JP3961250B2 - Semiconductor optical nonlinear device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信・光情報処理システムを構成する光交換・光中継器などに利用可能な光論理・光スイッチ動作を行う光半導体装置(光半導体デバイス)に関するものである。
【0002】
より具体的には、半導体薄膜の光非線形性を利用した面型光−光スイッチに関するものである。特に、デバイス構成の中核となる、高速性を有する光可飽和吸収特性を持つ媒質を提供するものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、このような分野の参考文献としては、以下に示すようなものがあった。
【0004】
〔1〕特開平7−325275号公報
〔2〕特開平7−36065号公報
〔3〕J.L.Oudar,et.al.,Phys.Rev.Lett.,55(19),pp.2074−2077(1985)
〔4〕W.H.Knox,et.al.,Phys.Rev.Lett.,56(11),pp.1191−1193,(1986)
ここでいう半導体薄膜の光非線形性とは、強い光を照射することにより多量のキャリアが生じて、光吸収係数の減少をもたらす効果(光ブリーチングという)のことである。
【0005】
図12に半導体薄膜の光吸収スペクトルの光の強度による変化を示す。半導体の代表としてGaAsを例にとって示す。つまり、吸収係数及び屈折率変化のスペクトルが光強度増大とともに変化する様子が示されている。
【0006】
図13は波長λ(一定)において光吸収係数(実際には光吸収係数と薄膜の厚さの積αL)が入射する光の強度によって変化する様子を示す。αは入射光強度が強くなると共に減少するが、その様子は、
α=〔{α(0)−β}/(1+I/Is)〕+β …(1)
として記述できる。このとき、Isは飽和励起光強度密度と呼ばれる。この値が小さいほど、弱い光でも光ブリーチングが起こることを示しており、このIsは光非線形性の大きさの尺度である。
【0007】
図14には、半導体薄膜に制御光と呼ばれる強い光をごく短時間t0 だけ照射した時の、信号光と呼ばれる弱い光に対する透過量の時間変化を示す。横軸は信号光パルスの制御光パルスに対する遅れ時間を表す。時間t0 の間は制御光があるために光非線形性により吸収係数が減少して信号光の透過量は大きくなるが、制御光が消えた後は励起されたキャリアが時定数τをもって減衰するために、透過する信号光量も時定数τをもって減衰する。このτを吸収回復時間と呼ぶが、これが小さいほど高速応答性に優れた材料となる。
【0008】
この効果を利用した従来の光−光スイッチの構成に、屈折率変化を利用した分散型と吸収係数の減少(ブリーチング)効果を利用した吸収型がある。いずれも半導体薄膜を2枚の反射膜で挟んだ構造を持っている。
【0009】
分散型の光−光スイッチの場合、消光比を大きくとるためには、反射膜の反射率を大きくし、Q値を高める必要があるが、それに伴い、信号波長の許容範囲(有効帯域)が狭くなり、結果として、素子の作製が困難になる。
【0010】
信号波長に対する制約を緩和したのが、図15に示される吸収型(吸収型かつ透過型)である。
【0011】
図15において、101はエッチストップ層、102は半導体薄膜、103はキャップ層、104,105は反射防止膜である。
【0012】
信号光Ps、制御光Pcともに半導体薄膜102のバンドギャップエネルギーに相当する波長(以下、バンド端波長と言う。)かそれよりも10〜80meV高いエネルギーに相当する波長に設定される。このとき、素子の両面には、反射防止膜(無反射膜)104,105が施されており、図16の特性図に示すように、制御光Pcが照射されると、キャリアが励起されて、信号光Psに対しブリーチングが生じ、信号光Psは透過するようになる。
【0013】
図17は吸収型かつ反射型の光半導体装置の構成図であり、201はエッチストップ層、202は半導体薄膜、203はキャップ層、204は高反射膜、205は低反射膜である。
【0014】
この図に示すような吸収型かつ反射型を採用することにより、光が往復2回半導体薄膜202を通過するようになり、その結果、光非線形特性の増強を図り、消光比を大きくすることができる。しかし、吸収型では、ブリーチング特性は制御光の強度に対し急峻には変化しないため、信号光Psと制御光Pcの強度に大きな違いがないと、大きな消光比は取れない。
【0015】
このため半導体薄膜202を挟むように配設された低反射膜205と高反射膜204に関して、低反射膜205と高反射膜204の間隔が光学長にして(m+1/2)λ/2(ただし、mは整数、λは信号光波長)とし、低反射膜205の反射率を、制御光Pcが照射されていない時における半導体薄膜202と高反射膜204の複合構造の信号光Psに対する反射率とほぼ等しくなるように設定して、信号光Psが低反射膜205側から入射し、高反射膜204で反射され、低反射膜205側から出射する構造を採用している。
【0016】
これにより、低反射膜205で反射した入射光と、低反射膜205を透過して半導体薄膜202を透過して高反射膜204で反射してさらに半導体薄膜202を透過して低反射膜205の表面に出てきた光との干渉効果により大きな消光比を実現してきた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したように、半導体薄膜の光非線形性を利用した従来の光−光スイッチでは、吸収回復時間τは1ピコ秒程度かかり、これを更に短縮することは困難であった。また、1ピコ秒程度の応答性を実現するために、半導体薄膜は、分子線エピタキシー(MBE)法で作製されるが、速い応答速度を実現するためには特に、MBE法で通常用いられる成長温度に比べて遙に低温度(150℃〜400℃)で成長する必要があり、このため製作された結晶内には格子欠陥などの結晶欠陥を多量に含む。このために結晶そのものの性質が長期安定性に欠けるという課題があった。
【0018】
また、実際には光励起されたキャリアは1ピコ秒程度またはそれ以下の短時間に欠陥によってトラップされるが、その後、数100ピコ秒という長時間をかけて徐々に元の状態に戻る場合があり、これでは高繰り返し動作には耐えがたいという難点がしばしば発生する。更にBeなどのp型ドーパントを多量に添加し、成長後に600℃程度の温度で数分間の熱処理を施すなどの必要がある。
【0019】
このように製造過程が複雑である上に、低温成長や熱処理など通常とは違う、あるいは確立されているとは言いがたい製作条件を用いなければならないので、歩留まり、再現性の上からも問題を残している。このような問題が発生する主な理由はバンド端波長を利用することからくるものである。
【0020】
本発明は、上記状況に鑑みて、製造が容易であり、高速な応答性を有する半導体光非線形装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、半導体薄膜として、低温で成長した薄膜ではなく、標準の温度(400℃〜800℃)で成長した薄膜を用い、その半導体薄膜のバンドギャップエネルギーがその制御光や信号光などの光の波長に対応するフォトンエネルギーよりも80meV以上小さくなるようにし、前記半導体薄膜の光吸収飽和の回復過程において、数百フェムト秒以下の超高速応答を実現することを特徴とする。
【0022】
化合物半導体薄膜を作製する1つの方法であるMBE法の場合の標準的な成長温度は400℃〜800℃であるが、この範囲の温度で、かつその他の条件も標準的な範囲で成長させた薄膜結晶には結晶欠陥は少なく、電子デバイスやオプトエレクトロニクスデバイスの作製に好適である。
【0023】
このような半導体に強い強度の光を照射すると、高密度のキャリアが発生し、このエネルギーに相当する準位の状態密度を占拠する。
【0024】
その結果、そのエネルギーに対応する光吸収係数だけが減少し、このエネルギーの光は半導体薄膜を透過するようになる。この効果は、ホールバーニング効果と呼ばれる。図18はこのような過程をバンドダイアグラムを用いて説明したものである。つまり、hνexのエネルギーの光パルスにより価電子帯から伝導帯に多量に励起された電子はそのエネルギーの電子状態を占有し、更なる電子の励起を抑えることになる。そのエネルギーの光の吸収が抑えられ、半導体は透明になる。これをホールバーニング効果という。励起光が切れると、電子は電子−電子相互作用や電子と格子振動との相互作用によりエネルギー緩和が起こる。
【0025】
図19は、1.5eVに中心を持つスペクトルのフェムト秒光パルスで励起したGaAs−AlAs量子井戸構造中の電子のエネルギー分布を白色光パルスの透過率をもって測定した例を示す図であり、励起パルスが照射されると、そのエネルギーの付近だけ光透過が増大し、その後、200fs程度の時間で透過が減少することを示している。
【0026】
このように、励起する光が消えるとキャリア−キャリア相互作用とキャリア−フォノン相互作用の結果、キャリアのエネルギーが緩和するために吸収係数は元の値に回復する。キャリア−キャリア相互作用が支配的だとこの回復過程は数百フェムト秒という高速であるが、キャリア−フォノン相互作用が支配的となるとこの回復過程は数ピコ秒程度となり、バンド端に存在する励起子準位の効果や更にはトラップ準位が関与すると更に長時間かかることになる。
【0027】
以下の実施例で説明する実験結果によれば、励起する光のエネルギーが半導体薄膜のバンドギャップエネルギーよりも80meV以上大きくなるように光の波長を選ぶと、キャリア−キャリア相互作用が支配的となり、数百フェムト秒以下という極めて高速の吸収回復過程が得られるようになる。
【0028】
本発明は、動作に関与する光の波長に対応するエネルギーを半導体薄膜のバンドギャップエネルギーより80meV以上高エネルギー側に選ぶだけで、半導体薄膜の光吸収飽和の回復過程において、数百フェムト秒以下という従来にない超高速応答性を実現するものである。
【0029】
また、本発明に用いられる半導体薄膜はMBE法などにより通常の条件で成長できるので、材料特性の不安定性は全くなく、再現性に優れ、製造歩留まりが極めて高い。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0031】
図1は本発明の半導体光非線形装置の構成図、図2はその半導体光非線形装置の波長に対する吸収スペクトルを示す図、図3は様々な波長に対するGaAs薄膜の吸収飽和回復時間応答特性図である。
【0032】
この実施例では、半導体薄膜として化合物半導体の最も基本的かつ代表的な材料であるGaAs薄膜について示す。
【0033】
GaAs薄膜は、図1に示すように、GaAs基板1上に例えばMBE法を用いて通常用いられる成長温度である560℃の成長温度でAl0.3 Ga0.7 Asエッチストップ層2、GaAs動作層(700nm)3、Al0.3 Ga0.7 Asキャップ層4を順次成長させた。GaAs動作層3は特に意図してはドープしていない。
【0034】
そこで、弱い光で測定した吸収スペクトル(αL対波長λ)を図2に示す。
【0035】
次に、パルス幅200fs、繰り返し80MHzで発振する波長可変チタンサファイアレーザを用いてポンプ−プローブ法によって、このGaAs薄膜の吸収飽和回復時間応答特性を種々の波長λに対して測定した例を図3に示す。ポンプ光(制御光)パルスに対してプローブ光(信号光)はポンプ光パルスの強度を1/10としたものであり、従って波長は同一である。
【0036】
図3において横軸はプローブ光パルスのポンプ光パルスに対する遅れ時間tであり、縦軸はGaAs薄膜を透過したプローブ光の強度変化ΔTをt<0での透過強度Tを規準にして示した量である(t=0での値を1と正規化して示されている)。
【0037】
t=0の瞬間にポンプ光が入射されるとプローブ光の透過率は瞬時に増加する。これは、図18にて説明したホールバーニング効果である。ポンプ光が消えるとプローブ光の透過率は最初急激に減衰する(吸収が急激に回復する)が、減衰過程は次第にゆっくりとしたものになる。このゆっくりとした減衰過程の時定数τは100〜500psの程度である。このゆっくりとした減衰過程は、バンド端励起子の消滅過程などによるものと考えられる。
【0038】
このゆっくりとした減衰過程の大きさをt=5psにおけるΔT/Tの値で表示すると、ΔT/T(t=5ps)は図3に示したように光の波長λによって変化し、バンド端に対応する波長λ=865nmでは0.8程度であるが、波長が短くなると共に(すなわちフォトンのエネルギーが増加すると共に)この値は減少し、波長λ<800nm、すなわちフォトンのエネルギーがバンド端よりも80meV以上高くなると、ΔT/T(t=5ps)は0.1以下になる。この波長域では透過率の時間変化は初期の急激な増加と急激な減衰が支配的になり、その時定数は0.3ピコ秒以下(測定限界以下)となり、極めて高速の応答特性が得られる。
【0039】
ΔT/T(t=5ps)の波長λ依存性を図2に吸収スペクトルに重ねて示してある。
【0040】
図4には種々の波長λで測定したポンプ光(制御光)の強度密度に対するポンプ光(制御光)の吸収係数αを示す。縦軸はαと薄膜の厚さLを掛けて無次元化して示されている。
【0041】
どの波長でもαは式(1)に従って変化している。そこで、測定した曲線を式(1)にフィットさせて得られる飽和励起光強度密度Isの値を各曲線の矢印で示す。このIsの測定波長λ依存性を図2の吸収スペクトルに重ねて示してある。Isは波長λの減少と共に緩やかに増大するが、バンド端に比べてλ=790nmでは3.2倍増加するのみであり、これは、図3に示した時間応答性が急激に高速化されるのとは対照的で極めて緩やかな変化である。
【0042】
以上に説明した通り、本発明は光非線形材料として、低温成長ではなく標準的成長温度で成長した半導体薄膜を用いることを特徴としている。半導体薄膜の作製条件としてはMBE法における通常の成長条件を用いて製作する場合について記述したが、これにとどまることなく、有機金属気相堆積法(MOCVD)やその他の方法を用いて作製しても同様の効果が得られることは記すまでもない。
【0043】
さらに、半導体薄膜としてGaAsを代表として記したが、これにとどまることなくあらゆる半導体に適用される。また、特に、意図してドープしてはいない試料について記述したが、これに限定することはなく、ドープした半導体薄膜にも適用される。さらには半導体量子井戸構造、量子細線構造、量子ドット構造などの人為結晶構造にも等しく適用される。
【0044】
上記した半導体光非線形装置は、具体的には以下のような半導体デバイスとして構成することができる。
【0045】
(面型光−光スイッチ)
図5は本発明の第1実施例を示す面型光−光スイッチの構成図である。
【0046】
この図に示すように、エッチストップ層11、GaAs動作層である半導体薄膜12と、キャップ層13と、高反射膜14と、低反射膜15とを有する。すなわち、半導体薄膜12を挟むように配設された低反射膜15と高反射膜14を有し、信号光Psが低反射膜15側から入射し、高反射膜14で反射されて低反射膜15側から出射する構成をとり、制御光Pcのオン/オフにより信号光Psのオン/オフを制御する面型光−光スイッチにおいて、前記半導体薄膜のバンドギャップエネルギーが前記制御光Pcや信号光Psの波長に対応するフォトンエネルギーよりも80meV以上小さくなるようにする。
【0047】
(導波路型光−光スイッチ)
図6は本発明の第2実施例を示す導波路型型光−光スイッチの構成図である。
【0048】
この図に示すように、半導体薄膜21と、この半導体薄膜21を他の半導体薄膜23で挟むように構成されたダブルヘテロ構造を有する光導波路を有し、信号光Psと制御光Pcが前記光導波路を伝搬し、前記制御光Pcのオン/オフにより信号光Psのオン/オフを制御する導波路型光−光スイッチにおいて、前記半導体薄膜21のバンドギャップエネルギーが前記制御光や信号光の波長に対応するフォトンエネルギーよりも80meV以上小さくなるようにする。
【0049】
(光反射鏡)
図7は本発明の第3実施例を示す光反射鏡の構成図である。
【0050】
この図に示すように、エッチストップ層31、GaAs動作層である半導体薄膜32と、キャップ層33と、高反射膜34と、低反射膜35とを有する光反射鏡を備える。光Pが低反射膜35側から入射し、前記半導体薄膜32を通過して高反射膜34で反射されて、再び前記半導体薄膜32を通過して低反射膜35側から出射する構成をとり、光Pの強度が弱いときは前記半導体薄膜32は大きな吸収を示し、光Pの強度が強いときは前記半導体薄膜32は小さな吸収を示す光反射鏡であって、前記半導体薄膜32のバンドギャップエネルギーが前記光の波長に対応するフォトンエネルギーよりも80meV以上小さくなるようにする。
【0051】
図8はその光反射鏡の適用を示す構成図、図9はその自己相関波形図である。
【0052】
この適用例は、図8に示すように、図7に示した光反射鏡をレーザ共振器41の片方の反射鏡42として用いた例であり、図9に示すように、その反射鏡42の可飽和吸収特性のためにレーザはモード同期がかかり、極めて狭い時間幅の光パルスを発生することが可能となる。なお、43はレーザダイオード、44は反射防止膜、45,47はレンズ、46はビームスプリッタである。
【0053】
(光非線形吸収体)
図10は本発明の第4実施例を示す光非線形吸収体の構成図である。
【0054】
この図に示すように、エッチストップ層51、GaAs動作層である半導体薄膜52と、キャップ層53と、下部の低反射膜54と、上部の低反射膜55とを有する光非線形吸収体を備える。光Pが低反射膜55側から入射し、前記半導体薄膜52を通過して他方の低反射膜54から出射する構成をとり、光Pの強度が弱いときは前記半導体薄膜52は大きな吸収を示し、光Pの強度が強いときは前記半導体薄膜52は小さな吸収を示す光非線形吸収体であって、前記半導体薄膜52のバンドギャップエネルギーが前記光の波長に対応するフォトンエネルギーよりも80meV以上小さくなるようにする。
【0055】
図11はその光非線形吸収体の適用を示す構成図である。
【0056】
この適用例は、図11に示すように、図10に示した光非線形吸収体をレーザ共振器61の内部に配置される光非線形吸収体(可飽和吸収媒体)62として用いた例であり、その光非線形吸収体62の可飽和吸収特性のためにレーザはモード同期がかかり、極めて狭い時間幅の光パルスを発生することが可能となる。なお、63はレーザダイオード、64は反射防止膜、65,66,67,68はレンズ、69は反射鏡である。
【0057】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0058】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0059】
(A)光非線形媒質として半導体薄膜を用い、動作に関与する光の波長に対応するエネルギーを半導体薄膜のバンドギャップエネルギーの80meV以上高エネルギー側に選ぶだけで、半導体薄膜の光吸収飽和の回復過程において、数百フェムト秒以下という超高速応答性を実現でき、極めて速い応答速度を有する面型光−光スイッチを提供することができる。
【0060】
さらに、本発明は極めて高速な応答性を有する半導体光非線形媒質を提供するものであるから、その応用範囲は面型光−光スイッチに限定されることはなく、導波路型光−光スイッチやその他の光−光スイッチに適用可能である。
【0061】
(B)さらに、光−光スイッチに限定されるものではなく、極めて高速な応答性を有する光反射鏡、光非線形吸収体として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体光非線形装置の構成図である。
【図2】 本発明の半導体光非線形装置の波長に対する吸収スペクトルを示す図である。
【図3】 本発明の半導体光非線形装置の波長に対するGaAs薄膜の吸収飽和回復時間応答特性図である。
【図4】 本発明の光吸収量αLの励起光強度密度依存性を種々の波長λにおいて測定した結果を示す図である。
【図5】 本発明の第1実施例を示す面型光−光スイッチの構成図である。
【図6】 本発明の第2実施例を示す導波路型型光−光スイッチの構成図である。
【図7】 本発明の第3実施例を示す光反射鏡の構成図である。
【図8】 本発明の第3実施例を示す光反射鏡の適用を示す構成図である。
【図9】 本発明の第3実施例を示す光反射鏡の自己相関波形図である。
【図10】 本発明の第4実施例を示す光非線形吸収体の構成図である。
【図11】 本発明の第4実施例を示す光非線形吸収体の適用を示す構成図である。
【図12】 吸収係数及び屈折率変化のスペクトルが光強度増大とともに変化する様子を示す図である。
【図13】 半導体薄膜に波長λ(一定)において光吸収係数(実際には光吸収係数と薄膜の厚さの積αL)が入射する光の強度によって変化する様子を示す図である。
【図14】 制御光と呼ばれる強い光をごく短時間t0 だけ照射した時の、信号光と呼ばれる弱い光に対する透過量の時間変化を示す図である。
【図15】 従来の吸収型素子(吸収型かつ透過型素子)の構成図である。
【図16】 従来の吸収型素子の動作原理を示す図である。
【図17】 従来の吸収型素子(吸収型かつ反射型素子)の構成図である。
【図18】 ホールバーニング効果の過程をバンドダイアグラムを用いて説明した図である。
【図19】 1.5eVに中心を持つスペクトルのフェムト秒光パルスで励起したGaAs−AlAs量子井戸構造中の電子のエネルギー分布を白色光パルスの透過率をもって測定した例を示す図である。
【符号の説明】
1 GaAs基板
2 Al0.3 Ga0.7 Asエッチストップ層
3 GaAs動作層
4 Al0.3 Ga0.7 Asキャップ層
11,31,51 エッチストップ層
12,22,32,52 半導体薄膜
13,23,33,53 キャップ層
14,34 高反射膜
15,35,54,55 低反射膜
41,61 レーザ共振器
42,69 反射鏡
43,63 レーザダイオード
44,64 反射防止膜
45,47,65,66,67,68 レンズ
46 ビームスプリッタ
62 光非線形吸収体(可飽和吸収媒体)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical semiconductor device (optical semiconductor device) that performs an optical logic / optical switch operation that can be used in an optical switch / optical repeater constituting an optical communication / optical information processing system.
[0002]
More specifically, the present invention relates to a planar optical-optical switch that utilizes the optical nonlinearity of a semiconductor thin film. In particular, the present invention provides a medium having a high-speed optical saturable absorption characteristic, which is the core of the device configuration.
[0003]
[Prior art]
Conventionally, there are the following references in such fields.
[0004]
[1] JP-A-7-325275 [2] JP-A-7-36065 [3] L. Oudar, et. al. Phys. Rev. Lett. , 55 (19), pp. 2074-2077 (1985)
[4] W.M. H. Knox, et. al. Phys. Rev. Lett. , 56 (11), pp. 1191-1193 (1986)
Here, the optical nonlinearity of the semiconductor thin film refers to an effect (referred to as optical bleaching) in which a large amount of carriers are generated by irradiating strong light and the optical absorption coefficient is reduced.
[0005]
FIG. 12 shows changes in the light absorption spectrum of the semiconductor thin film depending on the light intensity. As an example of a semiconductor, GaAs is taken as an example. That is, it is shown that the absorption coefficient and the spectrum of refractive index change change with increasing light intensity.
[0006]
FIG. 13 shows how the light absorption coefficient (actually the product αL of the light absorption coefficient and the thickness of the thin film) varies with the intensity of incident light at the wavelength λ (constant). α decreases with increasing incident light intensity.
α = [{α (0) −β} / (1 + I / Is)] + β (1)
Can be described as At this time, Is is called saturation excitation light intensity density. A smaller value indicates that optical bleaching occurs even with weak light, and this Is is a measure of the magnitude of optical nonlinearity.
[0007]
FIG. 14 shows a temporal change in the transmission amount with respect to weak light called signal light when the semiconductor thin film is irradiated with strong light called control light for a very short time t 0 . The horizontal axis represents the delay time of the signal light pulse with respect to the control light pulse. Since there is control light during time t 0, the absorption coefficient decreases due to optical nonlinearity and the transmission amount of signal light increases, but after the control light disappears, the excited carriers are attenuated with a time constant τ. For this reason, the amount of transmitted signal is also attenuated with a time constant τ. This τ is called an absorption recovery time, and the smaller this is, the better the material is at high speed response.
[0008]
Conventional optical-optical switches that use this effect include a dispersion type that uses a change in refractive index and an absorption type that uses a reduction (bleaching) effect of an absorption coefficient. Both have a structure in which a semiconductor thin film is sandwiched between two reflective films.
[0009]
In the case of a dispersion-type optical-optical switch, in order to increase the extinction ratio, it is necessary to increase the reflectivity of the reflecting film and increase the Q value, and accordingly, the allowable range (effective band) of the signal wavelength is increased. As a result, the device is difficult to manufacture.
[0010]
The absorption type (absorption type and transmission type) shown in FIG. 15 relaxes the restriction on the signal wavelength.
[0011]
In FIG. 15, 101 is an etch stop layer, 102 is a semiconductor thin film, 103 is a cap layer, and 104 and 105 are antireflection films.
[0012]
Both the signal light Ps and the control light Pc are set to a wavelength corresponding to the band gap energy of the semiconductor thin film 102 (hereinafter referred to as a band edge wavelength) or a wavelength corresponding to energy higher by 10 to 80 meV. At this time, anti-reflection films (non-reflective films) 104 and 105 are provided on both surfaces of the element. As shown in the characteristic diagram of FIG. 16, when the control light Pc is irradiated, carriers are excited. The bleaching occurs with respect to the signal light Ps, and the signal light Ps is transmitted.
[0013]
FIG. 17 is a configuration diagram of an absorption and reflection type optical semiconductor device, in which 201 is an etch stop layer, 202 is a semiconductor thin film, 203 is a cap layer, 204 is a high reflection film, and 205 is a low reflection film.
[0014]
By adopting an absorption type and a reflection type as shown in this figure, light can pass through the semiconductor
[0015]
Therefore, regarding the
[0016]
As a result, the incident light reflected by the
[0017]
[Problems to be solved by the invention]
However, as described above, in the conventional optical-optical switch using the optical nonlinearity of the semiconductor thin film, the absorption recovery time τ takes about 1 picosecond, and it is difficult to further reduce this. In order to realize a response of about 1 picosecond, a semiconductor thin film is manufactured by a molecular beam epitaxy (MBE) method. In order to realize a high response speed, a growth usually used in the MBE method is particularly used. It is necessary to grow at a temperature (150 ° C. to 400 ° C.) much lower than the temperature. For this reason, the manufactured crystal contains a large amount of crystal defects such as lattice defects. For this reason, there has been a problem that the properties of the crystals themselves lack long-term stability.
[0018]
In practice, photoexcited carriers are trapped by defects in a short time of about 1 picosecond or less, but then may gradually return to the original state over a long time of several hundred picoseconds. This often results in the difficulty of withstanding high repetition. Furthermore, it is necessary to add a large amount of a p-type dopant such as Be and to perform a heat treatment for several minutes at a temperature of about 600 ° C. after the growth.
[0019]
In this way, the manufacturing process is complicated, and manufacturing conditions such as low-temperature growth and heat treatment that are different from usual or difficult to establish must be used, so there is a problem in terms of yield and reproducibility. Is leaving. The main reason why such a problem occurs is that the band edge wavelength is used.
[0020]
In view of the above situation, an object of the present invention is to provide a semiconductor optical nonlinear device that is easy to manufacture and has high-speed response.
[0021]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention uses a thin film grown at a standard temperature (400 ° C. to 800 ° C.) as a semiconductor thin film, rather than a thin film grown at a low temperature. the control light and signal light 80meV more small Kunar so than the photon energy corresponding to the wavelength of light, such as, the in the recovery process of light absorption saturation of the semiconductor thin film, to realize the ultra-fast response follows several hundred femtoseconds It is characterized by.
[0022]
The standard growth temperature in the case of the MBE method, which is one method for producing a compound semiconductor thin film, is 400 ° C. to 800 ° C., but other conditions were also grown in the standard range. Thin film crystals have few crystal defects and are suitable for manufacturing electronic devices and optoelectronic devices.
[0023]
When such a semiconductor is irradiated with intense light, high-density carriers are generated and occupy a density of states corresponding to this energy.
[0024]
As a result, only the light absorption coefficient corresponding to the energy decreases, and light of this energy passes through the semiconductor thin film. This effect is called the hole burning effect. FIG. 18 illustrates such a process using a band diagram. That is, electrons excited in a large amount from the valence band to the conduction band by the light pulse having the energy of hν ex occupy the electron state of the energy, and further suppress the excitation of the electrons. The absorption of light of the energy is suppressed, and the semiconductor becomes transparent. This is called the hole burning effect. When the excitation light is cut off, the electrons undergo energy relaxation due to electron-electron interaction and interaction between electrons and lattice vibration.
[0025]
FIG. 19 is a diagram showing an example in which the energy distribution of electrons in a GaAs-AlAs quantum well structure excited by a femtosecond optical pulse having a spectrum centered at 1.5 eV is measured with the transmittance of a white light pulse. When the pulse is irradiated, the light transmission increases only in the vicinity of the energy, and thereafter the transmission decreases in a time of about 200 fs.
[0026]
Thus, when the excited light is extinguished, as a result of the carrier-carrier interaction and the carrier-phonon interaction, the carrier energy is relaxed and the absorption coefficient is restored to the original value. If the carrier-carrier interaction is dominant, the recovery process is as fast as several hundred femtoseconds. However, if the carrier-phonon interaction is dominant, the recovery process is about several picoseconds, and the excitation exists at the band edge. If the effect of the child level or the trap level is involved, it takes a longer time.
[0027]
According to the experimental results described in the following examples, when the wavelength of light is selected so that the energy of the excited light is 80 meV or more larger than the band gap energy of the semiconductor thin film, the carrier-carrier interaction becomes dominant. An extremely fast absorption recovery process of several hundred femtoseconds or less can be obtained.
[0028]
In the present invention, the energy corresponding to the wavelength of light involved in the operation is selected to be higher than the band gap energy of the semiconductor thin film by 80 meV or higher, and in the recovery process of the light absorption saturation of the semiconductor thin film, it is several hundred femtoseconds or less It achieves ultra-high-speed response that has never existed before.
[0029]
In addition, since the semiconductor thin film used in the present invention can be grown under normal conditions by the MBE method or the like, there is no instability of material characteristics, excellent reproducibility, and extremely high production yield.
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
[0031]
FIG. 1 is a configuration diagram of a semiconductor optical nonlinear device of the present invention, FIG. 2 is a diagram showing an absorption spectrum with respect to the wavelength of the semiconductor optical nonlinear device, and FIG. 3 is an absorption saturation recovery time response characteristic diagram of a GaAs thin film with respect to various wavelengths. .
[0032]
In this embodiment, a GaAs thin film which is the most basic and representative material of a compound semiconductor is shown as a semiconductor thin film.
[0033]
As shown in FIG. 1, the GaAs thin film has an Al 0.3 Ga 0.7 As
[0034]
Therefore, FIG. 2 shows an absorption spectrum (αL vs. wavelength λ) measured with weak light.
[0035]
Next, an example in which the absorption saturation recovery time response characteristic of this GaAs thin film was measured for various wavelengths λ by a pump-probe method using a wavelength variable titanium sapphire laser oscillating at a pulse width of 200 fs and repeatedly at 80 MHz is shown in FIG. Shown in The probe light (signal light) has a pump light pulse intensity of 1/10 with respect to the pump light (control light) pulse, and therefore the wavelength is the same.
[0036]
In FIG. 3, the horizontal axis represents the delay time t of the probe light pulse with respect to the pump light pulse, and the vertical axis represents the intensity change ΔT of the probe light transmitted through the GaAs thin film with reference to the transmission intensity T at t <0. (The value at t = 0 is normalized to 1).
[0037]
When the pump light is incident at the moment of t = 0, the transmittance of the probe light increases instantaneously. This is the hole burning effect described in FIG. When the pump light is extinguished, the transmittance of the probe light first attenuates rapidly (absorption is rapidly recovered), but the attenuation process becomes gradually slower. The time constant τ of this slow decay process is about 100 to 500 ps. This slow decay process is thought to be due to the annihilation process of band edge excitons.
[0038]
When the magnitude of this slow decay process is expressed as a value of ΔT / T at t = 5 ps, ΔT / T (t = 5 ps) changes with the wavelength of light λ as shown in FIG. At the corresponding wavelength λ = 865 nm, it is about 0.8, but as the wavelength becomes shorter (ie, as the photon energy increases), this value decreases and the wavelength λ <800 nm, ie, the photon energy is greater than the band edge. When it becomes higher than 80 meV, ΔT / T (t = 5 ps) becomes 0.1 or less. In this wavelength region, the temporal change in transmittance is dominated by an initial rapid increase and rapid decay, and its time constant is 0.3 picoseconds or less (below the measurement limit), and an extremely fast response characteristic is obtained.
[0039]
The wavelength λ dependence of ΔT / T (t = 5 ps) is shown in FIG.
[0040]
FIG. 4 shows the absorption coefficient α of the pump light (control light) with respect to the intensity density of the pump light (control light) measured at various wavelengths λ. The vertical axis is shown as dimensionless by multiplying α by the thickness L of the thin film.
[0041]
At any wavelength, α varies according to equation (1). Therefore, the value of the saturation excitation light intensity density Is obtained by fitting the measured curve to Equation (1) is indicated by the arrow of each curve. The dependence of Is on the measurement wavelength λ is shown superimposed on the absorption spectrum of FIG. Is gradually increases with a decrease in wavelength λ, but only increases by 3.2 times at λ = 790 nm compared to the band edge, and this speeds up the time response shown in FIG. 3 rapidly. This is a very gradual change as opposed to.
[0042]
As described above, the present invention is characterized in that a semiconductor thin film grown not at a low temperature but at a standard growth temperature is used as the optical nonlinear material. Although the semiconductor thin film was prepared using the normal growth conditions in the MBE method as the manufacturing conditions of the semiconductor thin film, it is not limited to this, and it is manufactured using a metal organic chemical vapor deposition method (MOCVD) or other methods. It goes without saying that the same effect can be obtained.
[0043]
Furthermore, although GaAs has been described as a representative semiconductor thin film, the present invention is not limited to this and can be applied to any semiconductor. Moreover, although the sample which was not intentionally doped was described especially, it is not limited to this, It applies also to the doped semiconductor thin film. Furthermore, the present invention is equally applicable to an artificial crystal structure such as a semiconductor quantum well structure, a quantum wire structure, or a quantum dot structure.
[0044]
Specifically, the semiconductor optical nonlinear device described above can be configured as the following semiconductor device.
[0045]
(Surface type optical-optical switch)
FIG. 5 is a block diagram of a surface type optical-optical switch showing a first embodiment of the present invention.
[0046]
As shown in this figure, it has an
[0047]
(Waveguide type optical-optical switch)
FIG. 6 is a block diagram of a waveguide type optical-optical switch showing a second embodiment of the present invention.
[0048]
As shown in this figure, a semiconductor thin film 21 and an optical waveguide having a double heterostructure configured to sandwich the semiconductor thin film 21 between other semiconductor
[0049]
(Light reflector)
FIG. 7 is a block diagram of a light reflecting mirror showing a third embodiment of the present invention.
[0050]
As shown in this figure, a light reflecting mirror having an
[0051]
FIG. 8 is a configuration diagram showing application of the light reflecting mirror, and FIG. 9 is an autocorrelation waveform diagram thereof.
[0052]
In this application example, as shown in FIG. 8, the light reflecting mirror shown in FIG. 7 is used as one reflecting
[0053]
(Optical nonlinear absorber)
FIG. 10 is a configuration diagram of an optical nonlinear absorber showing a fourth embodiment of the present invention.
[0054]
As shown in this figure, an optical nonlinear absorber having an
[0055]
FIG. 11 is a configuration diagram showing application of the optical nonlinear absorber.
[0056]
In this application example, as shown in FIG. 11, the optical nonlinear absorber shown in FIG. 10 is used as an optical nonlinear absorber (saturable absorbing medium) 62 disposed inside the
[0057]
In addition, this invention is not limited to the said Example, A various deformation | transformation is possible based on the meaning of this invention, and these are not excluded from the scope of the present invention.
[0058]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, the following effects can be obtained.
[0059]
(A) Using a semiconductor thin film as the optical nonlinear medium, simply selecting the energy corresponding to the wavelength of light involved in the operation on the higher energy side of the band gap energy of the semiconductor thin film at 80 meV or higher, the recovery process of light absorption saturation of the semiconductor thin film , It is possible to provide a surface type optical-optical switch having an extremely fast response speed that can realize an ultrahigh-speed response of several hundred femtoseconds or less.
[0060]
Furthermore, since the present invention provides a semiconductor optical nonlinear medium having extremely high-speed response, its application range is not limited to a planar optical-optical switch, and a waveguide-type optical-optical switch, It is applicable to other optical-optical switches.
[0061]
(B) Furthermore, the present invention is not limited to the optical-optical switch, and can be used as a light reflecting mirror or an optical nonlinear absorber having an extremely fast response.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of a semiconductor optical nonlinear device of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing an absorption spectrum with respect to wavelength of a semiconductor optical nonlinear device of the present invention.
FIG. 3 is an absorption saturation recovery time response characteristic diagram of a GaAs thin film with respect to the wavelength of the semiconductor optical nonlinear device of the present invention.
FIG. 4 is a graph showing the results of measuring the dependence of the light absorption amount αL of the present invention on the excitation light intensity density at various wavelengths λ.
FIG. 5 is a configuration diagram of a surface-type optical-optical switch showing a first embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a configuration diagram of a waveguide type optical-optical switch showing a second embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a configuration diagram of a light reflecting mirror showing a third embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a configuration diagram showing application of a light reflecting mirror according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 9 is an autocorrelation waveform diagram of a light reflecting mirror showing a third embodiment of the invention.
FIG. 10 is a configuration diagram of an optical nonlinear absorber showing a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a configuration diagram showing application of an optical nonlinear absorber according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a diagram showing how the absorption coefficient and the refractive index change spectrum change as the light intensity increases.
FIG. 13 is a diagram showing how the light absorption coefficient (actually, the product αL of the light absorption coefficient and the thickness of the thin film) changes with the intensity of incident light at a wavelength λ (constant) in the semiconductor thin film.
FIG. 14 is a diagram showing a temporal change in transmission amount with respect to weak light called signal light when strong light called control light is irradiated for a very short time t 0 .
FIG. 15 is a configuration diagram of a conventional absorption element (absorption type and transmission type element).
FIG. 16 is a diagram showing an operation principle of a conventional absorption element.
FIG. 17 is a configuration diagram of a conventional absorption element (absorption type and reflection type element).
FIG. 18 is a diagram illustrating the process of the hole burning effect using a band diagram.
FIG. 19 is a diagram showing an example in which the energy distribution of electrons in a GaAs-AlAs quantum well structure excited by a femtosecond optical pulse having a spectrum centered at 1.5 eV is measured with the transmittance of a white light pulse.
[Explanation of symbols]
1
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