JP3968675B2 - 粉塵発生量測定装置及び粉塵発生量の測定方法 - Google Patents

粉塵発生量測定装置及び粉塵発生量の測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光の減衰量により粉塵量を測定する装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザ光の減衰量を利用した粉塵濃度測定器は知られているが、一般には投光器と受光器間隔、及びこの間の粉塵含有気体(以降、粉塵ガスと略す)幅も一定となるように、粉塵ガスを例えばダクトに導きこの壁面にレーザの投光器と受光器を配設したり、また投光器と受光器を所定の寸法間隔に固定して一体化したものを粉塵ガス中に配置し、所定の物性の粉塵に対する受光レベルと粉塵濃度の相関関係を決めておき、この条件の下で測定するものである(公知例1と称す)。また、粉塵ガス幅が必ずしも一定とならない長距離空間の粉塵を測定する粉塵計が、実開昭60−76255に開示されている(公知例2)。これは、レーザ光線を投射する投光器と、投光器と相対して設けられ前記レーザ光線を受光する受光器とを有して成り、前記レーザ光線の減衰量より粉塵濃度を計測するものであるが、粉塵濃度と受光器の出力の関係を予め指数関係となるように決めておき、これをもとに投受光器間空間の平均的粉塵濃度として測定するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
各種の粉塵発生源を有する例えば鋳造工場における環境改善においては、まず各粉塵発生源毎の実際に発生した粉塵の全重量(以降、粉塵量と略す)を測定する必要がある。このためには、各粉塵発生源特有の粉塵の物性(例えば粒子材質、粒子サイズ、凝集性、光減衰性等)や、粉塵ガスの発生範囲や容量に合わせて粉塵量が測定できなければならない。従来直接的に発生した全粉塵量を測定できる公知技術は見当たらず、間接的に粉塵濃度をもとに測定しようとする場合でも、下記問題があった。
前記公知例1における粉塵濃度測定器では、例えば溶解炉のような粉塵発生源に対しては、上部にダクトが設置しづらい上、さらに直接投光器及び受光器が高温或いは腐食性のガスに触れるため機器の信頼性、耐久性に問題があり適用できない。また公知例2におけるレーザ粉塵計は、測定器間空間の平均化した粉塵濃度を求めるものであり、粉塵ガス発生範囲が異なる場合の発生した粉塵ガス中の濃度を求めることはできない。即ち、受光器の出力は、粉塵濃度が同一でも粉塵ガス中の透過距離によって変わること、また受光器と粉塵発生源の距離によっても変わるからである。また、いずれの公知例でも、粉塵の物性に合わせた粉塵濃度と受光器の出力の相関関係の求め方については開示されていない。
従って本発明は、物性が異なる粉塵に対しても、また粉塵ガスの発生範囲や量が異なるものに対しても、粉塵の発生量を測定することができる粉塵量測定装置及び測定方法を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の粉塵発生量測定装置は、レーザ光線を投射するレーザ投光器と、前記レーザ光線を受光するレーザ受光器と、前記レーザ受光器が受光した前記レーザ光線の透過率の対数変換値を算出する制御部を有する粉塵発生量測定装置であって、前記制御部は、粉塵発生源から発生した粉塵について前記レーザ光線の透過率の対数変換値と粉塵濃度との関係を示す直線回帰式を備えるとともに、さらに前記制御部は、前記粉塵発生源から発生している粉塵を含む粉塵ガスに前記レーザ光線を投射したときに所定のサンプリング時間間隔ごとに前記レーザ光線の透過率の対数変換値Xを算出する手段と、前記対数変換値Xごと前記直線回帰式を参照して粉塵濃度Nを算出する手段と、前記粉塵濃度Nと前記レーザ光線が前記粉塵ガスを通過する長さL及び前記粉塵発生源から発生している粉塵を含む粉塵ガスの発生容量Vとから、前記所定のサンプリング時間間隔ごとに発生している粉塵量を算出する手段を有、加えて、両端部に光学窓、内部には前記粉塵発生源から発生した粉塵の所定量を媒体中に拡散可能な筒体からなるとともに、前記レーザ投光器と前記レーザ受光器との光軸上に配置可能であって、前記粉塵発生源から発生した粉塵について前記レーザ光線の透過率の対数変換値と粉塵濃度との関係を示す直線回帰式を求めるための界面活性剤が添加された透光性の液体を充填した校正器を有することを特徴としている。
前記校正器は、粉塵量の測定に先立って測定対象固有の直線回帰式の傾きを示す定数を求めるための校正操作の時に用いるものであり、内部に媒体を充填し粉塵を添加拡散することができる両端部が光透過性の筒体で、レーザ投射光が軸心に沿って筒体内を貫通することができる断面寸法を有するものである。媒体としては、粉塵を均一になるように拡散できるという点で、レーザ光を透過できるような液体、例えば水、アルコール、その他各種溶剤を用いることができるが、粉塵が均一に拡散するように界面活性剤を添加したり、水より粘度が少し高い液体を用いることが好ましい。
なお、前記制御部は、粉塵発生源から発生した粉塵ごとに前記レーザ光線の透過率の対数変換値と粉塵濃度との関係を示す直線回帰式を備えていれば好ましい
ここでレーザ光線が前記粉塵ガスを通過する長さLとは、レーザ投射光の粉塵ガス通過長さのうち、粉塵ガスの移動方向に概直交する角度成分のものをいう。また、粉塵ガス発生量は前記手段を用い、サンプリング時間毎に実測することが望ましいが、予め測定対象から得られている計測値等をもとに数値で設定しておいてもよい。
【0005】
本発明の粉塵発生測定方法は、粉塵発生源から発生している粉塵の発生量をレーザ光線の透過率により測定する方法であって、前記粉塵発生源から発生した粉塵の所定重量Nを容量vの界面活性剤が添加された透光性の液体を充填した校正器内に拡散させて、前記校正器内におけるレーザ光線の通過長さがhになるようにレーザ光線を投射したときに、前記レーザ光線の透過率の対数変換値Xと前記拡散させた粉塵重量Nとの関係を示す直線回帰式を予め求めておき、
粉塵発生量の測定時には、投射したレーザ光線が前記粉塵発生源から発生している粉塵ガスを通過する長さを L とし、前記レーザ光線の透過率の対数変換値Xiを所定のサンプリング時間間隔ごとに算出し、前記対数変換値Xiに相当する粉塵重量Niを前記直線回帰式を参照して求め、前記粉塵発生源から単位時間当たりに発生している粉塵発生量 Y は、前記レーザ光線の前記通過長さの比h/ L を考慮して、前記粉塵重量Niが前記粉塵発生源から単位時間当たりに発生している粉塵ガス発生容量 V に含まれる粉塵重量に換算した値として算出することを特徴としたものである。
また、本発明の粉塵発生量の測定方法は、レーザ投光器と、レーザ受光器と、前記レーザ受光器が受光した前記レーザ光線の透過率の対数変換値を算出する制御部を有する粉塵発生量測定装置により粉塵発生源から発生している粉塵発生量を測定する方法であって、 前記制御部は、前記粉塵発生源から発生した粉塵の所定重量を、界面活性剤が添加された容量vの透光性の液体を充填した校正器内に均一に拡散させて前記レーザ光線の通過長さがhになるように前記レーザ光線を投射したときに、前記レーザ光線の透過率の対数変換値Xと粉塵濃度Nとの関係を示す直線回帰式N=AX+Bと、前記粉塵発生源から発生している粉塵を含む粉塵ガスに前記レーザ光線を投射したときの前記レーザ光線が前記粉塵ガスを通過する長さLと、前記粉塵発生源から発生している粉塵を含む粉塵ガスの発生容量Vを予め記憶しておき、測定時には、所定のサンプリング時間間隔ごとに算出した前記レーザ光線の透過率の対数変換値Xと、前記直線回帰式から求めた前記対数変換値Xに対応する粉塵濃度Nから、前記所定のサンプリング時間間隔ごとに発生している粉塵発生重量Yを、Y=N×h/L×V/vにより算出することを特徴としたものである。
粉塵発生源から粉塵ガスが発生していないときに、前記レーザ光線の透過率の対数変換値Xを求め、この対数変換値Xに対応する粉塵濃度Nの値を0として前記直線回帰式の定数Bの値B´を算出し、前記値B´を前記直線回帰式の定数Bとして補正すれば好ましい。さらに、前記所定のサンプリング時間間隔ごとに算出した粉塵発生重量Yを所定の時間間隔について積算し、前記所定の時間間隔に前記粉塵発生源から発生した粉塵重量を算出すればより好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の一形態を図1〜3をもとに説明する。
粉塵量測定装置はレーザ投光器1、レーザ受光器6、信号処理部17、入出力部20、校正器14及び粉塵ガス量測定手段36を備えている。
レーザ投光器1は、光源2として有色、例えば赤色半導体レーザを使用し、外乱光の影響を抑えるために変調器4により変調している。また、測定時に粉塵ガス中のレーザ透過断面積が極力同一になるようにするため、及びレーザ光の広がりを防ぐため、コリメータレンズ3を設置して、レーザ投光器1から照射されるレーザ光である投射光5が円形断面の平行光になるようにしている。
レーザ受光器6には、投射光5が粉塵雰囲気中を透過したレーザ光である入射光13を確実に光軸上で受光するために、受光レンズ10と一定角度内のみの入射光13を検出する絞り19を設けている。受光素子12はシリコンフォトダイオードを用いている。また、光源2の波長のみを選択して透過する干渉フィルタや、外乱光の影響を抑えるためのNDフィルタ等の光学フィルタ11を受光素子12の前面に設けている。
【0007】
実際に鋳造工場等の複数の粉塵発生箇所を有する現場で粉塵量を測定する場合、各粉塵発生源を巡回して、粉塵発生源に合わせた位置にレーザ投、受光器をセットして測定しなければならない。そのため、移動する度にレーザ投光器1とレーザ受光器6の光軸合わせを行う必要があり、容易に光軸合わせができるようにレーザ受光器6に光軸出し部を設けている。これは、入射光13の一部を直角に反射し光軸出し窓9に導出光15として導くハーフミラー7と、該導出光15を拡大する拡大レンズと、中心を合わせるための十字スクリーンと、目に安全な強度まで減衰させるフィルタ8から成っており、断面が円形の導出光15が光軸出し窓9に写し出される。この光軸出し窓9を覗きながら、十字の交点に導出光15の中心を合わせることにより光軸出しを行うようになっている。
【0008】
信号処理部17は、コンピュータ機能を有した対数演算部26と粉塵量演算部28、及びメモリ27を備えており、入出力部20と電気的に接続されている。
対数演算部26は、透過率演算手段26aと対数変換手段26bを有している。透過率演算手段26aは、レーザ投光器1とレーザ受光器6からの、投射光5の強度I0及び入射光13の強度Iが電気信号として入力されると、透過率I/I0を算出する。対数変換手段26bは前記算出された透過率I/I0を対数変換し、その対数変換値Xを粉塵量演算部28へ出力するとともに、入出力部20へ出力する。粉塵量演算部28は、後述する校正操作により求めたデータより直線回帰式を算出し、粉塵量Nを算出する。
入出力部20は、モニタ22とキーボード等のデータ入力手段、及び各種データを外部に出力するための出力端子29を有しており、必要に応じてプリンタや外部記憶装置を接続することができる。
【0009】
粉塵量Nとレーザ透過率の対数変換値Xとの関係は、後述するように直線回帰式 N=aX+bで表すことができる。aは測定対象毎に設定すべき定数、bは測定環境又は校正条件により定まる定数(オフセット値)であり、定数aの値は粉塵量測定に先立って求めておかなければならない(以下、このための操作を校正操作と呼ぶ)。校正器14は校正操作時に使用し、両端面にレーザ光が透過できるような光学窓18を有した筒体であり、内部に粉塵サンプルを入れるようにしたものである。例えば、内径d、長さhの透明な合成樹脂の円筒側面に粉塵サンプルの添加口16を設け、両端には透明ガラスをセットし、内部に水等の媒体が封入できる構造とし、その寸法は、投射光が側面に当たることなく軸線に沿って貫通するに十分の内径で、所定量注入した粉塵サンプルが凝集することなく、かつ十分均等に拡散するような容量となるような値を適宜選定する。
レーザ投光器1とレーザ受光器6は各々分離されており、三脚1a、6a等により任意の位置に設置することが可能であり、校正器14もレーザ光軸上に位置決めできるように、同様に三脚又は設置台14aにより任意の位置に設置することができる。
【0010】
ここで、粉塵量Nとレーザ透過率の対数変換値Xとの関係が、直線回帰式 N=aX+bで表すことができることについて説明する。
透過率I/I0はランバート・ベールの法則とミー理論に基づき下記数1で表すことができる。
【数1】
Figure 0003968675
ここで
K:系の光学透過減衰係数
現場測定時:K=k1(周囲空気の透過減衰係数)
校正時 :K=K1・K2・exp(- β ,n,h)
K2・exp(- β ,n,h):校正器の総合透過率
(K2:校正器透過窓及び媒体の減衰係数)
β:媒体の減衰係数
n:媒体モル濃度
h:校正器の長さ
【数2】
Figure 0003968675
R(α,θ):粉塵発生源と受光器間距離、及び平均粒子パラメータによる補正係数
α:平均粒子パラメータ(=π・D/λ(λはレーザ光の波長))
θ:粉塵発生源と受光器間距離で決まる検出角度
ext:粉塵の減衰係数(平均)
ρ:粉塵の粒子密度(平均)
D:粉塵の直径(平均)
N′:レーザの粉塵雰囲気通過単位長さ当たりの粉塵量
L:レーザの粉塵雰囲気通過長さ(校正時はL=h)
さらにここで
−X=ln(I/I0) :(lnは自然対数を示す記号)
N=N’・L
a=1/{R(α,θ)・Qext・3/2・1/(ρD)}
b=a・ ln K
とおくと、式1は前述した直線回帰式N=aX+bに変換することができる。
【0011】
次に図7に従い、校正操作から現場での粉塵量測定までの手順を説明する。
ブロックS1からS4が校正操作であり、これは測定対象の粉塵発生源の性状及び発生する粉塵の物性に合わせて行なう操作であり、特に個々に状況が異なる場合、それに対して行なう必要がある。
ブロックS1において、レーザ投光器1とレーザ受光器6を、実際の測定対象とする粉塵発生源に対して配置すると同様な位置関係になるように三脚1a、6aに固定し、対向配置する。離す距離は、粉塵発生源の性状に合わせ、レーザ投光器1とレーザ受光器6が高温又は腐食性の粉塵ガスに触れて損傷したり、粉塵がレーザ投光器1又はレーザ受光器6の光学窓或いはレンズに付着しないような距離とする。校正時も実測時と同等の距離離す理由は、レーザ受光器6で受光する入射光の検出角度を同一とするためである。
【0012】
次に、ブロックS2に示すように、レーザ投光器1とレーザ受光器6の光軸出し、及び信号出力チェックを行う。光軸出しは、レーザ投光器1から投射光5を照射し、まず投光器1の三脚1aを調整して、前述した導出光15がレーザ受光器6の光軸出し窓9に入るようにし、次に光軸出し窓9を覗きながら、レーザ受光器6の三脚6aを調整して、十字の交点に導出光15の中心を合わせて行なう。光軸出し終了後、校正器14を光軸上で、実際の粉塵発生源の位置に相当する場所に配置するように設置台14aの位置決めを行いセットする。
次に、校正器14を設置台14aから外して、レーザ投光器1からの投射光5を直接レーザ受光器6に照射する。この時、透過率の対数変換値が0に近い値であるかどうか確認する。これは、レーザ受光器6の受光素子12が受ける入射光13は、光軸出し窓9の方に分離された導出光15の分だけ少なくなっており、信号処理部17が透過率の対数変換値Xを算出するに当たってはこれを補正するようにしているが、この機能確認である。
【0013】
次に、S3に示す校正データ取りを行う。まず校正器14に正確に容量vを測定した透光性の媒体を入れる。この媒体を入れた校正器14を再度設置台にセットし、レーザ光を照射して媒体中を透過させ、その時の透過率の対数変換値X0を求める。この時粉塵量演算部28では粉塵量N0は0とする。なお当然ながら、この時の校正器14をセットした時の媒体が占める断面範囲は、投射光5の透過断面を包含することが必要である。
つぎに、測定対象の実際の粉塵から収集した粉塵サンプルから、正確に重量を測定して作成した複数の添加用サンプルのうち、まず任意の重量N1のものを校正器14に添加し、媒体とよく混ぜ合わせた後レーザを投射し、透過率の対数変換値X1を求める。この時、透過率の対数変換値は例えば、0.1秒ごとに測定し、その測定値からピーク値、あるいはその近傍の平均値を対数変換値X1とするとよい。これは、通常粉塵の粒子径は数〜数十μmと極めて小さいが、比重は媒体と異なる場合が多く、時間経過とともに沈降又は浮上していくため、測定した透過率の対数変換値は時間経過とともに変化するからである。
以降、順次粉塵添加サンプルを校正器14に添加し同様の測定をし、校正器中の添加添加サンプル重量N1、N2…に対するレーザ透過率の対数値X1、X2…の関係を収集していく。添加重量データは入出力部のキーボード等で入力する。
なお、校正器14に入れる媒体としては、微量で微細な粉塵と均一に混じり合い易く透過率が良好な液体、例えば清水を用いるとよい。また、必ずしも液体でなくても、粉塵サンプルが十分均等に攪拌できるような手段、例えばブロー循環手段を設置すれば気体を用いることもできる。
【0014】
続いて、ブロックS4に示すように、上記複数の粉塵量Niに対する対数変換値Xiの測定データをもとに、該測定対象の直線回帰式N=AX+B’を最小二乗法により算出しメモリ27に収納する。この定数値Aは、粉塵性状と検出角度により決まる固有の値であるのに対し、定数値B’は校正時特有のオフセット値であり、実測時には改めて求める必要がある。
上述したブロックS1からS4の校正操作を、測定対象の粉塵発生源の性状及び発生する粉塵の物性に合わせて行ない、各々に対応する固有の直線回帰式を求めて記憶しておく。ここで、前記直線回帰式から計算される粉塵量Nは、校正操作環境下での、粉塵通過長さhの時の、容量vの媒体中に含まれる粉塵量を示すものであり、実際の粉塵測定時の粉塵量は、固有の定数値Bを求めるとともに、レーザの粉塵ガス通過長さLと、粉塵ガス発生量(容量)Vに合わせて補正して算出しなければならない。
【0015】
ブロックS5以降が、実際の粉塵発生源からの粉塵量測定の手順である。
まず、測定対象毎に前述した校正操作で求めてメモリ27に記憶しておいた直線回帰式から、該測定対象の直線回帰式N=AX+B’を選択する。
次にブロックS6において、レーザ投光器1とレーザ受光器6を、測定対象をはさんで、前記校正時に配置したと同様な位置関係に配置し、光軸合わせを行なう。
次に、ブロックS7に示すように、粉塵が発生していない時にレーザを投射し、この時の透過率の対数変換値を求める。粉塵量演算部28では前記選択した直線回帰式N=AX+B’に対し、粉塵量Nをゼロと置くことによって、校正時特有のオフセット値B’に代えて該測定対象環境のオフセット値Bを求め、該測定対象粉塵発生源に対する固有の直線回帰式、N=AX+Bを作成する。
【0016】
ブロックS8において、粉塵の発生開始とともに測定を開始する。所定サンプリング時間(例えば、0.1秒)毎に、前記設定した固有の直線回帰式N=AX+Bをもとに粉塵量Nを算出していく。ここで、前述したようにこの粉塵量値Nは、校正器14を基準としたもので、レーザが通過するする粉塵雰囲気の幅がhにおける透過率の対数変換値をもとに、校正記14の容量v中に含まれる粉塵量を示すものであり、実際に発生する粉塵量Yとは異なっている。以下、実際に発生する粉塵量Yの算出方法について説明する。
測定開始後の所定サンプリング時間毎に、前記直線回帰式N=AX+Bをもとにした粉塵量Nを算出するとともに、粉塵ガス量測定手段36において、発生する粉塵ガスの移動量と、この移動方向に概直交する方向に広がった粉塵ガス発生幅Hを求める。これらの値は、測定対象毎に予め求めた経験値を用いてもよいが、移動量計測手段として風速計38を用いて粉塵ガス39の単位時間当たりの上昇速度Sを測定し、粉塵ガス発生幅計測手段として、撮像装置例えばストロボカメラやビデオカメラ37を用いて粉塵ガス39の動きを撮影することで求めることができる。
【0017】
粉塵ガス発生幅H は次のようにして求める。レーザ投光器からの投射光が粉塵ガス39内を通過すると、レーザが通過した範囲は赤色になり識別できるため、撮影した映像を画像処理手段に送信し(図示せず)、サンプリング時間毎に、公知手段により投射光5が粉塵ガス39中を通過した長さLを求める。ここで、レーザ投光器、受光器が、粉塵ガスの発生移動方向と直交する方向にレーザを照射するようにセットされている場合、レーザ投射光の粉塵ガス通過長さLをそのまま粉塵ガス発生幅Hとする。直交する方向から角度γ傾いた方向に照射するようにセットされている場合、余弦成分Lcosγを粉塵ガス発生幅Hとする。なお、粉塵濃度が薄い等で、レーザ投射光の粉塵ガス通過ラインが明瞭に判別できない場合は、撮像画像中にレーザ通過想定ラインを設けて、これをもとにして粉塵ガス通過長さLを求めることができる。
風速計38により粉塵ガス39の上昇速度Sが求められると、サンプリング間隔時間t当たりの移動量が計算できる。これらのデータは信号処理手段17に送られ、サンプリング時間毎に、サンプリング間隔時間t当たりの粉塵ガス39の発生量Vは、例えば粉塵ガス発生幅Hを直径とする円内に一様に分布すると仮定し、下式により算出する。
V=S×t×πH2/4
【0018】
以上の測定結果をもとに、信号処理部ではサンプリング時間毎の粉塵量Yを下記式により算出する。
Y=N×h/L×V/v
この算出されるデータは、外部記憶装置に出力したり、入出力部のモニタ或いはプリンタに出力することができ、環境改善を行なう場合の対象粉塵源の選定、及び改善効果の評価を的確に行なうことができる。また、設備改善に利用する等適宜利用することができる。積算すれば発生する総粉塵量を求めることができるし、経時的な粉塵発生状況を求めることもできる。
また、下記式で示すように粉塵濃度Wを求めることもでき、粉塵濃度管理を行なう場合に用いることができる。この場合、粉塵発生源からの粉塵に対しては、前記粉塵ガス量測定手段36のうちビデオカメラ37だけを用いてレーザ投射光の粉塵ガス通過長さLを測定する。また、特定の粉塵発生源から離れている粉塵浮遊雰囲気に対しては、ビデオカメラ37を用いることなく、レーザ投光器1とレーザ受光器6の距離を粉塵ガス通過長さLとすればよい。
W=N×h/L×1/v
【0019】
(実施の形態2)
次に、より操作取扱いを容易とした実施形態2について、図4を参照しながら以下説明する。前記実施の形態1で説明した構成のうち、主として制御部の構成を変えたものであり、信号処理部17と入出力部20を一体化して操作盤30としてまとめたものである。従って他の同一の構成部については同一であり詳しい説明は省略するとともに、説明に当たっては同一の符号を用いることとする。
本実施の形態2における操作盤30は、図4に示すように表面に数個のスイッチと液晶等の簡単な表示器31を有する構成である。また、外部出力端子を有しておりプリンタ等の外部表示手段と接続可能である。制御機能は前述の実施の形態1で述べたものとほぼ同様で、対数演算部と粉塵量演算部を備えているが、制御アルゴリズムはハードウエアによる論理回路で組んでいる。
【0020】
対数演算部は、透過率演算手段と対数変換手段を有している。透過率演算手段は、レーザ投光器1とレーザ受光器6からの投射光5の強度I0、及び入射光の強度Iが電気信号として入力されると、透過率I/I0が論理回路により求められ、この電気信号は対数変換手段に送られる。対数変換手段は前記透過率I/I0を論理回路により対数変換し、その対数変換値Xを電気信号として粉塵量演算部へ出力する。粉塵量演算部は、直線回帰式N=aX+bを構成する論理回路を有し粉塵量Nを求める。上記透過率I/I0の対数変換値X、粉塵量Nは所定の時間間隔(例えば0.1秒毎)で求め、表示器に表示することができるとともに、外部出力端子より出力することができる。なお、前記表示は、切換えスイッチ32を適宜操作することで、一つの表示器31に表示するようにしているが、対数変換値X、粉塵量N用の固有の表示器を設けてもよい。
増幅率調節手段33は、上記直線回帰式の測定対象毎に設定すべき定数aを電圧で設定するダイヤルであり、目盛付きの可変抵抗器から構成される。オフセット調節手段34は、測定環境又は校正条件により定まる定数bを電圧で設定するダイヤルで、目盛付きの可変抵抗器から構成される。
【0021】
校正操作は基本的には前述した方法と同様であるが、前記定数a、bの設定方法とその手順が異なっており、以下それについて説明する。
レーザ投光器1、レーザ受光器6及び校正器14の配置、光軸出し等が終了した後、校正器14を設置台14aから外して、レーザ投光器1からの投射光5を直接レーザ受光器6に照射する。この時、操作盤の表示器31に透過率の対数変換値Xを表示させ、その値が0に近い値であるかどうかチェックする。これは、受光器6の受光素子12が受ける入射光13は、光軸出し窓9の方に分離された導出光15の分だけ少なくなっており、対数処理部が透過率の対数変換値Xを変換するに当たってはこれを補正するような回路としているが、この機能確認である。
【0022】
次に、校正データ取りを行う。前記実施の形態1と同様、まず校正器14に正確に容量vを測定した清水を入れる。この清水を入れた校正器14を再度設置台14aにセットし、レーザ光を照射して清水中を透過させ、その時の透過率の対数変換値X0を求める。
次に、測定対象の実際の粉塵から収集した粉塵サンプルから、正確に重量を測定して作成した複数の添加用サンプルのうち、まず任意の重量N1のものを校正器14に添加し、清水とよく混ぜ合わせた後レーザを投射し、透過率の対数変換値X1を記録する。この時、0.1秒ごとに測定値をプリンタ等に出力し、この出力データをもとにピーク値、あるいはその近傍の平均値を対数変換値X1とするとよい。
以降、順次添加サンプルを校正器14に添加し同様の測定をし、校正器中の添加サンプル重量Niに対するレーザ透過率の対数値Xiの関係を収集していく。
続いて、上記複数のNiに対するXiの収集データをもとに、粉塵量を推定するための直線回帰式N=AX+B’を最小二乗法により算出し、測定対象の定数値Aを求める。
【0023】
次に該現場での実測に先立って、該測定対象環境における直線回帰式の定数a及びbの値を操作盤30より設定する操作を行う。
まず、校正容器14を外した状態でレーザを投射し、透過率の対数変換値Xairを表示器に表示させて求める。次にこのときの粉塵量の表示値Nair値を表示器に表示させ、この値が0になるようにオフセット調節手段34を調整する。これは該現場の測定環境におけるオフセット値を求める操作であり、定数bの値Bを設定することに相当する。
次に、所定の減衰率(例えば10%)のNDフィルタをレーザ受光器6前に挿入して擬似粉塵透過状態を作り、この時のレーザ透過率の対数変換値Xnを求める。これより、前記で求めた定数A、 Xair値をもとにこの時の粉塵相当量Nnを、Nn=A(Xn―Xair)の式から計算で求める。このNDフィルタを挿入した状態で、粉塵量を表示するようにし、表示値が前記算出した値を示すように増幅率調節手段33を調整する。このときの増幅率調節手段33及びオフセット調節手段34の目盛値をメモ等に記録しておく。上記の操作は、現場測定に先立って、測定対象である粉塵発生源ごとに行い、定数a、bの各対象現場毎の固有の環境に対する値A、Bを求めることに相当する。
実際の測定に当たっては、該測定対象固有の直線回帰式の定数値A、Bを増幅率調節手段33、オフセット調節手段34で設定し、粉塵量演算部における直線回帰式を決定してから行なう。本操作盤30は、論理回路などの電気回路のみで作成しているために上記の操作が必要になるが、テンキー等の入力装置は必要としないためコンパクトとなり、現場で容易に取扱いができる。
【0024】
【実施例】
以下、実施の形態2をもとに、直径が1mの溶融口を有する溶解炉から発生する粉塵量の測定を行なった例を、図1及び4を参照しながら説明する。
レーザ投光器1とレーザ受光器6は、溶解炉40を中央にして20m離し、かつレーザ投射光5は、溶解炉上面から1mの高さをほぼ水平に通るように設定した。これは溶解炉40の炉蓋が開いた時にほぼ垂直に立上る高温の粉塵が、レーザ投光器1或いはレーザ受光器6の光学窓に付着することによるレーザ強度の変化、即ち測定精度の信頼性低下を防ぐためであり、またレーザ投光器1及びレーザ受光器6が1500℃近くの溶湯の輻射熱を受けるのを防ぐためである。
校正器14としては、内径d=0.09m、長さh=0.5mの寸法のものを用い、その容積の約90%にあたる清水を充填した。この時の清水の容量はv=0.0029m3であった。
まず最初に、レーザ投光器1とレーザ受光器6及び校正器14を実測時と同様に配置し、校正器14に粉塵を添加しない清水だけの状態でレーザを照射し、レーザ透過率の対数変換値X0を求めた。次に直線回帰式を算出するために、溶解炉40から発生した粉塵を収集して予め重量N1を計測しておいた粉塵サンプルを添加し、手で振って均一に拡散させ、この校正器14に対するレーザ透過率の対数変換値を0.1秒毎にプリンタ等に出力し、これよりピーク値を対数変換値X1として求めた。
【0025】
ここで、直線回帰式を精度よく求めるためには、実際の粉塵発生状態に近い透過率が得られるような粉塵量を校正器14に添加した。この粉塵量は次のようにして設定した。まず、これまでの経験より、溶解炉40については、その上方での粉塵濃度は2g/m3〜10g/m3程度であり、溶解炉上面から1mの高さでは粉塵ガス39は約1.5mの幅で広がっていることがわかっていた。これよりこれを基準として、レーザ投射光5が校正器14の長さh=0.5mを通過する時の透過率が、前述した粉塵ガス幅1.5mを通過した時と同等になるように粉塵量を決めた。溶解炉40の上方での粉塵濃度が例えば2g/m3の場合、これに相当する粉塵添加量は以下のようにして算出した。
2×0.0029×1.5/0.5=0.0174g
これより、約17mg見当で、正確に重量を測定した粉塵サンプルを5セット用意し、校正器14に1セット添加する毎にレーザ透過率の対数値Xiを測定していった。なお、清水に微量な界面活性剤を添加したところ、粉塵の拡散状態が安定して保て良好であった。
【0026】
続いて、上記添加粉塵重量Niと測定したレーザ透過率の対数値Xiのデータから、粉塵量を推定するための直線回帰式N=AX+B’を最小二乗法により求めた。上記添加粉塵量Niとレーザ透過率の対数変換値Xiをもとにした直線回帰式との関係を図5に示す。これより溶解炉40から発生した粉塵のデータから粉塵量を推定する直線回帰式35aの傾きAは、A=67であった。なお、同図に上に示すもう一つの直線回帰式35bは同じようにして求めた自動注湯機に対するものである。
次に現場での実測に先立って、粉塵量を推定する直線回帰式の定数A、Bの値を設定する操作を行った。まず、前記溶解炉40の粉塵量を測定する場合、校正容器14を外した状態で、レーザ透過率の対数変換値Xairを求めた。このときの粉塵量の表示値Nair値の表示器31の表示が0になるように、オフセット調節手段34を調整した。次に、所定の減衰率(例えば10%)のNDフィルタを受光器6前に挿入し、レーザ透過率の対数変換値Xnを求めた。このNDフィルタを挿入した状態で、粉塵量Nnの表示値が、Nn=67(Xn―Xair)の計算式で求めた値となるように増幅率調節手段33を調整した。
【0027】
次に上記のようにして校正した操作盤30を用い、レーザ投光器1とレーザ受光器6を対象の溶解炉40に対し前述した所定の位置にセットし、溶解炉40の蓋が開放された後の、0.1秒毎の測定した粉塵量Nを表示器31に表示するとともに、プリンタに出力していった。ここで、上記粉塵量Nは校正操作の基準(内径0.09m、長さ0.5mの円筒の容量0.0029m3中に含まれた粉塵量)に対する粉塵量を示したものであり、実際の粉塵量は次のようにして求めた。まず、ビデオカメラ37で粉塵ガス39の動きを撮像していった。同時に溶解炉の上方に設置した風速計38から粉塵ガスの上昇速度Sを測定し、上記粉塵量Nを出力する同時刻の値をプリンタに出力していった。レーザ投射光の粉塵ガス通過長さLは、撮像後の映像をもとに、上述の測定時刻に相当する画像中に写っている赤色のレーザ光の画像から算出していった。これより、サンプリング時間間隔0.1秒間に発生する粉塵ガス発生量はS×0.1×πH2/4であり、投射光5が透過した粉塵ガス通過長さLであることから、粉塵発生源から発生したサンプリング時間毎の粉塵量Yは下記式により求めた。
Y= N× (0.5/L)×(S×0.1×πH2/4)/0.0029
なお、本実施例においては、レーザ照射方向は粉塵発生移動方向にほぼ直交するため、H=Lとおくことができ、上式は次のようにまとめた。
Y=13.5×N×L×S
上記のようにして求めた溶解炉40の蓋が開閉する間の時間経過とその間に発生した粉塵量の関係を模式的に示したものが図6である。
以上、鋳造工場の溶解炉から発生する粉塵量の測定の実施例について説明したが、同様にして他の粉塵発生源から発生する粉塵量を測定したり、粉塵濃度を測定することができることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上説明した本発明は次の効果を有している。
1)投光器と受光器を分離しているので、粉塵発生範囲の異なるものにも広く対応できる。
2)投光器と受光器を粉塵ガスに触れさせず測定することができるので、粉塵ガスが光学窓等に付着することによる精度低下が防止でき、また粉塵ガスが高温或いは腐食性のものであっても機器を損傷することなく測定できる。
3)粉塵の絶対量を測定することができるので、粉塵発生源の環境への影響度の大小、及び対策後の効果が的確に把握できるので、環境改善に有効である。
4)粉塵濃度も測定できるので、場所毎の大気中の粉塵雰囲気の良否が判定できる。
5)レーザ透過率と粉塵量を推定する直線回帰式の傾きを校正操作により求めるので、粉塵発生源及び粉塵性状が異なっていても、校正操作をすることで測定をすることができる。
6)校正操作は、予め別の場所で行なうことができるので、現場測定は効率良く短時間で実施することができる。
7)レーザ強度の信号処理、粉塵量演算処理をハードウエアによる論理回路で製作すると、制御部をコンパクトにすることができ、現場での取扱いが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉塵量測定装置の全体構成を示す概略図
【図2】レーザ及び制御に関する説明のための図
【図3】レーザ投射光と入射光の制御部での処理を説明するための図
【図4】制御部を簡易化した実施の形態2を説明するための図
【図5】校正操作により2種類の粉塵に対し直線回帰式を求めた例を示す図
【図6】溶解炉の蓋の開閉に伴う粉塵量発生状況を示す図
【図7】粉塵量を測定するときの手順を示す流れ図
【符号の説明】
1…レーザ投光器、 2…光源、 5…投射光、 6…レーザ受光器
9…光軸出し窓、 10…受光レンズ、 12…受光素子、 13…入射光
14…校正器、 17…信号処理部、 18…光学窓、 19…絞り
20…入出力部、 22…モニタ、 26…対数演算部、 27…メモリ
28…粉塵量演算部、 29…出力端子、 30…操作盤、 31…表示器
33…増幅率調整手段、 34…オフセット値調整手段、 36…粉塵ガス測定手段、 37…ビデオカメラ、 38…風速計、 39…粉塵ガス

Claims (6)

  1. レーザ光線を投射するレーザ投光器と、前記レーザ光線を受光するレーザ受光器と、前記レーザ受光器が受光した前記レーザ光線の透過率の対数変換値を算出する制御部を有する粉塵発生量測定装置であって、
    前記制御部は、粉塵発生源から発生した粉塵について前記レーザ光線の透過率の対数変換値と粉塵濃度との関係を示す直線回帰式を備えるとともに、
    さらに前記制御部は、前記粉塵発生源から発生している粉塵を含む粉塵ガスに前記レーザ光線を投射したときに所定のサンプリング時間間隔ごとに前記レーザ光線の透過率の対数変換値Xを算出する手段と、前記対数変換値Xごと前記直線回帰式を参照して粉塵濃度Nを算出する手段と、前記粉塵濃度Nと前記レーザ光線が前記粉塵ガスを通過する長さL及び前記粉塵発生源から発生している粉塵を含む粉塵ガスの発生容量Vとから、前記所定のサンプリング時間間隔ごとに発生している粉塵量を算出する手段を有し、加えて、両端部に光学窓、内部には前記粉塵発生源から発生した粉塵の所定量を媒体中に拡散可能な筒体からなるとともに、前記レーザ投光器と前記レーザ受光器との光軸上に配置可能であって、前記粉塵発生源から発生した粉塵について前記レーザ光線の透過率の対数変換値と粉塵濃度との関係を示す直線回帰式を求めるための界面活性剤が添加された透光性の液体を充填した校正器を有することを特徴とする粉塵発生量測定装置。
  2. 前記制御部は、粉塵発生源から発生した粉塵ごとに前記レーザ光線の透過率の対数変換値と粉塵濃度との関係を示す直線回帰式を備えていることを特徴とする請求項1に記載の粉塵発生量測定装置。
  3. 粉塵発生源から発生している粉塵の発生量をレーザ光線の透過率により測定する方法であって、
    前記粉塵発生源から発生した粉塵の所定重量Nを容量vの界面活性剤が添加された透光性の液体を充填した校正器内に拡散させて、前記校正器内におけるレーザ光線の通過長さがhになるようにレーザ光線を投射したときに、前記レーザ光線の透過率の対数変換値Xと前記拡散させた粉塵重量Nとの関係を示す直線回帰式を予め求めておき、
    粉塵発生量の測定時には、投射したレーザ光線が前記粉塵発生源から発生している粉塵ガスを通過する長さをLとし、前記レーザ光線の透過率の対数変換値Xiを所定のサンプリング時間間隔ごとに算出し、前記対数変換値Xiに相当する粉塵重量Niを前記直線回帰式を参照して求め、
    前記粉塵発生源から単位時間当たりに発生している粉塵発生量Yは、前記レーザ光線の前記通過長さの比h/Lを考慮して、前記粉塵重量Niが前記粉塵発生源から単位時間当たりに発生している粉塵ガス発生容量Vに含まれる粉塵重量に換算した値として算出することを特徴とする粉塵発生量の測定方法。
  4. レーザ投光器と、レーザ受光器と、前記レーザ受光器が受光した前記レーザ光線の透過率の対数変換値を算出する制御部を有する粉塵発生量測定装置により粉塵発生源から発生している粉塵発生量を測定する方法であって、
    前記制御部は、前記粉塵発生源から発生した粉塵の所定重量を、界面活性剤が添加された容量vの透光性の液体を充填した校正器内に均一に拡散させて前記レーザ光線の通過長さがhになるように前記レーザ光線を投射したときに、前記レーザ光線の透過率の対数変換値Xと粉塵濃度Nとの関係を示す直線回帰式N=AX+Bと、前記粉塵発生源から発生している粉塵を含む粉塵ガスに前記レーザ光線を投射したときの前記レーザ光線が前記粉塵ガスを通過する長さLと、前記粉塵発生源から発生している粉塵を含む粉塵ガスの発生容量Vを予め記憶しておき、
    測定時には、所定のサンプリング時間間隔ごとに算出した前記レーザ光線の透過率の対数変換値Xと、前記直線回帰式から求めた前記対数変換値Xに対応する粉塵濃度Nから、前記所定のサンプリング時間間隔ごとに発生している粉塵発生重量Yを、Y=N×h/L×V/vにより算出することを特徴とする粉塵発生量の測定方法。
  5. 粉塵発生源から粉塵ガスが発生していないときに、前記レーザ光線の透過率の対数変換値Xを求め、この対数変換値Xに対応する粉塵濃度Nの値を0として前記直線回帰式の定数Bの値B´を算出し、前記値B´を前記直線回帰式の定数Bとして補正することを特徴とする請求項または請求項に記載の粉塵発生量の測定方法。
  6. 前記所定のサンプリング時間間隔ごとに算出した粉塵発生重量Yを所定の時間間隔について積算し、前記所定の時間間隔に前記粉塵発生源から発生した粉塵重量を算出することを特徴とする請求項、請求項、請求項のいずれかに記載の粉塵発生量の測定方法。
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