JP3979590B2 - オブジェクト抽出・領域分割結果の類似度測定法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オブジェクト抽出・領域分割結果の類似度測定法に関し、特に、静止画像や動画像から各種のオブジェクト抽出手法および領域分割手法により得られた結果がどの程度類似しているかの類似度を得ることができる、オブジェクト抽出・領域分割結果の類似度測定法に関する。
【0002】
【従来の技術】
MPEG-4 の Visual Part[1](ISO/IEC 14496-2:2001“Coding of audio-video objects Part2:Visual”)でオブジェクト符号化に関する枠組みが採用されたことにより、それを行うためのオブジェクト抽出あるいは領域分割技術の発展が望まれている。
【0003】
画像伝送の技術分野では、2次元映像信号を入力としたオブジェクト符号化を行うための汎用的なオブジェクト抽出手法が検討されており、また、コンピュータビジョンの技術分野でも、オブジェクト抽出や画面全体の領域分割に関する検討が数多くなされている。
【0004】
さらに、対象や用途を特化したオブジェクト抽出や領域分割に関しては特に深く検討が進められており、それに関する製品も極めて精錬されたものが市場に存在している。
【0005】
従来の各種のオブジェクト抽出手法および領域分割手法により得られた結果を比較し、それら結果の類似度を測定することは、各オブジェクト抽出手法および領域分割手法を評価し、精度の点で最適な汎用のオブジェクト抽出手法を構築する上で有効なものである。
【0006】
これまでに、ある画像から抽出したオブジェクト同士を比較するものは存在しており、例えば、双方の位置を比較したり、抽出されたオブジェクトの形状を比較するものなど様々な方式が提案されている。オブジェクトの類似度を測定する最も簡易な方法は、画像から抽出された形状信号のL1(L2)ノルムを取る方法である。
【0007】
一方、近年、マルチメディアコンテンツのメタデータ(特徴量)を構造的に記述するための国際標準として MPEG-7 が注目を集めている。特に、その中の Visual Part[2](ISO/IEC 15938-3:2001“Multimedia content description interface Part3:Visual”)では、映像信号の様々な信号特性を効率的に記述するツールを規定しており、これを用いれば、主に大量のデータベースから意にかなった映像を検索したり、映像を識別したりするなどの機能を実現することが可能である。
【0008】
また、非標準ではあるが、メタデータの抽出方法、その類似度の算出方法なども検討されており(ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 N4579,“Text of ISO/IEC 15938-8 DTR(Extraction and Use of MPEG-7 Descriptions),”2002.3)、ここで検討されている記述子によれば、画像における位置情報の類似度および形状表現の類似度を算出することができる。
【0009】
また、“オーディオビジュアル複合情報処理シンポジウム2001論文集”2001.9 にも、画像における位置情報の類似度および形状表現の類似度を求める手法が提案されている。
【0010】
このような検討、提案されている方法で求められる、画像における位置情報の類似度および形状表現の類似度は、以前からの画像検索・識別の検討で培われてきた技術をふんだんに活用しているものであるため、画像の類似度を測定するには極めて有効なものであると言える。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、画像から抽出された形状信号のL1(L2)ノルムを取ってオブジェクトの類似度とする方法は、形状全体のバランスなどの画像の特徴を全く考慮していないため、この方法により得られる類似度をもってオブジェクトの類似度と呼ぶにはふさわしくない。
【0012】
また、前記検討、提案されている方法によれば、オブジェクト抽出結果の類似度を得ることができるが、オブジェクト抽出結果の比較を対象としているため、画像全体をある属性で分割する領域分割手法による領域分割結果とオブジェクト抽出結果とを直接比較することができず、従来提案されている領域分割手法による領域分割結果を含めて比較するためには何らかの工夫が必要となる。
【0013】
また、これらの方法は、オブジェクト符号化に対する考慮が一切なされておらず、オブジェクト符号化への適用をも考えた場合の類似度としては不十分なものとなる。
【0014】
本発明の目的は、静止画像や動画像から各種オブジェクト抽出手法や領域分割手法により得られた結果がどの程度類似しているかの類似度を得ることができ、また、オブジェクト符号化をも見込んで類似度を得ることができる、オブジェクト抽出・領域分割結果の類似度測定法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、
オブジェクト抽出・領域分割結果を統合する第1のステップと、前記第1のステップで統合された結果の類似度を算出する第2のステップとからなり、前記第1のステップは、ある特定の画像に対し、2つの異なる手法で得られた、2つのオブジェクト抽出結果、あるいはオブジェクト抽出結果と領域分割結果、あるいは2つの領域分割結果を入力とし、
(1)2つのオブジェクト抽出結果が入力された場合には、領域数に基づく指標Dを0とし、
(2)オブジェクト抽出結果Xと領域分割結果Ai(i=1〜N)とが入力された場合には、Area(X∩Ai)/ Area(Ai)>Th、または、Area(X∩Ai)/ Area(X)>Th、(ここで、Area(K):領域Kの面積、Th:1未満かつ1に近い値をとる閾値である。)となるAiの数をnとしたとき、D=n/Nにより領域数に基づく指標Dを算出し、
(3)2つの領域分割結果Ai、Bjが入力された場合には、着目する部分における領域分割結果Ai、Bjに関し、領域分割数の小さい方の各領域分割結果、大きい方の各領域分割結果を、前記(2)の場合のXとAiとにそれぞれ対応させて同様の操作を行うことにより各領域分割結果Xについての領域数に基づく指標Dを算出し、
前記第2のステップは、第1のステップにより算出された領域数に基づく指標D、位置情報の類似度および形状表現の類似度を入力とし、それらの関数である類似度関数を用いてオブジェクト抽出・領域分割結果の類似度を算出するものであって、前記(1)および(2)の場合には、第1のステップで算出された領域数に基づく指標Dを用いて類似度を算出し、前記(3)の場合には、前記第1のステップで算出された領域数に基づく指標Dにより各領域分割結果Xについての類似度を算出し、さらに該類似度を平均化して総合の類似度を算出する点に第1の特徴がある。
【0016】
また、本発明は、前記第2のステップが、さらに符号化難易度の類似度を入力とし、前記領域数に基づく指標D、位置情報の類似度、形状表現の類似度および符号化難易度の類似度の関数である類似度関数を用いてオブジェクト抽出・領域分割結果の類似度を算出する点に第2の特徴がある。
【0018】
さらに、本発明は、領域数に基づく指標をD、位置情報の類似度をL、形状表現の類似度をS、符号化難易度の類似度をCとしたとき、前記類似度関数Eを次式とした点に第3の特徴がある。
E=wlL+wsS+wcC+wdD
ここで、wl、ws、wc、wd:適宜設定されるすべて正の値の重み係数であり、かつwl+ws+wc+wd =1である。
【0019】
前記特徴によれば、位置情報の類似度と形状表現の類似度のみでなく、領域数に基づく指標をも入力として類似度を測定するので、各種オブジェクト抽出手法や領域分割手法により得られた結果がどの程度類似しているかの類似度を得ることができる。
【0020】
また、符号化難易度の類似度を入力して類似度を測定することにより、オブジェクト符号化をも見込んで類似度を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。以下では簡単のために2種類の手法で得られた結果の類似度の測定について説明するが、2種類の手法で得られた結果の類似度を順次測定し、それら類似度の測定結果を総合することにより、それ以上の手法の結果の類似度の測定に拡張することができる。
【0022】
本発明に係るオブジェクト抽出・領域分割結果の類似度測定法は、図1にその一実施形態を機能ブロック図として示すように、オブジェクト抽出・領域分割結果統合部1と類似度算出部2とに大別される。
【0023】
オブジェクト抽出・領域分割結果統合部1は、ある特定の画像に対し、2つの異なる手法で得られた、2つのオブジェクト抽出結果、あるいはオブジェクト抽出と領域分割結果、あるいは2つの領域分割結果を入力とし、両結果の対応関係を調べ、領域数に基づく指標Dを算出して出力する。この詳細については後述する。
【0024】
類似度算出部2は、位置情報の類似度L、形状表現の類似度S、符号化難易度の類似度C、およびオブジェクト抽出・領域分割結果統合部1により算出された領域数に基づく指標Dを入力とし、それらの関数である類似度関数を用いて、オブジェクト抽出・領域分割結果の類似度Eを算出する。
【0025】
この類似度関数として、例えば以下の式を用いることができる。
E=wlL+wsS+wcC+wdD
ここで、wl、ws、wc、wd:重み係数である。なお、類似度関数の取り得る値はすべて[0,1]で正規化されているものとし、重み係数wl、ws、wc、wdは適宜設定する。ただし、wl、ws、wc、wd はすべて正の値、かつwl+ws+wc+wd =1である。
【0026】
図1の類似度算出部2には、この類似度関数により類似度を算出する構成を図示しており、乗算器3、4、5、6は、位置情報の類似度L、形状表現の類似度S、符号化難易度の類似度C、領域数に基づく指標Dにそれぞれ、重み係数 wl、ws、wc、wd を乗算する。加算器7は、これら乗算器3〜6の出力を加算して類似度Eを出力する。
【0027】
位置情報の類似度Lおよび形状表現の類似度Sとしては、例えば、前記検討、提案されている類似度を用いることができる。また、符号化難易度の類似度Cとしては、形状情報符号量を用いることができる。この形状情報符号量は、本来ならば実際に符号量を求めるのが理想であるが、これが困難な場合は、例えば、形状の複雑度をフラクタル次元等を用いて、あるいは「2000映情全大、2000,8 “動画像の高効率領域分割符号化方式”高木他」(特開2001−326937号公報)で提案されている、形状情報見積もり法を用いて求めることができる。
【0028】
この形状情報見積もり法については、上記文献に説明されているので詳細な説明は省略するが、概略を説明すれば以下の通りである。まず、横方向の領域形状の有無を1ラインずつ検査する。次に、この検査により得られた領域形状の有無データを線長データに変換し、この線長データの整数符号化および単位線長への分配処理を施して単位線長分配データを作成する。続いて、単位線長符号化データから横の画素毎領域符号化データを作成する。縦方向についても同様にして縦の画素毎領域符号化データを作成する。以上のようにして作成した横の画素毎領域符号化データと縦の画素毎領域符号化データとを加算して局所画面の領域形状符号化データを得る。
【0029】
次に、オブジェクト抽出・領域分割結果統合部1における、領域数に基づく指標Dおよび類似度Eの算出について説明する。領域数に基づく指標Dは、2つの異なる手法で得られた結果の対応関係の領域数に基づいて求められるものであり、オブジェクト抽出をOE、領域分割をRS、領域分割RSの結果をAi、Bi(ただし、iは領域のインデックス)、で表すと、以下の(1)〜(3)の場合に分けて求められる。
(1)OEの結果とOEの結果を比較する場合
【0030】
前記式におけるDを0として、両者の類似度Eを算出する。
(2)OEの結果XとRSの結果Aiを比較する場合
【0031】
Y=Φ(空集合)とする。X∩Ai≠ΦとなるすべてのAiに対し、XとAiの共通部分がXあるいはAiの大部分を占める場合を抽出し、Yに加える。すなわち、
Area(X∩Ai)/ Area(Ai)>Th、または
Area(X∩Ai)/ Area(X)>Th
となるAiに対し、Y=Y+Aiとする。
ここで、Area(K):領域Kの面積
【0032】
Th:1未満かつ1に近い値をとる閾値
である。図2(a)、(b)は、この抽出過程の一例を示し、図2(a)の場合には、 Area(X)の大部分をArea(X∩Ai)が占めているので、このようなAiは抽出される。しかし。図2(b)の場合には、Area(X)の中でArea(X∩Ai)が占める割合、および Area(Ai)の中でArea(X∩Ai)が占める割合が共に小さいので、このXに対しAiは抽出されない。
【0033】
次に、D=(Yに含まれる領域Aiの個数)/(全領域数(つまりAiの全個数))とし、前記式により両者の類似度Eを算出する。このDの値は、OEの結果XとRSの結果Aiとの対応部分において、両者の結果が数的に一致していれば小さい値となって、類似度が大であることを示し、OEの結果の中に含まれるRSの結果が多くなれば大きい値となって、類似度が小であることを示す指標となっている。すなわち、同じように分割されていれば、類似度が大になるように作用する。
(3)RSの結果AiとRSの結果Biを比較する場合
【0034】
画面全体をZとする。もし、画面Z中に注目すべき領域(特に類似度を測定したい部分)があったら、まず、その部分を囲み、ここで囲まれた領域をZと置く。なお、注目すべき領域は適当に囲めばよい。
【0035】
次に、Ai∩Z≠ΦとなるAiの個数αとBj∩Z≠ΦとなるBjの個数βを比較し、α<βの場合、AiとBjをすべて入れ替える。この操作を施すことにより、Zと領域を共にするAiの個数よりBjの個数の方が少なくなる。
【0036】
そして、Bj∩Z≠ΦとなるすべてのBjに対し、Bj=Xと置き、前記(2)と同じ操作を施す。この操作により全Bjに対するAiの類似度Eが求められるので、これら類似度Eの平均値をAiとBjの総合の類似度として出力する。
【0037】
以下、具体的な例を用いて指標Dの算出過程について説明する。
図3(a)、(b)は、ある画像に対して、オブジェクト抽出手法で得られた結果Xと領域分割手法で得られた結果A1〜A8を示している。この例は、オブジェクト抽出OEの結果Xと領域分割RSの結果Aiの類似度の測定であるので、前記(2)に従って類似度を算出する。
【0038】
ここで、Th=0.9と置くと、Area(X∩Ai)/ Area(Ai)>Th、または、Area(X∩Ai)/ Area(X)>Thを満たすAiは、A5とA6であるので、Y=A5+A6となる。したがって、D=2/8=0.25となる。
【0039】
図4(a)、(b)は、ある画像に対して、ある手法で得られた領域分割結果A1〜A8と他の手法で得られた領域分割の結果B1〜B4を示している。本例は、領域分割RSの結果と領域分割RSの結果の類似度の測定であるので、前記(3)に従って類似度を算出する。
【0040】
ここで、注目すべき領域は特に指定されず、画像全体についての類似度を測定するものとすると、α=8、β=4であり、α<βでないので、AiとBjとの入れ替えを行わずそのまま次の操作に移行する。もちろんαとβとが逆の場合にはAi→Bi、Bj→Ajの入れ替え操作を行う。
【0041】
すべてのj(j=1,2,3,4)に対し、X=Bjと置き、前記(2)と同じ操作を行う。すなわち、まず、X=B1とし、B1との共通部分の多い領域Ai、本例ではA1とA4を抽出し、B1と(A1+A4)に関してのD(=2/8=0.25)を算出し、類似度Eを算出する。同様に、X=B2、B3、B4としてそれらと共通部分の多い領域Aiを抽出し、Dを算出して類似度Eを算出する。次に、このようにして算出された類似度Eの平均値をとって、画像全体についての総合の類似度とする。
【0042】
図5は、本発明の一実施形態におけるフローチャートを示し、まず、2種類のオブジェクト抽出OEの結果の類似度の測定であるか否かを判定し(ステップS1)、ここでYESと判定すれば前記(1)に従ってD=0として(ステップS2)類似度Eを算出する(ステップS3)。
【0043】
ステップS1でNOと判定すれば、オブジェクト抽出OEの結果と領域分割RSの結果の類似度の測定であるか否かを判定し(ステップS4)、ここでYESと判定すれば前記(2)に従ってDを算出し(ステップS5)、算出されたDを用いて類似度Eを算出する(ステップS3)。
【0044】
ステップS4でNOと判定した場合は、2種類の領域分割OEの結果のの類似度の測定であるので、前記(3)に従って全Bjに対するAiの類似度Eを算出し(ステップS6)、さらに、これら類似度Eの平均値をAiとBjの総合の類似度とする(ステップ(S3)。
【0045】
なお、以上では、位置情報の類似度L、形状表現の類似度S、符号化難易度の類似度Cおよび領域数に基づく指標Dが、類似度が大であるほど小さい値を示し、したがって、類似度Eは、類似しているほど0に近い値を示すものとして説明したが、位置情報の類似度L、形状表現の類似度Sおよび符号化難易度の類似度Cが、類似度が大であるほど小さい値を示すものの場合には、1からその値を引いた値にすれば同様に操作することができ、前記式に汎用性を持たせることができる。また、逆に、類似度が大であるほど小さい値を示す類似度Eを出力するようにすることもできる。
【0046】
また、以上では符号化難易度の類似度Cをも入力する実施形態について説明したが、これを除くことにより、あるいは符号化難易度の類似度Cの重み係数wcを0とすることにより、符号化を除いた一般的なオブジェクト抽出・領域分割結果の類似度を評価することもできる。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、静止画像や動画像から各種オブジェクト抽出手法や領域分割手法により得られた結果がどの程度類似しているかの類似度を得ることができる。
【0048】
また、オブジェクト符号化をも見込んで類似度を得ることもでき、例えば、ある映像信号に対し、それをオブジェクト符号化するための極めて良好なオブジェクト抽出・領域分割手法およびその結果が分かっている場合、その結果と別のオブジェクト抽出手法あるいは領域分割手法による結果との類似度を算出し、算出された類似度を、該手法でのパラメータ設定の際の指標とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るオブジェクト抽出・領域分割結果の類似度測定法の一実施形態を示す機能ブロック図である。
【図2】 領域数に基づく指標の算出過程の説明図である。
【図3】 領域数に基づく指標の算出過程の一例の説明図である。
【図4】 領域数に基づく指標の算出過程の他の例の説明図である
【図5】 本発明係るオブジェクト抽出・領域分割結果の類似度測定法の一実施形態のフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・オブジェクト抽出・領域分割結果統合部、2・・・類似度算出部、3〜6・・・乗算器、7・・・加算器
Claims (3)
- オブジェクト抽出・領域分割結果を統合する第1のステップと、
前記第1のステップで統合された結果の類似度を算出する第2のステップとからなり、
前記第1のステップは、ある特定の画像に対し、2つの異なる手法で得られた、2つのオブジェクト抽出結果、あるいはオブジェクト抽出結果と領域分割結果、あるいは2つの領域分割結果を入力とし、
(1)2つのオブジェクト抽出結果が入力された場合には、領域数に基づく指標Dを0とし、
(2)オブジェクト抽出結果Xと領域分割結果Ai(i=1〜N)とが入力された場合には、Area(X∩Ai)/ Area(Ai)>Th、または、Area(X∩Ai)/ Area(X)>Th、(ここで、Area(K):領域Kの面積、Th:1未満かつ1に近い値をとる閾値である。)となるAiの数をnとしたとき、D=n/Nにより領域数に基づく指標Dを算出し、
(3)2つの領域分割結果Ai、Bjが入力された場合には、着目する部分における領域分割結果Ai、Bjに関し、領域分割数の小さい方の各領域分割結果、大きい方の各領域分割結果を、前記(2)の場合のXとAiとにそれぞれ対応させて同様の操作を行うことにより各領域分割結果Xについての領域数に基づく指標Dを算出し、
前記第2のステップは、第1のステップにより算出された領域数に基づく指標D、位置情報の類似度および形状表現の類似度を入力とし、それらの関数である類似度関数を用いてオブジェクト抽出・領域分割結果の類似度を算出するものであって、前記(1)および(2)の場合には、第1のステップで算出された領域数に基づく指標Dを用いて類似度を算出し、前記(3)の場合には、前記第1のステップで算出された領域数に基づく指標Dにより各領域分割結果Xについての類似度を算出し、さらに該類似度を平均化して総合の類似度を算出することを特徴とするオブジェクト抽出・領域分割結果の類似度測定法。 - 前記第2のステップは、さらに符号化難易度の類似度を入力とし、前記領域数に基づく指標D、位置情報の類似度、形状表現の類似度および符号化難易度の類似度の関数である類似度関数を用いてオブジェクト抽出・領域分割結果の類似度を算出することを特徴とする請求項1に記載のオブジェクト抽出・領域分割結果の類似度測定法。
- 領域数に基づく指標をD、位置情報の類似度をL、形状表現の類似度をS、符号化難易度の類似度をCとしたとき、前記類似度関数Eを次式としたことを特徴とする請求項2に記載のオブジェクト抽出・領域分割結果の類似度測定法。
E=wlL+wsS+wcC+wdD
ここで、wl、ws、wc、wd:適宜設定されるすべて正の値の重み係数であり、かつwl+ws+wc+wd =1である。
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