JP4004785B2 - 署名照合装置、署名照合方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム - Google Patents

署名照合装置、署名照合方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、用紙上などに筆記された署名を読み込んであらかじめ登録された署名と照合する署名照合装置、署名照合方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、クレジットカードによる決済などは署名という形で本人の確認を取っている。すなわち、筆記された署名とあらかじめ登録されている署名とを照合することによって、個人の同一性を確認している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この照合を自動化・機械化するための研究が従来からおこなわれているが、十分な正確性や信頼性を有するシステムはまだ実用化されていない。そのため、現時点では署名の照合はもっぱら人間の目視によっておこなわれており、カード決済の増加にともなう作業負担の増加、処理時間の増大などの問題を生じていた。
【0004】
この発明は上記従来技術による問題点を解決するため、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合装置、署名照合方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に記載の発明にかかる署名照合装置は、入力した署名画像があらかじめ登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを固有値解析にもとづいて判定する第1の照合手段と、前記第1の照合手段によって本人により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定する第2の照合手段と、前記第1の照合手段によって本人以外により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定する第3の照合手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
この請求項1に記載の発明によれば、第1の照合手段における照合結果の正当性が第2の照合手段または第3の照合手段によって検証される。
【0007】
また、請求項2に記載の発明にかかる署名照合装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記第1の照合手段が、前記入力した署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割する第1の文字分割手段と、前記登録された署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割する第2の文字分割手段と、前記第1の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像と前記第2の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像との距離値を算出する距離値算出手段と、前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
この請求項2に記載の発明によれば、署名間の照合は署名内の各文字をさらに分割した分割文字ごとにおこなわれる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明にかかる署名照合装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記第2の照合手段が、前記入力した署名画像を平滑化する平滑化手段と、前記平滑化手段によって平滑化された署名画像と前記登録された署名画像との距離値を算出する距離値算出手段と、前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
この請求項3に記載の発明によれば、署名間の微小な位置ずれや線幅の差異などが平滑化によって無効化される。
【0011】
また、請求項4に記載の発明にかかる署名照合装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記第3の照合手段が、前記入力した署名画像を細線化する細線化手段と、前記細線化手段によって細線化された署名画像内の特徴点を特定する特徴点特定手段と、前記細線化手段によって細線化された署名画像を、前記特徴点特定手段によって特定された特徴点を強調しながら平滑化する平滑化手段と、前記平滑化手段によって平滑化された署名画像と前記登録された署名画像との距離値を算出する距離値算出手段と、前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかを判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
この請求項4に記載の発明によれば、署名間の微小な位置ずれや線幅の差異などが無効化されるとともに、署名間の照合はその特徴点の分布の類似性を重視しておこなわれる。
【0013】
また、請求項5に記載の発明にかかる署名照合装置は、前記請求項4に記載の発明において、前記平滑化手段が、前記細線化手段によって細線化された署名画像に平滑化フィルタをかけるとともに、前記特徴点特定手段によって特定された特徴点には前記平滑化フィルタを複数回かけることを特徴とする。
【0014】
この請求項5に記載の発明によれば、署名間の照合は平滑化フィルタの重複によって強調された特徴点の分布の類似性を重視しておこなわれる。
【0015】
また、請求項6に記載の発明にかかる署名照合装置は、入力した署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割する第1の文字分割手段と、あらかじめ登録された署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割する第2の文字分割手段と、前記第1の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像と前記第2の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像との距離値を算出する距離値算出手段と、前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
この請求項6に記載の発明によれば、署名間の照合は署名内の各文字をさらに分割した分割文字ごとにおこなわれる。
【0017】
また、請求項7に記載の発明にかかる署名照合装置は、前記請求項6に記載の発明において、さらに、前記第1の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像をハフ変換する第1の画像変換手段と、前記第2の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像をハフ変換する第2の画像変換手段と、を備え、前記距離値算出手段は、前記第1の画像変換手段によって変換された後の分割文字画像と前記第2の画像変換手段によって変換された後の分割文字画像との距離値を算出することを特徴とする。
【0018】
この請求項7に記載の発明によれば、署名間の照合は署名内の分割文字ごとに、その直線成分の類似性を重視しておこなわれる。
【0019】
また、請求項8に記載の発明にかかる署名照合装置は、前記請求項7に記載の発明において、さらに、前記第1の画像変換手段により変換された後の分割文字画像の特徴点を強調する第1の画像強調手段と、前記第2の画像変換手段により変換された後の分割文字画像の特徴点を強調する第2の画像強調手段と、を備え、前記距離値算出手段は、前記第1の画像強調手段によってその特徴点を強調された分割文字画像と前記第2の画像強調手段によってその特徴点を強調された分割文字画像との距離値を算出することを特徴とする。
【0020】
この請求項8に記載の発明によれば、署名間の照合は署名内の分割文字ごとに、その直線成分の類似性を重視しておこなわれる。
【0021】
また、請求項9に記載の発明にかかる署名照合装置は、入力した署名画像を平滑化する平滑化手段と、前記平滑化手段によって平滑化された署名画像とあらかじめ登録された署名画像との距離値を算出する距離値算出手段と、前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0022】
この請求項9に記載の発明によれば、署名間の微小な位置ずれや線幅の差異などが平滑化によって無効化される。
【0023】
また、請求項10に記載の発明にかかる署名照合装置は、入力した署名画像を細線化する細線化手段と、前記細線化手段によって細線化された署名画像内の特徴点を特定する特徴点特定手段と、前記細線化手段によって細線化された署名画像を、前記特徴点特定手段によって特定された特徴点を強調しながら平滑化する平滑化手段と、前記平滑化手段によって平滑化された署名画像とあらかじめ登録された署名画像との距離値を算出する距離値算出手段と、前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかを判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0024】
この請求項10に記載の発明によれば、署名間の微小な位置ずれや線幅の差異などが無効化されるとともに、署名間の照合はその特徴点の分布の類似性を重視しておこなわれる。
【0025】
また、請求項11に記載の発明にかかる署名照合方法は、入力した署名画像があらかじめ登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを固有値解析にもとづいて判定する第1の照合工程と、前記第1の照合工程で本人により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定する第2の照合工程と、前記第1の照合工程で本人以外により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定する第3の照合工程と、を含んだことを特徴とする。
【0026】
この請求項11に記載の発明によれば、第1の照合工程における照合結果の正当性が第2の照合工程または第3の照合工程において検証される。
【0027】
また、請求項12に記載の発明にかかる署名照合方法は、入力した署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割する第1の文字分割工程と、あらかじめ登録された署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割する第2の文字分割工程と、前記第1の文字分割工程で分割されたそれぞれの分割文字画像と前記第2の文字分割工程で分割されたそれぞれの分割文字画像との距離値を算出する距離値算出工程と、前記距離値算出工程で算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定する判定工程と、を含んだことを特徴とする。
【0028】
この請求項12に記載の発明によれば、署名間の照合は署名内の各文字をさらに分割した分割文字ごとにおこなわれる。
【0029】
また、請求項13に記載の発明にかかる署名照合方法は、前記請求項12に記載の発明において、さらに、前記第1の文字分割工程で分割されたそれぞれの分割文字画像をハフ変換する第1の画像変換工程と、前記第2の文字分割工程で分割されたそれぞれの分割文字画像をハフ変換する第2の画像変換工程と、を含み、前記距離値算出工程では、前記第1の画像変換工程で変換された後の分割文字画像と前記第2の画像変換工程で変換された後の分割文字画像との距離値を算出することを特徴とする。
【0030】
この請求項13に記載の発明によれば、署名間の照合は署名内の分割文字ごとに、その直線成分の類似性を重視しておこなわれる。
【0031】
また、請求項14に記載の発明にかかる署名照合方法は、前記請求項13に記載の発明において、さらに、前記第1の画像変換工程で変換された後の分割文字画像の特徴点を強調する第1の画像強調工程と、前記第2の画像変換工程で変換された後の分割文字画像の特徴点を強調する第2の画像強調工程と、を含み、前記距離値算出工程では、前記第1の画像強調工程でその特徴点を強調された分割文字画像と前記第2の画像強調工程でその特徴点を強調された分割文字画像との距離値を算出することを特徴とする。
【0032】
この請求項14に記載の発明によれば、署名間の照合は署名内の分割文字ごとに、その直線成分の類似性を重視しておこなわれる。
【0033】
また、請求項15に記載の発明にかかる署名照合方法は、入力した署名画像を平滑化する平滑化工程と、前記平滑化工程で平滑化された署名画像とあらかじめ登録された署名画像との距離値を算出する距離値算出工程と、前記距離値算出工程で算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定する判定工程と、を含んだことを特徴とする。
【0034】
この請求項15に記載の発明によれば、署名間の微小な位置ずれや線幅の差異などが平滑化によって無効化される。
【0035】
また、請求項16に記載の発明にかかる署名照合方法は、入力した署名画像を細線化する細線化工程と、前記細線化工程で細線化された署名画像内の特徴点を特定する特徴点特定工程と、前記細線化工程で細線化された署名画像を、前記特徴点特定工程で特定された特徴点を強調しながら平滑化する平滑化工程と、前記平滑化工程で平滑化された署名画像とあらかじめ登録された署名画像との距離値を算出する距離値算出工程と、前記距離値算出工程で算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかを判定する判定工程と、を含んだことを特徴とする。
【0036】
この請求項16に記載の発明によれば、署名間の微小な位置ずれや線幅の差異などが無効化されるとともに、署名間の照合はその特徴点の分布の類似性を重視しておこなわれる。
【0037】
また、請求項17に記載の発明によれば、前記請求項11〜請求項16のいずれか一つに記載された方法がコンピュータによって実行される。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明による署名照合装置、署名照合方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0039】
〔実施の形態1〕
まず、この発明の実施の形態1による署名照合装置のハードウエア構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態1による署名照合装置のハードウエア構成を示す説明図である。同図において、101は装置全体を制御するCPUを、102は基本入出力プログラムを記憶したROMを、103はCPU101のワークエリアとして使用されるRAMを、それぞれ示している。
【0040】
また、104はCPU101の制御にしたがってHD(ハードディスク)105に対するデータのリード/ライトを制御するHDD(ハードディスクドライブ)を、105はHDD104の制御にしたがって書き込まれたデータを記憶するHDを、それぞれ示している。また、106はCPU101の制御にしたがってFD(フロッピーディスク)107に対するデータのリード/ライトを制御するFDD(フロッピーディスクドライブ)を、107はFDD106の制御にしたがって書き込まれたデータを記憶する着脱自在のFDを、それぞれ示している。
【0041】
また、108はカーソル、メニュー、ウィンドウ、あるいは文字や画像などの各種データを表示するディスプレイを、109は通信ケーブル110を介してネットワークNETに接続され、そのネットワークとCPU101とのインターフェースとして機能するネットワークボードを、それぞれ示している。また、111は文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボードを、112は各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などをおこなうマウスを、それぞれ示している。
【0042】
また、113は文字や画像を光学的に読み取るスキャナを、114はCPU101の制御にしたがって文字や画像を印刷するプリンタを、115は着脱可能な記録媒体であるCD−ROMを、116はCD−ROM115に対するデータのリードを制御するCD−ROMドライブを、100は上記各部を接続するためのバスまたはケーブルを、それぞれ示している。
【0043】
つぎに、この発明の実施の形態1による署名照合装置の機能的構成について説明する。図2は、この発明の実施の形態1による署名照合装置の構成を機能的に示す説明図である。この発明の実施の形態1による署名照合装置は、署名画像入力部200、第1前処理部201、第2前処理部202、第3前処理部203、署名画像記憶部204、第1照合部205、第2照合部206および第3照合部207を含む構成である。
【0044】
署名画像入力部200は、紙面上に筆記された署名の標本化・量子化をおこない、所定の形式の画像データとして装置内に取り込む機能部である。図3は、署名画像入力部200によって取り込まれた原画像の一例を示す説明図である。
【0045】
つぎに、第1前処理部201は署名画像入力部200から入力した原画像について、後述する第1照合部205による照合に先立つ前処理をおこなう機能部である。第1前処理部201は、さらに背景除去部201a、文字切り出し部201b、正規化部201cおよび平滑化部201dを含む構成である。
【0046】
図4は、第1前処理部201における前処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに沿って、第1前処理部201内の上記各部の機能を説明する。まず、ステップS401で第1前処理部201は、その背景除去部201aによって、署名画像入力部200から入力した原画像の背景を除去する。すなわち、その値が所定の閾値に満たない画素の値を一律に0(画素なしすなわち白)にする。図5は、図3に示す原画像の背景除去後の状態を示す説明図である。
【0047】
つぎに、ステップS402で第1前処理部201は、その文字切り出し部201bによって、ステップS401の背景除去後の原画像から署名を構成する個々の文字を切り出す。手書き文字列の中から個々の文字を自動的に分離する技術には種々のものが存在するが、その精度は十分でないので、本実施の形態ではまず操作者にマウス112などによって、各文字のおおよその範囲を手動で指定させるようにしている。そして、指定された範囲内の画像を切り出し、さらに当該画像の上・下・左・右の端部の余白(空白領域)を切り捨てることで、個々の文字部分のみを正確に切り出す。図6は、図5に示す背景除去後の原画像から切り出された各文字の画像を示す説明図である。
【0048】
さらに、ステップS403で第1前処理部201は、その正規化部201cによって、ステップS402で切り出された各文字の画像を最近傍法で横32ピクセル×縦32ピクセルに正規化する。
【0049】
つぎに、ステップS404で第1前処理部201は、その平滑化部201dによって、ステップS403による正規化後の各文字画像に平滑化フィルタをかける。この平滑化は照合する文字間の、画素単位の微小な位置ずれや線幅の差異などを吸収させるためにおこなうもので、本実施の形態では下記式に示す5×5のガウスフィルタを利用する。
【数1】
Figure 0004004785
図7は、図6に示す各文字画像の正規化後および平滑化後の状態を示す説明図である。
【0050】
そして、ステップS405で第1前処理部201は、上記前処理後の画像すなわち図7に示す各文字画像からなる署名画像を後述する署名画像記憶部204の第1署名画像記憶部204aに保存する。
【0051】
図2の残りの機能部の説明に戻り、つぎに第2前処理部202は署名画像入力部200から入力した原画像について、後述する第2照合部206による照合に先立つ前処理をおこなう機能部である。第2前処理部202は、さらに背景除去部202a、署名切り出し部202b、ノイズ除去部202c、正規化部202dおよび平滑化部202eを含む構成である。
【0052】
図8は、第2前処理部202における前処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに沿って、第2前処理部202内の上記各部の機能を説明する。まず、ステップS801で第2前処理部202は、その背景除去部202aによって、署名画像入力部200から入力した原画像の背景を第1前処理部201の背景除去部201aと同様に除去する。
【0053】
つぎに、ステップS802で第2前処理部202は、その署名切り出し部202bによって、ステップS801による背景除去後の原画像から操作者が指定した範囲内の画像を切り出し、その上・下・左・右の端部の余白(空白領域)を切り捨てることで、原画像内の署名部分のみを切り出す。
【0054】
さらに、ステップS803で第2前処理部202は、そのノイズ除去部202cによって、ステップS802で切り出された署名画像中のノイズ(孤立点など)を除去する。このノイズ除去には、本実施の形態ではメディアンフィルタを利用する。
【0055】
つぎに、ステップS804で第2前処理部202は、その正規化部202dによって、ステップS803によるノイズ除去後の署名画像を最近傍法で横128ピクセル×縦32ピクセルに正規化する。図9は、図3に示す原画像から背景除去を経て切り出された署名画像の、ノイズ除去後および正規化後の状態を示す説明図である。
【0056】
さらに、ステップS805で第2前処理部202は、その平滑化部202eによって、ステップS804による正規化後の署名画像に平滑化フィルタをかける。この平滑化は照合する署名間の、画素単位の微小な位置ずれや線幅の差異などを吸収させるためにおこなうもので、本実施の形態では下記式に示す11×11のガウスフィルタを利用する。
【数2】
Figure 0004004785
【0057】
そして、ステップS806で第2前処理部202は、上記前処理後の署名画像を後述する署名画像記憶部204の第2署名画像記憶部204bに保存する。
【0058】
図2の残りの機能部の説明に戻り、つぎに第3前処理部203は署名画像入力部200から入力した原画像について、後述する第3照合部207による照合に先立つ前処理をおこなう機能部である。第3前処理部203は、さらに背景除去部203a、署名切り出し部203b、ノイズ除去部203c、正規化部203d、細線化部203e、特徴点特定部203fおよび平滑化部203gを含む構成である。
【0059】
図10は、第3前処理部203における前処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに沿って、第3前処理部203内の上記各部の機能を説明する。第3前処理部203は、ステップS1001で背景除去部203aによる原画像の背景除去、ステップS1002で署名切り出し部203bによる署名部分の切り出し、ステップS1003でノイズ除去部203cによるノイズ除去、ステップS1004で正規化部203dによる正規化を、それぞれ第2前処理部202のステップS801〜ステップS804と同様におこなう。
【0060】
つぎに、ステップS1005で第3前処理部203は、その細線化部203eによって、ステップS1001〜ステップS1004の各処理後の署名画像について細線化をおこなう。細線化とは線図形を線幅が1の芯線にまで細くする処理をいい、広く知られた技術であるので説明を省略する。図11は、図3に示す原画像から背景の除去、署名部分の切り出し、ノイズの除去および所定サイズへの正規化を経て細線化された署名画像を示す説明図である。
【0061】
つぎに、ステップS1006で第3前処理部203は、その特徴点特定部203fによって、ステップS1005による細線化後の署名画像をラベリングして交点や折点などの特徴点を特定する。ここで、交点とは図11の点1100に示すように、二本以上の線が交差する点であり、折点とは同図の点1101に示すように、一本の線が折れ曲がる点(二本の線が衝突する点、と言ってもよい)である。
【0062】
そして、ステップS1007で第3前処理部203は、その平滑化部203gによって、ステップS1005による細線化後の署名画像に平滑化フィルタをかける。この平滑化は上述の(2)式に示すのと同一のガウスフィルタによっておこなうが、第2前処理部202の平滑化部202eが各画素に1回ずつ上記フィルタをかけるのに対し、第3前処理部203の平滑化部203gは特徴点特定部203fによって特定された交点、および折点の画素には上記フィルタを重複してかける点が異なっている。具体的には、交点の画素には4回、折点の画素には2回、それ以外の点の画素には1回ずつ上記のガウスフィルタをかける。
【0063】
このガウスフィルタは図12に示すような特性を有しており、注目画素からの距離によってなだらかに減少する係数を周辺画素に掛け合わせて、注目画素の値に足し合わせることになるので、ガウスフィルタの重なり回数の多い交点や折点、あるいはその周辺の点の画素ほど画素値が増加することになる。すなわち、第3前処理部203の平滑化部203gは、交点や折点にガウスフィルタを重複してかけることで、これらの特徴点を強調しながら画像全体の平滑化をおこなっていることになる。図13は、図11に示す細線化画像が特徴点を強調されつつ平滑化された後の状態を示す説明図である。
【0064】
そして、ステップS1008で第3前処理部203は、上記前処理後の画像すなわち図13に示すような署名画像を後述する署名画像記憶部204の第3署名画像記憶部204cに保存する。
【0065】
図2の残りの機能部の説明に戻り、つぎに署名画像記憶部204は、署名画像入力部200によって入力された原画像から第1前処理部201〜第3前処理部203の各前処理を経て切り出されたそれぞれの署名画像を保持する機能部である。署名画像記憶部204は、さらに第1署名画像記憶部204a、第2署名画像記憶部204bおよび第3署名画像記憶部204cを含む構成である。
【0066】
あらかじめ複数人に、それぞれ本人自身の手になる署名を複数個、本実施の形態では1人につき5つずつ筆記させ、これらを署名画像入力部200から取り込んで、第1前処理部201〜第3前処理部203による前処理をおこなっておく。そして、第1前処理部201による前処理後の署名画像を第1署名画像記憶部204aに、第2前処理部202による前処理後の署名画像を第2署名画像記憶部204bに、また第3前処理部203による前処理後の署名画像を第3署名画像記憶部204cに、それぞれ蓄積しておく。なお、1人につき5つ採取されたこれらの署名画像は、後述する第1照合部205〜第3照合部207での照合の照合元となる署名画像であり、以下では「登録署名」と総称する。
【0067】
また、第1署名画像記憶部204a〜第3署名画像記憶部204cには、上記登録署名との照合の対象となる署名画像も、署名画像入力部200からそれぞれ第1前処理部201〜第3前処理部203による前処理を経て蓄積される。なお、この登録署名と照合される署名画像を以下では「照合署名」と総称する。
【0068】
つぎに、第1照合部205は、署名画像記憶部204の第1署名画像記憶部204aに保持された登録署名と照合署名とを固有値解析によって照合する機能部である。第1照合部205は、さらに署名読み出し部205a、文字分割部205b、固有値・固有ベクトル算出部205c、主成分算出部205dおよびマハラノビス距離算出部205eを含む構成である。まず、署名読み出し部205aは、第1署名画像記憶部204aから登録署名と照合署名とを読み出す機能部である。
【0069】
文字分割部205bは、署名読み出し部205aによって読み出された各署名内の各文字を、重複する複数の領域に分割する機能部である。まず、文字分割部205bは署名内の各文字(32画素×32画素)を、図14に示す16個の小領域(8画素×8画素)に分割する。つぎに、これらの小領域を隣り合うもの同士4つずつ組み合わせることで、1文字を最終的に図15に示す9個の小領域(16画素×16画素)に分割する。この9つの各領域を以下ではそれぞれ「分割文字▲1▼」「分割文字▲2▼」・・・「分割文字▲9▼」と呼ぶ。
【0070】
なお、上述の32画素×32画素という1文字の正規化サイズ、および互いに重複する9領域という1文字の分割方法は実験的に求められたものである。本出願人は同一文字を8×8、16×16、24×24、32×32の4通りに正規化して、それぞれを図16に示す9通りの方法で分割したもの(なお、同図は正規化サイズが8×8の場合の分割方法を示している)について照合実験をおこなったのであるが、平均誤照合率のもっとも低かったのが32×32かつ9分割の組み合わせであった。
【0071】
つぎに、固有値・固有ベクトル算出部205cは、文字分割部205bによって分割された各分割文字の固有値および固有ベクトルを算出する機能部、主成分算出部205dは、固有値・固有ベクトル算出部205cによって算出された固有値と固有ベクトルから各分割文字の主成分を算出する機能部、マハラノビス距離算出部205eは、主成分算出部205dによって算出された主成分をもちいて登録署名内の各分割文字と照合署名内の各分割文字との距離値を算出する機能部である。図17を参照しながら、同図に示す分割文字▲1▼について登録署名と照合署名との距離値を算出する例によって、上記各部の機能を説明する。
【0072】
固有値・固有ベクトル算出部205cは、文字分割部205bで分割された登録署名の各分割文字について、それぞれの固有値と固有ベクトルとを算出する。上述のように登録署名は1人につき5つあるので、同一人の登録署名の同一位置から分割された分割文字は5つずつ存在する。ある分割文字の固有値および固有ベクトルは、これら対応する5つの分割文字にもとづいて算出する。
【0073】
まず、5つの分割文字について、それぞれの文字を構成する256個の画素(16画素×16画素)の値からなるベクトルを作成する。i番目の登録署名のj番目の分割文字のベクトルをBij、またk番目の登録署名のi番目の画素の値をxkiで表すと、図17に示す登録署名の分割文字▲1▼について作成される5つのベクトルは下記式のようになる。
【数3】
Figure 0004004785
【0074】
つぎに、これらのベクトルより分散共分散行列Sを求める。
【数4】
Figure 0004004785
【0075】
ここで、分散共分散行列では分散が大きいときに、正しいデータを取ることができないことがある。これは、分散が大きいと小さいデータが無視され桁落ちが起きるためである。そこで、この分散共分散行列を標準偏差で標準化し、相関行列Rを求める。
【数5】
Figure 0004004785
【0076】
そして、この相関行列Rから、「ヤコビ法」と呼ばれる方式によって256個の固有値と当該固有値に対応する固有ベクトルとを算出する。
【0077】
つぎに、主成分算出部205dは、固有値・固有ベクトル算出部205cで算出された固有値と固有ベクトルから各分割文字の主成分を算出する。主成分とは、多変量を情報の損失量(主成分からの誤差)が最小となるように互いに独立な少数の変数で定義したものである。本実施の形態では、固有値・固有ベクトル算出部205cで算出された固有値を降順にソートして、その値がある閾値(たとえば1.0)以上であるm個の固有値を主成分とする。各主成分は下記式によって表される。
【数6】
Figure 0004004785
【0078】
つぎに、マハラノビス距離算出部205eは、主成分算出部205dで算出された主成分をもちいて登録署名内の各分割文字と照合署名内の各分割文字との距離値、本実施の形態ではマハラノビス距離を算出する。各登録署名において分割文字▲1▼を構成する各画素の値(すなわち上述の(3)式に示す各ベクトルの値)、および照合署名内の分割文字▲1▼の各画素の値を、上述の(6)式に示すそれぞれの主成分の式に代入したものを図18のように定義する。
【0079】
登録署名内の分割文字▲1▼と照合署名内の分割文字▲1▼とのマハラノビス距離Dは、下記計算式によって求められる。
【数7】
Figure 0004004785
なお、上記式におけるl’およびλ’は、5つある登録署名のそれぞれの分割文字▲1▼の、m個の主成分からなる下記式のようなベクトル
【数8】
Figure 0004004785
にもとづいて、上記と同様にして得られたその相関行列から、上記と同様にヤコビ法によって得られた固有値および固有ベクトルである。
【0080】
上記によって各分割文字ごとの距離が求められるので、つぎに第1照合部205は登録署名と照合署名との署名全体としてのマハラノビス距離Dsを、下記式によって算出する。
【数9】
Figure 0004004785
【0081】
そして、この距離が所定の閾値以下であれば、照合署名は登録署名の筆記者本人により筆記されたものである、すなわち本人署名であると判定し、さらにその判定で正しいかどうかを後述する第2照合部206にチェックさせる。また、上記距離が所定の閾値を上回っていれば、照合署名は登録署名の筆記者以外により筆記されたものである、すなわち他人署名であると判定し、さらにその判定で正しいかどうかを後述する第3照合部207にチェックさせる。
【0082】
図19は、第1照合部205における照合処理の手順を示すフローチャートである。ステップS1901で、第1照合部205は、注目文字が署名中の何番目の文字であるかを示す変数mを1に、また登録署名が読み出し済みであるかどうかを示すフラグflagを0に、それぞれ初期化する。
【0083】
つぎに、ステップS1902で第1照合部205は上記フラグをチェックし、フラグが0すなわちまだ登録署名を読み出していないときは(ステップS1902:Yes)、ステップS1903以下の処理に移行する。
【0084】
ステップS1903で、第1照合部205はその署名読み出し部205aによって、署名画像記憶部204の第1署名画像記憶部204aに保持された、同一人の5つの登録署名から、それぞれm番目の文字を読み出す。つぎに、ステップS1904で第1照合部205はその文字分割部205bによって、ステップS1903で読み出した各文字を重複する9領域、すなわち9つの分割文字に分割する。そして、ステップS1905で第1照合部205は、登録署名が読み出し済みであることを示すフラグflagを1にした後、再度ステップS1902のフラグチェックに移行する。
【0085】
ステップS1902のチェックで上記フラグが1、すなわちすでに登録署名を読み出しているときは(ステップS1902:No)、第1照合部205はステップS1906以下の処理に移行する。
【0086】
ステップS1906で、第1照合部205はその署名読み出し部205aによって、署名画像記憶部204の第1署名画像記憶部204aに保持された照合署名内のm番目の文字を読み出す。つぎに、ステップS1907で第1照合部205はその文字分割部205bによって、ステップS1906で読み出した文字を重複する9領域、すなわち9つの分割文字に分割する。
【0087】
そして、ステップS1908で第1照合部205はその固有値・固有ベクトル算出部205cによって、ステップS1903で読み出した文字内の各分割文字について、その固有値と固有ベクトルとを算出する。つぎに、ステップS1909で第1照合部205はその主成分算出部205dによって、ステップS1908で算出した固有値と固有ベクトルから各分割文字の主成分を算出する。さらに、ステップS1910で第1照合部205はそのマハラノビス距離算出部205eによって、ステップS1909で算出した主成分をもちいて、登録署名内の各分割文字と照合署名内の各分割文字とのマハラノビス距離を算出する。
【0088】
上記のようにしてm番目の文字内の各分割文字の距離値算出を終えると、ステップS1911で第1照合部205はmが署名内の総文字数に達しているかどうか、すなわち署名内のすべての文字についてステップS1906〜ステップS1910の処理を終えたかどうかを判定する。そして、まだ途中の文字であるときは(ステップS1911:No)、ステップS1912で変数mをインクリメントするとともにフラグflagを0に初期化してから、再度ステップS1902に移行して、つぎの文字について上記と同様の処理をおこなう。
【0089】
また、署名内のすべての文字について上記処理を終えているときは(ステップS1911:Yes)、ステップS1913に移行する。ステップS1913で、第1照合部205はステップS1910で算出した各分割文字の距離値の重み付き和を取って、署名全体の距離値を算出する。つぎに、ステップS1914で第1照合部205はこの距離値を所定の閾値と比較して、当該閾値以下であれば(ステップS1914:Yes)本人署名、当該閾値を上回っていれば(ステップS1914:No)他人署名と判定する。
【0090】
そして、第1照合部205は本人署名については後述する第2照合部206に、他人署名については後述する第3照合部207に指示して、それぞれ本人とし他人とした判定に誤りがないかどうかを検証させる。したがって、上記フローチャートによる照合の後、本人署名については後述する第2照合部206の、図20に示すフローチャートによる照合が、他人署名については後述する第3照合部207の、図21に示すフローチャートによる照合が、それぞれおこなわれることになる。
【0091】
図2の残りの機能部の説明に戻り、つぎに第2照合部206は、署名画像記憶部204の第2署名画像記憶部204bに保持された登録署名と照合署名とをDPマッチングによって照合する機能部である。第2照合部206は、さらに署名読み出し部206a、x軸方向DP距離算出部206bおよびy軸方向DP距離算出部206cを含む構成である。
【0092】
図20は、第2照合部206における照合処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに沿って、第2照合部206内の上記各部の機能を説明ずる。まず、ステップS2001で第2照合部206は、その署名読み出し部206aによって、署名画像記憶部204の第2署名画像記憶部204bから一人分の登録署名と照合署名とを読み出す。
【0093】
つぎに、ステップS2002で第2照合部206は、そのx軸方向DP距離算出部206bによって、ステップS2001で読み出した登録署名と照合署名のx軸方向のDP距離Dxを算出する。ただ上述のように登録署名は5つあるので、そのそれぞれと照合署名とのx軸方向のDP距離を算出し、これらの距離のうち小さいもの3つの平均値を求めるDxとする。
【0094】
つぎに、ステップS2003で第2照合部206は、そのy軸方向DP距離算出部206cによって、ステップS2001で読み出した登録署名と照合署名のy軸方向のDP距離Dyを算出する。ここでも上記と同様に、5つの登録署名とのそれぞれの距離値のうち小さいものから3つの平均値を求めるDyとする。なお、このx軸方向DP距離算出部206bおよびy軸方向DP距離算出部206cにおけるDP距離の算出手順は公知であるので、詳細な説明を省略する。
【0095】
そして、ステップS2004で第2照合部206は、下記計算式によってステップS2002で算出したx軸方向のDP距離DxおよびステップS2003で算出したy軸方向のDP距離Dyを合成して、登録署名と照合署名との距離値Dを算出する。
【数10】
Figure 0004004785
【0096】
続くステップS2005で第2照合部206は、この距離値Dが所定の閾値以下であれば(ステップS2005:Yes)本人署名と判定する。すなわち、第1照合部205による判定結果を支持する。逆に、この距離値が閾値を上回っていれば(ステップS2005:No)他人署名と判定し、第1照合部205による判定結果を覆す。
【0097】
なお、この第2照合部206による照合は、実験的に「他人を見つけ出しやすい方法」、すなわち他の手法では誤って本人のものと判定されるような署名でも、他人のものであると正しく判定できる可能性の高いことが分かっている。したがって、第1照合部205で本人と判定された署名についてこの第2照合部206による再度の判定をおこなうことで、いったん本人とされたものが他人による署名として棄却される可能性が高くなり、最終的な照合の精度を向上させることができる。
【0098】
図2の残りの機能部の説明に戻り、つぎに第3照合部207は、署名画像記憶部204の第3署名画像記憶部204cに保持された登録署名と照合署名とをDPマッチングによって照合する機能部である。第3照合部207は、さらに署名読み出し部207a、x軸方向DP距離算出部207bおよびy軸方向DP距離算出部207cを含む構成である。
【0099】
図21は、第3照合部207における照合処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに沿って、第3照合部207内の上記各部の機能を説明する。まず、ステップS2101で第3照合部207は、その署名読み出し部207aによって、署名画像記憶部204の第3署名画像記憶部204cから一人分の登録署名と照合署名とを読み出す。
【0100】
つぎに、ステップS2102で第3照合部207は、ステップS2101で読み出した登録署名と照合署名のx軸方向のDP距離Dxをそのx軸方向DP距離算出部207bによって、またステップS2103でそのy軸方向のDP距離Dyをy軸方向DP距離算出部207cによって、それぞれ算出する。そして、ステップS2104でこれらを合成して両署名間の距離値Dを算出する。このステップS2102〜ステップS2104の処理は、第2照合部206による図20のステップS2002〜ステップS2004の処理と同一である。
【0101】
そして、ステップS2105で第3照合部207は、ステップS2104で算出した距離値Dが所定の閾値以下であれば(ステップS2105:Yes)本人署名と判定する。すなわち、第1照合部205による判定結果を覆す。逆に、この距離値が閾値を上回っていれば(ステップS2105:No)他人署名と判断し、第1照合部205による判定結果を支持する。
【0102】
この第3照合部207は、上述のように、署名内の交点や折点などが特に強調されるような前処理を第3前処理部203におこなわせた上で照合をおこなっている。従来、署名間の照合は各文字の字形の類似性に注目しておこなわれていたのであるが、この第3照合部207は署名内での特徴点の分布状況、すなわち署名全体から見てどのあたりに交点があり、どのあたりに折点があるか、あるいはどのあたりにこれらの特徴点が集中しているかなどの特徴に、各人の筆記の特徴が表れているものと見て、上述のような前処理を施した上で照合をおこなうわけである。
【0103】
なお、ここでは平滑化後の署名画像をそのまま照合にもちいているが、特徴点をさらに際立たせるために、平滑化の後さらに画素値が所定値以下である画素を0(白)にする前処理を加えてもよい。たとえば、署名内の画素値の最大値の70%に満たない画素は、一律に値を0にしてしまう。このようにすることで、相対的に画素値の高い画素すなわちガウスフィルタによる強調度合いの高い交点や折点、あるいはその周辺の点のみが画像内に残される(画像内から取り出される、と言ってもよい)ので、これらの特徴点をより重視した照合がおこなえる。
【0104】
もっとも、本出願人は上記数値を0%、30%、50%、70%としてそれぞれ照合実験をおこなったのであるが、平均誤照合率がもっとも低いのは0%のとき、すなわち上記のような画素の抽出をおこなわず、平滑後の署名画像をそのまま照合にもちいた場合であった。
【0105】
なお、この第3照合部207による特徴点を重視した照合は、実験的に「本人を見つけ出しやすい方法」、すなわち他の手法では誤って他人のものと判定されるような署名でも、本人のものであると正しく判定できる可能性の高いことが分かっている。したがって、第1照合部205で他人と判定された署名についてこの第3照合部207による再度の判定をおこなうことで、いったん他人とされたものが本人による署名として救済される可能性が高くなり、最終的な照合の精度を向上させることができる。
【0106】
なお、署名画像入力部200、第1前処理部201、第2前処理部202、第3前処理部203、第1照合部205、第2照合部206および第3照合部207は、それぞれHD105やFD107、あるいはCD−ROM115などの各種記録媒体からRAM103に読み出されたプログラムの命令にしたがって、CPU101などが命令処理を実行することによって、各部の機能を実現するものである。
【0107】
上述の実施の形態1による署名照合装置の実際の照合能力であるが、本出願人がおこなった照合実験では、平均誤照合率は第1照合部205による照合方式で14.5%(Ds=103のとき)、第2照合部206による照合方式で20.0%(α=0.971、D=2.38のとき)、第3照合部207による照合方式で22.0%(α=0.801、D=4.13のとき)であった。
【0108】
また、第1照合部205〜第3照合部207による照合を組み合わせたハイブリッド方式、すなわち第1照合部205で本人と判定されたものをさらに第2照合部206で、第1照合部205で他人と判定されたものをさらに第3照合部207で検証する方式の平均誤照合率は9.0%であった。なお、このときの第1照合部205における閾値は103、第2照合部206におけるαは0.90、閾値は5.5、また第3照合部207におけるαは0.90、閾値は2.1であった。
【0109】
〔実施の形態2〕
さて、上述した実施の形態1では、1文字を9分割した分割文字についてそのまま固有値と固有ベクトルとを求めたが、以下に説明する実施の形態2のように、さらにこれらの文字に含まれる直線成分に注目して、この直線成分を特に強調した上で固有値と固有ベクトルとを求め、登録署名と照合署名とのマッチングをおこなうようにしてもよい。
【0110】
実施の形態2による署名照合装置のハードウエア構成は、図1に示した実施の形態1の署名照合装置のそれと同一であるので説明を省略する。図22は、この発明の実施の形態2による署名照合装置の構成を機能的に示す説明図である。この発明の実施の形態2による署名照合装置は、署名画像入力部2200、前処理部2201、署名画像記憶部2202および照合部2203を含む構成である。
【0111】
このうち署名画像入力部2200、前処理部2201および署名画像記憶部2202は、図2に示した実施の形態1の署名画像入力部200、第1前処理部201および第1署名画像記憶部204aとそれぞれ同一であるので説明を省略する。
【0112】
照合部2203は、署名画像記憶部2202に保持された登録署名と照合署名とを固有値解析によって照合する機能部である。この照合部2203は、図2に示した実施の形態1の第1照合部205と類似する構成であるが、新たに2値化部2203c、ハフ変換部2203dおよび直線成分強調部2203eを備えた点が異なっている。
【0113】
まず、署名読み出し部2203aは、署名画像入力部2200から入力され前処理部2201による前処理を経て、署名画像記憶部2202に蓄積された登録署名と照合署名とを読み出す機能部である。また、文字分割部2203bは、署名読み出し部2203aによって読み出された各署名内の各文字を、図15に示した重複する9つの小領域すなわち分割文字▲1▼〜▲9▼に分割する機能部である。
【0114】
つぎに、2値化部2203cは、文字分割部2203bにより分割された分割文字の2値化をおこなう機能部である。分割文字を構成する各画素の値は、0(白)から255(真黒)までの複数のレベルを持っているが、2値化部2203cはこの値が所定の閾値に満たなければ一律に0(白)、所定の閾値以上であれば一律に255(真黒)で当該値を置き換える。
【0115】
つぎに、ハフ変換部2203dは、2値化部2203cにより2値化された分割文字からその直線成分を取り出すためのハフ変換をおこなう機能部である。直線は一次方程式で表現でき、そのパラメータが決まれば傾きや位置が決まる。ハフ変換とは、このようにパラメトリックに表現できる図形の式を2値画像から求める方法の一つである。
【0116】
たとえば2値画像からの直線の取り出しを考え、その式をy=mx+cとすると、直線上の任意の点は上記式を満足する。そこで、直線上のある1点(上記式を満たすあるxとyとの組み合わせ、と言ってもよい)におけるmとcとを変数と考えると、m−c平面上に1本の直線を描くことができる。これを上記直線上のすべての点につき繰り返すと、m−c平面上の直線群はある1点に集中し、この交点のmとcとが求めるパラメータの値となる。
【0117】
現実的にはパラメータの値が一定の範囲内に収まるようにするため、任意の直線をmとcでなく、原点からの垂線とx軸との角度θ(0≦θ≦π)、当該垂線の長さρ(0≦ρ≦画像の対角の長さ)により図23に示すような方程式で表す。そして、θとρとを変数と考えると、x−y平面の直線上のある1点につき、図24に示すθ−ρ平面では正弦波を1本描けることになる。たとえば、図24の正弦波2400は図23の点Aに、正弦波2401は点Bに、正弦波2402は点Cにそれぞれ対応するものである。これらの正弦波は1点で交わり、この交点Pにおけるθとρとが求める直線のパラメータとなる。
【0118】
図22の残りの機能部の説明に戻り、つぎに直線成分強調部2203eは、ハフ変換部2203dによる変換後の分割文字に、さらに下記式に示す3×3のガウスフィルタをかけることにより、上記交点すなわち上記で取り出された直線成分をさらに強調する機能部である。
【数11】
Figure 0004004785
【0119】
つぎに、固有値・固有ベクトル算出部2203fは、直線成分強調部2203eによって直線成分を強調された各分割文字の固有値および固有ベクトルを算出する機能部、主成分算出部2203gは、固有値・固有ベクトル算出部2203fによって算出された固有値と固有ベクトルから各分割文字の主成分を算出する機能部、マハラノビス距離算出部2203hは、主成分算出部2203gによって算出された主成分をもちいて登録署名内の各分割文字と照合署名内の各分割文字との距離値を算出する機能部である。これらの各機能部は、それぞれ図2に示した実施の形態1の固有値・固有ベクトル算出部205c、主成分算出部205dおよびマハラノビス距離算出部205eと同一であるので説明を省略する。
【0120】
図25は、照合部2203における照合処理の手順を示すフローチャートである。ステップS2501で、照合部2203は、注目文字が署名中の何番目の文字であるかを示す変数mを1に、また登録署名が読み出し済みであるかどうかを示すフラグflagを0に、それぞれ初期化する。
【0121】
つぎに、ステップS2502で照合部2203は上記フラグをチェックし、フラグが0すなわちまだ登録署名を読み出していないときは(ステップS2502:Yes)、ステップS2503以下の処理に移行する。
【0122】
ステップS2503で、照合部2203はその署名読み出し部2203aによって、署名画像記憶部2202に保持された同一人の5つの登録署名から、それぞれm番目の文字を読み出す。つぎに、ステップS2504で照合部2203はその文字分割部2203bによって、ステップS2503で読み出した各文字を重複する9領域、すなわち9つの分割文字に分割する。
【0123】
さらに、ステップS2505で照合部2203はその2値化部2203cによって、ステップS2504で分割した各分割文字を、グレースケールの文字から白黒の文字に2値化する。そして、ステップS2506で照合部2203はそのハフ変換部2203dによって、ステップS2505で2値化した各分割文字につき上述のハフ変換をおこなう。図26はハフ変換の直前の1文字分の分割文字画像、図27はハフ変換の直後の1文字分の分割文字画像(分布画像)の一例を示す説明図である。
【0124】
さらに、ステップS2507で照合部2203はその直線成分強調部2203eによって、ステップS2506によるハフ変換後の画像にガウスフィルタをかけることで、ハフ曲線の交点すなわち原画像中の直線成分を強調する。図28は、ガウスフィルタの先鋭化係数を変化させたときの分割文字画像の変化を示す説明図である。そして、ステップS2508で照合部2203は、登録署名が読み出し済みであることを示すフラグflagを1にした後、再度ステップS2502のフラグチェックに移行する。
【0125】
ステップS2502のチェックで上記フラグが1、すなわちすでに登録署名を読み出しているときは(ステップS2502:No)、照合部2203はステップS2509以下の処理に移行する。
【0126】
ステップS2509で、照合部2203はその署名読み出し部2203aによって、署名画像記憶部2202に保持された照合署名内のm番目の文字を読み出す。そして当該文字につき、続くステップS2510〜ステップS2513で、上述のステップS2504〜ステップS2507と同様の処理、すなわち9分割(ステップS2510)、2値化(ステップS2511)、ハフ変換(ステップS2512)およびガウスフィルタによる直線成分の強調(ステップS2513)をおこなう。
【0127】
そして、ステップS2514で照合部2203はその固有値・固有ベクトル算出部2203fによって、ステップS2504〜ステップS2507で処理した登録署名内の各分割文字について、その固有値と固有ベクトルとを算出する。つぎに、ステップS2515で照合部2203はその主成分算出部2203gによって、ステップS2514で算出した固有値と固有ベクトルから各分割文字の主成分を算出する。さらに、ステップS2516で照合部2203はそのマハラノビス距離算出部2203hによって、ステップS2515で算出した主成分をもちいて、登録署名内の各分割文字と照合署名内の各分割文字とのマハラノビス距離を算出する。
【0128】
上記のようにしてm番目の文字内の各分割文字の距離値算出を終えると、ステップS2517で照合部2203はmが署名内の総文字数に達しているかどうか、すなわち署名内のすべての文字についてステップS2502〜ステップS2516の処理を終えたかどうかを判定する。そして、まだ途中の文字であるときは(ステップS2517:No)、ステップS2518で変数mをインクリメントするとともにフラグflagを0に初期化してから、再度ステップS2502に移行して、つぎの文字について上記と同様の処理をおこなう。
【0129】
また、署名内のすべての文字について上記処理を終えているときは(ステップS2517:Yes)、ステップS2519に移行する。ステップS2519で、照合部2203はステップS2516で算出した各分割文字の距離値の重み付き和を取って、署名全体の距離値を算出する。つぎに、ステップS2520で照合部2203はこの距離値を所定の閾値と比較して、当該閾値以下であれば(ステップS2520:Yes)本人署名、当該閾値を上回っていれば(ステップS2520:No)他人署名と判定する。
【0130】
なお、署名画像入力部2200、前処理部2201および照合部2203は、それぞれHD105やFD107、あるいはCD−ROM115などの各種記録媒体からRAM103に読み出されたプログラムの命令にしたがって、CPU101などが命令処理を実行することによって、各部の機能を実現するものである。
【0131】
また、本出願人がおこなった照合実験では、実施の形態2による署名照合装置の平均誤照合率は12.5%であった。
【0132】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明によれば、第1の照合手段が、入力した署名画像があらかじめ登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを固有値解析にもとづいて判定し、第2の照合手段が、前記第1の照合手段によって本人により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定し、第3の照合手段が、前記第1の照合手段によって本人以外により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定するので、第1の照合手段における照合結果の正当性が第2の照合手段または第3の照合手段によって検証され、これによって、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合装置が得られるという効果を奏する。
【0133】
また、請求項2に記載の発明によれば、前記請求項1に記載の発明において、前記第1の照合手段が、前記入力した署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割する第1の文字分割手段と、前記登録された署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割する第2の文字分割手段と、前記第1の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像と前記第2の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像との距離値を算出する距離値算出手段と、前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定する判定手段と、を備えたので、署名間の照合は署名内の各文字をさらに分割した分割文字ごとにおこなわれ、この分割数や分割方法を適切に選択することで、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合装置が得られるという効果を奏する。
【0134】
また、請求項3に記載の発明によれば、前記請求項1に記載の発明において、前記第2の照合手段が、前記入力した署名画像を平滑化する平滑化手段と、前記平滑化手段によって平滑化された署名画像と前記登録された署名画像との距離値を算出する距離値算出手段と、前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定する判定手段と、を備えたので、署名間の微小な位置ずれや線幅の差異が平滑化によって無効化され、これによって、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合装置が得られるという効果を奏する。
【0135】
また、請求項4に記載の発明によれば、前記請求項1に記載の発明において、前記第3の照合手段が、前記入力した署名画像を細線化する細線化手段と、前記細線化手段によって細線化された署名画像内の特徴点を特定する特徴点特定手段と、前記細線化手段によって細線化された署名画像を、前記特徴点特定手段によって特定された特徴点を強調しながら平滑化する平滑化手段と、前記平滑化手段によって平滑化された署名画像と前記登録された署名画像との距離値を算出する距離値算出手段と、前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかを判定する判定手段と、を備えたので、署名間の微小な位置ずれや線幅の差異が無効化されるとともに、署名間の照合はその特徴点の分布の類似性を重視しておこなわれ、これによって、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合装置が得られるという効果を奏する。
【0136】
また、請求項5に記載の発明によれば、前記請求項4に記載の発明において、前記平滑化手段が、前記細線化手段によって細線化された署名画像に平滑化フィルタをかけるとともに、前記特徴点特定手段によって特定された特徴点には前記平滑化フィルタを複数回かけるので、署名間の照合は平滑化フィルタの重複によって強調された特徴点の分布の類似性を重視しておこなわれ、これによって、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合装置が得られるという効果を奏する。
【0137】
また、請求項6に記載の発明によれば、第1の文字分割手段が、入力した署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割し、第2の文字分割手段が、あらかじめ登録された署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割し、距離値算出手段が、前記第1の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像と前記第2の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像との距離値を算出し、判定手段が、前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定するので、署名間の照合は署名内の各文字をさらに分割した分割文字ごとにおこなわれ、この分割数や分割方法を適切に選択することで、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合装置が得られるという効果を奏する。
【0138】
また、請求項7に記載の発明によれば、前記請求項6に記載の発明において、さらに第1の画像変換手段が、前記第1の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像をハフ変換し、第2の画像変換手段が、前記第2の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像をハフ変換し、前記距離値算出手段が、前記第1の画像変換手段によって変換された後の分割文字画像と前記第2の画像変換手段によって変換された後の分割文字画像との距離値を算出するので、署名間の照合は署名内の分割文字ごとに、その直線成分の類似性を重視しておこなわれ、この分割数や分割方法、あるいは直線成分の抽出方法を適切に選択することで、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合装置が得られるという効果を奏する。
【0139】
また、請求項8に記載の発明によれば、前記請求項7に記載の発明において、さらに第1の画像強調手段が、前記第1の画像変換手段により変換された後の分割文字画像の特徴点を強調し、第2の画像強調手段が、前記第2の画像変換手段により変換された後の分割文字画像の特徴点を強調し、前記距離値算出手段が、前記第1の画像強調手段によってその特徴点を強調された分割文字画像と前記第2の画像強調手段によってその特徴点を強調された分割文字画像との距離値を算出するので、署名間の照合は署名内の分割文字ごとに、その直線成分の類似性を重視しておこなわれ、この分割数や分割方法、あるいは直線成分の抽出方法や強調方法を適切に選択することで、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合装置が得られるという効果を奏する。
【0140】
また、請求項9に記載の発明によれば、平滑化手段が、入力した署名画像を平滑化し、距離値算出手段が、前記平滑化手段によって平滑化された署名画像とあらかじめ登録された署名画像との距離値を算出し、判定手段が、前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定するので、署名間の微小な位置ずれや線幅の差異などが平滑化によって無効化され、これによって、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合装置が得られるという効果を奏する。
【0141】
また、請求項10に記載の発明によれば、細線化手段が、入力した署名画像を細線化し、特徴点特定手段が、前記細線化手段によって細線化された署名画像内の特徴点を特定し、平滑化手段が、前記細線化手段によって細線化された署名画像を、前記特徴点特定手段によって特定された特徴点を強調しながら平滑化し、距離値算出手段が、前記平滑化手段によって平滑化された署名画像とあらかじめ登録された署名画像との距離値を算出し、判定手段が、前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかを判定するので、署名間の微小な位置ずれや線幅の差異などが無効化されるとともに、署名間の照合はその特徴点の分布の類似性を重視しておこなわれ、これによって、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合装置が得られるという効果を奏する。
【0142】
また、請求項11に記載の発明によれば、第1の照合工程で、入力した署名画像があらかじめ登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを固有値解析にもとづいて判定し、第2の照合工程で、前記第1の照合工程で本人により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定し、第3の照合工程で、前記第1の照合工程で本人以外により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定するので、第1の照合工程における照合結果の正当性が第2の照合工程または第3の照合工程において検証され、これによって、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合方法が得られるという効果を奏する。
【0143】
また、請求項12に記載の発明によれば、第1の文字分割工程で、入力した署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割し、第2の文字分割工程で、あらかじめ登録された署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割し、距離値算出工程で、前記第1の文字分割工程で分割されたそれぞれの分割文字画像と前記第2の文字分割工程で分割されたそれぞれの分割文字画像との距離値を算出し、判定工程で、前記距離値算出工程で算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定するので、署名間の照合は署名内の各文字をさらに分割した分割文字ごとにおこなわれ、この分割数や分割方法を適切に選択することで、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合方法が得られるという効果を奏する。
【0144】
また、請求項13に記載の発明によれば、前記請求項12に記載の発明において、さらに第1の画像変換工程で、前記第1の文字分割工程で分割されたそれぞれの分割文字画像をハフ変換し、第2の画像変換工程で、前記第2の文字分割工程で分割されたそれぞれの分割文字画像をハフ変換し、前記距離値算出工程では、前記第1の画像変換工程で変換された後の分割文字画像と前記第2の画像変換工程で変換された後の分割文字画像との距離値を算出するので、署名間の照合は署名内の分割文字ごとに、その直線成分の類似性を重視しておこなわれ、この分割数や分割方法、あるいは直線成分の抽出方法を適切に選択することで、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合方法が得られるという効果を奏する。
【0145】
また、請求項14に記載の発明によれば、前記請求項13に記載の発明において、さらに第1の画像強調工程で、前記第1の画像変換工程で変換された後の分割文字画像の特徴点を強調し、第2の画像強調工程で、前記第2の画像変換工程で変換された後の分割文字画像の特徴点を強調し、前記距離値算出工程では、前記第1の画像強調工程でその特徴点を強調された分割文字画像と前記第2の画像強調工程でその特徴点を強調された分割文字画像との距離値を算出するので、署名間の照合は署名内の分割文字ごとに、その直線成分の類似性を重視しておこなわれ、この分割数や分割方法、あるいは直線成分の抽出方法や強調方法を適切に選択することで、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合方法が得られるという効果を奏する。
【0146】
また、請求項15に記載の発明によれば、平滑化工程で、入力した署名画像を平滑化し、距離値算出工程で、前記平滑化工程で平滑化された署名画像とあらかじめ登録された署名画像との距離値を算出し、判定工程で、前記距離値算出工程で算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定するので、署名間の微小な位置ずれや線幅の差異が平滑化によって無効化され、これによって、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合方法が得られるという効果を奏する。
【0147】
また、請求項16に記載の発明によれば、細線化工程で、入力した署名画像を細線化し、特徴点特定工程で、前記細線化工程で細線化された署名画像内の特徴点を特定し、平滑化工程で、前記細線化工程で細線化された署名画像を、前記特徴点特定工程で特定された特徴点を強調しながら平滑化し、距離値算出工程で、前記平滑化工程で平滑化された署名画像とあらかじめ登録された署名画像との距離値を算出し、判定工程で、前記距離値算出工程で算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかを判定するので、署名間の微小な位置ずれや線幅の差異が無効化されるとともに、署名間の照合はその特徴点の分布の類似性を重視しておこなわれ、これによって、署名間の照合を高精度におこなうことが可能な署名照合方法が得られるという効果を奏する。
【0148】
また、請求項17に記載の発明によれば、前記請求項11〜請求項16のいずれか一つに記載された方法をコンピュータに実行させることが可能なプログラムが得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による署名照合装置のハードウエア構成を示す説明図である。
【図2】この発明の実施の形態1による署名照合装置の構成を機能的に示す説明図である。
【図3】この発明の実施の形態1による署名画像入力部200によって取り込まれた原画像の一例を示す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1による第1前処理部201における前処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】図3に示す原画像の背景除去後の状態を示す説明図である。
【図6】図5に示す背景除去後の原画像から切り出された各文字の画像を示す説明図である。
【図7】図6に示す各文字画像の正規化後および平滑化後の状態を示す説明図である。
【図8】この発明の実施の形態1による第2前処理部202における前処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図3に示す原画像から背景除去を経て切り出された署名画像の、ノイズ除去後および正規化後の状態を示す説明図である。
【図10】この発明の実施の形態1による第3前処理部203における前処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】図3に示す原画像から背景の除去、署名部分の切り出し、ノイズの除去および所定サイズへの正規化を経て細線化された署名画像を示す説明図である。
【図12】この発明の実施の形態1による平滑化部202e・203gによって使用されるガウスフィルタの特性を示す説明図である。
【図13】図11に示す細線化画像が特徴点を強調されつつ平滑化された後の状態を示す説明図である。
【図14】この発明の実施の形態1による文字分割部205bにおける、文字の分割方法を説明するための説明図である。
【図15】この発明の実施の形態1による文字分割部205bにおける、文字の分割方法を説明するための他の説明図である。
【図16】図14および図15に示す以外の文字の分割方法の一例を示す説明図である。
【図17】この発明の実施の形態1による固有値・固有ベクトル算出部205c・主成分算出部205dおよびマハラノビス距離算出部205eの各処理を説明するための説明図である。
【図18】主成分の定義を示す説明図である。
【図19】この発明の実施の形態1による第1照合部205における照合処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】この発明の実施の形態1による第2照合部206における照合処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】この発明の実施の形態1による第3照合部207における照合処理の手順を示すフローチャートである。
【図22】この発明の実施の形態2による署名照合装置の構成を機能的に示す説明図である。
【図23】ハフ変換の原理を示すための説明図である。
【図24】ハフ変換の原理を示すための他の説明図である。
【図25】この発明の実施の形態2による照合部2203における照合処理の手順を示すフローチャートである。
【図26】ハフ変換の直前の1文字分の分割文字画像の一例を示す説明図である。
【図27】ハフ変換の直後の1文字分の分割文字画像(分布画像)の一例を示す説明図である。
【図28】直線成分強調後の分割文字画像の一例(強調の度合いを異ならせたもの)を示す説明図である。
【符号の説明】
100 バスまたはケーブル
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 HDD
105 HD
106 FDD
107 FD
108 ディスプレイ
109 I/F
110 通信ケーブル
111 キーボード
112 マウス
113 スキャナ
114 プリンタ
115 CD−ROM
116 CD−ROMドライブ
200,2200 署名画像入力部
201 第1前処理部
202 第2前処理部
203 第3前処理部
204,2202 署名画像記憶部
205 第1照合部
206 第2照合部
207 第3照合部
2201 前処理部
2203 照合部

Claims (7)

  1. 入力した署名画像があらかじめ登録された署名画像の本人によって筆記されたものであるかどうかを固有値解析にもとづいて判定する第1の照合手段と、
    前記第1の照合手段によって本人により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定する第2の照合手段と、
    前記第1の照合手段によって本人以外により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定する第3の照合手段と、
    を備えたことを特徴とする署名照合装置。
  2. 前記第1の照合手段は、
    前記入力した署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割する第1の文字分割手段と、
    前記登録された署名画像を構成する各文字の画像を重複する複数の領域すなわち複数の分割文字画像に分割する第2の文字分割手段と、
    前記第1の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像と前記第2の文字分割手段によって分割されたそれぞれの分割文字画像との距離値を算出する距離値算出手段と、
    前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする前記請求項1に記載の署名照合装置。
  3. 前記第2の照合手段は、
    前記入力した署名画像を平滑化する平滑化手段と、
    前記平滑化手段によって平滑化された署名画像と前記登録された署名画像との距離値を算出する距離値算出手段と、
    前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする前記請求項1に記載の署名照合装置。
  4. 前記第3の照合手段は、
    前記入力した署名画像を細線化する細線化手段と、
    前記細線化手段によって細線化された署名画像内の特徴点を特定する特徴点特定手段と、
    前記細線化手段によって細線化された署名画像を、前記特徴点特定手段によって特定された特徴点を強調しながら平滑化する平滑化手段と、
    前記平滑化手段によって平滑化された署名画像と前記登録された署名画像との距離値を算出する距離値算出手段と、
    前記距離値算出手段によって算出された距離値にもとづいて前記入力した署名画像が前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかを判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする前記請求項1に記載の署名照合装置。
  5. 前記平滑化手段は、前記細線化手段によって細線化された署名画像に平滑化フィルタをかけるとともに、前記特徴点特定手段によって特定された特徴点には前記平滑化フィルタを複数回かけることを特徴とする前記請求項4に記載の署名照合装置。
  6. 第1の照合手段、第2の照合手段および第3の照合手段を備えたコンピュータを用いて、署名照合をおこなう署名照合方法であって、
    前記第1の照合手段が、入力した署名画像があらかじめ登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを固有値解析にもとづいて判定する第1の照合工程と、
    前記第2の照合手段が、前記第1の照合工程で本人により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定する第2の照合工程と、
    前記第3の照合手段が、前記第1の照合工程で本人以外により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定する第3の照合工程と、
    前記コンピュータに実行させることを特徴とする署名照合方法。
  7. 第1の照合手段、第2の照合手段および第3の照合手段を備えたコンピュータに実行させる署名照合プログラムであって、
    前記第1の照合手段が、入力した署名画像があらかじめ登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかを固有値解析にもとづいて判定する第1の照合工程と、
    前記第2の照合手段が、前記第1の照合工程で本人により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定する第2の照合工程と、
    前記第3の照合手段が、前記第1の照合工程で本人以外により筆記されたと判定された署名画像が、前記登録された署名画像の本人以外により筆記されたものであるかどうかをDPマッチングにもとづいて判定する第3の照合工程と、
    を前記コンピュータに実行させることを特徴とする署名照合プログラム。
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