JP3967035B2 - レーザ加工装置およびレーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工装置およびレーザ加工方法 Download PDF

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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B23/00Re-forming shaped glass
    • C03B23/20Uniting glass pieces by fusing without substantial reshaping
    • C03B23/203Uniting glass sheets

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光を照射してワークを加工するレーザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ワークをレーザ光によって加工する技術がある。例えば、2のガラス片(ワーク片)を融着によって貼り合わせて二重ガラスを製造するような技術である。このようなレーザ加工は、例えば、図13に示すようなレーザ加工機D100によってなされる。レーザ加工機D100は、光源たるレーザ発振器121、レーザ光を発する加工ヘッド126 および レーザ発振器121からのレーザ光を加工ヘッド126に導く案内筒122、124等から構成されている。
【0003】
レーザ加工機D100には、基台101上にX方向に移動可能にテーブル102(作業テーブル)が設けられている。このテーブル102を挟んで門型の枠体103が立設されている。枠体103の上辺にはY方向に移動可能に摺動体104が設けられている。摺動体104にはZ方向に昇降可能な昇降体105が設けられている。昇降体105の下端部には旋回体106が垂直軸回りに旋回可能に設けられている。旋回体106には旋回体106に対して角度変更可能に加工ヘッド126が設けられている。テーブル102に固定されたワークW100(ガラス片)のレーザ加工は、テーブル102に対して加工ヘッド126を、3軸(X軸、Y軸、Z軸)方向移動、旋回、角度変更させながら行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなレーザ加工機D100による加工では、テーブル102上にワークW100を設置して、その後、加工ヘッド126を移動させながらワークW100にレーザ光を照射してレーザ加工を行い、レーザ加工が完了してからワークW100をテーブル102から取り外すという手順を踏んでいた。このように、一のワークを加工するのに多くの工程を必要とするので、連続的にワークの加工をすることが困難であった。
【0005】
一方、搬送装置に多数のワークを設置して、ワークを搬送させながら、加工ヘッドをワークに追従するように駆動しつつ、順次、ワークの融着を行う装置も考えられる。しかし、搬送されるワークに加工ヘッドを追従させ、しかも、加工箇所に沿ってレーザ光をワークに照射しようとすると、高精度の制御が必要となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願発明のレーザ加工装置は、略平行レーザ光を発するレーザ光照射装置と、ワークを搬送する搬送装置とを備え、該搬送装置によって搬送される該ワークの搬送軌跡を挟んで、レーザ光照射装置の二の加工ヘッドが配され、該二の加工ヘッドから搬送装置によって搬送される該ワークに向けて略平行レーザ光が照射され、該レーザ光照射装置が発する略平行レーザ光の該ワーク上のレーザ光照射部分が、該ワークが該搬送装置によって搬送されることによって、該ワーク上を該ワークのレーザ加工すべき箇所に沿って移動するように構成されたレーザ加工装置であって、該二の加工ヘッドのうち、一方の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向が該ワークの搬送方向に直交する方向に対して該ワークの搬送方向側に傾斜し、他方の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向が該ワークの搬送方向に直交する方向に対して該ワークの搬送方向とは逆側に傾斜ように構成されている(請求項1)。また、本願発明のレーザ加工方法は、ワークを搬送装置に設置し、該搬送装置によって搬送される該ワークの搬送軌跡を挟んで、レーザ光照射装置の二の加工ヘッドを配し、該二の加工ヘッドから搬送装置によって搬送される該ワークに向けて略平行レーザ光を照射するようにし、レーザ光照射装置が発する略平行レーザ光によって該ワーク上にレーザ光照射部分を生ぜしめ、該ワークが該搬送装置によって搬送されることによって、該レーザ光照射部分が該ワーク上を該ワークのレーザ加工すべき箇所に沿って移動するようにした、レーザ加工方法であって、該二の加工ヘッドのうち、一方の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向を該ワークの搬送方向に直交する方向に対して該ワークの搬送方向側に傾斜させ、他方の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向を該ワークの搬送方向に直交する方向に対して該ワークの搬送方向とは逆側に傾斜している(請求項4)
【0010】
かかる装置、方法によれば、加工ヘッドをワークの加工中に大きく移動させることなく、ワーク上でレーザ光照射部分が移動する。照射されるレーザ光は略平行レーザ光であるため、ワークとレーザ光照射装置との距離の変化に対して、照射強度が変わることもない。
【0014】
また、上記装置、方法において、該二の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向を、互いに逆向きでかつ平行としてもよい(請求項2、請求項5)。この場合、さらに、該二の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向が、該ワークの搬送方向に対して略45度をなすようにしてもよい(請求項3、請求項6)
【0025】
【発明の実施の形態】
この出願発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0026】
図1は、ワークWにレーザ加工を施すためのレーザ加工装置Dの概要を示す図である。
【0027】
この種のレーザ加工装置によってなされるレーザ加工としては、ワークの一部分にレーザ光を照射してその部分を溶融して変形させる加工や、二のワーク片の接触箇所や近接箇所にレーザ光を照射してその部分を融着する加工などがある。加工の種類によってレーザ光照射部分の加工温度は異なる。例えば、融着加工の場合は、ワークの融着温度が加工温度となる。レーザ加工が施されるワークとしては、例えば、ガラス、セラミック、金属などがある。
【0028】
ここで、ワークWとして、若干の隙間を介して重ね合わされた2枚のガラス板が提供された場合を想定し、2枚のガラス板の端面にレーザ光を照射して2枚のガラス板を融着して二重ガラスを製造するときの、このレーザ加工装置Dの作用を説明する。
【0029】
レーザ加工装置Dは主として、予熱装置1、主加工手段たる融着装置2、搬送装置5、徐冷装置6などで構成されている。
【0030】
搬送装置5はその上にワークWを載置し、そのワークWが予熱装置1、融着装置2、徐冷装置6を順に通過するように、ワークWを矢印A1方向に移動させる。
【0031】
予熱装置1は、ワークWの融着されるべき箇所を所定の予熱温度(融着温度未満の温度)に加熱する装置である。そのためには、ワークW全体を加熱するようにしてもよいし、ワークWの融着されるべき箇所のみを加熱するようにしてもよい。ワークW全体を加熱するには、例えば、予熱装置1を加熱炉で構成すればよい。また、ワークWの融着されるべき箇所のみを加熱するには、例えば、その箇所にのみレーザ光を照射してもよい。
【0032】
主加工手段たる融着装置2は、レーザ光照射装置で構成されている。すなわち、レーザ光をワークWの融着加工すべき箇所に照射して、その箇所の温度を加工温度(融着温度)以上に上昇させて融着を施す装置である。
【0033】
徐冷装置6は、ワークWの融着された箇所を、融着温度から所定の温度(融着温度未満の温度)にまで徐冷する装置である。そのためには、ワークW全体を徐冷するようにしてもよいし、ワークWの融着された箇所のみを徐冷するようにしてもよい。徐冷の方法として、炉冷やワークの最高温度より低い温度で加熱しながら冷却するものがある。ワークW全体を徐冷するには、例えば、徐冷装置6を加熱炉で構成すればよい。また、ワークWの融着された箇所のみを徐冷するには、例えば、その箇所にのみレーザ光を照射してもよい。
【0034】
なお、例えば、予熱装置1と徐冷装置6とを独立した二の加熱炉で構成するのではなく、例えば、一の加熱炉を使って予熱と徐冷を行うようにしてもよい。要は、融着前の加熱(予熱)と、融着後の冷却(徐冷)の双方を実行できるような装置であればよいのである。
【0035】
ワークWを融着して二重ガラスを製造する工程を説明すると、まず、ワークWは搬送装置5に載置され、この搬送装置5の駆動によって予熱装置1を通過する。予熱装置1は加熱器を有しており、予熱装置を通過すると、ワークWの全体が摂氏500度にまで加熱される。よって、ワークW(ガラス板)の端面も摂氏500度になる。
【0036】
次に、ワークWは搬送装置5に載置されたまま、融着装置2に到達する。ここでワークWは、その端面にレーザ光を照射される。レーザ光はワークWの周縁を一周するようにして照射され、これによりワークW周縁の全周囲が融着され、内部に隙間空間が形成された二重ガラスが製造される。レーザ光が照射される前に、すでにワークWは摂氏500度にまで加熱されているので、レーザ光を照射されて融着箇所がそれ以上の温度になったとしても、レーザ光照射中にワークWに割れやクラックが生ずることもない。
【0037】
次に、融着されたワークWは搬送装置5に載置されたまま、徐冷装置6を通過する。徐冷装置6は加熱器を有しており、徐冷装置6を通過中にワークWは全体が徐冷されている。このように徐冷するのは、ワークWの特に融着された箇所を急激に冷却させないようにするためである。すなわち、融着直後のワークWを急激に冷却させると、その内部に大きな温度勾配が生じてしまい、割れやクラック発生の原因となるからである。このようにして、ワークWに割れやクラックを発生させることなく、融着加工の全工程が完了する。
【0038】
次に、図2、3によって、融着装置2を詳細に説明する。図2は融着装置2の斜観図であり、図3はその縦断面図である。
【0039】
まず、図2を参照すると、融着装置2は、レーザ発振器21、光径変換装置23、分光装置25、加工ヘッド26、27を備えている。レーザ発振器21で発生したレーザ光は、略平行光である。このレーザ光が案内筒22を介して光径変換装置23に送られ、その径を所定の径に変換される。径を変換する手段は、例えば、コリメータレンズ等のレンズ、凸面鏡、凹面鏡、アパーチャ または それらの組み合わせによって構成することができる。径を変換された後のレーザ光も略平行光である。そして、径の変換されたレーザ光は、案内筒24を介して光分岐手段たる分光装置25に送られ、ここで2の平行レーザ光に分岐される。そして分岐した各レーザ光(略平行レーザ光)は、各加工ヘッド26、27に導かれ、加工ヘッド26、27から矢印B1、B2の方向に発せられる。加工ヘッド26と加工ヘッド27の間には、搬送装置5が設置されている。搬送装置5には冶具Tが載置されており、その上にワークWが固定されている。搬送装置5によってワークWが加工ヘッド26と加工ヘッド27の間を通過するときに、ワークWの端面にレーザ光が照射されて融着が施される。図中の矢印A1は、ワークWの搬送方向を示す。
【0040】
図3からも理解されるように、ここでは、ハーフミラー31によってレーザ光が2に分岐され、ミラー35、36、37によって、分岐したレーザ光がそれぞれの加工ヘッド26、27に導かれている。2の加工ヘッド26、27は、ワークWの搬送軌跡を挟むようにして、搬送装置5の両サイドに配置されている。
【0041】
なお、光を分岐するには、ハーフミラー31以外にも、例えば図4のような三角柱状に組み合わされたミラー32を用いても良い。図4(a)は三角柱状ミラー32の斜観図、図4(b)は三角柱状ミラー32によってレーザ光が2に分岐される状態を示す。
【0042】
図5は、融着装置2の平面図である。この図では搬送装置5は省略されており、搬送装置5上のワークWのみが表れている。図中の矢印A1は、ワークWの搬送方向を、矢印B1、B2は加工ヘッド26、27から発せられたレーザ光の進行方向を示す。この図からわかるように、加工ヘッド26、27から発せられる2のレーザ光は、互いに逆向きの方向に進行し、かつ、互いに平行である。そして、2のレーザ光の進行方向は、搬送装置5によるワークWの搬送方向と約45度をなしている。
【0043】
図6は、ワークWの搬送に従い、レーザ光がどのようにワークWに照射されるかを示すための図である。図中の矢印A1は、ワークWの搬送方向を、矢印B1、B2は加工ヘッド26、27から発せられたレーザ光の進行方向を示す。まず、ワークWが搬送装置5によって予熱装置から搬送されて、P1の位置にまで来ると、加工ヘッド26からのレーザ光が、ワークWの前端面C1に照射される。ワークWが搬送されるに従い、ワークW上の照射部分は、前端面を左に移動する(P2参照)。ワークWがP3の位置に来た時点で、前端面C1の融着は完了しており、レーザ光は左端面C2に照射される。さらにワークWが搬送されるに従い、ワークW上の照射部分は、左端面C2を後方に移動する。ワークWがP4の位置に来た時点で、今度は加工ヘッド27からのレーザ光が、ワークWの右端面C3に照射されている。さらにワークWが搬送されるに従い、ワークW上の照射部分は、右端面C3を後方に移動する。ワークWがP5の位置に来た時点で、レーザ光はワークWの後端面C4に照射されている。さらにワークWが搬送されるに従い、ワークW上の照射部分は、後端面C4を左方に移動する。このようにしてワークWが加工ヘッド26、27の間を通過すると、ワークW周縁の全周囲が融着される。このように、加工ヘッド26、27が固定されているにもかかわらず、ワークWが搬送されることによって、レーザ光の照射部分がワークW上をワークWの融着されるべき箇所に沿って移動する。したがって、加工ヘッドを移動制御する必要もなく、しかも、次々に搬送されてくるワークWに対して、連続的に融着を施すことができる。
【0044】
加工ヘッド26、27から、レーザ光が当たるワークW上の照射部分までの距離は、ワークWの位置によって異なるのであるが、レーザ光が略平行光であるため、照射強度は上記距離によらずほぼ一定である。
【0045】
なお、照射強度の調整のために、レーザ光の進行方向をワークWの搬送方向に対して45度以外の角度をなすようにしてもよい。また、二の加工ヘッド26、27から発せられるレーザ光は、かならずしも互いに平行とする必要はない。さらに、例えば、ワークWの右端面C3と後端面C4のみ融着したいような場合は、加工ヘッド26は必要ではなくなる。よって、レーザ光を分岐させる必要もなくなる。
【0046】
図7は、レーザ加工装置Dの保温装置41を説明するための縦断面図である。このように、融着装置2の近傍に保温装置41を設けても良い。この保温装置41は加熱器によって構成されており、加工ヘッド26、27を加熱することなくワークWの全体を加熱することができるように、搬送装置5のワーク載置面51と向かい合うようにして配置されている。この保温装置41を設けるのは次のような理由による。すなわち、予熱装置1によって予熱されたワークWは、予熱装置1を通過してしまうと予熱装置1からの加熱を受けなくなる。加熱を受けなくなるとワークWはしだいに冷え出す。ワークWが所定温度以下に冷えてしまうと、レーザ光を照射したときに内部に大きな温度勾配が生ずるので割れやクラックの発生を招く可能性を生ずる。保温装置41は、これを回避するためのものである。保温装置41によって、ワークWは加工ヘッド26、27の間を通過するときも、全体が加熱されている。
【0047】
図8は、予熱装置で加熱した直後にレーザ光による融着加工を施すことができるように構成された、レーザ加工装置の他の実施形態を示す図である。このレーザ加工装置D1は、予熱装置を加熱炉11で構成し、徐冷装置を加熱炉61で構成している。このレーザ加工装置D1には、図示されていないが、ワークWを、加熱炉11、融着装置2、加熱炉61の順に通過させることができるように、搬送装置が配置されている。なお、図中の矢印A1はワークWの搬送方向である。このレーザ加工装置D1は、ワークWが加熱炉11から出て来ると同時に、ワークWの前端面C1に加工ヘッド26からのレーザ光が照射される。そして、加工ヘッド27によってワークWの後端面C4の左端までが融着されると、すなわち、ワークW周縁の全周囲が融着されると、それと同時にワークWが加熱炉61に収容されるように構成されている。このように予熱装置たる加熱炉11によって加熱された直後、ワークWが冷え出す前に融着装置2による融着が開始される。よって、レーザ光を照射して融着加工を施しているときにワークWに割れやクラックが生ずることを回避できる。
【0048】
図9は、レーザ加工装置のさらに他の実施形態を示す図である。このレーザ加工装置D2は、加熱炉80を有する。そして、この加熱炉80内をワークWが搬送装置5に載置された状態で図中の矢印A1方向に移動する。加熱炉80の側壁にはワークWを加熱炉80内に供給するための供給口81が形成されている。
【0049】
供給口81を加熱炉80の上面ではなく側壁に形成したのは、仮に上壁に形成すると、加熱炉80内の高温空気が、供給口から流出しやすくなるからである。従って、供給口81は、本実施形態のように加熱炉80の側壁に形成するか、若しくは、加熱炉80の底壁に形成するのが好ましい。
【0050】
この供給口81から加熱炉80内に供給されたワークWは搬送装置5によって矢印A1方向に搬送され、融着手段たるレーザ加工機70に対応する位置に達する。レーザ加工機70は、レーザ光を発する加工ヘッド71を備え、この加工ヘッド71が3次元方向に自在に移動可能で、かつ、旋回・角度変更可能に構成されている。
【0051】
ワークWは加熱炉80内を搬送されてきたため、レーザ加工機70への対応位置に達したときには、約摂氏500度に加熱されている。すなわち、加熱炉80が予熱手段として機能している。
【0052】
そして、ワークWの融着すべき箇所がレーザ加工機70によってレーザ光を照射されているときにも、加熱炉80によってワークWの全体が加熱をうけて保温されている。つまり、加熱炉80が保温手段としても機能している。
【0053】
そして、レーザ加工機70による融着が完了した後、ワークWは搬送装置5に載置されたまま、加熱炉80内を矢印A1の方向に搬送される。この搬送中にも、加熱炉80によってワークWは加熱を受ける。よって、ワークWは急冷されることがなく、徐冷される。すなわち、この加熱炉80は徐冷手段としても機能する。
【0054】
なお、レーザ加工機70の加工ヘッド71は、扉82を有する開口83を介して加熱炉80に侵入しているが、レーザ加工機70の加工ヘッド71の動きと扉82の開閉とを同期させ、加工ヘッド71が加熱炉80に侵入しているときにのみ、扉82が開いた状態になるようにしてもよい。このようにすると、加熱炉80内の高温空気の開口83からの流出を、なるべく少なくすることができる。
【0055】
また、加熱炉80の側壁に形成された供給口81にも開閉自在の扉を設け、ワークWを加熱炉80に供給するときにのみこの扉が開いた状態にするのが望ましい。
【0056】
図10は、徐冷装置(ワーク冷却装置)の他の例を示す構成図である。このワーク冷却装置90は、レーザ光によって融着されて高温の状態にあるワークWたるガラスを、割れやクラックを生じさせることなく、なるべく速く冷却するための機構を備えている。融着などによるレーザ加工品の製造においては、冷却過程に要する時間が他の過程に要する時間よりも長くなることが多い。冷却過程の時間を短縮することができれば、加工品一つ当たりの製造時間の短縮に大きく寄与する。 このワーク冷却装置90は、チャンバ91と、赤外線温度センサ92、93と、加熱装置94と、送風装置95と、制御装置96とを備えている。融着等のためにレーザ光が照射されて高温に加熱されたワークWは、チャンバ91内に収容される。送風装置95は加熱装置94によって加熱された空気をチャンバ91内に送り込む。ワークWは、送風装置95からの空気の送風を、その周囲に受けて冷却される。
【0057】
チャンバ91内には、二の赤外線温度センサ92、93が設けられている。赤外線温度センサ92、93の検出する赤外線の波長は、ワークW(ここではガラス)を透過することのない波長領域のものである。よって、ワークWの表面温度がこれら赤外線温度センサ92、93によって検出される。制御装置96は赤外線温度センサ92、93からの検出信号を入力し、第1および第2の制御信号を出力する。第1の制御信号は加熱装置94の加熱強度を、第2の制御信号は送風装置95の送風強度を制御する。加熱装置94の加熱強度と送風装置95の送風強度に対する、送風装置95から送出される空気温度の関係は、予め制御装置96に与えられている。そして、この関係と、赤外線温度センサ92、93からの検出信号に基づいて、送風装置95から送出される空気の温度が冷却に適した所定温度となるように制御装置96が制御を行う。この冷却に適した所定温度とは、少なくとも検出されたワークWの表面温度よりも低い温度であり、かつ、検出されたガラス表面温度を基準として定められた温度である。
【0058】
この実施形態での所定温度は、ガラス表面温度よりも60度低い温度から、ガラス表面温度よりも50度低い温度までの範囲としている。この温度範囲は、ガラスに割れやクラックを生じさせず、かつ、なるべく速くガラスを冷却させるのに適した温度範囲として、出願人が試行錯誤によって見出したものである。
【0059】
なお、制御装置96が制御を行うに際し、加熱装置94の加熱強度等と送風空気の温度との関係についての情報を利用することなく、例えば、送風装置95の送風空気の温度を温度センサなどで直接検出し、この検出結果を利用するような制御を行っても良い。また、本実施形態では、空気を送り込んでワークWを冷却するように構成したが、空気以外の気体を加熱して送り込んでもよい。
【0060】
また、送風装置95からの気体(空気)を直接ワークWに吹き付けるのではなく、図11のような多孔板97、98を介して吹き付けてもよい。図中の矢印A2は、送風方向を示している。多孔板は1枚だけ配してもよいし、複数枚(例えば2枚)を重ねて配してもよい。そして、複数枚の多孔板のうちのの少なくとも1枚を移動可能にして、送風強度を調整できるようにしてもよい。図中の矢印A3は、多孔板98を移動可能に設定した場合の移動方向を示している。
【0061】
図12は、内部に真空空間を有する製品を融着によって製造するためのレーザ加工装置D3を示す図であり、(a)は融着前の状態を、(b)は融着後の状態をそれぞれ示している。この装置D3は、真空チャンバHと、図示しない融着手段たるレーザ光照射装置を備えている。真空チャンバH内には、ワーク片たる2のガラス片W1、W2がわずかな隙間を介して重ねられた状態で収容されている(図12(a)参照)。レーザ光照射装置は、このガラス片W1、W2の周縁をレーザ光を照射して融着することができるように配されている。図中の矢印B3は、このときのレーザ光の照射方向を示している。
【0062】
レーザ光照射装置によってガラス片W1、W2周縁の全周囲が融着されると、内部に密封された空間を有する二重ガラスW3が完成する(図12(b)参照)。融着加工は真空環境中で行われたため、形成されたその内部空間Sは真空空間である。このように、真空チャンバ内で、ワーク片を融着することにより、内部に真空空間を有する製品(レーザ加工品)を簡単に製造することができるようになる。
【0063】
なお、レーザ光照射装置は、真空チャンバHの内部に設置してもよいし、真空チャンバHの外部に設置してもよい。真空チャンバHの外部にレーザ光照射装置を設置する場合は、真空チャンバHの壁の少なくとも一部に、レーザ光を透過させることのできる部分を形成し、この部分を介してレーザ光照射装置からのレーザ光をワーク片に照射するようにすればよい。
【0064】
以上、種々の実施形態によって、本願発明を説明した。上記実施形態では、主にワークをレーザ光によって融着する場合を例に挙げて説明したが、融着以外の加工にも本願発明は有効である。例えば、ワークにレーザ光を照射してワークを変形させるような加工を行うに際しても、本願発明は有効である。
【0065】
【発明の効果】
本願発明は、以上に説明したような形態で実施され、ワークが搬送されるに従い、レーザ光照射装置からの略平行レーザ光がワーク上を移動するようにすると、加工ヘッドを大きく移動させる必要がないので制御が簡単になる。また、複数のワークの連続的なレーザ加工が容易になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザ加工装置の概要を示す図である。
【図2】融着装置の斜観図である。
【図3】融着装置の縦断面図である。
【図4】三角柱状ミラーの図であり、(a)はその斜観図、(b)はレーザ光を分岐させる状態を示す図である。
【図5】融着装置の平面図である。
【図6】ワークの搬送に従い、レーザ光がどのようにワークに照射されるかを示すための図である。
【図7】保温装置を有するレーザ加工装置の縦断面図である。
【図8】レーザ加工装置の他の実施形態を示す図である。
【図9】レーザ加工装置のさらに他の実施形態を示す図である。
【図10】徐冷装置(ワーク冷却装置)の他の例を示す構成図である。
【図11】送風装置と多孔板を示す図である。
【図12】レーザ加工装置を示す図であり、(a)は融着前の状態を、(b)は融着後の状態をそれぞれ示している。
【図13】従来のレーザ加工装置の斜観図である。
【符号の説明】
1 予熱装置
2 融着装置
5 搬送装置
6 徐冷装置
11 加熱炉
21 レーザ発振器
23 光径変換装置
25 分光装置
26,27 加工ヘッド
22,24 案内筒
31 ハーフミラー
32 三角柱状ミラー
35,36,37 ミラー
41 保温装置
51 ワーク載置面
61 加熱炉
70 レーザ加工機
71 加工ヘッド
80 加熱炉
81 供給口
82 扉
83 開口
90 ワーク冷却装置
91 チャンバ
92,93 赤外線温度センサ
94 加熱装置
95 送風装置
96 制御装置
97,98 多孔板
D,D1,D2,D3 レーザ加工装置
H 真空チャンバ
T 冶具
W ワーク
W1,W2 ガラス片
W3 二重ガラス

Claims (6)

  1. 略平行レーザ光を発するレーザ光照射装置と、ワークを搬送する搬送装置とを備え、該搬送装置によって搬送される該ワークの搬送軌跡を挟んで、レーザ光照射装置の二の加工ヘッドが配され、該二の加工ヘッドから搬送装置によって搬送される該ワークに向けて略平行レーザ光が照射され、該レーザ光照射装置が発する略平行レーザ光の該ワーク上のレーザ光照射部分が、該ワークが該搬送装置によって搬送されることによって、該ワーク上を該ワークのレーザ加工すべき箇所に沿って移動するように構成されたレーザ加工装置であって、
    該二の加工ヘッドのうち、一方の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向が該ワークの搬送方向に直交する方向に対して該ワークの搬送方向側に傾斜し、他方の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向が該ワークの搬送方向に直交する方向に対して該ワークの搬送方向とは逆側に傾斜する、レーザ加工装置。
  2. 該一方の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向と、該他方の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向とは、互いに逆向きでかつ平行である、請求項1記載のレーザ加工装置。
  3. 該二の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向が、該ワークの搬送方向に対して45度をなす、請求項2記載のレーザ加工装置。
  4. ワークを搬送装置に設置し、該搬送装置によって搬送される該ワークの搬送軌跡を挟んで、レーザ光照射装置の二の加工ヘッドを配し、該二の加工ヘッドから搬送装置によって搬送される該ワークに向けて略平行レーザ光を照射するようにし、レーザ光照射装置が発する略平行レーザ光によって該ワーク上にレーザ光照射部分を生ぜしめ、該ワークが該搬送装置によって搬送されることによって、該レーザ光照射部分が該ワーク上を該ワークのレーザ加工すべき箇所に沿って移動するようにした、レーザ加工方法であって、
    該二の加工ヘッドのうち、一方の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向を該ワークの搬送方向に直交する方向に対して該ワークの搬送方向側に傾斜させ、他方の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向を該ワークの搬送方向に直交する方向に対して該ワークの搬送方向とは逆側に傾斜させた、レーザ加工方法
  5. 該一方の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向と、該他方の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向とは、互いに逆向きでかつ平行とした、請求項4記載のレーザ加工方法。
  6. 該二の加工ヘッドから照射される略平行レーザ光の進行方向が、該ワークの搬送方向に対して45度をなすようにした、請求項5記載のレーザ加工方法。
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