JP4004674B2 - Dielectric loaded antenna - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体装荷アンテナに関し、特に、誘電体の形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、誘電体装荷アンテナとしては、2枚の金属板を重ね合せ、その合せ面に沿って給電導波管を形成し、この給電導波管の先端に位置するように、放射用導波管を上記の2枚の金属板に形成する。この放射用導波管は、放射開口面を有し、この開口面に対向して、図6に示すような円柱状の誘電体2を配置したものや、マイクロストリップ線路を給電回路としてマイクロストリップパッチアンテナに図6に示すような円柱状の誘電体2を配置したものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような誘電体装荷アンテナでは、誘電体の直径及び高さ寸法を所望の周波数で最適となるように選択することによって高利得を得られるが、広角のスピルオーバーが多くなるという問題点があった。例えば図6に示すように誘電体2の底面中央に放射用導波管(図6では点Sとして示す。)が存在し、電波を放射すると考えた場合、電波は四方に放射されるが、誘電体2の周面に向かう電波の一部は、周面に対して臨界角θcよりも小さな入射角θで入射する。このような電波は周面において全反射せずに、誘電体2の外部に透過する。そのため、スピルオーバーが多くなり、サイドロープの一部を形成する。なお、臨界角は、誘電体2の誘電率によって決まる。
【0004】
一般に、誘電体装荷アンテナは、1素子だけで使用するよりはむしろ複数の誘電体装荷アンテナをアレー配列にしたアレーアンテナとして使用することが多い。従って、1つの誘電体装荷アンテナでのスピルオーバーが悪いと、アレーアンテナとした場合、隣接する誘電体装荷アンテナとの相互結合が多くなり、効率が低下し、また指向特性に多くのサイドローブが発生するという問題点があった。
【0005】
本発明は、スピルオーバーを改善し、合せてアレーアンテナとしたときにも高効率で低サイドローブとなる誘電体装荷アンテナを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による誘電体装荷アンテナは、基部の平板状の面に設けられ、前記基部から離れる方向に電波を放射する放射源と、この放射源にほぼ接して設けられた誘電体とを、有している。放射源としては、例えば給電用導波管によって伝送された電波を放射する放射用導波管や、マイクロストリップ線路によって伝送された電波を放射するマイクロストリップパッチアンテナ等を使用することができる。誘電体としては、例えば円柱状または角柱状のものを使用することができる。前記誘電体は、前記放射源を被う一端面を有し、この一端面の周囲から前記基部から離れる方向に向かうに従って幅が拡大するテーパー面を有し、このテーパー面が前記平板状の面となす角度がπ/2−θc(但し、θcは、前記電波の前記誘電体内における臨界角)である。
【0007】
この誘電体装荷アンテナによれば、テーパー面に入射した電波のテーパー面における入射角が臨界角付近の角度或いはそれ以上の角度となるので、全反射する。
【0009】
前記テーパ面の先端は、前記放射源から前記テーパー面の先端までの前記平板状の面に沿う距離のtanθcである。このように構成すると、テーパー面よりも放射源から離れた位置にある誘電体周壁部分では、電波の入射角が臨界角付近またはそれ以上となり、全反射し、テーパー面では上述したように全反射するので、誘電体の周壁及びテーパー面から透過する電波の殆どは抑制される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態の誘電体装荷アンテナ3は、図1に示すように、2枚の導体板、例えば金属板4a、4bを重ね合せた基部4を有している。この基部4では、金属板4a、4bの合せ面それぞれに溝を形成し、給電用導波管6を形成している。この給電用導波管6の開口部から、電波、例えば12GHz帯または20GHz帯等の超高周波の電波の給電が、行われる。更に、前記誘電体の装荷される放射源は、マイクロストリップパッチアンテナ等の波源であってもよい。
【0011】
給電導波管6の先端部に位置するように、放射源として放射用導波管8が基部4の金属板4a、4bに形成されている。放射用導波管8は、深さdeが放射導波管の管内波長λgの1/2であり、平面形状が六角である放射用開口を金属板4aに有している。この放射開口は、一辺の長さがA(例えば0.63λ)の正方形の一対の対角を所定の長さずつ切断した形状とされ、円偏波を放射する。なお、λは、放射する電波の波長である。放射用開口の対角を切断する代わりに、誘電体を挿入したり、ポストを挿入したりすることによって、円偏波の電波を放射するように構成することもできる。無論、円偏波に代えて直線偏波の電波を放射するように構成することもできる。
【0012】
放射開口と対向するように、柱状、例えば円柱状の誘電体10が配置されている。この配置は、誘電体10の中心軸が放射用開口とほぼ垂直になるように行われている。図1では、距離hを隔てて誘電体10と放射用開口とが位置しているように示しているが、これは放射用開口の形状を明確に図示するためのもので、実際には誘電体10の端面が放射用開口に接するように配置されている。
【0013】
誘電体10は、その直径dが例えばλ以上に形成され、その高さtも例えば直径dの1.07倍乃至1.17倍に設定されている。これらは、高利得を得るためである。また誘電体10としては、例えばポリプロピレンが使用され、その誘電率は2.26である。なお、誘電体10の材料としては、他のものを使用することもできる。
【0014】
放射用開口と対面している誘電体10の端面に、テーパー面12が、誘電体10と一体に形成されている。このテーパー面12は、図2に示すように、誘電体10の中心軸に直角な面、即ち端面に平行な面に対して、ほぼ(90度−臨界角θc)をなす截頭錐体、例えば円錐台状に形成されている。なお、臨界角θcは、比誘電率の平方根分の1のアークサイン(sin-1(1/√εs)で表され、約41.7度となる。
【0015】
このテーパー面12は、図2に示すように放射用開口の中央S(これを点放射源と見なす。)から放射される電波の誘電体10の周壁11に対する入射角がほぼ臨界角θcとなる位置まで形成されている。
【0016】
このように誘電体10が形成されているので、放射源Sから放射された電波のうちテーパー面12に向かった電波のテーパー面12に対する入射角、例えばθ1は、図2から明らかなように臨界角θcよりも大きい。従って、この電波は透過することなく全反射し、誘電体10内に反射する。これは、テーパー面12のいずれの位置においても生じる。従って、スピルオーバーが殆ど生じない。
【0017】
また、上述したようにテーパー面12の形成位置が設定されているので、誘電体10の周壁11に入射した電波の入射角、例えばθ2は、臨界角以上となり、全反射する。これも、誘電体10の周壁11のいずれの位置においても生じる。従って、誘電体10の周壁11から電波が外部に透過することはなく、スピルオーバーは殆ど生じない。なお、図2では、誘電体10の直径dを図面の大きさの制約上小さく描いたので、テーパー面12の頂面の直径が小さく描かれているが、実際には放射源、例えば放射用導波管の開口面積よりも広くなる。
【0018】
第2の実施の形態の誘電体装荷アンテナを図3乃至図5に一例として示す。この誘電体装荷アンテナは、図1に示した誘電体装荷アンテナ3を1素子として、複数素子、例えば16素子使用して、4*4に配列して、アレイアンテナとしたものである。
【0019】
これら各素子3は、それぞれ同相給電されている。4素子を1つのユニットとして4ユニットの合成となっている。軸比特性を良好にするために、各ユニットでは、それぞれの放射開口が90度ずつ幾何学的に回転した位置に配置され、2つずつの素子が一般によく使われているペア素子の形式を採用している。なお、各素子3の間隔は1.42λの例である。
【0020】
図4に、図3に示した16素子のアレーアンテナと図6に示した誘電体2を使用した従来の16素子アレーアンテナとの利得周波数特性を示す。実線が従来のアレーアンテナの利得周波数特性で、破線が図3のアレーアンテナの利得周波数特性である。両者の比較から、図3のアレーアンテナの方が約0.2乃至0.3dB利得が改善されていることが判る。
【0021】
図5に、図3に示した16素子アレーアンテナと図6に示した誘電体を使用した従来の16素子アレーアンテナのE面及びH面の指向性を示す。同図(a)が従来のもののE面指向性を示し、同図(b)が図3のアンテナのE面指向性を示す。また、同図(c)が従来のもののH面指向性を示し、同図(d)が図3のアンテナのH面指向性を示す。同図(a)、(b)の比較及び同図(c)、(d)の比較から、図3のアンテナでは、E面及びH面ともにサイドローブの特に横方向へのサイドローブの発生が抑圧されていることが判る。
【0022】
上記の両実施の形態の誘電体装荷アンテナでは、誘電体として円柱状のものを使用したが、角柱状のものを使用することもできる。その場合、テーパー面も角錐台状のものとなる。また、臨界角との関係上、円錐台や角錐台に限らず、円錐や角錐状として、その先端部を放射導波管の中に挿入し、放射導波管と誘電体との整合をとってもよい。第2の実施の形態の誘電体装荷アンテナは、16素子を使用したが、更に多くの素子を使用することもできる。なお、上記の両実施の形態の誘電体操かアンテナでは、波源を点波源として説明したが、面波源を使用することもでき、この場合、テーパー面の角度は(90°−θc)付近であって、これよりも小さい角度としてもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、テーパー面を形成することによってスピルオーバーを抑え、サイドローブを減少することができる。さらに、この方式の誘電体装荷アンテナを使用してアレーアンテナを構成したとき、素子間の相互干渉が抑制でき、高効率で低サイドローブとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の誘電体装荷アンテナの斜視図である。
【図2】図1の誘電体装荷アンテナの誘電体の側面図である。
【図3】図1の誘電体装荷アンテナを使用したアレーアンテナの平面図である。
【図4】図3のアレーアンテナと従来のアレーアンテナの動作利得周波数特性図である。
【図5】図3のアレーアンテナと従来のアレーアンテナの指向特性図である。
【図6】従来の誘電体装荷アンテナに使用されている誘電体を示す側面図である。
【符号の説明】
3 誘電体装荷アンテナ
8 放射用導波管(放射源)
10 誘電体
12 テーパー面[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a dielectric loaded antenna, and more particularly to a shape of a dielectric.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a dielectric loaded antenna, two metal plates are superposed, a feed waveguide is formed along the mating surface, and a radiation waveguide is positioned at the tip of the feed waveguide. Are formed on the two metal plates. This radiating waveguide has a radiation opening surface, and a cylindrical dielectric 2 as shown in FIG. 6 is arranged opposite to the opening surface, or a microstrip using a microstrip line as a feeding circuit. Some patch antennas have a cylindrical dielectric 2 as shown in FIG.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In such a dielectric-loaded antenna, a high gain can be obtained by selecting the diameter and height of the dielectric so as to be optimal at a desired frequency, but there is a problem that wide-angle spillover increases. . For example, as shown in FIG. 6, when a radiation waveguide (shown as a point S in FIG. 6) exists in the center of the bottom surface of the dielectric 2 and it is assumed that radio waves are emitted, the radio waves are radiated in all directions. A part of the radio wave traveling toward the peripheral surface of the dielectric 2 is incident on the peripheral surface at an incident angle θ smaller than the critical angle θc. Such a radio wave is transmitted to the outside of the dielectric 2 without being totally reflected on the peripheral surface. Therefore, spillover increases and forms a part of side rope. The critical angle is determined by the dielectric constant of the dielectric 2.
[0004]
In general, a dielectric loaded antenna is often used as an array antenna in which a plurality of dielectric loaded antennas are arranged in an array rather than using only one element. Therefore, if the spillover with one dielectric loaded antenna is poor, when an array antenna is used, the mutual coupling with adjacent dielectric loaded antennas increases, the efficiency decreases, and many side lobes are generated in the directional characteristics. There was a problem of doing.
[0005]
It is an object of the present invention to provide a dielectric-loaded antenna that improves spillover and has high efficiency and low side lobe even when combined with an array antenna.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
A dielectric-loaded antenna according to the present invention includes a radiation source that is provided on a flat plate-like surface of a base, radiates radio waves in a direction away from the base, and a dielectric that is provided substantially in contact with the radiation source. ing. As the radiation source, for example, a radiation waveguide that radiates a radio wave transmitted by a power feeding waveguide, a microstrip patch antenna that radiates a radio wave transmitted by a microstrip line, or the like can be used. As the dielectric, for example, a cylindrical or prismatic one can be used. The dielectric has an end surface that covers the radiation source, and has a tapered surface whose width increases from the periphery of the end surface toward the direction away from the base, and the tapered surface is the flat surface. Is an angle π / 2−θc (where θc is a critical angle of the radio wave in the dielectric).
[0007]
According to this dielectric loaded antenna, since the incident angle of the radio wave incident on the tapered surface on the tapered surface becomes an angle near the critical angle or more, it is totally reflected.
[0009]
The tip of the tapered surface is tan θc of the distance along the flat plate-like surface from the radiation source to the tip of the tapered surface. With this configuration , the dielectric peripheral wall located farther from the radiation source than the tapered surface has a radio wave incident angle near or higher than the critical angle and is totally reflected, and the tapered surface is totally reflected as described above. Therefore, most of the radio waves transmitted from the peripheral wall and the tapered surface of the dielectric are suppressed.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As shown in FIG. 1, the dielectric loaded
[0011]
A
[0012]
A columnar, for example, cylindrical dielectric 10 is disposed so as to face the radiation opening. This arrangement is performed such that the central axis of the dielectric 10 is substantially perpendicular to the radiation opening. In FIG. 1, the dielectric 10 and the radiating opening are shown to be located at a distance h, but this is for clearly illustrating the shape of the radiating opening. It arrange | positions so that the end surface of the
[0013]
The dielectric 10 is formed such that its diameter d is, for example, λ or more, and its height t is also set to be, for example, 1.07 to 1.17 times the diameter d. These are for obtaining a high gain. As the dielectric 10, for example, polypropylene is used, and the dielectric constant is 2.26. As the material of the dielectric 10, other materials can be used.
[0014]
A
[0015]
In the tapered
[0016]
Since the dielectric 10 is formed in this way, the incident angle, for example, θ1, of the radio wave radiated from the radiation source S toward the
[0017]
In addition, since the formation position of the tapered
[0018]
The dielectric loaded antenna according to the second embodiment is shown as an example in FIGS. This dielectric-loaded antenna is an array antenna in which the dielectric-loaded
[0019]
Each of these
[0020]
FIG. 4 shows gain frequency characteristics of the 16-element array antenna shown in FIG. 3 and the conventional 16-element array antenna using the dielectric 2 shown in FIG. The solid line is the gain frequency characteristic of the conventional array antenna, and the broken line is the gain frequency characteristic of the array antenna of FIG. From a comparison between the two, it can be seen that the array antenna of FIG. 3 has an improvement of about 0.2 to 0.3 dB gain.
[0021]
FIG. 5 shows the directivity of the E-plane and the H-plane of the conventional 16-element array antenna using the 16-element array antenna shown in FIG. 3 and the dielectric shown in FIG. FIG. 4A shows the E plane directivity of the conventional antenna, and FIG. 3B shows the E plane directivity of the antenna of FIG. FIG. 3C shows the H-plane directivity of the conventional one, and FIG. 3D shows the H-plane directivity of the antenna of FIG. From the comparison of FIGS. 3A and 3B and the comparison of FIGS. 3C and 3D, in the antenna of FIG. 3, the side lobes are generated particularly in the lateral direction on both the E plane and the H plane. It turns out that it is suppressed.
[0022]
In the dielectric loaded antennas of both the above embodiments, a cylindrical one is used as the dielectric, but a prismatic one can also be used. In that case, the tapered surface also has a truncated pyramid shape. In addition, in relation to the critical angle, not only a truncated cone or a truncated pyramid but also a cone or a truncated pyramid is inserted into the radiating waveguide to match the radiating waveguide and the dielectric. Good. The dielectric loaded antenna of the second embodiment uses 16 elements, but more elements can be used. In the dielectric manipulation antennas of both the above embodiments, the wave source has been described as a point wave source, but a surface wave source can also be used. In this case, the angle of the tapered surface is around (90 ° −θc). Thus, an angle smaller than this may be used.
[0023]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, spillover can be suppressed and side lobes can be reduced by forming a tapered surface. Furthermore, when an array antenna is configured using a dielectric loaded antenna of this system, mutual interference between elements can be suppressed, and high efficiency and low side lobes can be achieved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a dielectric loaded antenna according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a side view of a dielectric of the dielectric loaded antenna of FIG.
3 is a plan view of an array antenna using the dielectric loaded antenna of FIG. 1. FIG.
4 is a graph showing operating gain frequency characteristics of the array antenna of FIG. 3 and a conventional array antenna.
5 is a directional characteristic diagram of the array antenna of FIG. 3 and a conventional array antenna.
FIG. 6 is a side view showing a dielectric used in a conventional dielectric loaded antenna.
[Explanation of symbols]
3 Dielectric-loaded
10
Claims (2)
この誘電体は、前記放射源を被う一端面を有し、この一端面の周囲から前記基部から離れる方向に向かうに従って幅が拡大するテーパー面を有し、
このテーパー面が前記平板状の面となす角度がπ/2−θc(但し、θcは、前記電波の前記誘電体内における臨界角)である
誘電体装荷アンテナ。 A radiation source that is provided on a flat plate-like surface of the base, and emits radio waves in a direction away from the base; and a columnar dielectric provided substantially in contact with the radiation source,
This dielectric has one end surface that covers the radiation source, and has a tapered surface whose width increases as it goes away from the base from the periphery of the one end surface,
The dielectric-loaded antenna , wherein an angle formed by the tapered surface and the flat plate surface is π / 2-θc (where θc is a critical angle of the radio wave in the dielectric) .
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