JP3968691B2 - Engine mount bracket - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンを車体フレームに支持するエンジンマウントブラケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のエンジンは、図14に示すようなエンジンマウントブラケット50及びエンジンマウント51を介して車体フレーム(図示せず)に支持されている。従来のエンジンマウントブラケット50は、板金製のプレス成形品(曲げ加工による一体成形品)から成り、互いに平行に対向配置された2つの側板部50a,50bと、これらの側板部50a,50bの一辺(上辺)を互いに結ぶ上板部50cとをそれぞれ有する断面コ字形状の部品として構成されている。また、側板50a,50bのうち、平面視で上板部50cから突出している一端側部分にボルト挿通孔52がそれぞれ形成され、この部分がエンジンマウント懸架部53となされている。かくして、エンジンマウントブラケット50の上板部50cがボルト締め等により図外の車体フレームに締付固定され、これによりエンジンマウントブラケット50が車体フレームに垂下状態で取付けられるようになっている。
【0003】
一方、上述のエンジンマウント51は、制振ゴム54が内部に嵌着された円筒状ブッシュ55と、一端部がこの円筒状ブッシュ55に一体に結合された取付ブラケット56とから構成されている。そして、エンジンマウント51の取付ブラケット55の他端部(先端部)56aが図外のエンジンにボルト締めされるようになっている。
【0004】
かくして、エンジンマウントブラケット50の側板部50a,50bの一端側部分の間にエンジンマウント51の円筒状ブッシュ55を挿入配置し、1本のボルト57をエンジンマウントブラケット50のエンジンマウント懸架部(2つの壁板に相当)53のボルト挿通孔52及び円筒状ブッシュ55の中央部のボルト挿通孔58にそれぞれ挿通してナット59に締め込むことにより、エンジンマウント51がエンジンマウントブラケット50に組付けられて、エンジンがエンジンマウント51及びエンジンマウントブラケット50を介して車体フレームに支持(懸架)されるようになっている。
【0005】
しかしながら、上述の如き従来のエンジンマウントブラケット50では、1枚の板金を曲げ加工することにより製作される一体成形品(プレス成形品)であるため、エンジンマウントブラケット50の製作に際してブラケット材料の歩留りが悪いという不具合がある。すなわち、エンジンマウントブラケット50の寸法・形状が大きかったり、或いは特殊な形状であったりすると、1枚の板金材料のうちで切断削除されて部品として使用されないスペース(領域)の割合が多くなって、板金材料のうち実際にエンジンマウントブラケット50として有効に利用できる部分の割合が小さくなり、板金材料の有効利用を図ることができない。
そこで、このような不具合を解消するためには、互いに対向して配置された2つの壁板と、これら2つの壁板のそれぞれの一辺部を互いに結ぶために前記2つの壁板のそれぞれの一辺部に溶接結合された覆板とでエンジンマウントブラケット50を構成することが考えられるが、この場合には、溶接結合箇所へ応力集中が生じないように考慮する必要があがある。
【0006】
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、壁板と覆板との溶接結合部に応力が集中を緩和することができるような構造のエンジンマウントブラケット50を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明では、互いに平行に対向して配置された2つの壁板と、前記2つの壁板のそれぞれの一辺部を互いに結ぶために前記2つの壁板のそれぞれの一辺部に溶接結合された覆板とを備え、前記対向して配置された2つの壁板の一端側部分にはボルト挿通穴がそれぞれ形成されると共に、前記一端側部分の間には中央部にボルト挿通孔が設けられた円筒状ブッシュが挿入配置され、1本のボルトが前記2つの壁板の一端側部分のボルト挿通穴及び前記円筒状ブッシュのボルト挿通孔をそれぞれ挿通して、前記2つの壁板と前記円筒状ブッシュとが組付けられるようにした、エンジンを車体フレームに支持するエンジンマウントブラケットにおいて、前記覆板のうちのエンジンマウント取付側の端縁部分であって、かつ、前記2つの壁板の間に配置される領域において前記2つの壁板の一辺部に当接されない端縁部分に、前記2つの壁板と前記覆板との溶接部のエンジンマウント取付側の端よりも内側に入り込み、かつ平面視でコ字形状を成す切欠き部を設けるようにしている。
また、本発明では、前記壁板を長さ方向の中心軸に対して対称な形状に成形するようにしている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図1〜図13を参照して説明する。
【0009】
図1〜図9は、本発明の実施形態を説明するのに先立って参考として示すエンジンマウントブラケット1を示すものである。このエンジンマウントブラケット1は、エンジンを車体フレームに支持するための自動車部品であって、図1及び図2に示すように、互いに対向して配置された2つの壁板としての側板2,3と、これら2つの側板2,3のそれぞれの一辺部(上辺部)αを互いに結ぶ覆板としての1つの上板4とをそれぞれ備えている。本実施形態においては、上述の側板2,3及び上板4は個々にプレス加工された部材であり、これらの側板2,3と上板4とが溶接W(図1参照)にて互いに結合されている。
【0010】
上述の2つの側板2,3は、それぞれ、長さ方向の中心軸に対して対称な形状となされており、互いに同一の形状に成形されたものが互いに逆向きにされて配置されている。各々の側板2,3は、図1及び図2に示すように、基体部5と、この基体部5の全周縁にわたって基体部5に対してほぼ直角に屈曲成形されたフランジ部6とを有している。従って、側板2,3は、断面コ字形状に成形されており、フランジ部6が互いに反対方向(外側方向)に向けられた状態で左右対称に対向配置されるようになっている。また、側板2,3は、長手方向の中間箇所において屈曲されてそれらの一端側部分2a,3a間の間隔が相対的に狭められている。そして、側板2,3の一端側部分2a,3aにはボルト挿通孔7がそれぞれ形成されており、これらの一端側部分2a,3aによりエンジンマウント懸架部8が構成されている。
【0011】
一方、側板2,3の一辺部αにおけるフランジ部6の上面のうち、上板4の側縁部が溶接のために当接される辺部分9は、図3及び図4(B)に示すように平面となされている。しかして、この平面状の辺部分9上に上板4の側縁部が当接されて上板4の側端が側板2,3のフランジ部6の幅方向の中間部分に配置された状態の下で、上板4の側端が側板2,3のフランジ部6にそれぞれ溶接Wにより結合されている。なお、この場合、上板4の幅広部分4aが側板2,3の上部においてそれらの間隔が広い箇所に配置されると共に、上板4の幅狭部分4bが側板2,3の上部においてそれらの間隔が狭い箇所に配置される。
【0012】
さらに、図2に示す如く、上板4を介して結ばれた2つの側板2,3の一辺部αとは反対側の他辺部(下辺部)βの間には長手状の下板(連結板)10が掛け渡され、この下板10の両側端部が側板2,3のフランジ部6に溶接Wにて結合されている。しかして、2つの側板2,3,上板4及び下板10にて閉断面形状部11が形成されている(図4(A)参照)。なお、エンジンマウントブラケット1は、後述するように上板4を車体フレームに取付けることにより車体フレームの下部に垂下状態で組付けられるようになっているので、エンジンマウントブラケット1の下面側部分には工具等を入れるスペースS(図2参照)を確保する必要がある。そのため、連結板としての下板10は、上板4ほど大きな面積を有する部材とすることができず、このため上板4に比べて面積の小さな幅狭の板材が用いられている。そして、下板10は、側板2,3の下部箇所の他辺部βであってかつ既述のエンジンマウント懸架部8とは反対側の箇所において側板2,3の間に架設されている。
【0013】
しかして、エンジンマウントブラケット1の上板4に形成された一対のボルト挿通孔12を利用して上板4が車体フレーム(図示せず)の下面にボルト締めされ、これによりエンジンマウントブラケット1が車体フレームの下方位置において垂下状態で固定される。そして、エンジン側に取付けられたエンジンマウントをエンジンマウントブラケット1の側板2,3間に挿入配置した状態の下で、側板2,3のボルト挿通孔7及び前記エンジンマウントの中心孔にボルトを貫通配置することにより、前記エンジンマウントがエンジンマウントブラケット1のエンジンマウント懸架部8に組付けられるようになっている。なお、エンジンは上述のエンジンマウントブラケット1にて支持されると共に、図5に示すようにエンジンマウントブラケット1に対応する位置において車体フレームに取付けられたエンジンマウントブラケット13と、これらのブラケット1,13にそれぞれ連結されたサブフレーム14に取付けられた図外のエンジンマウントブラケットにて3点支持される。
【0014】
このような構成のエンジンマウントブラケット1によれば、側板2,3及び上板4をそれぞれ別個の部材としてこれらを溶接Wにて結合するようにしているので、側板2,3及び上板4を備えるエンジンマウントブラケット1をプレス成形することにより製作するようにした場合に比べて、材料の歩留りをより良好にすることができる。すなわち、エンジンマウントブラケット1を構成する側板2,3及び上板4を別個独立の部品として個々に製作することにより、板金材料のうちで部品として使用されない部分の割合を低く抑えることが可能となる。
【0015】
さらに、側板2,3及び上板4を備えるエンジンマウントブラケット1に連結板としての下板10を架設し、側板2,3、上板4及び下板10により閉断面形状部11を構成するようにしているので、この閉断面形状部11の存在によってエンジンマウントブラケット1の剛性を向上させることができる。さらに、側板2,3についてもフランジ部6を設けて断面形状をコ字形状にしているので、側板2,3自体の剛性の向上、ひいてはエンジンマウントブラケット1の全体としての剛性の向上を図ることができ、上板4及び下板10を側板2,3に安定した状態で溶接結合することができる。
【0016】
また、2つの側板2,3を長さ方向の中心に対して対称な形状に成形しているので、1種類のプレス成形型を用いて同一の形状に成形して成る側板2,3を互いに向きを反対方向に変えて使用することができる。従って、側板2,3のそれぞれに専用の成形型を用いることなく1種類の成形型で済ますことができる。
【0017】
ところで、エンジンマウント懸架部8の構造は、エンジン側に取付けられるエンジンマウントが円筒形状である場合(図14参照)には、2つの側板2,3の一端側部分2a,3aと上板4とから成る コ字形状のいわゆる「コの字型」とするのが一般的である。このエンジンマウント懸架部8には、ボルト挿通孔7に貫通配置されるエンジンマウント組付用ボルト15を介してエンジンの荷重Fが図6及び図7に示すように下方に向けて作用する。エンジンマウント懸架部8の構造は、上下方向の荷重に対して強い形状であるが、本実施形態のエンジンマウントブラケット1のように下板10の大きさを十分に確保できない場合には、下方向への荷重Fによって、側板2,3が図7に示す如く左右に開く変形が発生するおそれがある。なお、図6,図7及び図9において、矢印fは前記荷重Fにより側板2,3の一端側部分2a,3aに発生する力(側板2,3を開くように作用する力)の方向を示している。
【0018】
このような変形が生じた時に、上板4に最大応力が発生する。その際の最大応力発生箇所は溶接Wの箇所であり、この時の最大応力発生点Pは、図8及び図9に示す如く溶接Wの一端部、すなわち、エンジンマウント懸架部8寄りの上板4の端辺(幅狭部分4bの端辺)の両角部に発生する。この点Pに発生する最大応力は引張り力であるため、側板2,3と上板4とが図9において二点鎖線で示すように前記点Pにおいて剥離することが懸念される。
【0019】
従って、最大応力値が基準を越えるような場合は、応力を下げる対策が必要となる。また、最大応力が発生している点Pは溶接Wの一端部分であるので、この点Pにおける側板2,3と上板4との剥離を防止するために、最大応力発生箇所を上記の点Pから他の箇所へ移すような対策が必要である。
【0020】
2つの側板2,3が開く左右に開く変形を防止するための対策としては、図7において一点鎖線で示すように側板2,3間の適当な位置に補強部材16を付設すること、或いは、エンジンマウント懸架部8の上部及び下部に架設板(図示省略)を付設して側板2,3間の上部空間及び下部空間を塞ぐようにすることが考えられる。しかし、補強部材16や架設板を付設すると、エンジン側に取付けられたエンジンマウントと補強部材16或いは架設板とが干渉するおそれがあり、設計の制約上、上述の如き補強部材16や架設板を付設することは困難である場合が多い。
【0021】
その他の対策としては、エンジンマウントブラケット1の板厚を上げることが考えられる。しかし、このような対策では、エンジンマウントブラケット1の重量が増加し、板厚のサイズによっては加工の際の工程等においてコストアップを生じる可能性がある。
【0022】
また、さらに別の対策としては、エンジンマウントブラケット1の材質を変更することが考えられる。しかし、このような対策では、材質によってはエンジンマウントブラケット1の重量の大幅な増加やコストの増加を伴う可能性がある。
【0023】
何れにしても、上記の対策は、応力の絶対値を下げるための対策に過ぎず、そのような対策を採用したとしても、溶接Wの一端部(既述の最大応力発生点P)に最大応力が発生することに変わりはない。
【0024】
図10〜図13は、本発明の一実施形態に係るエンジンマウントブラケット20を示すものであって、このエンジンマウントブラケット20は、発生する最大応力の値(大きさ)を低減することができると共に、最大応力発生箇所を溶接Wの一端部の点Pから離れた箇所にすることができるようにしたものである。なお、図10〜図13において、図1〜図9と同様の部分には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0025】
本実施形態のエンジンマウントブラケット20においては、その上板4のうち特定の部分が削除されている。具体的には、図10〜図12に示すように、上板4のうちのエンジンマウント懸架部8の側の端縁部分(幅狭部分4b)であって、かつ、2つの側板2,3に間に配置される領域においてこれらの側板2,3の一辺部αに当接されない端縁部分に、平面視でコ字形状を成す切欠き部21が設けられている。この切欠き部21は、図10〜図12に明示するように、2つの壁板2,3と覆板4との溶接部(W)のエンジンマウント取付側の端(最大応力発生点P)よりも内側に入り込むように設けられている。なお、その他の構成は、図1〜図9を参照して参考として示した上述のエンジンマウントブラケット1と同様である。
【0026】
また、上板4に設けられる切欠き部21の寸法は、幅をLとし、奥行きをHとすると(図10参照)、1/2・L≦Hとなるように設定されている。すなわち、切欠き部21の奥行きHは、幅Lの1/2以上となるように設定されている。
【0027】
このような構成を有するエンジンマウントブラケット20にあっては、上板4の特定箇所に切欠き部21を設けるようにしたので、この切欠き部21の存在により、エンジンマウントブラケット20にエンジンの荷重がかかった場合の変形点が、従来の場合の変形箇所Q1 (最大応力発生点P)から切欠き部21の奥行き方向の奥側に寄った箇所(上板4の中央部の側に寄った箇所)Q2 に移動する(図13参照)。これに伴い、最大応力発生箇所は、溶接Wの一端部の1箇所(点P)ではなく、この一端部に連なる溶接Wの線領域Gとなり、この溶接Wの線領域において最大応力が受けられることとなる(図11参照)。最大応力発生箇所Gの領域は、左右方向(図13において矢印Kで示す方向)の変形に対して断面係数が高く、また、荷重を広い範囲で受けることが可能であるため、切欠き部21の両側部分(図11及び図12においてγで示す領域)において応力が分散(発散)する。その結果、最大応力値は低減されることとなる。
【0028】
従って、本実施形態のエンジンマウントブラケット20によれば、応力の絶対値を下げることができるだけでなく、最大応力値の発生する箇所を溶接Wの一端部から離れた箇所に移すことができる。そのため、既述の第1実施形態のエンジンマウントブラケット1の場合と同様にブラケット材料の歩留りを良くすることができる上に、剛性や応力集中に関しても改善することができる。しかも、上板4の一部を削除して切欠き部21を設けるようにしているので、切欠き部21に相当する板材の重量分だけエンジンマウントブラケット20の重量が軽くなり、重量の低減効果が得られる。
【0029】
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、上板4の削除部分(切欠き部21)は、コ字形状のみでなく、半円若しくは楕円形状等の各種形状であっても良い。また、切欠き部21は1つに限らず、複数の切欠き部を上板4に設けるようにしても良い。
【0030】
また、上述の第1及び第2実施形態においては上板4を水平状に配置して側板2,3を垂下状態で取付けるようにしているが、エンジンマウントブラケットを斜めに傾けて取付けるようにした場合でも、本発明を適用することが可能である。この場合には、側板2,3が特許請求の範囲に記載の壁板であり、上板4が特許請求の範囲に記載の覆板である。
【0031】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明は、互いに平行に対向して配置された2つの壁板と、前記2つの壁板のそれぞれの一辺部を互いに結ぶために前記2つの壁板のそれぞれの一辺部に溶接結合された覆板とを備え、前記対向して配置された2つの壁板の一端側部分にはボルト挿通穴がそれぞれ形成されると共に、前記一端側部分の間には中央部にボルト挿通孔が設けられた円筒状ブッシュが挿入配置され、1本のボルトが前記2つの壁板の一端側部分のボルト挿通穴及び前記円筒状ブッシュのボルト挿通孔をそれぞれ挿通して、前記2つの壁板と前記円筒状ブッシュとが組付けられるようにした、エンジンを車体フレームに支持するエンジンマウントブラケットにおいて、前記覆板のうちのエンジンマウント取付側の端縁部分であって、かつ、前記2つの壁板の間に配置される領域において前記2つの壁板の一辺部に当接されない端縁部分に、前記2つの壁板と前記覆板との溶接部のエンジンマウント取付側の端よりも内側に入り込み、かつ平面視でコ字形状を成す切欠き部を設けるようにしたのであるから、次のような作用効果を奏することができる。すなわち、覆板に切欠き部を設けたことにより、壁板と覆板との溶接箇所の一端部(1箇所)に応力が集中することがなくなり、応力は前記溶接箇所のうち覆板の切欠き部の両側の線部分にて受けられることとなる(荷重を広い範囲で受けることが可能となる)。これに伴い、前記切欠き部の両側の覆板部分において応力が分散されるため、最大応力値を低減することができると共に、最大応力発生箇所を溶接の一端部から離れた断面係数の高いブラケット部分に移すことができる。その結果、1箇所に大きな応力が集中して覆板が壁板から剥離してしまうような不具合の発生を防止することができる。しかも、覆板の一部を削除して切欠き部を設けるようにしているので、切欠きに相当する板材の重量分だけエンジンマウントブラケットの重量が軽くなり、重量の低減効果が得られる。
【0035】
【発明の効果】
請求項2に記載の本発明は、壁板を長さ方向の中心軸に対して対称な形状に成形したものであるから、2つの壁板を同一の成形型で成形してその向きを逆にして使用することができ、従って壁板製作用の成形型を1種類で済ますことができる。また、壁板についての部品管理の手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を説明するのに先立って参考として示すエンジンマウントブラケット1を上方側から見た斜視図である。
【図2】図1のエンジンマウントブラケットを下方側から見た斜視図である。
【図3】図1のエンジンマウントブラケットの要部を拡大して示す平面図である。。
【図4】図4(A)は図1において矢印Xで示す部分の平面図、図4(B)は図1におけるY−Y線断面図である。
【図5】図1のエンジンマウントブラケットの配置を示す斜視図である。
【図6】図1のエンジンマウントブラケットのエンジンマウント懸架部にエンジンの荷重が作用している状態を示す斜視図である。
【図7】図1のエンジンマウントブラケットのエンジンマウント懸架部にエンジンの荷重が作用した際の側板及び上板の変形状態を示す断面図である。
【図8】図1のエンジンマウントブラケットにおける最大応力発生点を示す要部拡大斜視図である。
【図9】図8において矢印Zで示す部分を示す平面図である。
【図10】 本発明の一実施形態に係るエンジンマウントブラケットを上方側から見た斜視図である。
【図11】図10のエンジンマウントブラケットの要部を拡大して示す平面図である。
【図12】図10のエンジンマウントブラケットにおける最大応力発生箇所を示す要部拡大斜視図である。
【図13】図10のエンジンマウントブラケットにおける変形点を示す平面図である。
【図14】従来のエンジンマウントブラケットを示す斜視図である。
【符号の説明】
1,20 エンジンマウントブラケット
2,3 側板(壁板)
4 上板(覆板)
5 基体部
6 フランジ部
8 エンジンマウント懸架部
9 辺部分
10 下板(連結板)
11 閉断面形状部
21 切欠き部
G 溶接の線領域
H 切欠き部の奥行き
L 切欠き部の幅
P 最大応力発生点
W 溶接
α 一辺部(上辺部)
β 他辺部(下辺部)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an engine mount bracket that supports an engine on a body frame.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, an automobile engine is supported on a body frame (not shown) via an
[0003]
On the other hand, the above-described
[0004]
Thus, the
[0005]
However, since the conventional
Therefore, in order to solve such a problem, two wall plates arranged opposite to each other and one side of each of the two wall plates in order to connect one side of each of the two wall plates to each other Although it is conceivable that the
[0006]
The present invention has been made in view of such a situation, and an object of the present invention is to provide an
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-described object, in the present invention, each of the two wall plates is connected to each other in order to connect two wall plates arranged in parallel with each other and one side of each of the two wall plates. A cover plate welded to one side of the two wall plates, and bolt insertion holes are formed in one end side portions of the two wall plates arranged opposite to each other, and a central portion is provided between the one end side portions. A cylindrical bush provided with a bolt insertion hole in the part is inserted and arranged, and one bolt is inserted through the bolt insertion hole of one end portion of the two wall plates and the bolt insertion hole of the cylindrical bush, In the engine mount bracket for supporting the engine on the vehicle body frame, wherein the two wall plates and the cylindrical bush are assembled, an end portion of the cover plate on the engine mount mounting side, In addition, an end of the welded portion between the two wall plates and the cover plate on the engine mount attachment side is located at an edge portion that is not in contact with one side of the two wall plates in a region disposed between the two wall plates. so that seen write enters the inside, and providing a notch forming a U-shape in plan view than.
In the present invention, the wall plate is formed into a symmetrical shape with respect to the central axis in the length direction.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0009]
1 to 9 shows the
[0010]
The two
[0011]
On the other hand, among the upper surfaces of the
[0012]
Furthermore, as shown in FIG. 2, a longitudinal lower plate (between the other side portion (lower side portion) β opposite to one side portion α of the two
[0013]
Thus, the
[0014]
According to the
[0015]
Further, a
[0016]
In addition, since the two
[0017]
By the way, the structure of the
[0018]
When such deformation occurs, maximum stress is generated in the
[0019]
Therefore, when the maximum stress value exceeds the standard, it is necessary to take measures to reduce the stress. Further, since the point P where the maximum stress is generated is one end portion of the weld W, in order to prevent the
[0020]
As a measure for preventing the left and
[0021]
As another countermeasure, it is conceivable to increase the plate thickness of the
[0022]
As another countermeasure, it is conceivable to change the material of the
[0023]
In any case, the above measure is only a measure for lowering the absolute value of the stress, and even if such a measure is adopted, it is maximum at one end portion of the weld W (the maximum stress generating point P described above). There is no change in the generation of stress.
[0024]
10 to 13 show an
[0025]
In the
[0026]
Further, the dimensions of the
[0027]
In the
[0028]
Therefore, according to the
[0029]
Although one embodiment of the present invention has been described above, the present invention is not limited to this embodiment, and various modifications and changes can be made based on the technical idea of the present invention. For example, the deleted portion (notch portion 21) of the
[0030]
Further, in the first and second embodiments described above, the
[0031]
【The invention's effect】
The present invention according to
[0035]
【The invention's effect】
In the present invention according to
[Brief description of the drawings]
1 is a perspective view of the
FIG. 2 is a perspective view of the engine mount bracket of FIG. 1 as viewed from below.
3 is an enlarged plan view showing a main part of the engine mount bracket of FIG. 1. FIG. .
4A is a plan view of a portion indicated by an arrow X in FIG. 1, and FIG. 4B is a cross-sectional view taken along line YY in FIG.
FIG. 5 is a perspective view showing an arrangement of the engine mount bracket of FIG. 1;
6 is a perspective view showing a state in which an engine load is applied to an engine mount suspension portion of the engine mount bracket of FIG. 1. FIG.
7 is a cross-sectional view showing a deformed state of a side plate and an upper plate when an engine load is applied to an engine mount suspension portion of the engine mount bracket of FIG. 1. FIG.
8 is a main part enlarged perspective view showing a maximum stress generation point in the engine mount bracket of FIG. 1; FIG.
9 is a plan view showing a portion indicated by an arrow Z in FIG. 8. FIG.
FIG. 10 is a perspective view of an engine mount bracket according to an embodiment of the present invention as viewed from above.
11 is an enlarged plan view showing a main part of the engine mount bracket of FIG.
12 is an enlarged perspective view of a main part showing a location where a maximum stress is generated in the engine mount bracket of FIG.
13 is a plan view showing deformation points in the engine mount bracket of FIG. 10. FIG.
FIG. 14 is a perspective view showing a conventional engine mount bracket.
[Explanation of symbols]
1,20
4 Upper plate (cover plate)
5
11 Closed
β Other side (lower side)
Claims (2)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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