JP3970270B2 - 非接触型シールおよび流体機械 - Google Patents

非接触型シールおよび流体機械 Download PDF

Info

Publication number
JP3970270B2
JP3970270B2 JP2004254853A JP2004254853A JP3970270B2 JP 3970270 B2 JP3970270 B2 JP 3970270B2 JP 2004254853 A JP2004254853 A JP 2004254853A JP 2004254853 A JP2004254853 A JP 2004254853A JP 3970270 B2 JP3970270 B2 JP 3970270B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seal
face plate
contact type
type seal
zeta potential
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004254853A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006070989A (ja
Inventor
二郎 村山
康弘 佐々木
啓臣 佐久間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2004254853A priority Critical patent/JP3970270B2/ja
Publication of JP2006070989A publication Critical patent/JP2006070989A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3970270B2 publication Critical patent/JP3970270B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

この発明は、非接触型シールおよび流体機械に関し、さらに詳しくは、シール特性の変化を効果的に抑制できる非接触型シール、および、かかる非接触型シールを有する流体機械に関する。
従来の非接触型シールには、特許文献1に記載される技術が知られている。非接触型シールは、シールランナおよびシールリングから成り、これらのシール部が絶縁性のセラミックスを材料としたフェースプレート面を対向させて配置されることにより構成される。また、これらのシール部のフェースプレート面間には狭い隙間が形成され、この隙間によってシール水の流路が設けられる。また、非接触型シールは、フェースプレート面間の隙間が流路に沿って徐々に狭まるように構成されている。かかる非接触型シールでは、フェースプレート面間にシール水が流れると、流体の圧力が徐々に減圧される。これにより、シール機構が構成される。
しかしながら、従来の非接触型シールでは、シール特性の変化が十分に抑制されていないという課題がある。従来の非接触型シールでは、シール水中に含まれる金属イオンがシール面に析出、付着してシール特性が変化すると考えられており、かかる金属イオンの付着を防止することにより課題の解決を図っている。
特開平6−17790号公報
この発明は、上記とは異なる新規な視点から課題を解決するものであり、シール特性の変化を効果的に抑制できる非接触型シール、および、かかる非接触型シールを有する流体機械を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる非接触型シールは、シール水の流路となる隙間を開けつつ対向して配置された一対のフェースプレートを有すると共に、これらのフェースプレートの隙間がシール水の流路に沿って狭められて成る非接触型シールにおいて、前記フェースプレートは、絶縁性セラミックス材料から成ると共に、シール水が流通して前記フェースプレート表面に電荷が蓄積することにより電荷同士の反発力によって生ずる前記フェースプレートの変形を抑制する変形抑制構造を有し、且つ、前記変形抑制構造は、前記フェースプレートがシール面のゼータ電位を上昇させるゼータ電位上昇剤料を含有していることにより構成されることを特徴とする。
この非接触型シールでは、フェースプレートがセラミックス材料から成るので、シール水が流通して前記フェースプレート表面に負の電荷が蓄積する。フェースプレートに接するシール水中には、正のイオン(電荷)が存在し電荷はバランスがとれている。しかし、シール水は高速で流れているので、シール水面の正の電荷は押し流されてしまう。すると、負の電荷同士の反発力により前記フェースプレートに変形が発生する。そして、この非接触型シールでは、フェースプレートが、かかる変形を抑制する変形抑制構造を有するので、フェースプレートの変形が効果的に抑制されてシール特性の変化が効果的に抑制される利点がある。なお、かかるフェースプレート表面に電荷が蓄積することによりフェースプレートが変形する現象は、発明者らの独自の研究により判明したものであり、新規である。
また、この非接触型シールでは、フェースプレートが、シール面のゼータ電位を上昇させるゼータ電位上昇剤料(ゼータ電位上昇元素)を含有する。かかるゼータ電位上昇剤料には、例えば、マグネシウム、カルシウム、イットリウムが該当する。かかる構成では、ゼータ電位上昇剤料により、フェースプレートに生ずるゼータ電位が上昇する。これにより、フェースプレートの変形が低減されるので、シール特性の変化が抑制される利点がある。
この非接触型シールでは、フェースプレートが、酸化アルミニウム、窒化珪素、ジルコニア、炭化ホウ素もしくは炭化珪素の少なくとも1つを含むセラミックスから成る。かかる構成では、アルミナ製もしくはシリコンナイトライド製のフェースプレートと比較して、フェースプレートの剛性が高い。これにより、フェースプレートの変形(湾曲)が低減されるので、シール特性の変化が効果的に抑制される利点がある。
また、この発明にかかる非接触型シールでは、前記変形抑制構造は、前記フェースプレートの厚みが増加されていることにより構成される。
この非接触型シールでは、フェースプレートの厚みが増加されることにより、フェースプレートの剛性が増加されている。これにより、フェースプレート21、31の変形がさらに低減されるので、シール特性の変化がより効果的に抑制される利点がある。
また、この発明にかかる非接触型シールでは、前記変形抑制構造は、ゼータ電位を上昇させるゼータ電位上昇剤料が前記フェースプレートのシール面にコーティングもしくは注入されていることにより構成される。
この非接触型シールでは、ゼータ電位を上昇させるゼータ電位上昇剤料がフェースプレートの表面(シール面)にコーティングもしくは注入される。ここで、コーティングされるゼータ電位上昇剤料には、例えば、スピネル(MgAl24)、カルシウムアルメイト(CaAl24)等が該当する。かかる構成では、コーティングもしくは注入されたゼータ電位上昇剤料の作用により、フェースプレートに生ずるゼータ電位が上昇する。これにより、フェースプレートの変形が低減されるので、シール特性の変化が抑制される利点がある。
また、この発明にかかる非接触型シールの前記変形抑制構造は、前記フェースプレートがシール面に凹凸を有することにより構成される。
また、この非接触型シールでは、フェースプレートのシール面に凹凸が形成される。かかる構成では、フェースプレート表面の凹み部分に帯電した正の電荷が、シール水によって押し流され難い。したがって、フェースプレート表面が平滑な構成と比較して、フェースプレート表面から押し流される正の電荷量が低減される。これにより、フェースプレートの変形が低減されるので、シール特性の変化が抑制される利点がある。
また、この発明にかかる流体機械は、上記の非接触型シールにより流体がシールされている。
また、この発明にかかる流体機械は、前記非接触型シールのシール水には、そのpH値を降下させるpH値降下剤が添加されている。
この非接触型シールを有する流体機械では、pH値を降下させるpH値降下剤がシール水に添加される。かかるpH値降下剤には、例えば、ホウ酸が該当する。かかる構成では、pH値降下剤の添加によってシール水のpH値が降下する(酸性側に変化する)。一方、ゼータ電位は、pH値が小さいほど高い。したがって、pH値が降下するほどフェースプレート表面のゼータ電位が上昇してプラス側に近づく。これにより、フェースプレートの変形が低減されるので、シール特性の変化が抑制される利点がある。
また、この発明にかかる流体機械は、前記非接触型シールのシール水には、その導電率を上昇させる導電率上昇剤が添加されている。
この非接触型シールを有する流体機械では、非接触型シールのシール水に、その導電率を上昇させる導電率上昇剤が添加される。かかる導電率上昇剤には、例えば、水酸化リチウムおよびホウ酸が該当する。かかる構成では、導電率上昇剤の添加によってシール水の導電率が上昇する。一方、ゼータ電位は、導電率が大きいほど高い。したがって、導電率が上昇するほどフェースプレート表面のゼータ電位が上昇して、プラス側に近づく。これにより、フェースプレートの変形が低減されるので、シール特性の変化が抑制される利点がある。
この発明にかかる非接触型シールによれば、フェースプレートが、電荷の蓄積による変形を抑制する変形抑制構造を有するので、フェースプレートの変形が効果的に抑制されて、シール特性の変化が効果的に抑制される利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施例の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。
図1は、この発明の実施例1にかかる非接触型シールを示す断面図である。図2は、図1に記載した非接触型シールのフェースプレートを示す説明図である。図3〜図6は、図2に記載したフェースプレートの変形例を示す説明図である。図7は、図1に記載した非接触型シールの適用例を示す説明図である。図8は、非接触型シールの変形の原理を示す説明図である。
この非接触型シール1は、例えば、原子力一次系の主冷却材ポンプ100に用いられる(図7参照)。主冷却材ポンプ100は、モータ101と、ポンプ軸102と、インペラ103とを含み構成される。この主冷却材ポンプ100では、モータ101が駆動されるとポンプ軸102を介して動力が伝達され、インペラ103が回転して冷却水が供給される。ここで、非接触型シール1は、この主冷却材ポンプ100のNo.1シールとして用いられる。このNO.1シールは、インペラ103に流れる高温水を押し戻す役割を有する封水をシールする機能を有する。
非接触型シール1は、シールランナ2およびシールリング3を含み構成される(図1参照)。シールランナ2およびシールリング3は、スチール製の環状部材から成り、その一方の端部にフェースプレート21、31が設置されると共に、これらのフェースプレート21、32によってシール面が形成されている。シールランナ2は、そのシール面(フェースプレート21)をポンプ軸102の軸方向に向けつつ、ポンプ軸102に嵌め込まれて固定設置される。一方、シールリング3は、そのシール面(フェースプレート31)がシールランナ2のシール面に対向するように、ポンプ軸102に嵌め込まれて設置される。また、シールリング3は、ポンプ軸102に対して軸方向にスライド可能に設置される。また、シールランナ2およびシールリング3のフェース面間には所定の隙間が形成される。この隙間は、シール水の流路となる。また、シールリング3のシール面には傾斜(テーバ)が形成されており、シール面間の隙間が流路に沿って徐々に狭まるように構成されている。
この非接触型シール1では、高流速のシール水が各シール面間の隙間に流入し、この隙間が徐々に狭まることによってシール水の流体圧力が低減される。また、このとき、シールリング3のシール面の傾斜にシール水があたることによりリフティングフォースが発生して、シールリング3がポンプ軸102の軸方向に押し上げられる。また、シールリング3には、シール水の圧力により逆方向からシーティングフォースが作用しており、これにより、シールリング3がシールランナ2側に押し下げられる。そして、これらのリフティングフォースおよびシーティングフォースのバランスによってシール面間の隙間が調整され、シール水の流量(リーク量)が一定に維持される。
ここで、発明者らの研究によれば、シール特性(シール水の圧力や流量など)の変化は、シール面を構成するフェースプレートの変形に起因することが判明している。具体的には、フェースプレートが変形することによりシール面の傾斜が変化し、シール特性が変化することが判明している。かかる知見は発明者らの独自の研究によるものであり、未だ関連する研究はなされていない。すなわち、従来の非接触型シールでは、シール面への金属イオンの析出付着等によって、シール特性が変化すると考えられていた。このため、フェースプレートの変形に着目した課題解決手段は、未だ実施されていない。
また、発明者らの研究によれば、フェースプレートの変形は、以下のように発生することが判明している(図8参照)。まず、従来の非接触型シールでは、磨耗防止の観点からフェースプレートがセラミックス(アルミナもしくはシリコンナイトライド)により構成されている。かかるセラミックス製のフェースプレートは絶縁特性を有するため、シール水中ではフェースプレートの表面(シール面)にイオン(プラスイオン)が分離している。かかる状態において、高流速のシール水がフェースプレート間の隙間を通ると、フェースプレート表面のイオンが押し流される(図8(a)参照)。すると、フェースプレート表面には、マイナスの電荷が蓄積して電気的な反発力(斥力)が発生する(図8(b)参照)。すると、この反発力によってフェースプレートに曲げ応力が作用し、フェースプレートが湾曲する(図8(c)参照)。これにより、シール面の傾斜が変化して、シール特性が変化する。
[フェースプレートの剛性の増加]
上記観点から、この非接触型シール1では、フェースプレートの変形を抑制するために、フェースプレート21、31がジルコニア、炭化ホウ素、炭化珪素その他の高剛性セラミックスにより構成される(図1参照)。かかる構成では、アルミナ製もしくはシリコンナイトライド製のフェースプレート(低剛性セラミックスから成るフェースプレート)と比較して、フェースプレート21、31の剛性が高い。これにより、フェースプレート21、31の変形(湾曲)が低減されるので、シール特性の変化が効果的に抑制される利点がある。なお、フェースプレート21、31の剛性を高めるための材料変更は、フェースプレート21、31の変形に着目した課題解決手段自体が新規であるため、未だ実施されていない。この点において、この非接触型シール1は、シール特性の変化を抑制するための新規な課題解決手段を提供するものである。
[フェースプレートの厚みの増加]
また、この非接触型シール1では、フェースプレート21、31の厚みが増加されることにより、フェースプレート21、31の剛性が増加されることが好ましい(図2参照)。これにより、フェースプレート21、31の変形がさらに低減されるので、シール特性の変化がより効果的に抑制される利点がある。なお、材料の変形は、一般に厚さの2乗に比例する。したがって、例えば、フェースプレート21、31の厚みが従来の3倍となれば、その変形量が1/9に低減される。
具体的には、フェースプレート21,31は、厚みt1、t2が少なくとも20[mm]より大きいことが好ましく、40[mm]〜100[mm]の範囲にあることがより好ましく、55[mm]〜65[mm]の範囲にあることがより好ましい。これにより、より効果的にフェースプレート21,31の変形が抑制される利点がある。
また、フェースプレート21,31は、非接触型シールの設置状態にて、ポンプ軸102の軸方向にかかる厚みt1、t2が、径方向にかかる厚み(幅)よりも大きいことが好ましい。これにより、より効果的にフェースプレート21,31の変形が抑制される利点がある。
なお、このように厚みを増加させたフェースプレート21,31では、その材料に限定がない。例えば、酸化アルミニウム製のフェースプレート(公知のフェースプレート)であっても、その厚みを増加させることにより、その変形が抑制される。
[ゼータ電位上昇剤料の混入]
また、上記したフェースプレートの変形は、フェースプレート表面に帯電した電荷に基づく電位(以下、ゼータ電位という。)が小さいほど電気的反発力が増大して、顕著となる。そこで、この非接触型シール1では、フェースプレート21、31がシール面のゼータ電位を上昇させるゼータ電位上昇剤料(ゼータ電位上昇元素)を含有する(図3参照)。かかるゼータ電位上昇剤料には、例えば、マグネシウム、カルシウム、イットリウムが該当する。かかる構成では、ゼータ電位上昇剤料により、フェースプレート21、31に生ずるゼータ電位が上昇する(プラスに近づく)。これにより、フェースプレート21、31の変形が低減されるので、シール特性の変化が抑制される利点がある。
[ゼータ電位上昇剤料のコーティングもしくは注入]
また、この非接触型シール1では、ゼータ電位を上昇させるゼータ電位上昇剤料(ゼータ電位上昇元素)がフェースプレート21、31の表面(シール面)にコーティングもしくは注入される。ここで、コーティングされるゼータ電位上昇剤料には、例えば、スピネル(MgAl24)、カルシウムアルメイト(CaAl24)等が該当する。また、ゼータ電位上昇剤料の注入は、例えば、イオンプランテーション、その他当業者公知の手法により行われる。かかる構成では、コーティングもしくは注入されたゼータ電位上昇剤料の作用により、フェースプレート21、31に生ずるゼータ電位が上昇する。これにより、フェースプレート21、31の変形が低減されるので、シール特性の変化が抑制される利点がある。また、かかるゼータ電位上昇剤料のコーティングもしくは注入は、フェースプレート21、31自体の材質を変更することなく実施できる利点がある。
[凹凸の形成]
また、この非接触型シール1では、フェースプレート21、31の表面(シール面)に凹凸が形成される(図4参照)。かかる構成では、フェースプレート21、31表面の凹み部分に帯電した正の電荷が、シール水によって押し流され難い。したがって、フェースプレート表面が平滑な構成と比較して、フェースプレート21、31表面から押し流される正の電荷量が低減される。これにより、フェースプレート21、31の変形が低減されるので、シール特性の変化が抑制される利点がある。
[適用対象]
また、この非接触型シール1は、原子力一次系の主冷却材ポンプ100に用いられることが特に好ましい(図7参照)。かかる構成では、上記により非接触型シール1のシール特性が安定しているので、フェースプレート21,31間の隙間を流れるシール水の漏れ流量を一定にできる利点がある。
[pH値降下剤の添加]
また、この非接触型シール1を有する流体機械(例えば、原子力一次系の主冷却材ポンプ100)では、非接触型シール1のシール水に、そのpH値を降下させるpH値降下剤が添加される(図5参照)。かかるpH値降下剤には、例えば、ホウ酸が該当する。かかる構成では、pH値降下剤の添加によってシール水のpH値が降下する(酸性側に変化する)。一方、ゼータ電位は、pH値が小さいほど高い。したがって、pH値が降下するほどフェースプレート21、31表面のゼータ電位が上昇してプラス側に近づく。これにより、フェースプレート21、31の変形が低減されるので、シール特性の変化が抑制される利点がある。
[導電率上昇剤の添加]
また、この非接触型シール1を有する流体機械では、非接触型シール1のシール水に、その導電率を上昇させる導電率上昇剤が添加される(図6参照)。かかる導電率上昇剤には、例えば、水酸化リチウムおよびホウ酸が該当する。かかる構成では、導電率上昇剤の添加によってシール水の導電率が上昇する。具体的には、シール水中における水酸化リチウムおよびホウ酸の濃度が増加されることにより、シール水の導電率が上昇する。一方、ゼータ電位は、導電率が大きいほど高い。したがって、導電率が上昇するほどフェースプレート21、31表面のゼータ電位が上昇して、プラス側に近づく。これにより、フェースプレート21、31の変形が低減されるので、シール特性の変化が抑制される利点がある。
以上のように、本発明にかかる非接触型シールは、シール特性の変化を効果的に抑制できる点で有用である。
この発明の実施例1にかかる非接触型シールを示す断面図である。 非接触型シールのフェースプレートを示す説明図である。 図2に記載したフェースプレートの変形例を示す説明図である。 図2に記載したフェースプレートの変形例を示す説明図である。 図2に記載したフェースプレートの変形例を示す説明図である。 図2に記載したフェースプレートの変形例を示す説明図である。 図1に記載した非接触型シールの適用例を示す説明図である。 非接触型シールの変形の原理を示す説明図である。
符号の説明
1 非接触型シール
2 第一シール部
3 第二シール部
21、31 フェースプレート
100 主冷却材ポンプ
101 モータ
102 ポンプ軸
103 インペラ

Claims (9)

  1. シール水の流路となる隙間を開けつつ対向して配置された一対のフェースプレートを有すると共に、これらのフェースプレートの隙間がシール水の流路に沿って狭められて成る非接触型シールにおいて、
    前記フェースプレートは、絶縁性セラミックス材料から成ると共に、シール水が流通して前記フェースプレート表面に電荷が蓄積することにより電荷同士の反発力によって生ずる前記フェースプレートの変形を抑制する変形抑制構造を有し、且つ、
    前記変形抑制構造は、前記フェースプレートがシール面のゼータ電位を上昇させるゼータ電位上昇剤料を含有していることにより構成されることを特徴とする非接触型シール。
  2. 前記変形抑制構造は、前記フェースプレートが窒化珪素、ジルコニア、炭化ホウ素もしくは炭化珪素のうち少なくとも1つを含むセラミックスから成ることにより構成される請求項1に記載の非接触型シール。
  3. 前記変形抑制構造は、前記フェースプレートの厚みが増加されることにより構成される請求項1または2に記載の非接触型シール。
  4. 前記フェースプレートは、酸化アルミニウムもしくは窒化珪素を主成分として構成されると共に、その厚みが20[mm]より大きい請求項3に記載の非接触型シール。
  5. 前記変形抑制構造は、ゼータ電位を上昇させるゼータ電位上昇剤料が前記フェースプレートのシール面にコーティングもしくは注入されていることにより構成される請求項1〜のいずれか一つに記載の非接触型シール。
  6. 前記変形抑制構造は、前記フェースプレートがシール面に凹凸を有することにより構成される請求項1〜のいずれか一つに記載の非接触型シール。
  7. 請求項1〜のいずれか一つに記載の非接触型シールにより、流体がシールされている流体機械。
  8. 前記非接触型シールのシール水には、そのpH値を降下させるpH値降下剤が添加されている請求項に記載の流体機械。
  9. 前記非接触型シールのシール水には、その導電率を上昇させる導電率上昇剤が添加されている請求項7または8に記載の流体機械。
JP2004254853A 2004-09-01 2004-09-01 非接触型シールおよび流体機械 Active JP3970270B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004254853A JP3970270B2 (ja) 2004-09-01 2004-09-01 非接触型シールおよび流体機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004254853A JP3970270B2 (ja) 2004-09-01 2004-09-01 非接触型シールおよび流体機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006070989A JP2006070989A (ja) 2006-03-16
JP3970270B2 true JP3970270B2 (ja) 2007-09-05

Family

ID=36151836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004254853A Active JP3970270B2 (ja) 2004-09-01 2004-09-01 非接触型シールおよび流体機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3970270B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5430389B2 (ja) * 2009-12-24 2014-02-26 京セラ株式会社 非接触型シールリングおよびこれを用いた軸封装置
JP5371807B2 (ja) * 2010-01-25 2013-12-18 京セラ株式会社 非接触型シールリングおよびこれを用いた軸封装置
FR3067513B1 (fr) * 2017-06-08 2020-01-17 Areva Np Glace de garniture d'etancheite d'un systeme d'etancheite d'arbre de groupe motopompe primaire

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006070989A (ja) 2006-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10100656B2 (en) Coated seal slot systems for turbomachinery and methods for forming the same
EP2740974B1 (en) Mechanical seal
RU2533795C2 (ru) Электронасос с двигателем на постоянных магнитах
CN102362109A (zh) 轴封装置
US7473072B2 (en) Turbine blade tip and shroud clearance control coating system
US20160053895A1 (en) Mechanical seal arrangement having sliding surfaces of different hardness
JP3970270B2 (ja) 非接触型シールおよび流体機械
CN104185692B (zh) 具有铬固体粒子-磨损保护层和耐腐蚀侧面的活塞环
WO2019174328A1 (zh) 转子结构及具有其的电机
CN106402396B (zh) 高温机械密封结构
CN103791097A (zh) 一种自动排泄颗粒的组合流体动压槽机械密封
US9382846B2 (en) Sealing element for sealing a gap
US20100225114A1 (en) Hybrid bearing and method for the production thereof
JP2017031971A (ja) ターボ機械に適合するコーティングを有するシール
KR20150063029A (ko) 로터, 및, 이 로터를 구비한 진공 펌프
WO2007091617A1 (en) Sliding member and method for manufacturing the same
US20080237995A1 (en) Mechanical Seal with Superior Thermal Performance
CN108370191B (zh) 离心泵、尤其循环泵
US6499944B1 (en) Turbo machine
EP0775859A1 (en) Mechanical seal for a compressor and centrifugal compressor comprising the mechanical seal
CN209414622U (zh) 一种耐磨损的碳化硅密封环
CN209340341U (zh) 一种涂层防护式磁悬浮轴承
CN109707633B (zh) 一种水泵
JP2006322342A (ja) 水力機械の軸封装置
RU2531070C1 (ru) Магнитожидкостное уплотнение вала с пониженным моментом трения

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070320

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070515

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070605

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3970270

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100615

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100615

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110615

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110615

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250