JP3981041B2

JP3981041B2 - Vehicle door opening device and vehicle door opening control method

Info

Publication number: JP3981041B2
Application number: JP2003143811A
Authority: JP
Inventors: 雄太岩崎
Original assignee: Asmo Co Ltd
Current assignee: Asmo Co Ltd
Priority date: 2003-05-21
Filing date: 2003-05-21
Publication date: 2007-09-26
Anticipated expiration: 2023-05-21
Also published as: JP2004346577A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ドア開扉装置および車両用ドア開扉制御方法に係り、特に、障害物検出手段による検出結果に応じてドアを停止させる機能を備えた車両用ドア開扉装置および車両用ドア開扉制御方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、乗用自動車等のドアを自動で開閉させるための車両用ドア開扉装置が種々考案されている。この車両用ドア開扉装置のなかには、障害物検出器を用いてドアと障害物との間の距離を確認しつつ、且つ、車両傾斜センサによって検出された車両姿勢に応じてドアの開扉速度を可変させる機能を備えたものがある（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開平５−１２４４３４号公報（第２−７頁、図１−５）
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記車両用ドア開扉装置では、ドアの開扉速度を可変させているにもかかわらず、ドアの停止を判定するタイミングが一定であるため、ドア駆動手段にドア停止命令が出力されてから実際にドアの開扉が停止するまでの時間は、ドア開扉速度に応じて変化することとなる。すなわち、ドアの開扉が速ければドアの開度は大きくなり、ドアの開扉が遅ければドアの開度は小さくなることとなる。従って、搭乗者にとってみれば、例えば、車両が急な下り坂に停車している場合では、ドアが大きく開いてしまうため、ドアが障害物と干渉してしまわないように注意する必要があり、また、車両が急な上り坂に停車している場合では、ドアの開度が小さくなるため、降車しづらくなるという不具合が生じることとなる。
【０００５】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両状況に応じてドアの開扉速度が変化するような状況下であっても、ドアが障害物と干渉してしまったり、ドア開度が足りずに降車しづらくなったりというような不具合を解消でき、乗員の乗降車時における利便性を従来に比して向上させることが可能な車両用ドア開扉装置および車両用ドア開扉制御方法を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、請求項１に記載の車両用ドア開扉装置によれば、車両におけるドアの開扉を停止させるドア開扉停止手段と、該ドア開扉停止手段を制御する制御手段と、前記ドアの開扉速度を検出すると共に、当該開扉速度に応じたドア開扉速度検出信号を前記制御手段に出力する車両状況検出手段と、前記ドアと障害物との距離を検出すると共に、当該検出距離に応じた障害物間隔距離信号を前記制御手段に出力する障害物検出手段と、を有し、前記制御手段は、前記ドア開扉速度検出信号に応じて、障害物に対するドア開扉停止を判定するためのドア開扉停止判定距離を設定するドア開扉停止判定距離設定機能と、前記ドアと障害物との距離が前記ドア開扉停止判定距離以下となった場合に、前記ドアの開扉を停止させるドア開扉停止機能と、を備え、前記ドア開扉停止判定距離設定機能は、前記ドア開扉停止判定距離として、所定の基準速度に対応するドア開扉停止判定距離を含む複数の異なるドア開扉停止判定距離を設ける機能と、当該複数のドア開扉停止判定距離の中から、前記ドア開扉速度検出信号に応じた単一のドア開扉停止判定距離を選定するドア開扉停止判定距離選定機能と、を具備し、前記ドア開扉停止判定距離選定機能は、前記車両状況検出手段で検出された前記ドアの開扉速度が前記基準速度とほぼ等しい場合は、前記基準速度に対応付けられた所定のドア開扉停止判定距離を選定し、前記車両状況検出手段で検出された前記ドアの開扉速度が前記基準速度を上回っている場合は、前記所定のドア開扉停止判定距離よりも長いドア開扉停止判定距離を選定し、前記車両状況検出手段で検出された前記ドアの開扉速度が前記基準速度を下回っている場合は、前記所定のドア開扉停止判定距離よりも短いドア開扉停止判定距離を選定すること、により解決される。
【０００７】
このように、本発明の車両用ドア開扉装置は、車両におけるドアの開扉を停止させるドア開扉停止手段と、ドア開扉停止手段を制御する制御手段と、車両状況を検出すると共に、当該車両状況に応じた車両状況検出信号を前記制御手段に出力する車両状況検出手段と、ドアと障害物との距離を検出すると共に、当該検出距離に応じた障害物間隔距離信号を前記制御手段に出力する障害物検出手段と、を有して構成されている。また、本発明に係る制御手段は、車両状況検出信号に応じて、障害物に対するドア開扉停止を判定するためのドア開扉停止判定距離を設定するドア開扉停止判定距離設定機能と、ドアと障害物との距離がドア開扉停止判定距離以下となった場合に、ドアの開扉を停止させるドア開扉停止機能と、有して構成されている。
【０００８】
この構成により、例えば、ドアの開扉が速い場合には、ドアの開扉を停止させるための判定距離（障害物とドアとの距離）を長く設定することによって、ドアの開扉の停止を判定するタイミングを早めることができる。従って、停止制御における応答性やドアの取り付けガタ等に起因して、停止を判定してから実際にドアが停止されるまでに遅れが生じるような場合でも、ドアが障害物に対して余裕を持って停止されるので、ドアが障害物と干渉してしまうことを防止することが可能となる。また、ドアの開扉が遅い場合には、ドアの開扉を停止させるための判定距離を短く設定することによって、ドアの開扉の停止を判定するタイミングを遅らせることができ、これにより、ドアの開度を十分に確保することが可能となる。このように、本発明の車両用ドア開扉装置によれば、ドアの開扉速度に応じてドアの停止を判定するタイミングを可変することにより、ドアの開度を最適に設定することができるので、車両状況に応じてドアの開扉速度が変化するような状況下であっても、ドアが障害物と干渉してしまったり、ドア開度が足りずに降車しづらくなったりというような不具合を解消でき、これにより、乗員の乗降車時における利便性を従来に比して向上させることが可能となる。
【００１２】
また、請求項２に記載のように、前記ドア開扉停止手段は、より具体的には、ドアを開扉させる駆動モータと、該駆動モータと前記ドアとの間に配設されるクラッチと、を有して構成されるものである。
さらに、請求項３に記載のように、前記ドア開扉停止手段は、さらに具体的には、前記ドアを一定の開度に保持可能なブレーキを有して構成されるものである。
【００１３】
また、前記課題は、請求項４に記載の車両用ドア開扉制御方法によれば、車両におけるドアの開扉を停止する車両用ドア開扉制御方法であって、前記ドアの開扉速度を検出する車両状況検出ステップと、前記ドアの開扉速度に応じて、障害物に対するドア開扉停止を判定するためのドア開扉停止判定距離を設定するドア開扉停止判定距離設定ステップと、前記ドアと障害物との距離を検出し、当該検出距離が前記ドア開扉停止判定距離以下となった場合に、前記ドアの開扉を停止するドア開扉停止ステップと、を備え、前記ドア開扉停止判定距離設定ステップは、前記ドア開扉停止判定距離として、所定の基準速度に対応するドア開扉停止判定距離を含む複数の異なるドア開扉停止判定距離を設けると共に、当該複数のドア開扉停止判定距離の中から、前記ドアの開閉速度に応じた単一のドア開扉停止判定距離を選定するドア開扉停止判定距離選定ステップを行い、前記ドア開扉停止判定距離選定ステップは、前記車両状況検出ステップで検出された前記ドアの開扉速度が前記基準速度とほぼ等しい場合は、前記基準速度に対応付けられた所定のドア開扉停止判定距離を選定し、前記車両状況検出ステップで検出された前記ドアの開扉速度が前記基準速度を上回っている場合は、前記所定のドア開扉停止判定距離よりも長いドア開扉停止判定距離を選定し、前記車両状況検出ステップで検出された前記ドアの開扉速度が前記基準速度を下回っている場合は、前記所定のドア開扉停止判定距離よりも短いドア開扉停止判定距離を選定すること、により解決される。
【００１４】
このように、本発明の車両用ドア開扉制御方法は、車両状況を検出する車両状況検出ステップと、車両状況に応じて、障害物に対するドア開扉停止を判定するためのドア開扉停止判定距離を設定するドア開扉停止判定距離設定ステップと、ドアと障害物との距離を検出し、当該検出距離がドア開扉停止判定距離以下となった場合に、ドアの開扉を停止するドア開扉停止ステップと、を備えている。これにより、例えば、ドアの開扉が速い場合には、ドア開扉停止判定距離を長く設定することによって、ドアの開扉の停止を判定するタイミングを早めることができる。従って、停止制御における応答性やドアの取り付けガタ等に起因して、停止を判定してから実際にドアが停止されるまでに遅れが生じるような場合でも、ドアが障害物に対して余裕を持って停止されるので、ドアが障害物と干渉してしまうことを防止することが可能となる。また、ドアの開扉が遅い場合には、ドア開扉停止判定距離を短く設定することによって、ドアの開扉の停止を判定するタイミングを遅らせることができ、これにより、ドアの開度を十分に確保することが可能となる。このように、本発明の車両用ドア開扉制御方法によれば、ドアの開扉速度に応じてドアの停止を判定するタイミングを可変することにより、ドアの開度を最適に設定することができるので、車両状況に応じてドアの開扉速度が変化するような状況下であっても、ドアが障害物と干渉してしまったり、ドア開度が足りずに降車しづらくなったりというような不具合を解消でき、これにより、乗員の乗降車時における利便性を従来に比して向上させることが可能となる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図１乃至図１２は本発明の一実施形態を示す図で、図１は車両を示す説明図、図２は車両用ドア開扉装置によって車両のドアが全開状態にある様子を示す説明図、図３は内側ドアハンドルの構成を示す斜視図、図４は外側ドアハンドルの構成を示す斜視図、図５は車両のドアを開扉させている状態を示す説明図、図６はドア開閉駆動部の構成を示す斜視図、図７は車両用ドア開扉装置の全体構成を示すブロック図、図８は車両用ドア開扉装置におけるドア自動開扉時の停止制御の流れを示すフローチャート、図９は車両用ドア開扉装置におけるドア手動開扉時の停止制御の流れを示すフローチャート、図１０は停止判定距離とドア開扉速度との関係を示す説明図、図１１は車両用ドア開扉装置におけるドア自動閉扉制御の流れを示すフローチャート、図１２はドアハンドル操作信号とドア開度との関係を示す説明図である。
【００１７】
（車両用ドア開扉装置の構成）
はじめに、図１乃至図７を参照しながら、本発明の一実施形態に係る車両用ドア開扉装置の構成について説明する。図７に示す符号Ｓは、本発明の一実施形態に係る車両用ドア開扉装置である。本実施形態に係る車両用ドア開扉装置Ｓは、乗用自動車等に好適に搭載されるものであり、車両に設けられたドア５２を自動で開閉させることにより、搭乗者の乗降車時における利便性を向上させるものである。この車両用ドア開扉装置Ｓは、図示の通り、操作部１０と、検出部２０と、本発明に係る制御手段としての制御部３０と、ドア開閉駆動部４０と、を有して構成されている。
【００１８】
操作部１０は、内側ドアハンドル１１と、外側ドアハンドル１２と、を有して構成されている。内側ドアハンドル１１は、図２，図３に示すように、ドア５２の室内側面に配設されると共に、ハンドルレバー１１ａを有して構成されている。本実施形態の車両５０では、このハンドルレバー１１ａを室内側（図３に示す矢印Ａの方向）に引くと、後述するロック部５４とストライカー部材５６の係合が解除され、ドア５２が開くようになっている。一方、外側ドアハンドル１２は、図１，図４に示すように、ドア５２の外側面に配設されると共に、ハンドルレバー１２ａを有して構成されている。このハンドルレバー１２ａを車両外側（図４に示す矢印Ｂの方向）に引くと、後述するロック部５４とストライカー部材５６の係合が解除され、ドア５２が開く構成となっている。
【００１９】
検出部２０は、障害物検出手段としての障害物検出器２１と、ドア開扉速度検出器としてのエンコーダ２２と、を主要構成とするものである。障害物検出器２１は、図５に示すように、例えば、ドア５２の外表面に配設された超音波センサ等で構成され、超音波Ｗを送受信するように構成されている。また、障害物検出器２１は、受信波に応じた距離情報を演算回路３１に出力することができるように構成されている。エンコーダ２２は、ドア５２の回動軸中心（例えば、後述する出力軸４４ｄ）に配設され、ドア５２の開度に応じた数のパルスを演算回路３１内に構成されるカウンタに出力することができるように構成されている。
【００２０】
このエンコーダ２２には、例えば、複数のスリットが環状に設けられた円板と、光学素子とを備えてなる光学式ロータリエンコーダ等が用いられる。なお、エンコーダ２２は、絶対的な回転量に応じたパルスを出力することが可能なアブソリュート型で構成されていることが望ましい。このようにすることにより、ドア５２の絶対的な開度を正確に検出することが可能となるからである。このエンコーダ２２は、本発明に係るドア開度検出器を構成するものである。
【００２１】
内側ドアハンドル操作検出器２４は、車両５０のドア内側に設けられた内側ドアハンドル１１（図１，図２参照）の操作態様を検出するためのものである。この内側ドアハンドル操作検出器２４は、内側ドアハンドル１１が閉じている状態にあるときに、後述する演算回路３１にドアハンドル閉操作信号（例えば、ＬＯＷ信号）を出力すると共に、内側ドアハンドル１１が開いている状態にあるときに、演算回路３１にドアハンドル開操作信号（例えば、ＨＩＧＨ信号）を出力することができるように構成されている。
【００２２】
同様に、外側ドアハンドル操作検出器２５は、車両５０のドア外側に設けられた外側ドアハンドル１２（図１，図２参照）の操作態様を検出するためのものである。この外側ドアハンドル操作検出器２５は、外側ドアハンドル１２が閉じている状態にあるときに、後述する演算回路３１にドアハンドル閉操作信号（例えば、ＬＯＷ信号）を出力すると共に、外側ドアハンドル１２が開いている状態にあるときに、演算回路３１にドアハンドル開操作信号（例えば、ＨＩＧＨ信号）を出力することができるように構成されている。
【００２３】
制御部３０は、検出部２０から得られる上記各検出信号に基づいて演算を行うと共に、得られた演算結果に基づいてドア開閉駆動部４０を駆動制御するためのものである。本実施形態に係る制御部３０は、演算回路３１と、駆動回路３２とから構成されている。また、演算回路３１は、各種演算を行うためのＣＰＵ３１ａと、このＣＰＵ３１ａを動作させるためのプログラムが格納されたＲＯＭ３１ｂと、ＣＰＵ３１ａによって処理された情報を一時的に保存するＲＡＭ３１ｃ等を備えた電気回路で構成されている。
【００２４】
駆動回路３２は、ドア開閉駆動部４０の駆動モータ４１、クラッチ４２、ブレーキ４３を駆動制御するためのものである。駆動回路３２は、いわゆるモータドライバで構成されており、演算回路３１から出力された各種信号に応じて、駆動モータ４１に所定のモータ電圧を印加して駆動モータ４１を駆動制御すると共に、クラッチ４２およびブレーキ４３を駆動制御することができるように構成されている。なお、演算回路３１および駆動回路３２の機能詳細については後述する。
【００２５】
ドア開閉駆動部４０は、ドア５２を自動式に開閉させるための駆動源となるものであり、図２，図７に示すように、駆動モータ４１と、クラッチ４２と、ブレーキ４３と、駆動機構部４４と、から構成されている。このドア開閉駆動部４０は、図２に示すように、車両５０に設けられたドア開口部５１の側部に位置するピラー５３の内部に配設されている。駆動モータ４１は、ブラシ付きモータ等のサーボモータで構成されており、駆動回路３２によって印加されたモータ電圧に基づいて回転軸（不図示）を回転させ、駆動機構部４４を駆動させることができるように構成されている。駆動モータ４１は、図２，図７に示すように、ブラケット４７によって、ピラー５３の内部に固定されている。
【００２６】
クラッチ４２は、駆動モータ４１の上端部に配設され、駆動回路３２から出力された励磁信号に応じて、ＯＮ／ＯＦＦ制御される電磁クラッチで構成されている。すなわち、クラッチ４２は、ＯＮ状態にあるときに、駆動モータ４１の回転力を駆動機構部４４の駆動軸４４ａ（図７参照）に伝達すると共に、ＯＦＦ状態にあるときに、駆動モータ４１の回転力を駆動機構部４４に伝達しないように構成されている。ブレーキ４３は、クラッチ４２の上端部に配設され、駆動回路３２から出力されたブレーキ作動信号に応じて作動することができるように構成されている。このブレーキ４３は、作動状態にあるときに、ドア５２を一定の開度に保持することができるように構成されている。
【００２７】
駆動機構部４４は、駆動モータ４１の回転力によって駆動し、ドア５２を開閉させるためのものである。本実施形態に係る駆動機構部４４は、図７に示すように、駆動軸４４ａと、駆動側歯車４４ｂと、従動側歯車４４ｃと、出力軸４４ｄと、支持軸４４ｅと、ヒンジアーム４６ａ，４６ｂと、から構成されている。駆動軸４４ａは、クラッチ４２を介して駆動モータ４１の回転軸（不図示）に接続されており、駆動軸４４ａの上端部には、駆動側歯車４４ｂが配設されている。従動側歯車４４ｃは、出力軸４４ｄの下端部に配設されると共に、駆動側歯車４４ｂに歯合されている。また、従動側歯車４４ｃは、駆動側歯車４４ｂよりも大径の歯車で構成されており、これにより、駆動側歯車４４ｂおよび従動側歯車４４ｃによって減速機構が構成され、駆動モータ４１の回転が減速されるようになっている。
【００２８】
出力軸４４ｄは、ピラー５３の上側に固定された軸受部４８ａに回動可能に軸支されており、支持軸４４ｅは、ピラー５３の下側に固定された軸受部４８ｂに回動可能に軸支されている。出力軸４４ｄの中央部には、ヒンジアーム４６ａが固設されており、支持軸４４ｅの中央部には、ヒンジアーム４６ｂが固設されている。ヒンジアーム４６ａの自由端は、図２に示すように、ドア５２の回動軸側端面の上部に固定され、ヒンジアーム４６ｂの自由端は、ドア５２の回動軸側端面の下部に固定されている。
【００２９】
そして、本実施形態の駆動機構部４４において、クラッチ４２がＯＮ制御された状態で駆動モータ４１が回転すると、この回転力がクラッチ４２を介して駆動軸４４ａに伝達され、駆動側歯車４４ｂが回転する。駆動側歯車４４ｂが回転すると、従動側歯車４４ｃが回転し、出力軸４４ｄが回転する。これにより、ヒンジアーム４６ａが回動し、これに伴って、図１，図２に示すように、ドア５２が開閉するようになっている。
【００３０】
また、図２に示すように、ドア５２が全開して駆動モータ４１が停止状態にあるときでも、クラッチ４２を介して駆動機構部４４および駆動モータ４１のある程度の負荷抵抗がドア５２に掛かるようになっており、これにより、ドア５２が全開位置で保持されるようになっている。一方、クラッチ４２がＯＦＦ制御された状態では、駆動モータ４１と駆動機構部４４との接続が解除されるため、ドア５２を手動で操作することが可能となる。このとき、駆動モータ４１や駆動機構部４４の負荷がドア５２に掛からないので、搭乗者は容易にドア５２を開閉させることができる。さらに、ブレーキ４３が作動した状態では、ドア５２は、任意の開度にて保持されるようになっている。
【００３１】
（車両用ドア開扉装置の動作）
次に、図７乃至図１０を適宜参照しながら、本発明の一実施形態に係る車両用ドア開扉装置Ｓの動作について説明する。
本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓにおいて、搭乗者がこれから降車しようとするときに、ドア５２を自動で開扉させるためには、次のように、内側ドアハンドル１１を操作すればよい。すなわち、内側ドアハンドル１１のハンドルレバー１１ａを引いてドア５２を開け、このドア５２が所定の開度以下にあるときにハンドルレバー１１ａを戻せば良い。本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓでは、上記のように操作することにより、ドア５２が自動で開扉するようになっている。
【００３２】
ここで、ハンドルレバー１１ａの戻し操作が行われると、内側ドアハンドル操作検出器２４からドアハンドル閉操作信号が演算回路３１に出力される。また、搭乗者がドア５２を開けると、ドア５２の開度に応じた数のパルスがエンコーダ２２から演算回路３１に出力される。そして、このエンコーダ２２から出力されたパルスと、内側ドアハンドル操作検出器２４から出力されたドアハンドル閉操作信号とが、演算回路３１において検出される（ステップＳ１）。
【００３３】
そして、演算回路３１において、上記パルスおよびドアハンドル閉操作信号の入力状況に応じて、ドア自動開扉操作が行われたか否かが判断され、ドア自動開扉操作が行われたものと判断された場合には、駆動回路３２にドア開扉駆動信号を出力する。なお、演算回路３１におけるドア自動開扉操作の判断処理詳細については後述する。そして、駆動回路３２は、ドア開扉駆動信号に応じてクラッチ４２へ励磁信号を出力する。これにより、ドア開閉駆動部４０が手動開扉可能な状態から自動開扉可能な状態に切り替わる。また、駆動回路３２は、上記ドア開扉駆動信号に応じて、駆動モータ４１に所定のモータ電圧を印加する。これにより、図１から図２に示すように、ドア５２が自動的に開扉する（ステップＳ２）。
【００３４】
ここで、本実施形態の車両５０においては、停車状況に応じてドア５２の開扉速度が可変することとなる。すなわち、車両５０が急な下り坂に停車している場合や、ドア５２の内側に突風などが吹き付けた場合には、ドア５２が勢い良く開くこととなる。一方、車両５０が急な上り坂に停車している場合や、ドア５２の外側に突風などが吹き付けた場合には、ドア５２がゆっくりと開くこととなる。さらに、乗員が降車を急ぐ時には、ドア５２を勢い良く開けてしまうこともある。また、ドア５２の開扉を停止させる際には、停止制御における応答性やドア５２の取り付けガタ等に起因して、演算回路３１において停止が判定されてから実際にドア５２が停止されるまでに遅れが生じることも考慮する必要がある。
【００３５】
そこで、本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓは、上述のようなドア５２の開扉速度が種々変化する状況においても、乗員の乗降車時の利便性を確保すると共に、ドア５２が障害物と干渉してしまうことを防止すべく、ドア５２の停止を判定するタイミングを可変しようとするものである。すなわち、ドア５２が勢い良く開いてしまうような場合には、ドア５２の停止を判定するタイミングを早めて停止制御を行うことにより、ドア５２と障害物Ｇ（例えば、壁など）との干渉を防止するものである。また、ドア５２がゆっくり開けられているような場合には、ドア５２の停止を判定するタイミングを可能な限り遅らせるようにして、乗員に対して乗降口を大きく確保しようとするものである。このような停止を判定するタイミングは、以下のようにして決定される。
【００３６】
ここで、図１０は、ドア開扉速度Ｖと停止判定距離Ｌとの関係を示す図である。図１０に示す停止判定距離Ｌとは、ドア５２の側方にある障害物Ｇとドア５２との離間距離がある一定値以下になったときに、ドア５２の開扉停止制御を開始すべきであると判定する許容限界のことである。すなわち、本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓでは、ドア５２の側方にある障害物Ｇとドア５２との離間距離が停止判定距離Ｌ以下となったときに、ドア５２の停止制御が開始されることとなる。
【００３７】
また、図１０に示すＶａは、車両５０が水平に停車しているときのドア５２の自動開閉速度を示すものであり、本実施形態における基準速度となっている。図中に示すＬｘは、基準速度Ｖａにおける停止判定距離である。また、図中に示すＬｙは、例えば、車両５０が下り坂に停車している場合の停止判定距離を示し、図中に示すＬｚは、例えば、車両５０が上り坂に停車している場合の停止判定距離を示している。この停止判定距離Ｌｘ，Ｌｙ，Ｌｚは、演算回路３１のＲＯＭ３１ｂの中に保存されたプログラム中に予め設定されている。なお、上記停止判定距離Ｌｘ，Ｌｙ，Ｌｚは、実際には、図５に示すように、ドア５２と障害物Ｇとの間隔距離に相当するものである。
【００３８】
そして、本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓでは、ドア５２の開扉速度の検出が行われる（ステップＳ３）。すなわち、ドア５２の自動開扉時において、エンコーダ２２から演算回路３１内に構成されるカウンタへドア５２の開度に応じた数のパルスが出力され、上記演算回路３１内に構成されるカウンタにおいてドア５２の開扉速度が算出される。
【００３９】
次に、演算回路３１において、ドア５２の開扉速度Ｖが基準速度Ｖａとほぼ等しいか否かの判断が行われる（ステップＳ４）。本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓでは、ドア５２の開扉速度Ｖが基準速度Ｖａとほぼ等しい場合（ステップＳ４のＹＥＳ）には、演算回路３１内で停止判定距離ＬがＬｘに設定される（ステップＳ５）。一方、ドア５２の開扉速度Ｖが基準速度Ｖａと等しくない場合（ステップＳ４のＮＯ）には、ドア５２の開扉速度Ｖが基準速度Ｖａを上回っているか否かの判断が行われる（ステップＳ６）。
【００４０】
そして、ドア５２の開扉速度Ｖが基準速度Ｖａを上回っている場合（ステップＳ６のＹＥＳ）には、演算回路３１内で停止判定距離ＬがＬｙに設定される（ステップＳ７）。一方、ドア５２の開扉速度Ｖが基準速度Ｖａを上回っていない場合（ステップＳ６のＮＯ）には、ドア５２の開扉速度Ｖが基準速度Ｖａを下回っているか否かの判断が行われる（ステップＳ８）。また、ドア５２の開扉速度Ｖが基準速度Ｖａを下回っている場合（ステップＳ８のＹＥＳ）には、演算回路３１内で停止判定距離ＬがＬｚに設定される（ステップＳ９）。
【００４１】
このように、本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓでは、ドア５２の開扉速度Ｖに応じて、停止判定距離Ｌを可変させることが可能となっている。従って、例えば、ドア５２が勢い良く開いてしまうような場合には、停止判定距離Ｌを“Ｌｙ”に設定して、ドア５２の停止を判定するタイミングを早めて停止制御を行わせることが可能である。また、ドア５２がゆっくり開けられているような場合には、停止判定距離Ｌを“Ｌｚ”に設定して、ドア５２の停止を判定するタイミングを可能な限り遅らせるようにすることが可能である。なお、ドア５２の開扉速度Ｖが基準速度Ｖａである場合には、停止判定距離Ｌは“Ｌｘ”に設定される。
【００４２】
そして、演算回路３１内において、上述のようにして設定された停止判定距離Ｌの抽出を行い（ステップＳ１０）、続けて、実際のドア５２と障害物Ｇとの間の距離の検出を行う（ステップＳ１１）。このとき、演算回路３１において、障害物検出器２１から得られる距離情報に応じて、ドア５２の側方にある障害物Ｇとドア５２との間の距離の算出が行われる。そして、演算回路３１内において、前記のようにして算出されたドア５２と障害物Ｇとの間の検出距離Ｌｔが、抽出された停止判定距離Ｌ以下であるか否かの判断が行われる（ステップＳ１２）。
【００４３】
そして、実際の検出距離Ｌｔが抽出された停止判定距離Ｌ以下であると判断された場合（ステップＳ１２のＹＥＳ）には、ドア５２の自動開扉が停止される（ステップＳ１３）。すなわち、演算回路３１から駆動回路３２へ送出されていたドア開扉駆動信号が停止され、駆動モータ４１が停止される。なお、このとき、駆動回路３２からクラッチ４２へ出力されている励磁信号は維持される。これにより、ドア５２に駆動機構部４４および駆動モータ４１の負荷が加わり、ドア５２が一定開度で保持される。また、このとき、ブレーキ４３を作動させてドア５２を強固に保持しても良い。
【００４４】
このように、本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓでは、ドア５２の開扉が速い場合には、停止判定距離Ｌを“Ｌｙ”に設定することによって、ドア５２の開扉の停止を判定するタイミングを早めることができる。従って、停止制御における応答性やドア５２の取り付けガタ等に起因して、停止を判定してから実際にドア５２が停止されるまでに遅れが生じるような場合でも、ドア５２が障害物Ｇに対して余裕を持って停止されるので、ドア５２が障害物Ｇと干渉してしまうことを防止することが可能である。また、ドア５２の開扉が遅い場合には、停止判定距離Ｌを“Ｌｚ”に設定することによって、ドア５２の開扉の停止を判定するタイミングを遅らせることができ、これにより、ドア５２の開度を十分に確保することが可能である。これにより、車両状況に応じてドア５２の開扉速度が変化するような状況下であっても、ドア５２が障害物Ｇと干渉してしまったり、ドア開度が足りずに降車しづらくなったりというような不具合を解消することができ、乗員の乗降車時における利便性を従来に比して向上させることが可能となる。
【００４５】
なお、上記実施形態では、ドア５２を自動で開扉させているときに停止判定距離Ｌを可変させるようにしたが、本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓにおいては、ドア５２を手動で開閉させている場合においても、停止判定距離Ｌを可変させることが可能である。図９は、ドア５２を手動で開扉させているときの制御の流れを示す図である。図示の通り、乗員が手動でドア５２を開扉している状態においても、ドア５２のドア開扉速度の検出が行われる（ステップＳ２３）。ステップＳ２３の処理は、上述のステップＳ３の処理と同様である。
【００４６】
また、手動開扉時におけるドア５２の開扉速度に応じて、停止判定距離Ｌの抽出が行われ（ステップＳ２４〜ステップＳ３０）、検出距離Ｌｔが、抽出された停止判定距離Ｌ以下である場合（ステップＳ３２のＹＥＳ）には、直ちにブレーキ４３が作動される（ステップＳ３３）。なお、ステップＳ２４〜ステップＳ３２までの処理は、上述のステップＳ４〜ステップＳ１２までの処理と同様である。
【００４７】
このように、本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓでは、手動開扉時においても、ドア５２の開扉が速い場合には、停止判定距離Ｌを“Ｌｙ”に設定することによって、ドア５２の開扉の停止を判定するタイミングを早めることができる。従って、停止制御における応答性やドア５２の取り付けガタ等に起因して、停止を判定してから実際にドア５２が停止されるまでに遅れが生じるような場合でも、ドア５２が障害物Ｇに対して余裕を持って停止されるので、ドア５２が障害物Ｇと干渉してしまうことを防止することが可能である。また、ドア５２の開扉が遅い場合には、停止判定距離Ｌを“Ｌｚ”に設定することによって、ドア５２の開扉の停止を判定するタイミングを遅らせることができ、これにより、ドア５２の開度を十分に確保することが可能である。これにより、車両状況に応じてドア５２の開扉速度が変化するような状況下であっても、ドア５２が障害物Ｇと干渉してしまったり、ドア開度が足りずに降車しづらくなったりというような不具合を解消することができ、乗員の乗降車時における利便性を従来に比して向上させることが可能となる。
【００４８】
なお、上記実施形態において、演算回路３１におけるドア自動開扉操作の判断処理は、以下のようにして行われるものである。以下、図１１，図１２を適宜参照しながら、演算回路３１におけるドア自動開扉操作の判断処理について説明する。
【００４９】
はじめに、本実施形態に係る演算回路３１は、ドア自動開扉操作の判断処理を行うにあたり、ドアハンドル開操作の検出を行う（ステップＳ４１）。ドアハンドル開操作の検出は、内側ドアハンドル操作検出器２４および外側ドアハンドル操作検出器２５を用いて行われる。すなわち、搭乗者が降車する際に内側ドアハンドル１１のハンドルレバー１１ａ（図３参照）を引くと、内側ドアハンドル操作検出器２４から演算回路３１にドアハンドル開操作信号（ＨＩＧＨ信号）が出力される。
【００５０】
また、搭乗者が乗車する際に外側ドアハンドル１２のハンドルレバー１２ａ（図４参照）を引くと、外側ドアハンドル操作検出器２５から演算回路３１にドアハンドル開操作信号（ＨＩＧＨ信号）が出力される。このように、搭乗者が乗車又は降車する際に、ドアハンドルを開操作すると、内側ドアハンドル操作検出器２４又は外側ドアハンドル操作検出器２５によってドアハンドル開操作が検出され、演算回路３１にドアハンドル開操作信号が出力される。
【００５１】
次に、ドアハンドル開操作が行われたか否かの判断が行われる（ステップＳ４２）。ドアハンドル開操作の有無の判断は、演算回路３１において行われる。すなわち、演算回路３１において、内側ドアハンドル操作検出器２４又は外側ドアハンドル操作検出器２５からドアハンドル閉操作信号が検出された否かによって、ドアハンドル開操作の有無が判断される。そして、ドアハンドル開操作がなかったと判断された場合（ステップＳ４２のＮＯ）には、ステップＳ４１およびステップＳ４２の処理を繰り返し行う。このドアハンドル開操作の検出・判断処理は一定時間間隔（例えば、４ｍ秒毎）に行われる。
【００５２】
一方、ドアハンドル開操作があったと判断された場合（ステップＳ２２のＹＥＳ）には、ドア５２の開度を検出する（ステップＳ４３）。ドア５２の開度検出は、演算回路３１内のカウンタから得られるドア開度情報に基づいて行う。そして、演算回路３１において、ドア５２の検出開度が、予め設定された設定開度αより大きいか否かの判断が行われる（ステップＳ４４）。このステップＳ４４の処理において、ドア５２の検出開度が設定開度αより大きいと判断された場合（ステップＳ４４のＹＥＳ）には、ステップＳ５３の処理を行う。なお、ステップＳ５３の処理については後述する。
【００５３】
一方、ドア５２の検出開度が設定開度αより大きくないと判断された場合（ステップＳ４４のＮＯ）には、再度、ドア５２の開度の検出を行う（ステップＳ４５）。そして、演算回路３１において、ステップＳ４５の処理によって得られる検出開度が、“０”であるか否かの判断が行われる（ステップＳ４６）。すなわち、搭乗者がハンドルレバーを引いているにもかかわらず、ドア５２を開けていないのか否かチェックが行われる。
【００５４】
ここで、図１２は、ドアハンドル操作によって出力されるドアハンドル操作信号とドアの開度との関係を示す説明図である。図１２において、上欄は、（１）ドア駆動準備状態となるとき（ステップＳ４６のＹＥＳ）の様子、中欄は、（２）ドアが自動式に開扉されるとき（ステップＳ５０のＹＥＳ）の様子、下欄は、（３）ドアの自動式開扉が解除されて手動式となるとき（ステップＳ４４のＹＥＳ）の様子をそれぞれ示している。また、各欄の上側にはドアハンドル操作信号と時間との関係が示されており、各欄の下側にはドアの開度と時間との関係が示されている。なお、開度αは、ドア５２の開扉を自動式で行うか手動式で行うかの閾値であり、予め設定されるものである。また、開度Βは、ドア５２を全開にしたときの値である。さらに、Ｔ１はドアハンドルを引いたときのタイミングを示すものである。
【００５５】
そして、上述のように、搭乗者がハンドルレバーを引いているにもかかわらず、ドア５２を開けていない場合には、図１２の上欄に示すように、タイミングＴ１以降、時間が経過しても、ドアハンドル操作信号がＨＩＧＨを維持し、ドアの開度が０を維持する。従って、この場合には、ドア５２の開度が０である（ドア５２がほとんど開いてない）と判断される（ステップＳ４６のＹＥＳ）。
【００５６】
このように、時間が経過しても、ドアハンドル操作信号がＨＩＧＨを維持し、ドアの開度が０を維持するようになっている状態では、未だにドア５２が開けられていないため、搭乗者における自動式開扉にするか又は手動式開扉にするかの意思を判断することができない。従って、ドア５２の自動駆動を準備した状態を維持し（ステップＳ５２）、ステップＳ４３の処理に戻る。
【００５７】
一方、ステップＳ４６の処理で、ドア５２の開度が０でないと判断された場合（ステップＳ４６のＮＯ）には、ドアハンドル閉操作の検出を行う（ステップＳ４７）。ドアハンドル閉操作の検出は、内側ドアハンドル操作検出器２４および外側ドアハンドル操作検出器２５を用いて行われる。すなわち、搭乗者が乗降車時に内側ドアハンドル１１のハンドルレバー１１ａ（図３参照）を引いた状態から元の状態に戻すと、内側ドアハンドル操作検出器２４から演算回路３１にドアハンドル閉操作信号（ＬＯＷ信号）が出力される。
【００５８】
同様に、搭乗者が乗車時に外側ドアハンドル１２のハンドルレバー１２ａ（図４参照）を引いた状態から元の状態に戻すと、外側ドアハンドル操作検出器２５から演算回路３１にドアハンドル閉操作信号（ＬＯＷ信号）が出力される。このように、搭乗者が乗車又は降車する際に、ドアハンドルを閉操作すると、内側ドアハンドル操作検出器２４又は外側ドアハンドル操作検出器２５によってドアハンドル閉操作が検出され、演算回路３１にドアハンドル閉操作信号が出力される。
【００５９】
次に、ドアハンドル閉操作が行われたか否かの判断が行われる（ステップＳ４８）。ドアハンドル閉操作の有無の判断は、演算回路３１において行われる。すなわち、演算回路３１において、内側ドアハンドル操作検出器２４又は外側ドアハンドル操作検出器２５からドアハンドル閉操作信号が検出された否かによって、ドアハンドル閉操作の有無が判断される。そして、ドアハンドル閉操作がなかったと判断された場合（ステップＳ４８のＮＯ）には、搭乗者が依然としてハンドルレバーを引いたままドア５２を開けようとしているものと推測されるので、ステップＳ４３〜ステップＳ４８の処理を繰り返し行う。
【００６０】
一方、ドアハンドル閉操作があったと判断された場合（ステップＳ４８のＹＥＳ）には、ドア５２の開度を検出する（ステップＳ４９）。そして、搭乗者によって開けられているドア５２の開度に応じた数のパルスが演算回路３１内のカウンタに出力され、演算回路３１において、ドア５２の検出開度が、予め設定された設定開度α以下であるか否かの判断が行われる（ステップＳ５０）。ステップＳ５０の処理において、ドア５２の検出開度が設定開度α以下であると判断された場合（ステップＳ５０のＹＥＳ）には、搭乗者がドア５２の自動式開扉を希望したものと判断する。
【００６１】
すなわち、図１２の中欄に示すように、搭乗者がハンドルレバーを戻したとき、タイミングＴ２にて、ドアハンドル操作信号がＨＩＧＨからＬＯＷへ立ち下がる。このとき、ドア５２の開度が開度α以下である場合には、搭乗者がドア５２の自動式開扉を希望したものと判断する。なお、図１２に示す開度αは、車両の動作仕様に応じて種々設定することができることは勿論であるが、この開度αは、例えば、図１に示すように、ドア５２が僅かに開いているような状態にあるときのドア５２の回動角度に設定されるものである。そして、ステップＳ５０の処理によって搭乗者がドア５２の自動式開扉を希望したものと判断された場合には、演算回路３１は、駆動回路３２へドア開扉駆動信号およびクラッチ制御信号を出力する（ステップＳ５１）。一方、ステップＳ４４の処理において、ドア５２の検出開度が設定開度αより大きいと判断された場合（ステップＳ４４のＹＥＳ）には、自動式開扉動作をキャンセルする（ステップＳ３３）。
【００６２】
要するに、図１２の下欄に示すように、搭乗者がハンドルレバーを引きながらドア５２を開けているときに、ドア５２の開度が開度αを超えた場合（すなわち、図１２のタイミングＴ３以降、ドア５２の開度が開度αを超える）には、搭乗者がドア５２の手動式開扉を希望したものと判断される。また、搭乗者がドア５２の手動式開扉を希望したものと判断された場合には、ドア５２の自動開扉を行わずに、ドア５２の自動式開扉動作がキャンセルされ（ステップＳ５３）、直ちに終了することとなる。このとき、演算回路３１は、駆動回路３２へドア開扉駆動信号およびクラッチ制御信号を出力せずに、処理を終了する。以上詳述したようにして、本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓでは、演算回路３１におけるドア自動開扉操作の判断処理が行われる。このように、本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓでは、ドアハンドルの操作態様に応じて、ドアの開扉を手動又は自動に切り替えることができるようになっている。
【００６３】
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
（イ）本実施形態の車両用ドア開扉装置Ｓでは、ドア５２の開扉が速い場合には、停止判定距離Ｌを“Ｌｙ”に設定することによって、ドア５２の開扉の停止を判定するタイミングを早めることができる。従って、停止制御における応答性やドア５２の取り付けガタ等に起因して、停止を判定してから実際にドア５２が停止されるまでに遅れが生じるような場合でも、ドア５２が障害物Ｇに対して余裕を持って停止されるので、ドア５２が障害物Ｇと干渉してしまうことを防止することが可能である。
【００６４】
（ロ）また、ドア５２の開扉が遅い場合には、停止判定距離Ｌを“Ｌｚ”に設定することによって、ドア５２の開扉の停止を判定するタイミングを遅らせることができ、これにより、ドア５２の開度を十分に確保することが可能である。これにより、車両状況に応じてドア５２の開扉速度が変化するような状況下であっても、ドア５２が障害物Ｇと干渉してしまったり、ドア開度が足りずに降車しづらくなったりというような不具合を解消することができ、乗員の乗降車時における利便性を従来に比して向上させることが可能となる。
【００６５】
なお、本発明の実施の形態は、以下のように改変することができる。
（ａ）上記実施形態では、エンコーダ２２を設け、このエンコーダ２２から得られるパルスに基づいて算出されるドア開扉速度に応じて、停止判定距離Ｌを可変させるように構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。その他にも、例えば、車両５０に傾斜センサを設け、この傾斜センサから得られる車両５０の傾斜角度に応じて、停止判定距離Ｌを種々可変するような構成であっても良い。例えば、車両５０が大きく前傾している場合には、停止判定距離Ｌを“Ｌｙ”に設定し、ドア５２の開扉の停止を判定するタイミングを早めても良い。また、車両５０が大きく後傾している場合には、停止判定距離Ｌを“Ｌｚ”に設定し、ドア５２の開扉の停止を判定するタイミングを遅らせても良い。
【００６６】
（ｂ）上記実施形態では、ドア５２の自動開扉および手動開扉中における停止制御を行うように説明したが、本発明はこれに限定されるものでない。その他にも、例えば、乗員によるドア５２の手動開扉を駆動モータ４１の駆動力によってアシストする際に、停止制御するような構成であっても良い。
【００６７】
（ｃ）上記実施形態では、停止判定距離Ｌを“Ｌｘ，Ｌｙ，Ｌｚ”の三つに分けて設定するよう説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。その他にも、停止判定距離Ｌは、複数設定することが可能である。また、停止判定距離Ｌを予め複数に分けて設定する構成ではなく、検出されるドア開扉速度や車両傾斜角度に比例して逐次設定されるような構成であっても良い。
【００６８】
（ｄ）上記実施形態において、ドア５２の側方にある障害物Ｇとドア５２との離間距離が停止判定距離Ｌ以下となって、ドア５２の開扉が停止された場合に、その旨を表示器によって表示したり、スピーカから警告音を発するように構成されていても良い。
【００６９】
（ｅ）上記実施形態において、ドア５２の側方にある障害物Ｇとドア５２との離間距離が停止判定距離Ｌ以下となって、ドア５２の開扉が停止された場合に、ドア５２の保持状態を解除する解除スイッチ等が設けられていても良い。また、ドアハンドル操作等によって簡単にドア５２の保持状態が解除されるような構成であっても良い。
【００７０】
（ｆ）上記実施形態では、駆動機構部４４が２つの平歯車からなる減速機構を有して構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆動機構部４４は、ウォームギアと平歯車とからなる減速機構やベルト機構を備えた構成であっても良い。また、駆動軸４４ａによって直に出力軸４４ｄを駆動させる構成であっても良い。
【００７１】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、ドアの開扉速度に応じてドアの停止を判定するタイミングを可変することにより、ドアの開度を最適に設定することができるので、車両状況に応じてドアの開扉速度が変化するような状況下であっても、ドアが障害物と干渉してしまったり、ドア開度が足りずに降車しづらくなったりというような不具合を解消でき、これにより、乗員の乗降車時における利便性を従来に比して向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る車両を示す説明図である。
【図２】本発明の一実施形態に係る車両用ドア開扉装置によって車両のドアが全開状態にある様子を示す説明図である。
【図３】本発明の一実施形態に係る内側ドアハンドルの構成を示す斜視図である。
【図４】本発明の一実施形態に係る外側ドアハンドルの構成を示す斜視図である。
【図５】本発明の一実施形態に係る車両のドアを開扉させている状態を示す説明図である。
【図６】本発明の一実施形態に係るドア開閉駆動部の構成を示す斜視図である。
【図７】本発明の一実施形態に係る車両用ドア開扉装置の全体構成を示すブロック図である。
【図８】本発明の一実施形態に係る車両用ドア開扉装置におけるドア自動開扉時の停止制御の流れを示すフローチャートである。
【図９】本発明の一実施形態に係る車両用ドア開扉装置におけるドア手動開扉時の停止制御の流れを示すフローチャートである。
【図１０】本発明の一実施形態に係る停止判定距離とドア開扉速度との関係を示す説明図である。
【図１１】本発明の一実施形態に係る車両用ドア開扉装置におけるドア自動閉扉制御の流れを示すフローチャートである。
【図１２】本発明の一実施形態に係るドアハンドル操作信号とドア開度との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
１０操作部、１１内側ドアハンドル、１１ａハンドルレバー、１２外側ドアハンドル、１２ａハンドルレバー、２０検出部、２１障害物検出器、２２エンコーダ、２４内側ドアハンドル操作検出器、２５外側ドアハンドル操作検出器、３０制御部、３１演算回路、３２駆動回路、４０ドア開閉駆動部、４１駆動モータ、４２クラッチ、４３ブレーキ、４４駆動機構部、４４ａ駆動軸、４４ｂ駆動側歯車、４４ｃ従動側歯車、４４ｄ出力軸、４４ｅ支持軸、４６ａ，４６ｂヒンジアーム、４７ブラケット、４８ａ，４８ｂ軸受部、５０車両、５１ドア開口部、５２ドア、５３ピラー、５４ロック部、５６ストライカー部材、Ｓ車両用ドア開扉装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle door opening device and a vehicle door opening control method, and more particularly, to a vehicle door opening device and a vehicle having a function of stopping a door according to a detection result by an obstacle detection means. The present invention relates to a door opening control method.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various vehicle door opening devices for automatically opening and closing a door of a passenger car or the like have been devised. In this vehicle door opening device, an obstacle detector is used to check the distance between the door and the obstacle, and the door opening speed is determined according to the vehicle posture detected by the vehicle inclination sensor. There is one having a function of changing the value (for example, see Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-5-124434 (page 2-7, FIG. 1-5)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above vehicle door opening device, the timing for determining whether to stop the door is constant even though the opening speed of the door is varied, so that a door stop command is output to the door driving means. The time from when the door is actually opened until the door is stopped varies depending on the door opening speed. That is, the door opening degree increases when the door opening speed is fast, and the door opening degree decreases when the door opening speed is slow. Therefore, for passengers, for example, when the vehicle is stopped on a steep downhill, the door will open widely, so it is necessary to be careful not to interfere with the obstacle, Further, when the vehicle is stopped on a steep uphill, the opening degree of the door becomes small, so that it becomes difficult to get off.
[0005]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and its purpose is to prevent the door from interfering with an obstacle even in a situation where the door opening speed changes according to the vehicle situation. And a door opening device for a vehicle that can solve the problem that it is difficult to get off due to lack of door opening, and can improve the convenience of passengers when getting on and off, and The object is to provide a vehicle door opening control method.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
According to the vehicle door opening device according to claim 1, the subject is a door opening stopping means for stopping the opening of the door in the vehicle, a control means for controlling the door opening stopping means, Door opening speed The And detect Opening speed According to Door opening speed Vehicle status detection means for outputting a detection signal to the control means, and obstacle detection means for detecting a distance between the door and the obstacle and outputting an obstacle interval distance signal corresponding to the detection distance to the control means And the control means includes the Door opening speed A door opening / stopping determination distance setting function for setting a door opening / closing stop determination distance for determining whether or not the door is open to the obstacle according to a detection signal, and a distance between the door and the obstacle is the door opening A door opening stop function for stopping the opening of the door when it is equal to or less than a stop determination distance, and the door opening stop determination distance setting function is the door opening stop determination distance, Includes door opening / closing stop determination distance corresponding to a predetermined reference speed From the function of providing a plurality of different door opening stop determination distance and the plurality of door opening stop determination distance, Door opening speed A door opening / closing determination distance selecting function for selecting a single door opening / closing determination distance in accordance with a detection signal, and the door opening / closing determination distance selecting function, The door opening speed detected by the vehicle condition detecting means is substantially equal to the reference speed. Case Is , Select a predetermined door opening stop determination distance associated with the reference speed, The opening speed of the door detected by the vehicle condition detection means exceeds the reference speed. Case Is The above Predetermined door opening / stopping judgment distance Select a longer door opening / closing judgment distance, The door opening speed detected by the vehicle condition detecting means is lower than the reference speed. Case Is The above Predetermined door opening / stopping judgment distance This is solved by selecting a shorter door opening / stopping determination distance.
[0007]
Thus, the vehicle door opening device of the present invention detects the vehicle situation, the door opening stopping means for stopping the opening of the door in the vehicle, the control means for controlling the door opening stopping means, Vehicle status detection means for outputting a vehicle status detection signal corresponding to the vehicle status to the control means, and a distance between the door and the obstacle, and an obstacle interval distance signal corresponding to the detection distance is detected by the control means. And an obstacle detection means for outputting to. Further, the control means according to the present invention includes a door opening stop determination distance setting function for setting a door opening stop determination distance for determining door opening stop for an obstacle according to a vehicle state detection signal, and a door And a door opening stop function for stopping the opening of the door when the distance between the door and the obstacle is equal to or less than the door opening stop determination distance.
[0008]
With this configuration, for example, when the door is opened quickly, the door opening can be stopped by setting a longer determination distance (distance between the obstacle and the door) for stopping the door opening. The determination timing can be advanced. Therefore, even if there is a delay between the time when the door is actually stopped and the time when the door is actually stopped due to responsiveness in the stop control, door mounting play, etc. Since it is held and stopped, it is possible to prevent the door from interfering with an obstacle. In addition, when the door opening is slow, the timing for determining whether to stop the door opening can be delayed by setting a short determination distance for stopping the door opening. It is possible to ensure a sufficient opening degree. Thus, according to the vehicle door opening device of the present invention, the opening degree of the door can be optimally set by varying the timing for determining the stop of the door according to the door opening speed. So, even under conditions where the opening speed of the door changes depending on the vehicle situation, the door may interfere with obstacles, or it may be difficult to get off due to insufficient door opening. The problem can be solved, and it is possible to improve the convenience of getting on and off the occupant compared to the conventional case.
[0012]
Claims 2 More specifically, the door opening stop means is a drive motor that opens the door; and The With drive motor Said And a clutch disposed between the door and the door.
And claims 3 As described above, the door opening stop means is more specifically, Said The door is configured to have a brake capable of holding the door at a constant opening.
[0013]
Moreover, the subject is a claim 4 According to the vehicle door opening control method described in the above, it is a vehicle door opening control method for stopping the opening of the door in the vehicle, the door opening speed being The Vehicle status detection step to detect, and Door opening speed A door opening / stopping determination distance setting step for setting a door opening / closing stop determination distance for determining door opening / closing stop with respect to the obstacle, and detecting a distance between the door and the obstacle, and detecting the distance A door opening stop step for stopping the door opening when the door opening stop stop determination distance is less than or equal to the door opening stop determination distance, wherein the door opening stop determination distance setting step includes the door opening stop determination step As distance Includes door opening / closing stop determination distance corresponding to a predetermined reference speed While providing a plurality of different door opening stop stop determination distance, from among the plurality of door opening stop determination distance, Door opening and closing speed The door opening stop determination distance selection step is performed to select a single door opening stop determination distance according to the door opening stop determination distance selection step, The door opening speed detected in the vehicle condition detection step is substantially equal to the reference speed. Case Is , Select a predetermined door opening stop determination distance associated with the reference speed, The door opening speed detected in the vehicle status detection step exceeds the reference speed. Case Is The above Predetermined door opening / stopping judgment distance Select a longer door opening / closing judgment distance, The door opening speed detected in the vehicle state detection step is lower than the reference speed. Case Is The above Predetermined door opening / stopping judgment distance This is solved by selecting a shorter door opening / stopping determination distance.
[0014]
As described above, the vehicle door opening control method according to the present invention includes a vehicle state detection step for detecting a vehicle state, and a door opening stop determination for determining a door opening stop for an obstacle according to the vehicle state. The door opening stop determination distance setting step for setting the distance, and the door that detects the distance between the door and the obstacle, and stops the door opening when the detected distance is equal to or less than the door opening stop determination distance. An opening stop step. Thereby, for example, when the door is opened quickly, the timing for determining the stop of the door opening can be advanced by setting the door opening stop determination distance longer. Therefore, even if there is a delay between the time when the door is actually stopped and the time when the door is actually stopped due to responsiveness in the stop control, door mounting play, etc. Since it is held and stopped, it is possible to prevent the door from interfering with an obstacle. In addition, when the door opening is slow, the door opening stop determination distance can be set short to delay the timing for determining the door opening stop. Can be secured. Thus, according to the vehicle door opening control method of the present invention, the opening degree of the door can be set optimally by varying the timing for determining the stop of the door according to the door opening speed. So, even if the door opening speed changes according to the vehicle situation, the door may interfere with the obstacle or it may be difficult to get off because the door opening is not enough Therefore, it is possible to improve the convenience of getting on and off the occupant compared to the conventional case.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. In addition, the members, arrangements, and the like described below do not limit the present invention, and it is needless to say that various modifications can be made in accordance with the spirit of the present invention.
FIG. 1 to FIG. 12 are diagrams showing an embodiment of the present invention, FIG. 1 is an explanatory view showing a vehicle, and FIG. 2 is an explanatory view showing a state in which the door of the vehicle is fully opened by the vehicle door opening device. 3 is a perspective view showing the configuration of the inner door handle, FIG. 4 is a perspective view showing the configuration of the outer door handle, FIG. 5 is an explanatory diagram showing a state in which the door of the vehicle is opened, and FIG. 6 is a door opening / closing drive. FIG. 7 is a block diagram showing the overall configuration of the vehicle door opening device, FIG. 8 is a flowchart showing the flow of stop control at the time of automatic door opening in the vehicle door opening device, and FIG. 9 is a flowchart showing the flow of stop control when the door is manually opened in the vehicle door opening device, FIG. 10 is an explanatory diagram showing the relationship between the stop determination distance and the door opening speed, and FIG. 11 is the vehicle door opening. Flow chart showing the flow of automatic door closing control in equipment Over DOO, FIG. 12 is an explanatory diagram showing the relationship between the door handle operation signal and the door opening.
[0017]
(Configuration of vehicle door opening device)
First, the configuration of a vehicle door opening device according to an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 to 7. The code | symbol S shown in FIG. 7 is the door opening apparatus for vehicles which concerns on one Embodiment of this invention. The vehicle door opening device S according to the present embodiment is suitably mounted on a passenger car or the like, and is convenient for passengers to get on and off by automatically opening and closing a door 52 provided on the vehicle. It improves the performance. As illustrated, the vehicle door opening device S includes an operation unit 10, a detection unit 20, a control unit 30 as a control unit according to the present invention, and a door opening / closing drive unit 40. ing.
[0018]
The operation unit 10 includes an inner door handle 11 and an outer door handle 12. As shown in FIGS. 2 and 3, the inner door handle 11 is disposed on the indoor side surface of the door 52 and has a handle lever 11 a. In the vehicle 50 of the present embodiment, when the handle lever 11a is pulled indoors (in the direction of arrow A shown in FIG. 3), the engagement between the lock portion 54 and the striker member 56, which will be described later, is released, and the door 52 opens. It has become. On the other hand, as shown in FIGS. 1 and 4, the outer door handle 12 is disposed on the outer surface of the door 52 and has a handle lever 12a. When the handle lever 12a is pulled to the outside of the vehicle (in the direction of arrow B shown in FIG. 4), the engagement of a lock portion 54 and a striker member 56, which will be described later, is released, and the door 52 opens.
[0019]
The detection unit 20 mainly includes an obstacle detector 21 as an obstacle detection means and an encoder 22 as a door opening speed detector. As shown in FIG. 5, the obstacle detector 21 is configured by, for example, an ultrasonic sensor disposed on the outer surface of the door 52 and configured to transmit and receive the ultrasonic wave W. The obstacle detector 21 is configured to output distance information corresponding to the received wave to the arithmetic circuit 31. The encoder 22 is arranged at the center of the rotation axis of the door 52 (for example, an output shaft 44d described later), and outputs a number of pulses corresponding to the opening degree of the door 52 to a counter configured in the arithmetic circuit 31. It is configured to be able to.
[0020]
The encoder 22 is, for example, an optical rotary encoder that includes a disc having a plurality of slits provided in an annular shape and an optical element. The encoder 22 is preferably configured as an absolute type capable of outputting a pulse corresponding to an absolute rotation amount. This is because the absolute opening of the door 52 can be accurately detected by doing in this way. The encoder 22 constitutes a door opening detector according to the present invention.
[0021]
The inner door handle operation detector 24 is for detecting an operation mode of the inner door handle 11 (see FIGS. 1 and 2) provided inside the door of the vehicle 50. The inner door handle operation detector 24 outputs a door handle closing operation signal (for example, a LOW signal) to the arithmetic circuit 31 to be described later when the inner door handle 11 is in a closed state, and the inner door handle 11. Is configured to output a door handle opening operation signal (for example, a HIGH signal) to the arithmetic circuit 31 when it is in an open state.
[0022]
Similarly, the outer door handle operation detector 25 is for detecting an operation mode of the outer door handle 12 (see FIGS. 1 and 2) provided outside the door of the vehicle 50. The outer door handle operation detector 25 outputs a door handle closing operation signal (for example, a LOW signal) to the arithmetic circuit 31 to be described later when the outer door handle 12 is in a closed state, and the outer door handle 12. Is configured to output a door handle opening operation signal (for example, a HIGH signal) to the arithmetic circuit 31 when it is in an open state.
[0023]
The control unit 30 performs calculations based on the detection signals obtained from the detection unit 20, and controls the drive of the door opening / closing drive unit 40 based on the obtained calculation results. The control unit 30 according to the present embodiment includes an arithmetic circuit 31 and a drive circuit 32. The arithmetic circuit 31 is an electric circuit including a CPU 31a for performing various arithmetic operations, a ROM 31b in which a program for operating the CPU 31a is stored, a RAM 31c for temporarily storing information processed by the CPU 31a, and the like. It consists of
[0024]
The drive circuit 32 is for driving and controlling the drive motor 41, the clutch 42 and the brake 43 of the door opening / closing drive unit 40. The drive circuit 32 is constituted by a so-called motor driver, applies a predetermined motor voltage to the drive motor 41 in accordance with various signals output from the arithmetic circuit 31, and controls the drive motor 41. The brake 43 can be driven and controlled. Details of the functions of the arithmetic circuit 31 and the drive circuit 32 will be described later.
[0025]
The door opening / closing drive unit 40 is a drive source for automatically opening and closing the door 52. As shown in FIGS. 2 and 7, the drive motor 41, the clutch 42, the brake 43, and the drive mechanism. Part 44. As shown in FIG. 2, the door opening / closing drive unit 40 is disposed inside a pillar 53 located on the side of a door opening 51 provided in the vehicle 50. The drive motor 41 is composed of a servo motor such as a motor with a brush, and can rotate a rotating shaft (not shown) based on the motor voltage applied by the drive circuit 32 to drive the drive mechanism unit 44. It is configured as follows. As shown in FIGS. 2 and 7, the drive motor 41 is fixed inside the pillar 53 by a bracket 47.
[0026]
The clutch 42 is disposed at the upper end of the drive motor 41 and is configured by an electromagnetic clutch that is ON / OFF controlled in accordance with an excitation signal output from the drive circuit 32. That is, the clutch 42 transmits the rotational force of the drive motor 41 to the drive shaft 44a (see FIG. 7) of the drive mechanism 44 when in the ON state, and rotates the drive motor 41 when in the OFF state. The force is not transmitted to the drive mechanism unit 44. The brake 43 is disposed at the upper end portion of the clutch 42 and is configured to be able to operate in accordance with a brake operation signal output from the drive circuit 32. The brake 43 is configured so as to be able to hold the door 52 at a certain opening when in the operating state.
[0027]
The drive mechanism 44 is driven by the rotational force of the drive motor 41 to open and close the door 52. As shown in FIG. 7, the drive mechanism 44 according to the present embodiment includes a drive shaft 44a, a drive side gear 44b, a driven side gear 44c, an output shaft 44d, a support shaft 44e, and hinge arms 46a and 46b. And is composed of. The drive shaft 44a is connected to a rotation shaft (not shown) of the drive motor 41 via the clutch 42, and a drive side gear 44b is disposed at the upper end of the drive shaft 44a. The driven gear 44c is disposed at the lower end of the output shaft 44d and meshed with the drive gear 44b. The driven gear 44c is a gear having a diameter larger than that of the driving gear 44b. Accordingly, the driving gear 44b and the driven gear 44c constitute a speed reduction mechanism, and the rotation of the driving motor 41 is reduced. It has come to be.
[0028]
The output shaft 44d is pivotally supported by a bearing portion 48a fixed to the upper side of the pillar 53, and the support shaft 44e is pivotally supported by a bearing portion 48b fixed to the lower side of the pillar 53. It is supported. A hinge arm 46a is fixed at the center of the output shaft 44d, and a hinge arm 46b is fixed at the center of the support shaft 44e. As shown in FIG. 2, the free end of the hinge arm 46 a is fixed to the upper portion of the end surface on the rotating shaft side of the door 52, and the free end of the hinge arm 46 b is fixed to the lower portion of the end surface on the rotating shaft side of the door 52. ing.
[0029]
In the drive mechanism unit 44 of this embodiment, when the drive motor 41 rotates while the clutch 42 is ON-controlled, this rotational force is transmitted to the drive shaft 44a via the clutch 42, and the drive side gear 44b rotates. To do. When the driving gear 44b rotates, the driven gear 44c rotates and the output shaft 44d rotates. As a result, the hinge arm 46a rotates, and as a result, the door 52 opens and closes as shown in FIGS.
[0030]
In addition, as shown in FIG. 2, even when the door 52 is fully opened and the drive motor 41 is in a stopped state, a certain load resistance of the drive mechanism unit 44 and the drive motor 41 is applied to the door 52 via the clutch 42. Thus, the door 52 is held in the fully open position. On the other hand, in the state where the clutch 42 is controlled to be OFF, the connection between the drive motor 41 and the drive mechanism unit 44 is released, so that the door 52 can be manually operated. At this time, since the load of the drive motor 41 and the drive mechanism unit 44 is not applied to the door 52, the passenger can easily open and close the door 52. Further, when the brake 43 is activated, the door 52 is held at an arbitrary opening degree.
[0031]
(Operation of vehicle door opening device)
Next, the operation of the vehicle door opening device S according to an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 7 to 10 as appropriate.
In the vehicle door opening device S of the present embodiment, in order to automatically open the door 52 when the passenger is about to get off, the inner door handle 11 may be operated as follows. . That is, the handle lever 11a of the inner door handle 11 is pulled to open the door 52, and the handle lever 11a is returned when the door 52 is below a predetermined opening. In the vehicle door opening device S of the present embodiment, the door 52 is automatically opened by operating as described above.
[0032]
Here, when the return operation of the handle lever 11 a is performed, a door handle closing operation signal is output from the inner door handle operation detector 24 to the arithmetic circuit 31. When the passenger opens the door 52, the number of pulses corresponding to the opening degree of the door 52 is output from the encoder 22 to the arithmetic circuit 31. The pulse output from the encoder 22 and the door handle closing operation signal output from the inner door handle operation detector 24 are detected by the arithmetic circuit 31 (step S1).
[0033]
Then, in the arithmetic circuit 31, it is determined whether or not the automatic door opening operation has been performed according to the input state of the pulse and the door handle closing operation signal, and it is determined that the automatic door opening operation has been performed. If it does, a door opening drive signal is output to the drive circuit 32. The details of the determination process of the automatic door opening operation in the arithmetic circuit 31 will be described later. The drive circuit 32 outputs an excitation signal to the clutch 42 in response to the door opening drive signal. Thereby, the door opening / closing drive part 40 switches from the state which can be opened manually to the state which can be opened automatically. The drive circuit 32 applies a predetermined motor voltage to the drive motor 41 in response to the door opening drive signal. Thereby, as shown in FIGS. 1 to 2, the door 52 is automatically opened (step S2).
[0034]
Here, in the vehicle 50 of the present embodiment, the door opening speed of the door 52 varies depending on the stop condition. That is, when the vehicle 50 stops on a steep downhill or when a gust of wind blows on the inside of the door 52, the door 52 opens vigorously. On the other hand, when the vehicle 50 stops on a steep uphill or when a gust of wind blows on the outside of the door 52, the door 52 opens slowly. Further, when the occupant rushes to get off, the door 52 may be opened with force. Further, when stopping the opening of the door 52, due to the responsiveness in the stop control, the mounting play of the door 52, etc., until the door 52 is actually stopped after the stop is determined in the arithmetic circuit 31. It is necessary to take into account that there is a delay.
[0035]
Therefore, the vehicle door opening device S according to the present embodiment ensures the convenience for passengers to get on and off even when the opening speed of the door 52 varies as described above, and the door 52 is obstructed. In order to prevent interference with an object, the timing for determining the stop of the door 52 is made variable. In other words, when the door 52 opens vigorously, the door 52 and the obstacle G (for example, a wall) are interfered by performing stop control with an earlier timing for determining the stop of the door 52. It is to prevent. Further, when the door 52 is opened slowly, the timing for determining whether the door 52 is stopped is delayed as much as possible so as to secure a large entrance for the passenger. The timing for determining such a stop is determined as follows.
[0036]
Here, FIG. 10 is a diagram illustrating a relationship between the door opening speed V and the stop determination distance L. The stop determination distance L shown in FIG. 10 should start door opening stop control of the door 52 when the distance between the obstacle G on the side of the door 52 and the door 52 becomes a certain distance or less. It is the tolerance limit to determine that That is, in the vehicle door opening device S of the present embodiment, when the distance between the obstacle G on the side of the door 52 and the door 52 becomes equal to or less than the stop determination distance L, the stop control of the door 52 is performed. Will be started.
[0037]
Further, Va shown in FIG. 10 indicates an automatic opening / closing speed of the door 52 when the vehicle 50 is stopped horizontally, and is a reference speed in the present embodiment. Lx shown in the figure is a stop determination distance at the reference speed Va. In addition, Ly shown in the figure indicates, for example, a stop determination distance when the vehicle 50 stops on a downhill, and Lz shown in the figure indicates, for example, when the vehicle 50 stops on an uphill. The stop determination distance is shown. The stop determination distances Lx, Ly, and Lz are set in advance in a program stored in the ROM 31b of the arithmetic circuit 31. The stop determination distances Lx, Ly, Lz actually correspond to the distance between the door 52 and the obstacle G as shown in FIG.
[0038]
And in the vehicle door opening apparatus S of this embodiment, the detection of the opening speed of the door 52 is performed (step S3). That is, when the door 52 is automatically opened, a number of pulses corresponding to the opening degree of the door 52 is output from the encoder 22 to the counter configured in the arithmetic circuit 31, and the counter configured in the arithmetic circuit 31 The opening speed of the door 52 is calculated.
[0039]
Next, in the arithmetic circuit 31, it is determined whether or not the opening speed V of the door 52 is substantially equal to the reference speed Va (step S4). In the vehicle door opening device S of this embodiment, when the opening speed V of the door 52 is substantially equal to the reference speed Va (YES in step S4), the stop determination distance L is set to Lx in the arithmetic circuit 31. (Step S5). On the other hand, when the opening speed V of the door 52 is not equal to the reference speed Va (NO in step S4), it is determined whether or not the opening speed V of the door 52 exceeds the reference speed Va (step). S6).
[0040]
When the opening speed V of the door 52 exceeds the reference speed Va (YES in step S6), the stop determination distance L is set to Ly in the arithmetic circuit 31 (step S7). On the other hand, if the opening speed V of the door 52 does not exceed the reference speed Va (NO in step S6), it is determined whether or not the opening speed V of the door 52 is lower than the reference speed Va ( Step S8). If the opening speed V of the door 52 is lower than the reference speed Va (YES in step S8), the stop determination distance L is set to Lz in the arithmetic circuit 31 (step S9).
[0041]
Thus, in the vehicle door opening device S of the present embodiment, the stop determination distance L can be varied according to the door opening speed V of the door 52. Therefore, for example, when the door 52 opens vigorously, the stop determination distance L can be set to “Ly”, and the stop control can be performed at an earlier timing for determining the stop of the door 52. It is. When the door 52 is opened slowly, the stop determination distance L can be set to “Lz” so that the timing for determining the stop of the door 52 can be delayed as much as possible. . When the opening speed V of the door 52 is the reference speed Va, the stop determination distance L is set to “Lx”.
[0042]
Then, the stop determination distance L set as described above is extracted in the arithmetic circuit 31 (step S10), and then the actual distance between the door 52 and the obstacle G is detected (step S10). Step S11). At this time, in the arithmetic circuit 31, the distance between the obstacle G on the side of the door 52 and the door 52 is calculated according to the distance information obtained from the obstacle detector 21. Then, in the arithmetic circuit 31, it is determined whether or not the detection distance Lt between the door 52 and the obstacle G calculated as described above is equal to or less than the extracted stop determination distance L ( Step S12).
[0043]
When it is determined that the actual detection distance Lt is equal to or less than the extracted stop determination distance L (YES in step S12), the automatic opening of the door 52 is stopped (step S13). That is, the door opening drive signal sent from the arithmetic circuit 31 to the drive circuit 32 is stopped, and the drive motor 41 is stopped. At this time, the excitation signal output from the drive circuit 32 to the clutch 42 is maintained. Thereby, the load of the drive mechanism part 44 and the drive motor 41 is added to the door 52, and the door 52 is hold | maintained by fixed opening degree. At this time, the brake 43 may be operated to hold the door 52 firmly.
[0044]
Thus, in the vehicle door opening device S of this embodiment, when the door 52 is opened quickly, the stop determination distance L is set to “Ly” to stop the door 52 from opening. The determination timing can be advanced. Therefore, even when there is a delay from the determination of the stop to the actual stop of the door 52 due to responsiveness in the stop control, the loose mounting of the door 52, or the like, the door 52 becomes the obstacle G. On the other hand, since it is stopped with a margin, it is possible to prevent the door 52 from interfering with the obstacle G. In addition, when the door 52 is opened slowly, the stop determination distance L is set to “Lz”, whereby the timing for determining whether the door 52 is stopped can be delayed. It is possible to ensure a sufficient opening. As a result, even under a situation where the opening speed of the door 52 changes according to the vehicle situation, the door 52 interferes with the obstacle G, or the door opening is insufficient and it is difficult to get off the vehicle. This makes it possible to eliminate the troubles such as, and to improve the convenience of passengers when getting on and off the vehicle.
[0045]
In the above embodiment, the stop determination distance L is varied when the door 52 is automatically opened. However, in the vehicle door opening device S of the present embodiment, the door 52 is manually opened. Even in the case of opening and closing, the stop determination distance L can be varied. FIG. 9 is a diagram showing a control flow when the door 52 is manually opened. As illustrated, even when the occupant manually opens the door 52, the door opening speed of the door 52 is detected (step S23). The process in step S23 is the same as the process in step S3 described above.
[0046]
Further, when the stop determination distance L is extracted according to the opening speed of the door 52 at the time of manual opening (steps S24 to S30), and the detection distance Lt is equal to or less than the extracted stop determination distance L. (YES in step S32), the brake 43 is immediately activated (step S33). Note that the processing from step S24 to step S32 is the same as the processing from step S4 to step S12 described above.
[0047]
As described above, in the vehicle door opening device S of the present embodiment, even when the door is manually opened, when the door 52 is opened quickly, the stop determination distance L is set to “Ly”, so that the door is opened. The timing for determining the stoppage of the opening of 52 can be advanced. Therefore, even when there is a delay from the determination of the stop to the actual stop of the door 52 due to responsiveness in the stop control, the loose mounting of the door 52, or the like, the door 52 becomes the obstacle G. On the other hand, since it is stopped with a margin, it is possible to prevent the door 52 from interfering with the obstacle G. In addition, when the door 52 is opened slowly, the stop determination distance L is set to “Lz”, whereby the timing for determining whether the door 52 is stopped can be delayed. It is possible to ensure a sufficient opening. As a result, even under a situation where the opening speed of the door 52 changes according to the vehicle situation, the door 52 interferes with the obstacle G, or the door opening is insufficient and it is difficult to get off the vehicle. This makes it possible to eliminate the troubles such as, and to improve the convenience of passengers when getting on and off the vehicle.
[0048]
In the above embodiment, the determination process of the automatic door opening operation in the arithmetic circuit 31 is performed as follows. Hereinafter, the determination process of the automatic door opening operation in the arithmetic circuit 31 will be described with reference to FIGS. 11 and 12 as appropriate.
[0049]
First, the arithmetic circuit 31 according to the present embodiment detects the door handle opening operation when performing the determination process of the automatic door opening operation (step S41). The detection of the door handle opening operation is performed using the inner door handle operation detector 24 and the outer door handle operation detector 25. That is, when the passenger gets off, pulling the handle lever 11a (see FIG. 3) of the inner door handle 11 outputs a door handle opening operation signal (HIGH signal) from the inner door handle operation detector 24 to the arithmetic circuit 31. The
[0050]
Further, when the passenger gets on the vehicle, pulling the handle lever 12a (see FIG. 4) of the outer door handle 12 outputs a door handle opening operation signal (HIGH signal) from the outer door handle operation detector 25 to the arithmetic circuit 31. The As described above, when the passenger gets on or off the vehicle, when the door handle is opened, the inner door handle operation detector 24 or the outer door handle operation detector 25 detects the door handle opening operation, and the arithmetic circuit 31 receives the door. A handle opening operation signal is output.
[0051]
Next, it is determined whether or not a door handle opening operation has been performed (step S42). The calculation circuit 31 determines whether or not the door handle opening operation has been performed. That is, in the arithmetic circuit 31, whether or not the door handle is opened is determined based on whether or not a door handle closing operation signal is detected from the inner door handle operation detector 24 or the outer door handle operation detector 25. If it is determined that there is no door handle opening operation (NO in step S42), the processes in steps S41 and S42 are repeated. This door handle opening operation detection / judgment process is performed at regular time intervals (for example, every 4 milliseconds).
[0052]
On the other hand, when it is determined that the door handle opening operation has been performed (YES in step S22), the opening degree of the door 52 is detected (step S43). The detection of the opening of the door 52 is performed based on door opening information obtained from a counter in the arithmetic circuit 31. Then, in the arithmetic circuit 31, it is determined whether or not the detected opening degree of the door 52 is larger than a preset opening degree α (step S44). In the process of step S44, when it is determined that the detected opening degree of the door 52 is larger than the set opening degree α (YES in step S44), the process of step S53 is performed. The process of step S53 will be described later.
[0053]
On the other hand, when it is determined that the detected opening degree of the door 52 is not larger than the set opening degree α (NO in step S44), the opening degree of the door 52 is detected again (step S45). Then, in the arithmetic circuit 31, it is determined whether or not the detected opening obtained by the process of step S45 is “0” (step S46). That is, it is checked whether the door 52 is not opened even though the passenger pulls the handle lever.
[0054]
Where 12 These are explanatory drawings which show the relationship between the door handle operation signal output by door handle operation, and the opening degree of a door. Figure 12 In the upper column, (1) The state when the door is ready for driving (YES in step S46), the middle column, (2) When the door is automatically opened (YES in step S50), the lower column is (3) The state when the automatic door opening of the door is released to become the manual type (YES in step S44) is shown. Further, the relationship between the door handle operation signal and time is shown above each column, and the relationship between the opening of the door and time is shown below each column. The opening degree α is a threshold value for determining whether the door 52 is opened automatically or manually, and is set in advance. Further, the opening degree 値 is a value when the door 52 is fully opened. Further, T1 indicates the timing when the door handle is pulled.
[0055]
As described above, when the passenger does not open the door 52 despite pulling the handle lever, 12 As shown in the upper column, even after the time T1, the door handle operation signal maintains HIGH and the door opening degree maintains 0 even after time T1. Therefore, in this case, it is determined that the opening degree of the door 52 is 0 (the door 52 is hardly opened) (YES in step S46).
[0056]
In this way, even when time elapses, in the state where the door handle operation signal remains HIGH and the opening degree of the door is maintained at 0, the door 52 has not yet been opened. It is impossible to determine whether the door is automatically opened or manually opened. Therefore, the state in which the automatic driving of the door 52 is prepared is maintained (step S52), and the process returns to step S43.
[0057]
On the other hand, if it is determined in step S46 that the opening degree of the door 52 is not 0 (NO in step S46), a door handle closing operation is detected (step S47). The detection of the door handle closing operation is performed using the inner door handle operation detector 24 and the outer door handle operation detector 25. That is, when the passenger returns to the original state from pulling the handle lever 11a (see FIG. 3) of the inner door handle 11 when getting on and off, the inner door handle operation detector 24 sends a door handle closing operation signal to the arithmetic circuit 31. (LOW signal) is output.
[0058]
Similarly, when the occupant returns to the original state from the state in which the handle lever 12a (see FIG. 4) of the outer door handle 12 is pulled when getting on, the door door closing operation signal is sent from the outer door handle operation detector 25 to the arithmetic circuit 31. (LOW signal) is output. As described above, when the passenger gets on or off the vehicle, when the door handle is closed, the inner door handle operation detector 24 or the outer door handle operation detector 25 detects the door handle closing operation, and the arithmetic circuit 31 receives the door. A handle closing operation signal is output.
[0059]
Next, it is determined whether or not a door handle closing operation has been performed (step S48). Determination of whether or not the door handle is closed is performed by the arithmetic circuit 31. That is, whether or not the door handle closing operation is performed is determined based on whether or not the door handle closing operation signal is detected from the inner door handle operation detector 24 or the outer door handle operation detector 25 in the arithmetic circuit 31. If it is determined that there is no door handle closing operation (NO in step S48), it is estimated that the passenger is still trying to open the door 52 while pulling the handle lever. The process of S48 is repeated.
[0060]
On the other hand, when it is determined that the door handle closing operation has been performed (YES in step S48), the opening degree of the door 52 is detected (step S49). Then, a number of pulses corresponding to the opening degree of the door 52 opened by the passenger is output to a counter in the arithmetic circuit 31, and the detection opening degree of the door 52 is set in a predetermined setting opening in the arithmetic circuit 31. A determination is made as to whether or not the degree is less than or equal to α (step S50). If it is determined in step S50 that the detected opening of the door 52 is equal to or smaller than the set opening α (YES in step S50), it is determined that the passenger desires automatic opening of the door 52. To do.
[0061]
That is, figure 12 As shown in the middle column, when the passenger returns the handle lever, the door handle operation signal falls from HIGH to LOW at timing T2. At this time, when the opening degree of the door 52 is equal to or less than the opening degree α, it is determined that the passenger desires the automatic opening of the door 52. Figure 12 Of course, the opening degree α can be set variously according to the operation specifications of the vehicle. However, for example, as shown in FIG. 1, the opening degree α is such that the door 52 is slightly opened. It is set to the rotation angle of the door 52 when it is in a state. When it is determined in step S50 that the passenger desires automatic door opening of the door 52, the arithmetic circuit 31 outputs a door opening driving signal and a clutch control signal to the driving circuit 32. (Step S51). On the other hand, if it is determined in step S44 that the detected opening of the door 52 is larger than the set opening α (YES in step S44), the automatic door opening operation is canceled (step S33).
[0062]
In short, figure 12 As shown in the lower column, when the passenger opens the door 52 while pulling the handle lever, the opening degree of the door 52 exceeds the opening degree α (that is, FIG. 12 After timing T3, when the opening degree of the door 52 exceeds the opening degree α), it is determined that the passenger desires to manually open the door 52. If it is determined that the passenger desires manual opening of the door 52, the automatic opening operation of the door 52 is canceled without performing the automatic opening of the door 52 (step S53). It will end immediately. At this time, the arithmetic circuit 31 ends the process without outputting the door opening drive signal and the clutch control signal to the drive circuit 32. As described in detail above, in the vehicle door opening device S of the present embodiment, the determination process of the automatic door opening operation in the arithmetic circuit 31 is performed. Thus, in the vehicle door opening device S of the present embodiment, the door opening can be switched manually or automatically according to the operation mode of the door handle.
[0063]
As described above, according to the present embodiment, the following effects are obtained.
(A) In the vehicle door opening device S of the present embodiment, when the door 52 is opened quickly, the stop determination distance L is set to “Ly” to determine whether the door 52 is stopped. The timing to do can be advanced. Therefore, even when there is a delay from the determination of the stop to the actual stop of the door 52 due to responsiveness in the stop control, the loose mounting of the door 52, or the like, the door 52 becomes the obstacle G. On the other hand, since it is stopped with a margin, it is possible to prevent the door 52 from interfering with the obstacle G.
[0064]
(B) When the door 52 opens slowly, the stop determination distance L can be set to “Lz” to delay the timing for determining whether the door 52 is open. It is possible to ensure a sufficient opening degree of the door 52. As a result, even under a situation where the opening speed of the door 52 changes according to the vehicle situation, the door 52 interferes with the obstacle G, or the door opening is insufficient and it is difficult to get off the vehicle. This makes it possible to eliminate the troubles such as, and to improve the convenience of passengers when getting on and off the vehicle.
[0065]
The embodiment of the present invention can be modified as follows.
(A) In the above embodiment, the encoder 22 is provided, and the stop determination distance L is made variable according to the door opening speed calculated based on the pulse obtained from the encoder 22, The invention is not limited to this. In addition, for example, the vehicle 50 may be provided with a tilt sensor, and the stop determination distance L may be variously changed according to the tilt angle of the vehicle 50 obtained from the tilt sensor. For example, when the vehicle 50 is greatly inclined forward, the stop determination distance L may be set to “Ly”, and the timing for determining the stop of the door 52 may be advanced. Further, when the vehicle 50 is greatly inclined backward, the stop determination distance L may be set to “Lz”, and the timing for determining the stop of the door 52 may be delayed.
[0066]
(B) In the above embodiment, the stop control during the automatic opening and manual opening of the door 52 has been described. However, the present invention is not limited to this. In addition, for example, the configuration may be such that the stop control is performed when the manual opening of the door 52 by the occupant is assisted by the driving force of the driving motor 41.
[0067]
(C) In the above-described embodiment, the stop determination distance L is described as being divided into “Lx, Ly, Lz”. However, the present invention is not limited to this. In addition, a plurality of stop determination distances L can be set. In addition, the stop determination distance L may be set in advance in proportion to the detected door opening speed or the vehicle inclination angle, instead of being set in advance by dividing into a plurality of stop determination distances L.
[0068]
(D) In the above embodiment, when the distance between the obstacle G on the side of the door 52 and the door 52 is equal to or smaller than the stop determination distance L, and the door 52 is stopped from opening, this is indicated. You may be comprised so that it may display with a display and to emit a warning sound from a speaker.
[0069]
(E) In the above embodiment, when the distance between the obstacle G on the side of the door 52 and the door 52 is equal to or less than the stop determination distance L and the door 52 is stopped, the door 52 A release switch or the like for releasing the holding state may be provided. Moreover, the structure which the holding | maintenance state of the door 52 is easily cancelled | released by door handle operation etc. may be sufficient.
[0070]
(F) In the above embodiment, the drive mechanism unit 44 is configured to have a speed reduction mechanism composed of two spur gears. However, the present invention is not limited to this, and the drive mechanism unit 44 includes a worm gear. It is also possible to have a configuration including a speed reduction mechanism or a belt mechanism composed of a spur gear. Alternatively, the output shaft 44d may be directly driven by the drive shaft 44a.
[0071]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, the opening degree of the door can be set optimally by varying the timing for determining the stop of the door according to the door opening speed, so that the vehicle situation Even when the door opening speed changes according to the situation, it is possible to eliminate problems such as the door interfering with obstacles or getting out of the door due to insufficient door opening. As a result, it is possible to improve the convenience of the passenger when getting on and off the vehicle as compared to the conventional case.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing a vehicle according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a state in which the vehicle door is fully opened by the vehicle door opening device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a perspective view showing a configuration of an inner door handle according to the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a perspective view showing a configuration of an outer door handle according to an embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing a state in which the door of the vehicle according to the embodiment of the present invention is opened.
FIG. 6 is a perspective view showing a configuration of a door opening / closing drive unit according to an embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a block diagram showing an overall configuration of a vehicle door opening device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a flowchart showing a flow of stop control during automatic door opening in the vehicle door opening device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a flowchart showing a flow of stop control when the door is manually opened in the vehicle door opening device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a relationship between a stop determination distance and a door opening speed according to an embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a flowchart showing a flow of automatic door closing control in the vehicle door opening device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 12 is an explanatory diagram showing a relationship between a door handle operation signal and a door opening according to an embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 Operation part, 11 Inner door handle, 11a Handle lever, 12 Outer door handle, 12a Handle lever, 20 Detection part, 21 Obstacle detector, 22 Encoder, 24 Inner door handle operation detector, 25 Outer door handle operation detector , 30 control unit, 31 arithmetic circuit, 32 drive circuit, 40 door opening / closing drive unit, 41 drive motor, 42 clutch, 43 brake, 44 drive mechanism unit, 44a drive shaft, 44b drive side gear, 44c driven side gear, 44d output Shaft, 44e Support shaft, 46a, 46b Hinge arm, 47 Bracket, 48a, 48b Bearing part, 50 Vehicle, 51 Door opening part, 52 Door, 53 Pillar, 54 Lock part, 56 Striker member, S Vehicle door opening device

Claims

A door opening stop means for stopping the opening of the door in the vehicle;
Control means for controlling the door opening stop means;
Detects the door opening speed of the door, and the vehicle condition detecting means for outputting a door open door speed detection signal corresponding to the door opening speed to said control means,
An obstacle detection means for detecting a distance between the door and the obstacle and outputting an obstacle distance signal according to the detection distance to the control means;
The control means includes
In response to the door opening speed detection signal, a door opening stop determination distance setting function for setting a door opening stop determination distance for determining door opening stop for an obstacle, and
A door opening stop function for stopping the opening of the door when the distance between the door and the obstacle is equal to or less than the door opening stop determination distance;
The door opening / closing stop determination distance setting function is:
A function of providing a plurality of different door opening stop determination distances including a door opening stop determination distance corresponding to a predetermined reference speed as the door opening stop determination distance ;
A door opening stop determination distance selection function for selecting a single door opening stop determination distance according to the door opening speed detection signal from the plurality of door opening stop determination distances,
The door opening / closing stop determination distance selection function is
If the door opening speed of the door detected by the vehicle condition detecting means is substantially equal to the reference speed, selects a predetermined door open door stop determination distance associated with the reference speed,
If the door opening speed of the door detected by the vehicle condition detecting means exceeds said reference speed, selects the long door open door stop determination distance than the predetermined door open door stop determination distance,
If the door opening speed of the door detected by the vehicle condition detecting means is below the reference speed, characterized in that selecting the short door open door stop determination distance than the predetermined door open door stop determination distance A vehicle door opening device.

2. The door opening stop means includes a drive motor for opening the door, and a clutch disposed between the drive motor and the door. The vehicle door opening device according to claim 1.

The vehicle door opening device according to claim 1 or 2, wherein the door opening stop means includes a brake capable of holding the door at a constant opening.

A vehicle door opening control method for stopping opening of a door in a vehicle,
  A vehicle situation detection step for detecting the opening speed of the door;
  According to the door opening speed, a door opening stop determination distance setting step for setting a door opening stop determination distance for determining door opening stop for an obstacle, and
  Detecting a distance between the door and an obstacle, and when the detected distance is equal to or less than the door opening stop determination distance, a door opening stop step for stopping the opening of the door, and
  The door opening / closing stop determination distance setting step includes:
  As the door opening stop determination distance, a plurality of different door opening stop determination distances including a door opening stop determination distance corresponding to a predetermined reference speed are provided, and among the plurality of door opening stop determination distances, Performing a door opening / closing stop determination distance selecting step for selecting a single door opening / closing stop determination distance according to the opening / closing speed of the door;
  The door opening / closing stop determination distance selection step includes:
  When the door opening speed detected in the vehicle status detection step is substantially equal to the reference speed, a predetermined door opening stop determination distance associated with the reference speed is selected,
  If the door opening speed detected in the vehicle condition detection step exceeds the reference speed, a door opening stop determination distance longer than the predetermined door opening stop determination distance is selected. ,
  When the door opening speed detected in the vehicle state detection step is lower than the reference speed, a door opening stop determination distance shorter than the predetermined door opening stop determination distance is selected. A vehicle door opening control method.