JP3598220B2 - Method for manufacturing picture insert film and picture insert molding - Google Patents

Method for manufacturing picture insert film and picture insert molding Download PDF

Info

Publication number
JP3598220B2
JP3598220B2 JP20599598A JP20599598A JP3598220B2 JP 3598220 B2 JP3598220 B2 JP 3598220B2 JP 20599598 A JP20599598 A JP 20599598A JP 20599598 A JP20599598 A JP 20599598A JP 3598220 B2 JP3598220 B2 JP 3598220B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
resin
butadiene styrene
insert
picture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP20599598A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JPH1191041A (en
Inventor
富士男 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissha Printing Co Ltd
Original Assignee
Nissha Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissha Printing Co Ltd filed Critical Nissha Printing Co Ltd
Priority to JP20599598A priority Critical patent/JP3598220B2/en
Publication of JPH1191041A publication Critical patent/JPH1191041A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3598220B2 publication Critical patent/JP3598220B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車の内装などに好適なアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂成形品の立体表面に絵付けするための絵付インサートフィルムおよび絵付インサート成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の内装部品などとして、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂に対して絵付インサートフィルムが一体成形されたものがあった。このように、絵付インサートフィルムを射出成形と同時に成形品の上に一体化するインサート成形法は、印刷によって直接図柄を形成することが困難な形状の成形品であっても図柄を形成することができるという特長を有する。また、成形樹脂としてアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂を用いることは、ポリスチレン樹脂やポリプロピレン樹脂よりも接着性に優れ、成形が容易であり、ポリカーボネート樹脂よりも低価格であるという特長を有する。
【0003】
アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂用の絵付インサートフィルムとしては、100μm程度もしくはそれ以上の厚みの2軸延伸のされていない塩化ビニルフィルムの表面に図柄層を印刷して形成し、さらにその上に200μm程度のオーバーレイ耐候性フィルムとしてアクリルフィルムを積層し、塩化ビニルフィルムの裏面に接着フィルムとしてアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムを熱ラミネート法により貼り合わせた合計500μm程度の3層構成のものが一般的である(図2参照)。
【0004】
このような構成になる理由としては、塩化ビニルフィルムに図柄を印刷する技術が確立していて印刷に適するフィルムの厚みが100μm程度であること、耐候性、透明性などの諸特性に優れるオーバーレイフィルムとしてアクリルフィルムがあり、アクリルフィルムとして巻きロールで製品化できる厚みの限界が250μm程度であること(すなわち、アクリルフィルムの厚みは50〜250μmが適正)、真空成形したフィルムを金型に挿入する方法において、500μm程度の厚みがないと挿入した後に固定しにくく、また、しわが生じやすいこと、上記の塩化ビニルフィルムとアクリルフィルムの厚みの合計はもっとも大きくしても300〜350μm程度までであるため、接着目的とフィルムの総厚みをかせぐ目的でアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムを積層することなどである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記の絵付インサートフィルムにおいて、塩化ビニルフィルムは、印刷加工および立体加工における支持体として重要であるが、塩化ビニルフィルムには大量の可塑剤が含まれており、これを含んだインサート成形品を成形樹脂として再利用できないこと、塩化ビニルフィルムが3層構成の中間層に位置するため、絵付インサートフィルムから塩化ビニルフィルムだけを分別して取り出すことが困難であることなどの理由でリサイクルするのが難しい。アクリルフィルムとアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムとは性質が似ており、アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムは広い意味でアクリル樹脂の一種であり相溶性が高いため、これらのフィルムが成形樹脂であるアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂に混ざっていても、再度成形樹脂としてそのまま利用できる。しかし、100μmもの厚みの塩化ビニルフィルムが混じっていれば、そのまま再度成形樹脂として利用するのは困難である。また、塩化ビニルフィルムは、廃棄焼却時に塩素系ガスなどが多量に発生するため、環境衛生を害するという問題が生じる。
【0006】
したがって、この発明は、上記のような欠点を解消し、リサイクルが容易で環境衛生を害さない絵付インサートフィルムおよび絵付インサート成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の絵付インサートフィルムは、以上の目的を達成するために、つぎのように構成した。
【0008】
つまり、この発明の絵付インサートフィルムは、アクリルフィルム上に図柄層が設けられ、その上にビニル系樹脂またはアクリル系樹脂を主成分とする接着インキ層が設けられ、その上にアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムが積層された絵付インサートフィルムであって、アクリルフィルムの厚みが50〜250μmであり、アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムの共重合比率においてブタジエンの含有比率が20〜50重量%であるように構成した。
【0009】
上記の発明において、ビニル系樹脂を主成分とする接着インキ層が、ポリ塩化ビニル系樹脂からなる接着インキ層であるように構成してもよい。
【0010】
また、上記の発明において、絵付インサートフィルムの厚みが350〜1700μmであるように構成してもよい。
【0011】
また、この発明の絵付インサートフィルムの製造方法は、請求項1〜3記載の絵付インサートフィルムを射出成形用金型内に挿入し、次いで金型内で立体加工した後、型締めして絵付インサートフィルムのアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム側の面にアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂を射出し、絵付インサートフィルムのアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム側の面とアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂とを接着して一体化するように構成した。
【0012】
また、この発明の絵付インサートフィルムの製造方法は、立体加工された請求項1〜3に記載の絵付インサートフィルムを射出成形用金型内に挿入し、型締めして絵付インサートフィルムのアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム側の面にアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂を射出し、絵付インサートフィルムのアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム側の面とアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂とを接着して一体化するように構成した。
【0013】
【発明の実施の形態】
図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳しく説明する。
【0014】
図1は、この発明の絵付インサートフィルムの一実施例を示す断面図である。図中、1は絵付インサートフィルム、2はアクリルフィルム、3は図柄層、4は接着インキ層、5はアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムである。
【0015】
この発明の絵付インサートフィルム1は、アクリルフィルム2上に図柄層3が設けられ、その上にビニル系樹脂またはアクリル系樹脂を主成分とする接着インキ層4が設けられ、その上にアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム5が積層された絵付インサートフィルムであって、アクリルフィルム2の厚みが50〜250μmであり、アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム5の共重合比率においてブタジエンの含有比率が20〜50重量%であるものである(図1参照)。
【0016】
アクリルフィルム2は透明性に優れ、熱や光に強い。また、可塑剤を使用せずとも耐汚染性に優れ、しかも成形加工性に優れ深絞り加工できるという特性を有する。アクリルフィルム2としては、従来よりも薄番手のものを用いるとよい。具体的には、アクリルフィルム2の厚みは、50〜250μmの範囲、好ましくは80〜150μmとするとよい。アクリルフィルム2の厚みが50μm未満だと図柄層3の印刷が難しくなる。250μmを越えると、巻きロールとして製品化するのが困難となる。アクリルフィルム2としては、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリアクリル酸ブチル樹脂、エチレン−アクリル共重合体樹脂、エチレン酢酸ビニル−アクリル共重合体樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂などからなるフィルムを用いるとよい。
【0017】
図柄層3は、アクリルフィルム2上に設ける。図柄層3は、通常は印刷層として形成する。印刷層の材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。印刷層の形成方法としては、オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。また、単色の場合には、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法を採用することもできる。印刷層は、表現したい図柄に応じて、全面的に設ける場合や部分的に設ける場合もある。印刷層の厚みは、0.5〜50μmの範囲で形成するとよい。0.5μmより薄いと、隠蔽性の高い顔料であっても、絵付インサートフィルムが伸ばされると透けてしまい、成形樹脂の色の影響を受けてしまう。50μmより厚いと、残留溶剤が揮発しにくくなり、アクリルフィルム2を侵して引張強度や折曲強度などの機械的強度を低下させてしまう。
【0018】
また、図柄層3は、金属薄膜層からなるもの、あるいは印刷層と金属薄膜層との組み合わせからなるものでもよい。金属薄膜層は、図柄層3として金属光沢を表現するためのものであり、真空蒸着法、スパッターリング法、イオンプレーティング法、鍍金法などで形成する。表現したい金属光沢色に応じて、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合金または化合物を使用する。部分的な金属薄膜層を形成する場合の一例としては、金属薄膜層を必要としない部分に溶剤可溶性樹脂層を形成した後、その上に全面的に金属薄膜を形成し、溶剤洗浄を行って溶剤可溶性樹脂層と共に不要な金属薄膜を除去する方法がある。この場合によく用いる溶剤は、水または水溶液である。また、別の一例としては、全面的に金属薄膜を形成し、次に金属薄膜を残しておきたい部分にレジスト層を形成し、酸またはアルカリでエッチングを行い、レジスト層を除去する方法がある。なお、金属薄膜層を設ける際に、他の層と金属薄膜層との密着性を向上させるために、前アンカー層や後アンカー層を設けてもよい。前アンカー層および後アンカー層の材質としては、2液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂樹脂などを使用するとよい。前アンカー層および後アンカー層の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
【0019】
また、図柄層3とアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム5との間に、ビニル系樹脂またはアクリル系樹脂を主成分とする接着インキ層4が形成される。接着インキ層4は、図柄層3が形成されたアクリルフィルム2と、アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム5とを強固に接着するための層である。接着インキ層4としては、ビニル系樹脂またはアクリル系樹脂を主成分とするように構成する。ビニル系樹脂またはアクリル系樹脂を接着インキ層4として用いることにより、熱ラミネート、熱圧着などの手段により容易にアクリルフィルム2に印刷された図柄層3とアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム5とを貼り合わせることができる。また、ビニル系樹脂またはアクリル系樹脂は立体加工時の加熱で軟化し柔軟性を発揮する熱可塑性樹脂であるので、深絞り加工特性にも優れている。接着インキ層4の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。接着インキ層4の乾燥膜厚は、0.5〜10μmとするとよい。
【0020】
アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム5は、成形品であるアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂に絵付インサートフィルム1を接着するためのものである。アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム5としては、ブタジエンの含有比率が既存品より高いものを使用し、真空成形加工性を向上させるとよい。また、ブタジエンは、ゴムの性質をもっていて伸びやすいため、ブタジエンの含有率を高くすると真空成形加工性は向上するが、耐熱性などの諸物性は低下する。したがって、物性を維持し、真空成形加工性を維持するために、ブタジエンの含有比率を20〜50重量%に設定する。好ましくは30〜45重量%である。従来のアクリルフィルムと塩化ビニルフィルムとアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムとを積層した絵付インサートフィルムにおいて、既存の重合比率のアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムは真空成形加工性が劣るため、絵付インサートフィルム全体に対するアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムの厚みの比率を高めることができないため、塩化ビニルフィルムの厚みを薄くすることは困難である。これに対し、この発明では、アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム5のブタジエンの含有率を上記の範囲とすることにより、より厚みの大きいクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム5を用いることができる。アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム5の厚みは、100〜1500μmの範囲であるのが好ましい。
【0021】
また、アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム5は、透明であっても不透明であってもよい。不透明にするには、たとえば、弁柄、酸化チタン、カーボンブラックなどの着色顔料や、アルミニウムフレークなどの金属粉、炭酸カルシウム、シリカゲルなどの充填材を添加するとよい。
【0022】
アクリルフィルム2とアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム5とを積層するには、熱ラミネート法を用いるのが好ましい。熱ラミネート法の条件としては、熱ローラー温度130〜200℃、好ましくは140〜170℃で、2〜5秒間程度圧力をかけるのがよい。
【0023】
絵付インサートフィルム1の総厚は、350〜1700μmであるのが好ましい。絵付インサートフィルム1の総厚が350μm未満になると、絵付インサートフィルム1を別型で立体加工した後、金型から取り出す際に変形しやすく、またインサート成形するときに腰がないため射出成形用金型に挿入しにくい。また、総厚が1700μmを越えると、絵付インサートフィルム1の成形性が劣るため真空成形するのに時間がかかり、また、立体加工後に所望の形状に打ち抜くのが困難となる。
【0024】
なお、上記の絵付インサートフィルム1の層構成は、絵付インサートフィルム1の一例であり、このほかの層構成であってもよい。たとえば、接着インキ層4は、着色剤を混ぜて図柄層3と兼用してもよい。
【0025】
以上のような構成の絵付インサートフィルム1を用い、絵付インサート成形品を得るには、次のような方法で行うとよい。
【0026】
絵付インサートフィルム1を、インサートフィルム送り装置などを使用して、成形樹脂射出口を有するコア型と、深絞りのための凹部を有するキャビティ型との間に配置し、クランプなどの手段でキャビティ型の周囲に固定する。次に、熱源により絵付インサートフィルム1を加熱軟化させるとともにキャビティ型側から真空吸引してキャビティ型の表面に密着させる。キャビティ型とコア型を型締めし、絵付インサートフィルム1とコア型との間に密閉空間を形成する。この空間に溶融した成形樹脂を射出する。成形樹脂としては、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂を用いる。なお、本願でいうアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂には、α−メチルスチレンを含有する耐熱ABS樹脂を含むものとする。キャビティ型とコア型を型開きし、絵付インサートフィルムの不要な部分を除去して、絵付インサートフィルム1と成形樹脂とが一体化された絵付インサート成形品を得ることができる。
【0027】
また、次のようにして絵付インサート成形品を得ることができる。まず、絵付インサートフィルム1を、深絞りのための凹部を有する予備成形型にクランプなどの手段で固定し、次に、熱源により絵付インサートフィルム1を加熱軟化させるとともに予備成形型側から真空吸引して予備成形型の表面に密着させる。次いで真空吸引を解除し、予備成形型から絵付インサートフィルム1を取り出す。次いで、絵付インサートフィルム1の不要な部分を除去して所望の形状の立体加工された絵付インサートフィルム1を得ることができる。次いで、立体加工した絵付インサートフィルム1を、深絞りのための凹部を有するキャビティ型に挿入し、キャビティ型に固定する。次に、キャビティ型とコア型を型締めし、絵付インサートフィルム1とコア型との間に密閉空間を形成する。この空間に溶融した成形樹脂を射出し、キャビティ型とコア型を型開きすれば、絵付インサートフィルム1と成形樹脂とが一体化された絵付インサート成形品を得ることができる。
【0028】
【実施例】
(実施例1)厚さ125μmのアクリルフィルム上に、アルミ顔料入りアクリル樹脂系インキを用い、図柄層をグラビア印刷法で形成し、次いで金属薄膜層として厚さ600Åのアルミニウム蒸着層を形成し、次いで後アンカー層を兼ねる接着インキ層としてアルミ顔料と透明黄色顔料とを含む塩化ビニル酢酸ビニル共重合体樹脂系インキをグラビア印刷法で形成し、最後に厚さ300μmのブタジエン含有42重量%のアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムを積層して、温度85℃、押圧力8kg/cm、速度5m/分の条件で熱ラミネートして絵付インサートフィルムを得た。
【0029】
絵付インサートフィルムは、アクリルフィルム側から凸引きにより真空成形して立体加工した後、プレス金型により所望の形状に打ち抜いた。
【0030】
次に、立体加工して打ち抜いた絵付インサートフィルムを金型内に挿入し、成形樹脂温度220〜250℃、金型温度40〜60℃の条件において、無色透明のアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体樹脂を成形樹脂としてインサート成形を行って自動車ホイールキャップである絵付インサート成形品を得た。
【0031】
このようにして得た絵付インサート成形品は、リサイクル性が優れたものであり、使用後、そのまま粉砕して、再度成形樹脂として利用できるものであった。なお、接着インキ層として含まれる塩化ビニル樹脂は、塩化ビニルフィルムと比較すると1ppm以下の量であり、可塑剤の含有量も少なく、リサイクル性には影響がないものであった。
【0032】
(実施例2)厚さ80μmのアクリルフィルムに、黄橙色の木目導管柄および透明下地色アクリル樹脂系インキを用いて木目導管柄の図柄層を形成し、次いで黄色パール顔料を含むアクリル樹脂系インキを用いて光輝性顔料層の図柄層を形成し、次いで茶色の弁柄顔料を含むアクリル樹脂系インキを用いて木目下地柄の図柄層を兼ねる接着インキ層を形成し、厚み80μmで茶色の弁柄顔料を含むブタジエン含有38重量%、厚さ300μmのアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムを積層し、絵付インサートフィルムを得た。
【0033】
次に、絵付インサートフィルムを実施例1と同様に真空成形により立体加工し打ち抜いた後、金型内に挿入し、型締め後、成形樹脂としてアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂を用いて射出成形し、木目柄コンソールボックスである絵付インサート成形品を得た。
【0034】
このようにして得た絵付インサート成形品は、リサイクル性が優れたものであり、使用後、そのまま粉砕して、再度成形樹脂として利用できる。また、接着インキ層として含まれる塩化ビニル樹脂は皆無であり、リサイクル性には影響がないものであった。
【0035】
【発明の効果】
この発明は、前記した構成からなるので、次のような効果を有する。
【0036】
この発明の絵付インサートフィルムは、アクリルフィルム上に図柄層が設けられ、その上にビニル系樹脂またはアクリル系樹脂を主成分とする接着インキ層が設けられ、その上にアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムが積層された絵付インサートフィルムであって、アクリルフィルムの厚みが50〜250μmであり、アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムの共重合比率においてブタジエンの含有比率が20〜50重量%であるものであるから、ポリ塩化ビニルフィルムを使用せず、インキ層のみでアクリルフィルムとアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムを積層することになる。したがって、塩化ビニル樹脂の含有率がきわめて少ないか、または全く含有しないため、可塑剤の量がきわめて少なく、リサイクルに適したものである。また、塩素ガスの発生もほとんどないか全く発生しないため、環境衛生を害しないものである。
【0037】
また、従来の3層構成を2層構成としたため、塩化ビニルフィルムを削減できる。さらに、構成が簡単になったため、積層する際のロスが少なくなり、絵付インサートフィルムを得る際に、製造上の歩留まり率が向上する。
【0038】
また、この発明の絵付インサート成形品の製造方法は、上記の絵付インサートフィルムを、射出成形用金型内に挿入し、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂を射出して一体化するものであるから、塩化ビニル樹脂の含有率がきわめて少ないか、または全く含有しないため、可塑剤の量がきわめて少なくリサイクルに適し、また塩素ガスの発生もほとんどないか全く発生しないため環境衛生を害しない絵付インサート成形品を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の絵付インサートフィルムの一実施例を示す断面図である。
【図2】従来の絵付インサートフィルムの一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 絵付インサートフィルム
2 アクリルフィルム
3 図柄層
4 接着インキ層
5 アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a paint insert film for painting a three-dimensional surface of an acrylonitrile butadiene styrene resin molded product suitable for an automobile interior or the like, and a method of manufacturing the paint insert molded product.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, there has been an automobile interior part or the like in which a picture insert film is integrally formed with an acrylonitrile butadiene styrene resin. In this way, the insert molding method of integrating the picture insert film onto the molded product simultaneously with the injection molding can form a pattern even in a molded product having a shape in which it is difficult to directly form a pattern by printing. It has the feature of being able to. The use of an acrylonitrile butadiene styrene resin as a molding resin has advantages in that it has better adhesion than polystyrene resin and polypropylene resin, is easier to mold, and is less expensive than polycarbonate resin.
[0003]
As a paint insert film for acrylonitrile butadiene styrene resin, a pattern layer is formed by printing a pattern layer on the surface of a biaxially stretched vinyl chloride film having a thickness of about 100 μm or more, and an overlay of about 200 μm is further formed thereon. An acrylic film is laminated as a weather-resistant film, and an acrylonitrile butadiene styrene film as an adhesive film is laminated on the back surface of a vinyl chloride film by a heat laminating method to form a three-layer structure having a total of about 500 μm (see FIG. 2). .
[0004]
The reason for such a configuration is that the technology for printing patterns on a vinyl chloride film has been established and the thickness of the film suitable for printing is about 100 μm, and that the overlay film is excellent in various properties such as weather resistance and transparency. A method of inserting a vacuum-molded film into a mold, in which the limit of the thickness that can be commercialized with a roll as an acrylic film is about 250 μm (that is, the thickness of the acrylic film is appropriately 50 to 250 μm). In, it is difficult to fix after insertion if there is no thickness of about 500 μm, and that wrinkles are likely to occur, because the total thickness of the vinyl chloride film and the acrylic film is up to about 300 to 350 μm at most. Acrylonitrile for adhesion purposes and to increase the total thickness of the film For example, laminating a butadiene styrene film.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-mentioned picture insert film, the vinyl chloride film is important as a support in printing and three-dimensional processing, but the vinyl chloride film contains a large amount of a plasticizer, and an insert molded product containing the plasticizer is contained. Cannot be reused as molding resin, and because the vinyl chloride film is located in the intermediate layer of the three-layer structure, it is difficult to separate and remove only the vinyl chloride film from the painted insert film. difficult. Acrylic film and acrylonitrile butadiene styrene film have similar properties.Acrylonitrile butadiene styrene film is a kind of acrylic resin in a broad sense and has high compatibility, so these films are mixed with acrylonitrile butadiene styrene resin as a molding resin. However, it can be used again as a molding resin. However, if a vinyl chloride film having a thickness of 100 μm is mixed, it is difficult to reuse the film as it is as a molding resin. Further, the vinyl chloride film generates a large amount of chlorine-based gas and the like at the time of waste incineration, and thus poses a problem of harm to environmental hygiene.
[0006]
Accordingly, it is an object of the present invention to provide a method for manufacturing a picture insert film and a picture insert molded product which can solve the above-mentioned drawbacks, is easy to recycle, and does not harm environmental hygiene.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The picture insert film of the present invention has the following configuration to achieve the above object.
[0008]
In other words, the picture insert film of the present invention is such that a pattern layer is provided on an acrylic film, an adhesive ink layer containing a vinyl resin or an acrylic resin as a main component is provided thereon, and an acrylonitrile butadiene styrene film is provided thereon. It was a laminated picture insert film in which the thickness of the acrylic film was 50 to 250 μm and the butadiene content was 20 to 50% by weight in the copolymerization ratio of the acrylonitrile butadiene styrene film.
[0009]
In the above invention, the adhesive ink layer mainly composed of a vinyl resin may be configured to be an adhesive ink layer composed of a polyvinyl chloride resin.
[0010]
In the above invention, the thickness of the picture insert film may be 350 to 1700 μm.
[0011]
Further, the method for producing a picture insert film according to the present invention is characterized in that the picture insert film according to claims 1 to 3 is inserted into a mold for injection molding, then three-dimensionally processed in the mold, and then clamped to finish the picture insert. An acrylonitrile butadiene styrene resin was injected onto the acrylonitrile butadiene styrene film side of the film, and the acrylonitrile butadiene styrene resin side of the picture insert film and the acrylonitrile butadiene styrene resin were bonded and integrated.
[0012]
Further, the method for producing a picture insert film according to the present invention is characterized in that a three-dimensionally processed picture insert film according to any one of claims 1 to 3 is inserted into a mold for injection molding, the mold is closed, and acrylonitrile butadiene styrene of the picture insert film is obtained. Acrylonitrile butadiene styrene resin was injected onto the film side surface, and the acrylonitrile butadiene styrene resin side surface of the picture insert film and the acrylonitrile butadiene styrene resin were bonded and integrated.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0014]
FIG. 1 is a sectional view showing an embodiment of the picture insert film of the present invention. In the drawing, 1 is a picture insert film, 2 is an acrylic film, 3 is a design layer, 4 is an adhesive ink layer, and 5 is an acrylonitrile butadiene styrene film.
[0015]
In the insert film with picture 1 of the present invention, a pattern layer 3 is provided on an acrylic film 2, an adhesive ink layer 4 containing a vinyl resin or an acrylic resin as a main component is provided thereon, and acrylonitrile butadiene styrene is provided thereon. A paint insert film in which the film 5 is laminated, wherein the thickness of the acrylic film 2 is 50 to 250 μm, and the content ratio of butadiene in the copolymerization ratio of the acrylonitrile butadiene styrene film 5 is 20 to 50% by weight. (See FIG. 1).
[0016]
The acrylic film 2 has excellent transparency and is resistant to heat and light. In addition, it has a characteristic that it has excellent stain resistance without using a plasticizer, and has excellent moldability and can be deep drawn. As the acrylic film 2, it is preferable to use a thinner film than in the past. Specifically, the thickness of the acrylic film 2 is in the range of 50 to 250 μm, preferably 80 to 150 μm. If the thickness of the acrylic film 2 is less than 50 μm, printing of the design layer 3 becomes difficult. If it exceeds 250 μm, it will be difficult to commercialize it as a wound roll. Examples of the acrylic film 2 include polymethyl methacrylate resin, polyethyl methacrylate resin, polybutyl acrylate resin, ethylene-acryl copolymer resin, ethylene vinyl acetate-acryl copolymer resin, polyacrylonitrile resin, and styrene-acryl copolymer. It is preferable to use a film made of a polymer resin or the like.
[0017]
The design layer 3 is provided on the acrylic film 2. The design layer 3 is usually formed as a printing layer. As a material of the printing layer, a resin such as a polyvinyl resin, a polyamide resin, a polyester resin, an acrylic resin, a polyurethane resin, a polyvinyl acetal resin, a polyester urethane resin, a cellulose ester resin, and an alkyd resin is used as a binder. It is preferable to use a coloring ink containing a pigment or dye of an appropriate color as a coloring agent. As a method for forming the printing layer, a normal printing method such as an offset printing method, a gravure printing method, and a screen printing method may be used. In particular, an offset printing method or a gravure printing method is suitable for performing multicolor printing and gradation expression. In the case of a single color, a coating method such as a gravure coating method, a roll coating method, and a comma coating method may be employed. The printing layer may be provided entirely or partially depending on the design to be expressed. The thickness of the printing layer may be formed in the range of 0.5 to 50 μm. When the thickness is less than 0.5 μm, even if the pigment has a high concealing property, it becomes transparent when the picture insert film is stretched, and is affected by the color of the molding resin. When the thickness is more than 50 μm, the residual solvent is less likely to evaporate, corroding the acrylic film 2 and lowering mechanical strength such as tensile strength and bending strength.
[0018]
The design layer 3 may be formed of a metal thin film layer or a combination of a print layer and a metal thin film layer. The metal thin film layer is for expressing metallic luster as the design layer 3, and is formed by a vacuum deposition method, a sputtering method, an ion plating method, a plating method, or the like. Metals such as aluminum, nickel, gold, platinum, chromium, iron, copper, tin, indium, silver, titanium, lead, and zinc, and alloys or compounds thereof are used according to the metallic luster color to be expressed. As an example of forming a partial metal thin film layer, after forming a solvent-soluble resin layer on a portion that does not require a metal thin film layer, a metal thin film is entirely formed thereon, and solvent cleaning is performed. There is a method of removing an unnecessary metal thin film together with the solvent-soluble resin layer. The solvent often used in this case is water or an aqueous solution. As another example, there is a method in which a metal thin film is formed on the entire surface, a resist layer is formed on a portion where the metal thin film is to be left, and the resist layer is removed by etching with an acid or an alkali. . When the metal thin film layer is provided, a front anchor layer or a rear anchor layer may be provided in order to improve adhesion between another layer and the metal thin film layer. As the material of the front anchor layer and the rear anchor layer, two-component cured urethane resin, thermosetting urethane resin, melamine resin, cellulose ester resin, chlorine-containing rubber resin, chlorine-containing vinyl resin, acrylic resin, epoxy It is preferable to use a resin such as a vinyl resin or a vinyl copolymer resin. Examples of the method for forming the front anchor layer and the rear anchor layer include a coating method such as a gravure coating method, a roll coating method, and a comma coating method, and a printing method such as a gravure printing method and a screen printing method.
[0019]
Further, between the design layer 3 and the acrylonitrile butadiene styrene film 5, an adhesive ink layer 4 mainly composed of a vinyl resin or an acrylic resin is formed. The adhesive ink layer 4 is a layer for firmly bonding the acrylic film 2 on which the design layer 3 is formed and the acrylonitrile butadiene styrene film 5. The adhesive ink layer 4 is configured so that a vinyl resin or an acrylic resin is a main component. By using a vinyl resin or an acrylic resin as the adhesive ink layer 4, the pattern layer 3 printed on the acrylic film 2 and the acrylonitrile butadiene styrene film 5 can be easily bonded by means such as heat lamination or thermocompression bonding. it can. Further, since the vinyl-based resin or the acrylic-based resin is a thermoplastic resin which is softened by heating during three-dimensional processing and exhibits flexibility, it is also excellent in deep drawing characteristics. As a method for forming the adhesive ink layer 4, there are a gravure coating method, a roll coating method, a coating method such as a comma coating method, and a printing method such as a gravure printing method and a screen printing method. The dry thickness of the adhesive ink layer 4 is preferably 0.5 to 10 μm.
[0020]
The acrylonitrile butadiene styrene film 5 is for bonding the painting insert film 1 to an acrylonitrile butadiene styrene resin which is a molded product. As the acrylonitrile butadiene styrene film 5, a film having a butadiene content ratio higher than that of an existing product may be used to improve vacuum forming processability. In addition, since butadiene has rubber properties and is easily stretched, when the content of butadiene is increased, vacuum forming processability is improved, but various physical properties such as heat resistance are reduced. Therefore, in order to maintain physical properties and maintain vacuum formability, the butadiene content ratio is set to 20 to 50% by weight. Preferably it is 30 to 45% by weight. The conventional acrylic film, vinyl chloride film and acrylonitrile butadiene styrene film are laminated with a paint insert film.The acrylonitrile butadiene styrene film of the existing polymerization ratio is inferior in vacuum forming processability, so that the acrylonitrile butadiene styrene film is used for the entire paint insert film. Since the thickness ratio cannot be increased, it is difficult to reduce the thickness of the vinyl chloride film. In contrast, in the present invention, by setting the butadiene content of the acrylonitrile butadiene styrene film 5 within the above range, the acrylonitrile butadiene styrene film 5 having a larger thickness can be used. The thickness of the acrylonitrile butadiene styrene film 5 is preferably in the range of 100 to 1500 μm.
[0021]
The acrylonitrile butadiene styrene film 5 may be transparent or opaque. To make it opaque, for example, a coloring pigment such as red iron oxide, titanium oxide and carbon black, a metal powder such as aluminum flake, and a filler such as calcium carbonate and silica gel may be added.
[0022]
For laminating the acrylic film 2 and the acrylonitrile butadiene styrene film 5, it is preferable to use a thermal lamination method. As the conditions of the heat laminating method, it is preferable to apply pressure at a heat roller temperature of 130 to 200 ° C., preferably 140 to 170 ° C. for about 2 to 5 seconds.
[0023]
The total thickness of the picture insert film 1 is preferably 350 to 1700 μm. If the total thickness of the picture insert film 1 is less than 350 μm, the picture insert film 1 is easily deformed when it is removed from the mold after being three-dimensionally processed in a separate mold, and since there is no rigidity in the insert molding, the metal for injection molding is used. Difficult to insert into mold. On the other hand, when the total thickness exceeds 1700 μm, it takes a long time to perform vacuum forming because the formability of the picture insert film 1 is inferior, and it is difficult to punch into a desired shape after three-dimensional processing.
[0024]
In addition, the layer structure of the above-mentioned picture insert film 1 is an example of the picture insert film 1, and other layer structures may be used. For example, the adhesive ink layer 4 may also serve as the design layer 3 by mixing a coloring agent.
[0025]
In order to obtain a picture insert molded product using the picture insert film 1 having the above configuration, the following method may be used.
[0026]
The insert film with picture 1 is placed between a core mold having a molding resin injection port and a cavity mold having a concave portion for deep drawing by using an insert film feeder or the like. Fix around. Next, the paint insert film 1 is heated and softened by a heat source, and is vacuum-adsorbed from the cavity mold side to adhere to the surface of the cavity mold. The cavity mold and the core mold are clamped to form a closed space between the picture insert film 1 and the core mold. The molten molding resin is injected into this space. Acrylonitrile butadiene styrene resin is used as the molding resin. The acrylonitrile butadiene styrene resin referred to in the present application includes a heat-resistant ABS resin containing α-methylstyrene. The cavity mold and the core mold are opened, and unnecessary portions of the picture insert film are removed to obtain a picture insert molded product in which the picture insert film 1 and the molding resin are integrated.
[0027]
Moreover, a picture insert molded product can be obtained as follows. First, the painted insert film 1 is fixed to a preforming mold having a concave portion for deep drawing by means of a clamp or the like, and then the pictorial insert film 1 is heated and softened by a heat source and vacuum-sucked from the preforming mold side. To make close contact with the surface of the preforming mold. Next, the vacuum suction is released, and the picture insert film 1 is taken out of the preforming mold. Next, unnecessary portions of the picture insert film 1 are removed to obtain a three-dimensionally processed picture insert film 1 having a desired shape. Next, the three-dimensionally processed insert film with picture 1 is inserted into a cavity mold having a concave portion for deep drawing, and is fixed to the cavity mold. Next, the cavity mold and the core mold are clamped to form a closed space between the picture insert film 1 and the core mold. If the molten molding resin is injected into this space and the cavity mold and the core mold are opened, a picture insert molded product in which the picture insert film 1 and the molding resin are integrated can be obtained.
[0028]
【Example】
(Example 1) On an acrylic film having a thickness of 125 µm, a pattern layer was formed by a gravure printing method using an acrylic resin-based ink containing an aluminum pigment, and then an aluminum vapor-deposited layer having a thickness of 600 ° was formed as a metal thin film layer. Next, a vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin-based ink containing an aluminum pigment and a transparent yellow pigment is formed by a gravure printing method as an adhesive ink layer also serving as a post-anchor layer, and finally, a 300-μm-thick butadiene-containing 42% by weight acrylonitrile is used. A butadiene styrene film was laminated and thermally laminated at a temperature of 85 ° C., a pressing force of 8 kg / cm 2 , and a speed of 5 m / min to obtain a picture insert film.
[0029]
The insert film with a picture was vacuum-formed from the acrylic film side by convex drawing, three-dimensionally processed, and then punched into a desired shape by a press die.
[0030]
Next, the three-dimensionally processed and punched picture insert film is inserted into a mold, and under the conditions of a molding resin temperature of 220 to 250 ° C. and a mold temperature of 40 to 60 ° C., a colorless and transparent acrylonitrile butadiene styrene copolymer resin is formed. Insert molding was performed as a molding resin to obtain an insert molded product with a picture, which is an automobile wheel cap.
[0031]
The insert molded product with picture obtained in this way was excellent in recyclability, and after use, was crushed as it was and could be used again as a molding resin. The amount of the vinyl chloride resin contained as the adhesive ink layer was 1 ppm or less as compared with the vinyl chloride film, the content of the plasticizer was small, and the recyclability was not affected.
[0032]
(Example 2) An acrylic resin ink containing a yellow pearl pigment was formed on an acrylic film having a thickness of 80 μm by using a yellow-orange wood grain conduit pattern and a transparent base color acrylic resin-based ink to form a pattern layer of a wood grain conduit pattern. Is used to form a pattern layer of a brilliant pigment layer, and then an acrylic resin-based ink containing a brown petal pattern pigment is used to form an adhesive ink layer also serving as a pattern layer of a wood grain base pattern. An acrylonitrile butadiene styrene film having a butadiene content of 38% by weight containing a pattern pigment and a thickness of 300 μm was laminated to obtain a picture insert film.
[0033]
Next, the picture insert film was three-dimensionally processed by vacuum forming and punched out in the same manner as in Example 1, inserted into a mold, clamped, injection molded using acrylonitrile butadiene styrene resin as a molding resin, A picture insert molded product as a console box was obtained.
[0034]
The insert molded product with picture obtained in this way is excellent in recyclability, and after use, can be directly crushed and reused as a molding resin. Further, there was no vinyl chloride resin contained as an adhesive ink layer, and there was no effect on recyclability.
[0035]
【The invention's effect】
Since the present invention has the above-described configuration, it has the following effects.
[0036]
The picture insert film of the present invention has a pattern layer provided on an acrylic film, an adhesive ink layer containing a vinyl resin or an acrylic resin as a main component is provided thereon, and an acrylonitrile butadiene styrene film is laminated thereon. A paint insert film having a thickness of 50 to 250 μm and a butadiene content of 20 to 50% by weight in the copolymerization ratio of an acrylonitrile butadiene styrene film. The acrylic film and the acrylonitrile butadiene styrene film are laminated only with the ink layer without using. Therefore, since the content of the vinyl chloride resin is extremely low or not contained at all, the amount of the plasticizer is extremely small, and the plasticizer is suitable for recycling. In addition, since little or no chlorine gas is generated, environmental health is not adversely affected.
[0037]
Further, since the conventional three-layer structure is changed to a two-layer structure, the number of vinyl chloride films can be reduced. Furthermore, since the configuration is simplified, the loss at the time of laminating is reduced, and the yield rate in manufacturing is improved when obtaining a picture insert film.
[0038]
In addition, the method for producing a picture insert molded product of the present invention comprises inserting the above picture insert film into an injection molding die and injecting acrylonitrile butadiene styrene resin to integrate the same. The amount of plasticizer is extremely low or not at all, so the amount of plasticizer is very small and suitable for recycling. Also, there is almost no or no generation of chlorine gas, so it is easy to produce painted inserts that do not adversely affect environmental hygiene. Obtainable.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing one embodiment of a picture insert film of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing one embodiment of a conventional picture insert film.
[Explanation of symbols]
1 Insert picture film 2 Acrylic film 3 Design layer 4 Adhesive ink layer 5 Acrylonitrile butadiene styrene film

Claims (5)

アクリルフィルム上に図柄層が設けられ、その上にビニル系樹脂またはアクリル系樹脂を主成分とする接着インキ層が設けられ、その上にアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムが積層された絵付インサートフィルムであって、アクリルフィルムの厚みが50〜250μmであり、アクリロニトリルブタジエンスチレンフィルムの共重合比率においてブタジエンの含有比率が20〜50重量%であることを特徴とする絵付インサートフィルム。A design layer is provided on an acrylic film, an adhesive ink layer having a vinyl-based resin or an acrylic-based resin as a main component is provided thereon, and a acrylonitrile-butadiene styrene film is laminated on the insert film with a picture, An acrylic film having a thickness of 50 to 250 μm, and a butadiene content of 20 to 50% by weight in a copolymerization ratio of an acrylonitrile butadiene styrene film. ビニル系樹脂を主成分とする接着インキ層が、ポリ塩化ビニル系樹脂からなる接着インキ層である請求項1に記載の絵付インサートフィルム。The picture insert film according to claim 1, wherein the adhesive ink layer containing a vinyl resin as a main component is an adhesive ink layer made of a polyvinyl chloride resin. 絵付インサートフィルムの厚みが350〜1700μmである請求項1〜2のいずれかに記載の絵付インサートフィルム。The picture insert film according to any one of claims 1 to 2, wherein the thickness of the picture insert film is 350 to 1700 µm. 請求項1〜3記載の絵付インサートフィルムを射出成形用金型内に挿入し、次いで金型内で立体加工した後、型締めして絵付インサートフィルムのアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム側の面にアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂を射出し、絵付インサートフィルムのアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム側の面とアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂とを接着して一体化することを特徴とする絵付インサート成形品の製造方法。The acrylonitrile-butadiene styrene film on the surface of the acrylonitrile-butadiene styrene film side of the paint insert film after inserting the picture insert film according to any one of claims 1 to 3 into an injection molding mold, then performing three-dimensional processing in the mold, and closing the mold. A method for manufacturing a molded insert molded product, comprising injecting a resin, bonding an acrylonitrile butadiene styrene film-side surface of the coated insert film to an acrylonitrile butadiene styrene resin, and integrating them. 立体加工された請求項1〜3に記載の絵付インサートフィルムを射出成形用金型内に挿入し、型締めして絵付インサートフィルムのアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム側の面にアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂を射出し、絵付インサートフィルムのアクリロニトリルブタジエンスチレンフィルム側の面とアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂とを接着して一体化することを特徴とする絵付インサート成形品の製造方法。The three-dimensionally processed insert paint film according to claims 1 to 3 is inserted into a mold for injection molding, the mold is clamped, and acrylonitrile butadiene styrene resin is injected onto the acrylonitrile butadiene styrene film side of the paint insert film, A method of manufacturing a molded insert molded product, comprising: bonding an acrylonitrile butadiene styrene film side surface of a painted insert film to an acrylonitrile butadiene styrene resin to be integrated.
JP20599598A 1997-07-22 1998-07-22 Method for manufacturing picture insert film and picture insert molding Expired - Lifetime JP3598220B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20599598A JP3598220B2 (en) 1997-07-22 1998-07-22 Method for manufacturing picture insert film and picture insert molding

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21259897 1997-07-22
JP9-212598 1997-07-22
JP20599598A JP3598220B2 (en) 1997-07-22 1998-07-22 Method for manufacturing picture insert film and picture insert molding

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1191041A JPH1191041A (en) 1999-04-06
JP3598220B2 true JP3598220B2 (en) 2004-12-08

Family

ID=26515384

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20599598A Expired - Lifetime JP3598220B2 (en) 1997-07-22 1998-07-22 Method for manufacturing picture insert film and picture insert molding

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3598220B2 (en)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001009988A (en) * 1999-06-30 2001-01-16 Nissha Printing Co Ltd Decorative sheet for preforming
TWI284092B (en) * 2000-02-01 2007-07-21 Sumitomo Chemical Co Recycled plastic product
JP3314271B2 (en) 2000-02-10 2002-08-12 大日本印刷株式会社 Injection molding simultaneous decorating sheet, decorative molded product, and injection molding simultaneous decorating method
JP2002011754A (en) * 2000-06-30 2002-01-15 Dainippon Printing Co Ltd Injection molding in-mold decorating sheet
JP2005178276A (en) 2003-12-22 2005-07-07 Shin Etsu Polymer Co Ltd Decorative film and its manufacturing method
JP4686132B2 (en) * 2004-03-18 2011-05-18 株式会社東芝 Method for manufacturing optical semiconductor device with protective cover
JP2012223922A (en) * 2011-04-15 2012-11-15 Techno Polymer Co Ltd Decorative resin sheet
CN112203901A (en) * 2018-04-25 2021-01-08 凸版印刷株式会社 Decorative sheet
JP6950877B2 (en) 2019-07-09 2021-10-13 大日本印刷株式会社 Decorative product manufacturing method, decorative sheet, and decorative product

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1191041A (en) 1999-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1304173B1 (en) Process of forming a resin molded product having metallic luster surface
JP3598220B2 (en) Method for manufacturing picture insert film and picture insert molding
JP3955599B2 (en) Transfer sheet for mat hard coat and method for producing mat hard coat molded product
JPH09300397A (en) Acrylic insert film and manufacture of grain pattern molded product
JP3727126B2 (en) Manufacturing method of metal thin film insert film molded product
WO1999004946A1 (en) Sheet for molded-in foil decoration and method of producing molded resin having molded-in foil decoration by using the sheet
JP2006281591A (en) Decorative sheet with metallic gloss and decorative molding using the sheet
JP4488485B2 (en) Metal gloss sheet and method for producing the same, method for producing metal gloss molded product
JP4009099B2 (en) Irregular pattern decorative sheet and manufacturing method thereof
JP3679510B2 (en) Picture insert film and picture insert molding
JP2003203537A (en) Key sheet member and its manufacturing method
JPH1034703A (en) Matting acrylic insert film and manufacture of frosted insert form
JPH0911275A (en) Manufacture of molding having pattern
JP4054841B2 (en) Manufacturing method of uneven pattern decorative sheet
JP4268378B2 (en) Injection molding simultaneous decoration method
JP4542667B2 (en) Method for producing glitter decorative sheet and glitter decorative molded product
JP4116686B2 (en) Manufacturing method of membrane switch with transparent part
JP2003227911A (en) Decorative sheet for mirror member, mirror member and method for manufacturing the same
JPH09327843A (en) Production of molded product having uneven surface
JP2006130774A (en) Decorative sheet for molding and molding with decoration
JP2002018894A (en) Deeply drawable decorative film for in-mold decoration molding
JP2000006186A (en) Manufacture of insert molding
JP4699796B2 (en) Sheet for simultaneous decoration
JP3414722B2 (en) Decorative members and decorative sheets
JP2003103699A (en) Decorative sheet, decorative molded product, and their manufacturing method

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070917

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080917

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080917

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090917

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090917

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100917

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100917

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110917

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110917

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110917

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120917

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120917

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120917

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130917

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term