JP3981644B2 - 原図転写方法及びそれに用いるカメラ画像補正処理装置 - Google Patents

原図転写方法及びそれに用いるカメラ画像補正処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラを用いて平面上に置かれた原図を撮影し、前記原図と重ね合わせ可能な正確な転写図面を得ることができる原図転写方法及びそれに用いるカメラ画像補正処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルデータで描写された地図データ等については、それなりの正確さが必要であり、平面座標XY上で正確に描写された地図データ等の図面を正確に転写するには、イメージスキャナ及びプリンタ等によるコピー装置にひずみ除去手段が講じられていなければならない。
【0003】
図面専用のコピー装置には、このひずみ除去手段が講じられたものがあるが、Aゼロ版のような大型図面を処理する必要性があることから装置自身が大掛りで、大変高価な機械となっており、一般の企業、測量会社、設計会社には導入できない状況である。
【0004】
ひずみ除去の手段としては、一般的に確立された手法に加え、さらに特許公開平6−35982号公報(図面管理方式)、特許公開2000―244717号公報(画像入力装置及び画像入力装置の構成方法)、特許公開2003―5628号公報(写真画像処理装置)等、各種場合に応じた様々な手法が提案されている。
【0005】
参考例として示すと、特許公開平6-35982号公報に示される図面管理方式は、図面枠の空間微分等を行う専用装置を用いて、図面の基準点(基準座標点)を高速に検出可能とすると共に、図面の入力角度の傾きを高速に補正できるようにしたものである。
【0006】
特許公開2000―244717号公報に示される画像入力装置及びその構成方法は、良質な画像を得ることを主眼にするとハンドスキャナ等が大型化してしまい、小型化しようとすると画質が犠牲になってしまうことから、縮小光学系に画角を広げたレンズを用い、間引き処理等を行うというものである。
【0007】
特開2003―5628号公報の写真画像処理装置は、地図データにおいて俯瞰的な立体感を得るために、地図上の建物輪郭の位置と、写真画像に描かれた建物の屋上投影部分とが合致するように描画するというものである。
【0008】
一方、地積測量を目的として法務局に保管されている国土調査図を参照する場合、この国土調査図は持出しが禁止されているため、熟練者であるトレーサを派遣して、原紙に半透明用紙を掛け、トレースを行い、これを持ち帰り使用していた。
【0009】
また、これらの場合、第三者が所有する図面を汚してはならず、基準点記入も許されない場合も多い。
【0010】
一方で、近年デジタルカメラが急速に普及しており、4メガピクセルを超えるCCDセンサを備えたものが、民生用として非常に手ごろな価格で販売されている。デジタルカメラは、8mm程度の大きさのCCDで撮像するため、フィルムカメラに比べて、撮像範囲が極めて狭いので、レンズの収差もフィルムと比べると小さい。従って、高性能レンズと組み合わせたデジタルカメラは、計測用のカメラとしてもある程度利用できると期待される。イメージスキャナの代替に、デジタルカメラを使うことができれば、様々な現場において即座に地図の画像を取得でき、利便性が向上するに違いない。
【0011】
しかし、デジタルカメラにより撮影された画像は、レンズ固有の光学的性質に起因する歪曲収差の影響による「樽型歪み」、平らな紙面を斜め上から撮影した場合に発生する「平面透視」等の影響により、平面スキャナ等で作成した画像と比較すると精度が著しく劣る。
【0012】
イメージスキャナの代替にデジタルカメラを用いるとなると、デジタルカメラを鉛直下向きにセットし、図面を撮影することが要求される。しかし、その条件を満たすためには、三脚と水準器を用いる必要があり、手軽に撮影することはできない。図面をデジタルカメラで撮像し、カメラのひずみを取って転写図面を作成しようとする場合、カメラ位置を固定して正確に真上から方向性を定めて写真撮影することが条件であり、かつその手法を正規化した上で相応のひずみ除去手段を講じなければならず、個別対応にて、多くの手間及び費用を必要とし、実用化が難しいという問題点があった。
【0013】
【特許文献1】
特許公開平6−35982号公報、第1頁、図1
【0014】
【特許文献2】
特許公開2002−244717号公報、第1頁、図1
【0015】
【特許文献3】
特許公開2003−5628号公報、第1頁、図1
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術に鑑みて、本発明は、図面上に汎用性のある基準点となるマークを置き、平面上に置かれた原図面を携帯可能なデジタルカメラで任意の方向から手軽に撮影し、これを歪補正を含めて画像処理することにより、通常のプリンタを用いて容易かつ正確に原図に重ね合わせが可能な転写図面を得ることができる図面転写方法及びそれに用いるカメラ画像補正処理装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することができる本発明の原図転写方法は、平板上に配置された原図上に任意の数の基準点を印し、その上に半透明基準点位置認識体を置き、前記原図を任意の方向から携帯可能なデジタルカメラで撮影し、
前記基準点を基準として前記方向及び前記カメラのレンズ収差による誤差を補正し、
補正されたデジタルデータをプリントアウトして前記原図と重ね合わせの可能な転写図面を得ることを特徴とする。
【0018】
原図上に印す基準点は、補正されたデジタルデータを示す座標上の基点となるので、最低四隅の4点が必要で、好ましくは、これに中間点を含める。各基準点間の距離は、原図ものと一致させる。
【0019】
例えば、国土調査図には、元々基準点が十字マークで示されている。しかし、この十字マークをそのまま基準点として利用するのは難しい。十字マークと誤認するマークも多数存在し、十字マークが基準点であると規定することには、汎用性も無いからである。従って、基準点は、本発明で規定する基準点、即ち本発明で汎用性を持たせて規定した基準点であって、これをデジタルカメラで撮影した画像の中で認識できるものとされなければならない。それ故に、本発明では、基準点を意識的に印すことが条件とされる。
【0020】
基準点を印す場合、原図を汚さないこと、0.1mm以下の位置精度で正確に印すことが必要である。このためには、原図上に基準点に採用可能な位置を示す記号が存在する場合には、その位置に基準点位置認識体として、例えば半透明のカラーマークを被せて印すことができる。部分的に、例えば丸印で示されるカラー部分に存在する十字マークを読み取り、十字マークの交点を基準点に定めることもできる。基準点の数は、補正処理するためには未知数の数(例えば8)だけ必要である。ただし、カメラ認識位置から基準点を自動設定できる場合には、基準点数は1、又は4以上の適数で良い。
【0021】
また、前記原図にその下方の基準点を透かせて見せることができる透明シートを載せ、その透明シートに基準点の存在を示すカラーマークを施すこともできる。
【0022】
図面上に十字マークによる基準点を示すのが難しい場合には、十字マークを施した半透明カラーフィルムを用い、このカラーフィルムに書かれた十字マークの中心を基準点に合わせて置き、これをデジタルカメラで撮影すれば良い。認識のための色は、赤、青、緑、その他任意に規定することができる。
【0023】
デジタルカメラによる撮影方向は任意で良く、三脚も不要である。通常の撮影手法の通り、カメラを手に持って固定し、気軽に、通常通りシャッタを押せば良い。
【0024】
一般に図面は平面なので、デジタルカメラで図面を撮影した場合、得られた画像の座標係は、2次元の射影変換で変換できる。また、デジタルカメラを用いた場合、レンズ歪みを考慮する必要が有るが、フィルムの平面性を考慮する必要がないのが利点である。レンズ歪みは、基本的に放射方向歪曲収差であるため、収差dは、入射角θとカメラ主点からの距離をr、定数Cを用いて次数式1で表すことができ、容易に補正できる。これら補正の内容については、本発明の実施の形態で詳述する。
【0025】
【数1】
Figure 0003981644
また、本発明のカメラ画像補正処理装置は、請求項1〜3に記載の原図転写方法に用いることのできるカメラ画像補正処理装置であって、
前記デジタルカメラで撮影した画像の中から前記半透明基準点位置認識体を認識する基準点位置認識手段と、
前記認識手段で認識された基点位置の中から基準点を抽出し、自己の座標上の基準点を定める座標基準点決定手段と、
前記座標基準点決定手段で決定された各基準点間で前記原図に合わせた補正を行う座標補正手段と、を備えたことを特徴とする。
【0026】
本発明のカメラ画像補正処理装置は、上記原図転写方法において示した前記半透明基準点位置認識体を認識する基準点認識手段と、この認識した基準点位置の中から基準点を抽出し、自己の座標上の基準点を定める座標基準点決定手段と、基準点間のデジタルデータを歪みの無いデータとする座標補正手段のみで構成され、極めてコンパクトに、かつ汎用性高く構成できるのが1つの特徴である。
【0027】
従って、本発明のカメラ画像補正処理装置は、半導体チップに集約でき、カメラに一体化することも可能である。また、専用の小型補正装置として別体に構成できる。或は通常のパソコンやプリンタ装置にプログラムとして組み込むこともでき、さらには、各構成手段を各部分に分散配置することもでき、各種原図転写システムを構築できる。補正装置をカメラに組み込んだ場合、通常パソコン又はプリンタで容易に原図同様の図面を出力できる。専用の補正装置とした場合には、通常のデジタルカメラで撮影した画像を処理して通常のパソコン又はプリンタで出力できる。或は、パソコン又はプリンタへ組み込んだ場合には、デジタル処理カメラの画像を適宜縮尺し、当該パソコン又はプリンタでそのまま出力できる。
【0028】
このように、本発明の原図転写方法及びカメラ画像補正装置を用いれば、全体で各種の図面転写システムを構築でき、デジタルカメラで容易に、任意の方向から、三脚なしで原図を手軽に撮影し、原図と重ね合わせが可能な正確な転写図面を得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、未登記地面積自動確定処理の例を挙げ、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0030】
まず、未登記地面積自動確定処理の概要について示すと、戦後の高度経済成長以来、我が国の社会資本設備は「国土の均衡ある発展」を目標に進み、目覚しい勢いで築き上げられ、基礎体力の強化に貢献してきた。特に道路は、国民生活、経済活動の最も基本的な社会資本であり、道路整備への要望は依然として高いことが現状である。ことに地方においての道路は、生活のライフライン、中央へのパイプ役として整備を急ぐ必要から、短期的な事業実施の効率性が最重要視されてきた。このことは、早期完成、事業費軽減のために、数多くの地区住民民有地を善意によって無償提供を受けて実現してきた。
【0031】
このため、民有地を非課税にする登記が必要であったが、あまりの量の多さと担当職員数の不足で、登記未処理地が多く残っている状況となり、現在でも、善意の土地提供者に税負担をかけている状況である。また、担当者の配置転換、定年など様々な理由で、当時を知る者も少なくなっており、未登記地の場所の特定は容易に行えず、さらに平成17年度の市町村合併により、未登記地処理が益々困難になってくると想定される。
【0032】
従来の未登記地処理のための手順は以下の通りである。
【0033】
▲1▼法務局に保管されている国土調査図は持ち出しが禁止されているため、トレーサ(熟練者)を派遣して、半透明用紙にトレースを行い、国土調査図の基礎を作成する。
【0034】
▲2▼各自治体に保持されている道路台帳現況図をコピーし、道路台帳現況図を作成する。
【0035】
▲3▼縮尺の違う国土調査図、道路台帳現況図を同一の縮尺にするため、拡大、縮小コピーを繰り返し行い、双方を同一縮尺とする。図面が大きい場合には、専門の業者へ処理を依頼する。また、正確に配置ができるように双方の座標軸を同じにする。
【0036】
▲4▼▲3▼で作成された同一縮尺の図面のうち、道路台帳現況図を半透明紙に写した道路台帳図を作成し、国土調査図と合わせて合成図を作り、分筆線の有無の確認を行う。
【0037】
▲5▼分筆線の確認がとれない部分を未登記と推定し、自治体の税務課の固定資産台帳で地番照合を行い、課税の有無を調査し、課税されていれば、未登記地と判断する。
【0038】
本発明では、これら手順の内、手順▲1▼のトレース部分を最も容易、かつ正確に実施できる原図転写方法及びそれに用いるカメラ画像補正装置を提供しようとするものである。
【0039】
本発明方法の一実施形態を示すと、図1に示すように、平らな台1上に国土調査図面2を配置し、その上に厚さ0.3〜0.5mm位の薄い透明板3を載せる。
【0040】
前記透明板3の上からは、図面2に印した十字マーク4が透けて見えるので、その十字マークの任意の点、例えば四隅と、その中間点に例えば赤色の丸いカラーマーク5を付けておく。カラーマーク5は、赤色でなくとも予め定めた色なら何でも良い。また、形状も必ずしも丸でなくとも良い。
【0041】
しかる後、図示しないトレーサ(撮影者)は、デジタルカメラ6を手に持ち、任意の方向から、カラーマーク5を視野に入れて図面2の写真を撮る。
【0042】
デジタルカメラ6で撮った画像は、カメラのCCDセンサによるメモリ7に記憶されるので、それを取り出し、本発明のカメラ画像補正処理装置8を介し、測量演算装置9又はプリンタ10により、転写図面11を得ることができる。
【0043】
測量演算装置9は、本実施形態が未登記地処理のためのものであり、ここでは、上記手順▲3▼〜▲5▼等を全自動で行うものである。
【0044】
図2に示すように、カメラ画像補正処理装置8は、基準点認識手段12と、座標基準点決定手段13と、座標補正手段14とを有する。
【0045】
前記基準点認識手段12は、メモリ7に取り込まれた画像の中からカラーマーク4を認識するものである。これは、カラーマークは丸い赤色であることの規約に基いて容易に認識できる。
【0046】
前記座標基準点決定手段13は、基準点認識手段12で認識したカラーマーク4に基いて、それから十字中心位置を割り出し、これを画像上での座標基準点とするものである。
【0047】
中間点については、カラーマークを通る線分上の十字マークであるとして、これを中間基準点に決定することもできる。正確には、カラーマーク5で中間点も基準点として示す。
【0048】
次に、前記座標補正手段14は、図3〜図5に示す手順にて座標補正をする。
【0049】
図3は、2次元投影変換の幾何モデルを図に表したものである。x、yを地図座標15、u、vを画像座標16としたとき、2次元の射影変換は、変換係数を(a1〜a8)として、次数式の2、3で表すことができる。即ち、画像座標16上の基準点ABCDPは、地図座標15上の点A’B’C’D’P’に相当し、任意の交角θで撮影した画像座標16から、地図座標15を得ることができる。
【0050】
【数2】
Figure 0003981644
【数3】
Figure 0003981644
高精度の位置合わせが必要な場合、基準点ABCDP等は、対象範囲において遍在することなく選択する必要がある。また、最小二乗法を用いて統計的に処理するため、その数は未知変換係数の数の2〜3倍程度とすれば良い。このとき、最小二乗法によって変換係数が求まった際には、必ず誤差量を確認しておくべきである。誤差量が大きい場合には、基準点の情報を更新し、誤差量が小さくなるまで、システムの修正を行う。
【0051】
次に、図4に示すように、画像座標16Aは、デジタルカメラの収差等による歪を有するので、デジタルカメラごとに樽型歪みを含めたレンズ情報を計測する。
【0052】
図4に示したように、画像補正された図面データは、画像16Bとして見た場合には、正規化されたデータであるが、測量で利用するためには、これを公共座標系に投影する必要がある。
【0053】
そのため、図面に設定された図面固定方眼等を基準として、画像16B全体に変換基準点を設定し、それをもとに図5に示すように、拡大縮小や回転又は移動のヘルマート変換を行い、正しい座標16C上に図面を自動配置する。以上の処理により補正後の画像座標16Cを得る。基本的には、点ABCDを最小量に定める地図モデルを撮影し、各点を直線で結び、その直線と画像との誤差を求めて、メモリ7の画像座標u、vの歪みを求めておくことができる。さらには、この処理を省略すべく、図面4が国土調査図の場合には、基準点として認識可能な多数の十字マークが付けられているので、これに基いてデジタルカメラの歪みを同時的に求めることも可能である。
【0054】
以上のようなカメラ画像処理装置8の一部又は全部は、デジタルカメラ6に内蔵することもできる。自己の歪みを補正する部分のみをカメラに内蔵し、その他の部分はカメラと別体とすることもできる。カメラ6に自己の歪みを補正する部分を内蔵した場合には、そのカメラ6で1枚の方眼原図を撮影し、一定規約で歪み補正ソフトを自己生成し、以後撮影する画像の補正を処理するようにすることもできる。
【0055】
以上のようにして補正された画像座標16Cは、測量演算装置9で測量演算され、必要に応じ、転写図面11をプリンタ10から出力することができる。転写図面11とは、従来例で示したトレーサの転写図面と同様に原図である国土調査図面2と重ね合わせが可能な高精度の転写図面である。
【0056】
測量演算装置9では、まず、道路台帳図より道路外郭線分を抽出し、その外郭内の分筆線に相当する線分を走査し、分筆線を取得できないものを未登記とし、測量対象区域を推定する。
【0057】
分筆線確定のための面積調整をし、台帳に登録されている面積を元に図形の情報を調整する。面積の調整は、地理情報システムで取扱われているバッファリング手法により、ある図形を対象とした場合、その図形から一定距離(バッファ距離)外側にある図形を作成し、これをバッファエリアとする。
【0058】
本システムでは、図6(a)に示すように、まずノード17とアーク18で図形を形成し、継いで図6(b)に示すように、各ノード17において、半径Rの円19を描き、図6(c)に示すように、描かれた隣り合う円同士を接線で連結する。
【0059】
最終的には、最も外側の線を利用して、バッファリングが完成する。隣り合う2つの円の接線20に囲まれた部分をポリゴン(画地情報)とし、そのポリゴンを逐次重ね合わせることで面積を調整する。半径Rを小さい値から逐次変更し、そのつど面積を計算し、目標の面積に整合する。
【0060】
一連の作業により確定した筆を登記に持ち込むための登記用図面を自動的に出力することもできる。登記用の地籍測量図も出力することができる。
【0061】
以上示したように、本発明の原図転写方法及びそれに用いるカメラ画像補正処理装置8を用いれば、容易に正確な国土調査図面11を得ることができ、従来必要であった熟練者によるトレース作業を素人によって短時間に処理できる。
【0062】
原図が国土調査図面である場合について示したが、通常図面であっても同様である。例えば、任意サイズの図面をデジタルカメラ6で撮影し、通常プリンタ11で転写図面11を得ることができる。この転写図面11は、カメラの撮影方向による補正と、カメラ6のレンズ収差等による誤差を取り除いているので、かつ、プリンタ10への入力をイメージスキャンでなく信号入力できるので、正確で歪みのない図面とすることができる。また、拡大及び縮小は当然に行えるので、原図がAゼロサイズであっても、問題が無く、かつイメージスキャナに補正処理装置が付属されていなくても良い。
【0065】
図7は、図1に示したカラーマーク5に代わる基準点指定方式の他の例を示す斜視図である。本例の基準点指定は、円形の半透明直径1〜2cm程度の円形とされたピン型のカラーフィルム(ピン型マーク)24−i(i=1,2,3…)から成り、これを原図の上に載せることにより、ピン型マーク24−iの下に置かれた印を基準点として認識させようとするものである。厚みは0.1〜0.5mm程度のカラーフィルムで構成される。又は、透明フィルムの一方に赤等のカラーを付したものであっても良い。デジタルカメラ6は、このマーク24−iから基準点を認識できる。
形状が単なる円形板であるので、携帯容易で、使い易い利点がある。原図の皺を伸ばすには、文鎮を用いるなど別の手段を取る。
【0066】
図8に示す基準点指定方式は、角型の透明フィルムの一面に十字マーク付きの赤丸のマークをつけたピン型マーク25―i(i=1,2,3…)としたものである。十字マークは、フィルムの底面に記入するのが好ましい。フィルム厚みによる誤差を発生させないためである。本発明のデジタルカメラの応用例としては、このピン型マーク25は、基準点を任意の位置に印しつつ、図1のものと同様に容易に取扱うことができる。
【0067】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更を加えることができ、各種態様で実施できる。
【0068】
【発明の効果】
以上の通り本発明は、特許請求の範囲に記載の通りの原図転写方法であるので、従来のトレースによる転写に代えて、デジタルカメラを用いて容易、かつ正確に原図と重ね合わせが可能な転写図面を得ることができる。
【0069】
前記基準点を基準点とすべき位置に半透明のカラーマークを被せて印す場合には、図面を汚さず基準点を生成できる。
【0070】
また、前記原図に基準点を透かせて見せることができる透明シートを載せ、その透明シートに基準点の存在を示すカラーマークを施せば、原図をシートで押えて皺を伸ばした状態で、かつ基準点を印すことができ、原図を正確に撮影し、正確な転写図面を得ることができる。
【0071】
さらに、本発明は、デジタルカメラで撮影した画像座標を原図座標に変換できるカメラ画像補正処理装置であるので、これをデジタルカメラに内蔵し、又は専用補正処理装置、或はパソコン又はプリンタに組み込むことにより、手軽で、容易、かつ正確な転写図面を得ることができる図面転写システムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施状況を示す斜視図で、共にシステム構成例を示している
【図2】図1に示すカメラ画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】交角θで撮影された地図座標と画像座標との関係を示す説明図である。
【図4】歪補正前後の座標の変化を示す説明図である。
【図5】ヘルマート変換前後の座標の関係を示す説明図である。
【図6】ポリゴン処理方法を示す説明図である。(a)、(b)、(c)は手順を示す。
【図7】ピン型マークの斜視図である。
【図8】ピン型マークの他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 台
2 国土調査図面
3 透明板
4 十字マーク
5 カラーマーク
6 デジタルカメラ
7 メモリ
8 カメラ画像補正装置
9 測量演算装置
10 プリンタ
11 転写図面
12 基準点認識手段
13 座標基準点決定手段
14 座標補正手段
15 地図座標
16、16A、16B、16C 画像座標
17 ノード
18 アーク
19 円
20 接線
24−i 丸いピン型マーク
25−i 角のピン型マーク

Claims (2)

  1. 平板上に原図を配置し、前記原図上の任意の数の基準点を定めてその上に半透明のカラーマークによる半透明基準点位置認識体を置き、前記半透明基準点位置認識体を置いた状態で前記原図を任意の方向から携帯可能なデジタルカメラで撮影し、
    前記半透明基準点位置認識体を認識することによって前記基準点を認識し、
    前記認識された基準点を基準として前記方向及び前記カメラのレンズ収差による誤差を補正し、
    補正されたデジタルデータをプリントアウトして前記原図と重ね合わせの可能な転写図面を得ることを特徴とする原図転写方法。
  2. 請求項1に記載の原図転写方法に用いることのできるカメラ画像補正処理装置であって、
    前記デジタルカメラで撮影した画像の中から前記半透明基準点位置認識体を認識する基準点位置認識手段と、
    前記認識手段で認識された基準点位置の中から基準点を抽出し、自己の座標上の基準点を自動的に定める座標基準点決定手段と、
    前記座標基準点決定手段で決定された各基準点間で前記原図に合わせた補正を行う座標補正手段と、を備えたことを特徴とするカメラ画像補正処理装置。
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