JP3972245B2 - Solar cell module and installation method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、防耐火性能を向上させた太陽電池モジュールとその設置方法に関し、特に、太陽電池で発生した電力を外部に取り出す電力リード引き出し装置部分の構造と、この構造に適応する設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地球環境問題がクローズアップされる中で、太陽電池はクリーンな再生可能エネルギーとして大きな期待が寄せられている。
【0003】
太陽電池は、結晶系の太陽電池とアモルファス系の薄膜太陽電池に大別される。結晶シリコンを主原料とする結晶系太陽電池モジュールは、既に商用規模での生産が始まっているが、その構造は、発電素子を充填材で被覆し受光面側をガラスでカバーしたものにアルミニウムなどのフレームを取り付け、これを屋根などの上に設置した架台に固定して用いるのが一般的である。このタイプの太陽電池モジュールは、ガラスを用いることによる重量と、太陽電池の原料である結晶シリコンの安定供給の問題等がある。
【0004】
一方、主にアモルファスシリコンを用いる薄膜太陽電池モジュールの場合、耐熱性を有するプラスチックフィルムなどを発電素子の基板として用いた場合に、発電素子部分に柔軟性があるために、緩やかな曲面に適用することが可能であり、利用範囲が拡大される。例えば、この特徴を生かした鋼板一体型太陽電池モジュールを作る場合には、受光面側の表面保護材として、ガラス板の代わりに耐候性樹脂フィルムを適用し、発電素子の配置されていない周囲部分を曲げ加工すれば、通常の鋼板屋根材と同等な施工性で、軽量な太陽電池屋根を供給することが可能になり、これまで適用が困難とされてきたこれらの市場にも適用されるようになると考えられる。また、原料であるシリコンの使用量が少ないため、その供給の問題もない。
【0005】
ところで、太陽電池モジュールを住宅の屋根に搭載する場合、防火に対する法規制に合致することが建築物として認可される上で必要な要件の1つである。例えば、木造建築物の場合、飛び火による延焼を防ぐため、屋根は不燃材で葺くこととされている。このため、従来構造の太陽電池を搭載するとき、屋根材としての太陽電池の耐火性を高めるために裏面保護部材に金属板、例えば前述のような鋼板を用いたものが用いられ、表面保護部材としては、耐火上好ましくは、不燃性のガラス板を用いる。また、耐火性はガラス板よりは劣るものの、施工性の向上や軽量化の観点から、例えば、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)などの難燃性樹脂フィルムが、表面保護部材として用いられる。
【0006】
上記のように、裏面保護部材として鋼板を用いた建材一体形太陽電池モジュールの従来例について、以下に述べる(特許文献1および2参照)。
【0007】
図6は、特許文献1に記載された太陽電池モジュールの図を引用して示す。図6において、101は光起電力素子、102は端子箱、103は電力取りだし用ケーブル、104は導電部材、105は裏面被覆材(鋼板)、106は端子取り出し用穴、107は表面被覆材(例えば、ETFE)、108は充填材(例えば、EVA)である。本例では、裏面被覆材105の光起電力素子のない部分に端子取り出し用穴106を設け、光起電力素子101と電気的に接続された導電部材104を通じて端子取り出しを行う構造となっている。
【0008】
一般に、太陽電池モジュールの耐火性能を試験する場合、受光面側からの飛び火を想定して、木材をモジュール受光面部で燃やす試験を行なう。表面被覆材のETFEは難燃材ではあるが、飛び火により、時間の経過とともに孔があき、充填材のEVAが延焼するが、裏面被覆材が鋼材の場合、屋根の野地板に延焼することは、かなり抑制される。しかしながら、端子取り出し穴を介して延焼する場合があり、上記特許文献1の場合には、裏面被覆材の受光面側に設けられた導電部材104そのもので端子取り出し穴の全面を覆うことで、屋根への延焼をできる限り抑制している。
【0009】
しかしながら、上記構成によっても、飛び火後のモジュールの加熱変形等により、端子取り出し穴を介して延焼する危険性があり、この問題を解消するために、特許文献2に開示され図7に示す太陽電池モジュールにおいては、裏面材である亜鉛メッキ鋼板301に設けられた端子取り出し用の穴に不燃材又は準不燃材又は難燃性材料からなる閉塞手段308を設け、この閉塞手段を太陽電池素子に接続されたリード線を挿通させて、端子箱にリード線を引き出すことにより、防耐火性能を向上させている。なお、図7における他の部材(302〜307および309)やモジュール構成については、図6と同様であるので、説明を省略する。
【0010】
上記特許文献2と同様に、太陽電池素子に接続されたリード線を、準不燃材又は難燃性材料からなる部材を介して、端子箱にリード線を引き出す構成に関しては、特許文献3にも開示されている。特許文献3に記載されたものは、同文献の請求項の記載を引用すれば、「平面状に配置された複数の光電変換素子と、光電変換素子の受光面側に配置された透光板と、光電変換素子の背面側に配置されたバックカバー部材と、透光板とバックカバー部材との間に充填された充填材と、光電出力を外部に取り出すためのリード線とを備える太陽電池モジュールにおいて、バックカバー部材には、リード線が通過するための開口部が形成され、該開口部を覆うためのマット部材がバックカバー部材の内側に配置されることを特徴とする太陽電池モジュール。」であり、また、「前記バックカバー部材およびマット部材は、同一の金属箔を含む材料で構成され、バックカバー部材に設けたリード線の開口部と、マット部材に設けたスリット状のリード線貫通用の開口部の位置をずらした構成とすることを特徴とするもの」である。
【0011】
さらに、上記特許文献3と同様に、リード線貫通用の開口部を2段に設け、その位置をずらした構成の太陽電池モジュールは、本願と同一出願人によって、特許文献4に開示されている。
【0012】
図8は、特許文献4に開示されたモジュールの構成を示す。このモジュールは、「ガラス製の表面保護部材111と鋼板製の裏面保護部材121と側部金属製枠体110との間に、太陽電池112を接着性樹脂113により封止してなり、太陽電池の正極および負極の内部リード線を接続端子を介して外部リード線に電気的に接続してなる太陽電池モジュールにおいて、表面保護部材111と裏面保護部材121との間に中間保護部材114を設け、太陽電池112は表面保護部材と中間保護部材と金属製枠体との間に接着性樹脂を介して封止してなり、中間保護部材114を貫通して引き出した内部リード線117を、中間保護部材と裏面保護部材との間に設けた端子箱119内の接続端子を介して外部リード線118と電気的に接続し、この外部リード線を前記端子箱から裏面保護部材121を貫通して外部に引き出した構成」としている。
【0013】
【特許文献1】
特開2000−244001号公報(第4頁、図1)
【特許文献2】
特開2000−244000号公報(第3−8頁、図1)
【特許文献3】
特開2001−102616号公報(第4−5頁、図1、3)
【特許文献4】
特開2002−111032号公報(第4頁、図1)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記特許文献2ないし4に開示された太陽電池モジュールは、特許文献1に記載されたものに比較して、防耐火性能、特にモジュールの受光面側から、裏面保護部材のリード線貫通部を介して、屋根へ延焼することを防止する防耐火性能が向上するものの、下記のような問題点がある。
【0015】
まず、特許文献2の場合には、火災時に閉塞手段(図7の308)が脱落しないように閉塞手段を取り付ける必要があり、このため閉塞手段は、襟状の脱落防止部を設けており、また、リード線を、太陽電池が形成された有効発電領域の裏面側から引き出しているので、リード線の引き出しに関わるモジュールの組み立てが簡単ではない。また、特許文献3や4のように、リード線貫通用の開口部を2段に位置をずらして設ける構成の場合も、程度や作業の質の差こそあれ、リード線の引き出しに関わるモジュールの組み立ては、同様に簡単ではない。
【0016】
従って、前記特許文献2ないし4に開示された太陽電池モジュールは、量産性に優れた構成とはいえない。量産性の観点からは、むしろ、前記特許文献1のように、リード線を、太陽電池が形成された有効発電領域の範囲外から引き出す構成の方が望ましいが、この場合、スペースファクターや外観上、好ましくない。
【0017】
この発明は、上記のような点に鑑みてなされたもので、本発明の課題は、耐火性に優れ、リード線の引き出し部が裏面保護部材の側面から外側に大幅に張り出すことがなく無効発電領域を低減可能な構成を備え、かつ組み立て性に優れた太陽電池モジュールを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、この発明においては、耐火性の表面保護部材と耐火性の裏面保護部材との間に、複数個の太陽電池素子を直列または並列接続した太陽電池を接着性樹脂により封止してなり、前記太陽電池の正極および負極のリード線を、前記裏面保護部材の非受光面側に配設した端子箱に、前記裏面保護部材の側面部を経由してリード線の周囲を電気絶縁して導入し、前記端子箱を介して外部の接続ケーブルに電気的に接続してなる太陽電池モジュールであって、
前記太陽電池の正極および負極の電極部から引き出したリード線を、電気絶縁性部材で局所的に被覆してなる前記裏面保護部材の側面部の前記電気絶縁性部材表面に沿って、前記裏面保護部材の受光面側から、非受光面側に配設した端子箱に導入し、前記太陽電池の電極部から端子箱に至るリード線の周囲を、前記接着性樹脂により包囲して封止し、かつ、この接着性樹脂の外表面を、前記耐火性の表面保護部材により被覆してなり、さらに、前記太陽電池モジュールの周辺部の非発電領域の少なくとも一部は、前記表面保護部材と接着性樹脂と裏面保護部材とを一体的に非受光面側に折り曲げた折り曲げ部を有し、この折り曲げ部の一部に、前記太陽電池の正極および負極の電極部から端子箱に至るリード線の配線経路の一部となる切り欠き部を設け、この切り欠き部においても、前記リード線の周囲を包囲して封止した接着性樹脂の外表面を、前記表面保護部材により被覆してなるものとする(請求項1の発明)。
【0019】
請求項1の発明によれば、リード線を裏面保護部材の側面部から引き出し、従来の太陽電池モジュールのように、裏面保護部材に、リード線引き出し用の穴が存在しない。従って、飛び火が発生して、万一接着性樹脂が燃焼したとしても、接着性樹脂の外表面が、耐火性の表面保護部材で殆んど被覆されているので、燃焼用の空気が遮断され、延焼の抑制効果が大となる。
【0020】
また、この構成によれば、太陽電池の正極および負極の電極部から端子箱に至るリード線の引き回し作業が容易となり、かつ高い防火および電気絶縁に対する安全性が確保できる。なお、折り曲げ部の先端等、接着性樹脂が部分的に露出する部分が存在するが、後述する請求項6の発明の太陽電池モジュールの設置方法によれば、前記露出部は、太陽電池モジュールの固定部材で覆われるので、飛び火や延焼の危険性は極めて少ない。また、前記露出部には、耐熱性樹脂(信越化学製 KE200)を塗布して保護することにより、耐火性を向上することもできる。
【0021】
また、請求項1の実施態様としては、下記請求項2ないし4の発明が好ましい。
【0022】
即ち、耐火性向上と製造コスト低減の観点から、前記請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記裏面保護部材は鋼板とする(請求項2の発明)。
【0023】
さらに、施工性の向上や軽量化の観点から、前記請求項1または2に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記表面保護部材はETFE等の難燃性樹脂シートとする(請求項3の発明)。
【0024】
さらにまた、作業性向上の観点から、前記請求項1ないし3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記リード線は、半田コート銅箔とする(請求項4の発明)。
【0025】
また、太陽電池モジュールの設置方法としては、前記耐火性と作業性向上の観点から、下記請求項5の発明が好適である。即ち、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの設置方法において、屋根などの設置部材へ固定されて太陽電池モジュールを取り付けるための固定部材と、この固定部材の上面部に太陽電池モジュールを載置した後、太陽電池モジュールを上方から前記固定部材に押圧固定するための押え具とを設け、前記固定部材は、その断面形状が横C字状の取り付けレールであって、その両端部に内側上方に折り曲げられたカール部を有し、かつ、その中央部に、太陽電池モジュールの前記折り曲げ部の湾曲部と係合する2個の爪部を有し、この爪部とカール部との間に、隣接する太陽電池モジュールの折り曲げ部をそれぞれ搭載し、さらに、前記押え具は、その断面形状がほぼT字状のカバーレールであって、T字の垂直部が、前記2個の爪部と嵌合する突起を形成してなるものとし、前記隣接する太陽電池モジュールを搭載した後に、前記押え具の突起を前記爪部と嵌合することにより、太陽電池モジュールを固定すると共に、前記太陽電池モジュールの折り曲げ部の上面の一部を、前記押え具のT字の水平部で覆うこととする。
【0026】
【発明の実施の形態】
図面に基づき、本発明の実施例について以下に述べる。
【0027】
図1および図2は、この発明の太陽電池モジュールの実施例の模式的構成図を示し、各図にまたがって共通する部材には、同一番号を付して示す。
【0028】
図1は、太陽電池モジュールの模式的斜視図を示す。図1において、1は太陽電池、2は裏面保護部材、3は裏面保護部材の折り曲げ部、4は裏面保護部材の切り欠き部、5はリード線、6は端子箱、7は接続ケーブル、8は接続コネクタを示し、裏面保護部材2としては、本実施例では、アルミニウムを55%含有する厚さ0.35mmのガルバリウム鋼板(川鉄鋼板社製 レヂノカラーGL)を用いた。
【0029】
図2は、図1におけるA部の拡大側断面図を示す。図2において、太陽電池1の端部には、幅3mm、厚さ100μmの半田コート銅箔を、半田接続する部分を除いて導電性粘着テープで張りつけて電力取り出し端子11とし、厚さ100μmの半田コート銅箔のリード線5とは、半田12で接続している。リード線5は、裏面保護部材2の切り欠き部において、裏面保護部材2の側面を経由して裏面保護部材の非受光面側に引き出されている。
【0030】
なお、この際、裏面保護部材との接触を防止するために、リード線5が通過する裏面保護部材の側面付近には、電気絶縁性部材9が設けられている。電気絶縁性部材9としては、厚さ約50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用いたが、これ以外の材料であっても、モジュール製造工程あるいは、運転条件下において十分な耐熱性および化学的安定性、電気絶縁性を有する材料であれば良い。また、裏面保護部材の非受光面に引き出されたリード線5は、同非受光面に配設された端子箱6に導入され、外部出力されるように配線される。
【0031】
また、モジュールの受光面側には、表面保護部材13として耐候性フィルム、例えば、表面をコロナ処理した厚さ25μmのETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、旭硝子社製)フィルムを設けた。接着性樹脂10には、厚さ600μmのEVA(ブリヂストン社製EVA EVASAFE)を用いた。
【0032】
次に、図3を用いて、本発明の太陽電池モジュールの製造方法を説明する。表面保護部材13(ETFE)、接着性樹脂10(EVA)を重ね合わせ、この上に太陽電池1を載置する。太陽電池1には電力取り出し端子11を取り付け、半田12でリード線5と接続する。この上に接着性樹脂10(EVA)、切り欠き加工をした裏面保護部材としての鋼板2を配置して積層を完了する。鋼板の切り欠き部には電気絶縁性部材9を予め敷設してある。
【0033】
これらの材料を積層した後、真空ラミネータで150℃、60分間加熱・キュアを行った。この後、モジュールの周囲をトリミングして、鋼板側面中央部の切り欠きに沿って、リード線5を裏面保護部材の非受光面側に引き出しできるようにカッターで切り目を入れた。この後、一体化された太陽電池モジュールの周囲の曲げ加工を行い、切り欠き部から非受光面側に引き出したリード線を、裏面保護部材の非受光面に設置した端子箱に導入して、外部の接続ケーブルに電気的に接続した。
【0034】
次に、図4および図5について述べる。図4および図5は、請求項6の発明に関わる太陽電池モジュールの設置方法の実施例を示し、図4は、隣接する2個の太陽電池モジュールの設置状況を上方からみた斜視図を示し、また図5は、図4におけるB部の拡大断面図であって、この実施例で用いる太陽電池モジュールの固定構造を示す。
【0035】
図4および図5において、100は太陽電池モジュール、101は押え具、102は固定部材、102aは固定部材のカール部、103は固定部材を野地板104へ固定する釘、105は固定部材の爪部、106は固定部材の突起を示す。
【0036】
本実施例では、野地板104に釘103で固定された太陽電池モジュールの固定部材102には、押え具101が固定できるように爪部105が取り付けられており、太陽電池モジュール100を配置した後に、押え具101をはめ込むことにより突起106と爪部105とが嵌合し、屋根への設置施工を完了する。なお、図示しない前記リード線5は、押え具101と太陽電池モジュールの折り曲げ部とによりカバーされ、受光面側から見えなくなるようにしており、また、押え具101および固定部材102によって、火災の延焼を防止可能な設置構造となっている。
【0037】
【発明の効果】
この発明によれば、前述のように、耐火性の表面保護部材と耐火性の裏面保護部材との間に、複数個の太陽電池素子を直列または並列接続した太陽電池を接着性樹脂により封止してなり、前記太陽電池の正極および負極のリード線を、前記裏面保護部材の非受光面側に配設した端子箱に、前記裏面保護部材の側面部を経由してリード線の周囲を電気絶縁して導入し、前記端子箱を介して外部の接続ケーブルに電気的に接続してなる太陽電池モジュールであって、
前記太陽電池の正極および負極の電極部から引き出したリード線を、電気絶縁性部材で局所的に被覆してなる前記裏面保護部材の側面部の前記電気絶縁性部材表面に沿って、前記裏面保護部材の受光面側から、非受光面側に配設した端子箱に導入し、前記太陽電池の電極部から端子箱に至るリード線の周囲を、前記接着性樹脂により包囲して封止し、かつ、この接着性樹脂の外表面を、前記耐火性の表面保護部材により被覆してなり、さらに、前記太陽電池モジュールの周辺部の非発電領域の少なくとも一部は、前記表面保護部材と接着性樹脂と裏面保護部材とを一体的に非受光面側に折り曲げた折り曲げ部を有し、この折り曲げ部の一部に、前記太陽電池の正極および負極の電極部から端子箱に至るリード線の配線経路の一部となる切り欠き部を設け、この切り欠き部においても、前記リード線の周囲を包囲して封止した接着性樹脂の外表面を、前記表面保護部材により被覆してなるものとすることにより、
従来のように、裏面保護部材にリード線引き出し用の穴をあける必要がなくなり、飛び火して太陽電池表面が火災になった場合でも屋根の内部まで延焼することを防止できる。即ち、耐火性に優れ、また、リード線の引き出し部が裏面保護部材の側面から外側に大幅に張り出すことがなく無効発電領域を低減可能な構成を備え、かつ組み立て性に優れた太陽電池モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に関わる太陽電池モジュールを上方からみた斜視図
【図2】図1におけるA部の拡大側断面図
【図3】図1の太陽電池モジュールの製造方法を説明する模式図
【図4】請求項6の発明に関わる太陽電池モジュールの設置方法の実施例を示す図
【図5】図4におけるB部の拡大側断面図
【図6】従来の防火構造を有する太陽電池モジュールの一例の模式的構成図
【図7】従来の異なる防火構造を有する太陽電池モジュールの模式的構成図
【図8】従来のさらに異なる防火構造を有する太陽電池モジュールの模式的構成図
【符号の説明】
1:太陽電池、2:裏面保護部材、3:折り曲げ部、4:切り欠き部、5:リード線、6:端子箱、7:接続ケーブル、8:接続コネクタ、9:電気絶縁性部材、10:接着性樹脂、11:電力取り出し端子、12:半田、13:表面保護部材、100:太陽電池モジュール、101:押え具、102:固定部材、102a:カール部、103:釘、104:野地板、105:爪部、106:突起。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a solar cell module with improved fireproof performance and a method for installing the solar cell module, and more particularly, to a structure of a power lead drawing device portion for taking out the electric power generated by the solar cell to the outside, and an installation method adapted to this structure.
[0002]
[Prior art]
As the global environmental problems are highlighted, solar cells are highly expected as clean renewable energy.
[0003]
Solar cells are broadly classified into crystalline solar cells and amorphous thin-film solar cells. Crystalline solar cell modules that use crystalline silicon as the main raw material have already begun production on a commercial scale, but the structure is such that the power generation element is covered with a filler and the light-receiving surface is covered with glass, such as aluminum. In general, the frame is attached and fixed to a frame installed on a roof or the like. This type of solar cell module has a weight due to the use of glass, a problem of stable supply of crystalline silicon, which is a raw material of the solar cell, and the like.
[0004]
On the other hand, in the case of a thin-film solar cell module mainly using amorphous silicon, when a heat-resistant plastic film or the like is used as a substrate for a power generation element, the power generation element portion is flexible, so that it is applied to a gently curved surface. Is possible and the range of use is expanded. For example, when making a steel plate integrated solar cell module that takes advantage of this feature, a weather-resistant resin film is applied instead of a glass plate as a surface protective material on the light receiving surface side, and the surrounding portion where no power generating element is arranged If it is bent, it will be possible to supply lightweight solar cell roofs with workability equivalent to that of ordinary steel roofing materials, and it will be applicable to these markets where it has been difficult to apply so far. It is thought that it becomes. In addition, since the amount of silicon used as a raw material is small, there is no problem in supply.
[0005]
By the way, when a solar cell module is mounted on the roof of a house, it is one of the requirements necessary to be approved as a building to meet legal regulations for fire prevention. For example, in the case of a wooden building, in order to prevent the spread of fire due to flying fire, the roof is to be fired with a non-combustible material. For this reason, when a solar cell having a conventional structure is mounted, a metal plate such as a steel plate as described above is used as the back surface protection member in order to increase the fire resistance of the solar cell as a roofing material. As a fire resistant material, a nonflammable glass plate is preferably used. Moreover, although fire resistance is inferior to a glass plate, a flame-retardant resin film such as ETFE (ethylene-tetrafluoroethylene copolymer) is used as a surface protection member from the viewpoint of improving workability and reducing weight. It is done.
[0006]
As described above, a conventional example of a building material integrated solar cell module using a steel plate as a back surface protection member will be described below (see
[0007]
FIG. 6 shows a diagram of a solar cell module described in
[0008]
In general, when testing the fire resistance performance of a solar cell module, a test is performed in which wood is burned at the module light-receiving surface portion assuming a spark from the light-receiving surface side. ETFE of the surface covering material is a flame retardant material, but due to flying fire, there is a hole with the passage of time and the EVA of the filler material spreads, but if the back surface covering material is steel, it can spread to the roof base plate , Quite suppressed. However, there is a case where the fire spreads through the terminal extraction hole. In the case of the above-mentioned
[0009]
However, even with the above configuration, there is a risk of fire spreading through the terminal extraction hole due to heat deformation of the module after a spark, and in order to solve this problem, the solar cell disclosed in
[0010]
As in the
[0011]
Further, similarly to
[0012]
FIG. 8 shows the configuration of the module disclosed in Patent Document 4. This module is formed by sealing a
[0013]
[Patent Document 1]
JP 2000-244001 (4th page, FIG. 1)
[Patent Document 2]
JP 2000-244000 A (page 3-8, FIG. 1)
[Patent Document 3]
JP 2001-102616 A (page 4-5, FIGS. 1, 3)
[Patent Document 4]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-111032 (page 4, FIG. 1)
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the solar cell modules disclosed in
[0015]
First, in the case of
[0016]
Therefore, it cannot be said that the solar cell modules disclosed in
[0017]
The present invention has been made in view of the above points, and the object of the present invention is excellent in fire resistance, and the lead-out portion of the lead wire is ineffective without significantly protruding from the side surface of the back surface protection member. An object of the present invention is to provide a solar cell module having a configuration capable of reducing the power generation region and having excellent assemblability.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, in the present invention, a solar cell in which a plurality of solar cell elements are connected in series or in parallel between a fire-resistant surface protective member and a fire-resistant back surface protective member is made of an adhesive resin. A terminal box in which the positive and negative electrode lead wires of the solar cell are arranged on the non-light-receiving surface side of the back surface protection member, and the periphery of the lead wire via the side surface portion of the back surface protection member. Is a solar cell module that is electrically insulated and introduced and electrically connected to an external connection cable via the terminal box,
The back surface protection is performed along the surface of the electrically insulating member of the side surface portion of the back surface protecting member obtained by locally covering the lead wires drawn from the positive electrode and negative electrode portions of the solar cell with the electrically insulating member. From the light-receiving surface side of the member, introduced into the terminal box disposed on the non-light-receiving surface side, and the periphery of the lead wire from the electrode portion of the solar cell to the terminal box is enclosed and sealed with the adhesive resin, and, the outer surface of the adhesive resin, Ri Na coated by the refractory surface protective member, further, at least a portion of the non-power generation region of the peripheral portion of the solar cell module, and the surface protective member bonded A bent portion obtained by integrally bending the conductive resin and the back surface protection member to the non-light-receiving surface side, and a lead wire extending from the positive electrode and negative electrode portions of the solar cell to the terminal box is formed in a part of the bent portion. Notches that become part of the wiring path The provided parts, also in the cutout portion, the outer surface of the adhesive resin sealed surrounds the periphery of the lead wire, and shall such coated by the surface protective member (the invention of claim 1 ).
[0019]
According to the first aspect of the present invention, the lead wire is drawn out from the side surface portion of the back surface protection member, and there is no lead wire drawing hole in the back surface protection member as in the conventional solar cell module. Therefore, even if a spark occurs and the adhesive resin burns, the outer surface of the adhesive resin is almost covered with a fire-resistant surface protection member, so that the combustion air is blocked. In addition, the effect of suppressing fire spread becomes large.
[0020]
Moreover, according to this structure, the lead-wire operation | work from the electrode part of the positive electrode of a solar cell and a negative electrode to a terminal box becomes easy, and the safety | security with respect to high fire prevention and electrical insulation is securable. Although there is a portion where the adhesive resin is partially exposed, such as the tip of the bent portion, according to the solar cell module installation method of the invention of
[0021]
As an embodiment of
[0022]
That is , from the viewpoint of improving fire resistance and reducing manufacturing costs, in the solar cell module according to
[0023]
Furthermore, from the viewpoint of improvement in workability and weight reduction, in the solar cell module according to
[0024]
Furthermore, from the viewpoint of improving workability, in the solar cell module according to any one of
[0025]
Moreover, as a method for installing the solar cell module, the invention of the
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0027]
FIG. 1 and FIG. 2 show schematic configuration diagrams of embodiments of the solar cell module of the present invention, and members common to the respective drawings are denoted by the same reference numerals.
[0028]
FIG. 1 is a schematic perspective view of a solar cell module. In FIG. 1, 1 is a solar cell, 2 is a back surface protection member, 3 is a bent portion of the back surface protection member, 4 is a notch portion of the back surface protection member, 5 is a lead wire, 6 is a terminal box, 7 is a connection cable, 8 Represents a connector, and as the back
[0029]
FIG. 2 shows an enlarged side cross-sectional view of part A in FIG. In FIG. 2, a solder coated copper foil having a width of 3 mm and a thickness of 100 μm is attached to the end portion of the
[0030]
At this time, an electrical insulating
[0031]
On the light-receiving surface side of the module, a weather-resistant film such as a 25 μm thick ETFE (ethylene-tetrafluoroethylene copolymer, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.) film having a corona-treated surface was provided as the
[0032]
Next, the manufacturing method of the solar cell module of this invention is demonstrated using FIG. The surface protection member 13 (ETFE) and the adhesive resin 10 (EVA) are overlaid, and the
[0033]
After laminating these materials, they were heated and cured at 150 ° C. for 60 minutes with a vacuum laminator. Thereafter, the periphery of the module was trimmed, and a cut was made with a cutter so that the
[0034]
Next, FIG. 4 and FIG. 5 will be described. 4 and 5 show an embodiment of the solar cell module installation method according to the invention of
[0035]
4 and 5, 100 is a solar cell module, 101 is a presser, 102 is a fixing member, 102 a is a curling portion of the fixing member, 103 is a nail for fixing the fixing member to the
[0036]
In this embodiment, a
[0037]
【The invention's effect】
According to the present invention, as described above, a solar cell in which a plurality of solar cell elements are connected in series or in parallel is sealed between the fire-resistant surface protective member and the fire-resistant back surface protective member with the adhesive resin. The lead wires for the positive and negative electrodes of the solar cell are electrically connected to the terminal box disposed on the non-light-receiving surface side of the back surface protection member via the side surface portion of the back surface protection member. Insulating and introducing a solar cell module that is electrically connected to an external connection cable via the terminal box,
The back surface protection is performed along the surface of the electrically insulating member of the side surface portion of the back surface protecting member obtained by locally covering the lead wires drawn from the positive electrode and negative electrode portions of the solar cell with the electrically insulating member. From the light-receiving surface side of the member, introduced into the terminal box disposed on the non-light-receiving surface side, and the periphery of the lead wire from the electrode portion of the solar cell to the terminal box is enclosed and sealed with the adhesive resin, and, the outer surface of the adhesive resin, Ri Na coated by the refractory surface protective member, further, at least a portion of the non-power generation region of the peripheral portion of the solar cell module, and the surface protective member bonded A bent portion obtained by integrally bending the conductive resin and the back surface protection member to the non-light-receiving surface side, and a lead wire extending from the positive electrode and negative electrode portions of the solar cell to the terminal box is formed in a part of the bent portion. Notches that become part of the wiring path The section provided in this cutout portion, the outer surface of the adhesive resin sealed surrounds the periphery of the lead wire, by a shall such coated by the surface protective member,
Unlike the conventional case, it is not necessary to make a hole for drawing out the lead wire in the back surface protection member, and even if the surface of the solar cell becomes a fire due to a fire, it can be prevented from spreading to the inside of the roof. In other words, the solar cell module is excellent in fire resistance, and has a structure capable of reducing the reactive power generation region without the lead wire lead-out portion protruding from the side surface of the back surface protection member to the outside and having excellent assemblability. Can be provided.
[Brief description of the drawings]
1 is a perspective view of a solar cell module according to an embodiment of the present invention as viewed from above FIG. 2 is an enlarged side cross-sectional view of part A in FIG. 1; FIG. 3 illustrates a method for manufacturing the solar cell module of FIG. Fig. 4 is a diagram showing an embodiment of a solar cell module installation method according to the invention of
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1: Solar cell, 2: Back surface protection member, 3: Bending part, 4: Notch part, 5: Lead wire, 6: Terminal box, 7: Connection cable, 8: Connection connector, 9: Electrical insulation member, 10 : Adhesive resin, 11: Power extraction terminal, 12: Solder, 13: Surface protection member, 100: Solar cell module, 101: Presser, 102: Fixing member, 102a: Curled part, 103: Nail, 104: Field plate , 105: nail part, 106: protrusion.
Claims (5)
前記太陽電池の正極および負極の電極部から引き出したリード線を、電気絶縁性部材で局所的に被覆してなる前記裏面保護部材の側面部の前記電気絶縁性部材表面に沿って、前記裏面保護部材の受光面側から、非受光面側に配設した端子箱に導入し、前記太陽電池の電極部から端子箱に至るリード線の周囲を、前記接着性樹脂により包囲して封止し、かつ、この接着性樹脂の外表面を、前記耐火性の表面保護部材により被覆してなり、さらに、前記太陽電池モジュールの周辺部の非発電領域の少なくとも一部は、前記表面保護部材と接着性樹脂と裏面保護部材とを一体的に非受光面側に折り曲げた折り曲げ部を有し、この折り曲げ部の一部に、前記太陽電池の正極および負極の電極部から端子箱に至るリード線の配線経路の一部となる切り欠き部を設け、この切り欠き部においても、前記リード線の周囲を包囲して封止した接着性樹脂の外表面を、前記表面保護部材により被覆してなることを特徴とする太陽電池モジュール。A solar cell in which a plurality of solar cell elements are connected in series or in parallel is sealed with an adhesive resin between a fire-resistant surface protective member and a fire-resistant back surface protective member, and a positive electrode and a negative electrode of the solar cell The lead wire is introduced into the terminal box disposed on the non-light-receiving surface side of the back surface protection member by electrically insulating the periphery of the lead wire via the side surface portion of the back surface protection member, and through the terminal box. A solar cell module electrically connected to an external connection cable,
The back surface protection is performed along the surface of the electrically insulating member of the side surface portion of the back surface protecting member obtained by locally covering the lead wires drawn from the positive electrode and negative electrode portions of the solar cell with the electrically insulating member. From the light-receiving surface side of the member, introduced into the terminal box disposed on the non-light-receiving surface side, and the periphery of the lead wire from the electrode portion of the solar cell to the terminal box is enclosed and sealed with the adhesive resin, and, the outer surface of the adhesive resin, Ri Na coated by the refractory surface protective member, further, at least a portion of the non-power generation region of the peripheral portion of the solar cell module, and the surface protective member bonded A bent portion obtained by integrally bending the conductive resin and the back surface protection member to the non-light-receiving surface side, and a lead wire extending from the positive electrode and negative electrode portions of the solar cell to the terminal box is formed in a part of the bent portion. Notches that become part of the wiring path The parts provided, the solar cell module in this cut-out portion, the outer surface of the adhesive resin sealed surrounds the periphery of the lead wire, and wherein the Rukoto such coated by the surface protective member.
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