JP3991581B2 - SSR - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、負荷短絡時の過電流に対して通電経路を遮断する短絡保護構造を用いたSSR(ソリッドステートリレー)に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、SSRは、ソレノイド、モータ、ヒータあるいはランプなどを直接負荷として駆動するために用いられるが、不慮の事故などによって負荷短絡が発生した場合、過電流によってSSR自身あるいはSSRに接続されている装置が損傷する虞がある。
【0003】
このため、従来では、ヒューズなどを外付けしたり、あるいは、SSR自体にヒューズを内蔵させることも考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、SSRにヒューズを外付けするのは面倒であり、また、SSR自体にヒューズを内蔵させると、SSRが大型化するといった難点がある。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みて為されたものであって、大型化することなく、しかも、ヒューズを外付けすることなく、負荷短絡の過電流を遮断できるSSRを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上述の目的を達成するために、次のように構成している。
【0007】
すなわち、本発明のSSRは、入力端子と出力端子とが絶縁回路で電気的に絶縁され、前記出力端子間を導通させる出力素子および前記絶縁回路が樹脂で封止されるSSRにおいて、前記絶縁回路が、光結合素子であり、該光結合素子の受光素子の一端が、抵抗を介して一方の前記出力端子と前記出力素子の一端との間の第1の接続部で接続されるとともに、前記受光素子の他端が、他方の前記出力端子と前記出力素子の他端との間の第2の接続部で接続され、前記出力素子の一端と前記第1の接続部との間の通電経路および前記出力素子の他端と前記第2の接続部との間の通電経路の少なくとも一方の通電経路の一部が 、第1の導体ワイヤで構成される一方、前記受光素子の一端と前記第1の接続部との間の通電経路および前記受光素子の他端と前記第2の接続部との間の通電経路の少なくとも一方の通電経路の一部が、第2の導体ワイヤで構成され、前記両導体ワイヤを、過電流によって共に切断できるように、近接配置あるいは交差配置させ、前記樹脂で封止された前記通電経路の前記第1,第2の導体ワイヤ近傍の前記樹脂の被覆層を薄肉としたものである。
【0008】
ここで、導体ワイヤ近傍とは、過電流が流れたときの導体ワイヤの発熱による熱応力を受けるような導体ワイヤに近い部分をいう。
【0009】
薄肉とは、導体ワイヤの熱応力が集中しやすいように、その近傍の他の部分よりも肉厚を薄くすることをいう。
【0010】
近接配置あるいは交差配置とは、短絡によって第1の導体ワイヤに過電流が流れて、該第1の導体ワイヤの膨張による熱応力によって、第1の導体ワイヤの近傍の構造的に弱い薄肉の樹脂の被覆層の部分に応力が集中し、この部分にクラックが生じ、あるいは、クラックが生じて一部の樹脂が弾き飛ばされるときに、同時に第2の導体ワイヤが切断されるように近接して両ワイヤを配置し、あるいは、両ワイヤを交差させて配置することをいう。
【0011】
本発明によると、第1の導体ワイヤに、短絡によって過電流が流れると、第1の導体ワイヤの周囲の樹脂が炭化する前に、該導体ワイヤの膨張による熱応力によって、第1の導体ワイヤの付近の構造的に弱い薄肉の樹脂の被覆層の部分に応力が集中し、この部分にクラックが生じ、あるいは、クラックが生じて一部の樹脂が弾き飛ばされ、これによって、第1の導体ワイヤおよびこの第1の導体ワイヤに近接あるいは交差している第2の導体ワイヤの通電経路が同時に遮断されるので、出力素子および受光素子に過電流が流れることがない。
【0012】
本発明の他の実施態様においては、前記薄肉の被覆層の部分が、凹部となっている。
【0013】
この実施態様によると、短絡によって過電流が導体ワイヤを流れると、導体ワイヤの急激な温度上昇による膨張によって発生する熱応力によって、導体ワイヤの近傍の構造的に弱い凹部の境界付近に応力が集中し、この部分にクラックが生じ、あるいは、クラックが生じて一部の樹脂が弾き飛ばされ、これによって、溶融した導体ワイヤの逃げ場を形成して、あるいは、溶融した導体ワイヤの一部も弾き飛ばされて導体ワイヤによる通電経路が遮断されるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面によって、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
【0015】
(参考例1)
図1は、本発明の実施の形態の説明に先立って、その前提となる構成を説明するためのSSR1の外観斜視図であり、このSSR1は、例えば、エポキシ樹脂で封止された本体1aを有し、この本体1aの下部からは、各一対の入力端子21,22および出力端子31,32が延出されている。
【0016】
前記一対の入力端子21,22は、図示しない直流電源およびスイッチの直列回路に接続される一方、一対の出力端子31,32は、図示しない負荷および交流電源の直列回路に接続されものであり、いわゆる、直流入力、交流出力となっている。
【0017】
このSSR1では、ヒューズなどを外付けすることなく、負荷が短絡して過電流が流れても保護できるように、封止樹脂内部の遮断すべき通電経路に対応する樹脂の被覆を薄肉にするために、円形の凹部(窪み)4を形成している。この凹部4の作用については、後述する。
【0018】
図2は、このSSR1の回路図であり、このSSR1は、入力端子21,22と出力端子31,32とを絶縁する絶縁回路としてのフォトトライアックカプラ5と、出力端子31,32間を導通させる出力素子(パワー素子)としてのトライアック6と、コンデンサ7および抵抗8からなるノイズ除去用のスナバ回路9と、ゲート抵抗10とを備えている。
【0019】
このSSR1では、従来のようにヒューズを外付けすることなく、あるいは、SSRにヒューズを内蔵させることなく、負荷が短絡したときの過電流を遮断して保護するものである。
【0020】
ここで、短絡保護構造の説明に先立って、ヒューズなどを設けなかった場合に、従来のSSRがどのようにして損傷するかについて説明する。
【0021】
負荷の短絡によって、過電流が、SSR内部のボンディングワイヤを流れると、ボンディングワイヤが急激に発熱し、フォトトライアックカプラ5がオンしている限り、ボンディングワイヤの温度が急激に上昇し、ボンディングワイヤが溶融してもボンディングワイヤの逃げ場がないので、過電流が流れ続け、このボンディングワイヤの発熱で周囲の樹脂が炭化し、この炭化した部分がバイパス電流経路となり、ボンディングワイヤが溶融した後も過電流を負荷に供給し続け、さらに、温度が上昇し、最終的には、樹脂が分解して分解ガスが発生することになるのである。
【0022】
そこで、負荷の短絡によって、過電流が、SSR内部のボンディングワイヤを流れてボンディングワイヤが発熱したときには、ボンディングワイヤの周囲の樹脂が炭化する前に、該ボンディングワイヤの膨張による熱応力によって、ボンディングワイヤの付近の構造的に弱い薄肉の樹脂の被覆層の部分に応力を集中させるものであり、これによって、この部分にクラックが生じ、あるいは、クラックが生じて一部の樹脂が弾き飛ばされ、これによって、溶融したボンディングワイヤの逃げ場を形成して、あるいは、溶融したボンディングワイヤの一部も弾き飛ばされてボンディングワイヤによる通電経路を遮断するのである。
【0023】
図3は、このSSR1の内部の銅のリードフレーム11、トライアック6およびゲート抵抗10の配置およびその配線状態を示しており、図2の一部に対応するものであり、トライアック6のゲート端子がゲートワイヤ12で配線されるとともに、トライアック6の一方のT1端子がT1ワイヤ13で配線されており、このT1ワイヤ13の部分は、負荷に対する通電経路であり、負荷の短絡によって、過電流が流れたときに、この通電経路を次のようにして遮断するのである。
【0024】
すなわち、図4(a)に示されるように、このT1ワイヤ13の上部の樹脂被覆層は、他の部分よりも薄肉となるように、上述のように、円形の凹部4が形成されている。
【0025】
このように、過電流によって遮断すべき通電経路であるT1ワイヤ13近傍の樹脂の被覆層を、他の部分よりも薄肉としているので、負荷の短絡によって過電流が流れてT1ワイヤ13が急激に発熱して膨張による熱応力が発生すると、構造的に弱い薄肉の凹部4の境界部分に応力が集中してクラックを生じ、あるいは、図4(b)に示されるようにクラックが生じると同時に一部の樹脂が弾き飛ばされ、このとき既に溶融しているT1ワイヤ13の逃げ場が形成され、あるいは、溶融したT1ワイヤ13の一部も弾き飛ばされることになり、T1ワイヤ13の周囲の樹脂が炭化する前に、T1ワイヤ13による通電経路が遮断されることになる。なお、T1ワイヤ13による熱応力とは、該ワイヤ13が溶融する前の固体の状態の熱膨張による熱応力および溶融した後の体積膨張による熱応力の両者を含むものである。
【0026】
図5は、上述のT1ワイヤ13の溶断を状態を説明するための一部を拡大した断面図であり、負荷の短絡によって過電流が流れてT1ワイヤ13が発熱して膨張による熱応力が発生すると、構造的に弱い薄肉の凹部4に熱応力が集中し、T1ワイヤ13から凹部4の波面(境界面)に向かって同図(a)のようにクラック15を生じ、あるいは、クラックが生じると同時に樹脂16の一部が弾き飛ばされ、溶融したT1ワイヤ13の逃げ場が形成され、同図(b)に示されるように、溶融したT1ワイヤ13が、クラック15に流れ込んで、あるいは、溶融したT1ワイヤ13の一部も弾き飛ばされて樹脂炭化経路が形成される前に、T1ワイヤ13を溶断させて通電経路を遮断するものである。
【0027】
この例では、負荷が短絡すると、例えば、図2の矢符Aで示されるように過電流が流れるが、上述のようにしてT1ワイヤ13が、図6に示されるように溶断し、これによって、図7に示されるように通電経路が遮断される。
【0028】
これによって、従来のようにヒューズを外付けしたり、あるいは、ヒューズを内蔵させることなく、負荷の短絡による過電流から保護できることになる。
【0029】
(実施の形態1)
上述の参考例1では、過電流によってトライアック6に配線されるT1ワイヤ13が遮断された後、フォトトライアックカプラ5がオンしている間、図8の矢符Bに示されるように、フォトトライアックカプラ5およびゲート抵抗10を電流が流れるため、完全に過電流遮断が行なえていないことになる。
【0030】
出力端子31,32に接続される交流電源の電圧が低い場合、例えば、100Vの場合には、ゲート抵抗10も高温に耐えられるので、樹脂が炭化することもなく、樹脂が分解して分解ガスが発生することもないが、交流電源の電圧が、高い場合、例えば、200Vの場合には、ゲート抵抗10で消費されるワット数が4倍となってゲート抵抗10の温度が急激に上昇し、このゲート抵抗10の周囲の樹脂が炭化し、この炭化した部分がバイパス電流経路となり、さらに温度が上昇し、最終的に樹脂が分解して分解ガスが発生する虞がある。
【0031】
ワット数の大きなゲート抵抗を使用することも考えられるが、そうすると、電気特性が変わったり、実装面積が大きくなるといった難点がある。
【0032】
そこで、この実施の形態では、図9に示されるように、ゲート抵抗10の一端とトライアック6のゲート端子との間を追加ワイヤ17によって配線している。この追加ワイヤ17は、ゲートワイヤ12やT1ワイヤ13と同じボンディングワイヤである。
【0033】
この実施の形態では、図10および図11に示されるように、T1ワイヤ13の上を追加ワイヤ17が交差するように配線している。これらワイヤ13,17の上方には、凹部4が形成されて樹脂の被覆が薄肉とされているのは、上述の実施の形態と同様である。
【0034】
この実施の形態では、上述の参考例1と同様に、負荷の短絡によってT1ワイヤ13に過電流が流れると、T1ワイヤ13近傍の樹脂にクラックが生じ、あるいは、クラックの発生と同時の樹脂の一部が弾け飛ぶのであるが、そのとき、T1ワイヤ13の上方の追加ワイヤ17が、図11(b)に示されるように、同時に切断されるのである。
【0035】
このように、T1ワイヤ13および追加ワイヤ17の両方が同時に切れるので、通電経路が完全に遮断されることになる。
【0036】
図12は、このT1ワイヤ13および追加ワイヤ17の溶断の状態を説明するための一部を拡大して示す断面図である。
【0037】
負荷の短絡によって、T1ワイヤ13に過電流が流れて発熱し、T1ワイヤ13の膨張によって同図(b)の矢符に示されるように熱応力が発生し、この熱応力は、同図(c)に示されるように、構造的に弱い薄肉の樹脂の被覆層である凹部4の境界部分に集中し、この部分にクラックが生じ、あるいは、樹脂の一部が弾き飛ばされ、このクラックによって同図(d)に示されるように追加ワイヤ17が切断されるとともに、T1ワイヤ13の溶融した金も飛び出して溶断するのである。
【0038】
なお、図10のようにT1ワイヤ13と追加ワイヤ17とを交差させるのではなく、本発明の他の実施の形態として、図13に示されるように、T1ワイヤ13の溶断と同時に追加ワイヤ17が切断される程度の位置に両ワイヤ13,17を近接配置してもよい。
【0039】
なお、図14は、本発明に係るSSRの寸法等の条件の一例を示す断面図であり、上述の図4に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0040】
同図において、凹部4の深さL1は1.5mm、凹部4の底からT1ワイヤ13までの距離L2は0.5〜0.6mm、T1ワイヤ13の高さL3は0.8〜0.9mm、リードフレーム11の下面から本体下面までの距離L4は1.2mm、銅のリードフレーム11の厚みは0.25mm、T1ワイヤ13である金ワイヤの径は0.05mmφ、トライアック6の厚みは0.21mm、樹脂はエポキシ樹脂である。
【0041】
また、負荷側は、負荷電圧AC100V・ゼロクロス入力、負荷短絡の短絡電流はピーク60A・1.1msec程度であり、入力電圧はDC12Vである。
【0042】
これらの条件で、100個以上のサンプルについてT1ワイヤ13の溶断による保護が確認された。
【0043】
(参考例2)
図15は、参考例2の図2に対応する回路図であり、対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0044】
この図15において、一方の出力端子31とトライアック6のT1端子との間の第1の接続部18で、フォトトライアックカプラ5の受光素子5aの一端が、ゲート抵抗10を介して接続されており、また、他方の出力端子32とトライアック6のT2端子との間の第2の接続部19で、フォトトライアックカプラ5の受光素子5aの他端が接続されている。
【0045】
この例では、上述のT1ワイヤ13の部分で溶断させるのではなく、第1の接続部18と一方の出力端子31との間の通電経路および第2の接続部19と他方の出力端子32との間の通電経路の少なくとも一部をボンディングワイヤで構成するとともに、このボンディングワイヤに過電流が流れたら上述のように溶断できるように、樹脂の被覆層を薄肉にするのである。この実施の形態によれば、一つのボンディングワイヤのみを過電流で溶断させることにより、上述の実施の形態1と同様に完全に通電経路を遮断できるものである。
【0046】
(その他の例)
溶断させるワイヤの位置は、上述の実施の形態1に限るものではないのは勿論である。
【0047】
また、ワイヤの数、線径、ワイヤの材質を変えて複数種類の溶断特性を持たせるようにしてもよい。
【0048】
例えば、図16に示されるように、複数の導体ワイヤ25,26を直列に設けてもよい。また、導体ワイヤを並列に設けてもよい。
【0049】
上述の実施の形態では、直流入力交流出力のSSRに適用したけれども、交流入力交流出力、直流入力直流出力のSSRに適用してもよい。
【0050】
また、他の参考例として、例えば、図17(a),(b)に示されるように、半導体部品27の発熱部である導電ワイヤ28および半導体素子29上部のパッケージに、円形の窪み30を設け、短絡時の過電流により発生する導電ワイヤ28からの熱応力が窪み30の波面に集中し、同図(c)に示されるように、窪み30部分の樹脂が弾け飛びもしくはクラックが発生する。その結果、溶融した導電ワイヤが溶断され、半導体部品自身及びそれに接続される装置、機器、素子を短絡時のオン故障による損傷の危険から保護できる。
【0051】
なお、ボンディングワイヤは、金に限らず、Alやその他の金属であってもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第1の導体ワイヤに、短絡によって過電流が流れると、第1の導体ワイヤの周囲の樹脂が炭化する前に、該導体ワイヤの膨張による熱応力によって、第1の導体ワイヤの付近の構造的に弱い薄肉の樹脂の被覆層の部分に応力が集中し、この部分にクラックが生じ、あるいは、クラックが生じて一部の樹脂が弾き飛ばされ、これによって、第1の導体ワイヤおよびこの第1の導体ワイヤに近接あるいは交差している第2の導体ワイヤの通電経路が同時に遮断されるので、出力素子および受光素子に過電流が流れることがなく、これによって、ヒューズを外付けしたり、ヒューズを内蔵させるといった必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の前提構成を説明するためのSSRの外観を示す斜視図である。
【図2】 図1の回路図である。
【図3】 図1のSSRの内部の配置状態を示す図である。
【図4】 負荷短絡時のSSRの内部の変化を示す図である。
【図5】 ワイヤの溶断を説明するための図である。
【図6】 T1ワイヤが溶断した状態の図3に対応する図である。
【図7】 T1ワイヤが溶断した状態の回路図である。
【図8】 T1ワイヤが溶断した後の電流経路を示す図である。
【図9】 本発明の実施の形態の回路図である。
【図10】 本発明の実施の形態の図3に対応する図である。
【図11】 本発明の実施の形態に対応する図4に対応する図である。
【図12】 ワイヤの溶断および切断を説明するための図である。
【図13】 本発明の他の実施の形態の図3に対応する図である。
【図14】 寸法等の条件の一例を示す断面図である。
【図15】 参考例の回路図である。
【図16】 他の参考例の回路図である。
【図17】 さらに他の参考例を示す図である。
【符号の説明】
1 SSR
21,22 入力端子
31,32 出力端子
4 凹部
5 フォトトライアックカプラ
6 トライアック
10 ゲート抵抗
11 リードフレーム
12 ゲートワイヤ
13 T1ワイヤ
15 クラック
17 追加ワイヤ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a SSR (solid state relay) with short-circuit protection structure which interrupts the current path against over current at the load short-circuit.
[0002]
[Prior art]
Generally, the SSR is used to directly drive a solenoid, a motor, a heater, a lamp, or the like as a load. However, when a load short circuit occurs due to an unexpected accident or the like, the SSR itself or a device connected to the SSR due to an overcurrent May be damaged.
[0003]
For this reason, conventionally, it is conceivable to attach a fuse or the like, or to incorporate a fuse in the SSR itself.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, it is troublesome to externally attach a fuse to the SSR, and if the fuse is built in the SSR itself, there is a problem that the SSR becomes large.
[0005]
The present invention has been made in view of the above points, and an object of the present invention is to provide an SSR capable of interrupting an overcurrent of a load short circuit without increasing the size and without attaching a fuse. And
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is configured as follows in order to achieve the above-described object.
[0007]
Chi Sunawa, SSR of the present invention, in the SSR to the input terminal and the output terminal is electrically insulated by the insulation circuit, an output element and the isolation circuit causes conduction between the output terminal are sealed with resin, wherein The insulating circuit is an optical coupling element, and one end of the light receiving element of the optical coupling element is connected via a resistor at a first connection between the one output terminal and one end of the output element. The other end of the light receiving element is connected at a second connection portion between the other output terminal and the other end of the output element, and between the one end of the output element and the first connection portion. A part of the energization path and at least one of the energization paths between the other end of the output element and the second connection portion is formed of a first conductor wire, and one end of the light receiving element The energization path between the first connection part and the light receiving element A portion of at least one of the energization paths between the end and the second connection portion is constituted by a second conductor wire, and the both conductor wires are close to each other so that they can be cut together by an overcurrent. The resin coating layer in the vicinity of the first and second conductor wires of the energization path that is disposed or crossed and sealed with the resin is thinned.
[0008]
Here, the vicinity of the conductor wire means a portion close to the conductor wire that receives thermal stress due to heat generation of the conductor wire when an overcurrent flows.
[0009]
“Thin wall” refers to making the wall thickness thinner than other portions in the vicinity thereof so that the thermal stress of the conductor wire is easily concentrated.
[0010]
The close arrangement or the cross arrangement means that an overcurrent flows through the first conductor wire due to a short circuit, and a structurally weak thin resin in the vicinity of the first conductor wire due to thermal stress due to expansion of the first conductor wire. When stress concentrates on the coating layer part of this, a crack occurs in this part, or when a crack is generated and a part of the resin is blown away, the second conductor wire is cut at the same time. It means that both wires are arranged or both wires are crossed.
[0011]
According to the present invention, when an overcurrent flows through the first conductor wire due to a short circuit, the first conductor wire is caused by thermal stress due to expansion of the conductor wire before the resin around the first conductor wire is carbonized. Stress concentrates on the portion of the coating layer of the thin resin that is structurally weak in the vicinity of this, and a crack is generated in this portion, or a crack is generated and a part of the resin is blown off, thereby the first conductor. Since the energization path of the wire and the second conductor wire adjacent to or intersecting with the first conductor wire is simultaneously interrupted, no overcurrent flows through the output element and the light receiving element.
[0012]
In another embodiment of the present invention, the thin coating layer is a recess.
[0013]
According to this embodiment, when an overcurrent flows through the conductor wire due to a short circuit, the stress is concentrated near the boundary of the structurally weak recess in the vicinity of the conductor wire due to the thermal stress generated by the expansion due to the rapid temperature rise of the conductor wire. However, a crack is generated in this part, or a part of the resin is blown off due to a crack, thereby forming a escape place for the molten conductor wire, or a part of the molten conductor wire is also flipped off. Thus, the energization path by the conductor wire is interrupted.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0015]
( Reference Example 1)
FIG. 1 is an external perspective view of an
[0016]
The pair of input terminals 2 1 and 2 2 are connected to a series circuit of a DC power source and a switch (not shown), while the pair of output terminals 3 1 and 3 2 are connected to a series circuit of a load and an AC power source (not shown). These are so-called DC input and AC output.
[0017]
In this SSR1 , the resin coating corresponding to the energization path to be cut off inside the sealing resin is made thin so that it can be protected even if a load is short-circuited and an overcurrent flows without externally attaching a fuse or the like. In addition, a
[0018]
FIG. 2 is a circuit diagram of the
[0019]
In this S SR1, no external fuses as in the prior art, or without a fuse built in SSR, is intended to protect by blocking the excessive current when the load is shorted.
[0020]
Here, prior to description of the short-circuit protection structure, if not provided such as a fuse, it will be described or conventional SSR is how to damage.
[0021]
When an overcurrent flows through the bonding wire inside the SSR due to a short circuit of the load, the bonding wire rapidly generates heat, and as long as the
[0022]
By where, the load short circuit, overcurrent, when the bonding wire generates heat flows SSR internal bonding wire, before the resin around the bonding wire is carbonized by the thermal stress due to the expansion of the bonding wire, The stress is concentrated on the structurally weak thin resin coating layer in the vicinity of the bonding wire. This causes a crack in this part, or a crack is generated and a part of the resin is blown off. As a result, a escape field for the melted bonding wire is formed, or a part of the melted bonding wire is blown off to interrupt the energization path by the bonding wire.
[0023]
FIG. 3 shows the arrangement and wiring state of the
[0024]
That is, as shown in FIG. 4 (a), the
[0025]
In this way, the resin coating layer in the vicinity of the
[0026]
FIG. 5 is a partially enlarged cross-sectional view for explaining the state of the melting of the
[0027]
In this example , when the load is short-circuited, for example, an overcurrent flows as shown by an arrow A in FIG. 2, but the
[0028]
As a result, it is possible to protect against an overcurrent caused by a short circuit of the load without externally attaching a fuse or incorporating a fuse as in the prior art.
[0029]
(Embodiment 1 )
In the reference example 1 described above, as shown by the arrow B in FIG. 8, while the
[0030]
When the voltage of the AC power source connected to the output terminals 3 1 and 3 2 is low, for example, 100 V, the
[0031]
Although it is conceivable to use a gate resistor with a large wattage, there are problems such as a change in electrical characteristics and an increase in mounting area.
[0032]
Therefore, in this embodiment, it is routed by
[0033]
In this embodiment, as shown in FIGS. 10 and 11, the
[0034]
In this embodiment, as in Reference Example 1 described above, when an overcurrent flows through the
[0035]
Thus, since both the
[0036]
FIG. 12 is an enlarged cross-sectional view showing a part for explaining the melted state of the
[0037]
Due to the short circuit of the load, an overcurrent flows through the
[0038]
Note that the
[0039]
FIG. 14 is a cross-sectional view showing an example of conditions such as the dimensions of the SSR according to the present invention, and parts corresponding to those in FIG. 4 are given the same reference numerals.
[0040]
In this figure, the depth L1 of the
[0041]
On the load side, the load voltage is AC 100V / zero cross input, the short circuit current of the load short circuit is about 60 A / 1.1 msec peak, and the input voltage is DC 12V.
[0042]
Under these conditions, protection by melting of the
[0043]
( Reference Example 2 )
FIG. 15 is a circuit diagram corresponding to FIG. 2 of Reference Example 2 , and corresponding portions are denoted by the same reference numerals.
[0044]
In FIG. 15, one end of the
[0045]
In this example , instead of fusing at the portion of the
[0046]
(Other examples )
Of course, the position of the wire to be melted is not limited to the above-described first embodiment.
[0047]
Further, a plurality of types of fusing characteristics may be provided by changing the number of wires, the wire diameter, and the material of the wires.
[0048]
For example, as shown in FIG. 16, a plurality of
[0049]
In the above-described embodiment, the present invention is applied to the SSR of the DC input AC output, but may be applied to the SSR of the AC input AC output and the DC input DC output.
[0050]
As another reference example, for example, as shown in FIGS. 17A and 17B, a
[0051]
The bonding wire is not limited to gold, but may be Al or other metals.
[0052]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, when an overcurrent flows through the first conductor wire due to a short circuit, before the resin around the first conductor wire is carbonized, due to thermal stress due to expansion of the conductor wire, Stress concentrates on the structurally weak thin resin coating layer in the vicinity of the first conductor wire, and a crack is generated in this part, or a crack is generated and a part of the resin is blown off. Since the energization path of the first conductor wire and the second conductor wire close to or intersecting with the first conductor wire is cut off at the same time, no overcurrent flows through the output element and the light receiving element. This eliminates the need for external fuses or built-in fuses.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an external appearance of an SSR for explaining a premise configuration of the present invention.
FIG. 2 is a circuit diagram of FIG.
FIG. 3 is a diagram illustrating an internal arrangement state of the SSR of FIG. 1;
FIG. 4 is a diagram showing an internal change in SSR when a load is short-circuited.
FIG. 5 is a view for explaining fusing of a wire.
6 is a view corresponding to FIG. 3 in a state where a T1 wire is melted. FIG.
FIG. 7 is a circuit diagram showing a state where a T1 wire is melted.
FIG. 8 is a diagram showing a current path after a T1 wire is melted.
9 is a circuit diagram of implementation of the embodiment of the present invention.
10 is a diagram corresponding to FIG. 3 of the implementation of the embodiment of the present invention.
11 is a view corresponding to FIG. 4 which corresponds to the implementation of the embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a view for explaining fusing and cutting of a wire.
FIG. 13 is a diagram corresponding to FIG. 3 of another embodiment of the present invention.
FIG. 14 is a cross-sectional view showing an example of conditions such as dimensions.
FIG. 15 is a circuit diagram of a reference example .
FIG. 16 is a circuit diagram of another reference example .
FIG. 17 is a diagram showing still another reference example .
[Explanation of symbols]
1 SSR
2 1 , 2 2 Input terminal 3 1 , 3 2
Claims (2)
前記絶縁回路が、光結合素子であり、該光結合素子の受光素子の一端が、抵抗を介して一方の前記出力端子と前記出力素子の一端との間の第1の接続部で接続されるとともに、前記受光素子の他端が、他方の前記出力端子と前記出力素子の他端との間の第2の接続部で接続され、
前記出力素子の一端と前記第1の接続部との間の通電経路および前記出力素子の他端と前記第2の接続部との間の通電経路の少なくとも一方の通電経路の一部が、第1の導体ワイヤで構成される一方、前記受光素子の一端と前記第1の接続部との間の通電経路および前記受光素子の他端と前記第2の接続部との間の通電経路の少なくとも一方の通電経路の一部が、第2の導体ワイヤで構成され、前記両導体ワイヤを、過電流によって共に切断できるように、近接配置あるいは交差配置させ、
前記樹脂で封止された前記通電経路の前記第1,第2の導体ワイヤ近傍の前記樹脂の被覆層を薄肉とすることを特徴とするSSR。 In the SSR in which the input terminal and the output terminal are electrically insulated by an insulation circuit, the output element that conducts between the output terminals and the insulation circuit is sealed with resin,
The insulating circuit is an optical coupling element, and one end of a light receiving element of the optical coupling element is connected via a resistor at a first connection between the one output terminal and one end of the output element. And the other end of the light receiving element is connected at a second connection portion between the other output terminal and the other end of the output element,
A portion of at least one energization path of the energization path between one end of the output element and the first connection portion and the energization path between the other end of the output element and the second connection portion is At least one energizing path between one end of the light receiving element and the first connecting portion and an energizing path between the other end of the light receiving element and the second connecting portion. A part of one energization path is composed of a second conductor wire, and both the conductor wires are arranged close to each other or crossed so that they can be cut together by an overcurrent,
The SSR characterized in that the resin coating layer in the vicinity of the first and second conductor wires of the energization path sealed with the resin is thin .
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