JP4010783B2

JP4010783B2 - Two-cycle engine reverse rotation control device

Info

Publication number: JP4010783B2
Application number: JP2001227205A
Authority: JP
Inventors: 洋文河内; 正之小室
Original assignee: Fuji Jukogyo KK
Current assignee: Subaru Corp
Priority date: 2001-07-27
Filing date: 2001-07-27
Publication date: 2007-11-21
Anticipated expiration: 2021-07-27
Also published as: JP2003041961A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジンを逆転させることにより車両を後退させるようにした２サイクルエンジンの逆転装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
四輪バギー車とも言われるＡＴＶやスノーモービルなどの特殊な小型車両には、前後進切換機構を設けることなく、遠心式の自動変速機のみを介してエンジンの出力トルクを駆動部に伝達するようにしたものがある。このような車両は、エンジンによっては前進走行しかできないので、車両をガレージから引き出したり、トラックから降ろすときなどには人手により車両を後退移動させる必要がある。
【０００３】
そこで、前後進切換機構を有しない車両をエンジンにより後退移動させるために、後退時にエンジンを逆転制御するようにした技術が、たとえば、米国特許第5,036,802号公報および特開平11-218038号公報に示されるように、提案されている。従来の逆転制御装置にあっては、車両を後退させるスイッチが操作されると、エンジン回転数をアイドリングの回転数よりも低下させるようにし、所定の回転数まで低下したときに、点火プラグの点火時期を通常の正回転のときよりも過進角させることにより、エンジンを逆転させるようにしている。エンジン回転数を低下させる方式には、前者の方式のようにエンジンを失火させる方式と、後者の方式のようにエンジンの点火時期を遅らせる方式とがある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
スノーモービルなどのような特殊な小型車両に搭載されるエンジンの始動方式には、クランク軸を電動モータにより自動的に始動回転させるようにしたセルフスタータ式と、リコイルロープを手動操作により引っ張ってクランク軸を始動回転させるようにしたリコイルスタータ式とがある。同じ出力のエンジンであっても、リコイルスタータ式として車両に搭載される場合と、セルフスタータ式として車両に搭載される場合とがあり、さらには、ディーラや使用者がリコイルスタータ式のエンジンをセルフスタータ式に変更する場合がある。
【０００５】
いずれのタイプであっても、フライホイールがクランク軸に取り付けられ、フライホイールを含めてクランク軸は所定の慣性モーメントを有することになるが、セルフスタータ式とする場合にはリングギヤを追加することになるので、リングギヤを含めたクランク軸の慣性モーメントはリコイルスタータ式のエンジンよりも大きくなる。
【０００６】
このため、リコイルスタータ式の車両に搭載するためのエンジン逆転制御装置をそのままセルフスタータ式の車両に搭載すると、エンジンを適切に逆転させることができなくなることがある。逆に、セルフスタータ式の車両に搭載するためのエンジン逆転制御装置を、そのままリコイルスタータ式の車両に搭載するとエンジンを逆転させることができなくなることがある。このため、一度の逆転操作では確実にエンジンを逆転させることができず、逆転操作を複数回繰り返して行わなければならないという問題点があった。
【０００７】
本発明の目的は、慣性モーメントが相違する複数のエンジンを共通の制御装置によって確実に逆転制御し得るようにすることにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明の２サイクルエンジンの逆転制御装置は、正転状態のクランク軸を逆転させる際に、前記クランク軸の回転数を逆転開始回転数に低下させた時点で点火時期を過進角させて前記クランク軸を逆転させるようにした２サイクルエンジンの逆転制御装置であって、エンジンを逆転させる際に操作され逆転信号を出力する逆転スイッチと、前記クランク軸の慣性モーメントに応じてエンジンの種類を指定する切替スイッチと、エンジンの種類に応じて前記逆転開始回転数および前記過進角等の逆転情報を格納する記憶部と、前記逆転スイッチが操作されたときに、前記切替スイッチにより指定された逆転情報に基づいて前記クランク軸を逆転制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【０００９】
本発明の２サイクルエンジンの逆転制御装置は、慣性モーメントの大きい方の逆転開始回転数を慣性モーメントの小さい方の逆転開始回転数よりも低くしたことを特徴とする。
【００１０】
本発明の２サイクルエンジンの逆転制御装置は、慣性モーメントの大きい方の過進角を慣性モーメントの小さい方の過進角よりも小さい角度としたことを特徴とする。
【００１１】
本発明にあっては、正転状態のクランク軸を逆転させる際に、クランク軸の回転数を逆転開始回転数に低下させた時点で点火時期を過進角させてクランク軸を逆転させる場合に、慣性モーメントに応じて切替スイッチにより指定された逆転開始回転数や過進角などの逆転情報のパラメータに基づいて点火時期を制御するようにしたので、制御部を共用化して複数の種類のエンジンを確実に逆転制御することができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図１は本発明の一実施の形態である車両用の２サイクルエンジンの逆転制御装置を示すブロック図である。
【００１３】
図１には車両に搭載されるエンジン１の一部が概略的に示されている。エンジン１は上死点(TDC)と下死点(BDC)との間を往復動するピストン２を有し、ピストン２はコネクティングロッドを介してクランク軸３に連結されており、このエンジン１はピストン２の一往復つまり２行程（ストローク）で１サイクルを構成する２サイクルエンジンとなっている。エンジン１には点火プラグ４が設けられており、この点火プラグ４は、シリンダ内に供給された燃料と空気の混合気をスパークによって点火する。点火プラグ４には点火用の高電圧を印加するための点火コイル５が接続され、点火コイル５には点火制御部１０から点火信号Ａが送られるようになっており、点火プラグ４は所定のタイミングでスパークを発生する。
【００１４】
点火コイル５に点火信号Ａを送る点火制御部１０には、クランク軸３の回転数および回転方向を検出する回転センサ１１と、逆転スイッチ１２がそれぞれ接続されている。これにより、点火制御部１０には回転センサ１１からの回転信号Ｂが送られて回転方向が検出され、逆転スイッチ１２が操作されると逆転信号Ｃが点火制御部１０に送られてクランク軸３は正転状態から逆転状態に切り換えられる。
【００１５】
点火制御部１０にはさらに切替信号Ｄが切替スイッチ１３から送られるようになっており、この切替スイッチ１３はクランク軸３の慣性モーメントに応じてエンジンの種類を指定する際に操作される。たとえば、エンジン１をセルフスタータ式として車両に搭載する場合と、リコイルスタータ式として車両に搭載する場合では、クランク軸３の慣性モーメントが相違することから、エンジンの始動形式に応じて切替スイッチ１３を操作する。
【００１６】
点火制御部１０には記憶部１４が接続されている。この記憶部１４は点火制御処理を実行するプログラムなどが格納されたＲＯＭや一時的にデータを格納するＲＡＭを有しており、記憶部１４にはエンジンの種類に応じて複数の逆転情報のパラメータが格納されている。逆転情報としては、逆転処理を開始するクランク軸３の回転数つまり逆転開始回転数の情報と、逆転させるために点火プラグ４の点火時期を通常の正転状態よりも進める過進角の情報とがあり、これらの情報の少なくともいずれか一方が記憶部１４に格納されている。点火制御部１０および記憶部１４は、コントロールユニットのケース内に収容され、車体に取り付けられるようになっている。
【００１７】
エンジンがリコイルスタータ式として車両に搭載される場合には、リコイルスタータのリコイルプーリに巻き付けられたリコイルロープを引っ張ることによりクランク軸３が始動回転数まで高められてエンジンの始動が行われる。一方、エンジンがセルフスタータ式として車両に搭載される場合には、スタータスイッチが運転者により操作されると、電動モータを有する始動装置によって自動的にクランク軸３が始動回転数まで高められてエンジンの始動が行われる。
【００１８】
車両が前進走行するときには、点火プラグ４の点火時期は、ピストン２が上死点(TDC)に到達する前におけるクランク軸３の所定の進角度（５〜３０°）に設定される。車両の前進走行時における点火時期は点火制御部１０からの信号により制御される。
【００１９】
一方、逆転スイッチ１２が操作されたときには、所定の逆転条件を充足していれば、クランク軸３は正転状態から逆転状態に切り換えられてエンジンは逆転制御されることになる。逆転条件は、クランク軸３の回転数が所定の回転数の範囲内であり、逆転スイッチ１２を所定時間押下していることなどである。これらの逆転条件を充足している場合には、エンジンを逆転させるために、まず、エンジン回転数を所定の逆転開始回転数にまで低下する。
【００２０】
エンジン回転数を低下させるには、点火プラグ４を点火させることなく、失火させるようにしても良く、点火時期を遅らせてピストン２が上死点を経過した後に設定するようにしても良く、その場合の遅角度としては、上死点から０〜３０°の範囲に設定することができる。このようにして、エンジン回転数が所定の逆転開始回転数にまで低下したら、ピストン２が上死点に向かうときにおける通常の進角度の点火時期（５〜３０°）よりも大きな進角度つまり過進角で点火させる。これにより、クランク軸３は逆転される。クランク軸３が逆転されると、逆転表示ランプ１６が点火制御部１０からの信号により点灯する。
【００２１】
逆転が回転センサ１１からの信号によって検出されたならば、逆転を正転とみなした通常の進角度で点火して、逆転を継続する。これにより、スノーモービルなどの車両をエンジンにより駆動してガレージから引き出したり、トラックから降ろすことができる。
【００２２】
上述した逆転開始回転数と過進角について実験したところ、逆転開始回転数はクランク軸３の慣性モーメントが大きい場合には慣性モーメントが小さい場合よりも低い回転数に設定し、過進角は慣性モーメントが大きい場合には慣性モーメントが小さい場合よりも小さい角度に設定することが必要であると判明した。
【００２３】
表１はセルフスタータを備えたエンジンについて、逆転開始回転数と過進角とを変化させて、逆転操作を行った場合における逆転成功率を示す。表２は表１に示したエンジンと同一のエンジンにセルフスタータを設けずに、逆転開始回転数と過進角とを変化させた場合における逆転成功率を示す。この結果から、セルフスタータを備えた慣性モーメントの大きいエンジンについては、逆転開始回転数を５００rpmとし、過進角を４０〜４５度とし、セルフスタータを有することなく慣性モーメントが小さいエンジンについては、逆転開始回転数を５５０rpmとし、過進角を４０〜５０度とすれば、誤動作することなく確実にエンジンを逆転ができることが判明した。
【００２４】
【表１】

【００２５】
【表２】

【００２６】
そこで、同一出力のエンジンであってもクランク軸の慣性モーメントが相互に相違した複数種類のエンジンが使用される場合には、慣性モーメントに応じて逆転開始回転数と過進角についての逆転情報を予め記憶部１４内にパラメータとして格納しておく。これにより、切替スイッチ１３の切替操作によって、１つのコントロールユニットを用いてセルフスタータ式のエンジンとリコイルスタータ式のエンジンとについて、確実に逆転制御を行うことができ、逆転成功率を高めることが可能となった。また、コントロールユニットを共通化できるので、エンジンの製造コストを低減することができ、部品管理を容易にすることができる。
【００２７】
切替スイッチ１３の切替操作としては、切替スイッチ１３に２つの導通端子を設けておき、セルフスタータ式とリコイルスタータ式とに対応させる際に、短絡コネクタによって導通端子を接続するか、あるいは短絡コネクタを用いないで導通端子を開放させるかによって切替設定するようにできる。これにより、短絡コネクタを取り付けた場合と取り付けない場合とで、記憶部１４内に格納された所定の逆転情報のパラメータを読み出して、エンジンを逆転させる際に、それぞれの始動形式に対応させて点火プラグ４を最適なタイミングで点火制御することができる。
【００２８】
このようにして、車両のディーラや使用者がリコイルスタータ式のエンジンをセルフスタータ式に変更して使用する場合には、短絡コネクタを抜き差して切替スイッチ１３を操作するだけで容易に逆転制御条件を変更することができ、エンジンの始動形式を変更しても、エンジンの逆転成功率を高めることができる。
【００２９】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、表１および２はセルフスタータ式のエンジンとリコイルスタータ式のエンジンの２種類についての逆転条件を示すが、エンジン出力が相違するとクランク軸の慣性モーメントも相違することになるので、予め多種類のエンジンについてそれぞれの慣性モーメントに対応させて逆転情報を格納しておけば、ともにセルフスタータ式またはリコイルスタータ式のエンジンであっても、クランク軸の慣性モーメントの値に基づくエンジンの種類に対応させて同一のコントロールユニットを使用して高い逆転成功率によりエンジンの逆転制御をすることができる。
【００３０】
【発明の効果】
本発明によれば、切替スイッチを操作することによって慣性モーメントが相違する複数のエンジンを同一のコントロールユニットにより逆転制御することができる。慣性モーメントに対応させて最適な逆転制御を行うことができるので、逆転成功率を高めることができる。
【００３１】
セルフスタータ式のエンジンとリコイルスタータ式のエンジンに対して切替スイッチの操作によって同一のコントロールユニットにより逆転制御することができる。ディーラや使用者は、逆転制御を行うエンジンの始動形式を容易に変更することができる。
【００３２】
複数のエンジンを共通のコントロールユニットにより逆転制御することができるので、高い逆転成功率を維持しつつ、エンジンの製造コストを低減することができ、エンジン製造時の部品の管理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態である車両用２サイクルエンジンの逆転制御装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
１エンジン
２ピストン
３クランク軸
４点火プラグ
５点火コイル
１０点火制御部
１１回転センサ
１２逆転スイッチ
１３切替スイッチ
１４記憶部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a reversing device for a two-cycle engine in which a vehicle is moved backward by reversing the engine.
[0002]
[Prior art]
In special small vehicles such as ATVs and snowmobiles, which are also called four-wheel buggy vehicles, the engine output torque is transmitted to the drive unit only through a centrifugal automatic transmission without providing a forward / reverse switching mechanism. There is something that was made. Since such a vehicle can only travel forward depending on the engine, it is necessary to manually move the vehicle backward when the vehicle is pulled out of the garage or lowered from the truck.
[0003]
Therefore, for example, US Pat. No. 5,036,802 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-218038 disclose a technique in which the engine is reversely controlled during reverse so that a vehicle having no forward / reverse switching mechanism is moved backward by the engine. Has been proposed. In the conventional reverse rotation control device, when the switch for reversing the vehicle is operated, the engine speed is made lower than the idling speed. The engine is rotated in the reverse direction by making the timing advance more than the normal forward rotation. As a method for reducing the engine speed, there are a method in which the engine is misfired as in the former method, and a method in which the ignition timing of the engine is delayed as in the latter method.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
There are two types of starting methods for engines mounted on special small vehicles such as snowmobiles: a self-starter type in which the crankshaft is automatically started and rotated by an electric motor, and a recoil rope pulled manually. There is a recoil starter type that starts and rotates the shaft. Even if the engine has the same output, there are cases where it is mounted on the vehicle as a recoil starter type, and when it is mounted on the vehicle as a self starter type. The starter type may be changed.
[0005]
Regardless of the type, the flywheel is attached to the crankshaft, and the crankshaft including the flywheel has a predetermined moment of inertia. Therefore, the moment of inertia of the crankshaft including the ring gear is larger than that of the recoil starter type engine.
[0006]
For this reason, if an engine reverse rotation control device for mounting on a recoil starter type vehicle is mounted on a self starter type vehicle as it is, it may not be possible to reverse the engine appropriately. Conversely, if an engine reverse rotation control device for mounting on a self-starter type vehicle is mounted on a recoil starter type vehicle as it is, it may be impossible to reverse the engine. For this reason, there is a problem that the engine cannot be reliably reversed by one reversing operation, and the reversing operation must be repeated a plurality of times.
[0007]
An object of the present invention is to ensure that a plurality of engines having different moments of inertia can be reversely controlled by a common control device.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In the reverse rotation control device for a two-cycle engine of the present invention, when the crankshaft in the normal rotation state is reversely rotated, the ignition timing is over-advanced at the time when the rotation speed of the crankshaft is reduced to the reverse rotation start rotation speed. A reversing control device for a two-cycle engine that reverses the crankshaft, which is operated when reversing the engine and outputs a reversing signal, and specifies the type of engine according to the moment of inertia of the crankshaft A reversing switch designated by the changeover switch when the reversing switch is operated, a storage unit for storing reversing information such as the reversing start rotational speed and the over-traveling angle in accordance with the type of engine. Control means for performing reverse rotation control of the crankshaft based on information.
[0009]
The reverse rotation control device for a two-cycle engine of the present invention is characterized in that the reverse rotation start rotational speed with the larger moment of inertia is set lower than the reverse rotation start rotational speed with the smaller inertia moment.
[0010]
The reverse rotation control device for a two-cycle engine according to the present invention is characterized in that the over-advance angle with the larger moment of inertia is set to be smaller than the over-advance angle with the smaller moment of inertia.
[0011]
In the present invention, when the crankshaft in the forward rotation state is reversely rotated, when the crankshaft rotation speed is decreased to the reverse rotation start rotation speed, the ignition timing is over-advanced to reverse the crankshaft rotation. Since the ignition timing is controlled based on the parameters of the reverse rotation information such as the reverse rotation start rotational speed and the overtravel angle specified by the changeover switch according to the moment of inertia, the control unit is shared so that multiple types of engines Can be reliably controlled in reverse.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a block diagram showing a reverse rotation control device for a two-cycle engine for a vehicle according to an embodiment of the present invention.
[0013]
FIG. 1 schematically shows a part of an engine 1 mounted on a vehicle. The engine 1 has a piston 2 that reciprocates between a top dead center (TDC) and a bottom dead center (BDC). The piston 2 is connected to a crankshaft 3 through a connecting rod. The piston 2 is a two-cycle engine that constitutes one cycle by one reciprocation, that is, two strokes (strokes). The engine 1 is provided with a spark plug 4 that ignites the fuel / air mixture supplied into the cylinder by sparks. An ignition coil 5 for applying a high voltage for ignition is connected to the ignition plug 4, and an ignition signal A is sent from the ignition control unit 10 to the ignition coil 5. A spark is generated at the timing.
[0014]
A rotation sensor 11 that detects the rotation speed and rotation direction of the crankshaft 3 and a reverse rotation switch 12 are connected to the ignition control unit 10 that sends an ignition signal A to the ignition coil 5. As a result, the rotation signal B from the rotation sensor 11 is sent to the ignition control unit 10 to detect the rotation direction. When the reverse rotation switch 12 is operated, the reverse rotation signal C is sent to the ignition control unit 10 and the crankshaft 3 Is switched from the forward rotation state to the reverse rotation state.
[0015]
Further, a changeover signal D is sent from the changeover switch 13 to the ignition control unit 10, and this changeover switch 13 is operated when designating the type of engine according to the moment of inertia of the crankshaft 3. For example, when the engine 1 is mounted on a vehicle as a self-starter type and when it is mounted on a vehicle as a recoil starter type, the moment of inertia of the crankshaft 3 is different. Manipulate.
[0016]
A storage unit 14 is connected to the ignition control unit 10. The storage unit 14 includes a ROM that stores a program for executing an ignition control process and a RAM that temporarily stores data. The storage unit 14 includes a plurality of parameters for reverse rotation information according to the type of engine. Is stored. As the reverse rotation information, information on the rotation speed of the crankshaft 3 that starts the reverse rotation processing, that is, information on the reverse rotation start rotation speed, and information on the over-advanced angle that advances the ignition timing of the spark plug 4 beyond the normal forward rotation state in order to reversely rotate. And at least one of these pieces of information is stored in the storage unit 14. The ignition control unit 10 and the storage unit 14 are accommodated in the case of the control unit and are attached to the vehicle body.
[0017]
When the engine is mounted on a vehicle as a recoil starter type, the crankshaft 3 is increased to the starting rotational speed by pulling the recoil rope wound around the recoil pulley of the recoil starter, and the engine is started. On the other hand, when the engine is mounted on the vehicle as a self-starter type, when the starter switch is operated by the driver, the crankshaft 3 is automatically increased to the starting rotational speed by the starter having an electric motor. Is started.
[0018]
When the vehicle travels forward, the ignition timing of the spark plug 4 is set to a predetermined advance angle (5 to 30 °) of the crankshaft 3 before the piston 2 reaches top dead center (TDC). The ignition timing when the vehicle is traveling forward is controlled by a signal from the ignition control unit 10.
[0019]
On the other hand, when the reverse rotation switch 12 is operated, if a predetermined reverse rotation condition is satisfied, the crankshaft 3 is switched from the normal rotation state to the reverse rotation state, and the engine is reversely controlled. The reverse rotation condition is that the rotation speed of the crankshaft 3 is within a predetermined rotation speed range and the reverse rotation switch 12 is pressed for a predetermined time. When these reverse rotation conditions are satisfied, in order to reverse the engine, first, the engine speed is reduced to a predetermined reverse rotation start speed.
[0020]
In order to decrease the engine speed, the ignition plug 4 may be ignited without being ignited, or the ignition timing may be delayed and set after the piston 2 has passed the top dead center. In this case, the delay angle can be set in a range of 0 to 30 ° from the top dead center. In this way, when the engine speed is reduced to the predetermined reverse rotation start speed, the advance angle that is larger than the ignition timing (5 to 30 °) of the normal advance angle when the piston 2 goes to the top dead center, that is, the excess Ignite with advance. Thereby, the crankshaft 3 is reversed. When the crankshaft 3 is reversely rotated, the reverse rotation display lamp 16 is turned on by a signal from the ignition control unit 10.
[0021]
If reverse rotation is detected by a signal from the rotation sensor 11, the reverse rotation is continued by igniting at a normal advance angle in which the reverse rotation is regarded as normal rotation. Thus, a vehicle such as a snowmobile can be driven by the engine and pulled out of the garage or taken down from the truck.
[0022]
As a result of experiments on the reverse rotation start rotational speed and the overtravel angle, the reverse rotation start rotational speed is set to a lower rotational speed when the inertia moment of the crankshaft 3 is large than when the inertia moment is small. It was found that it is necessary to set a smaller angle when the moment is large than when the moment of inertia is small.
[0023]
Table 1 shows the reverse rotation success rate when the reverse rotation operation is performed by changing the reverse rotation start rotational speed and the excessive advance angle for the engine equipped with the self-starter. Table 2 shows the reverse rotation success rate in the case where the reverse rotation start speed and the excessive advance angle are changed without providing a self starter in the same engine as that shown in Table 1. From this result, the engine with a large moment of inertia equipped with a self-starter has a reverse rotation start speed of 500 rpm, an overtravel angle of 40 to 45 degrees, and an engine with a small moment of inertia without a self-starter has a reverse rotation. It has been found that if the starting rotational speed is set to 550 rpm and the advance angle is set to 40 to 50 degrees, the engine can be reliably reversed without malfunction.
[0024]
[Table 1]

[0025]
[Table 2]

[0026]
Therefore, even if the engine has the same output, when multiple types of engines with different crankshaft inertia moments are used, the reverse rotation information about the reverse rotation start rotational speed and overtravel angle is displayed according to the inertia moment. The parameters are stored in advance in the storage unit 14 as parameters. As a result, it is possible to reliably perform reverse rotation control for the self-starter type engine and the recoil starter type engine by using one control unit by switching operation of the changeover switch 13, and it is possible to increase the reverse rotation success rate. It became. Further, since the control unit can be shared, the manufacturing cost of the engine can be reduced, and the parts management can be facilitated.
[0027]
As a changeover operation of the changeover switch 13, when the changeover switch 13 is provided with two conduction terminals and is made to correspond to the self-starter type and the recoil starter type, the conduction terminal is connected by a short-circuit connector, or the short-circuit connector is connected. It is possible to perform switching setting depending on whether the conduction terminal is opened without using it. Thus, when the short-circuit connector is attached and not attached, the parameters of the predetermined reverse rotation information stored in the storage unit 14 are read, and when the engine is reversely rotated, the ignition is performed in accordance with each start type. The ignition control of the plug 4 can be performed at an optimal timing.
[0028]
In this way, when the vehicle dealer or the user changes the recoil starter type engine to the self starter type and uses it, the reverse rotation control condition can be easily set simply by connecting / disconnecting the short-circuit connector and operating the changeover switch 13. Even if the engine starting type is changed, the engine reverse success rate can be increased.
[0029]
The present invention is not limited to the above-described embodiment, and various modifications can be made without departing from the scope of the invention. For example, Tables 1 and 2 show the reverse rotation conditions for two types of engines, a self-starter type engine and a recoil starter type engine, but if the engine output is different, the inertia moment of the crankshaft will also be different. If the reverse rotation information is stored corresponding to each moment of inertia of both engines, both self-starter type and recoil starter type engines can be made to correspond to the type of engine based on the value of the moment of inertia of the crankshaft. Using the same control unit, it is possible to control the reverse rotation of the engine with a high reverse rotation success rate.
[0030]
【The invention's effect】
According to the present invention, a plurality of engines having different moments of inertia can be reversely controlled by the same control unit by operating the changeover switch. Since optimal reverse rotation control can be performed corresponding to the moment of inertia, the reverse rotation success rate can be increased.
[0031]
The self-starter engine and the recoil starter engine can be reversely controlled by the same control unit by operating the changeover switch. A dealer or a user can easily change the starting type of the engine that performs reverse rotation control.
[0032]
Since multiple engines can be reversely controlled by a common control unit, it is possible to reduce engine manufacturing costs while maintaining a high reverse rotation success rate, and to easily manage parts during engine manufacturing. it can.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a reverse rotation control device for a vehicle two-cycle engine according to an embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Engine 2 Piston 3 Crankshaft 4 Spark Plug 5 Ignition Coil 10 Ignition Control Unit 11 Rotation Sensor 12 Reverse Switch 13 Changeover Switch 14 Storage Unit

Claims

In a two-cycle engine in which the crankshaft is reversely rotated by over-advancing the ignition timing when the crankshaft rotation speed is reduced to the reverse rotation start rotation speed when the crankshaft in the normal rotation state is reversely rotated. A reverse control device,
A reversing switch operated when reversing the engine and outputting a reversing signal;
A changeover switch for designating the type of engine according to the moment of inertia of the crankshaft;
A storage unit that stores reverse rotation information such as the reverse rotation start rotational speed and the over-advance angle according to the type of engine;
A reverse rotation control device for a two-cycle engine, comprising: control means for performing reverse rotation control of the crankshaft based on reverse rotation information designated by the changeover switch when the reverse rotation switch is operated.

2. The reverse rotation control device for a two-cycle engine according to claim 1, wherein the reverse rotation start rotational speed for the larger inertia moment is set lower than the reverse rotation start rotational speed for the smaller inertia moment. apparatus.

3. The reverse rotation control device for a two-cycle engine according to claim 2 , wherein the over-advance angle with the larger moment of inertia is set to be smaller than the over-advance angle with the smaller moment of inertia. apparatus.