JP3973657B2 - 連続分離検出チップ - Google Patents

連続分離検出チップ Download PDF

Info

Publication number
JP3973657B2
JP3973657B2 JP2004371081A JP2004371081A JP3973657B2 JP 3973657 B2 JP3973657 B2 JP 3973657B2 JP 2004371081 A JP2004371081 A JP 2004371081A JP 2004371081 A JP2004371081 A JP 2004371081A JP 3973657 B2 JP3973657 B2 JP 3973657B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
channel
separation
sample
electrode
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004371081A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006177767A (ja
Inventor
勝義 林
勉 堀内
弦 岩崎
彰之 館
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2004371081A priority Critical patent/JP3973657B2/ja
Publication of JP2006177767A publication Critical patent/JP2006177767A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3973657B2 publication Critical patent/JP3973657B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

本発明は液体中の生体分子を分離して選択的に測定するための連続分離検出チップに関する。
血液や脳内に存在する生体分子を分離し、選択的に測定する手法としては、液体クロマトグラフィー法や電気泳動法が挙げられる。
液体クロマトグラフィー法は、電気化学検出器や蛍光などを用いた光学検出器と組み合わせて用いられ、高感度かつ高選択的に測定できる方法で、適応範囲が広い。固定相または担体と呼ばれる物質の表面あるいは内部を移動相と呼ばれる物質が通過することで分離されるという原理で、分離の原理は物質の大きさ、吸着力、電荷、質量、疎水性などが挙げられる。
電気泳動法は、荷電粒子あるいは分子が電界中を移動する現象を利用したもので、液体クロマトグラフィーとは異なり、担体を必要としない場合やアガロースゲルなどを担体とし、電荷や分子サイズの違いを利用してより分離能を高めることも可能である。
近年では、チップ上に電界を発生させるための電極や微小な流路を集積した多くの電気泳動チップが報告されており、DNAやタンパク質の分離に応用されている。また、フリーフロー電気泳動により、連続的に送液しながら、その液の流れと垂直方向に電圧を印加し、試料内の高分子を連続、かつ分離して、光学検出器と組み合わせて測定する手法が報告されている(非特許文献1)。
オンラインセンサーでは、微小透析膜付プローブ(マイクロダイヤリシスプローブ)を接続し、血管や脳から直接試料を採取しながら測定を行うことができる。またこのセンサーでは、検出器の上流に酵素を固定したカラムや電極を設置することにより、高感度かつ高選択的に測定対象物質を測定することができる。
近年では、チップ上に反応器や検出器を集積した微小なセンサーが報告されており、時間分解能良く測定を行うことができる(非特許文献2)。連続測定用のセンサーとしては、直径が数μm〜数十μmの微小電極を用いた(非特許文献3)ものや、光ファイバーを用いたセンサーが挙げられる。これらのセンサーは、直接生体内に挿入して測定を行うことができるため、実時間での測定が容易である。
D.E.Raymond,A.Manz,H.M.Widmer,Anal.Chem.,1994,66,2858−2865 K.Hayashi,Y.Iwasaki,R.Kurita,K.Sunagawa,O.Niwa,Electrochemistry Communications 5(2003)1037−1042 Y.Hu,K.M.Mitchell,F.N.Albahadily,E.K.Michaelis.,G.S.Wilson,Brain Res.1994,659,117−125
液体クロマトグラフィーや電気泳動を用いる場合では、ある一定量の試料を導入して分離を行う必要があるため、連続測定が困難であるという問題がある。また、微小化した電気泳動チップでは、導入できる試料体積が限られており、高感度に測定することが難しいという問題点がある。フリーフロー電気泳動では、光学測定を用いた系が多く報告されているが、ラベル化が必要な物質もあり、実際には生体から試料をサンプルして連続的に測定することは難しい。
オンラインセンサーでは、電気化学検出器を用いる場合では、生体試料内には電気化学活性を有する夾雑物質が多く存在することから、測定対象物質の濃度が夾雑物質に対して低い場合には、選択性良く測定することが困難であるという問題がある。生体内に直接挿入することのできる微小センサーにおいても、上記夾雑物質の影響のほか、生体試料に含まれるタンパク質の吸着によって応答感度が抑制されることも課題となる。
上記課題を解決するため、本発明による連続分離検出チップは、測定すべき試料が流れ、かつ電気泳動が行われる試料分離用の分離用流路と、前記分離用流路に相互に対向して設けられ、かつ電解液溶液中に浸漬された電気泳動用電極と、前記電解液の流路と前記分離用流路とを分離するセパレータと、前記分離用流路の下流に接続する分岐流路、前記分岐流路の少なくとも一つに前記試料を測定するための電気化学検出器を備え、前記電解液の流路と前記分離用流路とを分離するセパレータは微小突起構造を介して前記電解液の流路および前記分離用流路と接触する塩橋または高分子膜であることを特徴とする。
本発明による連続分離検出チップでは、連続測定が可能なオンラインセンサーを基本とし、電気化学検出器の上流で、前記分離用流路と垂直方向に電界をつくるための電気泳動用電極と検出器や電気泳動によって分離された生体分子を捕集するための分岐流路を形成する。電気泳動用の電極と試料との接触を避けるために、塩橋や高分子膜を用いて作製した層(セパレータ)を分離用流路と電気泳動用電極との間に設置する。またより測定妨害物質に対する分離効率を高めるために、分離用流路内には酵素を固定する。このことにより連続的に送液しながら、感度、選択性良く測定を行うことができる。
本発明による連続分離検出チップは、連続測定が可能で電荷の違いを用いた分離検出が可能であり、塩橋や高分子膜によって、電気泳動用電極と試料とを隔離できるため、pH変化による応答特性の劣化を抑制することができ、試料を連続的に採取しながら測定を行うため、リアルタイム測定を行うことができる。このことから、病態の変化などによく追随することができるという効果を有する。
本発明による連続分離検出チップ1は、例えば図1(a)に示すように、ガラスなどの基板11上に、試料を分離するための分離用流路12と分離用流路12の下流に接続する分岐流路13を備えている。前記分岐流路13は、分離した試料が流れる試料用流路131と測定上不必要な物質を排出する排出用流路132に分岐している。前記分離用流路12には相互に対向して電気泳動用電極14が備えられており、一方、試料用流路131には、参照電極151、検出用電極152および対向電極153を含む電気化学検出器15が設けられた構造になっている。なお、16は試料導入用ポート、17は試料排出用ポート、18は阻害物質排出ポートである。
図1(b)は、前記連続分離検出チップに接続する濃縮チップ2は、前記連続分離検出チップ1と同様な構造をしており、濃縮用分岐流路に電気化学検出器が設けられていない点異なっている。すなわち、ガラスなどの基板21上に、試料を分離するための濃縮用流路22とこの濃縮用流路22の下流に接続する濃縮用分岐流路23を備えている。前記濃縮用分岐流路23は、分離し濃縮された試料が流れる濃縮試料用流路231と測定上不必要な物質を排出する排出用流路232に分岐している。前記濃縮用流路22には相互に対向して電気泳動用電極24が備えられている。なお、26は試料導入用ポート、27は濃縮試料排出用ポート、28は阻害物質排出ポートである。
図2は、分離用流路12の拡大図であるが、前記分離用流路12は、電解質溶液141中に浸漬された電気泳動用電極14間に設けられており、前記電解質溶液141は微小突起201、塩橋202、微小突起201からなるセパレータ20によって前記分離用流路12と隔離されている。なお、19は電解質溶液141を保持するためのフォトレジスト層の支持層、Sはガラス基板である。
図3は同様に前記分離用流路を示すものであるが、この実施態様では、電解質溶液141と分離用流路12は高分子膜203よりなるセパレータ20によって3隔離されている。なお19は、両面テープよりなる支持層であり、ガラス基板Sを固定する作用を営む。高分子膜としては、たとえばイオン交換膜が使用される。
前記分離用流路12の幅は、好ましくは5mm以下である。5mmを超えると、測定用溶液が一様に流れない恐れがあるからである。濃縮チップを使用する場合、前記濃縮チップ2の濃縮用流路22も同様な幅であることが望ましい。
図2および図3には本発明による連続分離検出チップの分離用流路の例を示したが、図1(b)に示した濃縮チップの濃縮用流路も同様であることができる。
本発明による一実施態様においては、測定妨害物質の分離効率を向上させるため、前述のように酵素を固定することができ、また測定物質の検出を効率よく、また容易にするため、検出用電極152に前記酵素と別の酵素を固定することもできる。
検出用電極152としては、図4に示すように、たとえばバンド電極、バンド電極アレイ(くし形電極)、微小ディスク電極、微小ディスク電極アレイのいずれかであることができる。
測定用試料溶液を試料導入用ポート16から導入すると、前記試料溶液は分離用流路12に流れる。分離用流路12には電気泳動用電極14によって電界が負荷されているので(前記電気泳動用電極14は、測定用試料は分岐流路13の試料用流路131側に測定用試料が泳動されるように、電極の陰陽を定める)、イオン化した測定用試料は分岐流路13の試料用流路131に流れ、一方阻害物質は排出用流路132に流れることになる。すなわち、これによって測定用試料と阻害物質は分離される。この試料用流路131に流れる試料を電気化学検出器によって検出することにより、試料を連続的に検出可能になる。
また濃縮チップを使用する場合、前述の連続分離検出チップと同様に試料を濃縮可能であり、電気泳動用電極24によって濃縮用流路22で分離され、濃縮された試料は濃縮試料用流路231を通り、濃縮試料排出用ポート27を介して前記連続分離検出チップの試料導入用ポート16に導入される。これによって濃縮された試料が本発明による連続分離検出チップに導入されることになり、検出効率が向上する。この濃縮チップは、複数接続して使用することができるのは明らかである。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
図1および図2に示す本発明による連続分離検出チップを使用して、試料導入用ポート16に微小透析膜付プローブ、或いはガラスキャピラリーを接続して測定を行う。
本実施例では、電気泳動用電極14として、白金を用いた。検出用電極152として、炭素薄膜をくし形に加工した検出用電極152を用いた。参照、対向電極151,153には、それぞれ銀、白金を使用した。くし形の電極には、参照電極151に対して、一方のバンド電極アレイに600mV、他方のバンド電極アレイに−200mVの電位を印加した。試料の導入にはシリンジポンプを使用し、ポート17,18から吸引しながら試料を導入した。流速は、2μl/min.とした。
電気泳動用電極には、電気化学検出器15に近い側(分岐流路の試料用流路131)側の電気泳動用電極が+、遠い側の電極が−となるようにして100V/cmの電圧を印加した。電極14と試料が通過する分離用流路12との間に微小突起201を介して塩橋(セパレータ)20を配置しておくことにより、電気泳動用電極14上で起こる電気分解反応によって生じるpH変化の影響を抑制することができる。塩橋は、寒天および塩化カリウムを水に溶かしたものを、流しこんで形成した。
はじめに、カテコールアミンの一種であるドーパミン(10μM M=mol/l)を導入し測定を行った。その結果、検出用電極(くし形電極)で、約80nAの電流値が得られた。次にドーパミン溶液(10μM)にドーパミンと同濃度になるようにL−アスコルビン酸を混合し、同様な測定を行った。その結果、得られた応答電流値は、約80nAとなり、ドーパミンのみを測定した場合と比べて同じ電流値が得られた。次に、L−アスコルビン酸溶液を導入したところ、応答電流は観測されなかった。これは、電気泳動の効果により、アニオンであるL−アスコルビン酸は、電気化学検出器15から遠い側へ(すなわち分岐流路13の排出用流路132側へ)と泳動し、カチオンであるドーパミンは、電気化学検出器15に近い側へ(すなわち試料用流路131側)と泳動するため、これらの分子は、分離用流路12において、液の流れとは垂直方向に分離され、電気化学検出器15ではドーパミンのみが検出されたためである。
比較実験として、電気泳動用電極に電圧を印加しなかった場合、ドーパミン溶液、及びドーパミン、L−アスコルビン酸混合溶液から得られた応答はそれぞれ、約40nA、約50nAであった。これは、ドーパミンとL−アスコルビン酸が分離されていないことを示している。
以上により、本発明による連続分離検出チップは、電荷の異なる分子を分離しながら連続的に測定を行うことが可能であり、生体分子の濃度変化を連続モニターへの適用が可能である。
図1および図3に示す本発明による連続分離検出チップを使用して、試料導入用ポート16に微小透析膜付プローブ、或いはガラスキャピラリーを接続して測定を行う。セパレータ20としてはイオン交換膜(アニオン交換膜)を使用した。
本実施例では、電気泳動用電極14として、白金を用いた。検出用電極152として、金薄膜を微小電極アレイに加工した電極を用いた。参照、対向電極151,153には、それぞれ銀、白金を使用した。微小電極アレイ(検出用電極)152には、参照電極151に対して600mVの電位を印加した。試料の導入にはシリンジポンプを使用し、ポート17,18から吸引しながら試料を導入した。流速は、2μl/min.とした。
電気泳動用電極には、電気化学検出器15に近い側(分岐流路の試料用流路131側)の電極が+、遠い側(分岐流路の排出用流路132側)の電極が−となるようにして100V/cmの電圧を印加した。イオン交換膜(セパレータ)20によって電極と試料を隔離することにより電気泳動用電極上で起こる電気分解反応によって生じるpH変化の影響を抑制することができる。
はじめに、カテコールアミンの一種であるノルアドレナリン:(10μM M=mol/l)を導入し測定を行った。その結果、微小電極アレイ(検出用電極)152において約50nAの電流値が得られた。次にノルアドレナリン溶液(10μM)にノルアドレナリンと同濃度になるようにカテコールアミンの代謝物の一種であるDOPACを混合し、同様な測定を行った。その結果、得られた応答電流値は、約50nAとなり、ノルアドレナリンのみを測定した場合と比べて同じ電流値が得られた。次に、DOPAC溶液を導入したところ、応答電流は観測されなかった。これは、電気泳動の効果により、アニオンであるDOPACは、電気化学検出器15から遠い側(分岐流路の排出用流路132側)へと泳動し、カチオンであるノルアドレナリンは、電気化学検出器15に近い側(分岐流路の試料用流路131側)へと泳動するため、これらの分子は、分離用流路12において、液の流れとは垂直方向に分離され、電気化学検出器15ではノルアドレナリンのみが検出されたためである。
比較実験として、電気泳動用電極に電圧を印加しなかった場合、ノルアドレナリン溶液、及びノルアドレナリン、DOPAC混合溶液から得られた応答はそれぞれ、約40nA、約50nAであった。これは、ノルアドレナリンとDOPACが分離されていないことを示している。
以上により、本発明による連続分離検出チップは、電荷の異なる分子を分離しながら連続的に測定を行うことが可能であり、生体分子の濃度変化を連続モニターへの適用が可能である。
実施例1と同様なデバイス構造に於いて、検出用電極152として金を用いた。この金電極152上には、西洋わさびペルオキシダーゼを含むオスミウムポリマーの膜を形成した。分離用流路12には、グルタミン酸酸化酵素を牛血清アルブミンとグルタルアルデヒドを用いて固定した。
グルタミン酸酸化酵素は、酵素反応によりグルタミン酸を酸化し、過酸化水素を生成する。西洋わさびペルオキシダーゼ(以下、HRP)は、グルタミン酸とグルタミン酸酸化酵素との間の酵素反応による過酸化水素を酸化する酵素であり、過酸化水素を酸化するとHRPの活性中心は還元状態となる。一方、オスミウムは、電子の移動を媒介する物質で、通常の二価のイオン(Os2+)で存在している。Os2+は、還元状態のHRPを酸化し、自らは三価のイオン(Os3+)となる。検出用電極には−50mVvs.Agの電位が印加されており、この電位でOs3+は、Os2+に還元される。このとき還元電流が観測されることになり、この還元電流の大きさが、グルタミン酸の濃度を反映する。
試料の導入にはシリンジポンプを使用し、ポート17,18から吸引しながら試料を導入した。流速は、2μl/min.とした。電気泳動用電極への印加電圧は、実施例1と同じとした。検出用電極には−50mV vs.Agを印加した。
はじめに、グルタミン酸:(1μM)を導入し測定を行った。その結果、応答電流は、0.3nAであった。次にグルタミン酸(1μM)に100μMのL−アスコルビン酸を混合し、同様な測定を行った。その結果、得られた電流値は0.3nAとなり、グルタミン酸のみを測定した場合と比べて同じ結果が得られた。次に、L−アスコルビン酸溶液のみを導入したところ、応答電流は観測されなかった。これは、電気泳動の効果により、アニオンであるL−アスコルビン酸は、+極へと泳動し、分離用流路12内でL−アスコルビン酸と同じくアニオン性のグルタミン酸は過酸化水素に変換され、泳動の影響を受けずに直進し、L−アスコルビン酸のみを分岐流路13の試料用流路131に回収できたためである。
比較実験として、電気泳動用電極に電圧を印加しなかった場合、グルタミン酸溶液、及びグルタミン酸、L−アスコルビン酸混合溶液から得られた電流値は、それぞれ、0.4、0nAであった。これは、混合溶液から得られた応答電流が減少したのは、オスミウムを介した電極上の反応をL−アスコルビン酸が阻害しているためであり、グルタミン酸とL−アスコルビン酸が分離されていないことを示している。
またグルタミン酸酸化酵素をオスミウムポリマー上に固定した場合では、グルタミン酸はL−アスコルビン酸とともに負の電極側に泳動されてしまい、応答電流は明瞭な応答は観測されなかった。
以上により、本発明による連続分離検出チップは、電荷が同じ分子であっても酵素を用いて測定対象物質を泳動の影響を受けない物質に変化させ、それらを分離しながら連続的に測定を行うことが可能であり、生体分子の濃度変化を連続モニターへの適用が可能である。
本発明は液体中の生体分子を分離して選択的に測定するための連続分離検出チップに関するもので、液体の流れる方向に対して垂直方向に電界をかけて電気泳動を行う電極を設けた流路の下流に分岐を設け、電気泳動によって測定対象物質を妨害物質から分離して片側の分岐に導き、この測定対象物質を導く分岐に電気化学測定用の電極を設けて、電気化学測定によって測定対象物質を検出することを特徴とする。
本発明による連続分離検出チップの概略図。 分離用流路の一例の拡大図。 分離用流路の他の例の拡大図。 電極の形状を示す図。
符号の説明
1 連続分離検出チップ
11 基板
12 分離用流路
13 分岐流路
131 試料用流路
132 排出用流路
14 電気泳動用電極
141 電解質溶液
15 電気化学検出器
151 参照電極
152 検出用電極
153 対向電極
16 試料導入用ポート
17 試料排出用ポート
18 阻害物質排出ポート
19 支持層
20 セパレータ
201 微小突起
202 塩橋
203 イオン交換膜
2 濃縮チップ
21 基板
22 濃縮用流路
23 濃縮用分岐流路
231 濃縮試料用流路
232 排出用流路
24 電気泳動用電極
26 試料導入用ポート
27 濃縮試料排出用ポート
28 阻害物質排出ポート

Claims (10)

  1. 測定すべき試料が流れ、かつ電気泳動が行われる試料分離用の分離用流路と、前記分離用流路に相互に対向して設けられ、かつ電解液溶液中に浸漬された電気泳動用電極と、前記電解液の流路と前記分離用流路とを分離するセパレータと、前記分離用流路の下流に接続する分岐流路、前記分岐流路の少なくとも一つに前記試料を測定するための電気化学検出器を備え、前記電解液の流路と前記分離用流路とを分離するセパレータは微小突起構造を介して前記電解液の流路および前記分離用流路と接触する塩橋または高分子膜であることを特徴とする連続分離検出チップ。
  2. 測定すべき試料が流れ、かつ電気泳動が行われる試料濃縮用の濃縮用流路と、前記濃縮用流路に相互に対向して設けられた電気泳動用電極と、前記濃縮用流路の下流に接続する濃縮用分岐流路を備え、前記濃縮用分岐流路は前記測定すべき試料が濃縮された溶液が流れる流路と、その他の成分を含む溶液が流れる流路に分岐している濃縮チップを、前記濃縮用分岐流路のうち、前記測定すべき試料が分離された溶液が流れる流路が前記請求項1の連続分離検出チップの試料分離用流路に連通するように、1以上接続したことを特徴とする請求項1記載の連続分離検出チップ。
  3. 前記電気泳動用電極は電解液溶液中に浸漬されており、
    前記電解液の流路と前記濃縮用流路とを分離するセパレータを備えていることを特徴とする請求項2記載の連続分離検出チップ。
  4. 前記分離用流路および/または濃縮用流路の表面に酵素が固定されている請求項1から3のいずれか1項記載の連続分離検出チップ。
  5. 前記電解液の流路と前記濃縮用流路とを分離するセパレータは、微小突起構造を介して前記電解液の流路および前記濃縮用流路と接触する塩橋または高分子膜である請求項から4のいずれか1項記載の連続分離検出チップ。
  6. 電気化学検出器の検出用電極が、バンド電極、バンド電極アレイ(くし型電極)、微小ディスク電極、微小ディスク電極アレイのいずれかである請求項1から5のいずれか1項記載の連続分離検出チップ。
  7. 前記電気泳動用電極が白金であり、前記検出用電極が金属、金属酸化物、炭素よりなる群より選択された1以上の材料より構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の連続分離検出チップ。
  8. 前記分離用流路に固定された酵素と異なる酵素を、電気化学検出器の上流または前記電気化学検出器の検出用電極に固定したことを特徴とする請求項3記載の連続分離検出チップ。
  9. 前記分離用流路または濃縮用流路へ試料を導入するためにガラスキャピラリーあるいは微小透析膜付プローブが使用される請求項1から8のいずれか1項記載の連続分離検出チップ。
  10. 前記分離用流路の流路幅は5mm以下であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の連続分離検出チップ。
JP2004371081A 2004-12-22 2004-12-22 連続分離検出チップ Expired - Fee Related JP3973657B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004371081A JP3973657B2 (ja) 2004-12-22 2004-12-22 連続分離検出チップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004371081A JP3973657B2 (ja) 2004-12-22 2004-12-22 連続分離検出チップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006177767A JP2006177767A (ja) 2006-07-06
JP3973657B2 true JP3973657B2 (ja) 2007-09-12

Family

ID=36732019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004371081A Expired - Fee Related JP3973657B2 (ja) 2004-12-22 2004-12-22 連続分離検出チップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3973657B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100883775B1 (ko) 2007-03-22 2009-02-18 명지대학교 산학협력단 모세관 전기영동 칩상에 집적된 전기화학적 검출기 및 이의제조방법
JP5361587B2 (ja) * 2009-07-16 2013-12-04 キヤノン株式会社 反応処理装置および反応処理方法
JP6579466B2 (ja) * 2015-04-06 2019-09-25 国立大学法人大阪大学 サンプル検出デバイス用のサンプル捕集装置、及び該サンプル捕集装置を含むサンプル検出デバイス

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006177767A (ja) 2006-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Suzuki Advances in the microfabrication of electrochemical sensors and systems
Trojanowicz Recent developments in electrochemical flow detections—a review: part I. Flow analysis and capillary electrophoresis
Pumera et al. New materials for electrochemical sensing VII. Microfluidic chip platforms
Xu et al. Electrochemical detection method for nonelectroactive and electroactive analytes in microchip electrophoresis
RU2262890C2 (ru) Электрохимический способ и устройства, предназначенные для применения при определении концентраций исследуемых веществ с поправкой на гематокритное число
Wang et al. Microseparation chips for performing multienzymatic dehydrogenase/oxidase assays: simultaneous electrochemical measurement of ethanol and glucose
JP5632556B2 (ja) 電気泳動チップ、電気泳動装置およびキャピラリー電気泳動法による試料の分析方法
Kurita et al. Microfluidic device integrated with pre-reactor and dual enzyme-modified microelectrodes for monitoring in vivo glucose and lactate
Ruecha et al. A fast and highly sensitive detection of cholesterol using polymer microfluidic devices and amperometric system
CA2474912A1 (en) Electrochemical biosensor strip for analysis of liquid samples
US20070281321A1 (en) Biosensor for measurement of species in a body fluid
JPH05503580A (ja) 外部基準電極を有するポラログラフィー化学センサー
JP2008519969A (ja) オーム抵抗の最小化を伴うマイクロ流体装置
Fernández-la-Villa et al. Fast and reliable urine analysis using a portable platform based on microfluidic electrophoresis chips with electrochemical detection
Niwa et al. On-line electrochemical sensor for selective continuous measurement of acetylcholine in cultured brain tissue
D’Orazio et al. Electrochemistry and chemical sensors
Mizuguchi et al. Track-etched membrane-based dual-electrode coulometric detector for microbore/capillary high-performance liquid chromatography
Wu et al. Electrophoretically mediated micro-assay of alkaline phosphatase using electrochemical and spectrophotometric detection in capillary electrophoresis
Paeschke et al. Highly sensitive electrochemical microsensensors using submicrometer electrode arrays
JP3973657B2 (ja) 連続分離検出チップ
Niwa et al. Microfabricated on-line sensor for continuous monitoring of L-glutamate
Kurita et al. Improvement in signal reliability when measuring l-glutamate released from cultured cells using multi-channel microfabricated sensors
JP4170336B2 (ja) カテコールアミンセンサ
Hayashi et al. Microfabricated On‐Line Electrochemical Flow Cell Integrated with Small Volume Pre‐Reactor for Highly Selective Detection of Biomolecules
JP3902156B2 (ja) オンラインカテコールアミンセンシングデバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070327

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070612

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070612

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130622

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140622

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees