JP4002629B6 - 水蒸気沈殿ジェット - Google Patents
水蒸気沈殿ジェット Download PDFInfo
- Publication number
- JP4002629B6 JP4002629B6 JP1996134047A JP13404796A JP4002629B6 JP 4002629 B6 JP4002629 B6 JP 4002629B6 JP 1996134047 A JP1996134047 A JP 1996134047A JP 13404796 A JP13404796 A JP 13404796A JP 4002629 B6 JP4002629 B6 JP 4002629B6
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nozzle
- resin solution
- channel
- flow
- jet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000001556 precipitation Methods 0.000 title claims description 24
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 91
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 91
- 239000000843 powder Substances 0.000 claims description 24
- 239000007921 spray Substances 0.000 claims description 19
- 239000007788 liquid Substances 0.000 claims description 14
- 230000001376 precipitating effect Effects 0.000 claims description 8
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 7
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 claims description 7
- 238000007599 discharging Methods 0.000 claims description 6
- 230000004323 axial length Effects 0.000 claims description 2
- 238000004891 communication Methods 0.000 claims description 2
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 claims 1
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Chemical compound O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 59
- 239000000243 solution Substances 0.000 description 55
- 239000002904 solvent Substances 0.000 description 18
- 239000010409 thin film Substances 0.000 description 10
- YMWUJEATGCHHMB-UHFFFAOYSA-N Dichloromethane Chemical compound ClCCl YMWUJEATGCHHMB-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 9
- 229920000515 polycarbonate Polymers 0.000 description 7
- 239000004417 polycarbonate Substances 0.000 description 7
- 239000012808 vapor phase Substances 0.000 description 6
- 238000013461 design Methods 0.000 description 5
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 5
- 244000309464 bull Species 0.000 description 4
- 239000010408 film Substances 0.000 description 4
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 4
- 238000000889 atomisation Methods 0.000 description 3
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 3
- 229920005668 polycarbonate resin Polymers 0.000 description 3
- 239000004431 polycarbonate resin Substances 0.000 description 3
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 3
- NEHMKBQYUWJMIP-UHFFFAOYSA-N chloromethane Chemical compound ClC NEHMKBQYUWJMIP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 238000001704 evaporation Methods 0.000 description 2
- 230000008020 evaporation Effects 0.000 description 2
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 2
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 2
- 230000008569 process Effects 0.000 description 2
- 238000005507 spraying Methods 0.000 description 2
- 238000009825 accumulation Methods 0.000 description 1
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 1
- 230000008859 change Effects 0.000 description 1
- 230000015271 coagulation Effects 0.000 description 1
- 238000005345 coagulation Methods 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 1
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 1
- 238000002156 mixing Methods 0.000 description 1
- 238000002663 nebulization Methods 0.000 description 1
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 1
- 239000012071 phase Substances 0.000 description 1
- 239000002244 precipitate Substances 0.000 description 1
- 239000002994 raw material Substances 0.000 description 1
- 239000013049 sediment Substances 0.000 description 1
- 238000004062 sedimentation Methods 0.000 description 1
- 230000035945 sensitivity Effects 0.000 description 1
- 238000004017 vitrification Methods 0.000 description 1
Images
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、広い意味で、液体樹脂溶液から樹脂粉末を製造するための水蒸気沈殿に係り、特に、水蒸気と樹脂溶液を混合して、樹脂粉末を沈殿させるための噴霧化した噴霧を生成するジェットアセンブリに係る。
【0002】
【従来の技術】
水蒸気沈殿は、固体の樹脂粉末(たとえばポリカーボネート)を製造するための一般的な方法であり、液体の樹脂溶液、たとえば溶媒としてのメチレンクロライド(MeCl2 )に溶解したポリカーボネートを水蒸気中に導入し、その後この水蒸気によって溶媒を気化させて固体の樹脂すなわち粉末形態のポリカーボネートを単離する方法である。この方法では通常、10〜30重量%のポリカーボネートを含有する樹脂溶液をジェットといわれるコンポーネント内の高速水蒸気中に射出して噴霧を生じさせる。この噴霧から溶媒を蒸発させると固体顆粒状のポリカーボネート粉末が沈殿するので、通常はこれを下流の沈殿配管ループ内で回収する。
【0003】
この沈殿法における水蒸気の利用度は重大なコスト要因である。この水蒸気利用効率は、水蒸気の質量流量と樹脂自身の質量流量との比として定義される水蒸気/樹脂比(S/R比)を計算することによって評価できる。S/R比が小さいということは水蒸気効率が良好であることを示す。現行の沈殿ジェットの作動S/R比は一般に、プロセス条件および樹脂のグレードに応じて約1.6から2.2以上まで変化している。最小の作動S/R比は、大きい粉末粒子やそれが凝集したかたまり、および/または沈殿ジェットや下流の装置の目詰まりのような望ましくない粉末特性の出現によって定まる。沈殿ジェットの性能を評価する際のその他の要因としては、ある範囲の樹脂溶液流量範囲に渡って効率良く作動できる能力、ならびに得られる樹脂粉末の特性、たとえば嵩密度、取扱い特性および粉末サイズの最適化がある。
【0004】
従来の沈殿ジェットのひとつでは、複数の円筒状バレルが間隔をもって周囲に配置されており、これから共通の環状衝突コーンに原料が送られる。このコーンは、そこから下流に伸びる共通のチューブ状スロートおよびディフューザに連通している。バレルはその各々が、そのバレル中で軸方向に水蒸気を射出するための先細の入口と、この水蒸気入口のすぐ下流に樹脂溶液を射出するための別の入口とを含んでいる。
【0005】
作動の際には、水蒸気入口および樹脂溶液入口からの噴霧が個々のバレル内を軸方向下流に流れ、次に衝突コーンに沿って半径方向内側に流れ、そして共通のスロートに流れ、最後にこのジェットのディフューザから通常の沈殿配管ループ中に放出される。個々のバレル内、衝突コーンの内側、および下流のスロートの回りに樹脂の薄膜が生成し、そうすると膜の蓄積または凝固の機会がさらに増大し、その結果性能が低下する。樹脂の流量が増大するにつれて、部分的に沈殿した樹脂の望ましくない栓がバレル内部に形成され易くなる。これらの栓は大きなかたまりとして放出されるか、またはバレルから外側へ成長して衝突コーンや下流の管内により大きな栓を形成する。バレルの中にはその寸法の微差に起因して樹脂流が優先的に大きくなるものがある。そのため、あるバレルは他のものより早く詰まる傾向があり、したがって樹脂の流量と水蒸気の効率が制限される。沈殿ジェットの大きさは決まっているため水蒸気の流れを制御するには水蒸気の供給圧力を変化させる必要がある。しかし、供給圧力が変化すると樹脂溶液の噴霧化と沈殿にとって重要な要因である水蒸気の温度およびジェットに対する速度が変わり、そのためジェットの複雑な性能挙動に影響が出る。
【0006】
【発明の概要】
本発明の沈殿ジェットはノズルを含んでおり、このノズルは液体樹脂溶液を受容するための入口と、円錐状のチップと、樹脂溶液を放出するために間隔をもって周囲に配置されノズルチップを通って伸延する複数の出口とをもっている。チューブ状のレシーバがノズルチップと同軸に配置され、軸方向にノズルチップから間隔をもって配置されている。このレシーバはノズルチップから軸方向に離れている円錐台状の衝突面を含んでいて環状のフローチャネルを規定しており、このフローチャネルの両端には、水蒸気を受容するためのチャネル入口と、水蒸気と樹脂溶液の噴霧化された噴霧を放出してこの噴霧から樹脂粉末を沈殿させるためのチャネル出口とがある。
【0007】
【発明の詳細な開示】
以下、添付の図面を参照した詳細な説明により、本発明の好ましい具体例に従ってそのさらなる目的および利点と共に本発明を説明する。
適切なガス12(たとえば水蒸気)を通常の液体樹脂溶液14と混合してそれから樹脂粉末を沈殿させるための本発明の沈殿ジェット/ノズルアセンブリ10の一具体例を図1に示す。樹脂溶液14はいかなる適切な形態であってもよく、たとえばメチレンクロライド(MeCl2 )溶媒中に溶解したポリカーボネートであり、これは約10〜約30重量%のポリカーボネートを含有し得る。樹脂溶液14と高速の水蒸気12を適切に射出すると噴霧化した噴霧が生成する。そしてメチレンクロライド溶媒はその噴霧から気化して固体顆粒状のポリカーボネート樹脂粉末が生成するが、この粉末は下流の加熱された沈殿配管ループ16から常法によって回収する。
【0008】
ジェット10はチューブ状または円筒状のノズル18を含んでおり、このノズルはその基部端に、液体樹脂溶液14を供給する常用の手段20からの液体樹脂溶液を受容するためのノズル入口18aをもっている。この手段20は通常、前記溶液を、たとえば約100〜400psigの範囲の適切な高圧でノズル入口18aに射出するために適したポンプと樹脂溶液タンクを含んでいる。ノズル18はさらにその末端すなわち下流端に円錐状のチップ18bを含んでいる。たとえば円筒状の穴の形態で周辺に間隔をもって配置された複数のノズル出口18cが、樹脂溶液を放出または射出するためノズルチップ18bを通って軸方向に伸延している。
【0009】
ジェット10の共通中心軸24の回りでノズルチップ18bと同軸に、かつノズルチップ18bから軸方向下流に向かって離れて、環状またはチューブ状のレシーバ22が配置されている。このレシーバ22はその上流端または前方端に円錐台状の衝突面22aを含んでおり、これはノズルチップ18bの外面から軸方向下流または後方に向かって離れて配置されていて、このレシーバとノズルチップの間に環状または円錐状のフローチャネル26が定められている。この円錐状フローチャネル26の上流端または前方端にはこのフローチャネルの最大直径を有する環状のチャネル入口26aがある。このチャネル入口26aは、たとえば約160psigまでの適切な高い圧力下で水蒸気12を供給するための通常の手段28と流れ連通して配置されている。フローチャネル26は反対側すなわち下流端(チャネルの最小直径の部分である)に、水蒸気12と樹脂溶液14の噴霧化されつつある噴霧を放出するための環状のチャネル出口をもっている。この樹脂溶液14はノズル出口18cからフローチャネル26中に射出される。この樹脂溶液14は最初衝突面22aに沿って薄膜を形成し、高速の水蒸気12がこの樹脂溶液薄膜を次第に噴霧化する。この熱い水蒸気12はまた、樹脂溶液14内の溶媒を気化させて固体顆粒状の樹脂粉末を溶液から沈殿させる。こうして沈殿した樹脂粉末はジェット10の下流端に続く沈殿ループ16で常法通り回収される。
【0010】
レシーバ22はまた、ノズル18と同軸でチャネル出口26bから下流に伸びる単一の円筒状チューブまたはバレル22bを含んでおり、これが樹脂溶液薄膜を受容し、その内面に沿って樹脂溶液薄膜が運ばれる。高速の水蒸気12はこの中を通って流れ、薄膜の噴霧化を続ける。このバレル22bの後方端すなわち下流端には、噴霧化された噴霧を沈殿ループ16中に放出するためのバレルまたはレシーバの単一の出口22cが配置されている。
【0011】
図1に示した基本的なジェット10により、水蒸気12と樹脂溶液14の両者の導入を改良するための単純化された流動設計が提供され、樹脂溶液の衝突の制御が改善されると共に水蒸気と気化した溶媒の速度の制御が改善されて、樹脂粉末を沈殿させる際の効率と性能が向上する。このジェット10により、水蒸気と樹脂溶液を開放された場所で混合する自由噴霧化沈殿ジェットと比べて各種改良がなされ、また前記従来の技術の欄で述べた多数のバレルを用いるものと比べても改良される。たとえば、水蒸気12と樹脂溶液14の両方が、衝突面22aとノズルチップ18bとの間に定められたフローチャネル26中に直接導入されるので、噴霧化が有効に行なわれ、樹脂粉末の沈殿効率が改善される。
【0012】
図1に示した好ましい具体例において、ノズル出口18cはチャネル入口26aとチャネル出口26bとの間でノズルチップ18b内に軸方向に配置されており、フローチャネル26は、ノズル出口18cからチャネル出口26bまで流動(断)面積が次第に増大するのが好ましい発散部26cを含んでいる。この面積の増大は、射出された樹脂溶液14が占める流動面積とそれから蒸発する溶媒を収容するために好ましいものであり、それによって水蒸気または溶媒蒸気の速度を可能な限り速く保ち、改良された作動効率を保つ。発達中の噴霧がノズル出口18cの共通軸平面から下流に流れるにつれて、溶媒の蒸発が多くなり、したがって蒸気相中の溶媒の分率が増大する。フローチャネル26の流動面積が下流の方向に向かって増大しているので増大する溶媒蒸気の分率を収容し、高速度・高効率の作動が維持される。次にこの噴霧は加熱された沈殿ループ16に入る。そこでは噴霧からの溶媒の蒸発が続くと共に溶媒の蒸発の結果生成する水蒸気の凝縮体が再度気化して常法通り粉末樹脂製造用の溶媒と共に除去される。
【0013】
ノズルチップ18bとレシーバ22の上流端との接続の様子を図2と3に詳細に示す。射出された水蒸気12の速度を最大にするためにフローチャネル26はさらに、ノズルチップ18bの外面とそれに対向する衝突面22aとの間の最小流動面積を有する水蒸気ギャップまたはスロート26eのところで発散部26cと接続している収束部26dを含んでいる。この収束部はスロート26eに向かって流動面積が減少していて水蒸気12を最大速度まで加速し、発散部26cはこのスロート26eから下流に向かって流動面積が増大している。この好ましい具体例においてスロート26eはノズル出口18cの後方端の上流に近接して配置されているので、ノズル出口18cでフローチャネル26中に射出される樹脂溶液14の導入直前に水蒸気12の速度が最大になる。
【0014】
レシーバ22の上流端内のノズルチップ18bの配置により、水蒸気12による樹脂溶液14の噴霧化を開始するための簡単で効率的な体勢が整えられる。この際、樹脂溶液14は衝突面22aに対して直接衝突して、後に噴霧化される薄膜を形成するが、これにより、得られる樹脂粉末の形態が望ましいものになる。水蒸気12と樹脂溶液14はフローチャネル26の共通の上流端中においてその収束部26dで別々に射出される。衝突面22aは、最初その上に樹脂溶液14の薄膜が形成され、その後射出された水蒸気12によって噴霧化されるようになっている。こうして発達しつつある噴霧は次にフローチャネル26内において半径方向内側に、かつ軸方向後方に運ばれる。このフローチャネルの流動面積は発散部26cで増大しており、最大速度が保たれて効率が増大する。
【0015】
ここで再び図1と2を参照する。水蒸気供給源からの水蒸気12は任意の適切な方法でチャネル入口26a中に送ることができる。図1に示した好ましい具体例では、チューブ状ハウジング30が少なくともノズル18の下流端とレシーバ22全体を取り囲んでおり、部分的に半径方向外側に向かって離れていて入口プレナム32を規定している。この入口プレナム32はチャネル入口26aの回りを円周方向に伸びていて、最初水蒸気供給源28からの水蒸気12を受容し、次にその水蒸気12を軸方向でチャネル入口26a中に送る。したがって、水蒸気供給源28は水蒸気12を適切なハウジング入口を通して入口プレナム32中に送り、次にチャネル入口26a中に流す。
【0016】
図1に示した本発明の好ましい具体例のジェット10は、スロート26eとバレル出口22cのいずれかで最大音速(マッハ数=1)のチョークドフローを得るのに特に適した構成になっている。たとえば、バレル22bは所定の一定の内径Dと所定の軸長Lをもっているのが好ましい。この直径Dと流れ方向の長さLは最大ジェット流れ能に影響する。すなわち、設計流れは固定された直径のバレル出口22cでの水蒸気と溶媒蒸気のチョーキングによって制限されるからである。バレル長Lを増大するとその中の樹脂薄膜を噴霧化する領域が長くなるが、バレル出口22cでより大きな溶媒蒸気質量分率が得られる。その結果、水蒸気容量が低下し、バレル22bを通る際の速度が低くなり、性能の流量変化に対する感受性が増大し、作動流量のフレキシビリティーが少なくなる。バレル長Lを短くすると樹脂薄膜を噴霧化するのに利用できる領域が短くなるが、バレル22b全体に渡る水蒸気容量と速度の増大に起因する流量のフレキシビリティーが大きくなる。したがって、直径Dとバレル長Lの両者は、各々の特定設計の用途に向けて所望の作動条件で性能を最適化するように選択される。
【0017】
また、水蒸気供給源28は、チャネル入口26aで所定の供給圧力の水蒸気を提供してチャネルスロート26eでチョークドフローが得られように有効であるのが好ましい。同様に、樹脂溶液供給源20もノズル出口18cを通って所定の流量の樹脂溶液を供給するのに有効であるのが好ましく、チャネルスロート26eもまた所定の流動面積を有する。バレルの直径Dおよび長さL、水蒸気供給圧力、樹脂溶液流量、ならびにスロート流動面積のこれらの所定のパラメーターはスロート26aかまたはバレル出口22cでチョークドフローが得られるように総合的に選択する。
【0018】
ジェット10の作動の基礎は、スロート26eのところとバレル22b全体の両者で高い蒸気相速度が維持されるようにスロート流動面積、バレル径および流量を調和させることである。このためには、特定の流量範囲のジェットの設計においてバレル径Dを適当に選択し、次に作動中のスロート流動面積と樹脂溶液流量を適当に調節する。樹脂溶液流量が小さくスロート面積が小さいと、スロートの流動面積に対して充分に大きいバレルの流動面積と低い溶媒蒸気相含量によって蒸気相の流れはスロート26eでチョーキングを起こし、バレル出口22cでの蒸気相速度が局部チョーキング速度より低く保たれる。スロートの流動面積を増大し、かつ/または樹脂溶液流量を増大するにつれて、蒸気相の流れはバレル出口22cのところでチョーキングを起こし、するとジェット10を通過する水蒸気の流量が制限される。こうなるとスロート26eで流れのチョーキングは起きず、その箇所での水蒸気の速度が低下する。このスロート26eでのチョークドフローからバレル出口22でのチョークドフローへの遷移が起こる箇所は樹脂溶液流量とバレル径Dによって変化する。ジェット10の作動は、ジェット10全体を通じて最大蒸気相速度を維持して樹脂溶液を噴霧化する能力を高めジェット10の目詰まりを避けるために、この遷移点にできるだけ近い条件で行なうのが好ましい。
【0019】
いくつかのパラメーターに基づくジェット10の性能を評価するためにさまざまな形態のジェット10を使用していろいろな試験を行なった。研究したパラメーターとしては、バレル長L、バレル径D、バレルの出口の形状・大きさ、スロートを決定する水蒸気ギャップの寸法、および樹脂溶液を射出するためのノズル出口18cの寸法がある。これらの試験はまた、適切に噴霧化できないために望ましくない粉末形態となることのないようなジェット10の有効な作動を示すように約1.05まで落としたさまざまなS/R比で実施した。約1.05まで落とした試験したS/R比は従来技術のジェットで現在達成できる公知のS/R比より実質的に低い。したがって、水蒸気利用効率は本発明を使用すると大幅に向上し得る。典型的なプロセス条件に理想的な最小S/R比は約0.8と評価されるが、本発明のジェット10はたとえば1.05比でこの値に近接することができる。これらの試験ではまた、4時間を越える連続作動、ならびに分枝、低分子量、高分子量、高耐熱グレードおよび高フローグレードのポリカーボネート樹脂を含めていくつかのポリカーボネート樹脂での良好な作動可能性を立証した。これらの試験の結果、レシーバ22を取り囲むハウジング30は冷却しないかまたはレシーバ22を冷却する手段がないことも好ましい。これにより、レシーバ22の内面に沿って生成した樹脂溶液薄膜が凝固や目詰まりを起こす傾向を減じるために局部ガラス化温度より高く保たれる。ジェット10の有効な作動を維持するにはレシーバ22を熱い水蒸気12で加熱することが望ましい。レシーバ22の温度はさらに別の方法で制御してジェット10の性能を所望に応じてさらに高めることができる。
【0020】
図3で、本発明のひとつの好ましい具体例のノズルチップ18bのテーパ角度Aは約90°である。衝突面22aは発散チャネル部26cでテーパ角度の二分の一角Bが約30°(すなわち、テーパ角度は約60°)であるのが好ましい。また収束チャネル部26dの衝突面22aはテーパ角度の二分の一角Cが約60°(すなわち、テーパ角度は120°)である。
【0021】
本発明の好ましい具体例でノズル出口18cは、軸方向に互いに平行に、かつ中心軸24に対して平行に伸びる円筒状の穴である。そして図1に示してあるように、好ましくはより大きい直径の沈殿ループ16中に噴霧を放出するためのバレル22bの出口22cはずんどうすなわち平坦であるのが好ましい。別の具体例では、バレル出口22cにテーパを付け、外側に向かって発散させて、直径のより大きい沈殿ループ16へ次第に遷移するようにすることができる。
【0022】
個々の設計要素に応じて種々のバレル長Lを使用することができる。いろいろ試験した具体例でこの長さLは1.5インチから37.5インチまでの範囲であり、好ましい具体例では21.5インチで、バレル径Dは1.75インチである。
図1に示したジェット10は特定の生産プロセスに対してあらかじめ定めた寸法と流量になるように形成してもよいが、所望であればこのジェット10は単にその性能を向上させるように調節可能とすることもできる。円錐状のフローチャネル26はこのジェットの主要な構造上・機能上の要素であるので、その幾何学的構造は、ノズル18とレシーバ22の少なくともひとつを軸方向に移動させることによってスロート26eの流動面積を選択的に調節または変化させるのに適した手段34を設けることにより、容易に変更できるようにすることができる。ノズル18とレシーバ22は互いに同軸で配置されていてその間にフローチャネル26が形成されるようになっているので、図1に示してあるようにノズル18をレシーバ22に対して移動させてもよいし、あるいはレシーバ22をノズル18に対して移動させてもよい(図示してない)。
【0023】
図1に例示した調節手段34は、一対の普通のスラストベアリング38の間でハウジング30の前方端に適切に設置されたブルギア36を含んでいる。このブルギア36は内部にねじを切った穴をもっており、このめねじはノズル18の外面の中間部の回りに設けたおねじ40と係合している。通常の位置決めモータ42がピニオンギア44と連動しており、このピニオンギアはブルギア36と係合している。このピニオンギア44を選択的に回転させることによってブルギア36が回転させられ、次いでねじ40によってノズル18が軸方向で所望により前方または後方に移動させられてノズルチップ18bとレシーバ22の間の間隔をそれぞれ増大または減少させる。こうして、ノズルチップ18bを軸方向に移動させることによってスロート26eの流動チャネル面積を選択的に変化させることができる。通常のリニアベアリングまたはブッシング46がノズル18の外面とハウジング30の一部との間に配置されていてノズル18が軸方向に正確に移動できるようになっている。また、ハウジング30とノズル18の外面との間にはリニアベアリング46に隣接して適切なシール48(たとえば1個以上のOリングシール)も設けられていて入口プレナム32からの水蒸気の漏れをシールしている。
【0024】
このように、ノズル18を移動させることによってチャネルスロート26eの流動面積を選択的に調節する能力により、ジェット10の作動中の作動効率を制御するためにその作動を最適化または調整するパラメーターが提供される。スロート26eの大きさは変えることができるので、水蒸気供給源28からの水蒸気12の圧力は固定したままにすることができ、代わりに水蒸気の流れは単にスロート26eの流動面積を所望に応じて変化させることによって制御できる。また、調節可能なスロート26eにより水蒸気の質量流量の制御が可能になり、一方任意の作動条件に対して樹脂溶液射出点における供給圧力と速度を一定に保つことができる。環状のフローチャネル26によって水蒸気12と樹脂溶液14の両方を受容する単一または共通の流路が提供され、そのため得られる樹脂溶液薄膜と水蒸気はレシーバ22の衝突面22aの回りに均一に分配される。フローチャネル26によって樹脂溶液薄膜と水蒸気の均一な環状の流れが得られ、これはノズル18とレシーバ22の適切で正確な同軸配列によって達成することができる。このためには、これらの要素とそれに対応する支持構造とを正確に整合させればよい。所望であれば、ノズル18に接触する適切なセンタリングスクリューまたは調節可能なベアリングを設けて、ノズルチップ18bと衝突面22aの半径方向の相対的位置を所望に応じて調節してもよい。
【0025】
以上、本発明の好ましい具体例と考えられる例について説明して来たが、本明細書の教示に基づいて当業者には本発明のその他の修正が明らかであろう。したがって、そのような修正はすべて本発明の思想と範囲内に入るものとして特許請求の範囲に含まれているものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】液体の樹脂溶液を噴霧化し、それから粉末を沈殿させるための、本発明のひとつの態様に従う水蒸気沈殿ジェットの、一部断面で表わした概略図である。
【図2】図1に示した沈殿ジェットの一部の2−2線に沿ってとった断面図であり、水蒸気を受容するチューブ状レシーバの一端に液体の樹脂溶液を射出するためのノズル部分を示している。
【図3】図1に示した、近接しているノズルとレシーバの一部の拡大断面図である。
【符号の説明】
10 沈殿ジェット/ノズルアセンブリ、
12 高速水蒸気、
14 液体樹脂溶液、
16 沈殿配管ループ、
18 ノズル、
18a ノズル入口、
18b 円錐状ノズルチップ、
18c ノズル出口、
20 液体樹脂溶液供給手段、
22 レシーバ、
22a 円錐台状衝突面、
22b 円筒状バレル、
22c バレル出口
26 フローチャネル、
26a チャネル入口、
26b チャネル出口、
26c 発散部、
26d 収束部、
26e スロート、
28 水蒸気供給手段、
30 ハウジング、
32 入口プレナム、
34 調節手段、
A テーパ角度、
D バレル径、
L バレル長。
【産業上の利用分野】
本発明は、広い意味で、液体樹脂溶液から樹脂粉末を製造するための水蒸気沈殿に係り、特に、水蒸気と樹脂溶液を混合して、樹脂粉末を沈殿させるための噴霧化した噴霧を生成するジェットアセンブリに係る。
【0002】
【従来の技術】
水蒸気沈殿は、固体の樹脂粉末(たとえばポリカーボネート)を製造するための一般的な方法であり、液体の樹脂溶液、たとえば溶媒としてのメチレンクロライド(MeCl2 )に溶解したポリカーボネートを水蒸気中に導入し、その後この水蒸気によって溶媒を気化させて固体の樹脂すなわち粉末形態のポリカーボネートを単離する方法である。この方法では通常、10〜30重量%のポリカーボネートを含有する樹脂溶液をジェットといわれるコンポーネント内の高速水蒸気中に射出して噴霧を生じさせる。この噴霧から溶媒を蒸発させると固体顆粒状のポリカーボネート粉末が沈殿するので、通常はこれを下流の沈殿配管ループ内で回収する。
【0003】
この沈殿法における水蒸気の利用度は重大なコスト要因である。この水蒸気利用効率は、水蒸気の質量流量と樹脂自身の質量流量との比として定義される水蒸気/樹脂比(S/R比)を計算することによって評価できる。S/R比が小さいということは水蒸気効率が良好であることを示す。現行の沈殿ジェットの作動S/R比は一般に、プロセス条件および樹脂のグレードに応じて約1.6から2.2以上まで変化している。最小の作動S/R比は、大きい粉末粒子やそれが凝集したかたまり、および/または沈殿ジェットや下流の装置の目詰まりのような望ましくない粉末特性の出現によって定まる。沈殿ジェットの性能を評価する際のその他の要因としては、ある範囲の樹脂溶液流量範囲に渡って効率良く作動できる能力、ならびに得られる樹脂粉末の特性、たとえば嵩密度、取扱い特性および粉末サイズの最適化がある。
【0004】
従来の沈殿ジェットのひとつでは、複数の円筒状バレルが間隔をもって周囲に配置されており、これから共通の環状衝突コーンに原料が送られる。このコーンは、そこから下流に伸びる共通のチューブ状スロートおよびディフューザに連通している。バレルはその各々が、そのバレル中で軸方向に水蒸気を射出するための先細の入口と、この水蒸気入口のすぐ下流に樹脂溶液を射出するための別の入口とを含んでいる。
【0005】
作動の際には、水蒸気入口および樹脂溶液入口からの噴霧が個々のバレル内を軸方向下流に流れ、次に衝突コーンに沿って半径方向内側に流れ、そして共通のスロートに流れ、最後にこのジェットのディフューザから通常の沈殿配管ループ中に放出される。個々のバレル内、衝突コーンの内側、および下流のスロートの回りに樹脂の薄膜が生成し、そうすると膜の蓄積または凝固の機会がさらに増大し、その結果性能が低下する。樹脂の流量が増大するにつれて、部分的に沈殿した樹脂の望ましくない栓がバレル内部に形成され易くなる。これらの栓は大きなかたまりとして放出されるか、またはバレルから外側へ成長して衝突コーンや下流の管内により大きな栓を形成する。バレルの中にはその寸法の微差に起因して樹脂流が優先的に大きくなるものがある。そのため、あるバレルは他のものより早く詰まる傾向があり、したがって樹脂の流量と水蒸気の効率が制限される。沈殿ジェットの大きさは決まっているため水蒸気の流れを制御するには水蒸気の供給圧力を変化させる必要がある。しかし、供給圧力が変化すると樹脂溶液の噴霧化と沈殿にとって重要な要因である水蒸気の温度およびジェットに対する速度が変わり、そのためジェットの複雑な性能挙動に影響が出る。
【0006】
【発明の概要】
本発明の沈殿ジェットはノズルを含んでおり、このノズルは液体樹脂溶液を受容するための入口と、円錐状のチップと、樹脂溶液を放出するために間隔をもって周囲に配置されノズルチップを通って伸延する複数の出口とをもっている。チューブ状のレシーバがノズルチップと同軸に配置され、軸方向にノズルチップから間隔をもって配置されている。このレシーバはノズルチップから軸方向に離れている円錐台状の衝突面を含んでいて環状のフローチャネルを規定しており、このフローチャネルの両端には、水蒸気を受容するためのチャネル入口と、水蒸気と樹脂溶液の噴霧化された噴霧を放出してこの噴霧から樹脂粉末を沈殿させるためのチャネル出口とがある。
【0007】
【発明の詳細な開示】
以下、添付の図面を参照した詳細な説明により、本発明の好ましい具体例に従ってそのさらなる目的および利点と共に本発明を説明する。
適切なガス12(たとえば水蒸気)を通常の液体樹脂溶液14と混合してそれから樹脂粉末を沈殿させるための本発明の沈殿ジェット/ノズルアセンブリ10の一具体例を図1に示す。樹脂溶液14はいかなる適切な形態であってもよく、たとえばメチレンクロライド(MeCl2 )溶媒中に溶解したポリカーボネートであり、これは約10〜約30重量%のポリカーボネートを含有し得る。樹脂溶液14と高速の水蒸気12を適切に射出すると噴霧化した噴霧が生成する。そしてメチレンクロライド溶媒はその噴霧から気化して固体顆粒状のポリカーボネート樹脂粉末が生成するが、この粉末は下流の加熱された沈殿配管ループ16から常法によって回収する。
【0008】
ジェット10はチューブ状または円筒状のノズル18を含んでおり、このノズルはその基部端に、液体樹脂溶液14を供給する常用の手段20からの液体樹脂溶液を受容するためのノズル入口18aをもっている。この手段20は通常、前記溶液を、たとえば約100〜400psigの範囲の適切な高圧でノズル入口18aに射出するために適したポンプと樹脂溶液タンクを含んでいる。ノズル18はさらにその末端すなわち下流端に円錐状のチップ18bを含んでいる。たとえば円筒状の穴の形態で周辺に間隔をもって配置された複数のノズル出口18cが、樹脂溶液を放出または射出するためノズルチップ18bを通って軸方向に伸延している。
【0009】
ジェット10の共通中心軸24の回りでノズルチップ18bと同軸に、かつノズルチップ18bから軸方向下流に向かって離れて、環状またはチューブ状のレシーバ22が配置されている。このレシーバ22はその上流端または前方端に円錐台状の衝突面22aを含んでおり、これはノズルチップ18bの外面から軸方向下流または後方に向かって離れて配置されていて、このレシーバとノズルチップの間に環状または円錐状のフローチャネル26が定められている。この円錐状フローチャネル26の上流端または前方端にはこのフローチャネルの最大直径を有する環状のチャネル入口26aがある。このチャネル入口26aは、たとえば約160psigまでの適切な高い圧力下で水蒸気12を供給するための通常の手段28と流れ連通して配置されている。フローチャネル26は反対側すなわち下流端(チャネルの最小直径の部分である)に、水蒸気12と樹脂溶液14の噴霧化されつつある噴霧を放出するための環状のチャネル出口をもっている。この樹脂溶液14はノズル出口18cからフローチャネル26中に射出される。この樹脂溶液14は最初衝突面22aに沿って薄膜を形成し、高速の水蒸気12がこの樹脂溶液薄膜を次第に噴霧化する。この熱い水蒸気12はまた、樹脂溶液14内の溶媒を気化させて固体顆粒状の樹脂粉末を溶液から沈殿させる。こうして沈殿した樹脂粉末はジェット10の下流端に続く沈殿ループ16で常法通り回収される。
【0010】
レシーバ22はまた、ノズル18と同軸でチャネル出口26bから下流に伸びる単一の円筒状チューブまたはバレル22bを含んでおり、これが樹脂溶液薄膜を受容し、その内面に沿って樹脂溶液薄膜が運ばれる。高速の水蒸気12はこの中を通って流れ、薄膜の噴霧化を続ける。このバレル22bの後方端すなわち下流端には、噴霧化された噴霧を沈殿ループ16中に放出するためのバレルまたはレシーバの単一の出口22cが配置されている。
【0011】
図1に示した基本的なジェット10により、水蒸気12と樹脂溶液14の両者の導入を改良するための単純化された流動設計が提供され、樹脂溶液の衝突の制御が改善されると共に水蒸気と気化した溶媒の速度の制御が改善されて、樹脂粉末を沈殿させる際の効率と性能が向上する。このジェット10により、水蒸気と樹脂溶液を開放された場所で混合する自由噴霧化沈殿ジェットと比べて各種改良がなされ、また前記従来の技術の欄で述べた多数のバレルを用いるものと比べても改良される。たとえば、水蒸気12と樹脂溶液14の両方が、衝突面22aとノズルチップ18bとの間に定められたフローチャネル26中に直接導入されるので、噴霧化が有効に行なわれ、樹脂粉末の沈殿効率が改善される。
【0012】
図1に示した好ましい具体例において、ノズル出口18cはチャネル入口26aとチャネル出口26bとの間でノズルチップ18b内に軸方向に配置されており、フローチャネル26は、ノズル出口18cからチャネル出口26bまで流動(断)面積が次第に増大するのが好ましい発散部26cを含んでいる。この面積の増大は、射出された樹脂溶液14が占める流動面積とそれから蒸発する溶媒を収容するために好ましいものであり、それによって水蒸気または溶媒蒸気の速度を可能な限り速く保ち、改良された作動効率を保つ。発達中の噴霧がノズル出口18cの共通軸平面から下流に流れるにつれて、溶媒の蒸発が多くなり、したがって蒸気相中の溶媒の分率が増大する。フローチャネル26の流動面積が下流の方向に向かって増大しているので増大する溶媒蒸気の分率を収容し、高速度・高効率の作動が維持される。次にこの噴霧は加熱された沈殿ループ16に入る。そこでは噴霧からの溶媒の蒸発が続くと共に溶媒の蒸発の結果生成する水蒸気の凝縮体が再度気化して常法通り粉末樹脂製造用の溶媒と共に除去される。
【0013】
ノズルチップ18bとレシーバ22の上流端との接続の様子を図2と3に詳細に示す。射出された水蒸気12の速度を最大にするためにフローチャネル26はさらに、ノズルチップ18bの外面とそれに対向する衝突面22aとの間の最小流動面積を有する水蒸気ギャップまたはスロート26eのところで発散部26cと接続している収束部26dを含んでいる。この収束部はスロート26eに向かって流動面積が減少していて水蒸気12を最大速度まで加速し、発散部26cはこのスロート26eから下流に向かって流動面積が増大している。この好ましい具体例においてスロート26eはノズル出口18cの後方端の上流に近接して配置されているので、ノズル出口18cでフローチャネル26中に射出される樹脂溶液14の導入直前に水蒸気12の速度が最大になる。
【0014】
レシーバ22の上流端内のノズルチップ18bの配置により、水蒸気12による樹脂溶液14の噴霧化を開始するための簡単で効率的な体勢が整えられる。この際、樹脂溶液14は衝突面22aに対して直接衝突して、後に噴霧化される薄膜を形成するが、これにより、得られる樹脂粉末の形態が望ましいものになる。水蒸気12と樹脂溶液14はフローチャネル26の共通の上流端中においてその収束部26dで別々に射出される。衝突面22aは、最初その上に樹脂溶液14の薄膜が形成され、その後射出された水蒸気12によって噴霧化されるようになっている。こうして発達しつつある噴霧は次にフローチャネル26内において半径方向内側に、かつ軸方向後方に運ばれる。このフローチャネルの流動面積は発散部26cで増大しており、最大速度が保たれて効率が増大する。
【0015】
ここで再び図1と2を参照する。水蒸気供給源からの水蒸気12は任意の適切な方法でチャネル入口26a中に送ることができる。図1に示した好ましい具体例では、チューブ状ハウジング30が少なくともノズル18の下流端とレシーバ22全体を取り囲んでおり、部分的に半径方向外側に向かって離れていて入口プレナム32を規定している。この入口プレナム32はチャネル入口26aの回りを円周方向に伸びていて、最初水蒸気供給源28からの水蒸気12を受容し、次にその水蒸気12を軸方向でチャネル入口26a中に送る。したがって、水蒸気供給源28は水蒸気12を適切なハウジング入口を通して入口プレナム32中に送り、次にチャネル入口26a中に流す。
【0016】
図1に示した本発明の好ましい具体例のジェット10は、スロート26eとバレル出口22cのいずれかで最大音速(マッハ数=1)のチョークドフローを得るのに特に適した構成になっている。たとえば、バレル22bは所定の一定の内径Dと所定の軸長Lをもっているのが好ましい。この直径Dと流れ方向の長さLは最大ジェット流れ能に影響する。すなわち、設計流れは固定された直径のバレル出口22cでの水蒸気と溶媒蒸気のチョーキングによって制限されるからである。バレル長Lを増大するとその中の樹脂薄膜を噴霧化する領域が長くなるが、バレル出口22cでより大きな溶媒蒸気質量分率が得られる。その結果、水蒸気容量が低下し、バレル22bを通る際の速度が低くなり、性能の流量変化に対する感受性が増大し、作動流量のフレキシビリティーが少なくなる。バレル長Lを短くすると樹脂薄膜を噴霧化するのに利用できる領域が短くなるが、バレル22b全体に渡る水蒸気容量と速度の増大に起因する流量のフレキシビリティーが大きくなる。したがって、直径Dとバレル長Lの両者は、各々の特定設計の用途に向けて所望の作動条件で性能を最適化するように選択される。
【0017】
また、水蒸気供給源28は、チャネル入口26aで所定の供給圧力の水蒸気を提供してチャネルスロート26eでチョークドフローが得られように有効であるのが好ましい。同様に、樹脂溶液供給源20もノズル出口18cを通って所定の流量の樹脂溶液を供給するのに有効であるのが好ましく、チャネルスロート26eもまた所定の流動面積を有する。バレルの直径Dおよび長さL、水蒸気供給圧力、樹脂溶液流量、ならびにスロート流動面積のこれらの所定のパラメーターはスロート26aかまたはバレル出口22cでチョークドフローが得られるように総合的に選択する。
【0018】
ジェット10の作動の基礎は、スロート26eのところとバレル22b全体の両者で高い蒸気相速度が維持されるようにスロート流動面積、バレル径および流量を調和させることである。このためには、特定の流量範囲のジェットの設計においてバレル径Dを適当に選択し、次に作動中のスロート流動面積と樹脂溶液流量を適当に調節する。樹脂溶液流量が小さくスロート面積が小さいと、スロートの流動面積に対して充分に大きいバレルの流動面積と低い溶媒蒸気相含量によって蒸気相の流れはスロート26eでチョーキングを起こし、バレル出口22cでの蒸気相速度が局部チョーキング速度より低く保たれる。スロートの流動面積を増大し、かつ/または樹脂溶液流量を増大するにつれて、蒸気相の流れはバレル出口22cのところでチョーキングを起こし、するとジェット10を通過する水蒸気の流量が制限される。こうなるとスロート26eで流れのチョーキングは起きず、その箇所での水蒸気の速度が低下する。このスロート26eでのチョークドフローからバレル出口22でのチョークドフローへの遷移が起こる箇所は樹脂溶液流量とバレル径Dによって変化する。ジェット10の作動は、ジェット10全体を通じて最大蒸気相速度を維持して樹脂溶液を噴霧化する能力を高めジェット10の目詰まりを避けるために、この遷移点にできるだけ近い条件で行なうのが好ましい。
【0019】
いくつかのパラメーターに基づくジェット10の性能を評価するためにさまざまな形態のジェット10を使用していろいろな試験を行なった。研究したパラメーターとしては、バレル長L、バレル径D、バレルの出口の形状・大きさ、スロートを決定する水蒸気ギャップの寸法、および樹脂溶液を射出するためのノズル出口18cの寸法がある。これらの試験はまた、適切に噴霧化できないために望ましくない粉末形態となることのないようなジェット10の有効な作動を示すように約1.05まで落としたさまざまなS/R比で実施した。約1.05まで落とした試験したS/R比は従来技術のジェットで現在達成できる公知のS/R比より実質的に低い。したがって、水蒸気利用効率は本発明を使用すると大幅に向上し得る。典型的なプロセス条件に理想的な最小S/R比は約0.8と評価されるが、本発明のジェット10はたとえば1.05比でこの値に近接することができる。これらの試験ではまた、4時間を越える連続作動、ならびに分枝、低分子量、高分子量、高耐熱グレードおよび高フローグレードのポリカーボネート樹脂を含めていくつかのポリカーボネート樹脂での良好な作動可能性を立証した。これらの試験の結果、レシーバ22を取り囲むハウジング30は冷却しないかまたはレシーバ22を冷却する手段がないことも好ましい。これにより、レシーバ22の内面に沿って生成した樹脂溶液薄膜が凝固や目詰まりを起こす傾向を減じるために局部ガラス化温度より高く保たれる。ジェット10の有効な作動を維持するにはレシーバ22を熱い水蒸気12で加熱することが望ましい。レシーバ22の温度はさらに別の方法で制御してジェット10の性能を所望に応じてさらに高めることができる。
【0020】
図3で、本発明のひとつの好ましい具体例のノズルチップ18bのテーパ角度Aは約90°である。衝突面22aは発散チャネル部26cでテーパ角度の二分の一角Bが約30°(すなわち、テーパ角度は約60°)であるのが好ましい。また収束チャネル部26dの衝突面22aはテーパ角度の二分の一角Cが約60°(すなわち、テーパ角度は120°)である。
【0021】
本発明の好ましい具体例でノズル出口18cは、軸方向に互いに平行に、かつ中心軸24に対して平行に伸びる円筒状の穴である。そして図1に示してあるように、好ましくはより大きい直径の沈殿ループ16中に噴霧を放出するためのバレル22bの出口22cはずんどうすなわち平坦であるのが好ましい。別の具体例では、バレル出口22cにテーパを付け、外側に向かって発散させて、直径のより大きい沈殿ループ16へ次第に遷移するようにすることができる。
【0022】
個々の設計要素に応じて種々のバレル長Lを使用することができる。いろいろ試験した具体例でこの長さLは1.5インチから37.5インチまでの範囲であり、好ましい具体例では21.5インチで、バレル径Dは1.75インチである。
図1に示したジェット10は特定の生産プロセスに対してあらかじめ定めた寸法と流量になるように形成してもよいが、所望であればこのジェット10は単にその性能を向上させるように調節可能とすることもできる。円錐状のフローチャネル26はこのジェットの主要な構造上・機能上の要素であるので、その幾何学的構造は、ノズル18とレシーバ22の少なくともひとつを軸方向に移動させることによってスロート26eの流動面積を選択的に調節または変化させるのに適した手段34を設けることにより、容易に変更できるようにすることができる。ノズル18とレシーバ22は互いに同軸で配置されていてその間にフローチャネル26が形成されるようになっているので、図1に示してあるようにノズル18をレシーバ22に対して移動させてもよいし、あるいはレシーバ22をノズル18に対して移動させてもよい(図示してない)。
【0023】
図1に例示した調節手段34は、一対の普通のスラストベアリング38の間でハウジング30の前方端に適切に設置されたブルギア36を含んでいる。このブルギア36は内部にねじを切った穴をもっており、このめねじはノズル18の外面の中間部の回りに設けたおねじ40と係合している。通常の位置決めモータ42がピニオンギア44と連動しており、このピニオンギアはブルギア36と係合している。このピニオンギア44を選択的に回転させることによってブルギア36が回転させられ、次いでねじ40によってノズル18が軸方向で所望により前方または後方に移動させられてノズルチップ18bとレシーバ22の間の間隔をそれぞれ増大または減少させる。こうして、ノズルチップ18bを軸方向に移動させることによってスロート26eの流動チャネル面積を選択的に変化させることができる。通常のリニアベアリングまたはブッシング46がノズル18の外面とハウジング30の一部との間に配置されていてノズル18が軸方向に正確に移動できるようになっている。また、ハウジング30とノズル18の外面との間にはリニアベアリング46に隣接して適切なシール48(たとえば1個以上のOリングシール)も設けられていて入口プレナム32からの水蒸気の漏れをシールしている。
【0024】
このように、ノズル18を移動させることによってチャネルスロート26eの流動面積を選択的に調節する能力により、ジェット10の作動中の作動効率を制御するためにその作動を最適化または調整するパラメーターが提供される。スロート26eの大きさは変えることができるので、水蒸気供給源28からの水蒸気12の圧力は固定したままにすることができ、代わりに水蒸気の流れは単にスロート26eの流動面積を所望に応じて変化させることによって制御できる。また、調節可能なスロート26eにより水蒸気の質量流量の制御が可能になり、一方任意の作動条件に対して樹脂溶液射出点における供給圧力と速度を一定に保つことができる。環状のフローチャネル26によって水蒸気12と樹脂溶液14の両方を受容する単一または共通の流路が提供され、そのため得られる樹脂溶液薄膜と水蒸気はレシーバ22の衝突面22aの回りに均一に分配される。フローチャネル26によって樹脂溶液薄膜と水蒸気の均一な環状の流れが得られ、これはノズル18とレシーバ22の適切で正確な同軸配列によって達成することができる。このためには、これらの要素とそれに対応する支持構造とを正確に整合させればよい。所望であれば、ノズル18に接触する適切なセンタリングスクリューまたは調節可能なベアリングを設けて、ノズルチップ18bと衝突面22aの半径方向の相対的位置を所望に応じて調節してもよい。
【0025】
以上、本発明の好ましい具体例と考えられる例について説明して来たが、本明細書の教示に基づいて当業者には本発明のその他の修正が明らかであろう。したがって、そのような修正はすべて本発明の思想と範囲内に入るものとして特許請求の範囲に含まれているものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】液体の樹脂溶液を噴霧化し、それから粉末を沈殿させるための、本発明のひとつの態様に従う水蒸気沈殿ジェットの、一部断面で表わした概略図である。
【図2】図1に示した沈殿ジェットの一部の2−2線に沿ってとった断面図であり、水蒸気を受容するチューブ状レシーバの一端に液体の樹脂溶液を射出するためのノズル部分を示している。
【図3】図1に示した、近接しているノズルとレシーバの一部の拡大断面図である。
【符号の説明】
10 沈殿ジェット/ノズルアセンブリ、
12 高速水蒸気、
14 液体樹脂溶液、
16 沈殿配管ループ、
18 ノズル、
18a ノズル入口、
18b 円錐状ノズルチップ、
18c ノズル出口、
20 液体樹脂溶液供給手段、
22 レシーバ、
22a 円錐台状衝突面、
22b 円筒状バレル、
22c バレル出口
26 フローチャネル、
26a チャネル入口、
26b チャネル出口、
26c 発散部、
26d 収束部、
26e スロート、
28 水蒸気供給手段、
30 ハウジング、
32 入口プレナム、
34 調節手段、
A テーパ角度、
D バレル径、
L バレル長。
Claims (10)
- 液体樹脂溶液(14)をガス(12)で噴霧化してこれから樹脂粉末を沈殿させるためのジェット(10)であって、当該ジェットが、
液体樹脂溶液を受容する入口(18a)と、その遠位端の円錐状のノズルチップ(18b)と、樹脂溶液を放出するためにノズルチップ(18b)を貫通しその円周上に間隔をもって配置された複数の出口(18c)とを有するノズル(18)、及び
ノズルチップ(18b)と同軸にかつノズルチップから軸方向に間隔をもって配置されたチューブ状のレシーバ(22)
を備えており、レシーバ(22)がノズルチップ(18b)から軸方向に離隔した円錐台状の衝突面(22a)を含んでいてノズルチップと共に環状のフローチャネル(26)を規定しており、フローチャネル(26)がその両端に、前記ガスを受容するチャネル入口(26a)と、ノズル出口(18c)から該フローチャネル内に射出された樹脂溶液と上記ガスとの噴霧化された噴霧を放出してこの噴霧から樹脂粉末を沈殿させるためのチャネル出口(26b)とを有しており、レシーバ(22)がさらに、ノズル(18)と同軸にチャネル出口(26b)から延在していて上記噴霧を流す円筒状のバレル(22b)を含んでおり、ノズル出口(18c)がチャネル入口(26a)とチャネル出口(26b)の間のノズルチップ(18b)に軸方向に設けられており、フローチャネル(26)がノズル出口(18c)からチャネル出口(26b)まで流動面積の増大する発散部(26c)を備える、ジェット。 - フローチャネル(26)がさらに、最小流動面積のスロート(26e)で発散部(26c)と接続した収束部(26d)を含んでおり、収束部(26d)は流動面積がスロート(26e)まで減少していて前記ガスを加速し、発散部(26c)から流動面積が増大する、請求項1記載のジェット。
- スロート(26e)がノズル出口(18c)の上流に配置されていて、ノズル出口(18c)でフローチャネル(26)内に射出された樹脂溶液を噴霧化する前に前記ガスの速度を最大にする、請求項2記載のジェット。
- さらに、ノズル(18)の少なくとも一部とレシーバ(22)を取り囲むハウジング(30)を備えていて、該ハウジングが部分的に半径方向外側に離隔していて、前記ガスを受容してからガスをチャネル入口(26a)に流すための入口プレナム(32)をチャネル入口(26a)の周囲に規定している、請求項3記載のジェット。
- 前記複数のノズル出口(18c)が軸方向に互いに平行に延在している、請求項4記載のジェット。
- さらに、ノズル(18)とレシーバ(22)の少なくとも一方を軸方向に移動させることによってスロート(26e)の流動面積を選択的に調節するための手段(36,38)を備える、請求項4記載のジェット。
- さらに、ガス(12)を入口プレナム(32)に供給する手段(28)と、液体樹脂溶液(14)をノズル入口(18a)に供給する手段(20)と、バレル(22b)の出口と流れ連通して配置されていて、前記噴霧をバレル出口から受容して樹脂粉末を形成する沈殿ループ(16)とを組み合わせて含む、請求項4記載のジェット。
- バレル(22b)が所定の内径と所定の軸長を有しており、ガス供給手段(28)が所定圧力のガスをチャネル入口(26a)に供給するのに有効であり、樹脂溶液供給手段(20)がノズル出口(18c)を通して所定流量の樹脂溶液を供給するのに有効であり、スロート(26e)が所定の流動面積を有しており、上記所定のパラメーターがすべてスロート(26e)及び前記バレル出口のいずれかでチョークドフローが得られるように総合的に選択される、請求項7記載のジェット。
- 液体樹脂溶液(14)をガス(12)で噴霧化してこれから樹脂粉末を沈殿させる方法であって、
樹脂溶液を噴霧化するために円錐台状の衝突面(22a)とそれから軸方向に離隔した同軸の円錐状ノズルチップ(18b)との間に規定された環状のフローチャネル(26)の一端にガスと樹脂溶液を別々に射出させ、その際樹脂溶液は衝突面(22)に射出して 、発達する噴霧を形成し、該発達する噴霧を、流動面積の増大するフローチャネル(26)内で半径方向内側に向かって流す
ことからなる方法。 - さらに、前記発達する噴霧を、環状のフローチャネル(26)から所定長に渡って実質的に一定の流動面積で下流に流すことを含む、請求項9記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/461,798 US5615831A (en) | 1995-06-05 | 1995-06-05 | Steam precipitation jet |
US08/461798 | 1995-06-05 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0999256A JPH0999256A (ja) | 1997-04-15 |
JP4002629B2 JP4002629B2 (ja) | 2007-11-07 |
JP4002629B6 true JP4002629B6 (ja) | 2008-08-13 |
Family
ID=
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5615831A (en) | Steam precipitation jet | |
US7928338B2 (en) | Plasma spraying device and method | |
EP2116112B1 (en) | Plasma spraying device and method | |
US8857740B2 (en) | Two-component nozzle with secondary air nozzles arranged in circular form | |
DE69923360T2 (de) | Thermische Lichtbogenspritzpistole und ihre Gaskappe | |
CN103846172B (zh) | 外混式双介质雾化喷嘴 | |
RU2497597C2 (ru) | Способ и форсунка для распыления жидкости | |
US3050262A (en) | Nozzle for production of fog or mist | |
US6957502B2 (en) | Fluid bed granulation apparatus | |
CN109926215B (zh) | 经由涡轮发动机的壳中的孔输送修复涂层的喷射喷嘴装置 | |
US3923248A (en) | Liquid fuel atomizer | |
US5573392A (en) | Method and device for distributing fuel in a burner suitable for both liquid and gaseous fuels | |
Wang et al. | Electrohydrodynamic instability and disintegration of low viscous liquid jet | |
JP4002629B6 (ja) | 水蒸気沈殿ジェット | |
JP2012030200A (ja) | 流体微粒化ノズル、流体微粒化装置 | |
US5499768A (en) | Spray nozzle unit | |
CA1049392A (en) | Method and burner for liquid fuels | |
JP2000028111A (ja) | 燃料インジェクタ―、並びにこれを使用したバ―ナ | |
US4437314A (en) | Atomizer nozzle for continuous fuel injection | |
US20240189789A1 (en) | Single pass header for generating sulfur seed particles and enlarging sulfur granules, and method of using the same | |
RU2253802C1 (ru) | Форсунка для распыливания вязких жидкостей | |
US3062273A (en) | Method and apparatus for atomizing liquids | |
JP2739749B2 (ja) | スラリー燃料用バーナ | |
JP2012206071A (ja) | 流体微粒化ノズル、流体微粒化ノズル装置、流体微粒化装置 | |
DK174157B1 (da) | Sprøjtedyse og fremgangsmåde til at udsende væske som fine partikler |