JP3990144B2 - Thermal transfer sublimation ribbon - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は感熱転写昇華リボンに関する。詳しくは、シリコーンとポリアミドイミド樹脂との共重合体よりなる離型剤、昇華性染料およびバインダー樹脂を含む染料担持層を基材上に設けてなる、被記録材を汚すことなく、スムーズな印刷が可能であり、印刷された画像の濃度が高い感熱転写昇華リボンに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カードプリンターやビデオプリンターなどに、操作性や保守性にすぐれていることなどから、感熱転写方式の昇華リボンを用いた昇華記録装置が用いられるようになった。
【0003】
図1は面順次の昇華リボンの基本的な構成を示した断面図である。昇華リボン1は基材2上に染料担持層3を有しており、この染料担持層3はイエローインク領域Y、マゼンタインク領域M、およびシアンインク領域Cからなるユニットを繰り返し有する構成からなる。これら昇華リボンは、基材側からサーマルヘッド等により熱エネルギーを加えて、昇華性染料を受像紙等の被記録材に移行させることで印刷を行うものである。
【0004】
印刷時に加える熱エネルギーが大きい場合、染料担持層中の染料を担持するためのバインダー樹脂が被記録材の表面に融着するという現象が生じていた。このため、近年の昇華リボンは、染料担持層に離型剤を含有させることで融着を防止している。たとえば特許第2618369号は、染料担持層に離型剤として、シリコーンポリマーやフッ素化ポリマーを含有させて融着を防止することを開示している。しかし、シリコーンポリマーは遊離シリコーンが昇華リボンの表面にブリードして昇華性染料と結びつき、印刷時に被記録材を汚してしまうことがあり、特に高温で昇華リボンを保存した後に印刷すると顕著に発生するという問題があった。一方、フッ素化ポリマーは高価であるため、必然的に昇華リボンのコストが上がってしまうという問題点もあった。
【0005】
特許第3075481号は、離型剤として、ポリエステル変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂等を染料担持層に含有させることを開示している。特に好ましい離型剤として、ポリエステル変性シリコーン樹脂が挙げられており、ジメチルポリシロキサン部分がグラフトされている構造、およびジメチルポリシロキサンの両側もしくは片側にポリエステル部分がブロック状に結合している構造が示されている。シリコーン樹脂をポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂にグラフトもしくはブロック状に結合させることにより、シリコーン樹脂としての離型性を保持しつつ、シリコーンのブリードを抑制する効果があるため、被記録材を汚すという欠点はかなり解消された。
【0006】
しかし、この特許第8075481号にも依然として下記のような問題点がある。
(1)主成分のポリマーであるポリエステル、ウレタン、アクリルは、昇華リボン用被記録材における受容層のバインダー樹脂によく用いられていることからもわかるように、樹脂自身が染料に染まりやすい性質があり、昇華性染料の転移率が下がり、印刷された画像の濃度(以下、「印刷濃度」という。)が低くなることがある。特に、昇華リボンを高温で保存した後に印刷した場合に印刷濃度の低下が顕著である。
(2)ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等は軟化点があまり高くない。このため、印刷時に熱エネルギーによってこれらの樹脂が軟化し、リボンが被記録材と離れにくくなって離型性が劣り、この離型性が劣る結果、スムーズな印刷が行えなくなるということがあった。
(3)変性シリコーン樹脂が重合したとしても、未反応の遊離シリコーンがどうしても存在するため、これがブリードして昇華性染料と結びつくことにより被記録材を汚すことがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、昇華リボンの有している良好な操作性や保守性を維持しつつ、印刷時に被記録材を汚すことなく、優れた離型性を有してスムーズな印刷が可能であり、印刷濃度が高い昇華リボンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の昇華リボンは、昇華性染料、バインダー樹脂および離型剤を含有する染料担持層を基材上に設け、前記離型剤がシリコーンとポリアミドイミド樹脂との共重合体からなることを特徴とする。
【0009】
本発明において用いられる基材としては、従来から基材として用いられている材料を使用することができる。たとえば、ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステルフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、コンデンサー紙、セロハン紙などを使用することができる。基材の厚さは、2μm〜7μmであることが好ましい。
【0010】
本発明の染料担持層は、昇華性染料を任意のバインダー樹脂に担持させ、さらに昇華性染料が被記録材に融着しないように、離型剤を含有させたものである。昇華性染料はイエロー染料、マゼンタ染料、およびシアン染料の従来から使用されているものが使用できる。たとえば、イエロー染料としては、C.I.ディスパースイエロー―42、C.I.ディスパースイエロー―77、C.I.ソルベントイエロー―14―1およびC.I.ソルベントイエロー162などが挙げられる。マゼンタ染料としては、C.I.ディスパースレッド111、C.I.ディスパースレッドB,C.I.ディスパースレッド50、C.I.ディスパースバイオレット26およびC.I.ディスパースレッド60などが挙げられる。また、シアン染料としては、C.I.ディスパースブルー56、C.I.ディスパースブルー241、C.I.ソルベント112およびC.I.ソルベントブルー63などが挙げられる。
【0011】
染料担持層中のバインダー樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、セルロース系樹脂などが挙げられる。ポリアミドイミド樹脂とポリビニルブチラール樹脂が好ましく、特にポリアミドイミド樹脂が好ましい。これは、シリコーンとポリアミドイミド樹脂との共重合体を含む離型剤と、バインダー樹脂であるポリアミドイミド樹脂との相溶性が優れ、膜が均一となり、遊離のシリコーンが表面に出にくいこと、さらに、ポリアミドイミド樹脂の軟化点が高いため印刷時に軟化してべたつくようなことがないので、離型性に優れるからである。
昇華性染料とバインダー樹脂との配合比は、重量比で40〜70対30〜60であることが好ましい。
【0012】
本発明においては、染料担持層中に含有する離型剤として、シリコーンとポリアミドイミド樹脂との共重合体を使用する。この共重合体では、シリコーンをポリアミドイミド樹脂にグラフトもしくはブロック状に結合させているので、シリコーンの離型性を保持しつつ、シリコーンのブリードを抑制する効果がある。このため、シリコーンのブリードに起因する印刷時の被記録材の汚れは生じにくい。
【0013】
また、共重合しているポリアミドイミド樹脂は染料に染まりにくいので、昇華性染料の転移率を高く維持でき、印刷濃度を高くすることができる。また、従来から使用されている樹脂と比較して、軟化点が高く離型性に優れているので、離型剤の含有量を従来に比べて少なくすることができる。本発明の昇華リボンでは、離型剤から遊離シリコーンは発生しにくいが、たとえ遊離シリコーンが発生したとしても、前述のように離型剤の量を少なくできるため、遊離シリコーンの量を極力抑えることができる。
【0014】
離型剤の含有量は、染料担持層中の全固形分に対して、0.1〜2.0重量%であることが好ましい。0.1重量%未満では、離型剤としての効果が得にくく、2.0重量%を超えると遊離シリコーンが発生して、印刷時の汚れが発生する可能性があるからである。
【0015】
昇華性染料で印刷された画像を保護するための保護層を設けることも行われる。この場合、保護層を形成するための、スチレン樹脂やアクリル樹脂を含む保護層形成領域を染料担持層中に設けてもよい。図2は保護層形成領域4を設けた、面順次の昇華リボンの断面図を示す。なお、図1ですでに説明した箇所には同じ番号を付し、説明を省略する。図2に示す昇華リボンでは、昇華性染料を有するイエローインク領域Y、マゼンタインク領域M、シアンインク領域C、および保護層形成領域4からなるユニットを繰り返し有する染料担持層3が設けられていることになる。
【0016】
本明細書では説明の都合上、昇華リボンを面順次の構成のものについて説明するが、面順次以外の構成、たとえば線順次の構成を有するリボンやモノカラーリボンであってもよいことは言うまでもない。
【0017】
サーマルヘッド等による熱エネルギーを基材側から加えることで印刷を行うのであるが、基材の一部が熱で溶融してヘッドに粘着する状態、いわゆるスティックが発生する場合がある。これを防止するために、染料担持層を設けたのとは反対側の基材上に、耐熱性を向上させるために、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂およびこれらの硬化物などからなる耐熱保護層を設けてもよい。耐熱保護層としての塗布量は、0.5〜1.0g/m2であることが好ましい。なお、本明細書を通じて、塗布量は単位面積あたりの固形分の量で示す。
【0018】
さらに、印刷時に染料担持層がフィルムより層(膜)ごと転移することが起こらないように、基材と染料担持層との接着性を向上させることを目的として、基材上にあらかじめ易接着層を形成した後、この易接着層上に染料担持層を設けてもよい。易接着層を形成する材料としては、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。また、その塗布量は0.05〜0.10g/m2が好ましい。塗布量が0.10g/m2を超えると、印刷時に昇華性染料が染料担持層から易接着層により多く移行し、その結果印刷濃度の低下につながる。一方、塗布量が0.05g/m2より少ないと易接着層の役割が果たせなくなるからである。
図3は、上記耐熱保護層5と易接着層6を設けた面順次の昇華リボンの構成を示す断面図である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる感熱転写昇華リボンは以下のようにして作成することができる。まず、イエロー染料、マゼンタ染料およびシアン染料の各昇華性染料に、バインダー樹脂および離型剤を加えて、これを適当な溶媒に分散、溶解させる。昇華性染料に関しては、シアン染料としてソルベントブルー63等、マゼンタ染料としてディスパースレッド60等、イエロー染料としてソルベントイエロー62等を使用することができる。バインダー樹脂としてポリアミドイミド樹脂やポリビニルブチラール樹脂等、離型剤としてポリアミドイミドとシリコーンとのブロック共重合体を使用する。これらを溶解させた各液が、染料担持層中のイエローインク領域、マゼンタインク領域およびシアンインク領域を作成するための塗布液となる。この塗布液を0.5〜2.0g/m2となるように、厚さ2〜7μmのポリエステルフィルム等の上にソルベントコーティングして、面順次で各インク領域を作成し染料担持層を形成する。
【0020】
形成した画像を保護するための保護層を形成する保護層形成領域を染料担持層中に設けてもよい。保護層形成領域は、スチレン樹脂等からなる塗布液を、塗布量が0.1〜3.0g/m2となるように、グラビアコーターを用いて塗工することで設けることができる。
【0021】
また、染料担持層とは反対側の基材上に、シリコーン樹脂等をグラビアコーターを用いて塗布することで耐熱保護層を形成してもよい。この場合の塗布量は、0.5〜1.0g/m2であることが好ましい。
【0022】
さらに、基材と染料担持層との接着を強固なものとするため、易接着層を基材の表面に形成した後、その易接着層上に染料担持層を設けてもよい。易接着層は、ウレタン樹脂やポリエステル樹脂のエマルションを、塗布量が0.05〜0.10g/m2となるように、グラビアコーターやキスコーターを使用することで形成することができる。
以上のようにして、本発明にかかる感熱転写昇華リボンを作成することができる。
【0023】
【実施例】
【実施例1】
厚さ6μmのポリエステルフィルム上に、ダイアロマーSP712(シリコーン樹脂;大日精化工業(株)製)を0.4g/m2の塗布量となるように、グラビアコーターを用いて塗工し耐熱保護層とした。
【0024】
次に、耐熱保護層とは反対側のポリエステルフィルム上に、Neo Rez R−960(ウレタン樹脂;楠本化成(株)製)を、0.1g/m2の塗布量となるように、キスコーターを用いて塗工し易接着層とした。
【0025】
次に、昇華性染料、バインダー樹脂および離型剤を含む、下記表1に示す組成のシアンインク、マゼンタインク、およびイエローインクの塗布液を作成した。また、表2に示す配合を有する保護層形成領域用の塗布液を作成した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
次に形成した易接着層上に、それぞれのインクの塗布量が0.8g/m2となるようにグラビアコーターを用いて、また、保護層形成領域の塗布量が2.5g/m2になるようにグラビアコーターを用いて、またマーク部分に市販の黒グラビアインクでマーク印刷してVP規格の面順次仕様のプリントができるように塗工し、昇華リボンを作成した。
【0029】
【実施例2】
実施例1の各インクのバインダー樹脂を、デンカブチラール5000A(ポリビニルブチラール樹脂)からHR−15TE(ポリアミドイミド樹脂)に変更するため、下記表3の如く各インクの配合を変更した以外、実施例1と同様にして昇華リボンを作成した。
【表3】
【0030】
【実施例3】
実施例1の離型剤MT5050改8S(ポリアミドイミド・シリコーンブロック共重合体)の全固形分中の含有量を0.05重量%とするため、下記表4の如く各インクの配合を変更した以外、実施例1と同様にして昇華リボンを作成した。
【表4】
【0031】
【実施例4】
実施例1の離型剤MT5050改8Sの全固形分中の含有量を0.1重量%とするため、下記表5の如く各インクの配合を変更した以外、実施例1と同様にして昇華リボンを作成した。
【表5】
【0032】
【実施例5】
実施例1の離型剤MT5050改8Sの全固形分中の含有量を2.0重量%とするため、下記表6の如く各インクの配合を変更した以外、実施例1と同様にして昇華リボンを作成した。
【表6】
【0033】
【実施例6】
実施例1の離型剤MT5050改8Sの全固形分中の含有量を3.0重量%とするため、下記表7の如く各インクの配合を変更した以外、実施例1と同様にして昇華リボンを作成した。
【表7】
【0034】
【比較例1】
実施例1で使用した離型剤MT5050改8S(ポリアミドイミド・シリコーンブロック共重合体)を、X−24−8301(ポリエステル変性シリコーン樹脂)に変更すべく、下記表8の如く各インクの配合を変更した以外は、実施例1と同様にして昇華リボンを作成した。
【表8】
【0035】
【比較例2】
比較例1の離型剤X−24−8301の全固形分中の含有量を1.0重量%から3.0重量%に変更すべく、下記表9の如く各インクの配合を変更した以外、比較例1と同様にして昇華リボンを作成した。
【表9】
【0036】
【比較例3】
比較例1で使用した離型剤X−24−8301(ポリエステル変性シリコーン樹脂)を、KR−112(シリコーン樹脂)に変更すべく、下記表10の如く各インクの配合を変更した以外、比較例1と同様にして昇華リボンを作成した。
【表10】
【0037】
【比較例4】
比較例3の離型剤KR−112の全固形分中の含有量を1.0重量%から0.03重量%に変更すべく、下記表11の如く各インクの配合を変更した以外、比較例3と同様にして昇華リボンを作成した。
【表11】
【0038】
【評価試験】
[印刷方法]
上記実施例1〜6および比較例1〜4で得られた昇華リボンを、プリンターのオリンパスP−330N(オリンパス光学工業(株)製)にセットした後、被記録材としてこのプリンターに搭載されている受像シートに感熱転写印刷し、下記項目について評価した。
【0039】
[評価項目]
1)シリコーンのブリードによる被記録材の汚れの評価
印刷を実施する前に、ポリプロピレンで昇華リボンを包装し、温度40℃、相対湿度30%で1ヶ月放置した。その後、常温で24時間放置した後、印刷して被記録材の汚れを目視で評価した。評価は下記の4段階とした。
◎・・・まったく汚れなし
○・・・若干の汚れあり
△・・・汚れはあるが、許容限度である
×・・・汚れがひどく、実用不可
××・・・最も汚れがひどく、全く実用不可
【0040】
2)離型性
イエローインク、マゼンタインク、シアンインクを使用したベタ印刷を行い、黒色の画像を形成した時の剥離音により、昇華リボンと被記録材との離型性を評価した。評価は下記の4段階とした。
◎・・・まったく剥離音がしない
○・・・若干剥離音がする
△・・・剥離音が大きいが、昇華リボンが被記録材に貼り付くことはない
×・・・昇華リボンが被記録材に貼り付いて剥離しない
【0041】
3)印刷濃度
印刷を実施する前に、ポリプロピレンで昇華リボンを包装し、温度40℃、相対湿度30%で1ヶ月放置した。その後、常温で24時間放置した後、イエロー、マゼンタおよびシアンのベタ印刷を行い、黒色の画像を形成した。そのベタ印刷した部分の濃度を、マクべス濃度計RD−914(マクベス社製)により測定した。評価は下記の4段階とした。
◎・・・2.2以上(濃度が非常に濃く、印刷が非常に鮮明)
○・・・2.0以上、2.2未満(濃度が濃く、印刷が鮮明である)
△・・・1.8以上、2.0未満(濃度が薄いが、実用可)
×・・・1.8未満(濃度が薄く、実用不可)
【0042】
4)総合評価
上記各評価がすべて◎で優れている場合を「優」とし、すべての項目が○もしくは◎であり実用上全く問題のない場合を「良」、1つでも△があるものの実用可能な場合を「可」、1つでも×または××があり実用上問題がある場合を「不可」として、総合評価を行った。
【0043】
【評価結果】
実施例1〜6および比較例1〜4で得られた昇華リボンにおける被記録材の汚れの評価、離型性、印刷濃度およびこれらの総合評価の結果を下記に示す。
【表12】
【0044】
【表13】
【0045】
実施例1は、比較例1の離型剤であるポリエステル変性シリコーン樹脂を、ポリアミドイミドとシリコーンとのブロック共重合体に変更したものである。比較例1と比べると実施例1では、被記録材の汚れ低減、離型性、印刷濃度のどれも向上しており、特に従来、ポリエステル変性シリコーン樹脂を使用した場合に問題であった、印刷濃度の低下が大きく改善されていることがわかる。
【0046】
比較例2は、比較例1の離型性を向上させるため、離型剤のポリエステル変性シリコーン樹脂の含有量を3倍に増やしたものである。離型性は向上しているが、遊離シリコーンが増加するため被記録材の汚れが増大し、印刷濃度はさらに低下している。
【0047】
比較例3は比較例1の離型剤を、ポリエステル変性シリコーン樹脂からシリコーン樹脂に変更したものである。離型性および印刷濃度は良好であるが、遊離シリコーンに起因する被記録材の汚れがかなりひどいことがわかる。この汚れを低減するためにシリコーン樹脂の含有量を、比較例3の1.0重量%から0.03重量%まで減らしたのが比較例4である。汚れ低減に関しては若干の向上が見られるものの、いまだ実用可能レベルではない。
【0048】
以上のことから、離型剤がポリエステル変性シリコーン樹脂またはシリコーン樹脂である従来の昇華リボンに比べて、本発明の昇華リボンでは離型剤をシリコーンとポリアミドイミド樹脂とのブロック共重合体としたことにより、被記録材の汚れ低減、離型性および印刷濃度の向上をバランスよく図れることがわかる。
【0049】
実施例2は実施例1のバインダー樹脂を、ポリビニルブチラール樹脂からポリアミドイミド樹脂に変更したものである。ポリアミドイミド樹脂を使用すると、離型剤との相溶性が向上すること、およびバインダー樹脂自身の軟化点が高くなることから、実施例1よりさらに、被記録材の汚れ低減や離型性が向上している。
【0050】
離型剤を1.0重量%含有する実施例1に比べて、離型剤を0.05重量%含有する実施例3と0.1重量%含有する実施例4では、離型性が若干低下しているものの、全体として十分に実用可能なレベルにあることがわかる。特に、離型剤の量をかなり少なくすることができたことにより(20分の1および10分の1)、遊離シリコーンの発生が少なくなり、被記録材の汚れ低減効果がさらに向上している。
【0051】
離型剤を2.0重量%含有する実施例5では、実施例1より離型性が若干向上している。一方、離型剤の量を3.0重量%まで増加させた実施例6では、全体的には実用可能なレベルにあるが、遊離シリコーンモノマーが増えてしまうため、被記録材の汚れ低減効果が若干劣る結果となっている。
【0052】
これらのことから、離型剤であるシリコーンとポリアミドイミド樹脂とのブロック共重合体の含有量は、0.1〜2.0重量%が好ましいことがわかる。また、これらの実施例を比較例と比べると、被記録材の汚れ低減、離型性、および印刷濃度がバランスよく向上していることがわかる。
【0053】
【発明の効果】
本発明の感熱転写昇華リボンによれば、以下のような効果を得ることができる。1)従来の昇華リボンで生じていた遊離シリコーンに起因する被記録材の汚れを低減することができる。
2)印刷時に被記録材との離型性に優れるため、スムーズな印刷を行うことができる。
3)印刷された画像は濃度の高いものが得られる。
4)離型剤の使用量を従来より少なくすることができるため、コスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】昇華リボンの基本的構成を示す断面図である。
【図2】保護層形成領域を有する昇華リボンの基本的構成を示す断面図である。
【図3】図2に示す構成に対し、さらに易接着層および耐熱保護層を有する昇華リボンの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 昇華リボン
2 基材
3 染料担持層
4 保護層形成領域
5 耐熱保護層
6 易接着層
Y イエローインク領域
M マゼンタインク領域
C シアンインク領域[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a thermal transfer sublimation ribbon. Specifically, a smooth release can be achieved without fouling the recording material by providing a release layer made of a copolymer of silicone and polyamideimide resin, a dye-carrying layer containing a sublimation dye and a binder resin on the substrate. And a thermal transfer sublimation ribbon having a high density of printed images.
[0002]
[Prior art]
In recent years, sublimation recording apparatuses using thermal transfer type sublimation ribbons have come to be used for card printers and video printers because of their excellent operability and maintainability.
[0003]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a basic configuration of a field sequential sublimation ribbon. The sublimation ribbon 1 has a dye-carrying
[0004]
When the thermal energy applied during printing is large, a phenomenon has occurred in which the binder resin for supporting the dye in the dye supporting layer is fused to the surface of the recording material. For this reason, recent sublimation ribbons prevent fusion by containing a release agent in the dye-carrying layer. For example, Japanese Patent No. 2618369 discloses that a dye-supporting layer contains a silicone polymer or a fluorinated polymer as a release agent to prevent fusion. However, the silicone polymer bleeds on the surface of the sublimation ribbon and binds to the sublimation dye, and may contaminate the recording material during printing. There was a problem. On the other hand, since the fluorinated polymer is expensive, the cost of the sublimation ribbon inevitably increases.
[0005]
Japanese Patent No. 3075481 discloses that a dye-modified layer contains a polyester-modified silicone resin, a urethane-modified silicone resin, an acrylic-modified silicone resin, or the like as a release agent. Particularly preferred release agents include polyester-modified silicone resins, which show a structure in which dimethylpolysiloxane portions are grafted and a structure in which polyester portions are bonded in blocks on both sides or one side of dimethylpolysiloxane. Has been. By bonding the silicone resin to the polyester resin, urethane resin, or acrylic resin in the form of a graft or block, it has the effect of suppressing the bleeding of the silicone while maintaining the release property as a silicone resin, so that the recording material is soiled. The shortcoming has been resolved.
[0006]
However, this patent No. 8075481 still has the following problems.
(1) Polyester, urethane, and acrylic, which are the main components of the polymer, have a property that the resin itself is easily dyed by a dye, as is well understood from the fact that it is often used as a binder resin for a receiving layer in a recording material for sublimation ribbons. In some cases, the transfer rate of the sublimable dye is lowered, and the density of the printed image (hereinafter referred to as “printing density”) may be lowered. In particular, when printing is performed after the sublimation ribbon is stored at a high temperature, the decrease in printing density is remarkable.
(2) The softening point of polyester resin, urethane resin, acrylic resin, etc. is not so high. For this reason, these resins are softened by thermal energy during printing, the ribbon is difficult to be separated from the recording material, and the releasability is inferior. As a result of the inferior releasability, smooth printing may not be performed. .
(3) Even if the modified silicone resin is polymerized, unreacted free silicone is inevitably present, and this may bleed and bind to the sublimation dye, thereby contaminating the recording material.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made to solve the above-mentioned problems, and excellent mold release without staining the recording material during printing while maintaining good operability and maintainability of the sublimation ribbon. An object of the present invention is to provide a sublimation ribbon having a high printing density and a high printing density.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The sublimation ribbon of the present invention is characterized in that a dye-supporting layer containing a sublimable dye, a binder resin and a release agent is provided on a substrate, and the release agent is made of a copolymer of silicone and polyamideimide resin. And
[0009]
As a base material used in the present invention, a material conventionally used as a base material can be used. For example, a polyester film typified by polyethylene terephthalate, a polyethylene naphthalate film, a polyamideimide film, a polyetherimide film, condenser paper, cellophane paper, or the like can be used. The thickness of the substrate is preferably 2 μm to 7 μm.
[0010]
The dye-carrying layer of the present invention comprises a sublimable dye supported on an arbitrary binder resin, and further contains a release agent so that the sublimable dye is not fused to the recording material. As the sublimation dye, conventionally used dyes such as yellow dye, magenta dye, and cyan dye can be used. For example, as a yellow dye, C.I. I. Disperse Yellow-42, C.I. I. Disperse Yellow-77, C.I. I. Solvent Yellow-14-1 and C.I. I. Solvent yellow 162 etc. are mentioned. Examples of magenta dyes include C.I. I. Disperse thread 111, C.I. I. Disperse thread B, C.I. I. Disperse thread 50, C.I. I. Disperse violet 26 and C.I. I. Disperse thread 60 and the like can be mentioned. Examples of cyan dyes include C.I. I. Disperse Blue 56, C.I. I. Disperse Blue 241, C.I. I. Solvent 112 and C.I. I. Solvent blue 63 etc. are mentioned.
[0011]
Examples of the binder resin in the dye-carrying layer include polyvinyl butyral resin, polyvinyl acetal resin, polyvinyl acetoacetal resin, polyamideimide resin, and cellulose resin. Polyamideimide resin and polyvinyl butyral resin are preferable, and polyamideimide resin is particularly preferable. This is because the compatibility between the release agent containing a copolymer of silicone and polyamideimide resin and the polyamideimide resin that is the binder resin is excellent, the film is uniform, and free silicone is difficult to come out on the surface. This is because the polyamideimide resin has a high softening point, so that it does not become soft and sticky during printing, and is excellent in releasability.
The mixing ratio of the sublimable dye and the binder resin is preferably 40 to 70 to 30 to 60 by weight.
[0012]
In the present invention, a copolymer of silicone and polyamideimide resin is used as a release agent contained in the dye-carrying layer. In this copolymer, since the silicone is bonded to the polyamide-imide resin in a graft or block form, there is an effect of suppressing the bleeding of the silicone while maintaining the release property of the silicone. For this reason, the recording material is less likely to be stained during printing due to silicone bleeding.
[0013]
Moreover, since the copolymerized polyamideimide resin is less likely to be dyed, the transfer rate of the sublimable dye can be maintained high, and the printing density can be increased. Moreover, since the softening point is high and the mold release property is excellent as compared with conventionally used resins, the content of the mold release agent can be reduced as compared with the conventional resin. In the sublimation ribbon of the present invention, free silicone is hardly generated from the release agent, but even if free silicone is generated, the amount of release agent can be reduced as described above, so the amount of free silicone is suppressed as much as possible. Can do.
[0014]
The content of the release agent is preferably 0.1 to 2.0% by weight with respect to the total solid content in the dye-carrying layer. If the amount is less than 0.1% by weight, it is difficult to obtain an effect as a release agent. If the amount exceeds 2.0% by weight, free silicone is generated, and stains may occur during printing.
[0015]
A protective layer for protecting an image printed with a sublimation dye is also provided. In this case, a protective layer forming region containing a styrene resin or an acrylic resin for forming the protective layer may be provided in the dye-carrying layer. FIG. 2 is a cross-sectional view of a surface sequential sublimation ribbon provided with a protective
[0016]
In the present specification, for the convenience of explanation, the sublimation ribbon having a frame sequential configuration will be described. However, it goes without saying that a ribbon or a monocolor ribbon having a configuration other than the frame sequential configuration, for example, a line sequential configuration may be used. .
[0017]
Printing is performed by applying thermal energy from a thermal head or the like from the substrate side, but a state where a part of the substrate is melted by heat and sticks to the head, a so-called stick may occur. In order to prevent this, a heat-resistant protective layer made of a silicone resin, a polyamide resin, or a cured product thereof is provided on the substrate opposite to the side on which the dye-carrying layer is provided in order to improve heat resistance. May be. The coating amount as the heat-resistant protective layer is preferably 0.5 to 1.0 g / m 2 . Throughout this specification, the coating amount is indicated by the solid content per unit area.
[0018]
Furthermore, in order to improve the adhesion between the substrate and the dye-carrying layer so that the dye-carrying layer is not transferred from the film to the layer (film) during printing, an easy-adhesion layer is previously formed on the substrate. After forming, a dye-supporting layer may be provided on this easy-adhesion layer. Examples of the material for forming the easy adhesion layer include urethane resin, polyester resin, and acrylic resin. The coating amount is preferably 0.05 to 0.10 g / m 2 . When the coating amount exceeds 0.10 g / m 2 , more sublimable dye migrates from the dye-carrying layer to the easy-adhesion layer during printing, resulting in a decrease in printing density. On the other hand, if the coating amount is less than 0.05 g / m 2 , the role of the easy adhesion layer cannot be achieved.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a configuration of a surface sequential sublimation ribbon provided with the heat-resistant protective layer 5 and the easy-
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The thermal transfer sublimation ribbon according to the present invention can be prepared as follows. First, a binder resin and a release agent are added to sublimable dyes such as a yellow dye, a magenta dye, and a cyan dye, and this is dispersed and dissolved in an appropriate solvent. With respect to the sublimation dye, solvent blue 63 or the like can be used as a cyan dye, disperse thread 60 or the like can be used as a magenta dye, and solvent yellow 62 or the like can be used as a yellow dye. A polyamideimide resin or polyvinyl butyral resin is used as the binder resin, and a block copolymer of polyamideimide and silicone is used as the release agent. Each solution in which these are dissolved serves as a coating solution for creating a yellow ink region, a magenta ink region, and a cyan ink region in the dye-carrying layer. This coating solution is solvent-coated on a polyester film or the like having a thickness of 2 to 7 μm so as to be 0.5 to 2.0 g / m 2, and each ink region is created in a surface sequential manner to form a dye carrying layer. To do.
[0020]
A protective layer forming region for forming a protective layer for protecting the formed image may be provided in the dye-carrying layer. The protective layer forming region can be provided by applying a coating liquid made of styrene resin or the like using a gravure coater so that the coating amount is 0.1 to 3.0 g / m 2 .
[0021]
Moreover, you may form a heat-resistant protective layer by apply | coating a silicone resin etc. using the gravure coater on the base material on the opposite side to a dye carrying | support layer. The coating amount in this case is preferably 0.5 to 1.0 g / m 2 .
[0022]
Furthermore, in order to strengthen the adhesion between the substrate and the dye-carrying layer, after forming the easy-adhesion layer on the surface of the substrate, the dye-carrying layer may be provided on the easy-adhesion layer. The easy adhesion layer can be formed by using a gravure coater or a kiss coater so that an emulsion of urethane resin or polyester resin is applied in an amount of 0.05 to 0.10 g / m 2 .
As described above, the thermal transfer sublimation ribbon according to the present invention can be prepared.
[0023]
【Example】
[Example 1]
On a polyester film having a thickness of 6 μm, Dialomer SP712 (silicone resin; manufactured by Dainichi Seika Kogyo Co., Ltd.) was applied using a gravure coater so that the coating amount was 0.4 g / m 2. It was.
[0024]
Next, on a polyester film opposite to the heat-resistant protective layer, Neo Rez R-960 (urethane resin; manufactured by Enomoto Kasei Co., Ltd.) is placed on the kiss coater so that the coating amount is 0.1 g / m 2. It was used to make an easy-adhesion layer.
[0025]
Next, coating liquids of cyan ink, magenta ink, and yellow ink having the composition shown in Table 1 including a sublimable dye, a binder resin, and a release agent were prepared. Moreover, the coating liquid for protective layer formation area which has the mixing | blending shown in Table 2 was created.
[0026]
[Table 1]
[0027]
[Table 2]
[0028]
Next, a gravure coater is used on the easy-adhesion layer formed so that the applied amount of each ink is 0.8 g / m 2, and the applied amount in the protective layer forming region is 2.5 g / m 2 . Using a gravure coater, the mark was printed with a commercially available black gravure ink, and coated so that VP standard surface sequential printing could be performed, thereby producing a sublimation ribbon.
[0029]
[Example 2]
In order to change the binder resin of each ink of Example 1 from Denka Butyral 5000A (polyvinyl butyral resin) to HR-15TE (polyamideimide resin), Example 1 except that the composition of each ink was changed as shown in Table 3 below. A sublimation ribbon was prepared in the same manner as described above.
[Table 3]
[0030]
[Example 3]
In order to set the content of the release agent MT5050 modified 8S (polyamideimide / silicone block copolymer) of Example 1 in the total solid content to 0.05% by weight, the composition of each ink was changed as shown in Table 4 below. A sublimation ribbon was prepared in the same manner as in Example 1 except that.
[Table 4]
[0031]
[Example 4]
Sublimation was carried out in the same manner as in Example 1 except that the composition of each ink was changed as shown in Table 5 below so that the content of the release agent MT5050 Kai 8S in Example 1 was 0.1% by weight. Created a ribbon.
[Table 5]
[0032]
[Example 5]
Sublimation in the same manner as in Example 1 except that the composition of each ink was changed as shown in Table 6 below so that the content in the total solid content of the release agent MT5050 modified 8S of Example 1 was 2.0% by weight. Created a ribbon.
[Table 6]
[0033]
[Example 6]
Sublimation in the same manner as in Example 1 except that the composition of each ink was changed as shown in Table 7 below so that the content in the total solid content of the release agent MT5050 modified 8S of Example 1 was 3.0% by weight. Created a ribbon.
[Table 7]
[0034]
[Comparative Example 1]
In order to change the release agent MT5050 modified 8S (polyamideimide / silicone block copolymer) used in Example 1 to X-24-8301 (polyester-modified silicone resin), the composition of each ink was changed as shown in Table 8 below. A sublimation ribbon was prepared in the same manner as in Example 1 except for the change.
[Table 8]
[0035]
[Comparative Example 2]
In order to change the content of the release agent X-24-8301 of Comparative Example 1 in the total solid content from 1.0 wt% to 3.0 wt%, except that the composition of each ink was changed as shown in Table 9 below. A sublimation ribbon was prepared in the same manner as in Comparative Example 1.
[Table 9]
[0036]
[Comparative Example 3]
Comparative Example, except that the composition of each ink was changed as shown in Table 10 below in order to change the release agent X-24-8301 (polyester-modified silicone resin) used in Comparative Example 1 to KR-112 (silicone resin). In the same manner as in No. 1, a sublimation ribbon was prepared.
[Table 10]
[0037]
[Comparative Example 4]
Comparison was made except that the composition of each ink was changed as shown in Table 11 below in order to change the content of the release agent KR-112 of Comparative Example 3 in the total solid content from 1.0% by weight to 0.03% by weight. A sublimation ribbon was prepared in the same manner as in Example 3.
[Table 11]
[0038]
【Evaluation test】
[Printing method]
The sublimation ribbons obtained in Examples 1 to 6 and Comparative Examples 1 to 4 were set in the printer Olympus P-330N (manufactured by Olympus Optical Co., Ltd.), and then mounted on the printer as a recording material. Thermal transfer printing was performed on the image receiving sheet, and the following items were evaluated.
[0039]
[Evaluation item]
1) Evaluation of dirt on recording material due to silicone bleed Prior to printing, a sublimation ribbon was wrapped with polypropylene and allowed to stand for 1 month at a temperature of 40 ° C. and a relative humidity of 30%. Then, after leaving at room temperature for 24 hours, printing was performed and the stain of the recording material was visually evaluated. Evaluation was made in the following four stages.
◎ ・ ・ ・ No dirt ○ ・ ・ ・ Slightly dirty △ ・ ・ ・ Stained, but acceptable limit × ・ ・ ・ Stained severely, impractical XX ・ ・ ・ Stained severely, completely practical Impossible [0040]
2) Releasability Solid printing using yellow ink, magenta ink, and cyan ink was performed, and the releasability between the sublimation ribbon and the recording material was evaluated based on the peeling sound when a black image was formed. Evaluation was made in the following four stages.
◎ ・ ・ ・ No peeling sound ○ ・ ・ ・ Slight peeling sound △ ・ ・ ・ Peeling sound is loud, but the sublimation ribbon does not stick to the recording material × ・ ・ ・ Sublimation ribbon is the recording material Does not peel off when attached to [0041]
3) Print density Before carrying out the printing, the sublimation ribbon was packaged with polypropylene and allowed to stand for 1 month at a temperature of 40 ° C. and a relative humidity of 30%. Then, after left at room temperature for 24 hours, solid printing of yellow, magenta and cyan was performed to form a black image. The density of the solid printed portion was measured with a Macbeth densitometer RD-914 (manufactured by Macbeth). Evaluation was made in the following four stages.
◎ ... 2.2 or more (The density is very dark and the print is very clear)
○ ... 2.0 or more, less than 2.2 (high density, clear printing)
Δ: 1.8 to less than 2.0 (concentration is low, but practical)
× ・ ・ ・ less than 1.8 (concentration is low, impractical)
[0042]
4) Comprehensive evaluation A case where all the above evaluations are excellent with ◎ is “excellent”, and a case where all items are ○ or ◎ and there is no practical problem at all is “good”, but there is at least one △ practical use The overall evaluation was performed by setting “possible” when possible, and “impossible” when there was a problem in practical use even if there was one or x or xx.
[0043]
【Evaluation results】
The evaluation of the contamination of the recording material in the sublimation ribbons obtained in Examples 1 to 6 and Comparative Examples 1 to 4, the releasability, the printing density, and the results of these comprehensive evaluations are shown below.
[Table 12]
[0044]
[Table 13]
[0045]
In Example 1, the polyester-modified silicone resin, which is the release agent of Comparative Example 1, is changed to a block copolymer of polyamideimide and silicone. Compared with Comparative Example 1, in Example 1, all of the recording material stain reduction, releasability, and printing density were improved, and in particular, there was a problem in the case of using a polyester-modified silicone resin. It can be seen that the decrease in density is greatly improved.
[0046]
In Comparative Example 2, in order to improve the releasability of Comparative Example 1, the content of the polyester-modified silicone resin as a release agent is increased three times. Although the releasability is improved, since the free silicone is increased, the recording material is contaminated and the printing density is further decreased.
[0047]
In Comparative Example 3, the release agent of Comparative Example 1 is changed from a polyester-modified silicone resin to a silicone resin. Although the releasability and the printing density are good, it can be seen that the recording material due to the free silicone is very dirty. In Comparative Example 4, the content of the silicone resin was reduced from 1.0% by weight of Comparative Example 3 to 0.03% by weight in order to reduce the contamination. Although there is a slight improvement in dirt reduction, it is still not at a practical level.
[0048]
From the above, compared with the conventional sublimation ribbons in which the release agent is a polyester-modified silicone resin or silicone resin, the release agent is a block copolymer of silicone and polyamideimide resin in the sublimation ribbon of the present invention. Thus, it can be seen that the recording material can be reduced in dirt, releasability and printing density can be improved in a well-balanced manner.
[0049]
In Example 2, the binder resin of Example 1 is changed from polyvinyl butyral resin to polyamideimide resin. When a polyamideimide resin is used, the compatibility with the release agent is improved, and the softening point of the binder resin itself is increased. is doing.
[0050]
Compared with Example 1 containing 1.0% by weight of the release agent, Example 3 containing 0.05% by weight of the mold release agent and Example 4 containing 0.1% by weight of the mold release agent had a slight release property. Although it has decreased, it can be seen that the overall level is sufficiently practical. In particular, since the amount of the release agent can be considerably reduced (1/20 and 1/10), the generation of free silicone is reduced, and the effect of reducing the contamination of the recording material is further improved. .
[0051]
In Example 5 containing 2.0% by weight of the release agent, the releasability is slightly improved as compared with Example 1. On the other hand, in Example 6 in which the amount of the release agent was increased to 3.0% by weight, it was at a practical level as a whole, but the free silicone monomer increased, so the effect of reducing the contamination of the recording material was increased. Is slightly inferior.
[0052]
From these facts, it can be seen that the content of the block copolymer of silicone and polyamideimide resin as a release agent is preferably 0.1 to 2.0% by weight. In addition, it can be seen that, compared with the comparative examples, these examples have a good balance between the reduction of dirt on the recording material, the releasability, and the printing density.
[0053]
【The invention's effect】
According to the thermal transfer sublimation ribbon of the present invention, the following effects can be obtained. 1) It is possible to reduce the contamination of the recording material due to the free silicone generated in the conventional sublimation ribbon.
2) Since it is excellent in releasability from the recording material during printing, smooth printing can be performed.
3) A printed image having a high density is obtained.
4) Since the amount of the release agent used can be reduced as compared with the conventional amount, the cost can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a basic configuration of a sublimation ribbon.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a basic configuration of a sublimation ribbon having a protective layer forming region.
3 is a cross-sectional view showing a configuration of a sublimation ribbon having an easy adhesion layer and a heat-resistant protective layer in addition to the configuration shown in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
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