JP3966149B2 - Continuously variable valve operating device for internal combustion engine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、揺動レバーの揺動支点の移動を用いて往復弁のバルブリフト量を連続的に可変可能とした内燃機関の連続可変動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガソリンエンジン(内燃機関)では、連続可変動弁装置を搭載して、スロットルバブルの仕事(吸入空気量の調整)を、吸入側の往復弁、すなわち吸気バルブで代行させて、スロットルバブルがもたらすポンプ損失の低減を図ることが行われている。
【0003】
この連続可変動弁装置には、従来、上端部に揺動支点をもち、下端部に吸気バルブと当接する当接面をもつ揺動レバーを用いた構造が提案されている。
【0004】
これには、揺動レバーを挟んで上部片側に偏心動可能な偏心体で形成される制御シャフトを配置し、また揺動レバーを挟んで制御シャフトとは反対側の中間部に駆動カムを配置し、制御シャフトの偏心変位を用いて揺動レバーの揺動支点を制御シャフトと駆動カムとの間に移動可能とし、駆動カムで揺動レバーの中間部に形成した入力部から開弁に必要な駆動力を入力させる可変動弁機構が採用されている。つまり、制御シャフトの偏心変位により揺動レバーの揺動支点を揺動させると、揺動レバーが傾いて吸気バルブと当接する当接面の領域が移動する。この揺動レバーの当接面には、制御シャフトと駆動カムとの間に沿って、ベース円区間と吸気バルブのバルブリフト量を定めるリフト区間とが直列に形成されていて、吸気バルブが当接するベース円区間とリフト区間との領域が移動することで、吸気バルブのバルブリフト量を連続的に可変させる。このバルブリフト量の連続可変を用いて、スロットルバルブで行う吸入空気量の調整の仕事を代行させている(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−63023号公報(図6〜図8)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、偏心カムがある位置に固定されている状態においても、揺動レバーの移動期間中に揺動支点が移動してしまう。そのため、揺動レバーの移動とローラ当接面形状でもって閉弁状態を維持する必要がある。
【0007】
そのため、各部品に高い加工精度が要求される難点があった。
【0008】
そこで、揺動レバーの揺動支点をレバー部材により、制御シャフトとカムシャフトとの間に沿って揺動自在に保持し、該揺動レバーにスプリング力を与えて、揺動レバーを制御シャフトやカムシャフトに押付けることが考えられる。
【0009】
この場合、シリンダヘッドの上部は、多くの部品がレイアウトされているために、それら部品を避けた地点に、スプリング力を与えるスプリング部材は配置されるが、単にスプリング部材を配置したのでは、揺動レバーの揺動中、ある状況で押付ける荷重が抜ける現象が発生するおそれがある。このため、意図するバルブリフト量の安定確保が難しい。
【0010】
そこで、本発明は、安定した高精度なバルブリフト量の制御が行える内燃機関の連続可変動弁装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、揺動レバーの側方に、一方の端部が揺動レバーの揺動支点に回動自在に連結され、他方の端部が往復動弁の閉弁時の状態を規定する位置でシリンダヘッドに回動自在に支持され、閉弁時の状態を規定する位置を中心として揺動レバーの揺動支点を揺動自在に保持する保持レバーを設け、揺動レバーと保持レバーとの間に、巻線部分をなす素線の一端部を揺動レバーに支持し、他端部を保持レバーに支持し、シャフト部を中心として揺動レバーと保持レバーに対し拡がる方向の付勢力を与え、バルブリフト量の可変に応じて当該付勢力が変化するコイル状スプリング部材を設けた構成を採用した。
【0012】
同構成により、揺動レバーの揺動中、揺動レバーの揺動支点は、保持レバーによって、常に閉弁状態を規定する位置を中心とした円弧の軌跡上に固定される。このため、どのような大きさのバルブリフト量が設定されても、常に揺動レバーは閉弁時を基準に揺動変位の調整が行われる。しかも、この揺動中、揺動レバーと保持レバーとには、連結部の周りに設けてあるコイル状スプリング部材から、常にその両者の相対角度に応じて発生するスプリング力(付勢力)が与えられるから、どのような状況でも揺動レバーの上端部は偏心体と接触、揺動レバーの中間部にある入力部は駆動カムと接触する状態が保たれる。つまり、正常なバルブリフト量の制御動作が保証される。
【0013】
それ故、往復弁の開閉時期のばらつきが解消され、安定した高精度なバルブリフト量の制御が行える。しかも、コイル状スプリング部材は、揺動レバーと保持レバーとをつなぐ連結部に組付くから、シリンダヘッドの上部にレイアウトされている部品の制約を受けずにすむ。
【0014】
請求項2に記載の発明は、さらに上記目的に加え、より高精度なバブルリフト量の制御が行えるよう、揺動レバーの両側に保持レバーを設け、揺動レバーの両側に揺動レバーを中心として対称にコイル状スプリング部材を設けて、揺動レバーに偏荷重が発生するのを防ぐ構成とした。
【0015】
請求項3に記載の発明は、さらに上記目的に加え、高精度に揺動レバーの揺動支点の支持が行えるよう、往復弁には、一端部が支持部材により揺動自在に支持され、中間部に当接面と当接する回動自在なローラが支持されたロッカアームと、該ロッカアームの他端部の揺動で開閉操作される弁体とを有したロッカアーム式を用い、保持レバーには、一方の端部が揺動レバーの揺動支点に回動自在に連結、他方の端部が閉弁時におけるロッカアームのローラ軸心位置でシリンダヘッドに形成した保持部に回動自在に支持したレバー部材を用いた。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1および図7に示す第1の実施形態にもとづいて説明する。
【0017】
図1中1は、内燃機関、例えば複数気筒のレシプロ式ガソリンエンジンのシリンダヘッドの平面を示している。このシリンダヘッド1には、気筒毎、燃焼室(図示しない)が長手方向に沿って設けられている。そして、燃焼室毎に、吸気ポート、排気ポート(いずれも図示しない)が設けてある。このシリンダヘッド1の上部には、吸気ポート毎、排気ポート毎に動弁系が設けられている。この動弁系のうち、吸気側の動弁系に、スロットルバルブの仕事を代行する連続可変動弁装置2が組付けてある。
【0018】
図2は図1中のA−A線に沿う連続可変動弁装置2の構成を示し、図3は図1中のB−Bに沿う断面図を示し、図4は図1中のC−C線に沿う側面図を示し、図6は連続可変動弁装置2の分解図を示している。
【0019】
連続可変動弁装置2を説明すると、図2および図6中4は、気筒毎にシリンダヘッド1に組付けた一対の吸気バルブ(1組しか図示せず:往復弁に相当)である。この動弁系を構成する吸気バルブ4には、ロッカアーム5を用いたロッカアーム式のバルブ構造が用いてある。
【0020】
詳しくは、ロッカアーム5は、例えば気筒が並ぶ方向とは直角方向に延びる略板状の部材から形成してある。このロッカアーム5の燃焼室中央側に配置された端部は、支持部材、例えば図1、図2および図4に示されるように気筒が並ぶ方向に沿って配設されたロッカシャフト6に揺動自在に支持してある。またロッカアーム5の燃焼室端側の端部は、吸気ポートに往復動自在に組付けてある一対の傘状の弁体7から延びる軸部7aの端が当接させてある。弁体7は、バルブスプリング(図示しない)にて閉方向、ここでは上方向に付勢され、常に閉状態に戻るようにしてある。またロッカアーム5の中間部の中央には、ロッカアーム5の揺動軸と平行にロッカアームローラ8(ローラに相当)が回転自在に組付けられている。これにより、ロッカアームローラ8が上側から押圧されると、ロッカアーム5が揺動変位して、弁体7が開弁するようにしてある。つまり、吸気バルブ4は、ロッカアーム5の揺動で弁体7が往復動して、吸気ポートを開閉する構造となっている。
【0021】
10は、連続可変動弁装置2を構成する可変動弁機構を示す。可変動弁機構10は、図1〜図4、図6に示されるように気筒毎に吸気バルブ4の直上に組付けてある。これら可変動弁機構10はいずれも同じ構造が用いられている。そのうちの一つの構造を説明すると、11は、気筒毎、ロッカアーム5の両側に位置してシリンダヘッド1の上部に立設された一対の壁状のホルダ(保持部に相当)、12は例えばロッカアーム5の揺動支点の上方に位置して気筒列方向に沿って配設された制御シャフト、13は例えばロッカアーム5の揺動端の略上方に位置して気筒列方向に沿って配設されたカムシャフトである。カムシャフト13は、制御シャフト12と並んでいる。これら各シャフト12,13は、気筒毎に配置されている各ホルダ11を回転自在に貫通している。つまり、各シャフト12,13は各ホルダ11にて回転自在に支持してある。またロッカシャフト6の端部もホルダ11を貫通して支持してある。このうち制御シャフト12は、制御駆動源、例えば制御用モータ14に接続してある。これにより、制御シャフト12は、制御用モータ14の作動によって、所望の変位量、回動されるようにしている(時計回り、反時計回り共)。またカムシャフト13は、タイミングギヤ、タイミングチェーン、クランクギヤ(いずれも図示しない)を介して、シリンダブロック(シリンダヘッド1と組合う部品)に組付けてあるクランクシャフト(図示しない)に接続してある。これにより、カムシャフト13は、クランク出力によって回転駆動(時計回り)されるようにしている。
【0022】
ロッカアームローラ8の直上には、図2および図6に示されるように例えば略L字形をなした揺動レバー15が配置してある。揺動レバー15は、ロッカアームローラ8に沿って横方向(揺動支点〜揺動端)に延びる下部分を短手側とし、制御シャフト12とクランクシャフト13との間を通り両者間に沿って上方に延びる上部分を長手側としたプレート状の部品が用いてある。そして、短手側の下端面をロッカアームローラ8の外周面に当接させている。この短手側の下端面をロッカアームローラ8に対する当接面16としてある。
【0023】
また図2に示されるように揺動レバー15の上端部は制御シャフト12と隣接し、中間部はカムシャフト13と隣接している。このうち揺動レバー15の上端部には、例えば短軸部材で形成された保持シャフト17(シャフト部に相当)が気筒列方向に貫通させて固定してある。この保持シャフト17で、揺動レバー15の上端部に揺動支点Aを形成している。この揺動支点Aが、揺動レバー15の側方である揺動レバー15とホルダ11との間に配置された保持レバー、例えば一対のL字形の保持レバー18を用いて、両側から吸気バルブ4の閉弁時の状態を規定する位置を中心として、制御シャフト12とカムシャフト13との間に沿って揺動自在に保持させてある。具体的には、一対の保持レバー18は、例えば図6に示されるように上部に通孔部19を有し、下部に通孔部19の軸線と平行なして側方へ突き出る軸部20を有し、通孔部19の中心から軸部20の中心までの長さを揺動支点Aから閉弁時のロッカアームローラ8の中心までの長さ寸法に定めたL形のレバー部材が用いてある(図6は片側しか図示せず)。そして、各保持レバー18の通孔部19は、図3および図4に示されるように揺動レバー15の各保持シャフト端に回動自在に嵌挿され、互いに連なる揺動レバー15の上端部、保持シャフト17および保持レバー18の上端部を連結部Jとして、揺動レバー15と保持レバー18とを回動自在に連結している。また各軸部20は、閉弁時のロッカアームローラ8の中心位置に合わせて各ホルダ11の下部に形成してある支持孔21に回動自在に嵌挿される。これにより、揺動レバー15の揺動支点Aを、閉弁時のロッカアームローラ8のローラ中心を中心としてその軸心の周り移動できるようにしている。
【0024】
また保持レバー18が嵌挿してある保持シャフト端(片側)の周りには、図3に示されるようにコイル状スプリング部材、例えば短全長のコイルスプリング部材24が組付けてある。具体的には、コイルスプリング部材24は、例えば図6に示されるように素線が螺旋状に巻回した巻線部25とその各端部から軸心方向へ向かって突き出た素線の端部26a,26bとを有した部品で構成してある。このうち巻線部25は、図3に示されるように保持レバー18の上端部の一部、例えばレバー本体18aから前方へ突き出ているボス部18bの周りに嵌めてある。また揺動レバー15側へ突き出る端部26aは、揺動レバー15の側部に形成してある係止孔15aに差し込んで揺動レバー15に係止してあり、保持レバー18側へ突き出る端部26bは、保持レバー18の側部に形成してある係止孔18cに差し込んで保持レバー18に係止してある。コイルスプリング部材24の組付けは、巻線部25を縮径する方向に捩った状態で行われていて、捩り変位がもたらすスプリング力により、揺動レバー15と保持レバー18とのそれぞれに対し、保持シャフト17(揺動支点A)を中心として拡がる方向の付勢力を与えている。
【0025】
この付勢力により、揺動レバー15の上端部の外周面に形成してある円形な当て面22を、制御シャフト12に偏心して設けたプレート状の偏心カム12a(偏心体に相当)のカム面(外周面)に対して横方向から当接させている。と共に揺動レバー14のうちのカムシャフト13と隣り合う中間の側部分に設けたローラ23の外周面を、カムシャフト13に設けた例えば略三角円状の駆動カム13aのカム面(外周面)に対して下方向から(あるいは横方向)当接させている。そして、当て面22を偏心カム12aに押付ける構造により、偏心カム12aが偏心変位すると、揺動レバー14の揺動支点Aが、その偏心カム12aの動きに追従して、ロッカアームローラ8の軸心周りを移動するようにしてある。またローラ23を駆動カム13aに押付ける構造により、カムシャフト13の回転に伴い、ローラ23が周期的に押圧されるようにしてあり、ローラ23を入力部として、駆動カム13aから吸気バルブ4の開弁に必要な駆動力が揺動レバー15へ入力されるようにしてある。
【0026】
つまり、駆動カム13aで揺動レバー15の揺動中、制御シャフト12の偏心変位で揺動レバー15の揺動支点Aを移動させると、揺動レバー15の傾き角が変化して、ロッカアームローラ8と当接する当接面16の領域が移動する構造にしている。
【0027】
この当接面16の制御シャフト12側には、駆動カム13aのベース円に相当するベース円区間が形成してある。このベース円区間は、揺動支点Aを中心として、揺動支点A〜ロッカアームローラ中心間距離からローラ半径を引いた値を半径としたベース円半径の円弧面に形成してある。反対のカムシャフト13側には、ベース円区間と連続する反対向きの円弧面で形成されたリフト区間が形成してある。このリフト区間は、予め設定された吸気バルブ4のバルブリフト量を定めるための円弧で形成されていて、揺動レバー15の傾き角が変化すると、ロッカアームローラ8が行き交うベース円区間とリフト区間との比率が変化して、吸気バルブ4のバルブリフト量が連続的に可変できるようにしている。
【0028】
すなわち、駆動カム13aで揺動レバー15を揺動中、制御用モータ14により、図5(a)に示されるように最も大きな移動量を与えるよう偏心カム13aを回動変位させると、揺動レバー15の揺動支点Aは、閉弁時のロッカアームローラ8の軸心を中心として、最も制御シャフト12から離れた地点まで移動する。すると、揺動レバー15は、入力部となるローラ23と駆動カム13aとが当接したまま、起きる方向へ変位する。これにより、ロッカアームローラ8は、揺動レバー15の揺動支点で定まる領域、すなわち図5(a)に示されるように最も狭いベース円区間と最も長いリフト区間とを行き交うようになる。これで、最大のバルブリフト量を確保する制御が行われる。
【0029】
また揺動レバー15の揺動中、制御用モータ14により、図5(b)に示されるように最も小さな移動量となるよう偏心カム13aを回動変位させると、揺動レバー15の揺動支点Aは、閉弁時のロッカアームローラ8の軸心を中心として、最も制御シャフト12に近づく地点まで移動する。すると、揺動レバー15は、入力部となるローラ23と駆動カム13aとが当接したまま、傾く方向へ変位する。これにより、ロッカアームローラ8は、揺動レバー15の揺動支点で定まる領域、すなわち図5(b)に示されるように最も長いベース円区間と最も短いリフト区間とを行き交うようになる。これより、最小のバルブリフト量を確保する制御が行われる。つまり、揺動支点Aの移動により、最大のバルブリフト量から最小のバルブリフト量まで連続的に制御される。
【0030】
このように揺動レバー15の揺動中、揺動レバー15の揺動支点は、保持レバー18によって、閉弁状態を規定する位置を中心とした円弧の軌跡上で固定されるから、図7の線図中Xに示されるような大リフト量制御時でも、同じくYに示されるような小リフト量制御時でも、常に閉弁時を基準に揺動変位の調整が行われ、意図した開閉時期に吸気バルブ4が開閉される。
【0031】
しかも、揺動レバー15の揺動中、図5(a),(b)中の二点鎖線に示されるように揺動レバー15と保持レバー18とには、常にコイルスプリング部材24からその両者の相対角度に応じた荷重(スプリング力)が与えられるから、どのような状況でも揺動レバー15と偏心カム12a、揺動レバー15のローラ23と駆動カム13aとは接触状態を保つことができ、常に正常なバルブリフト量の制御動作が約束(保証)できる。
【0032】
それ故、常に安定した高精度なバルブリフト量の制御ができる。しかも、偏心カム12a,駆動カム13aに加わる荷重は、揺動レバー15と保持レバー18との相対角度によって定まるから、高バルブリフト制御になるにしたがい加わる荷重が高くなる挙動が得られ、フリクションの増大を抑えることができる。
【0033】
そのうえ、ロッカアーム式の吸気バルブ4を採用して、揺動レバー15の揺動支点Aをロッカアームローラ8の軸心周りを移動自在としたので、高精度に揺動レバー15の揺動支点Aの支持ができ、より高精度なバルブリフト量の制御ができる。
【0034】
加えて、保持シャフト18の周りにコイルスプリング24を設ける構造は、揺動レバー15と保持レバー18とをつなぐ連結部Jの一部の周囲を取付部としてあるので、シリンダブロック1上に搭載されている部品の制約を受けずにすみ、エンジンの全高が高くなるのが抑えられるうえ、コイルスプリング24を取付けための別途部品を必要とせずにすむ。
【0035】
図8は、本発明の第2の実施形態を示す。
【0036】
本実施形態は、第1の実施形態の変形例で、揺動レバーの上端部に形成されているボス部の代わりに、保持シャフト17の端部分の周りに、短筒状のスペーサ部材28を摺動自在に挿通し、その周りにコイルスプリング24を設けて、揺動レバー15と保持レバー18に拡がる方向の付勢力を与えるようにしたものである。このようにしても、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
【0037】
また同第2の実施形態は、コイルスプリング24を揺動レバー15の片側でなく、揺動レバー15の両側に両側に対称となる向きでそれぞれ設けた構造が採用してある。この構造により、揺動レバー15に偏荷重が発生するのが防止され、一層、高精度なバルブリフト量の制御ができるといった効果を奏している。
【0038】
もちろん、第1の実施形態でも、図3中の二点鎖線に示されるように揺動レバー15の両側に対称にコイルスプリング部材24を設けても構わない。
【0039】
但し、図8において、第1の実施形態と同じ部分には同一符号を附してその説明を省略した。
【0040】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施しても構わない。例えば上述した実施形態では、コイルスプリング部材を用いたが、これに限らず、ねじりスプリングを用いてもよく、要はコイル状のスプリングであればよい。また上述した実施形態では、揺動レバーと保持レバーとの両者間を挿通する保持シャフトを用いた連結部に、コイル状スプリング部材を組付けた例を挙げたが、それとは違うシャフト部を用いた連結部にコイル状スプリング部材を組付けるようにしても構わない。例えば連結部が、揺動レバーおよび保持レバーの一方にシャフト部を有し、他方にそれを受け入れる通孔を有した構造では、揺動レバーあるいは保持レバーの上端部の周りにコイル状スプリング部材を組付ければよい。むろん、揺動レバーの上端部からシャフト部、保持レバーの上端部までの全体の周りにコイル状スプリング部材を組付けてもよく、要は揺動レバーの上端部、シャフト部および保持レバーの上端部がなす連結部の少なくとも一部にコイル状スプリング部材を組付けさえすればよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、どのような大きさのバルブリフト量が設定されても、保持レバーによって、常に揺動レバーの揺動支点は閉弁時を基準とした軌跡上に固定される。しかも、揺動レバーの揺動中、揺動レバーと保持レバーには、常にコイル状スプリング部材によって、両者の相対角度に応じたスプリング力(付勢力)が与えられるから、どのような状況でも揺動レバーの上端部と偏心体、揺動レバーの入力部と駆動カムは接触状態が保たれ、正常なバルブリフト量の制御動作が保証される。
【0042】
それ故、往復弁の開閉時期のばらつきが解消され、安定した高精度なバルブリフト量の制御ができる。しかも、コイル状スプリング部材は、揺動レバーと保持レバーとをつなぐ連結部に設けられるから、シリンダヘッド上の部品に影響されない組付けが実現できる。
【0043】
請求項2の発明によれば、上記効果に加え、高精度に揺動レバーの揺動支点の支持ができ、高精度なバルブリフト量の制御ができるといった効果を奏する。
【0044】
請求項3の発明によれば、上記効果に加え、揺動レバーに偏荷重が発生するのを防ぐことができ、より高精度なバルブリフト制御を約束することができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る連続可変動弁装置を示す平面図。
【図2】図1中のA−A線に沿う側断面図。
【図3】図1中のB−B線に沿う正断面図。
【図4】図1中のC−C線に沿う側面図。
【図5】(a)は、最大リフト制御時における可動弁機構の状態を示す側面図。
(b)は、最小リフト制御時における可動弁機構の状態を示す側面図。
【図6】連続可変動弁装置の構造を示す分解斜視図。
【図7】同装置で行われるバルブリフト量の制御を示す線図。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る連続可変動弁装置を示す正断面図。
【符号の説明】
1…シリンダヘッド
4…吸気バルブ(往復弁)
5…ロッカアーム
6…ロッカシャフト(支持部材)
7…弁体
8…ロッカアームローラ(ローラ)
10…可変動弁機構
11…ホルダ(保持部)
12a…偏心カム(偏心体)
13a…駆動カム
15…揺動レバー
16…当接面
17…保持シャフト(シャフト部)
18…保持レバー
23…ローラ(入力部)
24…コイルスプリング部材(コイル状スプリング部材)
25…巻線部
26a,26b…端部。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a continuously variable valve operating apparatus for an internal combustion engine in which a valve lift amount of a reciprocating valve can be continuously changed using movement of a swing fulcrum of a swing lever.
[0002]
[Prior art]
A gasoline engine (internal combustion engine) is equipped with a continuously variable valve system, and the work of the throttle bubble (adjustment of the intake air amount) is replaced by a reciprocating valve on the intake side, that is, an intake valve, and the pump that the throttle bubble brings It is attempted to reduce the loss.
[0003]
Conventionally, a structure using a swing lever having a swing fulcrum at the upper end portion and a contact surface contacting the intake valve at the lower end portion has been proposed for this continuously variable valve apparatus.
[0004]
For this purpose, a control shaft formed of an eccentric body that can move eccentrically is arranged on one side of the upper part with a rocking lever in between, and a drive cam is arranged in the middle part opposite to the control shaft with the rocking lever in between. Using the eccentric displacement of the control shaft, the swing fulcrum of the swing lever can be moved between the control shaft and the drive cam, and it is necessary to open the valve from the input part formed in the middle part of the swing lever by the drive cam A variable valve mechanism that inputs an appropriate driving force is employed. That is, when the swing fulcrum of the swing lever is swung by the eccentric displacement of the control shaft, the region of the contact surface where the swing lever is tilted and is in contact with the intake valve moves. On the contact surface of the swing lever, a base circle section and a lift section that determines the valve lift amount of the intake valve are formed in series along the control shaft and the drive cam. The valve lift amount of the intake valve is continuously varied by moving the area between the base circle section and the lift section that are in contact with each other. Using the continuously variable valve lift amount, the work of adjusting the intake air amount performed by the throttle valve is substituted (see, for example, Patent Document 1).
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-7-63023 (FIGS. 6 to 8)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, even when the eccentric cam is fixed at a certain position, the swing fulcrum moves during the movement of the swing lever. Therefore, it is necessary to maintain the valve closed state by the movement of the swing lever and the roller contact surface shape.
[0007]
For this reason, each component has a difficulty in requiring high machining accuracy.
[0008]
Therefore, the swing fulcrum of the swing lever is held by the lever member so as to swing freely between the control shaft and the cam shaft, and a spring force is applied to the swing lever so that the swing lever It is conceivable to press against the camshaft.
[0009]
In this case, since many parts are laid out in the upper part of the cylinder head, a spring member for applying a spring force is arranged at a point avoiding these parts. During the swinging of the moving lever, there is a possibility that the pressing load may come off in some situations. For this reason, it is difficult to ensure the intended valve lift.
[0010]
SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, it is an object of the present invention to provide a continuously variable valve operating apparatus for an internal combustion engine that can stably and accurately control the valve lift amount.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 in order to achieve the above object, the side of the swing lever, one end is connected freely rotating the rocking fulcrum of the swing lever and the other end reciprocally A holding mechanism that pivotally supports the cylinder head at a position that defines the state when the valve is closed, and that pivotally supports the swing fulcrum of the swing lever around the position that defines the state when the valve is closed. the lever is provided, between the swing lever and the retaining lever, and supporting one end portion of the wire forming the winding portions to the rocking lever, to support the other end to the holding lever, swinging around the shaft portion A configuration in which a biasing force in the expanding direction is applied to the lever and the holding lever and a coiled spring member that changes the biasing force according to the variable valve lift amount is employed.
[0012]
With this configuration, during the swing of the swing lever, the swing support point of the swing lever is always fixed on the locus of a circular arc centered on the position that defines the closed state by the holding lever. For this reason, regardless of the magnitude of the valve lift amount, the swing lever is always adjusted for swing displacement based on the valve closing time. In addition, during this swing, the swing lever and the holding lever are given a spring force (biasing force) that is always generated according to the relative angle between the two from the coiled spring member provided around the connecting portion. Therefore, in any situation, the upper end portion of the swing lever is kept in contact with the eccentric body, and the input portion in the middle portion of the swing lever is kept in contact with the drive cam. That is, a normal valve lift control operation is guaranteed.
[0013]
Therefore, the variation in the opening / closing timing of the reciprocating valve is eliminated, and the valve lift amount can be controlled stably and accurately. Moreover, since the coil spring member is assembled to the connecting portion that connects the swing lever and the holding lever, it is not necessary to be restricted by the components laid out above the cylinder head.
[0014]
In addition to the above object, the invention described in
[0015]
According to a third aspect of the present invention, in addition to the above object, one end of the reciprocating valve is swingably supported by a support member so that the swinging fulcrum of the swinging lever can be supported with high accuracy. A rocker arm type having a rocker arm that supports a rotatable roller that comes into contact with the contact surface and a valve body that is opened and closed by swinging the other end of the rocker arm is used. one end to the swing fulcrum pivoted rotatably connected to the swing lever, the other turned in the holding portion formed in the cylinder head roller axis position of the rocker arm end when closed freely supporting lever A member was used.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described based on the first embodiment shown in FIG. 1 and FIG.
[0017]
In FIG. 1, reference numeral 1 denotes a plane of a cylinder head of an internal combustion engine, for example, a multi-cylinder reciprocating gasoline engine. The cylinder head 1 is provided with a combustion chamber (not shown) for each cylinder along the longitudinal direction. An intake port and an exhaust port (both not shown) are provided for each combustion chamber. In the upper part of the cylinder head 1, a valve operating system is provided for each intake port and each exhaust port. Among these valve systems, a continuously
[0018]
2 shows the configuration of the continuously
[0019]
The continuously variable
[0020]
Specifically, the
[0021]
[0022]
A rocking
[0023]
As shown in FIG. 2, the upper end portion of the
[0024]
Further, around the end of the holding shaft (one side) into which the holding
[0025]
The cam surface of a plate-shaped
[0026]
That is, if the swinging fulcrum A of the swinging
[0027]
A base circle section corresponding to the base circle of the
[0028]
That is, if the
[0029]
When the
[0030]
Thus, during the swing of the
[0031]
Moreover, during the swinging of the swinging
[0032]
Therefore, the valve lift amount can always be stably controlled with high accuracy. In addition, since the load applied to the
[0033]
In addition, since the rocker arm
[0034]
In addition, the structure in which the
[0035]
FIG. 8 shows a second embodiment of the present invention.
[0036]
This embodiment is a modification of the first embodiment, and instead of the boss formed at the upper end of the swing lever, a short
[0037]
The second embodiment employs a structure in which the coil springs 24 are provided on both sides of the
[0038]
Of course, also in the first embodiment, the
[0039]
However, in FIG. 8, the same parts as those of the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and the description thereof is omitted.
[0040]
The present invention is not limited to the above-described embodiment, and various modifications may be made without departing from the spirit of the present invention. For example, in the above-described embodiment, the coil spring member is used. However, the present invention is not limited to this, and a torsion spring may be used. In the above-described embodiment, the example in which the coiled spring member is assembled to the connecting portion using the holding shaft that passes between the swing lever and the holding lever has been described. However, a shaft portion different from that is used. A coiled spring member may be assembled to the connected portion. For example, in a structure in which the connecting portion has a shaft portion in one of the swing lever and the holding lever and a through hole for receiving the shaft portion in the other, a coiled spring member is provided around the upper end portion of the swing lever or the holding lever. Just assemble. Of course, a coiled spring member may be assembled around the whole of the upper end of the swing lever to the shaft and the upper end of the holding lever. In short, the upper end of the swing lever, the shaft and the upper end of the holding lever What is necessary is just to assemble a coiled spring member to at least a part of the connecting portion formed by the portion.
[0041]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, the swinging fulcrum of the swinging lever is always a trajectory based on when the valve is closed by the holding lever regardless of the amount of valve lift set. Fixed on top. In addition, during the swinging of the swing lever, the swing lever and the holding lever are always given a spring force (biasing force) according to the relative angle between them by the coiled spring member. The upper end portion of the moving lever and the eccentric body, the input portion of the swing lever and the drive cam are kept in contact with each other, and a normal valve lift control operation is guaranteed.
[0042]
Therefore, the variation in the opening / closing timing of the reciprocating valve is eliminated, and the valve lift amount can be controlled stably and accurately. In addition, since the coiled spring member is provided at the connecting portion that connects the swing lever and the holding lever, assembly that is not affected by the components on the cylinder head can be realized.
[0043]
According to the second aspect of the invention, in addition to the above effects, the swing fulcrum of the swing lever can be supported with high accuracy, and the valve lift amount can be controlled with high accuracy.
[0044]
According to the invention of claim 3, in addition to the above effect, it is possible to prevent the occurrence of an unbalanced load on the swing lever, and it is possible to promise more accurate valve lift control.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view showing a continuously variable valve operating apparatus according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a side sectional view taken along line AA in FIG.
FIG. 3 is a front sectional view taken along line BB in FIG.
4 is a side view taken along line CC in FIG. 1. FIG.
FIG. 5A is a side view showing a state of a movable valve mechanism at the time of maximum lift control.
(B) is a side view showing the state of the movable valve mechanism during the minimum lift control.
FIG. 6 is an exploded perspective view showing the structure of a continuously variable valve gear.
FIG. 7 is a diagram showing control of a valve lift amount performed in the apparatus.
FIG. 8 is a front sectional view showing a continuously variable valve gear according to a second embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 ...
5 ...
7 ...
10 ...
12a ... Eccentric cam (Eccentric body)
13a ... Driving
18: Holding
24 ... Coil spring member (coiled spring member)
25: Winding
Claims (3)
前記揺動レバーの側方に設けられ、一方の端部が前記揺動レバーの揺動支点に回動自在に連結され、他方の端部が前記往復動弁における閉弁時の状態を規定する位置で前記シリンダヘッドに回動自在に支持され、該往復動弁における閉弁時の状態を規定する位置を中心として、前記揺動レバーの揺動支点を前記偏心体と前記駆動カムとの間に沿って揺動自在に保持する保持レバーと、
巻線部分をなす素線の一端部を前記揺動レバーに支持し、他端部を前記保持レバーに支持して、前記揺動レバーと前記保持レバーとの間に設けられ、前記揺動レバーと前記保持レバーに対し拡がる方向に付勢力を与え、前記バルブリフト量の可変に応じて当該付勢力が変化するコイル状スプリング部材と
を具備することを特徴とする内燃機関の連続可変動弁装置。An eccentric body that can be moved eccentrically and a drive cam that can be rotationally driven are arranged in parallel on the upper part of a cylinder head having a reciprocating valve, and a rocking lever that extends along between the eccentric body and the drive cam. It has, and the rocking lever has a front Symbol reciprocating valve abutting abutment surface and the eccentric member receives an eccentric displacement of the eccentric rocking fulcrum to move between said drive cam, becomes an input unit for inputting a driving force for opening said reciprocating valve before SL drive cam Furthermore, when moving the swing support point, wherein the change in the tilt angle of the swing lever reciprocating valve and those A variable valve mechanism that continuously varies the valve lift amount of the reciprocating valve by moving a region of the abutting contact surface;
Wherein provided on the side of the swing lever, which one end is connected freely rotating the swing fulcrum of the swing lever and the other end defining a state when the valve is closed in the reciprocating valve operating The swinging fulcrum of the swinging lever is located between the eccentric body and the drive cam, with the position of the reciprocating valve being pivotally supported at the position that defines the closed state of the reciprocating valve. A holding lever for swinging along
One end of the wire forming the winding portions supported on the swing lever, and supports the other end to said holding lever is provided between the holding lever and the rocking lever, before KiYurado A continuously variable valve for an internal combustion engine, comprising: a coiled spring member that applies an urging force in a direction that expands to the lever and the holding lever, and the urging force changes according to the variable valve lift amount. apparatus.
前記コイル状スプリング部材は、前記揺動レバーの両側に該揺動レバーを中心として対称となる向きで設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の連続可変動弁装置。The holding lever is provided on both sides of the swing lever,
2. The continuously variable valve operating apparatus according to claim 1, wherein the coiled spring member is provided on both sides of the swing lever in a symmetric direction about the swing lever.
前記保持レバーは、一方の端部が前記揺動レバーの揺動支点に回動自在に連結され、他方の端部が閉弁時における前記ローラの軸心位置で前記シリンダヘッドに形成した保持部に回動自在に支持されたレバー部材で構成してある
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の連続可変動弁装置。The reciprocating valve is supported by a rocker arm having one end supported by a support member in a swingable manner, and a pivotable roller that is in contact with the contact surface at an intermediate portion, and swinging the other end of the rocker arm. It is composed of a rocker arm type having a valve body that is opened and closed,
Said holding lever is one end connected freely rotating the swing fulcrum of the swing lever, the holding portion second end portion is formed in the cylinder head in the axial position of the roller when closing The continuously variable valve operating apparatus for an internal combustion engine according to claim 1, wherein the continuously variable valve operating apparatus is configured by a lever member rotatably supported on the internal combustion engine.
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