JP3960202B2 - 内燃機関の排気系構成部品の接合構造 - Google Patents

内燃機関の排気系構成部品の接合構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の排気系構成部品(たとえば、排気管、触媒コンバータ、マフラーなど)の接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開2000−210736号公報は、2つの管を、溶接を用いずに、かしめによって接合する、管接合方法を開示している。
特開2000−210736号公報の接合構造では、2つの管のそれぞれの端部をカールさせて結合させ、さらに結合部を型間で管軸方向にプレスし偏平にして両管を強固に互いに密着させ、接合部を構成している。このプレスで、管のストレート部から接合部への立ち上がり部はほぼ90°の屈曲部となる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−210736号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来方法で接合された管に繰り返し曲げ荷重をかけて疲労試験してみると、管のストレート部(一般部)からカール形状部への立ち上がり部の屈曲部で疲労亀裂が発生しやすいことがわかった。
本発明の目的は、溶接レス構造を維持したまま、疲労強度を向上させた、内燃機関の排気系構成部品の接合構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 内燃機関の、互いに接合される雌雄の排気系構成部品を、断面がカール形状の接合部で、互いにかしめ結合した内燃機関の排気系構成部品の接合構造であって、
雌側の排気系構成部品の、一般部からカール形状部への移行部の径を徐変させると共に、前記移行部にかしめ成形のための押さえ面を周方向に複数箇所設けた、内燃機関の排気系構成部品の接合構造。
(2) 内燃機関の、互いに接合される雌雄の排気系構成部品を、断面がカール形状の接合部で、互いにかしめ結合した内燃機関の排気系構成部品の接合構造であって、
雌側の排気系構成部品と雄側の排気系構成部品の何れか少なくとも一方の排気系構成部品のカール形状を長円形状にした、(1)記載の内燃機関の排気系構成部品の接合構造。
(3) 内燃機関の、互いに接合される雌雄の排気系構成部品を、断面がカール形状の接合部で、互いにかしめ結合した内燃機関の排気系構成部品の接合構造であって、
雄側の排気系構成部品に、雌側の排気系構成部品のカール形状の再立ち上がり位置を決めるガイド用ビードを設けた、(1)記載の内燃機関の排気系構成部品の接合構造。
(4) 内燃機関の、互いに接合される雌雄の排気系構成部品を、断面がカール形状の接合部で、互いにかしめ結合した内燃機関の排気系構成部品の接合構造であって、
雌側の排気系構成部品の材料と雄側の排気系構成部品の材料が電位差を生じる材料の関係にある場合、雌側の排気系構成部品と雄側の排気系構成部品の何れか少なくとも一方に犠牲防食可能なメッキを施した、(1)記載の内燃機関の排気系構成部品の接合構造。
(5) 内燃機関の、互いに接合される雌雄の排気系構成部品を、断面がカール形状の接合部で、互いにかしめ結合した内燃機関の排気系構成部品の接合構造であって、
雌側の排気系構成部品と雄側の排気系構成部品の接触部の一部に凹みを設けた、(1)記載の内燃機関の排気系構成部品の接合構造。
(6) 内燃機関の、互いに接合される雌雄の排気系構成部品を、断面がカール形状の接合部で、互いにかしめ結合した内燃機関の排気系構成部品の接合構造であって、
雌側の排気系構成部品と雄側の排気系構成部品の何れか少なくとも一方の材質をTiまたはAlとした、(1)記載の内燃機関の排気系構成部品の接合構造。
【0006】
上記(1)〜(6)の内燃機関の排気系構成部品の接合構造では、雌側の排気系構成部品の、一般部からカール形状部への移行部の径を徐変させので、カール形状部への立ち上がり部の応力が緩和され、耐久性が向上される。曲げRのきつい型押さえ面があっても、周方向に一部あるに過ぎないので、型押さえ面による耐久性の悪化は少ない。
上記(2)の内燃機関の排気系構成部品の接合構造では、排気系構成部品のカール形状を長円形状にしたので、モーメントアームが長くなり、かつ軸直交方向荷重を面で分散して受けることができる。その結果、カール形状部の立ち上がりR部の応力集中が緩和され、耐久性が向上する。
上記(3)の内燃機関の排気系構成部品の接合構造では、雄側の排気系構成部品にガイド用ビードを設けたので、雌側の排気系構成部品がカールしてガイド用ビードに当たった時カール形状の再立ち上がり位置が決められる。ガイド用ビード位置を適宜選定することによってモーメントアームが大きくなり、カール形状を長円形状にしたのと類似の作用、効果が得られ、カール形状部の立ち上がりR部の応力集中が緩和され、耐久性が向上する。
上記(4)の内燃機関の排気系構成部品の接合構造では、雌雄の排気系構成部品の何れか一方に犠牲防食可能なメッキを施したので、雌側の排気系構成部品の材料と雄側の排気系構成部品の材料が電位差を生じる材料の関係にあっても、メッキ層が犠牲防食し、母材の腐食を防止でき。
上記(5)の内燃機関の排気系構成部品の接合構造では、雌側の排気系構成部品と雄側の排気系構成部品の接触部の一部に凹みを設けたので、雌雄の排気系構成部品が周方向に相対位置ずれすることを防止することができ、かしめ結合の弛みによるガス漏れ、強度低下を防止できる。
上記(6)の内燃機関の排気系構成部品の接合構造では、雌側の排気系構成部品と雄側の排気系構成部品の何れか少なくとも一方の材質をTiまたはAlとしたので、ステンレスの場合に比べて大幅に軽量化される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の望ましい実施例に係る内燃機関の排気系構成部品の接合構造を、図1〜図7を参照して説明する。
図2は本発明の実施例1、実施例4、実施例6を、図3は本発明の実施例2を、図4は本発明の実施例3を、図5は本発明の実施例5を、それぞれ示し、図1は本発明の何れの実施例にも適用可能である。図6、図7はその成形方法の一例を示す。
図1〜図7において、本発明の全実施例に共通な、または類似の構成部分には本発明の全実施例にわたって同じ符合が付してある。
【0008】
まず、本発明の全実施例に共通な、または類似の構成部分を、図1、図2、図6、図7を参照して説明する。
本発明の内燃機関の排気系構成部品の接合構造は、接合される排気系構成部品を互いに接合するための接合構造である。
内燃機関の、接合される排気系構成部品は、図1の代表的な排気系構成図に示すように、マフラー(メインマフラー、サブマフラーなど)2と排気管1、または、触媒コンバータ3と排気管1、または排気管1と排気管1、である。図1の2点鎖線の円で囲んだ部分が、排気系構成部品の接合構造が適用される部分であるが、これらのうち少なくとも1箇所に本発明の接合構造が適用される。
【0009】
排気系構成部品の接合構造は、従来は、通常、溶接接合によるが、本発明では、溶接を用いない溶接レス構造である。溶接は構成部品の薄壁が、溶接時、溶接の熱で溶け落ちたり穴があいたりすることがあるので、薄壁の排気系構成部品の場合は、溶接レス構造とすることが望ましい場合がある。
【0010】
本発明の内燃機関の排気系構成部品の接合構造(本発明の各実施例に共通な構造)は、図2に示すように、内燃機関の、接合される排気系構成部品11、12を、断面がカール形状の接合部13で、互いにかしめ結合した接合構造である。各排気系構成部品11、12は、図1の排気管1、マフラー2、触媒コンバータ3の何れかからなる。排気系構成部品11、12は、金属製部品で、たとえばステンレス製、Ti(Ti合金を含む)製、Al(Al合金を含む)製である。
以下、互いに接合される排気系構成部品11、12のうち、排気系構成部品11を雌側の排気系構成部品と呼び、排気系構成部品12を雄側の排気系構成部品と呼び、接合部13において、雄側の排気管構成部品を外側から巻きこんでいる部品の方を、雌側の排気系構成部品11と呼ぶことにする。
【0011】
雌側の排気系構成部品11は、ストレート状に軸方向に延びる一般部11aと、排気系構成部品11の端部に形成されたカール形状部11cと、一般部11aからカール形状部11cへの移行部11bを有する。
雌側の排気系構成部品11のカール形状部11cは、ほぼ半円状に湾曲して折り返す湾曲折り返し部11c1 と、湾曲折り返し部11c1 の内周部から再び半径方向外側に弧状に湾曲して立ち上がる再立ち上がり部11c2 と、折り返し前の部分に当たる先端部11c3 と、を有している。カール形状部11cは、そのカール形状断面内に空間部14を有しており、空間部14の断面はほぼ円形またはほぼ長円形である。したがって、カール形状部11cは、特開2000−210736号公報の接合部のような潰れた偏平形状にはなっていない。
【0012】
カール形状部11cは、湾曲折り返し部11c1 の外周部と移行部11bとの間にストレート状に軸方向に延びる軸方向伸長部11c4 を有していてもよい。また、カール形状部11cは、湾曲折り返し部11c1 の内周部と再立ち上がり部11c2 の内周部との間にストレート状に軸方向に延びる軸方向伸長部11c5 (図3の例に現れる)を有していてもよい。
【0013】
カール形状部11cと移行部11bは、一般部11aの延長線より半径方向外側に位置している。
一般部11aからカール形状部11cへの移行部11bは、図で2点鎖線で示したように、一般部11aからカール形状部11cへにかけて断面の径が徐変する径徐変部11b1 と、径徐変部11b1 より急激に径が変化して立ち上がりかしめ成形時に成形型16によって押される、周方向に複数箇所(図示例では等間隔に2箇所設けられた場合を示してあるが、等間隔に3箇所以上でもよい)設けられた、成形のための型押さえ面11b2 と、を有している。移行部11bにおいて、型押さえ面11b2 が設けられていない部分が径徐変部11b1 となっている。
【0014】
雄側の排気系構成部品12は、ストレート状に軸方向に延びる一般部12aと、排気系構成部品12の端部に形成されたカール形状部12cとを有する。
雄側の排気系構成部品12のカール形状部12cは、ほぼ半円状に湾曲して立ち上がり折り返す湾曲折り返し部12c1 と、湾曲折り返し部12c1 の外周部から再び半径方向内側に弧状に湾曲する再縮径部12c2 と、折り返し前の部分に当たる先端部12c3 と、を有している。カール形状部12cは、そのカール形状断面内に空間部15を有しており、空間部15の断面はほぼ円形またはほぼ長円形である。したがって、カール形状部12cは、特開2000−210736号公報の接合部のような潰れた偏平形状にはなっていない。
空間部15の断面がほぼ長円形の場合、カール形状部12cは、湾曲折り返し部12c1 の外周部と再縮径部12c2 の外周部との間にストレート状に軸方向に延びる軸方向伸長部を有していてもよい。
【0015】
雌側排気系構成部品11のカール形状部11cと雄側の排気系構成部品12のカール形状部12cは、排気系構成部品11、12の軸方向に隣接させて配設されている。空間部14、15の断面形状が共にほぼ円形の場合の、空間部14、15中心間の軸方向距離をa(図2)とし、空間部14、15の一つの断面形状がほぼ長円形の場合の、空間部14、15中心間の軸方向距離をb(図3)とした場合、b>aである。
【0016】
成形方法を、図6、図7を参照して説明する。ただし、図6、図7の方法以外によって成形してもよい。
雌側排気系構成部品11の成形方法は、図6(イ)に示すように、まずストレートパイプからなる雌側排気系構成部品11の素材の端部にコーン部を有するエキスパンダ17を押し込み、端部を拡径する。ついで、拡径した端部に、成形済みの雄側排気系構成部品12のカール形状部12cを挿入し、図6(ロ)に示すように、軸方向に分割した型16を互いに接近させて拡径した素材の端部を一方の型16の成形面に押し当て、拡径した素材の端部に内周側に向かう予備成形部18を形成する。ついで、図6(ハ)に示すように、分割した型16をさらに接近させて、予備成形部18をさらにカール成形して雌側排気系構成部品11のカール形状部11cを形成する。
【0017】
雄側排気系構成部品12の成形方法は、図7に示すように、ストレートパイプからなる雄側排気系構成部品12の素材の端部と、半円よりさらに回り込んだ部分19をもつ型20とを接近させて、素材の端部をカール成形し、雄側排気系構成部品12のカール形状部12cを形成する。
【0018】
上記の全実施例にわたって共通する部分の作用については、雌側の排気系構成部品11の、一般部11aからカール形状部11cへの移行部11bの径を徐変させので、一般部11aからカール形状部11cへの立ち上がり部の応力が緩和され、接合部の耐久性が向上される。
また、曲げRのきつい型押さえ面11b2 があっても、周方向に一部あるに過ぎないので、型押さえ面11b2 による耐久性の悪化は少なく、従来に比べて耐久性がはるかに向上される。
【0019】
つぎに、本発明の各実施例に特有な部分を説明する。
本発明の実施例1では、図2に示すように、雌側排気系構成部品11の空間部14と雄側排気系構成部品12の空間部15の断面形状は共にほぼ円形である。雌側排気系構成部品11のカール形状部11cと雄側排気系構成部品12のカール形状部12cとは互いに接触している。雌側排気系構成部品11の移行部11bには、2箇所、径徐変部11b1 が周方向に等間隔に設けられている。
作用については、径徐変部11b1 を設けたたため、接合部に曲げモーメントがかかった場合でもカール形状部11cへの立ち上がり部の応力が緩和され、接合部の耐久性が向上される。
【0020】
本発明の実施例2では、図3に示すように、雌側排気系構成部品11のカール形状部内空間部14と雄側排気系構成部品12のカール形状部内空間部15の一方の断面形状がほぼ長円形である。図示例では、雌側排気系構成部品11のカール形状部内空間部14を長円形にした場合を示したが、雄側排気系構成部品12のカール形状部内空間部15を長円形にしてもよい。雌側排気系構成部品11の空間部14と雄側排気系構成部品12の空間部15の中心間距離bは、実施例1の雌側排気系構成部品11の空間部14と雄側排気系構成部品12の空間部15の中心間距離aに比べて長い。雌側排気系構成部品11のカール形状部内空間部14を長円形にした場合、雌側排気系構成部品11のカール形状部11cは、軸方向伸長部11c4 の他に、軸方向伸長部11c5 を有している。
【0021】
実施例2の作用については、たとえば雄側排気系構成部品12に上下方向の荷重が働いた場合、雌側排気系構成部品11が固定されていると仮定すると、接合部13には曲げモーメントMが働く。
曲げモーメントMは、主に、軸方向に直角方向の荷重Fとそのモーメントアームrとの積である。
雌側排気系構成部品11のカール形状部11cがほぼ長円形断面を有するため、モーメントアームrは大きい(長い)。同じ大きさのモーメントMを受ける場合、モーメントアームrが大のため、荷重Fは小さい。しかも、荷重Fを雌側排気系構成部品11の軸方向伸長部11c5 で分散して、かつ、面で受けるので、荷重Fの値は小さい。その結果、雌側排気系構成部品11のカール形状部11cへの立ち上がり部の耐久性は高い。
【0022】
本発明の実施例3では、図4に示すように、雄側排気系構成部品12には、一般部12aに、雌側排気系構成部品11のカール形状11cの再立ち上がり位置を決めるガイド用ビード21が設けられている。ガイド用ビード21は外側に突出しており、カール成形時に雌側排気系構成部品11の先端部が当たった時に雌側排気系構成部品11の先端部を上側に湾曲させながら立ち上がせる。ガイド用ビード21の位置を選定することにより、任意の位置に、雌側排気系構成部品11のカール成形が可能になる。ガイド用ビード21は、外側に嘴のように突出する部分をもつ割り型を雄側排気系構成部品12に挿入して割り型を拡開することにより成形できる。
図4の例では、雌側排気系構成部品11のカール形状部内空間部14と雄側排気系構成部品12のカール形状部内空間部15は共に断面形状がほぼ円形であるが、ガイド用ビード21の位置を適宜に選定することにより、雌側排気系構成部品11のカール形状部内空間部14の中心と雄側排気系構成部品12のカール形状部内空間部15の中心間距離cを、実施例2のbと同様に大にしてある。たとえば、容易にc≧bとすることができる。この場合、雌側排気系構成部品11のカール形状部11cと雄側排気系構成部品12のカール形状部12cとの間には、軸方向に、空間がある。雌側排気系構成部品11のカール形状部11cは、外周側の軸方向伸長部11c4 は有するが、内周側の軸方向伸長部11c5 を有していない。
【0023】
実施例3の作用については、雄側排気系構成部品12にガイド用ビード21を設けたので、ガイド用ビード21の位置を適宜選定することによってモーメントアームrを適宜に選定でき、実施例2の場合と同様にモーメントアームrを大にでき、実施例2と類似の作用、効果(軸直交方向荷重Fが小)が得られ、雌側排気系構成部品11のカール形状部11cの立ち上がりR部の応力集中が緩和され、耐久性が向上する。
【0024】
本発明の実施例4では、たとえば図1において、雌側の排気系構成部品11の材料と雄側の排気系構成部品12の材料が電位差を生じる材料の関係にある場合、雌側の排気系構成部品11と雄側の排気系構成部品12の何れか少なくとも一方に犠牲防食可能なメッキを施してある。排気系構成部品11、12の母材は、通常、ステンレスであるが、ステンレスとステンレスの組み合わせがステンレスと他の材料との組み合わせになったような場合に犠牲防食可能なメッキを施す。犠牲防食可能なメッキは、たとえばアルミメッキである。
その作用は、メッキ層が腐食して母材の進行を防止するか、または遅らせることができる。
【0025】
本発明の実施例5では、図5に示すように、雌側の排気系構成部品11と雄側の排気系構成部品12の接触部の一部に凹み22が設けられている。凹み22は、雌側排気系構成部品11と雄側排気系構成部品12の接触部において、外側の部品から内側の部品にわたって形成される。凹み22は、部品11、12の周方向に局所的に設けられ、1箇所または複数箇所、設けられる。凹み22の形状は任意でよいが、望ましくは円錐状である。
その作用は、凹み22を設けたことにより、雌側排気系構成部品11と雄側排気系構成部品12との周方向の相対回転が拘束される。もしも相対回転があると、かしめ部が弛みガス漏れが生じるおそれがある他、強度が低下し、アライメントも狂う。しかし、相対回転が拘束されることにより、これらの問題が無くなる。
【0026】
本発明の実施例6では、たとえば図1において、雌側の排気系構成部品11の材料と雄側の排気系構成部品12の材料の少なくとも一方を、Ti(チタンまたはチタン合金)材またはAl(アルミまたはアルミ合金)とする。本発明の他の実施例では、排気系構成部品11、12の母材の材料は、ステンレスである。
作用については、通常、Ti材、Al材は溶接が困難または非常に困難であるが、かしめ結合により容易に結合でき、溶接レス構造とすることができる。また、Ti材、Al材にすることによって、大幅に軽量化される。
【0027】
【発明の効果】
請求項1〜6の内燃機関の排気系構成部品の接合構造によれば、雌側の排気系構成部品の、一般部からカール形状部への移行部の径を徐変させので、カール形状部への立ち上がり部の応力が緩和され、耐久性が向上される。曲げRのきつい型押さえ面があっても、周方向に一部あるに過ぎないので、型押さえ面による耐久性の悪化は少ない。
請求項2の内燃機関の排気系構成部品の接合構造によれば、排気系構成部品のカール形状を長円形状にしたので、モーメントアームが長くなり、かつ軸直交方向荷重を面で分散して受けることができる。その結果、カール形状部の立ち上がりR部の応力集中が緩和され、耐久性が向上する。
請求項3の内燃機関の排気系構成部品の接合構造によれば、雄側の排気系構成部品にガイド用ビードを設けたので、雌側の排気系構成部品がカールしてガイド用ビードに当たった時カール形状の再立ち上がり位置が決められる。ガイド用ビード位置を適宜選定することによってモーメントアームが大きくなり、カール形状を長円形状にしたのと類似の作用、効果が得られ、カール形状部の立ち上がりR部の応力集中が緩和され、耐久性が向上する。
請求項4の内燃機関の排気系構成部品の接合構造によれば、雌雄の排気系構成部品の何れか一方に犠牲防食可能なメッキを施したので、雌側の排気系構成部品の材料と雄側の排気系構成部品の材料が電位差を生じる材料の関係にあっても、メッキ層が犠牲防食し、母材の腐食を防止でき。
請求項5の内燃機関の排気系構成部品の接合構造によれば、雌側の排気系構成部品と雄側の排気系構成部品の接触部の一部に凹みを設けたので、雌雄の排気系構成部品が周方向に相対位置ずれすることを防止することができ、かしめ結合の弛みによるガス漏れ、強度低下を防止できる。
請求項6の内燃機関の排気系構成部品の接合構造によれば、雌側の排気系構成部品と雄側の排気系構成部品の何れか少なくとも一方の材質をTiまたはAlとしたので、ステンレスの場合に比べて大幅に軽量化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の排気系構成部品の接合構造が適用される内燃機関の排気系の概略構成図である(排気系構成部品を1本の線であらわしてある)。
【図2】(イ)は、本発明の実施例1に係る内燃機関の排気系構成部品の接合構造の軸芯より片側の正面図であり(排気管の厚みを1本の線であらわしてある)、(ロ)は、本発明の実施例1に係る内燃機関の排気系構成部品の接合構造の断面図である(図2の(イ)のA−B−C線断面図、ただし排気系構成部品の厚みを1本の線であらわしてある)。
【図3】本発明の実施例2に係る内燃機関の排気系構成部品の接合構造の軸芯より片側の断面図である(排気系構成部品の厚みを1本の線であらわしてある)。
【図4】本発明の実施例3に係る内燃機関の排気系構成部品の接合構造の軸芯より片側の断面図である(排気系構成部品の厚みを1本の線であらわしてある)。
【図5】本発明の実施例5に係る内燃機関の排気系構成部品の接合構造の軸芯より片側の断面図である(排気系構成部品の厚みを1本の線であらわしてある)。
【図6】本発明の内燃機関の排気系構成部品の接合構造の雌側排気系構成部品の成形の一例を示す工程図である(排気系構成部品の厚みを1本の線であらわしてある)。
【図7】本発明の内燃機関の排気系構成部品の接合構造の雄側排気系構成部品の成形の一例を示す工程図である(排気系構成部品の厚みを1本の線であらわしてある)。
【符号の説明】
1 排気管
2 マフラー(メインマフラー、サブマフラーなど)
3 触媒コンバータ
11 雌側の排気系構成部品
11a 一般部
11b 移行部
11b1 径徐変部
11b2 型押さえ面
11c カール形状部
11c1 湾曲折り返し部
11c2 再立ち上がり部
11c3 先端部
11c4 軸方向伸長部
11c5 軸方向伸長部
12 雄側の排気系構成部品
12a 一般部
12c カール形状部
12c1 湾曲折り返し部
12c2 再縮径部
12c3 先端部
13 接合部
14 空間部
15 空間部
16 成形型
17 エキスパンダ
18 予備成形部
19 まわり込み部
20 型
21 ガイド用ビード
22 凹み

Claims (6)

  1. 内燃機関の、互いに接合される雌雄の排気系構成部品を、断面がカール形状の接合部で、互いにかしめ結合した内燃機関の排気系構成部品の接合構造であって、
    雌側の排気系構成部品の、一般部からカール形状部への移行部の径を徐変させると共に、前記移行部にかしめ成形のための押さえ面を周方向に複数箇所設けた、内燃機関の排気系構成部品の接合構造。
  2. 内燃機関の、互いに接合される雌雄の排気系構成部品を、断面がカール形状の接合部で、互いにかしめ結合した内燃機関の排気系構成部品の接合構造であって、
    雌側の排気系構成部品と雄側の排気系構成部品の何れか少なくとも一方の排気系構成部品のカール形状を長円形状にした、請求項1記載の内燃機関の排気系構成部品の接合構造。
  3. 内燃機関の、互いに接合される雌雄の排気系構成部品を、断面がカール形状の接合部で、互いにかしめ結合した内燃機関の排気系構成部品の接合構造であって、
    雄側の排気系構成部品に、雌側の排気系構成部品のカール形状の再立ち上がり位置を決めるガイド用ビードを設けた、請求項1記載の内燃機関の排気系構成部品の接合構造。
  4. 内燃機関の、互いに接合される雌雄の排気系構成部品を、断面がカール形状の接合部で、互いにかしめ結合した内燃機関の排気系構成部品の接合構造であって、
    雌側の排気系構成部品の材料と雄側の排気系構成部品の材料が電位差を生じる材料の関係にある場合、雌側の排気系構成部品と雄側の排気系構成部品の何れか少なくとも一方に犠牲防食可能なメッキを施した、請求項1記載の内燃機関の排気系構成部品の接合構造。
  5. 内燃機関の、互いに接合される雌雄の排気系構成部品を、断面がカール形状の接合部で、互いにかしめ結合した内燃機関の排気系構成部品の接合構造であって、
    雌側の排気系構成部品と雄側の排気系構成部品の接触部の一部に凹みを設けた、請求項1記載の内燃機関の排気系構成部品の接合構造。
  6. 内燃機関の、互いに接合される雌雄の排気系構成部品を、断面がカール形状の接合部で、互いにかしめ結合した内燃機関の排気系構成部品の接合構造であって、
    雌側の排気系構成部品と雄側の排気系構成部品の何れか少なくとも一方の材質をTiまたはAlとした、請求項1記載の内燃機関の排気系構成部品の接合構造。
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