JP3994470B2 - Jig switching device for slat conveyor - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の組立工程等においてその組立対象となるワークの搬送に用いられるスラットコンベヤの治具切換装置に関し、特に共通のコンベヤラインにて車種あるいは仕様が相違する複数種類のワークを位置決めして搬送する場合に、そのワークの種別に応じてスラット上のワーク位置決め治具を選択的に切換作動させるようにした治具切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3に例示した自動のリヤサスペション(リヤアクスルユニット)をはじめとして、車種(車型)あるいは仕様が相違する複数種類のサスペンションを、コンティニアスタイプのストットコンベヤを主体とした共通の組立ラインで混流生産形態で組み立てることが行われている。
【0003】
このような場合、図43に示すように、スラット901上にポスト902を介して多数の治具プレート903を等ピッチで設置するとともに、各治具プレート903上にはワーク受けとなるロケートピン904やゲージ905等のワーク受け部材を有する多数のワーク位置決め治具906を立設し、搬送すべきワークの種別に応じて各ワーク位置決め治具906を選択的に切換作動させるようにしている。
【0004】
より詳しくは、前述した複数種類のワークをそれぞれ位置決めして搬送するためには、全てのワーク位置決め治具906を共通して使用することができないために、搬送すべき特定のワークの種別に対応するワーク位置決め治具についてのみ、そのワーク受け部材を所定のワーク受け位置に保持させ、それ以外のワーク位置決め治具についてはワークとの干渉を回避するために下降、旋回あるいはシフト動作等をさせて退避位置に保持させる必要があるためである。
【0005】
なお、図43中の矢印は各ワーク位置決め治具906におけるワーク受け部材の位置切換自由度を示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の装置では、各ワーク受け部材の位置を選択的に切り換えるためにはそれぞれのワーク位置決め治具にエアシリンダ等の一つもしくは複数のアクチュエータを付帯させる必要があり、これを数十枚にも及ぶ全ての治具プレートについて実施すると膨大な数のアクチュエータを有する設備となる。
【0007】
したがって、単に設備費の高騰を招くばかりでなく、アクチュエータを主体とするワーク位置決め治具の故障率がきわめて高く、たとえ一つのワーク位置決め治具が故障しても設備(ライン)全体を停止せざるを得ないため、生産性の向上が望めない。
【0008】
本発明は以上のような課題に着目してなされたもので、アクチュエータの数を最小限に減らすことにより設備費と故障率の低減を図り、また、万一特定のワーク位置決め治具が故障したとしても、人為作業による切換操作のバックアップによって運転を継続できるようにした柔軟性の高い治具切換装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、エンドレスな軌道に沿って周回移動するワーク搬送用のスラット上に多数の治具プレートが等ピッチで設けられているとともに、治具プレートのそれぞれに、ワークの種別に応じて選択使用される複数種類のワーク位置決め治具が設けられていて、搬送すべきワークの種別に応じて該当するワーク位置決め治具のワーク受け面の位置を所定のワーク受け位置に位置決め保持する一方、搬送すべきワークの種別に対応しない他のワーク位置決め治具のワーク受け面をその搬送すべきワークと干渉しない所定の退避位置に位置決め保持するようにしたスラットコンベヤの治具切換装置であることを前提としている。
【0010】
そして、前記各ワーク位置決め治具は、先端にワーク受け面を有し、かつ前記ワーク受け位置と退避位置との間で選択的に移動可能なワーク受け部材と、このワーク受け部材をワーク受け位置および退避位置のそれぞれの位置でロックするロック手段とを備えている。
【0011】
さらに、スラットコンベヤによるワーク搬送経路の近傍には、外部から与えられるワーク種別情報に応じて各治具プレート上の複数のワーク位置決め治具のそれぞれについてワーク受け部材の位置を選択的に切り換える治具切換ユニットが設けられていて、この治具切換ユニットは、所定速度で連続的に走行するスラットと同期走行しながらワーク受け部材の切換作業を行うものであることを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明における治具切換ユニットは、それぞれのワーク位置決め治具のワーク受け部材を基準状態に一旦戻した上でそのワーク受け部材の切換作業を行うものであることを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明における治具切換ユニットは、各ワーク位置決め治具に個別に対応するアクチュエータ駆動の複数の切換操作機構を有しているものであることを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明におけるワーク受け部材は支持部材に上下動可能に支持されていて、その高さ位置が高低のいずれかに選択的に切換可能に構成されている一方、該ワーク受け部材の位置の切り換えは、手動操作可能な操作レバーの切換操作機構による正逆転操作または切換操作機構による直接的な引き上げ操作もしくは押し上げ操作によってなされるものであることを特徴としている。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の発明におけるワーク受け部材は水平方向にシフト移動可能に構成されていて、そのシフト位置が二位置択一的に切換可能となっている一方、該ワーク受け部材のシフト位置の切り換えは、手動操作可能な操作レバーの切換操作機構による正逆転操作によってなされるものであることを特徴としている。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明におけるロック手段は手動操作可能な操作レバーの切換操作機構による正逆転操作に応じてロックもしくはアンロック操作されるものであることを特徴としている。
【0018】
したがって、請求項1に記載の発明では、各治具プレート上に設けられた多数のワーク位置決め治具はいずれもアクチュエータを備えていないものの、各治具プレートが共有するかたちで単一の治具切換ユニットを備えており、ワーク位置決め治具上にワークが載置されていない状態で特定の治具プレートと治具切換ユニットとを所定区間で同期走行させることにより、その同期走行中に治具切換ユニットによって治具プレート上の各ワーク位置決め治具におけるワーク受け部材の位置が選択的に切り換えられることになる。
【0019】
そして、請求項2に記載の発明のように、各ワーク受け部材の位置の切り換えにあたっては、該ワーク受け部材は常に基準状態からいずれかの位置に切り換えられることを前提としていることから、ワーク受け部材がいずれの位置にあったとしても必ずワーク種別情報に応じた位置に切り換えられることになる。
【0021】
請求項4に記載の発明では、ワーク位置決め治具のワーク受け部材の位置が上下切換式である場合に、通常はアクチュエータ駆動の切換操作機構によってそのワーク受け部材の位置が切り換えられるものの、例えば治具切換ユニット側の切換操作機構が作動不能の場合には、ワーク受け部材は手動操作可能な操作レバーの正逆転操作に連動するために、その操作レバーを人為操作にて操作するか、あるいは同じく人為操作により直接ワーク受け部材を上下させることによりそのワーク受け部材の位置の切り換えが可能となる。
【0022】
同様に請求項5に記載の発明では、ワーク受け部材の水平方向のシフト切り換えは、通常はアクチュエータ駆動の切換操作機構によってなされるものの、治具切換ユニット側の切換操作機構が作動不能の場合には、操作レバーを人為操作により正逆転操作することで、そのワーク受け部材のシフト位置の切り換えが行われる。
【0023】
また、請求項6に記載の発明では、ロック手段のロック,アンロック操作は、通常はアクチュエータ駆動の切換操作機構によってなされるものの、上記と同様に治具切換ユニット側の切換操作機構が作動不能の場合には、操作レバーを人為操作により正逆転操作することで、そのロック,アンロック操作が行われる。
【0024】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、スラット上に設けられた多数の治具プレートのそれぞれに位置決めすべきワークの種別に応じた複数のワーク位置決め治具を設け、各ワーク位置決め治具におけるワーク受け部材の位置の切り換えを各治具プレートが共用する単一の治具切換ユニットによって順次行うようにしたことから、治具切換ユニットにはアクチュエータを付帯させる必要があるものの、各治具プレート上のワーク位置決め治具にはアクチュエータを付帯させる必要がなくなる。そのため、アクチュエータの数を大幅に削減することができ、設備費の低減と併せて設備故障率を大幅に低減させて、生産性の向上に寄与できる効果がある。また、治具切換ユニットによるワーク受け部材の位置の切り換えは、その治具切換ユニットがスラット上の治具プレートと同期走行する過程で行われることから、ワーク受け部材の位置の切り換えのみのために無駄な時間を浪費することがないという利点がある。
【0025】
請求項2に記載の発明によれば、前記治具切換ユニットによる各ワーク位置決め治具のワーク受け部材の位置の切り換えにあたっては、ワーク受け部材をその都度基準状態に戻した上で切換操作することを前提としているために、各ワーク受け部材を二位置のうちのいずれかに確実に切り換えることができ、請求項1に記載の発明と同様の効果に加えて、設備の信頼性が高くなる。
【0027】
請求項3に記載の発明によれば、前記治具切換ユニットには、各ワーク位置決め治具に対応するアクチュエータ駆動の複数の切換操作機構が設けられていて、各切換操作機構によるワーク受け部材の位置の切り換えが並行して行われることから、請求項1または2に記載の発明と同様の効果に加えて、ワーク受け部材の位置の切り換えすなわちワーク位置決め治具の切り換えに要する時間を短縮できる効果がある。
【0028】
請求項4に記載の発明によれば、上下方向での高さ位置の切り換えが可能なワーク受け部材のその位置の切り換えは、切換操作機構による操作レバーの正逆転操作、または切換操作機構によるワーク受け部材の直接的な引き上げ操作もしくは押し下げ操作により行われるようになっているものの、例えば治具切換ユニット側お切換操作機構が作動不能の場合には、人為操作による操作レバーの正逆転操作あるいは人為操作によるワーク受け部材の昇降操作でその位置の切り換えを行うことができる。したがって、上記のように治具切換ユニットや切換操作機構が故障した場合でも、人為操作によるバックアップを条件に運転を継続することができ、請求項3に記載の発明と同様の効果のほかに、設備の一層の稼動率の向上ひいては生産性の向上を図ることができる効果がある。
【0029】
請求項5に記載の発明によれば、水平方向での位置がシフト切換可能となっているワーク受け部材のシフト動作は、切換操作機構による操作レバーの正逆転操作によって行われるようになっているものの、上記のように治具切換ユニット側の切換操作機構が作動不能の場合には、人為操作による操作レバーの正逆転操作によってワーク受け部材のシフト動作が行われるために、請求項3または4に記載の発明と同様の効果のほかに、設備の稼動率ひいては生産性の向上を図ることができる効果がある。
【0030】
請求項6に記載の発明によれば、ロック手段をロック,アンロック操作するための操作レバーが人為操作可能であるため、前述したように治具切換ユニット側の切換操作機構が作動不能の場合でも、人為操作によるロック,アンロック操作が可能で設備の運転を停止しないで済むようになり、請求項5に記載の発明の同様の効果のほかに、設備の稼動率ひいては生産性の向上を図ることができる効果がある。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1,2は本発明の好ましい実施の形態を示す図であって、図3および図4に示すようなマルチリンク式独立懸架方式のリヤサスペンション(リヤアクスルユニット)や図5に示すようなマルチリンク式トレーリングアーム方式のサスペンションをランダムに組み立てる際にそのサスペンション組立ラインで使用されるスラットコンベヤの例を示している。
【0032】
上記のような各種のリヤサスペンションの組み立てにあたっては、図3に示すAタイプおよび図4に示すBタイプの場合には、サスペンションメンバ1やファイナルドライブユニット(ディファレンシャルギヤユニット)2およびドライブシャフト3等が予め組み付けられた中間組立体(以下ワークという)Wを後述するスラット上の治具プレート11の上に位置決め載置し、ワークWがスラットとともに所定速度で連続走行する過程で、そのワークWを母体としてこれに作業者が各種の部品を組み付けることになる。
【0033】
同様に、図5に示すCタイプの場合には、トーションビーム4やトレーリングアーム5等が予め組み付けられたワークWを上記治具プレート11に位置決め載置し、そのワークWを母体としてこれに作業者が各種の部品を組み付けることになる。
【0034】
ここで、図3〜5に示したサスペンションにはショックアブソーバ組立体6が付帯しているが、このショックアブソーバ組立体6は先に車体側に組み付けられることから、各リヤサスペンション単独での組立段階では組立部品の対象とはなっていない。
【0035】
また、図3に示すリヤサスペンションにきわめて類似したタイプのものとして、ファイナルドライブユニット2の位置が車両センタCから左右いずれかに所定量αだけオフセットしたタイプ(これをA′タイプとする)のものがあり、このA′タイプのリヤサスペンションも本実施の形態におけるリヤサスペンション組立ラインでの組立対象に含まれる。
【0036】
同様に、図5に示したCタイプのリヤサスペンションにきわめて類似したタイプのものとして、双方のトレーリングアーム5,5間の寸法が所定量だけ小さいタイプ(これをC′タイプとする)ものが存在し、このC′タイプのものも上記リヤサスペンション組立ラインでの組立対象に含まれる。
【0037】
図1,2は上記リヤサスペンション組立ラインで使用されるスラットコンベヤの全体の概略を示す図であって、二つのチェーンスプロケット7,8間には図示しないチェーンが巻き掛けられているとともに、このチェーンには周知のように所定幅寸法の多数のスラットが並設されて搬送面9が形成されており、この多数のスラットからなる搬送面9はチェーンとともに所定速度で連続的に周回移動するようになっている。
【0038】
上記搬送面9上には所定のピッチで多数のポスト10が立設されているとともに、各ポスト10には平板状の治具プレート11がそれぞれに固定されており、さらに各治具プレート11上には後述する複数種類のワーク位置決め治具が設けられている。そして、図1におけるS3をワーク搬入ステージとするとともに、Snをワーク搬出ステージとし、さらにそれらワーク搬入ステージS3とワーク搬出ステージSnとの間に複数のワーク組立ステージが設定されているものとすると、ワーク搬入ステージS3において上記複数種類のうちのいずれかの種類のワークW、すなわちリヤサスペンションの中間組立体が作業者によって搬入されて位置決めされ、そのワークWがワーク組立ステージを順次流れる過程で同じく作業者により所要部品の組み付けが行われ、さらに組立作業を終えたワークWがワーク搬出ステージSnに到達するとワークWはそのワーク搬出ステージSnから後工程である車両組立工程へと搬出されることになる。
【0039】
前記スラットコンベヤの搬送面9による搬送始端部にはその搬送面9と同期走行可能な治具切換ユニット12が設けられている。この治具切換ユニット12は、通常は治具切換開始ステージS1で待機していて、その治具切換開始ステージS1に空載状態の治具プレート11が搬入されてくるとその治具プレート11とともに同期走行を開始し、治具プレート11が次の治具切換終了ステージS2に到達するまでの間にその治具プレート11上の各々のワーク位置決め治具の切換作業を行うことになる。
【0040】
すなわち、ワーク搬入ステージS3で治具プレート11上に投入されるべきワークWの種別とその順序は上位の生産指示装置で管理されており、したがって、治具プレート11が治具切換開始ステージS1に搬入されると、後工程であるワーク搬入ステージS3でその治具プレート11上に投入されるべきワークWの種別情報が上位の生産指示装置から治具切換ユニット12に付与され、その情報に基づいて治具切換ユニット12が治具プレート11と同期走行しながらその治具プレート11上の各ワーク位置決め治具の切換作業を行うことになる。
【0041】
図6は上記各治具プレート11の平面図を、図7は同じくその治具プレート11の側面図を示しており、治具プレート11の中央部にはワーク位置決め治具としての第1,第2のファイナルドライブ受けユニット13,14が設けられているとともに、さらにそれら第1,第2のファイナルドライブ受けユニットの両側にはワーク位置決め治具であるビーム受けユニット15、Aアーム受けユニット16、アーム受けユニット17およびインシュレータ受けユニット18がそれぞれに設けられている。なお、第1,第2のファイナルドライブ受けユニット13,14以外のビーム受けユニット15、Aアーム受けユニット16、アーム受けユニット17およびインシュレータ受けユニット18の配置は左右対称であるので、図6では治具ベース11の左半部における各ユニットの配置は図示省略してある。
【0042】
また、前記治具プレート11の両側部には各一対のガイドローラ19が設けられているとともに、下面側には同期プレート20が固定されている。
【0043】
そして、図3に示すAタイプのワークWを位置決め支持する場合には、第2のファイナルドライブ受けユニット14とAアーム受けユニット16およびインシュレータ受けユニット18がそれぞれ選択使用され、それ以外の各ユニット13,15,17は後述するようにAタイプのワークWと干渉しない位置に退避することになる。この場合、Aタイプのワークについて図3に示すファイナルドライブユニット2の下面を第2のファイナルドライブ受けユニット14で支えるとともに、同じくAアーム21をAアーム受けユニット16で支え、さらにインシュレータ(防振マウント)22をインシュレータ受けユニット18で支えてワークW全体を安定的に位置決め支持することになる。
【0044】
また、図4に示すBタイプのワークWを位置決め支持する場合には、第1のファイナルドライブ受けユニット13とAアーム受けユニット16およびインシュレータ受けユニット18が選択使用される。そして、図4に示すファイナルドライブユニット2の下面を第1のファイナルドライブ受けユニット13で支えるとともに、ロアリンク23をAアーム受けユニット16で支え、さらにインシュレータ受けユニット18で図4に示すインシュレータ24を支えることになる。
【0045】
ここで、上記のAアーム受けユニット16とインシュレータ受けユニット18は図3に示したAタイプのワークWと図4に示したBタイプのワークWとに共通して使用されるものの、双方のワークWを受けるべき位置が少しずつ異なるために、Aアーム受けユニット16は定位置で双方のワークWを位置決めできるのに対して、インシュレータ受けユニット18は、それらのワークWの種別に応じて治具プレート11上での水平方向位置が選択的に切り換えられる。すなわち、図6のP1位置がAタイプのワークWに対応する位置であり、P2位置がBタイプのワークWに対応する位置である。
【0046】
さらに、図5に示すCタイプのワークWを位置決め支持する場合には、ビーム受けユニット15とアーム受けユニット17が選択使用される。すなわち、図5に示すリヤサスペンションのトーションビーム4の下面をビーム受けユニット15で支えるとともに、同じく図5に示すトレーリングアーム5をアーム受けユニット17で支えることになる。
【0047】
次に、前記治具プレート11と治具切換ユニット12との同期走行系について詳細に説明する。
【0048】
図1,2のほか図8〜10に示すように、スラットコンベヤの搬送始端部にはスラットの搬送面9をまたぐようにしてアーチ状の可動フレーム25が立設されており、この可動フレーム25は前後に設けられた複数の車輪26,27によりフロア面上のガイドレール28,29に沿って直線的に走行することができるようになっている。可動フレーム25の左右の内側面には入口側がテーパ状に形成されたレール30が設けられており、したがって治具プレート11が治具切換開始ステージS1に搬入されると、治具プレート11側のガイドローラ19がレール30に沿って転動し、可動フレーム25に対する治具プレート11の位置決めすなわちセンタリングがなされることになる。
【0049】
また、前記レール30の下方には、可動フレーム25と治具プレート11とを結合するための同期リンク機構31,32が治具プレート11をはさんで両側に設けられている。一方の同期リンク機構31は、エアシリンダ33を駆動源としてそのクランプレバー34がクランプ位置P3とアンクランプ位置P4との間で開閉するもので、クランプレバー34がクランプ位置P3にある状態で治具プレート11が治具切換開始ステージS1に搬入されてくると、その治具プレート11の下面の同期プレート20が上記クランプレバー34に当接することになる。
【0050】
他方の同期リンク機構32は、エアシリンダ35を駆動源としてそのクランプレバー36が回転運動すなわちクランプ,アンクランプ動作するもので、先に述べたように同期プレート20が一方のクランプレバー34に当接した状態で上記他方のクランプレバー36をクランプ動作させることにより、それら双方のクランプレバー34,36により治具プレート11側の同期プレート20を前後からはさみ込むようになっている。
【0051】
つまり、図8〜10に示す状態が治具プレート11と可動フレーム25とが同期結合された状態であり、したがって可動フレーム25はスラットコンベヤの動きに追従して治具プレート11とともに同期走行を開始し、その間に後述するように治具切換ユニット12がワーク位置決め治具である各ユニット13〜18の切換作業を行うことになる。
【0052】
ここで、可動フレーム25には戻り用エアシリンダ37のピストンロッド38が連結されていて、上記のように治具プレート11と可動フレーム25とが同期走行している過程ではエアシリンダ37は何ら機能せず、可動フレーム25の動きに応じてエアシリンダ37のピストンロッド38が伸長する。そして、図1に示した治具切換終了ステージS2において上記の治具プレート11と可動フレーム25との同期結合が解除されると、上記の戻り用エアシリンダ37が初めて作動して、可動フレーム25を治具切換開始ステージS1まで戻すことになる。
【0053】
前記可動フレーム25上には、上位の生産指示装置から与えられる車種情報に応じて前記治具プレート11上のワーク位置決め治具である各ユニット13〜18を選択的に切り換えるための複数の切換操作機構41〜46が設けられており、上記治具プレート11と可動フレーム25との同期走行中に、これらの各切換操作機構41〜46によって各ユニット13〜18の切換作業が行われることになる。
【0054】
すなわち、治具プレート11と可動フレーム25とが同期走行を開始した以降は、治具プレート11上の各ユニット13〜15の真上にそれに対応する切換操作機構41〜46が位置するように設定されているために、各切換操作機構41〜46による各ユニット13〜18の切換作業が並行して行われることになる。
【0055】
図11は前記治具切換ユニット12における可動フレーム25の要部拡大平面図を示しており、図6に示した治具プレート11側の複数のユニット13〜18の配置とほぼ一致するようにして、第1,第2のファイナルドライブ受けユニット13,14操作用の切換操作機構41,42と、ビーム受けユニット15操作用の切換操作機構43、Aアーム受けユニット16操作用の切換操作機構44、アーム受けユニット17操作用の切換操作機構45、およびインシュレータ受けユニット18操作用の切換操作機構46がそれぞれ配置されている。なお、各切換操作機構41〜46の詳細は後述する。
【0056】
次に、図6に示したワーク位置決め治具である各ユニット13〜18の詳細を順を追って説明する。最初に、第1,第2のファイナルドライブ受けユニット13,14について説明する。
【0057】
図12〜16に示すように、治具プレート11上にはガイドプレート51を介してスライドプレート52が図12,13の左右方向にスライド可能に設けられており、このスライドプレート52上には水平な第1,第2の支持プレート53,54が互いに干渉しないように上下動可能に設けられている。第1,第2の支持プレート53,54はそれぞれに一対のガイドバー55とガイドスリーブ56とを介して上下動可能に案内支持されているとともに、各支持プレート53,54とスライドプレート52との間には二つ一組のリンクからなるリンク機構57が介装されている。そして、下側のリンクはヒンジピン58に一体に固定されているとともに、ヒンジピン58には先端にカムフォロアローラ59を有する操作レバー60または61が一体的に連結されている。したがって、操作レバー60または61を回転操作することにより、第1,第2の支持プレート53,54が相互に独立して昇降できるようになっている。
【0058】
また、第1,第2の支持プレート53,54の上面にはそれぞれ三個ずつのワーク受け部材としてのゲージ62が固定されており、これら各ゲージ62の先端面をワーク受け面として所定のワークWを位置決め支持することになる。
【0059】
各支持プレート53,54の下面には上下一対のロック穴63を有するロックプレート64が垂下されている一方、そのロックプレート64に隣接するスライドプレート52上の支持ブロック65には先端にカムフォロアローラ66を有するロックレバー67または68が回転可能に装着されていて、さらに支持ブロック65内にはロックレバー67,68と係合する溝カム69を有するロックピン70が水平方向にスライド可能に内挿されている。そして、ロックピン70の先端は各ロックプレート64の上下一対のロック穴63のうちのいずれかに係合可能となっていて、ロックプレート64とロックレバー67,68およびロックピン70等によって、各支持プレート53,54を上昇限位置もしくは下降限位置にロックするためのロック機構71が構成されている。
【0060】
より詳しくは、ロックピン70は、サポートブラケット72との間に配したリターンスプリング(圧縮コイルスプリング)73によってロック穴63のいずれかと係合する方向(ロック方向)に付勢されていることから、そのロック状態を自己保持できるように構成されている一方、ロックレバー67を下方に押圧操作したときには、ロックピン70と溝カム69との係合のためにロックレバー67の回転変位がロックピン70のスライド変位に変換されて、そのロックピン70とロック穴63との係合が解除されることによりアンロック状態となるように構成されている。
【0061】
前記ガイドプレート51に支持されたスライドプレート52は、その両側のストッパボルト74によって規制されるストロークeの範囲で水平方向にスライド可能すなわち左右方向にシフト可能となっていて、ガイドプレート51には把手部75付きのロックピン76が設けられているとともに、そのロックピン76と対向するスライドプレート52側のロックプレート77には上記のストロークeを隔てて左右一対のロック穴78が形成されている。そして、ロックピン76はリターンスプリング79によってロック方向に付勢されていて、そのロックピン76とロック穴78との係合によってスライドプレート52の左右のシフト位置のいずれにおいてもロックすることができるようになっているとともに、ロックピン76をロック穴78から引き抜くことでアンロック状態とすることができるようになっている。
【0062】
ここで、上記のスライドプレート52のシフト位置の切り換え操作およびロックピン76のロック,アンロック操作は手動操作によってなされることを前提としているのに対して、支持プレート53,54を昇降動作させるための各操作レバー60,61の回転操作、および各ロックレバー67,68の回転操作は、後述する治具切換ユニット12側の切換操作機構41,42によって自動的に切換操作されることを前提としつつも、例えば切換操作機構41または42が故障したような場合には、手動操作によってもまたその切換操作ができるように考慮されている。
【0063】
なお、各支持プレート53,54の下降限位置は、スライドプレート52側のアジャストボルト80と支持プレート53,54側のストッパボルト81との当接によって規制され、他方、各支持プレート53,54の上昇限位置はリンク機構57に付設されたストッパボルト82とサポートプレート83の側面との当接によって規制される。同時に、前記アジャストボルト80に外挿されたリターンスプリング84によって第1,第2の支持プレート53,54が上方に付勢されている。
【0064】
また、上記の説明から明らかなように、図12,13に示す第1の支持プレート53や操作レバー60、リンク機構57およびロック機構71等の同図左側に位置する各要素によって第1のファイナルドライブ受けユニット13が構成され、同様に図12,13の右側に位置する第2の支持プレート54や操作レバー61、リンク機構57およびロック機構71等によって第2のファイナルドライブ受けユニット14が構成されている。
【0065】
ここで、上記の第1,第2のファイナルドライブ受けユニット13,14は、スライドベース52が図12,13に示すような右シフト位置にあって、かつ第1の支持プレート53が上昇限位置で第2の支持プレート54が下降限位置にそれぞれロックされている状態を基準状態とする。この基準状態とは、第1のファイナルドライブ受けユニット13とAアーム受けユニット16およびインシュレータ受けユニット18の使用が選択され、それらの各ユニット13,16,18により図4に示すBタイプのワークWを位置決め支持する場合に相当する。
【0066】
したがって、上記基準状態以外に図3に示したAタイプのワークWを位置決め支持するべく第2の支持プレート54のみを上昇させる場合、あるいは図に示したCタイプのワークWを他のユニット15,17等で位置決め支持するべく第1,第2のファイナルドライブ受けユニット13,14の使用が選択されなかった場合であっても、その直前まで第1,第2の支持プレート53,54がどの位置にあったとしても、その都度上記の基準状態をつくり出す操作を後述する治具切換ユニット12の切換操作機構41,42が必ず実行する。
【0067】
すなわち、治具切換指令を受けた治具切換ユニット12側の切換操作機構41,42が作動し、双方のロック機構71のロックレバー67,68を下方に回転操作してロック機構71をアンロック状態にする。このアンロック状態のままで双方の操作レバー60,61を下方に回転操作することにより第1,第2の支持プレート53,54を下降限位置まで押し下げて上記の基準状態をつくり出す。このとき、第1,第2の支持プレート53,54が同時に選択されて双方とも上昇限位置に位置していることはあり得ないため、上記のいずれか一方の支持プレートの押し下げ動作もしくは双方の支持プレートの押し下げ動作が単なる空振り動作であることもある。
【0068】
この状態で、先に生産指示装置から与えられた車種情報をもとに治具切換ユニット12側の切換操作機構41,42が二つの操作レバー60,61のうちのいずれか一方を上方に回転操作する。これにより第1,第2の支持プレート53,54のいずれかが選択されて上昇限位置に位置決めされ、さらに切換操作機構41,42がそれまでアンロック状態に拘束していたロックレバー67,68を解除することによりそれぞれのロック機構71がロック状態となり、先に選択されたいずれか一方の支持プレートがワーク受け位置にロックされるとともに、もう一方の支持プレートは退避位置であるところの下降限位置にロックされることになる。
【0069】
ここで、先に述べたように、図3に示したAタイプのワークにきわめて類似したタイプのものとして、ファイナルドライブユニット2の中心が車両中心Cから所定量αだけオフセットしたA′タイプのものが存在する。このA′タイプのワークWを受けるためには、第2の支持プレート54を選択して使用することになるものの、上記のオフセット量αだけ第2の支持プレート54を図12,13の左方向にオフセットさせる必要がある。
【0070】
そのために、図12,13に示したスライドプレート52のスライドストロークeを上記のオフセット量αと予め一致させてあり、図14に示したロックピン76を一旦引き抜いた上で図13に示すスライドプレート52を左方向にシフト移動させた上で再びロックピン76を戻せば第1,第2の支持プレート53,54のシフト位置の切り換えが完了する。ただし、上記のA′タイプのワークの生産量は他のタイプのものと比べてきわめて少数であるために、スライドプレート52のシフト移動、ロックピン76のロック,アンロック操作は、前述した治具切換ユニット12によらずに全て作業者によって行われるようになっており、スライドプレート52の左シフト位置から右シフト位置への戻し操作も作業者の手作業によって行われる。
【0071】
図17〜19は上記第1,第2のファイナルドライブ受けユニット13,14の切換操作を行うための切換操作機構41,42の詳細を示しており、同図は図11のf−f線断面に対応している。すなわち、図10,17から明らかなように二つの切換操作機構41,42は左右対称の配置となっていて両者とも同一構成であることから、図17は一方の切換操作機構42のみ図示してある。
【0072】
図17のほか図18に示すように、可動フレーム25のベースプレート91上には、エアシリンダ92とガイドスリーブ93とが互いに平行に立設されており、ガイドスリーブ93にはガイドロッド94が昇降可能に内挿されていて、エアシリンダ92のピストンロッド95とガイドロッド94とは連結プレート96で相互に連結されている。そして、連結プレート96には第2のファイナルドライブ受けユニット14側の操作レバー61(図12,13参照)を回転操作するための押圧プレート97が垂下されているとともに、ブラケット98が垂下されていて、このブラケット98には回転可能な略ベルクランク状のクランプレバー99が支持されている。
【0073】
他方、上記のガイドロッド94は中空状のものとして形成されていて、そのガイドロッド94内にはこれを貫通するように操作ロッド100が昇降可能に設けられているとともに、その下端はクランプレバー99に連結されている。また、ガイドロッド94の上端にはアダプタ101を介して別のエアシリンダ102が設けられており、このエアシリンダ102のピストンロッド103と操作ロッド100とがジョイント104を介して相互に連続されている。これにより、エアシリンダ92の伸縮動作に応じて押圧プレート97が昇降動作するとともに、他方のエアシリンダ102の伸縮作動に応じてクランプレバー99が押圧プレート97に対して開閉動作つまりクランプ,アンクランプ動作するようになっている。
【0074】
前記エアシリンダ92およびガイドロッド94に近接してこれらと同様の配置のもとにエアシリンダ105とガイドロッド106とが設けられていて、そのピストンロッド107とガイドロッド106とを連結している連結プレート108には、第2のファイナルドライブ受けユニット14のロックレバー68(図15,16参照)を回転操作するための押圧プレート109が垂下されている。
【0075】
したがって、第2のファイナルドライブ受けユニット14を切換操作機構42にて切換操作する場合には、前述したように治具切換ユニット12と治具プレート11とが同期走行している間に、エアシリンダ105の伸長動作により押圧プレート109が下降すると、図15に示すように押圧プレート109はロックレバー68のカムフォロアローラ66に当接してそのロックレバー68を押し下げ、ロック機構71をアンロック状態にする。このアンロック状態で、エアシリンダ92の伸長動作により押圧プレート97が下降すると、押圧プレート97は操作レバー61のカムフォロアローラ59に当接して操作レバー61を押し下げ、結果的に第2の支持プレート54とともにそれに付帯する各ゲージ62を下降限位置まで押し下げる。
【0076】
つまり、押圧プレート97が下降する直前に支持プレート54が上昇限位置にあれば上記のように支持プレート54は下降限位置まで押し下げられるものの、押圧プレート97が下降する前から支持プレート54が下降限位置にあれば押圧プレート97はいわゆる空振り動作するだけである。
【0077】
この状態が先に述べた基準状態であり、第2のファイナルドライブ受けユニット14の使用か選択されていない場合には、そのまま双方の押圧プレート97,109が上昇動作する。これにより、支持プレート54が下降限位置にロックされる。
【0078】
他方、第2のファイナルドライブ受けユニット14の使用が選択された場合には、押圧プレート97が操作レバー61を押し下げた状態のままでエアシリンダ102の伸長動作によりクランプレバー99がクランプ動作する。このクランプ動作は、図17に示すように押圧プレート97とクランプレバー99との間に操作レバー61のカムフォロアローラ59を挾み込むことを意味し、その状態のまま押圧プレート97がクランプレバー99とともに上昇することにより、支持プレート54が上昇限位置まで上昇する。そして、エアシリンダ92に内蔵されているセンサが上記上昇限位置に達したことを検知すると、押圧プレート97の上昇が一旦停止してクランプレバー99がアンクランプ動作するとともに、さらにもう一方の押圧プレート109が上昇してロック機構71をロック状態とし、上記アンクランプ動作を待って押圧プレート97が再び上昇して初期状態に復帰し、結果的に第2のファイナルドライブ受けユニット14のゲージ62の切り換えが完了する。
【0079】
なお、以上の動作は第1のファイナルドライブ受けユニット13用の切換操作機構41についても全く同様である。
【0080】
図20〜22は前記ビーム受けユニット15の詳細を示しており、治具プレート11上には中空状のホルダブロック111が固定されているとともに、ホルダブロック111にはこれを貫通するようにして支持ロッド112が上下動可能に挿入支持されている。また、治具プレート11の下面にはカップ状の補助プレート113が装着されており、その補助プレート113と支持ロッド112との間には、スプリングガイド114とガイド孔115とを介して、支持ロッド112の下降時の衝撃を吸収するためのクッションスプリング(圧縮コイルスプリング)116が介装されている。そして、支持ロッド112の下端面に装着されたストッパフランジ117とホルダブロック111側のストッパプレート118との当接によって支持ロッド112の上昇限位置が規制されるようになっているとともに、同じくストッパフランジ117と補助プレート113側のストッパボルト119との当接によって支持ロッド112の下降限位置が規制されるようになっている。同時に、支持ロッド112側に形成された溝部120とホルダブロック111側のガイドピン121との係合のために、支持ロッド112の上下移動を許容しつつその支持ロッド112のまわり止めが施されている。
【0081】
支持ロッド112の上端には断面略コ字状のワーク受け部材としてのゲージ122が固定されており、このゲージ122にて図5に示したワークWのうちのトーションビーム4を位置決め支持することになる。
【0082】
また、前記ホルダブロック111には、支持ロッド112側の上下一対のロック穴123のうちのいずれかに選択的に係合するロックピン124と、このロックピン124に溝カム125を介して係合するロックレバー126等からなるロック機構127が設けられており、このロック機構127は支持ロッド112をストロークSTのもとでその上昇限位置および下降限位置にそれぞれロックする機能を有する。このロック機構127の詳細は基本的に図15に示したロック機構71と同一であって、ロックレバー126の先端にカムフォロアローラ128を備えていて、後述する治具切換ユニット12側の切換操作機構43によるレバー操作および手作業によるレバー操作のいずれもが可能となっている。
【0083】
ここで、上記のビーム受けユニット15は図21に示すように支持ロッド112先端のゲージ122が上昇限位置にある状態(当該ユニット15の使用が選択された状態)を基準状態としており、後述する治具切換ユニット12が図5に示すワークWの車種情報を受けなかった場合すなわちゲージ122を上昇限位置に位置させるための選択指令を受けなかった場合にも、その直前までゲージ122が上昇限位置にあるか下降限位置にあるかにかかわらず、治具切換ユニットはゲージ122を一旦図21に示す基準状態に戻す作業を実行する。
【0084】
図23,24は前記ビーム受けユニット15用の切換操作機構43の詳細を示しており、図23は図11のg−g断面に、図24は同図のh−h断面にそれぞれ対応している。図23に示すエアシリンダ131とガイドスリーブ132、ガイドロッド133、連結プレート134および押圧プレート135の相互間の関係は基本的に図17の右半部に示したものと同一である。そして、サポートプレート136に支持されたクランプレバー137はエアシリンダ138の伸縮動作に応じてクランプ,アンクランプ動作するようになっている。
【0085】
また、前記エアシリンダ131に隣接して図24に示すように別のエアシリンダ139が設けられているとともに、そのピストンロッド140の先端には押圧プレート141が設けられており、この押圧プレート141の下降によってビーム受けユニット15のロックレバー126が押し下げられるようになっている。
【0086】
すなわち、切換操作機構43の押圧プレート141が下降すると、その押圧プレート141が図21に示すロック機構127のロックレバー126の先端のカムフォロアローラ128に当接してそのロックレバー128を押し下げてアンロック状態とする。この時、ゲージ122が上昇限位置にある場合にはそのゲージ122は支持ロッド112とともに自重によって下降する。アンロック状態になると、同じく切換操作機構43の押圧プレート135がゲージ122に当接して、図21に示すストッパフランジ118がストッパボルト119に当接するまでそのゲージ122を押し上げる。
【0087】
そして、先に述べたように図5に示すCタイプのワークWを受けるべくビーム受けユニット15の使用が選択されている場合には、図23に示すように押圧プレート135がゲージ122を押し下げている状態でクランプレバー137がクランプ動作し、それら押圧プレート135とクランプレバー137とがゲージ122を把持して支持ロッド112とともに上昇限位置まで引き上げた上でロックレバー126のレバー操作力を解除してロック状態とし、逆にビーム受けユニット15の使用が選択されない場合には上記のゲージ押し下げ状態のままでロックレバー126のレバー操作力を解除することにより、ゲージ122を下降限位置すなわち退避位置にロックすることになる。
【0088】
図25〜27は前記Aアーム受けユニット16の詳細を示す図であって、治具プレート11上にはガイドプレート151を介して中空状のホルダブロック152が水平方向にスライド可能に設けられており、そのホルダブロック152の両側面に固定されたストッパボルト153に対応して、ガイドプレート151側にはアジャストボルト154が設けられている。これにより、ホルダブロック152は、一方のストッパボルト153がアジャストボルト154に当接する右シフト位置と、他方のストッパボルト153がアジャストボルト154に当接する左シフト位置との間でその位置の切り換えが可能となっている(シフトストロークST)。
【0089】
また、治具プレート11上であって、かつホルダブロック152と隣接する位置には、ブラケット155とピン156を介して略V字状のシフト操作レバー157が回転可能に設けられているとともに、そのV字状の両先端部にはカムフォロアローラ158,159が装着されていて、さらにシフト操作レバー157はリンク160を介してホルダブロック152に連結されている。したがって、シフト操作レバー157を時計回り方向もしくは反時計回り方向に回転操作することにより、ホルダブロック152が上記の右シフト位置と左シフト位置との間でシフト動作するようになっている。なお、シフト操作レバー157の正逆転方向のストローク限位置は、ストッパボルト161とアジャストボルト162との当接によって規制される。
【0090】
また、前記ガイドプレート151には位置決め用のボールプランジャユニット(スプリングにて付勢されたスチールボールを出没可能にケース内におさめたもの)163が設けられているとともに、ホルダブロック152の側面には上記ボールプランジャユニット163に対応する二つのロケート穴164がシフトストロークSTを隔てて形成されている。したがって、上記のようにホルダブロック152を右シフト位置もしくは左シフト位置にシフトさせたときには、上記のボールプランジャユニット163とロケート穴164との係合によってホルダブロック152がロックされるようになっている。
【0091】
前記ホルダブロック152には、先端にワーク受け部材としてのゲージボルト165を有する支持ロッド166が上下動可能に挿入支持されている。なお、上記のゲージボルト165は、図3に示すAタイプのワークWのAアーム21もしくは図4に示すBタイプのワークWのロアリンク23を支えることになる。
【0092】
ホルダブロック152の下端には補助プレート167が延設されている一方、支持ロッド166の下端には補助ブロック168が延設されていて、その補助プレート167と支持ロッド166との間にはガイド孔169とガイドピン170とを介してリターンスプリング171が介装されている。これにより、ゲージボルト165は支持ロッド166ごと常時上方に付勢されている。なお、上記支持ロッド166はストロークST1の範囲内で上下動可能であり、補助プレート167側のストッパブロック172と支持ロッド166側のストッパボルト173との当接によってその下降限位置が規制されるとともに、補助プレート167側のストッパブロック174と補助ブロック168側のストッパブロック175との当接によって上昇限位置が規制される。
【0093】
また、前記ホルダブロック152には、支持ロッド166側の上下一対のロック穴176に選択的に係合するロックピン177と、このロックピン177に溝カム178を介して係合し、且つ先端にカムフォロアローラ181を有するロックレバー179等からなるロック機構180が付設されている。このロック機構180は図15に示したロック機構と基本的に同一であって、支持ロッド166を上昇限位置もしくは下降限位置にロックする機能を有している。
【0094】
図28〜30は前記Aアーム受けユニット16の切換操作機構44の詳細を示しており、図28は図11のj−j断面に、図30は同図のi−i断面にそれぞれ対応しており、同図のk−k断面は図24と全く同一であるので図示省略してある。図28に示すところの、エアシリンダ191、ガイドスリーブ192、ガイドロッド193、連結プレート194および押圧プレート195等の相互の関係は基本的に図17の左半部に示したものと同一である。
【0095】
そして、エアシリンダ191の伸長動作に応じて押圧プレート195が下降すれば、その押圧プレート195が図26に示すゲージボルト165の先端に当接して下降限位置まで押し下げ、逆に押圧プレート195が上昇すればアンロック状態であることを条件にゲージボルト165が支持ロッド166とともにリターンスプリング171の力で上昇限位置まで上昇することになる。
【0096】
前記エアシリンダ191に隣接して図11に示すように、ロック,アンロック操作用のエアシリンダ196と、ゲージボルト165のシフト操作用のエアシリンダ197とが設けられている。エアシリンダ196は、図24に示したものと全く同様であるので、その詳細は省略してある。
【0097】
一方、図11のほか図29に示されているシフト操作用のエアシリンダ197は、ガイドスリーブ198、ガイドロッド199、操作ロッド200および連結プレート201との関係が図17の右半部に示したものと基本的に同一であって、連結プレート201の先端には図26に示したシフト操作レバー157の一方のカムフォロアローラ159に対応するウエッジ状の押圧プレート202が設けられているとともに、操作ロッド200の先端にも他方のカムフォロアローラ158に対応する押圧プレート203が連結されている。そして、この押圧プレート203は、図30に示すように他方の押圧プレート202に付設したガイドプレート204の溝部205に挿入されて案内されている。
【0098】
そして、双方のエアシリンダ197,206が収縮している状態では、双方の押圧プレート202,203の先端間にG1なる差をもたせてあり、しかも押圧プレート202に対する他方の押圧プレート203のストロークをST(ST>G1)に設定してあることから、エアシリンダ197のみを単独で伸長動作させた場合には、その押圧プレート202が図26に示すシフト操作レバー157の一方のカムフォロアローラ159に当接してシフト操作レバー157を図26の時計回り方向に回転操作することになる。また、エアシリンダ197に加えてもう一方のエアシリンダ206を伸長動作させることにより、押圧プレート203の押圧面がもう一方のものより下方位置となることから、その押圧プレート203がシフト操作レバー157のもう一方のカムフォロアローラ158に当接して、そのシフト操作レバー157を図26の反時計回り方向に回転操作することになる。
【0099】
ここで、上記のAアーム受けユニット16は、図26に示すように、ホルダブロック152が右シフト位置にあってかつゲージボルト165が上昇限位置にある状態、すなわちゲージボルト165にて図3に示すAタイプのワークWのAアーム21を位置決め支持することができる状態を基準状態としており、ゲージボルト165にて図4に示すBタイプのワークWのロアリンク23と位置決め支持する場合には、上記の右シフト位置のままでゲージボルト165を支持ロッド166ごと下降限位置までストロークSTだけ下降させることで対処する。また、Aアーム受けユニット16の使用が選択されなかった場合、すなわち、ビーム受けユニット15やアーム受けユニット17等で図5に示したCタイプのワークWを位置決め支持する場合には、そのCタイプのワークWとゲージボルト165との干渉を回避するために図24の左シフト位置にホルダブロック152ごとシフト動作する。
【0100】
すなわち、図26に示したAアーム受けユニット16の場合にあっても、上記切換操作機構44の押圧プレートの昇降動作によってロックレバー179が回転操作されてロック機構180のロック,アンロック状態が切り換えれられ、同様にゲージボルト165の高さの切り換えは押圧プレート195の昇降動作もしくはリターンスプリング171のばね力によってなされる。さらに、ホルダブロック152のシフト位置の切り換えは、シフト操作レバー157のカムフォロアローラ158に当接する押圧プレート203の昇降動作、もしくはもう一方のカムフォロアローラ159に当接する押圧プレート202の昇降動作によるシフト操作レバー157の正逆転操作によってなされることになる。
【0101】
ただし、ゲージボルト165の高さ位置の切り換えおよびシフト位置の切り換えにあたって、その直前にゲージボルト165がどの位置にあったとしても、一旦図26に示す基準状態に戻されることは先に説明した各ユニット13〜15の場合と同様である。
【0102】
図31〜33は前記アーム受けユニット17の詳細を示しており、ワークWを位置決め支持するためのワーク受け部材であるゲージ211が図31に示すように上昇限位置にある状態を基準状態として、そのゲージ211が下降限位置にある状態と前記基準状態のいずれかに選択的に切り換えられる。なお、図31に示す基準状態とは、当該アーム受けユニット17の使用が選択されて、そのゲージ211にて図5に示すC,C′タイプのワークWのトレーリングアーム5,5′を位置決め支持することが可能な状態であり、またゲージ211が下降限位置(退避位置)にある状態とは、当該アーム受けユニット17以外の各ユニットで図3あるいは図4に示すA,BタイプのワークWを位置決め支持するにあたり、それらのワークWとゲージ211との干渉を回避するためにゲージ211を退避させた状態という。
【0103】
図31に示すように、治具プレート11には中空状のホルダブロック212が固定されており、このホルダブロック212を貫通するようにして支持ロッド213が上下動可能に挿入支持されている。支持ロッド213の上端には前述したワークWのトレーリングアーム5,5′を位置決め支持するためのワーク受け部材であるゲージ211が固定されており、さらにゲージ211にはピン214を回転中心として図32の回転面θの範囲内で旋回可能なクランプアーム215が設けられている。そして、ゲージ211上にワークW(トレーリングアーム5,5′)が載置されたならば、そのワークWを押圧クランプするべくクランプアーム215を旋回させることにより、そのワークWのより確実な位置決めを可能なものとしている。ただし、このクランプアーム215の操作は専ら作業者によってなされることを前提としており、そのクランプアーム215のクランプ位置での位置決めも図33に示すボールプランジャユニット216とロケート穴217との係合によってなされる。
【0104】
治具プレート11の下面側には補助プレート218が延設されており、この補助プレート218に立設されたガイドピン219にはクッションスプリング(圧縮コイルスプリング)220aが配設されていて、後述するようにゲージ211が支持ロッド213とともに自重で下降する際の衝撃をクッションスプリング220aにて緩衝するようになっている。また、補助プレート218にはストッパボルト220が設けられている一方、支持ロッド213の下面にはストッパプレート221が固定されていて、そのストッパプレート221とストッパボルト220との当接によってゲージ211の下降限位置が規制されるとともに、ホルダブロック212の下面に固定されたストッパブロック222と前記ストッパプレート221との当接によってゲージ211の上昇限位置が規制されるようになっている。なお、223は支持ロッド213側の溝部224との係合によってその支持ロッド213のまわり止めを司っているガイドピンである。
【0105】
さらに、ホルダブロック212には、支持ロッド213側の上下一対のロック穴225と選択的に係合可能なロックピン226と、このロックピン226に溝カム227を介して一端が係合するロックレバー228等からなるロック機構229が設けられていて、ロックレバー228はヒンジピン230を回転中心として回転可能であって、かつリターンスプリング231によりロック方向の付勢力が与えられているとともに、ロックレバー228の他端にはカムフォロアローラ232が装着されている。
【0106】
そして、後述する治具切換ユニット12の切換操作機構45側の押圧プレートの昇降動作およびリターンスプリング231の力によってロックレバー228を正逆転させることによってそのロック,アンロック状態の切り換えが可能であると同時に、作業者によるロックレバー228の回転操作によってもまたそのロック,アンロック状態の切り換えが可能となっている。
【0107】
同様に、ゲージ211の高さ位置の切り換えは、ゲージ211が上昇限位置にある状態でアンロック操作すればゲージ211が支持ロッド213とともに自重で下降するものの、後述する切換操作機構45側の押圧プレートにてゲージ211を強制的に押し下げることによりそのゲージ211を下降限位置に位置決めすることができる。また、ゲージ211を下降限位置から上昇限位置まで引き上げる場合には、切換操作機構45側のクランプレバーにてゲージ211に付設されたピン233を挟んで引き上げることにより対処する。
【0108】
図34および図35は前記アーム受けユニット17側の切換操作機構45の詳細を示しており、図35に示すロックレバー228操作用のエアシリンダ241は基本的には図17の左半部に示したものと同一であって、その先端の押圧プレート242をエアシリンダ241にて昇降させることによって、その押圧プレート242が図31に示すロックレバー228のカムフォロアレバー232に当接してロック,アンロック操作されることになる。
【0109】
また、上記エアシリンダ241に隣接して、図34に示すようにゲージ211を昇降操作するためのエアシリンダ243とガイドスリーブ244等が設けられている。これらエアシリンダ243と、ガイドスリーブ244、ガイドロッド245、連結プレート246、操作ロッド247、およびクランプレバー248等の相互関係は図23に示したものと基本的に同一であって、押圧プレート249の形状がわずかに相違している。
【0110】
そして、前記ロック機構229がアンロック状態であることを条件に、エアシリンダ243を伸長動作させると、それまでゲージ211が上昇限位置にロックされていた場合すなわち図31に示す基準状態にあった場合には、ロック解除と同時にゲージ211が支持ロッド213とともに自重にて下降するものの、押圧プレート249がゲージ211上端のピン214に当接して、そのゲージ211が下降限位置まで押し下げられる。
【0111】
この状態で、アーム受けユニット17の使用が選択されていない場合には、直ちにロックレバー228操作用のエアシリンダ241を収縮動作させてそのレバー操作力を解除すると、ゲージ211が下降限位置にロックされる。
【0112】
逆に、アーム受けユニット17の使用が選択されている場合には、押圧プレート249がゲージ211を下降限位置まで押し下げている状態で、ガイドロッド245先端のエアシリンダ250の伸長動作によりクランプレバー248をクランプ動作させる。これにより、図34に示すようにゲージ211に付設されたピン233にクランプレバー248が引っ掛かり、ゲージ211が押圧プレート249とクランプレバー248とにより上下から挟まれるかたちとなる。この状態で、エアシリンダ243の収縮作動によりゲージ211を上昇限位置まで上昇させてロックすれば、図31に示す基準状態が再現されることになる。
【0113】
図36〜39は前記インシュレータ受けユニット18の詳細を示す図であって、このインシュレータ受けユニット18では、ロケートピン251を有するワーク受け部材としてのゲージ252が図37に示す下降限位置と上昇限位置との間でその位置が切換可能であり、同時にゲージ252の高さ位置がいずれの位置にあるかにかかわらず、そのゲージ252がホルダブロック253ごと図37に示す左シフト位置(P1位置)と右シフト位置(P2位置)との間で切換可能となっている。
【0114】
そして、当該インシュレータ受けユニット18では、図37に示すようにゲージ252が下降限位置で且つ左シフト位置(P1位置)にある状態を基準状態としており、この基準状態とは、当該インシュレータ受けユニット18の使用が選択されずに、当該インシュレータ受けユニット18以外の他のユニットで15,17で図5に示すようなワークWを位置決め支持する場合に、そのワークWとインシュレータ受けユニット18との干渉を避けるべくゲージ252を退避させた状態をいう。
【0115】
また、ゲージ252が上昇限位置にあって且つ左シフト位置(P1位置)にある状態とは、当該インシュレータ受けユニット18の使用が選択されて、図3に示すワークWのインシュレータ22をゲージ252にて位置決め支持することが可能な状態をいう。同様に、ゲージ252が上昇限位置にあって且つ右シフト位置(P2位置)にある状態とは、当該インシュレータ受けユニット18の使用が選択されて、図4に示すワークWのインシュレータ24をゲージ252にて位置決め支持することが可能な状態をいう。
【0116】
図36,37に示すように、治具プレート11にはガイドプレート254を介してホルダブロック253が水平方向にスライド可能に支持されており、ホルダブロック253はストロークSTの範囲内で図37に示す左右方向にシフト可能となっている。そして、ホルダブロック253のシフトストローク限位置は、図37に示すストッパボルト255とアジャストボルト256との当接によって規制されるとともに、もう一方のストッパボルト257とアジャストボルト258との当接によって規制されるようになっている。
【0117】
ホルダブロック253にはこのホルダブロック253を貫通するようにして支持ロッド259が上下動可能に挿入支持されていて、その支持ロッド259の上端にはロケートピン251を有するワーク受け部材としてのカップ状のゲージ252が固定されている。そして、後述する治具切換ユニット12側の切換操作機構46によるゲージ252の押し下げ操作もしくは引き上げ操作により、ゲージ252の高さ位置が所定ストロークのもとで切換可能となっている。
【0118】
なお、ホルダブロック253には、先端にカムフォロアローラ260を有するロックレバー261を主体とするロック機構262が設けられていて、治具切換ユニット12側の切換操作機構46の押圧プレートによるロックレバー261の回転操作もしくはリターンスプリング263の力によってロック,アンロック状態が切り換えられる点、および両端にカムフォロアローラ264,265を備えたV字状のシフト操作レバー266を同じく切換操作機構46側の押圧プレートにより正逆転操作することによりホルダブロック253のシフト位置の切り換えを行う点は先に説明した図26のAアーム受けユニット16と基本的に同様である。
【0119】
また、ガイドピン267と溝部268との係合により支持ロッド259のまわり止めが施されている点、補助ブロック269側のストッパブロック270と支持ロッド259側のストッパボルト271との当接により支持ロッド259の下降限位置が規制される点、ならびに補助プレート272側のストッパブロック273と補助ブロック269側のストッパブロック274との当接によってゲージ252の上昇限位置が規制される点についても、基本的に図26に示したAアーム受けユニット16と同様である。さらに、クッションスプリング275およびボールプランジャユニット276の機能についても基本的に図26,27に示したものと同様である。
【0120】
前記ゲージ252の外周には図38,39に示すようにその径方向に突出する支持ブラケット277が延設されていて、この支持ブラケット277には、溝部278とガイドピン279との係合によってそのまわり止めが施された中間ロッド280が上下動可能に設けられている。中間ロッド280の上端には補助プレート281がキー結合されているとともに、その補助プレート281の上方に位置するようにクランプアーム282が設けられており、このクランプアーム282は図39に示すように角度θ1の範囲内で回転可能となっている。同時に、クランプアーム282と補助プレート281は中間ロッド280とともにリターンスプリング(圧縮コイルスプリング)283によって常に上方に付勢されている。
【0121】
中間ロッド280の下端には、偏心カム284を有するクランプレバー285がピン286を介して回転可能に連結されており、その偏心カム284のカム面が支持ブラケット277の下面に当接している。したがって、クランプレバー285を上下方向に回転操作することにより、それに応じて中間ロッド280とともにクランプアーム282が上下動してクランプ,アンクランプ動作するようになっている。
【0122】
すなわち、ゲージ252上に図3,4に示すワークWのインシュレータ22または24が載置されたならば、クランプアーム282を回転操作してインシュレータ22または24の上方に位置させ、その状態でクランプレバー285を下方に回転操作することにより、ゲージ252とクランプアーム282とがインシュレータ22または24を上下から挟み込んでクランプすることになる。
【0123】
ここで、先に述べたロック機構262のロックレバー261の回転操作によるロック,アンロック操作、シフト操作レバー266の正逆転操作に基づくゲージ252のシフト動作および昇降動作は、後述する治具切換ユニット12側の切換操作機構46の操作によってなされるのみならず、手動操作によってもまたその操作が可能となるように考慮されているのに対して、前記クランプアーム282の回転操作、およびクランプレバー285の回転操作に基づくクランプアーム282の昇降動作は、上記切換操作機構46によらずに専ら手動操作のみによって行われることを前提としている。
【0124】
なお、前記ゲージ252の外周には図36,39に示すようにフック部287が固定されており、後述するように、このフック部287は切換操作機構46によってゲージ252を上昇限位置まで引き上げる際に使用される。
【0125】
図40〜42は前記インシュレータ受けユニット18用の切換操作機構46の詳細を示しており、この切換操作機構46は、図36,37に示したV字状のシフト操作レバー266を回転操作するための二つのエアシリンダ291,292と、図37に示したゲージ252を昇降動作させるためのエアシリンダ293、およびロックレバー261を回転操作するためのエアシリンダ294等から構成されている。
【0126】
シフト操作レバー266用のエアシリンダ291,292は、図29に示したものと同様に、そのピストンロッド295が連結プレート296を介して、ガイドスリーブ297に内挿されたガイドロッド298に連結されていて、各連結プレート296には先端面の傾きが逆になるウエッジ状の押圧プレート299または300がそれぞれに連結されている。そして、これら二つのエアシリンダ291,292は、ゲージ252を右シフトさせるか左シフトさせるかによって選択的に作動するようになっており、一方のエアシリンダ291を伸長動作させた場合には、その押圧プレート299がカムフォロアレバー264に当接してシフト操作レバー266を反時計回り方向に回転させ、結果的にゲージ252をホルダブロック253ごと左シフト位置にシフトさせる。同様にエアシリンダ292を伸長動作させた場合には、押圧プレート300がカムフォロアレバー265に当接してシフト操作レバー266を時計回り方向に回転させ、結果的にゲージ252をホルダブロック253ごと右シフト位置にシフトさせることになる。
【0127】
ゲージ昇降操作用のエアシリンダ293は、図41に示すように、ガイドスリーブ301、ガイドロッド302、エアシリンダ303、操作ロッド304、連結プレート305およびクランプレバー306等の関係において図34に示したものと実質的に同一であって、連結プレート305にはゲージ252に対応する中空状の押圧スリーブ307が連結されている。
【0128】
また、ロックレバー261操作用のエアシリンダ294は、図42に示すように、ガイドスリーブ308、ガイドロッド309および連結プレート310等との関係において図35に示したものと実質的に同一であって、連結プレート310には先端面が傾斜した押圧プレート311が連結されている。そして、この押圧プレート311により図37に示すロックレバー261を回転操作して、ロック解除およびロックの各操作を行うことができる。
【0129】
このインシュレータ受けユニット18にあっては、当該インシュレータ受けユニット18の使用が選択された場合および選択されなかった場合のいずれの場合でも、その直前にゲージ252がどの位置にあるかにかかわらず、図37に示す基準状態をつくり出すべく切換操作機構46がその切換作業を実行する。
【0130】
すなわち、最初に図40に示すエアシリンダ291が伸長動作することにより押圧プレート299が下降し、その押圧プレート299がシフト操作レバー266のカムフォロアレバー264に当接することでそのシフト操作レバー266を反時計回り方向に回転させる。これにより、ゲージ252はホルダブロック253ごと左シフト位置に切り換えられる。ただし、上記の左シフト操作前にすでに左シフト位置にある場合には押圧プレート299がいわゆる空振り動作するだけである。また、ホルダブロック253が右シフト位置にあるか左シフト位置にあるかにかかわらず、いずれの場合にもホルダブロック253のロックは図38のボールプランジャユニット276によって行われる。
【0131】
続いて、図42に示すエアシリンダ294の伸長動作により押圧プレート311が下降し、押圧プレート311が図37に示すカムフォロアローラ260に当接してロックレバー261を反時計回り方向に回転操作してロック状態を解除する。そして、ロック解除前にゲージ252が上昇限位置にあった場合にはゲージ252は支持ロッド259とともに自重で下降する。上記のロック解除に続いて図41に示すエアシリンダ293が伸長動作することにより押圧スリーブ307が下降してゲージ252に当接し、ゲージ252を下降限位置まで押し下げる。
【0132】
以上によって図37に示す基準状態がつくり出され、当該インシュレータ受けユニット18の使用が選択されていない場合には、上記の各エアシリンダ291,293,294を復帰動作させることによってロック機構262が再びロック状態となって、その基準状態が自己保持される。
【0133】
一方、図3に示すAタイプのワークWもしくは図4に示すBタイプのワークWを位置決め支持するべくインシュレータ受けユニット18の使用が選択された場合には、上記のように押圧スリーブ307がゲージ252を押し下げている状態のままで、図41に示すエアシリンダ303が伸長動作してクランプレバー306がクランプ動作する。これによりクランプレバー306が図36〜39に示すフック部287に係合し、ゲージ252をその上下から押圧スリーブ307とクランプレバー306とで挾み込むかたちとなる。そして、その状態のままエアシリンダ293が復帰動作することによりゲージ252が上昇限位置まで引き上げられ、さらに図42に示すエアシリンダ294が復帰動作することでロック機構262が再びロック状態になって、ゲージ252が上昇限位置にロックされる。そして、この再ロックを待ってクランプレバー306がアンクランプ動作し、エアシリンダ293が初期状態に戻る。
【0134】
さらに、当該インシュレータ受けユニット18の使用が図3に示すAタイプのワークWのためであるか図4に示すBタイプのワークWのためであるかは上位の生産指示装置から与えられる車種情報によって予め特定されていることから、例えばAタイプのワークWのためである場合にはそれまでシフト操作レバー266を押圧操作していた押圧プレート299がエアシリンダ291の復帰動作により上昇することで一連の治具切換作業が終了し、他方、BタイプのワークWのためにインシュレータ受けユニット18の使用が選択されている場合には、押圧プレート299に代わってもう一方の押圧プレート300が下降することでシフト操作レバー266を時計回り方向に回転操作する。これにより、ゲージ252がホルダブロック253とともに右シフト位置に切り換えられ、一連の治具切換作業が完了する。
【0135】
このように本実施の形態によれば、スラットとともに周回移動してくる治具プレート11を順次治具切換ユニット12と同期走行させ、その同期走行中にワークWの種別情報に応じて治具プレート11上の各ワーク位置決め治具13〜18の切り換えを共通の一台の治具切換ユニット12で行うようにしたものであるから、少なくとも治具プレート11側のワーク位置決め治具である各ユニット13〜18にアクチュエータを付帯させる必要がなくなって、必要とするアクチュエータの数を大幅に削減でき、結果的に故障頻度が著しく小さくなることによって設備の作動信頼性が大幅に向上するようになる。
【0136】
また、上記の各ユニット13〜18の切り換えを司る治具切換ユニット12にはそれぞれのユニット13〜18に対応する複数の切換操作機構41〜46が設けられているとともに、この切換操作機構41〜46にはアクチュエータとしてエアシリンダが付帯していて、通常はこれらのエアシリンダを駆動源とする各切換操作機構41〜46によって各ユニット13〜18の切換操作が行われる。
【0137】
すなわち、各ユニット13〜18のワーク受け部材であるゲージ類を昇降させるための各操作レバーや、ゲージをシフト動作させる各シフト操作レバー、およびロック機構をロック,アンロック操作するための各ロックレバーは基本的には切換操作機構41〜46によって操作されるものの、同時に各レバー等は必要に応じて手動操作によっても操作できるように考慮されている。
【0138】
したがって、例えばエアシリンダ等を原因としていずれかの切換操作機構が故障したような場合には、それまでエアシリンダを駆動源とする各切換操作機構41〜46が行っていた各操作を作業者に行わせ、実質的に故障箇所が復旧するまで一時的に作業者の手作業によるバックアップを受けることにより、組立ライン全体を停止させることなく組立作業を継続させることができ、結果的に柔軟性の高い設備となって生産性が向上することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態を示す装置全体の側面説明図。
【図2】図1の左側面図。
【図3】図1の装置で扱われるワークの一例として自動車のリヤサスペンションの構成を示す斜視図。
【図4】図1の装置で扱われるワークの一例として自動車のリヤサスペンションの構成を示す斜視図。
【図5】図1の装置で扱われるワークの一例として自動車のリヤサスペンションの構成を示す斜視図。
【図6】図1,2に示す治具プレートの拡大平面図。
【図7】図6の右側面図。
【図8】図2の要部拡大図。
【図9】図1の要部拡大平面図。
【図10】図9の要部拡大図。
【図11】図9の要部拡大図。
【図12】図6に示す第1,第2のファイナルドライブ受けユニットの拡大図。
【図13】図12の正面説明図。
【図14】図12の右側面説明図。
【図15】図12のb−b線に沿う断面説明図。
【図16】13のd−d線に沿う断面説明図。
【図17】第1,第2のファイナルドライブ受けユニット用の切換操作機構の構成を示す図で、図11のf−f線に沿う断面説明図。
【図18】図17のQ1方向矢視図。
【図19】図17のQ2方向矢視図。
【図20】図6に示すビーム受けユニットの拡大図。
【図21】図20の全断面説明図。
【図22】図21に示すゲージの左側面図。
【図23】ビーム受けユニット用の切換操作機構の構成を示す図で、図11のg−g線に沿う断面説明図。
【図24】ビーム受けユニット用の切換操作機構の構成を示す図で、図11のh−h線に沿う断面説明図。
【図25】図6に示すAアーム受けユニットの拡大図。
【図26】図25の全断面説明図。
【図27】図26の右側面説明図。
【図28】Aアーム受けユニット用の切換操作機構の構成を示す図で、図11のJ−J線に沿う断面説明図。
【図29】Aアーム受けユニット用の切換操作機構の構成を示す図で、図11のi−i線に沿う断面説明図。
【図30】図29のQ3方向矢視図。
【図31】図6に示すアーム受けユニットの拡大断面図。
【図32】図31の平面説明図。
【図33】図31に示すゲージの左側面図。
【図34】アーム受けユニット用の切換操作機構の構成を示す図で、図11のl−l線に沿う断面説明図。
【図35】アーム受けユニット用の切換操作機構の構成を示す図で、図11のm−m線に沿う断面説明図。
【図36】図6に示すインシュレータ受けユニットの拡大図。
【図37】図36のn−n線の沿う断面説明図。
【図38】図36のo−o線に沿う断面説明図。
【図39】(A)は図38の平面説明図、(B)は同図(A)のZ方向矢視図。
【図40】インシュレータ受けユニット用の切換操作機構の構成を示す図で、図11のp−p線に沿う断面説明図。
【図41】インシュレータ受けユニット用の切換操作機構の構成を示す図で、図11のq−q線に沿う断面説明図。
【図42】インシュレータ受けユニット用の切換操作機構の構成を示す図で、図11のr−r線に沿う断面説明図。
【図43】従来の設備構成の一例を示す斜視図。
【符号の説明】
9…スラットコンベヤの搬送面
11…治具プレート
12…治具切換ユニット
13…第1のファイナルドライブ受けユニット(ワーク位置決め治具)
14…第2のファイナルドライブ受けユニット(ワーク位置決め治具)
15…ビーム受けユニット(ワーク位置決め治具)
16…Aアーム受けユニット(ワーク位置決め治具)
17…アーム受けユニット(ワーク位置決め治具)
18…インシュレータ受けユニット(ワーク位置決め治具)
20…同期プレート
25…可動フレーム
31,32…同期リンク機構
41…第1のファイナルドライブ受けユニット用の切換操作機構
42…第2のファイナルドライブ受けユニット用の切換操作機構
43…ビーム受けユニット用の切換操作機構
44…Aアーム受けユニット用の切換操作機構
45…アーム受けユニット用の切換操作機構
46…インシュレータ受けユニット用の切換操作機構
60…操作レバー
61…操作レバー
62…ゲージ(ワーク受け部材)
67…ロックレバー
68…ロックレバー
71…ロック機構
92…エアシリンダ
97…押圧プレート
99…クランプレバー
102…エアシリンダ
105…エアシリンダ
109…押圧プレート
111…ホルダブロック
122…ゲージ(ワーク受け部材)
126…ロックレバー
127…ロック機構
131…エアシリンダ
135…押圧プレート
138…エアシリンダ
139…エアシリンダ
141…押圧プレート
152…ホルダブロック
157…シフト操作レバー
165…ゲージボルト(ワーク受け部材)
179…ロックレバー
180…ロック機構
191…エアシリンダ
195…押圧プレート
196…エアシリンダ
197…エアシリンダ
211…ゲージ(ワーク受け部材)
212…ホルダブロック
228…ロックレバー
229…ロック機構
241…エアシリンダ
242…押圧プレート
243…エアシリンダ
249…押圧プレート
252…ゲージ(ワーク受け部材)
253…ホルダブロック
261…ロックレバー
262…ロック機構
266…シフト操作レバー
291…エアシリンダ
292…エアシリンダ
293…エアシリンダ
294…エアシリンダ
299…押圧プレート
300…押圧プレート
303…エアシリンダ
307…押圧スリーブ
311…押圧プレート
W…ワーク(リヤサスペンションの中間組立体)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a jig switching device for a slat conveyor used for transporting a workpiece to be assembled in an automobile assembly process or the like, and in particular, positioning a plurality of types of workpieces having different vehicle types or specifications on a common conveyor line. And a jig switching device that selectively switches a workpiece positioning jig on a slat according to the type of the workpiece.
[0002]
[Prior art]
Including the automatic rear suspension (rear axle unit) illustrated in Fig. 3, multiple types of suspensions with different vehicle types (vehicle types) or specifications can be mixed-flowed on a common assembly line mainly composed of continuous type stot conveyors. Assembling with is done.
[0003]
In such a case, as shown in FIG. 43, a large number of
[0004]
More specifically, since it is not possible to use all the
[0005]
In addition, the arrow in FIG. 43 has shown the position switching freedom degree of the workpiece receiving member in each workpiece | work positioning jig |
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional apparatus as described above, in order to selectively switch the position of each workpiece receiving member, it is necessary to attach one or more actuators such as an air cylinder to each workpiece positioning jig. When implemented for all ten jig plates, the facility has a huge number of actuators.
[0007]
Therefore, not only does the equipment cost rise, but the failure rate of the workpiece positioning jig mainly composed of actuators is extremely high, and even if one workpiece positioning jig fails, the entire equipment (line) must be stopped. Therefore, improvement in productivity cannot be expected.
[0008]
The present invention has been made paying attention to the problems as described above. By reducing the number of actuators to the minimum, the equipment cost and the failure rate are reduced, and a specific workpiece positioning jig has failed. Even so, an object of the present invention is to provide a highly flexible jig switching device that can continue the operation by backup of the switching operation by human work.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, a large number of jig plates are provided at an equal pitch on a slat for transferring a workpiece that circulates along an endless track, and each of the jig plates has a type of workpiece. There are multiple types of workpiece positioning jigs that can be selected and used in accordance with the workpiece positioning position of the workpiece positioning jig corresponding to the type of workpiece to be transported. On the other hand, a jig switching device for a slat conveyor in which the workpiece receiving surface of another workpiece positioning jig that does not correspond to the type of workpiece to be conveyed is positioned and held at a predetermined retraction position that does not interfere with the workpiece to be conveyed. It is assumed that there is.
[0010]
Each workpiece positioning jig has a workpiece receiving surface at the tip, and a workpiece receiving member that can be selectively moved between the workpiece receiving position and the retracted position, and the workpiece receiving member at the workpiece receiving position. And locking means for locking at each of the retracted positions.
[0011]
Furthermore, a jig that selectively switches the position of the workpiece receiving member for each of a plurality of workpiece positioning jigs on each jig plate in the vicinity of the workpiece conveyance path by the slat conveyor in accordance with workpiece type information given from the outside. A switching unit is providedThe jig switching unit performs the work of switching the workpiece receiving member while traveling synchronously with the slat continuously traveling at a predetermined speed.It is characterized by that.
[0012]
In the invention described in
[0014]
ClaimItem 3The invention described is claimedItem 1 or 2The jig switching unit according to the present invention is characterized in that it has a plurality of actuator-driven switching operation mechanisms individually corresponding to each workpiece positioning jig.
[0015]
ClaimIn item 4The invention described is claimedItem 3The workpiece receiving member in the described invention is supported by the support member so as to be movable up and down, and the height position of the workpiece receiving member is selectively switchable to either high or low, while the position of the workpiece receiving member is switched. Is characterized by being operated by forward / reverse operation by a switching operation mechanism of a manually operable operation lever, or by direct raising operation or pushing operation by a switching operation mechanism.
[0016]
ClaimItem 5The invention described is claimedIn
[0017]
ClaimItem 6The invention described is claimedItem 5The locking means in the described invention is characterized in that it is locked or unlocked in accordance with a forward / reverse operation by a manually operable operation lever switching operation mechanism.
[0018]
Therefore, in the invention described in
[0019]
Further, as in the invention described in
[0021]
ClaimIn item 4In the described invention, when the position of the workpiece receiving member of the workpiece positioning jig is an up / down switching type, the position of the workpiece receiving member is normally switched by an actuator-driven switching operation mechanism. When the switching operation mechanism is not operable, the workpiece receiving member is linked to the forward / reverse operation of the manually operable operation lever, so that the operation lever is operated manually or directly by human operation. The position of the workpiece receiving member can be switched by moving the workpiece receiving member up and down.
[0022]
Similarly chargedItem 5In the described invention, the shift of the workpiece receiving member in the horizontal direction is normally performed by an actuator-driven switching operation mechanism. However, when the switching operation mechanism on the jig switching unit side is not operable, the operation lever is By performing forward / reverse operation by the operation, the shift position of the workpiece receiving member is switched.
[0023]
Also billedItem 6In the described invention, the locking and unlocking operations of the locking means are normally performed by an actuator-driven switching operation mechanism. However, if the switching operation mechanism on the jig switching unit side is not operable in the same manner as described above, The lever can be locked and unlocked by operating the lever forward and backward by human operation.
[0024]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, a plurality of workpiece positioning jigs corresponding to the types of workpieces to be positioned are provided on each of a number of jig plates provided on the slats, and workpieces in each workpiece positioning jig are provided. Since the position of the receiving member is sequentially switched by a single jig switching unit shared by each jig plate, it is necessary to attach an actuator to the jig switching unit. It is not necessary to attach an actuator to the workpiece positioning jig. As a result, the number of actuators can be greatly reduced, and the equipment cost can be reduced.Along with decreaseThus, the equipment failure rate can be greatly reduced, and the productivity can be improved.In addition, the switching of the position of the workpiece receiving member by the jig switching unit is performed in the process in which the jig switching unit travels synchronously with the jig plate on the slat, so that only the position of the workpiece receiving member is switched. There is an advantage that wasted time is not wasted.
[0025]
According to the second aspect of the present invention, when switching the position of the workpiece receiving member of each workpiece positioning jig by the jig switching unit, the switching operation is performed after the workpiece receiving member is returned to the reference state each time. Therefore, each workpiece receiving member can be reliably switched to one of the two positions, and in addition to the same effect as that of the first aspect of the invention, the reliability of the equipment is increased.
[0027]
ClaimItem 3According to the described invention, the jig switching unit is provided with a plurality of actuator-driven switching operation mechanisms corresponding to each workpiece positioning jig, and the position of the workpiece receiving member can be switched by each switching operation mechanism. Billing because it is done in
[0028]
ClaimIn item 4According to the described invention, the switching of the position of the workpiece receiving member capable of switching the height position in the vertical direction is performed by forward / reverse operation of the operation lever by the switching operation mechanism or directly by the workpiece receiving member by the switching operation mechanism. For example, when the switching mechanism on the jig switching unit side is inoperable, the operation lever can be moved forward or backward by human operation or the workpiece can be received by human operation. The position can be switched by raising and lowering the member. Therefore, even when the jig switching unit or the switching operation mechanism fails as described above, the operation can be continued under the condition of backup by human operation.Item 3In addition to the effects similar to those of the described invention, there is an effect that it is possible to further improve the operating rate of the equipment and to improve the productivity.
[0029]
ClaimItem 5According to the described invention, the shift operation of the workpiece receiving member whose position in the horizontal direction is shift-switchable is performed by forward / reverse operation of the operation lever by the switching operation mechanism. Thus, when the switching operation mechanism on the jig switching unit side is inoperable, the workpiece receiving member is shifted by forward / reverse operation of the operation lever by
[0030]
ClaimItem 6According to the described invention, since the operation lever for locking and unlocking the locking means can be operated manually, as described above, even if the switching operation mechanism on the jig switching unit side is inoperable, Locking and unlocking operations can be performed by the system so that it is not necessary to stop the operation of the equipment.Item 5In addition to the similar effects of the described invention, there is an effect that the operating rate of the equipment, and hence the productivity can be improved.
[0031]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1 and 2 are views showing a preferred embodiment of the present invention. A multi-link independent suspension rear suspension (rear axle unit) as shown in FIGS. 3 and 4 and a multi-link as shown in FIG. The example of the slat conveyor used by the suspension assembly line when assembling a suspension of a type trailing arm system at random is shown.
[0032]
In assembling the various rear suspensions as described above, in the case of the A type shown in FIG. 3 and the B type shown in FIG. 4, the
[0033]
Similarly, in the case of the C type shown in FIG. 5, the work W on which the
[0034]
Here, the
[0035]
Further, as a type very similar to the rear suspension shown in FIG. 3, there is a type in which the position of the
[0036]
Similarly, as a type very similar to the C type rear suspension shown in FIG. 5, there is a type in which the dimension between the trailing
[0037]
FIGS. 1 and 2 are views schematically showing the entire slat conveyor used in the rear suspension assembly line. A chain (not shown) is wound between two
[0038]
A large number of
[0039]
A
[0040]
That is, the workpiece loading stage SThreeThus, the type and order of the workpieces W to be put on the
[0041]
FIG. 6 is a plan view of each
[0042]
A pair of
[0043]
When positioning and supporting the A type work W shown in FIG. 3, the second final
[0044]
When the B type work W shown in FIG. 4 is positioned and supported, the first final
[0045]
Here, the A
[0046]
Further, when positioning and supporting the C type work W shown in FIG. 5, the
[0047]
Next, the synchronous traveling system of the
[0048]
As shown in FIGS. 8 to 10 in addition to FIGS. 1 and 2, an arch-shaped
[0049]
Below the
[0050]
The other
[0051]
That is, the state shown in FIGS. 8 to 10 is a state in which the
[0052]
Here, the
[0053]
On the
[0054]
That is, after the
[0055]
FIG. 11 shows an enlarged plan view of a main part of the
[0056]
Next, the details of the
[0057]
12 to 16, a
[0058]
Further, three
[0059]
A
[0060]
More specifically, the lock pin 70 is biased in a direction (lock direction) to be engaged with one of the lock holes 63 by a return spring (compression coil spring) 73 disposed between the lock pin 70 and the support bracket 72. On the other hand, when the
[0061]
The
[0062]
Here, on the premise that the switching operation of the shift position of the
[0063]
The lower limit position of each
[0064]
As is clear from the above description, the first
[0065]
Here, in the first and second final
[0066]
Therefore, when only the
[0067]
That is, the switching
[0068]
In this state, the switching
[0069]
Here, as described above, as a type very similar to the A type work shown in FIG. 3, there is an A ′ type in which the center of the
[0070]
For this purpose, the slide stroke e of the
[0071]
17 to 19 show details of the switching
[0072]
As shown in FIG. 18 in addition to FIG. 17, an
[0073]
On the other hand, the
[0074]
An
[0075]
Therefore, when the second final
[0076]
That is, if the
[0077]
This state is the reference state described above, and when the use of the second final
[0078]
On the other hand, when the use of the second final
[0079]
The above operation is exactly the same for the
[0080]
20 to 22 show details of the
[0081]
A
[0082]
Further, the
[0083]
Here, as shown in FIG. 21, the above-described
[0084]
23 and 24 show details of the switching
[0085]
Further, as shown in FIG. 24, another
[0086]
That is, when the
[0087]
If the use of the
[0088]
25 to 27 are views showing the details of the A-arm receiving
[0089]
A substantially V-shaped
[0090]
The
[0091]
A
[0092]
An
[0093]
Further, the
[0094]
28 to 30 show details of the switching
[0095]
When the
[0096]
As shown in FIG. 11, an
[0097]
On the other hand, in the
[0098]
In a state where both the
[0099]
Here, as shown in FIG. 26, the A-arm receiving
[0100]
That is, even in the case of the A-arm receiving
[0101]
However, in switching the height position and the shift position of the
[0102]
31 to 33 show details of the
[0103]
As shown in FIG. 31, a
[0104]
An
[0105]
Further, the
[0106]
The
[0107]
Similarly, the height of the
[0108]
34 and 35 show details of the switching
[0109]
Further, an
[0110]
When the
[0111]
When the use of the
[0112]
On the other hand, when the use of the
[0113]
36 to 39 are views showing the details of the
[0114]
In the
[0115]
Further, the
[0116]
As shown in FIGS. 36 and 37, a
[0117]
A
[0118]
The
[0119]
Further, the
[0120]
As shown in FIGS. 38 and 39, a
[0121]
A
[0122]
That is, when the
[0123]
Here, the above-described locking and unlocking operations by the rotation operation of the
[0124]
A
[0125]
40 to 42 show details of the switching
[0126]
The
[0127]
As shown in FIG. 41, the
[0128]
42, the
[0129]
In this
[0130]
That is, first, when the
[0131]
Subsequently, the
[0132]
The reference state shown in FIG. 37 is created as described above, and when the use of the
[0133]
On the other hand, when the use of the
[0134]
Furthermore, whether the use of the
[0135]
As described above, according to the present embodiment, the
[0136]
The
[0137]
That is, each operation lever for raising and lowering the gauges that are work receiving members of the
[0138]
Therefore, for example, when any switching operation mechanism fails due to an air cylinder or the like, each operation that has been performed by each switching
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory side view of the entire apparatus showing a preferred embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a left side view of FIG.
3 is a perspective view showing a configuration of a rear suspension of an automobile as an example of a work handled by the apparatus of FIG. 1. FIG.
4 is a perspective view showing a configuration of a rear suspension of an automobile as an example of a work handled by the apparatus of FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a perspective view showing a configuration of a rear suspension of an automobile as an example of a work handled by the apparatus of FIG. 1;
6 is an enlarged plan view of the jig plate shown in FIGS.
7 is a right side view of FIG. 6;
FIG. 8 is an enlarged view of a main part of FIG.
9 is an enlarged plan view of a main part of FIG.
10 is an enlarged view of the main part of FIG. 9;
11 is an enlarged view of a main part of FIG. 9;
12 is an enlarged view of the first and second final drive receiving units shown in FIG. 6. FIG.
13 is an explanatory front view of FIG. 12. FIG.
14 is an explanatory diagram on the right side of FIG. 12;
15 is a cross-sectional explanatory view taken along the line bb in FIG. 12;
FIG. 16 is a cross-sectional explanatory view taken along line dd in FIG.
17 is a diagram showing a configuration of a switching operation mechanism for the first and second final drive receiving units, and is a cross-sectional explanatory view taken along the line ff of FIG.
FIG. 18 shows Q in FIG.1Direction arrow view.
FIG. 19 shows Q in FIG.2Direction arrow view.
20 is an enlarged view of the beam receiving unit shown in FIG. 6. FIG.
FIG. 21 is an explanatory diagram of the entire cross section of FIG. 20;
22 is a left side view of the gauge shown in FIG. 21. FIG.
23 is a diagram showing a configuration of a switching operation mechanism for the beam receiving unit, and is a cross-sectional explanatory view taken along the line gg of FIG.
24 is a diagram showing a configuration of a switching operation mechanism for the beam receiving unit, and is a cross-sectional explanatory view taken along the line hh of FIG.
25 is an enlarged view of the A arm receiving unit shown in FIG. 6. FIG.
26 is a cross sectional explanatory view of FIG. 25. FIG.
27 is an explanatory diagram on the right side of FIG. 26. FIG.
28 is a diagram showing a configuration of a switching operation mechanism for an A arm receiving unit, and is a cross-sectional explanatory view taken along the line JJ of FIG.
29 is a diagram showing a configuration of a switching operation mechanism for the A arm receiving unit, and is a cross-sectional explanatory view taken along line ii of FIG.
FIG. 30 Q in FIG. 29ThreeDirection arrow view.
31 is an enlarged sectional view of the arm receiving unit shown in FIG.
32 is an explanatory plan view of FIG. 31. FIG.
33 is a left side view of the gauge shown in FIG. 31. FIG.
34 is a diagram showing a configuration of a switching operation mechanism for the arm receiving unit, and is a cross-sectional explanatory view taken along
35 is a diagram showing the configuration of the switching operation mechanism for the arm receiving unit, and is a cross-sectional explanatory view taken along the line m-m in FIG. 11;
36 is an enlarged view of the insulator receiving unit shown in FIG. 6. FIG.
37 is a cross-sectional explanatory view taken along the line nn of FIG. 36. FIG.
38 is an explanatory cross-sectional view taken along line oo in FIG. 36. FIG.
39A is an explanatory plan view of FIG. 38, and FIG. 39B is a view in the Z direction of FIG.
40 is a diagram showing the configuration of the switching operation mechanism for the insulator receiving unit, and is a cross-sectional explanatory view taken along the line pp of FIG.
41 is a diagram showing a configuration of a switching operation mechanism for an insulator receiving unit, and is a cross-sectional explanatory view taken along the line qq of FIG.
42 is a diagram showing a configuration of a switching operation mechanism for an insulator receiving unit, and is a cross-sectional explanatory view taken along the line rr of FIG.
FIG. 43 is a perspective view showing an example of a conventional equipment configuration.
[Explanation of symbols]
9 ... Conveying surface of slat conveyor
11 ... Jig plate
12 ... Jig switching unit
13: First final drive receiving unit (work positioning jig)
14 ... Second final drive receiving unit (work positioning jig)
15 ... Beam receiving unit (work positioning jig)
16 ... A arm receiving unit (work positioning jig)
17 ... Arm receiving unit (work positioning jig)
18 ... Insulator receiving unit (work positioning jig)
20 ... Synchronization plate
25 ... Movable frame
31, 32 ... Synchronous link mechanism
41... Switching operation mechanism for the first final drive receiving unit
42. Switching operation mechanism for second final drive receiving unit
43 ... Switching operation mechanism for beam receiving unit
44. Switching operation mechanism for A arm receiving unit
45. Switching operation mechanism for arm receiving unit
46. Switching operation mechanism for insulator receiving unit
60 ... Control lever
61 ... Control lever
62 ... Gauge (work receiving member)
67 ... Lock lever
68 ... Lock lever
71 ... Lock mechanism
92 ... Air cylinder
97 ... Pressing plate
99 ... Clamp lever
102 ... Air cylinder
105 ... Air cylinder
109 ... Pressing plate
111 ... Holder block
122 ... Gauge (work receiving member)
126 ... Lock lever
127 ... Lock mechanism
131 ... Air cylinder
135 ... Pressing plate
138 ... Air cylinder
139 ... Air cylinder
141 ... Pressing plate
152 ... Holder block
157 ... Shift operation lever
165 ... Gauge bolt (work receiving member)
179 ... Lock lever
180 ... Lock mechanism
191 ... Air cylinder
195 ... Pressing plate
196 ... Air cylinder
197 ... Air cylinder
211 ... Gauge (work receiving member)
212 ... Holder block
228 ... Lock lever
229 ... Lock mechanism
241 ... Air cylinder
242 ... Pressing plate
243 ... Air cylinder
249 ... Pressing plate
252 ... Gauge (work receiving member)
253 ... Holder block
261 ... Lock lever
262 ... Lock mechanism
266 ... Shift operation lever
291 ... Air cylinder
292 ... Air cylinder
293 ... Air cylinder
294 ... Air cylinder
299 ... Pressing plate
300 ... Pressing plate
303 ... Air cylinder
307 ... Pressing sleeve
311 ... Pressing plate
W ... Work (Rear suspension intermediate assembly)
Claims (6)
前記各ワーク位置決め治具は、
先端にワーク受け面を有し、かつ前記ワーク受け位置と退避位置との間で選択的に移動可能なワーク受け部材と、
このワーク受け部材をワーク受け位置および退避位置のそれぞれの位置でロックするロック手段と、
を備えている一方、
スラットコンベヤによるワーク搬送経路の近傍には、外部から与えられるワーク種別情報に応じて各治具プレート上の複数のワーク位置決め治具のそれぞれについてワーク受け部材の位置を選択的に切り換える治具切換ユニットが設けられていて、
前記治具切換ユニットは、所定速度で連続的に走行するスラットと同期走行しながらワーク受け部材の切換作業を行うものであることを特徴とするスラットコンベヤの治具切換装置。A large number of jig plates are provided at equal pitches on the slats for workpiece transfer that circulates along an endless track, and multiple types of jig plates can be selected and used according to the type of workpiece. The workpiece positioning jig is provided, and the position of the workpiece receiving surface of the corresponding workpiece positioning jig is positioned and held at a predetermined workpiece receiving position according to the type of workpiece to be transferred, while the type of workpiece to be transferred A jig switching device for a slat conveyor that is configured to position and hold a workpiece receiving surface of another workpiece positioning jig that does not correspond to a predetermined retraction position that does not interfere with the workpiece to be transported,
Each workpiece positioning jig is
A workpiece receiving member having a workpiece receiving surface at the tip and selectively movable between the workpiece receiving position and the retracted position;
Lock means for locking the workpiece receiving member at each of the workpiece receiving position and the retracted position;
While
A jig switching unit that selectively switches the position of the workpiece receiving member for each of a plurality of workpiece positioning jigs on each jig plate according to workpiece type information given from the outside in the vicinity of the workpiece conveyance path by the slat conveyor. Is provided ,
The jig switching device for a slat conveyor, wherein the jig switching unit performs a work of switching a work receiving member while traveling synchronously with a slat that continuously travels at a predetermined speed .
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