JP4010130B2 - Assembly apparatus and method for assembly oil ring - Google Patents
Assembly apparatus and method for assembly oil ring Download PDFInfo
- Publication number
- JP4010130B2 JP4010130B2 JP2001311628A JP2001311628A JP4010130B2 JP 4010130 B2 JP4010130 B2 JP 4010130B2 JP 2001311628 A JP2001311628 A JP 2001311628A JP 2001311628 A JP2001311628 A JP 2001311628A JP 4010130 B2 JP4010130 B2 JP 4010130B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spacer
- piston
- ring
- side rail
- oil ring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関等に使用されるピストンの組オイルリングの組付け装置と方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピストンの冠部下方に形成された3本のピストンリング溝には、冠部側からトップリング、セカンドリング及び組オイルリングが嵌合されるが、この組オイルリングは、上下のサイドレールリング(以下、サイドレール)間にスペーサリング(以下、スペーサ)を設けた3部品から構成されている。
【0003】
この組オイルリングの各部品は、合口部で切除された構成となっていることから、径方向及び上下方向に弾性変形しやすい。これを狭小なピストンリング溝に装着する場合には、ピストンに傷を付けてはならず、注意しなければならないことから、作業性が著しく低下する。
【0004】
このため、従来から種々の自動組付け装置や方法が提案されているが、この内、例えば、特開平7−178629号公報に見られる方法では、ピストンの外周を覆いかつ軸方向に昇降するように設けられたガイド部材の最下位にスペーサを、その上部に一対のサイドレールを装着し、まず、最下位のスペーサをガイド部材から押出してピストンリング溝に組付けた後に、当該スペーサの上下にガイド部材から各サイドレールを押圧部材により押出して組付けるようにしている。
【0005】
この場合、組オイルリングの各部品は、柔らかく変形しやすいため、合口部で対向している端部が上下にズレて重なり、ピストンリング溝から外れる虞があることから、組付ける前に、外部から係合部材を合口部に係合し、その径方向及び軸方向の変位を規制した状態で組付けている。また、上下のサイドレールは、薄肉扁平で相互に密着しやすいので、前記規制部材を用いて上下のサイドレールの密着も規制し、押圧部材により規制部材の上下面を利用してサイドレールを押出して組付けている。
【0006】
通常、組オイルリングの各部品は、合口部が相互に連通することによるガス漏れを防止する必要があるため、合口部の位置を相互にずらして組付けなければならないが、そのためには、上下のサイドレール用の規制部材とスペーサ用の規制部材は、各部品の合口部に対向するように3方向に分散配置しなければならない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法では、スペーサをピストンリング溝に組付けるとき、規制部材によりスペーサを押圧したり、サイドレールを組付けるとき、スペーサの外周部分の厚さと同じ厚さのサイドレール規制部材を設けて組付けているので、サイドレール規制部材の軸方向寸法、つまり肉厚は、スペーサの厚さと同じ厚さのものを使用しなければならず、スペーサの厚さが異なるものを組付ける場合には、厚さの違うサイドレール規制部材に切り替えるか、あるいは当該サイドレール規制部材を上下方向に移動させなければならず、迅速な作業が困難になるのみでなく、付帯設備を要し、設備のコストアッブにつながるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、スペーサ自体をサイドレール取付けのガイドとして利用することにより、厚さが異なるスペーサであっても、規制部材を切り替えたり上下移動することなく、組オイルリングを確実にかつ容易に組付けできるピストンの組オイルリングの組付け装置及び方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
【0010】
(1) ピストンのオイルリング溝内に、スペーサと上下一対のサイドレールからなる組みオイルリングを組付ける組付け装置において、
前記スペーサ及び一対のサイドレールを拡径し積層状態に保持する拡径部材と、
当該拡径部材から前記スペーサ及び一対のサイドレールを押し出す押し出し部材と、
当該押し出し部材により押し出された前記スペーサを前記拡径部材から前記ピストンのオイルリング溝内に組み込むスペーサ組み込み部と、
前記オイルリング溝内に組み込まれた前記スペーサの外周面の一部を押圧し、前記ピストンの外周より前記スペーサの一部を突出させ突出部を形成する押圧手段と、
前記スペーサと前記オイルリング溝の上壁又は下壁との間の隙間に対向するように、前記拡径部材に保持された前記一対のサイドレールの内の一方をセットする位置合せ手段と、
前記押し出し部材により前記保持部から押し出された前記一方又は他方のサイドレールを前記突出部の上面又は下面をガイドとして前記オイルリング溝内に組み込むサイドレール組み込み部と、
を有する組オイルリングの組付け装置。
【0011】
(2) 前記押圧手段は、前記一対設けられたサイドレールの各合口部を変形しないように規制するサイドレール合口部規制部材を用いたことを特徴とする前記(1)の組付け装置。
【0012】
(3) 前記押圧手段は、前記スペーサの合口部が変形しないように規制するスペーサ合口部規制部材と、いずれか一方のサイドレール合口部規制部材とを用いたことを特徴とする前記(1)の組付け装置。
【0013】
(4) 前記押圧手段は、前記スペーサの内周面がオイルリング溝の底面に当接するまで押圧することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の組付け装置。
【0014】
(5) 前記スペーサ合口部規制部材は、前記スペーサの合口部を跨ぐように押圧するようにしたことを特徴とする前記(3)の組付け装置。
【0015】
(6) 前記スペーサと上下一対のサイドレールは、各合口部が、円周方向で所定の位相差を有することを特徴とする前記(1)〜(5)の組付け装置。
【0016】
ピストンのオイルリング溝内に、スペーサと上下一対のサイドレールからなる組みオイルリングを組付ける組付け方法において、
前記スペーサ及び一対のサイドレールを拡径部材に拡径し積層状態に保持し、当該拡径部材から前記一対のサイドレールの1つを押し出し部材により押し出し、サイドレールホルダに乗り移らせる工程と、
前記押し出し部材により前記スペーサを前記拡径部材から押し出し、前記ピストンのオイルリング溝内に組み込むスペーサ組み込み工程と、
前記オイルリング溝内に組み込まれた前記スペーサの外周面の一部を押圧手段により押圧変形し、前記スペーサの一部をピストンの外周より突出するように変形させるスペーサ変形工程と、
前記サイドレールを拡径部材により拡径し、前記スペーサとオイルリング溝上下壁との間の隙間に対向する位置にセットする位置合せ工程と、
前記スペーサの変形により形成されたスペーサの突出部の上面又は下面をガイドとして前記一方又は他方のサイドレールを前記オイルリング溝内に組み込むサイドレール組み込み工程と、
からなるピストンリングの組オイルリングの組付け方法。
【0017】
【発明の効果】
請求項1、7の発明は、スペーサの外周面を押圧手段により押圧し、該スペーサの一部をピストンの外周より突出するように変形させ、このスペーサの突出部上下面をガイドとしてサイドレールリングをリング溝内に組み込むようにしたので、スペーサ自体によりサイドレールリング組み込み時の溝外れが防止でき、前記従来例のように、異種スペーサを組み込む場合にサイドレールリング合口部規制部材を切り替えたり、上下に移動する必要もなく、組付け作業が円滑かつ容易で確実なものとなり、しかも不必要に付帯設備を増やす必要もなく、装置が複雑かつ大型になるのを防ぎ、設備投資の増大を抑制して製造コストの低減を推進することができる。
【0018】
請求項2、3の発明は、スペーサの変形を、サイドレール合口部規制部材やスペーサ合口部規制部材を用いたので、これによっても付帯設備の増加が防止でき、装置が複雑かつ大型を防止でき、設備コスト製造コストの低減を図ることができる。
【0019】
請求項4の発明は、スペーサの変形に当り、スペーサの内周面がリング溝の底面に当接するまで押圧すると、スペーサの変形を大きくできるため、サイドレールリングの組付け作業がさらに円滑かつ容易で確実なものとなる。
【0020】
請求項5の発明は、スペーサ合口部規制部材がスペーサの合口部を跨ぐように押圧すれば、変形しやすい部分を利用できるので、一層容易にスペーサを変形でき、サイドレールリングの組付け作業がさらに円滑かつ容易で確実なものとなる。
【0021】
請求項6の発明は、スペーサと上下のサイドレールリングの各合口部を、周方向で所定の位相差を付けると、リング組付け後のピストンのシール性と潤滑性を確保することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0023】
まず、本実施形態について概説する。本実施形態は、図17(A)(B)及び図18に示すように、ピストンPの3番目のピストンオイルリング溝C3(以下単にリング溝)に組オイルリングKを組付ける場合であり、ここで使用する組オイルリングKは、一部が切り欠かれ合口部Saを有する波形状をしたリングであって、内端に凸部S1を有するスペーサSと、このスペーサSをリング溝C3に組付けたとき、前記凸部S1によりリング溝C3の上下壁Cu,Cdとの間に形成された隙間Gに組付けられる上下サイドレールSR1,SR2とから構成されている。なお、これらサイドレールSR1,SR2も一部が切り欠かれた合口部R1a,R2aを有している。
【0024】
組オイルリングKの組付け方法を概説すれば、図1及び図2において、まず、マガジンに収納された下サイドレールSR2,スペーサS及び上サイドレールSR1をこの順で集めて積み重ね、拡径した状態に保持する一方、ピストンPを前記拡径した状態で保持されている組オイルリングK内にセットする。
【0025】
そして、リング溝C3とスペーサSを位置合せし、スペーサSをリング溝C3に組付け、スペーサ合口部規制部材39又はサイドレール合口部規制部材53L,53Rの内の2者を用いてスペーサSをピストンPから出っ張るように変形し(破線で示す状態)、この出っ張ったスペーサSの突出部Tの上下面Tu,TdをガイドとしてサイドレールSR1,SR2を前記隙間Gに組付けるというものである。
【0026】
本実施形態では、3種類のピストンPに、対応するピストンリングR(トップリングR1、セカンドリングR2、組オイルリングKの総称)を組付けるが、これらは、図18に示すように、ピストンの外径(D)、ピストンPの冠面Paから冠面Paより最も遠い3番目のリング溝C3の下面Cdまでの位置(Lo)及びサイドレールSR1,SR2の厚さ(Br)が同じで、スペーサSの厚さ(Bs)、トップリングR1が嵌合されるリング溝C1の位置(L1)、セカンドリングR2が嵌合されるリング溝C2の位置(L2)、トップリングR1の厚さ(B1)、及びセカンドリングR2の厚さ(B2)が異なっている。
【0027】
さらに組オイルリングKの組付け装置及び方法を詳述するが、まず、本実施形態に係る組付装置全体の構成を説明する。図3は組付装置の平面図、図4は図3の概略断面図である。
【0028】
この組付け装置は、概して、ピストンPをパレット11に載せて搬送するピストン搬送部10と、このピストン搬送部10に隣接して設けられピストンPにピストンリングRを組付ける各種ユニットを備えた組付部20と、各種ピストンリングRをストックするストック部60とから構成されている。
【0029】
<ピストン搬送部>
ピストン搬送部10は、下部ベースB1に立設されたコンベア12上にパレット11を多数載置し、各パレット11に、ピストンPの冠面Paを下方に向けた状態のピストンPを設置している。本実施形態では、ピストンPの冠面Paに近い位置に形成されているリング溝C1,C2,C3にピストンリングRを組付けるので、ピストンPはパレット11上で冠面Paを下にした状態で搬送される。
【0030】
ピストンリングRの組付けは、まずピストンPのリング溝C3に組オイルリングKの組付けを行ない、次に、セカンドリングR2、トップリングR1をリング溝C2,C1にそれぞれ組付けという順で行なう。
【0031】
<組付部>
組付部20は、ピストン搬送部10の取出位置Iから1つずつピストンPをピックアップしてピストンリングの組付位置IIまで搬送するピストンチャックユニット21と、ピストンリングRの1セット分を掴みピストンリング組付位置IIまで搬送するリングチャックユニット22と、これら両ユニット21,22が取付けられた搬送手段23と、ピストンリングRの拡径と押上げを行なう拡径ユニット24とを有しているが、前記スペーサSをオイルリング溝C3内に組み込むスペーサ組み込み部U1、前記サイドレールSR1,SR2を前記スペーサSとオイルリング溝C3の上下壁Cu,Cdとの間の隙間に対向する位置にセットする位置合せ手段U2、スペーサSをピストンPより突出して突出部Tを形成する押圧手段U3、この突出部Tの上下面をガイドとして前記サイドレールSR1,SR2をオイルリング溝C3内に組み込むサイドレール組み込み部U4は、前記各ユニットあるいは各ユニットの構成部材を適宜組み合わせることによりを構成している。
【0032】
前記ピストンチャックユニット21は、図5(A)に示すように、搬送手段23に上下方向に作動する1軸NCロボットであるスライダ25が取付けられ、このスライダ25にはブラケットを介してフレーム26が取付けられている。
【0033】
このフレーム26の下面側には、複数の爪27aによりピストンPの外周をクランプするエアチャック27と、このエアチャック27により保持されたピストンPの直近位置に同軸的に設けられたサイドレールホルダ29とサイドレールプッシャ30と、このサイドレールホルダ29を複数の爪32aによりクランプするためのエアチャック32が設けられている。
【0034】
サイドレールホルダ29は、下面に一方のサイドレールSR1を保持するように内周縁にリブ29aが立設された椀状のもので、フレーム26から垂下された支持軸31にバネ28により下方に付勢されて支持されている。
【0035】
このサイドレールホルダ29は、薄い上サイドレールSR1を後述の拡張ユニット24から一旦受け取り、リング溝C3と位置合せした後にサイドレールプッシャ30を用いて嵌合させるので、停止位置の精度が問題となるが、この停止位置の精度を高めるには、サイドレールホルダ29を確実に保持した状態で昇降させることが好ましいことから、前記フレーム26に設けられたクランプ用エアチャック32により位置固定に保持するようになっている。
【0036】
サイドレールプッシャ30は、前記サイドレールホルダ29と共同して保持した上サイドレールSR1をリング溝C3に押出すもので、フレーム26に立設された支柱33に、エアシリンダ34と、前記フレーム26を貫通して垂下された支持棒35とを介して取付けられている。
【0037】
また、図上、フレーム26の下面右端側には、支柱36が垂下され、この支柱36の下端にスペーサ合口部重なり防止板37とスペーサ合口部規制部材39が設けられ、エアシリンダ40,41により水平に作動するようになっている。
【0038】
スペーサ合口部重なり防止板37は、スペーサSの合口部Saに入り、スペーサSの合口部Saが相互に重なり合わないように規制するものであり、スペーサ合口部規制部材39は、スペーサSの合口部Saを外周から抑えスペーサSの変形を規制するものである。スペーサ合口部重なり防止板37は、図5(c)に示すように、0.5mm程度の板厚tを有するものであり、スペーサ合口部規制部材39に形成された幅Wが1mm程度のスリット39a内に収められている。
【0039】
なお、搬送手段23としては、どのようなものでもよいが、本実施形態では、例えば、モータによりチェーン駆動する機構の移動ローダを用いており、前記ピストンチャックユニット21をピストン搬送部10上部のピストン取出位置Iから組付位置IIまで、前記リングチャックユニット22をストック部60から集めた各種リングRを受取る受取位置IIIから組付位置IIまで、それぞれ移動する。リングチャックユニット22は、図6に示すように、移動ローダ23に上下方向に作動する1軸NCロボットであるスライダ42を介してフレーム43が取付けられている。このフレーム43には、昇降用のエアシリンダ44が取付けられているが、該エアシリンダ44の下端には、周知の拡開機構45を介してリングクランプ用の3本のチャック爪46が設けられている。チャック爪46は、後述のリング集合ユニット61が集めたピストンリングRを拡張することにより受け取り、拡径ユニット24にまで移動して縮径して受渡すものである。
【0040】
前記拡径ユニット24は、図5(B)及び図7に示すように、リングチャックユニット22で集められた1セットのピストンリングRを受取り、ピストンPの外径よりも大きくした状態で保持した後、ピストンチャックユニット21が搬入したピストンPに対し当該ピストンチャックユニット21と共同してピストンリングRを組付けるものである。
【0041】
したがって、拡径ユニット24は、図5(B)に示すように、ピストンチャックユニット21の軸線0−0と同軸的に設けられ、下部ベースB1上に固定的に設置された水平支持台47と、この水平支持台47上でエア駆動される拡開収縮機構48により放射方向に拡開収縮移動可能となるように同一円周上に等間隔に3個設けられた基台49と、当該基台49上に一体的に立設され前記リングチャックユニット22からの1セットのピストンリングRを受け取り拡径状態に保持する拡径爪部50と、当該拡径爪部50に保持されたピストンリングRを押上げ前記拡径爪部50から外す押上部材51と、下部ベースB1上に固定的に立設された他の支柱53に取付けられたサイドレール合口部規制部材52とを有している。
【0042】
前記ピストンチャックユニット21により搬入されたピストンPは、冠面Paが前記基台49上の内方肩面49aに載置されるが、この場合、ピストンPの冠面Paからリング溝C3の面までの長さ(Lo)と拡径爪部50の高さが一致するように設定されている。このようにすれば、ピストン搬送部10のパレット11内でのピストン位置決めバラツキの影響をここでなくすことができ、拡径爪部50の上端位置とピストン溝位置の精度もきっちりと出ることになり、押上部材51による組付け作業が極めて迅速にかつ円滑に行なうことができる。
【0043】
前記押上部材51は、支柱56に1軸NCロボットのスライダ57を介して昇降自在に取付けられたプレートであり、リング受け駒54上に載置されかつ拡径爪部50の外側にセットされたピストンリングRを押上げ、拡径爪部50から外しピストンPに組付ける。したがって、押上部材51には、前記拡径爪部50の外径より大きく、ピストンリングRの外径よりも小さな内径を有する通孔51aが開設され、通孔51aの内周縁には、リング受け駒54との衝突を回避する切欠51bが設けられている。
【0044】
前記サイドレール合口部規制部材53は、図7に示すように、所定角度で配置された一対のサイドレール合口部規制部材53L,53Rからなり、前記拡径爪部50の高さより高位に位置し、主として、リング溝C3に嵌合されたサイドレールSR1,SR2の合口部R1a,R2aが相互に重なったり、浮きあがらないように規制するものであるが、本実施形態のサイドレール合口部規制部材53は、これのみでなく、後に詳述するが、スペーサS外周面を押圧しリング溝C3内でスペーサSを変形させる機能も有している。いずれにしても、エアシリンダ55により水平可動に設けられている。
【0045】
したがって、前述したスペーサ組み込み部U1は、主として、ピストンチャックユニット21に設けられたスペーサ合口部重なり防止板37、スペーサ合口部規制部材39及びエアシリンダ40,41により構成され、スペーサSの変形を規制しつつリング溝C3にスペーサSを組み込むものである。
【0046】
前記上サイドレールSR1の位置合せ手段U2は、主として、ピストンチャックユニット21に設けられたエアチャック27、サイドレールホルダ29及びサイドレールプッシャ30により構成され、下サイドレールSR2の位置合せ手段U2は、主として、拡径ユニット24の、拡径爪部50、押上部材51とにより構成されることになり、それぞれスペーサSとオイルリング溝C3の上下壁Cu,Cdとの間の隙間Gに対向する位置にサイドレールSR1,SR2をセットすることになる。
【0047】
また、これらサイドレールSR1,SR2の組み込み部U4は、主として、ピストンチャックユニット21に設けられたサイドレールホルダ29、サイドレールプッシャ30、エアシリンダ34及び支持棒35と、拡径ユニット24に設けられた拡径爪部50及び押上部材51により構成され、突出部Tの上下面をガイドとして各サイドレールSR1,SR2をオイルリング溝C3内に組み込むことになる。
【0048】
スペーサSの押圧手段U3は、主として、ピストンチャックユニット21のスペーサ合口部規制部材39と、拡径ユニット24のサイドレール合口部規制部材53L,53Rのいずれか一方により構成され、スペーサSを押圧してその一部がピストンPより突出する突出部Tを形成することになる。
【0049】
<ストック部>
ストック部60は、図3,4に示すように、装置の上部ベースB2に固定的に立設されている各種マガジンM(リングマガジンM1,M2、スペーサマガジンMs)と、下部ベースB1に縦横に搬送可能に設けられたリング集合ユニット61とから構成されている。
【0050】
マガジンMは、3種類あるトップリングR1がそれぞれ積層してストックされている3本のトップリング用のリングマガジンM1と、3種類あるセカンドリングR2が積層してストックされている3本のセカンドリング用のリングマガジンM2と、組オイルリングKを構成するサイドレールSR1,SR2が積層してストックされているサイドレールマガジンMsrと、3種類あるスペーサSが積層してストックされている3本のスペーサマガジンMsとから構成されている。
【0051】
リングマガジンM1,M2は、図8に示すように、上部ベースB2に立設され、外周部にリングR1,R2が積み重ねられてストックされる筒状のマガジン本体62と、マガジン本体62の下端に結合され、径方向に所定量だけオフセットした供給筒63と、マガジン本体62と供給筒63の段部64に位置し、最下段のリングを供給筒63の外周へ移動させて落下させるスライス部材65を主体に構成されている。
【0052】
スライス部材65は、ブラケット66の先端に取付けられ、このブラケット66と該ブラケット66を摺動可能に支持する固定台67との間にばね部材68を設け、このばね部材68の弾撥力に抗してリングの切出しと戻しが行なわれるように構成されている。なお、このスライス部材65の駆動は、後に詳述するリング集合ユニット61に設けられたプッシャ87により行なわれる。
【0053】
スペーサマガジンMsは、前記リングマガジンM1,M2と異なり、スペーサSの形状からして、積み重ねの最下端から水平方向にスライスして切出すことができないので、積み重ねられたスペーサSの最上端部を押し、最下端部から1個ずつスペーサSを押出す構成になっている。
【0054】
つまり、スペーサマガジンMsは、図9(A)(B)に示すように、上部ベースB2に設けられた上下可動なエアシリンダ70上にインデックスユニット71を設け、これにインデックスベース72の中心部を取付け、この中心部から放射状に3本のアーム73を伸延し、各アーム73に筒状のスペーサマガジン本体74を設けている。
【0055】
このスペーサマガジン本体74も外周部にスペーサSが積層されているが、このスペーサマガジン本体74は、周方向の一部に軸方向に伸延するスペーサ合口ガイド部材75がスタンド76に一体的に接合され、該スタンド76を前記インデックスベース72のアーム73に立設することにより保持されている。
【0056】
このスペーサマガジン本体74には、一対のスペーサ押下げ駒77が当該スペーサマガジン本体37の周囲を取り囲むように水平に位置しているが、このスペーサ押下げ駒77は、前記スタンド76に取付けられたサーボモータ等からなる駆動源(図示しない)により上下するNC軸78と、ブラケット79を介して連結されている。
【0057】
このスペーサ押下げ駒77は、NC軸78により下降中に光電センサ(図示しない)が積み重ねられたスペーサSの上端を検知すると、スペーサSの上端に当接した状態で一旦停止し、その後はスペーサSの厚さ1個分のみ下降し、スペーサマガジン本体74の下端からスペーサSを1個のみ押出すようになっている。なお、このスペーサSの厚さ1個分の下降動作は、このスペーサマガジンMsの下部に、後述のリング集合ユニット61が位置したことを光電センサ(図示しない)が検知すると開始されるが、いずれのスペーサマガジンMsをリング集合ユニット61の上部に位置させるかは、図外の制御装置により制御される。
【0058】
このスペーサマガジンMsでは、インデックスベース72から突出されたアーム73に3種類のスペーサマガジン本体74が設けられているが、所定種類のスペーサSを押出す場合は、他のスペーサマガジン本体74は、エアシリンダ70によりマガジン下端が上部ベースB2と干渉しない位置に上昇し、インデックス後、下降し、供給準備を整えることになる。
【0059】
インデックスベース72のアーム73下面には、最下端のスペーサSを保持するための板バネ80が4ケ所配置され、不必要にスペーサSが落下しないようにしており、また、スペーサマガジン本体74の下端部には、後述するリング集合ユニット61のリング受取り部材85が入り込み得るスペース81が設けられている。
【0060】
前記リング集合ユニット61は、図10に示すように、各マガジンMから1セットのピストンリングRを集め、前記リングチャックユニット22に受渡すもので、下部ベースB1上に縦横に移動する移動部82と、該移動部82上に設けられた支持台82cにスライダ83を介して設けられた昇降部84と、この昇降部84上に設けられた回転部85と、この回転部85上に設けられたリング受取り部材86と、各マガジンMからピストンリングRをリング受取り部材86に落下させるプッシャ87とを有している。
【0061】
前記移動部82は、下部ベースB1上に設けられ直交2軸NCロボット82a,82bと支持台82cから構成され、この支持台82cは、いずれか一方のロボット82a,82b上に載置されている。
【0062】
スライダ83は、リング集合ユニット61のピストンリング受渡しの利便性を図るために設けられたものである。
【0063】
昇降部84は、スライダ83に取付けられたブラケット90に載置されたエアシリンダ91を有し、該エアシリンダ91の昇降ロッド92上に支持プレート93が設けられている。
【0064】
回転部85は、前記支持プレート93上に載置された60°揺動アクチュエータ85aと、該アクチュエータ85a上に載置された120°揺動アクチュエータ85bと、該アクチュエータ85b上に載置された120°揺動アクチュエータ85cとを有し、積み重ね状態にアクチュエータ85a,85b,85cを設けることによりリング受取り部材86に落下する各種リングの合口部Sa,R1a,R2aの位置が相互に所定の角度関係になるようにしている。
【0065】
なお、前記プッシャ87は、支持プレート93上に立設された支柱94の上端に設けられたエアシリンダ87aにより水平駆動され、マガジンM1等のスライス部材65をバネ68に抗してブラケット66を介して押し、マガジン本体62に積み重ねられた最下端のリングを切出すようになっている。
【0066】
リング受取り部材86は、120°揺動アクチュエータ85c上に載置された支持板95上に、外周面が一部テーパ面とされた柱状の本体96が立設されたものであるが、この本体96は、図11に示すように、リングチャック22の3本のチャック爪46が入る切欠き部96aが3つ設けられている。これら切欠き部96aは、リング合口部から振り分けられた60°の位置と、180°の位置に形成され、リングチャック22の爪46が円滑に拡張し、ピストンリングRを把持できるようになっている。
【0067】
本実施形態のリング集合ユニット61は、トップリングマガジンM1、セカンドリングマガジンM2、一方のサイドレールマガジンMsr、スペーサマガジンMs、及び再びサイドレールマガジンMsrへと移動し、各マガジンMからリングを取り込むようになっている。
【0068】
次に、作用について説明する。
【0069】
<リングの取込>
図外の制御部から所定のピストンPのリング組付けが指令されると、リング集合ユニット61は、まず、図4の移動部82の直交2軸NCロボット82a,82bにより該当する種類のトップリングマガジンM1の下に移動し、エアシリンダ91によりリング集合ユニット61及びプッシャ87が上昇する。上昇限に達すると、プッシャ87は、ブラケット66と対向する位置(図8の仮想線で示す位置)となり、リング集合ユニット61のリング受取り部材96は、トップリングマガジンM1の直下に位置することになる。
【0070】
ここで、前記プッシャ87のエアシリンダ87aが作動し、スライス部材65が前進し、トップリングマガジンM1の受台62a上に支持された最下位のトップリングR1を切出し、トップリング1個をマガジン本体62から供給筒63に移し、供給筒63の外周に沿って落下させ、リング受取り部材96の支持板95上に取り出す。
【0071】
次に、リング集合ユニット61は、該当する種類のセカンドリングマガジンM2の下へ移動するが、この移動中に120°揺動アクチュエータ85bが作動し、取り込んだトップリングR1の合口部R1aと次のセカンドリングR2の合口部R2aが120°の位相ずれを生じるようにする。
【0072】
このようにしてリング集合ユニット61がセカンドリングマガジンM2の下へ移動すると、前記トップリングR1の場合と同様にしてセカンドリングR2を切り出し、前記支持板95上のトップリングR1の上にセカンドリングR2を載置する。
【0073】
セカンドリングR2を取り出した後、リング集合ユニット61は、下サイドレールSR2を取り出すために移動する。この移動時も、先のものと同様に合口部の位相をずらす。また、サイドレールマガジンからのサイドレールSR2の切り出しも先のものと同様な手順で行なう。
【0074】
下サイドレールSR2を受取った後、リング集合ユニット61は、スペーサマガジンMsの下へ移動するが、この移動中に120°揺動アクチュエータ85cを作動し、サイドレールSR2の合口部より120°ずれた合口部となるようにする。
【0075】
このスペーサマガジンMsにおいては、インデックスユニット71の作動により該当する種類のスペーサSが所定の取り出し位置まで移動しているので、ここで、スペーサSを受取る。この受取りは、リング集合ユニット61がスペーサマガジンMsに直下に位置し、前記エアシリンダ91の作動によりリング受取り部材96が、図9に示すように、スペーサマガジンMsのスペース81内に入り込んだことを光電センサが検知すると、これによりサーボモータ等が回転し、NC軸78によりスペーサ押下げ駒77がスペーサSの厚さ1個分のみ下降することにより行なわれる。
【0076】
スペーサ押下げ駒77は、最上位のスペーサSを下方に向かってスペーサSの厚さ1個分のストロークだけ下降するので、スペーサマガジン本体74の下端からスペーサSが1個のみ押出され、前記リング集合ユニット61の下サイドレールSR2上に載置される。
【0077】
下サイドレールSR2の上にスペーサSが載置されると、リング集合ユニット61は、再度、サイドレールマガジンMsrの下に移動し、先と同様にして前記スペーサSの上に上サイドレールSR1を受取る。
【0078】
このようにしてリング集合ユニット61に1セットのピストンリングRが取り込まれると、ピストンリングRの取込は完了する(ステップ1)。
【0079】
<リングの受渡>
1セットのピストンリングRを取込んだリング集合ユニット61は、移動部82によりストック部60から組付部20へと移動し、図3の受取位置IIIに至る。
ここで、リングチャックユニット22がエアシリンダ44により下降し、チャック爪46がリング受取り部材96の切欠き部96aに入り、ピストンリングRの内径を若干広げ、全てのピストンリングRの受取った後、上昇する(ステップ2)。
【0080】
次に、リングチャックユニット22は、移載ローダ23により右行し、図3の組付位置IIで停止し、エアシリンダ44により下降し、拡径ユニット24の拡径爪部50に至る。
【0081】
ここにおいて、リングチャックユニット22のチャック爪46は、拡径ユニット24の拡径爪部50の間に入り込むので、相互に干渉を起こすことはなく、また、この時点では、拡径爪部50の外径がチャック爪46により形成される外径より小さいので、チャック爪46は、拡径ユニット24の拡径爪部50内に入り込み、保持している全てのピストンリングRを拡径爪部50に受け渡すことができる。
【0082】
したがって、リングチャックユニット22がリング受け駒54上に至ると、チャック爪46は、僅かに縮径し、全てのピストンリングRをリング受け駒54に載置する(ステップ3)。
【0083】
なお、この移載後、リングチャックユニット22は、チャック爪46を閉じ、上昇し待機する。拡径ユニット24では、3本の拡径爪部50が拡開し、ピストンリングRを保持する(図12に示す状態)。
【0084】
<ピストンの取込とセット>
一方、ピストン搬送部10では、冠面Paを下に向けた状態のピストンPが載置されたパレット11が取出位置Iに位置決めされて停止している。
ピストンチャックユニット21は、移載ローダ23の右行により取出位置Iまで移動し、スライダ25の作動によりエアチャック27を下降し、ここでクランプすることによりピストンPを掴み、持上げ、移載ローダ23の左行により組付位置IIまで移動する(ステップ4)。
再度、スライダ25の作動によりエアチャック27を下降し、ピストンPの冠面Paが拡径爪部50の内側の肩面49aに当たる僅か手前上でエアチャック27をアンクランプし、ピストンPを拡径爪部50の内側の肩面49aに載せる(ステップ5)。なお、拡径ユニット24では、ピストンリングRが拡径状態であり、この内部にピストンPが降下することになる。
【0085】
ここにおいて、拡径爪部50の内側の肩面49aから拡径爪部50の上端までの寸法は、ピストン冠面Paからリング溝の冠面に遠い方の面までの位置寸法(Lo)と同じになるよう加工されているので、ピストン搬送部10のパレット11内でのピストン位置決めバラツキの影響をここでなくすことができ、拡径爪部50の上端位置とピストン溝位置の精度もきっちりと出される。
【0086】
また、ピストンPのセット後、スライダ25を作動してピストンチャックユニット21を更に下降し、図12に示すように、サイドレールホルダ29の下端のリブ29aと拡径爪部50の上端を当接させる(ステップ6)。
【0087】
この当接により、ピストンチャックユニット21側と拡径ユニット24が連絡されることになり、ピストンチャックユニット21側のサイドレールホルダ29は、その下端の位置がピストンPのリング溝C3の位置に対しきっちりと対応し、サイドレール取付け時の精度も極めて高く、サイドレール取付け作業も極めて円滑になる。
【0088】
また、前記サイドレールホルダ29と拡径爪部50との当接後、ピストンチャックユニット21を約1mm程度下降させたところで、下降を停止し、ピストンクランプ用エアチャック27とサイドレールホルダクランプ用エアチャック32を作動し、ピストンP及びサイドレールホルダ29をクランプする(ステップ7)。これによりサイドレールホルダ29の下端の位置、つまりリブ29aの下端の位置とピストンPのリング溝位置の精度がきっちりと出ることになる。
【0089】
<1つのサイドレールの移送>
このようにセットされ、サイドレールホルダ29と拡径爪部50が当接状態となったところで、拡径ユニット24の1軸NCロボットのスライダ57によりリング押上げプレート51を上動し、拡径爪部50の周囲に積層状態となっているピストンリングの一番上の上サイドレールSR1をサイドレールホルダ29に乗り移らせる(ステップ8)。
【0090】
<スペーサの組付>
次に、ピストンチャックユニット21の1軸NCロボットのスライダ25を作動し、フレーム26及びエアチャック27を介してピストンPをリング溝C3の幅分上昇させる(ステップ9)。これによりサイドレールホルダ29と拡径爪部50の当接も解除されるので、スペーサ組み込み部U1を用いてスペーサSをオイルリング溝C3内に組み込むことができる。この場合、ピストンPのリング溝C3は、スペーサ合口部重なり防止板37と対向する位置となる(図13(A)(B)に示す状態)。
【0091】
ここで、エアシリンダ40を作動し、スペーサ合口部重なり防止板37をリング溝C3内に装入する(ステップ10)と共に、前記スライダ57によりリング押上げプレート51を上昇し、拡径爪部50に存在する残りのピストンリングにおいて一番上のスペーサSを上動し、前記スペーサ合口部重なり防止板37によりガイドしつつリング溝C3に組付ける(ステップ11)。
【0092】
なお、スペーサ合口部重なり防止板37がない場合には、組付け後の状態は、図14(A)に示すように、スペーサ合口部Saの端部が重なりあった状態となる虞があるが、本実施形態のように、スペーサ合口部重なり防止板37を介在して組付ける場合には、図14(B)に示すように、スペーサ合口部Saの端部がスペーサ合口部重なり防止板37により仕切られることになるので、端部の重なり状態を確実に防止することになる。
【0093】
<サイドレールの組付準備>
スペーサSの組付後、サイドレールSR1,SR2の組付準備する。この準備としては、押圧手段U3によりスペーサSの外周面一部を押圧し、スペーサSの一部がピストンPの外周より突出するように変形させることである。
【0094】
つまり、ピストンチャックユニット21のスペーサ合口部規制部材39用のエアシリンダ40を作動し、スペーサ合口部規制部材39をスペーサ合口部Saに向かって動かす。
【0095】
この場合、図15に示すように、スペーサSとピストン溝底Coとの隙間がなくなるようスペーサ合口部規制部材39の位置を調整しておくことが好ましく、また、スペーサ合口部重なり防止板37もリング溝C3内から退避させることが好ましい(ステップ12)。
【0096】
そして、スペーサ合口部規制部材39をスペーサ合口部Saに当接させる(ステップ13)と同時に、拡径ユニット24に2式設けられているサイドレール合口部規制部材53用の一方のエアシリンダ55を作動し、一方のサイドレール合口部規制部材53LをスペーサSの外周面に向かって動かす(ステップ14)。
【0097】
この場合、図7に示す2式設けられているサイドレール合口部規制部材53の一方のサイドレール合口部規制部材53Lは、スペーサSとピストン溝底Coとの隙間がなくなるよう位置を調整し、他方のサイドレール合口部規制部材53Rは、図1,2及び図15に示すように、スペーサSの外周部に当たらない位置となるように調整しておく。これにより、一方のサイドレール合口部規制部材53LがスペーサSの外周面に当接し、他方のサイドレール合口部規制部材53RはスペーサSの外周面に当接しない状態となり、スペーサSの一部がピストンPより外方に突出するように変形する(ステップ15)。
【0098】
なお、スペーサSの一部を変形し、リング溝C3の外部に突出させる場合、本実施形態では、より確実にスペーサSを外部突出させるために、スペーサ合口部規制部材39とサイドレール合口部規制部材53Lという2つの合口部規制部材を用いているが、これのみでなく、スペーサSの一部をリング溝C3の外部に突出させることができれば、スペーサ合口部規制部材39、サイドレール合口部規制部材53L,53Rのいずれか1つを用いてもよい。
【0099】
<サイドレールの組付>
このようにしてスペーサSの一部が変形し、リング溝C3の外部に突出された状態になると、位置合せ手段U2によりサイドレールSR1を、前記スペーサSとリング溝C3の上下壁Cu,Cdとの間の隙間Gに対向する位置にセットする。ピストンチャックユニット21のサイドレールプッシャ30用のエアシリンダ34を作動し、サイドレールホルダ29とサイドレールプッシャ30の両方に保持されている上サイドレールSR1をサイドレールプッシャ30により押下げ位置合せする。
【0100】
そして、上サイドレールSR1をサイドレールプッシャ30により押下げると、拡張されていた上サイドレールSR1は縮径しつつ、スペーサSの突出部Tの上面Tuにガイドされ、スペーサSの上面Tuと凸部S1とにより形成された隙間G内に組み込まれる。
【0101】
上サイドレールSR1の組付けと同時に、拡径ユニット24の1軸NCロボットのスライダ57を更に作動し、拡径爪部50で拡径されている残りのリングSR2,R2,R1をリング押上げプレート51により上昇し、一番上の下サイドレールSR2を押上げ、位置合せし、スペーサSの下面Tdでガイドしつつ、スペーサSの下面Tdと凸部S1とにより形成された隙間G内に組み込む(ステップ16)。
【0102】
上下サイドレールSR1,SR2の組み込みが完了すると、前記2つの合口部規制部材39,53Lを後退させると、スペーサSがリング溝C3内に戻り、両サイドレールSR1,SR2がリング溝C3内に組付けられる。
【0103】
次に、サイドレールプッシャ15用のエアシリンダ34及びスペーサ合口部規制部材39用のエアシリンダ41を作動し、各々戻り端に戻すと、組オイルリングKの組付けが完了する(ステップ17)。
【0104】
<セカンドリングの組付>
セカンドリングの組付けは、ピストンチャックユニット21の1軸NCロボットのスライダ25を作動し、セカンドリング溝幅分、ピストンPを上昇させた後、拡径ユニット24の1軸NCロボットのスライダ57を更に作動し、拡径爪部50で拡径された残りのリングR2,R1をリング押上げプレート51で上昇すると、一番上のセカンドリングR2がリング溝C2に組付けられる(ステップ18)。
【0105】
<トップリングの組付>
トップリングR1の組付けは、ピストンチャックユニット21の1軸NCロボットのスライダ25を作動し、トップリング溝幅分、ピストンPを上昇させた後、拡径ユニット24の1軸NCロボットのスライダ57を更に作動し、拡径爪で拡径された最後のトップリングR1をリング押上げプレート51で上昇すると、トップリングR1がリング溝C1に組付けられる(ステップ19)。
【0106】
<ピストンの戻し>
最後に、ピストンチャックユニット21の1軸NCロボットのスライダ25を作動し、ピストンPを上昇端まで持上げ、拡径ユニット24の拡径爪部50を閉じ、次のピストンリングの受取り準備をすると共に、移載ローダ23を右行し、取出位置Iでピストンチャックユニット21を下降し、待機しているパレット11にピストンPを戻し、アンクランプして上昇すると、リング組付けが完了する(ステップ20)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の要部概略説明図である。
【図2】 図1の2−2線に沿う断面図である。
【図3】 同実施形態の装置を示す概略平面図である。
【図4】 同実施形態の装置を示す概略断面図である。
【図5】 (A)はピストンチャックユニットの断面図、(B)は拡径ユニットの概略断面図、(C)はスペーサ合口部重なり防止板とスペーサ合口部規制部材を示す平面図である。
【図6】 リングチャックユニットを示す概略断面図である。
【図7】 拡径ユニットと各合口部規制部材の関係を示す概略平面図である。
【図8】 リングマガジンの概略断面図である。
【図9】 (A)はスペーサマガジンの概略断面図、(B)は図9AのB−B線に沿う矢視図である。
【図10】 リング集合装置の側面図である。
【図11】 リング集合装置の要部平面説明図である。
【図12】 同実施形態の作動状態説明図である。
【図13】 (A)は同実施形態の作動状態説明図、(B)は同平面図である。
【図14】 (A)はスペーサ合口部規制部材状態を例示的に示す説明図、(B)はスペーサ合口部規制部材による規制状態の説明図である。
【図15】 スペーサ変形状態を示す断面図である。
【図16】 本実施形態の作動状態を示すフローチャートである。
【図17】 (A)は組オイルリングの分解斜視図、(B)はスペーサの要部拡大斜視図である。
【図18】 本実施形態で使用するピストンの一例を示す概略断面説明図である。
【符号の説明】
10…ピストン搬送部、
21…ピストンチャックユニット、
22…リングチャックユニット、
23…搬送手段、
24…拡径ユニット、
29…サイドレールホルダ、
39…スペーサ合口部規制部材、
49…基台、
49a…内方肩部、
50…拡径爪部(拡径部材)、
51…押上部材、
60…ストック部、
C3…リング溝、
Cd…リング溝の下壁、
Cu…リング溝の上壁、
K…組オイルリング、
Lo…ピストンの冠面からリング溝C3の面までの長さ、
P…ピストン、
Pa…冠面、
R…ピストンリング、
R1…トップリング、
R2…セカンドリング、
R1a,R2a…サイドレールの合口部、
S…スペーサ、
Sa…スペーサの合口部、
S…スペーサの突出部、
S…スペーサの突出部の上下面、
SR1…上サイドレール、
SR2…下サイドレール、
T…スペーサSの突出部、
Td…突出部の下面、
Tu…突出部の上面、
U1…スペーサ組み込み部、
U2…位置合せ手段、
U3…押圧手段、
U4…サイドレール組み込み部。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a piston assembly oil ring assembly apparatus and method used in an internal combustion engine or the like.
[0002]
[Prior art]
A top ring, a second ring, and an assembly oil ring are fitted into the three piston ring grooves formed below the crown portion of the piston from the crown side, and the assembly oil ring includes upper and lower side rail rings ( Hereafter, it is comprised from 3 components which provided the spacer ring (henceforth, spacer) between side rails.
[0003]
Since each component of the assembly oil ring has a configuration cut out at the joint portion, it is easily elastically deformed in the radial direction and the vertical direction. When this is installed in a narrow piston ring groove, the piston must not be scratched, and care must be taken, resulting in a significant reduction in workability.
[0004]
For this reason, various automatic assembling apparatuses and methods have been proposed in the past. Of these, for example, the method shown in Japanese Patent Laid-Open No. 7-178629 covers the outer periphery of the piston and moves up and down in the axial direction. A spacer is attached to the bottom of the guide member provided on the top, and a pair of side rails are attached to the top. First, the bottom spacer is pushed out of the guide member and assembled into the piston ring groove. Each side rail is pushed out from the guide member by a pressing member and assembled.
[0005]
In this case, each component of the assembly oil ring is soft and easily deformed, so that the ends facing each other at the abutment portion overlap each other and may be detached from the piston ring groove. The engaging member is engaged with the joint portion and assembled in a state in which the displacement in the radial direction and the axial direction is restricted. Also, since the upper and lower side rails are thin and flat and easily adhere to each other, the regulation member is used to regulate the adhesion of the upper and lower side rails, and the pressing member is used to push the side rails using the upper and lower surfaces of the regulation member. Assembled.
[0006]
Normally, each part of the assembly oil ring must be assembled with the position of the joint part shifted from each other because it is necessary to prevent gas leakage due to the joint part communicating with each other. The side rail regulating members and the spacer regulating members must be distributed in three directions so as to face the joint portions of the respective parts.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in this method, when assembling the spacer into the piston ring groove, when the spacer is pressed by the restricting member, or when assembling the side rail, a side rail restricting member having the same thickness as the outer peripheral portion of the spacer is provided. Since the side rail restricting member has an axial dimension, that is, the wall thickness must be the same as the spacer thickness. Therefore, it is necessary to switch to a side rail restricting member with a different thickness or to move the side rail restricting member in the vertical direction, which not only makes it difficult to work quickly, but also requires incidental equipment, increasing the cost of the equipment. There is a problem that leads to.
[0008]
The present invention was made in view of the above problems, and by using the spacer itself as a guide for mounting the side rail, even if the spacer has a different thickness, the regulating member is not switched or moved up and down. An object of the present invention is to provide a piston assembly oil ring assembly apparatus and method capable of assembling the assembly oil ring reliably and easily.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The object of the present invention is achieved by the following means.
[0010]
(1) In an assembly device for assembling an assembly oil ring comprising a spacer and a pair of upper and lower side rails in the oil ring groove of the piston,
A diameter-expanding member that expands the spacer and the pair of side rails and holds them in a laminated state;
An extrusion member for extruding the spacer and the pair of side rails from the diameter-expanding member;
Extruded by the extruding memberThe spacerFrom the expanded member to the pistonA spacer built-in part to be incorporated in the oil ring groove;
The above-mentioned oil ring groove incorporatedSpacer outer surfaceofPress a part,SaidFrom the outer periphery of the pistonA part of the spacer protrudes to form a protrusion.Pressing means;
One of the pair of side rails held by the diameter-expanding member is disposed so as to face a gap between the spacer and the upper wall or the lower wall of the oil ring groove.Positioning means for setting;
The one or other side rail pushed out from the holding portion by the pushing memberOf the protrusionTop or bottomAs a guideSaidSide rail built-in part built into the oil ring groove,
An assembly device for an oil ring having a set.
[0011]
(2) The assembly device according to (1), wherein the pressing means uses a side rail joint portion regulating member that restricts the joint portions of the pair of side rails provided so as not to be deformed.
[0012]
(3) The pressing means uses a spacer joint portion restricting member for restricting the joint portion of the spacer so as not to be deformed, and one of the side rail joint portion restricting members. Assembly equipment.
[0013]
(4) The assembling apparatus according to any one of (1) to (3), wherein the pressing means presses the inner peripheral surface of the spacer until the inner peripheral surface contacts the bottom surface of the oil ring groove.
[0014]
(5) The assembly device according to (3), wherein the spacer joint portion regulating member is pressed so as to straddle the joint portion of the spacer.
[0015]
(6) The assembly device according to any one of (1) to (5), wherein each of the abutment portions of the spacer and the pair of upper and lower side rails has a predetermined phase difference in the circumferential direction.
[0016]
In the assembly method of assembling an assembly oil ring consisting of a spacer and a pair of upper and lower side rails in the oil ring groove of the piston,
SpacerAnd expanding the diameter of the pair of side rails to the expanded member and holding them in a stacked state, extruding one of the pair of side rails from the expanded member by the extruded member, and transferring to the side rail holder;
The spacer extrudes the spacer from the diameter-expanding member by the extruding member, and the pistonA spacer assembling process to be incorporated in the oil ring groove;
The above-mentioned oil ring groove incorporatedSpacer outer surfaceofA part is pressed and deformed by pressing means,SaidA spacer deformation step for deforming a part of the spacer so as to protrude from the outer periphery of the piston;
An alignment step of expanding the side rail by a diameter expanding member and setting the side rail at a position facing the gap between the spacer and the oil ring groove upper and lower walls;
The protrusion of the spacer formed by deformation of the spacerTop or bottomThe guide as aboveOne or the otherSide railSaidSide rail assembly process to be incorporated in the oil ring groove,
Piston ring assembly consisting of the oil ring assembly method.
[0017]
【The invention's effect】
According to the first and seventh aspects of the present invention, the outer peripheral surface of the spacer is pressed by the pressing means, and a part of the spacer is deformed so as to protrude from the outer periphery of the piston. Is incorporated into the ring groove, the spacer itself can prevent the groove from being removed when the side rail ring is assembled, and when the different type spacer is incorporated as in the conventional example, the side rail ring joint portion regulating member can be switched, There is no need to move up and down, the assembly work is smooth, easy and reliable, and there is no need to increase incidental facilities unnecessarily, preventing equipment from becoming complicated and large, and suppressing an increase in capital investment. As a result, reduction in manufacturing cost can be promoted.
[0018]
In the inventions of claims 2 and 3, since the side rail joint part restricting member and the spacer joint part restricting member are used for the deformation of the spacer, it is possible to prevent an increase in incidental equipment and to prevent the apparatus from being complicated and large. The equipment cost and the manufacturing cost can be reduced.
[0019]
According to the invention of claim 4, when the spacer is deformed, if the inner circumferential surface of the spacer is pressed until it abuts against the bottom surface of the ring groove, the deformation of the spacer can be increased, so that the side rail ring can be assembled more smoothly and easily. And sure.
[0020]
According to the invention of claim 5, if the spacer joint portion regulating member is pressed so as to straddle the joint portion of the spacer, the easily deformable portion can be used. Therefore, the spacer can be deformed more easily, and the side rail ring can be assembled. Furthermore, it becomes smooth, easy and reliable.
[0021]
The invention of claim 6 can secure the sealing performance and lubricity of the piston after assembling the ring by providing a predetermined phase difference in the circumferential direction between the abutment portions of the spacer and the upper and lower side rail rings.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0023]
First, this embodiment will be outlined. In the present embodiment, as shown in FIGS. 17A, 17B, and 18, the third piston oil ring groove C of the piston P is used.ThreeThis is a case where the assembled oil ring K is assembled to a ring groove (hereinafter simply referred to as “ring groove”). The assembled oil ring K used here is a wave-shaped ring that is partially cut out and has an abutment portion Sa. Convex S1And a spacer S having a ring groove CThreeWhen assembled to the convex portion S1Ring groove CThreeUpper and lower side rails SR assembled to the gap G formed between the upper and lower walls Cu and Cd1, SR2It consists of and. These side rails SR1, SR2A part of the cut-off R1a, R2a.
[0024]
The assembly method of the assembly oil ring K will be briefly described. In FIGS. 1 and 2, first, the lower side rail SR housed in the magazine is used.2, Spacer S and upper side rail SR1Are collected in this order, stacked and held in an expanded state, while the piston P is set in the assembly oil ring K held in the expanded state.
[0025]
And ring groove CThreeAnd spacer S, align spacer S with ring groove CThreeThe spacer S is deformed so that it protrudes from the piston P using two of the spacer joint
[0026]
In the present embodiment, three types of pistons P are provided with corresponding piston rings R (top rings R).1, Second ring R2, Which is a generic name of the oil ring K), as shown in FIG. 18, these are the outer diameter (D) of the piston, the third ring groove C farthest from the crown surface Pa of the piston P to the crown surface Pa.ThreePosition to the lower surface Cd (Lo) and side rail SR1, SR2The thickness (Br) of the spacer is the same, the thickness (Bs) of the spacer S, and the top ring R1Ring groove C to be fitted1Position (L1), second ring R2Ring groove C to be fitted2Position (L2), top ring R1Thickness (B1) and second ring R2Are different in thickness (B2).
[0027]
Furthermore, the assembly apparatus and method of the assembly oil ring K will be described in detail. First, the configuration of the entire assembly apparatus according to this embodiment will be described. 3 is a plan view of the assembling apparatus, and FIG. 4 is a schematic sectional view of FIG.
[0028]
The assembly apparatus generally includes a
[0029]
<Piston transfer part>
[0030]
Assembling the piston ring R starts with the ring groove C of the piston P.ThreeAssemble the oil ring K and then the second ring R2, Top ring R1Ring groove C2, C1In order of assembly.
[0031]
<Assembly>
The assembling
[0032]
As shown in FIG. 5A, the
[0033]
On the lower surface side of the
[0034]
The
[0035]
The
[0036]
The
[0037]
Also, in the figure, on the right end side of the lower surface of the
[0038]
The spacer joint portion overlapping
[0039]
In this embodiment, for example, a moving loader of a mechanism that drives a chain by a motor is used, and the
[0040]
As shown in FIGS. 5B and 7, the
[0041]
Therefore, the
[0042]
The piston P carried in by the
[0043]
The push-up
[0044]
As shown in FIG. 7, the side rail joint
[0045]
Therefore, the spacer mounting portion U described above1Is mainly composed of a spacer joint portion overlapping
[0046]
Upper side rail SR1Alignment means U2Is mainly composed of an
[0047]
These side rails SR1, SR2Embedded part UFourIs mainly composed of a
[0048]
Pressing means U of spacer SThreeIs mainly composed of either one of the spacer joint
[0049]
<Stock Department>
As shown in FIGS. 3 and 4, the
[0050]
Magazine M has three types of top ring R1Ring magazine M for three top rings stocked in layers1And 3 types of second ring R2Ring magazine M for three second rings stocked in layers2And the side rail SR constituting the assembly oil ring K1, SR2Are stacked and stocked, and three spacer magazines Ms in which three types of spacers S are stacked and stocked.
[0051]
Ring magazine M1, M2As shown in FIG.2The ring R on the outer periphery1, R2Is placed in a
[0052]
The slicing
[0053]
The spacer magazine Ms is the ring magazine M.1, M2Unlike the shape of the spacer S, since it cannot be sliced and cut out horizontally from the lowermost end of the stack, the uppermost end of the stacked spacers S is pushed, and the spacer S one by one from the lowermost end. Is configured to extrude.
[0054]
In other words, the spacer magazine Ms has an upper base B as shown in FIGS.2An index unit 71 is provided on a vertically
[0055]
The spacer magazine
[0056]
In the spacer magazine
[0057]
When the spacer push-
[0058]
In this spacer magazine Ms, three types of spacer magazine
[0059]
Index
[0060]
As shown in FIG. 10, the ring assembly unit 61 collects a set of piston rings R from each magazine M and delivers them to the ring chuck unit 22.1A moving
[0061]
The moving
[0062]
The
[0063]
The elevating
[0064]
The rotating
[0065]
The
[0066]
The
[0067]
The ring assembly unit 61 of this embodiment is a top ring magazine M.1Second ring magazine M2The side rail magazine Msr, the spacer magazine Ms, and the side rail magazine Msr are moved again to take in the ring from each magazine M.
[0068]
Next, the operation will be described.
[0069]
<Uptake of ring>
When a ring assembly of a predetermined piston P is instructed from a control unit (not shown), the ring assembly unit 61 first applies a corresponding top ring by the orthogonal
[0070]
Here, the
[0071]
Next, the ring assembly unit 61 includes the corresponding type of second ring magazine M.2The 120 °
[0072]
In this way, the ring assembly unit 61 becomes the second ring magazine M.2The top ring R1Second ring R in the same way as2And cut the top on the support plate 95.TheRing R1Second ring R on2Is placed.
[0073]
Second ring R2After taking out the ring assembly unit 61, the lower side rail SR2Move to take out. Also during this movement, the phase of the abutment is shifted as in the previous case. Side rail SR from the side rail magazine2Is cut out in the same procedure as the previous one.
[0074]
Lower side rail SR2, The ring assembly unit 61 moves below the spacer magazine Ms. During this movement, the 120 °
[0075]
In this spacer magazine Ms, the corresponding type of spacer S is moved to a predetermined take-out position by the operation of the
[0076]
Since the spacer push-
[0077]
Lower side rail SR2When the spacer S is placed on the ring assembly unit 61, the ring assembly unit 61 moves again below the side rail magazine Msr, and the upper side rail SR is placed on the spacer S in the same manner as described above.1Receive.
[0078]
When one set of piston ring R is taken into the ring assembly unit 61 in this way, the take-in of the piston ring R is completed (step 1).
[0079]
<Ring delivery>
The ring assembly unit 61 that has taken in one set of piston ring R is moved from the
Here, after the
[0080]
Next, the
[0081]
Here, the
[0082]
Therefore, when the
[0083]
After this transfer, the
[0084]
<Piston uptake and set>
On the other hand, in the
The
The
[0085]
Here, the dimension from the
[0086]
Further, after the piston P is set, the
[0087]
By this contact, the
[0088]
Further, after the
[0089]
<Transfer of one side rail>
When the
[0090]
<Assembly of spacer>
Next, the
[0091]
Here, the
[0092]
In addition, when there is no spacer joint part
[0093]
<Preparation of side rail assembly>
After assembly of spacer S, side rail SR1, SR2Prepare for assembly. As this preparation, pressing means UThreeBy pressing a part of the outer peripheral surface of the spacer S so that a part of the spacer S protrudes from the outer periphery of the piston P.ShapeIt is to let you.
[0094]
That is, the
[0095]
In this case, as shown in FIG. 15, it is preferable to adjust the position of the spacer joint
[0096]
Then, the spacer abutting
[0097]
In this case, one side rail joint
[0098]
In addition, a part of the spacer S is deformed, and the ring groove CThreeIn the present embodiment, in order to project the spacer S to the outside more reliably, two joint part restricting members, the spacer joint
[0099]
<Assembly of side rail>
In this way, a part of the spacer S is deformed and the ring groove CThreeWhen it is projected to the outside, the positioning means U2Side rail SR1The spacer S and the ring groove CThreeSet at a position facing the gap G between the upper and lower walls Cu, Cd. Side rail pusher of piston chuck unit
[0100]
AndAnd aboveSide rail SR1Side rail pusher30Pressed byGerutoThe extended upper side rail SR1Is reduced in diameter and guided by the upper surface Tu of the protrusion T of the spacer S, and the upper surface Tu of the spacer S and the convex S1Are incorporated into the gap G formed by the
[0101]
Upper side rail SR1At the same time, the
[0102]
Upper and lower side rail SR1, SR2Is completed, when the two
[0103]
Next, when the
[0104]
<Assembly of the second ring>
The second ring is assembled by operating the
[0105]
<Top ring assembly>
Top ring R1Assembling is performed by operating the
[0106]
<Piston return>
Finally, the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic explanatory diagram of a main part of an embodiment.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line 2-2 of FIG.
FIG. 3 is a schematic plan view showing the apparatus of the embodiment.
FIG. 4 is a schematic sectional view showing the apparatus of the embodiment.
5A is a cross-sectional view of a piston chuck unit, FIG. 5B is a schematic cross-sectional view of a diameter expansion unit, and FIG. 5C is a plan view showing a spacer joint portion overlapping prevention plate and a spacer joint portion regulating member.
FIG. 6 is a schematic sectional view showing a ring chuck unit.
FIG. 7 is a schematic plan view showing the relationship between the diameter expanding unit and each abutment restricting member.
FIG. 8 is a schematic sectional view of a ring magazine.
9A is a schematic cross-sectional view of a spacer magazine, and FIG. 9B is an arrow view along the line BB in FIG. 9A.
FIG. 10 is a side view of the ring assembly apparatus.
FIG. 11 is an explanatory plan view of a main part of the ring assembly apparatus.
FIG. 12 is an operation state explanatory diagram of the embodiment.
FIG. 13A is an explanatory diagram of an operation state of the embodiment, and FIG. 13B is a plan view thereof.
14A is an explanatory view exemplarily showing a spacer joint portion regulating member state, and FIG. 14B is an explanatory diagram showing a restriction state by the spacer joint portion regulating member.
FIG. 15 is a sectional view showing a spacer deformation state.
FIG. 16 is a flowchart showing an operating state of the present embodiment.
17A is an exploded perspective view of the assembly oil ring, and FIG. 17B is an enlarged perspective view of the main part of the spacer.
FIG. 18 is a schematic cross-sectional explanatory view showing an example of a piston used in the present embodiment.
[Explanation of symbols]
10: Piston transport section,
21 ... Piston chuck unit,
22 ... Ring chuck unit,
23 ... conveying means,
24 ... Diameter expansion unit,
29 ... Side rail holder,
39 ... Spacer joint part regulating member,
49 ... the base,
49a ... inner shoulder,
50 ... Diameter-enlarging nail (Expanded member),
51. Push-up member,
60 ... stock club,
CThree... ring groove,
Cd ... the lower wall of the ring groove,
Cu: The upper wall of the ring groove,
K ... Oil ring,
Lo: Length from the crown surface of the piston to the surface of the ring groove C3,
P ... piston,
Pa ... crown surface,
R ... Piston ring,
R1... top ring,
R2... second ring,
R1a, R2a ... Side rail joint,
S: Spacer,
Sa: The abutment part of the spacer,
S: Spacer protrusion,
S: Upper and lower surfaces of the protruding portion of the spacer,
SR1… Upper side rail,
SR2… Lower side rail,
T: Projection of spacer S,
Td: the lower surface of the protrusion,
Tu ... the upper surface of the protrusion,
U1... Spacer built-in part,
U2... Alignment means,
UThree... Pressing means,
UFour... side rail built-in part.
Claims (7)
前記スペーサ及び一対のサイドレールを拡径し積層状態に保持する拡径部材と、
当該拡径部材から前記スペーサ及び一対のサイドレールを押し出す押し出し部材と、
当該押し出し部材により押し出された前記スペーサを前記拡径部材から前記ピストンのオイルリング溝内に組み込むスペーサ組み込み部と、
前記オイルリング溝内に組み込まれた前記スペーサの外周面の一部を押圧し、前記ピストンの外周より前記スペーサの一部を突出させ突出部を形成する押圧手段と、
前記スペーサと前記オイルリング溝の上壁又は下壁との間の隙間に対向するように、前記拡径部材に保持された前記一対のサイドレールの内の一方をセットする位置合せ手段と、
前記押し出し部材により前記保持部から押し出された前記一方又は他方のサイドレールを前記突出部の上面又は下面をガイドとして前記オイルリング溝内に組み込むサイドレール組み込み部と、
を有する組オイルリングの組付け装置。In the assembly device for assembling the assembly oil ring composed of a spacer and a pair of upper and lower side rails in the oil ring groove of the piston,
A diameter-expanding member that expands the spacer and the pair of side rails and holds them in a laminated state;
An extrusion member for extruding the spacer and the pair of side rails from the diameter-expanding member;
A spacer assembling portion for incorporating the spacer pushed out by the pushing member into the oil ring groove of the piston from the diameter-expanding member ;
A pressing means for forming the part of the outer peripheral surface of the spacer incorporated in the oil ring groove to press the projecting portion is projected a part of the spacer than the outer circumference of the piston,
Alignment means for setting one of the pair of side rails held by the diameter-expanding member so as to face a gap between the spacer and the upper wall or the lower wall of the oil ring groove ;
A side rail embedded portion incorporating said one extruded from the holder by pushing member or the other of the side rail as a guide the upper or lower surface of the projecting portion in the oil ring groove,
An assembly device for an oil ring having a set.
前記スペーサ及び一対のサイドレールを拡径部材に積層状態に拡径保持し、当該拡径部材から前記一対のサイドレールの1つを押し出し部材により押し出し、サイドレールホルダに乗り移らせる工程と、
前記押し出し部材により前記スペーサを前記拡径部材から押し出し、前記ピストンのオイルリング溝内に組み込むスペーサ組み込み工程と、
前記オイルリング溝内に組み込まれた前記スペーサの外周面の一部を押圧手段により押圧変形し、前記スペーサの一部をピストンの外周より突出するように変形させるスペーサ変形工程と、
前記サイドレールを拡径部材により拡径し、前記スペーサとオイルリング溝上下壁との間の隙間に対向する位置にセットする位置合せ工程と、
前記スペーサの変形により形成されたスペーサの突出部の上面又は下面をガイドとして前記一方又は他方のサイドレールを前記オイルリング溝内に組み込むサイドレール組み込み工程と、
からなるピストンリングの組オイルリングの組付け方法。In the assembly method of assembling an assembly oil ring consisting of a spacer and a pair of upper and lower side rails in the oil ring groove of the piston,
The step of holding the spacer and the pair of side rails in a diameter-expanded member in a laminated state, extruding one of the pair of side rails from the diameter-expanding member by an extruding member, and transferring to the side rail holder;
A spacer assembling step for extruding the spacer from the diameter-expanding member by the extruding member and incorporating it in the oil ring groove of the piston ;
A spacer modification step of pressing deformation, are deformed so as to protrude from the outer periphery of the piston part of the spacer by pressing means a part of the outer peripheral surface of the spacer incorporated in the oil ring groove,
An alignment step of expanding the side rail by a diameter expanding member and setting the side rail at a position facing the gap between the spacer and the oil ring groove upper and lower walls;
And side rails built step of incorporating the one or the other of the side rail to the upper surface or lower surface of the protruding portion of the spacer formed by the deformation of the spacer as a guide to the oil ring groove,
Piston ring assembly consisting of the oil ring assembly method.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001311628A JP4010130B2 (en) | 2001-10-09 | 2001-10-09 | Assembly apparatus and method for assembly oil ring |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001311628A JP4010130B2 (en) | 2001-10-09 | 2001-10-09 | Assembly apparatus and method for assembly oil ring |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003113939A JP2003113939A (en) | 2003-04-18 |
JP4010130B2 true JP4010130B2 (en) | 2007-11-21 |
Family
ID=19130423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001311628A Expired - Fee Related JP4010130B2 (en) | 2001-10-09 | 2001-10-09 | Assembly apparatus and method for assembly oil ring |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4010130B2 (en) |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS513100A (en) * | 1974-06-27 | 1976-01-12 | Toyota Motor Co Ltd | PISUTONRINGUKANNYUSOCHI |
JPS63196329A (en) * | 1987-02-10 | 1988-08-15 | Honda Motor Co Ltd | Side rail ring fitting device for oil ring group in oil ring groove of piston |
JPH01103238A (en) * | 1987-10-12 | 1989-04-20 | Honda Motor Co Ltd | Piston ring assembling device |
JP2958669B2 (en) * | 1992-04-27 | 1999-10-06 | 本田技研工業株式会社 | Method and apparatus for assembling oil ring to piston |
JPH07178629A (en) * | 1993-12-22 | 1995-07-18 | Honda Motor Co Ltd | Method of assembling oil ring set onto piston |
JPH0911058A (en) * | 1995-04-28 | 1997-01-14 | Suzuki Motor Corp | Piston ring installing device |
JP3606030B2 (en) * | 1998-01-19 | 2005-01-05 | 日産自動車株式会社 | Piston ring assembling method and assembling apparatus |
-
2001
- 2001-10-09 JP JP2001311628A patent/JP4010130B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003113939A (en) | 2003-04-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5588208A (en) | Method of assembling set oil ring on piston | |
US7757368B2 (en) | Installation device and installation method for piston ring | |
JP4010130B2 (en) | Assembly apparatus and method for assembly oil ring | |
GB2258291A (en) | Valve assembling method and assembled valve checking method | |
JPH05220631A (en) | Device for automatic mounting of piston ring | |
US8359737B2 (en) | Device for connecting a framework of length of timber | |
JP5220663B2 (en) | Bearing device, bearing device manufacturing system, and bearing device manufacturing method | |
WO2005000520A1 (en) | Device and method for installing piston ring | |
JP2004306199A (en) | Device and method for installing piston ring | |
CN116586975A (en) | O-shaped ring automatic assembly mechanism for waterproof ventilation valve | |
JP4133960B2 (en) | Piston ring assembly device | |
JP4242867B2 (en) | Snap ring feeder | |
US6009990A (en) | Pallet transfer and clamping unit | |
JP4160897B2 (en) | Piston ring assembly machine | |
CN219235576U (en) | Automatic nailing device | |
JPH01115532A (en) | Spring assembling device | |
JP4027296B2 (en) | Piston ring assembling apparatus and assembling method | |
JP4104514B2 (en) | Piston ring assembly device | |
JPS63196330A (en) | Device for fitting piston ring in piston ring groove | |
JPH0976129A (en) | Parts assembling device | |
JP3606030B2 (en) | Piston ring assembling method and assembling apparatus | |
JPH08118166A (en) | Automatic installing device for piston ring | |
JPH0899236A (en) | Parts assembly system | |
JPH0526612B2 (en) | ||
JPS6144745Y2 (en) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040127 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070403 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070601 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070814 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070827 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |