JP4000079B2

JP4000079B2 - Disc type agricultural wheel and manufacturing method thereof

Info

Publication number: JP4000079B2
Application number: JP2003063681A
Authority: JP
Inventors: ▲吉▼郎上野
Original assignee: Sumitomo Rubber Industries Ltd
Current assignee: Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date: 2003-03-10
Filing date: 2003-03-10
Publication date: 2007-10-31
Anticipated expiration: 2023-03-10
Also published as: JP2004268784A

Description

【０００１】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、田植機やトラクタ等の農業機械に用いられる農用車輪に関し、特にゴム等の弾性材を用いた車輪の構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、田植機やトラクタ等の農業機械に用いられる農用車輪は、車軸に取り付けられるボス部と弾性輪を取り付けるためのリム部とを複数の棒状または円環状のスポークで連結したホイール部と、リム部にゴム等の弾性材を加硫し接着した弾性輪部とから構成される（特許文献１参照。）。このように構成される農用車輪は、ホイール部の形状から一般にスポークタイプと称され、ボス部とホイール部とに耐腐食加工を施すことを含む塗装工程、リム部をウェス等で洗浄して汚れを落とした後、リム部に接着剤を塗布する接着処理工程およびリム部にゴム等の弾性材を加硫する加硫工程等からなる製造方法によって製造される（特許文献２参照。）。
【０００３】
このような工程を経て製造されるスポークタイプの農用車輪は、農用車輪の軽量化や操舵抵抗の軽減を図ることができるため、乗用型田植機等に用いられ、広く普及している。しかし、ボス部とスポークおよびリム部とスポークを溶接して連結するため、製造コストが高く、また、走行時にスポークが泥を持ち上げて落下させるため走行性能が悪かったり、泥によって作物を汚してしまったりするという短所がある。
【０００４】
そのため、製造コストの削減や農業機械の機体直進走行性能の向上を図る観点からホイール部を円板状とした農用車輪が案出されている。
この農用車輪は、中心部にボスやボルト等の車軸取付部を設け、外周部を折曲してリム部を形成した円板状のディスクホイール部と、当該リム部を覆うようにゴム等の弾性材を加硫して接着した弾性輪部とから構成され、上記スポークタイプの農用車輪に対して、ディスクタイプと一般に称される。
【０００５】
このディスクタイプの農用車輪も、先に述べたスポークタイプの農用車輪の製造方法と同様の工程を経て製造することができる。以下に、この製造工程について簡単に説明する。
【０００６】
図６は、ディスクタイプの農用車輪の従来における製造工程を説明するためのフロー図である。
まず、金属からなる円板を加工してホイールを成形する（Ｓ１０）。このとき、円板状のディスクホイール部と、このディスクホイール部の外周を折り曲げてリム部とが成形される。
【０００７】
次に、このディスクホイール部に防錆塗料を塗布する（Ｓ１１）。
続いて、リム部の表面をウェス等で洗浄した後（Ｓ１２）、このリム部に接着剤を塗布する（Ｓ１３）。その後、接着剤が塗布されたリム部にゴム等の弾性材を加硫することによって弾性輪部を成形する（Ｓ１４）。
【０００８】
【特許文献１】
特開昭６３−３１５３０１号公報（明細書）
【０００９】
【特許文献２】
特開平１１−２４００７９号公報（明細書）
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような工程を経てディスクタイプの農用車輪を製造すると、ディスクホイール部を塗装する際に、ゴム等の弾性材によって被覆されるリム部に塗料がはみ出す場合がある。このとき、塗料の上に接着剤を塗布することとなり、接着剤の接着力が著しく弱まってしまう。そのため、製造されたディスクタイプの農用車輪は、弾性輪部がホイールから剥離するおそれがあり、耐久性の点において問題がある。
【００１１】
一方、塗料がリム部にはみ出すことを防止しようとすれば、ディスクホイール部におけるリム部との境界部分を塗装することが難しくなる。そのため、製造されたディスクタイプの農用車輪は、この境界部分における塗装が不十分となって外観が悪くなってしまうという問題がある。
【００１２】
これらの問題について、図を用いて詳しく説明する。図７（ａ）および（ｂ）は、従来における製造方法によって製造されたディスクタイプの農用車輪の問題点を説明するための断面図である。
【００１３】
図７（ａ）に示すように、農用車輪１を製造するにあたって、ディスクホイール部２に塗料が塗布された後、リム部３に接着剤を塗布する際に、リム部３に塗料がはみ出してしまうと、リム部３とディスクホイール部２との境界付近において塗料層５の上に接着剤層６が形成される場合がある。このとき、塗料層５の上に形成された接着剤層６の接着力は、リム部３の表面上に形成される場合よりも弱くなる。そのため、製造された農用車輪１は、弾性輪部４がリム部３から剥離しやすくなる等、耐久性が悪いという問題がある。
【００１４】
一方、図７（ｂ）に示すように、リム部３に塗料がはみ出すことを防止しようとすると、ディスクホイール部２におけるリム部３との境界部分の塗装が不十分となり、この境界部分においてディスクホイール部２の表面が剥き出しとなった未塗装部７が生じやすい。そのため、製造された農用車輪１は、外観が悪くなってしまうという問題がある。
【００１５】
このような問題を解決するために、弾性材によって被覆されるリム部３をマスキングした状態で、ディスクホイール部２を塗装することも考えられる。しかし、マスキングが不均一であれば、これらの問題を解消することはできないばかりでなく、反対にこれらの問題を悪化させることになりかねない。また、均一なマスキングをするためには緻密な作業を必要とするので、製造作業の労力が大きくなるという問題がある。
【００１６】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、耐久性を向上させるとともに、外観をも向上させたディスクタイプ農用車輪を提供することを第１の目的とし、また、製造作業の労力負担を増加させることなく、かかるディスクタイプ農用車輪の製造方法を提供することを第２の目的とする。
【００１７】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るディスクタイプ農用車輪は、車軸に取り付けるためのボス部を備えた円板状のホイール部材と、当該ホイール部材の外周に設けられた弾性部材取付部と、当該弾性部材取付部を弾性材によって被覆した弾性輪とから構成されるディスクタイプ農用車輪であって、前記弾性部材取付部と前記ホイール部材とは、表面を粗くするための表面加工が施されており、前記ホイール部材のうち前記ボス部は、前記表面加工が施された後の表面に塗料が塗布されており、前記ホイール部材のうち前記ボス部以外の部分は、前記表面加工が施された後の表面に接着剤が塗布されて、接着剤の表層が形成され、前記接着剤の表層に塗料が塗布されていることを特徴とする。
【００１８】
これによって、接着剤の接着力が増し、リム部における弾性輪部の接着保持力を向上させることができるので、ディスクタイプ農用車輪の耐久性を向上させることができる。
【００１９】
また、本発明に係るディスクタイプ農用車輪の製造方法は、車軸に取付けるためのボス部を備えた円板状のホイール部材の外周を折曲し弾性部材取付部を成形するホイール成形工程と、当該弾性部材取付部を弾性材によって被覆する弾性輪成形工程とを含むディスクタイプ農用車輪の製造方法であって、前記ディスクタイプ農用車輪の製造方法は、さらに、前記ホイール成形工程において成形された弾性部材取付部とホイール部材とに、表面を粗くするための表面加工を施す表面加工工程と、前記表面加工工程において表面加工が施された弾性部材取付部とホイール部材との表面に、接着剤を塗布して接着剤の表層を形成する接着剤層形成工程と、前記弾性輪成形工程の後にホイール部材における前記接着剤の表層に塗料を塗布する塗料層形成工程とを含むことを特徴とする。
【００２０】
これによって、塗料層の上に接着剤層が形成されることがなくなり、弾性輪がリム部から剥離し難くなるので、ディスクタイプ農用車輪の耐久性を向上させることができる。
【００２１】
また、塗料層とディスク表面との間に接着剤層が介在して、接着剤層による優れた防錆効果および耐水性が発揮されるので、ディスクタイプ農用車輪の耐久性をさらに向上させることができる。そして、弾性輪部とディスクホイール部との境界部分が明確となるので、均一なマスキングを行なうことも容易となり、製造作業の労力負担を増加させずにディスクタイプ農用車輪の外観を向上させることもできる。
【００２２】
さらに、本発明に係るディスクタイプ農用車輪の製造方法は、さらに、前記接着剤層形成工程の後で、かつ、前記塗料層形成工程の前に、表面再加工工程と下地処理工程とを含み、前記表面再加工工程において、前記ホイール部材のうち前記ボス部における接着剤の表層を取り除くための表面再加工を施し、前記下地処理工程において、前記接着剤層形成工程において形成された前記接着剤の表層に燐酸皮膜を生成するための燐酸処理を施し、前記塗料層形成工程において、前記表面再加工工程において前記接着剤の表層が取り除かれた前記ホイール部材のうち前記ボス部の表面に塗料を塗布することとしてもよい。
【００２３】
これによって、塗装の仕上がり具合が良くなり、塗料層が接着剤層から剥離しにくいディスクタイプ農用車輪を実現することができる。
【００２４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る農用車輪について、図面を参照しながら説明する。なお、特に明示しない限り、「農用車輪」は、ディスクタイプ農用車輪を意味するものとする。
【００２５】
（実施の形態１）
まず、本発明の実施の形態１に係る農用車輪１０について説明する。
【００２６】
図１は、本実施の形態１に係る農用車輪１０の断面図である。
この農用車輪１０は、田植機やトラクタ等の農業機械の車軸に取り付けられて、田植機等の前後輪として使用される車輪であり、円板状のディスクホイール部１１と、ディスクホイール部１１の外周部分を折曲して形成された弾性部材取付部１２と、弾性部材取付部１２をゴム等の弾性材によって被覆する弾性輪部１３とから構成される。
【００２７】
ディスクホイール部１１は、農用車輪１０のホイールを構成する鉄等の金属からなる円板部材である。このディスクホイール部１１は、円板の中央部に農用車輪１０を車軸に取り付けて固定するためのボスやボルト嵌入孔からなる車軸取付部１４を備えており、円板の外周部分が折曲されて弾性部材取付部１２を形成している。
【００２８】
図１においてディスクホイール部１１の断面を拡大して示す。このディスクホイール部１１には接着剤および塗料が塗布されており、接着剤層１５と塗料層１６とが形成されている。また、ディスクホイール部１１のディスク表面１７は、ショットブラスト等の表面加工方法によって平滑面ではなく、きめの粗い凹凸面とされる。なお、このディスク表面１７における表面粗さとしては、例えば１０μｍ〜４０μｍｍを例示することができる。
【００２９】
接着剤層１５は、ディスクホイール部１１および弾性部材取付部１２の表面に塗布された接着剤からなる層であり、図中において破線で示されている。この接着剤層１５は、弾性輪部１３が加硫接着される前の段階において、例えば、接着剤を貯留した液槽に、ディスクホイール部１１および弾性部材取付部１２、すなわちホイールの全体を浸すことによって形成される。なお、接着剤層１５を形成する接着剤としては、従来の接着剤を用いることができ、この接着剤層１５によってディスクホイール部１１の防錆効果を得ることができる。
【００３０】
塗料層１６は、接着剤層１５の表面に塗布された塗料からなる層であり、図中において一点鎖線で示されている。この塗料層１６は、弾性輪部１３が加硫接着された後の段階において、例えば、スプレーによって塗料を吹き付けるスプレー塗装によって形成される。従って、弾性部材取付部１２の表面に形成された接着剤層１５上に塗料層１６は形成されない。
【００３１】
また、ディスクホイール部１１のディスク表面１７は、ショットブラストやエッチング加工、電食加工等の表面加工技術によって、きめの粗い凹凸がつけられている。なお、この凹凸加工は、ディスクホイール部１１の外周部分である弾性部材取付部１２のディスク表面１７にも施されている。
【００３２】
弾性部材取付部１２は、ディスクホイール部１１の外周部を折曲して形成され、弾性輪部１３が取り付けられる部分である。この弾性部材取付部１２の表面も、上記のディスク表面１７と同様に、きめの粗い凹凸がつけられており、この凹凸加工を施すことによって、接着剤の弾性部材取付部１２への接着力が増すので、接着剤層１５は弾性輪部１３の接着保持力を向上させることができ、農用車輪１０は耐久性に優れたものとなる。
【００３３】
弾性輪部１３は、弾性部材取付部１２を被覆するように、接着剤層１５を介在させてゴム等の弾性材を加硫することによってディスクホイール部１１と一体化され、農用車輪１０の外周部を形成する。この弾性輪部１３の表面には、農用車輪１０の用途に応じた高さのラグが設けられる。
【００３４】
このように構成された農用車輪１０を製造する方法について図２を用いて説明する。
図２は、本実施の形態１に係る農用車輪１０を製造する工程を示すフロー図である。
【００３５】
まず、鉄等の金属からなる円板を加工することによって、ディスク状のホイールを成形する（Ｓ１）。このとき、車軸取付部１４を備えたディスクホイール部１１と、ディスクホイール部１１の外周部分を折曲してなる弾性部材取付部１２とが成形される。
【００３６】
次に、成形されたホイールのディスク表面１７の全体に、ショットブラスト等による凹凸加工を施す（Ｓ２）。
続いて、凹凸加工が施されたディスク表面１７に付着している塵芥等を除去した後、接着剤を貯留した液槽にホイール全体を浸し、ホイール全体のディスク表面１７に接着剤を塗布して接着剤層１５を形成する（Ｓ３）。
【００３７】
そして、加硫成形用の上型と下型とからなるモールドにホイールが装填され、接着剤層１５を介在させた状態で弾性部材取付部１２を被覆するように、ゴムを加硫して弾性輪部１３を成形する（Ｓ４）。
【００３８】
その後、モールドから弾性輪部１３と一体化されたディスクホイール部１１を離型させて、弾性輪部１３をマスキングする（Ｓ５）。
従来の製造方法においては、ディスクホイール部を塗装した後に弾性輪部を加硫成形するため、弾性輪部とディスクホイール部との境界部分を予測した上で弾性部材取付部をマスキングしなければならず、また、マスキングが不均一となりやすい。
【００３９】
しかし、上記のように弾性輪部１３を加硫成形した後に、ディスクホイール部１１を塗装することとすれば、弾性輪部１３とディスクホイール部１１との境界部分は明確であるため、マスキング作業が容易となり、また、均一なマスキングが可能となる。
【００４０】
最後に、ゴムで被覆されていないディスクホイール部１１をスプレー塗装等によって仕上げ塗装を行ない、外観の向上を図る（Ｓ６）。このとき、弾性輪部１３は、均一なマスキングが施されているので、弾性輪部１３とディスクホイール部１１との境界部分の塗装が不十分となって未塗装部分が生じるということはない。なお、この仕上げ塗装を行なう前に、ディスクホイール部１１を被覆している接着剤層１５の表面に、燐酸処理等の下地処理を施してもよい。このような下地処理を行なうことで、塗装の仕上がり具合を向上させることができるので、塗料層１６が接着剤層１５から剥離し難くなる。
【００４１】
このように、本実施の形態１に係る農用車輪１０によれば、接着剤をホイールに全面塗布して接着剤層１５を形成し、弾性輪部１３を加硫して弾性部材取付部１２を被覆した後にディスクホイール部１１に塗料を塗布するので、塗料層１６の上に接着剤層１５が形成されることがなく、弾性輪部１３が弾性部材取付部１２から剥離し難くなる。そして、塗料層１６とディスク表面１７との間には、接着剤層１５が介在することとなるので、防錆効果および耐水性に優れており、水田等を走行する農業機械に好適である。
【００４２】
また、弾性輪部１３とディスクホイール部１１との境界部分が明確となるので、均一なマスキングを行なうことも容易となるので、製造作業の労力負担を増加させることなく、この境界部分の塗装を行なうことができ、外観の向上を図ることができる。
【００４３】
さらに、ホイールの表面は、ショットブラスト等の表面加工技術によって、きめの粗い凹凸面とされるので、接着剤層１５の接着力が増し、特に弾性部材取付部１２における弾性輪部１３の接着保持力を向上させることができる。
【００４４】
（実施の形態２）
次に、本発明の実施の形態２に係る農用車輪２０について説明する。
【００４５】
図３は、本実施の形態２に係る農用車輪２０の断面図である。
この農用車輪２０は、上記実施の形態１に係る農用車輪１０の構成と略共通するが、車軸取付部２４付近における構成が異なっている。また、車軸取付部２４付近における構成が異なることに伴って、その製造工程も上記実施の形態１と異なっている。以下、この異なる点を中心に説明することとする。
【００４６】
車軸取付部２４は、ディスクホイール部２１の中央部を構成し、農用車輪２０を車軸に取り付けて固定するためのボスやボルト嵌入孔を備えている。この車軸取付部２４付近は、車軸取付部２４を除くディスクホイール部２１が接着剤層２５と塗料層２６との２層構造で被覆されているのに対し、塗料層２６によってのみ被覆されている。
【００４７】
図３において、車軸取付部２４の断面を拡大して示す。この車軸取付部２４には、塗料のみが塗布されており、塗料層２６のみが形成されている。このように、車軸取付部２４において接着剤層２５の上に塗料層２６を形成しないことによって、きめの粗い凹凸がつけられたディスク表面２７の上に塗料層２６が形成されるので、塗装の仕上がり具合がよくなり、車軸に農用車輪２０を取り付ける際のボルト締め付け等により塗料層２６が剥がれることを抑えることができる。
【００４８】
このように、上記実施の形態１に係る農用車輪１０と異なる構成を有する農用車輪２０を製造する工程について、上記実施の形態１と異なる点を中心に説明する。なお、上記実施の形態１に係る農用車輪１０の製造工程を説明するために用いた図２におけるＳ１からＳ５まで、上記実施の形態１と共通するため、説明を省略することとする。
【００４９】
まず、弾性輪部２３をマスキングした後に、車軸取付部２４付近を再度ショットブラスト等の表面加工技術によって、車軸取付部２４付近における表層、すなわち接着剤層２５を取り除く。こうして、車軸取付部２４付近においてきめの粗い凹凸加工が施されたディスク表面２７を再度表出させる。
【００５０】
その後、ディスクホイール部２１をスプレー塗装等によって仕上げ塗装を行ない、外観の向上を図る（図２におけるＳ６）。このとき、表面加工が再度行なわれた車軸取付部２４付近は塗料層２６のみが形成されることになり、その他のディスクホイール部２１は、接着剤層２５と塗料層２６との２層構造とされる。なお、この仕上げ塗装を行なう前に、車軸取付部２４付近において再度表出されたディスク表面２７と、その他のディスクホイール部２１を被覆している接着剤層２５の表面とに、燐酸処理等の下地処理を施してもよい。このような下地処理を行なうことで、塗装の仕上がり具合を向上させることができるので、塗料層２６がディスク表面２７および接着剤層２５から剥離し難くなる。
【００５１】
このように、本実施の形態２に係る農用車輪２０によれば、ディスクホイール部２１の中央部を構成する車軸取付部２４を塗料層２６のみの１層構造とすることによって、車軸取付部２４における塗料層２６の保持力を増加させることができるので、ボルトの締め付け等による塗装剥がれを効果的に防止することができる。一方、車軸取付部２４以外のディスクホイール部２１は、水田等を走行する際に泥水に浸かる頻度が多いので、接着剤層２５と塗料層２６との２層構造とすることによって、接着剤層２５による防錆効果および耐水効果を発揮させることができる。
【００５２】
次に、本実施の形態２の変形例として、車軸取付部２４ａについて説明する。図４は、本実施の形態２の変形例に係る車軸取付部２４ａの断面拡大図である。
【００５３】
図４に示すように、車軸取付部２４ａは、一方の面が塗料層２６ａだけの１層構造とされ、他方の面が接着剤層２５ａと塗料層２６ａとの２層構造とされている。ここで、１層構造とされる面は、農用車輪が田植機等の車軸に取り付けられた際に田植機等の機体側と反対側の面であり、２層構造とされる面は、機体側の面である。すなわち、農用車輪を車軸に取り付ける際にボルトの締め付けによる負荷がかかる機体側と反対側の面を１層構造とすることによって、車軸取付部２４ａにおける塗料層２６ａの保持力を増加させることができる。
【００５４】
また、車軸取付部２４ａにおける一方の面を１層構造とし、他方の面を２層構造とする工程は、上記実施の形態２における製造工程において、車軸取付部２４ａにおける一方の面に対してのみ再度ショットブラスト等の表面加工を施すことによって実現できる。
【００５５】
このように、本実施の形態２の変形例に係る車軸取付部２４ａによれば、車軸取付部２４ａにおける機体側と反対側の面を１層構造とすることによって、ボルトの締め付け等による負荷によって塗装が剥がれてしまうことを効果的に防止することができる。また、車軸取付部２４ａにおける機体側の面は、２層構造とすることによって接着剤層２５ａによる防錆効果および耐水効果が奏される。
【００５６】
（実施の形態３）
さらに、本発明の実施の形態３に係る農用車輪３０について説明する。
【００５７】
図５は、本実施の形態３に係る農用車輪３０の一部断面図である。
この農用車輪３０は、上記実施の形態１および２に係る農用車輪１０および２０の構成と略共通するが、弾性輪部３３付近における塗料層３６の構成が異なっている。以下、この異なる点を中心に説明することとする。
【００５８】
塗料層３６は、接着剤層３５の表面に塗布された塗料からなる層であり、図中の一点鎖線で示すように、弾性輪部３３をオーバーラップするように形成され、弾性輪部３３の裾部を被覆している。
【００５９】
また、弾性輪部３３の裾部を被覆するように塗料層３６を形成する工程は、上記実施の形態１における製造工程において、弾性輪部３３をマスキングする際に、マスキングの位置を調整することによって、すなわち、弾性輪部３３の裾部をマスキングしないことによって実現することができる。
【００６０】
このように、本発明の実施の形態３に係る農用車輪３０によれば、塗料層３６を、弾性輪部３３にオーバーラップさせて弾性輪部３３の裾部を被覆するように形成することによって、弾性輪部３３とディスクホイール部３１との境界部分における塗装の見栄えがよくなるので、農用車輪３０の外観を向上させることができる。また、弾性輪部３３の裾部が塗料層３６で被覆されることによって、より効果的に弾性輪部３３が弾性部材取付部３２から剥離することを防ぐことができる。
【００６１】
以上のように、本発明に係る農用車輪について、各実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記各実施の形態においては、ショットブラスト等による表面加工をホイールのディスク表面全体に行なうこととしているが、弾性部材取付部にのみ表面加工を施すこととしてもよい。
【００６２】
また、上記各実施の形態において、ショットブラストや、エッチング加工、電食加工等を表面加工技術として例示しているが、これらは単なる例示に過ぎず、ホイールのディスク表面を粗くするためのあらゆる手法を用いることができる。
【００６３】
さらに、上記各実施の形態において、ホイールのディスク表面に接着剤層を形成するために、接着剤を貯留した液槽にホイール全体を浸すという、いわゆるドブ漬けで接着剤を塗布することとしているが、ムラなく接着剤を塗布することができれば、刷毛等で塗布することとしてもよい。また同様に、塗料層を形成するためにスプレー塗装を用いているが、静電粉体塗装等のように、仕上げ塗装に適したその他の塗装技術を用いることもできる。
【００６４】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に係るディスクタイプ農用車輪およびその製造方法によれば、ホイールのディスク表面に接着剤層を形成して、弾性輪部を加硫しリム部を被覆した後に、ディスクホイール部に塗料を塗布することによって、塗料層の上に接着剤層が形成されず、弾性輪部がリム部から剥離し難くなるので、農用車輪の耐久性を向上させることができる。
【００６５】
また、ディスク表面には、ショットブラスト等の表面加工技術によって、きめの粗い凹凸が形成されることによって、接着剤層の接着力が増し、リム部における弾性輪部の接着保持力を向上させることができるので、農用車輪の耐久性の向上を図ることができる。
【００６６】
さらに、塗料層とディスク表面との間に接着剤層を介在させることによって、接着剤層が優れた防錆効果および耐水性を発揮するので、水田等を走行する田植機等に好適な農用車輪を提供することができる。
【００６７】
またさらに、弾性輪部を加硫接着した後にディスクホイール部を塗装することによって、弾性輪部とディスクホイール部との境界部分が明確となるので、均一なマスキングを行なうことも容易となり、製造作業の労力負担を増加させることなく、外観の向上を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態１に係るディスクタイプ農用車輪の断面図である。
【図２】本発明の実施の形態１に係るディスクタイプ農用車輪の製造工程を示すフロー図である。
【図３】本発明の実施の形態２に係るディスクタイプ農用車輪の断面図である。
【図４】本発明の実施の形態２の変形例に係る車軸取付部の断面図である。
【図５】本発明の実施の形態３に係るディスクタイプ農用車輪の一部断面図である。
【図６】従来におけるディスクタイプ農用車輪の製造工程を示すフロー図である。
【図７】（ａ）および（ｂ）は、従来の製造方法により製造されたディスクタイプ農用車輪の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
１、１０、２０、３０農用車輪
２、１１、２１、２１ａ、３１ディスクホイール部
３リム部
１２、２２、３２弾性部材取付部
４、１３、２３、３３弾性輪部
１４、２４、２４ａボス部
６、１５、２５、２５ａ、３５接着剤層
５、１６、２６、２６ａ、３６塗料層
７未塗装部分
１７、２７、２７ａ、３７ディスク表面[0001]
[Field of the Invention]
The present invention relates to an agricultural wheel used in an agricultural machine such as a rice transplanter or a tractor, and more particularly to a wheel structure using an elastic material such as rubber.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, agricultural wheels used in agricultural machines such as rice transplanters and tractors have a wheel portion in which a boss portion attached to an axle and a rim portion for attaching an elastic wheel are connected by a plurality of rod-like or annular spokes, and a rim. An elastic ring portion formed by vulcanizing and bonding an elastic material such as rubber to the portion (see Patent Document 1). Agricultural wheels constructed in this way are generally called spoke types because of the shape of the wheel part, and the rim part is cleaned with a waste cloth or the like, including the anti-corrosion processing on the boss part and the wheel part. Is then produced by a production method comprising an adhesion treatment step of applying an adhesive to the rim portion and a vulcanization step of vulcanizing an elastic material such as rubber on the rim portion (see Patent Document 2).
[0003]
Spoke-type agricultural wheels manufactured through these processes can be used for riding rice transplanters and the like because they can reduce the weight of the agricultural wheels and reduce steering resistance. However, since the boss and spoke and the rim and spoke are connected by welding, the manufacturing cost is high, and the spoke lifts and drops mud during running, and the running performance is poor, or dirt is contaminated with crops. There is a disadvantage of being sloppy.
[0004]
Therefore, an agricultural wheel having a disc-like wheel portion has been devised from the viewpoint of reducing manufacturing costs and improving the straight running performance of agricultural machinery.
This agricultural wheel is provided with an axle mounting portion such as a boss or a bolt at the center, a disc-shaped disc wheel portion formed by bending the outer peripheral portion to form a rim portion, and rubber or the like so as to cover the rim portion. It is composed of an elastic ring portion obtained by vulcanizing and bonding an elastic material, and is generally referred to as a disk type for the spoke type agricultural wheel.
[0005]
This disc-type agricultural wheel can also be manufactured through the same steps as the method for manufacturing the spoke-type agricultural wheel described above. Below, this manufacturing process is demonstrated easily.
[0006]
FIG. 6 is a flowchart for explaining a conventional manufacturing process of a disc-type agricultural wheel.
First, a disk made of metal is processed to form a wheel (S10). At this time, a disc-shaped disc wheel portion and a rim portion are formed by bending the outer periphery of the disc wheel portion.
[0007]
Next, a rust preventive paint is applied to the disk wheel portion (S11).
Subsequently, after the surface of the rim portion is washed with waste cloth (S12), an adhesive is applied to the rim portion (S13). Thereafter, an elastic ring portion is formed by vulcanizing an elastic material such as rubber on the rim portion to which the adhesive is applied (S14).
[0008]
[Patent Document 1]
JP 63-315301 A (specification)
[0009]
[Patent Document 2]
JP-A-11-240079 (specification)
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, when a disc-type agricultural wheel is manufactured through the above-described steps, the paint may protrude from the rim portion covered with an elastic material such as rubber when the disc wheel portion is coated. At this time, an adhesive is applied onto the paint, and the adhesive strength of the adhesive is significantly weakened. Therefore, the manufactured disc-type agricultural wheel has a possibility that the elastic ring portion may be peeled off from the wheel, which is problematic in terms of durability.
[0011]
On the other hand, if it is intended to prevent the paint from protruding to the rim portion, it becomes difficult to paint the boundary portion between the disc wheel portion and the rim portion. Therefore, the manufactured disc-type agricultural wheels have a problem that the coating at the boundary portion is insufficient and the appearance is deteriorated.
[0012]
These problems will be described in detail with reference to the drawings. 7 (a) and 7 (b) are cross-sectional views for explaining the problems of a disc-type agricultural wheel manufactured by a conventional manufacturing method.
[0013]
As shown in FIG. 7 (a), when the agricultural wheel 1 is manufactured, after the paint is applied to the disc wheel part 2, when the adhesive is applied to the rim part 3, the paint protrudes to the rim part 3. As a result, the adhesive layer 6 may be formed on the paint layer 5 in the vicinity of the boundary between the rim portion 3 and the disc wheel portion 2. At this time, the adhesive force of the adhesive layer 6 formed on the coating layer 5 is weaker than that formed on the surface of the rim portion 3. Therefore, the manufactured agricultural wheel 1 has a problem that durability is poor, such as the elastic wheel portion 4 being easily peeled off from the rim portion 3.
[0014]
On the other hand, as shown in FIG. 7B, when it is attempted to prevent the paint from protruding to the rim portion 3, the boundary portion between the disc wheel portion 2 and the rim portion 3 becomes insufficiently coated. The unpainted part 7 in which the surface of the wheel part 2 is exposed is likely to occur. Therefore, the manufactured agricultural wheel 1 has a problem that the appearance is deteriorated.
[0015]
In order to solve such a problem, it is also conceivable to coat the disc wheel portion 2 in a state where the rim portion 3 covered with the elastic material is masked. However, non-uniform masking will not only eliminate these problems, but may exacerbate these problems. In addition, since precise work is required to perform uniform masking, there is a problem that the labor of manufacturing work is increased.
[0016]
Therefore, the present invention has been made in view of the above problems, and has as its first object to provide a disk-type agricultural wheel having improved durability and improved appearance, and labor for manufacturing work. A second object is to provide a method of manufacturing such a disc-type agricultural wheel without increasing the burden.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a disc-type agricultural wheel according to the present invention includes a disc-shaped wheel member provided with a boss portion for attachment to an axle, and an elastic member attachment portion provided on the outer periphery of the wheel member. And a disc-type agricultural wheel comprising an elastic wheel in which the elastic member mounting portion is covered with an elastic material, the elastic member mounting portion And the wheel member The surface is processed to roughen the surface. And the boss portion of the wheel member is coated with a paint on the surface after the surface processing is performed, and the portion other than the boss portion of the wheel member is subjected to the surface processing. Adhesive is applied to the rear surface to form an adhesive surface layer, and paint is applied to the adhesive surface layer It is characterized by that.
[0018]
As a result, the adhesive force of the adhesive is increased and the adhesive holding force of the elastic ring portion in the rim portion can be improved, so that the durability of the disk type agricultural wheel can be improved.
[0019]
In addition, the disk type agricultural wheel manufacturing method according to the present invention includes a wheel forming step of bending an outer periphery of a disk-shaped wheel member provided with a boss part to be attached to an axle and forming an elastic member attaching part, A disc type agricultural wheel manufacturing method including an elastic ring forming step of covering the elastic member mounting portion with an elastic material, wherein the disc type agricultural wheel manufacturing method further includes an elastic member formed in the wheel forming step. A surface treatment step for roughening the surface of the attachment portion and the wheel member, and an adhesive is applied to the surfaces of the elastic member attachment portion and the wheel member subjected to the surface treatment in the surface treatment step. An adhesive layer forming step for forming the surface layer of the adhesive, and a paint layer type for applying a paint to the surface layer of the adhesive in the wheel member after the elastic ring forming step Characterized in that it comprises a step.
[0020]
As a result, the adhesive layer is not formed on the paint layer, and the elastic wheel is hardly peeled off from the rim portion, so that the durability of the disc type agricultural wheel can be improved.
[0021]
In addition, since an adhesive layer is interposed between the paint layer and the disk surface, the excellent antirust effect and water resistance of the adhesive layer are exhibited, so that the durability of the disk type agricultural wheel can be further improved. it can. And since the boundary part between the elastic wheel part and the disk wheel part becomes clear, it becomes easy to perform uniform masking, and the appearance of the disk type agricultural wheel can be improved without increasing the labor burden of the manufacturing work. it can.
[0022]
Furthermore, the manufacturing method of the disk type agricultural wheel according to the present invention further includes a surface reworking step and a ground treatment step after the adhesive layer forming step and before the paint layer forming step, In the surface reworking step, surface reworking for removing the surface layer of the adhesive in the boss portion of the wheel member is performed, and in the base treatment step, the adhesive formed in the adhesive layer forming step The surface layer is subjected to phosphoric acid treatment for generating a phosphoric acid film, and in the paint layer forming step, the paint is applied to the surface of the boss portion of the wheel member from which the surface layer of the adhesive has been removed in the surface reworking step. It is good to do.
[0023]
As a result, the finish of the coating is improved, and it is possible to realize a disc-type agricultural wheel in which the paint layer is hardly peeled off from the adhesive layer.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, agricultural wheels according to embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. Unless otherwise specified, “agricultural wheel” means a disc-type agricultural wheel.
[0025]
(Embodiment 1)
First, the agricultural wheel 10 which concerns on Embodiment 1 of this invention is demonstrated.
[0026]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an agricultural wheel 10 according to the first embodiment.
The agricultural wheel 10 is a wheel that is attached to an axle of an agricultural machine such as a rice transplanter or a tractor, and is used as a front or rear wheel of a rice transplanter or the like. The elastic member attaching portion 12 is formed by bending the outer peripheral portion, and the elastic ring portion 13 that covers the elastic member attaching portion 12 with an elastic material such as rubber.
[0027]
The disc wheel portion 11 is a disc member made of a metal such as iron that constitutes the wheel of the agricultural wheel 10. The disc wheel portion 11 includes an axle mounting portion 14 including a boss and a bolt insertion hole for attaching and fixing the agricultural wheel 10 to the axle at the center of the disc, and the outer peripheral portion of the disc is bent. Thus, the elastic member mounting portion 12 is formed.
[0028]
FIG. 1 shows an enlarged cross section of the disc wheel portion 11. An adhesive and a paint are applied to the disk wheel portion 11, and an adhesive layer 15 and a paint layer 16 are formed. Further, the disk surface 17 of the disk wheel portion 11 is not a smooth surface but a rough uneven surface by a surface processing method such as shot blasting. In addition, as surface roughness in this disk surface 17, 10 micrometers-40 micrometers can be illustrated, for example.
[0029]
The adhesive layer 15 is a layer made of an adhesive applied to the surfaces of the disk wheel portion 11 and the elastic member mounting portion 12, and is indicated by a broken line in the drawing. The adhesive layer 15 immerses the disk wheel portion 11 and the elastic member mounting portion 12, that is, the entire wheel in a liquid tank storing the adhesive, for example, before the elastic ring portion 13 is vulcanized and bonded. Formed by. Note that a conventional adhesive can be used as the adhesive forming the adhesive layer 15, and the antirust effect of the disk wheel portion 11 can be obtained by the adhesive layer 15.
[0030]
The paint layer 16 is a layer made of a paint applied to the surface of the adhesive layer 15 and is indicated by an alternate long and short dash line in the drawing. The paint layer 16 is formed, for example, by spray coating in which paint is sprayed by spraying at a stage after the elastic ring portion 13 is vulcanized and bonded. Therefore, the paint layer 16 is not formed on the adhesive layer 15 formed on the surface of the elastic member mounting portion 12.
[0031]
Further, the disk surface 17 of the disk wheel portion 11 is provided with rough irregularities by surface processing techniques such as shot blasting, etching processing, and electrolytic corrosion processing. In addition, this uneven | corrugated process is also given to the disk surface 17 of the elastic member attaching part 12 which is the outer peripheral part of the disk wheel part 11. FIG.
[0032]
The elastic member attachment portion 12 is a portion formed by bending the outer peripheral portion of the disc wheel portion 11 and to which the elastic ring portion 13 is attached. The surface of the elastic member mounting portion 12 is also provided with rough texture as in the case of the disk surface 17 described above. By applying this uneven processing, the adhesive force of the adhesive to the elastic member mounting portion 12 is increased. Since it increases, the adhesive bond layer 15 can improve the adhesive holding force of the elastic ring part 13, and the agricultural wheel 10 is excellent in durability.
[0033]
The elastic wheel portion 13 is integrated with the disk wheel portion 11 by vulcanizing an elastic material such as rubber with an adhesive layer 15 interposed so as to cover the elastic member mounting portion 12, and the outer periphery of the agricultural wheel 10. Forming part. On the surface of the elastic wheel portion 13, a lug having a height corresponding to the application of the agricultural wheel 10 is provided.
[0034]
A method of manufacturing the agricultural wheel 10 configured as described above will be described with reference to FIG.
FIG. 2 is a flowchart showing steps for manufacturing the agricultural wheel 10 according to the first embodiment.
[0035]
First, a disk-shaped wheel is formed by processing a disk made of a metal such as iron (S1). At this time, the disc wheel part 11 provided with the axle attaching part 14 and the elastic member attaching part 12 formed by bending the outer peripheral part of the disc wheel part 11 are formed.
[0036]
Next, the entire disk surface 17 of the formed wheel is subjected to uneven processing by shot blasting or the like (S2).
Subsequently, after removing dust and the like adhering to the disk surface 17 subjected to uneven processing, the entire wheel is immersed in a liquid tank storing the adhesive, and the adhesive is applied to the disk surface 17 of the entire wheel. The adhesive layer 15 is formed (S3).
[0037]
Then, the rubber is vulcanized and elastic so as to cover the elastic member mounting portion 12 with the wheel loaded in a mold composed of an upper mold and a lower mold for vulcanization molding and the adhesive layer 15 interposed. The ring portion 13 is formed (S4).
[0038]
Thereafter, the disk wheel part 11 integrated with the elastic ring part 13 is released from the mold, and the elastic ring part 13 is masked (S5).
In the conventional manufacturing method, since the elastic ring portion is vulcanized after the disk wheel portion is coated, the boundary portion between the elastic ring portion and the disc wheel portion must be predicted and the elastic member mounting portion must be masked. In addition, masking tends to be uneven.
[0039]
However, if the disc wheel portion 11 is coated after the elastic ring portion 13 is vulcanized as described above, the boundary portion between the elastic ring portion 13 and the disc wheel portion 11 is clear. And uniform masking becomes possible.
[0040]
Finally, the disc wheel portion 11 not covered with rubber is subjected to finish coating by spray coating or the like to improve the appearance (S6). At this time, since the elastic ring portion 13 is uniformly masked, the coating of the boundary portion between the elastic ring portion 13 and the disc wheel portion 11 is insufficient, so that an unpainted portion does not occur. Before performing the finish coating, a surface treatment such as phosphoric acid treatment may be applied to the surface of the adhesive layer 15 covering the disk wheel portion 11. By performing such a base treatment, it is possible to improve the finish of the coating, so that the paint layer 16 is difficult to peel from the adhesive layer 15.
[0041]
Thus, according to the agricultural wheel 10 according to the first embodiment, the adhesive is applied to the entire surface of the wheel to form the adhesive layer 15, the elastic ring portion 13 is vulcanized, and the elastic member mounting portion 12 is attached. Since the coating is applied to the disc wheel portion 11 after coating, the adhesive layer 15 is not formed on the coating layer 16, and the elastic ring portion 13 is difficult to peel from the elastic member mounting portion 12. Since the adhesive layer 15 is interposed between the paint layer 16 and the disk surface 17, it is excellent in rust prevention effect and water resistance, and is suitable for agricultural machinery traveling in paddy fields.
[0042]
Further, since the boundary portion between the elastic ring portion 13 and the disc wheel portion 11 becomes clear, it is easy to perform uniform masking, so that this boundary portion can be coated without increasing the labor burden of the manufacturing work. This can be done and the appearance can be improved.
[0043]
Furthermore, since the surface of the wheel is made into a rough uneven surface by a surface processing technique such as shot blasting, the adhesive force of the adhesive layer 15 is increased, and in particular, the elastic ring portion 13 in the elastic member mounting portion 12 is retained. The power can be improved.
[0044]
(Embodiment 2)
Next, the agricultural wheel 20 according to the second embodiment of the present invention will be described.
[0045]
FIG. 3 is a cross-sectional view of the agricultural wheel 20 according to the second embodiment.
The agricultural wheel 20 is substantially the same as the configuration of the agricultural wheel 10 according to the first embodiment, but the configuration in the vicinity of the axle mounting portion 24 is different. Further, the manufacturing process is different from that of the first embodiment as the configuration in the vicinity of the axle mounting portion 24 is different. Hereinafter, this difference will be mainly described.
[0046]
The axle mounting portion 24 constitutes the central portion of the disc wheel portion 21 and includes bosses and bolt insertion holes for mounting and fixing the agricultural wheels 20 to the axle. In the vicinity of the axle mounting portion 24, the disc wheel portion 21 excluding the axle mounting portion 24 is covered with the two-layer structure of the adhesive layer 25 and the paint layer 26, but is covered only with the paint layer 26. .
[0047]
In FIG. 3, the cross section of the axle mounting portion 24 is shown enlarged. Only the paint is applied to the axle mounting portion 24, and only the paint layer 26 is formed. In this way, by not forming the paint layer 26 on the adhesive layer 25 in the axle mounting portion 24, the paint layer 26 is formed on the disk surface 27 with rough irregularities. The finish is improved, and the paint layer 26 can be prevented from being peeled off by bolting or the like when the agricultural wheels 20 are attached to the axle.
[0048]
Thus, the process of manufacturing the agricultural wheel 20 having a configuration different from that of the agricultural wheel 10 according to the first embodiment will be described with a focus on differences from the first embodiment. In addition, since S1 to S5 in FIG. 2 used for explaining the manufacturing process of the agricultural wheel 10 according to the first embodiment is common to the first embodiment, the description is omitted.
[0049]
First, after masking the elastic wheel portion 23, the surface layer in the vicinity of the axle mounting portion 24, that is, the adhesive layer 25 is removed again by a surface processing technique such as shot blasting in the vicinity of the axle mounting portion 24. In this way, the disk surface 27 on which the rough unevenness processing is performed in the vicinity of the axle mounting portion 24 is exposed again.
[0050]
Thereafter, the disc wheel portion 21 is finish-painted by spray coating or the like to improve the appearance (S6 in FIG. 2). At this time, only the paint layer 26 is formed in the vicinity of the axle mounting portion 24 where the surface processing is performed again, and the other disk wheel portion 21 has a two-layer structure of the adhesive layer 25 and the paint layer 26. Is done. Prior to this finish coating, the surface 27 of the disk exposed again in the vicinity of the axle mounting portion 24 and the surface of the adhesive layer 25 covering the other disk wheel portion 21 are subjected to phosphoric acid treatment or the like. A ground treatment may be applied. By performing such a base treatment, it is possible to improve the finish of the coating, so that the coating layer 26 is difficult to peel from the disk surface 27 and the adhesive layer 25.
[0051]
As described above, according to the agricultural wheel 20 according to the second embodiment, the axle mounting portion 24 that constitutes the central portion of the disc wheel portion 21 has a single-layer structure including only the paint layer 26, thereby the axle mounting portion 24. Since the holding power of the paint layer 26 can be increased, it is possible to effectively prevent peeling of the paint due to tightening of bolts or the like. On the other hand, since the disk wheel portion 21 other than the axle mounting portion 24 is frequently immersed in muddy water when traveling in a paddy field or the like, an adhesive layer is formed by adopting a two-layer structure of an adhesive layer 25 and a paint layer 26. 25 can exhibit the rust prevention effect and water resistance effect.
[0052]
Next, an axle mounting portion 24a will be described as a modification of the second embodiment. FIG. 4 is an enlarged cross-sectional view of an axle mounting portion 24a according to a modification of the second embodiment.
[0053]
As shown in FIG. 4, the axle mounting portion 24a has a one-layer structure with only one paint layer 26a on one surface and a two-layer structure with an adhesive layer 25a and a paint layer 26a on the other surface. Here, the surface having the one-layer structure is a surface opposite to the machine body side of the rice transplanter or the like when the agricultural wheel is attached to the axle of the rice transplanter or the like, and the surface having the two-layer structure is the aircraft body It is a side surface. That is, the holding force of the paint layer 26a in the axle mounting portion 24a can be increased by adopting a single-layer structure on the surface opposite to the machine body to which a load due to bolt tightening is attached when attaching the agricultural wheel to the axle. .
[0054]
In addition, the process of making one surface of the axle mounting portion 24a one-layer structure and the other surface having a two-layer structure is only for one surface of the axle mounting portion 24a in the manufacturing process of the second embodiment. It can be realized by performing surface processing such as shot blasting again.
[0055]
As described above, according to the axle mounting portion 24a according to the modification of the second embodiment, the surface opposite to the airframe side in the axle mounting portion 24a has a single-layer structure, so that the load due to bolt tightening or the like can be increased. It is possible to effectively prevent the paint from peeling off. Moreover, the surface on the airframe side in the axle mounting portion 24a has a two-layer structure, so that the rust prevention effect and water resistance effect by the adhesive layer 25a are exhibited.
[0056]
(Embodiment 3)
Furthermore, the agricultural wheel 30 which concerns on Embodiment 3 of this invention is demonstrated.
[0057]
FIG. 5 is a partial cross-sectional view of the agricultural wheel 30 according to the third embodiment.
The agricultural wheel 30 is substantially the same as the configuration of the agricultural wheels 10 and 20 according to the first and second embodiments, but the configuration of the paint layer 36 in the vicinity of the elastic wheel portion 33 is different. Hereinafter, this difference will be mainly described.
[0058]
The paint layer 36 is a layer made of paint applied to the surface of the adhesive layer 35, and is formed so as to overlap the elastic ring portion 33, as indicated by a one-dot chain line in the figure. Covers the hem.
[0059]
The step of forming the coating layer 36 so as to cover the bottom of the elastic ring portion 33 is to adjust the masking position when the elastic ring portion 33 is masked in the manufacturing process in the first embodiment. That is, it can be realized by not masking the bottom of the elastic ring portion 33.
[0060]
As described above, according to the agricultural wheel 30 according to the third embodiment of the present invention, the coating layer 36 is formed so as to overlap the elastic ring portion 33 so as to cover the skirt portion of the elastic ring portion 33. Since the appearance of the coating at the boundary portion between the elastic wheel portion 33 and the disc wheel portion 31 is improved, the appearance of the agricultural wheel 30 can be improved. In addition, by covering the skirt portion of the elastic ring portion 33 with the paint layer 36, the elastic ring portion 33 can be more effectively prevented from being peeled off from the elastic member mounting portion 32.
[0061]
As mentioned above, although the agricultural wheel which concerns on this invention was demonstrated based on each embodiment, this invention is not limited to these embodiment.
For example, in each of the above embodiments, the surface processing by shot blasting or the like is performed on the entire disk surface of the wheel, but the surface processing may be performed only on the elastic member mounting portion.
[0062]
Further, in each of the above embodiments, shot blasting, etching processing, electric corrosion processing, etc. are exemplified as surface processing techniques, but these are merely examples, and all methods for roughening the disk surface of the wheel Can be used.
[0063]
Further, in each of the above embodiments, in order to form an adhesive layer on the disk surface of the wheel, the adhesive is applied by so-called dipping, in which the entire wheel is immersed in a liquid tank storing the adhesive. If the adhesive can be applied without unevenness, it may be applied with a brush or the like. Similarly, spray coating is used to form the paint layer, but other coating techniques suitable for finish coating, such as electrostatic powder coating, can also be used.
[0064]
【The invention's effect】
As described above, according to the disc type agricultural wheel and the manufacturing method thereof according to the present invention, after forming the adhesive layer on the disc surface of the wheel, vulcanizing the elastic ring portion and covering the rim portion, By applying the paint to the disc wheel part, an adhesive layer is not formed on the paint layer, and the elastic wheel part is difficult to peel from the rim part, so that the durability of the agricultural wheel can be improved.
[0065]
In addition, the surface of the disk is roughened by surface processing techniques such as shot blasting, thereby increasing the adhesive force of the adhesive layer and improving the adhesive holding force of the elastic ring part at the rim part. Therefore, the durability of agricultural wheels can be improved.
[0066]
Furthermore, by interposing the adhesive layer between the paint layer and the disk surface, the adhesive layer exhibits excellent rust prevention effect and water resistance, so it is suitable for agricultural wheels that are suitable for rice transplanters and the like traveling in paddy fields. Can be provided.
[0067]
Furthermore, by coating the disc wheel part after vulcanizing and bonding the elastic ring part, the boundary between the elastic ring part and the disk wheel part becomes clear, so it is easy to perform uniform masking and manufacturing work. The appearance can be improved without increasing the labor burden.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a disk-type agricultural wheel according to Embodiment 1 of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing manufacturing steps of the disk type agricultural wheel according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view of a disk-type agricultural wheel according to Embodiment 2 of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view of an axle mounting portion according to a modification of the second embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a partial cross-sectional view of a disk-type agricultural wheel according to Embodiment 3 of the present invention.
FIG. 6 is a flowchart showing a manufacturing process of a conventional disc type agricultural wheel.
FIGS. 7A and 7B are diagrams for explaining problems of a disc-type agricultural wheel manufactured by a conventional manufacturing method.
[Explanation of symbols]
1, 10, 20, 30 Agricultural wheels
2, 11, 21, 21a, 31 Disc wheel part
3 Rim part
12, 22, 32 Elastic member mounting portion
4, 13, 23, 33 Elastic ring
14, 24, 24a Boss
6, 15, 25, 25a, 35 Adhesive layer
5, 16, 26, 26a, 36 Paint layer
7 Unpainted parts
17, 27, 27a, 37 Disc surface

Claims

A disk composed of a disc-shaped wheel member having a boss portion for mounting on an axle, an elastic member mounting portion provided on the outer periphery of the wheel member, and an elastic wheel covered with the elastic member mounting portion Type agricultural wheels,
The elastic member mounting portion and the wheel member are subjected to surface processing for roughening the surface ,
The boss portion of the wheel member is coated with a paint on the surface after the surface processing is performed,
A portion of the wheel member other than the boss portion is coated with an adhesive on the surface after the surface processing is performed, and an adhesive surface layer is formed, and a paint is applied on the surface layer of the adhesive. disk type agricultural wheel and said that you are.

A wheel forming step of bending an outer periphery of a disc-shaped wheel member provided with a boss portion to be attached to an axle and forming an elastic member attaching portion; and an elastic ring forming step of covering the elastic member attaching portion with an elastic material; A disc type agricultural wheel manufacturing method comprising:
A surface processing step of applying surface processing to roughen the surface of the elastic member mounting portion and the wheel member;
An adhesive layer forming step of applying an adhesive to the surface of the elastic member mounting portion and the wheel member to form a surface layer of the adhesive;
A disc type agricultural wheel manufacturing method, characterized in that a coating is applied to the surface layer of the adhesive after the elastic ring forming step of covering the elastic member mounting portion on which the surface layer of the adhesive is formed with an elastic material .