a large specific surface area, and are efficient in solid phase polymerization.
[0020]
By using such flaky or pulverized particles, the solid-phase polymerization reaction rate can be improved, and a resin having a predetermined intrinsic viscosity can be obtained in a relatively short polymerization time. The removal rate and removal amount of water and moisture are increased.
[0021]
The recovered polyethylene terephthalate is preferably washed before performing the solid phase polymerization reaction. The cleaning method may be appropriately selected according to the use of the recycled product, but it is usually preferable to perform cleaning using an alkali and a surfactant.
[0022]
The sorting process and the washing process described above can be performed at any time before or after the recovered polyethylene terephthalate is formed into flakes or crushed grains having a predetermined shape.
Solid state polymerization
About the above-mentioned recovered polyethylene terephthalate, a solid phase polymerization reaction is performed under reduced pressure or under vacuum to increase the intrinsic viscosity (IV) value to 0.7-2. Usually, the solid-state polymerization may be carried out at a pressure in the reaction apparatus of about 7 kPa or less, preferably about 2 kPa or less.
[0023]
In the conventional method, generally, a solid-phase polymerization reaction is performed in an inert gas atmosphere such as nitrogen gas at normal pressure, and an IV value is improved and components such as cyclic oligomers and glycols are repolymerized. It was less.
[0024]
In the present invention, by performing a solid-phase polymerization reaction under a reduced pressure of about 7 kPa or less, in addition to the effects of the conventional method, it adheres to the resin surface, and moisture and low molecular weight impurities contained therein are more highly volatilized and removed. Thus, a high-quality recycled resin with few low molecular weight impurities can be obtained. These low molecular weight impurities include water, glycols, aldehydes, etc., and in addition to these, they may be included in the collection of used products and may be unexpected, but these are highly removed. It can be preferable in terms of safety and health. Further, it is also preferable in terms of improving productivity by reducing substances that contaminate the molding die such as cyclic oligomers.
[0025]
In addition, when solid-state polymerization is performed under the above-described reduced pressure or vacuum, the removal rate of water and free glycol is promoted, whereby the polymerization rate and degree of polymerization can be easily improved, and the IV value is reduced. A polyethylene terephthalate resin having a high IV value, which was difficult to achieve by a normal solid phase polymerization method of 1.5 or more, can be easily obtained.
[0026]
As the solid phase polymerization apparatus, either a batch type or a continuous type may be used.
[0027]
The polymerization temperature during solid-phase polymerization may vary depending on the type of raw material, the pressure during the reaction, etc., but it is necessary to be about 200 ° C. or higher. If solid phase polymerization is performed at a temperature lower than this, impurities cannot be sufficiently removed, and the polymerization rate is too slow, which is not preferable. The upper limit of the reaction temperature may be a temperature at which the recovered polyethylene terephthalate used as a raw material is not fused. Usually, the upper limit temperature may be about 250 ° C. In the present invention, in order to make the polymerization reaction, the removal of volatile components, and dehydration and drying as fast as possible, it is preferable to set the temperature within the above temperature range as high as possible and as high as possible as long as material fusion does not become a problem. However, if the reaction time is too short, the removal of volatile matter becomes insufficient or the polymerization becomes insufficient, which is not preferable. Usually, the solid phase polymerization time in the range of about 30 minutes to 100 hours may be used. What is necessary is just to set concrete heating conditions etc. suitably so that IV value of a polyethylene terephthalate resin may be about 0.7-2 in the polymerization time range of this grade.
[0028]
In the solid phase polymerization, a known cross-linking agent, polymerization catalyst, etc. may be appropriately added as necessary.
[0029]
In the present invention, since the solid-state polymerization reaction is performed under reduced pressure or under vacuum, the heating efficiency tends to deteriorate when the recovered polyethylene terephthalate is heated to a predetermined polymerization temperature. For this reason, it is preferable to devise measures such as increasing the vessel wall heat transfer area ratio of the reaction vessel to the input material as much as possible and sufficiently stirring so that the raw material can be rapidly heated to a predetermined polymerization reaction temperature. . Further, the raw material may be heated to a predetermined polymerization temperature using a liquid or gaseous heat medium, and then the heat medium may be discharged and the polymerization reaction may be performed by reducing the pressure to a predetermined pressure. May be used to heat the raw material. When the raw material is heated to a predetermined polymerization reaction temperature, each of the above treatments may be performed under pressure.
[0030]
In addition, prior to performing the solid-phase polymerization reaction at 200 ° C. or higher under reduced pressure or vacuum, the recovered polyethylene terephthalate is usually kept at about 110 to 200 ° C. in order to prevent fusion of raw materials during solid-phase polymerization. It is preferable to allow crystallization to proceed by heating. However, in this case as well, depending on the raw materials used, it may be necessary to gradually proceed with the temperature rising crystallization so as not to be fused. At this time, the heating time in this step may be appropriately set so that crystallization proceeds to such an extent that the fusion of raw materials does not become a problem in the solid phase polymerization step that is actually employed. Usually, the heating time may be about 1 to 4 hours. There is no particular limitation on the heating atmosphere, and an air atmosphere, an inert gas atmosphere, a vacuum atmosphere, or the like can be appropriately employed. The pressure at that time may be any of normal pressure, pressurization, and reduced pressure. Moreover, when using gas, it is preferable that it is a dry gas, but it does not necessarily need to be a dry gas.
Extrusion molding
After the completion of the solid phase polymerization reaction, a sheet-like or film-like non-foamed material is formed by extrusion. In the extrusion molding in this case, an appropriate section of the obtained sheet-like or film-like non-foamed material is collected and heated at a temperature rising rate of 10 ° C./min using a differential thermal scanning calorimeter (DSC). In this case, it is necessary to mold so that the temperature showing the peak of the heat release curve during the first heating (hereinafter sometimes referred to as “differential heat peak value”) is 115 ° C. or higher.
[0031]
Such a differential heat peak value is a concept newly introduced in the present invention as an index of whether a non-foamed product obtained by extrusion molding can be a molded product of good quality through thermoforming. Conventional polyethylene terephthalate This is not considered at all in the manufacturing method of the recycled product. The differential heat peak value employed in the present invention is a value measured in the initial temperature raising process, and after repeated temperature rise and temperature drop, the measured value is inappropriate as an index for evaluating thermoformability. is there.
[0032]
In the present invention, it is necessary to perform extrusion molding so that the differential heat peak value is 115 ° C. or higher, preferably 125 ° C. or higher. If the differential heat peak value is less than 115 ° C., so-called whitening phenomenon (white turbidity) that spheroidization progresses during thermoforming and transparency is lowered, and drawdown becomes large is avoided. If the thermoforming temperature is lowered a little, the material will be forcibly stretched and formed. That is, a molded product with small thickness variation cannot be obtained, or deep molding becomes difficult. For this reason, the temperature condition width which can be shape | molded is small, and the quality of a thermoformed product tends to be inferior. Furthermore, there are few or almost no appropriate condition widths for exerting the stretching effect, and it becomes difficult to obtain a material having excellent characteristics due to the stretching effect.
[0033]
In addition, the non-foamed sheet or film obtained by extrusion molding needs to have a crystallinity of 20% or less. The crystal of polyethylene terephthalate includes a spherulite with little orientation and a bar crystal called an orientation crystal with orientation. Among these, spherulites are not preferable because the crystal size is increased if the crystallization progresses excessively, the transparency of the sheet or film is lowered, and the spreadability is reduced during thermoforming. Further, with respect to oriented crystals (bar crystals), there is a preferable aspect in that drawdown is reduced when the degree of crystallization is increased, but there is a problem that extensibility is reduced during thermoforming when crystallization is excessively advanced.
[0034]
From such a viewpoint, the non-foamed sheet or film obtained by extrusion molding needs to have a crystallinity of 20% or less. In the present invention, the degree of crystallinity is a value calculated from the measured value of the density of the non-foamed sheet or film. Specifically, when the density of the sample is 1.3330 g / cc, the crystallinity is 0%, and when the density is 1.3913, the crystallinity is 50%, and the density is measured by proportional calculation based on the following formula. The crystallinity is obtained from the value.
[0035]
Crystallinity (%) = 50 × (density (g / cc) −1.3330) / (1.3913-1.3330)
In order to produce a non-foamed product having a differential heat peak value of 115 ° C. or higher, it is easier to obtain a resin having a higher differential heat peak value when the IV value of the resin is larger. IV) It is important to extrude with a value raised to 0.7-2.
[0036]
Furthermore, the orientation and crystallinity produced when a sheet-like or film-like non-foamed material is used also affect the differential heat peak value. That is, as the orientation increases, the differential thermal peak value tends to decrease. Also, within the range of 20% or less of crystallinity, which is a requirement of the present invention, the differential thermal peak value tends to decrease as the crystallinity increases.
[0037]
Various factors such as in-mold shear history, stretching rate, stretching time, resin temperature and retention time affect the orientation and crystallinity. Usually, the larger the shear history in a certain direction (usually the flow direction) inside the mold, the better the orientation. In a specific process, the orientation becomes larger when trying to obtain a thin product by reducing the gap between the outlets of the mold. Also, the larger the elongation after discharging the mold, the better the orientation.
[0038]
As for the degree of crystallinity, the crystallinity decreases if it is oriented and then rapidly cooled to solidify, and the degree of crystallinity increases if it is gradually cooled and solidified. Further, if the film is rapidly stretched and rapidly cooled, the crystallinity becomes small, and if it is slowly stretched and slowly cooled, the crystallinity becomes large. Furthermore, if the stretched and cooled product is reheated for a short time, the crystallinity increases. Even when there is little orientation, that is, when spherulites are formed, crystallization decreases if the resin discharged from the mold is rapidly cooled, and crystallization proceeds if it is slowly cooled or reheated. Furthermore, since the recovered polyethylene terephthalate may contain a crystal accelerator, this point needs to be taken into consideration.
[0039]
In consideration of the above points, the requirements of the differential heat peak value of 115 ° C. or more and the crystallinity of 20% or less are satisfied by appropriately adjusting the orientation and crystallinity of the non-foam during extrusion. A sheet-like or film-like non-foamed material can be obtained. In an actual manufacturing process, efficient production is possible by feeding back the measured values of the differential thermal peak value and the crystallinity and setting appropriate manufacturing conditions while continuing production.
[0040]
In general, when the orientation and crystallization are large, drawdown is reduced during thermoforming, which will be described later. Therefore, the orientation is within the range satisfying the above conditions of the differential heat peak value of 115 ° C. or more and the crystallinity of 20% or less. It is preferable that the crystallinity is large.
[0041]
When producing a sheet-like or film-like non-foamed material that satisfies the above-described conditions by extrusion molding, the extrusion molding machine is not particularly limited, and is a single screw extruder, a twin screw extruder, a multi-screw extruder, Any type such as a rotary type can be used.
[0042]
Polyethylene terephthalate resin is easily decomposed and deteriorated by being affected by a very small amount of water at the time of molding, and it is usually necessary for the water content to be about 50 ppm or less. For this reason, it is usually molded after being subjected to a high degree of drying treatment and then fed into an extruder or using an extruder having a high degree of drying function. Extrusion is performed by a twin screw extruder equipped with an air vent.
[0043]
In contrast, the resin subjected to solid phase polymerization by the above-described method has a very low water content because moisture and volatile components are removed at the same time as the solid phase polymerization reaction. It can be directly supplied to form a sheet or film. For this reason, a drying process can be skipped and processing time can be shortened.
[0044]
In addition, since an extruder having no drying mechanism such as a deaeration vent can be used, an expensive extruder is not required and the extrusion can be efficiently performed. A circular die may be connected to the extruder and molded by an inflation method, or a flat die may be connected and molded by a casting method. There is no limitation on the cooling or stretching of the film or sheet extruded from the mold or the conditions for stretching. Conditions for the progress of oriented crystals that exhibit a so-called stretching effect can also be set.
[0045]
In the actual process, it is desirable to supply the solid-state polymerization vessel directly to the extruder without bringing it into contact with the outside air, but it may be supplied while bringing a dry gas such as dry air or nitrogen into contact therewith. Moreover, even when it contacts temporarily with external air, you may supply to an extruder, carrying out simple drying continuously with dry gas.
[0046]
In addition to the polyethylene terephthalate resin, the extruder may be supplied with additives used for normal extrusion, such as a colorant, a crosslinking modifier, a lubricant, a crystal accelerator, and an antistatic agent. . There is no particular limitation on the method of supplying these additives, for example, a method of supplying a blended solid phase polymerized polyethylene terephthalate resin, a method of metering each material to the same port or different ports of an extruder, etc. Can be adopted.
[0047]
Note that the above-described conditions of the differential heat peak value of 115 ° C. or more and the crystallinity of 20% or less must be satisfied when a non-foamed material is used in thermoforming described later. Normally, the differential heat peak value is easily affected by moisture, and if it is stored or thermoformed in a humid place, the differential heat peak value will be lower when actually used for thermoforming than when it is extruded. Tend. For this reason, it is necessary to set a differential heat peak value at the time of extrusion molding in consideration of moisture absorption conditions and the like.
[0048]
The thickness of the non-foamed sheet or film obtained by extrusion is usually preferably in the range of about 0.05 to 5 mm. The sheet or film thus obtained has a low drawdown property, a wide range of thermoforming conditions and a good thermoformability in thermoforming, and even if used as it is, strength, toughness, heat resistance, etc. In addition, the amount of adhering contaminants and volatile matter is small, and the food hygiene is good. In particular, it is highly useful as a food packaging material. In particular, when the recovered polyethylene terephthalate used as a raw material contains 50% by weight or more of recovered beverage bottles, the formed sheet or film has particularly good transparency, toughness, thermal properties, and barrier properties. It is also excellent for thermoforming.
[0049]
Moreover, you may form the sheet-form or film-form non-foaming body which satisfy | fills above-described conditions as at least one layer of a multilayer body.
[0050]
For example, a plurality of extruders can be used to add a multilayer forming die to form a multilayer body. The multilayer die may be either a circular die or a flat die. A method of adding a joining part immediately before a commonly used die, a method of joining upstream of the die discharge slit, and a method of joining immediately after discharge from this slit. Either of these can be used. Further, instead of the method using a multilayer forming die, sheets or films produced individually may be laminated in a separate process to form a multilayer body.
[0051]
The number of layers of the multilayer body is not particularly limited, but can usually be about 2 to 6 layers. The configuration of each layer of the multilayer body is not particularly limited, and it is sufficient that at least one layer of the multilayer body is formed of a non-foamed body that satisfies the above-described conditions. In particular, since the recycled polyethylene terephthalate obtained by the above-described solid phase polymerization has few impurities and good food hygiene, it is preferable to form the surface in contact with food with this recycled polyethylene terephthalate. The other layers can be formed of, for example, unmodified recovered polyethylene terephthalate or a novel polyethylene terephthalate resin. Moreover, you may add additives, such as a coloring agent, to each layer as needed. Further, other types of resin layers, heat seal layers, gas barrier layers, and the like may be provided. In the case of such a multilayer molded body, the total thickness may be about 0.05 to 5 mm.
Thermoforming
Next, various polyethylene terephthalate products can be obtained by thermoforming the sheet-like or film-like non-foamed body obtained by the above-described extrusion molding.
[0052]
There is no particular limitation on the thermoforming method. For example, using a single-wafer molding machine, a continuous molding machine, etc., various molding methods such as vacuum molding, pressure molding, matched die molding, plug assist molding, etc. are arbitrarily used. The target product can be produced by setting conditions.
[0053]
When thermoforming using a non-foamed sheet or film that satisfies the above-mentioned conditions, the appropriate temperature condition range for thermoforming is large, the drawdown property is small, and the sheet is spread with a uniform thickness. Easily eliminates spherulite growth that causes a decrease in transparency, and can be made to have excellent mechanical properties due to the property of moderately oriented or easily oriented crystals, and efficiently produce excellent thermoformed products It becomes possible. In other words, due to the large appropriate condition width and small draw-down property, for example, a relatively thick sheet of about 1 to 2 mm allows a temperature difference between the surface and the inside, and the crystallization progresses on the surface to impair thermoforming. Heating can be performed without causing the temperature variation in the molding machine and the variation in heating time to increase the efficiency of non-defective product production. Furthermore, due to the property that the drawdown is small and it is easy to spread with a uniform thickness, it is possible to perform deep molding with a large so-called drawing ratio, or molding with high precision.
[0054]
Although the heating temperature time condition and the cooling rate are arbitrary within the range where molding is possible, in the present invention, by using a non-foamed material that satisfies the above-described conditions, the appropriate temperature condition width for thermoforming increases, and the orientation The range suitable for crystallization is also included. For this reason, it is possible to express the stretching effect well by thermoforming under the condition that oriented crystals occur, and in particular, the strength, toughness, impact resistance is high, the gas barrier property, the heat-resistant dimensional stability are good, and the transparent It becomes possible to obtain a molded product having excellent properties. In order to obtain a thermoformed product having high transparency and excellent mechanical properties, which is one of the objects of the present invention, the crystallinity of the thermoformed product is 20% or less when spherulites are generated. However, if only the oriented crystal grows, it may be much more than this, for example, it may reach 30% or 40%.
[0055]
In addition, the molded article obtained by the method of the present invention is free from harmful substances adsorbed on the resin, contaminants, impurities generated during the polymerization reaction, etc. by performing solid-phase polymerization under reduced pressure. The product is highly hygienic. For this reason, for example, it can be suitably used as a food packaging container such as a pack of eggs, vegetables, pickles, etc., or various trays used for vegetables, meat and the like.
[0056]
【The invention's effect】
According to the method of the present invention, a high-quality recycled polyethylene terephthalate product having excellent physical properties can be obtained by an efficient production method using recovered polyethylene terephthalate as a raw material. In particular, according to the method of the present invention, it is possible to efficiently produce a high-quality thermoformed product that has few impurities and is excellent in safety and hygiene, so that the recovered polyethylene terephthalate can be effectively used as a raw material for food packaging containers. It becomes possible.
[0057]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
[0058]
Example 1
The collected colorless beverage bottles made of polyethylene terephthalate (PET) were pulverized and sorted by a pulverizer having a punching metal screen having a hole diameter of 8 mm, and the screen-passed products were classified into winds by labels and polyolefins. Next, alkaline water washing and rinsing were performed, and the polyolefins were separated by specific gravity with a hydrocyclone. Thereafter, the PET component was drained with a dehydrator and then air-dried to obtain a PET flake. The moisture content was 0.4%. The average thickness of the flakes was 0.47 mm, and the IV value was 0.743.
[0059]
The PET flakes thus obtained (500 kg) were put into a double-cone solid-phase polymerization machine having a capacity of 1500 liters without re-drying. The solid phase polymerization machine used has a heat medium jacket and has a structure that enables heating and cooling by circulation of heat medium oil (Barrel Therm # 200). While stirring the fed PET flakes at a rotation speed of 5 revolutions per minute, the temperature is raised to 130 ° C. at a rate of about 2 ° C. per minute with vessel wall heating and heated dry air, and held for 2 hours, followed by drying and crystallization. Made progress. Next, the temperature was switched to a high temperature setting (230 ° C.) so as to increase the temperature at the same speed. The final ultimate pressure was 133 Pa. During this time, the wall heating and rotation were maintained. In addition, the processing time setting of 200 degreeC or more was 10 hours. After completion of the reaction, the pressure was returned to normal pressure with nitrogen, and the contents were taken out after cooling.
[0060]
The PET flakes taken out had no fused mass, and there was no fused mass in the apparatus. The IV value was 0.99, and the water content was 20 ppm.
[0061]
The resin modified by the above method is supplied to a twin-screw extruder rotating in the same direction without venting with a diameter of 100 mm and L / D = 40 without making contact with substantially outside air while flowing a nitrogen air flow. Then, it was extruded from a T die having an effective width of 1200 mm connected to this extruder at a rate of 550 kg per hour and cast. The opening gap of the mold was 0.4 mm.
[0062]
The obtained sheet was colorless and very transparent with a width of 1160 mm, a thickness of 0.2 mm, a differential heat peak value of 130 ° C., and a crystallinity of 1%. Moreover, it was clean, suitable for a laminated material or a food packaging material as it was, and suitable for a thermoforming material.
[0063]
About this material, using a continuous thermoforming machine by a plug-assist vacuum forming method, thermoforming was performed by taking 16 shots of egg pack containers containing 10 folds each having an outer shape of about 220 × 245 mm and a depth of 40 mm. .
[0064]
In thermoforming, there was little drawdown, there was no generation of defective products such as wrinkles, and such deep-drawn molded products could be produced efficiently without precise temperature setting. In addition, the resulting molded product was precisely molded in detail, with high uniformity in thickness of each part, transparency and cleanliness, and high safety and hygiene, making it suitable for food packaging. . Further, the molded product had high rigidity and strength, low brittleness, and was comparable to a commercially available similar product using virgin resin. The crystallinity of the thermoformed product was 1 to 6%, depending on the site.
[0065]
Example 2
Except for using a solid-phase polymerized material in the same manner as in Example 1 and expanding the mold gap to lower the take-up speed, extrusion is performed in the same manner as in Example 1, and the thickness is 0.4 mm, the effective width is 950 mm, A sheet having a differential heat peak value of 131 ° C. and a crystallinity of 0% was molded.
[0066]
About this sheet | seat, the food container with a pattern with an external diameter of 130 mm and a drawing depth of 60 mm was thermoformed per shot 36 pieces by plug assist vacuum forming.
[0067]
The obtained molded product was excellent as in Example 1, and the deep drawing with a pattern was particularly precisely molded.
[0068]
Example 3
A used collection of egg packs molded with A-PET sheets is pulverized and classified by a pulverizer having a punching metal screen with a hole diameter of 8 mm. The screen-passed product is washed with alkaline water, then rinsed and air-dried. went. The thickness of the pulverized product was 0.19 mm, and the IV value was 0.69.
[0069]
500 kg of the PET flakes thus obtained were put into the same solid phase polymerization machine as in Example 1, and solid phase polymerization was performed under the same conditions as in Example 1.
[0070]
The obtained product had an IV value of 1.05 and a water content of 20 ppm, and the solid phase polymerization process was highly efficient in terms of the rate of increase in IV value per hour.
[0071]
By using the obtained solid phase polymerization resin and extruding in the same manner using the same apparatus as in Example 1, a highly transparent sheet with a differential heat peak of 132 ° C. and a crystallinity of 0% can be easily obtained. I was able to.
[0072]
Experimental example 1
The same processing was performed except that the same pulverized particles as in Example 3 were used and the solid phase polymerization time was changed. As a comparative experiment, solid phase polymerization was performed under a nitrogen atmosphere at normal pressure instead of performing solid phase polymerization under reduced pressure.
[0073]
The change in intrinsic viscosity (IV) with respect to the polymerization time is shown in Table 1 below. From this result, it was confirmed that the polymerization rate was increased when solid phase polymerization was performed under reduced pressure.
[0074]
[Table 1]
[0075]
Comparative Example 1
A product obtained from a source different from that in Example 1 is roughly pulverized and washed in the same manner as in Example 1 to produce pellets using a granulator (made by Elema) having two vacuum vents. Grained. The obtained pellet had a diameter of 3.0 × 2.0 mm, an IV value of 0.64, and a moisture content of 0.5%.
[0076]
The PET pellets thus obtained were subjected to solid phase polymerization in the same manner as in the solid phase polymerization machine similar to Example 1. The solid product obtained had an IV value of 0.79 and a water content of 20 ppm, and the solid phase polymerization process was inefficient in terms of the rate of increase in IV value per hour.
[0077]
Comparative Example 2
Using a part of the pellets obtained in Comparative Example 1 before solid phase polymerization, simply using heated and dry air, and drying at 180 ° C. for 3 hours, without performing solid phase polymerization, Example 1 and Extrusion sheets were formed in the same manner using the same apparatus. The obtained sheet was transparent with a thickness of 0.2 mm, a differential heat peak of 112 ° C., and a crystallinity of 16%. Using this sheet, thermoforming was performed in the same manner using the same apparatus as in Example 1. Although this product was barely well formed as a shape, most of the product was cloudy, its transparency was lowered, and it was not preferable as a product because it easily brittlely broken. The crystallinity of this cloudy portion was 34%.
Claims (4)
(1)最小厚さ部分が1mm以下のフレーク又は粉砕粒の形状のポリエチレンテレフタレートを80重量%以上含む回収ポリエチレンテレフタレートを原料として、圧力7kPa以下、温度200℃以上で固相重合を行い、固有粘度(IV)値を0.7〜2とする工程:
(2)上記(1)工程で得られた固相重合後の回収ポリエチレンテレフタレートを押出成形して、下記(i)及び(ii)の条件を満足するシート状又はフィルム状の非発泡体とする工程、
(i)示差熱走査熱量計を用いて該非発泡体を10℃/分の昇温速度で加熱した際に、最初の加熱時の放熱曲線のピークを示す温度が115℃〜132℃であること;
(ii)該非発泡体の結晶化度が20%以下であること。A method for producing a polyethylene terephthalate recycled product for producing food packaging containers by thermoforming, comprising the following steps (1) and (2):
(1) Using a recovered polyethylene terephthalate containing 80% by weight or more of flakes having a minimum thickness of 1 mm or less in the form of flakes or crushed grains as a raw material, solid-phase polymerization is performed at a pressure of 7 kPa or less and a temperature of 200 ° C. or more, and an intrinsic viscosity (IV) Step of setting the value to 0.7-2:
(2) The recovered polyethylene terephthalate obtained after the solid phase polymerization obtained in the step (1) is extruded to obtain a sheet-like or film-like non-foamed material satisfying the following conditions (i) and (ii). Process,
(I) When the non-foamed material is heated at a rate of temperature increase of 10 ° C./min using a differential thermal scanning calorimeter, the temperature at which the peak of the heat dissipation curve during the first heating is 115 ° C. to 132 ° C. ;
(Ii) The crystallinity of the non-foamed material is 20% or less.
(1)最小厚さ部分が1mm以下のフレーク又は粉砕粒の形状のポリエチレンテレフタレートを80重量%以上含む回収ポリエチレンテレフタレートを原料として、圧力7kPa以下、温度200℃以上で固相重合を行い、固有粘度(IV)値を0.7〜2とする工程:
(2)上記(1)工程で得られた固相重合後の回収ポリエチレンテレフタレートを押出成形して、下記(i)及び(ii)の条件を満足する層を多層構造を有するシート状又はフィルム状の非発泡体の少なくとも一層として形成する工程、
(i)示差熱走査熱量計を用いて10℃/分の昇温速度で加熱した際に、最初の加熱時の放熱曲線のピークを示す温度が115℃〜132℃であること;
(ii)結晶化度が20%以下であること。A method for producing a polyethylene terephthalate recycled product for producing food packaging containers by thermoforming, comprising the following steps (1) and (2):
(1) Using a recovered polyethylene terephthalate containing 80% by weight or more of flakes having a minimum thickness of 1 mm or less in the form of flakes or crushed grains as a raw material, solid-phase polymerization is performed at a pressure of 7 kPa or less and a temperature of 200 ° C. or more, and an intrinsic viscosity (IV) Step of setting the value to 0.7-2:
(2) The recovered polyethylene terephthalate obtained after the solid phase polymerization obtained in the step (1) is extruded, and a layer satisfying the following conditions (i) and (ii) is formed into a sheet or film having a multilayer structure. Forming a non-foamed body of at least one layer,
(I) When heating at a rate of temperature increase of 10 ° C./min using a differential thermal scanning calorimeter, the temperature showing the peak of the heat dissipation curve during the first heating is 115 ° C. to 132 ° C . ;
(Ii) Crystallinity is 20% or less.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001293698A JP4013031B2 (en) | 2001-09-26 | 2001-09-26 | Method for producing recovered polyethylene terephthalate recycled product |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001293698A JP4013031B2 (en) | 2001-09-26 | 2001-09-26 | Method for producing recovered polyethylene terephthalate recycled product |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003096175A JP2003096175A (en) | 2003-04-03 |
JP4013031B2 true JP4013031B2 (en) | 2007-11-28 |
Family
ID=19115435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001293698A Expired - Fee Related JP4013031B2 (en) | 2001-09-26 | 2001-09-26 | Method for producing recovered polyethylene terephthalate recycled product |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4013031B2 (en) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
PL2383309T5 (en) | 2010-04-29 | 2020-08-10 | Armacell Enterprise Gmbh & Co. Kg | Cellular polyester made of post-consumer flakes and the use of products made thereof |
JP2016011337A (en) * | 2014-06-27 | 2016-01-21 | 三菱瓦斯化学株式会社 | Recycled polyester |
ES2894959T3 (en) * | 2017-12-05 | 2022-02-16 | Point Plastic S R L | Procedure for the extrusion of a film based on thermoplastic material |
-
2001
- 2001-09-26 JP JP2001293698A patent/JP4013031B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003096175A (en) | 2003-04-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101785753B1 (en) | Ultra-high iv polyester for extrusion blow molding and method for its production | |
TWI293635B (en) | Thermal crystallization of a molten polyester polymer in a fluid | |
EP0842210B1 (en) | Process for producing polyester articles having low acetaldehyde content | |
CN105754139B (en) | Method and apparatus for recycling polyester material | |
EP1181140B1 (en) | A process for rapid crystallization of polyesters and co-polyesters via in-line drafting and flow-induced crystallization | |
CN101296788A (en) | Method and device for reducing acetaldehyde content in polyester granulate | |
BRPI0915081B1 (en) | PROCESS FOR FUSION PROCESSING OF A POLYESTER | |
CN112166156B (en) | Polyethylene terephthalate alloy containing talc | |
US8556621B2 (en) | Extrusion blow molding apparatus for preparing polyester articles | |
JP5767259B2 (en) | Heat resistant food container and manufacturing method thereof | |
JPH0737066B2 (en) | Method for producing low-viscosity polyester sheet | |
JP4013031B2 (en) | Method for producing recovered polyethylene terephthalate recycled product | |
JP6608306B2 (en) | Resin composition molding machine and molding method of resin composition | |
JP3711794B2 (en) | Manufacturing method of recycled polyester resin sheet. | |
EP1918327B1 (en) | Extrudable polyethylene terephthalate blend | |
JP2000506199A (en) | Method of forming molded products directly from melt polymerization | |
US11447617B2 (en) | Recycling of polymer materials | |
WO2023043326A1 (en) | Method of producing polyester packaging with increased heat resistance for pouring hot food products and/or for sterilisation | |
JPH06255645A (en) | Bottle of regenerated polyethylene terephthalate resin | |
JP6333674B2 (en) | Regeneration method of thermoplastic resin composition containing recycled polyolefin | |
CN220008888U (en) | Recovered heat shrinkage film preparation system | |
PL244014B1 (en) | Method of producing polyester monofilaments from recyclates for food contact | |
CN220008479U (en) | Preparation system for recyclable material of heat-shrinkable film | |
CN117162618A (en) | Recovered heat-shrinkable film and preparation method thereof | |
JPH06184291A (en) | Production of reclaimed polyethylene terephthalate resin |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051026 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060322 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060518 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060518 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070509 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070704 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070808 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070828 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4013031 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130921 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |