JP3960523B2 - 無線タグ、無線タグ束、及び無線タグ装着装置 - Google Patents

無線タグ、無線タグ束、及び無線タグ装着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3960523B2
JP3960523B2 JP2002034978A JP2002034978A JP3960523B2 JP 3960523 B2 JP3960523 B2 JP 3960523B2 JP 2002034978 A JP2002034978 A JP 2002034978A JP 2002034978 A JP2002034978 A JP 2002034978A JP 3960523 B2 JP3960523 B2 JP 3960523B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wireless tag
product
wireless
antenna
bundle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002034978A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003234673A (ja
JP2003234673A5 (ja
Inventor
優 大木
実 芦沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2002034978A priority Critical patent/JP3960523B2/ja
Publication of JP2003234673A publication Critical patent/JP2003234673A/ja
Publication of JP2003234673A5 publication Critical patent/JP2003234673A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3960523B2 publication Critical patent/JP3960523B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触ICチップを使った無線タグに係るものである。また、輻輳制御機能を持たない低価格の無線タグの応用に係るものである。すなわち、本発明は、無線タグ、無線タグ束、及び無線タグ装着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の無線タグの作成方法は、無線タグが安価でないので耐久性などを持たせるために、一般にコストのかかる方法が使われている。カード状のタグを作る方法としては、PETのシートの上にアンテナを金属製のインクやアルミ蒸着などで成型して無線タグ用のチップをのせて、それをカード状のタグの中に入れ、カード状のタグを作る。棒やコイン状のタグを作る方法は、金属製のアンテナを無線タグ用のチップに接続し、それをプラスチックの棒状やコイン状の物に入れ、棒やコイン状のタグを作る。
【0003】
無線タグを物に装着するためのコストも安価ではない。作成された無線タグを物に装着するには、無線タグに粘着テープや粘着材を貼付け、物に貼ったり、物の中に埋め込んだりする方法がとられている。粘着テープを無線タグに貼り付けるだけで、コストは上昇する。
【0004】
従来の無線タグには、輻輳制御機能を持っている物が多い。輻輳制御機能とは、複数の無線タグが同時にリーダライタの読取り範囲に入っている場合、無線タグが同時に応答しないで、個々に応答するように制御する機能である。個々に応答するように制御することにより、リーダライタは、個々の無線タグのデータを読取ることができるようになる。輻輳制御機能を実現するためには、リーダライタと無線タグの間で通信の順番を決めるプロトコルを実行する必要があるため、無線タグもリーダライタ(リーダ)も機構が複雑になり、コスト上昇を招く。
【0005】
輻輳制御機能がない無線タグは、コストが低いが、リーダライタの読取り範囲に複数の無線タグが入った場合、応答を同時に返すようなことが起こり、リーダライタから見て、無線タグの個別のデータを読取ることができなくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
無線タグを物に装着するためには、カード状や棒状、コイン状のタグにして、粘着テープや粘着材を塗布する必要があり、装着にコストがかかる。無線タグをたくさん使う応用にとっては、無線タグの装着のコスト上昇は、無線タグを使う上での障害となる。
【0007】
無線タグのコスト上昇は、無線タグを使う上での障害となるため、輻輳制御機能がない安価な無線タグを使用することが望まれる。そのため、リーダライタの読取り範囲に輻輳制御機能を持たない無線タグが複数入る状況が生じる場合、複数の無線タグのデータを確認できることが必要となる。たとえば、箱の中に複数の物が入っているかを確認するために、輻輳制御機能を持たない無線タグが利用可能であれば、安価な無線タグを使うことができ、コスト上有利になる。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされるもので、コスト面に優れた無線タグ、無線タグ束、無線タグ部材、無線タグ装着装置、リーダ、及び識別方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0010】
すなわち、本発明の無線タグは、商品を識別するための情報を記憶する記憶部と、該記憶部に記憶された前記情報の送受信を行うためのアンテナとを備え、該アンテナを、前記商品或いは該商品に付随する商品付随物に差し込んで固定するための固定部として機能させることを特徴としたものである。また、本発明の無線タグは、商品或いはサービスを識別するための情報を記憶する記憶部を備える無線タグであって、特定の事項を識別するための二進数で表したNビットの検査情報を前記記憶部に記憶することを特徴としたものである。
【0011】
また、本発明の無線タグ束は、商品を識別するための情報を記憶する記憶部と、該記憶部に記憶された前記情報の送受信を行うためのアンテナとを備えるとともに、該アンテナを、前記商品或いは該商品に付随する商品付随物に差し込んで固定するための固定部として機能させる無線タグを、分離自在に複数接着して形成することを特徴としたものである
【0012】
また、本発明の無線タグ装着装置は、商品を識別するための情報を記憶する記憶部、及び該記憶部に記憶された前記情報の送受信を行うためのアンテナを備えるとともに、該アンテナを、前記商品或いは該商品に付随する商品付随物に差し込んで固定するための固定部として機能させる無線タグ、或いは該無線タグを分離自在に複数接着して形成した無線タグ束を格納する格納部と、該格納部に格納された前記無線タグ或いは前記無線タグ束のうちの一つを、前記記憶部を保護しつつ押し出す押し出し部と、該押し出し部で押し出された前記無線タグ或いは前記無線タグ束のうちの一つを受けて前記アンテナを曲げる曲げガイド部と、を備えることを特徴としたものである。
【0014】
本発明において、無線タグを物に装着するために、無線タグのアンテナを金属のワイヤーで実現し、その金属のワイヤーのアンテナを使って物(商品或いは商品付随物)に装着する。たとえば、金属のワイヤーのアンテナを折り曲げ、先端部分をシートやラベルに差し込み、その先端部分をホッチキスの芯のように折り曲げることにより装着する。このようにすることにより、カードや棒、コインの形に成型するコストが削減され、粘着テープなどの材料費の削減が可能となる。尚、詳しい作用に関しては、次の実施の形態の項で説明する。
【0015】
また、本発明において、輻輳制御機能を持たない無線タグで、複数の無線タグを同時に読んでも、箱の中のものが確認できるように、無線タグのデータを設定する。たとえば、一つの箱の中に無線タグをつけた複数の組み合わせ商品を入れ、箱の外から無線タグのデータを使って商品の数を確認するためには、箱の中に入れる商品の種別に対応して“1”であるデータフィールドを用意する。リーダライタで無線タグの内容を読取り、データフィールドの中で商品の種別を示すデータが“1”であれば、その商品が入っていることを確かめることができる。これは、複数の無線タグのデータを同時に読取ると、すべてのデータの論理和がとられることを利用する。尚、詳しい作用に関しては、次の実施の形態の項で説明する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1に無線タグ用のICチップの構成を示す。非接触ICチップ102は、アンテナ部104と電源部106、論理部108、メモリ部(記憶部)110からなる。非接触ICチップ102は、接点を持たず、リーダライタからアンテナ部104に電波を送ることにより、電源の供給及びクロック、データの送受信を行う。アンテナ部104は外に付けられたアンテナから電波を受信し、内部のデータを外に送信するためのものである。本発明では、マイクロ波を使う無線タグを想定しているが、リーダライタと無線タグのアンテナ部の非接触通信方式として、電磁誘導などいくつかの方法がある。本発明は、非接触通信方式に依存せず、どれにも適用できる。
【0017】
無線タグ用のICチップの動作について説明する。リーダライタからの電波をアンテナ部104で受け、電源部106で電源に変え、ICチップ全体の回路で使用する電源を生成する。アンテナ部104で受けた電波からは、クロック成分を取り出し、ICチップ全体の回路のクロックとして使用される。論理部108は、リーダライタから送られてきた指令に従い、処理を行う。メモリ部110は、ICチップに記憶すべき情報、すなわち、商品を識別するための情報を格納する領域である。本発明の無線タグのICチップとしては、メモリ部にROMが使われている物も使用する。ROM型無線タグのデータは工場で製造時に書き込んでしまうため、顧客にタグがわたっても、そのデータを変更したりすることができない。データを無線タグがリーダライタに送る場合は、リーダライタから受取ったマイクロ波を電源として、アンテナ部104を送信機として使い、メモリの内容をリーダライタに送り返す。
【0018】
図2に、本実施例で使用する無線タグを示す。この無線タグは、無線タグのICチップが組込まれている部品302とアンテナ304、306からなる。アンテナには、金属のワイヤーなど電気を通す線材を使用したものである。本発明の実施例は、図3に示すように両方のアンテナ404と408の途中から90度に先端部分を内側に曲げたものである。曲げた部分である足406と410は、ホッチキスの芯のように紙やシートに差込み曲げることにより、商品などに固定するためのものである。図4に、アンテナ504と508をシート512に差込み、先端部分をホッチキスのように内側に曲げて、シート512に固定した状態を示す。足506と510をそれぞれ内側に90度曲げ、その曲げた506と510によって無線タグをシート512に固定する。
【0019】
図5は、本発明の別の実施例である。無線タグのICチップを内蔵した部品602からワイヤーでできたアンテナ604と606をまっすぐ出した無線タグである。アンテナ604と606を紙やシートなどに差込み、先端部分を外側に90度折り曲げることにより、装着する。図6は、ICチップを内蔵した部品702からワイヤーでできたアンテナ704と706をまっすぐ出した無線タグのアンテナ704と706を外側に折り曲げてシート708に固定した状態を示す。
【0020】
図7は、図3の実施例を変形したものである。無線タグは、アンテナの水平方向の部分(水平な部分)である水平部804と808が長いほうが、リーダライタとの通信能力が一般に優れている。図7の無線タグは、図3の無線タグに比べてアンテナの水平部804と808を長くしたものである。ここで、802はICチップを内蔵した部品であり、806と810はアンテナの途中から90度に先端部分を内側に曲げた足である。
【0021】
図8は図7の無線タグをシート912に実装した状態を示す。アンテナの水平部904と908が長いために、水平部が短い図3の無線タグに比べて、通信性能が優れている。ここで、902はICチップを内蔵した部品であり、906と910はアンテナの途中から90度に先端部分を内側に曲げた足である。
【0022】
図9は、図3あるいは図7の無線タグをシート1012に装着する場合、足1006と1010を外側に90度折り曲げて、装着したものである。アンテナの長さが水平部1004と足1006、水平部1008と足1010の長さの合計となり、足1006と1010を内側に曲げた場合(図9参照)よりも通信性能が優れるという特徴がある。
【0023】
無線タグを商品などの物につける方法は、無線タグのアンテナの足を使う以外に、図27に示すように、無線タグのアンテナ2804(或いはアンテナ2808)の先に物に固定する器具、たとえば、紙バサミや安全ピン、クリップ2806などのような物を付ける(固定部を設ける)ことにより、行うことも可能である。このようにすることにより、図18のような無線タグ実装装置を使わなくても固定することが可能となる。
【0024】
図10は、図3あるいは図7の無線タグのICチップを内蔵した部品1112とアンテナ1104と1108の接続を補強した補強部1102を有する無線タグの実施例である。図11は、図10の無線タグのアンテナ1104と1106、1108と1110を不導電性の物質1214と1216、1218と1220で覆ったものである。これは、接続するシートが導電性あるいは水などがかかって導電性を示すようになった場合、アンテナ性能を改善するために不導電性の物質でアンテナ1204と1206、1208と1210を覆ったものである。無線タグのICチップを内蔵した部品1112は補強部1302で補強する。
【0025】
図12は、不導電性の線材(固定部材)1306と1314と1310に、足が曲がっていないアンテナ1304と1308の無線タグを接着したものである。アンテナ1304と1308が、補強部1302で補強された部品1312に格納されている無線タグのチップにおけるアンテナの役割を果たす。この場合、アンテナの役割を果たす部分は、シートに固定するための足1306と1310として使用していない。この実装方法を変形した実施例としては、図26のような実装方法がある。無線タグをビニールなどでできた線材2714(固定部材)に固定し、ビニールの線材2714をシート2710に差込み、先端をT字(2706)に曲げて、脱落しないようにした実施例である。
【0026】
図13は、図10の無線タグを模式化したものである。1402が1102、1112に対応し、1404と1406、1408と1410が1104と1106、1108と1110に対応する。図14は、図13の無線タグを複数結合したものである。すなわち、無線タグ1502を複数個結合して、ホッチキスの芯のようにしたものである(無線タグ束)。図14の無線タグの束を作る方法の一つに、図15のような、それぞれの無線タグ1602と1604を粘着材1606で結合する方法がある。これにより、複数の無線タグを束にすることができる。尚、粘着材1606で結合しても分離可能であるものとする。
【0027】
図16は、アンテナ1704と1706が曲がっていない無線タグ1702をチューブ1708(長尺な部材)に入れたものである。このチューブ1708は無線タグ1702を保護するための役割を果たす。図17は、複数の無線タグ1802と1804と1806を一つのチューブ1808に入れたものである(無線タグ部材。無線タグはこの数に限るものではなく、無線タグ部材は長いものとする)。それぞれの無線タグは、粘着材等でチューブ1808に固定する。無線タグが複数入った無線タグのチューブ1808は、一定間隔で複数の無線タグを装着するために使うことができる。たとえば、道路脇に設置して電子杖などとともに使用すれば、身体の不自由な人への提供も可能になる。
【0028】
図18は、図14あるいは図15の無線タグ束(無線タグ単体を排除するものではない)をシートや紙に装着するための無線タグ装着装置である。本無線タグ装着装置の上部1902と下部1918が接続部1920で接続され、上部1902と下部1918が接続部1920を中心として動くものである。上部1902と下部1918の間にシートや紙などをはさみ、上部1902を下部1918に押し付けると、無線タグ1904の足(アンテナ)がシートに刺さる。さらに押し付けると、図4、図6、図8、図9のように無線タグの足の部分が曲がり、無線タグがシートに装着される。格納部1906は無線タグ1904の束(無線タグ束)を格納するためのものであり、板1908は、ばね1910で無線タグ1904の束を前に押し出すためのものである。上部1902と下部1918にシートをはさみ、上部1902を下部1912に押し付けると、押し出し部1916によって無線タグの一つが前に押し出され、シートに刺さる。さらに上部1902を押し付けると、曲げガイド部1912によって、無線タグの足が内側あるいは外側に曲げられ、無線タグがシートに接続される。
【0029】
本実施例は、紙などを金属のワイヤーで留めるホッチキスに似ている。しかし、装着するものが金属のワイヤーではなく保護すべきICを有する無線タグであること、曲げガイド部1912で足を内側に曲げる場合以外に、外側に曲がる実施例があることが異なる。また、無線タグをシートに差し込んだ際、無線タグからデータを読み込んだり、書き込んだりすることが必要となる。リーダライタ部1914は、無線タグ装着装置の頭部につけられ、無線タグをシートに装着したあと、あるいは、装着する前に、無線タグのデータの読み書きを行う。書き込むデータや読み込むデータは、リーダライタ部1914の制御装置1922に保存される。また、必要ならば、読取ったデータを別の装置に送るための送信部を有する。
【0030】
無線タグの足を曲げる機構について、図25を使って説明する。無線タグ2602は、押し出し部2614と2616によって、下に押し出される。無線タグのアンテナ2604と2608を曲げた足2606と2610は、商品などのシート2612に刺さり、さらに貫通して、曲げガイド部2618と2620に届く。上部2622を下部2624にさらに押し付けることにより、押し出し部2614と2616が無線タグ2602をさらに下に押し付け、足2606と2610は、曲げガイド部2618と2620のガイドに従って、外側に曲げられ、図9のようにシート2612に固定される。押し出し部2614と2616は、無線タグ2602のICチップを内蔵した部分を保護するように間があき、アンテナ2604と2608の水平部(水平な部分)に接して押し付ける。これにより、無線タグ2602は図18の格納部1906から押し出される。
【0031】
本発明の無線タグは、いろいろな種類の商品(或いは商品に付随する商品付随物)につけられる。また、その商品はいろいろな種別に分けられる。このような要求を満足するための無線タグのデータの実施例を図19に示す。サービス識別子2004は、特定の商品やサービスを示すものである。サービスデータ2006は、特定の商品やサービスでの種別などを示すために使われるデータ領域である。これらは商品あるいはサービスを識別するための情報であり、二進数で表したNビットの検査情報2002として無線タグの記憶部に記憶される。
【0032】
本発明の無線タグは輻輳制御を持たないものが前提である。輻輳制御を持たない無線タグは、無線タグのICチップの中に、輻輳制御回路が必要でないため、安価になる。ここで、複数の無線タグのデータを個別に取り出すことができないことという問題が生じる。しかし、無線タグの通信で使用しているマイクロ波の電気的特性を使うと、輻輳制御機構をもたない無線タグでも、リーダライタ(リーダ)が複数の無線タグを読取ってしまう状況においても、種別の区別や無線タグの個数の確認を限られた範囲ではあるが行うことができる。本発明では、無線タグのデータの設定を工夫することにより、輻輳制御機能に代わるいくつかの機能を実現する。
【0033】
リーダライタで無線タグのデータを読み出すために、マイクロ波を送ると、無線タグは無線タグの中のデータをマイクロ波でリーダライタに送り返す。その際、輻輳制御を持たない複数の無線タグがリーダライタからマイクロ波を受けると、複数の無線タグがデータをマイクロ波で返し始める。リーダライタは複数の無線タグのマイクロ波を同時に読むため、個々の無線タグのデータを識別することができなくなる。実際には、複数の無線タグから送られてきたマイクロ波のデータの論理和(“1”がHighである正論理の場合)を取った形で読取られる。たとえば、無線タグ1が“0101”というデータを送信し、無線タグ2が“1010”というデータを送信すると、リーダライタでは“1111”というデータを読取ることになる。リーダライタ側は、図24に示すように無線タグに一定の間隔でマイクロ波を送る。2502および2504、2506、2508は、無線タグにマイクロ波を送っていない時間帯であり、2510および2512、2514は、リーダライタから無線タグにマイクロ波を送っている時間帯である。実際の波形は、2510の区間はマイクロ波が出ている時間帯であり、実際にはマイクロ波の波形となっている。無線タグはマイクロ波を受けているときに、リーダライタにデータを返す。無線タグは2510あるいは2512、2514の立ち上がりに同期して、データをリーダライタに返す。
【0034】
あらかじめ定められた個数の商品などの物に無線タグがつけられ、定められた個数が入っていることを確認したいという要望がある。これは、箱の中に複数の物、たとえば、靴などが入っている場合、同じ商品で右足用と左足用が入っていることを、箱を開けずに確かめたいという要望である。また、箱の中に同じ物を二つ入れたことを確かめたいという要望である。本実施例では、右足用あるいは左足用と同じ商品を例にして、説明する。靴は同じであるため、サービス識別子は以下のように同じデータである。データは2進数でのビット表示をしている。
サービス識別子:“0011”
しかし、右足用と左足用を区別するために、サービスデータの中に以下のような異なった商品識別子を使用する。
右足用の靴の商品識別子:“10”
左足用の靴の商品識別子:“01”
箱の外からリーダライタで無線タグを読取ると、3つのケースがありえる。右足用と左足用の靴が箱の中に入っている場合は、読取ると、“001111”というデータを読取ることができる。最初の4ビットのデータはサービス識別子である。二つの無線タグが入っていても、右足用と左足用の靴のサービス識別子は同じであるため、靴のサービス識別子である“0011”が読取られる。5番目と6番目のビットの“1”はそれぞれ右足用の靴と左足用の靴につけられたタグのサービスデータの商品識別子が読取られたものである。それぞれのビットは論理和をとられ“1”となる。
【0035】
右足用の靴しか入っていない箱の無線タグを読取ると、“001110”というデータを読取る。また、右足用の靴が二つはいっている場合も同じ“001110”というデータとなる。一方、左足用の靴が一つあるいは二つ入っている箱の無線タグを読取ると、“001101”というデータを読取る。右足用と左足用が入っている場合は、“001111”と読取られるはずであるため、“001110”や“001101”というデータの場合は箱の中の内容物がおかしいということがわかる。このようにサービス識別子とサービスデータの中にある商品識別子を確認することにより、箱をあけずに商品の入れ間違いを検査することができる。
【0036】
本発明は、本実施例のように二つの種別だけではなく、商品種別を割り当てるビット数を増やすことにより、二つ以上の種別を持つ商品への対応が可能である。たとえば、3つの商品種別の物が入っていることを確認する場合は、3つのビットを使用すればよい。また、同一種別の商品を複数個格納する場合、仮想的に商品種別を分けることにより、同じ商品の複数の存在を確認することができる。このように、商品の種別を識別するための商品識別子として、異なったデータ位置に“1”を割り当てることにより、どの商品種別を格納したかがわかるようになる。本実施例は、種別ごとに“1”を割り当てたものである。負論理であれば、“0”を割り当てる。
【0037】
当然のことであるが、複数の無線タグの置かれている位置などの影響から、複数の無線タグが同時にデータを返さない場合は、輻輳制御機能が必要ではないケースであるため、問題なく読取ったデータを使って中身を判断することができる。
【0038】
なお、この方法では、右足用の靴が二つ、左足用の靴が一つ入っているような場合でも、読取ったデータは“001111”となり、右足用の靴と左足用の靴が一つづつ入っている場合と区別することはできない。しかし、靴のような場合、箱の中に右足用の靴が二つ左足用の靴が一つ入るようなスペースはなく、箱の外から外観ですぐにわかる。
【0039】
無線タグのデータを読取り、無線タグのデータの整合性を評価するリーダライタ(リーダ)の実施例を図20に示す。リーダライタ2102は、無線タグのデータを読取るアンテナ2104を持ち、アンテナ2104からマイクロ波を送信し、無線タグからの応答を読取る。その結果をディスプレイ2106に表示する。スイッチ2108は、電源スイッチで、押すたびに電源が入ったり、切られたりする。スイッチ2110は、無線タグの整合を確認する動作スイッチである。動作スイッチ2110を押すと、アンテナ2104からマイクロ波が無線タグに送信され、無線タグのデータの読取りを行い、整合性のチェックを行う。読取ったデータがリーダライタの中にあるデータと整合するかを判断し、整合していれば、整合していることをディスプレイ2106に表示し、整合していないならば、整合していないことを2106に表示する。再度、動作スイッチ2110が押されると、無線タグからのデータの読取りを中止する。
【0040】
商品に無線タグが装着され、その商品が箱などに入っている場合、商品に付いているべきタグの商品識別子と読取った商品識別子が同じであれば、整合性が確認できたとし、箱をあけずに箱に入った商品を確認することができる。この処理を図21で説明する。リーダライタ2102の動作スイッチ2110が押されたならば、処理を開始する(2202)。再度動作スイッチ2110が押されていないならば(2204)、無線タグのデータの整合性の検査を繰り返し行う(2206)。読取ったデータがリーダライタの中にあるデータと整合性が取れるか否かを検査し(2208)、整合していないならば、整合していないことをディスプレイ2106に表示する(2212)。そして、動作スイッチ2110が押されるかどうかを確認し、押されていなければ、再度、整合性の検査を行う。押されていれば、動作を終了する(2216)。一方、整合していれば、整合していることをディスプレイ2106に表示し(2214)、動作を終了する(2218)。
【0041】
たとえば、先の靴の例では、サービス識別子が
サービス識別子:“0011”
であり、右足と左足用の靴の商品識別子は、
右足用の靴の商品識別子:“10”
左足用の靴の商品識別子:“01”
であった。右足と左足用の靴が両方入っている箱の中の無線タグを読取り、
“001111”
を読取ることができれば、右足と左足用の靴の両方が入っていることを確認することができる。5番目と6番目のビットが、それぞれ、右足用の靴と左足用の靴における商品識別子のビットの位置である。両方とも“1”であれば、右足と左足用の靴の両方が入っていることを示している。もし、無線タグが離れていて、右足用の靴の無線タグと左足用の無線タグを別々に読み込んだならば、
“001110”
“001101”
のデータを一つの箱の無線タグから読み込むことができれば、箱の中に右足と左足用の靴の両方が入っていることを確認することができる。もし、一つの箱の中から、
“001110”
“001101”
のどちらかのデータしか読み取ることができなければ、右足用か左足用の靴しか入っていないことがわかる。図21の整合性の検査2210では、右足用と左足用の靴の商品識別子を両方読むことができれば、整合しているとみなす。そのため、右足用と左足用の靴の無線タグを別々に読んだ場合は、読み込んだデータをいったん蓄積し、再度、読み込んだデータと論理的ORを取り、商品識別子が“11”になれば、整合したとみなす。右足用と左足用の靴の無線タグを同時に読んだ場合は、商品識別子が“11”となっており、一度の読取りで整合していることがわかる。
【0042】
商品識別子として、1ビットではなく複数のビットを割り当てることもできる。たとえば、パジャマのように上着とズボンが箱の中に入っていることを、箱をあけずに検査するためには、上着とズボンのサイズであるS、M、Lに、それぞれ “01”、“10”、“11”の割り振りを行う。そして、上着のサイズをサービスデータの上位2ビット、ズボンのサイズをそれに続く2ビットで表わすとすると、Sサイズの組み合わせでは、“0101”、Mサイズの組み合わせでは、“1010”と読取ることができれば、輻輳制御機能がない無線タグを使っても、サイズが妥当であることを確認することができる。本実施例のように、商品の種別によっては、複数のビットを割り当てる方法が必要な場合がある。
【0043】
パジャマの例のように、商品識別子の“1”のビットが1個でない場合、商品種別が確実に入っていることを確かめるためには、商品識別子以外に、商品種別のデータの“0”の数と“1”の数を商品識別子につける必要がある。パジャマの例では、Lサイズのパジャマに、LサイズのズボンとSサイズとMサイズの上着が入っていると、商品識別子だけを確認すると、“1111”となり、Lサイズの上着とズボンが入っているように見える。このように、複数のビットを使って商品識別子を割り当てる場合、商品識別子の“0”と“1”のビットの数を二進数で表した商品種別の確認用データ(確認子)を使用する。本実施例では、サイズを示すために2ビット以外に、“0”と“1”のビットの数を示すために、それぞれ2ビットづつ使用する。それぞれのサイズの上着の商品識別子と商品識別子を確認するための確認子のデータは以下のようになる。
Sサイズ:“010101”
Mサイズ:“100101”
Lサイズ:“110010”
ここで、最初の2ビットは、サイズを示し、次の2ビットは二進数で表した最初の2ビットの“0”の数を示し、最後の2ビットは二進数で表した最初の2ビットの“1”の数を示す。このように確認子を設定すると、SサイズとMサイズの上着が二つはいった場合、無線タグから読取られるデータは、“110101”となり、確認子が示す“0”あるいは“1”の数と商品識別子の“0”あるいは“1”の数が矛盾するため、Lサイズの上着以外のものが入っていることがわかる。なお、確認子として“0”あるいは“1”のビットの数だけを使うか、本実施例のように両方を使うかは、確認するデータに依存する。
【0044】
複数の靴の商品があり、かつそれぞれに異なったサービス識別子が複数ある場合には、先の実施例の方法では、別の商品の右足の靴と左足の靴が混ざって箱の中に入っていた場合に検出ができない可能性がある。Aという靴とBという靴の商品のサービス識別子が以下のようになっていたとする。
A靴のサービス識別子:“0011”
B靴のサービス識別子:“0010”
それぞれの靴の右足用と左足用の靴の種別は前と同じように、サービスデータでの商品識別子は以下のようにする。
右足用の靴の商品識別子:“10”
左足用の靴の商品識別子:“01”
このような商品がある場合、A靴用の商品の中にB靴の左足用の靴がまぎれた場合、先の実施例では別のサービス識別子を持った商品が混ざったことを識別することはできない可能性がある。サービス識別子と商品識別子を読取った場合、“001111”となり、A靴の右足用と左足用の靴が入っているデータと同じになってしまう。
【0045】
このような可能性がある場合でも、A靴用の商品の中にB靴の左足用の靴がまぎれたことを検知するためには、サービス識別子の“0”のビットの数を二進数で表した確認子をサービス識別子のあとに付加し、サービス識別子の整合性を検査することにより、異なった商品が混在したことを検知する。先の例でのA靴とB靴のサービス識別子と、サービス識別子の確認用のデータであるサービス識別子確認子として“0”であるビットの数は、以下のようにする。
A靴のサービス識別子+“0”のビットの数(サービス識別子確認子):“0011”+“010”=“0011010”
B靴のサービス識別子+“0”のビットの数(サービス識別子確認子):“0010”+“011”=“0010011”
サービス識別子に続く3ビットがサービス識別子の“0”であるビットの数を二進数で表した確認子である(すべて2進数での表示である)。A靴のサービス識別子は、“0011”であるため、サービス識別子確認子である“0”のビットの数は、“010”である。このようにしておくことにより、Aの靴の右足用の靴とBの靴の左足用の靴が混在した場合は、
“001101111”
となり、サービス識別子の“0”の数とサービス識別子確認子が表す“0”の数の整合性を調べることにより、異なった商品が混在したことがわかる。最初の4ビットの“0011”はA靴のサービス識別子とB靴のサービス識別子の論理和となったものである。これだけ見れば、A靴のサービス識別子とみなすことができる。続く3ビットの“011”は、サービス識別子の“0”のビットの数を二進数で表す。しかし、この数は、最初の4ビットのサービス識別子を示す4ビットの“0”の数と矛盾する。そのため、この読取りデータから、サービス識別子が異なった靴が入っている可能性があることがわかる。サービス識別子確認子に続く2ビットの“11”は、右足用と左足用の靴が入っていることを示している。しかし、サービス識別子の妥当性を示すサービス識別子確認子のデータからは、異なった商品の靴が箱の中に入っている可能性が高いことを示している。
【0046】
先の実施例では、別の商品のサービス識別子が混ざっているかを確かめるために、“0”のビットの数を二進数で表す確認子を使用したが、パリティチェックやエラーディテクションコードを使用しても実現できる。パリティチェックは、サービス識別子の“1”のビットの数とパリティチェック用のビットを加えると、偶数あるいは奇数になるように、パリティチェック用のビットも値を決める方法である。エラーディテクションコードは、CRC(Cyclic Redundancy Check :巡回冗長検査)方式のようなアルゴリズムを利用した方法である。
【0047】
靴などの商品の種類が複数あるため、サービス識別子が複数ある可能性がある場合のサービス識別子の整合性を確認する実施例を図23に示す。
【0048】
リーダライタ2102の動作スイッチ2110が押されたならば、処理を開始する(2402)。再度動作スイッチが押されていないならば(2404)、無線タグの読取りを行う(2406)。読取ったサービス識別子とサービス識別子確認子が矛盾しているかどうか評価し(2408)、矛盾すれば、商品が妥当でないことを表示し(2412)、矛盾がなければ、商品の内容が妥当であることを示す(2410)。たとえば、先のA靴とB靴の例では、サービス識別子とサービス識別子の“0”の数を二進数で表す確認子を加えると、データは以下のようであった。
A靴のサービス識別子+“0”のビットの数を二進数で表す確認子:“0011”+“010”=“0011010”
B靴のサービス識別子+“0”のビットの数を二進数で表す確認子:“0010”+“011”=“0010011”
読取ったデータが“0011010”であれば、A靴につけられた無線タグであることがわかり、読取ったデータが“0010011”であれば、B靴につけられた無線タグであることがわかる。それ以外のデータであれば、商品の内容が正常でないことがわかる。
【0049】
靴を例にした実施例では、間違った物が入っているかを確認することができたが、正しい物が一つではなく、複数入っていることを検知することはできなかった。正しい物が一つ入っていることを確認するためには、商品識別子以外に個品を示す連続データとその妥当性を確認する番号確認子を使用する。
【0050】
個品番号と番号確認子を使ったデータ構造は、サービス識別子、個品番号、番号確認子の3つのフィールドからなる。個品番号は、個々の商品を識別するための連続番号やランダムな番号であり、二進数で表した所定のビット数を使用する。番号確認子は、個品番号の妥当性を確認するデータであり、個品番号の“0”あるいは“1”のビットの数を二進数で表す。靴の例の実施例では、
靴のサービス識別子+サービス識別子の確認子+
右足の商品識別子+個品番号+確認子+
左足の商品識別子+個品番号+確認子
となる。右足用の靴であれば、左足の商品識別子と個品番号、確認子は“0”である。右足用の靴の例では以下のようになる。
“0011 010 1 0010111010 0101 0 0000000000 0000”
わかりやすくするために、スペースで分割した。最初の“0011”は、商品A靴を示すサービス識別子、その続きの“010”は、サービス識別子の“0”の数を示すサービス識別子確認子、 そのあとの“1”は右足の靴であることを示す商品識別子、それに続く“0010111010”は右足の靴の個品番号、そのあとの“0101”は個品番号の“0”のビットの数を示す個品番号確認子である。そのあとの3つのフィールドは、左足用のためのフィールドであるため、すべて“0”となっている。左側の靴の無線タグのデータは、たとえば以下のようになっている。
“0011 010 0 0000000000 0000 1 0001001110 0110”
最初と2番目のフィールドは、右足用の靴の無線タグのデータと同じである。第3、第4、第5フィールドは、右足用のデータであるため、すべて“0”となっている。第6フィールドは、左足を示す商品識別子であり、そのあとの“0001001110”は、左足の靴の個品番号である。そのあとの“0110”は、個品番号の“0”の数を示している個品番号確認子である。
【0051】
正しく右足用の靴と左足用の靴が一つづつ箱の中に入っている場合は、先の二つの無線タグのデータを同時に読んだ際、以下のようなデータを読み取ることができれば、正しく入っていることを確認することができる。
“0011 010 1 0010111010 0101 1 0001001110 0110”
このデータの最初の“0011”は、商品A靴を示すサービス識別子、その続きの“010”は、サービス識別子の“0”の数を示すサービス識別子確認子であり、そのあとの“1”は右足の靴であることを示す商品識別子で、それに続く“0010111010”は右足の靴の個品番号、そのあとの“0101”は、個品番号の“0”のビットの数を示す個品番号確認子である。そのあとの“1”は左足を示す商品識別子であり、そのあとの“0001001110”は、左足の靴の個品番号であり、そのあとの“0110”は、個品番号の“0”の数を示している個品番号確認子である。右足用と左足用のサービス識別子及び個品番号とそれぞれの確認子の整合性が取れているため、それぞれの靴は一つづつ入っていることを確認することができる。
【0052】
もし、右足用の靴が一つ以上箱の中に入っているかを確認するためには、個品番号と個品番号確認子の整合性をとればよい。たとえば、次のような二つの右足用の靴が入っている場合、
“0011 010 1 0010111010 0101 0 0000000000 0000”
“0011 010 1 0010110010 0110 0 0000000000 0000”
同時にこのような二つの無線タグのデータを読んだ場合、個品番号は、“0010111010”となり、個品番号確認子は“0111”となる。これは、第4フィールドと第5フィールドのデータの論理和がとられたためである。個品番号確認子を確認することにより、個品番号の“0”のビットの数と、個品番号確認子が二進数で表す“0”の数が異なるため、一つ以上の右足用の靴が入っていることがわかる。
【0053】
以上のように、個品番号と“0”のビットの数を表す確認子をつけることにより、商品が複数入っているか否かを検出できる。これは、データの論理和が取られ、“0”のビットの数は、同じ位置に“1”があれば、消えてなくなるが、確認子では、“0”の数を確認に使用しているため、“0”の値が“1”と論理和をとられて消えると、確認子が表す数は減らずに増えてしまうためである。このような確認子をつけた無線タグの整合性の確認の実施例を図22を用いて説明する。
【0054】
リーダライタ2102の動作スイッチ2110が押されたならば、処理を開始する(2302)。再度動作スイッチ2110が押されていないならば(2304)、無線タグの読取りを行う(2306)。押されていれば、読取りを終了する(2316)。読取ったデータが商品個別番号の整合性に合致する検査する(2308)。2310で合致していないならば、整合していないことをディスプレイ2106に表示する(2314)。合致すれば、整合していることをディスプレイ2106に表示する(2312)。動作スイッチ2110が押されるかどうかを確認し、押されていなければ、再度整合評価を行う。
【0055】
輻輳制御機能がない無線タグを使って、種別の管理や複数個の物が入っていないかを確認するためには、無線タグの装着の順序を定める必要がある場合がある。同じ商品の種別だけを連続生産している場合は、その商品に該当する商品識別子を付けておけばよい。しかし、商品が出来上がってから、無線タグをつける場合などでは、装着の順序が問題になる可能性がある。これを解決するための実施例は、図18の無線タグ装着装置の無線タグの束を作る際に一定の順番で無線タグを並べて束にすることである。図14あるいは図15のように無線タグを束にする場合、靴の例では、右足用と左足用を交互に束にして、装着機械で無線タグを装着する際、装着しやすいようにする。
【0056】
その他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【発明の効果】
本発明によれば、無線タグを装着するために、無線タグのアンテナを使って実装することにより、実装コストを下げることができるという効果を奏する。輻輳制御がない安価な無線タグを使っても、データとして商品の種別に対応して“1”であるデータフィールドを用意することにより、その商品がそろっていることを確かめることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】非接触ICチップの概略構成図である。
【図2】アンテナをワイヤーで実現した無線タグの説明図である。
【図3】図2の無線タグのアンテナの両端を曲げた例を示す説明図である。
【図4】無線タグのアンテナの一部を商品などのものに差込み、さらに内側に曲げて無線タグを固定した例を示す説明図である。
【図5】無線タグのアンテナをタグから平行にまっすぐに出した例を示す説明図である。
【図6】図5の無線タグのアンテナを商品などのものに差込み、さらに外側に曲げて無線タグを固定した例を示す説明図である。
【図7】無線タグのアンテナの水平な部分を長くした例を示す説明図である。
【図8】図7の無線タグのアンテナを商品などのものに差し込み、さらに内側に曲げて無線タグを固定した例を示す説明図である。
【図9】図7の無線タグのアンテナを商品などのものに差し込み、さらに外側に曲げて無線タグを固定した例を示す説明図である。
【図10】図3の無線タグを補強した例を示す説明図である。
【図11】図10の無線タグのアンテナをプラスチック等の不導電性の物質で覆った例を示す説明図である。
【図12】無線タグのアンテナをプラスチック等の固定部材に装着した例を示す説明図である。
【図13】無線タグ束にする前の無線タグの例を示す説明図である。
【図14】図13の無線タグを束にして無線タグ束を作成した例を示す説明図である。
【図15】図13の無線タグを粘着材で互いにくっつけ無線タグ束を作成した例を示す説明図である。
【図16】無線タグをビニールのチューブに実装した例を示す説明図である。
【図17】複数の無線タグをビニールのチューブに実装した例を示す説明図である。
【図18】無線タグの束を商品などに実装するための無線タグ装着装置の例を示す説明図である。
【図19】無線タグのデータ構造の例を示す説明図である。
【図20】無線タグの情報を読取るリーダライタ(リーダ)の例を示す説明図である。
【図21】無線タグの商品識別子の整合性を確認する処理の例を示すフローチャートである。
【図22】無線タグの商品個別番号の整合性を確認する処理の例を示すフローチャートである。
【図23】無線タグのサービス識別子の整合性を確認する処理の例を示すフローチャートである。
【図24】リーダライタ(リーダ)からのデータ読取り間隔を示した例を示す説明図である。
【図25】図18の無線タグ装着装置の詳細図である。
【図26】無線タグのアンテナをビニールの紐(固定部材)につけ、そのビニールの紐を商品に装着することにより、無線タグを固定した例を示す説明図である。
【図27】無線タグのアンテナの片方にクリップ(固定部)を設け、そのクリップを商品に装着することにより、無線タグを固定した例を示す説明図である。
【図28】無線タグのアンテナの片方を折り曲げることにより、商品などに装着した例を示す説明図である。
【符号の説明】
102 非接触ICチップ
302 ICチップが組み込まれている部品
304、306 アンテナ
402 ICチップが組み込まれている部品
404、408 アンテナ
406、410 足
502 ICチップが組み込まれている部品
504、508 アンテナ
506、510 足
512 シート
804、808 水平部(水平な部分)
1214、1216、1218、1220 ビニールチューブなどの不導電性の物質
1306、1310、1314 プラスチックの不導電性の線材(固定部材)
1808 チューブ(長尺な部材)
1906 格納部
1916 押し出し部
1912 曲げガイド部
1914 リーダライタ部
1922 制御装置
2102 リーダライタ(リーダ)
2104 アンテナ
2106 ディスプレイ
2108 スイッチ(電源スイッチ)
2110 スイッチ(動作スイッチ)
2614、2616 押し出し部
2618、2620 曲げガイド部
2714 ビニールなどの線材(固定部材)
2806 クリップ(固定部)

Claims (11)

  1. 商品を識別するための情報を記憶する記憶部と、該記憶部に記憶された前記情報の送受信を行うためのアンテナとを備えるとともに、該アンテナを、前記商品或いは該商品に付随する商品付随物に差し込んで固定するための固定部として機能させる無線タグを、分離自在に複数接着して形成する
    ことを特徴とする無線タグ束。
  2. 請求項1に記載の無線タグ束において、
    前記アンテナに、前記商品或いは前記商品付随物に差し込まれず表面に沿う水平な部分を設ける
    ことを特徴とする無線タグ束。
  3. 請求項2に記載の無線タグ束において、
    前記水平な部分を長く設定する
    ことを特徴とする無線タグ束。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の無線タグ束において、
    前記水平な部分を、前記商品或いは前記商品付随物に差し込む際の押し付け部として機能させる
    ことを特徴とする無線タグ束。
  5. 請求項1ないし請求項4いずれか記載の無線タグ束において、
    前記アンテナの先端部分を、前記商品或いは前記商品付随物に貫通させて内側或いは外側に曲げて使用する
    ことを特徴とする無線タグ束。
  6. 請求項1ないし請求項5いずれか記載の無線タグ束において、
    前記アンテナの少なくとも一部を不導電性の物質で覆う
    ことを特徴とする無線タグ束。
  7. 商品を識別するための情報を記憶する記憶部、及び該記憶部に記憶された前記情報の送受信を行うためのアンテナを備えるとともに、該アンテナを、前記商品或いは該商品に付随する商品付随物に差し込んで固定するための固定部として機能させる無線タグ、或いは該無線タグを分離自在に複数接着して形成した無線タグ束を格納する格納部と、
    該格納部に格納された前記無線タグ或いは前記無線タグ束のうちの一つを、前記記憶部を保護しつつ押し出す押し出し部と、
    該押し出し部で押し出された前記無線タグ或いは前記無線タグ束のうちの一つを受けて前記アンテナを曲げる曲げガイド部と、
    を備える
    ことを特徴とする無線タグ装着装置。
  8. 請求項7に記載の無線タグ装着装置において、
    前記曲げガイド部で前記アンテナを内側或いは外側に曲げる
    ことを特徴とする無線タグ装着装置。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の無線タグ装着装置において、
    前記記憶部に対する情報の読み書きを行うリーダライタ部と該リーダライタ部に対する制御部とを更に備える
    ことを特徴とする無線タグ装着装置。
  10. 商品或いはサービスを識別するための情報を記憶する記憶部を備える無線タグであって、
    特定の事項を識別するための二進数で表したNビットの検査情報とともに、該検査情報の0又は1の数を二進数で表した確認子を前記記憶部に記憶する
    ことを特徴とする無線タグ。
  11. 請求項10に記載の無線タグにおいて、
    前記検査情報とともに、特定の商品或いはサービスの種別を識別するための情報及び特定の商品或いはサービスを識別するための情報とは別の、個々の商品或いはサービスを識別するための二進数で表した所定のビット数の個品番号と、該個品番号の0又は1の数を二進数で表した番号確認子とを前記記憶部に記憶する
    ことを特徴とする無線タグ。
JP2002034978A 2002-02-13 2002-02-13 無線タグ、無線タグ束、及び無線タグ装着装置 Expired - Fee Related JP3960523B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002034978A JP3960523B2 (ja) 2002-02-13 2002-02-13 無線タグ、無線タグ束、及び無線タグ装着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002034978A JP3960523B2 (ja) 2002-02-13 2002-02-13 無線タグ、無線タグ束、及び無線タグ装着装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005026977A Division JP4026779B2 (ja) 2005-02-02 2005-02-02 簡易装着無線タグと無線タグ装着装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003234673A JP2003234673A (ja) 2003-08-22
JP2003234673A5 JP2003234673A5 (ja) 2005-08-18
JP3960523B2 true JP3960523B2 (ja) 2007-08-15

Family

ID=27777299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002034978A Expired - Fee Related JP3960523B2 (ja) 2002-02-13 2002-02-13 無線タグ、無線タグ束、及び無線タグ装着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3960523B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005210676A (ja) 2003-12-25 2005-08-04 Hitachi Ltd 無線用icタグ、無線用icタグの製造方法、及び、無線用icタグの製造装置
JP4359198B2 (ja) 2004-06-30 2009-11-04 株式会社日立製作所 Icタグ実装基板の製造方法
JP4477961B2 (ja) 2004-07-28 2010-06-09 株式会社日立製作所 Icタグ付きボルト
JP5159053B2 (ja) * 2005-06-30 2013-03-06 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
JP4796887B2 (ja) * 2006-04-28 2011-10-19 東芝テック株式会社 物品管理装置及び方法並びにプログラム
TW200905574A (en) * 2007-07-03 2009-02-01 Textilma Ag Rfid transponder chip module with connecting means for an antenna, textile tag with an rfid transponder chip module, and use of an rfid transponder chip module
JP5070076B2 (ja) * 2008-02-08 2012-11-07 富士通株式会社 非接触型記憶媒体の取り付け構造および非接触型記憶媒体ホルダの取り付け構造
JP6221370B2 (ja) 2012-08-30 2017-11-01 セイコーエプソン株式会社 媒体処理装置、及び媒体処理装置の制御方法
JP2018041472A (ja) 2012-08-30 2018-03-15 セイコーエプソン株式会社 媒体処理装置、及び媒体処理方法
JP2015179309A (ja) * 2014-03-18 2015-10-08 株式会社リコー Icチップの取付構造、rfid付きパッケージ、及びicチップの取付装置
CN106558006A (zh) * 2015-09-25 2017-04-05 上海伟赛智能科技有限公司 一种用于评价的智能系统和评价方法
JP7086669B2 (ja) * 2018-03-28 2022-06-20 トッパン・フォームズ株式会社 Rfidタグ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003234673A (ja) 2003-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3960523B2 (ja) 無線タグ、無線タグ束、及び無線タグ装着装置
TWI360078B (en) Proximity payment card with user-actuated switch a
US20020145036A1 (en) Radio frequency identification system and method
CN102246187B (zh) 具有低频功率辅助的物品级uhf rfid标签的系统和方法
US9292780B2 (en) Controllable RFID card
KR100558230B1 (ko) 무선 id 태그와 무선 id 태그에 관한 판정 장치 및방법, 관리 장치 및 방법
CN101322141B (zh) 使用射频标识标签比较和认证物品的方法和系统
US9013308B2 (en) Three dimensional RF signatures
CA2394363C (en) Radio frequency identification tagging, encoding/reading through a digitizer tablet
JP2002271229A (ja) Rfid検索装置およびrfidを利用する物品検索方法
US7520424B2 (en) Identification storage medium arrangement, a read apparatus and an identification system
US8441355B2 (en) Product and electronic tag assembly
US20090201135A1 (en) Wireless ic communication device and response method for the same
TW200921520A (en) Extended RFID tag
JP2007018067A (ja) Rfidタグ、及びrfidシステム
CN109863511A (zh) 被设计为在难以处理的基板上工作的rfid标签
US20020066418A1 (en) Combination visual and electronic animal identification tag
JPH11316809A (ja) 半導体装置
JP4026779B2 (ja) 簡易装着無線タグと無線タグ装着装置
JPH11258991A (ja) 客情報収集システム
CN112534442B (zh) 电子标签
US20040074676A1 (en) Method and apparatus for field programming radio frequency identification devices
JP5921728B2 (ja) Rfidラベルによるトリガイベントの形成
CN110333482A (zh) 物体放置状态的确定方法及相关装置
EP2314467A2 (en) Host article, electronic tag assembly and method for sensing pressure in a pressurized article

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050202

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070323

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070511

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110525

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110525

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120525

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120525

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130525

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130525

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees