JP3978128B2 - 光伝送システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信の不感地帯をカバーするための光伝送システムに係り、特に基地局の数を減少でき、且つ通信エリアを遠方に拡大できる光伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各通信事業者が進める移動体通信のサービスエリアの拡大事業は、主要エリアサービス用の基地局設備の設置をほぼ終え、現在では電波の届かないエリアである不感地帯の対策及びサービス向上へと施策を変えてきている。移動体通信の不感地帯としてはトンネル・地下街・ビル内などが該当し、移動体通信の不感地帯への対策として、これらの多様な不感地帯の特質に合った対策用設備が開発され、用いられている。
【0003】
上記不感地帯の対策の一環として、ビル内での移動体通信サービスを提供するための光伝送装置が開発され、提供されている。図14は、上記光伝送装置を用いた短距離/ビル内設置型光伝送システムAの構成ブロック図である。
図14において、光伝送システムAは1個の親局(図では光伝送装置(親局))12aと、複数の子局(図では光伝送装置(子局))13-1〜13-nとから構成されている。
親局12aは上位の回線網に接続されている基地局(図ではBTS)11と同軸ケーブルで接続されており、特定の周波数の電気信号を用いて双方向の通信を行う。また、親局12aは子局13-1〜13-nと光ファイバーで接続されており、光信号による双方向の通信を行う。
【0004】
光伝送システムAの具体的な通信方法について、回線方向別に説明する。まず、下り方向の通信方法であるが、不感地帯外から送信された移動体通信システムの通信データは、基地局11から同軸ケーブルを通して親局12aに電気信号として出力されると、親局12aによって光信号に変換され、光ファイバーを通して各子局13-1〜13-nに出力される。各子局13-1〜13-nは、受信した光信号を無線信号に変換して、子局毎に設けられたアンテナを通して送信する。
上り方向の通信方法では、各子局13-1〜13-nのアンテナで受信された移動体通信システムの無線信号は、光信号に変換された後に光ファイバーを通して親局12aに出力され、親局12aによって電気信号に変換され、基地局11に出力される。基地局11は、電気信号を通信データとして回線網を通して不感地帯外に送信する。
【0005】
一般に、光伝送システムは、光伝送装置を設置するビルの規模が大きくなるに伴い、親局の規模及び1つの親局に対する子局の数は増大するが、光信号の減衰等の理由により、当該親局に対する光信号の最大伝送距離は短くなる。図14の光伝送システムAにおいて、親局12aへの子局の最大接続数はA1個、光信号の最大伝送距離はD1kmである。
【0006】
また、他の不感地帯対策の一環として、基地局からの遠隔不感地帯をカバーする屋外での移動体通信サービス用の光伝送装置も開発され、提供されている。図15は、長距離/屋外型光伝送システムBの構成ブロック図であり、図16は、中距離/屋外型光伝送システムCの構成ブロック図である。
図15において、光伝送システムBは1個の親局(図では光伝送装置(親局))12bと、子局(図では光伝送装置(子局))13とから構成されている。また、図16において、光伝送システムCは1個の親局(図では光伝送装置(親局))12cと、複数の子局(図では光伝送装置(子局))13-1〜13-mとから構成されている。光伝送システムB及び光伝送システムCは、光伝送システムAと同様、基地局11と各親局は同軸ケーブルで接続されており電気信号の双方向通信が行われ、親局と子局は光ケーブルで接続されており光信号の双方向通信が行われる。また、光伝送システムB及び光伝送システムCにおける通信方法も、光伝送システムAと同一の方法で行われる。
【0007】
図15の光伝送システムBにおいて、親局12bへの子局の最大接続数はA2個であり、親局12bの光信号の最大伝送距離はD2kmである。また、図16の光伝送システムCにおいて、親局12cへの子局の最大接続数はA3個であり、親局12cの光信号の最大伝送距離はD3kmである。ここで、上記各光伝送システムの親局の最大接続数及び最大伝送距離には、A1>A3>A2、D2>D3>D1となる関係が成り立つ。
【0008】
次に、光伝送システムA〜Cにおける子局で用いられる下り方向の送信回路について、図5及び図6を用いて説明する。
図5及び図6は、子局で用いられる従来の下り送信回路の回路図であり、図5が電子減衰器(図では電子ATT(ATTenuater))を用いた場合の回路図を、図6が可変利得増幅器を用いた場合の回路図を示している。図5及び図6に示される下り送信回路は、光ファイバーを通して入力された光信号である通信データを高周波の電気信号に変換して出力する回路である。
【0009】
図5の下り送信回路は、光信号の入力端子(図ではOPT IN)と、光/電気変換器(図ではO/E(Optical/Electrical))51と、増幅器52と、電子減衰器53と、増幅器54と、電気信号の出力端子(図ではRF OUT)とから構成されている。
図5において、光ファイバーが接続されている光信号の入力端子に入力された光信号は、光/電気変換器51において電気信号に変換される。電気信号は増幅器52において増幅され、さらに電子減衰器53において減衰される。
電子減衰器53は、下り回線における電気信号の利得のばらつきをなくすために設けられたものであり、減衰後の電気信号を一定のレベルに保つ効果がある。また、電子減衰器53は、当該下り送信回路が設けられた子局の制御部(図示せず)から出力される制御電圧に基づいて、電気信号の利得制御を行うことで減衰処理を行う。
【0010】
電子減衰器53で減衰された電気信号は、増幅器54によって送信に必要なレベルに増幅された後、電気信号の出力端子から出力される。出力端子から出力された後、電気信号は、アンテナから無線信号として放出されるか、又は同軸ケーブルを通して接続先の親局に出力される。
図5の下り送信回路では、子局の電気信号の出力レベルをP1(dBm)に保つため、電子減衰器53は電気信号の利得制御値G1をG11≦G1≦G12(dBm)と設定している。
【0011】
また、図6に示す下り送信回路では、図5の電子減衰器53の代わりに、可変利得増幅器55を設けている。可変利得増幅器55も、下り回線における電気信号の利得のばらつきをなくすために設けられたものであり、増幅後又は減衰後の電気信号を一定のレベルに保つ効果がある。また、可変利得増幅器55は、当該下り送信回路が設けられた子局の制御部(図示せず)から出力される制御電圧に基づいて、電気信号の利得制御を行うことで増幅又は減衰処理を行う。
図6の下り送信回路では、子局の電気信号の出力レベルをP1(dBm)に保つため、可変利得増幅器55は電気信号の利得制御値G2をG21≦G2≦G22(dBm)と設定している。
【0012】
図5及び図6に示す下り送信回路は、光信号を電気信号に変換した後、アンテナによる無線送信を安定して行うために、電気信号を一定の出力レベルに調整して出力するものである。
【0013】
図17は、従来の光伝送システムの設置例を示した説明図である。図17は、ビル71〜74及び屋外不感エリア75の不感地帯において移動体通信サービスを提供するための、上記光伝送サービスA〜Cの設置例を示したものである。
図17において、ビル71〜74はそれぞれ、移動体通信サービスを受けるにあたり、光伝送システムAが1セット必要な規模のビルであり、屋外不感エリア75は、光伝送システムのいずれかの子局一つで対応できる規模のエリアである。
また、各ビル及び屋外不感エリア間の距離であるが、ビル71とビル72はD4km、ビル71とビル73はD5km、ビル71とビル74はD6km、ビル71と屋外不感エリア75はD7km、ビル73とビル74はD8km離れている。これらの距離と各光伝送システムの最大伝送距離との間には、D3<D4<D2、D1<D5<D3、D1<D6<D3、D1<D7<D3、D1<D8<D3の関係が成り立つ。
【0014】
図17では、各ビルには基地局とこれに対応する光伝送システムとが設置されている。具体的には、ビル71に対して基地局91と光伝送システムA92が、ビル72に対して基地局94と光伝送システムA95が、ビル73に対して基地局96と光伝送システムA97が、ビル74に対して基地局98と光伝送システムA99が設置されている。
また、屋外不感エリア75は各光伝送システムの子局でカバーできる規模のエリアであり、ビル71との距離がD7kmであるため、ビル71用の基地局91を共用し、基地局91に光伝送システムB93を設置することで対応可能である。
【0015】
すなわち従来の光伝送システムでは、不感地帯毎に基地局と、当該不感地帯の規模に対応した光伝送システムとを設置して、移動体通信サービスを提供していた。また、異なる不感地帯の距離が比較的近い場合には、既に他の不感地帯用に設置された基地局を共用することで、基地局の数を削減していた。
【0016】
また、移動体通信システムの不感地帯をカバーする光伝送システムの従来技術として、平成11年8月27日公開の特開平11−234200号「中継システム」(出願人:国際電気株式会社、発明者:今荘義弘)が提案されている。
当該発明は、公衆回線網から入力を受けた中継すべき信号を、中央固定局において高周波信号から光信号に変換し、不感区域に分散配置された複数の中継固定局に光ファイバーを通して出力し、中継固定局において当該光信号を高周波信号に変換して漏洩同軸ケーブルを介して不感区域で放射することで、簡易な構成で多種の信号を不感地帯へ中継でき、また中央固定局と中継固定局との間に光分岐器又は光スターカプラを設けることで、不感区域のサービスエリアを広げることができるものである。
【0017】
【特許文献1】
特開平11−234200号公報(第8−10頁、第1,4−5図)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の光伝送システムでは、不感地帯のサービスエリアの拡大にコストがかかるという問題点があった。
つまり、図17に示す光伝送システムA〜Cを用いた設置例では、原則として不感地帯毎に基地局及び当該不感地帯の規模に適した光伝送システムを設置して、不感地帯への移動通信サービスを提供しており、異なる不感地帯の距離が比較的近い場合には、既に他の不感地帯用に設置された基地局を共用することで、基地局の数を削減していた。
【0019】
ところが、図17に示す設置例では、ビル71〜74は、それぞれ光伝送システムAが必要な規模であり、且つ各ビル間は光伝送システムAの親局の最大伝送距離であるD1km以上離れているため、互いに他のビル用に設置された基地局を共用することができない。このように規模が大きく遠距離にある不感地帯については、不感地帯毎に基地局を設置しなければならず、サービスエリア拡大に伴うコストが増大するという問題点があった。また、同一の機能を有する基地局を複数設置することにもなるため、通信のコストパフォーマンスが悪くなるという問題点があった。
【0020】
また、特開平11−234200号の発明では、中央固定局から中継固定局の間は光ファイバーで接続されており、また中継固定局は不感区域毎に配置されるため、サービスエリアの拡大の際には、光ファイバーを分岐して新たに中継固定局を設ける必要があるため、光ファイバー延長のためのコストが増大するという問題点がある。
【0021】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、不感地帯のサービスエリアの拡大を低コストで実現できる光伝送システムを提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、光伝送システムにおいて、一つの親局と、親局と光ファイバーで接続された子局とを有し、親局と子局とを光ケーブルで接続して光信号を用いた光通信を行い、親局における子局の最大接続数又は光信号の最大伝送距離のうち少なくとも一方が異なる小規模光伝送システムが複数混在している光伝送システムにおいて、第1の小規模光伝送システムと第2の小規模光伝送システムとを接続するに当たり、第1の小規模光伝送システムの子局と第2の小規模光伝送システムの親局とを同軸ケーブルで接続し、当該子局は、電気信号を自己に適したレベルに調整するための第1の調整手段と、当該第1の調整手段で調整された電気信号を伝送先の第2の小規模光伝送システムの親局に適したレベルに調整するための第2の調整手段とを有する光伝送システムであり、不感地帯のサービスエリアの拡大を低コストで実現できる。
【0023】
また、上記光伝送システムにおいて、第1の小規模光伝送システムの子局は、第2の小規模光伝送システムの親局と同軸ケーブルで接続されると、第2の小規模光伝送システムの親局に適した電気信号のレベルと当該子局の電気信号のレベルに基づいて、第2の調整手段を制御する光伝送システムであり、不感地帯のサービスエリアの拡大を低コストで実現できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る光伝送システムは、一つの親局と、当該親局と光ファイバーで接続されている子局とを有し、親局における子局の最大接続数又は光信号の最大伝送距離のうち少なくとも一方が異なる小規模光伝送システムが複数混在している光伝送システムにおいて、第1の小規模光伝送システムの子局と、第2の光伝送システムの親局を同軸ケーブルで接続し、当該子局は第2の光伝送システムの親局との通信において、当該子局又は第2の光伝送システムの親局に適したレベルに電気信号の調整を行うものであり、これにより不感地帯のサービスエリア拡大に伴うコストを低減することができる。
尚、請求項における小規模光伝送システムは図の光伝送システムA、光伝送システムB及び光伝送システムCに相当する。
【0025】
本発明の実施の形態の光伝送システム(以下、本システム)の構成について、図1〜図3及び図14〜図16を用いて説明する。図1は、本システムの第1の構成例の構成ブロック図であり、図2は本システムの第2の構成例の構成ブロック図であり、図3は本システムの第3の構成例の構成ブロック図である。また、図14は、従来の第1の光伝送システム(光伝送システムA)の構成ブロック図であり、図15は、従来の第2の光伝送システム(光伝送システムB)の構成ブロック図であり、図16は、従来の第3の光伝送システム(光伝送システムC)の構成ブロック図である。
【0026】
図14〜図16の光伝送システムのうち、図14はビル内での移動体通信サービスを提供するための短距離/ビル内設置型光伝送システムであり、図15は、基地局からの遠隔不感地帯をカバーするため屋外で使用する長距離/屋外型光伝送システムであり、図16は、基地局からの遠隔不感地帯をカバーするため屋外で使用する中距離/屋外型光伝送システムである。
【0027】
本システムの各構成例は、図14〜図16に示す従来の光伝送システムを組み合わせた構成となっている。図14〜図16の光伝送システムの主要な構成は上記従来技術で述べた通りであるが、本システムに適用させるため、各子局には、同軸ケーブルの入出力端子が備えられており、同軸ケーブルを通した電気信号の双方向通信が可能である。また、各子局は、アンテナによる無線送受信又は同軸ケーブルによる電気信号の送受信のいずれかの選択が可能である。
【0028】
次に、図1〜図3に示す本システムの各構成例について説明する。まず図1の第1の構成例は、基地局11と直接接続している光伝送システムB21に光伝送システムA22を接続した構成となっている。具体的には、光伝送システムB21における子局13と光伝送システムA22における親局12aとが、同軸ケーブルで接続される構成となっている。
【0029】
また、図2の第2の構成例は、基地局11と直接接続している光伝送システムC31に光伝送システムA32及び33を接続した構成となっている。具体的には、光伝送システムC31における子局13-1〜13-mのうち、子局13-1と光伝送システムA32における親局12a、子局13-mと光伝送システムA33における親局12aとがそれぞれ同軸ケーブルで接続される構成となっている。
【0030】
また、図3の第3の構成例は、基地局11と直接接続している光伝送システムB41に光伝送システムC42を接続し、さらに光伝送システムC42に光伝送システムA43及び44を接続した構成となっている。具体的には、光伝送システムB41における子局13と光伝送システムC42における親局12cとが接続され、さらに光伝送システムC42における子局13-1〜子局13-mのうち、子局13-1と光伝送システムA43における親局12a、子局13-nと光伝送システムA44における親局12aとがそれぞれ同軸ケーブルで接続される構成となっている。
【0031】
図1〜図3の構成例において、従来の光伝送システム間の通信は、下り回線の場合には、子局は電気信号である通信データを同軸ケーブルを通して接続先のシステムの親局に出力する。また、上り回線の場合には、親局は不感地帯からの通信データを高周波の電気信号に変換し、同軸ケーブルを通して接続先のシステムの子局に出力する。
【0032】
上述した光伝送システム間の通信にあたり、考慮しなければならないのが、各光伝送システムにおける電気信号の入出力レベルの差異である。図14〜図16の各光伝送システムは、子局の最大接続数又は光信号の最大伝送距離等の要因によって、電気信号の入出力レベルが決まるため、各光伝送システムにおける入出力レベルには差異が生じる。したがって電気信号の入出力レベルの異なる従来の光伝送システムをそのまま適用して通信を行うと、電気信号に歪が発生する等の原因により、通信品質が劣化し、適正な通信を行うことができない。
【0033】
入出力レベルの差異を補償する方法としては、各光伝送システムを接続する同軸ケーブルに、入出力レベルの差異だけ電気信号を減衰する減衰器を挿入する方法が挙げられるが、出力先において歪特性が悪化する、外付けの減衰器を用いることになるため手間がかかる、という問題がある。
本システムでは、子局において、接続先の光伝送システムの親局との電気信号の入出力レベルの差異を補償する送信回路を採用した構成としている。
【0034】
次に、本システムにおける子局の送信回路について説明する。
子局の送信回路の説明にあたり、電気信号の出力レベルがP1(dBm)である子局が、他の光伝送システムの親局と同軸ケーブルで接続されており、当該親局の電気信号の入力レベルはP2(dBm)(但しP1>P2)である場合を想定する。この場合、子局の下り送信回路における電気信号の出力端子には同軸ケーブルが接続され、電気信号は当該端子から同軸ケーブルを通って直接当該親局に出力される。
【0035】
上記接続環境に適応した、本システムでの子局で用いられる下り送信回路について、いくつかの例を図を用いて説明する。尚、以下に説明する下り送信回路は、他の光伝送システムの親局との間での下り方向の電気信号の通信を行うためのものであり、図5及び図6の従来の送信回路とは用途が異なるものである。
図7及び図8は、本システムでの子局で用いられる第1の下り送信回路の回路図であり、図7が電子減衰器を用いた場合の回路図を、図8が可変利得増幅器を用いた場合の回路図を示している。図7の下り送信回路は、利得制御値の範囲の異なる電子減衰器56を備えた点が、図5の下り送信回路の構成と異なっており、また図8の下り送信回路は、利得制御値の範囲の異なる可変利得増幅器57を備えた点が、図6の下り送信回路の構成と異なっている。
【0036】
図7の下り送信回路では、電子減衰器56は、利得制御値の下限値をG13(但しG11−G13≦P1−P2)とし、利得制御値G1の範囲をG13≦G1≦G12と設定している。すなわちG13は、増幅器52からの出力が最大の場合において電気信号の出力レベルをP2に減衰するための利得制御値であり、G13を利得制御値の下限とすることで、電気信号の出力レベルをP1からP2の範囲に設定することができる。
同様に、図8の下り送信回路では、可変利得増幅器57は、利得制御値の下限値をG23(但しG21−G23≦P1−P2)とし、利得制御値G2の範囲をG23≦G2≦G22と設定しており、電気信号の出力レベルをP1からP2の範囲に設定することができる。
【0037】
上述したように、図7の下り送信回路は、電子減衰器56の利得制御値の下限値を変えて利得制御値の範囲を変更することで、子局における電気信号の入力レベルP1を、接続先の親局からの電気信号の出力レベルP2に減衰するものである。同様に、図8の下り送信回路は、可変利得増幅器57の利得制御値の下限値を変えて利得制御値の範囲を変更することで、子局における電気信号の入力レベルP1を、接続先の親局からの電気信号の出力レベルP2となるように出力レベルを減少させるものである。
【0038】
図5及び図6に示す従来の下り送信回路では、電気信号の出力レベルをP1に設定して出力しているため、上記接続環境に適用したとしても、レベル差P1−P2を補償することはできない。したがって、接続先の親局には規定の入力レベル以上の電気信号が入力され、歪などが発生して通信品質が劣化するため、他のシステムの親局との通信には適用できない。
本システムは、下り送信回路を図7及び図8のような構成としたことで、電気信号を接続先の親局に適した入力レベルに調整でき、異なる光伝送システム間でも通信品質を劣化させることなく通信を行うことができる。
【0039】
次に、図7又は図8の下り送信回路を有する子局における利得制御方法について説明する。
図7又は図8の下り送信回路を有する子局では、制御部(図示せず)は電気信号の出力端子における出力レベルを検波して監視しており、通常は電気信号の出力レベルがP1となるよう、当該出力レベルに基づいて電子減衰器56又は可変利得増幅器57の利得制御値を決定する。そして決定された利得制御値に設定する旨の制御電圧を、D/A(Digital/Analog)変換器(図示せず)を介して電子減衰器56又は可変利得増幅器57に出力する。
【0040】
当該子局が他の光伝送システムの親局(電気信号の入力レベルP2)と接続されると、制御部は、当該親局から親局の情報を含む信号を受信することで、当該親局と接続されたことを確認し、最適な電気信号の出力レベルをP2と特定する。そして制御部は、電気信号の出力端子における出力レベルを監視しつつ、電気信号の出力レベルがP2となるよう、当該出力レベルに基づいて電子減衰器56又は可変利得増幅器57の利得制御値を決定し、決定された利得制御値に設定する旨の制御電圧を、D/A変換器を介して電子減衰器56又は可変利得増幅器57に出力する。
【0041】
また、他の制御方法として、子局は、同一システムの親局から電子減衰器56又は可変利得減衰器57の利得制御に関する情報を受けるようにしてもよい。
具体的には、他の光伝送システムの親局(電気信号の入力レベルP2)と接続されると、子局の制御部は、当該親局から親局の情報を含む信号を受信することで、当該親局と接続されたことを確認し、当該親局の情報を、光ファイバーを通して同一システムの親局に出力する。
【0042】
同一システムの親局は、他の親局の情報に基づいて、最適な電気信号の出力レベルをP2と特定すると共に、電子減衰器56又は可変利得増幅器57の利得制御値を決定し、これらの情報を当該子局に光ファイバーを通して出力する。当該子局の制御部は、受信した情報に基づいて、電気信号の出力レベルがP2となるよう、同一システムの親局で決定された利得制御値に対応する制御電圧を、D/A変換器を介して電子減衰器56又は可変利得増幅器57に出力する。
【0043】
次に、本システムでの子局で用いられる第2の下り送信回路について説明する。図9及び図10は、本システムでの子局で用いられる第2の下り送信回路の回路図であり、図9が電子減衰器を用いた場合の回路図を、図10が可変利得増幅器を用いた場合の回路図を示している。
上述したように、図5及び図6の下り送信回路は、他の光伝送システムとの親局との通信に適用できるものではないが、図9の下り送信回路は、図5の従来の下り送信回路において、電子減衰器53と増幅器54との間に、出力レベル調整用の電子減衰器58を設けた構成となっており、また図10の下り送信回路は、図6の従来の下り送信回路において、可変利得増幅器55と増幅器54との間に、出力レベル調整用の可変利得増幅器59を設けた構成となっている。
【0044】
図9の下り送信回路において、電子減衰器58は、電子減衰器53でP1に調整された電気信号の出力レベルを、さらにP2に減衰して、増幅器54に出力する。電子減衰器58は、当該下り送信回路が設けられた子局の制御部(図示せず)から出力される制御電圧に基づいて、電気信号の利得制御を行うことで減衰処理を行う。制御部は、電子減衰器53と電子減衰器58に出力する制御電圧を個別に決定して出力する。
電子減衰器58は、利得制御値G1’の範囲をG15≦G1’≦G14と設定している。ここでG14は電気信号の出力レベルをP1とするときの利得制御値であり、G15は電気信号の出力レベルをP2とするときの利得制御値である。
【0045】
また、図10の下り送信回路において、可変利得増幅器59は、可変利得増幅器55でP1に調整された電気信号の出力レベルを、さらにP2に減衰して、増幅器54に出力する。可変利得増幅器59は、当該下り送信回路が設けられた子局の制御部(図示せず)から出力される制御電圧に基づいて、電気信号の利得制御を行うことで出力レベルを減少させる。制御部は、可変利得増幅器55と可変利得増幅器59に出力する制御電圧を個別に決定して出力する。
可変利得増幅器59は、利得制御値G2’の範囲をG25≦G2’≦G24と設定している。ここでG24は電気信号の出力レベルをP1とするときの利得制御値であり、G25は電気信号の出力レベルをP2とするときの利得制御値である。
また、図9又は図10の下り送信回路を有する子局における利得制御方法であるが、図7又は図8の下り送信回路の場合と同様の方法で制御することができるため、詳細な説明は省略する。
【0046】
上述したように、図9の下り送信回路は、図5の従来の下り送信回路を参考にしつつ、各構成要素に電子減衰器58を設け、電子減衰器53でレベル調整が行われた電気信号の出力レベルをさらに調整することで、子局における電気信号の入力レベルP1を、接続先の親局からの電気信号の出力レベルP2に減衰するものである。同様に、図10の下り送信回路は、図6の従来の下り送信回路に新たに可変利得増幅器59を設け、可変利得増幅器55でレベル調整が行われた電気信号の出力レベルをさらに調整することで、子局における電気信号の入力レベルP1を、接続先の親局からの電気信号の出力レベルP2に減少させるものである。
【0047】
また、図9の下り送信回路では、電気信号のレベルをP1に調整する手段として、電子減衰器53の代わりに図10の可変利得増幅器55を用いてもよい。また、図10の下り送信回路でも同様に、電気信号のレベルをP1に調整する手段として、可変利得増幅器55の代わりに図9の電子減衰器53を用いてもよい。図9及び図10の下り送信回路は、上記の構成としても、電気信号の出力レベルをP2に調整できる。
【0048】
次に、本システムでの子局で用いられる第3の下り送信回路について説明する。図11及び図12は、本システムでの子局で用いられる第3の下り送信回路の回路図であり、図11が電子減衰器を用いた場合の回路図を、図12が可変利得増幅器を用いた場合の回路図を示している。
図11の下り送信回路は、図9に示す下り送信回路において、電子減衰器58の代わりに、利得制御値がG14である電子減衰器60と、利得制御値がG15である電子減衰器61とを設けたものである。また図12の下り送信回路は、図10に示す下り送信回路において、可変利得増幅器59の代わりに、利得制御値がG14である電子減衰器60と、利得制御値がG15である電子減衰器61とを設けたものである。
【0049】
図11の下り送信回路では、電子減衰器53の後段に設けられたスイッチSW1が端子aに接続され、増幅器54の前段に設けられたスイッチSW2が端子cに接続されることによって、電子減衰器60を用いた電気信号の減衰処理を行う。また、スイッチSW1が端子bに接続され、スイッチSW2が端子dに接続されることによって、電子減衰器61を用いた電気信号の減衰処理を行う。
上記スイッチの接続切り替えの制御は、当該下り送信回路が設けられた子局の制御部(図示せず)から出力される制御電圧に基づいて行われる。
【0050】
また、図12の下り送信回路では、可変利得増幅器55の後段に設けられたスイッチSW3が端子aに接続され、増幅器54の前段に設けられたスイッチSW4が端子cに接続されることによって、可変利得増幅器62を用いた電気信号のレベルの減少を行わせる。また、スイッチSW3が端子bに接続され、スイッチSW4が端子dに接続されることによって、可変利得増幅器63を用いた電気信号のレベルの減少を行わせる。
上記スイッチの接続切り替えの制御は、当該下り送信回路が設けられた子局の制御部(図示せず)から出力される制御電圧に基づいて行われる。
【0051】
また、図11又は図12の下り送信回路を有する子局における利得制御方法であるが、制御部は各スイッチに対していずれの端子に切り替える旨の制御電圧を出力する以外は、図7又は図8の下り送信回路の場合と同様の方法で制御することができるため、詳細な説明は省略する。また、各スイッチは不感地帯の通信環境を考慮して、システムの管理者が手動で切り替えるようにしてもよい。
【0052】
以上説明した本システムの子局で用いる下り送信回路のうち、図7〜図10の下り送信回路は、電気信号の出力レベルをP1〜P2の間の任意の値に調整することができ、図11及び図12の下り送信回路は、電気信号の出力レベルをP1又はP2のいずれかに調整することができるものである。子局にどの下り送信回路を用いるかは、子局の設置されている不感地帯の通信環境や、接続しようとする親局の電気信号の入力レベルを考慮して、決定するようにしてもよい。
【0053】
次に、本システムの子局で用いられる上り送信回路について説明する。
図13は、本システムの子局で用いられる上り送信回路の回路図である。図13に示される上り送信回路は、アンテナ又は同軸ケーブルを通して入力された電気信号である通信データを光信号に変換して出力する回路であり、可変利得増幅器64及び65を用いて、子局に適したレベルまで電気信号のレベルを増幅するものである。
【0054】
上り送信回路の説明にあたって、図13の上り送信回路を用いる子局は、電気信号の入力レベルはP1(dBm)であるとする。また、当該子局は、他の光伝送システムの親局と同軸ケーブルで接続され、当該親局の電気信号の出力レベルはP2(dBm)(但しP1>P2)であると想定する。
したがって、図13の上り送信回路における電気信号の入力端子には同軸ケーブルが接続され、接続先の親局からの電気信号は同軸ケーブルを通って当該端子に入力される。
【0055】
図13の上り送信回路は、電気信号の入力端子(図ではRF IN)と、増幅器64と、可変利得増幅器65と、増幅器66と、光/電気変換器(図ではE/O(Electrical/Optical))67と、光信号の出力端子(図ではOPT OUT)とから構成されている。
図13において、電気信号の入力端子に入力された電気信号は、増幅器64において増幅され、さらに可変利得増幅器65において増幅される。
【0056】
図13の上り送信回路では、可変利得増幅器65は、利得制御値の上限値をG26(但しG26−G22≦P1−P2)とし、利得制御値G2の範囲をG21≦G2≦G26と設定している。すなわちG26は、増幅器67からの出力が最小となる電気信号の入力レベルをP1に増幅するための利得制御値であり、G26を利得制御値の上限とすることで、電気信号の入力レベルをP2からP1の範囲に設定することができる。
可変利得増幅器65は、当該上り送信回路が設けられた子局の制御部(図示せず)から出力される制御電圧に基づいて、電気信号の利得制御を行うことで増幅処理を行う。
【0057】
可変利得増幅器65で増幅された電気信号は、増幅器66によって送信に必要なレベルに増幅された後、電気/光変換器67において光信号に変換され、光信号の出力端子から出力される。光信号は、光ファイバーを通って同一システムの親局に出力される。
図13の上り送信回路を有する子局における利得制御方法も、図7又は図8の下り送信回路の場合と同様の方法で制御することができるため、詳細な説明は省略する。
【0058】
上述したように、図13の上り送信回路は、可変利得増幅器65の利得制御値の上限値を変えて利得制御値の範囲を変更することで、接続先の親局からの電気信号の出力レベルP2を、子局における電気信号の入力レベルであるP1に増幅するものである。
このような構成としたことで、上り送信回路は、同一システムの親局への光信号の送信に必要なレベルを保って、不感地帯からの通信データを送信することができる。
【0059】
また、子局に用いる上り送信回路は、図13の可変利得増幅器65の代わりに、図10に示すように、従来の利得のばらつきを調整する可変利得増幅器と、出力を調整する可変利得増幅器の組み合わせを用いたり、図12に示すように、利得制御値の下限値G22と上限値G26をそれぞれ利得制御値とする可変利得増幅器を用いるようにしてもよい。
【0060】
また、本システムの子局で用いる送信回路の説明では、接続先の親局の電気信号の出力レベルが、子局の電気信号の入力レベルより低い場合を想定しているが、逆に接続先の親局の電気信号の出力レベルの方が大きい場合でも、上述した送信回路を用いることができる。
つまり、接続先の親局の電気信号の出力レベルの方が大きい場合には、下り送信方向では子局において電気信号を当該出力レベルにまで増幅し、上り送信方向では子局において電気信号を当該子局の電気信号の入力レベルにまで減衰する必要がある。このため下り送信回路では、可変利得増幅器を有する送信回路を用い、上り送信回路では、電子減衰器又は可変利得増幅器を有する送信回路を用いる。
また、電気信号の増幅のために用いる送信回路は、可変利得増幅器の利得制御値の上限値を変更し、電気信号の減衰のために用いる送信回路は、電子減衰器又は可変利得増幅器の利得制御値の下限値を変更する必要がある。
【0061】
次に、本システムの設置例について説明する。
図4は、本システムの設置例を示した説明図である。図4は、ビル71〜74及び屋外不感エリア75の不感地帯において移動体通信サービスを提供するための本システムの設置例を示したものである。また、図4におけるビル71〜74及び屋外不感エリア75の規模及び位置関係は、図17の設置例と同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0062】
図4で示された各ビルと屋外不感エリアに対して移動体通信サービスを提供するために、設置者はまず、全てのビルと屋外不感エリア75をカバーする基地局(図ではBTS)81をビル71の近傍に設置する。次に設置者は、基地局81に対し、光伝送システムA82の親局と、光伝送システムB83の親局と、光伝送システムC85の親局をそれぞれ同軸ケーブルで接続する。
光伝送システムA82はビル71に設置されることで、ビル71に対して移動体通信サービスを提供することができる。
【0063】
次に設置者は、光伝送システムB83において、D4km以上の光ファイバーで子局の一つを当該システムの親局に接続すると共に当該子局をビル72に設置し、ビル72において当該子局と光伝送システムA84の親局とを同軸ケーブルで接続する。上述したように、D3<D4<D2なる関係が成り立つため、ビル71とビル72間は、光伝送システムB83における光ファイバー通信が可能である。光伝送システムA84はビル72に設置されることで、ビル72に対して移動体通信サービスを提供することができる。
【0064】
次に設置者は、光伝送システムC85において、D7km以上の光ファイバーで子局の一つを当該システムの親局に接続し、当該子局を屋外不感エリアに設置する。上述したように、D1<D7<D3なる関係が成り立つため、ビル71と屋外不感エリア75間は、光伝送システムC85における光ファイバー通信が可能である。また、屋外不感エリア75は子局一つで対応できる規模のエリアであるため、子局を一つ設置することで移動体通信サービスを提供することができる。
【0065】
また、設置者は、光伝送システムC85において、D5km以上の光ファイバーで子局の一つを当該システムの親局に接続すると共にビル73に設置し、ビル73において当該子局と光伝送システムA86の親局とを同軸ケーブルで接続する。上述したように、D1<D5<D3なる関係が成り立つため、ビル71とビル73間は、光伝送システムC85における光ファイバー通信が可能である。光伝送システムA86はビル73に設置されることで、ビル73に対して移動体通信サービスを提供することができる。
【0066】
さらに、設置者は、光伝送システムC85において、D6km以上の光ファイバーで子局の一つを当該システムの親局に接続すると共にビル74に設置し、ビル74において当該子局と光伝送システムA87の親局とを同軸ケーブルで接続する。上述したように、D1<D6<D3なる関係が成り立つため、ビル71とビル74間は、光伝送システムC83における光ファイバー通信が可能である。光伝送システムA87はビル74に設置されることで、ビル74に対して移動体通信サービスを提供することができる。
【0067】
従来の光伝送システムは、原則として不感地帯毎に基地局を設ける必要があり、図17の従来の設置例では基地局が4つ必要であった。本システムは、子局の最大接続数又は光信号の最大伝送距離が互いに異なる従来の光伝送システムを接続した構成となっているため、図4の設置例では基地局は1個で済む。このため遠方へのサービスエリアの拡大に対しても、基地局の数を低減することができるため、結果として不感地帯の集中管理を行うことができ、サービスエリアの拡大に伴うコストを低減することができる。
【0068】
また、本システムは不感地帯に対して移動体通信サービスを提供することを目的とするものであるが、他の通信サービス(例えば高速データ通信サービス)にも適用できるものである。
【0069】
上述したように、本システムによれば、上位の回線網に接続している基地局に同軸ケーブルで接続される一つの親局と、当該親局と光ファイバーで接続される子局とを有し、親局における子局の最大接続数や光信号の最大伝送距離が互いに異なる光伝送システムについて、一方のシステムの子局と他方のシステムの親局とを同軸ケーブルで接続し、当該子局において接続先の親局との電気信号の入出力レベル差を調整して接続先の親局との通信を行うことによって、一つの基地局を用いて遠方にある不感地帯に対してサービスエリアを拡大できるため、従来よりも基地局の数を削減でき、サービスエリアの拡大に伴うコストを低減できる効果がある。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、光伝送システムにおいて、一つの親局と、親局と光ファイバーで接続された子局とを有し、親局と子局とを光ケーブルで接続して光信号を用いた光通信を行い、親局における子局の最大接続数又は光信号の最大伝送距離のうち少なくとも一方が異なる小規模光伝送システムが複数混在している光伝送システムにおいて、第1の小規模光伝送システムと第2の小規模光伝送システムとを接続するに当たり、第1の小規模光伝送システムの子局と第2の小規模光伝送システムの親局とを同軸ケーブルで接続し、当該子局は、電気信号を自己に適したレベルに調整するための第1の調整手段と、当該第1の調整手段で調整された電気信号を伝送先の第2の小規模光伝送システムの親局に適したレベルに調整するための第2の調整手段とを有する光伝送システムとしているので、不感地帯のサービスエリアの拡大を低コストで実現できる効果がある。
【0071】
また、本発明によれば、上記光伝送システムにおいて、第1の小規模光伝送システムの子局は、第2の小規模光伝送システムの親局と同軸ケーブルで接続されると、第2の小規模光伝送システムの親局に適した電気信号のレベルと当該子局の電気信号のレベルに基づいて、第2の調整手段を制御する光伝送システムとしているので、不感地帯のサービスエリアの拡大を低コストで実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光伝送システムの第1の構成例の構成ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る光伝送システムの第2の構成例の構成ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る光伝送システムの第3の構成例の構成ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る光伝送システムの設置例を示した説明図である。
【図5】電子減衰器を備えた、子局で用いられる従来の下り送信回路の回路図である。
【図6】可変利得増幅器を備えた、子局で用いられる従来の下り送信回路の回路図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る光伝送システムの子局で用いられる、電子減衰器を備えた第1の下り送信回路の回路図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る光伝送システムの子局で用いられる、可変利得増幅器を備えた第1の下り送信回路の回路図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る光伝送システムの子局で用いられる、電子減衰器を備えた第2の下り送信回路の回路図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る光伝送システムの子局で用いられる、可変利得増幅器を備えた第2の下り送信回路の回路図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る光伝送システムの子局で用いられる、電子減衰器を備えた第3の下り送信回路の回路図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る光伝送システムの子局で用いられる、可変利得増幅器を備えた第3の下り送信回路の回路図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る光伝送システムの子局で用いられる上り送信回路の回路図である。
【図14】従来の第1の光伝送システムの構成ブロック図である。
【図15】従来の第2の光伝送システムの構成ブロック図である。
【図16】従来の第3の光伝送システムの構成ブロック図である。
【図17】従来の光伝送システムの設置例を示した説明図である
【符号の説明】
11…基地局、 12…光伝送装置(親局)、 13…光伝送装置(子局)、51…O/E変換器、 52,54,64,66…増幅器、 53,56,58,60,61…電子減衰器、 55,57,59,62,63,65…可変利得増幅器、 67…E/O変換器

Claims (2)

  1. 一つの親局と、前記親局と光ファイバーで接続された子局とを有し、前記親局と前記子局とを光ケーブルで接続して光信号を用いた光通信を行い、親局における子局の最大接続数又は光信号の最大伝送距離のうち少なくとも一方が異なる小規模光伝送システムが複数混在している光伝送システムにおいて、
    第1の小規模光伝送システムと第2の小規模光伝送システムとを接続するに当たり、前記第1の小規模光伝送システムの子局と第2の小規模光伝送システムの親局とを同軸ケーブルで接続し、
    当該子局は、電気信号を自己に適したレベルに調整するための第1の調整手段と、当該第1の調整手段で調整された電気信号を伝送先の前記第2の小規模光伝送システムの親局に適したレベルに調整するための第2の調整手段とを有することを特徴とする光伝送システム。
  2. 第1の小規模光伝送システムの子局は、第2の小規模光伝送システムの親局と同軸ケーブルで接続されると、前記第2の小規模光伝送システムの親局に適した電気信号のレベルと当該子局の電気信号のレベルに基づいて、第2の調整手段を制御することを特徴とする請求項1記載の光伝送システム。
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