JP3961268B2 - 地形モデルの補間方法、補間プログラム、および補間プログラムを記憶した記憶媒体 - Google Patents

地形モデルの補間方法、補間プログラム、および補間プログラムを記憶した記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、等高線を用いた地形モデルを補間する地形モデルの補間方法、補間プログラム、および補間プログラムを記憶した記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市計画、砂防、環境アセスメント等においては、地表の形状を記述した地形モデルを用いた地形解析が行われる。この地形モデルの作成にあたっては、自然の過程で形成された地形を再現するため、航空写真測量、地上測量、GPS測量、レーザプロフィラ等の地形測量を行い、その測量データに基づいて等高線を作成することによって行われる。しかし、これら測量では、作業コストとコンピュータの処理能力の関係上、地形の特徴が分かる程度の有限点についてだけ高さを測量しているため、未測定の部分の高さについては測定点の高さを用いて補間する必要がある。
【0003】
等高線を用いた地形モデルの補間の手法としては、一般的にTIN(Triangulated Irregular Network)を用いた手法が利用されている。
【0004】
この手法の一例について図12を用いて説明する。同図は、隣り合う等高線Z1、Z2の中間に位置する等高線Z3を補間により求める場合の処理を示している。コンピュータ処理上の等高線は測定点を結ぶ折れ線であることから、まず等高線Z1上の各折点(測定点)と等高線Z2上の各折点とを線で結び、等高線Z1、Z2上の線分を一辺とする三角形を複数形成することによりTINを構築する。同図では、測定点は黒丸で示し、等高線Z1上の折点と等高線Z2上の折点とを結ぶ線分は破線で示してある。そして、等高線Z1、Z2を結ぶ破線で示した各線分上のそれぞれの中点を結ぶことにより等高線Z3を作成する。
【0005】
また、等高線Z1、Z2間を複数の等高線で補間する場合には、等高線Z1、Z2を結ぶ各線分について両端の折点からの距離の比率が同一となる点同士を結ぶことによって複数の等高線を作成する。
【0006】
このようにして等高線を用いた地形モデルの補間が行われており、この補間手法は一般に線形補間と呼ばれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、TINを構築する際に、尾根や谷付近においては、図13に示すように、同一等高線上の折点を3つの頂点とする三角形が多数形成されることとなる。以下、このような三角形を「平坦地を形成する三角形」といい、平坦地を形成する三角形だけが隣接し合って形成される領域を「平坦地を形成する領域」という。この平坦地を形成する領域においては、上記線形補間では適切な補間を行うことができず、尾根や谷付近が平坦地として示されることになってしまう。
【0008】
これを回避するための手法としては、測定点の密度をより高くして等高線の数を増やすか、あるいは人手により等高線に尾根線や谷線といった3次元地勢線を加え、その等高線や3次元地勢線の各線分を一辺とする三角形を形成することによりTINを構築すること等が考えられる。しかし、そのための手間や時間がかかることになり、また地形モデル作成のコストが高くなるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、等高線を用いた地形モデルの補間の際に、不適切な平坦地を除去した自然な地形モデルを簡易かつ低コストで作成し得る地形モデルの補間方法、補間プログラム、および補間プログラムを記憶した記憶媒体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1の本発明に係る地形モデルの補間方法は、等高線を用いた地形モデルを補間する地形モデルの補間方法であって、地形モデルに対して初期TINを構築する初期TIN構築処理と、構築した初期TINを用いて地形モデルにおける平坦地を形成する領域を特定する領域特定処理と、特定した平坦地を形成する領域における中心線を算出する中心線算出処理と、算出した中心線を形成する各中心線枝の始点、終点、中間点のそれぞれの高さを算出する高さ算出処理と、算出した各中心線枝の始点、終点、中間点のそれぞれの高さ及び等高線を用いてTINを再構築するTIN再構築処理と、再構築されたTINを用いて地形モデルを補間する補間処理と、をコンピュータにより実行することを特徴とする。
【0011】
本発明にあっては、初期TINを用いて平坦地を形成する領域における中心線を算出し、この中心線を形成する各中心線枝の始点、終点、中間点のそれぞれの高さ、及び等高線の各折点の高さを用いてTINを再構築するようにしたことで、平坦地を形成する領域内に3つの頂点のうちの少なくとも1つの頂点は高さが異なる三角形が細かく多数生成されることとなるので、この再構築されたTINを用いて地形モデルを補間することにより、谷や尾根付近について不適切な平坦地を除去でき、自然な地形モデルを簡易かつ低コストで作成することができる。
【0012】
上記地形モデルの補間方法において、前記領域特定処理は、初期TINの構築により作成された三角形のうちで3つの頂点が同一等高線上にある三角形が隣り合って形成する領域を特定することを特徴とする。
【0013】
上記地形モデルの補間方法において、前記中心線算出処理は、初期TINの構築により同一等高線上の折点を結ぶこととなった各線分の中点の座標を求め、それぞれの中点を結んだときの折れ線を中心線として算出することを特徴とする。
【0014】
上記地形モデルの補間方法において、前記中心線算出処理は、初期TINの構築により作成された三角形のうちで3つの頂点が同一等高線上にあって3つの辺がいずれもその等高線を形成するものでない三角形については分岐三角形とし、分岐三角形の中心を中心線枝の始点あるいは終点とすることを特徴とする。
【0015】
第2の本発明に係る地形モデルの補間プログラムは、等高線を用いた地形モデルを補間する地形モデルの補間プログラムであって、地形モデルに対して初期TINを構築する初期TIN構築処理と、構築した初期TINを用いて地形モデルにおける平坦地を形成する領域を特定する領域特定処理と、特定した平坦地を形成する領域における中心線を算出する中心線算出処理と、算出した中心線を形成する各中心線枝の始点、終点、中間点のそれぞれの高さを算出する高さ算出処理と、算出した各中心線枝の始点、終点、中間点のそれぞれの高さ及び等高線を用いてTINを再構築するTIN再構築処理と、再構築されたTINを用いて地形モデルを補間する補間処理と、をコンピュータに対して実行させることを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、平坦地を形成する領域における中心線を算出し、その中心線を形成する各線分の始点、終点のそれぞれの高さ及び等高線の各折点の高さを用いてTINを再構築し、このTINを用いて地形モデルを補間するようにした補間プログラムを、コンピュータにインストールすることによって、本手法を実行させることができる。
【0017】
上記地形モデルの補間プログラムにおいて、前記領域特定処理は、初期TINの構築により作成された三角形のうちで3つの頂点が同一等高線上にある三角形が隣り合って形成する領域を特定することを特徴とする。
【0018】
上記地形モデルの補間プログラムにおいて、前記中心線算出処理は、初期TINの構築により同一等高線上の折点を結ぶこととなった各線分の中点の座標を求め、それぞれの中点を結んだときの折れ線を中心線として算出することを特徴とする。
【0019】
上記地形モデルの補間プログラムにおいて、前記中心線算出処理は、初期TINの構築により作成された三角形のうちで3つの頂点が同一等高線上にあって3つの辺がいずれもその等高線を形成するものでない三角形については分岐三角形とし、分岐三角形の中心を中心線枝の始点あるいは終点とすることを特徴とする。
【0020】
第3の本発明に係る補間プログラムを記憶した記憶媒体は、上記各補間プログラムのうちのいずれかを記憶したことを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、地形モデルの補間プログラムを記憶媒体に記憶するようにしたことで、本プログラムの流通性を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0023】
図1は、一実施の形態における地形モデルの補間方法による処理を概略的に示すフローチャートである。全体的な処理の概要は、次の通りとなっている。
【0024】
(1)Step1:初期TINの構築
(2)Step2:キー三角形の特定
(3)Step3:平坦地を形成する領域の特定
(4)Step4:平坦地を形成する領域における中心線の算出
(5)Step5:中心線を形成する各中心線枝の始点および終点の高さの算出
(6)Step6:中心線を形成する各中心線枝の中間点の高さの算出
(7)Step7:TINの再構築
(8)Step8:地形モデルの補間
地形モデルの補間処理は、本処理を実行するためのプログラムをコンピュータにインストールし、コンピュータに実行させることによって実現される。本プログラムのコンピュータへのインストールは、ネットワークを介してダウンロードすることとしてもよいし、本プログラムを記憶した記憶媒体をコンピュータの所定のスロットに挿入してインストールすることとしてもよい。ここで、記憶媒体とは、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどのプログラムを記憶することが可能な種々の記憶媒体のことをいう。
【0025】
以下、図1の各ステップにおける処理について詳細に説明する。
【0026】
(1)初期TINの構築
まず、従来の技術の項で説明した手法により、地形モデルを示す等高線を用いてTINを構築する。図2は、TIN構築後の地形モデルの一例を示す図である。同図では、隣り合う等高線Zs、Zeを実線で示し、等高線Zeの各折点を結ぶ線分を破線で示している。なお、TINの構築に際しては、等高線のほか尾根線や谷線、単独測量点等を用いることとしてもよい。
【0027】
(2)キー三角形の特定
平坦地を形成する領域を特定するために、まず手がかりとなるキー三角形Tkeyを特定する。ここで、キー三角形Tkeyとは、図2に示すように、3つの頂点が全て同一等高線上にある三角形のうち、2つの辺がその同一等高線の線分により形成される三角形のことをいう。コンピュータ上でのキー三角形Tkeyの特定は、キー三角形Tkeyの3つの頂点の座標を特定することにより行う。特定したキー三角形Tkeyは、集合行列{K}に格納する。地図上にキー三角形Tkeyが複数ある場合には、全て特定し格納する。そして、図1に示すループ処理における一回のループで、キー三角形Tkeyを1つずつ集合行列{K}から取り出していき、集合行列{K}が空でない場合には、次ステップである(3)の平坦地を形成する領域の特定処理へ進み、集合行列{K}が空となった場合には(7)のTIN再構築処理へ進む。
【0028】
なお、ここでいう同一等高線とは、1本の等高線の折れ線に属する線分の集合のことをいうものとし、図10に示すように、地図を表記するときに、等高線の高度値を示す注記や、地図の記号によって、等高線に間断が発生した場合でも、間断前に同一等高線であったものを「同一等高線」と呼ぶものとする。
【0029】
(3)平坦地を形成する領域の特定
図3は、平坦地を形成する領域を特定する処理の一例を示すフローチャートである。平坦地を形成する領域は、図2で斜線により示した領域であり、この領域を特定するために、以下の手順により平坦地を形成する三角形の集合行列{T}を求める。
【0030】
Step1:コンピュータのメモリ上に、平坦地を形成する三角形を格納するための集合行列{T}を用意する。集合行列{T}は、初期状態では空とする。
【0031】
Step2:同様にして、コンピュータのメモリ上に、平坦地を形成する三角形の辺を格納するための集合行列{E}を用意する。集合行列{E}も、初期状態では空とする。
【0032】
Step3:上記(2)の処理で特定したキー三角形Tkeyを集合行列{T}に格納する。
【0033】
Step4:キー三角形Tkeyの3つの辺のうち、等高線ではない辺を集合行列{E}に格納する。
【0034】
Step5:集合行列{E}が空か否かを判定し、空でない場合にはStep6へ進んでループ処理を行い、空の場合には本処理を終了する。この判定の初回では、キー三角形Tkeyの等高線ではない辺が集合行列{E}に格納されているので、Step6へ必ず進むことになる。
【0035】
Step6:集合行列{E}に格納されている辺を一回のループ処理で1つずつ順に先頭から取り出す。取り出した辺はEとし、ループ処理を繰り返す度に''をカウントアップしていく。
【0036】
Step7:辺Eを共有し、集合行列{T}に格納されていない三角形TをTIN構築後の地形モデルから探し出す。初期の状態では、集合行列{T}にはキー三角形Tkeyのみが格納されているので、キー三角形Tkey以外の三角形を探すことになる。
【0037】
Step8:探し出した三角形Tが平坦地を形成する三角形、すなわち3つの頂点が同一等高線上にある三角形か否かを判定し、平坦地を形成する場合にはStep9へ進み、平坦地を形成しない場合にはStep12へ進む。
【0038】
Step9:平坦地を形成すると判定された三角形Tを集合行列{T}に追加する。そして、その三角形Tがキー三角形か否かを判断し、キー三角形の場合にはStep10へ進み、キー三角形でない場合にはStep11へ進む。
【0039】
Step10:その三角形Tを集合行列{K}から除去する。
【0040】
Step11:その三角形Tの等高線ではなく、かつEではない辺を集合行列{E}に追加し、Step5へ戻って上記処理を繰り返す。
【0041】
Step12:平坦地を形成しないと判定された三角形Tを(4)の中心線の算出処理に用いる開始三角形Tstartとし、Step5へ戻り、集合行列{E}が空となるまで上記処理を繰り返す。
【0042】
このフローチャートによる処理が終了すると、集合行列{T}には、キー三角形Tkey、およびその他の平坦地を形成する三角形Tが全て格納されることとなり、これらの三角形により平坦地を形成する領域が特定されることとなる。
【0043】
ここで、頂上や沼地等では、図11に示すように等高線が閉ループを形成するため、開始三角形Tstartが存在しないこととなる。この場合には、キー三角形Tkeyを集合行列{K}から除去して、次ステップである(4)の中心線算出の処理をせずに、図1に示したように上記(2)へ戻り、集合行列{K}に格納されている次のキー三角形を処理する。
【0044】
(4)平坦地を形成する領域における中心線の算出
図4は、平坦地を形成する領域に中心線を引いたときの地形モデルの一例を示す図であり、図5は、この中心線を算出する処理の一例を示すフローチャートである。以下の手順に従い、平坦地を形成する領域における中心線を算出する。
【0045】
Step1:コンピュータのメモリ上に、平坦地を形成する三角形の辺を格納するための集合行列{E’}を用意する。集合行列{E’}は、初期状態では空とする。
【0046】
Step2:コンピュータのメモリ上に、中心線を格納するための中心線行列{B}を用意する。中心線行列{B}も、初期状態では空とする。
【0047】
Step3:開始三角形Tstartについて、同一等高線上の2つの頂点を結ぶ辺Eを集合行列{E’}に格納する。開始三角形Tstartにおけるこの2つの頂点以外の頂点を中心線の始点Psとする。図4では、辺Eは等高線Ze上の2点を結ぶ線分であり、始点Psは等高線Zs上の点である。
【0048】
Step4:集合行列{E’}が空か否かを判定し、空でない場合にはStep5へ進んでループ処理を行い、空の場合には本処理を終了する。ループ処理の初回では、開始三角形Tstartの辺Eが集合行列{E’}に格納されているので、Step5へ進むこととなる。
【0049】
Step5:集合行列{E’}に格納されている辺を一回のループ処理で1つずつ順に先頭から取り出す。取り出した辺はEとし、辺Eの中央に位置する中点Pの座標を求める。''は、ループ処理を繰り返す度にカウントアップしていく。
【0050】
Step6:平坦地を形成する三角形の集合行列{T}から辺Eを共有する三角形Tを取出し、その三角形Tについて辺E以外の辺であって等高線ではない辺Eを探し、その辺Eを集合行列{E’}に追加する。そして、次のように3つの場合に分けて処理を続行する。
【0051】
(I)三角形Tについて辺Eの数が1の場合
この場合は、直ちにStep4へ戻って上記処理を繰り返す。このループ処理では、Step6で集合行列{E’}に追加された辺Eが、次以降のループ処理におけるStep5で辺Eとして取り出される。この処理の繰り返しによって、集合行列{E’}には平坦地を形成する三角形についての等高線ではない辺Eが順次格納されていくとともに、各辺Eについて中点Pの座標が求められていく。
【0052】
(II)三角形Tについて辺Eの数が2の場合
Step7:この場合、三角形Tは、3つの頂点は同一等高線上にあり、かつ3つの辺がいずれも等高線ではない三角形(以下「分岐三角形」という)である。まず、この分岐三角形の中心Pmの座標を求め、始点Psから分岐三角形の中心Pmまでに至る各辺Eの中点Pを結ぶことにより形成される折れ線(中心線枝)を集合行列{B}に格納する。
【0053】
ここで、中心Pmの座標は、例えば分岐三角形の3つの頂点の座標の平均値により求めるようにする。この場合、中心Pmの座標を(xm、ym)とし、3つの頂点の座標をそれぞれ(x1,y1)、(x2,y2)、(x3,y3)とすると、中心Pmの座標は次式により求められる。
【0054】
【数1】
xm=(x1+x2+x3)/3
ym=(y1+y2+y3)/3
Step8:中心Pmを新たな始点Psとし、Step4へ戻って上記処理を繰り返す。ただし、直後の処理におけるStep5では、三角形Tについて辺Eは2つあるので、双方とも取り出し、それぞれについて上記処理を行うようにする。上記処理の繰り返しによって、三角形Tは、キー三角形や他の分岐三角形にたどり着くこととなる。
【0055】
(III)三角形Tがキー三角形の場合
Step9:三角形Tの等高線で形成される2つの辺の折点を中心線の終点Peとし、始点Ps(中心Pm)から終点Peまでの各辺Eの中点を結ぶ折れ線(中心線枝)を集合行列{B}に格納する。そして、Step4へ戻り、集合行列{E’}が空となるまで上記処理を繰り返す。
【0056】
このフローチャートによる処理が終了すると、集合行列{B}には、平坦地を形成する領域内における中心線が全て格納されることとなる。以下、中心線の始点Psから分岐三角形の中心Pmまでの中心線や、分岐三角形の中心Pmからキー三角形の頂点までの中心線、ある分岐三角形の中心Pmから別の分岐三角形の中心Pmまでの中心線のことを総称して「中心線枝」と呼ぶこととする。
【0057】
(5)中心線を形成する各中心線枝の始点および終点の高さの算出
図6は、中心線を形成する各中心線枝の始点および終点の高さを算出する処理を説明するための地形モデルの一例を示す図であり、図7は、その処理の一例を示すフローチャートである。図6では、中心線の始点Psから分岐三角形の中心Pmまでの中心線を形成する中心線枝をBで示してある。この中心線枝Bの始点は中心線の始点Psに一致し、等高線Zs上にある。以下の手順に従い、中心線を形成する各中心線枝Bの始点および終点の高さを算出する。
【0058】
Step1:集合行列{B}に格納されている中心線枝Bを一回のループ処理で1つずつ先頭から順に取り出し、取り出した中心線枝Bの始点の高さをHs、終点の高さをHeとする。''は、ループ処理を繰り返す度にカウントアップしていく。取り出した線分Bの初期値である中心線枝Bについていえば、Hsは等高線Zsの高さに一致するので既知である。
【0059】
Step2:中心線枝Bの終点の高さHeを次式の線形補間により求める。
【0060】
【数2】
He=Hs+(Ze−Hs)×L/Lall
ここで、Zeは等高線Zeの高さを示す。Lは中心線枝Bの長さである。Lallは、中心線枝Bの始点から中心線上に存在するすべての終点Peまでの距離のうち例えば最も長い距離である。
【0061】
Step3:集合行列{B}が空か否かを判定し、空でない場合にはStep4へ進み、空の場合には本処理を終了する。
【0062】
Step4:Step2で求めた中心線枝Bの終点の高さHeを、次のループ処理で新たに取り出す中心線枝Bの始点の高さHsとし、ステップ1へ戻って上記処理を繰り返す。
【0063】
このフローチャートによる処理が終了すると、中心線を形成する全ての中心線枝について始点の高さと終点の高さが求められることとなる。
【0064】
(6)中心線を形成する各中心線枝の中間点の高さの算出
中心線枝の始点の高さHsと終点の高さHeを用いて、次式によりその中心線枝の形成に用いられる各中間点Pの高さHpを求める。なお、ここでいう中間点Pは、上記(4)の中心線の算出処理で用いた中点Pと座標上は同一の点である。
【0065】
【数3】
Hp=Hs+(He−Hs)×L/L
ここで、Hsはその中心線枝の始点の高さ、Heはその中心線枝の終点の高さである。Lは、その中心線枝の始点から終点までの経路の長さであり、Lは、中心線枝の始点からその中間点Pまでの経路の長さである。
【0066】
例えば、図6の始点Psから分岐三角形の中心Pmまでの中心線枝Bの形成に用いられる各中間点Pの高さを求める場合には、Hsは始点Psの高さ、Heは中心Pmの高さ、Lは始点Psから中心Pmまでの経路の長さ、Lは始点Psから中間点Pまでの経路の長さとなる。
【0067】
(7)TINの再構築
上記処理で求めた平坦地を形成する領域における中心線を形成する各中心線枝の始点、終点、中間点のそれぞれの高さ、及び等高線の各折点の高さを用いてTINを再構築する。これにより、平坦地を形成する領域内に3つの頂点のうちの少なくとも1つの頂点は高さが異なる三角形が細かく多数生成されることとなる。
【0068】
(8)地形モデルの補間
再構築したTINを用いて、従来の技術の項で説明した既存の線形補間の手法により等高線を補間する。図8は、上記(1)で構築した初期TINを用いて等高線を補間した地形モデルの一例を示す図であり、いわば従来の手法により補間した地形モデルに相当する図である。図9は、上記(7)で再構築したTINを用いて等高線を補間した地形モデルの一例を示す図である。両図では、等高線を太線、細線により示しており、太線が既知の等高線であり、細線が線形補間によって求めた等高線である。
【0069】
図8では、平坦地を形成する領域が何ら補間されず、等高線が引かれていないため不自然な状態となっている。これに対し、図9では、平坦地を形成する領域においても自然な等高線が引かれていることが分かる。
【0070】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に係る地形モデルの補間方法、補間プログラムによれば、初期TINを用いて平坦地を形成する領域における中心線を算出し、この中心線を形成する各中心線枝の始点、終点、中間点のそれぞれの高さ、及び等高線の各折点の高さを用いてTINを再構築するようにしたことで、平坦地を形成する領域内に3つの頂点のうちの少なくとも1つの頂点は高さが異なる三角形が細かく多数生成されることとなるので、この再構築されたTINを用いて地形モデルを補間することにより、谷や尾根付近について不適切な平坦地を除去でき、自然な地形モデルを簡易かつ低コストで作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態における地形モデルの補間方法による処理を概略的に示すフローチャートである。
【図2】TIN構築後の地形モデルの一例を示す図である。
【図3】平坦地を形成する領域を特定する処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】平坦地を形成する領域に中心線を引いたときの地形モデルの一例を示す図である。
【図5】平坦地を形成する領域における中心線を算出する処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】中心線を形成する各線分の始点および終点の高さを算出する処理を説明するための地形モデルの一例を示す図である。
【図7】中心線を形成する各線分の始点および終点の高さを算出する処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】従来の手法により初期TINを用いて等高線を補間した地形モデルの一例を示す図である。
【図9】上記実施の形態により再構築したTINを用いて等高線を補間した地形モデルの一例を示す図である。
【図10】同一等高線の概念を説明するための図である。
【図11】等高線が閉ループを形成している状態を示す図である。
【図12】地形モデルにおける隣り合う等高線の中間に位置する等高線を補間により求める従来の処理を説明するための図である。
【図13】TIN構築後の地形モデルにおける平坦地を形成する領域の一例を示す図である。

Claims (7)

  1. 等高線を用いた地形モデルを補間する地形モデルの補間方法であって、
    地形モデルに対して初期TINを構築する初期TIN構築処理と、
    初期TINの構築により作成された三角形の中で3つの頂点が同一等高線上にあり、かつ2つの辺がその同一等高線の線分により形成されるキー三角形を特定するキー三角形特定処理と、
    前記キー三角形を用いて3つの頂点が同一等高線上にある三角形が隣り合って形成する領域を平坦地として特定する領域特定処理と、
    特定した平坦地を形成する領域における中心線を算出する中心線算出処理と、
    算出した中心線を形成する各中心線枝の始点、終点、中間点のそれぞれの高さを算出する高さ算出処理と、
    算出した各中心線枝の始点、終点、中間点のそれぞれの高さ及び等高線を用いてTINを再構築するTIN再構築処理と、
    再構築されたTINを用いて地形モデルを補間する補間処理と、
    をコンピュータにより実行することを特徴とする地形モデルの補間方法。
  2. 前記中心線算出処理は、初期TINの構築により同一等高線上の折点を結ぶこととなった各線分の中点の座標を求め、それぞれの中点を結んだときの折れ線を中心線として算出することを特徴とする請求項1に記載の地形モデルの補間方法。
  3. 前記中心線算出処理は、初期TINの構築により作成された三角形のうちで3つの頂点が同一等高線上にあって3つの辺がいずれもその等高線を形成するものでない三角形については分岐三角形とし、分岐三角形の中心を中心線枝の始点あるいは終点とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の地形モデルの補間方法。
  4. 等高線を用いた地形モデルを補間する地形モデルの補間プログラムであって、
    地形モデルに対して初期TINを構築する初期TIN構築処理と、
    初期TINの構築により作成された三角形の中で3つの頂点が同一等高線上にあり、かつ2つの辺がその同一等高線の線分により形成されるキー三角形を特定するキー三角形特定処理と、
    前記キー三角形を用いて3つの頂点が同一等高線上にある三角形が隣り合って形成する領域を平坦地として特定する領域特定処理と、
    特定した平坦地を形成する領域における中心線を算出する中心線算出処理と、
    算出した中心線を形成する各中心線枝の始点、終点、中間点のそれぞれの高さを算出する高さ算出処理と、
    算出した各中心線枝の始点、終点、中間点のそれぞれの高さ及び等高線を用いてTINを再構築するTIN再構築処理と、
    再構築されたTINを用いて地形モデルを補間する補間処理と、
    をコンピュータに対して実行させることを特徴とする地形モデルの補間プログラム。
  5. 前記中心線算出処理は、初期TINの構築により同一等高線上の折点を結ぶこととなった各線分の中点の座標を求め、それぞれの中点を結んだときの折れ線を中心線として算出することを特徴とする請求項4に記載の地形モデルの補間プログラム。
  6. 前記中心線算出処理は、初期TINの構築により作成された三角形のうちで3つの頂点が同一等高線上にあって3つの辺がいずれもその等高線を形成するものでない三角形については分岐三角形とし、分岐三角形の中心を中心線枝の始点あるいは終点とすることを特徴とする請求項4又は5に記載の地形モデルの補間プログラム。
  7. 請求項4乃至6のいずれかに記載の地形モデルの補間プログラムを記憶した記憶媒体。
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