JP3830858B2 - Ultra-high-speed, wide-wavelength optical saturable absorber semiconductor, semiconductor device using the same, and waveguide-type optical-optical switch - Google Patents

Ultra-high-speed, wide-wavelength optical saturable absorber semiconductor, semiconductor device using the same, and waveguide-type optical-optical switch Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信・光情報処理システムを構成すると期待される光交換・光中継器などに利用可能な光論理・光スイッチ動作を行う光半導体装置(たとえば、光−光スイッチ)、或いは、超短光パルスを発生させるレーザー発振器の中の主要部品である可飽和吸収ミラーを構成する光可飽和吸収特性を有する半導体薄膜として、広い波長帯域に亘って超高速性を有する半導体薄膜およびそれを用いた超高速・広い波長帯域の光可飽和吸収半導体装置、光―光スイッチや、光可飽和吸収半導体鏡などに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような分野の先行技術文献としては、以下に示すものがあった。
【0003】
〔1〕特開平7−36065号公報
〔2〕M.Haiml et,al., Appl. Phys. Lett.,vol.74,p.1269(1999)
〔3〕J.L.Oudar,et.al.,Phys.Rev.Lett., vol.55(19),p.2074(1985)
〔4〕W.H.Knox et.al.,Phys.Rev.Lett.,vol.56(11),p.1191(1986)
〔5〕P.W.Schoenlein et.al.,Appl.Phys. Lett.,vol.51(18),p.1442(1987)
〔6〕特願2001−273313(未公開)
〔7〕T.Asano et al.,Appl.Phys.Lett.,vol.77,pp.19−21(2000)
〔8〕神谷武志ほか,「応用物理」,vol.70,pp.1271(2001)
半導体薄膜の光吸収飽和特性(または可飽和吸収特性)とは強い光を照射することにより多量のキャリアが生じて、光吸収係数の減少をもたらす効果のことである。吸収係数の減少をもたらす光の強度密度を飽和励起密度Isという。
【0004】
図1は光吸収飽和の過渡特性を説明する図である。強い制御光が入射すると材料は透明となり、弱い信号光は透過する。制御光が切れると、吸収が時定数τで回復するので、透過する信号光は徐々に弱くなる。
【0005】
図1では、図1(b)に示すように、制御光と呼ばれる強い光をごく短時間t0 だけ照射した時の、図1(a)に示す信号光と呼ばれる弱い光に対する透過量の時間変化を示す。横軸は信号光パルスの制御光パルスに対する遅れ時間を表す。時間t0 の間は制御光があるために吸収係数が減少して信号光の透過量は大きくなるが、図1(c)に示すように、制御光が消えた後は励起されたキャリアが時定数τをもって減衰するために、透過する信号光量も時定数τをもって減衰する。この時定数τを吸収飽和回復時間と呼ぶが、これが小さいほど高速応答性に優れた材料となる。
【0006】
従来、半導体における光可飽和吸収特性は、強い光励起密度によって発生した高密度キャリアが状態密度を占有するために生じるバンドフィリング効果、あるいは高密度キャリアによって生じる多体効果であるバンドギャップのリノーマリゼーション効果、更にはワニエ励起子に基づく位相空間フィリング効果などによって生じるものであった。
【0007】
いずれもバンド端に励起されたキャリアが示す効果を利用するものであったので、動作する光の波長もバンド端波長に限られていた。そこでは、価電子帯から伝導帯の底に励起された電子は正孔と再結合して元に戻るためには、自然放出過程を経なければならず、このために1ns(ナノ秒)オーダーの時間を要していた。
【0008】
キャリアトラップを導入してこの電子の寿命を減少させる試みとして、半導体薄膜を通常よりも低い温度で成長させて意図的に膜中に結晶欠陥を導入して電子のトラップの役目を持たせる試みが行われてきた(低温MBE成長膜など)(先行技術文献〔1〕参照)。
【0009】
さらに、このような低温MBE成長膜に、ドーパントとしてBeなどのアクセプタ不純物を導入することで1ps(ピコ秒)程度の速い応答性を実現することが可能となってきた(先行技術文献〔1〕、〔2〕参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の技術はいずれもバンドギャップ波長か、それよりも10〜20nm短い波長帯(フォトンエネルギーで表現するとバンドギャップエネルギーかその近傍20meV付近)という限られた波長帯に限定されていた。
【0011】
また、結晶中に意図的にトラップとなる格子欠陥を導入するために、時間応答特性の中に速い応答成分だけでなく、緩慢応答成分が含まれる場合がしばしばであった(先行技術文献〔2〕参照)。
【0012】
一方、これとは別にバンドギャップエネルギーよりも高いフォトンエネルギーに相当する短い波長を持つ短光パルスを用いて半導体薄膜を励起すると、初期の0.1〜0.2psの時間内に吸収飽和が起こることが見出された。これはキャリアが励起されたエネルギーに相当する状態密度だけを飽和する現象であり、エネルギー緩和を起こして熱的分布状態に移行する前に起こる現象である。
【0013】
この現象はスペクトル・ホール・バーニング(SHB:Spectrum Hole Burning)と呼ばれている(先行技術文献〔3〕,先行技術文献〔4〕参照)。かかるSHB現象は超高速応答性を示す現象であるが、現実には1psから1ns(=1000ps)に及ぶ長い時定数を持った緩慢応答を伴い(先行技術文献〔5〕参照)、これを除去することが大きな技術的課題であった。
【0014】
本発明は、上記状況に鑑みて、スペクトル・ホール・バーニング現象に伴う超高速応答に付随する緩慢応答成分を除去し、しかも狭い波長範囲ではなく、広い波長範囲全域に亘って緩慢応答成分を除去することによって、広い波長範囲に亘って緩慢応答のない、真に超高速・広い波長帯域の光可飽和吸収半導体、それを用いた半導体装置及び導波路型光―光スイッチを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕半導体基板上に製作したIII −V族化合物半導体からなる光半導体薄膜であって、この薄膜結晶の成長条件として成長温度が150℃〜450℃の範囲であり、V族元素とIII 族元素のビーム強度比V/III が2〜200の範囲として過剰なV族元素による格子欠陥を多量に含ませ、Be又はCのドーパントがドープされているという条件で成長されており、この薄膜結晶がそのバンド端波長で吸収飽和の過渡特性において1ps程度の時定数を持つ急峻な応答だけを示し、その他の緩慢応答は無視できる程度に小さいことを特徴とする。
【0016】
〔2〕半導体基板上に分子線エピタキシー法を用いて製作したIII −V族化合物半導体からなる半導体薄膜結晶において、その成長条件として、成長温度が150℃〜450℃の範囲であり、V族元素とIII 族元素のビーム強度比V/III が2〜200の範囲として過剰なV族元素による格子欠陥を多量に含ませ、かつBeのドーパントが1〜50×1018cm-3の濃度でドープされており、更に前記薄膜結晶のバンドギャップに相当するフォトンエネルギー又はそれ以上のフォトンエネルギーにおける縮退ポンプ−プローブ法測定による光吸収飽和の過渡特性において、1ps又はそれ以下の単一の時定数を持つ特性を示すか、又はこの主応答に付随するより大きな時定数を持つ副応答の相対的な大きさが10%以下となることを特徴とする。
【0017】
〔3〕半導体薄膜と、該半導体薄膜を挟むように配置された低反射膜と高反射膜を有し、信号光が低反射膜側から入射し、高反射膜で反射されて低反射膜側から出射する構成をとり、制御光のオン/オフにより信号光のオン/オフを制御する面型光−光スイッチにおいて、前記半導体薄膜として上記〔2〕記載の半導体薄膜結晶を用いることを特徴とする。
【0018】
〔4〕半導体薄膜と、該半導体薄膜を他の半導体薄膜で挟むように構成されたダブルヘテロ構造を有する光導波路を有し、信号光と制御光が前記導波路を伝搬し、制御光のオン/オフにより信号光のオン/オフを制御する導波路型光−光スイッチにおいて、前記半導体薄膜として上記〔2〕記載の半導体薄膜結晶を用いることを特徴とする。
【0019】
〔5〕半導体薄膜と、該半導体薄膜を挟むように配された低反射膜と高反射膜を有し、光が低反射膜側から入射し、前記半導体薄膜を通過して高反射膜で反射されて、再び前記半導体薄膜を通過して、低反射膜側から出射する構成をとり、光の強度が弱いときは前記半導体薄膜は大きな吸収を示し、光の強度が強いときは前記半導体薄膜は小さな吸収を示す光反射鏡において、前記半導体薄膜として上記〔2〕記載の半導体薄膜結晶を用いることを特徴とする。
【0020】
〔6〕半導体薄膜と、該半導体薄膜を挟むように配置された2つの低反射膜を有し、光が低反射膜側から入射し、前記半導体薄膜を通過して他方の低反射膜から出射する構成をとり、光の強度が弱いときは前記半導体薄膜は大きな吸収を示し、光の強度が強いときは前記半導体薄膜は小さな吸収を示す光非線形吸収半導体において、前記半導体薄膜として上記〔2〕記載の半導体薄膜結晶を用いることを特徴とする。
【0021】
〔7〕エッチングにより幅1〜10μmで基板まで到達する深さの溝路を設けた光導波路用の第1のダブルへテロ構造を有する半導体エピタキシャルウェーハを用いて、MBE法により成長温度150〜450℃で、Be又はCなどのドーパントが1〜50×1018cm-3の濃度で添加された、請求項1記載の半導体を含む第2のダブルへテロ構造を前記溝路に埋め込むように再生成長し、前記第2のダブルへテロ構造のコア層のバンドギャップエネルギーが前記第1のダブルへテロ構造のコア層のバンドギャップエネルギーよりも小さくなるように選択し、前記溝路の一部を含み、これとは直角方向に光導波路を設けることを特徴とする。
【0022】
〔8〕エッチングにより幅1〜10μmで基板まで到達する深さの溝路を設けた光導波路用の第1のダブルへテロ構造を有する半導体エピタキシャルウェーハと、MBE法により成長温度150〜450℃で、Be又はCなどのドーパントが1〜50×1018cm-3の濃度で添加された、請求項1記載の半導体を含み、第1のダブルへテロ構造の厚さとほぼ同じ厚さを有する第2のダブルへテロ構造エピタキシャルウェーハにおいて、幅1〜10μmで基板まで到達する高さのメサ型路を設けた第2の半導体エピタキシャルウェーハとを用いて、前記溝路を前記メサ型路が埋め込むように両ウェーハを重ね合わせて熱処理を施してボンディングした後、前記第2の半導体エピタキシャルウェーハの基板をエッチングにより除去した半導体ウェーハにおいて、前記第2のダブルへテロ構造のコア層のバンドギャップエネルギーが前記第1のダブルへテロ構造のコア層のバンドギャップエネルギーよりも小さくなるように選択され、前記溝路の一部を含み、これとは直角方向に光導波路を設けることを特徴とする。
【0023】
本発明は、光可飽和吸収半導体として用いる半導体薄膜結晶として、MBE法で低温で成長して過剰なV族元素による格子欠陥(アンチサイトAs)を多量に含んだ薄膜結晶を用い、これにドーパントとしてBeを添加してこの格子欠陥との複合欠陥を形成することにより、この薄膜結晶のバンド端波長又はそれよりもやや短い波長における吸収飽和の過渡応答特性において、時定数1ps以下の超高速成分だけとし、緩慢応答成分を許容最小限に抑え込んだことを特徴とする。
【0024】
化合物半導体の代表であるGaAs薄膜結晶を作製する1つの方法であるMBE法の場合の標準的な成長温度は450℃〜800℃であるが、この範囲の温度で、かつ、その他の条件も標準的な範囲で成長させた薄膜結晶には結晶欠陥は少なく、電子デバイスやオプトエレクトロニクスデバイスの作製に好適である。このような半導体に強い強度の光を照射すると高密度のキャリアが発生し、このエネルギーに相当する準位の状態密度を占拠する。
【0025】
その結果、このエネルギーに対応する光吸収係数だけが減少し、このエネルギーの光は半導体薄膜結晶を透過するようになる。この効果はスペクトル・ホール・バーニング(SHB:Spectrum Hole Burning)効果と呼ばれる(先行技術文献〔3〕及び〔4〕参照)。
【0026】
図2はSHB現象を実測した実験例である(先行技術文献〔4〕参照)。試料はGaAs−AlGaAs量子井戸構造を有する半導体薄膜結晶である。これにバンドギャップより高いエネルギーを有し、強度の大きなフェムト秒超短光パルスを入射させたとき、試料を透過する弱い光の透過スペクトルを白色光パルスを用いて、時間を追って測定したものである。
【0027】
入射する超短光パルスのエネルギー幅は20meVである。透過スペクトルを見ると入射超短光パルスのエネルギーに一致する(又はやや低い)フォトンエネルギーのところで透過が増大し、スペクトル上で山のように見える(図では影のように表してある)。この山は200fs程度の時間で消滅する。
【0028】
図3はこのような過程をバンドダイアグラムを用いて説明したものである。初期の200fsの時間内では、励起されたキャリアのエネルギーに相当する状態密度だけが飽和を起こす。しかし、やがてキャリアはエネルギー緩和を起こして、ボルツマン分布を持つホットキャリアに変化する。結晶格子へのエネルギー緩和がさらに進むと、キャリアの温度は格子温度に近づくが、キャリアの数は再結合過程で支配されるので、キャリアが消滅するまでには自然放出寿命と呼ばれる数nsの時間を要する。
【0029】
図4は入射する励起光である超短光パルス(ポンプ光パルス)と、これと同じエネルギーの弱い光のパルス(プローブ光パルス)を用いて実測した時間応答波形を示す。図4において、横軸はポンプ光パルスに対するプローブ光パルスの時間遅れを示す。初期の200fsでSHBに基づく急峻な時間応答は終わり、やがて緩慢な応答が支配するようになる(先行技術文献〔5〕参照)。
【0030】
ところで、図5に示すように、励起する光のエネルギーが半導体のバンドギャップエネルギー(対応する波長は865nm)よりも100meV以上(波長で表現すると810nm以下)大きくなるように光の波長を選ぶと、緩慢応答成分が大幅に減少し、初期のSHBに基づく急峻な過渡応答成分だけが支配的となり、数百fs(フェムト秒)以下という極めて高速の吸収回復過程が得られるようになることが知られている(先行技術文献〔6〕参照)。
【0031】
そこでは、波長で表現して800nm〜750nmの波長範囲で緩慢応答成分が無視し得る程度に小さくなることが示されている。真の波長の下限は750nmではなく、それよりもずっと短い波長まで、このような緩慢な応答のない真に高速な吸収回復過程が実現される。しかしバンド端から100meV以内(波長で表現して865nm〜810nm)では緩慢応答成分が生じてしまい、これではこの範囲では真に超高速とは言いがたい。
【0032】
本発明は光可飽和吸収半導体として用いる半導体薄膜結晶として、MBE法で低温で成長して過剰なV族元素による格子欠陥(アンチサイトAs)を多量に含んだ薄膜結晶を用い、これにドーパントとしてBeを添加して該格子欠陥とBeとの複合欠陥を形成すること等の方法により、バンド端波長における吸収飽和の過渡応答特性を時定数1ps以下の超高速成分だけとし、これに付随する緩慢応答成分を許容最小限に抑え込んだ半導体薄膜を用いることを特徴とするものであり、これによりバンド端波長のみならず、バンドの内部に相当する広い波長範囲で緩慢応答成分のない真に超高速な応答が得られるようになることは以下の実施例を以て説明する。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0034】
本発明の実施例を化合物半導体の最も基本的かつ代表的な材料であるGaAs薄膜結晶について示す。
【0035】
図6は本発明の実施例を示す半導体薄膜の層構造を示す図である。
【0036】
この図において、10はGaAs基板、11はそのGaAs基板10上に形成されるAl0.3 Ga0.7 Asエッチストップ層、12はそのエッチストップ層11上に形成されるGaAs動作層、13はそのGaAs動作層12上に形成されるAl0.3 Ga0.7 Asキャップ層である。
【0037】
GaAs薄膜結晶は、図6に示すように、GaAs基板10上にMBE法を用いて250℃の成長温度でAl0.3 Ga0.7 Asエッチストップ層11、GaAs動作層(700nm)12、Al0.3 Ga0.7 Asキャップ層13を順次成長させた。GaAs動作層12にはアクセプタ不純物としてBeが2×1019cm-3の濃度でドープされている。
【0038】
次に、化学エッチングにより基板をエッチストップ層11まで除去した後、弱い光で測定した吸収スペクトル(αL対波長λ)を図7に示す。
【0039】
次に、パルス幅200fs、繰り返し80MHzで発振する波長可変チタンサファイアレーザーを用いたポンプ−プローブ法によって、このGaAs薄膜の吸収飽和回復時間応答特性をバンド端の波長λに対して測定した例を図8に示す。ポンプ光パルスに対してプローブ光パルスはポンプ光パルスの強度を1/10としたものであり、従って波長は同一である。
【0040】
図8において横軸はプローブ光パルスのポンプ光パルスに対する遅れ時間tであり、縦軸はGaAs薄膜を透過したプローブ光の強度変化ΔTをt<0での透過強度Tを規準にして示した量である。t=0の瞬間にポンプ光が入射されると、プローブ光の透過率は瞬時に増加する。これは、図2にて説明したSHB効果である。ポンプ光が消えると、プローブ光の透過率は単一の時定数τ=0.7psを以て減少し、その他の時定数を持つ緩慢応答成分は見られない。
【0041】
このような特性をもつGaAs薄膜を用いてバンド端以上のエネルギーを持つ種々の波長の光で測定した吸収回復過渡応答特性を図9に示す。すなわち、図9(a)は波長820nmの光で測定した吸収回復過渡応答特性図(時定数τは0.8ps)、図9(b)は波長790nmの光で測定した吸収回復過渡応答特性図(時定数τは0.8ps)、図9(c)は波長750nmの光で測定した吸収回復過渡応答特性図(時定数τは0.4ps)である。
【0042】
この図9から明らかなように、波長が短くなるとともに初期の応答の時定数はやや変化するものの、波長λ=750nmまでの広い範囲にわたって時定数0.3〜0.8psの超高速応答だけが現れる。
【0043】
上述した図5に示した過渡応答特性の場合は、通常の成長温度(400〜700℃)で成長し、しかもドーピングを施していないGaAs薄膜結晶についてのものであり、この図5では、ポンプ光が消えるとプローブ光の透過率は最初急激に減衰する(吸収が急激に回復する)が、減衰過程は次第にゆっくりとした時間変化になる。
【0044】
この緩慢な減衰過程の時定数τは100〜500psの程度である。この緩慢減衰過程はバンド端励起子の消滅過程等によるものと考えられる。この緩慢減衰過程の大きさは光の波長λが短くなるとともに減少し、800nm以下の波長で初めて無視できる程度の大きさにまで減少する。この波長はフォトンのエネルギーで表すとバンド端よりも100meV以上高いエネルギーである。
【0045】
これに対して図9に示した本発明の半導体薄膜ではバンド端波長より短い波長域ではどの波長においても、透過率の時間変化は初期の急峻な増加と急峻な減衰が支配的になり、その時定数は0.8ps以下となる。このように緩慢応答成分が無視しうる程度に小さい、極めて高速の応答特性が得られる。
【0046】
緩慢応答の少ない半導体薄膜結晶を作製するための一実施例について説明する。
【0047】
図10はMBE成長条件として、成長温度Tgを360℃、Gaに対するAsのビーム強度比(V/III 比という)を4に設定して、Beのドーピング濃度〔Be〕を0〜2×1019cm-3の範囲で変化させて作製したGaAs薄膜結晶について、バンド端の波長で測定した吸収飽和回復の過渡応答特性を示す。〔Be〕=0はノンドープの薄膜である。
【0048】
〔Be〕を増大させていくとともに応答は急峻になり、〔Be〕=4〜8×1018cm-3で時定数τは2ps前後まで小さくなり、緩慢応答も少なくなる。〔Be〕を更に上げて2×1019cm-3の時は、初期の応答の時定数τは1.2psまで減少するものの、その後に長い時定数の緩慢応答が生じてしまう。このように最適の〔Be〕は成長温度TgやV/III 比によって敏感に変化する。
【0049】
図11は〔Be〕を2×1019cm-3、V/III 比を4として一定にし、Tgを560,360,280℃と変化させて作製したGaAs薄膜結晶について、バンド端の波長で測定した吸収飽和回復の過渡応答特性を示す。成長温度Tgが低下するとともに、応答は急峻になり、成長温度Tg=280℃では時定数τは0.25psまで減少し、しかも緩慢応答成分も減少する。
【0050】
このようにして、図6〜図9に示された実施例は、上記した過程を経て選択されたGaAs半導体薄膜結晶を用いたものである。
【0051】
以上、説明したように、本発明は光可飽和吸収材料として、低温で成長した半導体薄膜結晶を用いることを特徴としている。半導体薄膜結晶の作製条件としてはMBE法における低温の成長条件を用いて製作する場合について記述したが、これにとどまることなく、有機金属気相堆積法(MOCVD)やその他の方法を用いて作製しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0052】
また、ドーパントとしてBeを用い、かつその濃度を2×1019cm-3にした場合について述べたが、ドーパントはC(カーボン)などの他のアクセプタまたはドナーでもよく、また濃度は0.1〜5×1019cm-3の範囲ならばどこでもよい。
【0053】
更には、低温成長でなくても、またBeドープでなくても、たとえばプロトン又は放射線照射などの方法でキャリアの寿命を短縮させることが出来ればそれでもよい。要はバンド端波長で吸収飽和の過渡特性において1ps程度の時定数を持つ急峻な応答だけが得られて、その他の緩慢応答は無視できる程度に小さければよい。
【0054】
更に、半導体薄膜結晶の代表としてGaAsについて説明したが、これにとどまることなくあらゆる半導体に適用される。さらには半導体量子井戸構造、量子細線構造、量子ドット構造などの人為結晶構造にも等しく適用される。
【0055】
図12は光可飽和吸収媒質として本発明の半導体薄膜を用いて作製した光−光スイッチを受信側のパルス分離装置(DEMUX)として用いたWDM−OTDM方式のシステム構成図である。
【0056】
この図において、#11〜#14、#21〜#24および#31〜#34は、送信器、101はスイッチ、102A〜102Cはレーザー、103は光合波器、104は光ファイバ、105は光分波器、106は受信側のパルスの分離装置(DEMUX)である。
【0057】
以上説明したように、光可飽和吸収媒質として本発明の半導体薄膜を用いれば、光吸収飽和の回復過程において数百フェムト秒以下という従来にない超高速応答性を実現出来ることになり、光時分割多重(OTDM:Optical Time Division Multiplexing)伝送の受信側のパルスの分離装置(DEMUX:Demultiplexer)106のキーデバイスである光−光スイッチ(先行技術文献〔1〕,〔6〕参照)の超高速化を実現することができる。
【0058】
しかも、その動作する波長の範囲はバンド端波長から120nm以上の広い範囲にわたっているので、光波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)方式とOTDM方式を併用したWDM−OTDM方式における受信側で波長分離を行った後のDEMUX用の光−光スイッチとして、図12に示すシステムに、本発明の光可飽和吸収半導体薄膜結晶を用いた光−光スイッチを用いれば、各波長に対応して半導体の組成などを別々に変化させて製作することなく、各波長に同一の組成・構造をもつ本発明の半導体薄膜を用いることができるので、システム構成上、大幅な便宜をもたらすことができる。
【0059】
さらに、本発明は極めて高速な応答性を有する半導体光非線形媒質を提供するものであるから、その応用範囲は面形光−光スイッチに限定されることはない。導波路型光−光スイッチやその他の光−光スイッチに適用可能なことは当然である。
【0060】
図13は光可飽和吸収媒質として本発明の半導体薄膜結晶を用いた導波路型光−光スイッチを示す。
【0061】
この図に示すように、半導体薄膜結晶21と、この半導体薄膜結晶21を他の半導体薄膜結晶23で挟むように構成されたダブルヘテロ構造を有する光導波路を有し、半導体薄膜結晶21として本発明の半導体薄膜結晶を用いれば、信号光Psと制御光Pcが前記光導波路を伝搬し、前記制御光Pcのオン/オフにより信号光Psのオン/オフを制御する光導波路形光−光スイッチに適用することができ、超高速で、かつ広い波長範囲にわたって緩慢応答のない、真に超高速の光可飽和吸収半導体装置とすることができる。
【0062】
図14は図6の構造の半導体薄膜の片面に高反射膜を設けてこれをレーザー共振器の片方の反射鏡に用いた光可飽和吸収半導体鏡(SESAM:Semiconductor Saturable Absorber Mirror)として用いたモード同期レーザー発振器の例である。
【0063】
この図において、31はレーザー共振器、32は片方の反射鏡、33はレーザーダイオード、34は反射防止膜、35,37はレンズ、36はビームスプリッタであり、本発明のSESAM光反射鏡をレーザー共振器31の片方の反射鏡32として用いている。
【0064】
図15に示すように、この反射鏡の可飽和吸収特性のために、レーザーはモード同期がかかり、極めて狭い時間幅の光パルスを発生することが可能となる。しかも、本発明のSESAMは広い波長帯域性を持っているので、レーザー自身が広い範囲で波長可変であれば、本発明のSESAMを用いることによって広い波長範囲で光パルスを作ることができる。
【0065】
図16は本発明の光可飽和吸収半導体薄膜を光非線形吸収半導体として用いる適用例を示す図である。
【0066】
この図において、41はレーザー共振器、42は本発明の光非線形吸収半導体、43はレーザーダイオード、44は反射防止膜、45,46,47,48はレンズ、49は反射鏡であり、図5に示す構造の半導体薄膜結晶の基板を取り除いた後、これをレーザー共振器41の内部に光非線形吸収半導体42として配置するだけで、この薄膜結晶の可飽和吸収特性のためにレーザーにモード同期がかかり、極めて狭い時間幅の光パルスを発生することが可能となる。レーザー自身が広い波長範囲で波長可変であれば、このような構成によっても広い波長範囲で光パルスを作ることができることになる。
【0067】
次に、本発明の導波路型光−光スイッチとその製造方法について説明する。
【0068】
この実施例では、低温MBE再成長により埋め込み成長した、Beまたはその他のドーパントをドープした半導体単結晶を光吸収飽和領域とする、導波路型モノリシック半導体光−光スイッチを主として提供する。
【0069】
従来、ピコ秒またはそれ以下の時定数τを有する現象としては半導体量子井戸構造中のバンド端に見られる励起子吸収の飽和を利用するもの〔特開平7−325275号公報参照〕、及び同じく量子井戸構造中の伝導帯のサブバンド間の遷移を利用するもの(先行技術文献〔7〕参照)が提案されていた。しかしながら、前者は薄膜の面内に電界成分を有する光に対してのみ有効であり、後者はこれとは逆に薄膜面に垂直な電界成分を有する光波に対してのみ有効である。したがって光導波路構造の光−光スイッチを考えると、前者はTE波に対して有効であり、後者はTM波に対して有効であるということになり、強い偏波依存性を持ってしまうことになる。これでは偏波無依存性を必要条件とする光ファイバ通信の受信側のデバイスとして用いるには不適当である。前者の機構を用いる場合に、偏波依存性を無くすには薄膜に垂直に光を入力する面型光−光スイッチが提案されている。例えば、図17に面型の全光スイッチを用いたモジュール構成の一例を示す。この図において、面型光−光スイッチはガラスプラットホームの両面に回折格子を作りつけて、その上にMQW半導体可飽和吸収半導体を貼り付けた構造をしている。PおよびSは制御光および信号光を示す。また、Aは全光スイッチ、Bは出力ポートである(先行技術文献〔8〕参照)。
【0070】
このように面型光−光スイッチが開示されているが、デバイス構築上からはやはり平面内を光が伝搬する導波路型モノリシックデバイスが強く求められている。さらに、上記の何れの光吸収飽和現象もバンド端または量子準位間の現象を利用するものであり、したがってデバイスが動作する光のエネルギー(波長)は限定され、一つのデバイスが広い波長帯に亘って動作することは出来ない。
【0071】
従来例の波長帯域はせいぜい30nmであり、波長が異なると構成材料を異にする別のデバイスを用意しなければならない。
【0072】
光ファイバを伝播してきた光を半導体デバイスに導いたり、或いは半導体デバイスから出てきた光を光ファイバに導くためには、半導体デバイスを導波路型にすることが必要である。これはデバイスに導入された後の光路が導波路構造によって決まってしまい、機械的な振動その他によって乱されることがないからである。半導体レーザーダイオードや半導体レーザー増幅器と光ファイバの結合がその良い例である。導波路を伝播する光波にはTE偏波とTM偏波があるが、このどちらにも等しく応答するデバイスが必要である。従来から提案されているデバイスは量子井戸構造を用いたデバイスが多く、この構造は積層方向と積層面内方向では著しい異方性がある。特に量子井戸構造のバンド端に生じる励起子に関する光吸収飽和現象や伝導帯のサブバンド間遷移に伴う光吸収飽和現象を利用するデバイスは著しい異方性を伴う。
【0073】
これを解決するためには、導波路型のデバイスの動作部分は量子井戸構造であればバンドの内部に関係した性質を利用するか、又は量子井戸構造よりもはるかに厚い厚さを有する半導体膜(バルク薄膜結晶)を利用することが必然となる。次に、従来から提案されているデバイスは量子井戸構造のバンド端に生じる励起子準位または量子準位間遷移を利用するものであるから、これに関与する光は特定のエネルギー(波長)を持つ光であり、動作する波長帯は狭いという難点がある。その結果、多数の波長の光が関与するWDMでは波長ごとに異なる材料から出来たデバイスを用意しなければならないという煩雑さを伴う。
【0074】
これらの課題を解決するための手段として、まずデバイスの中心部である光吸収飽和を示す動作部はバルク薄膜結晶より構成する。特に低温成長MBE法で成長し、Be又はその他のドーパントを適当量ドープしたバルク半導体薄膜結晶はバンド端エネルギーEg2からその600meV上のフォトンエネルギーに至るまで1ピコ秒以下の超高速性を持つ光吸収飽和特性を示すことは図8、図9に関連して記した通りである。しかもこれはバルク半導体結晶であるから、この現象には異方性が伴わないという特徴がある。
【0075】
一方、導波路を構成する半導体構造は通常のダブルヘテロ構造を有しているが、そのコア層の半導体のバンドギャップエネルギーEg1を、Eg1>Eg2となるように選べば、Eg2<E<Eg1となる関係を満たすフォトンエネルギーEを持つ光波は半導体導波路を低損失で伝播可能であり、光吸収飽和特性を示す動作領域に至るとそこで強い吸収を受けることが可能となる。
【0076】
以下に図面と実施例をもってこのデバイスの動作原理と製造方法とを詳述する。
【0077】
図18は本発明の導波路型半導体光スイッチを2チャンネル集積化した構造を示している。
【0078】
この図において、51,52は第1チャンネルの制御光、および信号光の入力ポート、53は第1チャンネルの信号光の出力ポート、54は光吸収飽和を示す動作領域、λ1c、λ2cは第1、第2チャンネルの制御光、λ1s、λ2sは第1、第2チャンネルの信号光を示している。
【0079】
まず、一つのチャンネルだけを考える。信号光λ1sおよび制御光λ1cがそれぞれ別々のポート52および51から入力導波路に入力される。この導波路はやがて重なって信号光および制御光が重なって光吸収飽和を示す動作領域54に入射する。この間の導波路はバンドギャップエネルギーEg1をもつコアを有するダブルヘテロ導波路であり、信号光および制御光のフォトンエネルギーEはEg1に比べて小さいので導波路の損失はきわめて小さい。
【0080】
動作領域54はバンドギャップエネルギーがEg2を持つバルク半導体薄膜結晶をコアとするダブルヘテロ構造になっているために、この動作領域に入射した信号光および制御光は強い吸収を受ける。制御光の強度が強いと、ホールバーニング効果によって弱い信号光に対する吸収係数は低減する。このために信号光は動作領域を透過し、出力ポート53に出力される。出力導波路は入力導波路と同じ材料で構成されているために、信号光は損失を受けることなく出力ポート53に到達する。制御光が消えると動作領域54の吸収係数は時定数τをもってもとの大きな吸収係数に回復するので信号光は大きく減衰され、出力ポート53に達することはない。
【0081】
図8と図9に関連して詳述したように、この吸収回復過程は時定数が1ピコ秒以下の高速過程のみであり、時定数1ピコ秒以上の緩慢過程は抑制されている。また、動作領域は最小の寸法が1ミクロン以上のバルク半導体で構成されているために異方性がない。すなわち高速の光吸収飽和回復過程はTE偏波光に対してもTM偏波光に対しても等しく生じるので、入射する信号光の偏波状態には依存しない。さらに高速の光吸収飽和回復過程が得られる入力光のフォトンエネルギーEはEg2以上であればどのエネルギーでも構わないので、入力導波路を損失なく伝播することのできるEg2<E<Eg1の関係を満足するフォトンエネルギーEを持つ入力光であればこの高速の光吸収飽和回復過程を実現することができる。
【0082】
この広い波長帯域性のために、本発明の導波路型半導体光スイッチは主に波長λ1の付近で動作する第1のチャンネルのほかに主に波長λ2で動作する第2のチャンネルなど多数のチャンネルを図18に示すように集積化することが可能である。
【0083】
本発明は、導波路型であり入出力の光ファイバとの結合がきわめて容易であり、かつ広い波長帯域性を持っているので波長の異なる多数のチャンネルを処理するための集積化が可能であるなど、実用的な観点からメリットが大きい。
【0084】
以下、図面を参照して本発明の導波路型半導体光−光スイッチの製造方法について説明する。
【0085】
図19は本発明の導波路型半導体光−光スイッチの埋め込み再成長法によるデバイス製造工程図である。
【0086】
まず、図19(a)に示すように、出発となる通常のダブルヘテロ構造を有するエピタキシャルウェーハの断面層構造を示す。
【0087】
この図において、60はGaAs基板、61,63は第1クラッド層と呼ばれる層であり、その組成はA1yGa1−yAsである。62は第1コア層と呼ばれる層であり、その組成はA1xGa1−xAsである。つまり、第1クラッド層61,63が上下から第1コア層62をサンドイッチしている。
【0088】
次に、表面に酸化膜又は窒化膜をかぶせた後、フォトリソグラフィーとドライエッチング又はウェットエッチングの手法により、図19(b)に示すように、幅Wの溝路(紙面に垂直方向に延びる)64を基板60に届くまでの深さで形成する。ここで、幅Wは1〜10ミクロン程度である。
【0089】
溝路64を形成した後に、図19(c)に示すように、MBE法により成長温度150〜450℃で、BeまたはCなどのドーパントを1〜50×1018cm-3の濃度で添加された第2のダブルヘテロ構造70を溝路64を埋め込むように再成長(埋め込み再成長)する。その層構造は第2クラッド層71(組成はA1zGa1−zAs),第2コア層72(組成はA1wGa1−wAs),第2クラッド層73(組成はA1zGa1−zAs)の順である。ここでw<xと選んで、第2コア層72のバンドギャップエネルギーEg2が第1コア層62のバンドギャップエネルギーEg1より小さくなるようにすることが必要である。MBE再成長により溝路64以外の酸化膜(窒化膜)上には多結晶が成長するが、適当な選択エッチング法により多結晶だけを除去する。
【0090】
このウェーハを用いて、図18に示すような導波路構造を作り上げるには通常の導波路形成技術を用いるが、詳細な説明を要さないと思われる。
【0091】
図20には本発明の実施例を示す導波路型半導体光−光スイッチのもう一つの製造方法であるウェーハボンディング法によるデバイス製造工程図を示す。
【0092】
まず、図20(a)に示すように、溝路84を形成した第1のダブルヘテロエピタキシャルウェーハを用意する。80はGaAs基板、81,83は第1クラッド層と呼ばれる層であり、その組成はA1yGa1−yAsである。82は第1コア層と呼ばれる層であり、その組成はA1xGa1−xAsである。つまり、第1クラッド層81,83が上下から第1コア層82をサンドイッチしている。
【0093】
これとは別に、図20(b)に示すように、GaAs基板90上に第2クラッド層91(A1zGa1−zAs)、第2コア層92(A1wGa1−wAs),第2クラッド層93(A1zGa1−zAs)の順で積み上げた第2のダブルヘテロ構造エピタキシャルウェーハ(そのエピタキシャルの厚さは第1のダブルヘテロエピタキシャルウェーハのそれと等しい)に幅W′(W′<W)を有し、基板90まで届く高さのメサを設ける。
【0094】
次に、図20(c)に示すように、図20(b)に示した第2のエピタキシャルウェーハを逆さまにして、そのメサ部が第1のエピタキシャルウェーハの溝路84にはまるようにして2枚のウェーハを重ね、その後熱処理を施してウェーハボンディングを行う。その後、第2のエピタキシャルウェーハの基板90をエッチングすることによって、図19(d)に示す構造を作製することができる。このウェーハを用いて、図18に示す導波路構造を作製する工程は通常のものであり、特段の説明は必要ないと思われる。
【0095】
以上に説明したように、本発明の導波路型半導体光−光スイッチは、バルク半導体薄膜結晶におけるホールバーニング効果に基づく光吸収飽和とその回復過程を利用するものであり、超高速性、広い波長帯域性、偏波無依存性を有するという特徴をもっている。
【0096】
なお、上記説明では、単一チャンネルのデバイスについて行ったが、平面導波路デバイスであるので半導体ウェーハ上に複数のチャンネルのデバイスを設けて、それぞれ異なる波長で動作させることが可能である。
【0097】
また、上記の製造方法の説明にはA1GaAs系の材料を例に用いているが、これにこだわることなく、InGaA1As系やその他の半導体材料に等しく適用できることは言うまでもない。
【0098】
以上説明したように、本発明によれば、導波路構造を有する半導体光−光スイッチングデバイスを提供するものであり、光ファイバーとの結合が容易となるばかりでなく、多チャンネル集積化が可能である、機械的な安定性に優れるなど計り知れない効果をもたらすものである。
【0099】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0100】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0101】
(A)スペクトル・ホール・バーニング現象に伴う超高速応答に付随する緩慢応答成分を除去し、しかも狭い波長範囲ではなく、広い波長範囲全域に亘って緩慢応答成分を除去することによって、広い波長範囲に亘って緩慢応答のない、真に超高速・広い波長帯域の光可飽和吸収半導体装置を提供することができる。
【0102】
(B)光可飽和吸収媒質として本発明の半導体薄膜結晶を用いれば、光吸収飽和の回復過程において数百フェムト秒以下という従来にない超高速応答性を実現出来ることになり、光時分割多重伝送の受信側のパルスの分離装置のキーデバイスである光−光スイッチの超高速化を実現することができる。しかも、その動作する波長の範囲はバンド端波長から120nm以上の広い範囲に亘っているので、光波長分割多重方式と光時分割多重方式を併用した方式における受信側で波長分離を行った後のDEMUX用の光−光スイッチとして用いることにより、各波長に対応して半導体の組成などを別々に変化させて製作することなく、各波長に同一の組成・構造をもつ本発明の半導体薄膜を用いることが出来るので、システム構成上、大幅な便宜をもたらすこととなる。
【0103】
(C)導波路型光−光スイッチやその他の光−光スイッチに適用可能である。
【0104】
(D)光−光スイッチに限定されるものではなく、可飽和吸収半導体として広い応用分野を持つ。例えば、レーザー共振器の片方の反射鏡に用いた光可飽和吸収半導体鏡(SESAM)の場合、この反射鏡の可飽和吸収特性のために、レーザーはモード同期がかかり、極めて狭い時間幅の光パルスを発生することが可能となる。しかも、本発明のSESAMは広い波長帯域性を持っているので、レーザー自身が広い範囲で波長可変であれば、本発明のSESAMを用いることによって広い波長範囲で光パルスを作ることができる。
【0105】
(E)本発明の半導体薄膜結晶をレーザー共振器の内部に配置するだけで、この薄膜結晶の可飽和吸収特性のためにレーザーにモード同期がかかり、極めて狭い時間幅の光パルスを発生することが可能となる。レーザー自身が広い波長範囲で波長可変であれば、このような構成によっても広い波長範囲で光パルスを作ることができることになる。
【0106】
(F)本発明の導波路型半導体光−光スイッチは、バルク半導体薄膜結晶におけるホールバーニング効果に基づく光吸収飽和とその回復過程を利用するものであり、超高速性、広い波長帯域性、偏波無依存性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光吸収飽和の過渡特性を説明する図である。
【図2】 スペクトル・ホール・バーニング現象を実測した実験例を示す図である。
【図3】 スペクトル・ホール・バーニング現象を説明するバンド図である。
【図4】 スペクトル・ホール・バーニング現象に関する実際の時間応答波形を示す図である(縮退ポンプ−プローブ法による)。
【図5】 様々な波長で測定した縮退ポンプ−プローブ法による、ノンドープ、通常温度によるMBE成長のGaAs薄膜結晶の吸収飽和過渡応答特性図である。
【図6】 本発明の実施例を示す半導体薄膜の層構造を示す図である。
【図7】 図6の構造のエピウェーハの基板除去後、弱い光で測定した吸収スペクトルを示す図である。
【図8】 本発明の実施例を示す、縮退ポンプ−プローブ法を用いて測定したバンド端波長の吸収回復過渡応答特性図である。
【図9】 本発明の実施例を示す、縮退ポンプ−プローブ法を用いて測定した様々な波長における吸収回復過渡応答特性図である。
【図10】 MBE成長条件として、成長温度Tgを360℃、Gaに対するAsのビーム強度比(V/III 比という)を4に設定して、Beのドーピング濃度〔Be〕を0〜2×1019cm-3の範囲で変化させて作製したGaAs薄膜結晶について、バンド端の波長で測定した吸収飽和回復の過渡応答特性図である。
【図11】 〔Be〕を2×1019cm-3、V/III 比を4として一定にし、成長温度Tgを560,360,280℃と変化させて作製したGaAs薄膜結晶について、バンド端の波長で測定した吸収飽和回復の過渡応答特性図である。
【図12】 本発明の適用例を示す光波長分割多重・光時分割多重(WDM−OTDM)伝送方式とパルス分離装置(DEMUX)を示す図である。
【図13】 本発明の適用例を示す導波路型光−光スイッチを示す図である。
【図14】 本発明の適用例を示す光可飽和吸収半導体鏡SESAMを用いたモード同期レーザー発振器を示す図である。
【図15】 本発明の適用例を示す図14の光パルス発生装置の自己相関波形を示す図である。
【図16】 本発明の適用例を示す光可飽和吸収半導体を用いたモード同期レーザー発振器を示す図である。
【図17】 面型の全光スイッチを用いたモジュール構成例を示す図である。
【図18】 本発明の導波路型半導体光一光スイッチの構成図である。
【図19】 本発明の導波路型半導体光−光スイッチの製造工程断面図である(再成長法)。
【図20】 本発明の導波路型半導体光−光スイッチの製造工程断面図である(ウェーハボンディング法)。
【符号の説明】
10,60,80,90 GaAs基板
11 Al0.3 Ga0.7 Asエッチストップ層
12 GaAs動作層(厚さ700nm)
13 Al0.3 Ga0.7 Asキャップ層
21 半導体薄膜結晶
23 他の半導体薄膜結晶
31,41 レーザー共振器
32 片方の反射鏡
33,43 レーザーダイオード
34,44 反射防止膜
35,37,45,46,47,48 レンズ
36 ビームスプリッタ
42 光非線形吸収半導体
49 反射鏡
#11〜#14,#21〜#24,#31〜#34 送信器 受信器
51,52 第1チャンネルの制御光、および信号光の入力ポート
53 第1チャンネルの信号光の出力ポート
54 光吸収飽和を示す動作領域
λ1c,λ2c 第1、第2チャンネルの制御光
λ1s,λ2s 第1、第2チャンネルの信号光
61,63,81,83 第1クラッド層
62,82 第1コア層
64,84 溝路
70 第2のダブルヘテロ構造
71,73,91,93 第2クラッド層
72,92 第2コア層
101 スイッチ
102A〜102C レーザー
103 光合波器
104 光ファイバ
105 光分波器
106 受信側のパルスの分離装置(DEMUX)
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is an optical semiconductor device (for example, an optical-optical switch) that performs an optical logic / optical switch operation that can be used for an optical switch / optical repeater that is expected to constitute an optical communication / optical information processing system, or As a semiconductor thin film having optical saturable absorption characteristics constituting a saturable absorption mirror, which is a main component in a laser oscillator that generates an ultrashort optical pulse, and a semiconductor thin film having ultrafast performance over a wide wavelength band, and The present invention relates to an optically saturable absorbing semiconductor device, an optical-optical switch, an optically saturable absorbing semiconductor mirror, and the like that are used at an ultra-high speed and a wide wavelength band.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, prior art documents in this field include the following.
[0003]
[1] Japanese Patent Laid-Open No. 7-36065
[2] M.M. Haiml et al. , Appl. Phys. Lett. , Vol. 74, p. 1269 (1999)
[3] J. L. Oudar, et. al. Phys. Rev. Lett. , Vol. 55 (19), p. 2074 (1985)
[4] W.M. H. Knox et. al. Phys. Rev. Lett. , Vol. 56 (11), p. 1191 (1986)
[5] P.I. W. Schoenlein et. al. , Appl. Phys. Lett. , Vol. 51 (18), p. 1442 (1987)
[6] Japanese Patent Application 2001-273313 (unpublished)
[7] T.M. Asano et al. , Appl. Phys. Lett. , Vol. 77, pp. 19-21 (2000)
[8] Takeshi Kamiya et al., “Applied Physics”, vol. 70, pp. 1271 (2001)
The light absorption saturation characteristic (or saturable absorption characteristic) of a semiconductor thin film is an effect that a large amount of carriers are generated by irradiating strong light, thereby reducing the light absorption coefficient. The intensity density of light that causes a decrease in the absorption coefficient is referred to as saturation excitation density Is.
[0004]
FIG. 1 is a diagram for explaining transient characteristics of light absorption saturation. When strong control light is incident, the material becomes transparent and weak signal light is transmitted. When the control light is cut off, the absorption is recovered with the time constant τ, so that the transmitted signal light is gradually weakened.
[0005]
In FIG. 1, as shown in FIG. 1B, strong light called control light is applied for a very short time t. 0 The time change of the transmission amount with respect to weak light called the signal light shown to Fig.1 (a) when only irradiating is shown. The horizontal axis represents the delay time of the signal light pulse with respect to the control light pulse. Time t 0 In the meantime, since the control light is present, the absorption coefficient is decreased and the transmission amount of the signal light is increased. However, as shown in FIG. 1C, after the control light disappears, the excited carriers have a time constant τ. Therefore, the amount of transmitted signal light also attenuates with a time constant τ. This time constant τ is referred to as absorption saturation recovery time, and the smaller the time constant τ, the more excellent the high-speed response.
[0006]
Conventionally, optical saturable absorption characteristics in semiconductors include band filling effects caused by high density carriers generated by strong photoexcitation density occupying the density of states, or bandgap renormalization effects that are many-body effects caused by high density carriers. Furthermore, it is caused by a phase space filling effect based on Wannier excitons.
[0007]
In any case, since the effect exhibited by the carrier excited at the band edge is used, the wavelength of the operating light is limited to the band edge wavelength. In this case, electrons excited from the valence band to the bottom of the conduction band must go through a spontaneous emission process in order to recombine with holes and return to the original state. For this reason, the order is 1 ns (nanosecond). Took time.
[0008]
As an attempt to reduce the lifetime of the electrons by introducing carrier traps, an attempt is made to grow a semiconductor thin film at a temperature lower than usual and intentionally introduce crystal defects in the film to serve as an electron trap. (Refer to prior art document [1]).
[0009]
Furthermore, by introducing an acceptor impurity such as Be as a dopant into such a low-temperature MBE growth film, it has become possible to realize a fast response of about 1 ps (picosecond) (prior art document [1]). , [2]).
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, all of the above-described conventional techniques are limited to a limited wavelength band of a band gap wavelength or a wavelength band shorter by 10 to 20 nm (in terms of photon energy, the band gap energy or the vicinity of 20 meV). .
[0011]
In addition, in order to introduce lattice defects intentionally trapped in a crystal, not only a fast response component but also a slow response component is often included in the time response characteristics (prior art document [2 〕reference).
[0012]
On the other hand, when a semiconductor thin film is excited using a short optical pulse having a short wavelength corresponding to a photon energy higher than the band gap energy, absorption saturation occurs within an initial time of 0.1 to 0.2 ps. It was found. This is a phenomenon in which only the density of states corresponding to the excited energy of the carriers is saturated, and is a phenomenon that occurs before the energy is relaxed and the thermal distribution state is reached.
[0013]
This phenomenon is called spectrum hole burning (SHB) (refer to prior art documents [3] and prior art documents [4]). This SHB phenomenon is a phenomenon that exhibits an ultra-high-speed response, but in reality, it is accompanied by a slow response with a long time constant ranging from 1 ps to 1 ns (= 1000 ps) (see the prior art document [5]), which is removed. It was a major technical challenge.
[0014]
In view of the above situation, the present invention eliminates the slow response component associated with the ultrafast response associated with the spectral hole burning phenomenon, and eliminates the slow response component over the entire wide wavelength range instead of the narrow wavelength range. It is an object of the present invention to provide an optically saturable absorbing semiconductor having a truly ultra-high speed and a wide wavelength band, having no slow response over a wide wavelength range, a semiconductor device using the same, and a waveguide type optical-optical switch. And
[0015]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides
[1] An optical semiconductor thin film made of a group III-V compound semiconductor manufactured on a semiconductor substrate, and the growth temperature of this thin film crystal is in the range of 150 ° C. to 450 ° C. The group V element and group III Element beam intensity ratio V / III is in the range of 2 to 200 Including a large amount of lattice defects due to excessive group V elements The thin film crystal shows only a steep response with a time constant of about 1 ps in the transient characteristic of absorption saturation at the band edge wavelength, The slow response is small enough to be ignored.
[0016]
[2] In a semiconductor thin film crystal made of a group III-V compound semiconductor manufactured on a semiconductor substrate by using molecular beam epitaxy, the growth temperature is in the range of 150 ° C. to 450 ° C. And the group III element beam intensity ratio V / III is in the range of 2 to 200 Including a large amount of lattice defects due to excessive group V elements And the dopant of Be is 1 to 50 × 10 18 cm -3 In a transient characteristic of light absorption saturation by degenerate pump-probe measurement at a photon energy corresponding to the band gap of the thin film crystal or a photon energy higher than the band gap of the thin film crystal, a single value of 1 ps or less is used. A characteristic having a time constant is exhibited, or the relative magnitude of a secondary response having a larger time constant associated with the main response is 10% or less.
[0017]
[3] A semiconductor thin film, and a low reflection film and a high reflection film arranged so as to sandwich the semiconductor thin film. Signal light is incident from the low reflection film side and reflected by the high reflection film side. The planar thin film optical-optical switch having a configuration that emits light from the light source and controls on / off of signal light by on / off of control light uses the semiconductor thin film crystal described in [2] above as the semiconductor thin film. To do.
[0018]
[4] A semiconductor thin film and an optical waveguide having a double heterostructure configured so that the semiconductor thin film is sandwiched between other semiconductor thin films. The signal light and the control light propagate through the waveguide, and the control light is turned on. In the waveguide type optical-optical switch that controls on / off of signal light by turning on / off, the semiconductor thin film crystal described in [2] is used as the semiconductor thin film.
[0019]
[5] having a semiconductor thin film, a low reflection film and a high reflection film arranged so as to sandwich the semiconductor thin film, light is incident from the low reflection film side, and passes through the semiconductor thin film and is reflected by the high reflection film The semiconductor thin film passes through the semiconductor thin film again and is emitted from the low reflection film side. When the light intensity is low, the semiconductor thin film exhibits large absorption, and when the light intensity is high, the semiconductor thin film In the light reflecting mirror exhibiting small absorption, the semiconductor thin film crystal described in [2] is used as the semiconductor thin film.
[0020]
[6] A semiconductor thin film and two low reflection films arranged so as to sandwich the semiconductor thin film, and light enters from the low reflection film side, passes through the semiconductor thin film, and exits from the other low reflection film When the light intensity is low, the semiconductor thin film exhibits a large absorption, and when the light intensity is high, the semiconductor thin film exhibits a small absorption. The semiconductor thin film crystal described is used.
[0021]
[7] Growth temperature of 150 to 450 by MBE method using a semiconductor epitaxial wafer having a first double heterostructure for an optical waveguide provided with a groove having a depth of 1 to 10 μm in width and reaching the substrate by etching. At 50 ° C., dopant such as Be or C is 1 to 50 × 10 18 cm -3 The second double heterostructure including the semiconductor according to claim 1 added at a concentration of 2 is regrown so as to be embedded in the groove, and the band gap energy of the core layer of the second double heterostructure is The optical waveguide is selected so as to be smaller than the band gap energy of the core layer of the first double hetero structure and includes a part of the groove, and an optical waveguide is provided in a direction perpendicular to the groove.
[0022]
[8] A semiconductor epitaxial wafer having a first double heterostructure for an optical waveguide provided with a groove having a depth of 1 to 10 μm and reaching the substrate by etching, and a growth temperature of 150 to 450 ° C. by MBE. 1 to 50 × 10 dopants such as Be or C 18 cm -3 A second double heterostructure epitaxial wafer comprising the semiconductor of claim 1 added at a concentration of about 1 to 10 μm in width to the substrate and having a thickness substantially the same as the thickness of the first double heterostructure And using a second semiconductor epitaxial wafer provided with a mesa type path having a height to reach, the wafers are superposed and bonded by heat treatment so that the mesa type path is filled with the groove, In the semiconductor wafer in which the substrate of the second semiconductor epitaxial wafer is removed by etching, the band gap energy of the core layer of the second double hetero structure is smaller than the band gap energy of the core layer of the first double hetero structure. And including a part of the groove, and an optical waveguide is provided in a direction perpendicular to the groove. .
[0023]
The present invention uses a thin film crystal grown at a low temperature by the MBE method and containing a large amount of lattice defects (antisite As) due to an excessive group V element as a semiconductor thin film crystal used as a photo-saturable absorbing semiconductor, and a dopant for this. By adding Be as a complex defect with this lattice defect, an ultrafast component with a time constant of 1 ps or less is obtained in the transient response characteristic of absorption saturation at the band edge wavelength of this thin film crystal or a wavelength slightly shorter than that. The slow response component is suppressed to an allowable minimum.
[0024]
The standard growth temperature in the MBE method, which is one method for producing a GaAs thin film crystal that is representative of a compound semiconductor, is 450 ° C. to 800 ° C., but other conditions are also standard within this range. A thin film crystal grown within a certain range has few crystal defects and is suitable for manufacturing an electronic device or an optoelectronic device. When such semiconductors are irradiated with intense light, high-density carriers are generated and occupy a density of states corresponding to this energy.
[0025]
As a result, only the light absorption coefficient corresponding to this energy is reduced, and light of this energy passes through the semiconductor thin film crystal. This effect is referred to as a spectrum hole burning (SHB) effect (see the prior art documents [3] and [4]).
[0026]
FIG. 2 shows an experimental example in which the SHB phenomenon was actually measured (refer to the prior art document [4]). The sample is a semiconductor thin film crystal having a GaAs-AlGaAs quantum well structure. When a high-intensity femtosecond ultrashort light pulse having a higher energy than the band gap is incident on this, the transmission spectrum of the weak light transmitted through the sample is measured over time using a white light pulse. is there.
[0027]
The energy width of the incident ultrashort light pulse is 20 meV. Looking at the transmission spectrum, the transmission increases at photon energies that match (or slightly lower) the energy of the incident ultrashort light pulse, and looks like a mountain on the spectrum (shown as a shadow in the figure). This mountain disappears in about 200 fs.
[0028]
FIG. 3 illustrates such a process using a band diagram. Within the initial 200 fs time, only the density of states corresponding to the excited carrier energy is saturated. However, the carrier eventually undergoes energy relaxation and changes to a hot carrier having a Boltzmann distribution. As energy relaxation to the crystal lattice further progresses, the carrier temperature approaches the lattice temperature, but the number of carriers is governed by the recombination process, so a time of several ns called the spontaneous emission lifetime is required until the carriers disappear. Cost.
[0029]
FIG. 4 shows a time response waveform measured using an ultrashort light pulse (pump light pulse) which is incident excitation light and a weak light pulse (probe light pulse) having the same energy as this. In FIG. 4, the horizontal axis indicates the time delay of the probe light pulse with respect to the pump light pulse. The steep time response based on SHB ends at the initial 200 fs, and the slow response eventually dominates (see prior art document [5]).
[0030]
By the way, as shown in FIG. 5, when the wavelength of light is selected so that the energy of the excited light is 100 meV or more (expressed in terms of wavelength, 810 nm or less) than the semiconductor band gap energy (corresponding wavelength is 865 nm), It is known that the slow response component is greatly reduced, only the steep transient response component based on the initial SHB becomes dominant, and an extremely fast absorption recovery process of several hundred fs (femtosecond) or less can be obtained. (Refer to prior art document [6]).
[0031]
There, it is shown that the slow response component becomes small enough to be ignored in the wavelength range of 800 nm to 750 nm in terms of wavelength. The lower limit of the true wavelength is not 750 nm, and a truly fast absorption recovery process without such a slow response is realized up to a much shorter wavelength. However, a slow response component occurs within 100 meV from the band edge (expressed in terms of wavelength: 865 nm to 810 nm), and in this range, it is difficult to say that it is truly ultrafast.
[0032]
The present invention uses a thin film crystal grown at a low temperature by the MBE method and containing a large amount of lattice defects (antisite As) due to an excessive group V element as a semiconductor thin film crystal used as a photo-saturable absorbing semiconductor. By adding Be and forming a composite defect of the lattice defect and Be, the transient response characteristic of the absorption saturation at the band edge wavelength is limited to an ultrafast component with a time constant of 1 ps or less, and the accompanying slowness It is characterized by using a semiconductor thin film that suppresses the response component to an allowable minimum. This makes it not only a band edge wavelength, but also a very high speed with no slow response component in a wide wavelength range corresponding to the inside of the band. It will be described with reference to the following embodiment that a good response can be obtained.
[0033]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0034]
Examples of the present invention will be described with respect to a GaAs thin film crystal which is the most basic and representative material of a compound semiconductor.
[0035]
FIG. 6 is a diagram showing a layer structure of a semiconductor thin film showing an embodiment of the present invention.
[0036]
In this figure, 10 is a GaAs substrate, 11 is an Al formed on the GaAs substrate 10. 0.3 Ga 0.7 As etch stop layer, 12 is a GaAs operation layer formed on the etch stop layer 11, and 13 is Al formed on the GaAs operation layer 12. 0.3 Ga 0.7 It is an As cap layer.
[0037]
As shown in FIG. 6, a GaAs thin film crystal is formed on a GaAs substrate 10 using an MBE method at a growth temperature of 250 ° C. 0.3 Ga 0.7 As etch stop layer 11, GaAs operation layer (700nm) 12, Al 0.3 Ga 0.7 As cap layer 13 was grown sequentially. In the GaAs operation layer 12, Be is 2 × 10 6 as an acceptor impurity. 19 cm -3 Is doped at a concentration of
[0038]
Next, FIG. 7 shows an absorption spectrum (αL vs. wavelength λ) measured with weak light after removing the substrate to the etch stop layer 11 by chemical etching.
[0039]
Next, an example in which the absorption saturation recovery time response characteristic of this GaAs thin film is measured with respect to the wavelength λ at the band edge by a pump-probe method using a wavelength variable titanium sapphire laser oscillating at a pulse width of 200 fs and repeatedly oscillating at 80 MHz. It is shown in FIG. The probe light pulse is one in which the intensity of the pump light pulse is 1/10 with respect to the pump light pulse, and therefore the wavelength is the same.
[0040]
In FIG. 8, the horizontal axis represents the delay time t of the probe light pulse with respect to the pump light pulse, and the vertical axis represents the intensity change ΔT of the probe light transmitted through the GaAs thin film with reference to the transmission intensity T at t <0. It is. When the pump light is incident at the instant t = 0, the transmittance of the probe light increases instantaneously. This is the SHB effect described in FIG. When the pump light is extinguished, the transmittance of the probe light decreases with a single time constant τ = 0.7 ps, and no slow response component having other time constants is observed.
[0041]
FIG. 9 shows absorption recovery transient response characteristics measured with various wavelengths of light having energy above the band edge using a GaAs thin film having such characteristics. 9A is an absorption recovery transient response characteristic diagram measured with light having a wavelength of 820 nm (time constant τ is 0.8 ps), and FIG. 9B is an absorption recovery transient response characteristic diagram measured with light having a wavelength of 790 nm. (Time constant τ is 0.8 ps), FIG. 9C is an absorption recovery transient response characteristic diagram (time constant τ is 0.4 ps) measured with light having a wavelength of 750 nm.
[0042]
As is clear from FIG. 9, although the time constant of the initial response slightly changes as the wavelength becomes shorter, only an ultrafast response with a time constant of 0.3 to 0.8 ps over a wide range up to the wavelength λ = 750 nm. appear.
[0043]
In the case of the transient response characteristic shown in FIG. 5 described above, it is for a GaAs thin film crystal grown at a normal growth temperature (400 to 700 ° C.) and not doped. In FIG. When disappears, the transmittance of the probe light first attenuates rapidly (absorption is recovered rapidly), but the attenuation process gradually changes with time.
[0044]
The time constant τ of this slow decay process is about 100 to 500 ps. This slow decay process is thought to be due to the annihilation process of band edge excitons. The magnitude of this slow decay process decreases as the wavelength of light λ becomes shorter, and decreases to a level that can be ignored for the first time at a wavelength of 800 nm or less. This wavelength is energy that is 100 meV or more higher than the band edge in terms of photon energy.
[0045]
On the other hand, in the semiconductor thin film of the present invention shown in FIG. 9, the temporal change in transmittance is dominant in the initial steep increase and steep attenuation at any wavelength in the wavelength range shorter than the band edge wavelength. The constant is 0.8 ps or less. Thus, an extremely high-speed response characteristic with a negligible response component that is negligible can be obtained.
[0046]
An embodiment for producing a semiconductor thin film crystal with a low slow response will be described.
[0047]
FIG. 10 shows an MBE growth condition in which a growth temperature Tg is set to 360 ° C., a beam intensity ratio of As to Ga (V / III ratio) is set to 4, and a Be doping concentration [Be] is set to 0 to 2 × 10. 19 cm -3 The transient response characteristics of the absorption saturation recovery measured at the wavelength of the band edge are shown for the GaAs thin film crystal produced by changing in the above range. [Be] = 0 is a non-doped thin film.
[0048]
As [Be] increases, the response becomes steep, [Be] = 4-8 × 10 18 cm -3 Thus, the time constant τ decreases to about 2 ps, and the slow response decreases. Raise [Be] to 2 × 10 19 cm -3 In the case of, the initial response time constant τ decreases to 1.2 ps, but thereafter, a slow response with a long time constant occurs. Thus, the optimum [Be] changes sensitively depending on the growth temperature Tg and the V / III ratio.
[0049]
In FIG. 11, [Be] is 2 × 10 19 cm -3 The transient response characteristic of absorption saturation recovery measured at the wavelength of the band edge is shown for a GaAs thin film crystal manufactured by changing the V / III ratio to 4 and changing Tg to 560, 360, and 280 ° C. As the growth temperature Tg decreases, the response becomes steep. At the growth temperature Tg = 280 ° C., the time constant τ decreases to 0.25 ps, and the slow response component also decreases.
[0050]
Thus, the embodiment shown in FIGS. 6 to 9 uses the GaAs semiconductor thin film crystal selected through the above-described process.
[0051]
As described above, the present invention is characterized by using a semiconductor thin film crystal grown at a low temperature as the photo-saturable absorbing material. The semiconductor thin film crystal was manufactured using the low temperature growth conditions in the MBE method. However, the semiconductor thin film crystal is not limited to this, and is manufactured using metal organic chemical vapor deposition (MOCVD) or other methods. However, it goes without saying that the same effect can be obtained.
[0052]
Also, Be is used as a dopant, and the concentration is 2 × 10. 19 cm -3 In this case, the dopant may be another acceptor or donor such as C (carbon), and the concentration is 0.1 to 5 × 10 6. 19 cm -3 As long as it is in the range, it can be anywhere.
[0053]
Furthermore, even if it is not low temperature growth and it is not Be dope, if the lifetime of a carrier can be shortened by methods, such as a proton or radiation irradiation, it may be sufficient. The point is that only a steep response having a time constant of about 1 ps can be obtained in the transient characteristic of absorption saturation at the band edge wavelength, and other slow responses should be negligibly small.
[0054]
Further, although GaAs has been described as a representative semiconductor thin film crystal, the present invention is not limited to this and can be applied to any semiconductor. Furthermore, the present invention is equally applicable to an artificial crystal structure such as a semiconductor quantum well structure, a quantum wire structure, or a quantum dot structure.
[0055]
FIG. 12 is a system configuration diagram of a WDM-OTDM system using an optical-optical switch manufactured using the semiconductor thin film of the present invention as an optical saturable absorbing medium as a pulse separation device (DEMUX) on the receiving side.
[0056]
In this figure, # 11 to # 14, # 21 to # 24, and # 31 to # 34 are transmitters, 101 is a switch, 102A to 102C are lasers, 103 is an optical multiplexer, 104 is an optical fiber, and 105 is optical. A duplexer 106 is a pulse separator (DEMUX) on the receiving side.
[0057]
As described above, when the semiconductor thin film of the present invention is used as the optical saturable absorbing medium, an unprecedented ultrafast response of several hundred femtoseconds or less can be realized in the recovery process of optical absorption saturation. Ultra-high-speed optical-optical switch (refer to prior art documents [1] and [6]), which is a key device of a pulse separation device (DEMUX: Demultiplexer) 106 on the receiving side of divisional multiplexing (OTDM) transmission Can be realized.
[0058]
In addition, since the operating wavelength range extends over a wide range of 120 nm or more from the band edge wavelength, wavelength separation is performed on the receiving side in the WDM-OTDM method using both the WDM (Wavelength Division Multiplexing) method and the OTDM method. If the optical-optical switch using the optically saturable absorption semiconductor thin film crystal of the present invention is used in the system shown in FIG. Since the semiconductor thin film of the present invention having the same composition and structure for each wavelength can be used without manufacturing the composition by changing the composition separately, a great convenience can be brought about in the system configuration.
[0059]
Furthermore, since the present invention provides a semiconductor optical nonlinear medium having extremely high-speed response, its application range is not limited to a planar optical-optical switch. Needless to say, the present invention can be applied to waveguide type optical-optical switches and other optical-optical switches.
[0060]
FIG. 13 shows a waveguide type optical-optical switch using the semiconductor thin film crystal of the present invention as an optical saturable absorbing medium.
[0061]
As shown in this figure, a semiconductor thin film crystal 21 and an optical waveguide having a double heterostructure configured to sandwich the semiconductor thin film crystal 21 between other semiconductor thin film crystals 23 are provided. If the semiconductor thin film crystal is used, the signal light Ps and the control light Pc propagate through the optical waveguide, and the on / off of the signal light Ps is controlled by the on / off of the control light Pc. It can be applied to an ultra-high-speed optically saturable absorbing semiconductor device that is ultra-fast and has no slow response over a wide wavelength range.
[0062]
FIG. 14 shows a mode in which a highly reflective film is provided on one surface of a semiconductor thin film having the structure shown in FIG. 6 and this is used as an optically saturable absorber semiconductor mirror (SESAM: Semiconductor Saturable Absorber Mirror) used as one reflector of a laser resonator. It is an example of a synchronous laser oscillator.
[0063]
In this figure, 31 is a laser resonator, 32 is one reflecting mirror, 33 is a laser diode, 34 is an antireflection film, 35 and 37 are lenses, and 36 is a beam splitter. The SESAM light reflecting mirror of the present invention is used as a laser. It is used as one reflecting mirror 32 of the resonator 31.
[0064]
As shown in FIG. 15, because of the saturable absorption characteristic of this reflecting mirror, the laser is mode-locked and can generate an optical pulse with a very narrow time width. Moreover, since the SESAM of the present invention has a wide wavelength band characteristic, if the laser itself is tunable in a wide range, an optical pulse can be produced in a wide wavelength range by using the SESAM of the present invention.
[0065]
FIG. 16 is a diagram showing an application example in which the optically saturable absorbing semiconductor thin film of the present invention is used as an optical nonlinear absorbing semiconductor.
[0066]
In this figure, 41 is a laser resonator, 42 is an optical nonlinear absorption semiconductor of the present invention, 43 is a laser diode, 44 is an antireflection film, 45, 46, 47 and 48 are lenses, and 49 is a reflecting mirror. After removing the substrate of the semiconductor thin film crystal having the structure shown in FIG. 1, the laser is mode-locked by the saturable absorption characteristic of the thin film crystal only by arranging it as the optical nonlinear absorption semiconductor 42 inside the laser resonator 41. Therefore, it becomes possible to generate an optical pulse with a very narrow time width. If the laser itself is tunable over a wide wavelength range, an optical pulse can be produced over a wide wavelength range even with such a configuration.
[0067]
Next, the waveguide type optical-optical switch of the present invention and the manufacturing method thereof will be described.
[0068]
This embodiment mainly provides a waveguide type monolithic semiconductor optical-optical switch in which a semiconductor single crystal doped with Be or another dopant, which is buried and grown by low temperature MBE regrowth, has a light absorption saturation region.
[0069]
Conventionally, as a phenomenon having a time constant τ of picoseconds or less, a phenomenon using the exciton absorption saturation observed at the band edge in a semiconductor quantum well structure (see JP-A-7-325275), and also a quantum A device using transition between subbands of a conduction band in a well structure (see prior art document [7]) has been proposed. However, the former is effective only for light having an electric field component in the plane of the thin film, and the latter is effective only for light waves having an electric field component perpendicular to the thin film surface. Therefore, considering an optical-optical switch having an optical waveguide structure, the former is effective for TE waves, and the latter is effective for TM waves, and has strong polarization dependence. Become. This is unsuitable for use as a device on the receiving side of optical fiber communication that requires polarization independence. In order to eliminate the polarization dependence when using the former mechanism, a surface type optical-optical switch that inputs light perpendicularly to a thin film has been proposed. For example, FIG. 17 shows an example of a module configuration using a planar all-optical switch. In this figure, the planar light-optical switch has a structure in which diffraction gratings are formed on both surfaces of a glass platform, and an MQW semiconductor saturable absorbing semiconductor is pasted thereon. P and S indicate control light and signal light. A is an all-optical switch, and B is an output port (see prior art document [8]).
[0070]
As described above, the surface type optical-optical switch is disclosed, but from the viewpoint of device construction, there is a strong demand for a waveguide type monolithic device in which light propagates in a plane. Furthermore, any of the above light absorption saturation phenomena uses a phenomenon between band edges or quantum levels, and therefore, the energy (wavelength) of light at which the device operates is limited, and one device has a wide wavelength band. It is not possible to work across.
[0071]
The wavelength band of the conventional example is 30 nm at most, and if the wavelength is different, another device having different constituent materials must be prepared.
[0072]
In order to guide the light propagating through the optical fiber to the semiconductor device or to guide the light emitted from the semiconductor device to the optical fiber, it is necessary to make the semiconductor device a waveguide type. This is because the optical path after being introduced into the device is determined by the waveguide structure and is not disturbed by mechanical vibration or the like. A good example is the combination of a semiconductor laser diode or semiconductor laser amplifier and an optical fiber. There are TE polarization and TM polarization in the light wave propagating through the waveguide, and a device that responds equally to both of these is required. Many of the devices conventionally proposed use a quantum well structure, and this structure has a remarkable anisotropy in the stacking direction and the stacking in-plane direction. In particular, devices utilizing the light absorption saturation phenomenon related to excitons generated at the band edge of the quantum well structure and the light absorption saturation phenomenon accompanying intersubband transition of the conduction band are accompanied by significant anisotropy.
[0073]
In order to solve this problem, if the operating part of the waveguide type device is a quantum well structure, it uses a property related to the inside of the band, or a semiconductor film having a much thicker thickness than the quantum well structure. It is inevitable to use (bulk thin film crystal). Next, the devices that have been proposed in the past use the exciton level or the transition between quantum levels generated at the band edge of the quantum well structure, and the light involved in this has a specific energy (wavelength). There is a drawback that the operating wavelength band is narrow. As a result, WDM involving a large number of wavelengths involves the complexity of having to prepare devices made of different materials for each wavelength.
[0074]
As a means for solving these problems, first, the operation part showing the light absorption saturation, which is the central part of the device, is composed of a bulk thin film crystal. In particular, bulk semiconductor thin-film crystals grown by the low temperature growth MBE method and doped with an appropriate amount of Be or other dopants have light absorption of 1 picosecond or less from the band edge energy Eg2 to the photon energy above 600 meV. The saturation characteristics are as described with reference to FIGS. Moreover, since this is a bulk semiconductor crystal, this phenomenon is characterized by no anisotropy.
[0075]
On the other hand, the semiconductor structure constituting the waveguide has a normal double heterostructure. If the band gap energy Eg1 of the semiconductor of the core layer is selected so that Eg1> Eg2, Eg2 <E <Eg1. A light wave having photon energy E satisfying the above relationship can propagate through the semiconductor waveguide with low loss, and when it reaches an operating region exhibiting light absorption saturation characteristics, it can receive strong absorption there.
[0076]
The operation principle and manufacturing method of this device will be described in detail below with reference to the drawings and examples.
[0077]
FIG. 18 shows a structure in which the waveguide type semiconductor optical switch of the present invention is integrated in two channels.
[0078]
In this figure, 51 and 52 are the first channel control light and signal light input ports, 53 is the first channel signal light output port, 54 is the operating region indicating light absorption saturation, and λ1c and λ2c are the first. , Control light for the second channel, λ1s, λ2s indicate the signal light for the first and second channels.
[0079]
First, consider only one channel. The signal light λ1s and the control light λ1c are input to the input waveguide from separate ports 52 and 51, respectively. This waveguide eventually overlaps and the signal light and control light overlap and enter the operating region 54 that exhibits light absorption saturation. The waveguide between them is a double hetero waveguide having a core having a band gap energy Eg1, and the loss of the waveguide is extremely small because the photon energy E of the signal light and the control light is smaller than that of Eg1.
[0080]
Since the operating region 54 has a double hetero structure having a bulk semiconductor thin film crystal having a band gap energy of Eg2 as a core, the signal light and the control light incident on the operating region are strongly absorbed. When the intensity of the control light is strong, the absorption coefficient for weak signal light is reduced by the hole burning effect. For this reason, the signal light passes through the operation region and is output to the output port 53. Since the output waveguide is made of the same material as the input waveguide, the signal light reaches the output port 53 without receiving any loss. When the control light is extinguished, the absorption coefficient of the operation region 54 is restored to the original large absorption coefficient with a time constant τ, so that the signal light is greatly attenuated and does not reach the output port 53.
[0081]
As described in detail with reference to FIGS. 8 and 9, this absorption recovery process is only a high-speed process with a time constant of 1 picosecond or less, and a slow process with a time constant of 1 picosecond or more is suppressed. In addition, since the operating region is composed of a bulk semiconductor having a minimum dimension of 1 micron or more, there is no anisotropy. That is, the high-speed light absorption saturation recovery process occurs equally for the TE polarized light and the TM polarized light, and therefore does not depend on the polarization state of the incident signal light. Further, the photon energy E of the input light that can achieve a high-speed light absorption saturation recovery process may be any energy as long as it is Eg2 or more, and therefore satisfies the relationship of Eg2 <E <Eg1 that can propagate through the input waveguide without loss. If the input light has the photon energy E, the high-speed light absorption saturation recovery process can be realized.
[0082]
Because of this wide wavelength band, the waveguide type semiconductor optical switch of the present invention has a large number of channels such as a second channel mainly operating at the wavelength λ2 in addition to the first channel mainly operating near the wavelength λ1. Can be integrated as shown in FIG.
[0083]
The present invention is of a waveguide type, is very easy to couple with input / output optical fibers, and has a wide wavelength band, so that it can be integrated to process a large number of channels having different wavelengths. The benefits are great from a practical point of view.
[0084]
A method for manufacturing a waveguide type semiconductor optical-optical switch according to the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0085]
FIG. 19 is a device manufacturing process diagram according to the buried regrowth method of the waveguide type semiconductor optical-optical switch of the present invention.
[0086]
First, as shown in FIG. 19A, a sectional layer structure of an epitaxial wafer having a normal double hetero structure as a starting point is shown.
[0087]
In this figure, 60 is a GaAs substrate, 61 and 63 are layers called first cladding layers, and the composition thereof is A1yGa1-yAs. 62 is a layer called a 1st core layer, The composition is A1xGa1-xAs. That is, the first cladding layers 61 and 63 sandwich the first core layer 62 from above and below.
[0088]
Next, after covering the surface with an oxide film or a nitride film, as shown in FIG. 19B, a groove with a width W (extends in a direction perpendicular to the paper surface) by photolithography and dry etching or wet etching techniques. 64 is formed at a depth to reach the substrate 60. Here, the width W is about 1 to 10 microns.
[0089]
After forming the groove 64, as shown in FIG. 19C, a dopant such as Be or C is added at 1 to 50 × 10 6 at a growth temperature of 150 to 450 ° C. by the MBE method. 18 cm -3 The second double heterostructure 70 added at the concentration is regrown (buried regrowth) so as to fill the groove 64. The layer structure is in the order of the second cladding layer 71 (composition is A1zGa1-zAs), the second core layer 72 (composition is A1wGa1-wAs), and the second cladding layer 73 (composition is A1zGa1-zAs). Here, it is necessary to select w <x so that the band gap energy Eg2 of the second core layer 72 is smaller than the band gap energy Eg1 of the first core layer 62. Polycrystal grows on the oxide film (nitride film) other than the groove 64 by MBE regrowth, but only the polycrystal is removed by an appropriate selective etching method.
[0090]
A normal waveguide forming technique is used to make a waveguide structure as shown in FIG. 18 using this wafer, but it is considered that detailed description is not required.
[0091]
FIG. 20 is a device manufacturing process diagram by a wafer bonding method, which is another method for manufacturing a waveguide type semiconductor optical-optical switch showing an embodiment of the present invention.
[0092]
First, as shown in FIG. 20A, a first double heteroepitaxial wafer in which a groove 84 is formed is prepared. 80 is a GaAs substrate, 81 and 83 are layers called a first cladding layer, and its composition is A1yGa1-yAs. 82 is a layer called a first core layer, and its composition is A1xGa1-xAs. That is, the first cladding layers 81 and 83 sandwich the first core layer 82 from above and below.
[0093]
Separately, as shown in FIG. 20B, a second cladding layer 91 (A1zGa1-zAs), a second core layer 92 (A1wGa1-wAs), and a second cladding layer 93 (A1zGa1-) are formed on a GaAs substrate 90. zAs) in the order of the second double heterostructure epitaxial wafer (its epitaxial thickness is equal to that of the first double heteroepitaxial wafer) and has a width W ′ (W ′ <W) up to the substrate 90 Provide a mesa that is high enough to reach.
[0094]
Next, as shown in FIG. 20C, the second epitaxial wafer shown in FIG. 20B is turned upside down so that the mesa portion fits into the groove 84 of the first epitaxial wafer. The wafers are stacked and then subjected to heat treatment to perform wafer bonding. Then, the structure shown in FIG. 19D can be produced by etching the substrate 90 of the second epitaxial wafer. The process of producing the waveguide structure shown in FIG. 18 using this wafer is a normal process, and no special explanation seems necessary.
[0095]
As described above, the waveguide-type semiconductor optical-optical switch of the present invention utilizes light absorption saturation based on the hole burning effect in a bulk semiconductor thin film crystal and its recovery process, and is ultrafast and has a wide wavelength. It has the characteristics of having bandwidth and polarization independence.
[0096]
In the above description, a single channel device is used. However, since it is a planar waveguide device, a plurality of channel devices can be provided on a semiconductor wafer and operated at different wavelengths.
[0097]
In the above description of the manufacturing method, an A1GaAs material is used as an example, but it goes without saying that the present invention can be applied equally to InGaA1As and other semiconductor materials without being particular about this.
[0098]
As described above, according to the present invention, a semiconductor optical-optical switching device having a waveguide structure is provided, which not only facilitates coupling with an optical fiber, but also enables multi-channel integration. It brings about immeasurable effects such as excellent mechanical stability.
[0099]
In addition, this invention is not limited to the said Example, A various deformation | transformation is possible based on the meaning of this invention, and these are not excluded from the scope of the present invention.
[0100]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, the following effects can be obtained.
[0101]
(A) By removing the slow response component associated with the ultra-fast response associated with the spectral hole burning phenomenon, and removing the slow response component over a wide wavelength range instead of a narrow wavelength range, a wide wavelength range It is possible to provide an optically saturable absorption semiconductor device having a truly ultra-high speed and a wide wavelength band that has no slow response.
[0102]
(B) If the semiconductor thin film crystal of the present invention is used as an optical saturable absorption medium, an unprecedented ultrafast response of several hundred femtoseconds or less can be realized in the recovery process of optical absorption saturation, and optical time division multiplexing is performed. It is possible to realize an ultra-high speed optical-optical switch that is a key device of a pulse separation device on the reception side of transmission. Moreover, since the operating wavelength range extends over a wide range of 120 nm or more from the band edge wavelength, after wavelength separation is performed on the receiving side in the method using both the optical wavelength division multiplexing method and the optical time division multiplexing method. By using as an optical-optical switch for DEMUX, the semiconductor thin film of the present invention having the same composition and structure at each wavelength is used without manufacturing the semiconductor by changing the composition of the semiconductor separately for each wavelength. Therefore, a great convenience is brought about in the system configuration.
[0103]
(C) It can be applied to a waveguide type optical-optical switch and other optical-optical switches.
[0104]
(D) It is not limited to an optical-optical switch, and has a wide application field as a saturable absorbing semiconductor. For example, in the case of the optical saturable absorption semiconductor mirror (SESAM) used for one of the reflectors of the laser resonator, the laser is mode-locked due to the saturable absorption characteristics of the reflector, and the light with a very narrow time width is used. Pulses can be generated. Moreover, since the SESAM of the present invention has a wide wavelength band characteristic, if the laser itself is tunable in a wide range, an optical pulse can be produced in a wide wavelength range by using the SESAM of the present invention.
[0105]
(E) By simply arranging the semiconductor thin film crystal of the present invention inside the laser resonator, the laser is mode-locked due to the saturable absorption characteristic of the thin film crystal, and an optical pulse with a very narrow time width is generated. Is possible. If the laser itself is tunable over a wide wavelength range, an optical pulse can be produced over a wide wavelength range even with such a configuration.
[0106]
(F) The waveguide-type semiconductor optical-optical switch of the present invention utilizes light absorption saturation based on the hole burning effect in a bulk semiconductor thin film crystal and its recovery process, and is ultrafast, wide wavelength band, Has wave independence.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram for explaining transient characteristics of light absorption saturation.
FIG. 2 is a diagram showing an experimental example in which a spectrum hole burning phenomenon is actually measured.
FIG. 3 is a band diagram illustrating a spectrum hole burning phenomenon.
FIG. 4 is a diagram showing an actual time response waveform related to a spectrum hole burning phenomenon (by a degenerate pump-probe method).
FIG. 5 is an absorption saturation transient response characteristic diagram of a non-doped, MBE-grown GaAs thin film crystal at normal temperature by a degenerate pump-probe method measured at various wavelengths.
FIG. 6 is a diagram showing a layer structure of a semiconductor thin film showing an example of the present invention.
7 is a diagram showing an absorption spectrum measured with weak light after removing the substrate of the epitaxial wafer having the structure of FIG. 6;
FIG. 8 is an absorption recovery transient response characteristic diagram of a band edge wavelength measured using a degenerate pump-probe method according to an embodiment of the present invention.
FIG. 9 is an absorption recovery transient response characteristic diagram at various wavelengths measured using a degenerate pump-probe method, showing an example of the present invention.
FIG. 10 shows an MBE growth condition in which a growth temperature Tg is set to 360 ° C., a beam intensity ratio of As to Ga (referred to as V / III ratio) is set to 4, and a Be doping concentration [Be] is set to 0 to 2 × 10. 19 cm -3 FIG. 5 is a transient response characteristic diagram of absorption saturation recovery measured at a band edge wavelength for a GaAs thin film crystal manufactured by changing the range of.
FIG. 11: [Be] is 2 × 10 19 cm -3 FIG. 4 is a transient response characteristic diagram of absorption saturation recovery measured at a band edge wavelength for a GaAs thin film crystal manufactured by changing the growth temperature Tg to 560, 360, and 280 ° C. while keeping the V / III ratio constant at 4;
FIG. 12 is a diagram showing an optical wavelength division multiplexing / optical time division multiplexing (WDM-OTDM) transmission system and a pulse demultiplexer (DEMUX) showing an application example of the present invention.
FIG. 13 is a diagram showing a waveguide type optical-optical switch showing an application example of the present invention.
FIG. 14 is a diagram showing a mode-locked laser oscillator using an optically saturable absorption semiconductor mirror SESAM showing an application example of the present invention.
15 is a diagram showing an autocorrelation waveform of the optical pulse generator of FIG. 14 showing an application example of the present invention.
FIG. 16 is a diagram showing a mode-locked laser oscillator using an optically saturable absorbing semiconductor according to an application example of the invention.
FIG. 17 is a diagram showing a module configuration example using a surface-type all-optical switch.
FIG. 18 is a configuration diagram of a waveguide type semiconductor optical single optical switch according to the present invention.
FIG. 19 is a manufacturing process sectional view of the waveguide type semiconductor optical-optical switch of the present invention (regrowth method).
FIG. 20 is a manufacturing process sectional view of the waveguide type semiconductor optical-optical switch of the present invention (wafer bonding method).
[Explanation of symbols]
10, 60, 80, 90 GaAs substrate
11 Al 0.3 Ga 0.7 As etch stop layer
12 GaAs working layer (700nm thickness)
13 Al 0.3 Ga 0.7 As cap layer
21 Semiconductor thin film crystal
23 Other semiconductor thin film crystals
31, 41 Laser resonator
32 One reflector
33, 43 Laser diode
34, 44 Anti-reflective coating
35, 37, 45, 46, 47, 48 Lens
36 Beam splitter
42 Optical nonlinear absorption semiconductor
49 Reflector
# 11 to # 14, # 21 to # 24, # 31 to # 34 Transmitter Receiver
51, 52 First channel control light and signal light input ports
53 1st channel signal light output port
54 Operating region showing light absorption saturation
λ1c, λ2c Control light for the first and second channels
λ1s, λ2s First and second channel signal light
61, 63, 81, 83 First cladding layer
62,82 First core layer
64,84 Groove
70 Second double heterostructure
71, 73, 91, 93 Second cladding layer
72,92 Second core layer
101 switch
102A to 102C laser
103 Optical multiplexer
104 optical fiber
105 Optical demultiplexer
106 Receiving side pulse separation device (DEMUX)

Claims (8)

半導体基板上に製作したIII −V族化合物半導体からなる半導体薄膜結晶において、該薄膜結晶の成長条件として成長温度が150℃〜450℃の範囲であり、V族元素とIII 族元素のビーム強度比V/III が2〜200の範囲として過剰なV族元素による格子欠陥を多量に含ませ、Be又はCのドーパントがドープされているという条件で成長されており、該薄膜結晶がそのバンド端波長で吸収飽和の過渡特性において1ps程度の時定数を持つ急峻な応答だけを示し、その他の緩慢応答は無視できる程度に小さいことを特徴とする広い波長帯域に亘って、緩慢成分の無い超高速応答だけが得られる光可飽和吸収半導体。In a semiconductor thin film crystal made of a III-V compound semiconductor fabricated on a semiconductor substrate, the growth temperature of the thin film crystal is in the range of 150 ° C. to 450 ° C., and the beam intensity ratio between the group V element and the group III element The film is grown under the condition that V / III is in the range of 2 to 200 and contains a large amount of lattice defects due to an excessive V group element and doped with a dopant of Be or C. In the transient characteristic of absorption saturation, only a steep response with a time constant of about 1 ps is shown, and other slow responses are negligibly small, and there is no slow component over a wide wavelength band. Only a photo-saturable semiconductor that can be obtained . 半導体基板上に分子線エピタキシー法を用いて製作したIII −V族化合物半導体からなる半導体薄膜結晶において、その成長条件として、成長温度が150℃〜450℃の範囲であり、V族元素とIII 族元素のビーム強度比V/III が2〜200の範囲として過剰なV族元素による格子欠陥を多量に含ませ、かつBeのドーパントが1〜50×1018cm-3の濃度でドープされており、更に前記薄膜結晶のバンドギャップに相当するフォトンエネルギー又はそれ以上のフォトンエネルギーにおける縮退ポンプ−プローブ法測定による光吸収飽和の過渡特性において、1ps又はそれ以下の単一の時定数を持つ特性を示すか、又はこの主応答に付随するより大きな時定数を持つ副応答の相対的な大きさが10%以下となることを特徴とする広い波長帯域に亘って、緩慢成分の無い超高速応答だけが得られる光可飽和吸収半導体。A semiconductor thin film crystal made of a group III-V compound semiconductor manufactured on a semiconductor substrate by using molecular beam epitaxy has a growth temperature in the range of 150 ° C. to 450 ° C. as a growth condition. The element has a beam intensity ratio V / III in the range of 2 to 200 , contains a large amount of lattice defects due to excess group V elements , and is doped with a Be dopant at a concentration of 1 to 50 × 10 18 cm −3. In addition, a transient characteristic of light absorption saturation measured by a degenerate pump-probe method at a photon energy corresponding to the band gap of the thin film crystal or a photon energy higher than that has a single time constant of 1 ps or less. or a wide wavelength which the main response to relative sub responses with larger time constant than the attendant size is characterized by comprising 10% or less Over a range, from very fast response with no slow component light saturable absorber semiconductor obtained. 半導体薄膜と、該半導体薄膜を挟むように配置された低反射膜と高反射膜を有し、信号光が低反射膜側から入射し、高反射膜で反射されて低反射膜側から出射する構成をとり、制御光のオン/オフにより信号光のオン/オフを制御する面型光−光スイッチにおいて、前記半導体薄膜として請求項2記載の半導体薄膜結晶を用いることを特徴とする広い波長帯域に亘って、緩慢成分の無い超高速応答だけが得られる光可飽和吸収半導体装置。It has a semiconductor thin film, a low reflection film and a high reflection film arranged so as to sandwich the semiconductor thin film, and signal light is incident from the low reflection film side, reflected by the high reflection film, and emitted from the low reflection film side. 2. A wide wavelength band characterized in that the semiconductor thin film crystal according to claim 2 is used as the semiconductor thin film in a planar optical-optical switch having a configuration and controlling on / off of signal light by on / off of control light. An optically saturable absorber semiconductor device capable of providing only an ultrafast response with no slow component . 半導体薄膜と、該半導体薄膜を他の半導体薄膜で挟むように構成されたダブルヘテロ構造を有する光導波路を有し、信号光と制御光が前記導波路を伝搬し、制御光のオン/オフにより信号光のオン/オフを制御する導波路型光−光スイッチにおいて、前記半導体薄膜として請求項2記載の半導体薄膜結晶を用いることを特徴とする広い波長帯域に亘って、緩慢成分の無い超高速応答だけが得られる光可飽和吸収半導体装置。A semiconductor thin film and an optical waveguide having a double heterostructure configured such that the semiconductor thin film is sandwiched between other semiconductor thin films, and signal light and control light propagate through the waveguide, and control light is turned on / off In a waveguide type optical-optical switch for controlling on / off of signal light, the semiconductor thin film crystal according to claim 2 is used as the semiconductor thin film, and an ultra-high speed without a slow component over a wide wavelength band. Optically saturable absorber semiconductor device that can obtain only response . 半導体薄膜と、該半導体薄膜を挟むように配された低反射膜と高反射膜を有し、光が低反射膜側から入射し、前記半導体薄膜を通過して高反射膜で反射されて、再び前記半導体薄膜を通過して、低反射膜側から出射する構成をとり、光の強度が弱いときは前記半導体薄膜は大きな吸収を示し、光の強度が強いときは前記半導体薄膜は小さな吸収を示す光反射鏡において、前記半導体薄膜として請求項2記載の半導体薄膜結晶を用いることを特徴とする広い波長帯域に亘って、緩慢成分の無い超高速応答だけが得られる光可飽和吸収半導体装置。A semiconductor thin film, and a low reflection film and a high reflection film arranged so as to sandwich the semiconductor thin film, light is incident from the low reflection film side, is reflected by the high reflection film through the semiconductor thin film, When the light intensity is low, the semiconductor thin film absorbs a large amount of light, and when the light intensity is high, the semiconductor thin film absorbs a small amount of absorption. The optically saturable absorbing semiconductor device capable of providing only an ultrafast response with no slow component over a wide wavelength band , wherein the semiconductor thin film crystal according to claim 2 is used as the semiconductor thin film. 半導体薄膜と、該半導体薄膜を挟むように配置された2つの低反射膜を有し、光が低反射膜側から入射し、前記半導体薄膜を通過して他方の低反射膜から出射する構成をとり、光の強度が弱いときは前記半導体薄膜は大きな吸収を示し、光の強度が強いときは前記半導体薄膜は小さな吸収を示す光非線形吸収半導体において、前記半導体薄膜として請求項2記載の半導体薄膜結晶を用いることを特徴とする広い波長帯域に亘って、緩慢成分の無い超高速応答だけが得られる光可飽和吸収半導体装置。A structure having a semiconductor thin film and two low reflection films arranged so as to sandwich the semiconductor thin film, light is incident from the low reflection film side, passes through the semiconductor thin film, and is emitted from the other low reflection film 3. The semiconductor thin film according to claim 2, wherein the semiconductor thin film exhibits a large absorption when the light intensity is low, and the semiconductor thin film exhibits a small absorption when the light intensity is high. An optically saturable absorption semiconductor device capable of obtaining only an ultrafast response without a slow component over a wide wavelength band, characterized by using a crystal. エッチングにより幅1〜10μmで基板まで到達する深さの溝路を設けた光導波路用の第1のダブルへテロ構造を有する半導体エピタキシャルウェーハを用いて、MBE法により成長温度150〜450℃で、Be又はCなどのドーパントが1〜50×1018cm-3の濃度で添加された、請求項1記載の半導体を含む第2のダブルへテロ構造を前記溝路に埋め込むように再生成長し、前記第2のダブルへテロ構造のコア層のバンドギャップエネルギーが前記第1のダブルへテロ構造のコア層のバンドギャップエネルギーよりも小さくなるように選択し、前記溝路の一部を含み、これとは直角方向に光導波路を設けることを特徴とする導波路型光―光スイッチ。Using a semiconductor epitaxial wafer having a first double heterostructure for an optical waveguide provided with a groove having a depth of 1 to 10 μm and reaching the substrate by etching, a growth temperature of 150 to 450 ° C. by MBE method, The second double heterostructure including the semiconductor according to claim 1, wherein a dopant such as Be or C is added at a concentration of 1 to 50 × 10 18 cm −3 , and is regrown to be embedded in the groove, A band gap energy of the second double heterostructure core layer is selected to be smaller than a band gap energy of the first double heterostructure core layer, including a part of the groove, Is a waveguide-type optical-optical switch characterized in that optical waveguides are provided at right angles. エッチングにより幅1〜10μmで基板まで到達する深さの溝路を設けた光導波路用の第1のダブルへテロ構造を有する半導体エピタキシャルウェーハと、MBE法により成長温度150〜450℃で、Be又はCなどのドーパントが1〜50×1018cm-3の濃度で添加された、請求項1記載の半導体を含み、第1のダブルへテロ構造の厚さとほぼ同じ厚さを有する第2のダブルへテロ構造エピタキシャルウェーハにおいて、幅1〜10μmで基板まで到達する高さのメサ型路を設けた第2の半導体エピタキシャルウェーハとを用いて、前記溝路を前記メサ型路が埋め込むように両ウェーハを重ね合わせて熱処理を施してボンディングした後、前記第2の半導体エピタキシャルウェーハの基板をエッチングにより除去した半導体ウェーハにおいて、前記第2のダブルへテロ構造のコア層のバンドギャップエネルギーが前記第1のダブルへテロ構造のコア層のバンドギャップエネルギーよりも小さくなるように選択され、前記溝路の一部を含み、これとは直角方向に光導波路を設けることを特徴とする導波路型光―光スイッチ。A semiconductor epitaxial wafer having a first double heterostructure for an optical waveguide provided with a groove having a depth of 1 to 10 μm in width and reaching the substrate by etching, and a growth temperature of 150 to 450 ° C. by MBE, Be or dopants such as C was added at a concentration of 1~50 × 10 18 cm -3, includes a semiconductor according to claim 1, the second double having substantially the same thickness as the thickness of the heterostructure first double Both heterostructure epitaxial wafers using a second semiconductor epitaxial wafer provided with a mesa type path having a width of 1 to 10 μm and reaching the substrate, so that the mesa type path is filled with the groove. Are bonded together by applying heat treatment to the semiconductor wafer from which the substrate of the second semiconductor epitaxial wafer has been removed by etching. A band gap energy of the second double heterostructure core layer is selected to be smaller than a band gap energy of the first double heterostructure core layer, and includes a part of the groove A waveguide type optical-optical switch characterized in that an optical waveguide is provided in a direction perpendicular to this.
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