JP3992388B2 - Lens centering machine and lens centering device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被加工レンズの光学中心軸(光軸)に合わせて被加工レンズの外周部を所定寸法に研削加工するレンズ芯取機およびレンズ芯出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術について図6および図7を用いて説明する。
図6は特許番号第2637435号によるレンズ芯取機のレンズ芯出方法と装置に記載された芯出方法を示している。上軸ベルホルダー62と下軸ベルホルダー63は同一軸線上で相対配置されており、上下軸ベルホルダー62,63の先端で被加工レンズ61を挟持して被加工レンズ61の芯出しが可能となっている。上下軸ベルホルダー62,63は、不図示の駆動源で中心軸回りに同一方向(矢印E,F方向)へ同期回転されるようになっており、また、その中心には流通穴64,65がそれぞれ穿設されている。各流通穴64,65には不図示の送気パイプを介して同一の送気装置が接続され、被加工レンズ61の芯出し効果を改善するための流体経路60を構成してある。なお、図6(a)は上下軸ベルホルダー62,63で挟持した際に被加工レンズ61が中心軸に対して傾き量θ°倒れていて芯出しされていない状態を示し、図6(b)は被加工レンズ61が芯出しされた状態を示している。
【0003】
芯出しする際には、被加工レンズ61を上下軸ベルホルダー62,63により低圧で挟持するとともに、上下軸ベルホルダー62,63を同一方向へ同期回転し、流体経路60から流体(気体)を被加工レンズ61の方向に噴出する。このとき、流体は被加工レンズ61のレンズ面と上下軸ベルホルダー62,63との接点A〜Dより流出し、流体を介して被加工レンズ61は上下軸ベルホルダー62,63間で挟持される。ここで、図6(a)のように被加工レンズ61が傾き量θ°傾いた状態で挟持されていると、上軸ベルホルダー62と被加工レンズ61のレンズ面との間に大きなスキマαが生じて、スキマαから流体が多く流出するので、生ずる上下の圧力差により被加工レンズ61が浮いて滑動しやすくなり、上軸ベルホルダー62の上方から上軸加圧方向Gの作用と相まって被加工レンズ61は軸中心側に滑動し、図6(b)に示すように被加工レンズ61の芯出しが完了する。このとき、流体は接点A〜Dから均等に流出する。
【0004】
被加工レンズ61の芯出しが完了した後、上下軸ベルホルダー62,63による被加工レンズ61の挟持力を大きくし、上下軸ベルホルダー62,63の先端で被加工レンズ61を直接挟持して流体の送気を停止する。そして、被加工レンズ61の外周面を研削して芯取り加工を行う。
【0005】
図7は特開平10―34506号公報のレンズ芯取機におけるレンズの芯出し方法とその装置に記載されたもので、同軸上に対向して回転自在に配置された上下軸ベルホルダー73,75の下軸ベルホルダー75には、不図示の真空吸着装置が取り付けられるとともに、その中心に流通穴75aが設けられ、被加工レンズ72の吸着機構を構成している。また、下軸ベルホルダー75の中心軸すなわち下軸ベルホルダー75上で芯出しされた被加工レンズ72の中心と砥石軸71の中心を結ぶ延長線上に芯測定器74(ダイヤルゲージ)の中心(端子)が配置され、下軸ベルホルダー75上に吸着保持された被加工レンズ72のレンズ面に芯測定器74の端子が当接可能になっている。
【0006】
芯出しする際には、下軸ベルホルダー75の下方から吸着機構で下軸ベルホルダー75の先端に吸着された被加工レンズ72のレンズ面に、芯測定器74であるダイヤルゲージの端子を当て、下軸ベルホルダー75を1回転させて得られる被加工レンズ72の偏芯量と最大偏芯位置を求め、この偏芯がなくなるように偏芯量の1/2だけ停止中の砥石軸71の外周面を被加工レンズ72の外周に当てて芯出しするように被加工レンズ72を移動させる。そして、被加工レンズ72の芯が出たところ(すなわち、再度の測定で偏芯量がなくなったところ)で、上下軸ベルホルダー73,75により強い力で被加工レンズ72を挟持し、芯を確保する。その後、砥石軸1を回転させて被加工レンズ72の外周を研削し、芯取り加工を施す。
【0007】
一般に、光学素子で二つの曲率半径を持つレンズのベルクランプ方式での芯精度は、レンズを挟持する接点における、レンズの曲率半径とレンズを挟持する上下軸ベルホルダーの外径の比で現すZ係数と、レンズと上下軸ベルホルダーの材質による摩擦係数に依存されることが多くの文献その他で良く知られている。
【0008】
したがって、ベルクランプ方式においては、単に機械的にベルクランプするだけでは芯精度を確保できないレンズがあり、前記の例に見られるような手段など多くの工夫が試みられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記のような改善手段を試みても芯精度が確保できないレンズや最近の電子化が進むことにより光学素子の小径化がなされたレンズにおいては、上軸ベルホルダー62と下軸ベルホルダー63,75の中心に設けた流通穴64,65,75aの内径は極めて小さく、場合によっては流通穴64,65,75aを設けることができなくて穴無しとなり、中心から圧力流体経路60や吸着機構を設けることが不可能であったり、あるいは芯測定器74を用いる方法も真空吸着力の確保ができず更に芯測定器74のゲージの接触が極めて困難であることから、これらの芯出し方法は機構的に採用することができなくなり、よって芯出し工程の能率が悪かった。このため、後工程で洗浄を必要とし、且つ洗浄の効率の悪いヤニ貼り光学芯出しを行うサイダ芯取方式を採用しなければならない問題があった。
【0010】
よって、本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、ベルクランプ方式を利用しつつ、高い芯精度を確保することができるレンズ芯取機およびレンズ芯出装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1のレンズ芯取機は、中心軸が一致して対向する2つのベルホルダー間に、被加工物であるレンズを挟持してレンズの芯出しをした後にレンズの芯取り加工を行うレンズ芯取機において、レンズを挟持した状態で前記ベルホルダーの両方または一方にその中心軸と交差する方向に機械的振動を与える振動付与手段を具備し、前記振動付与手段は、機械的振動を発振する発振装置と、前記振動をベルホルダーの両方または一方に伝える振動連結手段と、前記振動の力量を調整する加圧調整バネと、前記振動をベルホルダーに一定の方向から与える平行バネとからなり、前記平行バネに取付けられて前記平行バネの共振点の減衰を検出する圧電センサーと、この減衰カーブの下限点を出力する振動測定器に接続されており、前記ベルホルダーを回転しながらベルホルダーに振動を与えてベルホルダー間に挟持したレンズの芯出しを行うようにしたことを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項2のレンズ芯取機は、本発明の請求項1において前記ベルホルダー間に挟持されたレンズの挟持力を変化させる挟持力調整手段を有し、前記振動付与手段により前記振動を与えながらベルホルダーを回転してレンズの芯出しをした後にベルホルダーによるレンズの挟持力を増加させ、その後レンズの芯取り加工を行うようにしたことを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明の請求項3のレンズ芯出装置は、中心軸が一致した対向する2つのベルホルダー間で、被加工物であるレンズの芯出しを行った後に、レンズの芯取りを行うレンズ芯取機に配備されるレンズ芯出装置であって、前記ベルホルダーの少なくとも一方に当接する振動端子と、この振動端子を介してベルホルダーに機械的振動を付与する発振装置と、前記振動の力量を調整する加圧調整バネと、前記振動をベルホルダーの中心軸に交差するように与える前記振動端子の保持手段と、この保持手段に取付けられてこの保持手段に伝達される共振点の減衰を検出する圧電センサーと、前記減衰カーブの下限点を出力する振動測定器とを具備することを特徴とする。
【0017】
まず、本発明の構成の一例における求芯作用を図3に基づいて説明する。図3(a)、(b)は上下軸ベルホルダーに挟持された被加工レンズの二様の状態を示し、図3(c)は被加工レンズが芯出しされた状態を示している。
【0018】
上軸ベルホルダー2と下軸ベルホルダー3に被加工レンズ1が挟持され、上軸ベルホルダー2により上軸加圧方向gに被加工レンズ1は軽く押さえられている。ここにZ係数や摩擦係数の悪いレンズは、例えば図3(a)、(b)のように、上下軸ベルホルダー2,3の中心軸に対して被加工レンズ1の光軸がθ°傾いて挟持されていると、上軸ベルホルダー2の先端部位aあるいは下軸ベルホルダー3の先端部位bと被加工レンズ1のレンズ面との間にスキマαが生じる。なお、図3(a)および図3(b)において、符号cおよびdは被加工レンズ1がθ°傾いた際に、被加工レンズ1のレンズ面に当接する上軸ベルホルダー2および下軸ベルホルダー3の先端部位を指している。
【0019】
この時、被加工レンズ1を挟持している上下軸ベルホルダー2,3の両方または片方に機械的振動を図示の振動方向hに付加すると、被加工レンズ1はクサビ作用で被加工レンズ移動方向iに(すなわち、振動を付加した方向に向けて)僅かに移動する。この機械的振動を繰り返し与えると同時に、上軸ベルホルダー2を上軸回転方向eに、下軸ベルホルダー3を下軸回転方向fに同期回転させ、被加工レンズ1に遠心力を与えて上下軸ベルホルダー2,3と被加工レンズ1との間が摩擦し易い状態を保ち続けると、前記の上軸加圧方向gの作用も加わり、次第に被加工レンズ1は求芯方向に移動して行く。これが本発明の基本的な求芯作用原理である。
【0020】
因みに、機械的振動とクサビ作用について図4を用いて説明する。図は大工道具のカンナである。カンナ台jとこれに設けられた止めピンmとに挟まれた主刃kと裏刃lが挿入されている。いま、金槌nでカンナ台jに金槌外力作用方向oの方向に衝撃を加えると、主刃kはクサビ作用で主刃移動方向pの方向に移動する。逆に金槌外力作用方向oの反対から衝撃を与えると主刃kは主刃移動方向pの反対方向に移動する。このことは大工道具に限らず農具の鍬、斧などにも極めて一般的な方法として知られ利用されている技術である。
【0023】
本発明の請求項1のレンズ芯取機にあっては、2つのベルホルダーを同期回転して挟持しているレンズに遠心力を付与するとともに、振動付与手段でベルホルダーに機械的振動を与えてクサビ作用を起こし、レンズを求芯方向に移動させてレンズの芯出しを行った後に、レンズの芯取り加工を行う。
また、発振装置で発振された機械的振動は、加圧調整バネにより前記振動の力が調整されるとともに、平行バネにより前記振動の方向が一定にされ、振動連結手段によりベルホルダーに伝えられる。そして、平行バネに取り付けた圧電センサーで平行バネの共振点の減衰点の様子を電流の変化で出力して振動測定器に現し、振動測定器に現れる減衰カーブの下限点で求芯作用の終了点を確認する。
【0024】
本発明の請求項2のレンズ芯取機にあっては、2つのベルホルダーを同期回転して挟持しているレンズに遠心力を付与するとともに、振動付与手段でベルホルダーに機械的振動を与えてクサビ作用を起こし、レンズを求芯方向に移動させてレンズの芯出しを行う。その後、挟持力調整手段により芯取り加工する際のベルホルダーによるレンズの挟持力を増加する。なお、挟持力調整手段は、芯出しする際におけるレンズの挟持力も調整する。
【0026】
本発明の請求項3のレンズ芯出装置にあっては、レンズを挟持するベルホルダーの少なくとも一方に振動端子を当接し、発振装置が発振する機械的振動を前記ベルホルダーに付与する。前記機械的振動は、その力量を加圧調整バネで調整され、振動端子の保持手段により機械的振動の方向を一定にしてベルホルダーの中心軸と交差する方向に与えられる。前記保持手段に取り付けた圧電センサーは、保持手段の共振点の減衰の様子を検出し、振動測定器は圧電センサーで検出した減衰の様子を現し、振動測定器に現れる減衰カーブの下限点でレンズの芯出し完了が検出される。
【0027】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1を図1および図2に示す。図1はレンズ芯取機およびレンズ芯出装置を示す断面図、図2は上下ベルホルダーおよび上下軸の周辺を詳細に示す断面図である。
【0028】
図1において、レンズ芯取機の下軸4は芯取機のベース20に回転自在に取り付けられ、その先端には下軸ベルホルダー3が下軸4の回転軸線に対して下軸ベルホルダー3の軸線(中心軸)が一致するように取り付けられ、下軸4の回転により下軸ベルホルダー3が偏心して回転しないように両部材の回転の軸線を同一軸上に有するようになっている。
【0029】
一方、芯取機の上軸5はべース20に立設されたコラム21に上下動自在に嵌合保持され、その先端には上軸ベルホルダー2が上軸5の回転軸線に対して上軸ベルホルダー2の軸線(中心軸)が一致するように取り付けられ、上軸5と上軸ベルホルダー2が偏心して回転しないように両部材の回転の軸線を同軸上に有するようになっている。この上軸ベルホルダー2と前記下軸ベルホルダー3は中心軸を一致させて対向配置されている。
【0030】
上軸5、下軸4および上下軸ベルホルダー2,3は図2に示すように構成されている。上軸5側は、その中心に上軸軸部5aが配置され、上軸軸部5aの下端に上軸ベルホルダー2がネジ結合されている。上軸軸部5aの周囲は、コラム21に上下動自在に保持された上軸外筒5bでカバーされており、上軸軸部5aはベアリング25を介して上軸外筒5b内で回転軸線回りに回転自在に保持されている。ベアリング25は上軸外筒5bにネジで止着した止めカバー26で上軸軸部5aと上軸外筒5b間に支持されており、止めカバー26のゆるみ止めのために、止め輪27が止めカバー26の外側から止めカバー26に接するように上軸軸部5aにネジ結合されている。
【0031】
前記上軸軸部5aの上端は、図1に示すように、上軸軸部5aと上軸ベルホルダー2を一体で回転する軸回転モーター23に接続されている。また、前記上軸外筒5bの外面には、上軸5を上下動する挟持力調整手段としての移動機構を構成する加圧ピニオン22と噛み合うラック部28が形成されている。すなわち、上軸ベルホルダー2を取り付けた上軸軸部5aは、加圧ピニオン22の回転により上軸外筒5bと共に上軸加圧方向15に上下動され、また加圧ピニオン22とラック部28が噛み合った状態においても軸回転モーター23により上軸外筒5bに対して上軸回転方向16に回転自在となっている。
【0032】
一方、下軸4側は、上軸5側と同様に、その中心に下軸軸部4aが配置され、下軸軸部4aの上端に下軸ベルホルダー3がネジ結合されている。下軸軸部4aの周囲は、べース20にボルト等の固定手段により固定された下軸外筒4bでカバーされており、下軸軸部4aはベアリング25を介して下軸外筒4b内で回転軸線回りに回転自在に保持されている。ベアリング25は下軸外筒4bにネジで止着した止めカバー26で下軸軸部4aと下軸外筒4b間に支持されており、止めカバー26のゆるみ止めのために、止め輪27が止めカバー26の外側から止めカバー26に接するように下軸軸部4aにネジ結合されている。前記下軸軸部4aの下端は、図1に示すように、下軸軸部4aと下軸ベルホルダー3を一体で回転する軸回転モーター23に接続されている。すなわち、下軸ベルホルダー3を取り付けた下軸軸部4aは、べース20に固定した下軸外筒4bに対して下軸回転方向17に回転自在となっている。
【0033】
前記上軸ベルホルダー2と下軸ベルホルダー3が対向する先端側は、挟持する被加工レンズ1のベル芯出しが可能なように、円柱状の端面に円錐形状に穿設した凹部を形成して、その先端が尖ったリング状になっている。前記上下軸のベルホルダー2、3の先端側の円柱状部分(細径部)は、その長さが直径の2倍以上(例えば3倍程度)になるように設定すると、後述する機械的振動が付与された際にその弾性限界内で共振しやすくなる。被加工レンズ1は、加圧ピニオン22の回転により上軸5が下降することにより上下軸ベルホルダー2,3間に挟持され、軸回転モーター23,23により同一方向(上下軸回転方向16,17)に同期して回転する上下軸ベルホルダー2,3により回転されるようになっている。
【0034】
前記上下軸ベルホルダー2,3の外周面には、上下軸ベルホルダー2,3の中心軸と交差(直交)する方向に機械的振動を与える振動付与手段としての加振機構の一部を構成する振動端子6が当接自在となっている。加振機構である振動付与手段は、機械的振動を発振する発振装置としての圧電素子8と、前記振動端子6および振動連結棒7からなる振動連結手段と、機械的振動の力量を調整する加圧調整バネ9と、前記振動を上下軸ベルホルダー2,3に一定の方向から与える平行バネ10とからなっている。
【0035】
振動端子6は、その軸線が上下軸ベルホルダー2,3の中心軸と直交しており、振動端子6は、振動装置本体13の上面に立設した固定板12を基点に、加圧調整バネ9、圧電素子8、振動連結棒7を介して、平行バネ10に支えられている。また、振動端子6の先端は、コの字状に形成されて上下に二股状になっており、二股状の上下の両端面が上下軸ベルホルダー2,3の外周面にそれぞれ当接するようになっている。
【0036】
平行バネ10は振動装置本体13に対して、平行バネ基板11を介し2枚の板バネが平行に配備されたものである。平行バネ10には圧電センサー18が取り付けられており、圧電センサー18は圧電素子8が発振する振動を検出して出力し、振動測定器19に送られ、その結果に基づいて制御装置(不図示)によりレンズ芯取機は制御される。
【0037】
振動装置本体13は、べース20に固定された座30に回転自在に支持された振動体駆動装置の出力ネジ24(図では出力ネジで図示しているが、このネジは振動体駆動装置としてのステッピングモーター(不図示)により回転動作するようにした出力軸である。)で、上下軸ベルホルダー2,3に対する振動端子6の当接、離反の方向(振動体着脱方向)14に移動自在となっている。なお、平行バネ基板11、固定板12および振動装置本体13は加振機構の一部を構成している。
【0038】
また、レンズ芯取機に配備されるレンズ芯出装置は、上下軸ベルホルダー2,3に当接する振動端子6と、この振動端子6を介して上下軸ベルホルダー2,3に機械的振動を付与する発振装置としての圧電素子8と、前記振動の力量を調整する加圧調整バネ9と、前記振動を上下軸ベルホルダー2,3の中心軸に交差するように与える前記振動端子6の保持手段としての平行バネ10と、この平行バネ10に取付けられてこの平行バネ10に伝達される共振点の減衰を検出する圧電センサー18と、前記減衰カーブの下限点を出力する振動測定器19とを具備して構成されている。
【0039】
次に、前記構成からなるレンズ芯取機によるレンズ芯取り方法を説明する。
まず、被加工レンズ1は、加圧ピニオン22を駆動操作して上軸5を下軸4の方向に移動し、上軸5と下軸4との間に上下軸ベルホルダー2,3を介して保持される。このとき、上軸ベルホルダー2と上軸5は、あらかじめ実験的に決められた被加工レンズ1に合った荷重(軽荷重状態)に調整され、上軸加圧方向15に被加工レンズ1に対し荷重が加えられている。今、挟持された被加工レンズ1は必ずしも芯が出ているとは言えず、図3(a)、(b)に示す被加工レンズ1、上軸ベルホルダー2、下軸ベルホルダー3のような関係になっていることが多い。
【0040】
そこで、上軸軸部5aおよび下軸軸部4aにそれぞれ接続した上下2つの軸回転モーター23を同じ方向(上下軸回転方向16,17)に同期回転し、上下軸ベルホルダー2,3とともに被加工レンズ1に回転を与えながら、振動装置本体13を振動体駆動装置の出力ネジ24により振動体着脱方向14に移動し、振動端子6の二股状先端をそれぞれ上軸ベルホルダー2と下軸ベルホルダー3の各外周面に当て付ける。振動端子6は、実験的に決められた所定の圧力で振動端子6の軸線と上下軸ベルホルダー2,3の軸線(中心軸)が直交するように当て付けられ、次いで振動端子6に圧電素子8により振動を付加する。するとその振動は上軸ベルホルダー2と下軸ベルホルダー3に移って振動を開始し、被加工レンズ1は上下軸ベルホルダー2,3との間でクサビ作用を起こし、図3(a)、(b)に示す被加工レンズ移動方向iに移動する。
【0041】
加振を続けながら上下軸5,4の上下軸軸部5a,4aを回転すると、被加工レンズ1は回転する遠心作用による摩擦の減少と上軸5の上軸加圧方向15の加圧作用と相まって求芯作用を続けて行く。その間、圧電センサー18に電流を通電させておくと、図3(a)、(b)のθ°傾いている状態から芯が出た状態に移行する過程で、平行バネ10の共振点が減衰して行く様子を電流の変化で出力される。その状態の減衰カーブは振動測定器19に現れる。その減衰点の下限が求芯作用の終了点となり、この下限が振動測定器19で検出された後に、不図示の制御装置に送られ、この制御装置により芯出しの作業終了が指示される。
【0042】
次いで、前記制御装置により加圧ピニオン22の駆動動作をさせて上軸5を上軸加圧方向15に下降し、被加工レンズ1の加圧力を高める(強圧にする)ことが行われ、その後不図示の砥石軸(図7参照)にて芯取加工が行われる。なお、この例では、前記制御装置により芯出しの作業終了の後に、上下軸ベルホルダー2,3間の被加工レンズ1の加圧力を強圧にしているが、これに限らず、求芯作用の終了点が検出されてその信号が制御装置に送られたときに、加圧ピニオン22より被加工レンズ1を強圧に保持した後に芯出しの作業終了を指示するようにしてもよい。
【0043】
ここに、図1に示す構成においては、機械的振動を発振する発振装置に圧電素子8を用いているが、機械的振動源となる発振装置は圧電素子8に限らず、超音波振動子、電磁石による振動、モーターによる偏芯機構ほか、機械的振動を発生可能なものであれば何でも大体用いることができる。
【0044】
本実施の形態によれば、従来のベルクランプ方式だけではできない、小径レンズの芯取工程において、Z係数0.15以下のレンズがヤニ貼り(サイダ)方式でやる非能率的な芯取方法で無く、能率良くしかもヤニを使用しないので洗浄工程の軽減が図られる等の効果を得ることができる。
【0045】
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2を図5に示す。図5はレンズ芯取機およびレンズ芯取り装置を示す断面図である。
【0046】
芯取機のべース20上には、同軸上に対向して配置された上下軸35,34に取り付けられた上下軸ベルホルダー32,33が、上軸35の外周に形成したラック部46に噛み合った加圧ピニオン40によって被加工レンズ31を挟持可能なようにするクランプ機構が配設されている。尚、本実施の形態では、大径の被加工レンズ31の芯出しが行えるように、実施の形態1の上下軸ベルホルダー32、33とはその形状を変えているが、実施の形態1で用いた形状の上下軸ベルホルダー32、33を用いることができる。
【0047】
上軸35および下軸34は、それぞれべース20に一体に形成された上軸コラム49および下軸コラム50に対して回転自在に支持されている。上軸35は、実施の形態1と同様に、上軸軸部35aと上軸外筒35bからなっており、上軸軸部35aの下端には、ベルクランプ方式で被加工レンズ31を挟持可能な上軸ベルホルダー32がネジ結合されている。上軸軸部35aは、ベアリング51を介して上軸外筒35b内に回転軸線回りに回転自在に保持されており、その上端には上軸歯車37が取り付けられている。前記ベアリング51は、上軸外筒35b内に螺着した止めカバー52で上軸軸部35aと上軸外筒35b間に支持されており、止めカバー52のゆるみ止めの止め輪53が上軸軸部35aにネジ結合されている。
【0048】
上軸外筒35bは上軸コラム49に摺動自在に保持され、上軸35の回転軸線に沿って移動自在になっている。上軸外筒35bの外面には、上軸35を上下動する挟持力調整手段としての移動機構を構成する加圧ピニオン40と噛み合う前記ラック部46が形成されている。すなわち、上軸ベルホルダー32を取り付けた上軸軸部35aは、加圧ピニオン40の駆動操作により上軸外筒35bと共に上下動可能となっている。
【0049】
一方、下軸34は下軸コラム50に回転軸線回りに回転自在に保持され、その上端には、ベルクランプ方式で被加工レンズ31を挟持可能な下軸ベルホルダー33がネジ結合されている。また、下軸34の下端には下軸歯車36が取り付けられており、下軸34はその回転軸軸線方向には摺動しないようになっている。なお、下軸34を構成する部材は図2と同じである。
【0050】
上軸35の上軸歯車37および下軸34の下軸歯車36には、上軸駆動歯車44および下軸駆動歯車42がそれぞれ噛み合わされている。上下駆動歯車44,42は伝達軸43により連動され、同じ方向に同期回転されるようになっている。伝達軸43の下端には、追い越しクラッチ47を介して軸駆動モーター41が接続され、伝達軸43および上下駆動歯車44,42を伝達軸回転方向45に回転可能になっており、軸駆動モーター41により上軸ベルホルダー32および下軸ベルホルダー33が上軸回転方向39および下軸回転方向38に同期して回転するようになっている。
【0051】
また、伝達軸43の上端には、前記軸駆動モーター41と対向するように配置された高速モーター48が接続され、伝達軸43および上下軸駆動歯車44,42を伝達軸回転方向45に回転可能になっている。この高速モーター48は、軸駆動モーター41により伝達軸43が回転する時は従動して空回りするが、高速モーター48が起動されると追い越しクラッチ47の追い越し機構の作用で軸駆動モーター41の回転よりも伝達軸43を高速回転して、上下軸駆動歯車44,42と上下軸歯車37,36を介し上下軸35,34および上下軸ベルホルダー32,33を上下軸回転方向39,38に回転し、上下軸ベルホルダー32,33間で挟持した被加工レンズ31を高速回転するようになっている。前記軸駆動モーター41は、実施の形態1の軸回転モーター23と同程度の回転に設定されている。
【0052】
被加工レンズ31を挟持する上下軸ベルホルダー32,33の外周面の側方には、実施の形態1と同様に構成した振動付与手段としての加振機構を構成する振動端子6、振動連結棒7、圧電素子8、加圧調整バネ9、平行バネ10、平行バネ基板11、固定板12および振動装置本体13が、実施の形態1と同様に配置されており、振動端子6の二股状に形成した先端を上下軸ベルホルダー32,33の外周面にそれぞれ当接し、圧電素子8で発振された機械的振動を上下軸ベルホルダー32,33の中心軸と直交する方向に付与可能となっている。
【0053】
振動端子6には、伝達軸43と干渉(当接)しないように、伝達軸43が通過可能なくり抜き部54が設けられている。なお、これに限らず、振動端子6と伝達軸43が干渉しなければ、伝達軸43の側方側を振動端子6が通過するように構成しても良い。
【0054】
次に、前記構成からなるレンズ芯取機によるレンズ芯取方法を説明する。
実施の形態1と同様に、上下軸ベルホルダー32,33間に被加工レンズ31を挟持する。そして、軸駆動モーター41を駆動して伝達軸43により上下軸駆動歯車44,42を同期回転し、上下軸歯車37,36および上下軸35,34を介して、実施の形態1と同様に、上下軸ベルホルダー32,33および被加工レンズを回転するとともに振動端子6により上下軸ベルホルダー32,33の中心軸と直交する方向に機械的振動を付与する。これにより、上下軸ベルホルダー32,33間に挟持した被加工レンズ31は遠心力および振動によるクサビ作用により、被加工レンズ31は芯出しがなされる。
【0055】
また、上下軸ベルホルダー32,33間に挟持する被加工レンズ31が求芯方向に移動しにくい場合、例えば大径の被加工レンズ31の芯出しを行うときは、高速モーター48を駆動して被加工レンズ31を高速回転し、被加工レンズ31に大きな遠心力を生じさせる。そのため、ベルホルダー32,33の回転軸線に対して偏芯して(あるいは傾いて)挟持された被加工レンズ31は、被加工レンズ31の遠心力で動かされて滑動しやすい状態となる上に、さらに被加工レンズ31には、上下軸ベルホルダー32,33を介して振動付与手段により振動が付与されているので、極めて被加工レンズ31の芯出し作業が早められる。
【0056】
本実施の形態によれば、実施の形態1の効果に加え、小径化された被加工レンズ31の芯出し作業に限らず、大径の被加工レンズ31であっても、高速に芯出し作業ができ、レンズの芯取り加工を行うことができる効果を得ることができる。
【0057】
なお、実施の形態1,2では、上軸ベルホルダー2,32と下軸ベルホルダー3,33を上下方向に配設した場合を説明したが、これに限られず、被加工レンズ1,31を挟持する2つのベルホルダーを水平方向に配設して構成してもよい。この場合、被加工レンズ1,31は、下軸ベルホルダー3,33に載置するのに代え、例えば被加工レンズ1,31のレンズ外周面を挟持して2つのベルホルダー間に位置させた後、少なくとも一方のベルホルダーを移動して挟持すればよい。
【0058】
この場合には、実施の形態2における移動可能な上軸軸部35aに相当する水平な軸部の中心に、ベルホルダーの中心の空間と連通する孔を形成すれば、2つのベルホルダー間に被加工レンズを吸着しつつ保持可能な構成にすることができる。
【0059】
また、各実施の形態では2つのベルホルダーに、振動端子6を当接したが、一方のみに当接するようにしてもよい。
【0060】
さらに、ベルホルダーの中心軸に対し、振動端子6の軸線が直交するように当接させたが、これに限られず、例えば、直交軸線から0〜60°程度のように、ベルホルダーの中心軸に対して振動端子6の軸線が斜めとなる方向から振動端子6を当接するように構成してもよい。
【0061】
なお、上記した具体的実施の形態から次のような構成の技術的思想が導き出される。
(付記)
(1)中心軸が一致して対向する2つのベルホルダー間に、被加工物であるレンズを挟持してレンズの芯出しをした後にレンズの芯取り加工を行うレンズ芯取方法において、
レンズを挟持した状態で2つのベルホルダーを回転しつつ、振動付与手段を前記ベルホルダーの両方または一方に当接し、前記振動付与手段により前記ベルホルダーの中心軸と交差する方向に機械的振動を与え、前記ベルホルダー間に挟持したレンズの芯出しを行うようにしたことを特徴とするレンズ芯取方法。
【0062】
(2)中心軸が一致して対向する2つのベルホルダー間に、被加工物であるレンズを挟持してレンズの芯出しをした後にレンズの芯取り加工を行うレンズ芯取方法において、
レンズを挟持した状態で2つのベルホルダーを回転しつつ、振動付与手段を前記ベルホルダーの両方または一方に当接し、前記振動付与手段により前記ベルホルダーの中心軸と交差する方向に機械的振動を与え、前記ベルホルダー間に挟持したレンズの芯出しをした後に、挟持力調整手段により前記ベルホルダーよるレンズの挟持力を増加させ、その後レンズの芯取り加工を行うようにしたことを特徴とするレンズ芯取方法。
【0063】
(3)ベルホルダーは、低速回転または高速回転に切り替え可能であることを特徴とする付記(1)または(2)に記載のレンズ芯取方法。
【0064】
(4)中心軸が一致して対向する2つのベルホルダー間に、被加工物であるレンズを挟持してレンズの芯出しをした後にレンズの芯取り加工を行うレンズ芯取機において、
レンズを挟持した状態で前記ベルホルダーの両方または一方にその中心軸と交差する方向に機械的振動を与える振動付与手段を前記ベルホルダーに対して当接、離反自在に設け、
前記ベルホルダーを回転しながらベルホルダーに振動を与えてベルホルダー間に挟持したレンズの芯出しを行うようにしたことを特徴とするレンズ芯取機。
【0065】
(5)中心軸が一致して対向する2つのベルホルダー間に、被加工物であるレンズを挟持してレンズの芯出しをした後にレンズの芯取り加工を行うレンズ芯取機において、
レンズを挟持した状態で前記ベルホルダーの両方または一方にその中心軸と交差する方向に機械的振動を与える前記ベルホルダーに対して当接、離反自在な振動付与手段と、ベルホルダー間に挟持されたレンズの挟持力を変化させる挟持力調整手段とを有し、
前記振動付与手段により前記振動を与えながらベルホルダーを回転してレンズの芯出しをした後にベルホルダーよるレンズの挟持力を増加させ、その後レンズの芯取り加工を行うようにしたことを特徴とするレンズ芯取機。
【0066】
付記(1)および(4)のレンズの芯取方法および装置によれば、芯取り加工されるレンズが小径であっても、高い精度の芯出しができ、レンズの芯取り加工を良好に行うことができる。
【0067】
付記(2)および(5)のレンズの芯取方法および装置によれば、芯取り加工されるレンズが小径であっても高い精度の芯出しができるとともに、芯取り終了にレンズの芯出し位置を確保し、レンズの芯取り加工を良好に行うことができる。
【0068】
付記(3)のレンズの芯取方法によれば、芯取り加工されるレンズの径の大小にかかわらず、高速に高い精度の芯出しができ、レンズの芯取り加工を良好に行うことができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1によれば、芯取り加工されるレンズが小径であっても、高い精度の芯出しができ、レンズの芯取り加工を良好に行うことができる。
【0070】
また、本発明の請求項2によれば、芯取り加工されるレンズが小径であっても、高い精度の芯出しができるとともに、芯取り終了にレンズの芯出し位置を確保し、レンズの芯取り加工を良好に行うことができる。
【0071】
さらに、本発明の請求項1,2によれば、レンズの芯出し終了を確実に検出できる。
【0072】
また、本発明の請求項3によれば、芯取り加工されるレンズが小径であっても高い精度の芯出しができ、レンズの芯取り加工を良好に行えるレンズ芯取機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1のレンズ芯取機の上下軸および上下軸ベルホルダー周辺を示す断面図である。
【図3】本発明の求芯作用を説明するための図である。
【図4】本発明の求芯作用を説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態2を示す断面図である。
【図6】従来の芯出し方法を示す断面図で、図6(a)は芯出し前の状態、図6(b)は芯出し後の状態である。
【図7】従来の芯出し装置を示し、図7(a)は正面図、図7(b)は平面図である。
【符号の説明】
1,31 被加工レンズ
2,32 上軸ベルホルダー
3,33 下軸ベルホルダー
4,34 下軸
5,35 上軸
6 振動端子
7 振動連結棒
8 圧電素子
9 加圧調整バネ
10 平行バネ
11 平行バネ基板
12 固定板
13 振動装置本体
18 圧電センサー
19 振動測定器
22,40 加圧ピニオン
23 軸回転モーター
28,46 ラック部
36 下軸歯車
37 上軸歯車
41 軸駆動モーター
42 下軸駆動歯車
43 伝達軸
44 上軸駆動歯車
48 高速モーター[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
In the present invention, the outer peripheral portion of the lens to be processed is ground to a predetermined dimension in accordance with the optical center axis (optical axis) of the lens to be processed.Lens centering machine and lensThe present invention relates to a centering device.
[0002]
[Prior art]
The prior art will be described with reference to FIGS.
FIG. 6 shows a lens centering method and a centering method described in a lens centering machine according to Japanese Patent No. 2637435. The upper
[0003]
When centering, the
[0004]
After the centering of the
[0005]
FIG. 7 shows a lens centering method and apparatus in a lens centering machine disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-34506. Vertical
[0006]
When centering, a dial gauge terminal that is a
[0007]
In general, the core accuracy of a bell clamp system for a lens having two radii of curvature with an optical element is expressed by the ratio of the radius of curvature of the lens and the outer diameter of the vertical axis bell holder that holds the lens at the contact point that holds the lens. It is well known in many documents and others that it depends on the coefficient and the coefficient of friction due to the material of the lens and the vertical axis bell holder.
[0008]
Therefore, in the bell clamp system, there is a lens that cannot secure the core accuracy by merely mechanically bell-clamping, and many attempts have been made such as means as shown in the above example.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, the upper
[0010]
Therefore, the present invention has been made in view of the above problems of the prior art, and it is possible to ensure high core accuracy while utilizing the bell clamp method.Lens centering machine and lensAn object is to provide a centering device.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
To achieve the object, claim 1 of the present invention.This lens centering machine performs centering of the lens after centering the lens by sandwiching the lens as the workpiece between the two bell holders whose center axes coincide and face each other. And a vibration applying means for applying mechanical vibration in a direction intersecting the central axis of both or one of the bell holders with the lens sandwiched therebetween,The vibration applying means includes an oscillating device that oscillates mechanical vibration, vibration coupling means that transmits the vibration to both or one of the bell holders, a pressure adjusting spring that adjusts the force of the vibration, and the vibration to the bell holder. A parallel spring applied from a fixed direction to a piezoelectric sensor that is attached to the parallel spring to detect the attenuation of the resonance point of the parallel spring, and is connected to a vibration measuring instrument that outputs the lower limit of the attenuation curve. AndWhile the bell holder is rotated, the bell holder is vibrated to center the lens sandwiched between the bell holders.
[0014]
Of the present inventionClaim 2The lens centering machineIn claim 1 of the present invention,Clamping force adjustment that changes the clamping force of the lens clamped between bell holdersMeansThe lens holder is centered by rotating the bell holder while applying the vibration by the vibration applying means, and then the lens clamping force by the bell holder is increased, and then the lens is centered. Features.
[0016]
Furthermore, the present inventionClaim 3This lens centering device is a lens that is arranged in a lens centering machine that performs centering of a lens after centering a lens that is a workpiece between two opposing bell holders having the same center axis. A centering device, a vibration terminal contacting at least one of the bell holders, an oscillation device for applying mechanical vibration to the bell holder via the vibration terminals, and a pressure adjusting spring for adjusting the amount of vibration A holding means for the vibration terminal that applies the vibration so as to intersect the central axis of the bell holder, a piezoelectric sensor that is attached to the holding means and detects attenuation of a resonance point transmitted to the holding means, And a vibration measuring device that outputs a lower limit point of the attenuation curve.
[0017]
First, the configuration of the present inventionExampleThe centripetal action will be described with reference to FIG. 3 (a) and 3 (b) show two states of the lens to be processed sandwiched between the vertical axis bell holders, and FIG. 3 (c) shows a state in which the lens to be processed is centered.
[0018]
The processed
[0019]
At this time, when mechanical vibration is applied to both or one of the upper and lower
[0020]
Incidentally, mechanical vibration and wedge action will be described with reference to FIG. The figure shows a carpenter tool. A main blade k and a back blade l sandwiched between a cannula base j and a stop pin m provided thereon are inserted. Now, when an impact is applied to the cannula table j with the hammer n in the direction of the hammer external force acting direction o, the main blade k moves in the direction of the main blade movement direction p due to the wedge action. On the other hand, when an impact is applied from the opposite side of the hammer operating force o direction, the main blade k moves in the direction opposite to the main blade movement direction p. This is a technique that is known and used as a very general method not only for carpenter tools, but also for agricultural implements such as fences and axes.
[0023]
Of the present inventionClaim 1In the lens centering machine, centrifugal force is applied to the lens holding the two bell holders while being synchronously rotated, and mechanical vibration is applied to the bell holder by the vibration applying means to cause a wedge action. The lens is centered by moving the lens in the centering direction and then centering the lens.
In addition, the mechanical vibration oscillated by the oscillation device is adjusted in the vibration force by a pressure adjusting spring, the direction of the vibration is made constant by a parallel spring, and is transmitted to a bell holder by a vibration coupling means. Then, the state of the damping point of the resonance point of the parallel spring is output as a change in current with a piezoelectric sensor attached to the parallel spring and appears on the vibration measuring instrument, and the centripetal action ends at the lower limit of the damping curve that appears on the vibration measuring instrument. Check the point.
[0024]
Of the present inventionClaim 2In the lens centering machine, centrifugal force is applied to the lens holding the two bell holders while being synchronously rotated, and mechanical vibration is applied to the bell holder by the vibration applying means to cause a wedge action. The lens is centered by moving the lens in the centering direction. Thereafter, the pinching force of the lens by the bell holder when the centering process is performed by the pinching force adjusting means is increased. The clamping force adjusting means also adjusts the clamping force of the lens when centering.
[0026]
Of the present inventionClaim 3In this lens centering device, a vibration terminal is brought into contact with at least one of the bell holders that sandwich the lens, and mechanical vibration generated by the oscillation device is applied to the bell holder. The mechanical vibration is adjusted in force by a pressurizing adjustment spring, and is applied in a direction crossing the central axis of the bell holder with the direction of mechanical vibration being fixed by the holding means of the vibration terminal. The piezoelectric sensor attached to the holding means detects the state of attenuation of the resonance point of the holding means, and the vibration measuring device shows the state of attenuation detected by the piezoelectric sensor, and the lens at the lower limit of the attenuation curve appearing on the vibration measuring device. Completion of centering is detected.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Embodiment 1]
[0028]
In FIG. 1, the
[0029]
On the other hand, the
[0030]
The
[0031]
As shown in FIG. 1, the upper end of the
[0032]
On the other hand, on the
[0033]
On the tip side where the upper
[0034]
The outer peripheral surface of the vertical
[0035]
The axis of the
[0036]
The
[0037]
The vibration device
[0038]
In addition, the lens centering device provided in the lens centering machine has a
[0039]
Next, a lens centering method using the lens centering machine having the above configuration will be described.
First, the
[0040]
Therefore, the two upper and lower
[0041]
When the upper and
[0042]
Next, the control device drives the
[0043]
Here, in the configuration shown in FIG. 1, the
[0044]
According to the present embodiment, an inefficient centering method in which a lens having a Z coefficient of 0.15 or less is performed by a clogging (cider) system in a centering process of a small-diameter lens, which is not possible with the conventional bell clamp system alone. There is no need to use the spear efficiently, and the effect of reducing the cleaning process can be obtained.
[0045]
[Embodiment 2]
A second embodiment of the present invention is shown in FIG. FIG. 5 is a sectional view showing a lens centering machine and a lens centering apparatus.
[0046]
On the
[0047]
The
[0048]
The upper shaft
[0049]
On the other hand, the
[0050]
An upper shaft drive gear 44 and a lower
[0051]
In addition, a high speed motor 48 arranged to face the
[0052]
On the sides of the outer peripheral surfaces of the vertical
[0053]
The
[0054]
Next, a lens centering method using the lens centering machine having the above configuration will be described.
Similar to the first embodiment, the
[0055]
Further, when the
[0056]
According to the present embodiment, in addition to the effects of the first embodiment, not only the centering operation of the
[0057]
In the first and second embodiments, the case where the upper
[0058]
In this case, if a hole communicating with the space at the center of the bell holder is formed at the center of the horizontal shaft corresponding to the movable
[0059]
Moreover, in each embodiment, although the
[0060]
Furthermore, although it was made to contact | abut so that the axis line of the
[0061]
The technical idea of the following configuration is derived from the specific embodiment described above.
(Appendix)
(1) In a lens centering method in which a lens as a workpiece is sandwiched between two bell holders whose center axes coincide and face each other and the lens is centered, and then the lens is centered.
While rotating the two bell holders with the lens held between them, the vibration applying means abuts on both or one of the bell holders, and mechanical vibration is applied in the direction intersecting the central axis of the bell holder by the vibration applying means. The lens centering method is characterized in that the lens centered between the bell holders is centered.
[0062]
(2) In a lens centering method in which the lens is centered by sandwiching the lens as a workpiece between two bell holders whose center axes coincide and face each other,
While rotating the two bell holders with the lens held between them, the vibration applying means abuts on both or one of the bell holders, and mechanical vibration is applied in the direction intersecting the central axis of the bell holder by the vibration applying means. And after centering the lens held between the bell holders, the holding force adjusting means increases the holding force of the lens by the bell holder, and then the lens is centered. Lens centering method.
[0063]
(3) The lens centering method according to appendix (1) or (2), wherein the bell holder can be switched to low speed rotation or high speed rotation.
[0064]
(4) In a lens centering machine that performs centering of a lens after centering the lens by sandwiching a lens as a workpiece between two bell holders whose center axes coincide and face each other,
A vibration applying means for applying mechanical vibration to both or one of the bell holders in a direction intersecting with the central axis in a state where the lens is sandwiched is provided in contact with and separated from the bell holder,
A lens centering machine characterized in that, while rotating the bell holder, the bell holder is vibrated to center the lens sandwiched between the bell holders.
[0065]
(5) In a lens centering machine that performs centering processing of a lens after centering the lens by sandwiching a lens as a workpiece between two bell holders whose center axes coincide and face each other,
With the lens being clamped, the bell holder is held between the bell holder and the vibration applying means that can come into contact with and separate from the bell holder that gives mechanical vibration to the one or both of the bell holders in a direction intersecting the central axis. Holding force adjusting means for changing the holding force of the lens,
The lens holder is centered by rotating the bell holder while applying the vibration by the vibration applying means, and then the pinching force of the lens by the bell holder is increased, and then the lens is centered. Lens centering machine.
[0066]
According to the lens centering method and apparatus of appendices (1) and (4), even if the lens to be centered has a small diameter, high-precision centering can be performed, and the centering of the lens is performed well. be able to.
[0067]
According to the lens centering method and apparatus of appendices (2) and (5), high-precision centering can be performed even when the lens to be centered has a small diameter, and the centering position of the lens at the end of centering Can be secured, and the centering of the lens can be performed satisfactorily.
[0068]
According to the lens centering method of Appendix (3), high-precision centering can be performed at high speed regardless of the diameter of the lens to be centered, and the centering of the lens can be performed satisfactorily. .
[0069]
【The invention's effect】
As explained above, the present inventionAccording to claim 1,Even if the lens to be centered has a small diameter, high-precision centering can be performed, and the centering of the lens can be performed satisfactorily.
[0070]
In addition, the present inventionAccording to claim 2,Even if the lens to be centered has a small diameter, high-precision centering can be performed, and the centering position of the lens can be secured at the end of centering, and the centering of the lens can be performed satisfactorily.
[0071]
Furthermore, the present inventionAccording to
[0072]
In addition, the present inventionAccording to claim 3,Even if the lens to be centered has a small diameter, high-precision centering can be performed, and a lens centering machine that can satisfactorily center the lens can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing the periphery of the vertical axis and the vertical axis bell holder of the lens centering machine according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a view for explaining the centripetal action of the present invention.
FIG. 4 is a diagram for explaining the centripetal action of the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a second embodiment of the present invention.
6A and 6B are cross-sectional views showing a conventional centering method, in which FIG. 6A shows a state before centering, and FIG. 6B shows a state after centering.
7 shows a conventional centering device, FIG. 7 (a) is a front view, and FIG. 7 (b) is a plan view.
[Explanation of symbols]
1,31 Lens to be processed
2,32 Upper shaft bell holder
3,33 Lower shaft bell holder
4,34 Lower shaft
5,35 upper shaft
6 Vibration terminal
7 Vibration connecting rod
8 Piezoelectric elements
9 Pressure adjustment spring
10 Parallel spring
11 Parallel spring board
12 Fixed plate
13 Vibration device body
18 Piezoelectric sensor
19 Vibration measuring instrument
22, 40 Pressure pinion
23-axis rotary motor
28, 46 rack
36 Lower shaft gear
37 Upper shaft gear
41 axis drive motor
42 Lower shaft drive gear
43 Transmission shaft
44 Upper shaft drive gear
48 high-speed motor
Claims (3)
中心軸が一致して対向する2つのベルホルダー間に、被加工物であるレンズを挟持してレンズの芯出しをした後にレンズの芯取り加工を行うレンズ芯取機において、In a lens centering machine that performs centering of a lens after centering the lens by sandwiching a lens as a workpiece between two bell holders whose center axes coincide and face each other,
レンズを挟持した状態で前記ベルホルダーの両方または一方にその中心軸と交差する方向に機械的振動を与える振動付与手段を具備し、Comprising vibration imparting means for applying mechanical vibration in a direction intersecting the central axis of both or one of the bell holders with the lens held therebetween;
前記振動付与手段は、機械的振動を発振する発振装置と、前記振動をベルホルダーの両方または一方に伝える振動連結手段と、前記振動の力量を調整する加圧調整バネと、前記振動をベルホルダーに一定の方向から与える平行バネとからなり、前記平行バネに取付けられて前記平行バネの共振点の減衰を検出する圧電センサーと、この減衰カーブの下限点を出力する振動測定器に接続されており、The vibration applying means includes an oscillating device that oscillates mechanical vibration, vibration coupling means that transmits the vibration to both or one of the bell holders, a pressure adjusting spring that adjusts the force of the vibration, and the vibration that the bell holder A parallel spring applied from a fixed direction to a piezoelectric sensor that is attached to the parallel spring and detects the attenuation of the resonance point of the parallel spring, and is connected to a vibration measuring instrument that outputs the lower limit of the attenuation curve. And
前記ベルホルダーを回転しながらベルホルダーに振動を与えてベルホルダー間に挟持したレンズの芯出しを行うようにしたことを特徴とするレンズ芯取機。A lens centering machine characterized in that, while rotating the bell holder, the bell holder is vibrated to center the lens sandwiched between the bell holders.
前記振動付与手段により前記振動を与えながらベルホルダーを回転してレンズの芯出しをした後にベルホルダーによるレンズの挟持力を増加させ、その後レンズの芯取り加工を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載のレンズ芯取機。The lens holder is centered by rotating the bell holder while applying the vibration by the vibration applying means, and then the pinching force of the lens by the bell holder is increased, and then the lens is centered. The lens centering machine according to claim 1.
前記ベルホルダーの少なくとも一方に当接する振動端子と、この振動端子を介してベルホルダーに機械的振動を付与する発振装置と、前記振動の力量を調整する加圧調整バネと、前記振動をベルホルダーの中心軸に交差するように与える前記振動端子の保持手段と、この保持手段に取付けられてこの保持手段に伝達される共振点の減衰を検出する圧電センサーと、前記減衰カーブの下限点を出力する振動測定器とを具備することを特徴とするレンズ芯出装置。A vibration terminal that contacts at least one of the bell holder, an oscillation device that applies mechanical vibration to the bell holder via the vibration terminal, a pressurizing adjustment spring that adjusts the amount of vibration, and the vibration of the bell holder The vibration terminal holding means provided so as to cross the central axis of the vibration sensor, a piezoelectric sensor that is attached to the holding means and detects attenuation of a resonance point transmitted to the holding means, and outputs a lower limit point of the attenuation curve A lens centering device.
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