JP3971669B2 - ステージ装置の駆動方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高精度位置決めを行うステージ装置に関し、特にnm(ナノメータ)レベルの精度で位置決めを行うことのできるステージ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造装置や検査装置に用いるステージ装置には、LSIパタンの微細化に伴い、数十nm以下の位置決め精度が要求されている。
さらに、ウェハの大口径化にともない、300mm以上のストロークが要求されている。
ストロークの増加は、ステージ装置の大型化を招き、装置全体の小型化を難しくしている。
【0003】
ステージ装置を小型化するために、超音波モータを駆動源とするステージ装置が提案されている(特開2001−265442公報参照)。
超音波モータは、従来のサーボモータ等に比べて小型であるとともに、超音波モータを駆動源とするステージ装置では、ボールネジ等の連結変換手段は不要であるために、ステージ装置全体を小型化することができる。
【0004】
さらに、超音波モータは、所望の位置に停止後は、駆動信号の入力を停止しても、ステージ装置はその位置に停止し続けることができるという、いわゆる自己保持性を有する。
従って、従来のサーボモータでは位置決め終了後にもフィードバック制御が必要であるが、超音波モータでは位置決め終了後にはフィードバック制御を行う必要はない、このため、電気エネルギーを節約することができるという優れた特徴を有している。
【0005】
しかし、超音波モータは圧電素子に電圧を印可し、その電歪効果で圧電素子の先端チップに楕円軌道を描かせるという構造であるため、圧電素子が歪むだけの定格電圧を必要とする、そのため数μm程度以下の微少移動を安定に行うことが難しいという問題があった。
このため、超音波モータを駆動源とするステージ(以下、粗動ステージという)では、半導体製造装置や検査装置に要求される、数十nmの位置決めを行うことは難しい。
【0006】
一方、ピエゾアクチュエータは、nmレベルの位置決めを高速に行うことができるという優れた特徴を有する。
しかし、ピエゾアクチュエータのストロークは一般的には10μm程度である。このため、ピエゾアクチュエータを駆動源とするステージ(以下、微動ステージという)では、半導体製造装置や検査装置に要求される、300mm以上のストロークを実現することは不可能である。
【0007】
そこで、粗動ステージと微動ステージを組み合わせて用いることにより、要求性能を満足させることが行われている。(特開平5−143164公報、特開平8−241848公報、特開2001−225241公報参照)
すなわち、粗動ステージを用いて300mm以上のストローク移動を行い、微動ステージを用いて、数十nmレベルの位置決めを行うことにより、半導体製造装置や検査装置に要求される性能を満足させることが行われている。
このような、粗動ステージと微動ステージを組み合わせたステージ装置は、従来のモータにおける駆動方式を用いて制御が行われていた。
【0008】
図3に、従来の駆動方式を示す通り、微動ステージは、フィードバック制御が行われているので、まず、S100において、粗動ステージ駆動中に微動ステージのフィードバック制御が有効とならないように、微動用フィードバック制御系をOFFにする。そして、S101に移行する。
次いで、ステージ装置の位置決め目標位置が微動ステージのストローク範囲内となるように、S101において、ピエゾアクチュエータを可動範囲の半分に相当する量だけ変位させることにより、微動ステージを中央位置に移動させる。
その後、粗動ステージ移動中に微動ステージ位置が変化しないように固定する。そして、S102に移行する。
以上の手続きの後、S102において、粗動ステージのフィードバック制御を行い、粗動ステージを目標位置に移動させる。そして、S103に移行する。
【0009】
粗動ステージが目標位置から位置決め精度以内に到達した後、S103において、微動用フィードバック制御系をONして、微動ステージが目標位置に位置決めを行う。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
超音波モータは自己保持特性があるために、粗動ステージ位置決め終了後は、粗動用フィードバック制御系はOFFとすることができるにもかかわらず、従来の駆動方式では、外乱によるステージシステム全体系の微振動が心配されるため、粗動用フィードバック制御系をOFFとすることは行われていない。
【0011】
しかも、超音波モータは、自己保持特性を有するものの、フィードバック制御をOFFとした直後、すなわち、駆動信号の入力を停止した直後には、その停止位置を中心とする微少振動を発生することが判明している。
微少振動が発生している状態で微動用フィードバック制御系をONすると、微動用フィードバック量の演算を行うために微動ステージの位置計測を行う際に、粗動ステージの振動量をも重畳した位置を計測することとなる。
このため、計測位置には誤差を含むこととなり、安定した位置決め制御が望めない。
【0012】
さらに、ある計測時点において、超音波モータの駆動を停止した際の微少振動において、粗動ステージの振動量の絶対値が微動ステージの移動量の絶対値よりも大きく、しかも変位方向が逆となる場合には、微動用フィードバック制御系は、微動ステージが制御方向とは逆方向に移動したと判断して、誤動作を起こし、微動ステージを安定に位置決め制御することが望めなくなる。
その結果、粗動用フィードバック制御系をOFFとした直後の、粗動ステージが一定振幅以上の微少振動を発生している状態で微動用フィードバック制御系をONとすると、微動ステージは安定したフィードバック制御を行うことができないという課題があった。
【0013】
また、微動ステージを毎回中央位置に移動した後固定するため、微動ステージの移動のための処理が毎回必要となり、処理手順の増加と移動時間の増大を招くという課題があった。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述した不都合に鑑みてなされたものであり、超音波モータを駆動源とする粗動ステージとピエゾアクチュエータを駆動源とする微動ステージを安定して、しかも高速に駆動することのできる駆動方法を提供するものである。
即ち、請求項1に係る発明は、超音波モータの駆動により第1のストローク範囲を移動可能な粗動ステージと、該粗動ステージ上でピエゾアクチュエータの駆動により、前記粗動ステージと同方向に微小距離の第2のストローク範囲を移動可能な微動ステージと、前記粗動ステージおよび微動ステージの現在位置を検出するための位置検出手段と、を備えたステージ装置の駆動方法であって、前記粗動ステージに対して前記位置検出手段による現在位置計測結果を基に、前記超音波モータに第1の駆動信号を入力して前記粗動ステージを仮の目標位置に粗動位置決めするステップ1と、前記超音波モータへの第1の駆動信号の入力を停止した後、前記位置検出手段により前記粗動ステージの現在位置を、少なくとも前記粗動ステージの一次の固有振動数の逆数よりも長い時間をかけて測定するステップ2と、前記ステップ2における測定値に基づいて、前記粗動ステージの振動振幅を算出するステップ3と、前記粗動ステージの振動振幅が予め設定した許容値よりも小さくなった後、前記ピエゾアクチュエータに第2の駆動信号を入力して前記微動ステージを最終の目標位置に位置決め制御するステップ4と、を含むステージ装置の駆動方法である。
【0015】
また、請求項2に係る発明は、前記仮の目標位置をピエゾアクチュエータの変位可能量に応じて設定することを特徴とするものである。
また、請求項3に係る発明は、前記ステップ3における振動振幅は、前記ステップ2における測定値の最大値と最小値の差として算出されることを特徴とするものである。
また、請求項4に係る発明は、前記ステップ4における許容値が前記第2のストローク範囲であることを特徴とするものである。
また、請求項5に係る発明は、前記第2のストローク範囲が、前記第1のストローク範囲の1/1000以下であることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の超音波モータとピエゾアクチュエータを駆動源とするステージ装置の一例を示す模式図である。
【0017】
この超音波モータとピエゾアクチュエータを駆動源とするステージ装置は、超音波モータ12を駆動源として第1のストローク範囲(300mm程度)を移動可能な粗動ステージ14、ピエゾアクチュエータ15を駆動源として第2のストローク範囲(10μm程度)を移動可能な微動ステージ16から構成されている。
【0018】
粗動ステージ14は、ベース基盤10に設置されたリニアガイド等の一対のガイド部材11によって一方向へ直線的に案内される。
【0019】
ベース基盤10上に配置された超音波モータ12は、ガイド部材11と平行に固定された粗動ステージ14の被駆動部材13に当接させてある。
【0020】
一方、微動ステージ16上には、位置検出用ミラー17が、ガイド部材11に対して直交して固定されており、レーザ干渉計18、レーザ光源(不図示)とともに、微動ステージ16上に固定されたウェハ20の位置検出手段19を構成している。
【0021】
さらに、このステージ装置は、上位指令装置24からの駆動命令に基づき、超音波モータ12に駆動信号を出力して、粗動ステージ14を仮の目標位置に移動させるための粗動用フィードバック制御系31と、ピエゾアクチュエータ15に駆動信号を出力して、微動ステージ16を最終の目標位置に移動させるための微動用フィードバック制御系32とを備えている。
【0022】
粗動ステージ14に対して位置決めフィードバック制御を行うための、粗動用フィードバック制御系31は、各種の演算処理を行うCPU26、レーザ干渉計18からの信号を実際の位置情報に変換するためのエンコーダカウンタ25、粗動ステージ14の制御プログラム28aを格納するメモリ27、CPU26の演算結果に基づき超音波モータ12への駆動信号を出力するD/A変換器29から構成されている。なお、粗動ステージ14が超音波モータによって移動するストローク(第1のストローク範囲)は、300mmとなっている。
【0023】
また、微動ステージ16に対して位置決めフィードバック制御を行うための、微動用フィードバック制御系32は、各種の演算処理を行うCPU26、レーザ干渉計18からの信号を実際の位置情報に変換するためのエンコーダカウンタ25、微動ステージ16の制御プログラム28bを格納するメモリ27、CPU26の演算結果に基づきピエゾアクチュエータ15への駆動信号を出力するD/A変換器30から構成されている。
【0024】
粗動ステージ14を駆動させる場合には、D/A変換器29からの所定の駆動信号21(交流電圧)を超音波モータ12に印可する。駆動信号21の印可により、超音波モータ12の摩擦部材12aの先端部は楕円運動を描くように設計されている。
【0025】
そして、摩擦部材12aの先端部が押し当てられている粗動ステージ14の被駆動部材13との間に発生する摩擦力によって、粗動ステージ14をガイド部材11に沿って直線的に移動させることができるようになっている。
【0026】
また、微動ステージ16を駆動させる場合には、D/A変換器30からの所定の駆動信号22(直流電圧)をピエゾアクチュエータ15に印可する。駆動信号22の印可により、ピエゾアクチュエータ15の先端部15aは直線的に変位するように設計されている。
【0027】
そして、ピエゾアクチュエータ15の先端部15aの変位は、微動ステージ16の4隅に固定されたヒンジ16aを変形させ、微動ステージ16をガイド部材11と同一直線方向に移動させることができるようになっている。
ピエゾアクチュエータ15の先端部15aの変位量と微動ステージ16の移動量は一致するように設計してある。
なお、微動ステージ16の移動するストローク(第2のストローク範囲)は、第1のストローク範囲の1/1000以下の微小の距離に設定され、具体的には15μmとなる。
【0028】
次に、上位指令装置24からの命令に基づいて、実際にステージ装置を駆動させる手順を、図2に示すフォローチャートに従って説明する。
なお、粗動ステージ14による粗動位置決めが終了し、最終の目標位置が微動ステージ16の移動可能範囲内に到達した定常状態では、粗動用フィードバック制御系31はOFF、微動用フィードバック制御系32はONされた状態にある。
【0029】
上位指令装置24から目標位置と起動命令が入力されると、まずS200によって、目標位置を変数P1として代入してメモリに保存しておく。
また、予め計測しておいたピエゾアクチュエータ15の最大変位量を、変数P2として代入してメモリに保存しておく。
ただし、ピエゾアクチュエータ15に定格電圧を印可し続けると、ピエゾアクチュエータ15が絶縁破壊を起こす場合があるので、最大変位量としては定格電圧の70%程度の駆動信号で得られる値を用いることが望ましい。そして、S201に移行する。
【0030】
S201によって、微動用フィードバック制御系32をOFFとする。この際、駆動信号22は現在の指令電圧値を保持したままとする。
そして、S202に移行する。
S202において、予め計測しておいたピエゾアクチュエータ15の駆動信号と変位量の関係を用いて、現在の駆動信号22の値からピエゾアクチュエータ15の現在変位量を算出して、その結果を変数P3として代入してメモリに保存しておく。そして、S203に移行する。
【0031】
ピエゾアクチュエータ15の現在変位量を知ることができれば、その変位量を用いて粗動ステージ14の目標位置(仮の目標位置)を設定して粗動位置決めを行うことができる。すなわち、粗動ステージ14の位置決め誤差を考慮して、最終的に粗動ステージ14の仮の目標位置が第2のストローク範囲内となるように、S203において、粗動ステージの仮の目標位置を計算式1によって算出する。この計算式1を用いることにより、ピエゾアクチュエータ15を変位量の中央位置に移動させる手順を省略することができ、処理手順を簡単化することができる。そして、S204に移行する。
仮の目標位置=P1−(P2/2)+P3・・・・・・(計算式1)
但し、P1:上位指令装置から与えられた目標位置
P2:ピエゾアクチュエータ15の最大変位量
P3:ピエゾアクチュエータ15の現在変位量
S204において粗動用フィードバック制御系31をONして、S205において粗動ステージ14を仮の目標位置に粗動位置決めさせる。この粗動位置決めとは、超音波モータ12の駆動信号の入力を停止した後状態をいい、この状態では粗動ステージ14は停止しているか、上記計算式1の仮の目標位置を振動中心とした微少振動を行っている状態をいう。そして、S206に移行する。
【0032】
粗動ステージ14が仮の目標位置に位置決めした後、S206において粗動用フィードバック制御系31をOFFとして、超音波モータ12への駆動信号21を停止する。そして、S207に移行する。
【0033】
超音波モータ12への駆動信号21を停止した後の、粗動ステージ14の振動を監視するため、まず、S207において、エンコーダカウンタ25の出力値を読み取り、粗動ステージ14の現在位置を計測して記録する。
【0034】
この処理を、一定時間継続して行う(S208)。この一定の計測時間は、その時間内に、粗動ステージ14の振動振幅の最大値と最小値がともに存在するようにするために、粗動ステージ14の一次の固有振動数の逆数よりも長い時間とすることが必要である。
【0035】
通常、粗動ステージ14の一次の固有振動数は、100Hz程度であるため、計測時間は10〜20ミリ秒程度とすればよく、一定時間経過後、S209に移行する。
【0036】
S209において、粗動ステージ14の振動振幅を算出して、その値を保存する。計測時間内には、振動振幅の最大値と最小値が含まれているから、振動振幅は、一定の計測時間内に記録された位置情報の最大値と最小値の差として算出することができる。
【0037】
記録した位置情報を全て消去した後、S210に移行する、S210において粗動ステージ14の振動振幅が予め設定した許容値よりも小さいか否かを判定する。この許容値としては、好ましくは第2のストローク範囲になっているか否かを基準とすればよい。さらに好ましくは30nm程度に設定すると良い。
【0038】
小さい場合にはS211に移行し、小さくない場合にはS207に移行して、再度監視を行う、ここで、許容値は小さいほど望ましいが、小さくし過ぎると監視に要する時間が長くなってしまい望ましくないため、微動ステージ16の位置決め精度(数十nm程度)と同程度に設定すればよい。
【0039】
S211において、微動用フィードバック制御系32をONして、微動ステージ16を上位指令装置から与えられた目標位置(最終の目標位置)に位置決めさせる。
【0040】
このように、粗動ステージ14の振動振幅を監視した後、微動用フィードバック制御系32をONすることにより、安定した位置決め制御を行うことができる。また、粗動ステージ14の仮の目標位置を適切に設定することにより、微動ステージ16を中央位置に移動させる手順を省略することができ、処理手順の簡素化と移動時間の短縮を図ることができる。
【0041】
【実施例】
ここで、図1に示す本発明のステージ装置を用いて、微動ステージ16を位置決めさせた場合の駆動特性について調べた。
【0042】
粗動ステージ14は、300mm×300mm×20mmの板状をしたアルミナセラミックス製とし、ベース基盤10上に、一対のガイド部材11として300mmのストロークを有するリニアガイドを案内装置に用いた。
【0043】
また、粗動ステージ16は、250mm×250mm×20mmの板状をしたアルミニウム製とした。
【0044】
位置計測は、最小分解能0.6nmのレーザ干渉系20を用いた。
【0045】
また、粗動ステージ14の下面にはアルミナセラミックス製の被駆動部材13を設置し、被駆動部材13の長手方向に対して垂直に超音波モータ12を設け、超音波モータ12の摩擦部材12aを3kgの予圧によって被駆動部材13と当接させるようにした。
【0046】
さらに、ピエゾアクチュエータ15には、定格電圧を印可することにより15μm変位するものを用いた。
【0047】
粗動ステージ14を原点に位置決めした後、目標位置50mm、速度50mm/秒、粗動ステージの位置決め精度±1μm、微動ステージの位置決め精度±15nm、監視時間周期20ミリ秒、振動振幅の許容値30nmの条件で、ステージ駆動実験を5回繰り返し、従来例と本発明の駆動方法を用いて、微動ステージの位置決め安定性と移動時間を測定した。
【0048】
ただし、図3に示す従来例の駆動方法では、粗動用フィードバック制御系と微動用フィードバック制御系が同時にONされる場合があるが、本実施例に用いたステージ装置には位置検出手段が一つしかないため、微動用フィードバック制御系32をONする直前に、粗動用フィードバック制御系31をOFFとして実験を行った。しかし、従来例の駆動方式では、微動ステージは振動を起こし、安定した位置決め制御は不可能であった。
【0049】
一方、本発明による駆動方法では、平均移動時間1.62秒で安定して位置決め制御を行うことが可能であった。
【0050】
次に、微動ステージの移動回数を低減した効果を確かめるために、ピエゾアクチュエータを現在位置から最大可動変位量の半分に相当する量だけ変位させ、微動ステージを中央位置に固定するステップをS203の前に追加するとともに、S203の仮の目標位置をP1に変更して、前記の条件でステージ駆動実験を繰り返し5回行い、移動時間の測定を行った。
その結果、平均移動時間は1.93秒であった。
【0051】
本発明の駆動方法を用いれば、安定して微動ステージを位置決めすることができ、しかも、移動時間を約15%低減できることがわかる。
このことから、本発明の駆動方法は、超音波モータを駆動源とする粗動ステージとピエゾアクチュエータを駆動源とする微動ステージを組み合わせて用いるステージ装置の駆動方法として、有用であることがわかる。
なお、本実施例では、一軸方向へ移動するステージ装置を例にとって説明したが、この他に回転ステージ装置や多軸ステージ装置に対しても、同様の効果を得ることができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によるステージ装置によれば、粗動ステージの振動量の絶対値が微動ステージの移動量の絶対値よりも大きく、しかも変位方向が逆となる場合においても、微動用フィードバック制御系は、誤動作を起こすことが無く微動ステージを安定に位置決め制御させることができるとともに、処理手順の簡素化と移動時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波モータとピエゾアクチュエータを駆動源とするステージ装置の一例を示す模式図である。
【図2】本発明の駆動方法の流れを示すフローチャートである。
【図3】従来のモータを用いた駆動方法の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…ベース基盤
11…ガイド部材
12…超音波モータ
12a…摩擦部材
13…被駆動部材
14…粗動ステージ
15…ピエゾアクチュエータ
15a…先端部
16…微動ステージ
16a…ヒンジ
17…レーザ測長用ミラー
18…レーザ測長計
19…位置検出手段
20…ウェハ
21…駆動信号
22…駆動信号
23…位置信号
24…上位指令装置
25…エンコーダカウンタ
26…CPU
27…メモリ
28a、28b…制御プログラム
29…D/A変換器
30…D/A変換器
31…粗動用フィードバック制御系
32…微動用フィードバック制御系

Claims (5)

  1. 超音波モータの駆動により第1のストローク範囲を移動可能な粗動ステージと、
    該粗動ステージ上でピエゾアクチュエータの駆動により、前記粗動ステージと同方向に微小距離の第2のストローク範囲を移動可能な微動ステージと、
    前記粗動ステージおよび微動ステージの現在位置を検出するための位置検出手段と、を備えたステージ装置の駆動方法であって、
    前記粗動ステージに対して前記位置検出手段による現在位置計測結果を基に、前記超音波モータに第1の駆動信号を入力して前記粗動ステージを仮の目標位置に粗動位置決めするステップ1と、
    前記超音波モータへの第1の駆動信号の入力を停止した後、前記位置検出手段により前記粗動ステージの現在位置を、少なくとも前記粗動ステージの一次の固有振動数の逆数よりも長い時間をかけて測定するステップ2と、
    前記ステップ2における測定値に基づいて、前記粗動ステージの振動振幅を算出するステップ3と、
    前記粗動ステージの振動振幅が予め設定した許容値よりも小さくなった後、前記ピエゾアクチュエータに第2の駆動信号を入力して前記微動ステージを最終の目標位置に位置決め制御するステップ4と、を含むステージ装置の駆動方法。
  2. 前記仮の目標位置をピエゾアクチュエータの変位可能量に応じて設定することを特徴とする請求項1に記載のステージ装置の駆動方法。
  3. 前記ステップ3における振動振幅は、前記ステップ2における測定値の最大値と最小値の差として算出されることを特徴とする請求項1または2に記載のステージ装置の駆動方法。
  4. 前記ステップ4における許容値が前記第2のストローク範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のステージ装置の駆動方法。
  5. 前記第2のストローク範囲が、前記第1のストローク範囲の1/1000以下であることを特徴とする請求項4に記載のステージ装置の駆動方法。
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