JP4004717B2

JP4004717B2 - Method for producing composite foam

Info

Publication number: JP4004717B2
Application number: JP2000181817A
Authority: JP
Inventors: 資忠松島; 多潤南條; 政嗣市位
Original assignee: シンエイテクノ株式会社
Priority date: 2000-06-16
Filing date: 2000-06-16
Publication date: 2007-11-07
Anticipated expiration: 2020-06-16
Also published as: JP2002001829A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質粒子を発泡体内部に保持した複合発泡体の製造方法の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ポリオレフィン系樹脂やポリウレタン系樹脂に代表される熱可塑性樹脂製の発泡体は、例えば、これらの樹脂を熱分解型発泡剤と混合後、溶融混練して発泡体製造用混練物を得、これを加熱・加圧プレス内で所望の温度・圧力に付して発泡条件に保持した後、プレスから取り出して発泡・膨張させること等により製造されている。
【０００３】
ところで、上記発泡体やまたこの発泡体をスライスして得られる発泡シート体等の発泡樹脂製品では、樹脂そのものの臭いや発泡ガスの臭いが強く、放置してガス抜きしたり、水洗したりしただけではその臭いがなかなかとれない。
【０００４】
そして、このように樹脂や発泡ガスの臭いが強いと、例えば介護用シートやその他常に身体と接触し又は身近に用いる物品に使用した場合、臭いが鼻について不快感や嫌悪感を生じさせ、酷いときは吐き気をもよおしたりする場合がある。
【０００５】
一方、多孔質粒子を発泡体内部に保持した複合発泡体は良く知られている。このような複合発泡体は、通常、熱可塑性樹脂に発泡剤と多孔質粒子とを混合して溶融混練し、次いで発泡させることにより製造することができる。
【０００６】
上記のようにして得られる複合発泡体は、主として連続気泡群を有しかつこれらの気泡群内に多孔質粒子が分散保持されている状態のものと理解されてはいるが、実際のところ、分散保持される多孔質粒子の表面活性は、発泡時の気泡膜片の接着や発泡ガスの吸収等により低下していて、多孔質粒子が本来有する吸着機能や担持機能が十全に発揮されていない。
【０００７】
さらに、上記多孔質粒子に薬剤を担持させようとする試みもあるが、上記のことから多孔質粒子そのものの吸着・担持能がかなり弱まっており、また発泡体の表層より内部に分散保持さている多孔質粒子には薬剤が到達せず、従って全体として担持される薬剤量は極めて少なく、所期の効果を発揮できないものとなっている。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、多孔質粒子がその表面活性が高められた状態で連続気泡群内に分散保持されている複合発泡体の製造方法を提供するにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
かくして本願『請求項１』に係る発明によれば、『熱可塑性物質と発泡剤と多孔質粒子との混練物よりなりかつ実質的に連続気泡群を形成し得るよう調節された発泡性複合材料 (A) の表面を、熱可塑性物質と発泡剤との混練物よりなりかつ実質的に独立気泡群を形成し得るよう調節された発泡性外皮材 (B) にて被覆し、次いで加熱・加圧した後発泡・膨張させ、得られる被覆複合発泡体 (Fab) をスライスしてシート状に取り出し、得られたシート状の複合発泡体 (FSab) を圧縮して上記連続気泡 (F) 群内に分散保持されている多孔質粒子 (z) の多孔質面を該気泡 (F) 群内で露呈させることを特徴とする複合発泡体の製造方法』が提供される。
【００１２】
本発明において、「多孔質粒子の多孔質面を該気泡群内で露呈させる」とは、連続気泡(F)群内に分散保持される多孔質粒子(z)の多孔質面が、該連通気泡(F)内雰囲気及び該連通気泡(F)群を通じて外気と接触可能な状態にすることを意味する。
【００１３】
また、本発明において、「実質的に連続気泡群を形成し」とは、独立気泡が混在しても良いが主として連続気泡群からなり、全体として通気性を有することを意味する。
【００１４】
本発明は、上記「多孔質粒子の多孔質面の露呈」を、複合発泡体の圧縮により達成する。すなわち、「圧縮」により、連続気泡(F)群の内壁と接着している多孔質粒子(z1)を引き離したり、多孔質粒子(z2)の表面を被覆している気泡膜片(f1)を剥離したり、上記気泡(F)群内でくっつき合っている多孔質粒子(z3)の塊を分割したり、多孔質粒子そのものを粉砕したりする事によって、多孔質面を露出させる事ができると共に、気泡連通路を塞いでいる若干の気泡膜片(f2)を破ることができる。
【００１５】
本発明において、圧縮前の複合発泡体の製造は、本願『請求項１』に示すように、『熱可塑性物質と発泡剤と多孔質粒子との混練物よりなりかつ実質的に連続気泡群を形成し得るよう調節された発泡性複合材料(A)の表面を、熱可塑性物質と発泡剤との混練物よりなりかつ実質的に独立気泡群を形成し得るよう調節された発泡性外皮材(B)にて被覆し、次いで加熱・加圧した後発泡・膨張させ』るものである。
【００１６】
本発明によれば、より緻密かつ均質で細かい気泡からなる連通気泡群が得られ、弾力性に富みかつ剛性が高まる点で好ましいものである。
【００１７】
本発明において、請求項１に示すような被覆複合発泡体(Fab)を圧縮する場合は、通気性の無い外皮発泡体(Fb)にて被覆されているので、スライスして通気性を有する状態にしてから圧縮に付されることが好ましい。
【００１８】
本発明はまた、本願『請求項２』に示すように、請求項１で得られた「圧縮して連続気泡(F)群内に分散保持されている多孔質粒子(z)の多孔質面が該気泡(F)群内で露呈された複合発泡体」を、『更に、発泡ガスを溶解する液体に浸漬し、次いで該液体を除去することを特徴とする複合発泡体の製造方法』を提供することができる。
【００１９】
上記「発泡ガスを溶解する液体」は、それ自身単独で用いられるものであっても良いが、本願『請求項３』に示すように、更に『抗菌剤、消臭剤、鮮度保持剤からなる薬剤群から選択される１種又は２種以上の薬剤が溶解され』ていると、これらの薬効を多孔質粒子に担持させ得る点でより好ましいものとなる。
【００２０】
また、本願『請求項４』に示すように、上記「発泡ガスを溶解する液体」に浸漬してこれを除去した後、『防黴剤、抗菌剤、消臭剤、鮮度保持剤からなる薬剤群から選択される１種又は２種以上の薬剤が溶解された溶液に浸漬し、次いで該溶液を除去』することにより、これらの薬効を多孔質粒子に担持させるものであっても良い。
【００２１】
【発明の実施の形態】
本発明において、熱可塑性物質としては、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマ、合成ゴム、天然ゴム等が挙げられ、これらは１種で又は２種以上の混合物で用いられる。
【００２２】
上記熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体などのポリオレフィン系樹脂の他、ポリウレタン系樹脂等が好適なものとして挙げられる。
【００２３】
上記熱可塑性エラストマとしては、例えば、スチレン系エラストマ（硬質分：ポリスチレン、軟質分：ポリブタジエン、ポリイソプレン）、オレフイン系エラストマ（硬質分：ポリプロピレン、軟質分：エチレンαオレフィンゴム）、ポリエステル系エラストマ（硬質分：ポリエステル、軟質分：ポリエーテル）、ポリアミド系エラストマ（硬質分：ポリアミド、軟質分：ポリエーテル）その他ポリウレタン系エラストマ等が挙げられる。
【００２４】
本願『請求項１』に係る発明において、発泡性複合材料(A)に用いられる熱可塑性物質と発泡性外皮材(B)に用いられる熱可塑性物質とは、互いに同一のものを用いることが、同一の熱膨張率を有しかつ発泡・膨張後にこれらを溶着により強固に一体化せしめられる点から好ましいが、別段これに限定されない。
【００２５】
また、本願『請求項１』に係る発明において、「実質的に独立気泡群を形成し」とは、連続気泡が混在しても良いが主として独立気泡群からなり、表裏方向の通気性を有しないものを意味する。
【００２６】
また本発明において、「連続気泡群を形成し得るよう調節」したり、「独立気泡群を形成し得るよう調節」するとは、例えば発泡剤、発泡助剤、架橋剤を適宜組合せることにより達成できる。
【００２７】
本発明に用いられる発泡剤としては、化学発泡剤が好ましく、有機系発泡剤及び無機系発泡剤の何れもを用いることができる。また、これらの化学発泡剤のうち、熱分解型の方が好適に用いられるが、反応型のものであっても良い。
【００２８】
熱分解型無機系発泡剤には、炭酸塩、重炭酸塩、亜硝酸塩、水素化物等があり、具体的には炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム等が好ましいものとして挙げられる。
【００２９】
熱分解型有機系発泡剤には、アゾ化合物、ヒドラジン誘導体、セミカルバジド化合物、アジ化物、ニトロソ化物、トリアゾール化物等があり、具体的にはアゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p,p'-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等が挙げられる。
【００３０】
発泡助剤には、亜鉛華、尿素、ジンクステアレート、サリチル酸等が好ましいものと挙げられる。
【００３１】
架橋剤には、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド等が挙げられ、ジ（ｔ−ブチルパーオキシイソプロピル）ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド等が好ましい。
【００３２】
本発明に用いられる多孔質粒子(z)としては、無機粉粒体や有機粉粒体の何れのものであっても良く、例えば、前者にはセラミック、酸化鉄、鉱石等に由来するものが挙げられ、具体的には、酸性処理粘土、フラー土、活性アルミナ、モレキュラーシーブ、ゼオライト、人工ゼオライト、白土、含水若しくは無水珪酸、シリカゲル、活性炭、パーライト、バーミキュライト、マグネシア等が挙げられる。また、後者には籾殻、木炭、デキストリン等が挙げられる。しかしながら、別段これらに限定されるものではない。
なお、「粒子」には、粒状、粉状は勿論のこと、微細な繊維状も含まれる。
【００３３】
上記多孔質粒子は、１種で用いられても良くまた２種以上混合されて用いられても良い。また、脱臭、消臭、防臭、脱色、遠赤外線放射等のそれぞれの目的に応じて適宜選択することができる。
【００３４】
本発明において、複合発泡体の「圧縮」は、該発泡体の連続気泡(F)群内に分散保持されている多孔質粒子(z)の多孔質面を該気泡(F)群内で露呈させ、かつ、該気泡(F)群の連通路を塞いでいる気泡膜片(f2)を破れる方法であればいずれであっても良く、例えば本願『請求項５』に示すように、『該複合発泡体をその厚さよりも狭い間隙を有する１対のローラ(r)(r)間を通して行』う方法が、簡単で好ましいものとして挙げられるが、別段これに限定されない。
【００３５】
本発明において、複合発泡体形成時に発生する発泡ガスを溶解しうる溶媒は、発泡ガスの種類に応じて適宜選択されるが、例えば、発泡ガスが酸性ガスの場合は水や弱塩基性水溶液が、また、塩基性ガスの場合は水や弱酸性水溶液がそれぞれ好適なものとして挙げられ、発泡ガスが中性や不活性ガスの場合は水や低沸点の極性又は無極性溶媒等が好適なものとして挙げられる。
【００３６】
本願『請求項３』又は『請求項４』に係る発明において、防黴剤、抗菌剤、消臭剤、鮮度保持剤等は、当該分野で公知のもののなかから人体に害を与えないものが適宜選択される。特に、防黴剤としてはプロピルパラベンやメチルパラベンが、消臭・鮮度保持剤として例えば鉄とアスコルビン酸との複合又は化合物等が好適なものとして挙げられるが、別段これに限定されるものでもない。
【００３７】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【００３８】
［参考例］
下記表１に示された配合に従って、オープンロール、バンバリーミキサ、加圧ニーダ等で均一に溶融混合して混練し、発泡性複合材料(A)用組成物を調製した。
【００３９】
【表１】

【００４０】
溶融混合された上記組成物を押出機で成形し、加熱・加圧用プレス内に配した後、温度：150〜180℃、圧力：150〜200kg/cm²で10〜15分程度保持した。
【００４１】
上記のごとく加熱・加圧した後、上記プレスから取り出すと発泡・膨張を始めた。そして、発泡・膨張が完了したとき、実質的に連続気泡群からなる複合発泡体(Fa)が得られた。
【００４２】
次に、上記得られた複合発泡体(Fa)を図１に示すように厚さ2.5mmにスライスしてシート状の複合発泡体(SFa)とした。すると切断された断面を詳しく観察すると、図２に示すように、連続気泡(F)群の一部では、あるゼオライト粒子(z1)は気泡壁に密着されており、あるゼオライト粒子(z2)は、発泡時に生成した気泡膜片(f1)に取り囲まれており、またあるゼオライト粒子(z3)は粒子同士が塊を作っていてそれらが気泡膜片(f1)に取り囲まれていたり、さらには連続気泡(F)の連通路が気泡膜片(f2)により塞がれていたりしていた。
【００４３】
上記で得られたシート状の複合発泡体(SFa)を、図３に示すように、１対のロール(r)(r)間に通して全体を圧縮した。
【００４４】
上記のように圧縮処理されたシート状の複合発泡体(SFa1)は、非常に軟らかく弾力に富むものとなりかつ風合いが増すものとなった。またこれと同時に、上記で観察された断面では、図４に示すように、連続気泡(F)群内に残存していた気泡膜片(f1)(f2)はほぼ完全に破れており、気泡内壁に接着していたゼオライト粒子(z1)は引き剥がされ、ゼオライト粒子(z2)表面を覆っていた気泡膜片は除去され、塊となっていたゼオライト粒子(z3)同士は分割され、全体としてゼオライト粒子はその多孔質面が連続気泡内に露呈されているものとなった。その上、連続気泡(F)群の連通度は非常に増すものとなった。従って、ゼオライト粒子は外気と十分に接触可能な状態となっていた。
【００４５】
本参考例で得られたシート状の複合発泡体(SFa1)は、軟らかく風合いが良好な上に臭いが少なく、また、連続気泡群内に分散保持されているゼオライト粒子は、多孔質面が露呈されているために遠赤外線効果も発揮されて暖かいので、身体に接触又は近接して用いる場合例えば介護用シートや膝掛け等に好適なものであった。
【００４６】
［実施例１］
下記表２に示された各配合に従って、それぞれ個別にオープンロール、バンバリーミキサ、加圧ニーダ等で均一に溶融混合して混練し、発泡性複合材料(A)及び発泡性外皮材(B)をそれぞれ製造する各組成物を調製した。なお、発泡性外皮材(B)製造用組成物については、発泡剤、架橋剤の非分解温度（具体的には80〜130℃）で溶融混合した。
【００４７】
【表２】

【００４８】
得られた各溶融混合物について、それぞれロール、押出機等で成形して、発泡性複合材料(A)用シート体(SA)及び発泡性外皮材(B)用シート体(SB)をそれぞれ得た。このとき、シート体(SA)については１mmの厚さ、シート体(SB)については３mmの厚さに成形した。
【００４９】
次いで、図５に示すように、加熱・加圧用プレス(P)内に、上・下層にシート体(SB)を配しかつ中間層に複数枚のシート体(SA)を配してサンドイッチ構造に積層して複合物(SAB)を構成した後、一段加熱・加圧発泡方式により、温度：150〜180℃、圧力：150〜200kg/cm²で10〜15分程度保持した。
【００５０】
なお、上記サンドイッチ構造の複合物(SAB)において、中間層の側周面をも上・下層で被覆することができるように、上・下層を構成するシート体(SB)は、中間層を構成するシート体(SA)よりも大きい目に用いた。この一例として挙げれば、シート体(SC)：900×700(mm)、シート体(SB)：850×650(mm)である。
【００５１】
上記のごとく加熱・加圧した後プレス(P)から取り出す際、上記サンドイッチ構造の複合物(SAB)は、図６に示すように、発泡性複合材料(A)の全表面が発泡性外皮材(B)に完全に被覆された複合物(AB)の状態になっており、この状態で発泡・膨張を始めた。
【００５２】
発泡・膨張が完了したとき、図７に断面を示すように、発泡性複合材料(A)が発泡した複合発泡体(Fa)と発泡性外皮材(B)が発泡した外皮発泡体(Fb)とが溶着一体化した被覆複合発泡体(Fab)が得られた。
【００５３】
この被覆複合発泡体(Fab)は、前記複合物(SAB又はAB)における発泡性複合材料 (SA又はA)及び発泡性外皮材(SB又はB)がいずれも発泡・膨張するが、このとき発泡性外皮材(SB又はB)は実質的に独立気泡群を生成しながら発泡・膨張するのでガスバリヤ性は損なわれず、従って発泡性複合材料(A)が発生する発泡ガスを逃さなく、内部ガス圧を適度に保持したままで発泡性複合材料(A)の発泡が均等に行われ、この結果、均質で緻密な内部の複合発泡体(Fa)が形成されると共に全体に発泡・膨張に際して偏りや変形が無いものであった。
【００５４】
また、内部の複合発泡体(Fa)は若干の独立気泡が混在するが実質的に連続気泡群からなりかつこの連続気泡群内にゼオライト粒子(z)が分散保持されたものであった。
【００５５】
以上のようにして得られた被覆複合発泡体(Fab)を、実施例１と同様に、厚さ2.5mmにスライスしてシート状の被覆複合発泡体(SFab)とし、次いでロール間に通して圧縮処理を施し、シート状の被覆複合発泡体(SFab1)を得た。
【００５６】
上記被覆複合発泡体(SFab1)は、上記参考例で得られたシート状複合発泡体(SFa1)よりも、細かくかつ均質な連続気泡群からなるものでシートの表裏間の透水性は殆ど認められなく（但し、外力をかけない場合）、その上、軟らかくかつ風合いも良好で全体的に肌触りがより良好なものであった。
【００５７】
［実施例２及び３］
参考例及び実施例１とそれぞれ同様にして得られたシート状の複合発泡体(SFa)及び被覆複合発泡体(SFab)を、参考例と同様にローラにより圧縮処理した後、水洗いした。すなわち、複合発泡体(SFa1)及び被覆複合発泡体(SFab1)をそれぞれ水中に漬けて発泡体内部の連続気泡群内にまで水を吸い込ませ、次いで吸い込んだ水を絞り出した後加温庫に入れて乾燥させて、本実施例のシート状の複合発泡体(SFa2)及び被覆複合発泡体(SFab2)を得た。
【００５８】
以上のようにして得られた複合発泡体(SFa2)及び被覆複合発泡体(SFab2)は、製造時につきものの発泡樹脂特有の臭いが全くしないものであった。これは、水洗することによって、連通気泡群内に導入された水が、そこに多孔質面を露呈して分散保持されているゼオライト粒子と接触することによってゼオライト粒子に既に吸収されている発泡ガスを溶解して取り出し、これによってゼオライト粒子の表面が活性化されて吸着能が再生されたために、水への溶解によるガス除去とゼオライト粒子の活性表面によるガス吸着とが相乗され、その結果、ほぼ完全な脱臭ができたものと思われる。
【００５９】
従って、これらの複合発泡体(SFa2)及び被覆複合発泡体(SFab2)は、参考例と同様に風合い・軟らかさが良好な上、臭いなどが全くないこと、及び、内部に分散保持されているゼオライト粒子は活性化されているので、さらなる脱臭、吸湿効果が一層発揮されること等から、尿や汗等の水分を吸収しかつこれらの臭いも脱臭できるので、なおさら介護用シートなどに最適のものとして提供できる。
【００６０】
［実施例４及び５］
実施例２及び３と同様にして得られた各シート状の複合発泡体(SFa2)及び被覆複合発泡体(SFab2)それぞれを、防黴剤であるプロピルパラベン及びメチルパラベンを溶解した溶液中に十分に浸漬した後、加温庫で乾燥させてシート状の複合発泡体(SFa3)及び被覆複合発泡体(SFab3)を得た。
【００６１】
本例で得られた複合発泡体(SFa3)及び被覆複合発泡体(SFab3)はいずれも、実施例２及び３の複合発泡体(SFa2)及び被覆複合発泡体(SFab2)とそれぞれ同様な効果を発揮できる上、ゼオライト粒子及び気泡内面に防黴剤が担持されてシート全体に防黴性が付与されており、尿や汗等を吸収しても黴等が繁殖しないもので、非常に衛生的であった。
【００６２】
［実施例６及び７］
実施例２及び３と同様にして得られた各シート状の複合発泡体(SFa2)及び被覆複合発泡体(SFab2)をそれぞれ、アスコルビン酸及び鉄(II)イオンを有効成分とする鮮度保持剤を溶解した溶液中に十分に浸漬した後、加温庫で乾燥させてシート状の複合発泡体(SFa4)及び被覆複合発泡体(SFab4)を得た。
【００６３】
本例で得られた複合発泡体(SFa4)及び被覆複合発泡体(SFab4)はいずれも、緩衝材として好適な上、鮮度保持剤が担持されているので、野菜や果物その他魚介類等の保存や運搬に頗る好適なシート材であった。
【００６７】
【発明の効果】
本願請求項１に係る発明によれば、発泡・膨張過程において、発泡性外皮材に被覆された発泡性複合材料が該外皮材と共に発泡・膨張するので、適度な内部圧力を保持したまま膨張でき、緻密で均質な連続気泡群が形成されるので非常に弾力性に富み、かつ圧縮処理によって風合いも高められた発泡シート製品を提供する事ができる。
【００６８】
本願請求項２に係る発明によれば、多孔質粒子が吸収している発泡ガスを除去することができ、製造時の臭いが全くなくかつ多孔質粒子の吸着・担持能をより高めた複合発泡体を提供できる。
【００６９】
従って、樹脂成形物の臭いに弱い人にとっても使用に際しての違和感や不快感が全く無く、脱臭機能も強力なものとなっており、その上、軟らかくて風合いがよいので保温効果や床ずれ防止効果が発揮でき、介護用シートとして好適であるばかりでなく、フロアマット、浴室用マット、トイレ用マット、膝掛け等にも好適なシート材として提供することができる。
【００７０】
本願請求項３又は４に係る発明によれば、活性化されて吸着・担持能が高められた表面を有する多孔質粒子に、防黴剤、抗菌剤・消臭剤、鮮度保持剤等の薬剤を十分な量で担持することができ、従って、請求項１〜２の発明が奏する技術的効果に加えて、担持されている薬剤に基づく効果を長期にわたって発揮することができる。従って、上記したシート材への利用以外に、例えば強力な鮮度保持機能を有する緩衝材として提供することもできる。
【００７１】
本願請求項５に係る発明によれば、圧縮処理が非常に簡便にかつ均等に行え、均一な風合いで均質な吸着・担持能を有する複合発泡体を提供することができる。また、本願請求項６に係る発明によれば、多孔質面が露呈され吸着・担持能が高められた状態の多孔質粒子が連続気泡群内に分散保持されているので、連通気泡群内に残存する発泡ガスはこれらの多孔質粒子に効率よく吸収され、発泡ガスの臭いが殆どしない発泡製品を提供できる。さらに、圧縮により複合発泡体全体が解されているので弾力性に富みかつ風合いが良好な上、分散保持されている多孔質粒子は連通気泡群の連通路を通じて外気との接触ができて脱臭効果も有するので、非常に付加価値の高い発泡製品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の製造方法の一例であるシート状複合発泡体を製造するときの説明図
【図２】圧縮処理前のシート状複合発泡体における連続気泡群に分散保持されるゼオライト粒子の状態を説明する要部拡大模式図
【図３】本発明の製造方法における圧縮処理の一例の模式図
【図４】圧縮処理後のシート状複合発泡体における連続気泡群に分散保持されるゼオライト粒子の状態を説明する要部拡大模式図
【図５】被覆複合発泡体を製造する際の加熱・加圧前の発泡性複合材料の一例の概略断面図
【図６】加熱・加圧後でかつ発泡・膨張前の被覆複合発泡体の一例の概略断面図
【図７】発泡・膨張後の被覆複合発泡体の一例の概略断面図
【符号の説明】
(A)…発泡性複合材料
(B)…発泡性外皮材
(SA)…発泡性複合材料用シート体
(SB)…発泡性外皮材用シート体
(AB)…被覆発泡体製造用複合物
(Fa)…複合発泡体
(Fab)…被覆複合発泡体
(SFa)…シート状の複合発泡体
(SFa1)…圧縮処理後のシート状複合発泡体
(F)…連通気泡群
(f1)(f2)…気泡膜片
(z)(z1)(z2)(z3)…ゼオライト[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an improvement in a method for producing a composite foam in which porous particles are held inside the foam.
[0002]
[Prior art]
Thermoplastic resin foams typified by polyolefin-based resins and polyurethane-based resins can be obtained by, for example, mixing these resins with a pyrolytic foaming agent and then melt-kneading to obtain a kneaded product for foam production. It is manufactured by subjecting it to a desired temperature and pressure in a heating / pressurizing press and maintaining the foaming conditions, and then taking out from the press and foaming / expanding.
[0003]
By the way, in the foamed resin product such as the above foam or the foamed sheet obtained by slicing the foam, the smell of the resin itself or the foamed gas is strong, and it is left to be degassed or washed with water. The smell is not easy to get alone.
[0004]
And if the smell of resin or foaming gas is strong like this, for example, when used for a nursing sheet or other articles that are always in contact with or close to the body, the smell causes discomfort and disgust about the nose, which is severe Sometimes you may feel nauseous.
[0005]
On the other hand, composite foams in which porous particles are held inside the foam are well known. Such a composite foam can usually be produced by mixing a thermoplastic resin with a foaming agent and porous particles, melt-kneading, and then foaming.
[0006]
Although it is understood that the composite foam obtained as described above mainly has open cell groups and porous particles are dispersed and held in these cell groups, in fact, The surface activity of the dispersed and retained porous particles is reduced due to adhesion of the bubble film pieces during foaming and absorption of the foaming gas, etc., and the adsorption function and supporting function inherent to the porous particles are fully exhibited. Absent.
[0007]
Furthermore, there is an attempt to support the drug on the porous particles. However, due to the above, the adsorption / supporting ability of the porous particles themselves is considerably weakened, and they are dispersed and held from the surface layer of the foam. Since the drug does not reach the porous particles, the amount of the drug supported as a whole is extremely small, and the desired effect cannot be exhibited.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a method for producing a composite foam in which porous particles are dispersed and held in an open cell group in a state in which the surface activity is enhanced.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
Thus, according to the invention of claim 1 of the present application, “ a foamable composite material comprising a kneaded product of a thermoplastic substance, a foaming agent, and porous particles and adjusted to substantially form an open cell group” The surface of (A) is covered with a foamable outer skin material (B) made of a kneaded mixture of a thermoplastic substance and a foaming agent and adjusted to form substantially closed cell groups , and then heated and heated. The resulting composite foam (Fab) is sliced and taken out into a sheet, and the resulting composite foam (FSab) is compressed into the open cell (F) group. And a porous surface of the porous particles (z) dispersed and held in the foam (F) group is disclosed .
[0012]
In the present invention, “expose the porous surface of the porous particles in the bubble group” means that the porous surface of the porous particle (z) dispersed and held in the open cell (F) group is in communication. This means that the atmosphere inside the bubbles (F) and the communicating bubbles (F) group can be brought into contact with the outside air.
[0013]
Further, in the present invention, “substantially form an open cell group” means that the closed cell may be mixed, but it mainly consists of the open cell group and has air permeability as a whole.
[0014]
The present invention achieves the above-mentioned “exposing the porous surface of the porous particles” by compressing the composite foam. That is, by `` compression '', the porous particles (z1) adhering to the inner walls of the open cell (F) group are separated, or the bubble membrane pieces (f1) covering the surfaces of the porous particles (z2) are removed. The porous surface can be exposed by peeling, dividing the lump of porous particles (z3) that are stuck together in the bubble (F) group, or crushing the porous particles themselves At the same time, some of the bubble film pieces (f2) blocking the bubble communication path can be broken.
[0015]
In the present invention, production of a composite foam before compression, as shown in this application, "claim 1" consists of the kneaded product of the "thermoplastic material and a blowing agent and the porous particles and a substantially open-cell groups The surface of the foamable composite material (A) adjusted so as to be formed is made of a kneaded mixture of a thermoplastic substance and a foaming agent, and a foamable outer skin material adjusted so as to be able to substantially form closed cell groups ( was coated with B), followed by foaming and expanding after heat and pressure "is shall.
[0016]
According to the present invention, a communicating bubble group consisting of finer, more uniform and fine bubbles is obtained, which is preferable in that it is rich in elasticity and increases in rigidity.
[0017]
In the present invention, when the press-coated composite foam as shown in 請 Motomeko 1 (Fab), because are covered by breathable no skin foam (Fb), has air permeability sliced It is preferable to apply compression after the state.
[0018]
The present invention also provides, as shown in this application "claim 2", porous surface of the porous particles dispersed held to the claim 1 obtained in "compressed to open cell (F) in the group (z) `` Composite foam exposed in the bubbles (F) group '', `` A method for producing a composite foam characterized by further dipping in a liquid that dissolves the foaming gas and then removing the liquid '' Can be provided.
[0019]
The above-mentioned “liquid that dissolves the foaming gas” may be used alone, but as shown in “Claim 3 ” of the present application, it further comprises “an antibacterial agent, a deodorant, and a freshness maintaining agent”. When one or more drugs selected from the drug group are dissolved, it is more preferable in that these drug effects can be carried on the porous particles.
[0020]
In addition, as shown in “Claim 4 ” of the present application, after being immersed in the above “liquid that dissolves foaming gas” and removing it, “a drug comprising an antifungal agent, an antibacterial agent, a deodorant, and a freshness-keeping agent” By soaking in a solution in which one or more kinds of drugs selected from the group are dissolved, and then removing the solution ”, these medicinal effects may be supported on the porous particles.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, examples of the thermoplastic substance include thermoplastic resins, thermoplastic elastomers, synthetic rubbers, natural rubbers, and the like, and these are used alone or in a mixture of two or more.
[0022]
Preferred examples of the thermoplastic resin include polyurethane resins, as well as polyolefin resins such as polyethylene, polypropylene, polystyrene, ethylene / vinyl acetate copolymer, ethylene / propylene / diene terpolymer. It is done.
[0023]
Examples of the thermoplastic elastomer include, for example, styrene elastomer (hard component: polystyrene, soft component: polybutadiene, polyisoprene), olefin elastomer (hard component: polypropylene, soft component: ethylene α-olefin rubber), polyester elastomer (hard Minute: polyester, soft component: polyether), polyamide elastomer (hard component: polyamide, soft component: polyether) and other polyurethane elastomers.
[0024]
In the invention according to “Claim 1 ” of the present application, the thermoplastic material used for the foamable composite material (A) and the thermoplastic material used for the foamable skin material (B) may be the same as each other. Although it is preferable from the viewpoint of having the same coefficient of thermal expansion and being firmly integrated by welding after foaming and expansion, it is not limited to this.
[0025]
Further, in the invention according to “Claim 1 ” of the present application, “substantially form a closed cell group” may be a mixture of open cells, but mainly consists of a closed cell group and has air permeability in the front and back direction. Means something not.
[0026]
In the present invention, “adjustment to form open cell groups” and “adjustment to form closed cell groups” can be achieved, for example, by appropriately combining a foaming agent, a foaming aid, and a crosslinking agent. it can.
[0027]
The foaming agent used in the present invention is preferably a chemical foaming agent, and any of organic foaming agents and inorganic foaming agents can be used. Of these chemical foaming agents, the thermal decomposition type is preferably used, but may be a reactive type.
[0028]
Examples of the thermally decomposable inorganic foaming agent include carbonates, bicarbonates, nitrites, hydrides, and the like. Specific examples include sodium bicarbonate and ammonium carbonate.
[0029]
Thermal decomposition type organic foaming agents include azo compounds, hydrazine derivatives, semicarbazide compounds, azides, nitrosates, triazoles, etc., specifically azodicarbonamide, dinitrosopentamethylenetetramine, p, p'- And oxybisbenzenesulfonyl hydrazide.
[0030]
Preferred foaming aids include zinc white, urea, zinc stearate, salicylic acid and the like.
[0031]
Examples of the crosslinking agent include peroxyketal and dialkyl peroxide, and di (t-butylperoxyisopropyl) diisopropylbenzene, dicumyl peroxide and the like are preferable.
[0032]
The porous particles (z) used in the present invention may be any of inorganic particles and organic particles, for example, the former is derived from ceramic, iron oxide, ore, etc. Specific examples include acid-treated clay, fuller clay, activated alumina, molecular sieve, zeolite, artificial zeolite, white clay, hydrous or anhydrous silicic acid, silica gel, activated carbon, perlite, vermiculite, magnesia and the like. Examples of the latter include rice husk, charcoal, and dextrin. However, the present invention is not limited to these.
The “particles” include granular and powdery forms as well as fine fibrous forms.
[0033]
The said porous particle may be used by 1 type, and 2 or more types may be mixed and used for it. Moreover, it can select suitably according to each objectives, such as deodorizing, deodorizing, deodorizing, decoloring, and far-infrared radiation.
[0034]
In the present invention, the `` compression '' of the composite foam means that the porous surface of the porous particles (z) dispersed and held in the open cell (F) group of the foam is exposed in the cell (F) group. And any method can be used as long as it breaks the bubble membrane piece (f2) blocking the communication path of the bubbles (F) group. For example, as shown in the present application (claim 5 ), A method of carrying out the composite foam between a pair of rollers (r) (r) having a gap narrower than its thickness is mentioned as a simple and preferable method, but is not limited to this.
[0035]
In the present invention, the solvent capable of dissolving the foaming gas generated at the time of forming the composite foam is appropriately selected according to the type of the foaming gas. For example, when the foaming gas is an acidic gas, water or a weakly basic aqueous solution may be used. In addition, in the case of a basic gas, water and a weakly acidic aqueous solution are mentioned as suitable, and when the foaming gas is neutral or inert gas, water, a low boiling polar or nonpolar solvent, etc. are suitable. As mentioned.
[0036]
In the invention according to “Claim 3 ” or “Claim 4 ” of the present application, antifungal agents, antibacterial agents, deodorants, freshness-preserving agents, and the like that do not harm the human body among those known in the art. It is selected appropriately. In particular, as an antifungal agent, propylparaben and methylparaben are preferable, and as a deodorizing / freshness maintaining agent, for example, a composite or compound of iron and ascorbic acid is preferable, but it is not limited thereto.
[0037]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention in detail, this invention is not limited by these.
[0038]
[ Reference example ]
According to the composition shown in Table 1 below, an open roll, a Banbury mixer, a pressure kneader or the like was uniformly melt-mixed and kneaded to prepare a foamable composite material (A) composition.
[0039]
[Table 1]

[0040]
The melt-mixed composition was molded with an extruder and placed in a heating / pressing press, and then held at a temperature of 150 to 180 ° C. and a pressure of 150 to 200 kg / cm ² for about 10 to 15 minutes.
[0041]
After heating and pressurizing as described above, when the resin was taken out from the press, foaming and expansion started. When the foaming / expansion was completed, a composite foam (Fa) consisting essentially of open cell groups was obtained.
[0042]
Next, the obtained composite foam (Fa) was sliced to a thickness of 2.5 mm as shown in FIG. 1 to obtain a sheet-like composite foam (SFa). Then, when the cut cross section is observed in detail, as shown in FIG. 2, in a part of the open cell (F) group, some zeolite particles (z1) are in close contact with the cell walls, and some zeolite particles (z2) are , Surrounded by the bubble membrane piece (f1) generated during foaming, and some zeolite particles (z3) are agglomerated with each other and are surrounded by the bubble membrane piece (f1) or even continuous The communication path of the bubble (F) was blocked by the bubble film piece (f2).
[0043]
The sheet-like composite foam (SFa) obtained above was passed through a pair of rolls (r) and (r) as shown in FIG.
[0044]
The sheet-like composite foam (SFa1) subjected to the compression treatment as described above was very soft and rich in elasticity and increased in texture. At the same time, in the cross section observed above, as shown in FIG. 4, the bubble film pieces (f1) and (f2) remaining in the open cell (F) group were almost completely broken, The zeolite particles (z1) adhered to the inner wall are peeled off, the bubble membrane pieces covering the surface of the zeolite particles (z2) are removed, and the lumped zeolite particles (z3) are separated from each other as a whole. Zeolite particles had their porous surfaces exposed in open cells. In addition, the degree of communication of the open cell (F) group was greatly increased. Therefore, the zeolite particles were in a state where they could be sufficiently contacted with the outside air.
[0045]
The sheet-like composite foam (SFa1) obtained in this reference example is soft and has a good texture and little odor, and the zeolite particles dispersed and held in the open cell group have a porous surface exposed. Therefore, the far-infrared effect is also exhibited and it is warm, so when used in contact with or in close proximity to the body, it is suitable for, for example, a care sheet or a lap.
[0046]
[Example 1 ]
In accordance with each formulation shown in Table 2 below, the foamable composite material (A) and the foamable skin material (B) are individually melted and mixed uniformly with an open roll, a Banbury mixer, a pressure kneader, etc. Each composition to be produced was prepared. In addition, about the foamable outer covering material (B) manufacturing composition, it melt-mixed at the non-decomposition temperature (specifically 80-130 degreeC) of a foaming agent and a crosslinking agent.
[0047]
[Table 2]

[0048]
About each obtained molten mixture, each was molded with a roll, an extruder or the like to obtain a sheet body (SA) for foamable composite material (A) and a sheet body (SB) for foamable outer skin material (B), respectively. . At this time, the sheet body (SA) was molded to a thickness of 1 mm, and the sheet body (SB) was molded to a thickness of 3 mm.
[0049]
Next, as shown in FIG. 5, a sandwich structure in which a sheet body (SB) is arranged in the upper and lower layers and a plurality of sheet bodies (SA) are arranged in the intermediate layer in the heating / pressing press (P). After being laminated to form a composite (SAB), it was held for about 10 to 15 minutes at a temperature of 150 to 180 ° C. and a pressure of 150 to 200 kg / cm ² by a one-stage heating and pressure foaming method.
[0050]
In the sandwich composite (SAB), the sheet body (SB) constituting the upper and lower layers constitutes the intermediate layer so that the side circumferential surface of the intermediate layer can also be covered with the upper and lower layers. Used for eyes larger than the sheet body (SA). For example, the sheet body (SC) is 900 × 700 (mm) and the sheet body (SB) is 850 × 650 (mm).
[0051]
When taking out from the press (P) after heating and pressurizing as described above, the sandwich structure composite (SAB), as shown in FIG. 6, has the entire surface of the foamable composite material (A) as a foamable skin material. It was in the state of the composite (AB) completely covered with (B), and foaming / expansion started in this state.
[0052]
When foaming / expansion is completed, a composite foam (Fa) in which the foamable composite material (A) is foamed and a skin foam (Fb) in which the foamable skin material (B) is foamed as shown in a cross section in FIG. A coated composite foam (Fab) was obtained in which and were integrated with each other.
[0053]
In this coated composite foam (Fab), both the foamable composite material (SA or A) and the foamable outer skin material (SB or B) in the composite (SAB or AB) are foamed and expanded. Since the expandable outer shell material (SB or B) expands and expands while forming a group of closed cells substantially, the gas barrier property is not impaired.Therefore, the foaming gas generated by the foamable composite material (A) is not lost, and the internal gas pressure is not lost. Foaming of the foamable composite material (A) is carried out evenly while maintaining moderately, and as a result, a homogeneous and dense internal composite foam (Fa) is formed, and the entire foam and expansion are biased. There was no deformation.
[0054]
The internal composite foam (Fa) was composed of a group of open cells, although some closed cells were mixed, and the zeolite particles (z) were dispersed and held in the group of open cells.
[0055]
The coated composite foam (Fab) obtained as described above was sliced to a thickness of 2.5 mm to obtain a sheet-shaped coated composite foam (SFab) in the same manner as in Example 1, and then passed between rolls. A compression treatment was performed to obtain a sheet-like coated composite foam (SFab1).
[0056]
The coated composite foam (SFab1) is composed of fine and homogeneous open cell groups than the sheet-like composite foam (SFa1) obtained in the above reference example , and almost no water permeability between the front and back of the sheet is observed. None (however, when no external force was applied), and moreover, it was soft and the texture was good, and the touch was generally better.
[0057]
[Examples 2 and 3 ]
The sheet-like composite foam (SFa) and the coated composite foam (SFab) obtained in the same manner as in Reference Example and Example 1 , respectively, were subjected to compression treatment with a roller in the same manner as in Reference Example, and then washed with water. That is, each of the composite foam (SFa1) and the coated composite foam (SFab1) is immersed in water to suck water into the open cell group inside the foam, and then the sucked water is squeezed out and then placed in a heating chamber. And dried to obtain a sheet-like composite foam (SFa2) and a coated composite foam (SFab2) of this example.
[0058]
The composite foam (SFa2) and the coated composite foam (SFab2) obtained as described above did not have any odor peculiar to the foamed resin at the time of production. This is because, by washing with water, the water introduced into the communicating bubble group is exposed to the zeolite particles that are dispersed and held with the porous surface exposed to the foamed gas that has already been absorbed by the zeolite particles. As a result, the surface of the zeolite particles was activated and the adsorption capacity was regenerated, so that the gas removal by dissolution in water and the gas adsorption by the active surface of the zeolite particles were synergized. It seems that complete deodorization was achieved.
[0059]
Therefore, these composite foams (SFa2) and coated composite foams (SFab2) have the same texture and softness as in the reference examples , have no odor, and are dispersed and held inside. Since the zeolite particles are activated, the deodorization and moisture absorption effects are further exerted, so that moisture such as urine and sweat can be absorbed and these odors can be deodorized. Can be offered as a thing.
[0060]
[Examples 4 and 5 ]
Each sheet-like composite foam (SFa2) and coated composite foam (SFab2) obtained in the same manner as in Examples 2 and 3 were sufficiently placed in a solution in which propylparaben and methylparaben as antifungal agents were dissolved. After soaking, the sheet was dried in a heating cabinet to obtain a sheet-like composite foam (SFa3) and a coated composite foam (SFab3).
[0061]
Both the composite foam (SFa3) and the coated composite foam (SFab3) obtained in this example had the same effects as the composite foam (SFa2) and the coated composite foam (SFab2) of Examples 2 and 3 , respectively. In addition to being able to exert, an antifungal agent is supported on the zeolite particles and the inner surface of the bubbles, and the entire sheet is given antifungal properties. Even if it absorbs urine, sweat, etc., wrinkles do not grow, so it is very hygienic. Met.
[0062]
[Examples 6 and 7 ]
Each sheet-like composite foam (SFa2) and coated composite foam (SFab2) obtained in the same manner as in Examples 2 and 3 were each provided with a freshness-preserving agent containing ascorbic acid and iron (II) ions as active ingredients. After being sufficiently immersed in the dissolved solution, it was dried in a heating cabinet to obtain a sheet-like composite foam (SFa4) and a coated composite foam (SFab4).
[0063]
Both the composite foam (SFa4) and the coated composite foam (SFab4) obtained in this example are suitable as cushioning materials and have a freshness-holding agent, so they can preserve vegetables, fruits and other seafood. It was a sheet material suitable for transportation and transportation.
[0067]
【The invention's effect】
According to the invention of claim 1 of the present application, in the foaming / expansion process, the foamable composite material coated with the foamable skin material foams / expands together with the skin material, so that it can be expanded while maintaining an appropriate internal pressure. In addition, since a dense and homogeneous open cell group is formed, it is possible to provide a foam sheet product which is very elastic and has a texture enhanced by a compression treatment.
[0068]
According to the invention of claim 2 of the present application, it is possible to remove the foaming gas absorbed by the porous particles, there is no odor at the time of production, and the composite foaming has improved the adsorption / supporting ability of the porous particles. Can provide the body.
[0069]
Therefore, there is no sense of incongruity or discomfort during use even for people who are vulnerable to the smell of resin molded products, and the deodorizing function is also strong, and in addition, it is soft and has a good texture, so it has a heat retention effect and a bed slip prevention effect In addition to being suitable as a care sheet, it can also be provided as a suitable sheet material for floor mats, bathroom mats, toilet mats, laps and the like.
[0070]
According to the invention according to claim 3 or 4 of the present application, the porous particles having the surface that has been activated to enhance the adsorption / support ability, and the agent such as an antifungal agent, an antibacterial agent / deodorant, and a freshness maintaining agent Therefore, in addition to the technical effects exhibited by the inventions of claims 1 and 2 , the effect based on the loaded drug can be exhibited over a long period of time. Therefore, in addition to the use for the sheet material described above, for example, it can be provided as a buffer material having a strong freshness maintaining function.
[0071]
According to the invention of claim 5 of the present application, it is possible to provide a composite foam which can be compressed very easily and evenly and has a uniform texture and a uniform adsorption / supporting ability. Further, according to the invention of claim 6 of the present application, the porous particles in a state where the porous surface is exposed and the adsorption / support ability is enhanced are dispersed and held in the open cell group. The remaining foaming gas is efficiently absorbed by these porous particles, and a foamed product with almost no smell of the foaming gas can be provided. In addition, since the entire composite foam is unwound by compression, it is highly elastic and has a good texture, and the dispersed and retained porous particles can be in contact with the outside air through the communication passages of the open cell group, thereby deodorizing. Therefore, it is possible to provide a foamed product with very high added value.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram for producing a sheet-like composite foam which is an example of the production method of the present invention. FIG. 3 is a schematic diagram of an example of a compression treatment in the production method of the present invention. FIG. 4 is a diagram of zeolite particles dispersed and held in a group of open cells in a sheet-like composite foam after the compression treatment. FIG. 5 is a schematic cross-sectional view of an example of a foamable composite material before heating and pressurizing when producing a coated composite foam. FIG. Schematic sectional view of an example of a coated composite foam before foaming / expansion [FIG. 7] Schematic sectional view of an example of a coated composite foam after foaming / expansion [Explanation of symbols]
(A)… Foaming composite material
(B)… Foaming skin material
(SA): Sheet material for foamable composite materials
(SB) ... Foaming sheet material
(AB) ... Composite for manufacturing coated foam
(Fa) ... Composite foam
(Fab) ... Coated composite foam
(SFa) ... Sheet composite foam
(SFa1) ... Sheet-like composite foam after compression treatment
(F) ... Communication bubbles
(f1) (f2) ... Bubble membrane fragment
(z) (z1) (z2) (z3) ... Zeolite

Claims

The surface of the foamable composite material, which is composed of a kneaded product of a thermoplastic substance, a foaming agent and porous particles and is adjusted so as to substantially form an open cell group, is formed from a kneaded product of the thermoplastic substance and the foaming agent. And then covering with foamed outer skin material adjusted so as to form substantially closed cells, and then heating and pressurizing and then expanding and expanding, and slicing the resulting coated composite foam into a sheet A composite foam, wherein the composite foam in the form of a foam, which is taken out and compresses the obtained sheet-like composite foam to expose the porous surface of the porous particles dispersed and held in the open cell group in the cell group. Production method.

2. The composite foam according to claim 1, wherein the composite foam in which the porous surface of the porous particles is exposed is further immersed in a liquid that dissolves the foaming gas, and then the liquid is removed. Method.

3. The composite foam according to claim 2, wherein one or two or more kinds of drugs selected from a drug group consisting of an antifungal agent, an antibacterial agent, a deodorant, and a freshness-keeping agent are dissolved in a liquid that dissolves the foaming gas. Body manufacturing method.

The composite foam from which the liquid has been removed is further immersed in a solution in which one or more drugs selected from the drug group consisting of antifungal agents, antibacterial agents, deodorants, and freshness-keeping agents are dissolved. Then, the solution is removed, and the method for producing a composite foam according to claim 2 .

The method for producing a composite foam according to any one of claims 1 to 4, wherein the compression of the composite foam is performed through a pair of rollers having a gap narrower than the thickness of the composite foam.

The thermoplastic substance is one substance or a mixture of two or more selected from the group consisting of polyolefin resin, polyurethane resin, thermoplastic elastomer, synthetic rubber, and natural rubber. A method for producing a composite foam.