JP3986789B2

JP3986789B2 - Metallic decorative sheet for molding and method for producing the same

Info

Publication number: JP3986789B2
Application number: JP2001309775A
Authority: JP
Inventors: 広紹 ▲高▼月; 千勝秋定; 卓小菅
Original assignee: 日本ウェーブロック株式会社
Priority date: 2001-10-05
Filing date: 2001-10-05
Publication date: 2007-10-03
Anticipated expiration: 2021-10-05
Also published as: JP2003112399A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属調化粧シート、とくに、ジェラルミン調あるいはアルマイト調などの軽金属風の質感を付与することができる金属調化粧シートに関する。
【０００２】
【従来の技術】
高級アタッシュケースなどで代表されるアルミニウム、マグネシウムやそれらの合金（エアークラフトアルミニウム合金等）などの軽金属風金属光沢を有する素材は、ここ数年、ノートパソコン外装に用いられるようになってきたが、その他、自動車の内外装、冷蔵庫などの家電製品、家具、システムキッチンなどにも近未来的な印象を与えるなどとして応用が検討され、一部実用化されつつある。
【０００３】
しかし、実際にはこれら軽金属を用いた場合、プレスなどによる深絞りや複雑形状への加工が困難であり、さらにコスト、重量、高伝熱性に由来する冷たい触感、あるいは、リサイクルが困難などの問題がある上、空気中の酸素により酸化されて初期の外観・風合いを維持できず、また衝撃などを受けた場合にへこみやすいなどの問題がある。
【０００４】
そこで、樹脂などの他の素材の表面に金属調塗装を施したり、金属調フィルム等を張り合わせるなどしてイメージのみこれら金属風に仕上げる方法が検討されている。
【０００５】
しかしながら、従来、いわゆるモールなどの分野で検討されてきたクロム、ニッケルなどの金属光沢付与フィルムとは異なり、ジェラルミン調あるいはアルマイト調など（以下、単に「ジェラルミン調」と云う）の光沢は独特の深みと艶消し感とを併せ持っているが、塗装やこれまでの蒸着品ではこのような質感を付与させる金属調化粧シートの達成には困難があった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の問題点を改善する、すなわち、貼付して、あるいは、インサート成形などにより、物品に高級なジュラルミン調の外観、質感を付与することができる金属調化粧シートを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明の金属調化粧シートは上記課題を解決するため、請求項１に記載の通り、フィラーとしてゴム含有重合体を添加してなる、全光線透過率８０％以上、拡散透過率３５％以上８０％以下、曇価４０％以上８５％以下、光沢度４５％以下の熱可塑性樹脂フィルムの片面に金属層を配した構成を有する金属調化粧シートであり、このような構成により、物品に高級で、近未来的なジュラルミン調の金属外観、質感を付与することができる。
【０００８】
本発明の金属調化粧シートの製造方法は請求項３に記載の通り、フィラーとしてゴム含有重合体を添加してなる、全光線透過率８０％以上、拡散透過率３５％以上８０％以下、曇価４０％以上８５％以下、光沢度４５％以下の熱可塑性樹脂フィルムの片面に金属層を配する金属調化粧シートの製造方法であり、このような構成により物品に、高級で、近未来的なジュラルミン調の金属外観、質感を付与することができる金属調化粧シートを得ることができる。
【０００９】
本発明のケース用シェルは請求項６に記載の通り、フィラーとしてゴム含有重合体を添加してなる、全光線透過率８０％以上、拡散透過率３５％以上８０％以下、曇価４０％以上８５％以下、光沢度４５％以下の熱可塑性樹脂フィルムの片面に金属層、接着層、及び、樹脂層をこの順で配したケース用シェルであり、近未来的なジュラルミン調の金属外観、質感を有しながら、金属を用いた場合に生じるへこみなどが生じない、軽量、軽快なケースを形成することができる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる、金属層を直接配する熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリメタクリル酸メチル、ポリプロピレン、各種ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、フッ素系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの樹脂フィルムが用いられる。なお、耐久性の点でポリメタクリル酸メチル、ポリエステル、ポリカーボネート、あるいはフッ素系の樹脂フィルムであることが望ましい。熱可塑性樹脂フィルムの厚さとしては通常５μｍ以上５００μｍ以下、加工性、経済性、耐久性等を考慮すると２０〜２００μｍであることが望ましい。
【００１１】
本発明で用いる金属層を直接配する熱可塑性樹脂フィルムの全光線透過率８０％以上、拡散透過率３５％以上８０％以下、曇価４０％以上８５％以下、光沢度４５％以下であることが必要である。これらのパラメータのいずれかが満足されなければジュラルミン調の金属外観、質感を有する金属調化粧シートが得られない。
【００１２】
このような条件を満足するために、原料ポリマーの種類、重合度の選択はもちろん、添加するフィラーの種類、添加量を調整する。また、少なくとも一方に印刷を施すことによって達成しても良く、これらを組み合わせて所定の光学性能を満足するフィルムとする。
【００１３】
フィラーの種類は通常フィルム製造に用いられるもの、たとえば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、タルク、二酸化チタン、亜鉛華、ゴム含有重合体から選ばれる１種以上を、上記パラメータを満足するように、かつ、均一に添加する。
【００１４】
この熱可塑性樹脂フィルムが少なくともその片面にヘアライン加工が施されているものであると、ヘアライン加工されたジュラルミンと同等の外観、質感を有し、さらなる高級感を付与させることができる。
【００１５】
さらにこのヘアライン加工が熱可塑性樹脂フィルムの金属層が配されている面に施されていると、ヘアライン加工面が外部に露出しないので、摩耗による質感の変化を受けずに済む。
【００１６】
なお、上記光学性能はフィルム全体が満足することは必ずしも必要ではなく、たとえばロゴ、ブランドマーク、デザイン上求められる模様等が印刷などによって施されている部分ではこれら光学性能が満たされてなくても差し支えない。
【００１７】
金属層は通常、上記熱可塑性樹脂フィルムをベースとしてその片面に直接、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、プラズマＣＶＤ等の薄膜形成技術で形成される。
金属層を構成する金属はアルミニウム、亜鉛、ガリウム、ニッケル、錫、銀、クロム、チタン、白金、パラジウム、ニッケル、インジウム等の単体、アルミニウム系合金、ステンレス、ハステロイ等の合金、あるいは金属ではないが金属調の印象を与えるものとしてケイ素などから選択できるが、中でも、高級感のあるエアークラフトアルミニウム合金調の質感、外観を与えることができるのでアルミニウムからなる金属層であることが望ましい。
【００１８】
金属層の厚さは各種加工に耐えられるものであればよく、通常１０〜２００ｎｍ、特に深絞りを行う場合には２０〜１００ｎｍであることが望ましい。
このように金属層を設けてなる本発明に係る金属調化粧シートのモデル断面図を図１に示す。
【００１９】
さらに片面に金属層が配されている熱可塑性樹脂フィルムの金属層側に接着剤層を介してさらに他の熱可塑性樹脂フィルムが積層されている金属調化粧シート（図２のモデル断面図参照）とすると、取扱性が向上するとともに、立体成形に用いた場合、いわゆる深絞り成形を行っても、深絞り部や曲率半径の小さな部分であってもジュラルミン調外観が失われることがなく、良好な外観が全体に保たれる。
【００２０】
これは金属層が上下から樹脂フィルムに支持されながら延伸されることにより、局所的に延伸倍率が高い箇所の発生が防止されると考えられている。
このため、金属を用いた場合には実現困難な深い絞りや複雑形状が実現可能となり、多様なデザインが可能となる。
【００２１】
なお、本発明の金属調化粧シートを用いたインサートなどの成形品の場合、その外観は接着層や接着層を介して配される他の熱可塑性樹脂フィルムの色調の影響を受ける。すなわち、成形品外観は肉眼では完全に金属調であるが、顕微鏡を用いて観察すると金属層に網目状クラックが、深絞り部や曲率半径の小さな部分に限らず全体に生じていることが判る。
【００２２】
成形品外観はこの網目状クラックを介して、接着層や接着層を介してその下の他の熱可塑性樹脂フィルムの色調の影響を受ける。そのため、接着層あるいは他の熱可塑性樹脂フィルムに顔料、染料、金属粉、マイカ、シリカ等を配することにより、成形品の外観を微調整して、高級感のあるエアークラフトアルミニウム合金調の質感、外観により近く仕上げることができる。
【００２３】
また、本発明の金属調化粧シートを用いた成形品は、その構成（軟質プラスチックやエラストマーなど）により、柔軟性を有するものとすることも可能であり、その場合、衝撃などにより容易にへこむ金属製の製品からは考えられない柔軟なものとすることができる。
【００２４】
接着剤層は必要な接着力と必要な耐熱性を有しているものが使用可能であるが、一般にポリウレタン系接着剤などを使用することができる。
本発明の金属調化粧シートはその金属層の表面が樹脂フィルムによって保護されているのでその酸化が防止され、初期の外観、風合いが保持される。
【００２５】
本発明の金属調化粧シートを用いてアタッシュケース用シェルを作製するには図２のモデル断面図に示す４層構造を有する金属調化粧シートを用い、その他の熱可塑性樹脂フィルム側に樹脂層、ＭＤＦ（ミッドデンシティファイバ）基材、あるいは金属からなる層など、ビジネスケースなどのケース用シェルとして必要な強度を有する層と接着、一体成形などにより一体とすることで可能となる。ただし、ビジネスケース用シェルとして求められる軽量さ、及び、デザインの自由さなどを勘案すると、１〜１０ｍｍ程度の厚さの樹脂層と一体的に成形することが望ましい。
【００２６】
なお、本発明を応用できるケース用シェルとしてはビジネスケース用のみならず、たとえばパソコンケース用、カメラ・ビデオケース用、旅行ケース用、スクールバッグ用、カジュアルバッグ用、各種計測・測定装置用、通信装置用、工具箱、楽器ケース等のケース用シェルが挙げられる。
【００２７】
このようなケース用シェル形成方法として、具体的には本発明の金属調化粧シートを真空成形などで予め所望の形状に成形し、これをインサートとして金型キャビティに収め、次いで樹脂層を射出成形によって成形するなどの方法、あるいは、樹脂層となる樹脂シートにラミネートして真空成形する方法などにより一体成形する方法が、デザインの自由度が高く、製造しやすいために望ましい。
【００２８】
この樹脂層を構成する樹脂としては、本発明の金属調化粧シート（図２のモデル断面図に示す４層構造を有するもの）の上記他の熱可塑性樹脂フィルムを同じものを用いるとこの他の樹脂フィルムと一体化するので望ましいが、耐衝撃性、耐熱性、耐寒性などのビジネスケース用等のシェルとして求められる諸性能を満足することが必要で、そのようなものとして、ＡＢＳ（アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体）、ＰＰ（ポリプロピレン）、ＰＣ（ポリカーボネート）などが挙げられる。
【００２９】
なお、シェルは鞄（バッグ）、ケース類の外殻をなす外板であり、通常は上述のように曲面板で形成されるが、複数の部材（たとえば平板とフレーム）から形成されてもよく、これらシェルを形成する部材の表面に本発明の金属調化粧シートを応用してある場合も本発明のケース用シェルに含まれる。）
【００３０】
【実施例】
以下に本発明の金属調化粧シートについて具体的に説明する。
なお、全光線透過率、拡散透過率及び曇価（ヘーズ）はＪＩＳＫ７１０５に、また光沢度は同Ｋ７１０５の６０度鏡面光沢度評価方法にそれぞれ準拠して測定した値である。
【００３１】
また、外観・質感の評価は、モニター１０人でおこなった。市販のエアークラフトアルミニウム合金製アタッシュケース（未使用品、シルバー（無塗装）、ヘアラインあり及びなし）との比較を行い、同じレベルの質感・外観を有する場合を５、若干劣る場合を３、明らかに劣る場合を１として評価し、合計が４５以上を「◎」、４０以上４４以下を「○」、３０以上３９以下を「△」、２９以下を「×」としてそれぞれ評価した。
【００３２】
［実施例１］
厚さ５０μｍ、全光線透過率９５％、拡散透過率５４％、曇価５７％、光沢度１８％のポリメタクリル酸メチル（ＰＭＭＡ）製フィルム（フィラーとしてゴム含有重合体を添加してある）の片面にヘアライン加工を施した後、そのヘアライン加工を施した面に対して真空蒸着法により厚さ５５ｎｍのアルミニウム層を形成し、２層構造の本発明に係る金属調化粧シートＡを得た。
【００３３】
さらに、得られたアルミニウム層表面に２液硬化タイプのポリウレタン系接着剤により厚さ３００μｍのアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体（ＡＢＳ）製シートとドライラミネートにより、４層構造の本発明に係る金属調化粧シートを得た。
【００３４】
この４層構造の本発明に係る金属調化粧シートのＡＢＳシート側に、押し出しラミネート法により、さらに厚さ０．３ｍｍのＡＢＳシート（シェル構造材としての樹脂層を形成するためのもの）をラミネートし、得られた複合シートを用いて真空成形によって、上記エアークラフトアルミニウム合金製アタッシュケースとほぼ同等の形状のアタッシュケース用シェルを作製した。このアタッシュケース用シェルの断面を観察したところ、金属調化粧シートＡのＡＢＳシートとシェルの構造材であるＡＢＳシートとは完全に一体化していた。
【００３５】
［実施例２、参考例１〜４、比較例１〜５］
上記実施例と同様に、ただし、上記の全光線透過率９５％、拡散透過率５４％、曇価５７％、光沢度１８％のポリメタクリル酸メチル製フィルムの代わりに、市販の様々な熱可塑性樹脂フィルムを用いて、同様にアタッシュケース用シェルを作製した。
【００３６】
「実施例１、実施例２、参考例１〜４及び比較例１〜５で作製したサンプルの評価］
これら例で用いたフィルムの性状と、そのアタッシュケース用シェルの評価結果を表１に併せて示す。（表中「ＰＥＴ」はポリエチレンテレフタレート製フィルム、「ＰＶｄＦ・ＭＭＡアロイ」はポリフッ化ビニリデン・ポリメタクリル酸メチルアロイフィルム、「ＰＣ・ＰＢＴアロイ」はポリカーボネート・ポリブチレンテレフタレートアロイフィルムをそれぞれ表す。
【００３７】
【表１】

【００３８】
表１により本発明の金属調化粧シートを用いた場合、ジュラルミン調の優れた外観・質感が得られることが判る。
【００３９】
なお、上記金属調化粧シートを用いたアタッシュケース用シェルを用いて、実際にアタッシュケースを組み立てて試用したところ、非常に軽量でありながらアタッシュケースとして必要な剛性、強度を有していることが確認された。さらに、従来のエアークラフトアルミニウム合金製アタッシュケースであればへこみ（塑性変形）が生じる「ぶつけ」試験を行ってみたがへこみ等は発生せず、「ぶつけ」変形に関してエアークラフトアルミニウム合金製アタッシュケースよりすぐれていることが確認された。
【００４０】
また、上記で作製した本発明に係る４層構造の金属調化粧シートを用いて、真空成形によって自動車用センターコンソールパネル形状になるよう成形し、不要箇所をトリミングした後、射出成形金型キャビティ内にセットし射出成形を行ったところ、本物のジェラルミンを用いて作製したのと区別が付かない、近未来的な印象を有するパネルが得られた。
【００４１】
さらに上記２層構造の金属調化粧シートＡを２液硬化タイプのポリウレタン系接着剤を用いてポリプロピレン樹脂シート（厚さ：５００μｍ）とドライラミネートして、４層構造の金属調化粧シートを得た。これを真空ラミネーション法によりＭＤＦ（ミッドデンシティファイバ）基材にラミネートして、キッチン扉を作製したところ、あたかもジェラルミンからなるかのような印象を有するキッチン扉が得られ、本物の金属同等の、外観・質感を有するものとなった。
【００４２】
【発明の効果】
本発明の金属調化粧シートは、フィラーとしてゴム含有重合体を添加してなる全光線透過率９０％以上、拡散透過率３０％以上７０％以下、曇価３３％以上７８％以下、光沢度４０％以下の熱可塑性樹脂フィルムの片面に金属層を配した構成を有する金属調化粧シートであり、ジェラルミン調の外観・質感を付与することができる優れた金属調化粧シートである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る金属調化粧シート（２層構造を有する）のモデル断面図を示す図である。
【図２】本発明に係る別の金属調化粧シート（４層構造を有する）のモデル断面図を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a metallic decorative sheet, and in particular, to a metallic decorative sheet capable of imparting a light metal-like texture such as a gellarminic or anodized.
[0002]
[Prior art]
Light metal-like metallic luster materials such as aluminum, magnesium, and their alloys (aircraft aluminum alloys, etc.) represented by high-grade attache cases have been used for notebook PC exteriors in recent years. Applications are being studied to make a near-future impression for interior and exterior of automobiles, household appliances such as refrigerators, furniture, and system kitchens, and some are being put into practical use.
[0003]
However, when these light metals are actually used, it is difficult to perform deep drawing or complex shapes by pressing, etc. In addition, there are problems such as cost, weight, cold touch resulting from high heat transfer, or difficulty in recycling In addition, there are problems such as being unable to maintain the initial appearance and texture due to oxidation by oxygen in the air, and being easy to dent when subjected to impact.
[0004]
In view of this, a method of finishing only the image in a metallic style by applying a metallic coating on the surface of another material such as a resin or pasting a metallic film or the like is being studied.
[0005]
However, unlike metallic luster imparting films such as chromium and nickel, which have been studied in the field of so-called malls, the gloss of geralumin or alumite (hereinafter simply referred to as “geralmin”) has a unique depth. However, it has been difficult to achieve a metal-like decorative sheet that gives such a texture to paints and conventional vapor-deposited products.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a metallic decorative sheet that improves the above-described conventional problems, that is, can impart a high-quality duralumin-like appearance and texture to an article by sticking or insert molding. For the purpose.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the metallic decorative sheet of the present invention has a total light transmittance of 80% or more and a diffuse transmittance of 35% or more 80, as described in claim 1, to which a rubber-containing polymer is added as a filler. %, A haze value of 40% or more and 85% or less, and a glossy 45% or less thermoplastic resin film having a structure in which a metal layer is disposed on one side. Can add a futuristic duralumin-like metal appearance and texture.
[0008]
The method for producing a metallic decorative sheet of the present invention is as described in claim 3, wherein a rubber-containing polymer is added as a filler, and the total light transmittance is 80% or more, the diffuse transmittance is 35% or more and 80% or less, and the cloudiness This is a method for producing a metallic decorative sheet in which a metal layer is provided on one side of a thermoplastic resin film having a value of 40% or more and 85% or less and a glossiness of 45% or less. It is possible to obtain a metallic decorative sheet capable of imparting a duralumin-like metallic appearance and texture.
[0009]
As described in claim 6, the shell for a case of the present invention is obtained by adding a rubber-containing polymer as a filler. The total light transmittance is 80% or more, the diffuse transmittance is 35% or more and 80% or less, and the haze is 40% or more. A case shell with a metal layer, an adhesive layer, and a resin layer arranged in this order on one side of a thermoplastic resin film of 85% or less and glossiness of 45% or less. A futuristic duralumin-like metal appearance and texture. It is possible to form a light and light case that does not cause dents or the like that occur when using metal.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As a thermoplastic resin film directly disposed on the metal layer used in the present invention, polymethyl methacrylate, polypropylene, various polyesters, polyvinyl alcohol, polyurethane, fluorine resin, ethylene-vinyl acetate copolymer resin, polycarbonate, polystyrene, Resin films such as polyvinyl chloride and polyvinylidene chloride are used. In view of durability, polymethyl methacrylate, polyester, polycarbonate, or a fluorine resin film is desirable. The thickness of the thermoplastic resin film is usually 5 μm or more and 500 μm or less, and preferably 20 to 200 μm in consideration of processability, economy, durability, and the like.
[0011]
The thermoplastic resin film directly disposed with the metal layer used in the present invention has a total light transmittance of 80% or more, a diffuse transmittance of 35% to 80%, a haze of 40% to 85%, and a glossiness of 45% or less. is required. If any of these parameters is not satisfied, a metallic decorative sheet having a duralumin-like metallic appearance and texture cannot be obtained.
[0012]
In order to satisfy such conditions, not only the type of raw material polymer and the degree of polymerization are selected, but also the type and amount of filler added are adjusted. Further, it may be achieved by printing on at least one of them, and these are combined to obtain a film satisfying a predetermined optical performance.
[0013]
As for the kind of filler, at least one selected from those usually used for film production, for example, calcium carbonate, aluminum hydroxide, silica, talc, titanium dioxide, zinc white, and rubber-containing polymer, so as to satisfy the above parameters. And add uniformly.
[0014]
If this thermoplastic resin film has at least one surface subjected to hairline processing, it has the same appearance and texture as hairline-processed duralumin, and can give a higher-class feeling.
[0015]
Further, when this hairline processing is applied to the surface on which the metal layer of the thermoplastic resin film is disposed, the hairline processing surface is not exposed to the outside, so that it is not necessary to receive a change in texture due to wear.
[0016]
In addition, it is not always necessary for the above optical performance to satisfy the entire film. For example, in a portion where a logo, a brand mark, a design pattern or the like is applied by printing or the like, these optical performances may not be satisfied. There is no problem.
[0017]
The metal layer is usually formed directly on one side of the thermoplastic resin film as a base by a thin film forming technique such as vacuum deposition, sputtering, ion plating, plasma CVD or the like.
The metal constituting the metal layer is not aluminum, zinc, gallium, nickel, tin, silver, chromium, titanium, platinum, palladium, nickel, indium or the like, aluminum alloy, alloy such as stainless steel or hastelloy, or metal. Although it can select from silicon etc. as what gives a metal-like impression, it is desirable that it is a metal layer made of aluminum because it can give a high-quality aircraft aluminum alloy-like texture and appearance.
[0018]
The thickness of the metal layer is not particularly limited as long as it can withstand various types of processing, and is usually 10 to 200 nm, and particularly 20 to 100 nm when deep drawing is performed.
FIG. 1 shows a model cross-sectional view of the metallic decorative sheet according to the present invention provided with the metal layer as described above.
[0019]
Further, a metallic decorative sheet in which another thermoplastic resin film is laminated on the metal layer side of the thermoplastic resin film having a metal layer on one side through an adhesive layer (see the model cross-sectional view of FIG. 2). As a result, handling properties are improved, and when used for three-dimensional molding, even if so-called deep drawing molding is performed, even if it is a deep drawing portion or a portion with a small radius of curvature, the duralumin-like appearance is not lost and is good The overall appearance is maintained.
[0020]
It is considered that this is because the metal layer is stretched while being supported by the resin film from above and below, thereby preventing the occurrence of a locally high stretch ratio.
For this reason, it is possible to realize a deep aperture and a complicated shape that are difficult to realize when using metal, and various designs are possible.
[0021]
In the case of a molded article such as an insert using the metallic decorative sheet of the present invention, the appearance is affected by the color tone of an adhesive layer or another thermoplastic resin film disposed via the adhesive layer. In other words, the appearance of the molded product is completely metallic to the naked eye, but when observed with a microscope, it can be seen that mesh cracks are generated in the metal layer not only in the deep-drawn portion and the portion having a small radius of curvature, but in the whole. .
[0022]
The appearance of the molded product is affected by the color tone of the other thermoplastic resin film under the adhesive layer and the adhesive layer through the mesh crack. Therefore, by arranging pigments, dyes, metal powder, mica, silica, etc. in the adhesive layer or other thermoplastic resin film, the appearance of the molded product is finely adjusted, and a high-quality aircraft aluminum alloy-like texture , Can be finished closer to the appearance.
[0023]
In addition, the molded product using the metallic decorative sheet of the present invention may have flexibility depending on its configuration (soft plastic, elastomer, etc.), and in this case, the metal that easily dents due to impact or the like. It can be flexible that is not conceivable from manufactured products.
[0024]
As the adhesive layer, those having the necessary adhesive strength and the necessary heat resistance can be used, but generally, polyurethane adhesive or the like can be used.
Since the surface of the metal layer of the metal-like decorative sheet of the present invention is protected by a resin film, its oxidation is prevented and the initial appearance and texture are maintained.
[0025]
In order to produce a shell for an attache case using the metallic decorative sheet of the present invention, a metallic decorative sheet having a four-layer structure shown in the model cross-sectional view of FIG. 2 is used, and a resin layer, MDF on the other thermoplastic resin film side. (Mid density fiber) It becomes possible by integrating with a layer having a strength required as a shell for a case such as a business case such as a base material or a layer made of metal by bonding or integral molding. However, in consideration of the light weight required for a business case shell and the freedom of design, it is desirable to integrally mold the resin layer with a thickness of about 1 to 10 mm.
[0026]
The case shell to which the present invention can be applied is not only for business cases, but also for PC cases, camera / video cases, travel cases, school bags, casual bags, various measuring / measuring devices, communication Examples include shells for cases such as devices, tool boxes, and musical instrument cases.
[0027]
As such a shell forming method, specifically, the metallic decorative sheet of the present invention is formed in advance into a desired shape by vacuum forming or the like, and this is inserted into a mold cavity as an insert, and then a resin layer is injection molded And the like, or the method of integrally forming by a method of laminating on a resin sheet to be a resin layer and vacuum forming or the like is preferable because of a high degree of freedom in design and easy manufacture.
[0028]
As the resin constituting this resin layer, when the same other thermoplastic resin film of the metallic decorative sheet of the present invention (having the four-layer structure shown in the model cross-sectional view of FIG. 2) is used, It is desirable to integrate with a resin film, but it is necessary to satisfy various performances required for shells for business cases such as impact resistance, heat resistance, and cold resistance. As such, ABS (acrylonitrile- Butadiene-styrene copolymer), PP (polypropylene), PC (polycarbonate) and the like.
[0029]
The shell is an outer plate that forms an outer shell of a bag or case, and is usually formed of a curved plate as described above, but may be formed of a plurality of members (for example, a flat plate and a frame). A case where the metallic decorative sheet of the present invention is applied to the surface of a member forming these shells is also included in the case shell of the present invention. )
[0030]
【Example】
The metallic tone decorative sheet of the present invention will be specifically described below.
The total light transmittance, diffuse transmittance, and haze value are values measured in accordance with JIS K7105, and the glossiness is measured in accordance with the 60 ° specular gloss evaluation method of K7105.
[0031]
The appearance and texture were evaluated by 10 monitors. Comparison with commercially available aircraft aluminum alloy attache case (unused, silver (no paint), with and without hairline), revealing 5 if it has the same level of texture and appearance, and 3 if it is slightly inferior The case of inferiority was evaluated as 1, and the total was evaluated as “」 ”for 45 or more,“ ◯ ”for 40 to 44,“ Δ ”for 30 to 39, and“ × ”for 29 or less.
[0032]
[Example 1]
A film made of polymethyl methacrylate (PMMA) having a thickness of 50 μm, a total light transmittance of 95%, a diffuse transmittance of 54%, a haze of 57% and a gloss of 18% (a rubber-containing polymer is added as a filler) After performing hairline processing on one side, an aluminum layer having a thickness of 55 nm was formed on the surface subjected to hairline processing by a vacuum vapor deposition method to obtain a metal-like decorative sheet A according to the present invention having a two-layer structure.
[0033]
Furthermore, the metal according to the present invention having a four-layer structure is formed on the surface of the obtained aluminum layer by using a two-component curing type polyurethane adhesive and a sheet made of acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer (ABS) having a thickness of 300 μm and dry lamination. A decorative sheet was obtained.
[0034]
An ABS sheet having a thickness of 0.3 mm (for forming a resin layer as a shell structure material) is laminated on the ABS sheet side of the metallic decorative sheet according to the present invention having a four-layer structure by an extrusion laminating method. Then, a shell for an attache case having a shape substantially the same as the above-mentioned aircraft aluminum alloy attache case was produced by vacuum forming using the obtained composite sheet. When the cross section of the shell for the attache case was observed, the ABS sheet of the metallic decorative sheet A and the ABS sheet as the shell structural material were completely integrated.
[0035]
[Example 2 , Reference Examples 1 to 4, Comparative Examples 1 to 5]
As in the above examples, except that a variety of commercially available thermoplastics were used instead of the polymethyl methacrylate film having a total light transmittance of 95%, diffuse transmittance of 54%, haze of 57% and gloss of 18%. Similarly, a shell for an attache case was produced using a resin film.
[0036]
“Evaluation of Samples Prepared in Example 1 , Example 2, Reference Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 5”
Table 1 shows the properties of the films used in these examples and the evaluation results of the shell for the attache case. ("PET" in the table represents a film made of polyethylene terephthalate, "PVdF / MMA alloy" represents a polyvinylidene fluoride / polymethyl methacrylate alloy film, and "PC / PBT alloy" represents a polycarbonate / polybutylene terephthalate alloy film.
[0037]
[Table 1]

[0038]
Table 1 shows that when the metallic decorative sheet of the present invention is used, an excellent appearance and texture of duralumin can be obtained.
[0039]
In addition, using the shell for an attache case using the above-mentioned metal-like decorative sheet, when the attache case was actually assembled and tested, it was confirmed that it had the necessary rigidity and strength as an attache case while being very lightweight. . Furthermore, in the case of a conventional aircraft aluminum alloy attach case, a “bump” test that causes dents (plastic deformation) was performed, but no dents occurred, and the “bump” deformation was superior to the air craft aluminum alloy attach case. It was confirmed that
[0040]
In addition, using the metal layer decorative sheet having a four-layer structure according to the present invention produced as described above, it is molded into a car center console panel shape by vacuum forming, and after trimming unnecessary portions, the inside of the injection mold cavity As a result of injection molding, a panel with a near-future impression was obtained, which was indistinguishable from that produced using real geralumin.
[0041]
Further, the metal-like decorative sheet A having a two-layer structure was dry-laminated with a polypropylene resin sheet (thickness: 500 μm) using a two-component curing type polyurethane adhesive to obtain a metal-like decorative sheet having a four-layer structure. . When this was laminated to an MDF (mid density fiber) substrate by vacuum lamination to produce a kitchen door, a kitchen door with an impression as if it was made of geralumin was obtained.・ It has a texture.
[0042]
【The invention's effect】
The metallic decorative sheet of the present invention has a total light transmittance of 90% or more, a diffuse transmittance of 30% or more and 70% or less, a haze of 33% or more and 78% or less, and a glossiness of 40, to which a rubber-containing polymer is added as a filler. % Of a thermoplastic resin film having a constitution in which a metal layer is disposed on one side of a thermoplastic resin film, and an excellent metal-like decorative sheet capable of imparting a geralumin-like appearance and texture.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a model cross-sectional view of a metallic decorative sheet (having a two-layer structure) according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a model cross-sectional view of another metallic decorative sheet (having a four-layer structure) according to the present invention.

Claims

A thermoplastic resin film having a total light transmittance of 80% or more, a diffuse transmittance of 35% or more and 80% or less, a haze of 40% or more and 85% or less, and a glossiness of 45% or less, comprising a rubber-containing polymer as a filler. A metallic decorative sheet for molding , wherein a metal layer is arranged on one side.

2. The molding according to claim 1 , wherein another thermoplastic resin film is further laminated on the metal layer side of the thermoplastic resin film having a metal layer disposed on one side via an adhesive layer . Metallic decorative sheet.

A thermoplastic resin film having a total light transmittance of 80% or more, a diffuse transmittance of 35% or more and 80% or less, a haze of 40% or more and 85% or less, and a glossiness of 45% or less, comprising a rubber-containing polymer as a filler. A method for producing a metallic decorative sheet for molding, comprising arranging a metal layer on one side.

4. The method for producing a metallic decorative sheet for molding according to claim 3, further comprising a step of hairline processing the thermoplastic resin film.

5. The metal mold for molding according to claim 4, wherein the hairline processing is performed before the metal layer is disposed on the thermoplastic resin film and is performed on a surface on which the metal layer is disposed. A method for producing a decorative sheet.

A thermoplastic resin film having a total light transmittance of 80% or more, a diffuse transmittance of 35% or more and 80% or less, a haze of 40% or more and 85% or less, and a glossiness of 45% or less, comprising a rubber-containing polymer as a filler. A shell for a case, wherein a metal layer, an adhesive layer, and a resin layer are arranged in this order on one side.

The case shell according to claim 6, wherein the case is any one of a business case, a travel case, a school bag, and a casual bag.