JP4009259B2 - バックライト装置 - Google Patents
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Description
しわが発生すると、その前面の液晶パネルに陰が映り、輝度が不均一になるという問題が発生した。その対策として従来は、バックライト装置の照射面が垂直に支持される場合は、拡散板の上端部が当接する反射板ベースプレートの当接面に複数のピンを突設して、上端に孔を形成した拡散板、各光学シートをそのピンに係止し、拡散板、各光学シートをその自重で吊り下げた状態で保持していた。この状態では、各光学シートに厚み方向に外力が加わらずに、各光学シートは互いに自由に伸縮できるように保持されている。また、これら光学シートの端部をしわを発生することなく保持する技術として特許文献1に記載の液晶表示装置がある。
その結果、拡散板の表面側と背面側とでは、吸水して膨張する膨潤量の差が大きくなり片側に反るという現象が発生する。この現象は拡散板の表面側と背面側の温度勾配による熱膨張の影響も加わるため、複雑な挙動となることもあるが、通常の使用環境では拡散板の中央部分が前方に膨らみ、その反動として拡散板の周囲部分が後方に反るという傾向にある。このように、拡散板に反りが発生すると、拡散板の前面に自然吊り下げにより支持されている光学シートがその前面に配置されている液晶パネルとの間に挟まれてしまい、自由に伸びることができなくなる。また、拡散板の周囲も反りのため一部は前方に一部は後方に変形して、拡散板と一緒に押さえ金具に支持されている光学シートが拡散板に押圧されて、自由に移動できなくなる。
その結果、光学シートの熱膨張した分がしわとなり、その前面の液晶パネルに陰が映り、輝度が不均一になるという問題が発生した。このように、拡散板に反りが発生する一つの要因として、拡散板が雰囲気の相対湿度の変化により水分の吸収と放出をする際に、拡散板中の厚み方向にいわば含水率の大小の勾配を生じて、その含水率の差に応じた膨張量に違いにより拡散板が反るということが推定できる。その対策として、反りの発生する以前に、発生する反りと反対方向に、予め拡散板を機械的に湾曲させておくことが考えられる。そこで、本発明は、平常時に平面であって矩形をした拡散板に、発生する反りの方向と反対方向に加圧して、バックライト装置の点灯開始時に発生する反りを打ち消すことにより輝度を安定させることを目的とした。
図1は本発明に係るバックライト装置の正面図であり、図2は図1のA−A線断面図であり、図3は図1のB−B線断面図である。これらの図において、1はバックライト装置の筐体であるところの浅底箱状をした反射板ベースプレートであり、その内側に光源である蛍光ランプ2を等間隔で配置し、その前方にアクリル板等からなる矩形の拡散板3を配置し、その前面に図示しないがITOシート、拡散フィルム、プリズムシート、反射偏光フィルム等の光学シートが配置される。なお、図中の4は、拡散板3の中央部分が内側の蛍光ランプ2側に反ろうとしたときにそれを阻止するピンである。
ここで、拡散板3の上下の長辺の中央部分で、反射板ベースプレート1の縁を突出させて内側に折り返し、その折り返し部1a,1bにより、拡散板3を内側に湾曲させた状態で係止する。拡散板3の左右の垂直方向の短辺部分は、拡散板3の中央部分が後方に押圧されたことで、同様に、後方に向かおうとする力が発生するが、短辺部分は反射板ベースプレート1の縁部分に当接して支持される。このとき、短辺部分に当接する反射板ベースプレート1の縁部分は、折り返し部1a,1bよりも前方に適距離突出されている。その結果、拡散板3は、図3の断面図の矢印に示されるように、中央部分が後方に押圧され、両端部分が前方に押圧されることにより、前方向に凹型に湾曲される。これは、バックライト装置の点灯時に発生する拡散板3の前方向に凸型の湾曲形状と反対の形状であり、このように予め、発生する湾曲形状と反対方向に拡散板3を湾曲させたことで、バックライト装置の点灯時に拡散板3が湾曲することを阻止することが可能となる。その結果、拡散板3の前面に配置される光学シートが、拡散板3の湾曲のために押圧されることがなくなってしわも発生せずに、バックライト装置の輝度が安定することになる。
図4は拡散板3の中央部分における係止部の他の形態を示す断面図である。図示例は、拡散板3の上下の長辺のそれぞれの中央部分に透孔を形成し、そこへビス5を挿入して、反射板ベースプレート1の縁に螺着したものである。この場合は、図2に例に比べ反射板ベースプレート1の縁を突出させることが不要となるとともに、拡散板3を確実に反射板ベースプレート1に固定することができる。
図5は拡散板3の中央部分における係止部の他の形態を示す断面図である。図示例は、拡散板3の上下の長辺のそれぞれの中央部分と、反射板ベースプレート1の縁との外側に、断面断面コ字形の留め具6を嵌着して、拡散板3を係止したものである。この場合は、図4に例に比べ、拡散板3に透孔を形成することが不要となる。
なお、上述の実施形態は、いずれも拡散板3の長辺の中央部分を反射板ベースプレート1の縁に係止したものであるが、それに加えて、拡散板3の短辺の中央部分を反射板ベースプレート1の縁に係止し、拡散板3の4箇所の角部を前方に突出させて支持することも可能である。
1 反射板ベースプレート
1a,1b 折り返し部
2 蛍光ランプ
3 拡散板
4 ピン
5 ビス
6 留め具
Claims (5)
- 筐体内に光源を配置し該光源の前方に樹脂からなる矩形の拡散板を配置し該拡散板の前面に光学シートを配置したバックライト装置において、
前記拡散板の相対する長辺のそれぞれの略中間位置を前記筐体側に係止するとともに、前記拡散板の相対する短辺部をそれぞれ前方に湾曲させて前記略中間位置よりも前方に適距離突出した位置に係止したことを特徴とするバックライト装置。 - 筐体内に光源を配置し該光源の前方に樹脂からなる矩形の拡散板を配置し該拡散板の前面に光学シートを配置したバックライト装置において、
前記拡散板の4辺のそれぞれの略中間位置を前記筐体側に係止するとともに、前記拡散板の各角部をそれぞれ前方に湾曲させて前記略中間位置よりも前方に適距離突出した位置に係止したことを特徴とするバックライト装置。 - 請求項1または2に記載のバックライト装置において、
前記拡散板の4辺または相対する2辺それぞれの略中間位置に対向する前記筐体の縁部を突出させて折り返すとともに該折り返し部により前記拡散板を係止したことを特徴とするバックライト装置。 - 請求項1または2に記載のバックライト装置において、
前記拡散板の4辺または相対する2辺それぞれの略中間位置に透孔を形成し該透孔にビスを挿入して前記筐体の縁部に螺着することにより前記拡散板を係止したことを特徴とするバックライト装置。 - 請求項1または2に記載のバックライト装置において、
前記拡散板の4辺または相対する2辺それぞれの略中間位置であって拡散板と前記筐体の縁部との外側に断面コ字形の留め具を嵌着して前記拡散板を係止したことを特徴とするバックライト装置。
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