JP3999467B2 - 燃焼振動予測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼振動予測装置に関し、特に、事業用や航空機用のガスタービンの燃焼器で発生する燃焼振動を予測する燃焼振動予測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
制御系の調整に関しては、従来よりカルマンフィルタやニューラルネットワークなどによるさまざまな取り組みがなされてきた。しかし、ガスタービンの燃焼振動に関しては、現象が複雑で、現地試運転調整は、依然として運転員の経験とノウハウに基づき調整されているのが現状である。
【0003】
運転中の燃焼振動監視に関しては、燃焼器に設置された圧力センサによりデータを収集し、そのデータより燃焼振動の周波数分析をすることにより、燃焼振動が異常であることを早期に捉え、健全性を重視して燃焼器の運転状態を監視する技術が知られている。
【0004】
図19は従来例として、特開平11−324725号公報に示された燃焼異常監視装置(ガスタービン異常監視装置)を示している。この監視装置は、ガスタービン燃焼器に設置された圧力センサ100と、圧力センサ100からの検出信号をデジタルデータに変換して受けるA/D変換器101と、そのデジタルデータを周波数成分に分解して解析する周波数解析装置102と、ガスタービン燃焼器出力及びその燃料供給量で規定されるパラメータに基づいて監視対象の周波数成分に関する基準データを可変設定する判定条件設定部103と、その基準データに基づいて周波数成分の解析データから燃焼振動現象に起因する周波数成分を抽出し、その周波数成分の振幅値と監視対象の周波数成分に関するデータの正常時の振幅値との比較によりガスタービンの燃焼振動状態を判定する判定処理部104と、この判定結果に関するデータを表示する結果表示部105とを有している。
【0005】
上述の監視装置では、圧力センサ100よりのデータにより燃焼振動の周波数分析をし、周波数毎の正常時の振動の振幅値と実際値との比較によって燃焼振動が異常であるか否かを判定することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような従来の監視装置では、燃焼振動の正常時の振幅値を周波数毎に事前に入力しておく必要があり、この正常時の値は、実質的にはアラームなどの管理値となり、燃焼振動を早期に検知することができない。
【0007】
本発明は、上述の如き問題点を解消するためになされたもので、ガスタービンの燃焼器で発生する燃焼振動を数式モデルにより予測することにより燃焼制御系調整を容易化すると共に、運転中においては燃焼振動発生を早期に検知し、設備破損の回避と、設備利用率の向上、安全性の向上を図ることができる燃焼振動予測装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1の発明による燃焼振動予測装置は、プラントデータ及び気象データ、内圧変動の制限値を入力する入力手段と、入力されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める内圧変動特性把握手段と、前記内圧変動特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値とに基づいて全ての燃焼器の予め定められた全ての前記内圧変動の周波数帯について、前記内圧変動が前記制限値に達することなく、前記プラントデータにおける燃焼振動の発生し易い領域、発生しにくい領域を求めることが可能な燃焼振動領域推定手段と、前記燃焼振動領域推定手段による燃焼振動領域推定結果を出力する出力手段と、を有しているものである。
【0011】
この構成によれば、内圧変動特性把握手段が入力手段により入力されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、燃焼振動領域推定手段が数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値とに基づいて燃焼振動の発生し易い領域、発生しにくい領域を求め、その燃焼振動領域推定結果が出力手段から出力される。
【0012】
また、請求項2の発明による燃焼振動予測装置は、さらに、前記入力手段により入力されたプラントデータ及び気象データを時系列に格納するデータベースを有し、前記内圧変動特性把握手段は前記データベースよりデータを取得して燃焼器の内圧変動を数式モデル化するものである。
【0013】
この構成によれば、入力手段により入力されたプラントデータや気象データなどがデータベースに時系列に格納され、内圧変動特性把握手段はそのデータベースよりデータを取得して燃焼器の内圧変動を数式モデル化する。
【0020】
また、請求項3の発明による燃焼振動予測装置は、プラントデータ及び気象データ、内圧変動の制限値及びNOxの規制値を入力する入力手段と、入力されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める内圧変動特性把握手段と、入力されたプラントデータ、気象データからNOx排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求めるNOx排出量特性把握手段と、前記内圧変動特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値、前記NOx排出量特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータとNOxの規制値とに基づいて、全ての燃焼器の予め定められた全ての前記内圧変動の周波数帯について、前記内圧変動が前記制限値に達することなく、前記プラントデータにおけるNOx排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求めることが可能な安全領域推定手段と、前記安全領域推定手段による安全領域推定結果を出力する出力手段と、を有しているものである。
【0021】
この構成によれば、内圧変動特性把握手段が入力手段により入力されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、NOx排出量特性把握手段が入力手段により入力されたプラントデータ、気象データからNOx排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、安全領域推定手段が数式モデルの係数パラメータと内圧変動の制限値NOxの規制値に基づいて、燃焼振動の発生しにくい領域を求め、その安全領域推定結果が出力手段から出力される。
【0024】
また、請求項4の発明による燃焼振動予測装置は、プラントデータ及び気象データ、内圧変動の制限値及びNOx、COの規制値を入力する入力手段と、入力されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める内圧変動特性把握手段と、入力されたプラントデータ、気象データからNOx排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求めるNOx排出量特性把握手段と、入力されたプラントデータ、気象データからCO排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求めるCO排出量特性把握手段と、前記内圧変動特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値、前記NOx排出量特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータとNOxの規制値、前記CO排出量特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータとCOの規制値とに基づいて、全ての燃焼器の予め定められた全ての前記内圧変動の周波数帯について、前記内圧変動が前記制限値に達することなく、前記プラントデータにおけるNOxおよびCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求めることが可能な安全領域推定手段と、前記安全領域推定手段による安全領域推定結果を出力する出力手段と、を有しているものである。
【0025】
この構成によれば、内圧変動特性把握手段が入力手段により入力されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、NOx排出量特性把握手段が入力手段により入力されたプラントデータ、気象データからNOx排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、CO排出量特性把握手段が入力手段により入力されたプラントデータ、気象データからCO排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、安全領域推定手段が、数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値NOx、COの規制値に基づいて、NOxおよびCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求め、その安全領域推定結果が出力手段から出力される。
【0026】
また、請求項5の発明による燃焼振動予測装置は、プラントデータ及び気象データ、内圧変動の制限値及びNOx、COの規制値を入力する入力手段と、入力されたプラントデータ、気象データから数式モデル化に用いるデータを選択するフォーカス設定手段と、選択されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める内圧変動特性把握手段と、選択されたプラントデータ、気象データからNOxおよびCO排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める排出量特性把握手段と、前記内圧変動特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値、前記排出量特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータとNOx及びCOの規制値とに基づいて、全ての燃焼器の予め定められた全ての前記内圧変動の周波数帯について、前記内圧変動が前記制限値に達することなく、前記プラントデータにおけるNOxおよびCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求めることが可能な安全領域推定手段と、前記安全領域推定手段による安全領域推定結果を出力する出力手段と、を有しているものである。
【0027】
この構成によれば、内圧変動特性把握手段が、入力手段により入力され、かつフォーカス設定手段により選択されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、排出量特性把握手段が、フォーカス設定手段により選択されたプラントデータ、気象データからNOxおよびCO排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、安全領域推定手段が、数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値NOx、COの規制値に基づいて、NOxおよびCO排出量が規制値以下でかつ燃燃焼振動の発生しにくい領域を求め、その安全領域推定結果が出力手段から出力される。
【0028】
また、請求項の発明による燃焼振動予測装置は、さらに、前記フォーカス設定手段が、前記入力手段により指定された領域、または設定モードに基づいて、前記入力手段から入力されたプラントデータ、気象データを選択するものである。
【0029】
この構成によれば、入力手段により指定された領域、または設定モードに基づいて、フォーカス設定手段は、入力手段から入力されたプラントデータ、気象データの選択をおこなう。
【0030】
また、請求項7の発明による燃焼振動予測装置は、計測されたプラントデータ及び気象データ、内圧変動の制限値及びNOx、COの規制値を入力する入力手段と、入力されたプラントデータ、気象データから数式モデル化に用いるデータを選択するフォーカス決定手段と、選択されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める内圧変動特性把握手段と、選択されたプラントデータ、気象データからNOxおよびCO排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める排出量特性把握手段と、前記内圧変動特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値、前記排出量特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータとNOx及びCOの規制値とに基づいて、全ての燃焼器の予め定められた全ての前記内圧変動の周波数帯について、前記内圧変動が前記制限値に達することなく、前記プラントデータにおけるNOxおよびCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求めることが可能な安全領域推定手段と、前記安全領域推定手段による安全領域推定結果を用いて、次に計測するべきポイントを求める調整案生成手段と、前記安全領域推定手段による安全領域推定結果および前記調整案生成手段による計測するべきポイントを出力する出力手段と、を有しているものである。
【0031】
この構成によれば、内圧変動特性把握手段が、入力手段により入力され、かつフォーカス決定手段により選択されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、排出量特性把握手段が、フォーカス決定手段により選択されたプラントデータ、気象データからNOxおよびCO排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、安全領域推定手段が、数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値NOx、COの規制値に基づいて、NOxおよびCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求め、調整案生成手段が、安全領域推定手段による安全領域推定結果を用いて、次に計測するべきポイントを求め、また、安全領域推定手段による安全領域推定結果と調整案生成手段による次に計測すべきポイントが出力手段から出力される。
【0032】
また、請求項の発明による燃焼振動予測装置は、さらに、前記フォーカス決定手段が、前回のフォーカス決定により選択されたプラントデータ、気象データに基づいて得られた数式モデルに基づいて、次のフォーカスを決定するものである。
【0033】
この構成によれば、フォーカス決定手段は、前回のフォーカス決定により選択されたプラントデータ、気象データに基づいて得られた数式モデルに基づいて、次のフォーカスの決定をおこなう。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照して、本発明の燃焼振動予測装置の実施の形態について詳細に説明する。
【0035】
実施の形態1
図1は本発明による燃焼振動予測装置の実施の形態1の構成を示している。図1において、符号10は燃焼振動予測装置の全体を示している。燃焼振動予測装置10は、燃焼器の内圧変動をモデル化する内圧変動特性把握手段1と、燃焼振動の発生し易い領域を求める燃焼振動領域推定手段2と、プラントデータや気象データを時系列に格納するデータベース3と、プラントデータや気象データ、内圧変動の制限値などを入力する入力手段4と、燃焼振動領域推定結果を出力する出力手段5とを有し、入力手段4には燃焼振動予測対象のプラント30が接続されている。
【0036】
内圧変動特性把握手段1は、データベース3に格納されたデータを用いて、内圧変動を説明する数式モデルを構築する。例えば、燃焼器数をnl 、モデル化すべき周波数帯数をn2 とすると、次式(1)のような重回帰モデルで内圧変動をモデル化する。
ij=aij,0+aij,1×X11+aij,2×X12+aij,3×X21+aij,4×X22…(1)
【0037】
ここで、
ij:第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動値(i=1…n1 、j=1…n2
11:操作量1の値
12:操作量2の値
21:操作できない状態量1の値
22:操作できない状態量2の値
ij,0、aij,1、aij,2、aij,3、aij,4:係数パラメータ
である。
【0038】
内圧変動特性把握手段1は、データベース3に時刻ごとに整理して格納された内圧変動値、操作量、操作できない状態量を用いて(1)式の係数パラメータaij,0、aij,1、aij,2、aij,3、aij,4を求め、これを燃焼振動領域推定手段2に送信する。係数パラメータの解法には、例えば最小二乗法が用いられる。
【0039】
ここで云う内圧変動値とは、プラント30に設置された圧力センサ(内圧センサ)31から得られたデータをA/D変換し、周波数解析した結果をn2 個の周波数帯に区切り、夫々の周波数帯においてある時間内に得られた最大振幅値である。なお、上記では、説明の都合上、操作量を2変数、操作できない状態量を2変数としてモデル式を記述しているが、特に2変数に限るものではない。
【0040】
燃焼振動領域推定手段2は、内圧変動特性把握手段1により求められた数式モデルを用いて燃焼振動の発生し易い領域を求める。
【0041】
例えば、操作量1、操作量2、操作できない状態量1、操作できない状態量2が、それぞれX'11、X'12、X'21、X'22の時の第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動予測値Y'ijは次式(2)で求める。
Y'ij=aij,0+aij,1×X'11+aij,2×X'12+aij,3×X'21+aij,4×X'22…(2)
【0042】
ここで、aij,0、aij,1、aij,2、aij,3、aij,4は、内圧変動特性把握手段1から送られた係数パラメータである。
【0043】
第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動には、燃焼器や周囲の設備の構造面から制限値が設けられている。入力手段4から送信された第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動の制限値をZijとすると、
ij=aij,0+aij,1×X'11+aij,2×X'12+aij,3×X'21+aij,4×X'22
…(3)
となるX'11、X'12、X'21、X'22が存在することになる。
【0044】
今、仮に、入力手段4において操作できない状態量1及び操作できない状態量2の値が入力され、これら入力値が燃焼振動領域推定手段2に送信されたとすると、(3)式のうち、X'11、X'12以外は定数となり、(3)式を満たす(X'11、X'12)を容易に求めることができる。入力手段4から送信されたαk(k=1…n3)なるゲインにより、
αk×Zij=aij,0+aij,1×X'11+aij,2×X'12+aij,3×X'21+aij,4×X'22
…(4)
として(X'11、X'12)を求めれば、各燃焼器の各周波数帯毎にn3本の線を求めることができる。図2は、これを示したものである。ここで、係数パラメータaij,2が正であれば、直線の上側が燃焼振動の発生し易い領域、下側が発生しにくい領域となる。逆に、係数パラメータaij,2が負であれば、直線の下側が燃焼振動の発生し易い領域、上側が発生しにくい領域となる。
【0045】
燃焼振動領域推定手段2は、入力手段4から送信される第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動の制限値Zij(i=1…n1、j=1…n2)、ゲインαk(k=1…n3)及び特定の2つを除く変数の値と、内圧変動特性把握手段1から送信される係数パラメータaij,0、aij,1、aij,2、aij,3、aij,4(i=1…n1、j=1…n2)から、全ての燃焼器の全ての周波数帯について上記の直線を求め、線形計画法の手順に基づき、最終的に燃焼振動の発生し易い領域、発生しにくい領域を求めて出力手段5に送信する。
【0046】
データベース3には、内圧変動値、操作量、操作できない状態量が時刻ごとに整理されて時系列に格納されており、入力手段4からこれらのデータが送信されると、このデータベース3内部に追加記憶される。
【0047】
入力手段4は、燃焼振動予測装置10外部のプラント30から送信されるプラントデータ、気象データを受信し、データベース3へ送信する。プラントデータ、気象データとは、上述の内圧変動値、操作量、操作できない状態量を含むものである。また、本入力手段4に備え付けられたキーボードやタッチスクリーンなどの装置から、第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動の制限値Zij(i=1…n1、j=1…n2)、ゲインαk(k=1…n3)及び特定の2つを除く変数の値を入力し、燃焼振動領域推定手段2へ送信する。
【0048】
出力手段5は燃焼振動領域推定手段2より送信された推定結果を出力する。図3は横軸をX11、縦軸をX12として燃焼振動領域を出力した出力例を示している。この例では、ゲインαkごとに等高線のように燃焼振動領域を表現しており、中央部が燃焼振動の発生しにくい領域、周辺部ほど発生し易い領域である。出力先は出力手段に備え付けられたCRTなどの表示装置や印刷装置などである。
【0049】
以上に説明したように、燃焼振動予測装置10によれば、ガスタービンの燃焼器で発生する燃焼振動を数式モデルにより予測することが行われ、これに基づき、燃焼制御系調整を容易とすることが可能となり、設備破損の回避と設備利用率の向上、安全性の向上が可能となる。
【0050】
なお、上述の実施の形態では、プラントデータ、気象データをプラント30から入力する構成としているが、これらデータは入力手段4に備え付けられたキーボードなどから直接手入力しても構わない。また、モデル構造として、線形の一次式として記述しているが、2次以上の高次モデルとしてもよい。また、プラント30から入力された操作量や操作できない状態量を用いたモデル式として記述しているが、物理特性などに基づいて変換した値を用いてもよい。
【0051】
実施の形態2
図4は本発明による燃焼振動予測装置の実施の形態2の構成を示している。図4において、符号20は燃焼振動予測装置の全体を示している。燃焼振動予測装置20は、燃焼器の内圧変動を推定する内圧変動推定手段12と、プラントデータや気象データを時系列に格納するデータベース13と、プラントデータや気象データなどを入力する入力手段14と、内圧変動推定結果を出力する出力手段15とを有し、入力手段14には燃焼振動予測対象のプラント30が接続されている。
【0052】
内圧変動推定手段12は、データベース13に格納されている最新時刻の内圧変動値、操作量、操作できない状態量を用いて内圧変動の予想値を推定し、内圧変動予想値をデータベース13に送信する。例えば、燃焼器数をnl 、周波数帯数をn2 とすると、次式(5)のような重回帰モデルで内圧変動予測値を推定する。
Y'ij=aij,0+aij,1×X11+aij,2×X12+aij,3×X21+aij,4×X22…(5)
【0053】
ここで、
Y'ij:第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動予測値(i=1…n1、j=1…n2
11:操作量1の値
12:操作量2の値
21:操作できない状態量1の値
22:操作できない状態量2の値
ij,0、aij,1、aij,2、aij,3、aij,4:係数パラメータ
である。
【0054】
係数パラメータは事前解析により求められており、内圧変動推定手段12内部に記憶している。ここで云う内圧変動値も、プラント30に設置された圧力センサ(内圧センサ)31から得られたデータをA/D変換し、周波数解析した結果をn2 個の周波数帯に区切り、夫々の周波数帯においてある時間内に得られた最大振幅値である。
【0055】
なお、上記では説明の都合上、操作量を2変数、操作できない状態量を2変数としてモデル式を記述しているが、この場合も、特に2変数に限るものではない。また、モデル構造として線形の一次式として記述しているが、2次以上の高次モデルやニューラルネットワークなどの非線形モデルとしてもよい。また、プラント30から入力された操作量や操作できない状態量を用いたモデル式として記述しているが、質量収支などの法則に基づいて変換した値を用いてもよい。
【0056】
データベース13には、内圧変動値、操作量、操作できない状態量と、内圧変動予想値が時刻ごとに整理されて時系列に格納されており、入力手段14や内圧変動推定手段12からデータが送信されると、データベース13内部に追加記憶される。
【0057】
入力手段14は、燃焼振動予測装置20外部のプラント30から送信されるプラントデータ、気象データを受信し、データベース13へ送信する。プラントデータ、気象データとは、上述の内圧変動値、操作量、操作できない状態量を含むものである。
【0058】
出力手段15はデータベース13内部に格納されたデータを出力する。図5は横軸を時刻、縦軸を第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動実測値Yijとその予想値Y'ijとして出力した例を示している。出力先は出力手段に備え付けられたCRTなどの表示装置や印刷装置などである。
【0059】
上述したように、この実施の形態によれば、内圧変動推定値と実測値を同時に出力することができ、ガスタービン燃焼器の内圧変動が予定通りのレベルなのかどうかを判断できるようになり、燃焼振動発生を早期に検知することが可能で、設備破損の回避と設備利用率の向上、安全性の向上が可能となる。
【0060】
実施の形態3
図6は本発明による燃焼振動予測装置の実施の形態3の構成を示している。図6において、符号40は燃焼振動予測装置の全体を示している。燃焼振動予測装置40は、燃焼器の内圧変動を数式モデル化する内圧変動特性把握手段41と、NOx排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求める安全領域推定手段42と、プラントデータや気象データを時系列に格納するデータベース43と、プラントデータや気象データ、内圧変動の制限値やNOxの規制値などを入力する入力手段44と、安全領域推定結果を出力する出力手段45と、NOx排出量を数式モデル化するNOx排出量特性把握手段46とを有し、入力手段44には燃焼振動予測対象のプラント50が接続されている。なお、図6において符号49は、各手段を相互に接続する接続部を示す(他の図においても同じ)。
【0061】
内圧変動特性把握手段41は、データベース43に格納されたデータを用いて、内圧変動を説明する数式モデルを構築する。例えば、燃焼器数をnl 、モデル化すべき周波数帯数をn2 とすると、前記(1)式のような重回帰モデルで内圧変動をモデル化する。
【0062】
内圧変動特性把握手段41は、データベース43に時刻ごとに整理して格納された内圧変動値、操作量、操作できない状態量を用いて前記(1)式の係数パラメータaij,0、aij,1、aij,2、aij,3、aij,4を求め、これを安全領域推定手段42に送信する。係数パラメータの解法には、例えば最小二乗法が用いられる。
【0063】
ここで云う内圧変動値とは、プラント50に設置された図示しない圧力センサ(内圧センサ)から得られたデータをA/D変換し、周波数解析した結果をn2 個の周波数帯に区切り、夫々の周波数帯においてある時間内に得られた最大振幅値である。なお、上記では、説明の都合上、操作量を2変数、操作できない状態量を2変数としてモデル式を記述しているが、特に2変数に限るものではない。
【0064】
NOx排出量特性把握手段46は、データベース43に格納されたデータを用いて、NOx排出量を説明する数式モデルを構築する。例えば、つぎの(6)式であらわされるような重回帰モデルでNOx排出量をモデル化する。
E=b0+b1×X11+b2×X12+b3×X21+b4×X22…(6)
【0065】
ここで、
E:NOx排出量
11:操作量1の値
12:操作量2の値
21:操作できない状態量1の値
22:操作できない状態量2の値
0、b1、b2、b3、b4:係数パラメータ
である。
【0066】
NOx排出量特性把握手段46は、データベース43に時刻ごとに整理して格納されたNOx排出量、操作量、操作できない状態量を用いて前記(6)式の係数パラメータb0、b1、b2、b3、b4を求め、これを安全領域推定手段42に送信する。係数パラメータの解法には、例えば最小二乗法が用いられる。
【0067】
なお、上記では、説明の都合上、操作量を2変数、操作できない状態量を2変数としてモデル式を記述しているが、特に2変数に限るものではない。
【0068】
安全領域推定手段42は、内圧変動特性把握手段41とNOx排出量特性把握手段46により求められた数式モデルを用いてNOx排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求める。
【0069】
例えば、操作量1、操作量2、操作できない状態量1、操作できない状態量2が、それぞれX'11、X'12、X'21、X'22の時の第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動予測値Y'ijは前記(2)で求める。このとき、前記(2)式のaij,0、aij,1、aij,2、aij,3、aij,4は、内圧変動特性把握手段41から送られた係数パラメータである。
【0070】
第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動には、燃焼器や周囲の設備の構造面から制限値が設けられている。入力手段44から送信された第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動の制限値をZijとすると、前記(3)式を満たすX'11、X'12、X'21、X'22が存在することになる。
【0071】
今、仮に、入力手段44において操作できない状態量1および操作できない状態量2の値が入力され、これら入力値が安全領域推定手段42に送信されたとすると、前記(3)式のうち、X'11、X'12以外は定数となり、前記(3)式を満たす(X'11、X'12)を容易に求めることができる。入力手段44から送信されたαk(k=1…n3)なるゲインを用いて、前記(4)式より(X'11、X'12)を求めれば、各燃焼器の各周波数帯毎にn3本の線を求めることができる。図7は、これを示したものである。ここで、係数パラメータaij,2が正であれば、直線の上側が燃焼振動の発生し易い領域、下側が発生しにくい領域となる。逆に、係数パラメータaij,2が負であれば、直線の下側が燃焼振動の発生し易い領域、上側が発生しにくい領域となる。
【0072】
安全領域推定手段42は、入力手段44から送信される第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動の制限値Zij(i=1…n1、j=1…n2)、ゲインαk(k=1…n3)および特定の2つを除く変数の値と、内圧変動特性把握手段41から送信される係数パラメータaij,0、aij,1、aij,2、aij,3、aij,4(i=1…n1、j=1…n2)から、全ての燃焼器の全ての周波数帯について上記の直線を求め、線形計画法の手順に基づき、最終的に燃焼振動の発生しにくい領域、発生し易い領域を求める。図8は、これを示したものである。
【0073】
また、安全領域推定手段42は、上述した処理と同様の処理により、入力手段44から送信されるNOx排出量の規制値F、ゲインβk(k=1…n3)および特定の2つを除く変数の値と、NOx排出量特性把握手段46から送信される係数パラメータb0、b1、b2、b3、b4から、NOxの発生しにくい領域、発生し易い領域を求める。図9は、これを示したものである。ここで、係数パラメータb2が正であれば、直線の上側がNOxの発生し易い領域、下側が発生しにくい領域となる。逆に、係数パラメータb2が負であれば、直線の下側がNOxの発生し易い領域、上側が発生しにくい領域となる。
【0074】
そして、安全領域推定手段42は、燃焼振動の発生しにくい領域、発生し易い領域と、NOxの発生しにくい領域、発生し易い領域とについて、線形計画法の手順に基づき、NOx排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求め、出力手段45に送信する。図10は、これを示したものである。
【0075】
データベース43には、内圧変動値、NOx排出量、操作量、操作できない状態量が時刻ごとに整理されて時系列に格納されており、入力手段44からこれらのデータが送信されると、このデータベース43内部に追加記憶される。
【0076】
入力手段44は、燃焼振動予測装置40外部のプラント50から送信されるプラントデータ、気象データを受信し、データベース43へ送信する。プラントデータ、気象データとは、上述の内圧変動値、NOx排出量、操作量、操作できない状態量を含むものである。また、本入力手段44に備え付けられたキーボードやタッチスクリーンなどの装置から、第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動の制限値Zij(i=1…n1、j=1…n2)、NOx排出量の規制値F、ゲインαk、βk(k=1…n3)および特定の2つを除く変数の値を入力し、安全領域推定手段42へ送信する。
【0077】
例えば、図11に示す構成のガスタービン51において、プラントデータとは内圧変動値およびNOx排出量に加えて、吸気温度、吸気圧力、吸気流量、圧縮機出口温度、圧縮機出口圧力、燃料流量、燃料温度、燃料圧力、排ガス温度、入口案内翼角度、燃焼器バイパス弁開度、燃料流量制御弁開度などがある。燃料流量、燃料圧力、燃料流量制御弁は、燃焼の主となるメイン火炎用と、メイン火炎保炎のためのパイロット火炎用がある。また、気象データには大気温度、大気圧力、湿度などがある。前記重回帰モデルに用いる操作量および操作できない状態量は、これらの中から選定されている。なお、図11において、符号53は圧縮機、符号54はタービン、符号55は燃焼器、符号56はメイン燃料流量制御弁、符号57はパイロット燃料流量制御弁、符号58は燃焼器バイパス弁、符号59は入口案内翼である。
【0078】
出力手段45は安全領域推定手段42より送信された推定結果を出力する。図10は横軸をX11、縦軸をX12として安全領域を出力した出力例を示している。この例では、ゲインαk、βkごとに等高線のように安全領域を表現しており、中央部が燃焼振動の発生しにくい領域、周辺部ほど発生し易い領域である。出力先は出力手段45に備え付けられたCRTなどの表示装置や印刷装置などである。
【0079】
以上に説明したように、燃焼振動予測装置40によれば、ガスタービンの燃焼器で発生する燃焼振動とNOx排出量を数式モデルにより予測することがおこなわれ、これに基づき、燃焼制御系調整を容易とすることが可能となり、設備破損の回避と設備利用率の向上、安全性の向上が可能となる。したがって、燃焼振動予測装置40を用いることによって、たとえば従来、熟練した調整員の経験に基づいて調整していたガスタービンの燃焼制御パラメータについて、NOx排出量が規制値以下で、かつ燃焼振動の発生しにくい安全領域が提示されるので、たとえばガスタービンの現地調整期間の短縮が可能であり、また熟練者でなくても現地調整を容易におこなうことができる。ここで、図12に、ガスタービンの燃焼制御系調整に適用可能な出力結果の一例を具体的に示す。
【0080】
なお、上述の実施の形態では、プラントデータ、気象データをプラント50から入力する構成としているが、これらデータは入力手段44に備え付けられたキーボードなどから直接手入力しても構わない。また、モデル構造として、線形の一次式として記述しているが、2次以上の高次モデルとしてもよいし、あるいは操作量や操作できない状態量を乗除した相互項を加えたモデルとしてもよい。また、プラント50から入力された操作量や操作できない状態量を用いたモデル式として記述しているが、物理特性などに基づいて変換した値を用いてもよい。
【0081】
実施の形態4
図13は本発明による燃焼振動予測装置の実施の形態4の構成を示している。図13において、符号60は燃焼振動予測装置の全体を示している。燃焼振動予測装置60は、燃焼器の内圧変動を数式モデル化する内圧変動特性把握手段41と、NOx排出量およびCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求める安全領域推定手段62と、プラントデータや気象データを時系列に格納するデータベース63と、プラントデータや気象データ、内圧変動の制限値、NOxの規制値、COの規制値などを入力する入力手段64と、安全領域推定結果を出力する出力手段65と、NOx排出量を数式モデル化するNOx排出量特性把握手段46と、CO排出量を数式モデル化するCO排出量特性把握手段67とを有し、入力手段64には燃焼振動予測対象のプラント50が接続されている。
【0082】
内圧変動特性把握手段41およびNOx排出量特性把握手段46は、ともに実施の形態3と同じである。以下には、重複する説明を省略し、実施の形態3と異なる点についてのみ説明する。
【0083】
CO排出量特性把握手段67は、データベース63に格納されたデータを用いて、CO排出量を説明する数式モデルを構築する。例えば、つぎの(7)式であらわされるような重回帰モデルでCO排出量をモデル化する。
G=c0+c1×X11+c2×X12+c3×X21+c4×X22…(7)
【0084】
ここで、
G:CO排出量
11:操作量1の値
12:操作量2の値
21:操作できない状態量1の値
22:操作できない状態量2の値
0、c1、c2、c3、c4:係数パラメータ
である。
【0085】
CO排出量特性把握手段67は、データベース63に時刻ごとに整理して格納されたCO排出量、操作量、操作できない状態量を用いて前記(7)式の係数パラメータc0、c1、c2、c3、c4を求め、これを安全領域推定手段62に送信する。係数パラメータの解法には、例えば最小二乗法が用いられる。
【0086】
なお、上記では、説明の都合上、操作量を2変数、操作できない状態量を2変数としてモデル式を記述しているが、特に2変数に限るものではない。
【0087】
安全領域推定手段62は、内圧変動特性把握手段41とNOx排出量特性把握手段46とCO排出量特性把握手段67により求められた数式モデルを用いてNOx排出量およびCO排出量がともに規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求める。
【0088】
燃焼振動の発生しにくい領域、発生し易い領域と、NOxの発生しにくい領域、発生し易い領域の求め方は、いずれも実施の形態3と同じである。したがって、以下にはCOの発生しにくい領域、発生し易い領域の求め方について説明する。
【0089】
安全領域推定手段62は、燃焼振動やNOxの場合と同様の処理により、入力手段64から送信されるCO排出量の規制値H、ゲインγk(k=1…n3)および特定の2つを除く変数の値と、CO排出量特性把握手段67から送信される係数パラメータc0、c1、c2、c3、c4から、COの発生しにくい領域、発生し易い領域を求める。
【0090】
そして、安全領域推定手段62は、燃焼振動の発生しにくい領域、発生し易い領域と、NOxの発生しにくい領域、発生し易い領域と、さらにCOの発生しにくい領域、発生し易い領域とについて、線形計画法の手順に基づき、NOx排出量およびCO排出量がともに規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求め、出力手段65に送信する。図14は、これを示したものである。図14において、係数パラメータc2が正であれば、直線の上側がCOの発生し易い領域、下側が発生しにくい領域となる。逆に、係数パラメータc2が負であれば、直線の下側がCO発生し易い領域、上側が発生しにくい領域となる。
【0091】
データベース63には、内圧変動値、NOx排出量、CO排出量、操作量、操作できない状態量が時刻ごとに整理されて時系列に格納されており、入力手段64からこれらのデータが送信されると、このデータベース63内部に追加記憶される。
【0092】
入力手段64は、燃焼振動予測装置60外部のプラント50から送信されるプラントデータ、気象データを受信し、データベース63へ送信する。また、本入力手段64に備え付けられたキーボードやタッチスクリーンなどの装置から、第i燃焼器の第j周波数帯の内圧変動の制限値Zij(i=1…n1、j=1…n2)、NOx排出量の規制値F、CO排出量の規制値H、ゲインαk、βk、γk(k=1…n3)および特定の2つを除く変数の値を入力し、安全領域推定手段62へ送信する。プラントデータ、気象データとは、上述の内圧変動値、NOx排出量、CO排出量、操作量、操作できない状態量を含むものであり、例えば、実施の形態3において図11に関連して説明した各種データにCO排出量を加えたものである。
【0093】
出力手段65は安全領域推定手段62より送信された推定結果を出力する。図14は横軸をX11、縦軸をX12として安全領域を出力した出力例を示している。この例では、ゲインαk、βk、γkごとに等高線のように安全領域を表現しており、中央部が燃焼振動の発生しにくい領域、周辺部ほど発生し易い領域である。出力先は出力手段65に備え付けられたCRTなどの表示装置や印刷装置などである。
【0094】
以上に説明したように、燃焼振動予測装置60によれば、ガスタービンの燃焼器で発生する燃焼振動とNOx排出量とCO排出量を数式モデルにより予測することがおこなわれ、これに基づき、燃焼制御系調整を容易とすることが可能となり、設備破損の回避と設備利用率の向上、安全性の向上が可能となる。したがって、燃焼振動予測装置60を用いることによって、たとえば従来、熟練した調整員の経験に基づいて調整していたガスタービンの燃焼制御パラメータについて、NOx排出量およびCO排出量が規制値以下で、かつ燃焼振動の発生しにくい安全領域が提示されるので、たとえばガスタービンの現地調整期間の短縮が可能であり、また熟練者でなくても現地調整を容易におこなうことができる。
【0095】
なお、上述の実施の形態では、プラントデータ、気象データをプラント50から入力する構成としているが、これらデータは入力手段64に備え付けられたキーボードなどから直接手入力しても構わない。また、モデル構造として、線形の一次式として記述しているが、2次以上の高次モデルとしてもよいし、あるいは操作量や操作できない状態量を乗除した相互項を加えたモデルとしてもよい。また、プラント50から入力された操作量や操作できない状態量を用いたモデル式として記述しているが、物理特性などに基づいて変換した値を用いてもよい。
【0096】
実施の形態5
図15は本発明による燃焼振動予測装置の実施の形態5の構成を示している。図15において、符号70は燃焼振動予測装置の全体を示している。燃焼振動予測装置70は、燃焼器の内圧変動を数式モデル化する内圧変動特性把握手段71と、NOx排出量およびCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求める安全領域推定手段72と、プラントデータや気象データを時系列に格納するデータベース63と、プラントデータや気象データ、内圧変動の制限値、NOxの規制値、COの規制値などを入力する入力手段74と、安全領域推定結果を出力する出力手段65と、NOx排出量およびCO排出量を数式モデル化する排出量特性把握手段76と、数式モデル化に用いるデータを選択するフォーカス設定手段78とを有し、入力手段74には燃焼振動予測対象のプラント50が接続されている。
【0097】
内圧変動特性把握手段71は、データベース63のしかるべきエリアに記された選択結果に基づいて、数式モデル化に用いるデータベースの選択をおこなう機能を有する。内圧変動特性把握手段71のその他の構成および機能等は実施の形態3の内圧変動特性把握手段41と同じであるため、重複する説明を省略する。
【0098】
排出量特性把握手段76は、データベース63のしかるべきエリアに記された選択結果に基づいて、数式モデル化に用いるデータベースの選択をおこなう機能を有する。排出量特性把握手段76のその他の構成および機能等は、実施の形態3のNOx排出量特性把握手段46および実施の形態4のCO排出量特性把握手段67の各構成および機能等を兼ね備えたものと同じであるため、重複する説明を省略する。
【0099】
安全領域推定手段72は、内圧変動特性把握手段71と排出量特性把握手段76により求められた数式モデルを用いてNOx排出量およびCO排出量がともに規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求める。
【0100】
燃焼振動の発生しにくい領域、発生し易い領域と、NOxの発生しにくい領域、発生し易い領域と、COの発生しにくい領域、発生し易い領域のそれぞれの求め方は、いずれも実施の形態4と同じであるため、重複する説明を省略する。
【0101】
フォーカス設定手段78は、データベース63に格納されたデータの中から、入力手段74により入力されたフォーカス設定情報に対応するデータを選択し、その選択結果をデータベース63のしかるべきメモリに記す。ここで、フォーカス設定情報とは、特に限定しないが、たとえば各変数の上限値および下限値や、選択範囲とする中心点とその中心点からの最大距離などの情報である。
【0102】
入力手段74は、備えつけのキーボードやタッチスクリーンなどの装置から、数式モデル化に用いるデータを選択するためのフォーカス設定情報を入力し、フォーカス設定手段78に送信する。入力手段74のその他の構成および機能等は、キーボードやタッチスクリーンなどの装置から入力された各種データ等の送信先が安全領域推定手段72(実施の形態4では安全領域推定手段62)であることを除いて、実施の形態4の入力手段64と同じであるため、重複する説明を省略する。また、プラントデータや気象データについても実施の形態4と同じである。
【0103】
出力手段65は、安全領域の推定結果の供給元が安全領域推定手段72(実施の形態4では安全領域推定手段62)であることを除いて、実施の形態4と同じであるため、重複する説明を省略する。図16は横軸をX11、縦軸をX12として安全領域を出力した出力例を示している。この例では、ゲインαk、βk、γkごとに等高線のように安全領域を表現しており、中央部が燃焼振動の発生しにくい領域、周辺部ほど発生し易い領域である。
【0104】
以上に説明したように、燃焼振動予測装置70によれば、ガスタービンの燃焼器で発生する燃焼振動とNOx排出量とCO排出量を数式モデルにより予測し、燃焼振動の発生しにくい安全領域をマクロ的に広く求めたり、ミクロ的に高い精度で求めることがおこなわれる。したがって、燃焼振動特性の把握が容易となる。また、燃焼振動特性を把握することによって、燃焼制御系調整を容易におこなうことが可能となり、設備破損の回避と設備利用率の向上、安全性の向上が可能となる。たとえば、燃焼振動予測装置70を用いることによって、従来、熟練した調整員の経験に基づいて調整していたガスタービンの燃焼制御パラメータについて、NOx排出量およびCO排出量が規制値以下で、かつ燃焼振動の発生しにくい安全領域が提示されるので、たとえばガスタービンの現地調整期間の短縮が可能であり、また熟練者でなくても現地調整を容易におこなうことができる。
【0105】
なお、上述の実施の形態では、プラントデータ、気象データをプラント50から入力する構成としているが、これらデータは入力手段74に備え付けられたキーボードなどから直接手入力しても構わない。また、モデル構造として、線形の一次式として記述しているが、2次以上の高次モデルとしてもよいし、あるいは操作量や操作できない状態量を乗除した相互項を加えたモデルとしてもよい。また、プラント50から入力された操作量や操作できない状態量を用いたモデル式として記述しているが、物理特性などに基づいて変換した値を用いてもよい。
【0106】
実施の形態6
図17は本発明による燃焼振動予測装置の実施の形態6の構成を示している。図17において、符号80は燃焼振動予測装置の全体を示している。燃焼振動予測装置80は、燃焼器の内圧変動を数式モデル化する内圧変動特性把握手段71と、NOx排出量およびCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求める安全領域推定手段82と、プラントデータや気象データを時系列に格納するデータベース63と、プラントデータや気象データ、内圧変動の制限値、NOxの規制値、COの規制値などを入力する入力手段84と、安全領域推定結果および計測すべきポイントを出力する出力手段85と、NOx排出量およびCO排出量を数式モデル化する排出量特性把握手段76と、数式モデル化に用いるデータを選択するフォーカス決定手段88と、安全領域推定結果を用いてつぎに計測するべきポイントを求める調整案生成手段89とを有し、入力手段84には燃焼振動予測対象のプラント50が接続されている。
【0107】
内圧変動特性把握手段71および排出量特性把握手段76は、ともに実施の形態5と同じであるため、重複する説明を省略する。
【0108】
安全領域推定手段82は、線形計画法の手順に基づいて、NOx排出量およびCO排出量がともに規制値以下でかつ燃焼振動発生レベルの最も小さい予想最適点を求め、それをフォーカス決定手段88および出力手段85に送信する。安全領域推定手段82のその他の構成および機能等は、実施の形態5の安全領域推定手段72と同じであるため、重複する説明を省略する。
【0109】
燃焼振動の発生しにくい領域、発生し易い領域と、NOxの発生しにくい領域、発生し易い領域と、COの発生しにくい領域、発生し易い領域のそれぞれの求め方は、いずれも実施の形態4と同じであるため、重複する説明を省略する。
【0110】
フォーカス決定手段88は、調整初期の段階においてはデータベース63に格納されたデータの中から、入力手段84により入力された初期フォーカス設定情報に対応するデータを選択し、その選択結果をデータベース63のしかるべきメモリに記す。ここで、フォーカス設定情報とは、特に限定しないが、たとえば各変数の上限値および下限値や、フォーカスの中心点座標などの情報である。
【0111】
フォーカス決定手段88は、初期フォーカス設定情報に対して、安全領域推定手段82により求められた予想最適点に基づく変更をおこない、新たなフォーカス設定情報とする。また、フォーカス決定手段88は、現在のフォーカス設定情報に対して、安全領域推定手段82により求められた予想最適点に基づく変更をおこない、新たなフォーカス設定情報とする。そして、フォーカス決定手段88は、データベース63に格納されたデータの中から、その変更後のフォーカス設定情報に対応するデータを選択し、その選択結果をデータベース63のしかるべきメモリに記す。予想最適点が現在のフォーカスの外側に位置する場合には、予想最適点の方向にフォーカスが移動することになる。また、予想最適点がフォーカスの内側に位置していても、その位置がフォーカスの周辺部である場合には、移動量を小さくしてフォーカスの位置を設定し直す。図18はフォーカスの移動の様子を一例として示したものである。この例ではフォーカスの一部が重なりながら移動するようになっているが、移動量はこれに限るものではない。
【0112】
調整案生成手段89は、フォーカス決定手段88により新たに設定されたフォーカス内で、たとえばガスタービン実機のデータ計測がまばらなポイントを探索し、そのまばらなポイントを追加計測するポイントとして出力手段85に送信する。図18にはこの様子が示されている。たとえば現在のフォーカスが図18中のフォーカス1のエリアに設定されていて、既に×印で示すポイントのデータが計測されており、かつ予想最適点が図18中の右上方向であると仮定する。この場合、フォーカスが予想最適点方向(図18中、右上方向)に移動し、フォーカス1よりも図18中の右上方向に位置するエリアが新たにフォーカス2として決定される。その際、調整案生成手段89は、新たにフォーカス2内に含まれことになった、たとえば図18中に△印で示すポイントについて、データ計測をおこなうことを提案する。
【0113】
入力手段84は、備えつけのキーボードやタッチスクリーンなどの装置から、数式モデル化に用いるデータを選択するための初期フォーカス設定情報を入力し、フォーカス決定手段88に送信する。入力手段84のその他の構成および機能等は、キーボードやタッチスクリーンなどの装置から入力された各種データ等の送信先が安全領域推定手段82(実施の形態4では安全領域推定手段62)であることを除いて、実施の形態4の入力手段64と同じであるため、重複する説明を省略する。また、プラントデータや気象データについても実施の形態4と同じである。
【0114】
出力手段85は、安全領域推定手段82より送信された推定結果、フォーカス決定手段88により設定されたフォーカスエリア、調整案生成手段89より送信された計測ポイントを出力する。出力先は出力手段85に備え付けられたCRTなどの表示装置や印刷装置などである。図18は横軸をX11、縦軸をX12として安全領域を出力した出力例を示している。この例では、ゲインαk、βk、γkごとに等高線のように安全領域を表現しており、中央部が燃焼振動の発生しにくい領域、周辺部ほど発生し易い領域である。図18において、フォーカス1、フォーカス2およびフォーカス3で示す矩形領域は、フォーカスが順次移動していく様子を示したものである。また、×印はフォーカス1でのデータ計測済みのポイント、△印および○印はそれぞれフォーカス2およびフォーカス3でのデータ追加計測ポイント案を示す。
【0115】
以上に説明したように、燃焼振動予測装置80によれば、ガスタービンの燃焼器で発生する燃焼振動とNOx排出量とCO排出量を数式モデルにより予測し、燃焼振動の発生しにくい安全領域を高い精度で求めるとともに、より安全な運転ポイントを探索するために新たな計測ポイントを提示することがおこなわれる。したがって、NOx排出量とCO排出量の規制値以下で、かつ燃焼振動が最も発生しにくいポイント、すなわち最適運転ポイントを求めることが可能となる。これによって、燃焼制御系の調整が容易となり、従来よりも短い期間で調整することが可能となる。また、設備破損の回避と設備利用率の向上、安全性の向上が可能となる。たとえば、燃焼振動予測装置80を用いることによって、従来、熟練した調整員の経験に基づいて調整していたガスタービンの燃焼制御パラメータについて、NOx排出量およびCO排出量が規制値以下で、かつ燃焼振動が最も発生しにくい運転ポイントが提示されるので、たとえばガスタービンの現地調整期間の短縮が可能であり、また熟練者でなくても現地調整を容易におこなうことができる。
【0116】
なお、上述の実施の形態では、プラントデータ、気象データをプラント50から入力する構成としているが、これらデータは入力手段84に備え付けられたキーボードなどから直接手入力しても構わない。また、モデル構造として、線形の一次式として記述しているが、2次以上の高次モデルとしてもよいし、あるいは操作量や操作できない状態量を乗除した相互項を加えたモデルとしてもよい。また、プラント50から入力された操作量や操作できない状態量を用いたモデル式として記述しているが、物理特性などに基づいて変換した値を用いてもよい。
【0118】
【発明の効果】
以上の説明から理解される如く、本発明による燃焼振動予測装置(請求項1)によれば、内圧変動特性把握手段が入力手段より入力されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、燃焼振動領域推定手段が数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値とに基づいて全ての燃焼器の予め定められた全ての内圧変動の周波数帯について、内圧変動が制限値に達することなく、プラントデータにおける燃焼振動の発生し易い領域、発生しにくい領域を求め、その燃焼振動領域推定結果が出力手段に出力されるから、燃焼制御系調整を容易とすることが可能となり、設備破損の回避と設備利用率の向上、安全性の向上が可能となる。
【0119】
また、本発明による燃焼振動予測装置(請求項2)によれば、入力手段により入力されたプラントデータ及び気象データがデータベースに時系列に格納され、内圧変動特性把握手段はそのデータベースよりデータを取得して燃焼器の内圧変動を数式モデル化するから、より的確に、燃焼振動の発生し易い領域を求めることが行われる。
【0123】
また、本発明による燃焼振動予測装置(請求項3)によれば、内圧変動特性把握手段が入力手段により入力されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、NOx排出量特性把握手段が入力手段により入力されたプラントデータ、気象データからNOx排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、安全領域推定手段が数式モデルの係数パラメータと内圧変動の制限値、NOxの規制値に基づいて、全ての燃焼器の予め定められた全ての内圧変動の周波数帯について、内圧変動が制限値に達することなく、プラントデータにおけるNOx排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求め、その安全領域推定結果が出力手段から出力されるから、燃焼制御系調整を容易とすることが可能となり、設備破損の回避と設備利用率の向上、安全性の向上が可能となる。
【0125】
また、本発明による燃焼振動予測装置(請求項4)によれば、内圧変動特性把握手段が入力手段により入力されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、NOx排出量特性把握手段が入力手段により入力されたプラントデータ、気象データからNOx排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、CO排出量特性把握手段が入力手段により入力されたプラントデータ、気象データからCO排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、安全領域推定手段が、数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値、NOx、COの規制値に基づいて、全ての燃焼器の予め定められた全ての内圧変動の周波数帯について、内圧変動が制限値に達することなく、プラントデータにおけるNOxおよびCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求め、その安全領域推定結果が出力手段から出力されるから、燃焼制御系調整を容易とすることが可能となり、設備破損の回避と設備利用率の向上、安全性の向上が可能となる。
【0126】
また、本発明による燃焼振動予測装置(請求項5)によれば、内圧変動特性把握手段が、入力手段により入力され、かつフォーカス設定手段により選択されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、排出量特性把握手段が、フォーカス設定手段により選択されたプラントデータ、気象データからNOxおよびCO排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、安全領域推定手段が、数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値、NOx、COの規制値に基づいて、全ての燃焼器の予め定められた全ての内圧変動の周波数帯について、内圧変動が前記制限値に達することなく、プラントデータにおけるNOxおよびCO排出量が規制値以下でかつ燃燃焼振動の発生しにくい領域を求め、その安全領域推定結果が出力手段から出力されるから、燃焼制御系調整を容易とすることが可能となり、設備破損の回避と設備利用率の向上、安全性の向上が可能となる。
【0127】
また、本発明による燃焼振動予測装置(請求項)によれば、入力手段により指定された領域、または設定モードに基づいて、フォーカス設定手段は、入力手段から入力されたプラントデータ、気象データの選択をおこなうため、燃焼振動の発生しにくい安全領域をマクロ的に広く求めたり、ミクロ的に高い精度で求めることが可能となる。
【0128】
また、本発明による燃焼振動予測装置(請求項7)によれば、内圧変動特性把握手段が、入力手段により入力され、かつフォーカス決定手段により選択されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、排出量特性把握手段が、フォーカス決定手段により選択されたプラントデータ、気象データからNOxおよびCO排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求め、安全領域推定手段が、数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値、NOx、COの規制値に基づいて、全ての燃焼器の予め定められた全ての内圧変動の周波数帯について、内圧変動が制限値に達することなく、プラントデータにおけるNOxおよびCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求め、調整案生成手段が、安全領域推定手段による安全領域推定結果を用いて、次に計測するべきポイントを求め、また、安全領域推定手段による安全領域推定結果及び調整案生成手段による計測すべきポイントが出力手段から出力されるから、燃焼制御系調整を容易とすることが可能となり、設備破損の回避と設備利用率の向上、安全性の向上が可能となる。
【0129】
また、本発明による燃焼振動予測装置(請求項)によれば、フォーカス決定手段は、前回のフォーカス決定により選択されたプラントデータ、気象データに基づいて得られた数式モデルに基づいて、次のフォーカスの決定をおこなうため、最適運転ポイントの探索が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に関する燃焼振動予測装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1に関する燃焼振動予測装置における燃焼振動領域の推定法に関する原理図である。
【図3】本発明の実施の形態1に関する燃焼振動予測装置における燃焼振動領域の出力例を示すグラフである。
【図4】本発明の実施の形態2に関する燃焼振動予測装置の構成図である。
【図5】本発明の実施の形態2に関する燃焼振動予測装置における出力例を示すグラフである。
【図6】本発明の実施の形態3に関する燃焼振動予測装置の構成図である。
【図7】本発明の実施の形態3に関する燃焼振動予測装置における安全領域の推定法に関する原理図である。
【図8】本発明の実施の形態3に関する燃焼振動予測装置における安全領域の推定法に関する原理図である。
【図9】本発明の実施の形態3に関する燃焼振動予測装置におけるNOx規制レベルの推定法に関する原理図である。
【図10】本発明の実施の形態3に関する燃焼振動予測装置における安全領域の出力例を示すグラフである。
【図11】本発明を適用可能なガスタービンの系統構成の一例を模式的に示す構成図である。
【図12】本発明の実施の形態3に関する燃焼振動予測装置の具体的な適用例を示すグラフである。
【図13】本発明の実施の形態4に関する燃焼振動予測装置の構成図である。
【図14】本発明の実施の形態4に関する燃焼振動予測装置における安全領域の出力例を示すグラフである。
【図15】本発明の実施の形態5に関する燃焼振動予測装置の構成図である。
【図16】本発明の実施の形態5に関する燃焼振動予測装置における安全領域の出力例を示すグラフである。
【図17】本発明の実施の形態6に関する燃焼振動予測装置の構成図である。
【図18】本発明の実施の形態6に関する燃焼振動予測装置における安全領域の出力例を示すグラフである。
【図19】従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
10 燃焼振動予測装置
1 内圧変動特性把握手段
2 燃焼振動領域推定手段
3 データベース
4 入力手段
5 出力手段
20 燃焼振動予測装置
12 内圧変動推定手段
13 データベース
14 入力手段
15 出力手段
30 プラント
40 燃焼振動予測装置
41 内圧変動特性把握手段
42 安全領域推定手段
43 データベース
44 入力手段
45 出力手段
46 NOx排出量特性把握手段
50 プラント
60 燃焼振動予測装置
62 安全領域推定手段
63 データベース
64 入力手段
65 出力手段
67 CO排出量特性把握手段
70 燃焼振動予測装置
71 内圧変動特性把握手段
72 安全領域推定手段
74 入力手段
76 排出量特性把握手段
78 フォーカス設定手段
80 燃焼振動予測装置
82 安全領域推定手段
84 入力手段
85 出力手段
88 フォーカス決定手段
89 調整案生成手段

Claims (8)

  1. プラントデータ及び気象データ、内圧変動の制限値を入力する入力手段と、
    入力されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める内圧変動特性把握手段と、
    前記内圧変動特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値とに基づいて全ての燃焼器の予め定められた全ての前記内圧変動の周波数帯について、前記内圧変動が前記制限値に達することなく、前記プラントデータにおける燃焼振動の発生し易い領域、発生しにくい領域を求めることが可能な燃焼振動領域推定手段と、
    前記燃焼振動領域推定手段による燃焼振動領域推定結果を出力する出力手段と、
    を有していることを特徴とする燃焼振動予測装置。
  2. 前記入力手段により入力されたプラントデータ及び気象データを時系列に格納するデータベースを有し、前記内圧変動特性把握手段は前記データベースよりデータを取得して燃焼器の内圧変動を数式モデル化することを特徴とする請求項1に記載の燃焼振動予測装置。
  3. プラントデータ及び気象データ、内圧変動の制限値及びNOxの規制値を入力する入力手段と、
    入力されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める内圧変動特性把握手段と、
    入力されたプラントデータ、気象データからNOx排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求めるNOx排出量特性把握手段と、
    前記内圧変動特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値、前記NOx排出量特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータとNOxの規制値とに基づいて、全ての燃焼器の予め定められた全ての前記内圧変動の周波数帯について、前記内圧変動が前記制限値に達することなく、前記プラントデータにおけるNOx排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求めることが可能な安全領域推定手段と、
    前記安全領域推定手段による安全領域推定結果を出力する出力手段と、
    を有していることを特徴とする燃焼振動予測装置。
  4. プラントデータ及び気象データ、内圧変動の制限値及びNOx、COの規制値を入力する入力手段と、
    入力されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める内圧変動特性把握手段と、
    入力されたプラントデータ、気象データからNOx排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求めるNOx排出量特性把握手段と、
    入力されたプラントデータ、気象データからCO排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求めるCO排出量特性把握手段と、
    前記内圧変動特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値、前記NOx排出量特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータとNOxの規制値、前記CO排出量特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータとCOの規制値とに基づいて、全ての燃焼器の予め定められた全ての前記内圧変動の周波数帯について、前記内圧変動が前記制限値に達することなく、前記プラントデータにおけるNOx及びCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求めることが可能な安全領域推定手段と、
    前記安全領域推定手段による安全領域推定結果を出力する出力手段と、
    を有していることを特徴とする燃焼振動予測装置。
  5. プラントデータ及び気象データ、内圧変動の制限値及びNOx、COの規制値を入力する入力手段と、
    入力されたプラントデータ、気象データから数式モデル化に用いるデータを選択するフォーカス設定手段と、
    選択されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める内圧変動特性把握手段と、
    選択されたプラントデータ、気象データからNOx及びCO排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める排出量特性把握手段と、
    前記内圧変動特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値、前記排出量特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータとNOx及びCOの規制値とに基づいて、全ての燃焼器の予め定められた全ての前記内圧変動の周波数帯について、前記内圧変動が前記制限値に達することなく、前記プラントデータにおけるNOx及びCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求めることが可能な安全領域推定手段と、
    前記安全領域推定手段による安全領域推定結果を出力する出力手段と、
    を有していることを特徴とする燃焼振動予測装置。
  6. 前記フォーカス設定手段は、前記入力手段により指定された領域、または設定モードに基づいて、前記入力手段から入力されたプラントデータ、気象データを選択することを特徴とする請求項5に記載の燃焼振動予測装置。
  7. 計測されたプラントデータ及び気象データ、内圧変動の制限値及びNOx、COの規制値を入力する入力手段と、
    入力されたプラントデータ、気象データから数式モデル化に用いるデータを選択するフォーカス決定手段と、
    選択されたプラントデータ、気象データから燃焼器の内圧変動を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める内圧変動特性把握手段と、
    選択されたプラントデータ、気象データからNOx及びCO排出量を数式モデル化し、時刻毎のデータに基づいて前記数式の係数パラメータを求める排出量特性把握手段と、
    前記内圧変動特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータと内圧変動の制限値、前記排出量特性把握手段により求められた数式モデルの前記係数パラメータとNOx及びCOの規制値とに基づいて、全ての燃焼器の予め定められた全ての前記内圧変動の周波数帯について、前記内圧変動が前記制限値に達することなく、前記プラントデータにおけるNOx及びCO排出量が規制値以下でかつ燃焼振動の発生しにくい領域を求めることが可能な安全領域推定手段と、
    前記安全領域推定手段による安全領域推定結果を用いて、次に計測するべきポイントを求める調整案生成手段と、
    前記安全領域推定手段による安全領域推定結果及び前記調整案生成手段による計測するべきポイントを出力する出力手段と、
    を有していることを特徴とする燃焼振動予測装置。
  8. 前記フォーカス決定手段は、前回のフォーカス決定により選択されたプラントデータ、気象データに基づいて得られた数式モデルに基づいて、次のフォーカスを決定することを特徴とする請求項7に記載の燃焼振動予測装置。
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