JP4001835B2 - Fuse cavity structure and electrical junction box - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば各種ヒューズが装着可能とされ、小型化されると共に熱に対する改善が行われたヒューズキャビティ構造およびそのようなヒューズキャビティ構造を備える電気接続箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来のヒューズ装着部の構造に関する一形態を示すものである(特許文献1参照)。
絶縁ハウジング153から一対のタブ端子部155が、ヒューズ装着部120に装着される方向に沿って突出され、第1のヒューズ150が構成されている。第1のヒューズ150を構成する一対のタブ端子部155は、ヒューズ挿入部123に挿入・嵌合される。
【0003】
また、ヒューズ挿入部123内に相手側端子121が設けられている。前記一対のタブ端子部155は、相手側端子121と接続される。また、ヒューズ挿入部123に第1ストッパー部125が設けられている。第1ストッパー部125は、第1のヒューズ150の挿入位置を規制するものとして形成されている。
【0004】
また、絶縁ハウジング113の両側に一対の平板端子部111がそれぞれ設けられ、平板端子部111間のピッチが前記一対のタブ端子部155間のピッチと同寸法の第2のヒューズ110が構成されている。第2のヒューズ110は、前記ヒューズ挿入部123内に挿入可能なものとされている。
【0005】
また、ヒューズ挿入部123に第2ストッパー部126が設けられている。第2ストッパー部126は、前記第2のヒューズ110の挿入位置を規制すると共に、平板端子部111を前記相手側端子121と接続させる役割を果すものとされている。ヒューズ挿入部123は、前記第1のヒューズ150、又は、前記第2のヒューズ110がそれぞれ装着可能なものとして構成されている。
【0006】
また、他の従来の技術として、例えば収容室内で発生される熱を確実に外部へ放出できる電気機能部品用ブロックの放熱構造というものもある(特許文献2参照)。
また、配線板などに配設するブスバーで構成される回路に、PTC素子のような発熱を伴う素子を接続させる際に使用される放熱性の良好な発熱素子用の接続端子および接続回路体というものもある(特許文献3参照)。PTCとは「positive temperature coefficient」を意味する。
また、ヒューズ、リレーなどの発熱体と接続される内部回路用電線の放熱を図った電気接続箱というものもある(特許文献4参照)。
【0007】
また、コストアップを招くことなく放熱効果に優れ、且つ小型化が可能な電気接続箱の放熱構造というものもある(特許文献5参照)。
また、端子保持用スペーサが用いられて電気接続箱の内部に生じた熱を電気接続箱の外部に効率良く放熱させることができる電気接続箱というものもある(特許文献6参照)。
また、プリント回路基板に実装された電気部品の発熱を電気接続箱外部に効率的に放熱できる電気接続箱というものもある(特許文献7参照)。
【0008】
また、電気接続端子からの発熱は、電気接続箱外へ効率良く放熱されて、電気接続箱内の温度上昇を防止可能な電気接続箱の放熱構造というものもある(特許文献8参照)。
また、放熱性に優れた小型の電源分配装置というものもある(特許文献9参照)。
また、電気接続箱内に換気用孔を設けることなく、電気接続箱を大型化させたり材質変更させるということもなく、内部の発熱を外部に放出させることが可能な電気接続箱というものもある(特許文献10参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−124175号公報(第2頁、図1)
【特許文献2】
特開2000−3654号公報(第1頁、図1)
【特許文献3】
特開平8−7961号公報(第1頁、図1)
【特許文献4】
特開平8−154327号公報(第1頁、図2)
【特許文献5】
特開2000−115956号公報(第1頁、図1)
【特許文献6】
特開2000−125448号公報(第1頁、図1)
【特許文献7】
特開2000−198395号公報(第1頁、図3)
【特許文献8】
特開2000−208177号公報(第1頁、図1)
【特許文献9】
特開2000−272443号公報(第1頁、図1)
【特許文献10】
特開2000−308236号公報(第2頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4に示される上記従来のヒューズ装着部の構造にあっては、ヒューズ110の可溶体が比較的低い電流値で溶断されるものであれば、何ら問題ないものとされていたが、比較的高い電流値で可溶体が溶断されるヒューズ110が用いられた場合、ヒューズ110の可溶体が溶断されるときに、ヒューズ装着部120に熱的な悪影響が及ぼされるということが懸念されていた。
【0011】
本発明は、上記した点に鑑み、比較的高い電流値で可溶体が溶断されるヒューズが用いられても、熱に対する改善が行われたヒューズキャビティ構造およびそのようなヒューズキャビティ構造を備える電気接続箱を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るヒューズキャビティ構造は、隔壁で区画された複数のヒューズ装着部を備えたハウジングを有し、前記ヒューズ装着部に低背ヒューズ又は該低背ヒューズより背の高いヒューズを装着可能なヒューズキャビティ構造において、前記ヒューズ装着部が、前記低背ヒューズ全体を収容可能に構成され、そして、前記ヒューズ装着部内に収容された低背ヒューズの可溶体の一部に面した前記隔壁が、隣り合うヒューズ装着部に通ずるように切り欠かれていること、を特徴とする。
上記構成により、ヒューズの可溶体から発生される熱が隔壁で遮られることなく、切欠きにより放熱されることになる。従って、ヒューズが発熱されることにより、熱がハウジングに悪影響を及ぼすといった不具合の発生は、未然に防止されることとなる。
【0014】
請求項2に係る電気接続箱は、請求項1記載のヒューズキャビティ構造が用いられたことを特徴とする。
上記構成により、放熱効果に優れる電気接続箱が提供されることとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るヒューズキャビティ構造および電気接続箱の一実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るヒューズキャビティ構造および電気接続箱の一実施の形態を示す分解斜視図、図2は、同じくヒューズキャビティ構造および電気接続箱を示す縦断面図、図3は、同じくヒューズキャビティ構造および電気接続箱を示す説明図である。
【0016】
各図の要部が分かり易いものとされるために、各断面部は、一部が簡略化されて見易くされた概略図として示されている。また、第1ヒューズ10と、第2ヒューズ20とに関するものにおいて、重複する部分については、便宜上、一まとめに説明した。
【0017】
ブロック本体50のハウジング59のヒューズ装着部70は、第1ヒューズ10と、第2ヒューズ20との二種類のヒューズ10,20が組付け可能なものとされている。第1ヒューズ10と、第2ヒューズ20とは、異なる形態のものとされている。また、ブロック本体50に取付けられるヒューズとして、例えば5〜30アンペアに対応可能な各種のブレード型ヒューズが挙げられる。
【0018】
第1ヒューズ10は、絶縁ハウジング11と、この絶縁ハウジング11内から一対の幅狭な突出部14の側縁部14bに沿って突出部14から突設された一対の平板状端子15と、絶縁ハウジング11内で、一方の平板状端子15と、他方の平板状端子15とを通電可能に繋ぐ略U字状の可溶部17とを少なくとも備えるものとして構成されている。略U字状の可溶部17は、絶縁ハウジング11の収容部11a内に位置するものとされている。また、頭部13および絶縁ハウジング11から、頭部13および絶縁ハウジング11よりも幅狭な突出部14が延設されている。
【0019】
また、ヒューズ装着部70に組付けられた第1ヒューズ10が、ヒューズ装着部70から容易に引抜き可能なものとされるために、第1ヒューズ10の絶縁ハウジング11に、ヒューズプラーなどの治具(図示せず)の先端部に対応した段差状の治具係合部14aが設けられている。治具係合部14aは、頭部13と、突出部14とを少なくとも備えるものとして形成されている。また、第1ヒューズ10は、例えば低背ヒューズ、小型ヒューズ10などと呼ばれる。
【0020】
第2ヒューズ20と比べて、第1ヒューズ10は、低背型の小型ヒューズ10とされていることから、図3の如く、一度、ブロック本体50に挿着された第1ヒューズ10は、ブロック本体50から易々と手では抜けないものとされている。第1ヒューズ10または第2ヒューズ20は、不図示のヒューズプラーなどの治工具が用いられてブロック本体50から引き抜かれる。
【0021】
第2ヒューズ20は、絶縁ハウジング21と、この絶縁ハウジング21内から絶縁ハウジング21の外側に向けて突出された一対のタブ状端子25と、絶縁ハウジング21内で、一方のタブ状端子25と、他方のタブ状端子25とを通電可能に繋ぐ略S字状の可溶部27とを少なくとも備えるものとして構成されている。略S字状の可溶部27は、絶縁ハウジング21の収容部21a内に位置するものとされている。また、絶縁ハウジング21の両側に板状の側部24が設けられ、絶縁ハウジング21と、側部24との間に溝部24bが設けられている。溝部24bに沿って溝部24bの端部20aからタブ状端子25が延長されている。
【0022】
また、ヒューズ装着部70に組付けられた第2ヒューズ20が、ヒューズ装着部70から容易に引抜き可能なものとされるために、第2ヒューズ20の絶縁ハウジング21に、ヒューズプラーなどの治具(図示せず)の先端部に対応した段差状の治具係合部24aが設けられている。治具係合部24aは、頭部23と、側部24と、前記頭部23と前記側部24との間に設けられた溝部24bとを少なくとも備えるものとして形成されている。第2ヒューズ20は、例えばミニヒューズ20などと呼ばれている。
【0023】
ヒューズ10,20を構成する絶縁ハウジング11,21の収容部11a,21a内に設けられた可溶部17,27の状態において、可溶部17,27が通電可能な接続状態とされているものか、又は、可溶部17,27が溶断されて通電不能な状態とされているものかといった判断が、一目で迅速に行われるために、絶縁ハウジング11,21は、透明または半透明の合成樹脂材料が用いられて形成されている。
【0024】
また、各ヒューズ10,20が対応可能とされる電流のアンペア数などが分かり易いものとされ、例えば各ヒューズ10,20の取付け間違いなどの不具合発生を未然に防止させるために、絶縁ハウジング11,21の合成樹脂材料に着色剤が添加されて、ヒューズ10,20を構成する絶縁ハウジング11,21は、例えば、黄色、赤色などのように識別可能なものとされている。
【0025】
第1ヒューズ10に備えられた前記平板状端子15と、第2ヒューズ20に備えられたタブ状端子25とは、ブレード状をした端子15,25として形成されている。また、各端子15,25の先端部16,26に、幅広な傾斜面16a,26aと、幅狭な傾斜面16b,26bとが設けられている。幅広な傾斜面16a,26aは、各端子15,25が音叉状端子30に挿着されるときに、各端子15,25の先端部16,26が、音叉状端子30の各自由端32を押し広げ易くさせるために設けられたものとされている。
【0026】
各音叉状端子30は、ヒューズ10,20に設けられたブレード状端子15,25を挟持可能な一対の可動腕部31と、一対の可動腕部31の先端部32内側に設けられ、ブレード状端子15,25と通電可能に接続されるときに確実にブレード状端子15,25を挟み込む略湾曲状の挟持部33と、一対の可動腕部31の先端部32間に設けられ、ブレード状端子15,25が挿入されると共にブレード状端子15,25が保持される挿入・挟持空間35と、前記ブレード状端子15,25が位置する略U字状の収容空間37と、前記一対の可動腕部31が延設される根元部39とを備えるものとして形成され、これらの部分は、バスバー(図示せず)を形成する電気接触部41とされる。
【0027】
前記バスバーとして、例えば一本のバスバー本体部(図示せず)に、複数の電気接触部41が並設されたものや、一本のバスバー本体部(図示せず)の端部に、電気接触部41が一箇所だけ設けられたもの等が挙げられる。
【0028】
一対の可動腕部31の先端部32は、ヒューズ10,20に設けられたブレード状端子15,25を挟持するときに、開閉可能な自由端32として機能する。また、音叉状端子30は、各ヒューズ10,20のブレード状端子15,25を確実に挟持して、音叉状端子30と、ブレード状端子15,25とを通電可能に接続するものであることから、挟持端子30とも呼ばれている。
【0029】
各端子15,25,30は、平板状の金属素材に、打抜き加工、プレス加工が行われることで形成される。また、端子30などに、錫メッキ処理などの表面処理が行われていれば、端子30の耐食性が向上されるから、例えば各ヒューズ10,20が溶断されたときの熱により、端子30が高温に加熱されても、端子30の腐食は防止される。
【0030】
各ヒューズ10,20や、音叉状端子30などが組付けられるブロック本体50は、略平板状をした基板部51と、この基板部51に設けられたハウジング59を構成する複数のヒューズ装着部70とを少なくとも備えるものとして形成されている。複数のヒューズ装着部70は、ハウジング59を形成する略矩形箱状の周壁60と、この周壁60を略等間隔で複数に区切る隔壁65とにより形成されている。
【0031】
また、前記周壁60を形成する各側壁61,62,63,64と、前記隔壁65とにより、ヒューズ装着部70に、第1ヒューズ10または第2ヒューズ20が装着可能な収容部72が設けられている。また、収容部72には、第1ヒューズ10または第2ヒューズ20が挿入可能な開口部71が設けられている。収容部72を備えるヒューズ装着部70は、例えばコネクタキャビティ等とも呼ばれる。
【0032】
周壁60は、ブロック本体50の長手方向に沿って形成された一対の側壁61,62と、一対の側壁61,62に対して直交する短い一対の側壁63,64とを備えるものとされている。
【0033】
各側壁61,62,63,64と、各隔壁65とによって構成されるヒューズ装着部70の各開口部71に、各傾斜ガイド面71a,71bが設けられている。これらの傾斜ガイド面71a,71bは、第1ヒューズ10または第2ヒューズ20が、ハウジング59のヒューズ装着部70に容易に取付け可能とされるために設けられたものとされている。
【0034】
また、ヒューズ装着部70内に第1ヒューズ10が挿着される際に、ヒューズ装着部70の隔壁65の連結部65Cと、ヒューズ装着部70の内壁61N,62Nとによって、隙間がもたされた状態で第1ヒューズ10の絶縁ハウジング11がヒューズ装着部70に案内挿入される。これにより、第1ヒューズ10は、隙間がもたされた状態でヒューズ装着部70内に組付けられる。
【0035】
また、ヒューズ装着部70内に第1ヒューズ10が挿着される際に、第1ヒューズ10の進入動作を止めて第1ヒューズ10をヒューズ装着部70内に位置決めさせる停止部75が設けられている。
【0036】
また、ブロック本体50の長手方向に沿って形成された一対の側壁61,62の内側に、一対の側壁61,62に沿って略平行とされる内壁61N,62Nが設けられている。また、一方の前記側壁61から他方の前記側壁62にかけて、前記内壁61N,62Nと略直交する隔壁65が設けられている。
【0037】
ブロック本体50の長手方向に沿って形成された一対の側壁61,62と、前記一対の側壁61,62に沿って略平行とされる内壁61N,62Nと、前記側壁61,62と前記内壁61N,62Nとを結ぶ隔壁65の一端部65Aおよび他端部65Bとにより、音叉状端子30が挿着される収容部78が形成される。図2の如く、開口部71の反対側の挿入口78aから音叉状端子30が収容部78内へ挿着される(図3)。
【0038】
また、ブロック本体50の長手方向に沿って形成された一対の側壁61,62の内側に、第1ヒューズ10および第2ヒューズ20の両方に対応した溝80が設けられている。この溝80は、真直部81と、段差部82とを備えるものとして形成されている。図2,図3の如く、溝80の段差部82は、第1ヒューズ10の頭部13に対応した幅広部82Aと、第1ヒューズ10の突出部14に対応した幅狭部82Bとを備えるものとされている。
【0039】
第1ヒューズ10の頭部13の側面13eに対応して、溝80の段差部82の幅広部82Aに側面83eが設けられ、第1ヒューズ10の頭部13の端面13fに対応して、溝80の段差部82の幅広部82Aに端面83fが設けられている。また、第1ヒューズ10の突出部14の側面14gに対応して、溝80の段差部82の幅狭部82Bに側面83gが設けられ、第1ヒューズ10の突出部14の端面14hに対応して、溝80の段差部82の幅狭部82Bに端面83hが設けられている。また、第2ヒューズ20の側部24の傾斜面24cに対応して、溝80の段差部82の幅狭部82Bに傾斜面83c,83dが設けられている。
【0040】
第1ヒューズ10がハウジング59のヒューズ装着部70に取付けられるときに、第1ヒューズ10の絶縁ハウジング11の一端面11b(図3)が、ヒューズ装着部70の停止部75の停止面75bに当接されることで、ヒューズ装着部70に対する第1ヒューズ10の挿入が停止される。
【0041】
また、第2ヒューズ20がハウジング59のヒューズ装着部70に取付けられるときに、第2ヒューズ20の側部24の傾斜面24c(図1,図2)が、ヒューズ装着部70の段差部82の傾斜面83c,83d(図3)に当接されることで、ヒューズ装着部70に対する第2ヒューズ20の挿入が停止される。
【0042】
ブロック本体50は、成形性に優れる熱可塑性の合成樹脂材が用いられ、且つ、大量生産性に優れる射出成形法に基づいて形成されている。また、ブロック本体は、ヒューズブロック、ヒューズプレート等と呼ばれている。
【0043】
図1の如く、本発明に係るヒューズキャビティ構造の一実施形態のものは、過電流より回路を保護する可溶体17,27が一対の端子15,25間に位置するヒューズ10,20と、複数のヒューズ10,20が搭載されるハウジング59とを少なくとも備えるものとして構成されている。
【0044】
ブロック本体50に取付けられる各ヒューズ10,20間を仕切るために、ブロック本体50のハウジング59に隔壁65が設けられている。また、ハウジング59の隔壁65の一部が取除かれることで、隔壁65に切欠き部65Hが設けられている。隔壁65の切欠き部65Hは、隣り合うヒューズ装着部70の収容部72に通じる貫通孔65Hとして形成されている。ハウジング59の短い側壁63,64に、切欠き部65Hが設けられたものも使用可能とされる。
【0045】
また、ブロック本体50のハウジング59に各第1ヒューズ10が取付けられたときに、ブロック本体50のハウジング59内において、各第1ヒューズ10の絶縁ハウジング11間に空間66(図3)が設けられたものとされている。
【0046】
このようなヒューズキャビティ構造が電気接続箱1に構成されていれば、過電流により第1ヒューズ10の可溶体17が溶断されたときに、第1ヒューズ10の可溶体17から発生される熱は、ハウジング59内の隔壁65で遮られることなく、空間66の空気を介して放熱される。従って、第1ヒューズ10が高温に発熱されることにより、熱がハウジング59の隔壁65に悪影響を及ぼすといった不具合の発生は、未然に防止される。
【0047】
図1の如く、隔壁65に貫通孔形状の切欠き部65Hが設けられて、隔壁65は、この隔壁65の両側に位置する内壁61N,62Nを繋ぐ連結部65Cを備えるものとされている。例えばハウジング(59)に隔壁(65)が全く設けられていないヒューズの放熱構造とされた場合、電気接続箱1のメンテナンスなどが行われるときに、工具(図示せず)などの金属類のものが不用意にハウジング(59)内の音叉状端子(30)に触れ、このことからショートなどの不具合の発生が懸念される。しかしながら、ハウジング59内に、各ヒューズ装着部70を仕切る隔壁65の連結部65Cが設けられていることにより、前記ショートなどの不具合の発生は、回避され易いものとなる。
【0048】
隔壁65の切欠き部65Hは、第1ヒューズ10の可溶体17(図3)の一部に対応した隔壁65が切欠かれることで形成されている。第1ヒューズ10の可溶体17の一部に面した隔壁65が切欠かれている。このようなヒューズキャビティ構造が構成されていれば、第1ヒューズ10の端子15間に過電流が流されて端子15間の可溶体17が溶断されたときに、可溶体17の熱は、直接、空気層へ逃がされるから、ハウジング59の放熱効果は向上される。従って、熱可塑性の合成樹脂材料が用いられて形成されたブロック本体50のハウジング59に、熱によるダメージが加えられるということは回避されることとなる。
【0049】
また、図3の如く、ブロック本体50のハウジング59に第1ヒューズ10が挿着された状態において、第1ヒューズ10の絶縁ハウジング11と、隔壁65の連結部65Cとは、僅かな隙間が設けられて非当接の状態とされたヒューズキャビティ構造とされていれば、絶縁ハウジング11の収容部11a内の可溶体17が溶断されるときに発生される熱は、隔壁65の連結部65Cに、直接、伝えられることがないから、隔壁65は、熱の影響を受け難いものとなる。
【0050】
第1ヒューズ10として、例えば10アンペア以上の比較的高い電流値に対応したヒューズや、20アンペア以上の大電流用のヒューズ10が用いられていても、ブロック本体50のハウジング59の隔壁65が高温に曝されるということは回避されることとなる。
【0051】
このように、ブロック本体50のハウジング59内に、大電流用の低背型ヒューズ10が密集して配列される構造のものとされていても、熱による不具合が発生されることなく、ブロック本体50は、小型・コンパクトなサイズのものとして使用可能なものとなる。
【0052】
上記小型ヒューズ10の搭載構造は、ヒューズ10から発せられる熱に対処されたものであるから、熱可塑性合成樹脂製のブロック本体50は、長期に亘って変形されることなく使用可能なものとされる。また、上記ヒューズキャビティ構造が電気接続箱1に適用されることで、放熱効果に優れる電気接続箱1の提供が可能となる。
【0053】
電気接続箱1には、例えば電子ユニット(図示せず)などの各種電気・電子部品が収容される。このような電気接続箱1は、例えば自動車などの各電気配線に接続されるジャンクションボックス(J/Bと略称する)として用いられる。また、電気接続箱は、例えばリレーボックス(R/Bと略称する)等として用いられることも可能とされる。
【0054】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、ヒューズの可溶体から発生される熱が隔壁で遮られることなく、切欠きにより放熱されることになる。従って、ヒューズが発熱されることにより、熱がハウジングに悪影響を及ぼすといった不具合の発生は、未然に防止される。
請求項2記載の発明によれば、放熱効果に優れる電気接続箱が提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヒューズキャビティ構造および電気接続箱の一実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】同じくヒューズキャビティ構造および電気接続箱を示す縦断面図である。
【図3】同じくヒューズキャビティ構造および電気接続箱を示す説明図である。
【図4】従来のヒューズ装着部の構造に関する一形態を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 電気接続箱
10 小型ヒューズ(ヒューズ)
15 平板状端子(端子)
17 可溶部(可溶体)
20 ミニヒューズ(ヒューズ)
25 タブ状端子(端子)
27 可溶部(可溶体)
59 ハウジング
65 隔壁(壁)
65H 貫通孔(切欠き部)
66 空間[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuse cavity structure in which, for example, various types of fuses can be mounted, miniaturized and improved against heat, and an electric junction box including such a fuse cavity structure.
[0002]
[Prior art]
FIG. 4 shows an embodiment relating to the structure of a conventional fuse mounting portion (see Patent Document 1).
A pair of tab
[0003]
A
[0004]
Also, a pair of flat
[0005]
Further, a
[0006]
As another conventional technique, for example, there is a heat radiating structure of an electric functional component block that can reliably release heat generated in the accommodation chamber to the outside (see Patent Document 2).
Also, a connection terminal and a connection circuit body for a heat-generating element with good heat dissipation used when connecting an element with heat generation such as a PTC element to a circuit constituted by bus bars arranged on a wiring board or the like There is also a thing (refer patent document 3). PTC means “positive temperature coefficient”.
There is also an electrical junction box that radiates heat from an internal circuit wire connected to a heating element such as a fuse or a relay (see Patent Document 4).
[0007]
There is also a heat dissipation structure for an electrical junction box that is excellent in heat dissipation without causing an increase in cost and can be reduced in size (see Patent Document 5).
In addition, there is an electrical junction box that can efficiently dissipate heat generated inside the electrical junction box by using a terminal holding spacer (see Patent Document 6).
There is also an electrical junction box that can efficiently dissipate heat generated by electrical components mounted on a printed circuit board to the outside of the electrical junction box (see Patent Document 7).
[0008]
In addition, there is a heat dissipation structure of an electrical connection box that can efficiently generate heat from the electrical connection terminal to the outside of the electrical connection box and prevent a temperature rise in the electrical connection box (see Patent Document 8).
There is also a small power distribution device with excellent heat dissipation (see Patent Document 9).
There is also an electrical connection box that can release internal heat generation without providing a ventilation hole in the electrical connection box, without increasing the size of the electrical connection box or changing the material. (See Patent Document 10).
[0009]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-124175 (second page, FIG. 1)
[Patent Document 2]
JP 2000-3654 (first page, FIG. 1)
[Patent Document 3]
JP-A-8-7961 (first page, FIG. 1)
[Patent Document 4]
JP-A-8-154327 (first page, FIG. 2)
[Patent Document 5]
Japanese Patent Laid-Open No. 2000-115956 (first page, FIG. 1)
[Patent Document 6]
JP 2000-125448 A (first page, FIG. 1)
[Patent Document 7]
Japanese Unexamined Patent Publication No. 2000-198395 (first page, FIG. 3)
[Patent Document 8]
JP 2000-208177 A (first page, FIG. 1)
[Patent Document 9]
JP 2000-272443 A (first page, FIG. 1)
[Patent Document 10]
Japanese Unexamined Patent Publication No. 2000-308236 (second page, FIG. 1)
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the structure of the conventional fuse mounting portion shown in FIG. 4, there is no problem as long as the fusible body of the
[0011]
SUMMARY OF THE INVENTION In view of the above, the present invention provides a fuse cavity structure that is improved against heat even if a fuse whose meltable body is blown at a relatively high current value is used, and an electrical connection including such a fuse cavity structure The purpose is to provide a box.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a fuse cavity structure according to a first aspect of the present invention includes a housing having a plurality of fuse mounting portions partitioned by a partition wall, and the fuse mounting portion includes a low-profile fuse or the low-profile fuse. In a fuse cavity structure in which a fuse taller than a back fuse can be mounted, the fuse mounting portion is configured so as to be able to receive the entire low-profile fuse, and a fusible body of a low-profile fuse stored in the fuse mounting portion The partition wall facing a part of is cut out so as to communicate with an adjacent fuse mounting portion .
With the above configuration, heat generated from the fusible body of the fuse is radiated by the notch without being blocked by the partition wall . Therefore, it is possible to prevent the occurrence of a problem that the heat adversely affects the housing due to the heat generated by the fuse.
[0014]
The electrical junction box according to claim 2 is characterized in that the fuse cavity structure according to claim 1 is used.
With the above configuration, an electrical junction box having an excellent heat dissipation effect is provided.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An embodiment of a fuse cavity structure and an electrical junction box according to the present invention will be described below in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is an exploded perspective view showing an embodiment of a fuse cavity structure and an electrical junction box according to the present invention, FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing the fuse cavity structure and the electrical junction box, and FIG. It is explanatory drawing which shows a cavity structure and an electrical junction box.
[0016]
In order to make the main part of each figure easy to understand, each cross-sectional part is shown as a schematic diagram in which a part is simplified for easy viewing. Moreover, in the thing regarding the
[0017]
The
[0018]
The
[0019]
In addition, since the
[0020]
Compared with the
[0021]
The
[0022]
Further, since the
[0023]
In the state of the
[0024]
In addition, it is easy to understand the amperage of the current that can be handled by each
[0025]
The
[0026]
Each
[0027]
As the bus bar, for example, one bus bar main body (not shown) is provided with a plurality of
[0028]
The
[0029]
Each terminal 15, 25, 30 is formed by performing punching and pressing on a flat metal material. Further, if the terminal 30 or the like is subjected to a surface treatment such as a tin plating process, the corrosion resistance of the terminal 30 is improved. For example, the terminal 30 becomes hot due to heat generated when the
[0030]
The
[0031]
In addition, the
[0032]
The
[0033]
Inclined guide surfaces 71 a and 71 b are provided in the
[0034]
Further, when the
[0035]
Further, when the
[0036]
In addition,
[0037]
A pair of
[0038]
A
[0039]
A
[0040]
When the
[0041]
In addition, when the
[0042]
The
[0043]
As shown in FIG. 1, one embodiment of the fuse cavity structure according to the present invention includes a plurality of
[0044]
A
[0045]
Further, when each
[0046]
If such a fuse cavity structure is configured in the electrical junction box 1, when the
[0047]
As shown in FIG. 1, the
[0048]
The
[0049]
Further, as shown in FIG. 3, in the state where the
[0050]
Even if a fuse corresponding to a relatively high current value of, for example, 10 amperes or higher or a large
[0051]
Thus, even if the low-profile fuses 10 for large current are densely arranged in the
[0052]
Since the mounting structure of the
[0053]
The electric junction box 1 accommodates various electric / electronic components such as an electronic unit (not shown). Such an electrical junction box 1 is used as a junction box (abbreviated as J / B) connected to each electrical wiring of an automobile, for example. The electrical junction box can be used as a relay box (abbreviated as R / B), for example.
[0054]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, the heat generated from the fusible body of the fuse is radiated by the notch without being blocked by the partition wall . Therefore, it is possible to prevent the occurrence of a problem that heat is adversely affected by the heat generated by the fuse.
According to invention of Claim 2, the electrical-connection box excellent in the heat dissipation effect can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing an embodiment of a fuse cavity structure and an electrical junction box according to the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing a fuse cavity structure and an electrical junction box.
FIG. 3 is an explanatory view showing a fuse cavity structure and an electrical junction box.
FIG. 4 is an exploded perspective view showing one embodiment relating to the structure of a conventional fuse mounting portion.
[Explanation of symbols]
1
15 Flat terminal (terminal)
17 Soluble part (soluble matter)
20 Mini fuse (fuse)
25 Tab-shaped terminal (terminal)
27 Soluble part (soluble matter)
59
65H Through hole (notch)
66 space
Claims (2)
前記ヒューズ装着部が、前記低背ヒューズ全体を収容可能に構成され、そして、
前記ヒューズ装着部内に収容された低背ヒューズの可溶体の一部に面した前記隔壁が、隣り合うヒューズ装着部に通ずるように切り欠かれていること、
を特徴とするヒューズキャビティ構造。 In a fuse cavity structure having a housing having a plurality of fuse mounting portions partitioned by a partition wall, and capable of mounting a low-profile fuse or a fuse taller than the low-profile fuse in the fuse mounting portion,
The fuse mounting portion is configured to accommodate the entire low-profile fuse, and
The partition wall facing a part of the fusible body of the low profile fuse housed in the fuse mounting part is cut out so as to communicate with the adjacent fuse mounting part;
Features a fuse cavity structure.
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